語学学習用定期刊行物の配布システム
【課題】高い学習効果を得ることができる語学学習用定期刊行物を、学校等の語学学習機関の生徒や教師等に広く実質的に無料で配布することができる語学学習用定期刊行物の配布システムを提供する。
【解決手段】語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにした。また、前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声や文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されていてもよい。さらに、前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信され、前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにしてもよい。
【解決手段】語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにした。また、前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声や文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されていてもよい。さらに、前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信され、前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにしてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、学校等の語学学習機関に対して、語学学習用の刊行物を定期的かつ実質的に無料で配布するようにした語学学習用定期刊行物の配布システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、語学の学習において、例えば中学校や高等学校等の語学学習機関で英語を学習するような場合には、文法事項の理解、英単語や英熟語等の暗記あるいは長文の読解力等を養うことが必要とされている。さらには、高校入試や大学入試等においてはほとんどの場合、長文読解やヒアリングに関する問題が出題されるなど、英語の文章を読むだけではなく、耳で聴いて勉強することの重要度も一層増してきている。
【0003】
語学の学習に用いられるものとして、例えば、次のような学習用教材も提案されている(例えば、特許文献1参照)。この学習用教材は、複数のシートを綴じることにより形成され、かつ言語が記載された言語シート冊子部を有すものであって、該言語シートの冊子部の見開き左側頁には、データ記録再生装置によりその発音に対応する音声データが再生される言語の単語の意味と関連したイラストが設けられ、該言語シート冊子部の見開き右側頁、前記折り返し頁シートの内側頁及び外側頁にはそれぞれ前記単語、単語の用例及び単語の書き込み部が設けられるものである。前記学習用教材を用いることで、言語シート冊子部に記載された英単語を学習し、データ記録再生装置によって発音を再生して、その英単語の発音を実際に聴いて学習することができる。
【0004】
しかしながら、上記のような学習用教材は、中学校や高等学校等で学ぶ重要語句がただ単に羅列されていたり、学校の授業で用いられる教科書の内容に似通っていることが多い。さらに、通常の学習用教材は一度購入すればその教材を継続して使用するので、当然のことながら、その間に前記教材のコンテンツが変わるようなことはなく、目新しさや面白味に欠ける嫌いがある。加えて、一般的に語学の学習用教材は高価であり、学校等の語学学習機関が英語の授業の一環として、あるいは家庭学習のための課題等として、個々の生徒にこれらの学習教材を配布して用いることは経済的に極めて困難である。
【特許文献1】特開2004−198818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は前記の点に鑑みなされたもので、高い学習効果を得ることができる語学学習用刊行物を、定期的に学校等の語学学習機関の生徒や教師等に広く実質的に無料で配布することができる語学学習用定期刊行物の配布システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、請求項1の発明は、語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにしたことを特徴とする語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0007】
また、請求項2の発明は、前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声がインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0008】
さらに、請求項3の発明は、前記語学学習用頁のコンテンツの文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1又は2に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0009】
請求項4の発明は、前記語学学習用頁が時事情報を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0010】
請求項5の発明は、前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0011】
請求項6の発明は、前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにした請求項5に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明に係る語学学習用定期刊行物の配布システムによると、語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにしたため、前記語学学習機関の生徒、教師等は様々なコンテンツを有する学習効果の高い語学学習用定期刊行物を定期的に無料で使用することができる。また、いわゆる従来のフリーペーパー等とは異なり、語学学習用定期刊行物を配布する対象が明確であるため、広告内容や広告期間を絞ることができる。しかも、前記定期刊行物は語学学習機関に大量の部数が配布されると共に確実に配布されるため、広告効果が極めて高いものである。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1において、前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声がインターネットを通じダウンロード可能に配信されているため、一度、朗読音声をダウンロードすれば何度でも繰り返し聴くことができ、ヒアリングの力を効果的に養うことができる。また、語学学習用定期刊行物と併用することで、より一層学習効果を高めることができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2において、前記語学学習用頁のコンテンツの文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されているため、携帯電話等の端末装置にダウンロードすれば、語学学習用定期刊行物を持ち歩かなくても、いつでも気軽に学習することができる。また、前記文字データを用いて、学習する者の目的に応じて編集したりするなどして利用することも可能である。
【0015】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記語学学習用頁が時事情報を含むため、初めて読む英文であってもある程度内容を想像することができ、比較的容易に読むことができる。また、政治、経済、スポーツ等のタイムリーな情報であるため、学習をする者がより興味を持って読むことができる。
【0016】
請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されているため、前記語学学習用頁の内容を前記和訳データを参照して確認することができる。
【0017】
請求項6の発明によれば、請求項5において、前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにしたため、前記特定の者がその和訳データを管理することで計画的に学習を進めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1は語学学習用定期刊行物の語学学習用頁の一例を示す概略平面図、図2は前記定期刊行物の学習用頁の別例を示す概略平面図、図3は前記定期刊行物の広告用頁の例を示す概略平面図、図4はこの発明の語学学習用定期刊行物の配布システムの一実施例を示す概略構成図、図5は語学学習用定期刊行物の学習用頁に関する各データをインターネットを通じて配信する構成を示す概略構成図である。
【0019】
図1ないし図4に示されるように、この発明の実施例である語学学習用定期刊行物の配布システムは、語学学習用頁11と広告用頁31とからなる語学学習用の定期刊行物10であって、前記広告用頁31の広告料によって学校等の語学学習機関L1,L2に実質的に無料で配布するようにしたものである。
【0020】
まず、語学学習用定期刊行物10は、語学を学習するために定期的に発行される刊行物であり、語学として、例えば、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語及びスペイン語等が挙げられる。また、前記語学学習用定期刊行物10は、例えば1ヶ月に2回、1週間に1回等のように定期的に発行される。そのため、通常の問題集やテキストなどの冊子と比較して、後述のように最新の情報や様々な内容を含めることができる。
【0021】
この語学学習用定期刊行物10は、図1ないし図3に示されるように、語学学習用頁11と広告用頁31とからなる。語学学習用頁11は、定期的に刊行されるその期間に対応させて、学習しやすいような適度な頁数であることが好ましい。また、語学学習用頁11と広告用頁31の頁数の割合は特に限定はなく、実施例の語学学習用定期刊行物10では、前半の頁には図1及び図2に示すような語学学習用頁11、後半の頁には図3から理解される広告用頁31が形成され、それぞれの頁数の割合は概ね同程度に構成される。
【0022】
この実施例における語学学習用定期刊行物10は、英語学習用の定期刊行物であり、図1に示される語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11は、英語の文章、イラスト、絵、写真等が含まれる本文12を有し、そのコンテンツとして、様々な内容のものを含めることができ、定期的に内容を変更することもできる。例えば、語学学習用定期刊行物10を利用して学習する者の年代、英語の学力レベルあるいは嗜好に応じるなどして語学学習用頁11のコンテンツが選択される。図1の実施例では、語学学習用頁11のコンテンツとして時事情報13が含まれ、前記時事情報13は、社会、スポーツ、ビジネス、政治、暮らし、国際、文化・芸能・映画及びサイエンス、イベント等に関する最新の情報、注目度の高い情報等が挙げられる。
【0023】
上記のような時事情報13が写真やイラスト14と共に語学学習用頁11に含まれると、例えば、語学学習用定期刊行物10を利用する者は、その本文12の英語の文章を初めて読むような場合であっても、そこに記載されている内容をある程度想像して読むことができる。また、この学習用定期刊行物10は、定期的に発行されるものであり、前記時事情報は13は社会、政治、スポーツ、イベント等のタイムリーな情報であるため、興味のある分野であればなおさら、多少わからない単語があっても容易に読み進むことができる。そのため、教科書や問題集の文章よりも気軽に読みやすく、英語の文章に多く慣れることができ、高校入試や大学入試等で要求される長文読解力や速読力も養うことができる。なお、英語が苦手な者や英語の読解能力の比較的低い者でも興味を持って楽しめるように、語学学習用頁11のコンテンツとして英語のクロスワードパズル、占い、音楽のヒットチャート等が含まれていてもよい。
【0024】
ところで、語学学習用定期刊行物10が例えば、中学生向けの学習用定期刊行物であったような場合、語学学習用頁11のコンテンツによっては、中学校では習わないような英単語や英熟語が本文12の英文中に出てくる場合がある。特に、そのコンテンツに時事情報が含まれる場合は、本文12中におけるその割合が多くなることが懸念される。そこで、図1に示されるように、この語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11において、本文12の英文中に出てくる前記英単語や英熟語は、特定語句21として他の文字と色や大きさを変更したり、枠囲み18をしたり、下線を付すなどして他の文字と異なる態様とされてもよい。なお、前記特定語句は特に限定されず、どのような基準で設けられてもよい。
【0025】
そして、例えば、図1のような英語の文章が記載された語学学習用頁11の本文12とは別に、図2に示す語学学習用頁11(11a)に、コンテンツのテーマ毎にまとめた前記特定語句21に対する和訳22が記載される注釈欄20が設けられる。この注釈欄20が設けられることで、仮に、図1に示す語学学習用頁11の本文12中における特定語句21によってその文章の理解が困難となるような場合であっても、図2の別の語学学習用頁11aの注釈欄20を参照することでその意味を把握でき、再び読み進めることができる。また、手元に辞書がないような場合にも便利である。一方、語学学習用頁11の本文12中に多少意味の分からない英単語、英熟語が出てきても、読み進めていくことができる者は、他の語学学習用頁11aに記載された注釈欄20を見ないようにするなどして、その者の英語の能力に合わせて利用することができる。
【0026】
加えて、前記語学学習用頁11のコンテンツの文字データは、この語学学習用定期刊行物10を学習、利用する者が、インターネット100を通じて携帯電話やパーソナルコンピュータ(パソコン)、通信機能を有する携帯情報端末(PDA)等の端末装置MやCD−ROM、DVD−ROM、フラッシュメモリ等の各種記憶媒体にダウンロード可能に配信されていてもよい(図5参照)。この文字データには、語学学習用頁11の本文12に記載された文字、写真、イラスト及び前記注釈欄20等を含めたコンテンツがそのままPDF(portable document format)形式で文書ファイルとされたり、前記本文12のコンテンツの文字部分のみがテキストファイルとされているもの等が含まれる。
【0027】
このような前記文字データについて、例えば、学習をする者が、携帯電話等に語学学習用頁11のコンテンツの文字データをダウンロードした場合、語学学習用定期刊行物10を持ち歩く必要がないのでかさばらず、端末装置があればいつでもどこでも学習することができる。また、パソコンなどに前記文字データをダウンロードしたようなときは、学習する者の目的に応じて、文字データから重要単語や頻出英熟語を抜き出して表にするなどして、自由に加工・編集して学習することができる。また、パソコンのディスプレイ上に表示させて、わからない英単語をマウスでクリックすると和訳が表示されたりするように構成されてもよい。さらに、前記文字データはパソコンに接続されたプリンタを用いて印刷することができ、学習したい部分だけを印刷して使用したり、図2のような注釈欄20が記載された語学学習用頁11aのみをプリントアウトして、その注釈欄20を参照しながら図1の語学学習用頁11の本文12を読むこと等も可能である。なお、前記文字データは、配信を希望する者に対して有料でダウンロードできるように構成されてもよい。
【0028】
さらに、前記語学学習用頁11の和訳データがインターネット100を通じてダウンロード可能に配信されていてもよい(図5参照)。この和訳データは、語学学習用頁11のコンテンツ毎にテキストファイル等とされる。通常、語学を学習するためのテキストや問題集にそのまま英文に対する和訳が記載されていると、学習者が容易に和訳を参照することが可能であり、なかなか英文の読解力が向上しないことが懸念される。一方、全く和訳を参照できない場合には、学習者は自分が読んだ英文について、その内容が理解できているのか、それとも間違っているのか判断することができない。そこで、必要に応じて学習者が和訳データをダウンロードできるようにすることで、語学学習用頁11の本文12を読んだ後に自分の理解した内容と和訳の内容が同じであるかどうかを確認することができ、極めて効果的かつ効率よく学習することができる。
【0029】
なお、前記和訳データは特定の者のみがダウンロードできるようにしてもよい。前記語学学習用定期刊行物10は、学校等の語学学習機関に配布されるものであるため、学校の授業で語学学習用定期刊行物10を使用するような場合等は、和訳データを教師のみがパソコン等の端末装置MXにダウンロードして、授業の進行に合わせて紙資料としてプリンタで印刷して生徒に配布することなども可能である。そのため、より計画的に学習することができる。
【0030】
また、前記語学学習用頁11のコンテンツの朗読音声がインターネット100を通じてダウンロード可能に配信されるように構成されてもよい(図5参照)。朗読音声は、語学学習用頁11の本文12のコンテンツに記載された外国語を母国語とするネイティブ(本国人)による朗読音声とすることが好ましい。前記朗読音声はMP3(MPEG−1 Audio Layer−3)形式の圧縮ファイル等とされた音声データが、前記文字データ及び前記和訳データのダウンロードの場合と同様に、前記端末装置や各種記憶媒体等にダウンロードすることができる。加えて、ハードディスクが搭載されたポータブルオーディオプレーヤー等の携帯音楽機器装置にダウンロードすることも可能である。
【0031】
前記音声データは一度ダウンロードすれば繰り返し再生して聴くことができ、語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11のコンテンツを何度も耳から聴くことによって、ヒアリング(リスニングともいう)の能力を格段に向上させることができる。例えば、音楽再生機能が付いた携帯電話や携帯音楽機器装置を用いて前記音声データを再生する場合は、いつでもどこでも朗読音声を耳で聴いて学習することができ、さらに、通常はイヤホンで聴くので、電車の中や図書館の自習室等でも周囲に迷惑を掛けることなく学習することができる。また、ただ単に朗読音声を聴くだけではなく、語学学習用定期刊行物10を併用することで、語学学習用頁11の本文12を参照して英単語の発音を確認しながら聴くことなどができるので、より一層学習効果が高くなる。近年では、高校入試や大学入試あるいは資格試験等において、ヒアリングに関する問題が頻出されており、この語学学習用定期刊行物10及び前記朗読音声の音声データを利用してヒアリングの力を高めることができ、試験対策等としても極めて有効である。
【0032】
一方、広告用頁31は、図3に示されるように、各種の広告32が記載され、広告用頁31の頁数やそのレイアウト等は、広告の掲載を希望する広告依頼主に応じるなどして適宜調整される。この語学学習用定期刊行物10は、街頭で配布されたり、駅のスタンドに置かれるような不特定の者を対象とする一般的なフリーペーパー等とは異なり、学校等の語学学習機関に配布されるものであるため、一度に数10万部等の大量の部数が配布される。さらに、定期的に配布されるものであるため、その後の発行部数も相当の部数が確保されており、それぞれの生徒、学生や教師等の手元に直接的かつ確実に配布される。また、配布される対象が明確であるため、広告の内容や時期も絞り込みやすい。加えて、語学学習用定期刊行物10は学校の授業や家庭学習で定期的に用いられると共に、生徒、学生、教師等が何度も繰り返して前記定期刊行物を開いて学習するので、広告を目にする回数も自然と多くなり、印象に残りやすい。また、生徒等が家庭に前記定期刊行物を持ち帰って、その家族が前記定期刊行物10を開いて広告に触れることもある。そのため、前記語学学習用定期刊行物10の広告用頁31に広告を掲載すると、極めて高い宣伝効果が得られる。
【0033】
続いて、この発明の実施例である語学学習用定期刊行物の配布システムを図4を用いて説明する。まず、前記語学学習用定期刊行物10の提供業者Aは、語学学習用定期刊行物10の図3に示すような広告用頁31に広告32の掲載を希望する広告依頼主C1,C2,C3・・・から、それぞれ広告料を受領する。そして、その広告料を基に提供業者Aによって語学学習用定期刊行物10が作製されて、学校等の語学学習機関L1,L2,・・・に実質的に無料で、2週間に1回などの割合で定期的に配布される。ここで前記語学学習機関として、小学校、中学校、高等学校、専門学校、専修学校、短期大学、大学等の各種の学校やいわゆるの学習塾や予備校等が挙げられる。
【0034】
次に、前記提供業者Aから語学学習機関L1,L2,・・・に送付された語学学習用定期刊行物10は、前記各語学学習機関L1及びL2において、生徒、教師等の利用者P11,P12,P13・・・及びP21,P22,P23・・・にそれぞれ配布される。なお、配布された語学学習用定期刊行物10は、各々の語学学習機関L1,L2や利用者P11,P12,P21,P22の目的に応じて用いることができ、例えば、語学学習機関の授業で教材として用いられたり、家庭学習用あるいは課題等として利用されることができる。
【0035】
前記語学学習用定期刊行物の配布において、例えば、中学校のような語学学習機関から語学学習用定期刊行物の配布の希望、申し込みがあったときに、各中学校の全校生徒、教師、関係者等に配布する場合、1つの中学校に概ね数100部という多くの部数を一度で発送することができ、極めて経済的かつ効率的である。なお、実質的に無料で配布するとは、具体的には各学校で所定部数以上(例えば20部以上など)の申し込みがなかった場合や、一度ある語学学習機関に送付した後に、他にも希望者があって追加で数部のみ送付して欲しい等の要望があった場合に、提供業者Aが適宜送料や手数料等を受領することもできることを意味する。
【0036】
次に、図5に示されるように、前記利用者がそれぞれの端末装置Mに図1及び図2の語学学習用頁11のコンテンツの文字データ、朗読音声の音声データをインターネット100を通じダウンロードする場合の一例を説明する。まず、語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11のコンテンツの文字データは、前記語学学習用定期刊行物10の提供業者Aのサーバ60に文字データのデータベース61として蓄積される。同様に、前記語学学習用頁11のコンテンツの朗読音声の音声データ及び前記語学学習用頁11の和訳データが、それぞれ音声データのデータベース62及び和訳データのデータベース63として前記サーバ60に蓄積される。なお、前記サーバ60は、語学学習用定期刊行物10を提供する提供業者Aによって、設置され運営管理される。
【0037】
前記サーバ60は、利用者が操作する前述のパソコンや携帯電話等の端末装置Mから前記文字データの配信要求データを受け、その配信要求データに応じて、文字データのデータベース61から前記文字データを取り出して、インターネット100を介して利用者の端末装置Mに配信する。また、前記音声データの場合も同様に、端末装置Mからの音声データの配信要求データを受信したサーバ60は、音声データベース62の音声データを取り出してインターネット100を経由して前記端末装置Mへ配信する。前記各データの配信方法は、最新版の語学学習用定期刊行物10のコンテンツに関する前記文字データ及び音声データだけではなく、既に配布済みの語学学習用定期刊行物10の前記各データについてもダウンロード可能に配信されてもよく、また、語学学習用定期刊行物10の学習用頁11の内容毎、頁毎等のように配信方法は当業者に自明な範囲で適宜変更可能である。
【0038】
一方、この実施例において、図1及び図2のような語学学習用頁11のコンテンツの和訳データは、例えば、語学学習機関の教師等のような特定の者のみがダウンロードできるように構成される。まず、前記特定の者は、あらかじめ前記和訳データをダウンロードするためのパスワード情報を語学学習用定期刊行物10の提供業者Aから受け取る。そして、前記特定の者は端末装置MXを使って、インターネット100を介してサーバ60へパスワード情報を含めた和訳の配信要求データを送信する。サーバ60は、パスワード情報を有する和訳の配信要求データを受信すると、特定の者からの配信要求データであるか否かを判断して、パスワード情報を用いて和訳データのデータベース63から和訳データを取り出して、該和訳データをインターネット100を経由して端末装置MXに送信する。
【0039】
なお、この発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて構成の一部等を適宜変更することができる。実施例では、英語の語学学習用定期刊行物について説明したが、ドイツ語やフランス語等の他の外国語であってもよい。また、語学学習用頁や広告用頁のコンテンツ、レイアウト等は当業者に自明な範囲で自由に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】語学学習用定期刊行物の語学学習用頁の一例を示す概略平面図である。
【図2】前記定期刊行物の学習用頁の別例を示す概略平面図である。
【図3】前記定期刊行物の広告用頁の概略平面図である。
【図4】この発明の語学学習用定期刊行物の配布システムの一実施例を示す概略構成図である。
【図5】語学学習用定期刊行物の提供業者のサーバから各データを配信する構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0041】
10 語学学習用定期刊行物
11 語学学習用頁
13 時事情報
31 広告用頁
32 広告
100 インターネット
L1,L2 語学学習機関
【技術分野】
【0001】
この発明は、学校等の語学学習機関に対して、語学学習用の刊行物を定期的かつ実質的に無料で配布するようにした語学学習用定期刊行物の配布システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、語学の学習において、例えば中学校や高等学校等の語学学習機関で英語を学習するような場合には、文法事項の理解、英単語や英熟語等の暗記あるいは長文の読解力等を養うことが必要とされている。さらには、高校入試や大学入試等においてはほとんどの場合、長文読解やヒアリングに関する問題が出題されるなど、英語の文章を読むだけではなく、耳で聴いて勉強することの重要度も一層増してきている。
【0003】
語学の学習に用いられるものとして、例えば、次のような学習用教材も提案されている(例えば、特許文献1参照)。この学習用教材は、複数のシートを綴じることにより形成され、かつ言語が記載された言語シート冊子部を有すものであって、該言語シートの冊子部の見開き左側頁には、データ記録再生装置によりその発音に対応する音声データが再生される言語の単語の意味と関連したイラストが設けられ、該言語シート冊子部の見開き右側頁、前記折り返し頁シートの内側頁及び外側頁にはそれぞれ前記単語、単語の用例及び単語の書き込み部が設けられるものである。前記学習用教材を用いることで、言語シート冊子部に記載された英単語を学習し、データ記録再生装置によって発音を再生して、その英単語の発音を実際に聴いて学習することができる。
【0004】
しかしながら、上記のような学習用教材は、中学校や高等学校等で学ぶ重要語句がただ単に羅列されていたり、学校の授業で用いられる教科書の内容に似通っていることが多い。さらに、通常の学習用教材は一度購入すればその教材を継続して使用するので、当然のことながら、その間に前記教材のコンテンツが変わるようなことはなく、目新しさや面白味に欠ける嫌いがある。加えて、一般的に語学の学習用教材は高価であり、学校等の語学学習機関が英語の授業の一環として、あるいは家庭学習のための課題等として、個々の生徒にこれらの学習教材を配布して用いることは経済的に極めて困難である。
【特許文献1】特開2004−198818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は前記の点に鑑みなされたもので、高い学習効果を得ることができる語学学習用刊行物を、定期的に学校等の語学学習機関の生徒や教師等に広く実質的に無料で配布することができる語学学習用定期刊行物の配布システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、請求項1の発明は、語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにしたことを特徴とする語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0007】
また、請求項2の発明は、前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声がインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0008】
さらに、請求項3の発明は、前記語学学習用頁のコンテンツの文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1又は2に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0009】
請求項4の発明は、前記語学学習用頁が時事情報を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0010】
請求項5の発明は、前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【0011】
請求項6の発明は、前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにした請求項5に記載の語学学習用定期刊行物の配布システムに係る。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明に係る語学学習用定期刊行物の配布システムによると、語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにしたため、前記語学学習機関の生徒、教師等は様々なコンテンツを有する学習効果の高い語学学習用定期刊行物を定期的に無料で使用することができる。また、いわゆる従来のフリーペーパー等とは異なり、語学学習用定期刊行物を配布する対象が明確であるため、広告内容や広告期間を絞ることができる。しかも、前記定期刊行物は語学学習機関に大量の部数が配布されると共に確実に配布されるため、広告効果が極めて高いものである。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1において、前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声がインターネットを通じダウンロード可能に配信されているため、一度、朗読音声をダウンロードすれば何度でも繰り返し聴くことができ、ヒアリングの力を効果的に養うことができる。また、語学学習用定期刊行物と併用することで、より一層学習効果を高めることができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2において、前記語学学習用頁のコンテンツの文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されているため、携帯電話等の端末装置にダウンロードすれば、語学学習用定期刊行物を持ち歩かなくても、いつでも気軽に学習することができる。また、前記文字データを用いて、学習する者の目的に応じて編集したりするなどして利用することも可能である。
【0015】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記語学学習用頁が時事情報を含むため、初めて読む英文であってもある程度内容を想像することができ、比較的容易に読むことができる。また、政治、経済、スポーツ等のタイムリーな情報であるため、学習をする者がより興味を持って読むことができる。
【0016】
請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されているため、前記語学学習用頁の内容を前記和訳データを参照して確認することができる。
【0017】
請求項6の発明によれば、請求項5において、前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにしたため、前記特定の者がその和訳データを管理することで計画的に学習を進めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1は語学学習用定期刊行物の語学学習用頁の一例を示す概略平面図、図2は前記定期刊行物の学習用頁の別例を示す概略平面図、図3は前記定期刊行物の広告用頁の例を示す概略平面図、図4はこの発明の語学学習用定期刊行物の配布システムの一実施例を示す概略構成図、図5は語学学習用定期刊行物の学習用頁に関する各データをインターネットを通じて配信する構成を示す概略構成図である。
【0019】
図1ないし図4に示されるように、この発明の実施例である語学学習用定期刊行物の配布システムは、語学学習用頁11と広告用頁31とからなる語学学習用の定期刊行物10であって、前記広告用頁31の広告料によって学校等の語学学習機関L1,L2に実質的に無料で配布するようにしたものである。
【0020】
まず、語学学習用定期刊行物10は、語学を学習するために定期的に発行される刊行物であり、語学として、例えば、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語及びスペイン語等が挙げられる。また、前記語学学習用定期刊行物10は、例えば1ヶ月に2回、1週間に1回等のように定期的に発行される。そのため、通常の問題集やテキストなどの冊子と比較して、後述のように最新の情報や様々な内容を含めることができる。
【0021】
この語学学習用定期刊行物10は、図1ないし図3に示されるように、語学学習用頁11と広告用頁31とからなる。語学学習用頁11は、定期的に刊行されるその期間に対応させて、学習しやすいような適度な頁数であることが好ましい。また、語学学習用頁11と広告用頁31の頁数の割合は特に限定はなく、実施例の語学学習用定期刊行物10では、前半の頁には図1及び図2に示すような語学学習用頁11、後半の頁には図3から理解される広告用頁31が形成され、それぞれの頁数の割合は概ね同程度に構成される。
【0022】
この実施例における語学学習用定期刊行物10は、英語学習用の定期刊行物であり、図1に示される語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11は、英語の文章、イラスト、絵、写真等が含まれる本文12を有し、そのコンテンツとして、様々な内容のものを含めることができ、定期的に内容を変更することもできる。例えば、語学学習用定期刊行物10を利用して学習する者の年代、英語の学力レベルあるいは嗜好に応じるなどして語学学習用頁11のコンテンツが選択される。図1の実施例では、語学学習用頁11のコンテンツとして時事情報13が含まれ、前記時事情報13は、社会、スポーツ、ビジネス、政治、暮らし、国際、文化・芸能・映画及びサイエンス、イベント等に関する最新の情報、注目度の高い情報等が挙げられる。
【0023】
上記のような時事情報13が写真やイラスト14と共に語学学習用頁11に含まれると、例えば、語学学習用定期刊行物10を利用する者は、その本文12の英語の文章を初めて読むような場合であっても、そこに記載されている内容をある程度想像して読むことができる。また、この学習用定期刊行物10は、定期的に発行されるものであり、前記時事情報は13は社会、政治、スポーツ、イベント等のタイムリーな情報であるため、興味のある分野であればなおさら、多少わからない単語があっても容易に読み進むことができる。そのため、教科書や問題集の文章よりも気軽に読みやすく、英語の文章に多く慣れることができ、高校入試や大学入試等で要求される長文読解力や速読力も養うことができる。なお、英語が苦手な者や英語の読解能力の比較的低い者でも興味を持って楽しめるように、語学学習用頁11のコンテンツとして英語のクロスワードパズル、占い、音楽のヒットチャート等が含まれていてもよい。
【0024】
ところで、語学学習用定期刊行物10が例えば、中学生向けの学習用定期刊行物であったような場合、語学学習用頁11のコンテンツによっては、中学校では習わないような英単語や英熟語が本文12の英文中に出てくる場合がある。特に、そのコンテンツに時事情報が含まれる場合は、本文12中におけるその割合が多くなることが懸念される。そこで、図1に示されるように、この語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11において、本文12の英文中に出てくる前記英単語や英熟語は、特定語句21として他の文字と色や大きさを変更したり、枠囲み18をしたり、下線を付すなどして他の文字と異なる態様とされてもよい。なお、前記特定語句は特に限定されず、どのような基準で設けられてもよい。
【0025】
そして、例えば、図1のような英語の文章が記載された語学学習用頁11の本文12とは別に、図2に示す語学学習用頁11(11a)に、コンテンツのテーマ毎にまとめた前記特定語句21に対する和訳22が記載される注釈欄20が設けられる。この注釈欄20が設けられることで、仮に、図1に示す語学学習用頁11の本文12中における特定語句21によってその文章の理解が困難となるような場合であっても、図2の別の語学学習用頁11aの注釈欄20を参照することでその意味を把握でき、再び読み進めることができる。また、手元に辞書がないような場合にも便利である。一方、語学学習用頁11の本文12中に多少意味の分からない英単語、英熟語が出てきても、読み進めていくことができる者は、他の語学学習用頁11aに記載された注釈欄20を見ないようにするなどして、その者の英語の能力に合わせて利用することができる。
【0026】
加えて、前記語学学習用頁11のコンテンツの文字データは、この語学学習用定期刊行物10を学習、利用する者が、インターネット100を通じて携帯電話やパーソナルコンピュータ(パソコン)、通信機能を有する携帯情報端末(PDA)等の端末装置MやCD−ROM、DVD−ROM、フラッシュメモリ等の各種記憶媒体にダウンロード可能に配信されていてもよい(図5参照)。この文字データには、語学学習用頁11の本文12に記載された文字、写真、イラスト及び前記注釈欄20等を含めたコンテンツがそのままPDF(portable document format)形式で文書ファイルとされたり、前記本文12のコンテンツの文字部分のみがテキストファイルとされているもの等が含まれる。
【0027】
このような前記文字データについて、例えば、学習をする者が、携帯電話等に語学学習用頁11のコンテンツの文字データをダウンロードした場合、語学学習用定期刊行物10を持ち歩く必要がないのでかさばらず、端末装置があればいつでもどこでも学習することができる。また、パソコンなどに前記文字データをダウンロードしたようなときは、学習する者の目的に応じて、文字データから重要単語や頻出英熟語を抜き出して表にするなどして、自由に加工・編集して学習することができる。また、パソコンのディスプレイ上に表示させて、わからない英単語をマウスでクリックすると和訳が表示されたりするように構成されてもよい。さらに、前記文字データはパソコンに接続されたプリンタを用いて印刷することができ、学習したい部分だけを印刷して使用したり、図2のような注釈欄20が記載された語学学習用頁11aのみをプリントアウトして、その注釈欄20を参照しながら図1の語学学習用頁11の本文12を読むこと等も可能である。なお、前記文字データは、配信を希望する者に対して有料でダウンロードできるように構成されてもよい。
【0028】
さらに、前記語学学習用頁11の和訳データがインターネット100を通じてダウンロード可能に配信されていてもよい(図5参照)。この和訳データは、語学学習用頁11のコンテンツ毎にテキストファイル等とされる。通常、語学を学習するためのテキストや問題集にそのまま英文に対する和訳が記載されていると、学習者が容易に和訳を参照することが可能であり、なかなか英文の読解力が向上しないことが懸念される。一方、全く和訳を参照できない場合には、学習者は自分が読んだ英文について、その内容が理解できているのか、それとも間違っているのか判断することができない。そこで、必要に応じて学習者が和訳データをダウンロードできるようにすることで、語学学習用頁11の本文12を読んだ後に自分の理解した内容と和訳の内容が同じであるかどうかを確認することができ、極めて効果的かつ効率よく学習することができる。
【0029】
なお、前記和訳データは特定の者のみがダウンロードできるようにしてもよい。前記語学学習用定期刊行物10は、学校等の語学学習機関に配布されるものであるため、学校の授業で語学学習用定期刊行物10を使用するような場合等は、和訳データを教師のみがパソコン等の端末装置MXにダウンロードして、授業の進行に合わせて紙資料としてプリンタで印刷して生徒に配布することなども可能である。そのため、より計画的に学習することができる。
【0030】
また、前記語学学習用頁11のコンテンツの朗読音声がインターネット100を通じてダウンロード可能に配信されるように構成されてもよい(図5参照)。朗読音声は、語学学習用頁11の本文12のコンテンツに記載された外国語を母国語とするネイティブ(本国人)による朗読音声とすることが好ましい。前記朗読音声はMP3(MPEG−1 Audio Layer−3)形式の圧縮ファイル等とされた音声データが、前記文字データ及び前記和訳データのダウンロードの場合と同様に、前記端末装置や各種記憶媒体等にダウンロードすることができる。加えて、ハードディスクが搭載されたポータブルオーディオプレーヤー等の携帯音楽機器装置にダウンロードすることも可能である。
【0031】
前記音声データは一度ダウンロードすれば繰り返し再生して聴くことができ、語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11のコンテンツを何度も耳から聴くことによって、ヒアリング(リスニングともいう)の能力を格段に向上させることができる。例えば、音楽再生機能が付いた携帯電話や携帯音楽機器装置を用いて前記音声データを再生する場合は、いつでもどこでも朗読音声を耳で聴いて学習することができ、さらに、通常はイヤホンで聴くので、電車の中や図書館の自習室等でも周囲に迷惑を掛けることなく学習することができる。また、ただ単に朗読音声を聴くだけではなく、語学学習用定期刊行物10を併用することで、語学学習用頁11の本文12を参照して英単語の発音を確認しながら聴くことなどができるので、より一層学習効果が高くなる。近年では、高校入試や大学入試あるいは資格試験等において、ヒアリングに関する問題が頻出されており、この語学学習用定期刊行物10及び前記朗読音声の音声データを利用してヒアリングの力を高めることができ、試験対策等としても極めて有効である。
【0032】
一方、広告用頁31は、図3に示されるように、各種の広告32が記載され、広告用頁31の頁数やそのレイアウト等は、広告の掲載を希望する広告依頼主に応じるなどして適宜調整される。この語学学習用定期刊行物10は、街頭で配布されたり、駅のスタンドに置かれるような不特定の者を対象とする一般的なフリーペーパー等とは異なり、学校等の語学学習機関に配布されるものであるため、一度に数10万部等の大量の部数が配布される。さらに、定期的に配布されるものであるため、その後の発行部数も相当の部数が確保されており、それぞれの生徒、学生や教師等の手元に直接的かつ確実に配布される。また、配布される対象が明確であるため、広告の内容や時期も絞り込みやすい。加えて、語学学習用定期刊行物10は学校の授業や家庭学習で定期的に用いられると共に、生徒、学生、教師等が何度も繰り返して前記定期刊行物を開いて学習するので、広告を目にする回数も自然と多くなり、印象に残りやすい。また、生徒等が家庭に前記定期刊行物を持ち帰って、その家族が前記定期刊行物10を開いて広告に触れることもある。そのため、前記語学学習用定期刊行物10の広告用頁31に広告を掲載すると、極めて高い宣伝効果が得られる。
【0033】
続いて、この発明の実施例である語学学習用定期刊行物の配布システムを図4を用いて説明する。まず、前記語学学習用定期刊行物10の提供業者Aは、語学学習用定期刊行物10の図3に示すような広告用頁31に広告32の掲載を希望する広告依頼主C1,C2,C3・・・から、それぞれ広告料を受領する。そして、その広告料を基に提供業者Aによって語学学習用定期刊行物10が作製されて、学校等の語学学習機関L1,L2,・・・に実質的に無料で、2週間に1回などの割合で定期的に配布される。ここで前記語学学習機関として、小学校、中学校、高等学校、専門学校、専修学校、短期大学、大学等の各種の学校やいわゆるの学習塾や予備校等が挙げられる。
【0034】
次に、前記提供業者Aから語学学習機関L1,L2,・・・に送付された語学学習用定期刊行物10は、前記各語学学習機関L1及びL2において、生徒、教師等の利用者P11,P12,P13・・・及びP21,P22,P23・・・にそれぞれ配布される。なお、配布された語学学習用定期刊行物10は、各々の語学学習機関L1,L2や利用者P11,P12,P21,P22の目的に応じて用いることができ、例えば、語学学習機関の授業で教材として用いられたり、家庭学習用あるいは課題等として利用されることができる。
【0035】
前記語学学習用定期刊行物の配布において、例えば、中学校のような語学学習機関から語学学習用定期刊行物の配布の希望、申し込みがあったときに、各中学校の全校生徒、教師、関係者等に配布する場合、1つの中学校に概ね数100部という多くの部数を一度で発送することができ、極めて経済的かつ効率的である。なお、実質的に無料で配布するとは、具体的には各学校で所定部数以上(例えば20部以上など)の申し込みがなかった場合や、一度ある語学学習機関に送付した後に、他にも希望者があって追加で数部のみ送付して欲しい等の要望があった場合に、提供業者Aが適宜送料や手数料等を受領することもできることを意味する。
【0036】
次に、図5に示されるように、前記利用者がそれぞれの端末装置Mに図1及び図2の語学学習用頁11のコンテンツの文字データ、朗読音声の音声データをインターネット100を通じダウンロードする場合の一例を説明する。まず、語学学習用定期刊行物10の語学学習用頁11のコンテンツの文字データは、前記語学学習用定期刊行物10の提供業者Aのサーバ60に文字データのデータベース61として蓄積される。同様に、前記語学学習用頁11のコンテンツの朗読音声の音声データ及び前記語学学習用頁11の和訳データが、それぞれ音声データのデータベース62及び和訳データのデータベース63として前記サーバ60に蓄積される。なお、前記サーバ60は、語学学習用定期刊行物10を提供する提供業者Aによって、設置され運営管理される。
【0037】
前記サーバ60は、利用者が操作する前述のパソコンや携帯電話等の端末装置Mから前記文字データの配信要求データを受け、その配信要求データに応じて、文字データのデータベース61から前記文字データを取り出して、インターネット100を介して利用者の端末装置Mに配信する。また、前記音声データの場合も同様に、端末装置Mからの音声データの配信要求データを受信したサーバ60は、音声データベース62の音声データを取り出してインターネット100を経由して前記端末装置Mへ配信する。前記各データの配信方法は、最新版の語学学習用定期刊行物10のコンテンツに関する前記文字データ及び音声データだけではなく、既に配布済みの語学学習用定期刊行物10の前記各データについてもダウンロード可能に配信されてもよく、また、語学学習用定期刊行物10の学習用頁11の内容毎、頁毎等のように配信方法は当業者に自明な範囲で適宜変更可能である。
【0038】
一方、この実施例において、図1及び図2のような語学学習用頁11のコンテンツの和訳データは、例えば、語学学習機関の教師等のような特定の者のみがダウンロードできるように構成される。まず、前記特定の者は、あらかじめ前記和訳データをダウンロードするためのパスワード情報を語学学習用定期刊行物10の提供業者Aから受け取る。そして、前記特定の者は端末装置MXを使って、インターネット100を介してサーバ60へパスワード情報を含めた和訳の配信要求データを送信する。サーバ60は、パスワード情報を有する和訳の配信要求データを受信すると、特定の者からの配信要求データであるか否かを判断して、パスワード情報を用いて和訳データのデータベース63から和訳データを取り出して、該和訳データをインターネット100を経由して端末装置MXに送信する。
【0039】
なお、この発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて構成の一部等を適宜変更することができる。実施例では、英語の語学学習用定期刊行物について説明したが、ドイツ語やフランス語等の他の外国語であってもよい。また、語学学習用頁や広告用頁のコンテンツ、レイアウト等は当業者に自明な範囲で自由に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】語学学習用定期刊行物の語学学習用頁の一例を示す概略平面図である。
【図2】前記定期刊行物の学習用頁の別例を示す概略平面図である。
【図3】前記定期刊行物の広告用頁の概略平面図である。
【図4】この発明の語学学習用定期刊行物の配布システムの一実施例を示す概略構成図である。
【図5】語学学習用定期刊行物の提供業者のサーバから各データを配信する構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0041】
10 語学学習用定期刊行物
11 語学学習用頁
13 時事情報
31 広告用頁
32 広告
100 インターネット
L1,L2 語学学習機関
【特許請求の範囲】
【請求項1】
語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、
前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにしたことを特徴とする語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項2】
前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声がインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項3】
前記語学学習用頁のコンテンツの文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1又は2に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項4】
前記語学学習用頁が時事情報を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項5】
前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項6】
前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにした請求項5に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項1】
語学学習用頁と広告用頁とからなる語学学習用の定期刊行物であって、
前記広告用頁の広告料によって学校等の語学学習機関に実質的に無料で配布するようにしたことを特徴とする語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項2】
前記語学学習用頁のコンテンツの朗読音声がインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項3】
前記語学学習用頁のコンテンツの文字データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1又は2に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項4】
前記語学学習用頁が時事情報を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項5】
前記語学学習用頁の和訳データがインターネットを通じダウンロード可能に配信されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【請求項6】
前記和訳データが特定の者のみがダウンロードできるようにした請求項5に記載の語学学習用定期刊行物の配布システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2008−305304(P2008−305304A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153769(P2007−153769)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(300014705)株式会社浜島書店 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(300014705)株式会社浜島書店 (1)
【Fターム(参考)】
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