説明

読解状態マッピング装置、読解状態マッピング装置作動方法、読解状態マッピングプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】ディスプレイに表示される読解対象を、目で追うだけで読むことは、かなり集中しづらいだけでなく、せっかく読み進んだとしてもその労力や読解状態を効率的にマッピングして記録に留めることができない。
【解決手段】コンピュータを、読解対象表示手段と、注目保持印表示手段と、注目保持印表示制御手段と、読解状態記録画面生成手段と、注目保持印位置取得手段と、読解状態記録手段と、前記読解対象表示手段により出力装置304に表示された読解対象1と、前記読解状態記録手段により読解状態記録画面12に記録された読解者の前記読解対象1に対する読解状態記録11とを、対として対応付けて記憶装置に記憶する読解対象読解状態記録対保存手段と、を備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読解状態マッピング装置、読解状態マッピング装置作動方法、読解状態マッピング装置を実現させるプログラム、及びコンピュータに読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
本願発明プログラムと技術分野がある程度は類似するaccommodometerの記載を説明する。
accommodometerとは、「調節(すなわち屈折状態の変動)機能を測定する装置.調節の遠近両限界,調節の安静点,調節の時間的変動経過やその速度,反復変動能力,反復強制による機能低下の消長,社会的目的による適性検査(遠方視と計器盤など)などの測定目的のいくつかを満たす数種の装置がある.いずれも被検眼の自覚を媒介とするものである」。
【0003】
しかし、
ディスプレイ等出力画面(出力装置)に表示される文章等の(読解対象)情報を、(読解者が)目(の(視点移動などに関しての)調節能力のみ)で追うだけで読もうとすることは、かなり集中しづらく、(読解対象の中の各位置における)情報吸収効率(すなわち、読解対象の中で、読解者が読解を進める上で、その時その時の読解時点において注目すべき位置(語や句など)に対する(内容上の)理解の程度)が低くなり、(読解者に)(読解対象を)(さらに)読み進もうとする気を失わせるだけではなく、
せっかく(読解者が)読み進んだとしてもその読み進んだ(読解者の)労力(読解時点での読解者の、読解対象情報の中の各位置(語や句など)に対する関心の高低の程度、や、読解対象の中の各位置(語や句など)の情報吸収(すなわち、読解対象の中の各位置(語や句など)に対して読解者に(内容上の)理解が成立すること)における(読解者にとっての)難易の程度等)
を痕跡(記録)として(読解対象上(における各位置(語や句など))に)効率的に残すことができないという課題や、
(ディスプレイ等出力画面に表示された状態で)一度読んだことのある(読解対象)情報を、後に再読、復習しようとする時、前回読んだことの結果(すなわち、前回読んだことによりその前回の読解時点において、読解対象の中の各位置(語や句など)に対して(局所的に)(読解者に)生じていた読解者の読解状態)(すなわち、前回読解した時の読解者の労力(すなわち、読解対象の中の各位置(語や句など)に対する読解者の読解時点における関心の高低の程度、や、読解対象の中の各位置(語や句など)の情報吸収(内容上の理解を読解者に成立させること)における(読解者にとっての)難易の程度等))(成果)を(記録として(詳細に)残すことができていないために)効率的に利用できないという課題、
また、(ディスプレイ等出力画面に表示された情報を)読んだ直後であったとしても、かなり大量に読んだ後などでは、読解対象の中の各位置(語や句など)において、読解者が、(局所的に)どういう読みを行ったのか((読んだ情報の中の)各位置(語や句など)のどれが関心の高い部分であったのか、(読んだ情報の中の)各位置(語や句など)に対する関心の高低の程度や、どれがより理解の難しい部分であったのか、どれがより理解のし易い部分であったのか、情報の中の(各位置(語や句など)の)どれが(読解者にとって)より重要な部分であったのか、どれがより重要でない部分であったのか等について)ディスプレイの情報(読解対象)を見直したところで鳥瞰的に(迅速かつ詳細に)(読解者の読解時点における読解状態を再現する程には全く)把握できないといったような課題、
を解決しようとする
本発明、読解状態マッピング装置、読解状態マッピング装置作動方法、読解状態マッピング装置を実現させるプログラム、及びコンピュータに読み取り可能な記録媒体のような物に関する記載はない。
(非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】最新医学大辞典(1987、1990年)、医歯薬出版株式会社。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ディスプレイ等出力画面(出力装置)に表示される文章等の(読解対象)情報を、(読解者が)目(の(視点移動などに関しての)調節能力のみ)で追うだけで読もうとすることは、かなり集中しづらく、(読解対象の中の各位置における)情報吸収効率(すなわち、読解対象の中で、読解者が読解を進める上で、その時その時の読解時点において注目すべき位置(語や句など)に対する(内容上の)理解の程度)が低くなり、(読解者に)(読解対象を)(さらに)読み進もうとする気を失わせるだけではなく、
せっかく(読解者が)読み進んだとしてもその読み進んだ(読解者の)労力(読解時点での読解者の、読解対象情報の中の各位置(語や句など)に対する関心の高低の程度、や、読解対象の中の各位置(語や句など)の情報吸収(すなわち、読解対象の中の各位置(語や句など)に対して読解者に(内容上の)理解が成立すること)における(読解者にとっての)難易の程度等)
を痕跡(記録)として(読解対象上(における各位置(語や句など))に)効率的に残すことができない。
(ディスプレイ等出力画面に表示された状態で)一度読んだことのある(読解対象)情報を、後に再読、復習しようとする時、前回読んだことの結果(すなわち、前回読んだことによりその前回の読解時点において、読解対象の中の各位置(語や句など)に対して(局所的に)(読解者に)生じていた読解者の読解状態)(すなわち、前回読解した時の読解者の労力(すなわち、読解対象の中の各位置(語や句など)に対する読解者の読解時点における関心の高低の程度、や、読解対象の中の各位置(語や句など)の情報吸収(内容上の理解を読解者に成立させること)における(読解者にとっての)難易の程度等))(成果)を(記録として(詳細に)残すことができていないために)効率的に利用できない。
また、(ディスプレイ等出力画面に表示された情報を)読んだ直後であったとしても、かなり大量に読んだ後などでは、読解対象の中の各位置(語や句など)において、読解者が、(局所的に)どういう読みを行ったのか((読んだ情報の中の)各位置(語や句など)のどれが関心の高い部分であったのか、(読んだ情報の中の)各位置(語や句など)に対する関心の高低の程度や、どれがより理解の難しい部分であったのか、どれがより理解のし易い部分であったのか、情報の中の(各位置(語や句など)の)どれが(読解者にとって)より重要な部分であったのか、どれがより重要でない部分であったのか等について)ディスプレイの情報(読解対象)を見直したところで鳥瞰的に(迅速かつ詳細に)(読解者の読解時点における読解状態を再現する程には全く)把握できない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、
ディスプレイに表示される(読解対象)情報に対して、
ただ目で追って読んでいるだけではまったく不可能な程度の理解度の充実した読み(情報吸収)を可能にする(すなわち、読解者がただ目で追って読んでいるだけではまったく不可能な程度に、読解者(の視点、関心)を、読解対象内の各位置(語や句など)(すなわち、読解対象の中でも、読解を進める上で、その時その時の読解時点において注目すべき位置のみ)に対して(その内容の読解上)集中させることができ、読解者がただ目で追って読んでいるだけではまったく不可能な程度の、読解対象内の各位置(語や句など)に対する(内容上の)理解を、読解者に成立させることを可能にする)だけでなく、
読み進んだ際の読解者の労力(読解時点での読解者の、読解対象情報の中の各位置(語や句など)に対する関心の高低の程度、や、読解対象の中の各位置(語や句など)の情報吸収(すなわち、読解対象の中の各位置(語や句など)に対して読解者に(内容上の)理解が成立すること)における(読解者にとっての)難易の程度等)、(局所的な)読み進みの状態(読解の状態、読解の成果)等を、ディスプレイに表示される(読解対象)情報を、(読解者が)ポインティングデバイス等を積極的に活用しながら、読み進んでいくことに専念しているだけで、意図せずとも、忠実かつ詳細に、
自動的に、記録していくことができる読解状態マッピング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、
請求項1に記載の発明は、
出力装置に読解対象を表示する読解対象表示手段と、
該読解対象表示手段により前記出力装置に表示されている前記読解対象を読解している読解者の関心を、該読解対象の中でも、読解を進める上で、その時その時の読解時点において注目すべき位置のみに保持させる注目保持印を、前記出力装置に表示する注目保持印表示手段と、
該注目保持印表示手段により表示される前記注目保持印に対して前記読解者よりなされる移動の指示を入力装置を経て受け付け、前記注目保持印を前記指示に応じて移動させる注目保持印表示制御手段と、
前記読解者の前記読解対象に対する読解状態を記録する画面である読解状態記録画面を出力装置に生成する読解状態記録画面生成手段と、
前記注目保持印の位置に基づき注目保持印位置を取得し、記憶装置に記憶する注目保持印位置取得手段と、
該注目保持印位置取得手段により記憶装置に記憶された注目保持印位置を読み出し、該注目保持印位置に関する情報を基にして、前記読解者の前記読解対象に対する読解状態を、前記読解状態記録画面に記録する読解状態記録手段と、
前記読解対象表示手段により前記出力装置に表示された前記読解対象と、前記読解状態記録手段により前記読解状態記録画面に記録された前記読解者の前記読解対象に対する読解状態記録とを、対として対応付けて記憶装置に記憶する読解対象読解状態記録対保存手段、と、
を備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0008】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、文章からなる情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0009】
請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、文章並びに図表からなる情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0010】
請求項4に記載の発明は、
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、図表からなる情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0011】
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、一つのウィンドウ内に表示される情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0012】
請求項6に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、スクロールにより、一つのウィンドウ内に表示されうる情報の全てであることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0013】
請求項7に記載の発明は、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印は、通常のカーソルであることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0014】
請求項8に記載の発明は、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印は、通常のカーソルではない表示形態による注目保持印であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0015】
請求項9に記載の発明は、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印は、通常のカーソルと、通常のカーソルではない表示形態による注目保持印とにより表されることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0016】
請求項10に記載の発明は、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解者の読解意欲低下時に、前記読解者の読解意欲の増大を誘因するような動的特性を前記注目保持印の近傍に生じる読解意欲増大特性表示制御手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0017】
請求項11に記載の発明は、
請求項10に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解者の読解意欲が増大すると、前記読解意欲増大特性表示制御手段により前記注目保持印の近傍に生じている前記動的特性の表示をやめる読解意欲増大特性表示停止手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0018】
請求項12に記載の発明は、
請求項10に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解者の読解意欲が増大する程、前記読解意欲増大特性表示制御手段により前記注目保持印の近傍に生じている前記動的特性を低減させる読解意欲増大特性表示低減手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0019】
請求項13に記載の発明は、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、前記読解者が、より時間をかけて読解した前記読解対象における部位に相当する前記読解状態記録画面の位置における程、より強調の表現を付して読解状態のマッピングを行う手段であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0020】
請求項14に記載の発明は、
請求項1〜13のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、前記読解状態の記録を、自動的に開始する手段であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0021】
請求項15に記載の発明は、
請求項1〜14のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象読解状態記録対保存手段は、
前記読解対象表示手段により表示されていた前記読解対象であるファイルを閉じる時に、該読解対象と、該読解対象に対する読解状態の記録である前記読解状態記録との対を自動的に保存することを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0022】
請求項16に記載の発明は、
請求項1〜15のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、前記読解状態を記録した前記読解状態記録画面に前記読解対象を合成する画像処理を行う合成画像処理手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0023】
請求項17に記載の発明は、
請求項1〜16のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、
前記読解対象表示手段により表示されていた前記読解対象であるファイルを閉じた後、短時間後に、同一の該ファイルを読解対象として前記読解対象表示手段により表示している場合、閉じられた前記読解対象に対する前回の読解状態記録画面と、その後前記短時間後の今回の読解状態記録画面との比較を行う読解状態記録短時間後比較手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0024】
請求項18に記載の発明は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録画面生成手段は、該読解状態記録画面生成手段により生成される前記読解状態記録画面の背景色を設定する読解状態記録画面背景色設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記読解状態記録画面生成手段により出力装置に生成された前記読解状態記録画面に、
前記読解者の前記読解対象に対する前記読解状態を記録するための
中間処理を行う画面である中間処理画面を生成する中間処理画面生成手段と、
該中間処理画面生成手段により生成された
前記中間処理画面の背景色を設定するための中間処理画面背景色設定手段と、
前記注目保持印位置取得手段により取得され、記憶装置に記憶された前記注目保持印位置を読み出し、該注目保持印位置に基づき演算装置により演算を行い、前記中間処理画面生成手段により生成された中間処理画面における読解状態記録印の表示位置を算出し、記憶装置に記憶する読解状態記録印表示位置算出手段と、
前記読解者の前記読解対象に対する前記読解状態を記録する印である前記読解状態記録印の表示形態を設定するための読解状態記録印設定手段と、
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され記憶装置に記憶された前記読解状態記録印の前記中間処理画面における表示位置に前記読解状態記録印を表示制御する読解状態記録印表示制御手段と、
前記中間処理画面から前記読解状態記録画面に対し、前記中間処理画面に表示される前記読解状態記録印に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う際、透明色とみなしてコピーを行わない色である透明色を設定する透明色設定手段と、
前記中間処理画面から前記読解状態記録画面に対し、前記中間処理画面に表示される前記読解状態記録印に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う大きさを設定するための透明色付き半透明合成コピーサイズ設定手段と、
前記中間処理画面から前記読解状態記録画面に対し、前記中間処理画面に表示される前記読解状態記録印に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う際のブレンド率を設定するための透明色付き半透明合成コピーブレンド率設定手段と、
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され、記憶装置に記憶された前記中間処理画面における前記読解状態記録印の表示位置に相当する前記読解状態記録画面における位置をカレントポジションとして、該カレントポジションに対して、
前記中間処理画面における
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され、記憶装置に記憶された前記読解状態記録印の表示位置から、
前記透明色付き半透明合成コピーサイズ設定手段により設定された前記大きさまでの範囲を、
前記透明色付き半透明合成コピーにより画面一部のコピーを行う透明色付き半透明合成コピー手段、と、
をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0025】
請求項19に記載の発明は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する各時間測定手段と、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に応じた表現を付す表現手段と、を、さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0026】
請求項20に記載の発明は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する各時間測定手段と、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に基づきランキングを行うランキング手段と、を、
さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0027】
請求項21に記載の発明は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する各時間測定手段と、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に基づき抽出の操作を行う抽出手段と、を、
さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0028】
請求項22に記載の発明は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記読解状態の記録を開始した時点に基づく時点を時間的始点とした時間の経過に関連付けた時系列データとして、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置したか否かに関する情報を、
前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成する各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段と、
該各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段により、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成された、前記時系列データとしての、前記分割領域設定手段により設定される前記各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置したか否かに関する情報を、該情報が前記時系列データとして生成された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
を、さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0029】
請求項23に記載の発明は、
請求項1〜22のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置が備える手段として、
コンピュータを機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0030】
ディスプレイに表示される(読解対象)情報に対して、本発明によれば、
ディスプレイに表示される(読解対象)情報に対して、
ただ目で追って読んでいるだけではまったく不可能な程度の理解度の充実した読み(情報吸収)を可能にする(すなわち、読解者がただ目で追って読んでいるだけではまったく不可能な程度に、読解者(の視点、関心)を、読解対象内の各位置(語や句など)(すなわち、読解対象の中でも、読解を進める上で、その時その時の読解時点において注目すべき位置のみ)に対して(その内容の読解上)集中させることができ、読解者がただ目で追って読んでいるだけではまったく不可能な程度の、読解対象内の各位置(語や句など)に対する(内容上の)理解を、読解者に成立させることを可能にする)だけでなく、
読み進んだ際の読解者の労力(読解時点での読解者の、読解対象情報の中の各位置(語や句など)に対する関心の高低の程度、や、読解対象の中の各位置(語や句など)の情報吸収(すなわち、読解対象の中の各位置(語や句など)に対して読解者に(内容上の)理解が成立すること)における(読解者にとっての)難易の程度等)、(局所的な)読み進みの状態(読解の状態、読解の成果)等を、効率的に記録として(読み進んだディスプレイ上の(読解対象)情報(の中の各位置(語や句など))に対応付けて)残していくことができる。
本発明によれば、(読解者が)ポインティングデバイス等を積極的に活用しながら(ディスプレイに表示される)(読解対象)情報を、、読み進んでいくことに專念しているだけで、
その読み進みの状態(読解の成果)を、意図せずとも、忠実かつ詳細に自動的に、
(例えばディスプレイに表示されている(読解対象)情報上(の中の各位置(語や句))に)記録していくことができる。
本発明、読解状態マッピング装置により得られる読解状態マッピング画像の実例として、
例えば、図7の読解対象に対する読解者の読解状態を、本発明、読解状態マッピング装置により、読解状態記録画面に実際にマッピングしてみると、読解状態マッピング画像である図8が得られた。
図8(読解状態を記録した読解状態記録画面)に図7(読解対象)を合成すると、図11が得られた。
例えば、図13の読解対象に対する読解者の読解状態を、本発明、読解状態マッピング装置により、読解状態記録画面に実際にマッピングしてみると、読解状態マッピング画像である図14が得られた。
図14(読解状態を記録した読解状態記録画面)に図13(読解対象)を合成すると、図15が得られた。
例えば、図16の読解対象に対する読解者の読解状態を、本発明、読解状態マッピング装置により、読解状態記録画面に実際にマッピングしてみると、読解状態マッピング画像である図17が得られた。
図17(読解状態を記録した読解状態記録画面)に図16(読解対象)を合成すると、図18が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態の構成の一例を表す概略構成図である。
【図2】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態のCPUのハードウェア構成の一例を表す図である。
【図3】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態の作動態様の一例を説明する図である。
【図4】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態の作動態様の一例を説明する図である。
【図5】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態の作動態様の一例を説明する図である。
【図6】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態の作動態様の一例を説明する図である。
【図7】本発明、読解状態マッピング装置により、出力装置に表示される読解対象を示す図である。
【図8】本発明、読解状態マッピング装置による、読解状態記録画面への、図7の読解対象に対する読解者の読解状態の、実際のマッピング画像である。
【図9】通常のカーソルの一例を示す図である。
【図10】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態の作動態様の一例を説明する図である。
【図11】図8の読解状態を記録した読解状態記録画面に、図7の読解対象を合成した画像である。
【図12】本発明、読解状態マッピング装置の最良の実施形態の作動態様の一例を説明する図である。
【図13】本発明、読解状態マッピング装置により、出力装置に表示される読解対象を示す図である。
【図14】本発明、読解状態マッピング装置による、読解状態記録画面への、図13の読解対象に対する読解者の読解状態の、実際のマッピング画像である。
【図15】図14の読解状態を記録した読解状態記録画面に、図13の読解対象を合成した画像である。
【図16】本発明、読解状態マッピング装置により、出力装置に表示される読解対象を示す図である。
【図17】本発明、読解状態マッピング装置による、読解状態記録画面への、図16の読解対象に対する読解者の読解状態の、実際のマッピング画像である。
【図18】図17の読解状態を記録した読解状態記録画面に、図16の読解対象を合成した画像である。
【図19】図2に示したコンピュータにより実行される読解状態マッピング装置における読解状態マッピング処理を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明、読解状態マッピング装置、読解状態マッピング方法、読解状態マッピングプログラム、及びコンピュータに読み取り可能な記録媒体について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】
まず、図1及び図2を参照して、本発明、読解状態マッピング装置の構成について説明する。
図1は、本発明、読解状態マッピング装置の構成の一例を表している。
図2は、本発明、読解状態マッピング装置のCPUのハードウェア構成の一例を表している。
【0034】
図1は、コンピュータシステム301の概略構成を示している。
本発明、読解状態マッピング装置は、コンピュータシステム301により、本発明、読解状態マッピング装置を実現させるプログラムを実行することで実現される。
本実施形態の読解状態マッピング装置を実現するコンピュータシステム301は、図1に示すように、後述するCPU(Central Processing Unit)501等を備える本体302と、キーボード303、ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス)、ディスプレイ304、プリンタ305、(必要であればスピーカ307)から構成されている。
【0035】
次に、本発明、読解状態マッピング装置におけるCPU501のハードウェア構成の一例を、図2を参照しつつ説明する。
本発明、読解状態マッピング装置におけるCPU501は、具体的には、CPU501等のマイクロプロセッサ、RAM(Random Access Memory)502、ROM(Read Only Memory)503、HDD(Hard Disc Drive)504、キーボード303、ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス)、ディスプレイ304、プリンタ305、スピーカ307及び通信インターフェースを含んで構成される。
以上の各部分は、バス505により接続されている。
HDD504は入出力インターフェースを経てバス505に接続されている。
ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス)は入出力インターフェースを経てバス505に接続されており、ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス)からの入力をCPU501に出力することができる。キーボード303は入出力インターフェースを経てバス505に接続されており、キーボード303からの入力をCPU501に出力することができる。
ディスプレイ304は入出力インターフェースを経てバス505に接続されており、CPU501からのイメージデータの入力をディスプレイ304に出力することができる。
プリンタ305は入出力インターフェースを経てバス505に接続されており、CPU501からの入力をプリンタ305により出力することができる。
スピーカ307は入出力インターフェースを経てバス505に接続されており、CPU501からの入力をスピーカ307により出力することができる。
【0036】
CPU501は、HDD(Hard Disc Drive)504に格納された本発明、読解状態マッピング装置を実現させるプログラムを、RAM502上に展開することにより、本実施形態に特徴的な動作を実行する。
【0037】
CPU501は、本発明、読解状態マッピング装置を実現させるプログラムに従って、本発明、読解状態マッピング装置の制御や、各種の演算処理などを実行する。
CPU501は、ディスプレイ304(出力装置の一例)による表示処理の制御を行う。
例えば、具体的には、読解対象1や注目保持印3の表示制御を行ったり、本発明、読解状態マッピング装置により得られたデータから読解状態に関するマッピング画像の生成を行ったり、読解状態に基づく結果の表示を行ったりする。)
CPU501は、ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス等)(入力装置の一例)からの入力に応じて、本発明、読解状態マッピング装置の制御を行う。
CPU501は、キーボード303(入力装置の一例)からの入力に応じて、本発明、読解状態マッピング装置の制御を行うようにしてもよい。
CPU501は、読解状態マッピング装置から得られたデータに基づいて生成した読解状態マッピング画像や、読解状態に関する結果等の出力を、プリンタ305等から出力させるよう制御することができる。
必要であれば、CPU501は、(例えばポインティングデバイス306、306A(入力装置の一例)からの入力に応じて、あるいは例えば、注目保持印3の移動態様や表示行が変わる際に、あるいは例えば、読解状態マッピング画像が出力される際、等に)スピーカ307(出力装置の一例)から出力を生じさせるよう制御を行うようにしてもよい。
【0038】
ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス)(入力装置の一例)、キーボード303、及びディスプレイ304は、本発明、読解状態マッピング装置のユーザインターフェースとして利用される。
キーボード303は、必要であれば、例えば、入力を行うためのデバイス(入力装置)として利用される。
ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス等)は、本発明、読解状態マッピング装置の制御を行う入力を行うためのデバイスとして利用される。
必要であれば、ポインティングデバイス306、306Aは、ディスプレイ304の表示画面に、各種の入力を行うためのデバイスとして利用される。
【0039】
ディスプレイ304は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)(有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ)、(プラズマディスプレイ)等からなる表示デバイス(出力装置)であり、読解対象1や注目保持印3を表示したり、読解状態マッピング装置による読解の支援を行ったり、読解状態マッピング装置により生成された読解状態マッピング画像等を表示したりする。
必要であれば、ディスプレイ304に、各種の操作画面や、設定画面、結果表示画面などを表示するようにしてもよい。
【0040】
また、CPU501がインターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続され得る場合には、通信インターフェースにLANカード等のネットワークアダプタやモデム等の通信機器を具備させて、ネットワークによりデータ通信を行えるように構成することができる。その場合、本発明、読解状態マッピング装置を実現させるプログラムを格納するサーバを、ネットワークに設置し、CPU501をサーバのクライアント端末として構成することにより、本発明における動作を、読解状態マッピング装置に実行させることができる。
【0041】
また、本発明、読解状態マッピング装置を実現させるプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)に記憶させることができる。
このような記録媒体(記憶媒体)として、例えば、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)、半導体メモリ等がある。
コンピュータ読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)に記録された本発明プログラムを、コンピュータに読み取り実行することにより本発明、読解状態マッピング装置を実現させることができる。
【0042】
次に、読解状態マッピング装置、読解状態マッピング装置作動方法、及び読解状態マッピング装置を実現させるプログラムによる読解状態マッピング装置の制御について、図6〜図12を参照しながら詳細に説明する。
【0043】
図6〜図12は、本発明、読解状態マッピング装置の作動態様の一例を説明している。
【0044】
まず図7を参照して説明する。
請求項1に記載の読解状態マッピング装置において、
CPU501は、読解対象1を出力装置(例えばディスプレイ304)に表示している。
(読解対象表示手段である。)
CPU501は、前記読解対象1を読解している読解者の関心を、該読解対象1の中でも、読解を進める上で、その時その時の読解時点において注目すべき位置のみに保持させるために(読解者により利用される)注目保持印3を、前記出力装置(例えばディスプレイ304)に表示する。
(注目保持印表示手段である。)
CPU501は、前記注目保持印3に対して前記読解者よりなされる移動の指示を入力装置(例えば、ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス等))を経て受け付け、前記注目保持印3を前記指示に応じて移動させる。
(注目保持印表示制御手段である。)
図8を合わせて参照して説明する。
CPU501は、前記読解者の前記読解対象1に対する読解状態11を記録する画面である読解状態記録画面12を出力装置(例えばディスプレイ304)に生成する。
(メモリ上の仮想画面として読解状態記録画面12を生成するようにして、表示の必要がない時には実際の画面に表示されないようにしても良い。)
(読解状態記録画面生成手段である。)
CPU501は、前記注目保持印3の位置に基づき注目保持印位置を取得し、記憶装置に記憶する。
(注目保持印位置取得手段である。)
CPU501は、該注目保持印位置取得手段により記憶装置に記憶された注目保持印位置を読み出し、該注目保持印位置に関する情報を基にして、前記読解者の前記読解対象1に対する読解状態11を、前記読解状態記録画面12に記録する。
(読解状態記録手段である。)
(CPU501は、読解対象1が表示されているウィンドウ(や他のウィンドウ)を閉じようとするために利用されたり、
読解対象1が、例えば文字方向横書きの文章である場合、一行を読み終えた読解者が、次の行先頭まで改行を行うために利用されたり、
読解対象1に対する読解(情報吸収)と無関係に利用されたりするような、注目保持印3については、
読解状態の記録に反映させないようにしても良い。)
CPU501は、前記読解対象表示手段により前記出力装置(例えばディスプレイ304)に表示された前記読解対象1と、前記読解状態記録手段により前記読解状態記録画面12に記録された前記読解者の前記読解対象1に対する読解状態11の記録とを、対として対応付けて記憶装置に記憶する。
(読解対象読解状態記録対保存手段である。)
(複数の(ファイル)ウィンドウが開かれるなどして、複数の読解対象が読解されている場合、
CPU501は、それぞれのウィンドウで注目保持印3に基づく読解状態記録を行い、それら各々の読解状態記録をそれぞれの読解対象に対応付けて記憶装置に記憶するようにするとしても良い。)
読解者が、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全なまでに読解しようとするためには、
読解者は、
読解対象内におけるあらゆる各位置で、その各位置に表示されている語や句の、文脈も考慮した上での、読解者にとっての難易度(や、その各位置に表示されている語や句から、文脈も考慮した上で、読解者にとって認識される他の位置(語や句)に対するやむを得ない返り読み(戻り読み)の必要性)などに応じて、自らの読解速度や視点の位置などを、相当柔軟且つ機敏に調節する必要がある。
読解者が、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全に読解しようとするためには、
特に、
読解対象文章内におけるあらゆる各位置において、その各位置に表示されている語や句に対して、文脈もある程度反映した、相当に完全な理解が読解者に成立するまで、読解者が、自らの視点をその語や句からほとんど動かさない程に読解速度を低下させて待てるかどうかが非常に重要なこととなる。
目の調節力だけでそれほどの視点位置調節力、読解速度調節力を発揮しようとするのはかなり困難である。
例えば、バーン・レヴィ編 板東武彦他監訳 生理学 第3版 (1996年4月1日初版第1刷発行) 西村書店の180ページには、
「眼位の調節」の一つとして、
「滑動性追跡眼球運動」が挙げられ、
「滑動性追跡 smooth pursuit眼球運動系は頭が動かないときにも,動く視標を固視できるような眼球運動を引き起こす。滑動性追跡眼球運動は、動いている対象物を見るときにのみ起こり,随意的にはできない。」と説明されており、この「滑動性追跡眼球運動は、動いている対象物を見るときにのみ起こり,随意的にはできない。」ことが、読解者が、
動きのない読解対象内におけるあらゆる各位置(語や句)において、その各位置における、読解者にとっての内容理解上の難易度などに応じて、読解者の視点の位置を、滑らか、精密且つ機敏に調節し(読解上最適なだけ)移動させていくことがかなり困難であることの一因になっていると考えられる。
また、例えば、バーン・レヴィ編 板東武彦他監訳 生理学 第3版 (1996年4月1日初版第1刷発行) 西村書店の180ページには、
「眼位の調節」の一つとして、
「衝動性眼球運動」が挙げられ、
「衝動性眼球運動 saccadic systemとは視覚対象物を中心視foveationするための定型的で急速な眼球運動である。随意的にも反射的にも起こすことができる。衝動性眼球運動の速度ははやすぎて運動中は視覚入力の処理が間に合わない。そのため,衝動性眼球運動の間は視覚性のフィードバックはない。」と説明されており、
読解対象文章内におけるあらゆる各位置(語や句)において、その各位置に対して、相当完全な内容上の理解が読解者に成立するに至る前に、読解対象文章内における次に気になる語や句の位置、あるいは他の近傍の位置などに、語や句を超える程度の距離の「衝動性眼球運動」に類する眼球運動による(かなり大きな)視点の移動が発生してしまい、読解対象文章内におけるあらゆる各位置(語や句)において、その各位置に対して、相当に完全な内容上の理解が読解者に成立するまで読解者が、自らの視点をその位置からほとんど動かさない程に読解速度を低下させて待つことがかなり困難なことである一因になっていると考えられる。
しかし注目保持印3やカーソルを次に示すように利用すると、
読解者は、自らの読解速度や視点の位置などを、
読解対象内におけるあらゆる各位置で、その各位置に表示されている語や句の、文脈も考慮した上での、読解者にとっての難易度(や、その各位置に表示されている語や句から、文脈も考慮した上で、読解者にとって認識される他の位置(語や句)に対するやむを得ない返り読み(戻り読み)の必要性)などに応じて、柔軟且つ機敏に(読解上最適なだけ)調節することが非常に容易に可能となり、
結果、読解者が、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全なまでに読解できるようになるという現象
(注目保持印3に見出された性質を利用した注目保持印3の用途)(カーソルに見出された新しい性質を利用したカーソルの新用途)
を見出した。
注目保持印3やカーソルで、読解対象1をほとんど等速度でなぞりながら読み進めるのではなく、
読解対象1において、読解者にとり読み易い位置(語や句)では、その読み易さに応じて速度を上げてその読解対象位置を、注目保持印やカーソルでなぞりながら読み進める。
読解者にとり非常に読み易い位置(語や句)では、注目保持印3やカーソルで、その読み易さに応じて非常に速度を上げてその読解対象位置(語や句)をなぞりながら読み進めるので、注目保持印3やカーソルで、その非常に読み易い位置から、その非常に読み易い部分が終了する位置(語や句)(再度読解者にとり読み難くなってくる位置)まで、衝動性眼球運動に類するような視点移動速度の大きい眼球運動を、(位置上)正確に誘導することができる。
また、読解対象1において、読解者にとり読み難い位置(語や句)では、その読み難さに応じて速度を下げて、注目保持印3やカーソルで、その読解対象位置をなぞりながら読み進めるので、
動いている注目保持印やカーソルに対して(動いている注目保持印やカーソルによって)、(衝動性眼球運動よりは、より)滑動性追跡眼球運動に類する(あるいは衝動性眼球運動を(一回の衝動性眼球運動により生じる視点移動の距離をより減少させるように注目保持印3やカーソルを移動させることにより、)より滑動性追跡眼球運動に近づけたような)(読解を進める上で最適な)眼球運動を誘導しながら、
読解対象内におけるあらゆる各位置(語や句)において、その各位置の、読解者にとっての内容理解上の難易度(や、その各位置に表示されている語や句から、文脈も考慮した上で、読解者にとって認識される他の位置(語や句)に対するやむを得ない返り読み(戻り読み)の必要性)などに合わせて、読解者の視点の位置を、より滑らか、精密且つ機敏に調節し移動させることを非常に容易にすることが非常に容易に可能となり、
結果、読解者が、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全なまでに読解できるようになるという現象
(注目保持印3に見出された性質を利用した注目保持印の用途)(カーソルに見出された新しい性質を利用したカーソルの新用途)
を見出した。
また、注目保持印3やカーソルを次に示すように利用すると、
読解対象文章内におけるあらゆる各位置において、その各位置に表示されている語や句に対して、文脈もある程度反映した、相当に完全な理解が読解者に成立するまで、読解者が、自らの視点をその語や句からほとんど動かさない程に読解速度を低下させて待つことが非常に容易に可能となり、
結果、読解者が、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全なまでに読解できるようになる現象(注目保持印3に見出された性質を利用した注目保持印の用途)(カーソルに見出された新しい性質を利用したカーソルの新用途)を見出した。
読解対象1において、より一層読み難く、すぐに理解が成立しないような位置(語や句)では、
注目保持印3やカーソルをその位置をおよそ中心として、(網膜に投影された場合、中心窩から黄班程度の範囲内の距離を注目保持印3やカーソルの移動の限界範囲として)(読解者の視点の移動がほとんど生じない程度に)高速度且つこきざみに(文字方向が例えば横書きであれば、左右方向などに)移動させつつ、読解者は、その位置に対する内容上の理解が成立するまで待つという、注目保持印3やカーソルの利用の仕方をする。
読解対象文章内において、
このように、より一層読み難く、すぐに理解が成立しないような位置(語や句)では、
その位置に対して、相当完全な内容上の理解が読解者に成立するに至るまでに要する時間は、人間の運動神経にとって非常に長く、待っていられないような感じを生じる場合があるが(そしてそのためにその位置に対して、相当完全な内容上の理解が読解者に成立するに至る前に、読解対象文章内における次に気になる語や句の位置、あるいは他の近傍の位置などに対して、語や句を超える程度の距離の「衝動性眼球運動」に類する眼球運動による(かなり大きな)視点の移動が発生してしまう可能性が強いが)、
読解対象1において、そのようにより一層読み難く、すぐに理解が成立しないような位置(語や句)では、
注目保持印3やカーソルを、その位置をおよその中心として、(網膜に投影された場合、中心窩から黄班程度の範囲の距離を、注目保持印やカーソルの移動の限界範囲として)(読解者の視点の移動がほとんど生じない程度に)高速度且つこきざみに(文字方向が例えば横書きであれば、左右方向に)移動させつつ、その位置に対する読解者の内容上の理解が成立するまでの待ち時間を適宜確保しながら読み進んでいくという、注目保持印3やカーソルの利用の仕方により、
読解対象1において、そのようにより一層読み難く、すぐに理解が成立しないような位置(語や句)近傍、すなわち視点近傍(網膜に投影された場合、中心窩から黄班程度の範囲からなる領域)に、注目保持印3やカーソルにより(読解者の視点の移動がほとんど生じない程度の)スピーディーな(すばやい)左右移動を発生させることができ、その位置に対して、内容上の理解が成立するまでに時間がかかり遅いため読解者として待っていられないという現象を非常に低減でき、また、
読解対象1の中における、そのようにより一層読み難く、すぐに理解が成立しないような位置(語や句)近傍、すなわち視点近傍(網膜に投影された場合、中心窩から黄班程度の範囲からなる領域)に、注目保持印やカーソルにより(読解者の視点の移動がほとんど生じない程度の)スピーディーな(すばやい)左右移動を発生させることにより、読解対象1のその位置(語や句)に対する読解者の関心を高めることができ、
読解対象文章内における次に気になる語や句の位置、あるいは他の近傍位置などに対して、語や句を超える程度の距離の「衝動性眼球運動」に類する眼球運動を発生させてしまうことや、それによる視点の(比較的大きな)移動が発生してしまうこと、を防ぐことができ、
よって、
読解対象文章内におけるあらゆる各位置において、その各位置に表示されている語や句に対して、文脈もある程度反映した、相当に完全な理解が読解者に成立するまで、読解者が、自らの視点をその語や句からほとんど動かさない程に読解速度を低下させて待ちながら読解対象1を読み進めていくことが非常に容易に可能となり、
結果、読解者が、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全なまでに読解できるようになる現象
(注目保持印3に見出された性質を利用した注目保持印の用途)(カーソルに見出された新しい性質を利用したカーソルの新用途)を見出した。
このようにして、
注目保持印3やカーソルを上記に示した方法で利用すると、
読解対象内におけるあらゆる各位置で、その各位置に表示されている語や句の、文脈も考慮した上での、読解者にとっての難易度(や、その各位置に表示されている語や句から、文脈も考慮した上で、読解者にとって認識される他の位置(語や句)に対するやむを得ない返り読み(戻り読み)の必要性)などに応じて、自らの読解速度や視点の位置などを、相当柔軟且つ機敏に調節することが容易に可能となり、
また、
読解対象文章内におけるあらゆる各位置において、その各位置に表示されている語や句に対して、文脈もある程度反映した、相当に完全な理解が読解者に成立するまで、読解者が、自らの視点をその語や句からほとんど動かさない程に読解速度を低下させて待つことが非常に容易に可能となるため、
読解者は、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全なまでに読解できるようになるが、これでは、そのかなり完全な読解状態の結果(成果)(すなわち、読解対象内におけるあらゆる各位置で、その各位置に表示されている語や句の、文脈も考慮した上での、読解者にとっての難易度の程度(や、その各位置に表示されている語や句から、文脈も考慮した上で、読解者にとって認識される他の位置(語や句)に対するやむを得ない返り読み(戻り読み)の必要性))を記録として残すことができていない。
読解者が、難解文章、馴染みのない新規な文章、あるいは非常に読みにくく表示されている文章などを、ほとんど完全なまでに読解しようとするために、読解者により
利用される注目保持印3やカーソルの、読解対象(語や句)上における(滞在、滞留)状態(動きなど)が、おのずと読解者固有の読解状態11を表している、すなわち読解者にとっての
読解対象内におけるあらゆる各位置で、その各位置に表示されている語や句の、文脈も考慮した上での、読解者にとっての読解時点における理解上の難易度の程度(や、その各位置に表示されている語や句から、文脈も考慮した上で、読解者にとって認識される他の位置(語や句)に対するやむを得ない返り読み(戻り読み)の必要性)などを詳細に反映するものであり、
読解者の読解時点におけるそのような読解状態11をマッピングするために、注目保持印3やカーソルの、読解対象(語や句)上における(滞在、滞留)状態(動きなど)の情報を利用することができること
(注目保持印3に見出された性質を利用した注目保持印の用途)(カーソルに見出された新しい性質を利用したカーソルの新用途)を見出した。
(本発明は、コンピュータを、
読解対象1のほぼ全ての局所的部位において読解者に十分な理解を成立させ、その結果として読解対象1のほぼ全体に対しても、ほぼ完全な理解を生じさせる手段として機能させるプログラムである。)
本発明は、コンピュータを、読解対象1の中でもすぐに関心を生じる(すぐ分かりそうな)部分に瞬時に視点(注目点)が移動してしまい、読解者が飛ばし読み、補間読みを行ってしまう(その場合、補間される部分は読解者の長期記憶を利用して補完されるので、読解対象1が、馴染みのない文章である場合には、相当の確率で読解者は間違った補完を行ってしまう)ことを、注目保持印3などを利用して、防ぐ手段として機能させるプログラムである。
本発明は、コンピュータを、
読解対象の逐語的な情報消化を局所的に完成させながら読み進み、その読解状態を後の参考のために記録して保存する手段として機能させるプログラムである。
本発明は、読解対象の中の各位置を読解するのに最適な程度に制限されたサッケード眼球運動(Saccadic Eye Movement)を誘導させながら読解を進める手段である。
【0045】
請求項2に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象1は、文章からなる情報であることを特徴とする。
【0046】
請求項3に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象1は、文章並びに図表からなる情報であることを特徴とする。
【0047】
請求項4に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象1は、図表からなる情報であることを特徴とする。
【0048】
請求項5に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象1は、一つのウィンドウ内に表示される情報であることを特徴とする。
(前記読解対象1は、一つのウィンドウ内に表示される情報に付されているリンクのリンク先まで含むとしても良い。)
【0049】
図6を参照して、
請求項6に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象1は、スクロールバー13などによるスクロールにより、一つのウィンドウ内に表示されうる情報の全てであることを特徴とする。
読解状態記録手段、読解対象読解状態記録対保存手段は、
スクロールに、対応(追従)できる手段であって良い。
(例えば(文字方向横書きの文章の場合)生成されたデータを水平方向走査線(行)単位で、
スクロールバー13などによるスクロールにより、一つのウィンドウ内に表示されうる情報における
先頭水平方向走査線(行)との位置関係に対応付けて、
記憶装置に記憶する手段があっても良い。)
(読解状態記録手段、読解対象読解状態記録対保存手段は、
スクロールに、対応(追従)できる手段であって良い。
例えば(文字方向横書きの文章の場合)生成されたデータをドット単位で、
スクロールバー13などによるスクロールにより、一つのウィンドウ内に表示されうる情報における
先頭水平方向走査線における先端ドットとの位置関係に対応付けて記憶装置に記憶する手段があっても良い。)
(CPU501は、
例えば、(ディスプレイ304に表示される)読解対象1をスクロールさせるために利用されたりするような、
注目保持印3については、読解状態の記録に反映させないようにしても良い。)
(読解対象に、
それを読解する読解者のスクロール速度を記録する手段があっても良い。)
(前記読解対象1は、スクロールバー13などによるスクロールにより、一つのウィンドウ内に表示されうる情報に付されているリンクのリンク先まで含むとしても良い。)
【0050】
図9を参照して、
請求項7に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印3は、通常のカーソル14であることを特徴とする。
【0051】
図7を参照して、
請求項8に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印3は、通常のカーソル14ではない表示形態による注目保持印3であることを特徴とする。
【0052】
図9、図7を参照して、
請求項9に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印3は、通常のカーソル14と、通常のカーソル14ではない表示形態による注目保持印3とにより表されることを特徴とする。
【0053】
請求項10に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、前記読解者の読解意欲低下時に、前記読解者の読解意欲の増大を誘因するような動的特性を前記注目保持印3の近傍に生じることを特徴とする。
(読解意欲増大特性表示制御手段である。)
(注目保持印3の移動が、読解者の読解が好調に進んでいる場合に見られるようなものでない時、
CPU501が、注目保持印3あるいはその周辺に、読解者の読解意欲を増大させるような運動特性を与える場合、その運動特性は、読解状態として読解状態記録画面に記録されないようにしても良い。)
(前記読解者の読解意欲の増大を誘因するような動的特性としては、例えば数〜数十ドットからなる視標を提示し、その表示座標に対して、インクリメントを行ったり、正弦関数や余弦関数、やそれらを組み合わせた関数から得られる値を付与することにより動的特性を生成する表示制御を行うようにするとしても良い。)
(注目保持印3の移動が、読解者の読解が好調に進んでいる時のようなものでない時には、
CPU501が、表示表現に変化を持たせたり、読解者に(例えば読解状態記録の結果など提示することにより)考えさせるようにする手段があっても良い。)
【0054】
請求項11に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項10に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、前記読解者の読解意欲が増大すると、前記読解意欲増大特性表示制御手段により前記注目保持印の近傍に生じている前記動的特性の表示をやめることを特徴とする。
(読解意欲増大特性表示停止手段である。)
(読解者の読解意欲が増大した場合には、興味深いそのような動的特性が、読解者の読解の妨げになる場合があるからである。)
【0055】
請求項12に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項10に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、前記読解者の読解意欲が増大する程、前記読解意欲増大特性表示制御手段により前記注目保持印の近傍に生じている前記動的特性を低減させることを特徴とする。
(読解意欲増大特性表示低減手段である。)
(読解者の読解意欲が増大する程、興味深いそのような動的特性が、読解者の読解により妨げとなる場合があるからである。)
(例えば、前記読解者の読解意欲の増大を誘因するような動的特性として、例えば数〜数十ドットからなる視標を提示し、その表示座標に対して、正弦関数や余弦関数、やそれらを組み合わせた関数から得られる値を付与することで動的特性を生成する表示制御を行っているような場合には、前記読解者の読解意欲が増大する程、それら関数の振幅量が減少するように表示制御しても良い。)
【0056】
図10を参照して、
請求項13に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
CPU501は、前記読解者が、(より時間をかけて読解した前記読解対象における部位15に関して、その)より時間をかけて読解した前記読解対象における部位に相当する前記読解状態記録画面の位置16における程、より強調の表現を付して読解状態のマッピングを行うことを特徴とする。
(前記読解者が、より時間をかけて読解した前記読解対象における部位に相当する前記読解状態記録画面の位置における程、より強調の表現を付して読解状態のマッピングを行う手段である。)
【0057】
請求項14に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜13のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
CPU501は、前記読解状態11の記録を、自動的に開始することを特徴とする。
(前記読解状態11の記録を、自動的に開始する手段である。)
(読解者が、自らの読解状態記録開始の判定を行う場合、読解状態記録開始を意識しすぎ、読解者の読解の状態が安定化するまでに時間を要したり、読解者の読解レベルに影響を及ぼしてしまう場合があるためである。)
(そこで例えば、
読解対象1を表示した段階(それら情報が記憶されたファイルなどを開いた段階)から、読解者が指示せずとも、読解状態11の記録を自動的に開始する手段があっても良い。)
読解者に、読解状態11が記録されていることをはほとんど意識させずに、読解者を、読解対象1の読解に集中させながら、読解者の読解状態11を記録(開始)することができる手段があっても良い。
(読解状態記録の、開始時点、並びに/あるいは終了時点を、読解者が指定できる手段があっても良い。)
【0058】
請求項15に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜14のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
CPU501は、前記読解対象表示手段により表示されていた前記読解対象1であるファイルを閉じる時に、該読解対象1と、該読解対象1に対する読解状態11の記録である前記読解状態記録との対を自動的に保存することを特徴とする。
(前記読解対象読解状態記録対保存手段である。)
(該読解対象1と、該読解対象1に対する読解状態11の記録である前記読解状態記録との対を保存することを、読解者が指示できる手段があっても良い。)
(読解対象表示手段により表示されていた読解対象1であるファイルを閉じる時に限らず常に(あるいは定期的に)読解対象1と、読解対象1に対する読解状態11の記録である読解状態記録との対を自動的に保存し、読解者が、見たい時にいつでも(読解中であっても)、読解状態11に読解対象1が合成された結果図が表示されるように読解者が指示できる手段があっても良い。)
【0059】
図7、図8、図11を参照して、
請求項16に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜15のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、前記読解状態11を記録した前記読解状態記録画面12に前記読解対象1を合成する画像処理を行うことを特徴とする。
(合成画像処理手段である。)
(読解状態11を記録した読解状態記録画面12に前記読解対象1を合成する画像処理を行う場合、読解状態11の記録が、読解対象1に対し、アンダーライン的痕跡として、見やすい位置となるように、位置を調整する手段があっても良い。)
(読解状態11を記録した読解状態記録画面12に前記読解対象1を合成する画像処理を行う場合、アンダーライン的痕跡としての読解状態11の記録にかかわらず、読解対象1が十分判読可能となるように、自動あるいは手動により、明るさ、ガンマ値、コントラストなど画像の調整を可能とする画像処理手段があっても良い。)
【0060】
請求項17に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜16のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、前記読解対象表示手段により表示されていた前記読解対象1であるファイルを閉じた後、短時間後に、同一の該ファイルを読解対象1として前記読解対象表示手段により表示している場合、閉じられた前記読解対象1に対する前回の読解状態記録画面12と、その後前記短時間後の今回の読解状態記録画面12との比較を行うことを特徴とする。
(読解状態記録短時間後比較手段である。)
前回の読解状態記録画面では、読解対象1の中でも、読解の始動を牽引するために読解者により着目される(内容の乏しい)部分や、文法的部分あるいは難字部分など、形式的部分が読解状態11として強調表現される場合がある。
今回の読解状態記録画面では、短時間後に同一内容の読解対象を読解しているので、読解の始動を牽引するために読解者により着目される(内容の乏しい)部分や文法的部分あるいは難字部分など形式的部分は、読解者の記憶に保持されている場合が多いので、読解対象1の中でも、より内容的部分(形式的でない部分)が読解状態11において強調されている場合がある。
前回と今回の読解状態記録画面の差分をとるなどする手段があっても良い。
【0061】
図12を参照して、
請求項18に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、
該読解状態記録画面生成手段により生成される前記読解状態記録画面12の背景色を設定する。
(読解状態記録画面背景色設定手段である。)
CPU501は、
前記読解状態記録画面生成手段により出力装置(例えばディスプレイ304)に生成された前記読解状態記録画面12に、
前記読解者の前記読解対象1に対する前記読解状態11を記録するための中間処理を行う画面である中間処理画面17を生成する。
(中間処理画面生成手段である。)
(メモリ上の仮想画面として中間処理画面17を生成するようにして、表示の必要がない時には実際の画面に表示されないようにしても良い。)
CPU501は、
該中間処理画面生成手段により生成された
前記中間処理画面17の背景色を設定する。
(中間処理画面背景色設定手段である。)
CPU501は、
前記注目保持印位置取得手段により取得され、記憶装置に記憶された前記注目保持印位置を読み出し、該注目保持印位置に基づき演算装置により演算を行い、前記中間処理画面生成手段により生成された中間処理画面17における読解状態記録印18の表示位置を算出し、記憶装置に記憶する。(読解状態記録印表示位置算出手段である。)
CPU501は、
前記読解者の前記読解対象1に対する前記読解状態11を記録する印である前記読解状態記録印18の表示形態を設定する。
(読解状態記録印設定手段である。)
CPU501は、
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され記憶装置に記憶された前記読解状態記録印18の前記中間処理画面17における表示位置に前記読解状態記録印18を表示制御する。
(読解状態記録印表示制御手段である。)
CPU501は、
前記中間処理画面17から前記読解状態記録画面12に対し、前記中間処理画面17に表示される前記読解状態記録印18に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う際、透明色とみなしてコピーを行わない色である透明色を設定する。
(透明色設定手段である。)
CPU501は、
前記中間処理画面17から前記読解状態記録画面12に対し、前記中間処理画面17に表示される前記読解状態記録印18に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う大きさ19を設定する。
(透明色付き半透明合成コピーサイズ設定手段である。)
CPU501は、
前記中間処理画面17から前記読解状態記録画面12に対し、前記中間処理画面17に表示される前記読解状態記録印18に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う際のブレンド率を設定する。(透明色付き半透明合成コピーブレンド率設定手段である。)
CPU501は、
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され、記憶装置に記憶された前記中間処理画面における前記読解状態記録印の表示位置に相当する前記読解状態記録画面における位置20をカレントポジションとして、該カレントポジションに対して、
前記中間処理画面17における
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され、記憶装置に記憶された前記読解状態記録印18の表示位置から、
前記透明色付き半透明合成コピーサイズ設定手段により設定された前記大きさまでの範囲を、
前記透明色付き半透明合成コピーにより画面一部のコピーを行う。
(透明色付き半透明合成コピー手段である。)
をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【0062】
次に、読解状態マッピング装置、読解状態マッピング装置作動方法、及び読解状態マッピング装置を実現させるプログラムによる読解状態マッピング装置の制御について、図3〜図5を合わせて参照しながら詳細に説明する。
【0063】
図3、図4を参照して、
請求項19に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、
前記読解対象1を表示する表示領域に、多数の分割領域(例えば、第一分割領域4、第二分割領域5、第三分割領域6、第四分割領域7、第五分割領域8、第六分割領域9、等)を設定する。
(分割領域設定手段である。)
(分割領域が多数であるとは、読解状態を記録するに足る程度の数の多数であって良い。)
(分割領域は画素単位やドット単位で設定される場合があるとしても良い。)
CPU501は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部(その一例としては例えば分割領域の内部2)に、前記注目保持印3が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する。
(各時間測定手段である。)
CPU501は、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する。
(各時間記憶手段である。)
CPU501は、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に応じた表現を付す。
(表現手段である。)
本発明、読解状態マッピング装置は、読解対象の全位置に対して、読解対象の各位置の読解に読解者が要した(累計)時間、を反映したマッピングを行う手段であって良い。
本発明、読解状態マッピング方法は、読解対象の全位置に対して、読解対象の各位置の読解に読解者が要した(累計)時間、を反映したマッピングを行う方法であって良い。
(読解対象の全位置に対して、読解対象の各位置の読解に読解者が要した(累計)時間、を反映したマッピングを行う方法としては、他に、
なぞればなぞるほど発色濃度を増す((ある濃度以降は)色変化を生じるなどする)(なぞればなぞるほど色が強調的に変化する)画面タッチパネルがあっても良い。)
(読解対象の全位置に対して、読解対象の各位置の読解に読解者が要した(累計)時間、を反映したマッピングを行う方法としては、他に、
重ね塗りを行えば行うほど濃度を増すインクによるペンがあっても良い。
(これは(読解対象に対して)塗り始めはほとんど色が付かないペンである。
(ある濃度以上は濃度が増大しないインクであっても良い。))、記録を消すことができる方法が備わっていても良い。)
(読解対象の全位置に対して、読解対象の各位置の読解に読解者が要した(累計)時間、を反映したマッピングを行う方法としては、他に、
重ねなぞるほど濃度増す(読解対象を記録した)(感熱蓄積)素材、あるいは紙などであっても良い。)
【0064】
図4を参照して、
請求項20に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、
前記読解対象1を表示する表示領域に、多数の分割領域(例えば、第一分割領域4、第二分割領域5、第三分割領域6、第四分割領域7、第五分割領域8、第六分割領域9、等)を設定する。
(分割領域設定手段である。)
(分割領域が多数であるとは、読解状態を記録するに足る程度の数の多数であって良い。)
(分割領域は画素単位やドット単位で設定される場合があるとしても良い。)
CPU501は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部(その一例としては例えば分割領域の内部2)に、前記注目保持印3が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する。
(各時間測定手段である。)
CPU501は、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する。
(各時間記憶手段である。)
CPU501は、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に基づきランキングを行う。(ランキング手段である。)
【0065】
図4を参照して、
請求項21に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、
前記読解対象1を表示する表示領域に、多数の分割領域(例えば、第一分割領域4、第二分割領域5、第三分割領域6、第四分割領域7、第五分割領域8、第六分割領域9、等)を設定する。
(分割領域設定手段である。)
(分割領域が多数であるとは、読解状態を記録するに足る程度の数の多数であって良い。)
(分割領域は画素単位やドット単位で設定される場合があるとしても良い。)
CPU501は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部(その一例としては例えば分割領域の内部2)に、前記注目保持印3が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する。
(各時間測定手段である。)
CPU501は、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する。
(各時間記憶手段である。)
CPU501は、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に基づき抽出の操作を行う。(抽出手段である。)
【0066】
(図5、図8を参照して、)
請求項22に記載の読解状態マッピング装置は、
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、さらに、
CPU501は、
前記読解対象1を表示する表示領域に、多数の分割領域(例えば、第一分割領域4、第二分割領域5、第三分割領域6、第四分割領域7、第五分割領域8、第六分割領域9、等)を設定する。
(分割領域設定手段である。)
(分割領域が多数であるとは、読解状態を記録するに足る程度の数の多数であって良い。)
(分割領域は画素単位やドット単位で設定される場合があるとしても良い。)
CPU501は、
前記読解状態11の記録を開始した時点に基づく時点を時間的始点とした時間の経過に関連付けた時系列データとして、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部(その一例としては例えば分割領域の内部2)に、前記注目保持印3が位置したか否かに関する情報を、
前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成する。
(各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段である。)
CPU501は、
該各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段により、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成された、前記時系列データとしての、前記分割領域設定手段により設定される前記各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置したか否かに関する情報を、該情報が前記時系列データとして生成された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する。
(各時間記憶手段である。)
(CPU501は、
例えば、(ディスプレイ304に表示される)読解対象1をスクロールさせるために利用されたり、
読解対象1が表示されているウィンドウ(や他のウィンドウ)を閉じようとするために利用されたり、
読解対象1が、例えば文字方向横書きの文章である場合、一行を読み終えた読解者が、次の行先頭まで改行を行うために利用されたり、
読解対象1に対する読解(情報吸収)と無関係に利用されたりするような、
注目保持印3については、
あらかじめそのような注目保持印3移動パターンをCPU501に記憶させておくなどして、
読解状態の記録に反映させないようにしても良い。)
(CPU501が、前記時系列データから注目保持印3の移動パターンを推論する場合があっても良い。)
(CPU501が、前記時系列データから注目保持印3の移動パターンを推論し、読解者の読解が好調に進んでいるか否かを判定する手段(読解対象の読解に対する取っ掛かりがつかみにくい、他に何か考え事をしているなどして文章読解への集中力を瞬間的に生じることが難しいというような読解者の状況を検出する手段)があっても良い。)
(注目保持印3の新たな動きのパターンを、CPU501が検出すると、
(検出直後でなくとも良い、一段落読解が終了した時などでも良い)その動きを読解者に再現して見せるなどして、その意義を問い、読解者から得られた答えを記憶し、
後に読解対象1を再構成(再編集)しようとする場合や、
あるいは、読解者の読解への意欲の停滞が生じた時に読解への意欲を活発化しようとする際の参考として活用する推論エンジン的手段があっても良い。)
【0067】
(図2、図1を参照して、)
請求項23に記載の発明は、
請求項1〜22のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置が備える手段として、
コンピュータを機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
ここで、本発明、視野スキャンを実現させるプログラムに従い、CPU501が行う視野スキャン処理、及び視野マッピング処理について図4及び図5を参照して詳細に説明する。
図4及び図5は、図6に示したコンピュータにより実行される視野スキャン装置における視野スキャン処理、及び視野マッピング処理を示す流れ図である。
【0068】
ここで、本発明、読解状態マッピング装置を実現させるプログラムに従い、CPU501が行う読解状態記録処理、読解状態マッピング処理について図19を参照して詳細に説明する。
【0069】
図19は、図2に示したコンピュータにより実行される読解状態マッピング装置における読解状態マッピング処理を示す流れ図である。
【0070】
ステップS1では、
(screen5,1000,700,0,0,0)
CPU501は、読解状態記録画面ID5を生成する。
(本発明、実施の形態では、例えば、(そのウィンドウ(左上隅)の配置を、x座標0ドット、y座標0ドットに設定し、)x軸方向画面サイズを1000ドット、y軸方向画面サイズを700ドットに設定している。)
(読解状態記録画面生成手段である。)
【0071】
ステップS2では、
(color255,255,255)
CPU501は、読解状態記録画面ID5の背景色を設定する。(他の色により設定されるようにするとしても良い。)
(読解状態記録画面背景色設定手段である。)
【0072】
ステップS3では、
(screen16,1000,700,0,0,0)
CPU501は、中間処理画面ID16を生成している。
(本発明、実施の形態では、例えば、(そのウィンドウ(左上隅)の配置を、x座標0ドット、y座標0ドットに設定し、)x軸方向画面サイズを1000ドット、y軸方向画面サイズを700ドットに設定している。)
(中間処理画面生成手段である。)
【0073】
ステップS4では、
(gsel16,0)
CPU501は、描画先を中間処理画面ID16に変更している。
【0074】
ステップS5では、
(color255,255,255)
CPU501は、中間処理画面ID16の背景色を設定する。
(他の色により設定されても良い。)
(中間処理画面背景色設定手段である。)
【0075】
ステップS6では、
(mxd=ginfo_mx−5)
(myd=ginfo_my−40)
CPU501は、カーソル座標を取得し、記憶装置に記憶している。
(例えば、デスクトップ画面全体から見たカーソルのx座標、y座標を取得している。)
CPU501は、取得され記憶装置に記憶されたカーソル座標を読み出し、その値に基づき、演算装置により演算を行い、読解状態記録(印)が(表示)記録されるべき位置を算出し、記憶装置に記憶している。
(注目保持印位置取得手段である。)
(読解状態記録印表示位置算出手段である。)
【0076】
ステップS7では、
CPU501は、S6で算出され記憶装置に記憶された読解状態記録(印)が(表示)記録されるべき位置を読み出し、その位置に、
(color0,0,200)
例えばRGBの値が0,0,200(色は可変に設定され得る)である色により、例えば*印(読解状態記録(印))を表示する。
((font″FixedSys″,6)、その*印は、例えば、フォントサイズが6に設定されているが、CPU501により、(読解対象1の)文字サイズ、行間などが検出されるようにして、その検出された値に応じ読解状態記録印18の大きさが調節設定されるようにするとしても良い。)
((mesu★u)、読解状態記録印18をどのような印に設定するかは可変であり、本発明、実施の形態では、例えば、(重ね塗りの後にも)文字が埋めつくされにくいような(重ね塗り後でも文章の判読が可能となるような)(空間密度の疎な)記号(例えば*)を用いている。)
(読解状態記録印設定手段である。)
(読解状態記録印表示制御手段である。)
【0077】
ステップS8では、
(gsel5,1)
CPU501は、描画先(active)を読解状態記録画面ID5に変更している。
【0078】
ステップS9では、
(color255,255,255)
CPU501は、(透明色付き半透明合成コピーを行う際の)透明色(透明色とみなしコピーを行わない色)を設定している。(ここでは、RGBの値が例えば255,255,255である色に指定している。)
(gmode4,15,15,10)
CPU501は、透明色付き半透明合成コピーの設定を行っている。本発明、実施の形態では、例えば、コピーする大きさを(読解状態記録(印))*の大きさを少し越える程度の大きさに設定している。半透明合成時のブレンド率をここでは、例えば10に設定している。(読解状態記録画面に記録される読解状態の痕跡(読解状態を反映したアンダーライン的な表現)の濃淡程度に影響する値であり、他の値で設定されるようにするとしても良い。)(半透明合成コピーのブレンド率を指定する手段があっても良い。)(半透明合成コピーのブレンド率を自動調節する手段があっても良い。)
(記録の後に濃淡の程度が(読解状態11のマッピングがより見やすくなるように)調節されるようにしても良い。)
(透明色設定手段である。)
(透明色付き半透明合成コピーサイズ設定手段である。)
(透明色付き半透明合成コピーブレンド率設定手段である。)
(半透明合成コピーにおいて、ブレンド率は0〜256の値で指定され、256で完全なコピーとなる。ブレンド率が0の場合はコピーは実行されない。)
【0079】
ステップS10では、
(pos mxd,myd)
CPU501は、(読解状態記録画面ID5に対して、)
読解状態記録(印)(表示)記録位置の値からなるx座標、y座標を(読解状態記録画面ID5における)カレントポジションとして、
(gcopy16,mxd,myd,15,15)
中間処理画面ID16における読解状態記録(印)(表示)記録位置の値からなるx座標、y座標の位置から、(読解状態記録印18の)*の大きさを少し越える程度の大きさを、画面一部コピー(透明色付き半透明合成コピー)している。
(透明色付き半透明合成コピー手段である。)
【0080】
ステップS11では、
(await5)
CPU501は、待ち時間を発生している。
【0081】
ステップS12では、
CPU501は、ステップS4まで戻り処理を続ける。
【0082】
次に、読解状態マッピング装置、読解状態マッピング装置作動方法、及び読解状態マッピング装置を実現させるプログラムによる読解状態マッピング装置の制御について、図3〜図5を参照しながら詳細に説明する。
【0083】
図3〜図5は、本発明、読解状態マッピング装置の作動態様の一例を模式的に説明している。
【0084】
まず図3において、
CPU501は、読解対象1を出力装置(例えばディスプレイ304)に表示している。
読解対象1は閲覧者により閲覧される一連の情報であり、インターネットや電子メディア、電子出版物等から得られた情報や、(閲覧者他により)コンピュータで作成あるいは入力された情報等の情報である。
読解対象1は、文章等文字情報(言語的情報)のみでなく、絵等の情報(非言語的情報)であってもよい。
CPU501は、出力装置(例えばディスプレイ304)に表示される読解対象1を閲覧する閲覧者の関心を、読解対象1の中でも注目すべき位置に保持させるために、注目保持印3を、前記出力装置(例えばディスプレイ304)に表示する。(注目保持印表示手段である。)
(注目保持印3は、標準的なカーソルや、マウスポインタであってもよい。)
(注目保持印3は、閲覧者に注目や興味を促すような表現形態であれば、自由に設定されるようにするとしてもよい。)
【0085】
CPU501は、
注目保持印3に対して閲覧者よりなされる移動の指示を、入力装置(例えば、ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス等))を経て受け付け、注目保持印3を前記指示に応じて移動させる表示制御を行う。
(注目保持印表示制御手段である。)
(読み進んだところまでの理解に曖昧さをほとんど残さない充実した読解を達成するために、そして、読解状態を効率的にマッピングするためにも、本発明、読解状態マッピング装置を使用する閲覧者は、ポインティングデバイス306、306A(例えば、タッチパッドやマウス等)を積極的に利用し、(注目保持印3表示位置近傍における文章等情報の局所的)理解が(なるべく十分に)成立する(程度)までの待ち時間を発生させるように、また、注目保持印3表示位置近傍に、より注目を促すためにも、注目保持印3を動かしながら、読解を進め、情報吸収していくことが利用方法として推奨される。このことによって、目だけで読むのとは(情報吸収の観点から)格段に違う充実した(十分な理解を達成しつつ、かつ高速度の)(ディスプレイ上の情報の)読みが可能となる。)
(注目保持印3に対して閲覧者よりなされる移動の指示は、例えばタッチパネルを経てなされるとしてもよいが、そのような場合には、注目保持印3は、出力装置(例えばディスプレイ304)に明示的には表示されないように設定するとしてもよい。)
【0086】
CPU501は、
読解対象1が表示されている表示領域を分割して、複数の(多数の)分割領域を設定する。(分割領域設定手段である。)
(分割領域は、出力装置(例えばディスプレイ304)に、明示的には表示されないように設定するとしてもよい。)
(分割領域の形状は、矩形に限らず、様々な多角形や楕円形等、様々な形状であってもよい。)
(読解対象1が表示されている表示領域の分割において、設定される複数の分割領域により、(読解対象1が表示されている)表示領域が網羅されない場合があってもよい。)
(各分割領域は、読解対象1の内容にかかわらずCPU501により設定されるとしてもよい。)
(各分割領域は、それぞれ均等な寸法の領域として(読解対象1の内容にかかわらず)CPU501により(簡易に)設定されるとしてもよい。)
(各分割領域は、それぞれ不均等な寸法の領域として、CPU501により設定されるとしてもよい。)
(各分割領域は、それぞれ、(読解対象1の内容を反映して)不均等な寸法の領域として、CPU501により設定されるとしてもよい。)
(各分割領域は、それぞれ、(読解対象1の言語的内容(文(や段落)や単語の区切り等)を反映して)不均等な寸法の領域として、CPU501により設定されるとしてもよい。)
(各分割領域は、それぞれ、(読解対象1の情報の種類(言語情報であるか画像情報であるか、や、それらの区切り、等)を反映して)不均等な寸法の領域として、CPU501により設定されるとしてもよい。)
(各分割領域は、ディスプレイ304における表示領域に対して、CPU501により設定されるとしてもよい。)
【0087】
CPU501は、
複数(多数)設定された分割領域の中の、各分割領域の内部に、前記注目保持印3が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する。(一例として、(例えば)分割領域の内部2に、注目保持印3が位置した時間を演算装置により測定する。)
(各時間測定手段である。)
CPU501は、
その測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する。
(各時間記憶手段である。)
各分割領域に対して、この時測定され、記憶装置に記憶される各時間の値は、各分割領域内部の情報に対する(読解時点での)閲覧者(読解者)の関心の強弱や、各分割領域内部の情報の、閲覧者(読解者)にとっての(理解上の)難易度等(閲覧者(読解者)の閲覧(読解)時点における読解状態)を反映するものである。
【0088】
CPU501は、
各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に応じた表現(読解状態マッピング)を付す。
(表現手段である。)
(各分割領域について測定された、注目保持印3の各分割領域内滞留時間の値に基づき、(例えば輝度や色等の)表現形態に強弱を付けて、CPU501は、各分割領域内に対する(例えば、各分割領域内において、読解対象1に対する背景あるいは読解対象1における文字等、を塗りつぶす等の)表現を行うとしてもよい。)
例えば、注目保持印3の滞留時間の少なかった分割領域は、閲覧時点で閲覧者の記憶に照らして重要ではない(関心の高くない、あるいは情報吸収の容易な)情報を含んでいたと考えられるため、そのような分割領域(内にある情報)に対しては、CPU501は、強調度の弱い表現で表示を行うとしてもよい。
また、
注目保持印3の滞留時間の長かった分割領域は、閲覧時点で閲覧者の記憶に照らして重要な(関心の高い、あるいは情報吸収の難しい)情報を含んでいたと考えられるため、そのような分割領域(内にある情報)に対しては、CPU501は、強調度の強い表現で表示を行うとしてもよい。
(各分割領域に対する読解状態マッピングは、情報閲覧中に逐次(更新されつつ)行われるようにするとしてもよいし、
ひとまとまりの情報閲覧終了後に行われるようにするとしてもよい。)
(読解状態マッピングは、情報閲覧中に情報(読解対象1)に、合成されて表示されることのないようにするとしてもよい。)
【0089】
CPU501は、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域や各分割領域内部に含まれる情報に対して、前記各時間の値に基づきランキング(の表現)を行う。
(ランキング手段である。)
例えば、図4を参照して説明する。
説明を簡単化するために、分割領域の中でも、
第一分割領域4、第二分割領域5、第三分割領域6、第四分割領域7、第五分割領域8、
第六分割領域9、についてのみ考えることにする。
例えば、
第一分割領域4内に、注目保持印3が位置した時間が、90と測定されており、
第二分割領域5内に、注目保持印3が位置した時間が、200と測定されており、
第三分割領域6内に、注目保持印3が位置した時間が、1000と測定されており、
第四分割領域7内に、注目保持印3が位置した時間が、20と測定されており、
第五分割領域8内に、注目保持印3が位置した時間が、500と測定されており、
第六分割領域9内に、注目保持印3が位置した時間が、60と測定されていたとすると、
ランキング手段は、測定された時間の値の、例えば大小に基づき、
(注目保持印3の滞留時間の長く測定された分割領域には、閲覧(読解)時点で、閲覧者(読解者)の記憶に照らして(閲覧者(読解者)にとって)重要な(関心の高い、あるいは情報吸収の難しい)情報が含まれていた考えられるため)
第三分割領域6(内の情報表示)、第五分割領域8(内の情報表示)、第二分割領域5(内の情報表示)、第一分割領域4(内の情報表示)、第六分割領域9(内の情報表示)、第四分割領域7(内の情報表示)とのランキング(表現)を行うとしてもよい。
(ランキング手段の場合においては、分割領域設定手段において、(各分割領域は、それぞれ、(読解対象1の言語的内容((段落や)文や単語の区切り等)を反映する)不均等な寸法の領域として、CPU501により(検出され)設定されるとしてもよい。))
【0090】
CPU501は、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に基づき抽出の操作を行う。
(抽出手段である。)
既述の
第一分割領域4、第二分割領域5、第三分割領域6、第四分割領域7、第五分割領域8、第六分割領域9の例において考えると、
例えば、260以上の時間が測定された分割領域を、抽出対象分割領域として抽出するようにしたとすると、
第一分割領域4、第二分割領域5、第三分割領域6、第四分割領域7、第五分割領域8、第六分割領域9の分割領域の中から、
第三分割領域6(内の情報)、と、第五分割領域8(内の情報)の分割領域が抽出されることになる。
(注目保持印3の滞留時間の長く測定された分割領域には、閲覧(読解)時点で、閲覧者(読解者)の記憶に照らして閲覧者(読解者)にとって重要な(関心の高い、あるいは情報吸収の難しい)情報が含まれていたと考えられるため、抽出手段により例えば上記のように抽出された情報は、閲覧者(読解者)にとっての(閲覧時点での情報)重要性の観点における読解対象1の要約的情報となっていると考えることができる。)
【0091】
CPU501は、
読解状態の記録を開始した時点に基づく時点を時間的始点とした時間の経過に関連付けた時系列データとして、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置したか否かに関する情報を、
前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成する。
(各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段である。)
CPU501は、
該各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段により、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成された、前記時系列データとしての、前記分割領域設定手段により設定される前記各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置したか否かに関する情報を、該情報が前記時系列データとして生成された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する。
(各時間記憶手段である。)
図5について、
CPU501は、
分割領域設定手段により設定される各分割領域上を移動する注目保持印3の移動パターン10を検出するようにするとしてもよい。(移動パターン検出手段である。)
該移動パターン検出手段により検出された前記移動パターン10を、前記分割領域上の位置に対応付けて記憶装置に記憶するとしてもよい。(移動パターン記憶手段である。)
(ある一群の分割領域上において検出され、その分割領域上の位置に対応付けて記憶装置に記憶された移動パターン10(の特性)に基づき、その一群の分割領域(内の情報を)を(他の分割領域に対して)分類したり、関連付けたり、(再構成、再構造)することができる。)
(例えば、読解対象1上における(例えば、同一行等における)短距離を短時間内に繰り返し数回往復するような注目保持印3の移動パターン10が検出されると、その近傍の分割領域内情報は、閲覧者(読解者)にとって、例えば(情報吸収において)(新)定義的な(特に重要な)情報として着目されているなどと(あらかじめ記憶装置に記憶されている(注目保持印3の移動パターンと、そのパターンから推測される移動の意義の)対応表等に照らし)(移動パターンの意義を)判断して、それに応じた(分類や関連の)表現をそれら分割領域に、CPU501により、付すように設定するとしてもよい。)
(また、例えば読解対象1上において、数行離れた位置を縦断的に往復するような注目保持印3の移動パターンが検出されると、閲覧者(読解者)は対比を行っているなどと(あらかじめ記憶装置に記憶されている(注目保持印3の移動パターンと、そのパターンから推測される移動の意義の)対応表等に照らし)(移動パターンの意義を)判断して、それに応じた表現をそれら分割領域に、CPU501により、付すように設定するとしてもよい。)
(例えば、CPU501は、
検出した注目保持印3の移動パターン10を、閲覧者(読解者)に提示するなどしてその意義を問い(あるいは、あらかじめ準備され記憶されている移動パターン意義の選択肢から、提示した移動パターンの意義を閲覧者に選択させ)、その意義に基づき、分割領域に対する表現(再構成、再構造)を行うようにするとしてもよい。)
(検出した注目保持印3の移動パターンについては、その移動の軌道が粗雑な場合や、移動の速度が速い場合は、その軌道近傍の分割領域内情報は、閲覧者(読解者)にとってあまり重要ではないとの判断を行い、それに応じた表現を分割領域(内の情報)に、CPU501は、付すようにするとしてもよい。)
(検出した注目保持印3の移動パターンについては、例えば、(ディスプレイ304に表示される)情報をスクロールさせるために行われるような移動パターン、ウィンドウを閉じるための移動パターン、改行のための移動パターンなど、読解者にとって読解(情報吸収)上の意義の少ない注目保持印3の移動パターンについては、(あらかじめそのような移動パターンを記憶装置に記憶させておくなどして)そのような移動パターンを検出しても、CPU501は、分割領域への表現に反映させないようにするとしてもよい。)
【0092】
(図3〜図5について、)
CPU501は、
前記読解対象1に対する
第一閲覧(読解)時点において、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印3が位置した時間を測定する第一各時間測定手段と、
該第一各時間測定手段により測定された時間を、前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する第一各時間記憶手段と、
前記読解対象1に対する
第二閲覧(読解)時点において、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印3が位置した時間を測定する第二各時間測定手段と、
該第二各時間測定手段により測定された時間を、前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する第二各時間記憶手段と、
前記第一各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された各時間を前記記憶装置から読み出し、前記第二各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された各時間を前記記憶装置から読み出し、演算装置により比較を行うとしてもよい。
(異時点データ比較手段である。)
(CPU501は、
読解対象1に対して、
第一閲覧(読解)時点に生成された読解状態マッピング画像と、
読解対象1に対して、
第二閲覧(読解)時点に生成された読解状態マッピング画像とを(例えば、それらの差や変動等に関して)比較したりするとしてもよい。)
(異時点データ比較手段により、
閲覧者(読解者)の読解対象1内各位置に対する関心や記憶内容の時を経ての変動を検出することができる。
(その検出に基づき)(異時点間の時間間隔を考慮した上で)閲覧者(読解者)の記憶(学習)定着度(記憶構造)等を検出(判定)することができる。
(例えば、ある分割領域内の情報が閲覧者(読解者)の記憶に既に良く定着しているような場合、その分割領域に対し生成される(前記時間などに関する)データに異時点間の差があまり生じないものと考えられる。)
(異時点データ比較手段は、時系列的にデータを検出し、時系列的にデータを比較するように設定するとしてもよい。)
【符号の説明】
【0093】
1 読解対象
2 分割領域の内部
3 注目保持印
4 第一分割領域
5 第二分割領域
6 第三分割領域
7 第四分割領域
8 第五分割領域
9 第六分割領域
10 移動パターン
11 読解状態
12 読解状態記録画面
13 スクロールバー
14 通常のカーソル
15 より時間をかけて読解した前記読解対象における部位
16 より時間をかけて読解した前記読解対象における部位に相当する前記読解状態記録画面の位置
17 中間処理画面
18 読解状態記録印
19 透明色付き半透明合成コピーを行う大きさ
20 前記中間処理画面における前記読解状態記録印の表示位置に相当する前記読解状態記録画面における位置
301 コンピュータシステム
302 本体
303 キーボード
304 ディスプレイ
305 プリンタ
306、306A ポインティングデバイス
307 スピーカ
501 CPU
502 RAM
503 ROM
504 HDD
505 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力装置に読解対象を表示する読解対象表示手段と、
該読解対象表示手段により前記出力装置に表示されている前記読解対象を読解している読解者の関心を、該読解対象の中でも、読解を進める上で、その時その時の読解時点において注目すべき位置のみに保持させる注目保持印を、前記出力装置に表示する注目保持印表示手段と、
該注目保持印表示手段により表示される前記注目保持印に対して前記読解者よりなされる移動の指示を入力装置を経て受け付け、前記注目保持印を前記指示に応じて移動させる注目保持印表示制御手段と、
前記読解者の前記読解対象に対する読解状態を記録する画面である読解状態記録画面を出力装置に生成する読解状態記録画面生成手段と、
前記注目保持印の位置に基づき注目保持印位置を取得し、記憶装置に記憶する注目保持印位置取得手段と、
該注目保持印位置取得手段により記憶装置に記憶された注目保持印位置を読み出し、該注目保持印位置に関する情報を基にして、前記読解者の前記読解対象に対する読解状態を、前記読解状態記録画面に記録する読解状態記録手段と、
前記読解対象表示手段により前記出力装置に表示された前記読解対象と、前記読解状態記録手段により前記読解状態記録画面に記録された前記読解者の前記読解対象に対する読解状態記録とを、対として対応付けて記憶装置に記憶する読解対象読解状態記録対保存手段、と、
を備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項2】
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、文章からなる情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項3】
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、文章並びに図表からなる情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項4】
請求項1に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、図表からなる情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、一つのウィンドウ内に表示される情報であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象は、スクロールにより、一つのウィンドウ内に表示されうる情報の全てであることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印は、通常のカーソルであることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印は、通常のカーソルではない表示形態による注目保持印であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記注目保持印は、通常のカーソルと、通常のカーソルではない表示形態による注目保持印とにより表されることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解者の読解意欲低下時に、前記読解者の読解意欲の増大を誘因するような動的特性を前記注目保持印の近傍に生じる読解意欲増大特性表示制御手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項11】
請求項10に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解者の読解意欲が増大すると、前記読解意欲増大特性表示制御手段により前記注目保持印の近傍に生じている前記動的特性の表示をやめる読解意欲増大特性表示停止手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項12】
請求項10に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解者の読解意欲が増大する程、前記読解意欲増大特性表示制御手段により前記注目保持印の近傍に生じている前記動的特性を低減させる読解意欲増大特性表示低減手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、前記読解者が、より時間をかけて読解した前記読解対象における部位に相当する前記読解状態記録画面の位置における程、より強調の表現を付して読解状態のマッピングを行う手段であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、前記読解状態の記録を、自動的に開始する手段であることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象読解状態記録対保存手段は、
前記読解対象表示手段により表示されていた前記読解対象であるファイルを閉じる時に、該読解対象と、該読解対象に対する読解状態の記録である前記読解状態記録との対を自動的に保存することを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、前記読解状態を記録した前記読解状態記録画面に前記読解対象を合成する画像処理を行う合成画像処理手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録手段は、
前記読解対象表示手段により表示されていた前記読解対象であるファイルを閉じた後、短時間後に、同一の該ファイルを読解対象として前記読解対象表示手段により表示している場合、閉じられた前記読解対象に対する前回の読解状態記録画面と、その後前記短時間後の今回の読解状態記録画面との比較を行う読解状態記録短時間後比較手段をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解状態記録画面生成手段は、該読解状態記録画面生成手段により生成される前記読解状態記録画面の背景色を設定する読解状態記録画面背景色設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記読解状態記録画面生成手段により出力装置に生成された前記読解状態記録画面に、
前記読解者の前記読解対象に対する前記読解状態を記録するための
中間処理を行う画面である中間処理画面を生成する中間処理画面生成手段と、
該中間処理画面生成手段により生成された
前記中間処理画面の背景色を設定するための中間処理画面背景色設定手段と、
前記注目保持印位置取得手段により取得され、記憶装置に記憶された前記注目保持印位置を読み出し、該注目保持印位置に基づき演算装置により演算を行い、前記中間処理画面生成手段により生成された中間処理画面における読解状態記録印の表示位置を算出し、記憶装置に記憶する読解状態記録印表示位置算出手段と、
前記読解者の前記読解対象に対する前記読解状態を記録する印である前記読解状態記録印の表示形態を設定するための読解状態記録印設定手段と、
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され記憶装置に記憶された前記読解状態記録印の前記中間処理画面における表示位置に前記読解状態記録印を表示制御する読解状態記録印表示制御手段と、
前記中間処理画面から前記読解状態記録画面に対し、前記中間処理画面に表示される前記読解状態記録印に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う際、透明色とみなしてコピーを行わない色である透明色を設定する透明色設定手段と、
前記中間処理画面から前記読解状態記録画面に対し、前記中間処理画面に表示される前記読解状態記録印に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う大きさを設定するための透明色付き半透明合成コピーサイズ設定手段と、
前記中間処理画面から前記読解状態記録画面に対し、前記中間処理画面に表示される前記読解状態記録印に関して、透明色付き半透明合成コピーを行う際のブレンド率を設定するための透明色付き半透明合成コピーブレンド率設定手段と、
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され、記憶装置に記憶された前記中間処理画面における前記読解状態記録印の表示位置に相当する前記読解状態記録画面における位置をカレントポジションとして、該カレントポジションに対して、
前記中間処理画面における
前記読解状態記録印表示位置算出手段により算出され、記憶装置に記憶された前記読解状態記録印の表示位置から、
前記透明色付き半透明合成コピーサイズ設定手段により設定された前記大きさまでの範囲を、
前記透明色付き半透明合成コピーにより画面一部のコピーを行う透明色付き半透明合成コピー手段、と、
をさらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項19】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する各時間測定手段と、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に応じた表現を付す表現手段と、を、さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項20】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する各時間測定手段と、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に基づきランキングを行うランキング手段と、を、
さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項21】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置した時間を、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ測定する各時間測定手段と、
該各時間測定手段により測定された各時間を、該各時間が測定された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
該各時間記憶手段により前記記憶装置に記憶された前記各時間を前記記憶装置から読み出し、前記対応付けが行われている前記各分割領域に対して、前記各時間の値に基づき抽出の操作を行う抽出手段と、を、
さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項22】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置であって、
前記読解対象表示手段は、前記読解対象を表示する表示領域に、多数の分割領域を設定する分割領域設定手段をさらに備え、
前記読解状態記録手段は、
前記読解状態の記録を開始した時点に基づく時点を時間的始点とした時間の経過に関連付けた時系列データとして、
前記分割領域設定手段により設定される各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置したか否かに関する情報を、
前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成する各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段と、
該各分割領域内注目保持印時系列データ生成手段により、前記分割領域設定手段により設定された全ての前記各分割領域に対してそれぞれ生成された、前記時系列データとしての、前記分割領域設定手段により設定される前記各分割領域の内部に、前記注目保持印が位置したか否かに関する情報を、該情報が前記時系列データとして生成された前記各分割領域の位置に対応付けて記憶装置に記憶する各時間記憶手段と、
を、さらに備えることを特徴とする読解状態マッピング装置。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか一項に記載の読解状態マッピング装置が備える手段として、
コンピュータを機能させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−227855(P2011−227855A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−110634(P2010−110634)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【出願人】(507239938)
【Fターム(参考)】