説明

認識されたテキストを用いて取引を行う方法及びシステム

【課題】本発明の実施例は、認識されたテキストを用いて取引を行う方法及びシステムを記載している。
【解決手段】
一実施例では、電子的なインタアクティブ・ペン・デバイスが、記述可能な表面上に記述されたテキスト列を認識する。電子的なインタアクティブ・ペン・デバイスの機能が次に自動的にアクセスされる。機能のアクセスに応じて、取引処理が起動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明による実施例は、一般的に、情報記憶媒体に関し、ペン・ベースのインタアクティブなデバイスを用いた記憶情報を取り出し及び利用に関する。
【背景技術】
【0002】
ここ20年の間に、デスクトップ型コンピュータ・システム、ラップトップ型コンピュータ・システム、ハンドヘルド型コンピュータ・システム、及びタブレット型コンピュータ・システムなどのパーソナル・コンピューティング・デバイスの利用が急激に伸長してきている。こうしたパーソナル・コンピューティング・デバイスによって、広い範囲のインタアクティブなアプリケーション、ビジネス・ユーティリティ、通信機能、及び娯楽の可能性がユーザに提供される。
【0003】
現行のパーソナル・コンピューティング・デバイスは、こうしたインタアクティブなアプリケーションへのアクセスを、ユーザ・インタフェースを介して提供する。通常のコンピューティング・デバイスは、モニタや表示画面などの表示装置を用いて情報をユ―ザに呈示し、マウス、キーボード、ジョイスティックやスタイラスなどの入力装置を用いてユーザから情報を受信する画面上のグラフィカル・インタフェースを有する。
【0004】
ペン及び紙の利用は、コンピューティング・システムよりも更に、識字社会においては遍在している。現行のコンピューティング・デバイスのグラフィカル・ユーザ・インタフェースは多くのコンピューティング・アプリケーションとの効果的な相互作用を行うようにするが、通常の画面上のグラフィカル・ユーザ・インタフェースは、ペン又は鉛筆、及び紙の通常の利用を模倣するのは難しい。例えば、デスストップ型コンピューティング・システム及びラップトップ型コンピューティング・システムは通常、ペンに似たインタフェースを有していない。更に、コンピュータへの入力は電子ディスプレイ上に示され、紙上や物理的な表面上に記述される情報のように有形でアクセスできるものでない。
【0005】
最後に、紙の表面上にペンに似たインタフェースによって描かれる画像及び記述は、利便性、永続性、及び有形性を有するが、ペンに似たインタフェースによって利用されると紙の表面の簡単な再利用を可能にするものでない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
概して、本明細書及び特許請求の範囲は、認識されたテキストを用いて取引を行う方法及びシステムを記載している。一実施例では、電子的インタアクティブ・ペン・デバイスは、記述可能表面上に記述されたテキスト列を認識する。電子的インタアクティブ・ペン・デバイスの機能が更に、自動的にアクセスされる。機能のアクセスに応じて、取引処理が起動される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書及び特許請求の範囲に記載する実施例は、認識されたテキストを用いてトラザクションを行う方法及びシステムを教示している。一実施例では、電子的インタアクティブ・ペン・デバイスは、記述可能表面上に記述されたテキスト列を認識する。電子的インタアクティブ・ペン・デバイスの機能が更に自動的にアクセスされる。機能のアクセスに応じて、取引処理が自動的に起動される。
【0008】
一実施例では、記述可能表面は、位置情報をインタアクティブ・デバイスに供給する永続的に印刷された位置情報コード化パターンを備える。本発明の実施例では、デバイスはペン・ベースのコンピューティング・システムであり得る。本発明の実施例では、ペン・ベースのシステムは、記述可能な表面上に記述されたテキスト列を認識し、取引処理が起動される、テキスト列に関連したペン・ベースのシステムの機能を自動的にアクセスする。取引を行うために、ペン・ベースのシステムは、購入者によって記述可能表面とインタフェースするのに用いられる。ペン・ベースのシステムは、可聴的なプロンプトを生成して取引処理を容易にすることができる。この機能は記述されたテキスト列と永続的に関連付け得る。一実施例では、テキスト列を囲む有界領域を定義する。ペン・ベースのシステムによる、有界領域内の何れかの点を選択することによって、テキスト列の選択と、その関連した機能が示される。
【0009】
実施例では、取引を行うこととする旨のユーザ表示が受信されると、インタアクティブなデバイスは、取引アイテムが識別される取引シーケンスを自動的に起動させる。本発明の実施例では、ペン・ベースのシステムは、更にインターネットを介してサーチを起動させて、取引アイテムの売主を識別し、取引アイテムの少なくとも1つの売主をユーザに呈示する。ペン・ベースのシステムは、配送オプション、購入パラメータ(例えば、最低価格の探索)、好ましい売人等の取引オプションも呈示し得る。本発明の実施例では、電子的なインタアクティブ・デバイスは、小売業者と直接通信してもよく、第3者のレジストリ・サービスを介して通信してもよい。更に、本発明の実施例では、電子的なインタアクティブ・デバイスを、通信するよう電子通信装置(例えば、セルラ電話機、無線ネットワークのハブ等)と結合し得る。
【0010】
実施例では、取引は、例えば、ペン・ベースのシステムのメモリ内に記憶し得る、ユーザの氏名、住所、支払情報(例えば、クレジット・カード情報)等を備えるユーザ・アカウントをアクセスすることによっても容易になり得る。あるいは、この情報を、第3者のレジストリ・サービスにおけるユーザ・アカウントに記憶し得る。
【0011】
例示的な取引では、ユーザは、テキスト列(例えば、「購入」の語)を記述可能表面にペン・ベースのシステムを用いて記述し、その語を(例えば、円で)囲んで、「購入」の語が特定の機能と関連付けられるということをペン・ベースのシステムに示す。ペン・ベースのシステムは、光学式文字認識を用いて、囲まれた語である「購入」を機能の起動として認識し、関連した機能をアクセスする。一実施例では、囲まれた語である「購入」が、ペン・ベースのシステムの取引処理機能と関連付けられる。ペン・ベースのシステムは更に、ユーザが購入したいものを尋ねる旨の可聴的なプロンプトをユーザに対して生成する。例えば、ペン・ベースのシステムは、「何を購入したいですか?」というプロンプトを生成し得る。ユーザは更に、記述可能表面のアイテムの名前を更に記述し得る。例えば、ユーザは「戦争と平和」と記述し得る。ペン・ベ―スのシステムは、テキスト列「戦争と平和」を認識し、そのテーマに基づいてインターネット・サーチを起動する。なお、本発明の実施例では、ペン・ベースのシステムは、インターネット・サーチを起動する前に可聴的なプロンプトを生成して、正しいアイテムが識別されたことを確認し得る。
【0012】
インターネット・サーチの結果が戻ってくると、ペン・ベースのシステムは、「戦争と平和。レオ・トルストイによる小説。10ドル95セントでAmazon.com(登録商標)から入手可能です。このアイテムを購入したい場合、「購入」の語の隣にチェックマークを入れてください。」という可聴的なプロンプトをユーザに対して生成し得る。ユーザが「購入」の語の隣にチェックマークを入れると、ペン・ベースのシステムは、個別のユーザ・アカウント(例えば、支払情報、ユーザの住所、好ましい配送方法等)をアクセスし、そのアイテムに対する注文を売主に出す。
【0013】
実施例では、記述可能表面は、ペン・ベースのシステムによって判読可能な位置情報コード化パターンを備え得る。本発明の実施例では、これによって、有界テキスト列に関連した機能が永続的に利用可能になることを容易にする。例えば、有界テキスト列の後の選択では、ペン・ベースのシステムは、テキスト列自体ではなく記述可能表面内にコード化された位置情報を読み取り得る。
【0014】
実施例では、ペン・ベースのシステムは、個別のユーザ・アカウントにおいて一意に識別し得る。このユーザ・アカウント情報は、ペン・ベース・システム自体に記憶してもよく、小売業者によって記憶してもよく、個々のユーザ・アカウントの第3者のレジストリによって記憶してもよい。前述のように、個別のユーザ・アカウントは、アクセスされると取引処理を容易にする情報、例えば、支払情報(例えば、クレジット・カード情報)、ユーザの住所、好ましい配送方法(例えば、陸上便、翌日配達、ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)社等)、も備え得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書に組み入れられ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の実施例を示し、本明細書とともに本発明の原理を説明する役目を担う。
【0016】
本発明の以下の詳細な説明では、数多くの特定の詳細を表して、本発明が徹底的に分かるようにしている。しかし、本発明を、こうした特定の詳細なしで実施し得るものであり、その均等物によって実施し得るということが当業者によって認識されるものである。一方、周知の方法、手順、構成部分、及び回路は、本発明の局面を不必要にわかりにくくすることがないように、詳細には説明していない。
【0017】
以下の、詳細な説明の一部分は、コンピュータ・メモリに対して行うことができる、データ・ビットに対する演算の手順、工程、論理ブロック、処理や他の記号表現によって表す。こうした記述や表現は、成果の本質を最も効果的にデータ処理技術分野の当業者が当該技術分野の他の当業者に伝えるのに用いる手段である。手順、コンピュータ実行工程、論理ブロック、処理等は、本明細書及び特許請求の範囲でも一般的にも、所望の結果につながる、自己整合性を有する一連の工程や命令であるものと考えられている。工程は、物理的数量の物理的操作を必要とするものである。必然的にではないが通常は、こうした数量は、コンピュータ・システムでの記憶、転送、合成、比較や他の方法による操作が可能な電気信号又は磁気信号の形式を呈する。こうした信号をビット、値、要素、記号、文字、項、数、又は同様なものとして表すことが場合によっては主に、慣用の理由で好都合であることが明らかになった。
【0018】
しかし、こうした語や同様な語は、適切な物理的数量と関連付けられることとし、こうした数量に付される好都合なラベルに過ぎないということを念頭におくこととする。以下の記載から明らかであるように、別途明記しない限り、本発明を通して、「認識」、「起動」、「伝達」、「組み込み」、「結合」、「アクセス」、「識別」、「受信」、「生成」、「登録」、「関連付け」、「記憶」、又は同様なものなどの語を利用した記載は、コンピュータ・システムのレジスタ内及びメモリ内の物理的(電子的)数量として表すデータを操作し、コンピュータ・システムのメモリ内、レジスタ内や他のそうした情報記憶デバイス内、情報伝送デバイス内や情報表示デバイス内の物理的数量として同様に表す他のデータに変換する、コンピュータ・システム(例えば、図7、並びに、図9A及び図9Bの流れ図700等)や同様な電子計算機装置の動作及び処理を表す。
【実施例】
【0019】
図1は、本発明の実施例を実施することができる電子的なインタアクティブ・デバイス100の構成図である。一般的には、デバイス100は、ペン形状若しくはペン・ベースのコンピュータ・システム、又は、光デバイス、若しくは、特に、光学式読み取り装置、光学式ペンや、ディジタル・ペンとして表し得る。
【0020】
図1の実施例では、デバイス100は、プロセッサ32をハウジング62内に含む。一実施例では、ハウジング62は、ペンや他の筆記器具の形態を有する。プロセッサ32は、以下に説明するデバイス100の機能を実施するのに用いる情報及び命令を処理するよう動作可能である。
【0021】
一実施例では、デバイス100は、プロセッサ32に結合し得る、オーディオ出力装置36と表示装置40との何れか又は両方を含み得る。別の実施例では、オーディオ出力装置及び/又は表示装置は、任意的なものであるか、デバイス100と物理的に離れているものであるが、有線接続又は無線接続を介してデバイス100と通信する。無線通信の場合、デバイス100は、送信器又は送受信器33を含み得る。オーディオ出力装置36は、スピーカ又は(例えば、イヤフォン用若しくはヘッドフォン用の)オーディオ・ジャックを含み得る。表示装置40は、液晶ディスプレイ(LCD)又は特定の他の適切なタイプのディスプレイであり得る。
【0022】
図1の実施例では、デバイス100は、デバイス100を駆動させ、制御するプロセッサ32に結合される入力ボタン38を含み得る。例えば、入力ボタン38によって、ユーザが、情報及びコマンドをデバイス100に入力するか、デバイス100をオン又はオフにすることが可能になる。デバイス100は、バッテリなどの電源34も含む。
【0023】
デバイス100は、プロセッサ32に結合された、光源すなわち光エミッタ44と、光センサすなわち光検出器42も含む。光エミッタ44は、例えば、発光ダイオード(LED)であり得るものであり、光検出器42は、例えば、電荷結合素子(CCD)であっても相補型金属酸化物半導体(CMOS)イメージャ・アレイであってもよい。光エミッタ44は、表面70、又はその一部分を照射する。表面70を反射する光は、光検出器42で受けられ、光検出器42によって記録される。
【0024】
一実施例では、マーキングのパターンが表面70上に印刷される。紙や他のタイプの表面などの、マーキングのパターンを印刷することができる何れかの適切な表面であり得る。光エミッタ44及び光検出器42を収容する、デバイス100の端部が、表面70に対して、又は表面70の近くに配置される。デバイス100を表面70に対して動かすにつれ、マーキングのパターンが、光エミッタ44及び光検出器42によって読み取られ、記録される。以下に更に詳細に説明するように、一実施例では、表面70上のマーキングを用いて、表面70に対するデバイス100の位置を判定する(図3及び図4参照。)。別の実施例では、表面70上のマーキングを用いて、情報をコード化する(図5及び図6参照。)。表面70の捕捉画像をデバイス100によって解析(処理)してマーキングを復号化し、符号化情報を復元することができる。
【0025】
図1のデバイス100は、プロセッサ32に結合されるメモリ装置48も含む。一実施例では、メモリ装置48は、メモリ・カートリッジ又はメモリ・カードとして実施される取り外し可能なメモリ装置である。別の実施例では、メモリ装置48は、プロセッサ32用情報及び命令を記憶するランダム・アクセス(揮発性)メモリ(RAM)並びに読み取り専用(非揮発性)メモリ(ROM)を含む。
【0026】
図1の実施例では、デバイス100は、光検出器42及び光エミッタ44と同じ、デバイス100の端部に配置される筆記具エレメント52を含む。筆記具エレメント52は、例えば、ペン、鉛筆、マーカ、スタイラス等であり得るものであり、格納式であってもなくてもよい。特定のアプリケーションでは、筆記具エレメント52は必要でない。他のアプリケーションでは、ユーザは、筆記具エレメント52を用いて、レター、数字、記号等などの文字を含む、表面70上のマークを作成することができる。こうしたユーザ作成マークを、表面70上の位置によって、デバイス100によって走査(イメージング)し、解釈することができる。ユーザ作成マークの位置は、表面70上に印刷されるマーク・パターンを用いて判定することができる。以下の図3及び4の記載参照。一実施例では、ユーザ作成マーキングは、手書き文字を認識する光学式文字認識(OCR)手法を用いてデバイス100によって解釈することができる。
【0027】
表面70は、紙であり得るが、紙以外の材料から成る表面も用い得る。表面70は、フラット・パネル・ディスプレイ画面(例えば、LCD)又は電子ペーパー(例えば、電子インクを利用した再構成可能ペーパー)であり得る。更に、表面70は平坦であってもなくてもよい。例えば、表面70は、球体の表面として実施し得る。更に、表面70は通常の(例えば、216mm×279.5mm(レターサイズ)の)紙ページに対して大きくても小さくてもよい。一般的に、表面70は、マーキング(例えば、レター、数字、記号等)を印刷するか、他の方法で付着させることができる何れかのタイプの表面であり得る。あるいは、表面70は、デバイス100による表面上の動作に応じて表面の特性が変化するタイプの表面であり得る。
【0028】
図2は、本発明の実施例を実施することができる別の電子的なインタアクティブ・デバイス200の構成図である。デバイス200は、本明細書に前述した、プロセッサ32、電源34、オーディオ出力装置36、入力ボタン38、メモリ装置48、光検出器42、光エミッタ44及び筆記具エレメント52を含む。しかし、図2の実施例では、光検出器42、光エミッタ44及び筆記具エレメント52は、ハウジング62内に光デバイス201として実施され、プロセッサ32、電源34、オーディオ出力装置36、入力ボタン38及びメモリ装置48は、ハウジング74内にプラットフォーム202として実施される。本実施例では、光デバイス201は、ケーブル102によってプラットフォーム202に結合される。しかし、無線接続をかわりに用いることができる。図2によって示すエレメントは、上記のもの以外の組み合わせで光デバイス201とプラットフォーム202との間に分布させ得る。
【0029】
図3は、本発明の一実施例による、マークのパターンを備えた紙15を示す。図3の実施例では、紙15には、マーク18のパターンから成る光学的に読み取り可能な位置コード17の形式でのコード化パターンが備えられる。図3中のマーク18は、分かりやすくするよう大きく拡大している。実際には、マーク18は、人間の視覚系によって容易に識別可能なものでなく、紙15上ではグレイスケールとして見え得る。一実施例では、マーク18は点として実施される。しかし、本発明はそのように限定されるものでない。
【0030】
図4は、図3の位置コード17の拡大部分19を示す。デバイス100や200(図1及び図2)などの光デバイスは、位置コード17の領域の画像を記録するよう配置される。一実施例では、光デバイスは、ラスタ点22で交差するラスタ線21を備えるラスタの形式での基準系にマーク18を合わせる。マーク18の各々は、ラスタ点22に関連付けられる。例えば、マーク23はラスタ点24に関連付けられる。画像/ラスタ内のマークについて、マークに関連付けられたラスタ点からのマークのずれが判定される。こうしたずれを用いて、画像/ラスタ内のパターンが、基準系内のパターンと比較される。基準系内の各パターンは、表面70上の特定の位置と関連付けられる。よって、画像/ラスタ内のパターンを基準系内のパターンと照合することによって、表面70上のパターンの位置、と、よって、表面70に対する光デバイスの位置を判定することができる。更なる情報は、あらゆる目的でその全体を参照によって本明細書及び特許請求の範囲に援用する、米国特許第6,502,756号明細書と、西暦2002年6月26日付出願の米国特許出願第10/179,966号明細書と、国際公開第01/95559号パンフレットと、国際公開第01/71473号パンフレットと、国際公開第01/75723号パンフレットと、国際公開第01/26032号パンフレットと、国際公開第01/75780号パンフレットと、国際公開第01/01670号パンフレットと、国際公開第01/75773号パンフレットと、国際公開第01/71475号パンフレットと、国際公開第01/73983号パンフレットと、国際公開第01/16691号パンフレットとの特許及び特許出願によって備えられる。何れもあらゆる目的でその全体を参照によって本明細書及び特許請求の範囲に援用する西暦2003年3月18日付出願の米国特許出願第60/456,053号明細書と、西暦2004年3月17日付出願の米国特許出願第10/803,803号明細書も参照されたい。
【0031】
図1をもう一度参照すれば、表面70上の4つの位置又は領域をレターA、B、C及びDによって示す(こうした文字は、表面70上に印刷されないが、表面70上の位置を示すのに本明細書では用いている。)。表面70上にはそうした領域が多く存在し得る。表面70上の各領域と関連付けられるのは、一意のマーク・パターンである。表面70上の領域は重なり得るが、それは、重なる領域間で一部のマークが共有されても、領域内の、マークのパターンは、その領域になお一意であるからである。
【0032】
図1の例では、デバイス100を用いて(特に、筆記具エレメント52を用いて)、ユーザは、例えば、表面70上の位置Aにある、丸を付けたレター「M」から成る文字を作成し得る(一般的に、ユーザは、表面70上の何れかの位置に文字を作成し得る。)。ユーザは、そうした文字をデバイス100からのプロンプト(例えば、可聴プロンプト)に応じて作成し得る。ユーザが文字を作成すると、デバイス100は、文字が作成される位置に一意に存在するマーキング・パターン(例えば、図3の18)を記録する。デバイス100は、このマーキング・パターンを、直近に作成された文字と関連付ける。丸を付した「M」の上にデバイス100が後に配置されると、デバイス100は、それと関連付けられるマーク・パターン(例えば、18)を認識し、丸を付した「M」と関連付けられるものとして位置を認識する。事実上、デバイス100は、文字自体を認識することによるのではなく、文字が配置される位置にあるマーキング・パターンを用いて文字を認識する。なお、ユーザ作成グラフィカル文字は1つ若しくは複数のレター、又は語全体を備え得る。すなわち、本発明の実施例では、ユーザが語を記述する位置に一意に存在するマーキング・パターンを記録し得る。
【0033】
一実施例では、上記文字は、ペン・デバイス100の1つ又は複数のコマンドに関連した
「グラフィカル・エレメント」を備える。なお、コマンドを備える、ペン・デバイス100によって実施される機能と関連付けられ、そうした機能をアクセスするのに用いるそうしたグラフィカル・エレメントは、ペン・デバイス100の機能又はアプリケーションをアクセスすることに関連しない他の記述された文字、マーク等と区別するために、以降、「グラフィカル・エレメント・アイコン」として表す。直近で説明した例では、ユーザは、特定のコマンドを識別するグラフィカル・エレメント・アイコンを作成(記述)することができ、グラフィカル・エレメント・アイコン(例えば、記述された文字)の上にペン・デバイス100を単に配置させることによって繰り返しそのコマンドを引き起こすことができる。一実施例では、筆記器具が、グラフィカル文字の上に配置される。すなわち、ユーザは、コマンドをペン・デバイス100によって引き起こすこととする都度、コマンドに対する文字を記述しなくてよい。その代わりに、ユーザは、コマンドに対するグラフィカル・エレメント・アイコンを一度、記述し、記述された同じグラフィカル・エレメント・アイコンを用いて繰り返しコマンドを引き起こすことができる。この属性は、「永続性」として表し、以下に更に詳細に説明する。このことは、ユーザによって記述されないが、表面上に予め印刷され、しかし、ペン・デバイス100によって選択可能であるグラフィカル・エレメント・アイコンに関してもあてはまる。
【0034】
一実施例では、グラフィカル・エレメント・アイコンは、線がレター又は数字に外接して描かれたレター又は数字を含み得る。レター又は数字に外接して描かれた線は、円形、楕円形、正方形、多角形等であり得る。そうしたグラフィカル・エレメントは、通常のレターや数字の代わりに、ユーザによって選択することができる、「ボタン」に似たものに見える。こうした類のグラフィカル・エレメント・アイコンを作成することによって、ユーザは、機能的アイコンなどのグラフィカル・エレメント・アイコンを、ペン・デバイス100によってデータとして扱われ得る通常のレターや数字から視覚的に区別することができる。更に、こうした類のグラフィカル・エレメント・アイコンを作成することによって、ペン・デバイスは、機能的タイプ又はメニュー・アイテム・タイプのグラフィカル・エレメントを、非機能的タイプ又は非メニュー・アイテム・タイプのグラフィカル・エレメントからより好適に区別することもでき得る。例えば、ユーザは、円で囲まれて、インタアクティブな「メニュー」・グラフィカル・エレメント・アイコンをもたらすレター「M」であるグラフィカル・エレメント・アイコンを作成し得る。
【0035】
ペン・デバイス100は、語におけるレター「M」と区別されたものとして、中にレター「M」を備える、重なる円形又は正方形を、機能的なグラフィカル・エレメントとして認識するようプログラムし得る。グラフィカル・エレメント・アイコンは、それに隣接する小さい「チェックマーク」記号も含み得る。そうした機能的なグラフィカル・エレメントを認識し、それを他の、非機能的なグラフィカル・エレメントと区別するコンピュータ・コードは、ペン・デバイス内のメモリ装置に存在し得る。プロセッサは、ペン・デバイス100が、関連した種々の機能、動作等を行うことができるように、グラフィカル・エレメント・アイコンを認識し、そうしたグラフィカル・エレメント・アイコンの位置を識別することができる。こうした実施例では、メモリ装置は、ユーザによって生成される何れかのグラフィカル・エレメントを、表面上のその位置と相互に関係させるコンピュータ・コードを備え得る。
【0036】
なお、「グラフィカル・エレメント」という汎用語は、ユーザによって作成される何れかの適切なマーキングを含み得るものであり、デバイスの1つ又は複数の機能をアクセスするのに用いる、機能的グラフィカル・エレメントを表すグラフィカル・エレメント・アイコンと区別できる。
【0037】
上記の通り、グラフィカル・エレメント・アイコンは、ペン・デバイス100によって作成される(例えば、ユーザによって描かれる)ことがあり得るものであり、予め存在するもの(例えば、紙上に印刷されたエレメント)でもあり得る。グラフィカル・エレメントの例は、記号や、レター及び/又は数字などのしるし、文字、語、形状、線等を含むが、こうしたものに限定されるものでない。上記エレメントは、形状が正則でも非正則でもあり得る。ユーザ記述/ユーザ作成のグラフィカル・エレメントは、通常、ペン・デバイス100を用いて作成される。
【0038】
図5は、本発明の一実施例によって認識する、コンピュータによって実施される処理550の工程の流れ図を示す。処理550は、グラフィカル・エレメント・アイコン(例えば、記述、マーク等)の形式でのユーザ入力を解釈し、要求された機能をユーザに提供するにつれ、本発明の一実施例による、デバイス(例えば、ペン・デバイス100)によって実施されるユーザ・インタフェース処理の基本動作工程を表す。
【0039】
処理550は工程551に始まり、ペン・デバイス100の、コンピュータによって実施される機能は、(例えば、ユーザによって作成される、)作成グラフィカル・エレメント・アイコンを認識する。あるいは、グラフィカル・エレメント・アイコンは表面上に予め印刷されたものであり得るものであり、その位置はペン・デバイス100が分かっているものであり得る。工程551では、ユーザがグラフィカル・エレメント・アイコンを初めて記述する場合、ペン・デバイス100は、光センサ及びプロセッサを用いてOCR(光学式文字認識)を記述に対して行って、ユーザ記述されたグラフィカル・エレメント・アイコンを識別する。表面上のその一意の位置は、一実施例では、更に記録も行われる。工程552では、認識されると、グラフィカル・エレメント・アイコンに関する機能がアクセスされる。この機能は、例えば、ユーザによって後に起動されるか、特定の処理(例えば、取引の開始)を起動させる所定の機能(例えば、メニュー選択又はサブメニュー・オプション)のリストを発音する(例えば、可聴的にレンダリングする)ことができるメニュー機能であり得る。工程553では、この機能によるオーディオ出力が供給される。このオーディオ出力は、例えば、選択のリスト中でユーザがいる特定の選択の発音であり得るものであり、又は、処理若しくはイベントを述べることがデバイス100若しくは200によって起動されることになる。工程554では、この機能はグラフィカル・エレメント・アイコンと永続的に関連付けられ、それによって、グラフィカル・エレメント・アイコンの後の駆動(例えば、ペン・デバイス100によって軽く触れること)による機能の(例えば、後の特定の時点での)後のアクセスが可能になる。例えば、メニュー機能の場合、リストされたメニュー選択は、メニュー・グラフィカル・エレメント・アイコンを単に駆動させる(例えば、それに軽く触れる)ことによって後にアクセスすることができる。
【0040】
なお、複数の別々のグラフィック・エレメントが表面上に、いつでも存在し得るものであり、その選択によって、ペン・デバイス100によって実行される種々の機能、例えば、アプリケーションの呼び出し、サブメニュー・オプションの呼び出し等を備え得る。
【0041】
このようにして、本発明の実施例は、コンピュータ・システム、例えば、ペン・デバイス100を備えるペン・ベースのコンピュータ・システムの機能をたどるユーザ・インタフェース手段を実施する。グラフィカル・エレメント・アイコンによって実施されるユーザ・インタフェースは、ペン・デバイス100内で実行するいくつかのソフトウェア・アプリケーションを呼び出し、そうしたアプリケーションと相互作用する方法も備える。前述のように、ペン・デバイス100からの出力は、オーディオ出力を含み得るものであり、よって、ユーザ・インタフェース手段によって、ユーザがペン・デバイス100のアプリケーション及び機能と「対話」することが可能になる。ペン・デバイス100からの出力は、表示装置40によって表示し得る視覚(例えば、テキスト)出力も備え得る。すなわち、ユーザ・インタフェースによって、ユ―ザ及びペン・デバイス100がお互いに相互作用することを可能にするグラフィカル・エレメント・アイコンなどのお互いに認識されるアイテムをユーザが作成することが可能になる。前述のように、お互いに認識されるアイテムは、ユーザが表面上、通常、紙上に描く記号若しくはマーク又はアイコンである。
【0042】
別々のグラフィカル・エレメント・アイコンは、異なる意味と、異なる、ユーザと相互作用する方法とを有する。一般的に、特定のグラフィカル・エレメント・アイコンについて、上記相互作用の方法によって、ペン・デバイスの別の、コンピュータによって実施される機能が呼び出されることになる。例証の目的で、上記メニューの例の場合、メニュー機能によって、グラフィカル・エレメント・アイコンに関係する機能のリストをユーザが巡回することが可能になる(例えば、メニュー上に数回軽く触れることによって、機能リストを巡回する。)ペン・デバイスによるオーディオによって、軽く触れることが行われるにつれ、機能又はモードを発音することができる。発音された機能/モードのうちの1つを、ユーザによって特定の更なる相互作用(例えば、グラフィカル・エレメント・アイコンに関連した、先行して描かれたチェックマーク・グラフィック・エレメントを描くこと、又は選択すること)によって選択することができる。選択されると、特定の選択された機能の機能性及びオプション並びに更なるサブメニューをユーザによって更にアクセスすることができる。あるいは、可聴的にレンダリングされたサブオプションのうちの1つ自体は、メニュー・グラフィカル・エレメント・アイコンである場合、ユーザが、表面上にその表現を描き、それを選択することによって選択することができる。
【0043】
別の実施例では、グラフィカル・エレメント・アイコンの認識によって、購入や他の取引の起動などの処理が起動する。この実施例では、ペン・デバイスによるオーディオによって、軽く触れることが行われるにつれ、取引のタイプを発音することができる。発音された取引のうちの1つを、更に、ユーザによって特定の更なる相互作用(例えば、グラフィカル・エレメント・アイコンに関連した先行して描かれたチェックマーク・グラフィック・エレメントを描くか選択すること)によって選択することができる。選択されると、取引を完了する更なるオプション、サブメニュー及び命令をユーザによってアクセスすることができる。
【0044】
図6は、本発明の実施例によって用いる例示的な記述可能表面600を示す。本発明の実施例では、記述可能表面600は、前述のような、上に印刷された、埋め込まれたマークのパターンを備える紙(例えば、図3の紙15)であり得る。図6では、ユーザは、図1に関して前述したように、デバイス100又は200によってテキスト列601(例えば、「購入」という語)を記述し、このテキスト列を線で囲んでいる。そうすることによって、ユーザは、テキスト列が特定の機能に関連しているということを示すものとして、システム100上又はシステム200上で動作可能な光学式文字認識(OCR)システムによって認識することができるグラフィカル・エレメント・アイコンを作成している。なお、本発明の実施例では、テキスト列は、記述可能表面600上に予め印刷してもよく、デバイス100又は200のユーザが記述してもよい。本発明の実施例では、グラフィカル・エレメント・アイコン(例えば、601)を認識すると、デバイス100又は200は、それに関連した機能を自動的にアクセスする。本発明の実施例では、(例えば、記述可能表面600のマーキングのパターン内にコード化された)テキスト列601の位置情報は、デバイス100又は200によって記録され、それに関連した機能とともに記憶される。よって、この機能を後に呼び出すために、ユーザは、光検出器42がマ―キングのパターンを検出することができるようにデバイス100又は200を配置させる。すなわち、記述の後の選択に関して、デバイス100又は200は、テキスト列自体ではなく位置情報を読み取って記述を識別する。
【0045】
本発明の実施例では、「購入」という語によって、デバイス100又は200の取引処理機能のアクセスが起動される。一実施例では、取引機能がアクセスされると、取引アイテムの識別をユーザに尋ねる可聴的なプロンプトを、デバイス100又は200によって(例えば、オーディオ出力装置36を用いて)生成し得る。例えば、デバイス100又は200は、「何を購入したいですか?」という可聴的なプロンプトを生成し得る。これに応じて、ユーザは第2のテキスト列602(例えば、「戦争と平和」という題名)を記述可能表面600上にデバイス100又は200を用いて記述する。デバイス100又は200はもう一度OCRシステムを用いて、ユーザが購入したいアイテムを認識する。一実施例では、デバイス100又は200は、「戦争と平和」という題名をメモリ装置48に保存する。本発明の実施例では、デバイス100又は200はサーチを更に(例えば、インターネット・サーチ・エンジンを介して)起動させて、ユーザによって識別されるアイテムと、可能であれば、そのアイテムの売主とを探索する。
【0046】
前述の例では、インターネット・サーチによって、著書「戦争と平和」がAmazon.com(登録商標)によって売りに出されているという第1の結果が戻ってくることがあり得る。前述の例では、デバイス100又は200は、この著書が売りに出ているものとして入手可能であるということをユーザに通知する別の可聴的なプロンプト、例えば、デバイス100又は200によって、「戦争と平和。レオ・トルストイによる小説。Amazon.com(登録商標)から10ドル95セントで入手可能です。このアイテムを購入したい場合、「購入」の隣、又は「戦争と平和」の隣にチェックマークを入れて下さい。」を生成し得る。ユーザは、その価格でかつその売主からその著書を購入したい場合、「購入」の語の隣に、チェックマーク(例えば、603)又は別の表示を入れ得る。ユーザは、その価格で、又はその売主からその著書を購入したくない場合、記述可能表面上に何らかのマーキングを行うことを控えるにすぎないことがあり得る。
【0047】
なお、本発明の実施例では、特定の語、テキスト列、マーク、記号や他のグラフィック・。エレメントを、OCRを用いて全く処理しなくてよい。例えば、特定の語、グラフィック・エレメント等は、ユーザによって、デバイス100又は200からの可聴的なプロンプトに応じて作成することができる一方、ペン・デバイスは、特定の語又は記号(例えば、チェックマーク)を記述し、ユーザが記述した位置情報を、関連付け(例えば、可聴的なプロンプト)とともに後に記憶するようユーザにプロンプトする。ユーザによるその語又は記号の後の選択は、記述可能表面600内に埋め込まれた位置情報によって認識される。例えば、デバイス100又は200が可聴的なプロンプト「「犬」という語を書いて下さい。」という可聴的なプロンプトを生成し得る。これに応じて、ユーザは、「猫」という語を記述し得る。しかし、デバイス100又は200は、ユーザによって作成された語の位置情報を記憶することになる。「猫」という語の後のユーザ選択において、デバイス100又は200は、位置情報を認識し、「猫」という語のテキスト文字を認識するのではなく、「犬」という語と位置情報の意味を関連付ける。この機能は、「プロンプト及び信頼」と呼ばれている。
【0048】
本発明の実施例では、プロンプトされた語の記述をユーザが終えると、デバイス100又は200は、例えば、動作していない状態(例えば、ユーザがもう記述していないこと)をデ―タ入力終結イベントとして認識することによってユーザが終えたことを認識する。このようにして、「タイムアウト」機構を用いて、データ入力の最後を認識することができる。別の終結イベントとして、上記のように、語の下又は周りに線を引く場合があり得る。終結イベントの更なる例は、内容を全て、本明細書及び特許請求の範囲に援用する、「TERMINATION EVENTS」と題する、Marggraff他による西暦2005年1月12日付出願の、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願第11/035,003号(代理人ドケット番号LEAP−P0320)に記載されている。
【0049】
本発明の実施例のプロンプト及び信頼の機能によって、ユーザと、デバイス100又は200との間で相互に分かる意味を有するグラフィック・エレメントの作成が可能になる。重要なことは、ユーザによって作成される語又は文字に対してOCR処理は何ら行われないということである。プロンプト及び信頼、の機能を用いて作成されたグラフィック・エレメントは、他のアプリケーション、オプション、メニュー、機能等のラベルに関連付けることができ、それによって、(例えば、軽く触れることによって)プロンプト及び信頼のグラフィック・エレメントを選択することによって、上記のうちの何れかを引き起こすことができる。OCR処理の要件をなくすことによって、デバイス100又は200に対する計算量上の要求が軽減され、よって、ユーザ・インタフェースの応答性が向上する。
【0050】
本発明の実施例では、デバイス100又は200は、テキスト列の隣にチェックマークをユーザが入れるのを特定期間待ち得る。ユーザが所定の期間中に表示を行わない場合、デバイス100又は200は、取引オプションのメニューの提供などの更なる可聴的なプロンプトを生成し得る。例えば、デバイス100又は200は、「このアイテムの最低価格をお探しになりたい場合、「購入」の語の隣にチェックマークを入れてください。」という可聴的なプロンプトを生成し得る。なお、本発明の実施例は、好ましい支払方法、好ましい配送方法、好ましい小売業者、好ましい配送住所等などの他の取引オプションを提供し得る。
【0051】
更に、一部の取引アイテムは、注文オプション(例えば、サイズ、色等)を提供し得る。よって、本発明の実施例では、デバイス100又は200は、「購入したい数は?」、「お好きな色は?」、「お好きなサイズは?」などの更なる可聴的なプロンプトを生成し得る。更に、入手可能なものとして存在するオプションのリスト(例えば、入手可能なものとして存在する色の可聴的なリスト)を呈示し得る。それに応じて、ユーザは、購入したい量、色、サイズ等を記述可能表面600上に記述し得る。このユーザ入力は、デバイス100又は200によってOCRを用いて認識されることになる。更に、本発明の実施例では、デバイス100又は200によって生成される可聴的なプロンプトの代わりに、又は、そうしたプロンプトに加えて、表示装置40上に表示される視覚プロンプトを備え得る。
【0052】
本発明の実施例では、ユーザは、例えば、前述のような、線で囲まれたものであり得るグラフィカル・エレメント・アイコン604(例えば、レターOp)を記述することによってオプション・メニューをアクセスすることができる。これに応じて、デバイス100又は200は、第1の取引オプション・カテゴリの可聴的なプロンプト(例えば、「価格でソートして下さい。」)を生成し得る。ユーザは、このサブカテゴリを構成したい場合、前述のような表示を行い得る。ユーザは、別のオプションを構成したい場合、次の可聴的なプロンプトが生成されるまで単に待ってもよく、もう一度グラフィカル・エレメント・アイコン604に軽く触れてもよい。本発明の実施例では、取引機能のユーザ構成がメモリに記憶され、後に、後の取引が行われる際にアクセスし得る。
【0053】
図7は、本発明の実施例による、認識されたテキストを用いて取引を行う、コンピュータによって実施される方法700の流れ図である。図7の工程710では、電子的なインタアクティブ・ペン・デバイスを用いて、記述可能表面上のテキスト列を認識する。前述のように、本発明の実施例では、デバイス100又は200は、光検出器と、プロセッサ32によって行われるOCR処理とを用いてテキスト列を認識するよう動作可能である。
【0054】
図7の工程720では、テキスト列に関する電子的なインタアクティブ・ペン・デバイスの機能が自動的にアクセスされる。図5に関して前述したように、グラフィカル・エレメント・アイコンによって実施されるユーザ・インタフェースは、デバイス100又は200内で実行するいくつかのソフトウェア・アプリケーションを呼び出し、そうしたアプリケーションと相互作用する方法も備える。本発明の実施例では、テキスト列「購入」の認識に応じて、デバイス100又は200は、取引を行うソフトウェア機能を自動的にアクセスする。なお、本発明の実施例では、取引機能は、「購入(Purchase)」などの別のテキスト列、又は同様なものを用いて呼び出してもよい。本発明の実施例では、何れかの記述言語における同様な意味の複数のテキスト列(例えば、「Buy」、「Purchase」、「買い物(Shop)」、「取得(Obtain)」)によって、デバイス100又は200の取引機能を呼び出し、それによって、取引機能を呼び出すうえでの更にユーザ・フレンドリなインタフェースを備え得る。
【0055】
図7の工程730では、取引処理を機能のアクセスに応じて起動させる。前述のように、取引機能がアクセスされると、デバイス100又は200がユーザと相互作用して、取引アイテムと、ユーザが実施し得る他のオプションとを識別する取引処理が起動される。工程730は、遠隔サーバ若しくは遠隔ネットワークとの有線通信又は無線通信を利用し得る。
【0056】
図8Aは、本発明の実施例による取引システム800の構成図である。図8Aでは、記述可能表面(例えば、600)が、電子的なインタアクティブ・システム(例えば、デバイス100)によって走査される。一実施例では、デバイス100は、リンク801を介して、通信するようインターネット830と結合される。別の実施例では、デバイス100は、同様に、リンク803を介して、通信するようインターネット830と結合される電子的なデバイス820(例えば、セルラ電話機、ワイファイ・ハブ、無線ネットワーク・ハブ等)とリンク802を介して、通信するよう結合される。一実施例では、レジストリ840が、リンク804を介してインターネット830と、かつ、リンク805を介して小売業者850と、通信するよう結合される。あるいは、小売業者850は、リンク806を介してインターネット850と、通信するよう直結し得る。更に、インターネット・サーチ・エンジン860は、リンク807を介してインターネットと、通信するよう結合される。
【0057】
本発明の実施例では、ユーザは、前述のような取引処理を、デバイス100を用いて起動させて、記述可能表面600上に記述されたテキスト列を認識することができる。これに応じて、デバイス100又は200の取引機能を自動的に呼び出す。一実施例では、ユーザは、購入する対象の取引アイテムを識別する。デバイス100又は200は更に、例えば、インターネット・サーチ・エンジン860を用いたサーチを起動させて、取引アイテムの売主を識別する。この実施例では、インターネット・サーチ・エンジンを用いることを記載しているが、本発明の他の実施例では、この機能は、例えば、レジストリ840によって行い得る。一実施例では、取引が行われることになる売主(例えば、小売業者850)を識別すると、通信が、小売業者850と、又はレジストリ840との間でインターネット830を介して起動される。取引(例えば、印刷媒体810によって認識される商品又はサ―ビスの購入)を起動させるメッセージが次に伝達される。
【0058】
一実施例では、デバイス100は、例えば、送受信器33(例えば、セルラ通信デバイスや他の無線通信デバイス)を用いてインターネット830と直接、通信する。別の実施例では、デバイス100は、例えば、ブルートゥースによってイネーブルされる通信デバイス、無線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)通信デバイス、又は同様なものを用いて電子的デバイス820と直接、通信する。電子的なデバイス820は、例えば、インターネット830と、通信するよう結合されるセルラ電話機、無線ネットワーク・ハブであり得る。
【0059】
本発明の一実施例では、デバイス100によって、小売業者850との取引を起動させて、取引アイテムを購入する。このことは、ユーザ情報(例えば、氏名、住所や、支払情報)及び更なる取引情報(例えば、取引アイテムの好ましい配送方法、色、量や他のパラメータ)が小売業者850に伝達される。一実施例では、デバイス100は、ユーザ名などのユーザ・アカウント情報、支払情報、及びデバイス100の一意の登録番号を記憶するデータベースを備え得る。本発明の実施例では、この情報を、小売業者850によってアクセスして、取引の完了を容易にすることができる。
【0060】
本発明の別の実施例では、取引は、第3者の中間流通業者(例えば、レジストリ840)を介して行われる。本発明の実施例では、レジストリ840は、デバイス100の個々のユーザへのサービスとして維持される複数のユーザ・アカウント(例えば、841)を備える。一実施例では、各デバイス100は、そのデバイスを識別するのに用いるその局所データベース内の一意の登録番号をレジストリ840に記憶する。この情報を用いれば、レジストリ840は、ユーザ名、住所、支払い情報等などの更なるユーザ・アカウント情報をアクセスすることができる。レジストリ840は、この情報を小売業者850に転送して取引を容易にすることができる。
【0061】
図8Bは、本発明の実施例による、ユーザ・アカウントを設定する、コンピュータによって実施される方法の流れ図890である。工程891では、電子的なインタアクティブ・デバイスが、個別のユーザ・アカウントに一意に登録される。本発明の実施例では、各インタアクティブな電子的デバイス(例えば、100又は200)は一意の識別番号を記憶する。本発明の実施例では、この番号を、ユーザが通常アクセスできない隠れた場所に記憶し得る。更に、この番号を、暗号化又はスクランブルして、認可されていないユーザが番号を判定しないようにし得る。本発明の実施例では、一意の識別番号をユーザ・アカウントとともに用いて、デバイス100又は200を用いて行われる取引のセキュリティを向上させる。例えば、認可されていないユーザが、別のユーザのアカウントを利用して取引を起動させようにする場合、小売業者又は第3者レジストリは、取引を進める前にデバイス100又は200の一意の識別番号を供給することを必要とし得る。識別番号が供給されない場合、取引はその時点で終結されることになる。
【0062】
工程892では、支払システムが個別のユーザ・アカウントと関連付けられる。本発明の実施例によれば、ユーザのクレジット・カード番号、銀行口座や他の支払いシステムをユーザのアカウントと関連付けて、デバイス100又は200を用いた、取引アイテムの購入を容易にする。よって、取引を完了するために、小売業者はこの支払情報にアクセスして、購入される商品又はサービスに対する支払が必ず行われるようにする。
【0063】
任意的な工程893では、個別のユーザ・アウアントが、複数の個々のユーザ・アカウントを備えるレジストリに記憶される。本発明の実施例では、ユーザ・アウアントを、ユーザ・アカウントの第3者レジストリ(例えば、図8の840)に記憶し得る。しかし、本発明の実施例は、このシステムのみに限定されるものでない。本発明の別の実施例では、ユーザ・アカウントは、デバイス100若しくは200に記憶し得るものであり、又は、小売業者(例えば、図8の850)によって記憶し得る。
【0064】
図9A及び図9Bは、本発明の実施例による、コンピュータによって制御される取引処理の流れ図である。なお、処理900は、図7を参照して前述したようにデバイス100又は200を用いてグラフィカル・エレメント・アイコンを認識することに応じて自動的にアクセスされる機能である。図9Aの工程905では、購入する対象のアイテムをユーザに尋ねるプロンプトが生成される。本発明の実施例では、プロンプトは、可聴的なもの及び/又は視覚的なものであり得る。一実施例では、プロンプトをユーザに向けて電子的なデバイス820を介して呈示し得る。
【0065】
図9Aの工程910では、ユーザ入力が認識されるか否かを判定する。例えば、本発明の実施例では、記述可能表面600上にユーザが記述すると、デバイス100又は200は、ユーザの記述がデバイス100又は200によって正しく解釈されたということを示す旨の可聴的プロンプト及び/又は視覚的プロンプトを生成する。本発明の実施例では、OCR処理は、テキスト列が語としてデバイス100又は200によって認識されない場合に、テキスト列の各レターを別個にスペリングし得る。
【0066】
図9Aの工程915では、購入する対象のアイテムの名前がメモリに記憶され、そのアイテムのサーチが起動される。本発明の実施例では、インターネット・サーチは、サーチ・パラメータとしてユーザによって識別された取引アイテム名を用いる。更に、本発明の実施例では、取引アイテム名を、小売業者の個々のウェブサイトでのサーチ・パラメータとして用いる。例えば、ユーザが「戦争と平和」という著書を購入したい場合、その題名を、例えば、Amazon.com(登録商標)でのサーチ・パラメータとして用いる。
【0067】
図9Aの工程920では、ユーザが何れかの取引選好を構成したか否かを判定する。例えば、ユーザが、好ましい小売業者によってデバイス100又は200を構成した場合、戻ってくるサーチによる第1の結果は、その小売業者からの価格見積になる。特定の小売業者とのビジネスを行う選好をユーザが示した場合、その小売業者に適したサーチ結果が、デバイス100又は200のユーザに最初に呈示されるものになる。よって、処理900は工程925に進む。ユーザが特定の小売業者に対する選好を示していない場合、処理900は工程930に進む。なお、ユーザがデバイス100又は200に他の取引パラメータを構成したということもあり得る。例えば、ユーザは、結果を、識別された取引アイテムについて最低価格から最高価格までソートすべきであるこということを示したということがあり得る。
【0068】
図9Aの工程925では、デバイス100又は200のユーザが特定の小売業者を好むということを記憶されたユーザ選好が示す場合、その小売業者からのサーチ結果が最初に呈示される。本発明の実施例では、処理900は更に工程935に進む。
【0069】
図9Aの工程930では、呈示されたサーチ結果によってユーザが取引アイテムを購入したいか否かが判定される。本発明の実施例では、(記述可能表面600上にチェックマ―ク又は他の表示を入れることによって)最初に呈示されたサーチ結果が満足のいくものであるということをユーザが示す場合、処理900は工程945に進む。ユーザからの表示がデバイス100又は200によって何ら検出されない場合、処理900は工程940に進む。
【0070】
図9Bの工程940では、小売業者によって呈示される条件によって取引アイテムの購入に関心がない旨をユーザが示す場合、サーチによる次の結果が呈示される。この時点で、処理900は工程935に戻る。
【0071】
図9Bの工程945では、現在の小売業者による購入を受け入れることができる旨をユーザが示すことに応じて、ユーザ・アカウント情報がアクセスされる。前述のように、本発明の実施例では、ユーザ・アカウント情報は、デバイス100若しくは200に記憶してもよく、小売業者のウェブサイトに記憶してもよく、ユーザ・アカウントの第3者レジストリに記憶してもよい。よって、購入条件を受け入れることができる旨をユーザが示した場合、デバイス100又は200は、ユーザ・アカウント情報をアクセスし、それを、インターネット830を介して小売業者に送り得る。別の実施例では、レジストリ840又は小売業者850でのユーザ・アカウントへのユーザ名及びパスワードをデバイス100又は200によって送って、ユーザ・アカウント情報のアクセスを容易にする。本発明の実施例では、このことは、ユーザに対して透明に行い得る。
【0072】
図9Bの工程950では、取引が完了する。前述のように、一部の取引では、ユーザからの更なる入力が必要であり得る。例えば、ユーザは、取引アイテムに適用させたい量、サイズ、色や他のオプションを規定しなければならないことがあり得る。よって、本発明の実施例では、一連のプロンプト(例えば、可聴的なもの及び/又は視覚的なもの)をデバイス100又はデバイス200によって生成し得る。例えば、デバイス100又は200は、
「購入したい色は?」
「購入したい量は?」
「購入したいサイズは?」
のプロンプトを生成し得る。これらのプロンプトには、そのカテゴリにおいて入手可能なものとして存在するオプション(例えば、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色等)のリストが続き得る。本発明の実施例では、この情報を一連の個別の通信として伝達し得る。更に、ユーザが選好を示していない場合、好ましい配送方法が存在するかを尋ねるプロンプトを生成し得る。
【0073】
図9Bの工程955では、ユーザが別の購入を行いたいか否かを判定する。ユーザが別の購入を行いたい場合、処理900は工程905に進む。ユーザが別の購入を行いたくない場合、処理900は終了する。
【0074】
本発明の実施例は、ユーザがペン・ベースのコンピュータ・システムによって取引を行うことができる単純なインタフェースを備える。更に、本発明の実施例は、通常のラップトップ型コンピュータよりも持ち運びやすく、例えば、セルラ電話機やハンドヘルド型コンピュータ・システムに通常みられるものよりもユーザ・フレンドリなインタフェースを備える。その結果、更に高いユーザ利便性が、本発明の実施例において実現される。
【0075】
本発明の実施例をよって記載した。本発明は特定の実施例において記載したが、本発明はそうした実施例によって限定されるものとして解釈されるべきでなく、本特許請求の範囲によって解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施例を実施することができる電子的なインタアクティブ・デバイスの構成図である。
【図2】本発明の実施例を実施することができる別の電子的なインタアクティブ・デバイスの構成図である。
【図3】本発明の一実施例による、マークのパターンが備えられた例示的な紙を示す図である。
【図4】本発明の一実施例による、例示的な紙上のマークのパターンを示す拡大図である。
【図5】本発明の一実施例による、ユーザが作成したグラフィカル・エレメント・アイコンを認識する、コンピュータによって実施される処理の工程の流れ図である。
【図6】本発明の実施例によって用いる例示的な記述可能表面を示す図である。
【図7】本発明の実施例による、認識されたテキストを用いて取引を行う、コンピュータによって実施される方法の流れ図である。
【図8A】本発明の実施例による取引システムの構成図である。
【図8B】本発明の実施例による、ユーザ・アカウントを作成する、コンピュータによって実施される方法の流れ図である。
【図9A】本発明の実施例による、取引を行う、コンピュータによって実施される方法の流れ図である。
【図9B】本発明の実施例による、取引を行う、コンピュータによって実施される方法の流れ図である。
【符号の説明】
【0077】
15 紙
17 位置コード
18 マーク
19 17の拡大部分
21 ラスタ線
22 ラスタ点
23 マーク
24 ラスタ点
32 プロセッサ
33 送受信器
34 電源
36 オーディオ出力装置
38 入力ボタン
40 表示装置
42 光検出器
44 光エミッタ
48 メモリ装置
52 筆記具エレメント
62 ハウジング
70 表面
74 ハウジング
100 デバイス
102 ケーブル
200 デバイス
201 光デバイス
202 プラットフォーム
600 記述可能な表面
601 テキスト列
602 テキスト列
603 チェックマーク
604 グラフィカル・エレメント・アイコン
800 取引システム
801 リンク
802 リンク
803 リンク
804 リンク
805 リンク
806 リンク
807 リンク
820 電子的なデバイス
830 インターネット
840 レジストリ
841 ユーザ・アカウント
850 小売業者
860 インターネット・サーチ・エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
認識されたテキストを用いて取引を行う方法であって、該方法は、
電子的インタアクティブ・ペン・デバイス又は光ユニット・デバイスを用いて、記述可能な表面上のテキスト列を認識する工程と、
前記テキスト列に関する、前記デバイスの機能を自動的にアクセスする工程と、
前記機能のアクセスに応じて取引処理を起動させる工程とを備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、前記デバイスを、前記取引処理を起動させるのに用いることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、
可聴出力を前記デバイスから供給する工程を更に備え、前記可聴出力が前記機能に関することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法であって、
前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイス又は光装置を用いて、購入する対象の取引アイテムを識別する第2のテキスト列を認識する工程を更に備えることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法であって、
前記取引アイテムの売主が識別されるサーチ処理を行うか起動させる工程と、
インターネットを用いて前記取引アイテムの売主を識別する工程とを更に備えることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項4記載の方法であって、
前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイス又は光装置を用いて、前記取引アイテムを購入する旨の、ユーザからの表示を認識する工程、及び/若しくは、
前記取引の完了前に少なくとも1つの取引オプションを呈示する工程、並びに/又は、
前記取引アイテムの可聴的な確認を生成する工程を更に備えることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法であって、
前記記述可能な表面が、中に印刷された位置情報のコード化パターンを備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法であって、
前記テキスト列を囲む有界領域を作成する工程と、
前記機能を前記有界領域と関連付ける工程と、
前記機能の前記有界領域との前記関連付けを記憶して前記機能の永続的な利用可能性を実施する工程とを更に備えることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法であって、
前記デバイスを個別のユーザ・アカウントにおいて一意に登録する工程と、
支払システムを前記個別のユーザ・アカウントと関連付ける工程と、
前記個別のユーザ・アカウントからの情報を前記取引中に伝える工程と、
前記個別のユーザ・アカウントを、複数の個々のユーザ・アカウントを備えるレジストリに記憶する工程と、
前記個別のユーザ・アカウントを前記デバイスのメモリ装置に記憶する工程とを更に備えることを特徴とする方法。
【請求項10】
取引システムであって、
電子的インタアクティブ・ペン・デバイスに認識可能な、中に埋め込まれた位置情報コード化パターンを備える記述可能な表面と、
該記述可能な表面上のテキスト列を認識し、
取引処理が起動される、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスの機能を自動的にアクセスする電子的インタアクティブ・ペン・デバイスと、
前記取引処理を起動させるメッセージを伝える前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスによってアクセス可能な通信ネットワークとを備えることを特徴とする取引システム。
【請求項11】
請求項10記載の取引システムであって、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスが、更に、前記機能に関する可聴出力を供給するものであることを特徴とする取引システム。
【請求項12】
請求項1記載の取引システムであって、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスが、更に、購入する対象の取引アイテムを識別する第2のテキスト列を認識するものであることを特徴とする取引システム。
【請求項13】
請求項12記載の取引システムであって、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスが、更に、前記取引アイテムの売主が識別されるサーチ処理を行うか起動させるものであることを特徴とする取引システム。
【請求項14】
請求項13記載の取引システムであって、前記通信ネットワークは無線通信ネットワークを備え、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスはインターネットを、前記無線通信ネットワークを介してアクセスして前記取引アイテムの売主を識別することを特徴とする取引システム。
【請求項15】
請求項12記載の取引システムであって、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスが、前記取引アイテムを購入する旨の、ユーザからの表示を認識することを特徴とする取引システム。
【請求項16】
請求項12記載の取引システムであって、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスが、前記取引の完了前に少なくとも1つの取引オプションを呈示することを特徴とする取引システム。
【請求項17】
請求項12記載の取引システムであって、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスが、前記取引アイテムの可聴的な確認を生成することを特徴とする取引システム。
【請求項18】
請求項10記載の取引システムであって、前記記述可能な表面が、中に埋め込まれた位置情報コード化パターンを備えることを特徴とする取引システム。
【請求項19】
請求項10記載の取引システムであって、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスは、前記テキスト列を囲む、前記記述可能な表面上の有界領域を作成するのに用いられ、前記機能の前記有界領域との関連付けを記憶して、前記機能の永続的な利用可能性を実施することを特徴とする取引システム。
【請求項20】
請求項10記載の取引システムであって、
個別のユーザ・アカウントを更に備え、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスは前記個別のユーザ・アカウントに一意に登録され、前記個別のユーザ・アカウントは、前記個別のユーザ・アカウントと関連した支払システムを備え、前記通信ネットワークは、前記個別のユーザ・アカウントから前記取引アイテムの売主に対して情報を前記取引中に伝達することを特徴とする取引システム。
【請求項21】
請求項20記載の取引システムであって、
前記個別のユーザ・アカウントが、複数の個々のユーザ・アカウントを備えるレジストリに記憶されることを特徴とする取引システム。
【請求項22】
請求項20記載の取引システムであって、
前記個別のユーザ・アカウントが、前記電子的インタアクティブ・ペン・デバイスのメモリ装置に記憶されることを特徴とする取引システム。
【請求項23】
インタアクティブなペン・デバイスであって、
記述可能な表面上にマークを付ける筆記具ツールと、
前記記述可能な表面に対する、前記筆記具ツールの位置を検出して、前記記述可能な表面上に記述されたテキスト列を検出する光装置と、
該光装置と結合されたプロセッサと、
該プロセッサと結合されたメモリとを備え、該メモリは、認識されたテキストを用いて取引を行う方法を、実行されると実施する命令を記憶し、
前記方法は、請求項1、4、又は、6乃至9のうちの何れか1項に記載の工程を備えることを特徴とするインタアクティブなペン・デバイス。
【請求項24】
請求項23記載のインタアクティブなペン・デバイスであって、オ―ディオ出力装置を更に備え、前記方法は、
前記オーディオ出力装置からの可聴出力をレンダリングする工程を更に備え、前記可聴出力は前記機能に関することを特徴とするインタアクティブなペン・デバイス。
【請求項25】
請求項23記載のインタアクティブなペン・デバイスであって、前記プロセッサに結合された無線通信デバイスを更に備え、前記サーチ処理を行う工程は、
前記無線通信デバイスを用いて、前記起動に応じて前記インタアクティブなペン・デバイスをインターネットと、通信するよう結合する工程を備えることを特徴とするインタアクティブなペン・デバイス。
【請求項26】
請求項23記載のインタアクティブなペン・デバイスであって、前記方法は更に、
前記オーディオ出力装置を用いて前記取引アイテムの可聴的な確認を生成する工程を更に備えることを特徴とするインタアクティブなペン・デバイス。
【請求項27】
請求項23記載のインタアクティブなペン・デバイスであって、前記光装置は、更に、前記記述可能な表面上に印刷された位置情報コード化パターンを認識するものであることを特徴とするインタアクティブなペン・デバイス。
【請求項28】
請求項8又は23記載のインタアクティブなペン・デバイスであって、前記方法は、
前記筆記具ツール又はインタアクティブなペン・デバイスを用いて前記有界領域を作成する工程を更に備えることを特徴とするインタアクティブなペン・デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公開番号】特開2007−128486(P2007−128486A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−94690(P2006−94690)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(505468244)リープフロッグ エンタープライズィーズ,インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】