説明

試験シート

【課題】簡便であり低コストで、ストレスや疲労を判定することができる試験シートを提供する。
【解決手段】粘着剤26により皮膚に貼付される透明フィルム12と、透明フィルム12の粘着剤26側の面に設けられ塩化コバルトを吸着させた塩化コバルト紙28と、塩化コバルト紙28の透明フィルム12と反対側の面に取り付けられた疎水性の不織布30とを有する。透明フィルム12の塩化コバルト紙28近傍に印刷され、塩化コバルトが吸湿により反応する発色の色見本20を備える。塩化コバルト紙28は、ストレスの有り無しの境界の前後で、異なるTEWL値(経皮水分蒸発量)に対応して、塩化コバルトの反応が異なる変化として表れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は疲労やその他のストレス、リラックスの度合い、リフレッシュ効果等の心身の状態の測定のための試験シートに関する。
【背景技術】
【0002】
疲労やその他のストレスは、日常の生活の中で健康と密接なかかわりがあり、交感神経や副交感神経に影響し、ホルモンバランスも変化する。ストレスには精神的に高ぶった状態と抑制された状態があり、高ぶった状態では心臓がドキドキし、汗ばみ、緊張し、交感神経が働きすぎの状態になり、放置すると動機・息切れ・高血圧・便秘・いらいら・不眠等の原因になる。一方、抑制された状態では心拍の減少・血管の拡張・知覚機能が低下し、副交感神経が働き過ぎになり、放置するとめまい・吐き気・アレルギー体質・下痢・視力低下・無気力等の原因となる。
【0003】
通常、興奮性のストレスがあると、血管の収縮によって身体の汗腺のある部位から発汗が起きる。これにより、TEWL値(Trance Epidermal Water Loss、経皮水分蒸発量、以下単にTEWL値と称す)は増加する。一方、抑制性のストレスやその他の疲労の場合では逆に血管が拡張し、TEWL値は低くなる。この現象から、TEWL値を測定することにより、疲労やその他のストレスの度合いを調べることができる。
【0004】
従来技術では、ストレス測定の目的で、唾液中のコルチゾール(ストレスが多いと増加)、免疫グロブリンA(ストレスが多いと減少)、アミラーゼ等の測定や、生体インピーダンスの測定、手足等の皮膚表面温度の測定によるストレス測定装置などが提案されている。また、特許文献1に開示されている慢性ストレス判定方法及びその装置、記録媒体、判定シートは、唾液中コルチゾール濃度を測定し、慢性ストレスを有している可能性のある者であるか否かを判定する判定方法である。その他、疲労やその他のストレスを判定する方法として、産業医等による面接やアンケート調査による診断も行われている。
【特許文献1】特開2000−275248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の技術の場合、各成分の測定装置は高価であったり、手軽に利用可能なものではない。また、大型で持ち運びが困難であり、頻繁に測定できるものでもなかった。従って、このような測定装置は、診療所や美容室等に設置されている以外は、手軽に常時利用することはできないものであった。この他に、専門医等による口答質問法(チェックリスト法、インタビュー法)があるが、煩雑で時間がかかるものである。
【0006】
本発明は、前記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単で便利であり、低コストで、正確に興奮性のストレスや蓄積性のストレスである疲労の度合いを判定することができる試験シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、粘着剤により皮膚に貼付される透明フィルムと、前記透明フィルムの粘着剤側の面に設けられ塩化コバルトを吸着させた保持体と、前記保持体の前記透明フィルムと反対側の面に取り付けられた疎水性の不織布と、前記透明フィルムの前記保持体近傍に印刷され前記塩化コバルトが吸湿により呈色した色の色見本が設けられ、前記保持体は、ストレスの度合いにより異なる経皮水分蒸発量に対応して、塩化コバルトの呈色の度合いが変化するように調整されている試験シートである。
【0008】
前記保持体は吸湿性シートであり、前記色見本は複数区分が設けられ、一区分は塩化コバルトの無水塩に近い青色で経皮水分蒸発量が蓄積性のストレスを示す低いTEWL値を示すものであり、他の区分は塩化コバルトが完全に吸湿したときの淡赤色で最も高いTEWL(経皮水分蒸発量)が興奮性のストレスを示すものである。また、色見本は、青色と淡赤色の中間の白色や空色、淡ピンク色等の区分を数段階に設けることにより疲労やストレスの度合いを3〜10段階に分類することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の試験シートは、絆創膏状であり身体に貼付して色の変化を見るという簡単な方法で、ストレスの有無、種類、程度を測定することができる。しかも、低コストで製造され、いつでもどこでも自己診断によって疲労やその他のストレスの測定が可能であり、日常生活やスポーツ活動における休憩のタイミングや、栄養剤の摂取等、健康管理の目安となり健康の促進に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1、図2はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の試験シート10は、粘着フィルムとなる透明フィルム12が設けられ、その素材は柔軟性を有し透明な樹脂で作られている。例えば、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ナイロン、ウレタン等が使用される。厚さは、20〜100ミクロンであり、好ましくは50〜75ミクロンである。透明フィルム12は、例えば長丸形に切断されている。
【0011】
透明フィルム12の表面12aには、所定の絵柄が印刷されている。表面12aの中央付近には、透明フィルム12の長手方向に沿って細長い矩形の絵柄部16が形成されている。絵柄部16の周囲は、無地等で印刷されても良く、印刷がなくてもよい。絵柄部16の中心には、例えば六角形の透明な表示部18が2個、絵柄部16の長手方向に対して直角に並べられて設けられている。絵柄部16の内側の表示部18は、フィルム12が透過して視認され、後述する塩化コバルト紙28の色を見ることができる。
【0012】
表示部18の長手方向の両側には、後述する塩化コバルト紙28の色見本20が印刷されている。色見本20は、各表示部18のそれぞれ両側に1個ずつ、合計4個が設けられ、絵柄部16の長手方向に沿って長い矩形に形成され、互いに平行な色見本20同士が隣接している。
【0013】
なお、塩化コバルト紙28は、1枚又は複数枚設ける。複数枚で測定することによって、変色が鮮明であり、5〜10段階の分類が可能となり測定精度が高くなる。
【0014】
色見本20は、図1の図面上で左下に位置する第一区分20aが塩化コバルトの無水塩に近い青色であり、例えばTEWL値が、蓄積性のストレスである疲労を示す3mg/cm/hr以下である。左上に位置する第二区分20bは、塩化コバルトの吸湿が進んだ空色であり、右下に位置する第三区分20cは、より吸湿が進んだ白色である。右上に位置する第四区分20dは、塩化コバルトが完全に吸湿したときのピンク色であり、例えばTEWL値が興奮性のストレスを示す6mg/cm/hr以上である。
【0015】
ここで、TEWL値とストレスの関係について行われた実験について説明する。健常人と考えられる12名の被検者(22〜58才、男性5名、女性7名)のTEWL値の変化を、各部位で約2週間にわたって測定した。TEWL値の測定時にアンケート調査によりリラックス状態、疲労やその他のストレス等の心身の状態を調べた。
【0016】
その結果、TEWL値は、身体の部位によって著しく異なり、手の平や足の裏が特に高く、頬や腕などは少ない。さらに、個人差もある。従って、手の平はTEWL値が高く、観察しやすいことが分かった。
【0017】
そこで、各年代の男女12人の被験者について、複数回にわたり水分蒸散量測定装置によりTEWL値を測定し、そのときの疲労/ストレス度をアンケートにより判定した。その例を図3のグラフに示す。55Mは55歳の男性、30Fは30歳の女性、31Mは31歳の男性、26Fは26歳の女性である。この結果、いずれの被験者も、TEWL値が高いときは、アンケート結果によるストレスの度合いが高くなり、また疲労によってTEWL値は低下し、相関性が認められた。これにより、TEWL値を測定することによって興奮性のストレスや慢性ストレスである疲労の度合いを調べることが可能であることが確認された。
【0018】
また、人体の測定部位毎にTEWL値の違いの有無を検証したところ、表1に示す違いがあった。従って、測定しやすさと反応性から、手のひらが最も観察しやすく好ましい。なお、測定部位は基準となる数値を変えて、手のひらの他、額でも良い。
【0019】
【表1】

【0020】
よって、手のひらでの測定において、TEWL値が3mg/cm/hr以下では疲労感と相関性が高く、色見本20の第一区分20aは、TEWL値が蓄積性のストレスである疲労を示す3mg/cm/hr以下の色に印刷されている。また、TEWL値が6mg/cm/hr以上では興奮性のストレスとの相関性が高く、色見本20の第四区分20dはTEWL値が興奮性のストレスを示す6mg/cm/hr以上の色に印刷されている。
【0021】
なお、健常人の1日のTEWL値は、図4に示すように、起床時に最も高く5.0mg/cm/hr前後であるが、徐々に減少し、夕方時に最も低く4mg/cm/hr前後となる。このとき、興奮性のストレスがあるとTEWL値は6mg/cm/hr以上に増加し、一方疲労すると3mg/cm/hr以下に減少する傾向がある。ストレスがない状態では4〜6mg/cm/hrであるのに対して、ストレスが蓄積して疲労している場合はTEWL値が低下し2〜3mg/cm/hr、興奮性のストレスがある場合は6mg/cm/hr以上になることが本発明者の実験で確認された。従って、慢性的な体調の測定は日中の心身共に安定した、平常時の時間帯に行うのが良く、時々の疲労やストレスのチェックはその都度行うことによりその時の心身の状態を把握することが出来る。
【0022】
さらに、この実施形態の試験シート10の絵柄部16の、第一区分20aと第二区分20b側の端部には、第一説明部22が印刷されている。第一説明部22には、「ストレス蓄積型」という文字が記され、第一区分20aと第二区分20b側に、第二区分20b近傍を始点とし第一区分20a近傍を終点とする矢印が記されている。第一説明部22の背景は青色である。絵柄部16の、第三区分20cと第四区分20d側の端部には、第二説明部24が印刷されている。第二説明部24には判定例として「興奮型ストレス」と表示され、第三区分20cと第四区分20d側に、第三区分20c近傍を始点とし第四区分20d近傍を終点とする矢印が記されている。第二説明部24の背景はピンク色である。
【0023】
透明フィルム12の裏面12bには、粘着フィルムとなるための粘着剤26が塗布されている。粘着剤26の素材は、アクリル系粘着剤またはSIS等の合成ゴム粘着剤からなる。
【0024】
そして、透明フィルム12の裏面12bには、表示部18を覆って塩化コバルト紙28が粘着剤26に取り付けられている。塩化コバルト紙28は、塩化コバルト水溶液をろ紙等の吸湿性シートに吸着させ乾燥させたものであり、塩化コバルトが無水塩では青色であり、吸湿するとピンク色に変化する。塩化コバルト紙28は、吸着水分量が30μg/cm/hr〜500μg/cm/hrの範囲で変色し、150μg/cm/hr以下で青色に、500μg/cm/hr以上で淡赤色となるように調整されている。200μg/cm/hr〜450μg/cm/hrの範囲では、空色から白色更に淡ピンク色へ徐々に変色する。これにより、貼付時間を1分〜5分間とすれば、TEWL値は、30μg/cm/hrから25mg/cm/hrの範囲で測定が可能となる。
【0025】
塩化コバルト紙28の、透明フィルム12とは反対側の面には、疎水性の不織布30が積層して取り付けられている。不織布30は、例えばポリエステル製であり、目付は60g/mである。透明フィルム12の裏面12bには、塩化コバルト紙28と不織布30を覆って、剥離シート32が粘着剤26により貼り合わせられている。剥離シート32は透明フィルム12の半分の長さに形成された2枚が両端部から中心付近をそれぞれ覆い、中心付近で端部同士が互いに重なり、剥離シート32を剥がすときの手がかりとなっている。そして、剥離シート32が取り付けられた試験シート10は、樹脂フィルム等の袋に包装され、密封されている。
【0026】
次に、この実施形態の試験シート10の使用方法について説明する。まず、試験シート10から剥離シート32を剥がし、粘着剤26を露出させる。そして、被験者の皮膚、例えば手の平などに試験シート10を貼り付ける。なお、試験シート10を貼り付ける前に、手の平の汗等を拭き取る。手洗い等で水に濡れた場合は良く乾かす。貼付後その状態で所定時間、例えば3分間放置する。このとき、発生する手の平の汗を不織布30が捉え、その水分を塩化コバルト紙28が吸着して塩化コバルトの結晶構造が変化し、青色からピンク色に変化する。表示部18から塩化コバルト紙28の色の変化を見て、塩化コバルト紙28の色を色見本20と比較し、第一区分20aから第四区分20dまでのいずれに近いかを判断し、ストレスの状態をチェックする。
【0027】
塩化コバルト紙28の色が第一区分20aに近い場合、蓄積性ストレスがあり、やや疲れていることを示す。第二区分20bに近い場合、ストレスが少なく、心身が安定しリラックスしていることを示す。第三区分20cに近い場合は、やや興奮性ストレスがあるが、問題ない程度であることを示す。第四区分20dと近い場合、興奮性ストレスが大きいことを示す。
【0028】
なお、試験シート10によりTEWL値の測定によって調べたストレスの程度は、市販のストレス測定装置によって測定した頭部インピーダンス値と本発明の試験シートの値の間には、相関性が高いことが実験により確認されている。
【0029】
本発明の実施形態の試験シートを使用することにより、短時間(例えば3分)で心身の健康状態を測定することができる。特に、この実施形態の試験シート10によれば、簡単に被験者のストレスの種類や度合いを調べることができ、場所や環境を選ばず、手軽に試験することができる。皮膚に試験シート10を貼付して、表示部18の色の変化を色見本20と比較して観察するだけなので、操作が簡単で、再現性に優れている。表示部18から、塩化コバルトの色の変化を観察して、色見本20と比較して正確にTEWL値からストレスの程度を判定するだけなので、判定も容易である。また、表示部18は、色見本20と隣接しているため、正確に色見本20と比較することができる。塩化コバルト紙28は不織布30で覆われ、皮膚に不織布30が当接して発汗による水分を効率良く捕らえるため、正確にTEWL値を検知することができる。その他、試験シート10は一回ごとに使い捨てであり、清潔で簡単である上、コストも安価であり、経済的に優れた方法である。また、自分のストレスの度合いを簡単に判定することができ、ストレスの種類や程度を知ることで過度のストレスや疲労をチェックし、休養や睡眠、栄養剤の摂取の参考にし、休憩のタイミングや、栄養剤の摂取等、健康管理の目安となり健康の促進に利用することができる。また、ストレス解消グッズや健康用品等の、使用前後のストレス状態を比較してリフレッシュ効果を確認することが出来る。
【0030】
なお、この発明の試験シートは、前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、TEWL値が3mg/cm/hr以下で疲労ありと診断出来るので、色見本には第一区分20aから第二区分20bの間程度のTEWL値が低い範囲で数段階を記載し、疲労度を判定する試験シートとしてもよい。色見本は、例えば疲労大(青色)、やや疲労あり(空色)、疲労小(白色)の3〜6段階で印刷し、疲労度を判定する。試験部位は手の平や額であり、貼付時間は適宜の時間である。これにより、栄養ドリンクやビタミン剤を摂取するかを判断することができ、販売促進にも効果がある。これは、アンケート法による結果とも良い一致を示した。現在、疲労を測定する機器は特に市販されていないが、研究用としてはアンケート調査や産業医の面接等での診断がなされている。
【0031】
その他、この試験シートによれば、より簡便に場所を選ばず自己診断し判定することができる。また、仕事やスポーツなどの途中で測定することにより過度の疲労やストレスを解消することができる。さらに、リラクゼーションにより心身の状態の改善さらには免疫機能の増加の効果がある。その他、人工肛門を装着した人についてのストレス測定方法として、この試験シートを用いることにより、容易に適時ストレスを測定することができる。
【0032】
TEWL値が8mg/cm/hr以上で興奮性のストレスありと診断出来るので、色見本には第三区分20cから第四区分20dの間程度のTEWL値が高い範囲で数段階を記載し、興奮性のストレスのみを判定する試験シートとしてもよい。色見本は、例えばストレス大(ピンク色)、ややストレスあり(白色)の3〜6段階で印刷し、興奮性ストレスの度合いを判定する。試験部位は手の平や額で、貼付時間は適宜の時間である。現在、興奮性のストレスを測定する装置は大型で高価であるが、本発明の試験シートによれば、低コストで簡便に判定することができる。
【0033】
また、本発明の試験シートは、形状や素材等適宜変更可能であり、印刷された絵柄部のデザインも適宜変更可能である。色見本の区分の数も変更可能である。また、表示部を複数個設け、各表示部に反応速度が異なるように調整された塩化コバルト紙を取り付けてもよい。これにより、二種類の反応速度での違いにより正確にTEWL値を判定することができる。
【0034】
その他、試験紙が1枚の場合、疲労−リラックス−ストレスの測定例として、以下の表2の判定により行うことができる。
【0035】
【表2】

【0036】
同様に、疲労−リラックス度のみの測定の場合、以下の表3の判定により行うことができる。
【0037】
【表3】

【0038】
さらに、ストレス−リラックス度のみの測定の場合、以下の表4の判定により行うことができる。
【0039】
【表4】

【0040】
また、試験紙が2枚の場合、よりはっきりと試験紙の色が変化するように設定することができる。例えば、疲労−リラックス−ストレスの測定の場合、一方の試験紙Aは、疲労大−疲労あり−リラックス状態を各々、(青)、(空色)、(白色)で表示し、他方の試験紙Bでは、ストレス大−ストレスあり−リラックス状態を、(ピンク色)、(薄ピンク色)、(白色)で表されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の一実施形態の試験シートの正面図である
【図2】この実施形態の試験シートの横断面図である。
【図3】疲労/ストレスとTEWL値の関係を示すグラフである。
【図4】TEWL値の1日の時間変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0042】
10 試験シート
12 透明フィルム
16 絵柄部
18 表示部
20 色見本
22 第一説明部
24 第二説明部
26 粘着剤
28 塩化コバルト紙
30 不織布
32 剥離シート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着剤により皮膚に貼付される透明フィルムと、前記透明フィルムの粘着剤側の面に設けられ塩化コバルトを吸着させた保持体と、前記保持体の前記透明フィルムと反対側の面に取り付けられた疎水性の不織布と、前記透明フィルムの前記保持体近傍に印刷され前記塩化コバルトが吸湿により呈色した色の色見本が設けられ、前記保持体は、ストレスの度合いにより異なる経皮水分蒸発量に対応して、塩化コバルトの呈色の度合いが変化するように調整されていることを特徴とする試験シート。
【請求項2】
前記保持体は吸湿性シートであることを特徴とする請求項1記載の試験シート。
【請求項3】
前記色見本は複数区分が設けられ、一区分は塩化コバルトの無水塩に近い青色で経皮水分蒸発量が蓄積性のストレスである疲労を示す3mg/cm/hr以下のものであり、他の区分は塩化コバルトが完全に吸湿したときの淡赤色で経皮水分蒸発量が興奮性のストレスを示す6mg/cm/hr以上のものであることを特徴とする請求項1または2記載の試験シート。
【請求項4】
貼付部位が手のひら若しくは額であることを特徴とする請求項1,2または3記載の試験シート。
【請求項5】
前記塩化コバルトの吸湿性シートは、感度の異なるものを複数枚設けたものであることを特徴とする請求項2記載の試験シート。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−147449(P2007−147449A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342427(P2005−342427)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(397043190)ライフケア技研株式会社 (11)
【Fターム(参考)】