説明

認証鍵及び認証装置

【課題】簡単な構成によって使用者において任意に鍵を変更可能とした認証鍵及び認証装置を提供する。
【解決手段】認証鍵20は、前面に鍵パターンが形成された鍵ボディ21と、使用者が把持可能なスタイラス部23とを有する。鍵ボディ21の前面には、4×4で計16個の穴21bが形成され、各穴21aには、導電性材料からなる鍵要素25が着脱自在に収納される。使用者が任意の穴21aに鍵要素25を収納することで、複数の鍵要素25による所望の鍵パターン22が形成される。鍵要素25を着脱することで位置を変更し、鍵パターン22を変更可能となっている。鍵ボディ21を認証装置のタッチパネルに接触させた場合に、複数の鍵要素の接触位置の座標情報が認証装置により取得される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に対して認証を行うための認証鍵、及びこの認証鍵に対応する電子機器における認証装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを搭載した端末装置等の電子機器が広く普及している。このような電子機器には、誤動作防止のためにタッチパネルのロック機能が備わっている。さらに、機密情報の保護のために認証機能が備わっている。タッチパネルのロックを解除するためには、ハードキーが押下されたり、ジェスチャー入力が行われる。さらに、認証を行うために、パスコード入力や指紋認証などが行われる。
【0003】
したがって、電子機器を使用できるようになるまでに、使用者は、ロック解除操作と認証操作の2段階の操作を行う必要であった。また、指紋認証のように、認証用の専用デバイスを設ける場合、コスト高になる。
【0004】
従来、タッチパネル上で入力された座標パターンと登録座標パターンとを照合して認証を行う認証装置が知られている(特許文献1参照)。また、この認証装置では、カードに所有者固有の孔を複数形成しておき、このカードを鍵として利用する。つまり、カードの孔の位置を順にタッチすることで認証が行われる。また、抵抗膜方式タッチパネルでは、孔の代わりに突起を設け、この突起の接触位置で認証が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−149454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の認証装置には、次のような課題があった。すなわち、鍵は認証装置側で設定されるものであり、ユーザ側で鍵を設定して利用することができなかった。このため、ユーザ側で必要に応じて鍵を変更することができず、セキュリティの強化を図ることが難しい場合があった。また、鍵によって複数の動作モードに対応した設定変更を行うことなどができなかった。
【0007】
また、抵抗膜方式のタッチパネルに対応する鍵の場合、鍵の形状が複雑になり、使い勝手が良くなかった。このため、信頼性に劣る、読み取り精度が良くない、操作に時間がかかる等の課題があった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構成によって使用者において任意に鍵を変更可能とした認証鍵及び認証装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る認証鍵は、認証装置の検出面に接触可能な当接面を有する鍵部材と、前記当接面に配置され、少なくとも一つが前記当接面上の位置を変更可能な複数の鍵要素とを備え、前記当接面が前記認証装置の前記検出面に接触した場合に、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報が前記認証装置により取得されるもので、前記鍵要素の位置変更により前記複数の鍵要素によって形成される鍵パターンが変更可能になっている。
【0010】
本発明に係る認証装置は、導電性材料を含む複数の鍵要素が配置された認証鍵の当接面が接触する検出面と、前記検出面に前記認証鍵の前記当接面が接触した場合に、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報を検出する座標検出部と、前記検出された複数の接触位置の座標情報による取得座標パターンと、予め保持している登録座標パターンとを照合し、両者の座標が一致した場合、認証成功時の動作を実行する認証処理部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡単な構成によって使用者において任意に鍵を変更可能とした認証鍵及び認証装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態における認証鍵及び認証装置が適用された情報処理端末の構成を示す図
【図2】第1の実施形態におけるスタイラス型の認証鍵の外観及び構造を示す図
【図3】本実施形態における認証動作を説明する図
【図4】データベース部に格納された識別情報及び座標パターンを含むテーブルの一例を示す図
【図5】本実施形態における鍵登録手順を示すフローチャート
【図6】本実施形態における認証動作手順を示すフローチャート
【図7】第2の実施形態におけるカード型の認証鍵及び認証操作を示す図
【図8】第3の実施形態におけるスタイラス型の認証鍵及び認証操作を示す図
【図9】第3の実施形態の変形例におけるスタイラス型の認証鍵を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態に係る認証鍵及び認証装置について図面を用いて説明する。本実施形態では、認証装置は電子機器の一例である情報処理端末に搭載され、認証鍵は情報処理端末に搭載された認証装置に対して用いるものとした例を示す。
【0014】
(第1の実施形態)
本実施形態の認証装置は、検出面として用いられるタッチパネルを有し、認証鍵をタッチパネルに接触させることで、認証鍵における鍵パターンを形成する複数の鍵要素の位置検出を行い、検出した座標パターンに基づいて認証動作が可能となっている。
【0015】
図1は第1の実施形態における認証鍵及び認証装置が適用される情報処理端末1の構成を示す図である。情報処理端末1は、制御部10、表示部11、タッチパネル13、データベース(DB)部15、操作部16、通信部17、カメラ部18、及び音声処理部19を有する。タッチパネル13は、人の指等の接触を検出する検出面を有し、接触操作されたときの接触位置を検出する座標検出部13aを有している。情報処理端末1に搭載される認証装置5は、制御部10、表示部11、タッチパネル13、データベース部15、及び操作部16を有して構成される。
【0016】
また、情報処理端末1は、上記各部が搭載された端末本体1a(図3参照)とは別に、スタイラス型の認証鍵20を有する。すなわち、情報処理端末1の認証装置5に対して、認証を行うための認証鍵20が用いられる。この認証鍵20は、後述するように、タッチパネル13に押し当てられ、認証操作に用いられる。なお、認証鍵20は、情報処理端末1に対応可能であれば、情報処理端末1とは独立して設けられるものであってもよい。
【0017】
制御部10は、情報処理端末1の全体動作を制御する。制御部10は、後述するように、認証鍵20の鍵パターンと識別情報(例えば使用者個人のユーザID)とを対応付ける機能、鍵パターンから座標パターンを算出する機能、及び識別情報に対応する座標パターンをデータベース部15に登録する機能を有する。ここで、制御部10が登録部の一例として機能する。
【0018】
また、制御部10は、データベース部15に登録された座標パターン(登録座標パターン)と、認証鍵20の鍵パターンから算出された座標パターン(取得座標パターン)とを照合する機能、及び座標パターンの照合の結果、座標が一致する場合、認証が成功したとして、認証成功時の動作を実行する機能を有する。制御部10が実行する認証成功時の動作としては、タッチパネル13のロック解除、対応するユーザIDに設定された動作モードの決定、対応する所定の動作モードまたは機能の実行、などが挙げられる。ここで、制御部10が認証処理部の一例として機能する。
【0019】
表示部11は、液晶ディスプレイ等を有して構成され、各種の情報を表示する。表示部11の画面には、タッチパネル13が設けられる。タッチパネル13は、例えば静電容量式のもので構成され、使用者の指等が触れることにより電界の乱れが生じて接触位置の静電容量が変化する。この静電容量の変化に基づき、座標検出部13aによって接触位置の座標を検出する。また、このタッチパネル13は、複数の接触位置の座標を同時に検出可能なマルチタッチ機能を有する。静電容量方式のタッチパネルでは、マルチタッチ機能により、複数の接触位置の座標を高精度に検出することができる。
【0020】
本実施形態では、タッチパネル13の座標検出部13aは、後述するように、スタイラス型の認証鍵20の鍵ボディ21が接触したときに、この鍵ボディ21に配置された鍵パターンを形成する各鍵要素25の接触位置の座標を検出する。
【0021】
データベース部15は、メモリ等の記憶装置を有して構成され、識別情報(ユーザIDなど)に対応する座標パターンを記憶し登録する。
【0022】
操作部16は、鍵登録キー16a、認証キー16bなど、使用者の操作指示を入力する各種キーを有する。
【0023】
通信部17は、無線基地局(図示せず)と接続され、無線通信によりデータ通信を行う。カメラ部18は撮影した画像データを取得する。音声処理部19は、スピーカ19a及びマイク19bを有し、通信部17を介して通信相手の情報処理端末、携帯電話機等と接続されることにより通話機能を実現する。
【0024】
図2は第1の実施形態におけるスタイラス型の認証鍵20の外観及び構造を示す図である。図2(A)は認証鍵20の構造を示す。認証鍵20は、認証装置5の検出面と接触可能な当接面に相当する前面に鍵パターンが形成された、略直方体状の鍵部材に相当する鍵ボディ21を有する。また、認証鍵20は、導電性材料で形成されて鍵ボディ21に連結され、使用者の手や指で把持可能な棒状のスタイラス部23を有する。導電性材料としては、金属、カーボングラファイト、導電性ゴム等、種々のものを用いることが可能である。特に、人間の指に近い導電特性を有するものが好ましい。このことは他の導電性材料で形成される部材についても同様である。
【0025】
図2(B)は鍵ボディ21の外観を示す。タッチパネル13と接触可能な鍵ボディ21の前面(当接面)には、円筒状に形成された複数の穴21aが配置される。これらの穴21aが収納部の一例に相当する。本実施形態では、4×4個からなる計16個の穴21aが二次元状に配列されている。収納部を形成する穴21aは、角筒状など、他の形状であってもよい。
【0026】
穴21aには、穴の形状に合わせた導電性材料からなる、円柱状の鍵要素25が挿脱自在に収納される。使用者が当接面上の任意の位置にある穴21aに鍵要素25を収納(挿入)することで、所望の鍵パターン22が形成される。この際、鍵要素25が穴21aに収納されることで、鍵要素25が鍵ボディ21から突出せず、鍵ボディ21の当接面等を平坦な面にすることができる。これにより、鍵を簡単な形状にすることができ、使い勝手が良くなる。
【0027】
また、鍵ボディ21内の各穴21aの底部には、スタイラス部23と導通する導電性部材21bが設けられている。鍵要素25が穴21aに挿入されると、その一端が導電性部材21bと接触してスタイラス部23と導通する。すなわち、スタイラス部23が鍵要素25と導通する接触部となっている。
【0028】
使用者がスタイラス部23を手で把持した場合、鍵要素25の電位は使用者の手とほぼ同電位となり、スタイラス部23の先端でタッチパネル13をタッチした場合と同様に、鍵要素25の接触位置を検出できる。従って、鍵ボディ21の前面がタッチパネル13に接触した状態では、タッチパネル13は、鍵パターン22を形成する各鍵要素25の接触位置の座標を検出でき、これらの座標による座標パターンが取得される。なお、タッチパネル13における接触位置の座標検出が十分に可能であれば、鍵要素25とスタイラス部23とを必ずしも導通させなくともよい。
【0029】
また、鍵要素25を穴21aに挿入して鍵パターン22を形成した後は、この鍵パターン22を外部から見られないように、鍵ボディ21の前面を覆うように、鍵ボディ21の前面には、カバー27が装着可能である。このカバー27は、鍵パターンが視認されないように、また鍵要素25及び穴21aを覆うように、保護するものであり、取り外し自在な単一色あるいは適当なデザインの薄型のカバー部材により形成される。
【0030】
上記構成を有する情報処理端末1の認証動作を説明する。図3は本実施形態における認証動作を説明する図である。図3(A)は第1の実施形態における認証操作を示す。図3(A)に示すように、使用者は、スタイラス型の認証鍵20を手で把持し、鍵ボディ21の前面をタッチパネル13に接触させる。
【0031】
図3(B)はタッチパネル13上で検出される鍵要素25の座標とデータベース部15に登録された座標パターン15aとの対応を示している。鍵ボディ21の前面に鍵要素25の組み合わせにより形成された鍵パターンは、図3(B)に示すように、タッチパネル13上で鍵要素25の接触位置の座標として検出される。
【0032】
ここでは、鍵パターンを表す接触位置は、座標1〜座標7の7ヶ所のXY座標で表される。このタッチパネル13によって検出された座標1(X1,Y1)〜座標7(X7,Y7)を含む座標情報(取得座標パターン)32と、あらかじめデータベース部15に登録された座標パターン(登録座標パターン)15aとを照合することで、認証が行われる。座標パターンの照合の結果、これらの座標が一致した場合、認証が成功し、認証成功時の動作として、例えばタッチパネル13のロックが解除され、使用者による入力操作が可能となる。一方、不一致の場合、認証成功時の動作が実行されず、ロックは解除されない。
【0033】
図4はデータベース部15に格納された識別情報及び座標パターンを含むテーブルの一例を示す図である。このテーブル15Dには、座標パターン15aに対応するユーザID、動作モード、及び機能が登録されている。例えば、座標パターン15aが「A」である場合、ユーザIDは「aabb」が対応する。このユーザIDでは、動作モードとしてビジネスモードが設定され、使用可能な機能1、2(例えば、社内メール機能、名刺管理機能など)が実行可能である。他の「B」「C」等の座標パターンについても同様である。
【0034】
図5は本実施形態における鍵登録手順を示すフローチャートである。鍵登録の機能は制御部10によって実現される。鍵登録手順を実行する動作プログラムは、制御部10内のメモリに格納されており、制御部10内のプロセッサによって実行される。
【0035】
まず、制御部10は、鍵登録モードに設定するか否かを判別する(ステップS1)。鍵登録モードの設定は、例えば、使用者が鍵登録キー16aを押下する、もしくはタッチパネル13に対して所定のジェスチュアを入力することにより、行われる。鍵登録モードに設定されていない場合、制御部10はそのまま本動作を終了する。
【0036】
ステップS1で鍵登録モードに設定された場合、制御部10は、個人の識別情報(ユーザID)を作成する(ステップS2)。ユーザIDは、同一の使用者に対し、ビジネス用、プライベート用、家族用など複数作成することも可能である。識別情報は、外部より通信等によって入力してもよいし、使用者が操作部16を使用して入力してもよい。
【0037】
制御部10は、作成されたユーザIDに対応する座標パターンの登録を開始し、座標検出部13aにて接触位置の座標を検出する(ステップS3)。この座標パターンの登録の際には、使用者は、認証鍵20を把持して鍵ボディ21の前面をタッチパネル13に接触させる操作を行う。制御部10は、認証鍵20の接触操作が行われ、座標検出部13aにおいて接触位置の座標が検出されるまで待つ(ステップS4)。
【0038】
認証鍵20による接触位置の座標が検出されると、制御部10は、座標検出部13aにてこれら接触位置の座標を取得し(ステップS5)、タッチパネル13の接触場所によらない、正規化された座標パターンを算出する(ステップS6)。
【0039】
そして、制御部10は、正規化された座標パターンと、ステップS2で作成されたユーザIDとを対応づけてデータベース部15に登録する(ステップS7)。このとき、テーブル15Dに示すように、ユーザIDに対応する動作モードや機能を設定しておくことも可能である。この後、制御部10は本動作を終了する。
【0040】
図6は本実施形態における認証動作手順を示すフローチャートである。認証動作の機能は制御部10によって実現される。認証動作手順を実行する動作プログラムは、制御部10内のメモリに格納されており、制御部10内のプロセッサによって実行される。
【0041】
まず、制御部10は、認証モードに設定するか否かを判別する(ステップS11)。認証モードの設定は、例えば、使用者が認証キー16bを押下する、もしくはタッチパネル13に対して所定のジェスチュアを入力することにより、行われる。認証モードに設定されていない場合、制御部10はそのまま本動作を終了する。
【0042】
ステップS11で認証モードに設定された場合、制御部10は、座標検出部13aにおいて接触位置の座標の検出を開始する(ステップS12)。この際、鍵登録時と同様、使用者は、認証鍵20を把持して鍵ボディ21の前面をタッチパネル13に接触させる操作を行う。制御部10は、認証鍵20の接触操作が行われ、座標検出部13aにおいて接触位置の座標が検出されるまで待つ(ステップS13)。
【0043】
認証鍵20による接触位置の座標が検出されると、制御部10は、座標検出部13aにてこれら接触位置の座標を取得し(ステップS14)、正規化された座標パターンを算出する(ステップS15)。
【0044】
そして、制御部10は、正規化された座標パターンと、データベース部15に登録された座標パターン15aとを照合し、一致するかどうか判定する(ステップS16)。制御部10は、座標パターンの照合の結果、これらの座標パターンが一致せず、認証が失敗した場合、ステップS12の処理に戻る。
【0045】
一方、座標パターンの照合の結果、これらの座標パターンが一致し、認証が成功した場合、制御部10は、認証成功時の動作を実行する(ステップS18)。認証成功時の動作として、ここでは、タッチパネル13のロックを解除する。また、ユーザIDに対応する動作モードを設定し、この動作モードを実行可能としたり、所定の機能を実行可能にしてもよい。この後、制御部10は本動作を終了する。
【0046】
このように、第1の実施形態によれば、ワンアクションの操作によってユーザ認証とタッチパネルのロック解除を行うことができる。また、スタイラス型の認証鍵20のように、物理的な鍵を用いないとユーザ認証ができないので、パスワードの盗み見によるロック解除等を防止できる。
【0047】
さらに、使用者が鍵パターンを任意のパターンに変更して情報処理端末に登録することができる。これにより、使用者が所望のパターンを登録する等、柔軟なシステムの運用が行える。また、1つの認証鍵に対し、複数の動作モードを設定して切り替えることができる。あるいは、複数の認証鍵を用意してそれぞれに動作モードを設定し、認証鍵を選択的に使用することで、鍵の交換によって動作モードを切り替えることができる。また、使用者毎に認証鍵を用意することで、各自が自身の鍵を用いて使用ユーザを切り替え、使用者毎に動作モードや機能等の設定を切り替えることができる。また、所定期間毎のパスワード変更と同様に、随時鍵パターンを変更することにより、セキュリティを高めることができる。
【0048】
また、鍵の形状が単純であり、使い勝手や操作性に優れる。また、タッチパネルの座標検出機能を利用するだけで、専用のデバイスを設ける必要がないので、コストを抑えることができる。さらに、静電容量方式のタッチパネルのマルチタッチ機能を利用することで、読み取り精度を高めることができる。
【0049】
また、認証装置側では、データベース部に座標パターンを登録しておくだけでセキュリティの高い認証を行うことができる。また、座標パターンに対応するユーザIDを登録しておき、このユーザIDに対応する動作モードの決定や機能の実行が簡単に行える。また、座標パターンを登録する際にも、同じ鍵ボディを使用することができ、登録作業が簡単である。
【0050】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態のスタイラス型認証鍵の代わりに、カード型の認証鍵を用いる例を示す。第2の実施形態の認証鍵及び認証装置が適用される情報処理端末は、第1の実施形態とほぼ同一の構成を有する。前述した第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略する。
【0051】
図7は第2の実施形態におけるカード型の認証鍵40及び認証操作を示す図である。図7(A)は認証鍵40の外観を示す。認証鍵40はカード状の鍵ボディ41を有する。鍵ボディ41の前面には、円形の複数の穴41aが配置されている。本実施形態では、4×4の計16個の穴41aが二次元状に配列されている。収納部を形成する穴41aは、四角状など、他の形状であってもよい。
【0052】
図7(B)は鍵ボディ41の断面を示す。穴41aには、穴の形状に合わせた導電性材料からなる円盤状の鍵要素45が着脱自在に装着(収納)される。使用者が任意の位置にある穴41aに鍵要素45を収納することで、所望の鍵パターンが形成される。鍵ボディ41内の各穴41aの底部には、導電性部材41bが設けられている。導電性部材41bは、一方が各穴41aの底部からわずかに突出し、他方が互いに接続されて導通し、鍵ボディ41の裏面に設けられた導電性の接触部43と導通している。
【0053】
また、鍵ボディ41の前面には、第1の実施形態と同様、カバー47が装着される。このカバー47は、鍵パターンが視認されないように、また鍵要素45及び穴41aを覆うように、保護するものであり、取り外し自在な単一色あるいは適当なデザインの薄型のカバー部材により形成される。
【0054】
図7(C)はカード型の認証鍵40を用いた認証操作を説明する図である。使用者は、接触部43に触れるように指で鍵ボディ41を把持し、鍵ボディ41の前面をタッチパネル13に接触させる。鍵要素45の組み合わせで形成された鍵パターンは、タッチパネル13上で鍵要素45の接触位置の座標として検出される。接触部43を設けることで、鍵要素45の電位が使用者の指や手とほぼ同電位になり、タッチ操作による接触位置の検出が確実に行われるようになる。
【0055】
認証装置では、第1の実施形態と同様、座標検出部13aによってタッチパネル13上の各鍵要素45の接触位置の座標を検出することにより、複数の鍵要素45の組み合わせによる鍵パターンに対応する座標パターンを取得できる。
【0056】
第2の実施形態によれば、携帯性に優れたカード型認証鍵を用いることで、使い勝手が向上する。
【0057】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第1の実施形態のような端部に設けられた鍵ボディの前面に鍵パターンが形成された認証鍵の代わりに、スタイラス部の側面に一次元状に鍵パターンを形成した認証鍵を用いる例を示す。第3の実施形態の認証鍵及び認証装置が適用される情報処理端末は、第1の実施形態とほぼ同一の構成を有する。前述した第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略する。
【0058】
図8は第3の実施形態におけるスタイラス型の認証鍵60及び認証操作を示す図である。図8(A)は認証鍵60の外観を示す。認証鍵60は、棒状のスタイラス部60aの側面に、リング状に形成された複数の鍵要素65がその長手方向に移動可能に嵌合して固定されている。鍵要素65は、導電性材料からなる。また、スタイラス部60aの側面には、その軸方向(長手方向)に導電性材料からなる導電性部材63が設けられている(図8(B)参照)。各鍵要素65は、この導電性部材63と接触した状態で軸方向(長手方向)の所定位置に一次元状に配置される。
【0059】
図8(B)は一次元状のスタイラス型の認証鍵60を用いた認証操作を説明する図である。使用者は、指が導電性部材63に触れるように、導電性部材63を上に向けてスタイラス部60aを把持し、スタイラス部60aの側面をタッチパネル13に接触させる。鍵要素65の組み合わせで形成された鍵パターンは、タッチパネル13上で鍵要素65の接触位置の座標として検出される。
【0060】
認証装置では、第1の実施形態と同様、座標検出部13aによってタッチパネル13上の各鍵要素65の接触位置の座標を検出することにより、複数の鍵要素65の組み合わせによる鍵パターンに対応する座標パターンを取得できる。この場合、一次元の座標パターン66が得られる。
【0061】
図8(C)は鍵要素65の長手方向の位置を変えることで、鍵パターンが変更された認証鍵60を示す。使用者が鍵要素65をスタイラス部60aの長手方向に沿ってずらして移動させることで、所望の鍵パターンが得られる。
【0062】
このように、第3の実施形態によれば、スタイラス部の側面に一次元状に鍵要素を設けたことで、スタイラス型認証鍵をデザイン性に優れた形状にすることができる。なお、導電性部材63は、接触した使用者の指と鍵要素65を略同電位にするために設けられているが、無くてもタッチパネル13が鍵要素65の接触位置の座標を有効に検出できる場合には、省かれてもよい。
【0063】
図9は第3の実施形態の変形例におけるスタイラス型の認証鍵70を示す図である。図9(A)は認証鍵70の外観を示す。変形例の認証鍵70は、個別に回転自在な複数の鍵要素75がスタイラス部70aの長手方向に一次元状に配置されている。スタイラス部70aの側面には、導電性材料からなるブロック状の鍵要素75が埋め込まれている。
【0064】
また、図9(B)に示すように、スタイラス部70aの長手方向に沿って、一次元状の鍵要素75の組み合わせが変更可能となるように、各鍵要素75が埋め込まれた円柱ブロック70bは、個別に周回状に回転自在である。円柱ブロック70bの回転位置を変えることで、図9(D)に示すように、鍵パターンは、種々の組み合わせからなる複数のパターンに変更可能である。
【0065】
また、図9(C)に示すように、スタイラス部70aの中心軸には、細長い導電性部材73aが延在して設けられており、ブロック状の鍵要素75が埋め込まれた際、軸径方向に設けられた導電性部材73bを通じて各鍵要素75が導電性部材73aと導通する。さらに、導電性部材73aの端部は、使用者が把持する際に触れやすいスタイラス部70aの先端に位置する、導電性材料からなる接触部71と導通している。
【0066】
使用者は、スタイラス部70aの接触部71に触れるように、認証鍵70を把持し、スタイラス部70aの側面の鍵要素75の部分をタッチパネル13に接触させる。鍵要素75の組み合わせで形成された鍵パターンは、タッチパネル13上で鍵要素75の接触位置の座標として検出される。
【0067】
認証装置では、第1の実施形態と同様、座標検出部13aによってタッチパネル13上の各鍵要素75の接触位置の座標を検出することにより、複数の鍵要素75の組み合わせによる鍵パターンに対応する座標パターンを取得できる。
【0068】
この変形例のように、ブロック状の鍵要素75が埋め込まれた円柱ブロック70bを回転可能な構造とすることにより、デザイン性を損なわずに、使用者は鍵パターンを簡単に変更することが可能である。
【0069】
なお、図8と同様、導電性部材73a、73bは、無くてもタッチパネル13が鍵要素75の接触位置の座標を有効に検出できる場合には、省かれてもよい。
【0070】
また、スタイラス部の側面に鍵要素を設ける場合、一次元の鍵パターンを形成するものとしたが、二次元の鍵パターンを形成することも可能である。例えば、図9(D)に示すような、複数の鍵パターンが周方向に並ぶように、複数列の鍵要素群を配置しておき、使用者はタッチパネル上でこのスタイラス型の認証鍵を転がしながら接触させる操作を行う。これにより、スタイラス部の側面に形成された、一次元の鍵パターンの座標がタッチパネルによって順次検出され、例えば3組の一次元の鍵パターンの配列から二次元の鍵パターンが読み取られるようにしてもよい。これにより、多くの鍵パターンを形成することが可能となる。
【0071】
また、図8の認証鍵においても、同様に、リング状の鍵要素の周方向の一部を導電性材料で形成し、その他の部分を絶縁材料で形成しておくことで、周方向に異なる一次元の鍵パターンが複数列得られる。このような認証鍵をタッチパネル上で同様に転がしながら接触させることで二次元の鍵パターンが得られる。
【0072】
また、図8、図9に示す認証鍵においても、鍵パターンが視認されることを防ぐために、そのスタイラス部に筒状のカバーを着脱自在に設けてもよい。
【0073】
なお、上記実施形態では、全ての鍵要素は導電性部材を介して使用者の手や指等が当接する部位と導通している場合を示したが、前述したように、導電性部材を設けず、必ずしも手や指等が当接する部位と鍵要素とが導通していなくてもよい。すなわち、静電容量方式のタッチパネルの場合、鍵要素は電界の乱れを生じさせるものであればよく、使用者の手や指と接触しなくても、導電性材料からなる鍵要素だけでも、その接触位置の座標を検出することが可能である。
【0074】
また、上記実施形態では、全ての鍵要素の位置が変更可能であったが、固定の鍵要素と変更可能な鍵要素とに分け、少なくとも固定の鍵要素によって鍵パターンであることを認識させた後、全ての鍵要素で形成される鍵パターンで認証を行うようにしてもよい。これにより、不要な認証処理を省くことも可能である。
【0075】
また、上記実施形態では、認証鍵及び認証装置は携帯端末やPC等の情報処理端末に適用される場合を示したが、本発明の認証鍵及び認証装置は種々の電子機器に適用可能である。
【0076】
以上のように、本実施形態によれば、使用者において随時鍵を変更することができ、セキュリティを高めることができる。また、鍵パターンを変更することにより、複数の動作モードや機能等に対応した設定に容易に変更することができる。また、使用者において変更可能な鍵を簡単な形状にて実現できる。また、認証時の操作性を向上させ、使用者にとって容易に認証操作が可能な認証鍵を実現できる。
【0077】
本発明に係る実施形態の種々の態様として、以下のものが含まれる。
【0078】
認証装置の検出面に接触可能な当接面を有する鍵部材と、前記当接面に配置され、少なくとも一つが前記当接面上の位置を変更可能な複数の鍵要素とを備え、前記当接面が前記認証装置の前記検出面に接触した場合に、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報が前記認証装置により取得されるもので、前記鍵要素の位置変更により前記複数の鍵要素によって形成される鍵パターンが変更可能になっている、認証鍵。
上記構成により、簡単な構成によって使用者において任意に鍵を変更可能となる。
【0079】
上記の認証鍵であって、前記鍵部材は、前記鍵要素を収納可能な複数の収納部が配置され、前記鍵要素の少なくとも一部が前記収納部に着脱自在に装着される、認証鍵。
上記構成により、鍵要素を任意の位置の収納部に収納することで、所望の鍵パターンが形成される。
【0080】
上記の認証鍵であって、前記鍵要素は導電性材料を含み、前記認証装置における静電容量方式の座標検出部において、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報が検出される、認証鍵。
上記構成により、静電容量方式のタッチパネルを持つ認証装置に対応して、導電性の鍵要素の位置を任意の配置にして所定の鍵パターンを持つ認証鍵を実現できる。認証装置側では、複数の鍵要素の接触位置の座標情報を精度良く検出可能であり、認証鍵の鍵パターンに対応する座標パターンを取得できる。
【0081】
上記の認証鍵であって、使用者が接触可能な前記鍵部材の部位に、前記鍵要素と導通する接触部が設けられる、認証鍵。
上記構成により、使用者が認証鍵を把持したときに、使用者の手や指と鍵要素とが略同電位となり、静電容量方式のタッチパネルを持つ認証装置において高精度に鍵要素の接触位置の座標検出が可能となる。
【0082】
上記の認証鍵であって、前記鍵部材は棒状に形成され、前記鍵部材の長手方向に配置された複数の前記鍵要素の少なくとも一部が個別に回転または移動可能に構成される、認証鍵。
上記構成により、長手方向に配置された鍵要素を回転、あるいは鍵要素を長手方向に移動させることで、所望の鍵パターンが形成される。
【0083】
上記の認証鍵であって、前記複数の鍵要素による鍵パターンは、一次元または二次元のパターンである、認証鍵。
上記構成により、一次元または二次元の鍵パターンによって、所定数の組合せの鍵パターンが実現できる。
【0084】
導電性材料を含む複数の鍵要素が配置された認証鍵の当接面が接触する検出面と、前記検出面に前記認証鍵の前記当接面が接触した場合に、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報を検出する座標検出部と、前記検出された複数の接触位置の座標情報による取得座標パターンと、予め保持している登録座標パターンとを照合し、両者の座標が一致した場合、認証成功時の動作を実行する認証処理部と、を備える認証装置。
上記構成により、導電性材料による複数の鍵要素の接触位置の座標を検出し、これらの座標の座標パターンによって認証が可能であり、簡単な構成の認証鍵に対応した認証動作を実現できる。また、認証鍵を接触させるだけの簡易な操作により、認証とともに認証成功時の動作を実行できる。
【0085】
上記の認証装置であって、識別情報とともに、この識別情報に対応する座標パターンを前記登録座標パターンとして登録する登録部を有する、認証装置。
上記構成により、使用者毎などの使用時の状況に応じて、任意の座標パターンを識別情報とともに登録可能である。
【0086】
上記の認証装置であって、前記認証処理部は、前記認証成功時の動作として、ロック解除、動作モードの決定、所定の動作モードまたは機能の実行、のうちの少なくとも一つを実行する、認証装置。
上記構成により、認証とともに、ロック解除、動作モードの決定、所定の動作モードまたは機能の実行などの対応する処理を行える。
【0087】
上記の認証装置であって、前記認証処理部は、前記認証成功時の動作として、前記照合した座標パターンに応じた動作モードまたは機能を実行する、認証装置。
上記構成により、照合した座標パターンに応じて、すなわちユーザIDなどの識別情報に応じて、対応する動作モードまたは機能を実行可能となる。例えば、使用者毎に異なる動作モード、機能の実行が可能であり、鍵の変更によって動作モード、実行する機能などを変更できる。
【0088】
なお、本発明は、本発明の趣旨ならびに範囲を逸脱することなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が様々な変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、簡単な構成によって使用者において任意に鍵を変更可能となる効果を有し、タッチパネルを持つ電子機器に対して認証を行うための認証鍵、及びこの認証鍵に対応する電子機器における認証装置等として有用である。
【符号の説明】
【0090】
1 情報処理端末
1a 端末本体
5 認証装置
10 制御部
11 表示部
13 タッチパネル
13a 座標検出部
15 データベース(DB)部
15a、66 座標パターン
16 操作部
16a 鍵登録キー
16b 認証キー
17 通信部
18 カメラ部
19 音声処理部
19a スピーカ
19b マイク
20、40、60 認証鍵
21、41 鍵ボディ
21a、41a 穴
21b、41b、63、73a、73b 導電性部材
22 鍵パターン
23、60a、70a スタイラス部
25、45、65、75 鍵要素
27、47 カバー
32 座標情報(座標パターン)
43、71 接触部
70b 円柱ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証装置の検出面に接触可能な当接面を有する鍵部材と、
前記当接面に配置され、少なくとも一つが前記当接面上の位置を変更可能な複数の鍵要素とを備え、
前記当接面が前記認証装置の前記検出面に接触した場合に、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報が前記認証装置により取得されるもので、前記鍵要素の位置変更により前記複数の鍵要素によって形成される鍵パターンが変更可能になっている、認証鍵。
【請求項2】
請求項1に記載の認証鍵であって、
前記鍵部材は、前記鍵要素を収納可能な複数の収納部が配置され、前記鍵要素の少なくとも一部が前記収納部に着脱自在に装着される、認証鍵。
【請求項3】
請求項1または2に記載の認証鍵であって、
前記鍵要素は導電性材料を含み、
前記認証装置における静電容量方式の座標検出部において、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報が検出される、認証鍵。
【請求項4】
請求項3に記載の認証鍵であって、
使用者が接触可能な前記鍵部材の部位に、前記鍵要素と導通する接触部が設けられる、認証鍵。
【請求項5】
請求項1に記載の認証鍵であって、
前記鍵部材は棒状に形成され、前記鍵部材の長手方向に配置された複数の前記鍵要素の少なくとも一部が個別に回転または移動可能に構成される、認証鍵。
【請求項6】
請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の認証鍵であって、
前記複数の鍵要素による鍵パターンは、一次元または二次元のパターンである、認証鍵。
【請求項7】
導電性材料を含む複数の鍵要素が配置された認証鍵の当接面が接触する検出面と、
前記検出面に前記認証鍵の前記当接面が接触した場合に、前記複数の鍵要素の接触位置の座標情報を検出する座標検出部と、
前記検出された複数の接触位置の座標情報による取得座標パターンと、予め保持している登録座標パターンとを照合し、両者の座標が一致した場合、認証成功時の動作を実行する認証処理部と、
を備える認証装置。
【請求項8】
請求項7に記載の認証装置であって、
識別情報とともに、この識別情報に対応する座標パターンを前記登録座標パターンとして登録する登録部を有する、認証装置。
【請求項9】
請求項8に記載の認証装置であって、
前記認証処理部は、前記認証成功時の動作として、ロック解除、動作モードの決定、所定の動作モードまたは機能の実行、のうちの少なくとも一つを実行する、認証装置。
【請求項10】
請求項9に記載の認証装置であって、
前記認証処理部は、前記認証成功時の動作として、前記照合した座標パターンに応じた動作モードまたは機能を実行する、認証装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−12057(P2013−12057A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144566(P2011−144566)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】