説明

誘導装置

【課題】複雑な構造を有する交差点等においても適切に進路方向を誘導すること。
【解決手段】装置本体の位置情報を検出するGPS装置106と、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて上記目的地までの最適な経路情報を検索するサーバ装置30から当該最適な経路情報を移動通信網20を介して受信する通信部102と、当該最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させるインパクト発生装置110と、を具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置本体を携帯する歩行者の進路方向を誘導する誘導装置に関し、特に、歩行者に直感的に進路方向を認識させる誘導装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、目的地までの距離や進行方向などを振動でガイドすることによって、画像表示を常時確認しながら歩行することなくナビゲーションの利便性を向上した歩行者ナビゲーション装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この歩行者ナビゲーションシステムにおいては、振動部で発生させるガイド振動の振動パターンを記憶しておき、現在位置情報に基づいて振動部でガイド振動を発生することで、画像表示を常時確認しながら歩行することなくナビゲーションを可能とする。
【特許文献1】国際公開第WO2004/092679号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したような歩行者ナビゲーション装置のように、ガイド振動の振動パターンで歩行者を誘導する場合においては、例えば、5差路等の複雑な構造を有する交差点等における進路方向の適切に誘導することが困難であるという問題がある。
【0004】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、複雑な構造を有する交差点等においても適切に進路方向を誘導することができる誘導装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の誘導装置は、装置本体の位置情報を検出する位置検出手段と、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて前記目的地までの最適な経路情報を取得する経路情報取得手段と、前記最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させるインパクト発生手段と、を具備することを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、インパクト発生手段が装置本体の現在の位置情報から目的地までの最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させることから、装置本体を携帯する歩行者等に直感的に進路方向を認識させることができるので、複雑な構造を有する交差点等においても適切に進路方向を誘導することが可能となる。
【0007】
本発明の誘導装置において、装置本体が向いている方向を検出する方向検出手段を更に具備し、前記インパクト発生手段は、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致する場合に第1の強度のインパクトを発生させる一方、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致しない場合に前記第1の強度よりも強い第2の強度のインパクトを発生させることが好ましい。この場合には、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致するか否かに応じて発生させるインパクトの強度を変化させることから、装置本体を携帯する歩行者等に進むべき進路方向をより直感的に認識させると共に、最適な経路情報で特定される進路方向に歩行者等を誘導することが可能となる。
【0008】
また、本発明の誘導装置において、装置本体が向いている方向を検出する方向検出手段を更に具備し、前記インパクト発生手段は、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致する場合に第1の頻度のインパクトを発生させる一方、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致しない場合に前記第1の頻度よりも多い第2の頻度のインパクトを発生させることが好ましい。この場合には、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致するか否かに応じて発生させるインパクトの頻度を変化させることから、装置本体を携帯する歩行者等に対して進むべき進路方向をより直感的に認識させると共に、最適な経路情報で特定される進路方向に歩行者等を誘導することが可能となる。
【0009】
さらに、本発明の誘導装置において、前記インパクト発生手段は、前記最適な経路情報における進路を変更すべき地点に到達するまで第1の強度のインパクトを発生させる一方、前記最適な経路情報における進路を変更すべき地点に到達すると前記第2の強度よりも強い第2の強度のインパクトを発生させることが好ましい。この場合には、装置本体を携帯する歩行者等に対して最適な経路情報における進路を変更すべき地点を直感的に認識させることができるので、より適切に最適な経路情報で特定される進路方向に歩行者等を誘導することが可能となる。
【0010】
特に、本発明の誘導装置において、前記インパクト発生手段は、前記最適な経路情報における進路を変更すべき地点までの距離に応じて発生させるインパクトの頻度を変化させることが好ましい。この場合には、最適な経路情報における進路を変更すべき地点までの距離に応じて発生するインパクトの頻度が変化するので、装置本体を携帯する歩行者等に対して最適な経路情報における進路を変更すべき地点をより直感的に認識させることが可能となる。
【0011】
また、本発明の誘導装置において、前記経路情報取得手段は、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて前記最適な経路情報を検索する外部装置から当該最適な経路情報を受信することが考えられる。この場合には、外部装置で検索された最適な経路情報を受信することから、誘導装置内に最適な経路情報を検索するための構成を必要とすることなく、当該最適な経路情報に基づいて歩行者等を目的地まで誘導することが可能となる。
【0012】
なお、本発明の誘導装置において、予め定められた地図情報を蓄積する蓄積手段を具備し、前記経路情報取得手段は、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて前記地図情報を検索し、前記最適な経路情報を取得するようにしても良い。この場合には、経路情報取得手段により最適な経路情報を検索し、これに応じて歩行者等を目的地まで誘導することができるので、装置本体のみで歩行者等を目的地まで誘導することが可能となる。また、外部装置から最適な経路情報を受信する処理が不要となるため、歩行者を誘導する処理をより高速に実現することが可能となる。
【0013】
例えば、本発明の誘導装置において、前記インパクト発生手段は、一定距離を空けて配設された一対のストッパと、前記一対のストッパの間で直線運動を行う錘と、前記錘を駆動するリニアモータと、前記リニアモータの一端が前記最適な経路情報で特定される進路方向に向くように当該リニアモータを回転させる回転部材とを具備し、前記錘を前記一対のストッパの一方に衝突させることでインパクトを発生させることが考えられる。この場合には、回転部材によりリニアモータの一端が最適な経路情報で特定される進路方向に向くように当該リニアモータを回転させた後、錘を一対のストッパの一方に衝突させることでインパクトを発生させることで、的確に最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させることが可能となる。
【0014】
特に、本発明の誘導装置において、前記回転部材は、2軸で支持される回転球体で構成され、当該回転球体内に前記リニアモータを配設するようにしても良い。この場合には、任意の方向に向けてインパクトを発生させることができるので、装置本体の状態に関わらず、的確に最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させることが可能となる。
【0015】
なお、本発明の誘導装置において、前記インパクト発生手段は、所定位置に錘が固定された回転部材と、前記回転部材が一定方向に回転するように付勢力を付与する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力に応じた前記回転部材の回転を規制する規制部材とを具備し、前記付勢部材の付勢力に抗して前記回転部材を回転させた状態で当該回転部材における前記付勢部材の付勢力に応じた回転を前記規制部材で規制する一方、前記規制部材による規制を解除し前記付勢部材の付勢力に応じた回転による反動でインパクトを発生させるようにしても良い。この場合には、付勢部材の付勢力に応じた回転部材の回転による反動でインパクトを発生させることができるので、最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させることが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による誘導装置によれば、インパクト発生手段が装置本体の現在の位置情報から目的地までの最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させることから、装置本体を携帯する歩行者等に直感的に進路方向を認識させることができるので、複雑な構造を有する交差点等においても適切に進路方向を誘導することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る誘導装置を用いた歩行者誘導システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態に係る歩行者誘導システムは、誘導装置として機能する移動体端末装置(以下、「移動体端末」という)10と、移動通信網20を介して移動体端末10に接続されるサーバ装置30とから主に構成されている。
【0018】
移動体端末10は、例えば、歩行者に携帯されるものである。GPS(Global Positioning System)機能を搭載しており、GPSにより自装置の位置を測位することができる。また、ナビゲーション機能を搭載しており、歩行者により設定された目的地までの経路を表示することができる。特に、移動体端末10は、歩行者により目的地の設定を受け付け、サーバ装置30に対して目的地までの経路の検索を要求する一方、これに応じて検索された経路情報を受信する。そして、受信した経路情報に基づいて進路方向にインパクト(衝撃)を発生させることで、歩行者を目的地まで誘導する。
【0019】
サーバ装置30は、適宜更新される地図データを保持しておき、移動体端末10からの要求を受け付けると、これに応じて指定された目的地までの経路情報を検索する。そして、検索した経路情報を移動通信網20を介して移動体端末10に対して送信する。なお、移動通信網20は、移動体端末10とサーバ装置30との間のネットワークである。この移動通信網20には、通常の移動通信網に加えて移動パケット通信網も含まれる。
【0020】
このように、歩行者から目的地の設定を受け付けると、移動体端末10から当該目的地までの経路の検索がサーバ装置30に要求され、これに応じてサーバ装置30で検索した経路情報が移動体端末10に送信される。サーバ装置30から経路情報を受信すると、移動体端末10でこの経路情報に基づいて進路方向にインパクトを発生させることで、歩行者を目的地まで誘導することから、複雑な構造を有する交差点等においても適切に進路方向を誘導することが可能となる。
【0021】
本実施の形態に係る歩行者誘導システムにおいては、移動体端末10は、図1に示すように、装置全体を制御する制御部101と、移動通信網20を介してサーバ装置30との間で通信を行う通信部102と、種々のデータ入力を受け付ける入力部103と、種々のデータを表示する表示部104と、種々の音声データを出力するスピーカ105と、定期的に自装置の位置を測位するGPS装置106とを備えている。また、移動体端末10は、自装置が向いている方向を検出する方位センサ107と、移動体端末10を携帯する歩行者の動作を検出する加速度センサ108と、自装置における傾斜を検出する傾斜センサ109と、誘導する方向にインパクトを発生させるインパクト発生装置110とを備えている。なお、図1に示す移動体端末10の構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常の移動体端末に搭載される構成要素は備えているものとする。
【0022】
通信部102は、サーバ装置30に対して、目的地までの経路を検索するための情報(以下、「経路検索情報」という)を送信する一方、サーバ装置30から目的地までの最適な経路情報(以下、「最適経路情報」という)を受信する。なお、経路検索情報には、移動体端末10の位置情報と、目的地を特定する位置情報とが含まれる。これらの移動体端末10の位置情報及び目的地を特定する位置情報は、緯度及び経度情報で特定されるものとする。入力部103は、歩行者により設定される目的地の入力を受け付ける。例えば、住所、駅名、ランドマーク、緯度及び経度等の入力又は指定を受けることで目的地が特定される。表示部104は、目的地の入力画面を表示する一方、最適経路情報等を含む地図データを表示する。スピーカ105は、例えば、目的地まで歩行者を誘導中に必要に応じて音声メッセージを出力する。
【0023】
方位センサ107は、ナビゲーション機能が有効化されている場合に自装置が向いている方向を検出する。例えば、移動体端末10の特定部分(受話口が設けられた移動体端末10の先端部分)がどの方向に向いているかを検出する。検出された自装置の方向は、最適経路情報に基づく誘導方向と比較される。加速度センサ108は、ナビゲーション機能が有効化されている場合に移動体端末10を携帯する歩行者の動作を検出する。例えば、歩行者の移動の有無及びその移動速度を検出する。検出された歩行者の動作は、表示部104における自装置の位置表示に利用される。傾斜センサ109は、ナビゲーション機能が有効化されている場合に自装置における傾斜を検出する。例えば、移動体端末10の特定部分が水平状態からどれだけ傾いているかを検出する。検出された自装置における傾斜は、歩行者の誘導開始タイミングの判定に用いられる。
【0024】
インパクト発生装置110は、サーバ装置30から受信した最適経路情報に基づいて誘導する方向にインパクトを発生させる。例えば、最適経路情報に基づく誘導方向と、歩行者の現在の進路方向とに応じてインパクトの強弱及び頻度を変更することが好ましい。なお、インパクト発生装置110の具体的な構成、並びに、このインパクト発生装置110におけるインパクトの発生態様については後述する。
【0025】
一方、本実施の形態に係る歩行者誘導システムにおいて、サーバ装置30は、図1に示すように、移動通信網20を介して移動体端末10との間で通信を行う通信部301と、移動体端末10からの要求に応じて、指定された目的地までの最適な経路を検索する経路検索部302と、経路検索部302による検索対象となる地図データを登録する地図データベース(DB)303とを備えている。なお、図1に示すサーバ装置30の構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常のサーバ装置に搭載される構成要素は備えているものとする。
【0026】
通信部301は、移動体端末10から経路検索情報を受信する一方、移動体端末10に対して最適経路情報を送信する。地図DB303には、例えば、目的地の住所、並びに、ランドマーク及び駅等の名称に対応づけて緯度及び経度情報が登録されている。経路検索部302は、経路検索情報に含まれる移動体端末10の位置情報(緯度及び経度情報)と、目的地を特定する位置情報(緯度及び経度情報)とに基づいて地図DB303に登録されている地図データを検索し、目的地までの最適経路情報を得る。
【0027】
図2は、本実施の形態に係る移動体端末10が有するインパクト発生装置110の模式図である。図2に示すように、インパクト発生装置110は、リニアモータ111、方向制御板112及び錘113及びストッパ114から構成される。リニアモータ111は、錘113を駆動してストッパ114に衝突させることでインパクトを発生する。方向制御板112は、リニアモータ111の一端が向くようにインパクトを発生させる方向にリニアモータ111を回転させる。方向制御板112は、円盤形状を有しており、その上面にリニアモータ111を回転可能に支持している。リニアモータ111は、方向制御板112の径と略同一の長さを有しており、その中心部で方向制御板112の中心に支持されている。このため、リニアモータ111は、その両端部が概して方向制御板112の外周に沿って移動するように回転可能になっている。リニアモータ111の両端部には、ストッパ114A及び114Bが配設されており、これらのストッパ114A及び114Bの間を直線移動可能に錘113が配設されている。
【0028】
例えば、図2に示すように、右上方側にインパクトを発生させる場合には、方向制御板112によりストッパ114A側の端部が右上方側に向くようにリニアモータ111を回転させる。そして、リニアモータ111によりストッパ114Bの近傍に配置されている錘113をストッパ114Aの方向に移動させ、ストッパ114Aに衝突させる。これにより、図2に示す右上方側にインパクトが発生する。続いて、例えば、図2に示す上方側にインパクトを発生させる場合には、方向制御板112によりストッパ114B側の端部が上方側に向くようにリニアモータ111を回転させる。そして、リニアモータ111によりストッパ114Aの近傍に配置されている錘113をストッパ114Bの方向に移動させ、ストッパ114Bに衝突させる。これにより、図2に示す上方側にインパクトが発生する。
【0029】
なお、図2に示すインパクト発生装置110において、錘113を移動させる際、並びに、方向制御板112を回転させる際には、加速度を一定に維持して移動の開始や回転モーメントの影響を小さく抑えることが好ましい。これは、錘113及び方向制御板112を急激に移動又は回転させる場合に発生する逆方向のモーメントを抑制するためである。このように錘113の移動等における加速度を一定にすることで、本インパクト発生装置110において、所望の方向に歩行者を引っ張る感覚を付与することが可能となる。
【0030】
図3は、図2に示すインパクト発生装置110における加速度変化に伴う体感加重及び移動距離を説明するための図である。図3においては、横軸に時間を示し、縦軸に加速度変化に伴う体感加重及び移動距離を示している。また、体感加重を実線で示し、移動距離を破線で示している。
【0031】
インパクト発生時においては、図3に示すように、錘113の移動スピードの加速度変化を一定にすることで、歩行者の手に加わる加重が時間と共にインパクト方向と逆向きに徐々に増加している。このため、歩行者は、この加速度変化に伴う荷重を実感することはない。しかし、錘113がストッパ114に衝突した瞬間には、インパクト発生装置の支持軸に対してインパクト方向に急激な加速度が発生する。このため、歩行者は、錘113がストッパ114に衝突した瞬間に大きな加重を実感することとなる。
【0032】
なお、インパクトを発生した後で錘113を元の位置に戻す復帰動作を行う場合においては(復帰動作時)、図3に示すように、緩やかに加速度を増加させ、元の位置に戻る瞬間には加速度が0になるように制御している。このため、歩行者は、この加速度変化に伴う荷重を実感することはない。
【0033】
ここで、本実施の形態に係る移動体端末10で歩行者を誘導する場合のインパクト発生装置110の動作例について説明する。図4は、本実施の形態に係る移動体端末10で歩行者を誘導する場合のインパクト発生装置110の動作について説明するための模式図である。図4においては、歩行者が歩行する道路が5つに分岐しており(ここでは、道路A〜道路Eと呼ぶ)、歩行者を左から2番目の道路(道路B)に誘導する場合について示している。なお、歩行者は、移動体端末10を水平にした状態で手に保持しているものとする。
【0034】
図4に示す上方側に進む歩行者が分岐の手前に到達すると、インパクト発生装置110は、同図に示すように、リニアモータ111の一端(ここでは、ストッパ114A側の一端)が道路Bの方向に向くように方向制御板112を回転させる。そして、リニアモータ111によりストッパ114Bの近傍に配置されている錘113をストッパ114Aの方向に移動させ、ストッパ114Aに衝突させる。これにより、道路Bの方向にインパクトが発生する。歩行者は、このインパンクトにより移動体端末10を保持する手が道路Bの方向に引っ張られる感覚を得る。この引っ張られる感覚に従って歩行者が進むことによって目的地に到達することが可能となる。
【0035】
このように本実施の形態に係る移動体端末10は、方向制御板112によりストッパ114の一方が最適経路情報で特定される進路方向に向くようにリニアモータ111を回転させた後、錘113を一方のストッパ114に衝突させることでインパクトを発生させることで、的確に最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させることが可能となる。
【0036】
以下、上記構成を有する移動体端末10で歩行者を誘導する場合の動作について図5及び図6に示すフロー図を用いて説明する。図5及び図6は、本実施の形態に係る移動体端末10で歩行者を誘導する場合の動作について説明するためのフロー図である。なお、ここでは、移動体端末10においては、予めナビゲーション機能が有効化され、移動体端末10の現在位置の周辺の地図情報が表示部104に表示されているものとする。また、移動体端末10は、歩行者により手で保持されているものとする。
【0037】
本実施の形態に係る移動体端末10で歩行者を誘導する場合、まず、歩行者から入力部103を介して目的地の設定を受け付ける(ステップ(以下、「ST」と略す)10)。目的地の設定を受け付けたならば、GPS装置106により移動体端末10の位置を特定する(ST11)。これにより、目的地及び移動体端末10の位置情報が特定される。なお、ここでは、目的地の設定を受け付けた後に移動体端末10の位置を特定する場合について説明するが、定期的に取得した位置情報を用いて移動体端末10の位置を特定することも可能である。
【0038】
移動体端末10の位置を特定したならば、通信部102により目的地及び移動体端末10の位置情報を含む経路検索情報をサーバ装置30に対して送信する(ST12)。この経路検索情報を受信すると、サーバ装置30において、地図DB303の地図データを用いて最適経路情報が検索され、送信されてくるので、通信部102によりこの最適経路情報を受信する(ST13)。最適経路情報を受信したならば、表示部104に表示されている地図情報の上に当該最適経路情報が反映される。
【0039】
最適経路情報を受信した後、傾斜センサ109で移動体端末10が水平状態になっているかを判定する(ST14)。移動体端末10が水平状態になっていない場合には、この判定処理を継続する。水平状態になっていることを検出したならば、歩行者の誘導を開始する(ST15)。ここで、移動体端末10の水平状態の検出を歩行者の誘導の開始条件にしたのは、正確に歩行者を目的地まで誘導するためである。このとき、インパクト発生装置110で誘導を開始する旨を歩行者に報知するためのインパクトを発生させることは実施の形態として好ましい。例えば、任意の方向に向けてインパクトを複数回発生させることが考えられる。或いは、音声メッセージを出力するようにしても良い。
【0040】
歩行者の誘導を開始すると、方位センサ107により移動体端末10が向いている方向を検出する(ST16)。ここでは、移動体端末10における受話部側の端部が向いている方向を検出するものとする。移動体端末10が向いている方向を検出したならば、インパクト発生装置110により歩行者に進路方向を指示する処理(以下、「進路方向指示処理」という)を実行する。
【0041】
ここで、進路方向指示処理における詳細な処理について説明する。進路方向指示処理は、主に制御部101がインパクト発生装置110を制御することで実行される。進路方向指示処理においては、図6に示すように、まず、インパクト発生装置110を起動する(ST21)。そして、ST16で検出した移動体端末10が向いている方向(以下、適宜「端末方向」という)と、最適経路情報に応じた進路方向(以下、適宜「経路に応じた進路方向」という)とが一致しているかを判定する(ST22)。
【0042】
端末方向と、経路に応じた進路方向とが一致する場合、インパクト発生装置110によりその進路方向に向けて弱いインパクトを発生させる(ST23)。より具体的には、リニアモータ111で錘113を進路方向に配置されたストッパ114に弱く衝突させることで、弱いインパクトを発生させている。本移動体端末10においては、このように弱いインパクトを発生させることにより、歩行者に進路方向が正しいことを報知している。
【0043】
弱いインパクトを発生させた後、ST10で特定された目的地に到達したかを判定する(ST24)。目的地に到達していない場合には、移動体端末10の位置が、交差点などの進路を変更する地点(以下、適宜「進路変更地点」という)に到達したかを判定する(ST25)。進路変更地点に到達していない場合には、処理をST22に戻し、再びST22以降の処理を実行する。これは、経路に応じた進路方向が歩行者の進んでいる方向と一致する場合である。
【0044】
一方、進路変更地点に到達した場合には、リニアモータ111の一端部(錘113が配置されていない側の端部)が経路に応じた進路方向に向くように、方向制御板112を回転させる(ST26)。そして、その進路方向に向けてインパクト発生装置110により強いインパクトを発生させる(ST27)。より具体的には、リニアモータ111で錘113を進路方向に配置されたストッパ114に強く衝突させることで、強いインパクトを発生させている。このように強いインパクトを発生させることにより、歩行者に進路方向が変更されることを報知している。強いインパクトを発生させた後、処理をST22に戻し、再びST22以降の処理を実行する。
【0045】
このようにST22〜ST27の処理を繰り返すうちに、ST24において目的地への到達を検出した場合には、進路方向指示処理を終了する。そして、この進路方向指示処理の終了に伴って移動体端末10で歩行者を誘導する処理を終了する。このようにインパクト発生装置110が経路に応じた進路方向に向けてインパクトを発生させるので、歩行者は、直感的に進路方向を把握することができ、あたかも移動体端末10に引っ張られるようにして目的地まで誘導される。
【0046】
なお、ST22の判定において、端末方向と、経路に応じた進路方向とが一致しない場合には、処理をST26に移行させ、方向制御板112を回転させ、強いインパクトを発生させる(ST26、ST27)。その後、処理をST22に戻し、再びST22以降の処理を実行する。このようにして端末方向が、経路に応じた進路方向と一致した場合には、ST23以降の処理に進む。例えば、歩行者が誤って最適経路情報と異なる進路に進んでしまった場合にこのような処理が行われることで、経路に応じた進路方向に再び誘導される。
【0047】
なお、歩行者が誤って最適経路情報と異なる進路に進んでしまった場合には、それを検出した時点で進んできた道を引き返すように、後方側、すなわち、歩行者の方向にインパクトを発生させるようにしても良い。この場合、即時に誤った進路に進んだことを把握することができ、迅速に最適経路情報に復帰することが可能となる。なお、この場合には、進路が変更される場合と同様に、強いインパクトを発生させることが好ましい。
【0048】
また、ここでは、インパクト発生装置110により、端末方向と、経路に応じた進路方向とが一致する場合に弱いインパクトを発生させる一方、端末方向と、経路に応じた進路方向とが一致しない場合、並びに、進路変更地点に到達した場合に強いインパクトを発生させている。インパクト発生装置110においては、インパクトの強弱のみならず、その発生頻度を変更するようにしても良い。例えば、前者の場合にはインパクトの発生頻度を少なくする一方、後者の場合にはインパクトの発生頻度を多くすることが考えられる。この場合にも、発生させるインパクトの強度を変化させる場合と同様に、移動体端末10を携帯する歩行者に対して進むべき進路方向をより直感的に認識させると共に、経路に応じた進路方向に歩行者を誘導することが可能となる。
【0049】
さらに、インパクト発生装置110におけるインパクトの発生頻度を変更する場合、進路変更地点までの距離に応じて発生頻度を変更することは実施の形態として好ましい。例えば、進路変更地点に近づくに連れて、インパクトの発生頻度を多くすることが考えられる。この場合には、歩行者において、進路変更地点までの距離をインパクトの発生頻度から把握することができるので、進路変更地点における歩行者の注意を喚起でき、経路に応じた進路方向により適切に歩行者を誘導することが可能となる。
【0050】
なお、本実施の形態に係る移動体端末10に適用されるインパクト発生装置110は、上述のようにリニアモータ111を用いてインパクトを発生する場合に限定されるものではない。例えば、バネ等の付勢手段による反動でインパクトを発生するようにしても良い。ここで、本実施の形態に係る移動体端末10に適用される他のインパクト発生装置110の構成について図7及び図8を用いて説明する。図7及び図8は、本実施の形態に係る移動体端末10に適用される他のインパクト発生装置110の模式図である。図7は、他のインパクト装置110の上面図であり、図8は、他のインパクト装置110の側面図である。
【0051】
図7及び図8に示すように、他のインパクト発生装置110は、バネ115、回転板116、錘117、クラッチ118及びストッパ119から構成される。回転板116は、円盤形状を有しており、その上面部の中央にバネ115が固定されると共に、その上面部の周面側の一部に錘117が固定されている。バネ115は、不図示のモータの駆動軸Aに連結されている。駆動軸Aには、回転板116を挟んでバネ115と反対側にクラッチ118が固定されている。このクラッチ118の近傍には、クラッチ118の動作を規制するストッパ119が配設されている。
【0052】
このような他のインパクト発生装置110において、駆動軸Aが回転すると、バネ115の付勢力に抗してバネ115が巻き上げられる。このとき、駆動軸Aの回転に応じてクラッチ118も同様に回転する。所定位置まで回転すると、クラッチ118の動作がストッパ119により規制される。このようにクラッチ118の動作が規制された状態において、駆動軸Aが駆動モータの駆動力から解放される。従って、ストッパ119を退避させ、クラッチ118の動作を許容すると、バネ115の付勢力に応じて回転板116が回転する。このとき、回転板116における錘117が固定された部分の反動でインパクトが発生する。このように他のインパクト発生装置110は、バネ115の付勢力による回転板116における錘117が固定された部分の反動でインパクトを発生するものである。
【0053】
例えば、図7に示す右方側にインパクトを発生させる場合には、錘117が同図に示す下方側に配置されるように回転板116が設定される。この状態で駆動軸Aによりバネ115の付勢力に抗して図7に示す時計回り方向に巻き上げられる。そして、ストッパ119によりクラッチ118の動作が規制される位置まで回転させた状態で駆動軸Aが駆動力から解放される。そして、この状態からストッパ119を退避させ、クラッチ118の動作を許容することで、回転板116がバネ115の付勢力に応じて反時計回り方向に回転する。この場合、錘117が図7に示す下方側に配置される位置まで回転板116が回転する。このとき、回転板116における錘117が固定された部分の反動で図7に示す右方側にインパクトが発生する。
【0054】
なお、この他のインパクト発生装置110においてインパクトを発生する際には、回転モーメントが発生するため、回転板116と反対回りに回転する他の回転板を備えることが好ましい。このような回転板116と反対周りに回転する他の回転板を備えることにより、他のインパクト発生装置110で発生する回転モーメントを適切に打ち消して所望の方向へのインパクトのみを発生させることが可能となる。
【0055】
本実施の形態に係る移動体端末10は、このようなバネ115の付勢力を利用したインパクト発生装置110を適用することができる。そして、このようなインパクト発生装置110を適用した場合においても、上述したようなリニアモータ111を利用したインパクト発生装置110と同様に、経路に応じた進路方向に向けてインパクトを発生させることができる。このため、歩行者は、直感的に進路方向を把握することができ、あたかも移動体端末10に引っ張られるようにして目的地まで誘導される。
【0056】
このように本実施の形態に係る移動体端末10においては、インパクト発生装置110が経路に応じた進路方向に向けてインパクトを発生させることから、移動体端末10を携帯する歩行者に直感的に当該進路方向を認識させることができるので、複雑な構造を有する交差点等においても適切に進路方向を誘導することが可能となる。
【0057】
また、本実施の形態に係る移動体端末10においては、端末方向と、経路に応じた進路方向とが一致する場合に弱いインパクトを発生させる一方、両者の方向が一致しない場合に強いインパクトを発生させている。このように、端末方向と経路に応じた進路方向とが一致するか否かに応じて発生させるインパクトの強度を変化させることから、移動体端末10を携帯する歩行者に進むべき進路方向をより直感的に認識させると共に、経路に応じた進路方向に歩行者を誘導することが可能となる。
【0058】
さらに、本実施の形態に係る移動体端末10においては、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて最適経路情報を検索するサーバ装置30から最適経路情報を受信し、この最適経路情報に基づいてインパクトを発生させて歩行者を誘導している。このようにサーバ装置30から最適経路情報を受信することから、移動体端末10内に最適経路情報を検索するための構成を必要とすることなく、当該最適な経路情報に基づいて歩行者等を目的地まで誘導することが可能となる。
【0059】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【0060】
例えば、上記実施の形態においては、移動体端末10が、経路検索情報をサーバ装置30に対して送信する一方、サーバ装置30から最適経路情報を受信する場合について示している。しかしながら、移動体端末10の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。上述したサーバ装置30が有する構成(経路検索部302及び地図DB303)を備え、移動体端末10において経路検索情報に基づいて最適経路情報を検索するようにしても良い。この場合には、サーバ装置30の存在が不要となるため、移動体端末10のみで歩行者を目的地まで誘導することが可能となる。しかも、サーバ装置30との通信処理が不要となるため、歩行者を誘導する処理をより高速に実現することが可能となる。
【0061】
また、上記実施の形態においては、移動体端末10の水平に維持した状態で経路に応じた進路方向を歩行者に指示する場合について説明している。しかしながら、歩行者に経路に応じた進路方向を指示する形態については、これに限定されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、2軸の回転球内にリニアモータ111を配設したインパクト発生装置110を備え、任意の方向にインパクトを発生させることにより、移動体端末10の状態に関わらず、経路に応じた進路方向を歩行者に指示することが可能である。この場合には、歩行者が胸のポケット等に略垂直に立てた状態で移動体端末10を保持する場合においても、経路に応じた進路方向に歩行者を誘導することが可能となる。
【0062】
さらに、上記実施の形態においては、移動体端末10を携帯する歩行者の移動の有無に関わらず、目的地が設定されるとインパクト発生装置110により経路に応じた進路方向に向けてインパクトを発生させる場合について説明している。しかしながら、経路に応じた進路方向へのインパクトの発生態様については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、歩行者の移動の有無に応じてインパクトの発生の有無を切り替えても良い。この場合には、歩行者が移動している場合にのみインパクトを発生させることが考えられる。また、歩行者による入力部103の操作や、移動体端末10の状態に応じてインパクトの発生の有無を切り替えても良い。例えば、入力部103から特定のボタン(例えば、保留ボタン)が選択された場合や、移動体端末10を垂直状態にした場合にインパクトの発生を一時的に停止するようにしても良い。このように変更した場合には、歩行者の現在の状況に柔軟に対応しながら歩行者を目的地まで誘導することができる移動体端末10を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態に係る誘導装置を用いた歩行者誘導システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施の形態に係る移動体端末が有するインパクト発生装置の模式図である。
【図3】図2に示すインパクト発生装置における加速度変化に伴う体感加重及び移動距離を説明するための図である。
【図4】上記実施の形態に係る移動体端末で歩行者を誘導する場合のインパクト発生装置の動作について説明するための模式図である。
【図5】上記実施の形態に係る移動体端末で歩行者を誘導する場合の動作について説明するためのフロー図である。
【図6】上記実施の形態に係る移動体端末で歩行者を誘導する場合の動作について説明するためのフロー図である。
【図7】上記実施の形態に係る移動体端末に適用される他のインパクト発生装置の模式図である。
【図8】上記実施の形態に係る移動体端末に適用される他のインパクト発生装置の模式図である。
【符号の説明】
【0064】
10 移動体端末装置(移動体端末)
20 移動通信網
30 サーバ装置
101制御部
102、301 通信部
103 入力部
104 表示部
105 スピーカ
106 GPS装置
107 方位センサ
108 加速度センサ
109 傾斜センサ
110 インパクト発生装置
111 リニアモータ
112 方向制御板
113、117 錘
114、119 ストッパ
115 バネ
116 回転板
118 クラッチ
302 経路検索部
303 地図データベース(DB)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の位置情報を検出する位置検出手段と、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて前記目的地までの最適な経路情報を取得する経路情報取得手段と、前記最適な経路情報で特定される進路方向に向けてインパクトを発生させるインパクト発生手段と、を具備することを特徴とする誘導装置。
【請求項2】
装置本体が向いている方向を検出する方向検出手段を更に具備し、前記インパクト発生手段は、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致する場合に第1の強度のインパクトを発生させる一方、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致しない場合に前記第1の強度よりも強い第2の強度のインパクトを発生させることを特徴とする請求項1記載の誘導装置。
【請求項3】
装置本体が向いている方向を検出する方向検出手段を更に具備し、前記インパクト発生手段は、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致する場合に第1の頻度のインパクトを発生させる一方、装置本体が向いている方向と前記最適な経路情報で特定される進路方向とが一致しない場合に前記第1の頻度よりも多い第2の頻度のインパクトを発生させることを特徴とする請求項1記載の誘導装置。
【請求項4】
前記インパクト発生手段は、前記最適な経路情報における進路を変更すべき地点に到達するまで第1の強度のインパクトを発生させる一方、前記最適な経路情報における進路を変更すべき地点に到達すると前記第2の強度よりも強い第2の強度のインパクトを発生させることを特徴とする請求項1記載の誘導装置。
【請求項5】
前記インパクト発生手段は、前記最適な経路情報における進路を変更すべき地点までの距離に応じて発生させるインパクトの頻度を変化させることを特徴とする請求項4記載の誘導装置。
【請求項6】
前記経路情報取得手段は、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて前記最適な経路情報を検索する外部装置から当該最適な経路情報を受信することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の誘導装置。
【請求項7】
予め定められた地図情報を蓄積する蓄積手段を具備し、前記経路情報取得手段は、装置本体の位置情報と目的地を特定する位置情報とに基づいて前記地図情報を検索し、前記最適な経路情報を取得することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の誘導装置。
【請求項8】
前記インパクト発生手段は、一定距離を空けて配設された一対のストッパと、前記一対のストッパの間で直線運動を行う錘と、前記錘を駆動するリニアモータと、前記リニアモータの一端が前記最適な経路情報で特定される進路方向に向くように当該リニアモータを回転させる回転部材とを具備し、前記錘を前記一対のストッパの一方に衝突させることでインパクトを発生させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の誘導装置。
【請求項9】
前記回転部材は、2軸で支持される回転球体で構成され、当該回転球体内に前記リニアモータを配設したことを特徴とする請求項8記載の誘導装置。
【請求項10】
前記インパクト発生手段は、所定位置に錘が固定された回転部材と、前記回転部材が一定方向に回転するように付勢力を付与する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力に応じた前記回転部材の回転を規制する規制部材とを具備し、前記付勢部材の付勢力に抗して前記回転部材を回転させた状態で当該回転部材における前記付勢部材の付勢力に応じた回転を前記規制部材で規制する一方、前記規制部材による規制を解除し前記付勢部材の付勢力に応じた回転による反動でインパクトを発生させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の誘導装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−268144(P2008−268144A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−115060(P2007−115060)
【出願日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】