説明

誘発電位の監視システム用の刺激器ハンドピース

【課題】
【解決手段】刺激器回路を有する制御装置と、制御装置に連結されたプローブ組立体とを備える誘発電位の監視システムである。プローブ組立体は、刺激プローブと、刺激プローブに選択的に連結された刺激器ハンドピースとを有する。ハンドピースは、ハンドルと、制御回路と、スイッチとを有する。制御回路は刺激器回路に電気的に連結される。スイッチは、制御回路に電気的に連結され且つハンドルの外側部分まで伸びている。この点に関して、スイッチの動きによって刺激器回路が遠隔的に制御され、一連の別個の漸増的ステップに渡って刺激プローブに送り出される刺激エネルギのレベルを連続的に漸増又は漸減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘発電位の監視システムに関する。より具体的には、本発明は誘発電位の監視システムの一部として使用可能な刺激器ハンドピース及びハンドピースにより保持された刺激プローブによって送り出された変更可能な刺激エネルギのレベルを遠隔的に指令することに関する。
【背景技術】
【0002】
電気生理学的監視方法は、不鮮明となった外科手術場内の神経の位置を探知すると共に、外科手術の間、神経の機能を保存し且つその機能を実時間にて検査する点にて外科医を助ける。この目的のため、筋電図(EMG)監視のような誘発電位の監視方法が一般に採用されている。一般的な表現にて、感知又は記録電極が適宜な組織(例えば、対象とする神経、末梢神経、脊髄、脳幹等によって神経支配され又は制御される脳筋肉)に連結されている。次に、試験者の神経の位置が位置するであろう領域付近にて電気的刺激を印加する。刺激プローブが神経と接触し又は神経に妥当に接近するならば、印加された刺激信号は神経を通して伝達されて神経支配された組織を励起させる。関係した組織の励起は、電気的インパルスを発生させ、この電気的インパルスは記録電極(又はその他の感知装置)により感知される。記録電極は、感知された電気的インパルスの信号を外科医に送り、誘発電位の点にて解釈し得るようにする。1つの参考として、誘発電位とは、刺激が印加される共に、刺激に対する患者の応答が記録される任意のシステムを全体的に包含する相対的に総称的な表現である。EMGは、誘発電位の1つの監視技術であり、対象とする追加的な情報を外科医に提供することができる。例えば、EMGは、個別の神経の根に関して報告する一方、運動誘発電位の監視のような誘発電位の監視は、脊髄の機能に関するフィードバックを提供する。
【0003】
誘発電位の監視方法は、神経組織、筋肉組織を含み又は神経組織、筋肉組織に関する多数の異なる外科的方法又は検査法のため又は神経因性電位を記録するために使用可能である。例えば、色々な脳及び頸部の外科的方法は、脳及び末梢運動神経の位置を探知し且つ識別することを必要とする。脊柱外科的方法は、運動誘発電位の刺激(例えば、変性の治療、融合ケージなど)をしばしば利用する。誘発電位の監視の有用な具体化を識別し及びこれらの監視方法を行う間に発生された情報の分析のため顕著な努力が為されているが、誘発電位の監視の特定の形態は、長年に渡って実質的に不変である。特に、刺激器プローブは、色々な方法によって課される解剖学上の制約を最も良く満足させ得るように寸法及び形状の点にて改変されているが、刺激器ハンドピース自体の作用能力は依然、かなり基本的なままである。すなわち、刺激器ハンドピースは、刺激器プローブを維持し、別個の制御源と電気的に接続されている。外科医はハンドピースを操作してプローブを位置決めするが、別個の制御源にてのみ刺激レベルを制御することができる。
【0004】
単に一例として、脊柱の外科手術は、補強ロッド及び板を使用することを通じて脊柱を安定化させることをしばしば必要とする。ロッド及び板は、選んだ椎骨の肉茎又は骨表面に締結されたねじ(すなわち「肉茎ねじ」)により固定される。ロッド及び板の取り付けを容易にするため、肉茎ねじの穴が選んだ椎骨に穿孔される。肉茎穴の位置は隣接する神経の根にぶつからないよう慎重に決定される。このことに鑑みて、肉茎穴を形成する外科医は、肉茎穴の各々の位置を監視すると共に、隣接する神経の根の完全さを保証することを望む。肉茎穴の位置を検査するため電気的刺激が一般に使用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電気的刺激を介して肉茎穴を検査する現在の技術は、別個の制御源に電気的に連結された刺激プローブを維持するハンドピースを採用する。プローブは、予め形成した肉茎穴内に挿入され、第一のレベルの刺激が別個の制御源の操作を介してプローブに印加される。患者の身体の動きが生じない(すなわち神経応答零である)と仮定して、刺激レベルを同様に、視認可能な患者の応答無しにて所望の最大の刺激レベルが印加される迄、別個の電源を作動させることにより刺激レベルを漸増的に増加させる。これと代替的に、ニューバーツ(Neubardt)の米国特許明細書5,474,558号には、オン/オフ及び3つの別個の刺激レベルに相関する4つのスイッチを維持する肉茎穴の刺激器ハンドピースが記載されている。ニューバーツの装置の使用は、患者の身体の動きを利用して肉茎穴の位置誤差を表示するものであり、このため、真の誘発電位の監視システムを代表するものではない。更に、ハンドピースにより提供される別個の刺激制御レベルは、外科医が望む刺激レベル及びその送り出しを本来的に制限することになる。
【0006】
その他の誘発電位の監視システムと関係した刺激器ハンドピースには同様の制限がある。このため、誘発電位の監視システムの一部として使用可能な改良された刺激器ハンドピースが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの形態は誘発電位の監視システムに関する。該システムは制御装置と、プローブ組立体とを有する。制御装置は、多岐に亙る形態をとることができまた、刺激器回路を含む。プローブ組立体は、刺激プローブと、該刺激プローブに選択的に連結された刺激器ハンドピースとを備えている。ハンドピースは、ハンドルと、制御回路と、スイッチとを有する。特に、ハンドルは、取り囲まれた領域を画成する。制御回路は、取り囲まれた領域内に配設され且つ刺激器電極に電気的に連結されている。スイッチは、制御回路に電気的に連結され且つハンドルの外側部分まで伸びている。この点に関して、スイッチの動きは、1つの実施の形態において、刺激器回路を遠隔的に制御して、刺激プローブにより送り出された刺激エネルギのレベルを一連の別個の順序的なステップに渡って連続的に変化させる。
【0008】
本発明の別の形態は、誘発電位の監視システムと共に使用される刺激器ハンドピースに関する。刺激器ハンドピースは、ハンドルと、プローブコネクタと、制御回路と、スイッチとを有する。ハンドルは取り囲まれた領域を画成する。プローブコネクタは、取り囲まれた領域内に配設され且つ刺激プローブを選択的に受け入れる形態とされている。制御回路は、取り囲まれた領域内に配設され且つ制御装置と電気的に連通する形態とされている。スイッチは、制御回路に電気的に連結され且つハンドルの外側部分まで伸びており、スイッチは少なくとも3度の自由度を有している。この点に関して、スイッチの動きは、制御装置に送り出し可能な電気信号を遠隔的に変化させる。
【0009】
本発明の更に別の形態は、誘発電位の監視システムの刺激プローブの刺激レベルを遠隔的に制御する方法に関する。該方法は、刺激器ハンドピースと取り外し可能に連結された刺激プローブを有するプローブ組立体を提供するステップを含む。この点に関して、刺激器ハンドピースは、取り囲まれた領域を画成するハンドルと、取り囲まれた領域内に配設され且つ遠隔制御装置内に配設された刺激器回路に電気的に連結された制御回路と、制御回路に電気的に連結され且つハンドルの外側部分まで伸びるスイッチとを有している。該方法は、刺激プローブにて解剖学的身体部分に接触するステップを更に含む。該方法は、スイッチを動かして一連の別個の漸増ステップを渡って刺激プローブにより送り出される刺激エネルギのレベルを変化させるステップを更に含む。更に、刺激エネルギに対する患者の生理学的応答は電気的に記録される。
【0010】
本発明の実施の形態は、添付図面を参照することにより一層良く理解される。図面の要素は必ずしも互いに対して正確な縮尺ではない。同様の参照番号は相応する同様の部品を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の1つの実施の形態に従った誘発電位の監視システム10が図1に示されている。一般的に表現すれば、システム10は、人間の解剖学的形態の実質的に任意の神経/筋肉の組み合わせ体に対する誘発電位の監視を助け且つ実行すると共に、神経の電位を記録する形態とされている。システム10は制御装置20と、プローブ組立体50とを備えている。以下に更に詳細に説明するように、制御装置20は多岐に亙る形態をとることができ、1つの実施の形態において、監視装置32を有するコンソール30と、患者とのインタフェースモジュール40とを有する。これにも拘らず、制御装置20は、プローブ組立体50の作動を容易にし且つ使用中、その他のシステム10の構成要素(図示せず)により発生された全ての情報を処理する。より具体的には、プローブ組立体50及び制御装置20は、プローブ組立体50によってプローブ組立体50に設けられたアクチュエータを介して(制御装置20の遠方にて)に送り出された刺激エネルギ、従って、該プローブ組立体により送り出された刺激レベルを制御し且つ変化させることを許容し得るようにされている。この目的のため、プローブ組立体50及び制御装置20は、プローブ組立体50のアクチュエータの操作を介して一連の別個の順序的なステップに渡って刺激エネルギを連続的(例えば、漸増又は漸減)させることを許容し得るようにされている。更に、誘発電位の監視方法を実行するとき、制御装置20は、送り出された刺激に起因する情報(例えば、患者の応答)を処理する。例えば、システム10は、プローブ組立体50によって印加された刺激に対する患者の応答(存在するならば)を検知し又は測定するため採用される感知又は記録電極のような1つ又はより多くの感知装置(図示せず)を有することができる。これらの処理した結果に基づいて、誘発電位の検査を実行することができる。
【0012】
1つの実施の形態において、システム10は、プローブ組立体50によって送り出された電流エネルギに応答して記録されたEMG活動に基づいて監視を実行する。これと代替的に、システム10は、その他の誘発電位の監視技術(例えば、プローブ組立体50によって印加された刺激エネルギに対する神経の応答を直接感知するなど)を採用し得るようにしてもよい。しかしながら、図1の1つの実施の形態の場合、コンソール30及び患者とのインタフェースモジュール40は、ケーブル52より連通可能に連結された別個の構成要素として提供される。これと代替的に、無線リンクを採用してもよい。
【0013】
更に、コンソール30及び患者とのインタフェースモジュール40は、単一の装置として提供することができる。しかし、基本的に表現すれば、患者とのインタフェースモジュール40は、刺激/感知構成要素(プローブ組立体50のような)との容易な接続を促すと共に、入って来る電気信号及び出て行く電気信号を管理する作用を果たす。一方、コンソール30は、入って来る信号(例えば、感知又は記録電極により感知されたインパルス)を解釈し、ユーザが望む情報を表示し、ユーザとのインタフェース(例えば、タッチスクリーンを含むことによる等により)を送り出し、プローブ組立体50からの制御信号に従って(患者とのインタフェースモジュール40との接続部を介して)刺激エネルギをプローブ組立体50に供給し且つ所望のその他の作用を提供する。刺激エネルギは、一連の別個の順序的なステップに渡って連続的に増大又は減少させることができる。
【0014】
上記の全体的な作用可能なパラメータに鑑みて、コンソール30は、EMG監視の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも4つのチャネルにて誘発電極の監視を容易にする形態とされている。1つの実施の形態において、コンソール30は、交流電流(AC)作動コンソールである。これと代替的に、コンソール30は、電池作動型としてもよい。この目的のため、コンソール30は、患者とのインタフェースモジュール40を介して、特に、プローブ組立体50のユーザにより開始された制御信号の下、変化するレベルにて刺激電流又は電圧をプローブ組立体50に送り出すことができる。例えば、コンソール30は、0.01、0.05、1.0又は5.0mAの漸増量にて0ないし30mAの範囲に渡って多数の別個の刺激エネルギのレベルを発生させ得るようにされることが好ましい。漸増的調節(すなわち、刺激エネルギのレベルの増加又は減少)の感度はユーザが選ぶことができるようにし、又は単一の所定の値としてもよい(例えば、コンソール30は、1.0mAのみの漸増量にて送り出された刺激エネルギのレベルを変化させることを容易にし得るようにすることができる。更に、コンソール30は、刺激エネルギのレベルを(プローブ組立体50からの信号に応答して)非直線状の態様にて連続的に増加又は減少させ得るようにすることができる。例えば、コンソール30は、送り出された刺激を最初に0.01mAの漸増量にて増加又は減少させ、その後、第一の時間期間の直後に、後続の第二の時間期間の間、1.0mAの漸増量にて変化し得るようにすることができる。1つの実施の形態において、コンソール30は、プローブ組立体50からの制御信号に応答して(及び1つの実施の形態にて、コンソール30の直接的な作動によって)、プリンタ(図示せず)、その他の刺激プローブ等のような補助的な装置と更に接続し且つその作用を制御する。コンソール30によるプローブ組立体の制御信号の処理について、以下に説明する。
【0015】
上述したように、患者とのインタフェースモジュール40は、プローブ組立体50への及びプローブ組立体50からの情報及び感知又は記録電極のようなその他の感知構成要素(図示せず)からの情報を、ケーブル52を通じてコンソール30に連絡する。効果として、患者とのインタフェースモジュール40は、患者(図示せず)をコンソール30と接続する作用を果たす。この目的のため、また1つの実施の形態において、患者とのインタフェースモジュール40は、対の電極入力(図1に概略図で図示した)のような1つ又はより多く(好ましくは8つ)のセンサ入力56を有する。更に、患者とのインタフェースモジュール40は、刺激器の入力ポート58(全体として図1に図示)と、刺激器の出力ポート60(全体として図1に図示)とを提供する。以下に説明するように、刺激器の入力ポート58は、所望の刺激レベル及び(又は)その他の活動に関する制御信号をプローブ組立体50から受け取る一方、刺激器の出力ポート60は、プローブ組立体50への刺激エネルギの送り出しを容易にする。患者とのインタフェースモジュール40は、接地(又は戻り電極)ジャック、追加的な刺激器プローブ組立体用の補助的ポート等のような追加的な構成要素のポートを更に提供することができる。これと逆に、ポート50ないし60の1つ又はより多くを廃止してもよい(プローブ組立体50がコンソール30と直接、接続されるような場合)。
【0016】
制御装置20、特にコンソール30及び患者とのインタフェースモジュール40は、フロリダ州、ジャクソンビルのメドトロニックゾーメド(Medtronic Xomed)から入手可能なNIM−レスポンス(Response)(登録商標名)神経の完全さ監視装置のような利用可能な監視システムと幾つかの点にて類似している。例えば、NIM−レスポンス(登録商標名)神経の完全さ監視装置により提供される、タッチスクリーンの能力を本発明の制御装置20に組み込むことができる。しかし、更に、本発明のシステム10、特にコンソール30及び(又は)患者とのインタフェースモジュール40と関係した適宜な刺激回路と組み合わせたプローブ組立体50は、誘発電位の監視作動の一部としてプローブ組立体50自体に設けられたアクチュエータの操作を介して別個の漸増的又は順序的な一連のステップを渡って連続的にプローブ組立体50により送り出された刺激エネルギを外科医が制御することを可能にする。これは、利用可能な監視システム又は刺激器ハンドピースによって提供されない特徴である。このように、制御装置20は、本発明の範囲に止まりつつ、説明した1つの実施の形態から顕著に相違することが可能である。
【0017】
プローブ組立体50は、1つの実施の形態において、単極刺激装置であり、刺激器ハンドピース70と、ハンドピース70に選択的に連結された刺激プローブ72と、外科用ハンドピース70から伸びて且つ患者とのインタフェースモジュール40に取り付けることのできるケーブル76と、制御回路(図1に図示せず)とを有している。刺激器ハンドピース70は、スイッチ78を保持するハンドル77を有している。
【0018】
より具体的には、ハンドル77は、プローブ端部80と、ケーブル端部82とを画成する。ケーブル76は、ケーブル端部82から患者とのインタフェースモジュール40まで伸びている。これと代替的に、ケーブル76は、コンソール30に連結してもよい。1つの好ましい実施の形態において、ケーブル76は、エネルギ供給ケーブル84と、制御ケーブル86とを含む二重部分ケーブルである。エネルギ供給ケーブル84を補強するため、第一の歪み除去ハーネス88が設けられ、また、制御ケーブル86を補強するため、第二の歪み除去ハーネス89が設けられる。1つの参考として、エネルギ供給ケーブル84は、刺激器の出力ポート60に連結し得る形態とされ、制御ケーブル86は、患者とのインタフェースモジュール40の刺激器の入力ポート58に連結し得る形態とされている。
【0019】
図2は、本発明の1つの実施の形態に従ったプローブ組立体50の分解図である。特に、図2の図において、色々な構成要素の向き及び関係を説明するため、刺激ハンドピース70は分解されている。この点に関して、ハンドル77は、その各々が互いに合わせ取り付け得る形態とされた第一の部分100と、第二の部分102とを有している。組み立てられたとき、第一及び第二の部分100、102は、集合的にプローブ端部80と、ケーブル端部82と、取り囲まれた領域106とを形成する。
【0020】
1つの実施の形態において、ハンドル部分100、102は、反復的な洗浄及び(又は)滅菌処理に適した耐久性のあるエンジニアリングプラスチックにて形成されている。ハンドル77を形成する一例としてのエンジニアリングプラスチックは、高密度ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、一般的なナイロン及び一般的なポリエステルを含む。1つの代替的な実施の形態において、ハンドル77は、例えば、ステンレス鋼のような耐久性で且つ耐食性の金属にて形成されている。更に、ハンドル77は、均質な本体として一体的に形成することができる。
【0021】
プローブコネクタ108は、プローブ端部80に隣接する取り囲まれた領域106内にてハンドル部分100、102により形成され、また、刺激プローブ72を選択的に受け入れる形態とされている。参考として、プローブコネクタ108の相応する部分は、1つの実施の形態において、ハンドル部分100、102の各々により形成されるが、図2には、部分100と関係した部分のみが示されている。プローブ組立体108は、急速解放プローブコネクタであり、刺激プローブ72を使用後、容易に処分し且つ又は異なる形態の刺激プローブ72と交換することができる。これと代替的に、プローブコネクタ108と刺激プローブ72との間により恒久的な組立体を提供することができる。1つの実施の形態において、プローブコネクタ108は、刺激プローブ72の係合軸110と係合するのに適した係合面109を有する。更に、エネルギ供給ケーブル84は、最終的に組み立てたとき、エネルギ供給ケーブル84を刺激プローブ72に電気的に連結し得るようにされた、モレックス(Molex)コネクタのようなコネクタ(図示せず)にて終わっている。これにも拘らず、刺激プローブ72は、多岐に渡る組織、骨及び(又は)神経の刺激器プローブの任意の1つとすることができる。このため、刺激プローブ72は、ボールペン神経プローブとして示されているが、刺激エネルギを筋肉、組織及び(又は)神経に供給するのに有用なその他の形状及び寸法のプローブは、等しく、外科用ハンドピース70と共に使用するのに適していることを理解すべきである。例えば、刺激プローブ72は、これと代替的に、プラス(Prass)フラッシュチッププローブ、カートッシュ(Kartush)刺激切断器(KSCイントラメンツ)、エンリン(Yingling)フレックスチッププローブ、改造型刺激プローブ等としてもよい。更に、刺激プローブ72を含むプローブ組立体50は、双極型の刺激装置の形態とすることができる。
【0022】
図1に示すように、プリント回路板114を含む制御回路112は、取り囲まれた領域106内に配設され且つ制御ケーブル86(1つの実施の形態において、6本の線の束を含む)に電気的に連結されている。上述したように、ケーブル76は、エネルギ供給ケーブル84と、制御ケーブル86とを含む二重部分ケーブルであることが好ましい。このことに鑑みて、刺激ハンドピース70が組み立てられたとき、エネルギ供給ケーブル84は、刺激プローブ72と電気的に連通し、また、制御ケーブル86は、エネルギ供給ケーブル84から分岐してプリント回路板114に電気的に連結する。このようにして、取り囲まれた領域106内の制御回路112は、制御装置20(図1)内にて刺激器回路(図示せず)から物理的に分離されている。
【0023】
プリント回路板114は、制御ケーブル86と電気的に接続され且つスイッチ78から制御装置20(図1)内に収容された刺激器回路(図示せず)まで送られる電気信号を制御する。特に、プリント回路板114は、制御回路112が以下に説明するように、スイッチ78の動きに応答して、刺激プローブ72への刺激エネルギの送り出しを促すように、スイッチ78に電気的に連結されている。制御回路112は、制御装置20に作用可能に連結されている一方、制御回路112は、使用中、患者及び外科医から電気的に隔離されているのが理解される。
【0024】
図3Aは、プリント回路板114と接続されたスイッチ78の分解図である。1つの実施の形態において、スイッチ78は、多方向式の瞬間作動型スイッチであり、また、アクチュエータ115と、ポスト160と、パッド117とを有している。アクチュエータ115は、端子118を介してプリント回路板114と電気的に接続されている。1つの実施の形態において、端子118は、プリント回路板114にはんだ付けするのに適したガルウィング端子である。ポスト116は、密封継手119を介してアクチュエータ115に回動可能に取り付けられる。1つの実施の形態において、密封継手119は、ポスト116がアクチュエータ115に対して旋回するのを許容する重合系密封継手である。パッド117は、ポスト116の上に密封可能に装着し、また、スイッチ78の巧みな操作を許容し得るよう人間工学的な形状とされている。本発明の実施の形態を具体化するのに適したスイッチは、例えば、ニューヨーク州、ホワイトプレインズのITTインダストリーツ(Industries)インクから入手可能なTPAシリーズナビゲーションタクトスイッチ(Series Navigation Tact Switchers)を含む。
【0025】
図2を更に参照すると、刺激器ハンドピース70が組み立てられたとき、ポスト116が取り囲まれた領域106からハンドル77の外側部分まで伸びて、該外側部分にてポスト116はパッド117により蓋をされるよう、スイッチ78がハンドル77に組み付けられる。ハンドル77及びパッド117は、組み合わさって外科用ハンドピース70を密封し、外科的方法を行う間に遭遇するであろう液体の侵入を防止する。パッド117を操作すると、ポスト116は、アクチュエータ115に対して動く。アクチュエータ115は、ポスト116の動きを電気信号に変換し、この電気信号は、制御ケーブル86を通して制御装置20(図1)まで伝達される。制御装置20内の刺激器回路(図示せず)は、電気信号を解釈し且つ電気的命令にて応答し、この電気的命令は、エネルギ供給ケーブル84を通して刺激ケーブル72及び(又は)その他の構成要素(例えば、プリンタ、追加的な刺激器プローブ、その他の外科用装置等)に伝達される。このようにして、外科用ハンドピース70におけるスイッチ78の動きは、制御装置20内の刺激器回路からの遠隔的な応答をトリガーする。
【0026】
1つの実施の形態において、スイッチ78は、前方位置、後方位置、及び中立位置の少なくとも1つをとることができる(すなわち、これらの位置の間にて、動き又は回動する)また、前方位置、後方位置又は中立位置の任意の1つにあるとき、下方に押すことができる。更に、スイッチ78は、左側位置と右側位置(中立位置に対して)との間にて動可能である。この場合にも、スイッチ78の「動き」は、ポスト116がパッド117の操作を介してアクチュエータ115に対して動くことを特徴とする。図3Bの簡略化した配線図には、可能な端子118の指令又は命令を表示することを含んで、プリント回路板114に対するアクチュエータ115の1つの可能な電気的接続状態が示されている。
【0027】
1つの好ましい実施の形態において、スイッチ78は、以下に説明するように、ある範囲の位置を渡って旋回する。例えば、図4Aは、中立位置にあるスイッチ78を示すプローブ組立体50の頂面図である。図4Aには、スイッチ78を長手方向に動かして前方末端位置140を占め、また、これと代替的に、後方基端位置141を占める状態が更に示されている(これらの位置までの動きは、矢印140、141によりそれぞれ示されている)。この点に関して、末端前方位置140及び基端側後方位置141までのスイッチ78の長手方向への動きは、ピッチ動作と称される2度の自由度を伴う。1つの実施の形態において、スイッチ78は、それぞれ中立位置から約0.5mmの距離だけ末端前方位置140までピッチ動作することができ、また、約0.5mmの同様の距離だけ基端後方位置141までピッチ動作を行うこともできるが、プローブ組立体50は、その他のピッチ動作の大きさを提供する形態とすることができる。
【0028】
更に、スイッチ78は、矢印142で示すように横方向に動くことができる。矢印142で示したスイッチ78の横方向への動きは、ロール動作と称される2度の自由度(すなわち、図4Aの向きにて左方向及び右方向)を伴う。1つの実施の形態において、スイッチ78は、矢印142で示すように、横方向(すなわち、左方向及び右方向)へ約0.5mmの距離だけ中立位置からロール動作することができるが、プローブ組立体50は、その他のロールの大きさを提供する形態とすることができる。
【0029】
更に、スイッチ78は、密封継手119(図3)を介して撓み可能に動き且つ下方(すなわち、図面の方向)に押すことができ、また、上方に反発動作し、軸方向動きと称される2度の自由度(すなわち、下方及び上方)を伴う。1つの実施の形態において、スイッチ78は、前方、後方又は横方向位置の何れかにあるとき、軸方向に動くことができる。上記に鏡みて、1つの実施の形態において、スイッチ78は、6度の自由度により画成された動作範囲に渡って動くことができる。
【0030】
図4Bないし図4Eは各々、使用中の図1に示したプローブ組立体50の側面図である。図4Bの側面図には、指、例えば、人指し指152がスイッチ78、特に、パッド117を操作するように配置されるよう外科医の手150で外科用ハンドピース70を保持する状態が示されている。図4Bに示すように、スイッチ78は中立位置にあり、人指し指152は、外科医の判断によってスイッチ78を選択的に操作し得るよう配置される。この点に関して、使用中、スイッチ78が中立位置にあるとき、システム10(図1)は、刺激プローブ72に送り出され、従って刺激プローブ72により送り出される電流刺激エネルギ(又は刺激レベル)設定値(すなわち、例えば、システム10を始動させたときに外科医が予め選んだ刺激レベルのような静的な刺激レベル)を維持し得るようにされている。静的な刺激レベルは、刺激エネルギ零を含むシステム10にて利用可能な任意の刺激のエネルギのレベルとすることができ、また、スイッチ78の動きは、静的刺激レベルから刺激プローブ72に送り出される刺激レベルを変化させる。
【0031】
図4Cは、前方位置まで末端方向にピッチ動作したスイッチ78を示すプローブ組立体50の側面図である。この点に関して、人指し指152は、スイッチ78を刺激プローブ72に向けて変位させる状態にて示されている。1つの実施の形態において、スイッチ78を前方位置まで変位させると、アクチュエータ115(図3A)は、制御回路112(図2)に対し制御装置20(図1)内の刺激器回路に信号を送り、刺激プローブ72に送り出される電流、従って刺激レベルの漸増(すなわち増大)をトリガーし又は促す。1つの実施の形態において、システム10(図1)は、スイッチ78が前方位置に保持され(すなわち、保たれた)とき、刺激プローブ72に送り出された刺激レベルを一連の別個の漸増ステップに渡って連続的に増加し得るようにされている。以下に説明するように、1つの実施の形態において、システム10(図1)は、スイッチ78が長期間、前方位置に保たれている場合、送り出された刺激レベルが増大する率はより迅速に行われる(例えば、刺激レベルの漸増ステップがより大きくなる)ようにされている。
【0032】
図4Dは、後方位置まで基端方向にピッチ動作したスイッチ78を示すプローブ組立体50の側面図である。1つの実施の形態において、スイッチ78が後方位置まで変位すると、アクチュエータ115(図3)は、制御回路112(図2)に信号を送って制御装置20(図1)内の刺激器回路に信号を送り、刺激プローブ72に送り出される電流、従って刺激エネルギの連続的な漸減(すなわち減少)をトリガーし又は促す。スイッチ78が後方位置に保持され(すなわち保たれている)とき、システム10(図1)は、刺激プローブ72に、従って刺激プローブ72により送り出された刺激エネルギが一連の別個の漸増ステップに渡って、連続的に漸減するようにされている。
【0033】
図4Eは、押した位置にあるスイッチ78を示すプローブ組立体50の側面図である。特に、外科医の人指し指152がスイッチ78を基端方向に押された位置まで押している。1つの実施の形態において、システム10(図1)は、スイッチ78を下方に押すと、制御装置20に信号を送り又は制御装置を促して補助的装置を作動させるようにされている。例えば、スイッチ78を下方に押すと、制御装置20は、別個のプリンタ(図示せず)の作動を制御すること等によって、監視装置32(図1)に表示された情報の印刷の開始を促すことができる。この態様にて、外科的方法を行う任意の時点にて外科医にとって関心のある情報(例えば、現在の刺激設定値、誘発電位の測定値、EMG活動の測定値等)を保存目的のため取得することができる。これと代替的に、ディスクへの情報の記憶、制御装置20と接続された別の装置(例えば、SSEP監視装置)の監視過程の開始、別個のプローブの刺激レベルの制御等のような、多岐に亙るその他の操作をスイッチを押すことにより促すことができる。更に、1つの実施の形態において、スイッチ78を下方に押し且つ長時間(例えば、少なくとも1秒)保持することは、制御装置20によって、刺激プローブ72への刺激エネルギの送り出しを停止させる要求であると解釈される、その結果、刺激レベルは零mAとなる。単に1つの参考として、スイッチ78が前方位置、中立位置又は後方位置の任意の1つにあるとき、その方法の任意の時点にて外科医はスイッチ78を下方に押して、監視装置32に表示された情報を印刷するか、又は電気的刺激を停止させるかを選択することができる。
【0034】
スイッチ78の上記の説明に鏡みて、外科医はプローブ組立体50を操作して、所望の刺激レベルを解剖学的作用部に印加し、一連の別個の漸増ステップに渡って刺激レベルを連続的に漸増又は漸減させ、刺激を停止させ又は所望の刺激レベルを維持し、補助的装置の作動(例えば、監視装置32から関係したディスプレイスクリーンのデータの印刷)を促し、誘発電位の監視の不作動事象の間、刺激プローブ72の刺激レベルを零に設定することができる。これと代替的に、その他の動作を促し且つ(又は)上述した1つ又はより多くの作用を廃止することができる。例えば、スイッチ78のロール動作によって制御装置及び(又は)その他のシステムの構成要素を介してその他の活動/作用可能な特徴(例えば、監視装置32におけるディスプレイスクリーンを変化又はトグリングさせること、作用可能なパラメータ(例えば、プローブ又は電極の感度)を変更する等)が促されるように、システム10(図10)を適応させることができる。更に、プローブ組立体50は、スイッチ78と同一とし又は同一でなくてもよい、1つ又はより多くの追加のスイッチ(図示せず)をハンドピース70に備えることができ、該追加のスイッチは、上述した補助的動作(又は制御装置20(図1)と関係した任意のその他の作用)の1つ又はより多くを容易にする。
【0035】
1つの実施の形態において、スイッチ78は、上述したように少なくとも3度の自由度、好ましくは6度の自由度を通じて可動であるジョイスティックである。特に、スイッチ78は、ピッチ動作、ロール動作及び軸方向動作の全範囲に渡って平行移動し及び(又は)回転し及び(又は)押すことができ、スイッチ78は直線状動作に制限されないようにすることができる。この態様にて、スイッチ78の動きは、誘発電位の監視過程の間、プローブ組立体50を保持する外科医が一連の別個の漸増ステップに渡って刺激プローブ72に送り出された刺激レベルを遠隔的に且つ連続的に制御することを可能にする。
【0036】
1つの実施の形態において、システム10は、5Hzの不作動刺激周波数、100マイクロ秒のパルス持続時間、0.05、0.01、1.0又は5.0mAの漸増量にて0ないし30mAからスイッチ78を介して調節可能である刺激電流レベルを有するようにプログラム化される。1つの実施の形態において、プローブ組立体50は、電流が刺激プローブ72を通して送り出され且つ患者に取り付けられた接地電極(図示せず)に戻るような形態とされた単極刺激プローブである。1つの代替的な実施の形態において、プローブ組立体50は、神経の位置探知装置として一般に使用するのに適した単極プローブである。何れの点にても、プローブ組立体50は、1ないし10Hzの範囲の周波数範囲、好ましくは、周波数が5Hzにて送り出され、また、50マイクロ秒漸増量にて調節可能な50ないし250マイクロ秒範囲のパルス持続時間、少なくとも3度の自由度の1つを通してスイッチ78の操作を介して、0ないし30mAの範囲内にて調節可能な刺激電流レベルを有する。
【0037】
上述したように、例えば、コンソール30及び(又は)患者とのインタフェースモジュール40のような制御装置20(図1)は、プローブ組立体50からの信号、特に、スイッチ78の操作によって発生された信号を受け取り、解釈し且つその信号に応答して作動する刺激器回路及び関連したソフトウェア/ハードウェアを有する。このことに鏡みて、図5は、本発明の1つの実施の形態に従って刺激回路の作用/プログラミングを示す簡略化したブロック図である。ステップ300にて、システム10(図1)は作動され、その後、ステップ302にて刺激回路の制御パラメータを初期化する。特に、刺激プログラミングは、制御装置20によって動作が行われる前、スイッチ78(図2)が特定の位置(例えば、前方又は後方へのピッチ動作、左又は右方向へのロール動作等)に止まらなければならない時間を指定する「リピート_遅延_時間」値を初期化する。リピート_遅延_時間値は、不作動数(例えば、0.5秒)とするすなわちユーザが指定することができる。更に、刺激プログラミングは、最初に、スイッチが「不作動」(すなわち「状態選択(Select_State)」)にあるように指令する。以下に説明するように、「状態」は「押す」(スクリーンの印刷を開始させる要求として解釈される)、「零」(刺激エネルギの送り出しを停止させる要求として解釈される)、又は「不作動」(現状維持として解釈され、これにより刺激エネルギがプローブ組立体50に送り出され、スクリーン印刷は行われない)とすることができる。
【0038】
ステップ304において、プローブ組立体50(図1)からの信号が読み取られる。特に、スイッチ78(図2)により発生された全ての信号は、制御ケーブル86(図2)を介し、また、患者とのインタフェースモジュール40(図1)を介する等によって刺激回路/プログラミングに伝達される。この場合にも、スイッチ78は、制御装置20(図1)の遠方にあり、従って外科医により所望の仕方にて操作される。しかしながら、読み取ったスイッチ信号はステップ306ないし312にて解釈される。
【0039】
例えば、ステップ306にて、読み取ったスイッチの信号がスイッチ78(図2)は図4Cのピッチ動作した前方位置(図5にて「上方位置として」表示)にあることを表示するかどうかに関して決定が為される。「イエス」であれば、ステップ314にて、スイッチ78がピッチ動作した前方位置にある時間が「リピート_遅延_時間」値と比較される。スイッチ78がピッチ動作した前方位置にある時間がリピート_遅延_時間の値以下である場合(ステップ314にて「ノー」)、刺激器のプログミングは、ステップ304に戻り、スイッチ信号の読み取りを続行する。これと逆に、スイッチ78がリピート_遅延_時間の値よりも長い時間、ピッチ動作した前方位置にあるならば(ステップ314にて「イエス」)、制御装置20は、ステップ316にて作動して、プローブ組立体50、特に刺激プローブ72(図2)に送り出された刺激エネルギを制御装置20にて利用可能な一連の別個の順序的なエネルギのレベルステップに渡って漸増的に増大させる。更に、制御装置20を介して外科医に提供されるディスプレイは、増大した刺激エネルギのレベルを反映するようアップデートされる。その後、ステップ318にて、スイッチ信号(ステップ304にて)がピッチ動作した前方位置よりも多少相違すると識別される迄、リピート_遅延_時間の値は「標識される」すなわち、保持される。これらの状況下にて、その後、刺激エネルギのレベルは、「前方ピッチ」以外のスイッチ信号が感知される迄、別個の漸増的なエネルギのレベルステップに渡って増大を続ける。1つの実施の形態において、リピート_遅延_時間値を「標識」することは、ある時間に渡って送り出された刺激エネルギのレベルを非直線的に増大させることを促進する。例えば、刺激器回路/プログラミングは、最初の2秒の間、スイッチ78はピッチ動作した前方位置にあり、エネルギのレベルは、0.01mAの漸増量にて増大し、次の5秒、スイッチ78はピッチ動作した前方位置にあり、エネルギのレベルが0.05mAの漸増量、次の5秒間、1.0mAの漸増量、また、その後5.0mAの漸増量にて増大するようにすることができる。スイッチ78がピッチ動作した前方位置から解放されたならば、増加率は最小の漸増変化値に戻る。これと代替的に、エネルギのレベルは、スイッチ78が前方位置にあるとき、ある時間に渡って漸増ステップにて直線的に増大するようにしてもよい。
【0040】
ステップ308は、図4Dのピッチ動作した後方位置(図5にて「下方位置」として表示)となるように操作されるスイッチ78(図2)を反映するスイッチ信号に関する。特に、読み取りスイッチ信号がスイッチ78はピッチ動作した前方位置にあることを示すかどうかに関して決定が為される。「イエス」であるならば、ステップ320にて、スイッチ78がピッチ動作した後方位置にある時間の長さが「リピート遅延時間」値と比較される。スイッチ78がピッチ動作した後方位置にある時間がリピート遅延時間値より短いならば(ステップ320にて「ノー」)、刺激器のプログラミングは、ステップ304に戻り且つスイッチ信号の読み取りを続ける。これと逆に、スイッチ78がリピート遅延時間値よりも長時間、ピッチ動作した後方位置にあるならば(ステップ320にて「イエス」)、制御装置20は、作動してステップ322にて、プローブ組立体50、特に刺激プローブ72(図2)に送り出される刺激エネルギを漸増的に減少させる。更に、制御装置20を介して外科医に提供されるディスプレイは、減少した刺激エネルギのレベルを反映するようアップデートされる。その後、ステップ318にて、スイッチ信号(ステップ304にて)がピッチ動作した後方位置と多少相違することが検出される迄、「リピート遅延時間」値は「標識される」すなわち保持される。これらの状況下にて、次に、ピッチ動作した後方位置以外のスイッチ信号が感知される迄、刺激エネルギのレベルは減少を続ける。スイッチ78がピッチ動作した後方位置にあるとき、刺激エネルギのレベルの連続的な漸増的減少率は、ピッチ動作した前方位置における作動に関して上述したように、時間に渡って非直線的又は直線的とすることができる。
【0041】
ステップ310は、スイッチ78(図2)が押された状態を反映する(「選択(押す)」)スイッチ信号(ステップ304にて読み取られる)に関する。スイッチ78が押されたと検出されたならば(ステップ310にて「イエス」)、ステップ324にて「状態選択」の現在の設定値が参照される。現在の状態選択の設定値が「不作動」(ステップ324にて「イエス」)であると決定されたならば、ステップ326にて「状態選択」値は「押す」に変更される。また、「時間選択」値が標識され、スイッチ78が押した状態に維持される時間が記録され始めることを意味する。スイッチ78は最早、押されていないとスイッチ信号が示すならば(ステップ310にて「ノー」)、ステップ328にて状態選択の表示が参照される。状態選択が「押す」(ステップ328にて「イエス」であり、状態選択はそれ以前ステップ326にて「押す」として表示されたことを意味する)、制御装置20(図1)は、ステップ330にて作動して取り付けたプリンタ(図示せず)が監視装置32(図1)に表示された情報のような現在の情報を印刷する。これと代替的に、印刷機能を促すことに代えて、ステップ330は、装置の像誘導型外科用装置のスクリーンディスプレイの印刷、別個の刺激プローブの作動又はそのプローブの制御、監視過程の開始等のような、制御装置20と関連した多数のその他の機能の作動を促すことができる。更に、「状態選択」は、「不作動」に再設定される。この態様にて、次に、制御装置20は、ピッチ位置又はロール位置に関係なく単にスイッチ78を押し且つ解放するだけで制御装置20を促して所望の情報を印刷する(又は指定された補助的機能を果たす)ようにすることができる。
【0042】
これと逆に、上記のステップ326に続いて、状態選択を「押す」に設定した後、スイッチ信号は、スイッチ78(図2)が押されている(ステップ310にて「イエス」)であることを依然として表示するならば、ステップ324にて「状態選択」が不作動ではないとの決定が為される(ステップ324にて「ノー」)。こうした状況下にて、ステップ332にて「状態選択」の指定が「押す」であるとの確認が為される。状態選択の指定が「押す」以外であるならば(ステップ332にて「ノー」)、スイッチ信号は、ステップ304にて再度読み取られる。状態選択の指定が「押す」であるならば(ステップ332にて「イエス」)、ステップ334にて、現在の選択時間値(すなわち、スイッチ78が押した位置に連続的に保持される時間の長さ)が所定の「保持時間」閾値(エネルギの停止動作が為される前に、スイッチ78が押した状態に留まらなければならない時間の長さを表示する)と比較される。選択時間値が「保持時間」値を上回らないならば(ステップ334にて「ノー」)、動作は行われず、ステップ304にてスイッチ信号が再度読み取られる。選択時間値が保持時間閾値を上回るならば(ステップ334にて「イエス」)、ステップ336にて制御装置20(図1)が作動してプローブ組立体50(図2)への刺激エネルギの送り出しを停止させ、刺激プローブ72(図2)による刺激が停止することを意味する。更に、「状態選択」は「零」の指定に割り当てられ、ステップ304にてスイッチ信号が再度読み取られる。その後、スイッチ信号がスイッチ78は最早押した位置にないことを表示したならば(すなわち、ステップ310にて「ノー」)、ステップ338、340にて「状態選択」は「不作動」として再指定される。
【0043】
最後に、ステップ304にて読み取ったスイッチ信号がスイッチ78(図2)が左方向又は右方向にロール動作したことを示すならば(ステップ312にて「イエス」)、所望に応じてその他の動作を為すことができる。このことは、ステップ342にて包括的に「機能的拡張」として指定される。
【0044】
図5のフロー図は、プローブ組立体50(図2)、特にスイッチ78(図2)からの信号を解釈し且つ該信号に作用する、本発明による1つの方法を示すことが理解されよう。多岐に亙るその他の動作を為すことができ、また、上記に具体的に説明したものと相違するスイッチ信号を採用することができる。更に、図5にて説明した機能の幾つか(スイッチの押し動作及び(又は)左方向又は右方向へロール動作した位置への応答)は廃止することができる。最も基本的な形態において、制御装置20、特に、刺激回路及び関連するプログラミングは、プローブ組立体50に設けられ又は該プローブ組立体50により提供される遠隔スイッチからの信号を受け取り、また、一連の別個の漸増ステップに渡ってスイッチ信号に応答して送り出された刺激エネルギの連続的な増大又は減少を促進し得るようにされている。
【0045】
誘発電位の監視装置の一部として採用されるプローブ組立体50の1つの可能な使用状態について図6に関して説明する。図6には、人間の患者の腰椎領域180の骨格部材の拡大後方図が示されている。腰椎領域180は、第一の腰椎骨182と、第二の腰椎骨184と、第三の腰椎骨186と、第四の腰椎骨188と、第五の腰椎骨190と、癒合した椎骨から成る仙骨192とを含む。第四の腰椎骨188の肉茎194には、脊柱安定化術の一部として肉茎穴196が設けられている。肉茎穴196は、外科医により形成し、また、外科的術が必要とするようにタッピングし(すなわちねじ立てし)又は拡張することができる。
【0046】
肉茎穴196の配置を検査するため、本発明の誘発電位の監視システム10(図1)を採用することができる。1つの実施の形態において、感知電極又は記録電極(図示せず)がインパルスを感知し得るよう適宜な位置にて(例えば、筋肉、脊柱、末梢神経等にて又はこれらに沿って)患者に配置される。更に、接地電極(図示せず)を患者に取り付ける。その後、システム10を始動させる。外科医は刺激ハンドピース70を操作し且つ刺激プローブ72を肉茎穴196内に挿入する。外科医は、スイッチ78を動かすことにより刺激プローブ72の電気的刺激を開始させることができる。刺激プローブ72に送り出された刺激レベルは、上記の図4Aに関して最も良く説明したように、スイッチ78の適宜な動作によって一連の別個の漸増ステップに渡って連続的に漸増又は漸減させることができる。更に、外科医は、スイッチ78を瞬間的に押すことにより監視装置32(図1)からのデータを印刷し(「スクリーンの印刷」)又は異なる機能を促すことができる。この点に関して、監視装置32は、外科医に対して刺激プローブ72に関する刺激レベル及びその他のデータを視覚的に表示する。
【0047】
一例としての誘発電位の監視方法を実行する間、外科医は、スイッチ78を適宜な方向に向けてピッチ動作及び(又は)ロール動作させることにより刺激プローブ72に送り出される刺激レベルを選択的に漸増又は漸減させる。例えば、外科医は、刺激エネルギが漸増的に所望の値に近づく迄、スイッチ78を第一の時間、ピッチ動作した前方位置に保持することができる。次に、外科医は、所望の刺激エネルギのレベルが得られる迄、スイッチ78をピッチ動作した前方位置及び(又は)ピッチ動作した後方位置から短時間動かし且つ解放することができる。この刺激レベルにて誘発電位を監視した後、外科医は、所望であれば、スイッチ78を、別の時間、ピッチ動作した前方位置に保持することにより刺激エネルギのレベルを更に増大させることができ、この監視過程を反復することができる。更に、最後に、外科医は、スイッチ78を押し且つ1秒以上、保持することにより刺激プローブ72に送り出される刺激エネルギを停止させることができる。この態様にて、外科医は、制御装置20(図1)の遠方にて、スイッチ78の動作を介して一連の別個の漸増ステップに渡って刺激プローブ72に送り出され且つ該刺激プローブ72によって送り出された電気刺激レベルを連続的に変化させ且つ制御することができる。この方法を実行する間、誘発電位は外科医によって監視される。システム10によって刺激エネルギに対する応答が最小又は零であると感知されたならば、外科医は、肉茎穴196が許容可能であると判断することができる。これと逆に、システム10によってある誘発電位が感知されるならば、外科医は、肉茎穴196の代替的な位置を選ぶ必要があると決定することができる。
【0048】
上述した肉茎穴の検査方法は、誘発電位の監視システム10(図1)、特に、本発明に従ったプローブ組立体50の1つの可能な適用例である。その他の多数の誘発電位の監視方法が本発明により等しく利益を享受するであろう。かかる方法の例は、その幾つかを挙げるならば、視神経の監視、眼球外神経の監視、三叉神経の監視、顔面神経の監視(例えば、耳外科手術の一環として)、蝸牛神経の監視、迷走神経の監視、脊髄副神経の監視、舌下神経の監視、脊髄の監視、反回神経の監視、甲状腺及び副甲状腺)の外科手術等を含むが、これらにのみ限定されるものではない。
【0049】
図7は、本発明に従った代替的なプローブ組立体200の斜視図である。プローブ組立体200は、ホイールスイッチ204を保持する刺激ハンドピース202を有する。ホイールスイッチ204は、上述したジョイスティック型スイッチ78(図2)と類似しており、ピッチ動作及び軸方向動作範囲に渡って可動である。特に、ホイールスイッチ204は、刺激ハンドピース202内の制御回路112(図2)に連結されたアクチュエータ(図示しないが、上述したアクチュエータ115(図3A)と類似)を有しており、スイッチ204のピッチ動作及び軸方向への動きによってアクチュエータが制御装置20(図1)内の刺激器回路に信号を送り、プローブ組立体50(図1)のピッチ動作及び軸方向への動きに関して実質的に上述したように、一連の別個の漸増ステップに渡って刺激プローブ72に送り出される刺激レベルを遠隔的に且つ連続的に変化させる。
【0050】
図8は、本発明に従った別の代替的な実施の形態のプローブ組立体210の斜視図である。プローブ組立体210は、ロッカスイッチ214を有する刺激器ハンドピース212を含む。ロッカスイッチ214は、ピッチ動作及び軸方向への動作範囲に渡って可動である。特に、ロッカスイッチ214は、刺激ハンドピース212内の制御回路112(図2)に連結されるアクチュエータ(図示しないが、図3Aのアクチュエータ115と類似)を有しており、ロッカスイッチ214のピッチ動作及び軸方向への動作によってアクチュエータは、制御装置20(図1)内の刺激器回路に信号を送り、プローブ組立体50(図1)のピッチ動作及び軸方向への動作に関して実質的に上述したように、一連の別個の漸増ステップに渡って刺激プローブ72に送り出される刺激レベルを遠隔的に且つ連続的に変化させる。
【0051】
誘発電位の監視用の刺激器ハンドピースの特定の実施の形態について図示し、説明したが、当該技術の当業者には、本発明の範囲から逸脱せずに、図示し且つ説明した特定の実施の形態に置換して多岐に亙る代替的及び(又は)等価的な実施例が使用可能であることが理解されよう。このため、本出願は、刺激プローブに送り出された刺激レベルを遠隔的に且つ連続的に制御するスイッチを有する誘発電位の監視用の刺激ハンドピース及びシステムの任意の適用例又は変更例を包含することを意図するものである。本発明は、請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の1つの実施の形態によるプローブ組立体を示す誘発電位の監視システムの斜視図である。
【図2】図1のシステムのプローブ組立体構成要素を示す分解図である。
【図3A】3Aは、本発明の1つの実施の形態に従ってプリント回路板に連結されたスイッチを有する、図2のプローブ組立体の一部分を示す分解図である。
【図3B】3Bは、スイッチをプリント回路板と接続する状態を示す、本発明に従った図2のプローブ組立体の一部分を示す簡略化した電気的線図である。
【図4】4Aは、本発明に従ったスイッチの自由度を示す、図2のプローブ組立体の頂面図である。
【0053】
4Bないし4Eは、本発明の実施の形態に従った少なくとも1度の自由度を通じてスイッチの選んだ動作状態を示す、図2のプローブ組立体の側面図である。
【図5】図2のプローブ組立体からの信号に応答する制御装置の作動を示すブロック図である。
【図6】肉茎穴を検査することを含んで、本発明に従った誘発電位の監視システムの1つの適用例を示す図である。
【図7】本発明に従って回転ホイールスイッチを採用する、1つの代替的な実施の形態のプローブ組立体を示す斜視図である。
【図8】本発明に従ってロッカアームスイッチを採用する、別の代替的な実施の形態のプローブ組立体を示す斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘発電位の監視システムにおいて、
刺激器回路を有する制御装置と、
該制御装置に電気的に連結されたプローブ組立体とを備え、該プローブ組立体は、
刺激プローブと、
刺激プローブを選択的に維持する刺激器ハンドピースとを有し、該ハンドピースは、
取り囲まれた領域を画成するハンドルと、
該取り囲まれた領域内に配設され且つ刺激器回路と電気的に接続された制御回路と、
制御回路に電気的に連結され且つハンドルの外側部分まで伸びるスイッチとを有し、
スイッチの動きによって刺激器回路が刺激プローブに送り出される刺激エネルギのレベルを連続的に変化させるよう遠隔的に促されるようにされた、誘発電位の監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
刺激プローブは神経プローブである、誘発電位の監視システム。
【請求項3】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
プローブ組立体は単極プローブ組立体である、誘発電位の監視システム。
【請求項4】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
プローブ組立体は双極プローブ組立体である、誘発電位の監視システム。
【請求項5】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
制御装置は、刺激プローブにより送り出された刺激エネルギに対する患者の応答を記録し得るようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項6】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチの動きによって刺激プローブに送り出される刺激エネルギのレベルが一連の別個の順序的なステップに渡って連続的に変化するようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項7】
請求項6に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
制御装置を通じて利用可能な別個の増分的刺激エネルギのレベルのステップの任意の1つを選ぶようスイッチが作動可能であるようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項8】
請求項6に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチの動きに応答して非直線状の態様にて刺激プローブに送り出された刺激エネルギのレベルを漸増又は漸減させ得るようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項9】
請求項6に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチの動きに応答して順序的な態様にて刺激プローブに送り出される刺激エネルギのレベルが自動的に増加又は減少し得るようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項10】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチの動きによって刺激プローブにより送り出される刺激エネルギのレベルが漸増するようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項11】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチの動きによって刺激プローブよりに送り出される刺激エネルギのレベルが漸減するようにする、誘発電位の監視システム。
【請求項12】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
刺激プローブは、刺激状態及び非刺激状態にて作動可能であり、
スイッチを押し且つ保持することにより、刺激プローブへの刺激エネルギの送り出しが停止するようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項13】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
制御装置と接続された補助的装置を更に備え、
スイッチを押すことによって制御装置が補助的装置の作動を促すようにされる、誘発電位の監視システム。
【請求項14】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
刺激器ハンドピースは、ハンドルから伸び且つ制御装置に連結し得る形態とされたケーブルを更に備える、誘発電位の監視システム。
【請求項15】
請求項14に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
ケーブルはエネルギ供給ケーブル及び制御ケーブルを画成する二重ケーブルであり、
制御回路は制御ケーブルに電気的に連結され、
エネルギ供給ケーブル及び制御ケーブルの双方は、制御装置に電気的に連結される、誘発電位の監視システム。
【請求項16】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、スイッチは、
アクチュエータと、
該アクチュエータから伸びるポストと、
該ポストに連結されたパッドとを備える、誘発電位の監視システム。
【請求項17】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチは、長手方向にピッチ動作し且つ横方向にロール動作する形態とされる、誘発電位の監視システム。
【請求項18】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチは、取り囲まれた領域からハンドルの外側部分まで伸びる回動可能なロッカアームである、誘発電位の監視システム。
【請求項19】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチは、取り囲まれた領域内に取り付けられ且つハンドルの外側部分まで伸びる指操作ホイールである、誘発電位の監視システム。
【請求項20】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチは4度の自由度を有する、誘発電位の監視システム。
【請求項21】
請求項1に記載の誘発電位の監視システムにおいて、
スイッチは4度以上の自由度を有する、誘発電位の監視システム。
【請求項22】
誘発電位の監視システムと共に使用される刺激器ハンドピースにおいて、
取り囲まれた領域を画成するハンドルと、
取り囲まれた領域内に配設され且つ刺激プローブを選択的に受け入れる形態とされたプローブコネクタと、
取り囲まれた領域内に配設され且つ制御装置と電気的に連通された制御回路と、
該制御回路に電気的に連結され且つハンドルの外側部分まで伸びて、少なくとも3度の自由度を有するスイッチとを備え、
スイッチの動きによって制御装置に送り出される電気的信号が遠隔的に変化するようにした、刺激器ハンドピース。
【請求項23】
請求項18に記載の刺激器ハンドピースにおいて、スイッチは、
アクチュエータと、
該アクチュエータから伸びるポストと、
該ポストに連結されたパッドとを有する、刺激器ハンドピース。
【請求項24】
請求項19に記載の刺激器ハンドピースにおいて、
ポストは、アクチュエータに対して可動である、刺激器ハンドピース。
【請求項25】
請求項20に記載の刺激器ハンドピースにおいて、
アクチュエータは、アクチュエータに対するポストの位置に依存して異なる信号を発生させ得るようにされる、刺激器ハンドピース。
【請求項26】
請求項18に記載の刺激器ハンドピースにおいて、
スイッチは、長手方向にピッチ動作し且つ横方向にロール動作する形態とされる、刺激器ハンドピース。
【請求項27】
請求項18に記載の刺激器ハンドピースにおいて、
単一のスイッチを特徴とする、刺激器ハンドピース。
【請求項28】
誘発電位システムの刺激プローブの刺激レベルを遠隔的に制御する方法において、
刺激器ハンドピースに連結された刺激器プローブを有するプローブ組立体であって、前記刺激器ハンドピースは、
取り囲まれた領域を画成するハンドルと、
取り囲まれた領域内に配設され且つ遠隔制御装置内に配設された刺激器回路に電気的に連結された制御回路と、
制御回路に電気的に連結され且つハンドルの外側部分まで伸びるスイッチとを有する、前記プローブ組立体を提供するステップと、
刺激プローブを解剖学的身体部分に接触させるステップと、
スイッチを動かして刺激プローブにより送り出される刺激エネルギのレベルを変化させるステップと、
送り出された刺激エネルギに対する患者の生理学的応答を電子的に記録するステップとを備える、刺激レベルを遠隔的に制御する方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法において、
スイッチを動かすステップは、制御回路をトリガーさせて刺激器回路と連通するようにするステップを含む、方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法において、
スイッチを動かすステップは、一連の別個の増分的ステップに渡って刺激プローブにより送り出された刺激エネルギの連続的な変化を促す、方法。
【請求項31】
請求項28に記載の方法において、
スイッチを第一の位置に保持して一連の別個の増分的ステップに渡って刺激プローブにより送り出される刺激エネルギのレベルを連続的に増加させるステップを更に備える、方法。
【請求項32】
請求項28に記載の方法において、
スイッチを第一の位置に保持し一連の別個の増分的ステップに渡って刺激プローブにより送り出される刺激エネルギのレベルを連続的に減少させるステップを更に備える、方法。
【請求項33】
請求項28に記載の方法において、
スイッチをトグル動作させて刺激プローブにより送り出される所望の刺激エネルギのレベルを実現するステップを更に備える、方法。
【請求項34】
請求項28に記載の方法において、
刺激プローブは筋肉と接触する、方法。
【請求項35】
請求項28に記載の方法において、
刺激プローブは神経と接触する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−508049(P2008−508049A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523784(P2007−523784)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/026692
【国際公開番号】WO2006/015069
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(506298792)ウォーソー・オーソペディック・インコーポレーテッド (366)
【Fターム(参考)】