誘導給電型ランプアセンブリ
【課題】効率的で、様々な条件下で信頼性を向上し、様々なランプ形状に容易に適合化させられる誘導結合型ランプアセンブリの提供。
【解決手段】一次コイルから誘導により電力を受け取るランプアセンブリは、直列に接続されている二次コイル14とランプとを含むランプ回路12を含む。ランプ回路は、同調させて共振させるためにランプと二次コイルとに直列接続されているコンデンサを含む。このコンデンサは、二次コイルのリアクタンスとランプのインピーダンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択される。更に、ランプアセンブリは、ランプ回路を全体的に封じ込める密封された透明スリーブ70を含み、完全に密閉されており、貫通されていない。この透明スリーブがランプスリーブ自体であり、二次コイルとコンデンサと任意の所望のスタータ機構とがその透明スリーブの内部に配置されている。
【解決手段】一次コイルから誘導により電力を受け取るランプアセンブリは、直列に接続されている二次コイル14とランプとを含むランプ回路12を含む。ランプ回路は、同調させて共振させるためにランプと二次コイルとに直列接続されているコンデンサを含む。このコンデンサは、二次コイルのリアクタンスとランプのインピーダンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択される。更に、ランプアセンブリは、ランプ回路を全体的に封じ込める密封された透明スリーブ70を含み、完全に密閉されており、貫通されていない。この透明スリーブがランプスリーブ自体であり、二次コイルとコンデンサと任意の所望のスタータ機構とがその透明スリーブの内部に配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明に関し、および、さらに特に、誘導給電型照明に関連して使用するためのランプアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
誘導結合型照明システムが、広範囲にわたって利用可能であるというわけではないが、公知である。従来の誘導結合型照明システムは、一般的に、電源によって駆動される一次コイル(すなわち「一次コイル」)を有する一次回路と、一次コイルからの電力を誘導によって受け取る二次コイル(すなわち「二次コイル」)を有する二次回路とを含む。誘導結合は、従来の直接的な電気接続を上回る幾つかの利点を実現する。第1に、誘導結合型ランプは、典型的には、配線回路によるランプに比べて、電源投入と電源切断とを行うことがより安全で、かつ、より容易である。直接的な電気接続の場合には、一般的に、ランプアセンブリの取り付けと取り外しの際に電気コネクタを操作することが必要である。このことは、典型的には、労力を要し、かつ、電気ショックの危険性を生じさせる。多くの場合、電気コネクタは少なくとも部分的に露出しており、それによって電気ショックの危険性を増大させる。一方、誘導結合型ランプは電気コネクタの操作を全く必要としない。この代わりに、ランプアセンブリに対する給電を可能にするためには、そのランプアセンブリの二次コイルが一次コイルに隣接して配置されるだけでよい。第2に、電気コネクタの排除は、さらに、従来の電気コネクタに関連している問題点を取り除くことによって、そのシステムの信頼性を向上させる。例えば、従来の電気コネクタは腐食と摩耗の悪影響を受ける。これらの問題は、環境条件のせいで電気コネクタが湿気にさらされる可能性がある屋外設置の場合に特に深刻である。さらに、使用の反復につれて、電気コネクタが摩耗して最終的には故障する。第3に、誘導結合型ランプは、本来的に、ランプアセンブリにおける電気的な事故の発生リスクを低減させる。上述したように、このランプアセンブリは電源から電気的に分離している。すべての電力が電源からランプアセンブリに誘導によって送られなければならない。ランプアセンブリに対して誘導によって送られることが可能な電力の量には本来的な制限があるので、ランプアセンブリにおける電力の量は制限されており、電気的な事故のリスクは低減させられる。
【0003】
従来の誘導結合型ランプが直接接続型のランプを上回る幾つかの重要な利点を実現するが、こうした従来の誘導結合型ランプは重大な欠点を有する。誘導結合は、本来的に、直接的な電気コネクタよりも効率が低い。これは、部分的には、電磁界を発生させて維持するために必要とされる電力を原因とする。従来の誘導結合における基本的な非効率性は、不十分にしか同調させられていない回路の結果である。こうした非効率性は、一次コイルと二次コイルとにおける振動によって発生させられる熱利得の増大と雑音として現れる。この効率の問題は、より高電力の照明用途の場合に悪化させられる。さらに、既存のランプ回路は、なんらかの適切なレベルの効率を実現するためには、一次コイルと二次コイルとの正確な位置合せを必要とする。このことは、より正確な公差を必要とし、および、ランプアセンブリとランプ全体との形状構成とレイアウトとを制限する。
【0004】
ランプ産業が直面している信頼性に関する最大の問題点の1つが、ワイヤまたは他の電気導体がランプスリーブを貫通することを原因としている。典型的には、ワイヤは、ガラスステム(glass stem)を貫通してランプの内部に入る。ガラスが容易にワイヤの外周に接着して封止することがないので、ワイヤがランプを貫通する箇所には本来的なランプ漏洩の可能性が存在する。この封止を最適化するために努力が行われてきたが、このことは依然として信頼性に関する重大な問題のままである。
【0005】
従来の誘導給電型ランプの場合には、さらに、環境に対するランプ回路構成要素の露出に関連した信頼性上の問題が存在し、例えば、環境からの水分と湿気とが回路構成要素にダメージを与える可能性がある。この問題に対処するために、少なくとも1つの誘導給電型照明システムが、密封された容器内にランプアセンブリ全体を封入する。Hutchisson他に対する米国特許第5,264,997号が、複数の柱の上の二次コイルから間隔を置いて配置されているプリント基板に取り付けられているランプを開示している。このプリント基板は、誘導結合の動作のために必要とされる様々な電気構成要素を含む。別個のシェル構成要素とレンズ構成要素とが、ランプとプリント基板と二次コイルとの周囲に漏洩防止容器を形成するように一体状に封着される。このシェルは、特に、二次コイルを受け入れるように、および、一次コイルを収容するソケットと嵌合するように形成されている。密封容器が環境条件に対する保護の改善を実現するが、この密封容器は大きくて扱いにくく、レンズの方向における光の送出だけしか可能にしない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】2000年6月12日付で出願された標題「流体処理システム(Fluid Treatment System)」の米国出願番号09/592,194の一部継続出願
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上の説明から理解できるように、効率的であり、様々な条件下での信頼性の向上を可能にし、かつ、様々なランプ形状に容易に適合化させられる誘導結合型ランプアセンブリが、依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の問題は、ランプアセンブリが、ランプと、このランプに給電するための誘導二次コイルと、コンデンサとを備える、本発明によって克服される。このコンデンサは、ランプおよび二次コイルに直列に接続されており、および、動作温度におけるランプと二次コイルとの合成インピーダンスに概ね等しいかまたはそれよりもわずかに小さいリアクタンスを動作周波数において有するように選択されている。この結果として、ランプ回路が共振してまたは概ね共振して動作する。放電ランプの場合には、その直列コンデンサは、さらに、二次回路内の電流の流れを制限する働きをし、そうでない場合には放電ランプにおいて生じるであろう電流の制御不可能な増大を防止する。
【0009】
別の側面では、本発明は、ランプアセンブリ回路全体が透明なスリーブ内に封入されている誘導給電型ランプアセンブリを提供する。二次コイルとそれに関連した何らかのコンデンサとを含むランプアセンブリ回路全体がランプのスリーブ内に封入されていることが好ましい。別の代案の実施態様では、二次コイルと、ランプと、何らかのコンデンサと、スタータ装置とが、プラスチック、テフロン、ガラス、または、石英でできた第2の密閉スリーブの中に、そのスリーブを貫通するワイヤまたは他の要素なしに収容されている。この第2のスリーブとランプスリーブとの間に画定されている隙間が、所望のレベルの熱伝導または断熱を実現するように真空にされているか機能性ガスで充填されていることが好ましい。
【0010】
さらに別の側面では、本発明は、放電ランプの予熱を可能にするための遠隔起動スイッチを提供する。このスイッチは、ランプ起動における特定の時間期間中に二次コイルをまたいで電極を短絡させるために設けられている。さらに、この回路は、予熱電流を制限するのを補助するために直列抵抗を有してもよい。一実施態様では、このスイッチは、ランプ制御回路内の対応するコイルによって生じさせられる磁界によって起動されることが好ましい電磁スイッチである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、誘導給電型照明で使用するための単純で安価なランプアセンブリを提供する。このランプアセンブリは、共振または共振付近で動作するので、高い力率を有し、かつ、高度に効率的である。このことは、熱の増加による電力損失を低減させると共に、比較的に高電力の用途においてさえ誘導結合の静かな動作を実現する。二次回路の効率が、一次コイルと二次コイルとの間の位置合せの精度がより低くてもよいことを可能にし、それによって、ランプおよびランプアセンブリのレイアウトと形状構成とにおける、より高い自由度を可能にする。密封スリーブが、ランプからの光の透過を制限することなしに、環境に対するランプ回路の保護の改善を実現する。光源の種類によっては、放出スペクトルが、スリーブに使用される材料の比透過属性(specific transmissive property)に基づいて損失を被る場合があり、例えば、材料の中には、UV光に対する透過率が高くはないものがある。本発明は、環境からランプが隔離される度合いを増減するために密封スリーブ内に機能性ガスが封入されることを可能にする。さらに、ランプスリーブ内にランプ回路全体を封じ込めることによって、そのスリーブを貫通するワイヤすなわち電気導線を排除することが可能である。このことはランプの信頼性を著しく向上させると同時に製造時の損失を劇的に減少させる。さらに、本発明の電磁スイッチは、従来のスタータ回路に対する安価で信頼性の高い代替物を提供する。
【0012】
本発明のこれらの目的と利点と特徴と他の目的と利点と特徴とが、本発明の詳細な説明と図面とを参照することによって容易に理解され認識されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態によるランプアセンブリの断面図である。
【図2】図1の断面図に対して垂直に示されている図1のランプアセンブリの断面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるランプ回路の略図である。
【図4】白熱灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図5】汎用口金を有する白熱灯を含む代案のランプアセンブリの断面図である。
【図6】ハロゲンランプを有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図7】ランプスリーブの外側に位置している基部を有するハロゲンランプを含む代案のランプアセンブリの断面図である。
【図8】基部のないハロゲンランプを有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図9】外側スリーブのない蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図10】T−5タイプまたはT−8タイプの蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図11】図10のランプアセンブリのためのランプ回路の略図である。
【図12】図10のランプアセンブリのための代案のランプ回路の略図である。
【図13】図10のランプアセンブリのためのさらに別の代案のランプ回路の略図である。
【図14】図10のランプアセンブリのためのさらに別の代案のランプ回路の略図である。
【図15】PLタイプの蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図16】図15の断面図に対して垂直に示されているPLタイプの蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図17】代案のランプアセンブリの部分断面分解図である。
【図18】図16の代案のランプアセンブリの一部分の断面図である。
【図19】代案のランプアセンブリの一部分の断面図である。
【図20】さらに別の代案のランプアセンブリの一部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態によるランプアセンブリが図1と図2に示されており、全体として番号10で示されている。本発明の開示のために、最初に、本発明が、水処理装置で使用されるタイプのような、38ワットで使用するように変換されている従来のPL−Sタイプの11ワットのUVランプに関連付けて説明される。ランプアセンブリ10は、一般的に、ランプ回路12と外側スリーブ70とを含む。ランプ回路12は、二次コイル14と、コンデンサ16と、ランプ18とを含み、これらはすべて直列に接続されている(図3を参照されたい)。二次コイル14は、これに関連したバラスト(図示されていない)の一次コイル(図示されていない)から電力を誘導によって受け取る。より詳細に後述されるように、直列コンデンサ16は、ランプ回路が特定の動作条件の下で共振して動作するように特別に同調させられている。ランプ回路12全体は、二次コイル14とコンデンサ16とランプ18とを含む外側スリーブ70内に完全に収容されている。外側スリーブ70の少なくとも一部分が透明であり、および、電気ワイヤまたは他の要素によっては貫通されていない。
【0015】
次の実施形態がPL−Sタイプの38ワット UVランプに関連付けて説明されるが、本発明は、放電ランプと、白熱灯と、パルス白色光ランプ(pulsed white light lamp)と、発光ダイオード(「LED」)ランプとを含む様々なタイプおよびスタイルのランプと共に使用することが意図されており、および、これらのランプと共に使用することに適している。この開示は、白熱灯と放電ランプとを示す様々な代案の実施形態を示す。これらの具体例は、本発明の広範な適用可能性と適応性とを例示するために示されているのであって、特許請求の範囲に対して何らかの限定を行うことは意図していない。
【0016】
本発明の誘導型ランプアセンブリ10に給電することが可能な様々な種類のバラストが当業者に公知である。したがって、バラストについては詳細には説明しない。例示されている実施形態のPL−Sタイプの38W UVランプと共に使用するのに特に適している1つのバラストが、2000年6月12日付で出願された標題「流体処理システム(Fluid Treatment System)」の米国出願番号90/592,194に開示されており、この出願の内容の全体が本明細書に引例として組み入れられている。このバラストは、開示されている本発明の実施形態すべての効率的な動作を実現するように容易に適合化されることが可能である。
【0017】
I.ランプの形状構成
上述したように、PL−Sタイプの38W UVランプが、環境からランプ回路12を保護するためにランプ回路12を中に封入するための外側スリーブ70を含むことが好ましい(図1と図2を参照されたい)。外側スリーブ70が主本体90とキャップ92とを含むことが好ましい。主本体90は、開いた端部と閉じた端部とを有する概ね円筒形の管である。ランプ回路12が主本体90内に取り付けられた後に、キャップ92が、ランプ回路12を中に完全に封じ込めるために、主本体90の開いた端部の上に封着される。ランプ回路12は、一般的に、二次コイル14と、コンデンサ16と、ランプ18とを含む。後述するように、ランプ回路12は、さらにスタータ35も含んでよい(図2を参照されたい)。ランプ18は、協働してチャンバ28を画定するように相互連結されている2つの互いに平行な脚部72a、72bを有する石英スリーブを有する概ね従来のPL−Sタイプのランプである。チャンバ28は部分真空にされており、および、水銀蒸気のような所望の放電ガスを収容する。ステム32a、32bが各脚部72a、72bの基部に配置されている。1対の従来通りまたは特別設計の電極26a、26bが、チャンバ28内に配置されており、この電極はステム32a、32bの各々の上に1つずつ取り付けられている。この実施形態では、外側スリーブ70が、UV光の効率的な通過を可能にするために石英で作られていることが好ましい。非UV用途では、この外側スリーブは、ランプによって発生させられる熱とランプの動作環境とに部分的に基づいて、ガラス、テフロン、または、プラスチックで製造されてもよい。例えば、代案の外側スリーブが、密封された両端部(図示されていない)を有する一定の長さのテフロン管材料から製造されることが可能である。このテフロン管材料は、ランプアセンブリの残り部分の上に嵌合させられることが可能であり、および、テフロンスリーブを密閉するために、その両端部が圧着されるか、または、別の形で封止されることが可能である。このテフロン管材料の各端部がその管材料自体の上に折り返されているか、または、熱と圧力とを使用して圧着されていることが好ましい。
【0018】
ランプアセンブリ10は、さらに、外側スリーブ70内でランプ18の両端部を保持する基部50と支持体86とを含む。基部50は概ね円筒形であり、および、外側スリーブ70内にぴったりと嵌合するような寸法にされている。基部50は、ランプ18の一方の端部を保持することに加えて、ランプ回路12の様々な電気構成要素を受け入れる。基部50は、二次コイル14の巻き線を受け入れるための環状の凹み80と、脚部72a、72bの各々の基部端部を受け入れるための1対の穴82a、82bと、コンデンサ16と任意の所望のスタータ35とを収容するための1対の隙間84a、84bを画定する。ランプアセンブリ10は、さらに、二次コイルと電極36a、36bとの間に配置されている熱反射器58を含んでもよい。この熱反射器58は、それが取り付けられている箇所でランプスリーブ52の断面形状に一致するように形成されていることが好ましく、および、アルミニウムまたは適切な基体上のアルミニウム箔のような従来の反射性材料から製造されていることが好ましい。支持体86は概ね円板状であり、および、外側スリーブ70内にぴったりと嵌合するような寸法である。支持体86は、石英スリーブ52の脚部72a、72bの間に摩擦嵌合させられるタブ88を含むことが好ましい。基部50と支持体86との厳密な設計と形状構成は、外側スリーブ70の設計および形状構成とランプ回路12の様々な構成要素とに応じて、用途において様々であることが可能である。基部50と支持体86が、セラミックまたは高温度プラスチックのような高熱に耐えることが可能な材料で製造されていることが好ましい。
【0019】
一実施形態では、外側スリーブ70とランプスリーブ52との間に画定されている隙間96は、所望の導電特性または絶縁特性をランプアセンブリに与えるように形成されている。例えば、この隙間96は、低温の環境からランプを隔離するために真空にされることが可能である。あるいは、隙間96は、高温の環境内で熱を伝導するために、より重い気体(例えば、アルゴンとネオン)または流体で満たされることが可能である。高温の環境内でのランプからの熱の伝導が過熱からランプを保護することに役立ち、および、さらに、最大の輝度を生じさせるのを促進するだろう。
【0020】
用途によっては、ランプアセンブリ10は、さらに、そのランプアセンブリ10の存在をバラストが感知することを可能にする機構を含むこともできる。このことは、ランプアセンブリ10が取り付けられている時にだけバラストが一次コイル(図示されていない)に給電することを可能にする。この感知機構は、多くの用途(特に低電力の用途)では不要であるが、電力を節約し、熱の増加を低減させ、および、連続動作に関連した特定のタイプの損傷から一次コイルを保護するより効率的な設計を実現する。一実施形態では、ランプアセンブリ10は感知磁石60を含み、および、バラスト(図示されていない)または関連の制御回路が、その感知磁石60によって起動されるリードスイッチ(図示されていない)を含む。さらに明確に述べると、ランプアセンブリ10が取り付けられている時に、感知磁石60はリードスイッチ(図示されていない)に隣接して位置している。感知磁石60からの磁界がリードスイッチ62が閉じることを引き起こし、それによってランプアセンブリ10が所定位置にあるという信号をバラストまたは制御回路に与える。この感知磁石が基部50上に取り付けられていることが好ましいが、必要に応じて他の場所に取り付けられてもよい。あるいは、感知磁石60とリードスイッチ(図示されていない)とがメカニカルスイッチ(図示されていない)によって置き換えられることが可能である。例えば、スイッチが、ランプアセンブリ10の装着によって機械的に閉じられる場所に配置されることが可能である。別の代案が、バラストを選択的にオン/オフする例えばトグルスイッチのような手動のオン/オフスイッチをランプに備えることである。
【0021】
II.ランプ回路
次に、ランプ回路12を、上述のPL−Sタイプの38W UVランプ(図1と図2を参照されたい)に関連付けて説明する。上述したように、ランプ回路12は、一般的に、ランプ18と、二次コイル14と、コンデンサ16とを含む。ランプ回路12の略図が図3に示されている。この実施形態では、ランプ回路12は、小直径ワイヤ22のコイルの形であることが好ましい単一の二次コイル14を含む。この二次コイル14の明確な特徴は、一次コイル(図示されていない)と負荷(例えばランプ)とに応じて用途毎に異なるだろう。ワイヤ22は、電力設定と熱散逸とに応じて従来の磁石ワイヤまたはLITZワイヤであることが好ましい。このワイヤは、基部50の外周部の環状凹み80の中に巻かれることが好ましく、このことが中空の磁心を二次コイル14に与える。必要に応じて、中空の磁心24が他の従来の磁心によって置き換えられることが可能である。ワイヤのタイプ、ワイヤの巻回数、および、磁心の直径(および、したがって、ワイヤの巻回の直径)は、一次コイルの特性とランプ18の負荷とのような様々な要因に応じて、用途毎に変化するだろう。二次コイル14のインダクタンスが、供給電力における動作周波数と負荷(すなわちランプ)のインピーダンスとに応じて選択される。さらに明確に述べると、二次コイル14のインダクタンスは次式によって決定される。
【0022】
【数1】
【0023】
上述の38Wの実施形態では、二次コイル14は、約100キロヘルツで動作する一次コイルから電力を受け取るように構成されている。二次コイル14は72巻きのワイヤ巻回を含み、一次コイルは135巻きのコイル巻回を含む。上述の38Wの実施形態では、二次コイル14は100キロヘルツにおいて196マイクロヘンリーの値を有し、および、約123オームのリアクタンスを有する。二次コイル14がランプアセンブリ10の基部50内に位置していることが好ましい。二次コイル14の直径が基部50にぴったりと嵌合するように選択されることが好ましい。二次コイル14は導線51a、51bによってランプ18に電気的に接続されている。二次コイル14は、円形であることが好ましいが、用途毎に形状が異なることが可能である。例えば、二次コイルは、正方形、楕円形、三角形、台形、六角形、または、さらに球形であってもよい。二次コイルが一次コイルに対して同中心の形で外側または内側に位置していることが好ましく、または、この2つのコイルが互いに端部と端部を接する形で配置されてもよい。
【0024】
コンデンサ16は、機械的制約を仮定すると最適の力率補正を実現し、それによってランプ回路12内での共振を生じさせるように選択される。この力率が0.90以上であることが好ましく、0.96以上であることがより好ましいが、用途によっては、これよりも低い値が許容可能であり得る。力率の十分な補正がない場合には、二次コイル内の反応電流が、より低インピーダンスの負荷としての一次コイルの中に反射して戻るだろう。このことは、動作電力および電流における上向きの変化と、一次回路内の熱利得の形でのより大きな損失とを引き起こすだろう。この作用は、当初に予想されるものとは反対であるが、実際には、直列の共振一次回路内の反射インピーダンスの逆の性質を原因としている。実験によって、0.90より低い力率では一次コイル内の反応電流と損失とが非常に急速に増加するということが明らかになっている。このことは、特に結合係数と直流抵抗とを原因とする損失にこれらの損失が付加されるということを考慮すると、効率に対して重大な悪影響を及ぼす可能性がある。一般的に、コンデンサ16は、ランプ18がその動作温度にある時にランプ18の抵抗性インピーダンスと二次コイル14の反応性インピーダンスとに概ね等しいか、または、これらよりもわずかに低いリアクタンスを有するように選択される。二次コイル14のインダクタンスと同様に、このコンデンサのリアクタンスは、供給される電力における動作周波数と負荷(すなわち、ランプ)のインピーダンスとに応じて選択される。より明確に述べると、このコンデンサのリアクタンスは次式にしたがって選択される。
【0025】
【数2】
【0026】
このリアクタンスでは、コンデンサ16と、二次コイル14と、ランプ18は、共振に近い状態で動作し、高い力率としたがって高い効率とを実現するだろう。この例示されている実施形態では、コンデンサ16は約12.9ナノファラド(nf)の値を有する。この値は、一次コイル(図示されていない)、二次コイル14、および/または、ランプ18における変化に応じて変化するだろう。
【0027】
上述の二次コイルとコンデンサの式は、所望のコンデンサのリアクタンス値と二次コイルのリアクタンス値とのおおよその近似値を与える。より正確な値を与える(および、それによって、力率と電流制限効果と全体的な動作パラメータとを微調整する)ために、反復検査の手順が使用されてもよい。この反復検査は、二次回路における所望のレベルの効率を実現するために幾つかの用途において必要とされることがあるだろう。これらの設計の動作パラメータは、予熱と、点弧電圧と、動作電流とを含む。これらのパラメータすべては、この調整プロセスを通して、比率の値と静電容量の値とインダクタンスの値とにおける変化と共に設定されることが可能である。
【0028】
コンデンサ16が、ランプ18が動作温度にある時に、二次コイル14とランプ18とに対して適合化されることが好ましいが、その代わりに、コンデンサ16は、他の時点で最適の効率を実現するように適合化されることが可能である。例えば、ランプを起動するためにより多くの電流が必要とされる放電ランプの場合には、本発明は、起動中に回路をブーストするために使用されることが可能である。こうした用途では、コンデンサは、(動作温度ではなく)起動温度における二次コイルとランプとの合成インピーダンスに概ね等しいリアクタンスを有するように選択される。このことは、起動中のランプ回路の効率を向上させて、より低い電流最大値を有するバラストを使用することを可能にする。
【0029】
プラズマの性質を考えると、放電ランプは実質的に一定不変な固有電圧に電圧を維持しようとする。この結果として、二次コイル14がランプの固有電圧を超える電圧を発生させる場合には、放電ランプはこの過剰な電流を消費しようとするだろう。放電ランプの抵抗が電流の流れに応答して低下するので、このランプは、電流が限界に達するかまたは消失するまで段階的に増大する電流を引き出す潜在的な可能性を有する。この問題はコンデンサ16によって対処され、このコンデンサ16はランプに供給される電流を制限する機能を有する。この電流制限機能はコンデンサの本来的な特徴である。二次回路を共振状態にするために必要とされるコンデンサ値が、適切な電流制限を実現するために必要とされるコンデンサ値に概ね等しいということが、すでに発見されている。したがって、電流制限機能が、1の力率を実現するのに適しているコンデンサ値を選択することによって本発明において実現されるということが、すでに発見されている。
【0030】
本発明が放電ランプアセンブリに組み込まれる時には、ランプ回路12が、従来のスタータ35(図2を参照されたい)か、グローランプか、他の同等の機構を含むことが好ましい。スタータとグローランプは公知であり、したがって本出願では詳細には説明しない。放電ランプアセンブリの一実施形態では、従来のスタータが、電磁スイッチ34(図3を参照されたい)のような遠隔操作可能なスイッチによって置き換えられている。この電磁スイッチ34は電極36aと電極36bとの間に直列に配線されており、それによってスイッチ34が電極36aと電極36bとの間の回路を閉じることを選択的に可能にする。このスイッチ34が閉じられると、このスイッチ34は、電流がガスの中を通って電弧をなすことを必要とせずに、電流が電極36a、36bを直接通って流れることを可能にする。この結果として、スイッチ34が閉じられると、電極36a、36bが急速に加熱される。電磁スイッチ34が一次コイルの電磁界によって作動させられないように、その電磁スイッチ34が一次コイルの磁界に対して実質的に垂直方向に配置されていることが好ましい。この代わりに、別のコイル38が、選択的に電磁スイッチ34を閉じるためにコイル38が帯電させられることが可能な場合には、電磁スイッチ34に隣接して配置されている。マイクロプロセッサ40が、コイル38の動作と、したがって電磁スイッチ34の動作とを制御することが好ましい。このマイクロプロセッサ40は、ランプ回路が電源投入される毎に一定不変の時間期間にわたってコイル38を帯電させるようにプログラムされている。これは電磁スイッチ34を閉じて電極36aと電極36bとを互いに短絡させる。あるいは、マイクロプロセッサ40は、ランプが起動される毎に所望の時間期間にわたってそのコイルを帯電させるように構成されている従来のワンショット(one−shot)タイマ回路(図示されていない)によって置き換えられることが可能である。
【0031】
III.代案の実施形態
ランプアセンブリの形状構成は、ランプのタイプとそれに関連した電力要件とに主として応じて用途毎に大きく変化することがあり得る。本発明は、様々な既存の照明システムと共に使用することを可能にするために容易に変更されることが可能である。次の代案の実施形態が、様々な用途に適合化された様々な代案の具体例を示す。これらの代案の実施形態は、本発明の広範囲な適応性を例示することを意図されており、網羅的であることは意図されていない。
【0032】
白熱灯の中に組み込まれている本発明を示す代案の実施形態が図4に示されている。この実施形態では、ランプアセンブリ110がガラススリーブ152とプラスチックの基部150とを含む。ガラススリーブ152は概ね電球形であり、および、内側に曲がっておりかつ概ね円筒形であるステム132を含む。二次コイル114がガラススリーブ152内においてステム132の周囲に取り付けられている。フィラメント136が、従来通りの仕方でガラススリーブ152の球状部分の中に上向きに延びる二次コイル114に取り付けられている。上述の実施形態とは違って、この実施形態の基部150はガラススリーブ152の外側に嵌合している。基部150は、対応するソケット(図示されていない)と相互嵌合するように構成されている。図示されているこの基部150は概ね円筒形であり、対応するソケット(図示されていない)の中にスナップ嵌合するように構成されている環状の凹み156を含む。基部150は、さらに、ソケット(図示されていない)からランプアセンブリ110を取り外すための把持縁部を与える上部フランジ158も含む。しかし、基部150は、様々な異なるソケットに対してランプアセンブリ110が機械的に連結することを可能にするために様々な異なる形状構成を呈することが可能である。例えば、この基部は外側にねじ山が付けられていてもよい。図に示されているように、ランプアセンブリ110が感知磁石160も含むことが好ましい。この感知磁石160は、基部150の底部内の対応する保持壁162の中に嵌合させられてもよい。上述したように、感知磁石160は、リードスイッチのような磁気駆動スイッチと共に、ランプアセンブリ110の存在を一次コイルまたは制御回路に通知する機能を果たす。このことが、ランプアセンブリ110が所定の位置にある時にだけ一次コイルが給電されることを可能にする。図5に示されているように、白熱灯アセンブリ110′は従来の汎用口金との組合せで動作するように構成されることが可能である。この実施形態では、基部150′は、従来の汎用口金ランプソケット(図示されていない)内の適合するスロット(matching slot)と噛み合うように構成されている1対の装着ピン156a、156bを含む。
【0033】
ハロゲンランプの中に組み込まれている本発明を示す代案の実施形態が図6に示されている。この実施形態では、ランプアセンブリ210は一般的に石英スリーブ252とセラミック基部250とを含む。スリーブ252の材料と基部250の材料は、ハロゲンランプが動作する特に高い温度に耐えるように選択されている。石英スリーブ252が完全に密封されており、かつ、ワイヤまたは他の電気コネクタのような貫通要素を全く含まないことが好ましい。フィラメント236と二次コイル214とコンデンサ216とが石英スリーブ252内に封入されている。用途によっては、許容可能なレベルの効率を実現するためにはコンデンサ216が不要であることがあり、したがって取り除かれることがある。ランプアセンブリ210は、さらに、フィラメント236と二次コイル214との間に配置されている熱反射器258も含む。基部250は、対応するソケット(図示されていない)内にねじ込まれる形で相互嵌合させられている四半分周回ねじ山(quater turn thread)256a、256bを含んでもよい。基部250には、ソケット内への取り付けを容易にするための別の構造が備えられていることが可能である。感知磁石260が基部250の内側の底面に取り付けられることが好ましい。
【0034】
代案のハロゲンランプアセンブリ210′では、石英スリーブ252′が、基部250′の首状部の中でちょうど終端するように短縮されている(図7を参照されたい)。二次コイル214′が石英スリーブ252′の外側に移されて、基部250′内に配置されている。この実施形態では、二次コイル214′はフィラメント236′の熱から隔離されている。この実施形態は、さらに、感知磁石260′を含んでもよい。
【0035】
別の代案のハロゲンランプアセンブリ210″では、基部が取り除かれており、および、感知磁石260″が、密封された石英スリーブ252″の内部に移されている。図8に示されているように、石英スリーブ252″は、対応するソケット(図示されていない)の中にランプアセンブリ210″がスナップ嵌合させられることを可能にするために、スリーブ252″の外周部全体に延びる環状の凹み256″を画定する。
【0036】
別の代案の実施形態が図9に示されている。この実施形態では、ランプアセンブリ310が、ランプスリーブ352の外側に配置されている基部350を含み、および、ランプアセンブリ310は外側スリーブを含まない。このランプスリーブ352は、電極336a、336bと、例えば水銀蒸気のような所望の放電ガスとを収容している。二次コイル314と、コンデンサ316と、任意の所望のスタータ機構(例えば、従来のスタータ、または、上述の磁気駆動スイッチ)と、すべての電気接続とが、基部350の内側に、しかし、ランプスリーブ352の外側に収容されている。基部350は従来の汎用口金に対応するように構成されており、および、ランプソケット(図示されていない)内の適合するスロットと連結する1対の装着ピン356a、356bを含む。この代わりに、基部350は、他のソケットの形状構成に適合するように構成されてもよい。感知磁石360が基部350内に取り付けられていることが好ましい。必要に応じて、外側スリーブ(図示されていない)が、ランプアセンブリ310を環境に対して保護することを強化するために、このランプアセンブリ310に追加されてもよい。外側スリーブが含まれる場合には、この外側スリーブが、基部350を除いて、ランプアセンブリ全体の外周に沿って延びることが好ましい。基部350は、その基部350がランプソケットと相互嵌合させられることが可能な外側スリーブの外側に取り付けられるだろう。
【0037】
T5タイプまたはT8タイプの蛍光灯に組み込まれている本発明を示す代案の実施形態が図10と図11とに示されている。ランプアセンブリ410は、細長いガラススリーブ452と、1対の二次コイル414a、414bとを含み、この2次コイルはこのスリーブ452の端部の各々に1つずつ配置されている。この2つの二次コイル414a、414bの互いに異なる物理的位置を考慮すると、電源が、この2つの二次コイル414a、414bに別々に給電する2つの別々の一次コイル(図示されていない)を含むように構成されていることが好ましい。この2つの一次コイルは、それぞれに対応する二次コイル414a、414bに隣接して配置されている。コイル414a、414bの間で均等に電力を配分することが典型的であるが、このことは厳密に必要であるというわけではない。二次コイル414a、414bが互いに反対の極性に設定されており、および、各々の一次コイル/二次コイル組合せが、ランプに給電するために必要とされる電圧および電流の半分を維持するように構成されていることが好ましい。スリーブ452が、二次コイル414a、414bを受け入れるために互いに反対側の端部に形成されている環状のステム432a、432bを含むことが好ましい。電極436a、436bが二次コイル414a、414bの各々に電気的に接続されている。コンデンサ416が2つの二次コイル414a、414bの間に直列に接続されている。この実施形態においてコンデンサ416a、416bの値を計算するための好ましい方法が、単一のコイルだけが使用されることになっているかのように、(第1の開示された実施形態に関連して)上述された方法にしたがって、最初にその回路を分析することである。その次に、この仮想の構成の単一のコンデンサの値が、この実施形態の2つのコンデンサ416a、416bの各々に関する値を与えるために半分にされる。好ましくはアルミニウム製である採用随意のエンドキャップ420a、420bがスリーブ452の両端部の上に嵌合させられている。ランプアセンブリ410は、図11に示されている通りの従来のスタータ435を含んでもよい。この実施形態では、導線498a、498bが2つの二次コイル414a、414bの間を延びることが必要とされている。導線498a、498bがランプスリーブ452内に収容されていることが好ましい。代案としては、磁気スイッチ434a、434b、または、他の遠隔駆動スイッチが、従来のスタータの代わりに使用される。図12に示されているように、ランプアセンブリ410′は、各二次コイル414a、414b′とその対応するフィラメントすなわち電極436a、436b′との間に直列に取り付けられている別のスイッチ434a、434bを含む。スイッチ434a、434bを閉じることによって、各二次コイル414a、414b′からの電力がその対応するフィラメントに直接供給される。この実施形態では、単一の導線498′だけが二次コイル414a、414b′の間を延びることが必要である。コンデンサ416′が導線498′に沿って直列に接続されている。
【0038】
デュアルコイル型ランプアセンブリ410″のための代案の回路が図13に示されている。この回路では、導線が2つの二次コイル414a″、414″の間を延びることは必要とされていない。その代わりに、二次コイル414a″、414b″の各々が専用のスイッチ434a″、434b″と専用のコンデンサ416a″、416b″とを含む。ランプコントローラが2つのスイッチ434a″、434b″を一斉に開閉するように構成されていることが好ましい。コンデンサ416a″、416b″の値を計算するための好ましい方法が、単一のコイルと単一のコンデンサだけが使用されることになっているかのように、第1の開示された実施形態にしたがって、最初にその回路を分析することである。その次に、この仮想の構成の単一のコンデンサの値が、この実施形態の2つのコンデンサ416a″、416b″の各々に関する値を与えるために半分にされる。用途によっては、この2つの二次コイルの間で電力が均一に分配されることがない場合があるだろう。こうした用途では、2つのコンデンサの値の間の比率がその2つの二次コイルの間の電力比率に等しくなければならない。
【0039】
デュアルコイル型ランプ410″′のための別の代案の回路が図4に示されている。この代案では、単一の二次コイル414a″′だけが備えられている。二次コイル414″′は、ランプの両端部に位置している電極436a″′、436b″′に接続されている。この回路は、これらのコイルの間を延びる1対の導線498a″′、498b″′を含む。従来のスタータ435″′、または、磁気スイッチのような他のスタータ機構が、ランプを起動するために含まれている。この実施形態では、コンデンサ416″′の値が第1の開示された実施形態の方法にしたがって選択されることが好ましい。
【0040】
PLタイプの蛍光灯での使用に適合化されている本発明を示すさらに別の代案の実施形態が図15と図16に示されている。この実施形態では、ランプ回路全体がランプスリーブ552内に封入されており、および、外側スリーブは含まれていない。図示されているように、ランプアセンブリ510が、2つの相互連結された脚部502a、502bを有するガラススリーブ552を含む。このランプアセンブリ510は、上述のデュアルコイル型ランプ回路のどれを含んでもよい。開示のために、この実施形態は、脚部502a、502bの各々の基部内に取り付けられている別々の二次コイル514a、514bを有するランプアセンブリ510に関連付けて説明されている。この2つの二次コイル514a、514bがランプアセンブリ510の一方の端部の周囲にあるかまたはその端部に隣接している単一の一次コイル(図示されていない)によって給電されることが好ましい。二次コイル514a、514bの各々は、電極536a、536bと、コンデンサ516a、516bと、磁気駆動スタータスイッチ534a、534bとに直列に接続されている。各コンデンサ516a、516bの値は、図13の実施形態に関連して上述されたように選択される。このランプアセンブリ510は、さらに、感知磁石560を含んでもよい。
【0041】
別の密封構造を有する代案のランプアセンブリ610が図17と図18とに示されている。図17の分解組立図に示されているように、ランプアセンブリ610は、一般的に、固締リング602と、外側スリーブ670と、ランプ618と、基部650とを含む。固締リング602と、外側スリーブ670と、基部650は協働してランプアセンブリ610を密封する。おそらくは図18に最も適切に示されているように、基部650は、二次コイル614とランプ618とを受け入れるように形成されている円筒形の中央部分652を含む。さらに明確に述べると、ランプ618はプリント回路基板アセンブリ(「PCBA」)654に取り付けられており、このプリント回路基板アセンブリは、ランプアセンブリ610の中に組み込まれているあらゆるコンデンサまたはスタータ機構も支持することが好ましいだろう。ランプ/PCBA組合せが、例えば留め具またはスナップ嵌合によって、基部650に取り付けられている。基部650は、さらに、外側スリーブ670の端部を受け入れるための基部650の外周部に延びる環状溝656も含む。Oリング604が環状溝656内の中央部分652の周りに嵌合されている。基部650は、Oリング604が中央部分652でずれ上がることを防止するための環状リブ(図示されていない)を含んでもよい。組立後には、Oリング604は外側スリーブ670の内径と基部650の中央部分652の外径との間に配置されている。この位置では、Oリング604は水に対する有効な封止を実現するだけでなく、ランプと外側スリーブ670との間の振動を緩衝する振動ダンパとしても機能する。外側スリーブ670は、閉じた端部と開いた端部とを有する概ね円筒形の管である。玉縁672または他のフランジが外周スリーブ670の開いた端部の周囲を延びる。外周スリーブ670は固締リング602によって基部650に固定されている。固締リング602は概ねリング状であり、外側スリーブ670と基部650との上に嵌合されている。固締リング602は、半径方向の脚部674と軸方向の脚部676とを有する概ね逆L字形の断面を有する。この半径方向の脚部674は玉縁672に係合し、および、軸方向の脚部676は基部650の外側表面に係合する。あるいは、図19に示されているように、固締リング602′と基部650′とが、軸方向の脚部676′が環状溝656′内に嵌合させられるように構成されることが可能である。どちらの場合にも、軸方向の脚部676または脚部676′は、基部650の環状溝656内に外側スリーブ670を固締するために基部650または基部650′に固定される。固締リング602は、様々な取り付け方法を使用して基部650に取り付けられることが可能である。例えば、固締リング602は基部650に音波溶接または熱溶接されることが可能である。あるいは、ランプアセンブリ610″が、基部650′上に固締リング602′がスナップ嵌合されることを可能にする下部フランジ678(図20を参照されたい)を有する固締リング602″を含んでもよく、または、この固締リングと基部は、固締リングが基部にねじ込まれることを可能にするねじ山(図示されていない)を含むことが可能である。
【0042】
上述の説明は本発明の様々な実施形態の説明である。添付されている特許請求項に定義されている通りの本発明の着想とより広範な側面とから逸脱することなしに、様々な変更と変化とが加えられることが可能であり、こうした変更と変化は、均等の原則を含む特許法の原則にしたがって解釈されなければならない。例えば冠詞「一つの」、「その」、または、「前記」を使用する、単数形の請求項要素に対するあらゆる言及は、こうした請求項要素を単数に限定するものとして解釈されてはならない。
独占的な所有権すなわち特権が請求されている本発明の実施形態が、特許請求の範囲で定義されている。
【技術分野】
【0001】
本発明は照明に関し、および、さらに特に、誘導給電型照明に関連して使用するためのランプアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
誘導結合型照明システムが、広範囲にわたって利用可能であるというわけではないが、公知である。従来の誘導結合型照明システムは、一般的に、電源によって駆動される一次コイル(すなわち「一次コイル」)を有する一次回路と、一次コイルからの電力を誘導によって受け取る二次コイル(すなわち「二次コイル」)を有する二次回路とを含む。誘導結合は、従来の直接的な電気接続を上回る幾つかの利点を実現する。第1に、誘導結合型ランプは、典型的には、配線回路によるランプに比べて、電源投入と電源切断とを行うことがより安全で、かつ、より容易である。直接的な電気接続の場合には、一般的に、ランプアセンブリの取り付けと取り外しの際に電気コネクタを操作することが必要である。このことは、典型的には、労力を要し、かつ、電気ショックの危険性を生じさせる。多くの場合、電気コネクタは少なくとも部分的に露出しており、それによって電気ショックの危険性を増大させる。一方、誘導結合型ランプは電気コネクタの操作を全く必要としない。この代わりに、ランプアセンブリに対する給電を可能にするためには、そのランプアセンブリの二次コイルが一次コイルに隣接して配置されるだけでよい。第2に、電気コネクタの排除は、さらに、従来の電気コネクタに関連している問題点を取り除くことによって、そのシステムの信頼性を向上させる。例えば、従来の電気コネクタは腐食と摩耗の悪影響を受ける。これらの問題は、環境条件のせいで電気コネクタが湿気にさらされる可能性がある屋外設置の場合に特に深刻である。さらに、使用の反復につれて、電気コネクタが摩耗して最終的には故障する。第3に、誘導結合型ランプは、本来的に、ランプアセンブリにおける電気的な事故の発生リスクを低減させる。上述したように、このランプアセンブリは電源から電気的に分離している。すべての電力が電源からランプアセンブリに誘導によって送られなければならない。ランプアセンブリに対して誘導によって送られることが可能な電力の量には本来的な制限があるので、ランプアセンブリにおける電力の量は制限されており、電気的な事故のリスクは低減させられる。
【0003】
従来の誘導結合型ランプが直接接続型のランプを上回る幾つかの重要な利点を実現するが、こうした従来の誘導結合型ランプは重大な欠点を有する。誘導結合は、本来的に、直接的な電気コネクタよりも効率が低い。これは、部分的には、電磁界を発生させて維持するために必要とされる電力を原因とする。従来の誘導結合における基本的な非効率性は、不十分にしか同調させられていない回路の結果である。こうした非効率性は、一次コイルと二次コイルとにおける振動によって発生させられる熱利得の増大と雑音として現れる。この効率の問題は、より高電力の照明用途の場合に悪化させられる。さらに、既存のランプ回路は、なんらかの適切なレベルの効率を実現するためには、一次コイルと二次コイルとの正確な位置合せを必要とする。このことは、より正確な公差を必要とし、および、ランプアセンブリとランプ全体との形状構成とレイアウトとを制限する。
【0004】
ランプ産業が直面している信頼性に関する最大の問題点の1つが、ワイヤまたは他の電気導体がランプスリーブを貫通することを原因としている。典型的には、ワイヤは、ガラスステム(glass stem)を貫通してランプの内部に入る。ガラスが容易にワイヤの外周に接着して封止することがないので、ワイヤがランプを貫通する箇所には本来的なランプ漏洩の可能性が存在する。この封止を最適化するために努力が行われてきたが、このことは依然として信頼性に関する重大な問題のままである。
【0005】
従来の誘導給電型ランプの場合には、さらに、環境に対するランプ回路構成要素の露出に関連した信頼性上の問題が存在し、例えば、環境からの水分と湿気とが回路構成要素にダメージを与える可能性がある。この問題に対処するために、少なくとも1つの誘導給電型照明システムが、密封された容器内にランプアセンブリ全体を封入する。Hutchisson他に対する米国特許第5,264,997号が、複数の柱の上の二次コイルから間隔を置いて配置されているプリント基板に取り付けられているランプを開示している。このプリント基板は、誘導結合の動作のために必要とされる様々な電気構成要素を含む。別個のシェル構成要素とレンズ構成要素とが、ランプとプリント基板と二次コイルとの周囲に漏洩防止容器を形成するように一体状に封着される。このシェルは、特に、二次コイルを受け入れるように、および、一次コイルを収容するソケットと嵌合するように形成されている。密封容器が環境条件に対する保護の改善を実現するが、この密封容器は大きくて扱いにくく、レンズの方向における光の送出だけしか可能にしない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】2000年6月12日付で出願された標題「流体処理システム(Fluid Treatment System)」の米国出願番号09/592,194の一部継続出願
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上の説明から理解できるように、効率的であり、様々な条件下での信頼性の向上を可能にし、かつ、様々なランプ形状に容易に適合化させられる誘導結合型ランプアセンブリが、依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の問題は、ランプアセンブリが、ランプと、このランプに給電するための誘導二次コイルと、コンデンサとを備える、本発明によって克服される。このコンデンサは、ランプおよび二次コイルに直列に接続されており、および、動作温度におけるランプと二次コイルとの合成インピーダンスに概ね等しいかまたはそれよりもわずかに小さいリアクタンスを動作周波数において有するように選択されている。この結果として、ランプ回路が共振してまたは概ね共振して動作する。放電ランプの場合には、その直列コンデンサは、さらに、二次回路内の電流の流れを制限する働きをし、そうでない場合には放電ランプにおいて生じるであろう電流の制御不可能な増大を防止する。
【0009】
別の側面では、本発明は、ランプアセンブリ回路全体が透明なスリーブ内に封入されている誘導給電型ランプアセンブリを提供する。二次コイルとそれに関連した何らかのコンデンサとを含むランプアセンブリ回路全体がランプのスリーブ内に封入されていることが好ましい。別の代案の実施態様では、二次コイルと、ランプと、何らかのコンデンサと、スタータ装置とが、プラスチック、テフロン、ガラス、または、石英でできた第2の密閉スリーブの中に、そのスリーブを貫通するワイヤまたは他の要素なしに収容されている。この第2のスリーブとランプスリーブとの間に画定されている隙間が、所望のレベルの熱伝導または断熱を実現するように真空にされているか機能性ガスで充填されていることが好ましい。
【0010】
さらに別の側面では、本発明は、放電ランプの予熱を可能にするための遠隔起動スイッチを提供する。このスイッチは、ランプ起動における特定の時間期間中に二次コイルをまたいで電極を短絡させるために設けられている。さらに、この回路は、予熱電流を制限するのを補助するために直列抵抗を有してもよい。一実施態様では、このスイッチは、ランプ制御回路内の対応するコイルによって生じさせられる磁界によって起動されることが好ましい電磁スイッチである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、誘導給電型照明で使用するための単純で安価なランプアセンブリを提供する。このランプアセンブリは、共振または共振付近で動作するので、高い力率を有し、かつ、高度に効率的である。このことは、熱の増加による電力損失を低減させると共に、比較的に高電力の用途においてさえ誘導結合の静かな動作を実現する。二次回路の効率が、一次コイルと二次コイルとの間の位置合せの精度がより低くてもよいことを可能にし、それによって、ランプおよびランプアセンブリのレイアウトと形状構成とにおける、より高い自由度を可能にする。密封スリーブが、ランプからの光の透過を制限することなしに、環境に対するランプ回路の保護の改善を実現する。光源の種類によっては、放出スペクトルが、スリーブに使用される材料の比透過属性(specific transmissive property)に基づいて損失を被る場合があり、例えば、材料の中には、UV光に対する透過率が高くはないものがある。本発明は、環境からランプが隔離される度合いを増減するために密封スリーブ内に機能性ガスが封入されることを可能にする。さらに、ランプスリーブ内にランプ回路全体を封じ込めることによって、そのスリーブを貫通するワイヤすなわち電気導線を排除することが可能である。このことはランプの信頼性を著しく向上させると同時に製造時の損失を劇的に減少させる。さらに、本発明の電磁スイッチは、従来のスタータ回路に対する安価で信頼性の高い代替物を提供する。
【0012】
本発明のこれらの目的と利点と特徴と他の目的と利点と特徴とが、本発明の詳細な説明と図面とを参照することによって容易に理解され認識されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態によるランプアセンブリの断面図である。
【図2】図1の断面図に対して垂直に示されている図1のランプアセンブリの断面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるランプ回路の略図である。
【図4】白熱灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図5】汎用口金を有する白熱灯を含む代案のランプアセンブリの断面図である。
【図6】ハロゲンランプを有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図7】ランプスリーブの外側に位置している基部を有するハロゲンランプを含む代案のランプアセンブリの断面図である。
【図8】基部のないハロゲンランプを有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図9】外側スリーブのない蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図10】T−5タイプまたはT−8タイプの蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図11】図10のランプアセンブリのためのランプ回路の略図である。
【図12】図10のランプアセンブリのための代案のランプ回路の略図である。
【図13】図10のランプアセンブリのためのさらに別の代案のランプ回路の略図である。
【図14】図10のランプアセンブリのためのさらに別の代案のランプ回路の略図である。
【図15】PLタイプの蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図16】図15の断面図に対して垂直に示されているPLタイプの蛍光灯を有する代案のランプアセンブリの断面図である。
【図17】代案のランプアセンブリの部分断面分解図である。
【図18】図16の代案のランプアセンブリの一部分の断面図である。
【図19】代案のランプアセンブリの一部分の断面図である。
【図20】さらに別の代案のランプアセンブリの一部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態によるランプアセンブリが図1と図2に示されており、全体として番号10で示されている。本発明の開示のために、最初に、本発明が、水処理装置で使用されるタイプのような、38ワットで使用するように変換されている従来のPL−Sタイプの11ワットのUVランプに関連付けて説明される。ランプアセンブリ10は、一般的に、ランプ回路12と外側スリーブ70とを含む。ランプ回路12は、二次コイル14と、コンデンサ16と、ランプ18とを含み、これらはすべて直列に接続されている(図3を参照されたい)。二次コイル14は、これに関連したバラスト(図示されていない)の一次コイル(図示されていない)から電力を誘導によって受け取る。より詳細に後述されるように、直列コンデンサ16は、ランプ回路が特定の動作条件の下で共振して動作するように特別に同調させられている。ランプ回路12全体は、二次コイル14とコンデンサ16とランプ18とを含む外側スリーブ70内に完全に収容されている。外側スリーブ70の少なくとも一部分が透明であり、および、電気ワイヤまたは他の要素によっては貫通されていない。
【0015】
次の実施形態がPL−Sタイプの38ワット UVランプに関連付けて説明されるが、本発明は、放電ランプと、白熱灯と、パルス白色光ランプ(pulsed white light lamp)と、発光ダイオード(「LED」)ランプとを含む様々なタイプおよびスタイルのランプと共に使用することが意図されており、および、これらのランプと共に使用することに適している。この開示は、白熱灯と放電ランプとを示す様々な代案の実施形態を示す。これらの具体例は、本発明の広範な適用可能性と適応性とを例示するために示されているのであって、特許請求の範囲に対して何らかの限定を行うことは意図していない。
【0016】
本発明の誘導型ランプアセンブリ10に給電することが可能な様々な種類のバラストが当業者に公知である。したがって、バラストについては詳細には説明しない。例示されている実施形態のPL−Sタイプの38W UVランプと共に使用するのに特に適している1つのバラストが、2000年6月12日付で出願された標題「流体処理システム(Fluid Treatment System)」の米国出願番号90/592,194に開示されており、この出願の内容の全体が本明細書に引例として組み入れられている。このバラストは、開示されている本発明の実施形態すべての効率的な動作を実現するように容易に適合化されることが可能である。
【0017】
I.ランプの形状構成
上述したように、PL−Sタイプの38W UVランプが、環境からランプ回路12を保護するためにランプ回路12を中に封入するための外側スリーブ70を含むことが好ましい(図1と図2を参照されたい)。外側スリーブ70が主本体90とキャップ92とを含むことが好ましい。主本体90は、開いた端部と閉じた端部とを有する概ね円筒形の管である。ランプ回路12が主本体90内に取り付けられた後に、キャップ92が、ランプ回路12を中に完全に封じ込めるために、主本体90の開いた端部の上に封着される。ランプ回路12は、一般的に、二次コイル14と、コンデンサ16と、ランプ18とを含む。後述するように、ランプ回路12は、さらにスタータ35も含んでよい(図2を参照されたい)。ランプ18は、協働してチャンバ28を画定するように相互連結されている2つの互いに平行な脚部72a、72bを有する石英スリーブを有する概ね従来のPL−Sタイプのランプである。チャンバ28は部分真空にされており、および、水銀蒸気のような所望の放電ガスを収容する。ステム32a、32bが各脚部72a、72bの基部に配置されている。1対の従来通りまたは特別設計の電極26a、26bが、チャンバ28内に配置されており、この電極はステム32a、32bの各々の上に1つずつ取り付けられている。この実施形態では、外側スリーブ70が、UV光の効率的な通過を可能にするために石英で作られていることが好ましい。非UV用途では、この外側スリーブは、ランプによって発生させられる熱とランプの動作環境とに部分的に基づいて、ガラス、テフロン、または、プラスチックで製造されてもよい。例えば、代案の外側スリーブが、密封された両端部(図示されていない)を有する一定の長さのテフロン管材料から製造されることが可能である。このテフロン管材料は、ランプアセンブリの残り部分の上に嵌合させられることが可能であり、および、テフロンスリーブを密閉するために、その両端部が圧着されるか、または、別の形で封止されることが可能である。このテフロン管材料の各端部がその管材料自体の上に折り返されているか、または、熱と圧力とを使用して圧着されていることが好ましい。
【0018】
ランプアセンブリ10は、さらに、外側スリーブ70内でランプ18の両端部を保持する基部50と支持体86とを含む。基部50は概ね円筒形であり、および、外側スリーブ70内にぴったりと嵌合するような寸法にされている。基部50は、ランプ18の一方の端部を保持することに加えて、ランプ回路12の様々な電気構成要素を受け入れる。基部50は、二次コイル14の巻き線を受け入れるための環状の凹み80と、脚部72a、72bの各々の基部端部を受け入れるための1対の穴82a、82bと、コンデンサ16と任意の所望のスタータ35とを収容するための1対の隙間84a、84bを画定する。ランプアセンブリ10は、さらに、二次コイルと電極36a、36bとの間に配置されている熱反射器58を含んでもよい。この熱反射器58は、それが取り付けられている箇所でランプスリーブ52の断面形状に一致するように形成されていることが好ましく、および、アルミニウムまたは適切な基体上のアルミニウム箔のような従来の反射性材料から製造されていることが好ましい。支持体86は概ね円板状であり、および、外側スリーブ70内にぴったりと嵌合するような寸法である。支持体86は、石英スリーブ52の脚部72a、72bの間に摩擦嵌合させられるタブ88を含むことが好ましい。基部50と支持体86との厳密な設計と形状構成は、外側スリーブ70の設計および形状構成とランプ回路12の様々な構成要素とに応じて、用途において様々であることが可能である。基部50と支持体86が、セラミックまたは高温度プラスチックのような高熱に耐えることが可能な材料で製造されていることが好ましい。
【0019】
一実施形態では、外側スリーブ70とランプスリーブ52との間に画定されている隙間96は、所望の導電特性または絶縁特性をランプアセンブリに与えるように形成されている。例えば、この隙間96は、低温の環境からランプを隔離するために真空にされることが可能である。あるいは、隙間96は、高温の環境内で熱を伝導するために、より重い気体(例えば、アルゴンとネオン)または流体で満たされることが可能である。高温の環境内でのランプからの熱の伝導が過熱からランプを保護することに役立ち、および、さらに、最大の輝度を生じさせるのを促進するだろう。
【0020】
用途によっては、ランプアセンブリ10は、さらに、そのランプアセンブリ10の存在をバラストが感知することを可能にする機構を含むこともできる。このことは、ランプアセンブリ10が取り付けられている時にだけバラストが一次コイル(図示されていない)に給電することを可能にする。この感知機構は、多くの用途(特に低電力の用途)では不要であるが、電力を節約し、熱の増加を低減させ、および、連続動作に関連した特定のタイプの損傷から一次コイルを保護するより効率的な設計を実現する。一実施形態では、ランプアセンブリ10は感知磁石60を含み、および、バラスト(図示されていない)または関連の制御回路が、その感知磁石60によって起動されるリードスイッチ(図示されていない)を含む。さらに明確に述べると、ランプアセンブリ10が取り付けられている時に、感知磁石60はリードスイッチ(図示されていない)に隣接して位置している。感知磁石60からの磁界がリードスイッチ62が閉じることを引き起こし、それによってランプアセンブリ10が所定位置にあるという信号をバラストまたは制御回路に与える。この感知磁石が基部50上に取り付けられていることが好ましいが、必要に応じて他の場所に取り付けられてもよい。あるいは、感知磁石60とリードスイッチ(図示されていない)とがメカニカルスイッチ(図示されていない)によって置き換えられることが可能である。例えば、スイッチが、ランプアセンブリ10の装着によって機械的に閉じられる場所に配置されることが可能である。別の代案が、バラストを選択的にオン/オフする例えばトグルスイッチのような手動のオン/オフスイッチをランプに備えることである。
【0021】
II.ランプ回路
次に、ランプ回路12を、上述のPL−Sタイプの38W UVランプ(図1と図2を参照されたい)に関連付けて説明する。上述したように、ランプ回路12は、一般的に、ランプ18と、二次コイル14と、コンデンサ16とを含む。ランプ回路12の略図が図3に示されている。この実施形態では、ランプ回路12は、小直径ワイヤ22のコイルの形であることが好ましい単一の二次コイル14を含む。この二次コイル14の明確な特徴は、一次コイル(図示されていない)と負荷(例えばランプ)とに応じて用途毎に異なるだろう。ワイヤ22は、電力設定と熱散逸とに応じて従来の磁石ワイヤまたはLITZワイヤであることが好ましい。このワイヤは、基部50の外周部の環状凹み80の中に巻かれることが好ましく、このことが中空の磁心を二次コイル14に与える。必要に応じて、中空の磁心24が他の従来の磁心によって置き換えられることが可能である。ワイヤのタイプ、ワイヤの巻回数、および、磁心の直径(および、したがって、ワイヤの巻回の直径)は、一次コイルの特性とランプ18の負荷とのような様々な要因に応じて、用途毎に変化するだろう。二次コイル14のインダクタンスが、供給電力における動作周波数と負荷(すなわちランプ)のインピーダンスとに応じて選択される。さらに明確に述べると、二次コイル14のインダクタンスは次式によって決定される。
【0022】
【数1】
【0023】
上述の38Wの実施形態では、二次コイル14は、約100キロヘルツで動作する一次コイルから電力を受け取るように構成されている。二次コイル14は72巻きのワイヤ巻回を含み、一次コイルは135巻きのコイル巻回を含む。上述の38Wの実施形態では、二次コイル14は100キロヘルツにおいて196マイクロヘンリーの値を有し、および、約123オームのリアクタンスを有する。二次コイル14がランプアセンブリ10の基部50内に位置していることが好ましい。二次コイル14の直径が基部50にぴったりと嵌合するように選択されることが好ましい。二次コイル14は導線51a、51bによってランプ18に電気的に接続されている。二次コイル14は、円形であることが好ましいが、用途毎に形状が異なることが可能である。例えば、二次コイルは、正方形、楕円形、三角形、台形、六角形、または、さらに球形であってもよい。二次コイルが一次コイルに対して同中心の形で外側または内側に位置していることが好ましく、または、この2つのコイルが互いに端部と端部を接する形で配置されてもよい。
【0024】
コンデンサ16は、機械的制約を仮定すると最適の力率補正を実現し、それによってランプ回路12内での共振を生じさせるように選択される。この力率が0.90以上であることが好ましく、0.96以上であることがより好ましいが、用途によっては、これよりも低い値が許容可能であり得る。力率の十分な補正がない場合には、二次コイル内の反応電流が、より低インピーダンスの負荷としての一次コイルの中に反射して戻るだろう。このことは、動作電力および電流における上向きの変化と、一次回路内の熱利得の形でのより大きな損失とを引き起こすだろう。この作用は、当初に予想されるものとは反対であるが、実際には、直列の共振一次回路内の反射インピーダンスの逆の性質を原因としている。実験によって、0.90より低い力率では一次コイル内の反応電流と損失とが非常に急速に増加するということが明らかになっている。このことは、特に結合係数と直流抵抗とを原因とする損失にこれらの損失が付加されるということを考慮すると、効率に対して重大な悪影響を及ぼす可能性がある。一般的に、コンデンサ16は、ランプ18がその動作温度にある時にランプ18の抵抗性インピーダンスと二次コイル14の反応性インピーダンスとに概ね等しいか、または、これらよりもわずかに低いリアクタンスを有するように選択される。二次コイル14のインダクタンスと同様に、このコンデンサのリアクタンスは、供給される電力における動作周波数と負荷(すなわち、ランプ)のインピーダンスとに応じて選択される。より明確に述べると、このコンデンサのリアクタンスは次式にしたがって選択される。
【0025】
【数2】
【0026】
このリアクタンスでは、コンデンサ16と、二次コイル14と、ランプ18は、共振に近い状態で動作し、高い力率としたがって高い効率とを実現するだろう。この例示されている実施形態では、コンデンサ16は約12.9ナノファラド(nf)の値を有する。この値は、一次コイル(図示されていない)、二次コイル14、および/または、ランプ18における変化に応じて変化するだろう。
【0027】
上述の二次コイルとコンデンサの式は、所望のコンデンサのリアクタンス値と二次コイルのリアクタンス値とのおおよその近似値を与える。より正確な値を与える(および、それによって、力率と電流制限効果と全体的な動作パラメータとを微調整する)ために、反復検査の手順が使用されてもよい。この反復検査は、二次回路における所望のレベルの効率を実現するために幾つかの用途において必要とされることがあるだろう。これらの設計の動作パラメータは、予熱と、点弧電圧と、動作電流とを含む。これらのパラメータすべては、この調整プロセスを通して、比率の値と静電容量の値とインダクタンスの値とにおける変化と共に設定されることが可能である。
【0028】
コンデンサ16が、ランプ18が動作温度にある時に、二次コイル14とランプ18とに対して適合化されることが好ましいが、その代わりに、コンデンサ16は、他の時点で最適の効率を実現するように適合化されることが可能である。例えば、ランプを起動するためにより多くの電流が必要とされる放電ランプの場合には、本発明は、起動中に回路をブーストするために使用されることが可能である。こうした用途では、コンデンサは、(動作温度ではなく)起動温度における二次コイルとランプとの合成インピーダンスに概ね等しいリアクタンスを有するように選択される。このことは、起動中のランプ回路の効率を向上させて、より低い電流最大値を有するバラストを使用することを可能にする。
【0029】
プラズマの性質を考えると、放電ランプは実質的に一定不変な固有電圧に電圧を維持しようとする。この結果として、二次コイル14がランプの固有電圧を超える電圧を発生させる場合には、放電ランプはこの過剰な電流を消費しようとするだろう。放電ランプの抵抗が電流の流れに応答して低下するので、このランプは、電流が限界に達するかまたは消失するまで段階的に増大する電流を引き出す潜在的な可能性を有する。この問題はコンデンサ16によって対処され、このコンデンサ16はランプに供給される電流を制限する機能を有する。この電流制限機能はコンデンサの本来的な特徴である。二次回路を共振状態にするために必要とされるコンデンサ値が、適切な電流制限を実現するために必要とされるコンデンサ値に概ね等しいということが、すでに発見されている。したがって、電流制限機能が、1の力率を実現するのに適しているコンデンサ値を選択することによって本発明において実現されるということが、すでに発見されている。
【0030】
本発明が放電ランプアセンブリに組み込まれる時には、ランプ回路12が、従来のスタータ35(図2を参照されたい)か、グローランプか、他の同等の機構を含むことが好ましい。スタータとグローランプは公知であり、したがって本出願では詳細には説明しない。放電ランプアセンブリの一実施形態では、従来のスタータが、電磁スイッチ34(図3を参照されたい)のような遠隔操作可能なスイッチによって置き換えられている。この電磁スイッチ34は電極36aと電極36bとの間に直列に配線されており、それによってスイッチ34が電極36aと電極36bとの間の回路を閉じることを選択的に可能にする。このスイッチ34が閉じられると、このスイッチ34は、電流がガスの中を通って電弧をなすことを必要とせずに、電流が電極36a、36bを直接通って流れることを可能にする。この結果として、スイッチ34が閉じられると、電極36a、36bが急速に加熱される。電磁スイッチ34が一次コイルの電磁界によって作動させられないように、その電磁スイッチ34が一次コイルの磁界に対して実質的に垂直方向に配置されていることが好ましい。この代わりに、別のコイル38が、選択的に電磁スイッチ34を閉じるためにコイル38が帯電させられることが可能な場合には、電磁スイッチ34に隣接して配置されている。マイクロプロセッサ40が、コイル38の動作と、したがって電磁スイッチ34の動作とを制御することが好ましい。このマイクロプロセッサ40は、ランプ回路が電源投入される毎に一定不変の時間期間にわたってコイル38を帯電させるようにプログラムされている。これは電磁スイッチ34を閉じて電極36aと電極36bとを互いに短絡させる。あるいは、マイクロプロセッサ40は、ランプが起動される毎に所望の時間期間にわたってそのコイルを帯電させるように構成されている従来のワンショット(one−shot)タイマ回路(図示されていない)によって置き換えられることが可能である。
【0031】
III.代案の実施形態
ランプアセンブリの形状構成は、ランプのタイプとそれに関連した電力要件とに主として応じて用途毎に大きく変化することがあり得る。本発明は、様々な既存の照明システムと共に使用することを可能にするために容易に変更されることが可能である。次の代案の実施形態が、様々な用途に適合化された様々な代案の具体例を示す。これらの代案の実施形態は、本発明の広範囲な適応性を例示することを意図されており、網羅的であることは意図されていない。
【0032】
白熱灯の中に組み込まれている本発明を示す代案の実施形態が図4に示されている。この実施形態では、ランプアセンブリ110がガラススリーブ152とプラスチックの基部150とを含む。ガラススリーブ152は概ね電球形であり、および、内側に曲がっておりかつ概ね円筒形であるステム132を含む。二次コイル114がガラススリーブ152内においてステム132の周囲に取り付けられている。フィラメント136が、従来通りの仕方でガラススリーブ152の球状部分の中に上向きに延びる二次コイル114に取り付けられている。上述の実施形態とは違って、この実施形態の基部150はガラススリーブ152の外側に嵌合している。基部150は、対応するソケット(図示されていない)と相互嵌合するように構成されている。図示されているこの基部150は概ね円筒形であり、対応するソケット(図示されていない)の中にスナップ嵌合するように構成されている環状の凹み156を含む。基部150は、さらに、ソケット(図示されていない)からランプアセンブリ110を取り外すための把持縁部を与える上部フランジ158も含む。しかし、基部150は、様々な異なるソケットに対してランプアセンブリ110が機械的に連結することを可能にするために様々な異なる形状構成を呈することが可能である。例えば、この基部は外側にねじ山が付けられていてもよい。図に示されているように、ランプアセンブリ110が感知磁石160も含むことが好ましい。この感知磁石160は、基部150の底部内の対応する保持壁162の中に嵌合させられてもよい。上述したように、感知磁石160は、リードスイッチのような磁気駆動スイッチと共に、ランプアセンブリ110の存在を一次コイルまたは制御回路に通知する機能を果たす。このことが、ランプアセンブリ110が所定の位置にある時にだけ一次コイルが給電されることを可能にする。図5に示されているように、白熱灯アセンブリ110′は従来の汎用口金との組合せで動作するように構成されることが可能である。この実施形態では、基部150′は、従来の汎用口金ランプソケット(図示されていない)内の適合するスロット(matching slot)と噛み合うように構成されている1対の装着ピン156a、156bを含む。
【0033】
ハロゲンランプの中に組み込まれている本発明を示す代案の実施形態が図6に示されている。この実施形態では、ランプアセンブリ210は一般的に石英スリーブ252とセラミック基部250とを含む。スリーブ252の材料と基部250の材料は、ハロゲンランプが動作する特に高い温度に耐えるように選択されている。石英スリーブ252が完全に密封されており、かつ、ワイヤまたは他の電気コネクタのような貫通要素を全く含まないことが好ましい。フィラメント236と二次コイル214とコンデンサ216とが石英スリーブ252内に封入されている。用途によっては、許容可能なレベルの効率を実現するためにはコンデンサ216が不要であることがあり、したがって取り除かれることがある。ランプアセンブリ210は、さらに、フィラメント236と二次コイル214との間に配置されている熱反射器258も含む。基部250は、対応するソケット(図示されていない)内にねじ込まれる形で相互嵌合させられている四半分周回ねじ山(quater turn thread)256a、256bを含んでもよい。基部250には、ソケット内への取り付けを容易にするための別の構造が備えられていることが可能である。感知磁石260が基部250の内側の底面に取り付けられることが好ましい。
【0034】
代案のハロゲンランプアセンブリ210′では、石英スリーブ252′が、基部250′の首状部の中でちょうど終端するように短縮されている(図7を参照されたい)。二次コイル214′が石英スリーブ252′の外側に移されて、基部250′内に配置されている。この実施形態では、二次コイル214′はフィラメント236′の熱から隔離されている。この実施形態は、さらに、感知磁石260′を含んでもよい。
【0035】
別の代案のハロゲンランプアセンブリ210″では、基部が取り除かれており、および、感知磁石260″が、密封された石英スリーブ252″の内部に移されている。図8に示されているように、石英スリーブ252″は、対応するソケット(図示されていない)の中にランプアセンブリ210″がスナップ嵌合させられることを可能にするために、スリーブ252″の外周部全体に延びる環状の凹み256″を画定する。
【0036】
別の代案の実施形態が図9に示されている。この実施形態では、ランプアセンブリ310が、ランプスリーブ352の外側に配置されている基部350を含み、および、ランプアセンブリ310は外側スリーブを含まない。このランプスリーブ352は、電極336a、336bと、例えば水銀蒸気のような所望の放電ガスとを収容している。二次コイル314と、コンデンサ316と、任意の所望のスタータ機構(例えば、従来のスタータ、または、上述の磁気駆動スイッチ)と、すべての電気接続とが、基部350の内側に、しかし、ランプスリーブ352の外側に収容されている。基部350は従来の汎用口金に対応するように構成されており、および、ランプソケット(図示されていない)内の適合するスロットと連結する1対の装着ピン356a、356bを含む。この代わりに、基部350は、他のソケットの形状構成に適合するように構成されてもよい。感知磁石360が基部350内に取り付けられていることが好ましい。必要に応じて、外側スリーブ(図示されていない)が、ランプアセンブリ310を環境に対して保護することを強化するために、このランプアセンブリ310に追加されてもよい。外側スリーブが含まれる場合には、この外側スリーブが、基部350を除いて、ランプアセンブリ全体の外周に沿って延びることが好ましい。基部350は、その基部350がランプソケットと相互嵌合させられることが可能な外側スリーブの外側に取り付けられるだろう。
【0037】
T5タイプまたはT8タイプの蛍光灯に組み込まれている本発明を示す代案の実施形態が図10と図11とに示されている。ランプアセンブリ410は、細長いガラススリーブ452と、1対の二次コイル414a、414bとを含み、この2次コイルはこのスリーブ452の端部の各々に1つずつ配置されている。この2つの二次コイル414a、414bの互いに異なる物理的位置を考慮すると、電源が、この2つの二次コイル414a、414bに別々に給電する2つの別々の一次コイル(図示されていない)を含むように構成されていることが好ましい。この2つの一次コイルは、それぞれに対応する二次コイル414a、414bに隣接して配置されている。コイル414a、414bの間で均等に電力を配分することが典型的であるが、このことは厳密に必要であるというわけではない。二次コイル414a、414bが互いに反対の極性に設定されており、および、各々の一次コイル/二次コイル組合せが、ランプに給電するために必要とされる電圧および電流の半分を維持するように構成されていることが好ましい。スリーブ452が、二次コイル414a、414bを受け入れるために互いに反対側の端部に形成されている環状のステム432a、432bを含むことが好ましい。電極436a、436bが二次コイル414a、414bの各々に電気的に接続されている。コンデンサ416が2つの二次コイル414a、414bの間に直列に接続されている。この実施形態においてコンデンサ416a、416bの値を計算するための好ましい方法が、単一のコイルだけが使用されることになっているかのように、(第1の開示された実施形態に関連して)上述された方法にしたがって、最初にその回路を分析することである。その次に、この仮想の構成の単一のコンデンサの値が、この実施形態の2つのコンデンサ416a、416bの各々に関する値を与えるために半分にされる。好ましくはアルミニウム製である採用随意のエンドキャップ420a、420bがスリーブ452の両端部の上に嵌合させられている。ランプアセンブリ410は、図11に示されている通りの従来のスタータ435を含んでもよい。この実施形態では、導線498a、498bが2つの二次コイル414a、414bの間を延びることが必要とされている。導線498a、498bがランプスリーブ452内に収容されていることが好ましい。代案としては、磁気スイッチ434a、434b、または、他の遠隔駆動スイッチが、従来のスタータの代わりに使用される。図12に示されているように、ランプアセンブリ410′は、各二次コイル414a、414b′とその対応するフィラメントすなわち電極436a、436b′との間に直列に取り付けられている別のスイッチ434a、434bを含む。スイッチ434a、434bを閉じることによって、各二次コイル414a、414b′からの電力がその対応するフィラメントに直接供給される。この実施形態では、単一の導線498′だけが二次コイル414a、414b′の間を延びることが必要である。コンデンサ416′が導線498′に沿って直列に接続されている。
【0038】
デュアルコイル型ランプアセンブリ410″のための代案の回路が図13に示されている。この回路では、導線が2つの二次コイル414a″、414″の間を延びることは必要とされていない。その代わりに、二次コイル414a″、414b″の各々が専用のスイッチ434a″、434b″と専用のコンデンサ416a″、416b″とを含む。ランプコントローラが2つのスイッチ434a″、434b″を一斉に開閉するように構成されていることが好ましい。コンデンサ416a″、416b″の値を計算するための好ましい方法が、単一のコイルと単一のコンデンサだけが使用されることになっているかのように、第1の開示された実施形態にしたがって、最初にその回路を分析することである。その次に、この仮想の構成の単一のコンデンサの値が、この実施形態の2つのコンデンサ416a″、416b″の各々に関する値を与えるために半分にされる。用途によっては、この2つの二次コイルの間で電力が均一に分配されることがない場合があるだろう。こうした用途では、2つのコンデンサの値の間の比率がその2つの二次コイルの間の電力比率に等しくなければならない。
【0039】
デュアルコイル型ランプ410″′のための別の代案の回路が図4に示されている。この代案では、単一の二次コイル414a″′だけが備えられている。二次コイル414″′は、ランプの両端部に位置している電極436a″′、436b″′に接続されている。この回路は、これらのコイルの間を延びる1対の導線498a″′、498b″′を含む。従来のスタータ435″′、または、磁気スイッチのような他のスタータ機構が、ランプを起動するために含まれている。この実施形態では、コンデンサ416″′の値が第1の開示された実施形態の方法にしたがって選択されることが好ましい。
【0040】
PLタイプの蛍光灯での使用に適合化されている本発明を示すさらに別の代案の実施形態が図15と図16に示されている。この実施形態では、ランプ回路全体がランプスリーブ552内に封入されており、および、外側スリーブは含まれていない。図示されているように、ランプアセンブリ510が、2つの相互連結された脚部502a、502bを有するガラススリーブ552を含む。このランプアセンブリ510は、上述のデュアルコイル型ランプ回路のどれを含んでもよい。開示のために、この実施形態は、脚部502a、502bの各々の基部内に取り付けられている別々の二次コイル514a、514bを有するランプアセンブリ510に関連付けて説明されている。この2つの二次コイル514a、514bがランプアセンブリ510の一方の端部の周囲にあるかまたはその端部に隣接している単一の一次コイル(図示されていない)によって給電されることが好ましい。二次コイル514a、514bの各々は、電極536a、536bと、コンデンサ516a、516bと、磁気駆動スタータスイッチ534a、534bとに直列に接続されている。各コンデンサ516a、516bの値は、図13の実施形態に関連して上述されたように選択される。このランプアセンブリ510は、さらに、感知磁石560を含んでもよい。
【0041】
別の密封構造を有する代案のランプアセンブリ610が図17と図18とに示されている。図17の分解組立図に示されているように、ランプアセンブリ610は、一般的に、固締リング602と、外側スリーブ670と、ランプ618と、基部650とを含む。固締リング602と、外側スリーブ670と、基部650は協働してランプアセンブリ610を密封する。おそらくは図18に最も適切に示されているように、基部650は、二次コイル614とランプ618とを受け入れるように形成されている円筒形の中央部分652を含む。さらに明確に述べると、ランプ618はプリント回路基板アセンブリ(「PCBA」)654に取り付けられており、このプリント回路基板アセンブリは、ランプアセンブリ610の中に組み込まれているあらゆるコンデンサまたはスタータ機構も支持することが好ましいだろう。ランプ/PCBA組合せが、例えば留め具またはスナップ嵌合によって、基部650に取り付けられている。基部650は、さらに、外側スリーブ670の端部を受け入れるための基部650の外周部に延びる環状溝656も含む。Oリング604が環状溝656内の中央部分652の周りに嵌合されている。基部650は、Oリング604が中央部分652でずれ上がることを防止するための環状リブ(図示されていない)を含んでもよい。組立後には、Oリング604は外側スリーブ670の内径と基部650の中央部分652の外径との間に配置されている。この位置では、Oリング604は水に対する有効な封止を実現するだけでなく、ランプと外側スリーブ670との間の振動を緩衝する振動ダンパとしても機能する。外側スリーブ670は、閉じた端部と開いた端部とを有する概ね円筒形の管である。玉縁672または他のフランジが外周スリーブ670の開いた端部の周囲を延びる。外周スリーブ670は固締リング602によって基部650に固定されている。固締リング602は概ねリング状であり、外側スリーブ670と基部650との上に嵌合されている。固締リング602は、半径方向の脚部674と軸方向の脚部676とを有する概ね逆L字形の断面を有する。この半径方向の脚部674は玉縁672に係合し、および、軸方向の脚部676は基部650の外側表面に係合する。あるいは、図19に示されているように、固締リング602′と基部650′とが、軸方向の脚部676′が環状溝656′内に嵌合させられるように構成されることが可能である。どちらの場合にも、軸方向の脚部676または脚部676′は、基部650の環状溝656内に外側スリーブ670を固締するために基部650または基部650′に固定される。固締リング602は、様々な取り付け方法を使用して基部650に取り付けられることが可能である。例えば、固締リング602は基部650に音波溶接または熱溶接されることが可能である。あるいは、ランプアセンブリ610″が、基部650′上に固締リング602′がスナップ嵌合されることを可能にする下部フランジ678(図20を参照されたい)を有する固締リング602″を含んでもよく、または、この固締リングと基部は、固締リングが基部にねじ込まれることを可能にするねじ山(図示されていない)を含むことが可能である。
【0042】
上述の説明は本発明の様々な実施形態の説明である。添付されている特許請求項に定義されている通りの本発明の着想とより広範な側面とから逸脱することなしに、様々な変更と変化とが加えられることが可能であり、こうした変更と変化は、均等の原則を含む特許法の原則にしたがって解釈されなければならない。例えば冠詞「一つの」、「その」、または、「前記」を使用する、単数形の請求項要素に対するあらゆる言及は、こうした請求項要素を単数に限定するものとして解釈されてはならない。
独占的な所有権すなわち特権が請求されている本発明の実施形態が、特許請求の範囲で定義されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
リアクタンスを有する誘導一次コイルから電力を受け取る誘導二次コイルと、
前記二次コイルに直列に配置されている、インピーダンスを有するランプと、
前記誘導二次コイルと前記ランプとに直列に配置されているコンデンサであって、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに概ね等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択されており、それにより、それによってそのコンデンサと前記ランプと前記二次コイルとが実質的に共振して動作するコンデンサと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項2】
前記二次コイルの前記リアクタンスは、さらに、動作リアクタンスとして定義されており、
前記ランプの前記インピーダンスは、さらに、動作インピーダンスとして定義されており、
前記コンデンサと前記ランプと前記二次コイルは、前記ランプと前記二次コイルとが実質的に動作温度にある時に、実質的に共振して動作する、
請求項1に記載のランプアセンブリ。
【請求項3】
前記二次コイルは、さらに、LITZワイヤのコイルとして定義されている請求項2に記載のランプアセンブリ。
【請求項4】
前記二次コイルは、さらに、磁石ワイヤのコイルとして定義されている請求項2に記載のランプアセンブリ。
【請求項5】
前記ランプアセンブリは、前記二次コイルと前記ランプと前記コンデンサとを取り囲んで完全に密封する密閉スリーブを含み、および、前記スリーブは貫通されていない請求項3に記載のランプアセンブリ。
【請求項6】
前記密閉スリーブは所望の波長の光に対して実質的に透明である請求項5に記載のランプアセンブリ。
【請求項7】
前記ランプはランプスリーブを含み、前記コンデンサと前記二次コイルは前記ランプスリーブ内に完全に封じ込められており、それによって前記ランプスリーブは貫通されていない請求項3に記載のランプアセンブリ。
【請求項8】
前記ランプスリーブは所望の波長の光に対して実質的に透明である請求項7に記載のランプアセンブリ。
【請求項9】
前記ランプは、さらに、白熱灯として定義されている請求項8に記載のランプアセンブリ。
【請求項10】
前記ランプは、さらに、放電ランプとして定義されている請求項8に記載のランプアセンブリ。
【請求項11】
前記ランプは、さらに、発光ダイオードとして定義されている請求項8に記載のランプアセンブリ。
【請求項12】
前記二次コイルは前記ランプと同軸である請求項3に記載のランプアセンブリ。
【請求項13】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
誘導一次コイルから電力を受け取るための、リアクタンスを有する誘導二次コイルと、
前記二次コイルに直列に配置されており、かつ、前記二次コイルの前記リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有するランプと、
前記二次コイルと前記ランプとに直列に配置されているコンデンサであって、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスに概ね等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するコンデンサと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項14】
前記二次コイルの前記リアクタンスは、さらに、動作リアクタンスとして定義されており、
前記ランプの前記インピーダンスは、さらに、動作インピーダンスとして定義されており、
前記ランプと前記二次コイルは、前記ランプと前記二次コイルとが実質的に動作温度にある時に実質的に共振して動作する請求項13に記載のランプアセンブリ。
【請求項15】
前記二次コイルは、さらに、LITZワイヤのコイルとして定義されている請求項14に記載のランプアセンブリ。
【請求項16】
前記二次コイルは、さらに、磁石ワイヤのコイルとして定義されている請求項15に記載のランプアセンブリ。
【請求項17】
前記ランプアセンブリは、前記二次コイルと前記コンデンサと前記ランプとを取り囲んで完全に封じ込める透明な密閉スリーブを含み、および、前記スリーブは貫通されていない前記請求項15に記載のランプアセンブリ。
【請求項18】
前記ランプはランプスリーブを含み、前記ランプスリーブは所望の波長の光に対して実質的に透明であり、および、前記二次コイルは前記ランプスリーブ内に完全に封じ込められており、それによって前記ランプスリーブは貫通されていない請求項17に記載のランプアセンブリ。
【請求項19】
前記ランプは、さらに、白熱灯として定義されている請求項18に記載のランプアセンブリ。
【請求項20】
前記ランプは、さらに、放電ランプとして定義されている請求項18に記載のランプアセンブリ。
【請求項21】
前記二次コイルは前記ランプと同軸である請求項15に記載のランプアセンブリ。
【請求項22】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
誘導一次コイルから電力を受け取る誘導二次コイルと、前記二次コイルに直列に配置されているランプとを含むランプ回路と、
前記ランプ回路を全体的に封じ込める透明スリーブと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項23】
前記スリーブは、前記ランプ回路を取り囲むチャンバを画定し、および、前記チャンバは、前記ランプを環境から隔離するために部分真空にされている請求項22に記載のランプアセンブリ。
【請求項24】
前記スリーブは前記ランプ回路を取り囲むチャンバを画定し、
さらに、前記チャンバを満たすガスを含み、および、前記ガスは、前記ランプと前記環境との間の所望のレベルの熱伝導を実現するように選択されている請求項22に記載のランプアセンブリ。
【請求項25】
前記ランプ回路は、さらに、前記ランプと前記二次コイルとに直列にコンデンサを含み、および、前記コンデンサは前記スリーブ内に完全に収容されている請求項24に記載のランプアセンブリ。
【請求項26】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
1対の電極を有する放電ランプと、
誘導一次コイルから電力を受け取るための二次コイルであって、前記電極の各々がこの二次コイルに電気的に接続されている第1の導線を含む二次コイルと、
磁界に応答して開位置と閉位置との間を作動可能な磁気スタータスイッチであって、前記電極の各々は、この磁気スタータスイッチに電気的に接続されている第2の導線を含み、この磁気スタータスイッチは、前記ランプを予熱するために前記閉位置にある時に前記二次コイルをまたいで前記電極を互いに短絡させる磁気スタータスイッチと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項27】
前記磁気スタータスイッチは、前記二次コイルに給電する磁界に対して実質的に垂直に方向付けられている磁界に応答して作動可能である請求項26に記載のランプアセンブリ。
【請求項28】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
ランプスリーブ内に収容されている1対の電極と放電ガスとを有するランプと、
誘導一次コイルから電力を受け取るための誘導二次コイルと、
前記二次コイルが、誘導一次コイルによって発生させられる適切な電磁界にさらされる時に前記電極に電力を供給するように、前記電極の少なくとも一方に前記二次コイルを電気的に接続する手段と、
を備え、
前記二次コイルと前記電気接続手段は前記スリーブ内に封じ込められており、それによって前記ランプは自給式であり、および、前記スリーブは完全に密封されておりかつ貫通されていない、
放電ランプアセンブリ。
【請求項29】
前記誘導二次コイルはリアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、および、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項28に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項30】
さらに、磁界に応答して開位置と閉位置との間で作動可能である磁気スタータスイッチを含み、および、前記磁気スタータスイッチは、前記ランプを予熱するために前記閉位置にある時に、前記二次コイルをまたいで前記電極を互いに短絡させる請求項29に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項31】
誘導給電型の白熱灯アセンブリであって、
ランプスリーブ内に収容されているフィラメントを有する白熱灯と、
誘導一次コイルから電力を受け取るための誘導二次コイルと、
前記二次コイルが誘導一次コイルによる適切な磁界にさらされる時に前記フィラメントに電力を供給するように、前記フィラメントに前記二次コイルを電気的に接続する手段と、
を備え、
前記二次コイルと前記電気接続手段は前記スリーブ内に封じ込められており、それによって前記ランプは自給式であり、および、前記スリーブは完全に密封されており、かつ、貫通されていない、
白熱灯アセンブリ。
【請求項32】
さらに、前記誘導二次コイルと前記ランプとに直列に接続されているコンデンサを備え、
前記誘導二次コイルはリアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、および、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する
請求項31に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項33】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに電気的に接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとの間に直列に接続されているコンデンサと、
前記電極を予熱するスタータ手段であって、前記第1の電極と前記第2の電極との間に直列に電気的に接続されているスタータ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項34】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記コンデンサは、前記第1の二次コイルの前記第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に接続されており、
前記スタータ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第2の電極の前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項33に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項35】
前記二次コイルは合成リアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記合成リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項34に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項36】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に直列に接続されているコンデンサと、
前記電極を予熱するための第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段であって、その第1のスイッチ手段は、前記第1の二次コイルをまたいで前記第1の電極を選択的に短絡させるために前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されており、その第2のスイッチ手段は、前記第2の二次コイルをまたいで前記第2の電極を選択的に短絡させるために前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されている第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項37】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記コンデンサは、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第2の電極の前記第2の導線との間に直列に接続されており、
前記第1のスイッチ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第1の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されており、
前記第2のスイッチ手段は、前記第2の電極の前記第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項36に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項38】
前記二次コイルは合成リアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記合成リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項36に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項39】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに電気的に接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に直列に接続されているコンデンサと、
前記電極を予熱するための第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段であって、その第1のスイッチ手段は、前記第1の二次コイルをまたいで前記第1の電極を選択的に短絡させるために、前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されており、その第2のスイッチ手段は、前記第2の二次コイルをまたいで前記第2の電極を選択的に短絡させるために前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されている第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項40】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記コンデンサは、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第2の電極の前記第2の導線との間に直列に接続されており、
前記第1のスイッチ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第1の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されており、
前記第2のスイッチ手段は、前記第2の電極の前記第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項39に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項41】
前記二次コイルは合成リアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記合成リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項40に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項42】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに電気的に接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
第1および第2のコンデンサであって、その第1のコンデンサは前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に接続されており、および、その第2のコンデンサは前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に接続されている第1および第2のコンデンサと、
前記電極を予熱するための第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段であって、その第1のスイッチ手段は、前記第1の二次コイルをまたいで前記第1の電極を選択的に短絡させるために、前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されており、その第2のスイッチ手段は、前記第2の二次コイルをまたいで前記第2の電極を選択的に短絡させるために、前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されている第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項43】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記第1のコンデンサは、前記第1の電極の前記第1の導線と前記第1の二次コイルの前記第1の導線との間に直列に接続されており、
前記第2のコンデンサは、前記第2の電極の前記第1の導線と前記第2の二次コイルの前記第1の導線との間に直列に接続されており、
前記第1のスイッチ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第1の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されており、
前記第2のスイッチ手段は、前記第2の電極の第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項42に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項44】
前記ランプはインピーダンスを有し、前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとの合成リアクタンスは前記ランプの前記インピーダンスに実質的に等しく、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの合成リアクタンスは、前記ランプの前記インピーダンスと前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さい請求項43に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項45】
ランプアセンブリを製造する方法であって、
ランプを誘導二次コイルに接続する段階と、
前記ランプと前記誘導二次コイルとに直列にコンデンサを接続する段階と、
構造の中に前記ランプと前記コンデンサと前記二次コイルとを挿入する段階と、
前記ランプと前記コンデンサと前記二次コイルとが前記構造を貫通しないように前記構造を密封する段階と、
を含む方法。
【請求項46】
前記コンデンサは、前記コンデンサと前記ランプと前記二次コイルとが実質的に共振して動作するように、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルのリアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択される請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ランプ接続段階は、
フィラメントワイヤの第1の端部を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
フィラメントワイヤの第2の端部を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の導線に接続する段階と、
を含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記ランプ接続段階は、
第1のランプ電極を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
第2のランプ電極を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の電極に接続する段階と、
を含む請求項46に記載の方法。
【請求項49】
ランプアセンブリを製造する方法であって、
インピーダンスを有するランプを、リアクタンスを有する誘導二次コイルに接続する段階と、
前記ランプと前記誘導二次コイルとに対してコンデンサを直列に接続する段階であって、前記コンデンサは、前記コンデンサと前記ランプと前記二次コイルとが実質的に共振して動作するように、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択される段階と、
を含む方法。
【請求項50】
前記ランプ接続段階は、
フィラメントワイヤの第1の端部を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
フィラメントワイヤの第2の端部を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の導線に接続する段階と、
を含む請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記ランプ接続段階は、
第1のランプ電極を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
第2のランプ電極を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の導線に接続する段階と、
を含む請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記スリーブは実質的に可とう性であるプラスチック管であり、前記管の両端部が完全密封容器を実現するように封止されている請求項17に記載のランプアセンブリ。
【請求項53】
前記管の前記両端部は圧着されている請求項52に記載のランプアセンブリ。
【請求項54】
前記プラスチック管は、さらに、テフロン管として定義されている請求項53に記載のランプアセンブリ。
【請求項55】
誘導給電型ランプのためのランプアセンブリであって、
基部と、
前記基部に取り付けられているランプと、
前記ランプの周囲において前記基部に取り付けられており、かつ、フランジを有する外側スリーブと、
前記基部と前記外側スリーブとの間に配置されている可とう性の弾性シールと、
前記スリーブ上に嵌合されておりかつ前記基部に固定されている固締リングであって、前記ランプの周囲において前記基部上の所定の位置に前記外側スリーブを保持するように前記フランジを固定する固締リングと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項56】
前記基部は環状の溝を画定し、および、前記フランジは前記環状の溝の中に嵌め込まれている請求項55に記載のランプアセンブリ。
【請求項57】
前記シールは前記環状の溝の中で前記基部の周りに嵌合させられている請求項56に記載のランプアセンブリ。
【請求項58】
前記固締リングは半径方向の部分と軸方向の部分とを含み、および、前記半径方向の部分は前記フランジに係合し、前記軸方向の部分は前記基部に取り付けられている請求項57に記載のランプアセンブリ。
【請求項59】
前記基部は、外側表面を有する概ね円筒形の部分を含み、前記外側スリーブは、内側表面を有する概ね円筒形の部分を有し、および、前記シールは、前記基部の前記外側表面と前記スリーブの前記内側表面との間に配置されており、かつ、前記基部の前記外側表面と前記スリーブの前記内側表面とに直接係合している請求項55に記載のランプアセンブリ。
【請求項60】
前記シールはOリングシールである請求項59に記載のランプアセンブリ。
【請求項1】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
リアクタンスを有する誘導一次コイルから電力を受け取る誘導二次コイルと、
前記二次コイルに直列に配置されている、インピーダンスを有するランプと、
前記誘導二次コイルと前記ランプとに直列に配置されているコンデンサであって、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに概ね等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択されており、それにより、それによってそのコンデンサと前記ランプと前記二次コイルとが実質的に共振して動作するコンデンサと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項2】
前記二次コイルの前記リアクタンスは、さらに、動作リアクタンスとして定義されており、
前記ランプの前記インピーダンスは、さらに、動作インピーダンスとして定義されており、
前記コンデンサと前記ランプと前記二次コイルは、前記ランプと前記二次コイルとが実質的に動作温度にある時に、実質的に共振して動作する、
請求項1に記載のランプアセンブリ。
【請求項3】
前記二次コイルは、さらに、LITZワイヤのコイルとして定義されている請求項2に記載のランプアセンブリ。
【請求項4】
前記二次コイルは、さらに、磁石ワイヤのコイルとして定義されている請求項2に記載のランプアセンブリ。
【請求項5】
前記ランプアセンブリは、前記二次コイルと前記ランプと前記コンデンサとを取り囲んで完全に密封する密閉スリーブを含み、および、前記スリーブは貫通されていない請求項3に記載のランプアセンブリ。
【請求項6】
前記密閉スリーブは所望の波長の光に対して実質的に透明である請求項5に記載のランプアセンブリ。
【請求項7】
前記ランプはランプスリーブを含み、前記コンデンサと前記二次コイルは前記ランプスリーブ内に完全に封じ込められており、それによって前記ランプスリーブは貫通されていない請求項3に記載のランプアセンブリ。
【請求項8】
前記ランプスリーブは所望の波長の光に対して実質的に透明である請求項7に記載のランプアセンブリ。
【請求項9】
前記ランプは、さらに、白熱灯として定義されている請求項8に記載のランプアセンブリ。
【請求項10】
前記ランプは、さらに、放電ランプとして定義されている請求項8に記載のランプアセンブリ。
【請求項11】
前記ランプは、さらに、発光ダイオードとして定義されている請求項8に記載のランプアセンブリ。
【請求項12】
前記二次コイルは前記ランプと同軸である請求項3に記載のランプアセンブリ。
【請求項13】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
誘導一次コイルから電力を受け取るための、リアクタンスを有する誘導二次コイルと、
前記二次コイルに直列に配置されており、かつ、前記二次コイルの前記リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有するランプと、
前記二次コイルと前記ランプとに直列に配置されているコンデンサであって、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスに概ね等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するコンデンサと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項14】
前記二次コイルの前記リアクタンスは、さらに、動作リアクタンスとして定義されており、
前記ランプの前記インピーダンスは、さらに、動作インピーダンスとして定義されており、
前記ランプと前記二次コイルは、前記ランプと前記二次コイルとが実質的に動作温度にある時に実質的に共振して動作する請求項13に記載のランプアセンブリ。
【請求項15】
前記二次コイルは、さらに、LITZワイヤのコイルとして定義されている請求項14に記載のランプアセンブリ。
【請求項16】
前記二次コイルは、さらに、磁石ワイヤのコイルとして定義されている請求項15に記載のランプアセンブリ。
【請求項17】
前記ランプアセンブリは、前記二次コイルと前記コンデンサと前記ランプとを取り囲んで完全に封じ込める透明な密閉スリーブを含み、および、前記スリーブは貫通されていない前記請求項15に記載のランプアセンブリ。
【請求項18】
前記ランプはランプスリーブを含み、前記ランプスリーブは所望の波長の光に対して実質的に透明であり、および、前記二次コイルは前記ランプスリーブ内に完全に封じ込められており、それによって前記ランプスリーブは貫通されていない請求項17に記載のランプアセンブリ。
【請求項19】
前記ランプは、さらに、白熱灯として定義されている請求項18に記載のランプアセンブリ。
【請求項20】
前記ランプは、さらに、放電ランプとして定義されている請求項18に記載のランプアセンブリ。
【請求項21】
前記二次コイルは前記ランプと同軸である請求項15に記載のランプアセンブリ。
【請求項22】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
誘導一次コイルから電力を受け取る誘導二次コイルと、前記二次コイルに直列に配置されているランプとを含むランプ回路と、
前記ランプ回路を全体的に封じ込める透明スリーブと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項23】
前記スリーブは、前記ランプ回路を取り囲むチャンバを画定し、および、前記チャンバは、前記ランプを環境から隔離するために部分真空にされている請求項22に記載のランプアセンブリ。
【請求項24】
前記スリーブは前記ランプ回路を取り囲むチャンバを画定し、
さらに、前記チャンバを満たすガスを含み、および、前記ガスは、前記ランプと前記環境との間の所望のレベルの熱伝導を実現するように選択されている請求項22に記載のランプアセンブリ。
【請求項25】
前記ランプ回路は、さらに、前記ランプと前記二次コイルとに直列にコンデンサを含み、および、前記コンデンサは前記スリーブ内に完全に収容されている請求項24に記載のランプアセンブリ。
【請求項26】
誘導給電型ランプアセンブリであって、
1対の電極を有する放電ランプと、
誘導一次コイルから電力を受け取るための二次コイルであって、前記電極の各々がこの二次コイルに電気的に接続されている第1の導線を含む二次コイルと、
磁界に応答して開位置と閉位置との間を作動可能な磁気スタータスイッチであって、前記電極の各々は、この磁気スタータスイッチに電気的に接続されている第2の導線を含み、この磁気スタータスイッチは、前記ランプを予熱するために前記閉位置にある時に前記二次コイルをまたいで前記電極を互いに短絡させる磁気スタータスイッチと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項27】
前記磁気スタータスイッチは、前記二次コイルに給電する磁界に対して実質的に垂直に方向付けられている磁界に応答して作動可能である請求項26に記載のランプアセンブリ。
【請求項28】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
ランプスリーブ内に収容されている1対の電極と放電ガスとを有するランプと、
誘導一次コイルから電力を受け取るための誘導二次コイルと、
前記二次コイルが、誘導一次コイルによって発生させられる適切な電磁界にさらされる時に前記電極に電力を供給するように、前記電極の少なくとも一方に前記二次コイルを電気的に接続する手段と、
を備え、
前記二次コイルと前記電気接続手段は前記スリーブ内に封じ込められており、それによって前記ランプは自給式であり、および、前記スリーブは完全に密封されておりかつ貫通されていない、
放電ランプアセンブリ。
【請求項29】
前記誘導二次コイルはリアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、および、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項28に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項30】
さらに、磁界に応答して開位置と閉位置との間で作動可能である磁気スタータスイッチを含み、および、前記磁気スタータスイッチは、前記ランプを予熱するために前記閉位置にある時に、前記二次コイルをまたいで前記電極を互いに短絡させる請求項29に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項31】
誘導給電型の白熱灯アセンブリであって、
ランプスリーブ内に収容されているフィラメントを有する白熱灯と、
誘導一次コイルから電力を受け取るための誘導二次コイルと、
前記二次コイルが誘導一次コイルによる適切な磁界にさらされる時に前記フィラメントに電力を供給するように、前記フィラメントに前記二次コイルを電気的に接続する手段と、
を備え、
前記二次コイルと前記電気接続手段は前記スリーブ内に封じ込められており、それによって前記ランプは自給式であり、および、前記スリーブは完全に密封されており、かつ、貫通されていない、
白熱灯アセンブリ。
【請求項32】
さらに、前記誘導二次コイルと前記ランプとに直列に接続されているコンデンサを備え、
前記誘導二次コイルはリアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、および、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する
請求項31に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項33】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに電気的に接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとの間に直列に接続されているコンデンサと、
前記電極を予熱するスタータ手段であって、前記第1の電極と前記第2の電極との間に直列に電気的に接続されているスタータ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項34】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記コンデンサは、前記第1の二次コイルの前記第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に接続されており、
前記スタータ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第2の電極の前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項33に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項35】
前記二次コイルは合成リアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記合成リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項34に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項36】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に直列に接続されているコンデンサと、
前記電極を予熱するための第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段であって、その第1のスイッチ手段は、前記第1の二次コイルをまたいで前記第1の電極を選択的に短絡させるために前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されており、その第2のスイッチ手段は、前記第2の二次コイルをまたいで前記第2の電極を選択的に短絡させるために前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されている第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項37】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記コンデンサは、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第2の電極の前記第2の導線との間に直列に接続されており、
前記第1のスイッチ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第1の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されており、
前記第2のスイッチ手段は、前記第2の電極の前記第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項36に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項38】
前記二次コイルは合成リアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記合成リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項36に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項39】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに電気的に接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に直列に接続されているコンデンサと、
前記電極を予熱するための第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段であって、その第1のスイッチ手段は、前記第1の二次コイルをまたいで前記第1の電極を選択的に短絡させるために、前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されており、その第2のスイッチ手段は、前記第2の二次コイルをまたいで前記第2の電極を選択的に短絡させるために前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されている第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項40】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記コンデンサは、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第2の電極の前記第2の導線との間に直列に接続されており、
前記第1のスイッチ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第1の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されており、
前記第2のスイッチ手段は、前記第2の電極の前記第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項39に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項41】
前記二次コイルは合成リアクタンスを有し、前記ランプは、前記二次コイルの前記合成リアクタンスに実質的に等しいインピーダンスを有し、前記コンデンサは、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有する請求項40に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項42】
誘導給電型の放電ランプアセンブリであって、
第1および第2の二次コイルと、
第1および第2の電極を有するランプであって、前記第1の電極は前記第1の二次コイルに電気的に接続されており、前記第2の電極は前記第2の二次コイルに電気的に接続されているランプと、
第1および第2のコンデンサであって、その第1のコンデンサは前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に接続されており、および、その第2のコンデンサは前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に接続されている第1および第2のコンデンサと、
前記電極を予熱するための第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段であって、その第1のスイッチ手段は、前記第1の二次コイルをまたいで前記第1の電極を選択的に短絡させるために、前記第1の電極と前記第1の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されており、その第2のスイッチ手段は、前記第2の二次コイルをまたいで前記第2の電極を選択的に短絡させるために、前記第2の電極と前記第2の二次コイルとの間に直列に電気的に接続されている第1および第2の遠隔操作可能なスイッチ手段と、
を備える放電ランプアセンブリ。
【請求項43】
前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルの各々は第1および第2の導線を含み、
前記第1の電極と前記第2の電極の各々は第1および第2の導線を含み、前記第1の電極の前記第1の導線は前記第1の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、および、前記第2の電極の前記第1の導線は前記第2の二次コイルの前記第1の導線に電気的に接続されており、
前記第1のコンデンサは、前記第1の電極の前記第1の導線と前記第1の二次コイルの前記第1の導線との間に直列に接続されており、
前記第2のコンデンサは、前記第2の電極の前記第1の導線と前記第2の二次コイルの前記第1の導線との間に直列に接続されており、
前記第1のスイッチ手段は、前記第1の電極の前記第2の導線と前記第1の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されており、
前記第2のスイッチ手段は、前記第2の電極の第2の導線と前記第2の二次コイルの前記第2の導線との間に直列に電気的に接続されている、
請求項42に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項44】
前記ランプはインピーダンスを有し、前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとの合成リアクタンスは前記ランプの前記インピーダンスに実質的に等しく、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの合成リアクタンスは、前記ランプの前記インピーダンスと前記第1の二次コイルと前記第2の二次コイルとの前記合成リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さい請求項43に記載の放電ランプアセンブリ。
【請求項45】
ランプアセンブリを製造する方法であって、
ランプを誘導二次コイルに接続する段階と、
前記ランプと前記誘導二次コイルとに直列にコンデンサを接続する段階と、
構造の中に前記ランプと前記コンデンサと前記二次コイルとを挿入する段階と、
前記ランプと前記コンデンサと前記二次コイルとが前記構造を貫通しないように前記構造を密封する段階と、
を含む方法。
【請求項46】
前記コンデンサは、前記コンデンサと前記ランプと前記二次コイルとが実質的に共振して動作するように、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルのリアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択される請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ランプ接続段階は、
フィラメントワイヤの第1の端部を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
フィラメントワイヤの第2の端部を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の導線に接続する段階と、
を含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記ランプ接続段階は、
第1のランプ電極を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
第2のランプ電極を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の電極に接続する段階と、
を含む請求項46に記載の方法。
【請求項49】
ランプアセンブリを製造する方法であって、
インピーダンスを有するランプを、リアクタンスを有する誘導二次コイルに接続する段階と、
前記ランプと前記誘導二次コイルとに対してコンデンサを直列に接続する段階であって、前記コンデンサは、前記コンデンサと前記ランプと前記二次コイルとが実質的に共振して動作するように、前記ランプの前記インピーダンスと前記二次コイルの前記リアクタンスとに実質的に等しいか、または、それよりもわずかに小さいリアクタンスを有するように選択される段階と、
を含む方法。
【請求項50】
前記ランプ接続段階は、
フィラメントワイヤの第1の端部を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
フィラメントワイヤの第2の端部を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の導線に接続する段階と、
を含む請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記ランプ接続段階は、
第1のランプ電極を前記誘導二次コイルの第1の導線に接続する段階と、
第2のランプ電極を前記コンデンサの第1の導線に接続する段階と、
前記コンデンサの第2の導線を前記誘導二次コイルの第2の導線に接続する段階と、
を含む請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記スリーブは実質的に可とう性であるプラスチック管であり、前記管の両端部が完全密封容器を実現するように封止されている請求項17に記載のランプアセンブリ。
【請求項53】
前記管の前記両端部は圧着されている請求項52に記載のランプアセンブリ。
【請求項54】
前記プラスチック管は、さらに、テフロン管として定義されている請求項53に記載のランプアセンブリ。
【請求項55】
誘導給電型ランプのためのランプアセンブリであって、
基部と、
前記基部に取り付けられているランプと、
前記ランプの周囲において前記基部に取り付けられており、かつ、フランジを有する外側スリーブと、
前記基部と前記外側スリーブとの間に配置されている可とう性の弾性シールと、
前記スリーブ上に嵌合されておりかつ前記基部に固定されている固締リングであって、前記ランプの周囲において前記基部上の所定の位置に前記外側スリーブを保持するように前記フランジを固定する固締リングと、
を備えるランプアセンブリ。
【請求項56】
前記基部は環状の溝を画定し、および、前記フランジは前記環状の溝の中に嵌め込まれている請求項55に記載のランプアセンブリ。
【請求項57】
前記シールは前記環状の溝の中で前記基部の周りに嵌合させられている請求項56に記載のランプアセンブリ。
【請求項58】
前記固締リングは半径方向の部分と軸方向の部分とを含み、および、前記半径方向の部分は前記フランジに係合し、前記軸方向の部分は前記基部に取り付けられている請求項57に記載のランプアセンブリ。
【請求項59】
前記基部は、外側表面を有する概ね円筒形の部分を含み、前記外側スリーブは、内側表面を有する概ね円筒形の部分を有し、および、前記シールは、前記基部の前記外側表面と前記スリーブの前記内側表面との間に配置されており、かつ、前記基部の前記外側表面と前記スリーブの前記内側表面とに直接係合している請求項55に記載のランプアセンブリ。
【請求項60】
前記シールはOリングシールである請求項59に記載のランプアセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−218214(P2009−218214A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−113030(P2009−113030)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【分割の表示】特願2004−500537(P2004−500537)の分割
【原出願日】平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【分割の表示】特願2004−500537(P2004−500537)の分割
【原出願日】平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】
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