説明

認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラム

【課題】発信者に加えて、受信者も通信相手に対して自己の個人情報を相手に開示できるようにし得る、認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行うための認証装置101を用いる。認証装置101は、認証処理部102と情報提供部103とを備え、認証処理部102は、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、認証が成功した場合に、認証データを情報提供部103に受け渡し、情報提供部103は、認証データを受け取ると、認証データに関連付けられた登録情報を抽出し、抽出した登録情報を、認証処理部102に認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムに関し、特に、通話者の同一性を識別するための、認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電話における発信者を特定するために、アナログ回線およびアナログ交換機を介して発信者の電話番号を受信者の電話端末に表示するシステムが特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されているシステムにより、受信者は、受信者が利用する電話機において発信者の電話番号を確認できるようになった。しかしながら、たとえば、受信者が利用する電話機において初めてかかってきた電話番号の場合、受信者は、受信者が利用する電話機において表示される電話番号だけで発信者を信頼できるかどうか判断することは難しい。
【0004】
さらに、詐欺目的の発信者が、既存の信用できる会社名などを名乗った場合、または、発信者が、電話で注文を受け付ける店または企業に対していたずら目的のために他人に成りすまして虚偽の発注を行う場合において、受信者は、電話番号のみでは発信者を検証することは困難である。
【0005】
したがって、特許文献1に開示されているシステムでは、受信者が利用する電話機において発信者の電話番号のみ表示されるため、受信者が、信頼できる発信者かどうか判断できないという問題があった。
【0006】
上記の問題に対して特許文献2は、成りすまし電話を防止するためのシステムを開示している。すなわち、成りすまし電話を防止するためのシステムを構成する認証装置は、認証要求を受けると、送信者の認証情報を受け付けた送信側電話装置から送信者に関する認証情報を取得し、認証DB(データベース)を利用することにより送信者に関する認証情報を認証する。続いて、認証装置は、受信側電話装置に対して認証結果を送信する。この結果、受信側電話装置は、認証装置より受け取った認証結果を受信者に報知するので、受信者は、上記問題を解決できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平4−263550号公報
【特許文献2】特開2007−258954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献2に開示されたシステムは、認証された発信者に関する個人情報を、受信者が利用する電話機において表示させることができる。しかしながら、上記システムは、認証された受信者に関する個人情報を発信者が利用する電話機において表示させることはできない。
【0009】
たとえば、発信者としての法人が、セールスのために家庭における電話機に対して電話をかけたとき、受信者が、未成年の子供であるという場合がある。未成年の子供が興味本位に契約を進めてしまうことを防ぐために、発信者は、受信者がどのような人物であるか確認する必要がある。
【0010】
しかしながら、特許文献2に開示されたシステムは、認証された受信者に関する個人情報を発信者が利用する電話機において表示させることができないため、発信者は、受信者がどのような人物であるか確認することができないという問題が発生する。
【0011】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、発信者に加えて、受信者も通信相手に対して自己の個人情報を相手に開示できるようにし得る、認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一側面における認証装置は、通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行う、認証装置であって、
認証処理部と、情報提供部と、を備え、
前記認証処理部は、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、前記認証処理部に前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する、ことを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における認証システムは、通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行う、認証システムであって、
認証サーバと情報提供サーバと、を備え、
前記認証サーバは、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供サーバに受け渡し、
前記情報提供サーバは、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、前記認証サーバに前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する、ことを特徴とする。
【0014】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における認証方法は、通信端末間での認証および登録情報の提供を行うための方法であって、
(a)いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行うステップと、
(b)前記認証が成功した場合に、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出するステップと、
(c)抽出した前記登録情報を、前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信するステップと、を有することを特徴とする。
【0015】
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、コンピュータによって、通信端末間での認証および登録情報の提供を行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行うステップと、
(b)前記認証が成功した場合に、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出するステップと、
(c)抽出した前記登録情報を、前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信するステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上のように本発明における認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムによれば、発信者に加えて、受信者も自己の個人情報を通信相手に対して開示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における認証装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態における通信端末の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1における通信端末および認証装置の動作を示すシーケンス図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態における認証システムの全体構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態2における通信端末および認証装置の動作を示すシーケンス図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態3における通信端末および認証装置の動作を示すシーケンス図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態1〜3における認証装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムについて、図1から図4を参照しながら説明する。
【0019】
[認証装置の構成]
最初に、図1を用いて、本実施の形態1における認証装置101の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における認証装置の構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態1における認証装置101は、通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行う装置であり、認証処理部102と、情報提供部103とを備えている。
【0021】
認証処理部102は、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、認証が成功した場合に、送信されてきた認証データを情報提供部103に受け渡す。
【0022】
情報提供部103は、認証データを受け取ると、認証データに関連付けられた登録情報を抽出し、抽出した登録情報を、認証処理部102に認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する。
【0023】
このように、本実施の形態1では、発信側および受信側の区別なく、登録情報の開示要求があった場合は、要求元の通信先に登録情報を送信できる。よって、本実施の形態1によれば、発信者に加えて、受信者も自己の登録情報を通信相手に対して開示することができる。
【0024】
ここで、図1および図2を用いて、本実施の形態1における認証装置の構成についてさらに具体的に説明する。図1に示すように、本実施の形態1では、認証装置101は、通信端末104および通信端末105とネットワーク106を介して接続している。
【0025】
また、認証装置101は、たとえば、サーバコンピュータである。また、認証処理部102または情報提供部103は、仮想化技術によりサーバコンピュータ内に構築された仮想サーバであってもよい。
【0026】
認証処理部102は、本実施の形態1では、通信端末104または通信端末105が、ネットワーク106および認証装置101を介して認証データを送信してきた場合に、送信してきた認証データを受信する。また、認証処理部102は、本実施の形態1では、登録情報の送信先である通信端末を指定するための情報についても受信する。更に、認証処理部102は、本実施の形態1では、認証が成功した場合に、認証データとともに登録情報の送信先である通信端末を指定するための情報を情報提供部103に受け渡す。
【0027】
本実施の形態1において、認証データとしては、ユーザID(個体識別)、パスワード、指紋に代表される生体情報、または電子署名などが挙げられる。また、通信端末を指定するための情報としては、電話番号、IP(インターネットプロトコル)アドレス、MACアドレスなどが挙げられる。
【0028】
情報提供部103は、本実施の形態1では、通信端末の利用者毎に、登録認証データに関連付けられた登録情報を予め保持している。情報提供部103は、認証処理部102より認証データを受け取ると、受け取った認証データを検索キーとして、保持している登録情報を検索することにより、受け取った認証データに関連付けられた登録情報を抽出する。
【0029】
情報提供部103は、本実施の形態1では、認証処理部102より受け取った、登録情報の送信先である通信端末を指定するための情報に基き、抽出した登録情報を認証装置101およびネットワーク106を介して該当する通信端末に対して送信する。
【0030】
本実施の形態1において、登録情報としては、認証を受ける通話者に関する住所、氏名および生年月日といった個人情報、認証を受ける通話者が所属する企業に関する住所および法人名といった法人情報などが挙げられる。
【0031】
[通信端末の構成]
ここで、本実施の形態1における通信端末について図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態における通信端末の構成を示すブロック図である。まず、本実施の形態1において、通信端末としては、一般電話または携帯電話が挙げられる。よって、以降の説明では、一般電話および携帯電話を含む電話機の構成について説明する。なお、通信端末104と通信端末105とは、同一の構成を備えているため、通信端末104を例にあげて説明する。
【0032】
図2に示すように、本実施の形態1における通信端末104は、通話者が操作する装置であり、通信部201と、制御部202と、入力部203と、ディスプレイ204とを備えている。
【0033】
具体的には、入力部203としては、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、などの入力機器が挙げられる。また、ディスプレイ204としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示装置が挙げられる。
【0034】
通信部201は、ネットワーク106を介して外部と通信を行うための通信モジュールであり、通信端末104は、通信部を経由して他の通信端末および認証装置101と接続する。
【0035】
制御部202は、入力部203を介した通話者による操作に応じて、他の通信端末および認証装置101との通信に必要な処理を行う。また、制御部202は、処理内容に応じてディスプレイ204にメッセージなどの情報を表示させる。
【0036】
たとえば、制御部202は、入力部203を介して発信者が行った電話番号入力操作および発信操作に応じて、入力された電話番号で指定された通信端末に対して発信信号を送信する。また、発信先の通信端末では、制御部202が、発信信号を受信したことを契機として着信処理を行う。
【0037】
また、たとえば、制御部202は、入力部203を介して通話者が行った通信相手の登録情報の開示要求操作または自己の登録情報の開示操作といった、登録情報の開示に関する操作に応じる。
【0038】
この場合、制御部202は、登録情報の開示に関する操作を、発信前、発信中、受信中、および通話中の、いずれのタイミングにおいても応じることができる。この際、制御部202は、発信、受信、および通話といった通信に関わる制御をすべて保留し、ディスプレイ204に、状況に応じたメッセージを表示させる。
【0039】
具体的なメッセージとしては、入力部203において通話者が通信相手の登録情報の開示要求操作を行うと、制御部202は、通信相手の登録情報を要求している旨のメッセージをディスプレイ204に表示させる。
【0040】
一方、登録情報の開示を要求された側の通信端末では、制御部202は、通信相手が登録情報の表示を要求してきた旨のメッセージをディスプレイ204に表示させる。更に続けて、制御部202は、「登録情報の開示要求に同意する」または「登録情報の開示要求に同意しない」についての選択を通話者に求める画面をディスプレイ204に表示させる。
【0041】
この場合、通話者が登録情報の開示要求に同意して、入力部203において通話者が自己の登録情報の開示操作を行った際に、制御部202は、認証データの入力を促すメッセージをディスプレイ204に表示させる。
【0042】
更に、入力部203において通話者による認証データの入力がなされると、制御部は、入力部203を介して発信者が行った認証データの入力操作に応じて、入力された認証データを認証装置101に対して送信する。
【0043】
一方、認証が成功して認証装置101から登録情報が送信されてきた通信端末では、制御部202は、送信された登録情報をディスプレイ204に表示させ、通話者に通話相手に関する登録情報を提示する。
【0044】
[認証装置の動作]
次に、本実施の形態1における認証装置101の動作について図3を用いて説明する。また、本実施の形態1では、認証装置101を動作させることによって、認証方法が実施される。よって、本実施の形態1における認証方法の説明は、以下の認証装置101の動作説明に代える。
【0045】
まず、本実施の形態1では、たとえば、受信側となる通信端末105が、受信時において、発信側となる通信端末104に対して登録情報の開示要求を行うとする。そして、発信側となる通信端末104は、受信側となる通信端末105を指定して認証データを認証装置101に対して送信する。認証装置101は、送信してきた認証データを認証し、認証が成功した場合、指定された受信側となる通信端末105に登録情報を提供する。
【0046】
この場合における、通信端末および認証装置101の動作について図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態1における通信端末および認証装置101の動作を示すシーケンス図である。以下の説明においては、適宜図1および図2を参酌する。
【0047】
また、以降の説明において、発信者が利用する発信側となる通信端末104を発信端末104と表記し、受信者が利用する受信側となる通信端末105を受信端末105と表記する。
【0048】
図3に示すように、まず、発信端末104は、受信端末105に対して発信処理を行う(ステップA1)。具体的には、発信端末104における制御部202は、発信者が入力部203において入力した受信端末105の電話番号を基に、受信端末105に対して発信信号を送る。
【0049】
次に、ステップA1が実行されると、受信端末105における制御部202は、発信端末104からの発信信号を受信した後、着信処理を行う(ステップA2)。この場合、発信者は、自己の登録情報の開示操作を行わずに発信したので、受信端末105におけるディスプレイ204には、発信者の登録情報が表示されない。したがって、この際、受信者は、発信者についての情報は一切得られない状況にある。
【0050】
このため、上記の状況にある受信者は、通話を受け入れる前に、受信端末105における入力部203を介して、発信者の登録情報を得るため通信相手の登録情報の開示を要求する操作を行う。この操作に応じて、制御部202は、発信端末104に対して登録情報の開示要求を送信する(ステップA3)。
【0051】
次に、ステップA3が実行されると、発信端末104における制御部202は、受信端末105から登録情報の開示要求を受信し、登録情報の開示要求が行われたことをディスプレイ204に表示させる。発信者は、受信者による登録情報の開示要求に同意する場合、入力部203において自己の登録情報の開示操作を行う(ステップA4)。
【0052】
次に、発信端末104における入力部203は、発信者から、発信者のみが知っている認証データの入力を受け付ける(ステップA5)。また、発信者は、受信者による登録情報の開示要求に同意しない場合、入力部203において発信の停止操作を行う。この場合、発信端末104における制御部202は、入力部203において発信者が行った発信の停止操作に応じて、受信端末105に対する発信を中止する。
【0053】
ステップA5が実行されると、発信端末104における制御部202は、入力部203より受け付けた認証データを、認証装置101における認証処理部102へ送信する(ステップA6)。また、本実施の形態1では、発信端末104における制御部202は、登録情報の送信先として、受信端末105の電話番号を認証装置101における認証処理部102へ送信する。
【0054】
次に、認証処理部102は、発信端末104が送信してきた認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行う(ステップA7)。認証が失敗した場合、認証処理部102は、認証が失敗した旨を発信端末104に通知しても良い。
【0055】
認証が成功した場合、認証処理部102は、発信端末104が送信してきた認証データを情報提供部103へ受け渡す(ステップA8)。また、本実施の形態1では、認証処理部102は、登録情報の送信先である受信端末105の電話番号も情報提供部103へ受け渡す。
【0056】
次に、ステップA8が実行されると、情報提供部103は、認証データを受け取り、発信者に関する登録情報を抽出する(ステップA9)。具体的には、本実施の形態1において、情報提供部103は、通信端末の利用者毎に保持している登録認証データに関連付けられた登録情報を、データベース(図1および図3において図示せず)に格納する。そして、情報提供部103は、受け取った認証データを検索キーとして、データベースに格納された登録情報を検索することにより、発信者に関する登録情報を抽出する。
【0057】
次に、情報提供部103は、抽出した発信者に関する登録情報を、認証処理部102から受け取った受信端末105の電話番号により指定される受信端末105へ送信する(ステップA10)。ステップA10が実行されると、受信端末105における制御部202は、登録情報を受信し、続いて、受信した登録情報をディスプレイ204に表示させる。
【0058】
次に、受信者が、受信端末105におけるディスプレイ204に表示された、個人情報または法人情報といった発信者についての登録情報を確認する。受信者が、発信者の登録情報を確認した上で通話の受け入れ操作を行うと、受信端末105における制御部202は、発信端末104との通話を可能にする(ステップA11)。以上により、受信者が、受信時において、送信者に対して登録情報の開示要求を行ったときの、認証装置101における認証処理および登録情報の提供処理が終了する。
【0059】
[実施の形態1における効果]
以上のように本実施の形態1では、受信者が、受信時において、発信者の個人情報または法人情報といった登録情報を要求すると、受信者が使用する通信端末に登録情報が表示される。このため受信者は、発信者が信頼できる人物かどうか判断するための情報を得ることができるため、本実施の形態1によれば、電話における詐欺被害を減らすことができる。
【0060】
また、本実施の形態1におけるプログラムは、コンピュータに、図3に示すステップA7〜A10を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態1における認証装置と認証方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、認証処理部102及び情報提供部103として機能し、処理を行なう。また、本実施の形態1では、登録認証データおよび登録情報は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置に格納されていればよい。
【0061】
[認証システム]
まず、図4を用いて、本実施の形態1における認証システム401の構成について説明する。図4は、本発明の実施の形態1における認証システムの全体構成を示すブロック図である。
【0062】
図4に示すように、本実施の形態1における認証システム401は、通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行うシステムであり、認証サーバ402と、情報提供サーバ403と、通信端末104と、通信端末105と、を備えている。また、認証サーバ402と、情報提供サーバ403と、通信端末104と、通信端末105とは、インターネットなどのネットワーク106を介して接続されている。
【0063】
図4の例では、図1に示した認証装置101の代わりに、認証サーバ402と情報提供サーバ403とが用いられている。認証サーバ402は、図1に示した認証処理部102と同様に機能する。また、情報提供サーバ403は、図1に示した情報提供部103と同様に機能する。なお、図4に示した通信端末104および通信端末105は、図1に示した通信端末104および通信端末105と同様のものである。したがって、本実施の形態1における認証システム401の構成は、認証処理部102と情報提供部103とを、認証サーバ402と情報提供サーバ403とに、各々読み替えた上で、図1に示した認証装置101の構成と、図2に示した通信端末104および通信端末105の構成とを参照することにより説明される。
【0064】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムについて、図1、図2、図4および図5を参照しながら説明する。
【0065】
[認証装置の構成]
本実施の形態2における認証装置は、実施の形態1において図1に示した認証装置101と同様の構成を備え、通信端末104及び通信端末105と通信を行なう。但し、本実施の形態2では、認証処理部に認証データを送信する通信端末が、実施の形態1と異なっている。以下、実施の形態1との相違点を中心に、本実施の形態2における認証装置の動作について説明する。
【0066】
[認証装置の動作]
次に、本実施の形態2における認証装置の動作について図5を用いて説明する。また、本実施の形態2では、認証装置を動作させることによって、認証方法が実施される。よって、本実施の形態2における認証方法の説明は、以下の認証装置の動作説明に代える。
【0067】
まず、本実施の形態2では、たとえば、発信側となる通信端末104が、発信時において、受信側となる通信端末105に対して自己の登録情報の開示を行うとする。そして、発信側となる通信端末104は、受信側となる通信端末105を指定して認証データを本実施の形態2における認証装置に対して送信する。本実施の形態2における認証装置は、送信してきた認証データを認証し、認証が成功した場合、指定された受信側となる通信端末105に登録情報を提供する。
【0068】
この場合における、通信端末および本実施の形態2における認証装置の動作について図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態2における通信端末および認証装置の動作を示すシーケンス図である。以下の説明においては、適宜図1および図2を参酌する。
【0069】
また、以降の説明において、発信者が利用する発信側となる通信端末104を発信端末104と表記し、受信者が利用する受信側となる通信端末105を受信端末105と表記する。
【0070】
図5に示すように、まず、発信時において、発信者の登録情報を受信端末105に対して開示するために、発信端末104における制御部202は、入力部203が受け付けた発信者による自己の登録情報の開示操作に応じる(ステップB1)。
【0071】
続いて、発信端末104における制御部202は、入力部203が受け付けた発信者による発信操作に応じて、発信処理を行う(ステップB2)。具体的には、制御部202は、入力部203を介して発信者が行った電話番号入力操作および発信操作に応じる。この場合、発信者によって発信時に自己の登録情報の開示操作が行われたので、発信端末104における制御部202は、発信信号を送信する前に認証データの入力を促すメッセージをディスプレイ204に表示させる。
【0072】
次に、発信端末104における入力部203は、発信者から、発信者のみが知っている認証データの入力を受け付ける(ステップB3)。
【0073】
ステップB3が実行されると、発信端末104における制御部202は、入力部203より受け付けた認証データを、認証装置101における認証処理部102へ送信する(ステップB4)。また、本実施の形態2ではステップB4において、発信端末104における制御部202は、登録情報の送信先として、受信端末105の電話番号を認証装置101における認証処理部102へ送信する。
【0074】
ステップB4が実行されると、認証処理部102は、発信端末104が送信してきた認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行なう(ステップB5)。次に、認証処理部102は、認証が成功した場合は、発信端末104が送信してきた認証データを情報提供部103に受け渡す(ステップB6)。また、本実施の形態2では、ステップB6において、認証処理部102は、登録情報の送信先である受信端末105の電話番号も情報提供部103へ受け渡す。なお、ステップB5およびステップB6は、実施の形態1において図3に示したステップA7およびA8に準じて実行されるステップである。
【0075】
次に、ステップB6が実行されると、情報提供部103は、認証データを受け取り、発信者に関する登録情報を抽出する(ステップB7)。次に、情報提供部103は、抽出した発信者に関する登録情報を、認証処理部102から受け取った受信端末105の電話番号により指定される受信端末105へ送信する(ステップB8)。なお、ステップB7およびステップB8は、実施の形態1において図3に示したステップA9およびA10に準じて実行されるステップである。
【0076】
次に、ステップB8が実行されると、情報提供部103から登録情報が送信された受信端末105では、制御部202は、受信した登録情報をディスプレイ204に表示させ、同時に、着信処理を行う(ステップB9)。
【0077】
次に、受信者が、受信端末105におけるディスプレイ204に着信と同時に表示された、個人情報または法人情報といった発信者についての登録情報を確認する。受信者が、登録情報を確認した上で、通話の受け入れ操作を行うと、受信端末105における制御部202は、発信端末104と通話を可能にする(ステップB10)。以上により、発信者が、発信時において、受信者に対して自己の登録情報の開示を行ったときの、認証装置101における認証処理および登録情報の提供処理が終了する。
【0078】
[実施の形態2における効果]
以上のように本実施の形態2では、発信者が、発信時において、自己の個人情報または法人情報といった登録情報の開示を行うと、受信者が使用する通信端末に着信と同時に登録情報が表示される。このため受信者は、発信者が信頼できる人物かどうか判断するための情報を着信時に得ることができる。よって、本実施の形態2によれば、営業活動といった正当なビジネスをしようとする企業の社員が個人に対して電話をかける場合などに、企業の社員は、企業の法人名を明らかにすることにより個人を安心させ、商談を進めることができる。
【0079】
また、本実施の形態2におけるプログラムは、コンピュータに、図5に示すステップB5〜B8を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態2における認証装置と認証方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、認証処理部及び情報提供部として機能し、処理を行なう。また、本実施の形態2では、登録認証データおよび登録情報は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置に格納されていればよい。
【0080】
また、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、認証装置の代わりに、認証サーバと、情報提供サーバとが用いられても良い。この場合は、本実施の形態2における認証システムが構築される。
【0081】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における認証装置、認証システム、認証方法、およびプログラムについて、図1、図2、図4および図6を参照しながら説明する。
【0082】
[認証装置の構成]
本実施の形態3における認証装置は、実施の形態1において図1に示した認証装置101と同様の構成を備え、通信端末104及び通信端末105と通信を行なう。但し、本実施の形態3では、認証処理部に認証データを送信する通信端末が、実施の形態1と異なっている。以下、実施の形態1との相違点を中心に、本実施の形態3における認証装置の動作について説明する。
【0083】
[認証装置の動作]
次に、本実施の形態3における認証装置の動作について図6を用いて説明する。また、本実施の形態3では、認証装置を動作させることによって、認証方法が実施される。よって、本実施の形態3における認証方法の説明は、以下の認証装置の動作説明に代える。
【0084】
まず、本実施の形態3では、たとえば、通信が確立されている通信端末104と通信端末105とにおいて、通信端末105が、通信端末104に対して登録情報の開示要求を行うとする。そして、通信端末104は、通信端末105を指定して認証データを、本実施の形態3における認証装置に対して送信する。本実施の形態3における認証装置は、送信してきた認証データを認証し、認証が成功した場合、指定された通信端末105に登録情報を提供する。
【0085】
この場合における、通信端末および本実施の形態3における認証装置の動作について図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態3における通信端末および認証装置の動作を示すシーケンス図である。以下の説明においては、適宜図1および図2を参酌する。
【0086】
また、以降の説明において、第一通話者が利用する通信端末104を第一端末104と表記し、第二通話者が利用する通信端末105を第二端末105と表記する。
【0087】
図6に示すように、まず、第一通話者と第二通話者とが通話を行っている最中において、第二通話者は、第一通話者の登録情報を得るために、第二端末105の入力部203において、通信相手の登録情報の開示を要求する操作を行う。この操作に応じて、第二端末105における制御部202は、第一端末104との通話を保留し、第一端末104に対して登録情報の開示要求を送信する(ステップC1)。
【0088】
次に、ステップC1が実行されると、第一端末104における制御部202は、第二端末105から登録情報の開示要求を受信し、登録情報の開示要求が行われたことを画面に表示させる。第一通話者は、第二通話者による登録情報の開示要求に同意する場合、入力部203において自己の登録情報の開示操作を行う(ステップC2)。
【0089】
次に、第一端末104における入力部203は、第一通話者から、第一通話者のみが知っている認証データの入力を受け付ける(ステップC3)。また、第一通話者は、第二通話者による登録情報の開示要求に同意しない場合、入力部203において通話の停止操作を行う。この場合、第一端末104における制御部202は、入力部203において第一通話者が行った通話の停止操作に応じて、第二端末105との通話を中止する。
【0090】
ステップC3が実行されると、第一端末104における制御部202は、入力部203より受け付けた認証データを、認証装置101における認証処理部102へ送信する(ステップC4)。また、本実施の形態3ではステップC4において、第一端末104における制御部202は、登録情報の送信先として、第二端末105の電話番号を認証装置101における認証処理部102へ送信する。
【0091】
ステップC4が実行されると、認証処理部102は、第一端末104が送信してきた認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行なう(ステップC5)。次に、認証処理部102は、認証が成功した場合は、第一端末104が送信してきた認証データを情報提供部103に受け渡す(ステップC6)。また、本実施の形態3では、ステップC6において、認証処理部102は、登録情報の送信先である第二端末105の電話番号も情報提供部103へ受け渡す。なお、ステップC5およびステップC6は、実施の形態1において図3に示したステップA7およびA8に準じて実行されるステップである。
【0092】
次に、ステップC6が実行されると、情報提供部103は、認証データを受け取り、第一通話者に関する登録情報を抽出する(ステップC7)。次に、情報提供部103は、抽出した第一通話者に関する登録情報を、認証処理部102から受け取った第二端末105の電話番号により指定される第二端末105へ送信する(ステップC8)。なお、ステップC7およびステップC8は、実施の形態1において図3に示したステップA9およびA10に準じて実行されるステップである。
【0093】
次に、ステップC8が実行されると、第二端末105における制御部202は、登録情報を受信し、続いて、受信した登録情報をディスプレイ204に表示させる。そして、第二通話者が、第二端末105におけるディスプレイ204に表示された、個人情報または法人情報といった第一通話者についての登録情報を確認する。第二通話者が、登録情報を確認した上で、通話の受け入れ操作を行うと、第二端末105における制御部202は、第一端末104との通話を再開する(ステップC9)。以上により、第二通話者が、第一通話者と通話を行っている際に、第一通話者に対して登録情報の開示要求を行ったときの、認証装置101における認証処理および登録情報の提供処理が終了する。
【0094】
[実施の形態3における効果]
以上のように本実施の形態3では、第二通話者が、第一通話者と通話を行っている際に、第一通話者の個人情報または法人情報といった登録情報を要求すると、第二通話者が使用する通信端末に登録情報が表示される。このため第二通話者は、第一通話者が信頼できる人物かどうか判断するための情報を通話中に得ることができる。よって、本実施の形態3によれば、企業の販売員が、家庭の電話機に電話をかけてセールス活動を行っている最中に、企業の販売員が、契約などで必要となるセールス相手の個人情報または法人情報を、通話中いつでも確認することができる。そして、企業の販売員は、個人情報を確認することにより、無効となり得る未成年者などとの契約をまた逆に、未然に防ぐことができる。
【0095】
また、本実施の形態3におけるプログラムは、コンピュータに、図6に示すステップC5〜C8を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態3における認証装置と認証方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、認証処理部及び情報提供部として機能し、処理を行なう。また、本実施の形態3では、登録認証データおよび登録情報は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置に格納されていればよい。
【0096】
また、本実施の形態3においても、実施の形態1と同様に、認証装置の代わりに、認証サーバと、情報提供サーバとが用いられても良い。この場合は、本実施の形態3における認証システムが構築される。
【0097】
ここで、実施の形態1〜3におけるプログラムを実行することによって、実施の形態1〜3における認証装置を実現するコンピュータについて図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態1〜3における認証装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0098】
図7に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0099】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態1〜3におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態1〜3におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態1〜3におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0100】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0101】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0102】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記20)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0103】
(付記1)
通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行う、認証装置であって、
認証処理部と、情報提供部と、を備え、
前記認証処理部は、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、前記認証処理部に前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する、
ことを特徴とする認証装置。
【0104】
(付記2)
前記情報提供部は、通信端末の利用者毎に前記登録認証データに関連付けられた登録情報を予め保持しており、前記認証データを受け取ると、前記認証データを検索キーとして保持している前記登録情報を検索することにより、前記登録情報を抽出する、
付記1に記載の認証装置。
【0105】
(付記3)
前記認証処理部は、受信側となる通信端末が、受信時において、発信側となる通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記発信側となる通信端末が、前記受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記1に記載の認証装置。
【0106】
(付記4)
前記認証処理部は、発信側となる通信端末が、発信時において、受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記1に記載の認証装置。
【0107】
(付記5)
前記認証処理部は、通信が確立されている第一の通信端末および第二の通信端末において、前記第一の通信端末が、前記第二の通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記第二の通信端末が、前記第一の通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記第一の通信端末に送信する、
付記1に記載の認証装置。
【0108】
(付記6)
通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行う、認証システムであって、
認証サーバと情報提供サーバと、を備え、
前記認証サーバは、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供サーバに受け渡し、
前記情報提供サーバは、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、前記認証サーバに前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する、
ことを特徴とする認証システム。
【0109】
(付記7)
前記情報提供サーバは、通信端末の利用者毎に前記登録認証データに関連付けられた登録情報を予め保持しており、前記認証データを受け取ると、前記認証データを検索キーとして保持している前記登録情報を検索することにより、前記登録情報を抽出する、
付記6に記載の認証システム。
【0110】
(付記8)
前記認証サーバは、受信側となる通信端末が、受信時において、発信側となる通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記発信側となる通信端末が、前記受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供サーバに受け渡し、
前記情報提供サーバは、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記6に記載の認証システム。
【0111】
(付記9)
前記認証サーバは、発信側となる通信端末が、発信時において、受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供サーバに受け渡し、
前記情報提供サーバは、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記6に記載の認証システム装置。
【0112】
(付記10)
前記認証サーバは、通信が確立されている第一の通信端末および第二の通信端末において、前記第一の通信端末が、前記第二の通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記第二の通信端末が、前記第一の通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供サーバに受け渡し、
前記情報提供サーバは、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記第一の通信端末に送信する、
付記6に記載の認証システム。
【0113】
(付記11)
通信端末間での認証および登録情報の提供を行うための方法であって、
(a)いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行うステップと、
(b)前記認証が成功した場合に、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出するステップと、
(c)抽出した前記登録情報を、前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信するステップと、
を有する、ことを特徴とする認証方法。
【0114】
(付記12)
前記(b)のステップで、通信端末の利用者毎に前記登録認証データに関連付けられた登録情報を予め保持している、データベースを用いて、前記認証データを検索キーとして検索を行なうことにより、前記登録情報を抽出する、
付記11に記載の認証方法。
【0115】
(付記13)
前記(a)のステップで、受信側となる通信端末が、受信時において、発信側となる通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記発信側となる通信端末が、前記受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、
前記(c)のステップで、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記11に記載の認証方法。
【0116】
(付記14)
前記(a)のステップで、発信側となる通信端末が、発信時において、受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、
前記(c)のステップで、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記11に記載の認証方法。
【0117】
(付記15)
前記(a)のステップで、通信が確立されている第一の通信端末および第二の通信端末において、前記第一の通信端末が、前記第二の通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記第二の通信端末が、前記第一の通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、
前記(c)のステップで、抽出した前記登録情報を、指定された前記第一の通信端末に送信する、
付記11に記載の認証方法。
【0118】
(付記16)
コンピュータによって、通信端末間での認証および登録情報の提供を行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行うステップと、
(b)前記認証が成功した場合に、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出するステップと、
(c)抽出した前記登録情報を、前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信するステップと、
を実行させるプログラム。
【0119】
(付記17)
前記(b)のステップで、通信端末の利用者毎に前記登録認証データに関連付けられた登録情報を予め保持している、データベースを用いて、前記認証データを検索キーとして検索を行なうことにより、前記登録情報を抽出する、
付記16に記載のプログラム。
【0120】
(付記18)
前記(a)のステップで、受信側となる通信端末が、受信時において、発信側となる通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記発信側となる通信端末が、前記受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、
前記(c)のステップで、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記16に記載のプログラム。
【0121】
(付記19)
前記(a)のステップで、発信側となる通信端末が、発信時において、受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、
前記(c)のステップで、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
付記16に記載のプログラム。
【0122】
(付記20)
前記(a)のステップで、通信が確立されている第一の通信端末および第二の通信端末において、前記第一の通信端末が、前記第二の通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記第二の通信端末が、前記第一の通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、
前記(c)のステップで、抽出した前記登録情報を、指定された前記第一の通信端末に送信する、
付記16に記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0123】
以上のように、本発明によれば、通信端末を利用した場合において、通話者の同一性を識別することができる。よって、本発明は、電話を使用した詐欺行為、または迷惑電話の抑止などの防犯、また、通話者の身元を明らかにできるので、商談またはテレフォンショッピングに対して有用となる。
【符号の説明】
【0124】
101 認証装置
102 認証処理部
103 情報提供部
104 通信端末
105 通信端末
106 ネットワーク
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
201 通信部
202 制御部
203 入力部
204 ディスプレイ
401 認証システム
402 認証サーバ
403 情報提供サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行う、認証装置であって、
認証処理部と、情報提供部と、を備え、
前記認証処理部は、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、前記認証処理部に前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する、
ことを特徴とする認証装置。
【請求項2】
前記情報提供部は、通信端末の利用者毎に前記登録認証データに関連付けられた登録情報を予め保持しており、前記認証データを受け取ると、前記認証データを検索キーとして保持している前記登録情報を検索することにより、前記登録情報を抽出する、
請求項1に記載の認証装置。
【請求項3】
前記認証処理部は、受信側となる通信端末が、受信時において、発信側となる通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記発信側となる通信端末が、前記受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
請求項1に記載の認証装置。
【請求項4】
前記認証処理部は、発信側となる通信端末が、発信時において、受信側となる通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記受信側となる通信端末に送信する、
請求項1に記載の認証装置。
【請求項5】
前記認証処理部は、通信が確立されている第一の通信端末および第二の通信端末において、前記第一の通信端末が、前記第二の通信端末に対して登録情報の開示要求を行ったことに対応して、前記第二の通信端末が、前記第一の通信端末を指定して前記認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データについて認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供部に受け渡し、
前記情報提供部は、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、指定された前記第一の通信端末に送信する、
請求項1に記載の認証装置。
【請求項6】
通信端末間での認証処理および登録情報の提供を行う、認証システムであって、
認証サーバと情報提供サーバと、を備え、
前記認証サーバは、いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行い、前記認証が成功した場合に、前記認証データを前記情報提供サーバに受け渡し、
前記情報提供サーバは、前記認証データを受け取ると、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出し、抽出した前記登録情報を、前記認証サーバに前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信する、
ことを特徴とする認証システム。
【請求項7】
通信端末間での認証および登録情報の提供を行うための方法であって、
(a)いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行うステップと、
(b)前記認証が成功した場合に、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出するステップと、
(c)抽出した前記登録情報を、前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信するステップと、
を有する、ことを特徴とする認証方法。
【請求項8】
コンピュータによって、通信端末間での認証および登録情報の提供を行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)いずれかの通信端末が認証データを送信してきた場合に、送信してきた前記認証データと、予め登録されている登録認証データとを比較して認証を行うステップと、
(b)前記認証が成功した場合に、前記認証データに関連付けられた前記登録情報を抽出するステップと、
(c)抽出した前記登録情報を、前記認証データを送信してきた通信端末と通信を行う通信端末に送信するステップと、
を実行させるプログラム。







【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−20287(P2013−20287A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150579(P2011−150579)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】