試験装置、疲労試験の試験方法、およびき裂進展試験方法


【課題】疲労試験片に負荷する試験荷重の試験周波数を大きくしてコンプライアンス法によるき裂進展試験を行うことができる試験装置、試験方法およびき裂進展試験方法を提供する。
【解決手段】試験装置は、所定の試験周波数で試験片に負荷を与える。クリップゲージを使用して試験片の開口変位を測定する時刻(開口変位測定時刻)t1になると、試験周波数を開口変位測定周波数(クリップゲージが開口変位の変化に追従することができる試験周波数。)に減らす。そして、ロードセルを使用して試験力を測定するとともに、クリップゲージを使用して試験片の開口変位を測定する。開口変位の測定を終了すると(時刻t2)と、試験周波数を元の周波数に戻す。このような開口変位の測定を繰り返すことにより疲労試験は行われる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンプライアンス法によるき裂長を算出するき裂進展試験装置、その試験装置を使用した疲労試験の試験方法およびき裂進展試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
疲労試験中にクリップゲージによって疲労試験片の所定箇所の開口量を測定し、その開口量から疲労試験中に発生するき裂の長さを求める疲労き裂伝播試験方法が知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平8−62112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
疲労試験を短時間に終了させるため、疲労試験片に負荷する試験荷重の試験周波数を大きくする場合がある。このような場合、クリップゲージは開口量の変化に追随することができず、疲労試験中に発生するき裂の長さを求めることができないという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明の試験装置は、試験片に試験力を負荷するアクチュエータと、試験片に試験力を負荷するときの試験周波数を制御する試験周波数制御手段と、試験片に形成された略U字型凹部の開口変位を開口変位計で測定する開口変位測定制御手段と、試験片に負荷された試験力を検出するロードセルと、開口変位測定制御手段によって測定された開口変位と、ロードセルにより検出された試験力とに基づいて、コンプライアンス法により試験片のき裂長を算出するき裂長算出手段とを備え、開口変位測定制御手段は、試験周波数制御手段が試験周波数を減少させた後に試験片の開口変位を測定することを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の試験装置において、試験周波数制御手段は、開口変位測定制御手段により試験片の開口変位が測定されるとき、所定の減少速度以下の周波数変更速度で試験周波数を減少させることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載の試験装置において、開口変位測定制御手段は、さらにロードセルにより検出された試験力が安定した後に試験片の開口変位を測定することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、所定の試験周波数で略U字型凹部が形成された試験片に試験力を負荷し、試験片における略U字型凹部の開口変位を測定し、試験片に負荷された試験力を検出し、開口変位および検出された試験力に基づいてコンプライアンス法により試験片のき裂長を算出する疲労試験の試験方法にあって、試験片の開口変位を測定するときに試験周波数を減少させることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載の疲労試験の試験方法において、試験周波数を減少させるとき、所定の減少速度以下の周波数変更速度で試験周波数を減少させることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項5に記載の疲労試験の試験方法において、開口変位測定制御手段は、さらに検出された試験力が安定した後に試験片の開口変位を測定することを特徴とする。
(7)請求項7の発明のき裂進展試験方法は、き裂進展試験片に所定試験力、所定試験周波数で所定時間負荷を与える第1工程と、開口変位計測時刻になると所定試験周波数を開口変位計測周波数まで低減して開口変位を測定する第2工程とを繰り返し行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、試験片に負荷する試験力の試験周波数を大きくした場合でも、クリップゲージは試験片の開口変位を計測し、疲労試験中に発生するき裂の長さを求めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
−第1の実施形態−
図1〜図4を参照して本発明の第1の実施形態におけるき裂進展試験装置(以下、試験装置と呼ぶ)について説明する。この試験装置は、コンプライアンス法により試験片のき裂長を算出する。つまり、試験片のコンプライアンスを算出し、そのコンプライアンスから試験片のき裂長を算出する。図1に示す試験装置は、試験装置本体10と、本体10を駆動制御する制御系20と、本体10の駆動源である油圧を供給する油圧系30とで構成される。
【0007】
試験装置本体10は、ベッド101と、このベッド101に立設する一対の支柱102と、これらの支柱102に横架するクロスヘッド103と、クロスヘッド103に設置されたロードセル104と、ロードセル104に連結される上部試験治具105と、ベッド101を貫通直立するピストンロッド106と、ピストンロッド106の上端に設けられ下部試験治具107と、ピストンロッド106を上下に駆動するアクチュエータ108と、ピストンロッド106の上下方向の変位量を検出するストローク検出器109と、アクチュエータ108を駆動制御するサーボバルブ110とを備える。
【0008】
試験片TPは、荷重ピン111,112により上部試験治具105および下部試験治具107に固定される。アクチュエータ108によりピストンロッド106が上下動して試験片TPが負荷される。そして、試験片TPに負荷された試験力はロードセル104により検出される。また、試験片TPの略U字型凹部(試験片TPの形状については後述する)の幅の変位(以下、開口変位と呼ぶ)を測定するために、略U字型凹部にクリップゲージ113の検出レバーが係止されている。
【0009】
制御系20は、制御回路21、操作パネル22、表示モニタ23などを備えている。制御回路21は、マイクロコンピュータとその周辺部品から構成される。制御回路21は、ロードセル104から出力される試験力信号と、ストローク検出器109から出力されるピストンロッド106の変位信号とに基づいて、サーボバルブ110を制御する制御信号を出力し、所定の試験条件(試験力、試験周波数など)で試験が行えるようにアクチュエータ108を制御する。また、クリップゲージ113から出力される、試験片TPの略U字型凹部の開口変位に基づいて、試験片TPのき裂長さを算出する。
【0010】
操作パネル22は、試験条件などを入力するための操作部材である。表示モニタ23は、試験サイクルと試験片TPのき裂長さとの関係を示す折れ線グラフや試験サイクルと試験片TPのコンプライアンスとの関係を示す折れ線グラフなどを表示する。
【0011】
油圧系30は、油圧を発生する油圧源31と、油圧を蓄えるアキュムレータ32とを有する。アキュムレータ32と試験装置本体10のサーボバルブ110とは、油圧パイプで接続しており、サーボバルブ110の開度に応じて、アキュムレータ32に蓄積されている油圧が試験装置本体110のアクチュエータ108に供給され、アクチュエータ108が作動する。
【0012】
図2を参照してき裂進展試験用の試験片TPについて説明する。試験片TPは矩形形状の平板であり、試験片TPの一辺の端中間が略U字型凹部41に切欠されている。略U字型凹部41を挟んで対峙する位置に、試験片TPの肉厚方向に貫通する貫通孔42,43が形成されている。疲労試験を行うとき、この貫通孔42,43に上述の荷重ピン111,112が挿入され、試験片TPは、図2に示す矢印の方向に所定の試験力が与えられ、この試験力により略U字型凹部41の底部からき裂44が発生する。クリップゲージ113は、略U字型凹部41の幅45の変位(開口変位)を測定する。
【0013】
以上の試験装置1による疲労試験は以下のように行う。
図3(a)に示すように、試験装置1は、所定の試験周波数(たとえば、10Hz)で試験片TPに負荷を与える。クリップゲージ113を使用して試験片TPの開口変位を測定する時刻(開口変位測定時刻)t1になると、試験周波数、を開口変位測定周波数(クリップゲージ113が開口変位の変化に追従することができる試験周波数、たとえば、0.1Hzに低減する。なお、開口変位測定時刻は所定時間間隔(たとえば、5分間隔)で設定される。そして、ロードセル104を使用して試験力を測定するとともに、クリップゲージ113を使用して試験片TPの開口変位を測定する。開口変位の測定を終了すると(時刻t2)と、試験周波数を元の周波数(たとえば、10Hz)に戻す。このような試験周波数の変更と開口変位の測定とを繰り返すことにより疲労試験が行われる。
【0014】
図3(b)に示すように、各サンプル時刻で測定した試験力および開口変位で決まる測定点をプロットすると、試験力−開口変位グラフが描かれる。これらの測定点について回帰分析を行い、回帰直線51の傾きを算出する。この回帰直線51の傾きが試験片TPのコンプライアンスとなる。試験片TPのコンプライアンス、試験片TPの形状により定まる定数、試験片TPの厚さおよび試験片TPの弾性率に基づいて、試験片TPのき裂長さを算出する。以上のようにして算出した試験片TPのき裂長さを、試験時間または試験サイクルを横軸としてプロットした折れ線グラフを表示モニタ23に表示する。これにより、ユーザは疲労試験の途中経過または試験結果を認識できる。
【0015】
次に、本発明の第1の実施形態における試験力および開口変位の測定処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。図4の処理は、ユーザが疲労試験を開始するスイッチ操作を行うとスタートするプログラムにより、制御回路21において実行される。
【0016】
ステップS401では、現在の時刻が開口変位測定時刻であるか否かを判定する。開口変位測定時刻は、疲労試験開始時刻に基づいて、所定時間間隔で設定される。現在の時刻が開口変位測定時刻である場合はステップS401が肯定判定され、ステップS402へ進む。現在の時刻が開口変位測定時刻でない場合はステップS401が否定判定され、スタートへリターンする。ステップS402では、試験周波数を所定の周波数から開口変位測定周波数へ減少させる。
【0017】
ステップS403では、試験力をロードセル104で測定するとともに、その測定を行ったときの試験片TPの開口変位をクリップゲージ113で測定する。ステップS404では、所定数の測定が完了し、測定を終了できるか否かを判定する。測定を終了できる場合はステップS404が肯定判定され、ステップS405へ進む。測定を終了できない場合はステップS404が否定判定され、ステップS403に戻る。ステップS405では、試験周波数を所定の周波数に戻す。そして、スタートへリターンする。
【0018】
以上の第1の実施形態による試験装置1では次のような作用効果を奏する。
コンプライアンス法によるき裂進展試験途中において、クリップゲージ113により試験片TPの開口変位を計測する所定期間、試験周波数を開口変位測定周波数へ低下させるようにした。これにより、クリップゲージ113の開口変位計測が追従することができない試験周波数で疲労試験を行うことにより疲労試験時間を短縮しても、正しくき裂進展を測定できる。とくに、高温炉内で疲労試験を行う場合、高温炉の熱からクリップゲージを保護するため、クリップゲージの検出レバーを長くする必要がある。このような場合、クリップゲージの開口変位計側が追従することができる試験周波数はさらに小さくなるため、高温炉内で行う疲労試験に第1の実施形態による発明は好適である。
【0019】
−第2の実施形態−
図5および図6を参照して本発明の第2の実施形態におけるき裂進展試験装置(以下、試験装置と呼ぶ)について説明する。第2の実施形態における試験装置では、所定の試験周波数から開口変位測定周波数へ試験周波数を減少させるとき、試験周波数を徐々に減少させる。第2の実施形態における試験装置の構成は、第1の実施形態における試験装置1の形態と同様であるので、第2の実施形態における試験装置の構成の説明は省略する。
【0020】
第2の実施形態における試験装置では、疲労試験を以下のようにして行う。
図5に示すように、試験周波数を所定の試験周波数(たとえば、10Hz)から開口変位測定周波数(たとえば、1Hz)に毎秒1Hzの周波数変更速度で、徐々に減少させる。そして、試験周波数が開口変位測定周波数まで減少したとき(時刻t3)、試験力をロードセル104で測定するとともに、その測定を行ったときの試験片TPの開口変位をクリップゲージ113で測定する。試験片TPの開口変位測定が終了すると(時刻t4)、再び試験周波数を元の試験周波数まで徐々に戻す。
【0021】
次に、本発明の第2の実施形態における試験力および開口変位の測定処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6の処理は、ユーザが疲労試験を開始するスイッチ操作を行うとスタートするプログラムにより、制御回路21において実行される。第1の実施形態における試験力および開口変位の測定処理(図4参照)と同じ処理のステップには同じ符号を付し、第1の実施形態における試験力および開口変位の測定処理と異なる部分を主に説明する。
【0022】
ステップS601では、現在の時刻が開口変位測定準備時刻であるか否かを判定する。開口変位測定準備時刻は、試験周波数の減少を開始する時刻であり、疲労試験開始時刻に基づいて、所定時間間隔(たとえば、5分間隔)で設定される。現在の時刻が開口変位測定準備時刻である場合はステップS601が肯定判定され、ステップS602へ進む。現在の時刻が開口変位測定準備時刻でない場合はステップS601が否定判定され、スタートへリターンする。ステップS602では、試験周波数を毎秒1Hzの周波数変更速度で減少させる。
【0023】
ステップS603では、試験周波数が開口変位測定周波数であるか否かを判定する。試験周波数が開口変位測定周波数である場合はステップS603が肯定判定され、ステップS403へ進む。試験周波数が開口変位測定周波数でない場合はステップS603が否定判定され、ステップS602に戻る。
【0024】
以上の第2の実施形態による試験装置では、第1の実施形態の試験装置による作用効果の他に次のような作用効果を奏する。
所定の試験周波数から開口変位測定周波数へ試験周波数を減少させるとき、試験周波数を徐々に減少させるようにした。これにより、試験周波数を減少するときに生ずる試験力のオーバーシュート(試験力が必要以上に大きくなること)を抑制することができる。制御回路21は一定の試験力が試験片TPに負荷されるようにアクチュエータ108を制御するが、試験周波数が急に減少すると、制御しきれなくなる。試験力のオーバーシュートが大きいと、そのオーバーシュートにより試験片TPのき裂がさらに進行し、疲労試験の精度が悪くなるという問題が発生する。
【0025】
−第3の実施形態−
図7および図8を参照して本発明の第3の実施形態におけるき裂進展試験装置(以下、試験装置と呼ぶ)について説明する。第3の実施形態における試験装置では、所定の試験周波数から開口変位測定周波数へ試験周波数を徐々に減少させた後、試験片TPに負荷する試験力が安定するまで開口変位の測定を待機する。ここで、試験力の安定は、開口変位測定周波数における試験力の振幅が、所定の試験周波数における試験力の振幅(図3(a)参照)と同じ状態になることである。そして、試験力が安定した後に試験片TPの開口変位を測定する。第3の実施形態における試験装置の構成は、第1の実施形態における試験装置1の形態と同様であるので、第3の実施形態における試験装置の構成の説明は省略する。
【0026】
第3の実施形態における試験装置では、疲労試験を以下のようにして行う。
図7に示すように、時刻が開口変位測定準備時刻(t5)になると、試験周波数を所定の試験周波数(たとえば、10Hz)から開口変位測定周波数(たとえば、1Hz)に毎秒1Hzずつの割合で、徐々に減少させる。そして、試験周波数が開口変位測定周波数まで減少した(時刻t6)後、ロードセル104で測定した試験力が安定するまで待機する。試験力が安定すると(時刻t7)、試験片TPの開口変位をクリップゲージ113で測定する。試験片TPの開口変位測定が終了すると(時刻t8)、再び試験周波数を元の試験周波数に戻す。
【0027】
次に、本発明の第3の実施形態における試験力および開口変位の測定処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。図8の処理は、ユーザが疲労試験を開始するスイッチ操作を行うとスタートするプログラムにより、制御回路21において実行される。第2の実施形態における試験力および開口変位の測定処理(図6参照)と同じ処理のステップには同じ符号を付し、第2の実施形態における試験力および開口変位の測定処理と異なる部分を主に説明する。
【0028】
ステップS603が肯定判定されるとステップS801へ進む。ステップS801では、ロードセル104で測定した試験力が安定しているか否かを判定する。試験力が安定している場合はステップS801が肯定判定され、ステップS403へ進む。試験力が安定していない場合はステップS801を繰り返す。
【0029】
以上の第3実施形態による試験装置では、第1の実施形態の試験装置による作用効果および第2の実施形態の試験装置による作用効果の他に次のような作用効果を奏する。
所定の試験周波数から開口変位測定周波数へ試験周波数を減少させた後、試験片TPに負荷される試験力が安定してから試験片TPの開口変位および試験片TPに負荷されている試験力を測定するようにした。これにより、開口変位および試験力の測定精度を向上させることができる。
【0030】
−変形例−
以上の実施形態の材料試験機を次のように変形することができる。
(1)第2の実施形態では、直線的に試験周波数を減少させたが、log曲線(y=−log(x))のように最初は急激に試験周波数を減少させ、徐々に試験周波数の減少速度を遅くするようにしてもよい。このように試験周波数を減少させることによっても試験力のオーバーシュートを抑制することができる。
【0031】
(2)第2の実施形態では、連続的に試験周波数を減少させたが、以下のように段階的に試験周波数を減少させてもよい。試験周波数を所定周波数(たとえば、1Hz)減少させた後、試験力が安定するまで待機する。試験力が安定したら試験周波数をさらに所定周波数減少させる。そして、試験力が安定するまで待機する。これを試験周波数が開口変位測定周波数になるまで繰り返す。これにより、試験力のオーバーシュートをさらに抑制することができる。
【0032】
(3)第2の実施形態における試験周波数の周波数変更速度は、試験力のオーバーシュートを抑制できる所定の減少速度以下の周波数変更速度であれば、1Hz/秒に限定されない。
【0033】
(4)第3の実施形態における試験力が安定したか否かの判定で、開口変位測定周波数における試験力の最大値が、所定の試験周波数(たとえば、10Hz)で疲労試験を行っているときの最大試験力の値に対して±10%の範囲内になったとき(たとえば、所定の試験周波数における最大試験力が10kNの場合、9kN以上、11kN以下の最大試験力になったとき)、開口変位測定周波数における試験力が安定したと判定するようにしてもよい。試験力がほぼ安定すれば、開口変位および試験力の測定精度について問題はなく、また、完全に試験力が一致するまで開口変位の測定を待機していると待機時間が長くなってしまうからである。
【0034】
(5)第3の実施形態で、試験力が安定するまで開口変位の測定を待機する代りに、所定時間、開口変位の測定を待機するようにしてもよい。試験力が安定する待機時間を経験的に定めることができるとともに、試験力が安定したか否かを判定する処理が不必要になるからである。
【0035】
(6)試験片TPの開口変位を測定できる開口変位計であればクリップゲージに限定されない。
【0036】
実施形態と変形例の一つ、もしくは複数を組み合わせることも可能である。変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
【0037】
以上の説明はあくまで一例であり、本発明は上記実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるき裂進展試験装置の構成を説明するための図である。
【図2】試験片を説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における疲労試験を説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における試験力および開口変位の測定処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態における疲労試験を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における試験力および開口変位の測定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施形態における疲労試験を説明するための図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における試験力および開口変位の測定処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
1 き裂進展試験装置 10 試験装置本体
20 制御系 21 制御回路
22 操作パネル 23 表示モニタ
30 油圧系 31 油圧源
32 アキュムレータ 41 略U字型凹部
42,43 貫通孔 44 き裂
104 ロードセル 105,107 試験治具
106 ピストンロッド 108 アクチュエータ
109 ストローク検出器 110 サーボバルブ
111,112 荷重ピン 113 クリップゲージ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験片に試験力を負荷するアクチュエータと、
前記試験片に試験力を負荷するときの試験周波数を制御する試験周波数制御手段と、
前記試験片に形成された略U字型凹部の開口変位を開口変位計で測定する開口変位測定制御手段と、
前記試験片に負荷された試験力を検出するロードセルと、
前記開口変位測定制御手段によって測定された開口変位と、前記ロードセルにより検出された試験力とに基づいて、コンプライアンス法により前記試験片のき裂長を算出するき裂長算出手段とを備え、
前記開口変位測定制御手段は、前記試験周波数制御手段が前記試験周波数を減少させた後に前記試験片の開口変位を測定することを特徴とする試験装置。
【請求項2】
請求項1に記載の試験装置において、
前記試験周波数制御手段は、前記開口変位測定制御手段により前記試験片の開口変位が測定されるとき、所定の減少速度以下の周波数変更速度で試験周波数を減少させることを特徴とする試験装置。
【請求項3】
請求項2に記載の試験装置において、
前記開口変位測定制御手段は、さらに前記ロードセルにより検出された試験力が安定した後に前記試験片の開口変位を測定することを特徴とする試験装置。
【請求項4】
所定の試験周波数で略U字型凹部が形成された試験片に試験力を負荷し、
前記試験片における略U字型凹部の開口変位を測定し、
前記試験片に負荷された試験力を検出し、
前記開口変位および前記検出された試験力に基づいてコンプライアンス法により前記試験片のき裂長を算出する疲労試験の試験方法にあって、
前記試験片の開口変位を測定するときに試験周波数を減少させることを特徴とする疲労試験の試験方法。
【請求項5】
請求項4に記載の疲労試験の試験方法において、
試験周波数を減少させるとき、所定の減少速度以下の周波数変更速度で試験周波数を減少させることを特徴とする疲労試験の試験方法。
【請求項6】
請求項5に記載の疲労試験の試験方法において、
前記開口変位測定制御手段は、さらに前記検出された試験力が安定した後に前記試験片の開口変位を測定することを特徴とする疲労試験の試験方法。
【請求項7】
き裂進展試験片に所定試験力、所定試験周波数で所定時間負荷を与える第1工程と、
開口変位計測時刻になると前記所定試験周波数を開口変位計測周波数まで低減して前記開口変位を測定する第2工程とを繰り返し行うことを特徴とするき裂進展試験方法。


【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】


【公開番号】特開2009−250866(P2009−250866A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
物理学 | 測定;試験 | 材料の化学的または物理的性質の決定による材料の調査または分析 | 機械的応力の負荷による固体材料の強さの調査 | 繰返し力または脈動力の適用によるもの
【出願番号】特願2008−101291(P2008−101291)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所
【Fターム(参考)】
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 力を掛ける方法(時間的、空間的) | 繰返し応力による試験(疲労試験)
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 調査対象項目 | 強度 | 亀裂、クラック
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 試験片、材料 | 金属材料
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 試験片、形状、構造及び部分、部品 | 切欠のあるもの