説明

誘導樹状細胞組成物及びその使用

本発明は、例えば、抗原特異的T細胞媒介性免疫応答を抑制することができる誘導寛容原性樹状細胞を含む組成物と、同組成物を作製および使用する方法を提供するものである。更に本発明は、誘導免疫原性樹状細胞を含む組成物と、同組成物を作製および使用する方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ex vivoで未刺激T細胞をFoxp3+ T 調節性細胞に変化させることができる誘導寛容原性樹状細胞(DC)を含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項2】
ex vivoでエフェクターT細胞を削除することができる誘導寛容原性DCの集団を含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項3】
ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時に共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持する誘導寛容原性DCを含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項4】
ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの酸素消費速度を一過性に増加させない誘導寛容原性DCを含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項5】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoでエフェクターT細胞を削除することができる、請求項1、3、又は4に記載の組成物。
【請求項6】
前記誘導寛容原性DCが、未刺激T細胞をFoxp3 T調節性細胞にex vivoで変化させることができる、請求項2、3、又は4に記載の組成物。
【請求項7】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時に共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持する、請求項1、2、又は4に記載の組成物。
【請求項8】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの酸素消費速度を一過性に増加させない、請求項1、2、又は4に記載の組成物。
【請求項9】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoでエフェクターT細胞を削除することができ、ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時に共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持する、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時に共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持し、そしてex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの酸素消費速度を一過性に増加させない、請求項2に記載の組成物。
【請求項11】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時に共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持し、そしてex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの酸素消費速度を一過性に増加させない、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoでエフェクターT細胞を削除することができ、そしてex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの酸素消費速度を一過性に増加させない、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記誘導寛容原性DCが、ex vivoでエフェクターT細胞を削除することができ、ex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時に共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持し、そしてex vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの酸素消費速度を一過性に増加させない、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記DCがクラスII分子を発現し、但し前記クラスII分子のうちの少なくとも一部分が、T細胞寛容が望まれる相手の抗原を由来とする複数の抗原性ペプチドに結合している、請求項1乃至13のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団をex vivoでレスピロスタティック寛容を促進する少なくとも一種の作用物質に接触させることにより作製された誘導寛容原性DCを含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項16】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβ受容体アゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤及びスタチン;
iv)mTOR阻害剤、TGFβ受容体アゴニスト、及びスタチン;
v)プリン性受容体アンタゴニスト;
vi)プリン性受容体アンタゴニスト及びスタチン;
vii)プリン性受容体アンタゴニスト、及びmTOR阻害剤、
viii)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、及びTGFβ受容体アゴニスト;
ix)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、TGFβ受容体アゴニスト及びスタチン;
x)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
xi)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤;
xii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、スタチン;
xiii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニスト;
xiv)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニストと、スタチン
から成る群より選択される、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団をex vivoで10時間未満、プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、スタチン、及びDCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質から成る群より選択される少なくとも一種の作用物質に接触させることにより作製された抗原特異的誘導寛容原性DCを含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項18】
前記少なくとも一つの作用物質が更にTGFβアゴニストを含む、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団を、ex vivoで、少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にDCに対して共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持させるような少なくとも一種の作用物質に接触させることにより作製された誘導寛容原性DCを含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項20】
樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団を、ex vivoで、i)ex vivoで未刺激T細胞のFoxp3発現を誘導する、ii)ex
vivoでエフェクターT細胞を削除する、又はFoxP3-エフェクターT細胞をFoxP3+エフェクターT細胞に変化させる、から成る群より選択される少なくとも一つの効果をDCに有させる少なくとも一つの作用物質に接触させることにより作製された誘導寛容原性DCを含む組成物であって、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、組成物。
【請求項21】
開始細胞集団又は誘導寛容原性DCを更に、T細胞寛容が望まれる相手である抗原に接触させる、請求項16乃至20のいずれかに記載の組成物。
【請求項22】
請求項1乃至21のいずれかに記載の組成物を対象に投与するステップを含む、投与する方法。
【請求項23】
誘導寛容原性DCを含む細胞集団を作製する方法であって、樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団を、ex
vivoで、レスピロスタティック寛容を促進する少なくとも一種の作用物質に接触させるステップを含み、前記DCが、抗原特異的寛容誘導を特徴とする、方法。
【請求項24】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβアゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤及びスタチン;
iv)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
v)プリン性受容体アンタゴニスト;
vi)プリン性受容体アンタゴニスト及びスタチン;
vii)プリン性受容体アンタゴニスト、及びmTOR阻害剤、
viii)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、及びTGFβアゴニスト;
ix)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト及びスタチン;
x)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
xi)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤;
xii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、スタチン;
xiii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニスト;
xiv)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニストと、スタチン
から成る群より選択される、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβアゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
iv)プリン性受容体アンタゴニスト;
v)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
から成る群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも一種の作用物質がmTOR阻害剤及びTGFβアゴニストを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記mTOR阻害剤がラパマイシン又はその誘導体もしくは類似体を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記TGFβアゴニストが、TGFβ1、TGFβ2、TGFβ3、及びこれらの混合物から成る群より選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも一種の作用物質がプリン性受容体アンタゴニストを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記プリン性受容体アンタゴニストが、P1、P2X、P2X7、及びP2Yから成る群より選択されるプリン性受容体に結合する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記プリン性受容体アンタゴニストが酸化ATPである、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
誘導寛容原性DCを含む細胞集団を作製する方法であって、樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団をex vivoで10時間未満、プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、TGFβ受容体アンタゴニスト、スタチン、及びDCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質から成る群より選択される少なくとも一種の作用物質を含む組成物に接触させるステップを含む、方法。
【請求項33】
前記細胞を1乃至3時間、接触させる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記細胞を2時間、接触させる、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記細胞を、レスピロスタティック寛容を促進する少なくとも一種の作用物質に接触させる、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記細胞を、少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にDCに対して共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持させるような少なくとも一種の作用物質に接触させる、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβ受容体アゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤及びスタチン;
iv)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
v)プリン性受容体アンタゴニスト;
vi)プリン性受容体アンタゴニスト及びスタチン;
vii)プリン性受容体アンタゴニスト、及びmTOR阻害剤、
viii)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、及びTGFβアゴニスト;
ix)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト及びスタチン;
x)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
xi)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤;
xii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、スタチン;
xiii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニスト;
xiv)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニストと、スタチン
から成る群より選択される、
請求項35乃至37のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβアゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
iv)プリン性受容体アンタゴニスト;
v)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
から成る群より選択される、請求項35乃至37のいずれかに記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも一種の作用物質がmTOR阻害剤及びTGFβアゴニストを含む、請求項35乃至37のいずれかに記載の方法。
【請求項41】
mTOR阻害剤がラパマイシン又はその誘導体もしくは類似体を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
TGFβアゴニストがTGFβ1、TGFβ2、TGFβ3、及びこれらの混合物から成る群より選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも一種の作用物質がプリン性受容体アンタゴニストを含む、請求項35乃至37のいずれかに記載の方法。
【請求項44】
前記プリン性受容体アンタゴニストが、P1、P2X、P2X7、及びP2Yから成る群より選択されるプリン性受容体に結合する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記プリン性受容体アンタゴニストが酸化ATPである、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
誘導寛容原性DCを含む細胞集団を作製する方法であって、樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団を、ex vivoで、前記DCに対して少なくとも一種のTLRアゴニストによるex vivoでの刺激時に共刺激分子の発現は増加させるがそれらの寛容原性表現型は保持させるような少なくとも一種の作用物質に接触させるステップを含み、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、方法。
【請求項47】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβアゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤及びスタチン;
iv)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
v)プリン性受容体アンタゴニスト;
vi)プリン性受容体アンタゴニスト及びスタチン;
vii)プリン性受容体アンタゴニスト、及びmTOR阻害剤;
viii)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、及びTGFβアゴニスト;
ix)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト及びスタチン;
x)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
xi)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤;
xii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、スタチン;
xiii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニスト;
xiv)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニストと、スタチン、
から成る群より選択される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβアゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
iv)プリン性受容体アンタゴニスト;
v)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
から成る群より選択される、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも一種の作用物質がmTOR阻害剤及びTGFβアゴニストを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記mTOR阻害剤がラパマイシン又はその誘導体もしくは類似体を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記TGFβアゴニストがTGFβ1、TGFβ2、TGFβ3、及びそれらの混合物から成る群より選択される、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも一種の作用物質がプリン性受容体アンタゴニストを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項53】
前記プリン性受容体アンタゴニストが、P1、P2X、P2X7、及びP2Yから成る群より選択されるプリン性受容体に結合する、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記プリン性受容体アンタゴニストが酸化ATPである、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
誘導寛容原性DCを含む細胞集団を作製する方法であって、樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団を、ex vivoで、i)未刺激T細胞のFoxP3発現をex vivoで誘導する、ii)ex vivoでエフェクターT細胞を削除する、又は、FoxP3-エフェクターT細胞をFoxP3+エフェクターT細胞に変化させる、から成る群より選択される少なくとも一つの効果を前記DCに有させる少なくとも一種の作用物質に接触させるステップを含み、前記DCが抗原特異的寛容誘導を特徴とする、方法。
【請求項56】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβアゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤及びスタチン;
iv)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
v)プリン性受容体アンタゴニスト;
vi)プリン性受容体アンタゴニスト及びスタチン;
vii)プリン性受容体アンタゴニスト、及びmTOR阻害剤;
viii)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、及びTGFβアゴニスト;
ix)プリン性受容体アンタゴニスト、mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト及びスタチン;
x)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
xi)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤;
xii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、スタチン;
xiii)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニスト;
xiv)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質と、mTOR阻害剤と、TGFβアゴニストと、スタチン、
から成る群より選択される、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記少なくとも一種の作用物質が:
i)mTOR阻害剤及びTGFβアゴニスト;
ii)スタチン;
iii)mTOR阻害剤、TGFβアゴニスト、及びスタチン;
iv)プリン性受容体アンタゴニスト;
v)DCにおいてミトコンドリア電子輸送を中断させる作用物質;
から成る群より選択される、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記少なくとも一種の作用物質がmTOR阻害剤及びTGFβアゴニストを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記mTOR阻害剤がラパマイシン又はその誘導体もしくは類似体を含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記TGFβアゴニストがTGFβ1、TGFβ2、TGFβ3、及びそれらの混合物から成る群より選択される、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記少なくとも一種の作用物質がプリン性受容体アンタゴニストを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
前記プリン性受容体アンタゴニストが、P1、P2X、P2X7、及びP2Yから成る群より選択されるプリン性受容体に結合する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記プリン性受容体アンタゴニストが酸化ATPである、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
開始細胞集団又は誘導寛容原性DCを、DCの分化を促進する少なくとも一種の作用物質に接触させるステップを含む、請求項23乃至63のいずれかに記載の方法。
【請求項65】
誘導寛容原性DC又は開始細胞集団を、寛容が望まれる相手である抗原に接触させるステップを更に含む、請求項23乃至63のいずれかに記載の方法。
【請求項66】
前記抗原が粗抗原である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記抗原が精製済み抗原である、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
前記抗原が:一種以上の短ペプチド;一種以上のポリペプチド;ポリペプチド混合物;及び一種以上のタンパク質、のうちの一種以上を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記抗原が細胞ライセート又は組織ライセートを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項70】
前記抗原が、食物を由来とする一種以上のペプチド、ポリペプチド、又はたんぱく質を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項71】
前記抗原が、神経細胞又は組織を由来とする一種以上のペプチド、ポリペプチド、又はたんぱく質を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項72】
前記抗原が、アレルゲン又はアレルゲンの混合物を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項73】
対象に誘導寛容原性DCを投与するステップを更に含む、請求項23乃至72のいずれかに記載の方法。
【請求項74】
誘導寛容原性樹状細胞をエフェクターT細胞に接触させるステップを更に含む、請求項23乃至73のいずれかに記載の方法。
【請求項75】
投与するステップの前に、誘導寛容原性DCが未刺激T細胞においてFoxp3発現を誘導する能力を検査するステップを更に含む、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
投与するステップの前に、誘導寛容原性DCがエフェクターT細胞を削除する、又は、FoxP3-エフェクターT細胞をFoxP3+エフェクターT細胞に変化させる能力を検査するステップを含む、請求項73に記載の方法。
【請求項77】
投与するステップの前に、少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時に細胞がそれらの寛容原性表現型を保持する能力を検査するステップを含む、請求項73に記載の方法。
【請求項78】
投与するステップの前に、DCが、少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの酸素消費速度を増加させられないことを検査するステップを含む、請求項73に記載の方法。
【請求項79】
エフェクターT細胞を、請求項1乃至21のいずれかに記載の誘導寛容原性DCを含む組成物に接触させるステップを含む、抗原に対するTエフェクター細胞応答を低下させる方法。
【請求項80】
接触させるステップがin
vivoで行われる、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
誘導免疫原性樹状細胞を含む組成物を作製する方法であって、樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む開始細胞集団を、ex vivoで、樹状細胞の酸素消費を増加させる刺激に接触させることで、誘導免疫原性樹状細胞を含む組成物を作製するステップを含む、方法。
【請求項82】
前記開始集団は、完全に分化した樹状細胞を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
誘導免疫原性樹状細胞のミトコンドリア活性化を測定するステップを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
前記細胞のミトコンドリア活性化は、少なくとも一種のTLRアゴニストによる処置時の細胞の酸素消費を判定することにより、測定される、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
誘導免疫原性DC又は開始細胞集団を、エフェクターT細胞応答の増加が望まれる相手である抗原に接触させるステップを更に含む、請求項81乃至84のいずれかに記載の方法。
【請求項86】
前記抗原が病原性生物又は毒素を由来とする、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記抗原は癌細胞を由来とする、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記抗原が粗抗原である、請求項85に記載の方法。
【請求項89】
前記抗原が精製済み抗原である、請求項85に記載の方法。
【請求項90】
前記抗原が:一種以上の短ペプチド;一種以上のポリペプチド;又は一種以上のタンパク質、のうちの一つ以上を含む、請求項85に記載の方法。
【請求項91】
対象に前記細胞を投与するステップを更に含む、請求項81乃至90に記載の方法。
【請求項92】
誘導免疫原性樹状細胞をエフェクターT細胞に接触させるステップを更に含む、請求項81乃至90に記載の方法。
【請求項93】
前記接触させるステップがin vivoで行われる、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
樹状細胞集団を、樹状細胞における酸素消費を増加させる免疫原性刺激に接触させるステップを含む、対象において抗原に対するTエフェクター細胞応答性を増加させる方法であって、この場合、誘導免疫原性DCは抗原特異的Tエフェクター細胞応答性を促進することで、対象において抗原に対するTエフェクター細胞応答性を増加させる、方法。
【請求項95】
少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激に応答した細胞のミトコンドリア活性化を測定するステップを更に含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
誘導免疫原性DC又は開始細胞集団を、Tエフェクター細胞応答性の増加が望まれる相手である抗原に接触させるステップを含む、請求項94又は95に記載の方法。
【請求項97】
樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む細胞集団を検査作用物質に接触させることで処置済み細胞を得るステップと、ミトコンドリア活性化に対する前記作用物質の効果を測定するステップとを含む、抗原特異的寛容を促進する作用物質を同定する方法であって、この場合、適したコントロールに比較して、処置済み細胞でミトコンドリア活性化を妨げる又は逆行させる作用物質が、抗原特異的T細胞寛容を促進する候補作用物質として選抜される、方法。
【請求項98】
樹状細胞における酸素消費に対する作用物質の効果を測定し、酸素消費速度を減らす又は増加させない作用物質を選抜する、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記処置済み細胞がex vivoで未刺激T細胞をFoxp3+T調節性細胞に変化させる能力を検査するステップを更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
処置済み細胞が、ex vivo及び/又はin vivoでエフェクターT細胞を削除する能力を検査するステップを更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項101】
処置細胞が、ex vivo及び/又はin vivoで少なくとも一種のTLRアゴニストによる刺激時にそれらの寛容原性表現型を保持する能力を検査するステップを更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項102】
抗原特異的Tエフェクター細胞応答を促進する作用物質を同定する方法であって、樹状細胞又は樹状細胞前駆細胞を含む細胞集団を検査作用物質に接触させるステップと、ミトコンドリア活性化に対する前記作用物質の効果を測定するステップとを含み、この場合、適したコントロールに比較してミトコンドリア活性化を増加させる作用物質が、抗原特異的TエフェクターT細胞応答を促進する候補作用物質として選抜される、方法。
【請求項103】
樹状細胞における酸素消費に対する作用物質の効果を測定し、酸素消費速度を増加させる作用物質を選抜する、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
処置済みの細胞が、ex vivo及び/又はin vivoでエフェクターT細胞の数又は活性を増加させる能力を検査するステップを更に含む、請求項102に記載の方法。

【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【公表番号】特表2013−521002(P2013−521002A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556287(P2012−556287)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【国際出願番号】PCT/US2011/027445
【国際公開番号】WO2011/109833
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(502072134)プレジデント アンド フェロウズ オブ ハーバード カレッジ (92)
【氏名又は名称原語表記】President and Fellows of Harvard College
【Fターム(参考)】