調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置
【課題】 不必要な洗浄水の浪費を減らして経済性を向上させ、構成を簡素化して組立てを容易にするとともに生産性を増大させる、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置を提供する。
【解決手段】 大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置であって、前記洗浄水を貯蔵する水槽のレバー取付孔に装着される調節レバーと；前記調節レバーと重力式サイフォン蓋を連結する引出ストリングに取り付けられ、調節レバーの作動によってリンクを選択的に押圧する浮具ガイドと；前記浮具ガイドの押圧によって回転して蓋連結部材を押圧するリンクと；前記リンクの押圧によって回転案内孔を中心に回転してオーバーフロー管に突設された係止部材に離脱する蓋連結部材とを含んでなる。
【解決手段】 大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置であって、前記洗浄水を貯蔵する水槽のレバー取付孔に装着される調節レバーと；前記調節レバーと重力式サイフォン蓋を連結する引出ストリングに取り付けられ、調節レバーの作動によってリンクを選択的に押圧する浮具ガイドと；前記浮具ガイドの押圧によって回転して蓋連結部材を押圧するリンクと；前記リンクの押圧によって回転案内孔を中心に回転してオーバーフロー管に突設された係止部材に離脱する蓋連結部材とを含んでなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、大・小便に相応する洗浄水を排出する装置に係り、より詳しくは調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出して洗浄することで、不必要な洗浄水の浪費を減らして経済性を向上させる、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般に、洋式便器は、水槽に一定量の洗浄水を収容した状態で、使用者の大小便後、水槽に収容された洗浄水を排出させて、洋式便器本体の内部に位置する大小便を洗浄し、排出された洗浄水量の分だけ水道栓から洗浄水を受け、次の動作を待機することになる。前記洋式便器は、小便洗浄の際、大便洗浄の際と同様に洗浄水を排出させて小便を洗浄するため、洗浄水の浪費によって経済性が落ちる問題点があった。
【０００３】
前記問題点を解決するために、本出願人は、２００８年に出願した、大・小便に相応する洗浄水量の調節が可能な洋式便器の洗浄水排出装置が公開されたことがある（特許文献１）。
【０００４】
前記特許文献１は、調節レバーの正負方向への回動によって引出ストリングの引出距離を調節してサイフォン蓋の開放回転角度を変えることで、大・小便にそれぞれ相応する洗浄水を排出することにより、従来の問題点を解決する利点があった。
【０００５】
しかし、前記特許文献１は、引出ストリングの長さが正確に調整されていない状態で調節レバーに加わる瞬間的な力で引出ストリングを引っ張るとき、サイフォン蓋に設けられた弾性部材が回転制御部材の回転制御突起を通過することにより、小便洗浄の際にも大便洗浄の際と同一量の洗浄水が排出されるため、不必要な洗浄水が排出される問題点があった。
【０００６】
また、前記の過程が繰り返されるにつれて弾性部材が回転制御突起と摩擦することによる摩耗の発生によって、小便洗浄の際にも大便洗浄の際と同一量の洗浄水が排出される誤動作が発生するとともに、これにより使用者にとって製品に対する信頼性を落とす問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】大韓民国特許公開第１０−２０１０−００３５９８５号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
したがって、本発明は前述したような従来の諸般欠点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、重力式サイフォン蓋に設けられた蓋連結部材が、リンクの押圧有無によって、重力式サイフォン蓋の上向き回転の際、オーバーフロー管に選択的に密着して重力式サイフォン蓋の上向き回転角度を調節することで、大・小便に相応する洗浄水を排出する、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置を提供することにある。
【０００９】
また、本発明の他の目的は、調節レバーの作動によって、大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置の構成を簡素化することにより、組立てを容易にするのはもちろんのこと、生産性を増大させるとともに製品の誤動作を防止することができる、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明による、洗浄水排出装置は、大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置であって、前記洗浄水を貯蔵する水槽のレバー取付孔に装着される調節レバーと；前記調節レバーと重力式サイフォン蓋を連結する引出ストリングに取り付けられ、調節レバーの作動によってリンクを選択的に押圧する浮具ガイドと；前記浮具ガイドの押圧によって回転して蓋連結部材を押圧するリンクと；前記リンクの押圧によって回転案内孔を中心に回転してオーバーフロー管に突設された係止部材に離脱する蓋連結部材とを含んでなる。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、重力式サイフォン蓋に設けられた蓋連結部材が、リンクの押圧有無によって、重力式サイフォン蓋の上向き回転の際、オーバーフロー管に選択的に密着して重力式サイフォン蓋の上向き回転角度を調節して、大・小便に相応する洗浄水を排出することにより、洗浄水の不必要な浪費を減らすのはもちろんのこと、洗浄水の節減によって経済性を向上させることができる利点を持つものである。
【００１２】
また、本発明によれば、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置の構成を簡素化して組立てを容易にするのはもちろんのこと、生産性を増大させるとともに製品の誤動作を防止することにより、使用者にとって製品に対する信頼性を向上させることができる利点を持つことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の斜視図である。
【図２】本発明の分離斜視図である。
【図３】本発明の設置状態図である。
【図４】本発明による小便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図５】本発明による小便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図６】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図７】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図８】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図９】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施例を詳細に説明する。図１は本発明の斜視図、図２は本発明の分離斜視図である。
【００１５】
本発明による洗浄水排出装置は、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置１００であって、前記洗浄水を貯蔵する水槽１０のレバー取付孔１１に装着される調節レバー１１０と、前記調節レバー１１０と重力式サイフォン蓋１２０を連結する引出ストリング２０に設置され、調節レバー１１０の作動によってリンク１４０を選択的に押圧する浮具ガイド１３０と、前記浮具ガイド１３０の押圧によって回転して蓋連結部材１６０を押圧するリンク１４０と、前記リンク１４０の押圧によって回転案内孔１６０’を中心に回転して、オーバーフロー管３０から突出した係止部材１５０に離脱する蓋連結部材１６０とを含んでなるもので、これをより具体的に説明すれば次のようである。
【００１６】
前記浮具ガイド１３０は、前記重力式サイフォン蓋１２０に固定された引出ストリング２０を収容するとともに引出ストリング２０に固定させることができるように係止孔１３１’が形成されたガイド棒１３１と、前記ガイド棒１３１の下端部に形成され、リンク１４０を押圧する押圧片１３２とを含んでなる。
【００１７】
前記リンク１４０は、前記重力式サイフォン蓋１２０の上面に突設されたリンク取付溝１４０’に装着され、両端に互いに異なる角度で折り曲げられた棒体１４１と、前記棒体１４１がリンク取付溝１４０’から離脱しないように棒体１４１の外周面に突設される離脱防止片１４２とを含んでなる。
【００１８】
前記蓋連結部材１６０は、前記オーバーフロー管３０の外周面を取り囲む胴体１６１と、前記胴体１６１の一側に突出して回転案内孔１６０’に装着される回転案内軸１６２と、前記胴体１６１の一側に突出し、リンク１４０によって押圧される押圧具１６３と、前記胴体１６１の一側に突出してオーバーフロー管３０の係止部材１５０にかかる係止片１６４とを含んでなる。
【００１９】
また、本発明は、前記係止片１６４を支持するために、重力式サイフォン蓋１２０に突設された支持片１６５をさらに含んでなる。
【００２０】
つぎに、前記のように構成された本発明の結合及び作動過程を説明する。
【００２１】
まず、重力式サイフォン蓋１２０に形成された回転案内孔１６０’に蓋連結部材１６０の回転案内軸１６２を結合し、前記重力式サイフォン蓋１２０のリンク取付溝１４０’にリンク１４０の棒体１４１を結合することで、押圧棒１４１ｂが蓋連結部材１６０の胴体１６１に突設された押圧具１６３の上部に位置するようになる。
【００２２】
この際、前記棒体１４１の外周面に突設された離脱防止片１４２がリンク取付溝１４０’の外側で密着することで、リンク取付溝１４０’に沿って棒体１４１が離脱することを防止するようになる。
【００２３】
また、前記重力式サイフォン蓋１２０の連結具１２１に引出ストリング２０の一端部を結合して固定した後、前記引出ストリング２０の他端部を浮具ガイド１３０のガイド棒１３１の内部に貫通して突出させ、浮具ガイド１３０の押圧片１３２が重力式サイフォン蓋１２０の上面から所定距離だけ離隔したままで被押圧棒１４１ａを押圧することができる位置に位置させた状態で、前記引出ストリング２０の一側を係止孔１３１’に結合して固定させ、前記引出ストリング２０に浮具Ｂを結合し、浮具Ｂの離脱を防止するために離脱防止部材Ｃを装着する。
【００２４】
前記過程によって、蓋連結部材１６０、リンク１４０及び浮具ガイド１３０が重力式サイフォン蓋１２０に固定されれば、前記重力式サイフォン蓋１２０の回転案内切欠部１２２をオーバーフロー管３０の回転軸３１に結合して、重力式サイフォン蓋１２０がオーバーフロー管３０の排水孔３２を閉鎖するようにする。この際に、前記蓋連結部材１６０の胴体１６１はオーバーフロー管３０の外周面を収容し、この状態で、図３に示すように、水槽１０の取付孔１２に設置し、前記引出ストリング２０の他端部は水槽１０のレバー取付孔１１に装着された調節レバー１１０の端部に固定することで、本発明による洗浄水排出装置１００の結合及び設置が済むものである。
【００２５】
ここで、前記水槽１０には、水道栓、フィルバルブ及び洗浄水を貯蔵及び排水する装置が備えられていなければならない。
【００２６】
前記過程によって本発明が設置された後、水槽１０に洗浄水が収容された状態で大小便者が便器本体（図示せず）にかけて小便をした後、小便を洗浄するために調節レバー１１０を左側上向きに回転させれば、図４〜図５に示すように、前記調節レバー１１０の左側上向き回転によって引出ストリング２０が左側上向きに引かれるとともに引出ストリング２０が結合された浮具ガイド１３０のガイド棒１３１が左側に傾き、押圧片１３２がリンク１４０の被押圧棒１４１ａを押圧しない状態で重力式サイフォン蓋１２０を上向きに回転させてオーバーフロー管３０の排水孔３２を開放させる。
【００２７】
この際、前記開放された排水孔３２を通して、水槽１０に貯蔵された洗浄水が排水されるとともに、前記重力式サイフォン蓋１２０は回転案内切欠部１２２が結合された回転軸３１を中心に所定角度だけ上向きに回転した後、蓋連結部材１６０の支持片１６５が支持する係止片１６４が係止部材１５０にかかって密着して重力式サイフォン蓋１２０の上向き回転を停止するようになり、前記排水孔３２を通して排水される洗浄水によって便器本体（図示せず）の小便を洗浄することができるものである。
【００２８】
前記小便の洗浄によって調節レバー１１０に加わった押圧力が解除され、前記排水孔３２を通して洗浄水が排水されるにつれて低くなる水位によって、引出ストリング２０に結合された浮具Ｂの浮力を喪失して重力式サイフォン蓋１２０は下向きに回転して排水孔３２を閉鎖させ、前記排水孔３２が閉鎖されることによって排水孔３２を通して排水された洗浄水量の分だけ水道栓から洗浄水を受けて水槽１０に貯蔵した後、次の動作を待機するようになる。
【００２９】
また、前記大小便者が便器本体（図示せず）にかけて大便をした後、大便を洗浄するために調節レバー１１０を右側上向きに回転させれば、図６〜図９に示すように、前記調節レバー１１０の右側上向き回転によって引出ストリング２０が右側上向きに引かれるとともに引出ストリング２０が結合された浮具ガイド１３０のガイド棒１３１が左側に傾き、押圧片１３２がリンク１４０の被押圧棒１４１ａを押圧する。
【００３０】
前記被押圧棒１４１ａが押圧されることにより、リンク１４０の本体１４１はリンク取付溝１４０’の内部で被押圧棒１４１ａが押圧される方向に回転するとともに押圧棒１４１ｂが蓋連結部材１６０の押圧具１６３を押圧するようになり、前記押圧具１６３が押圧された蓋連結部材１６０は、回転案内孔１６０’に結合された回転案内軸１６２を中心に胴体１６１が押圧具１６３の方向に回転して、押圧具１６３が重力式サイフォン蓋１２０の上面に密着する。
【００３１】
この際、前記重力式サイフォン蓋１２０は、回転案内切欠部１２２が結合された回転軸３１を中心に上向きに回転する。前記リンク１４０の押圧棒１４１ｂが押圧具１６３を押圧した蓋連結部材１６０の係止片１６４が係止部材１５０にかからないので、重力式サイフォン蓋１２０は係止部材１５０の上部に回転するようになり、前記係止部材１５０の上部に回転する重力式サイフォン蓋１２０は、蓋連結部材１６０の胴体１６１がオーバーフロー管３０に密着して上向き回転を停止するようになる。
【００３２】
前記重力式サイフォン蓋１２０の上向き回転によって開放されたオーバーフロー管３０の排水孔３２を通して、水槽１０に貯蔵された洗浄水が排水されて便器本体（図示せず）の大便を洗浄することができるものである。
【００３３】
前記大便の洗浄によって調節レバー１１０に加わった押圧力が解除されれば、蓋連結部材１６０の胴体１６１の重量中心が回転案内軸１６２を中心に偏っているので、胴体１６１の自重によって回転案内軸１６２を中心に重力式サイフォン蓋１２０の反対方向に回転し、係止片１６４が支持片１６５に定着すると同時に押圧具１６３が押圧棒１４１ｂを押圧するとともにリンク１４０の棒体１４１がリンク取付溝１４０’で回転した方向の反対方向に回転し、被押圧棒１４１ａが押圧片１３２を押圧して元の状態に復元される。
【００３４】
この状態で洗浄水が排水孔３２を通して排水されるにつれて低くなる水位によって引出ストリング２０に結合された浮具Ｂの浮力を喪失し、重力式サイフォン蓋１２０は下向きに回転する。前記重力式サイフォン蓋１２０の下向き回転の際、蓋連結部材１６０の係止片１６４が係止部材１５０に密着し、回転案内軸１６２を中心に重力式サイフォン蓋１２０の連結具１２１の方向に蓋連結部材１６０の胴体１６１が回転して、蓋連結部材１６０の係止片１６４が係止部材１５０から離脱する。
【００３５】
前記係止部材１５０から係止片１６４が離脱した後、蓋連結部材１６０の胴体１６１は自重によって復元し、係止片１６４が支持片１６５に定着した状態を維持し、下向きに回転する重力式サイフォン蓋１２０が排水孔３２を閉鎖することによって、排水孔３２を通して排水された洗浄水量の分だけ水道栓から洗浄水を受けて水槽１０に貯蔵した後、次の動作を待機するようになる。
【００３６】
以上のように、本発明は、たとえ限定された実施例及び図面に基づいて説明されたが、本明細書及び請求範囲に使用された用語や単語は通常的意味や辞書的意味に限定して解釈されてはいけなく、本発明の技術的思想に合う意味と概念に解釈されなければならない。よって、本明細書に記載された実施例と図面に示した構成は本発明の一実施例に過ぎないもので、本発明の技術的思想を全て表すものではないので、本発明の範疇を逸脱しない範囲内で多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【００３７】
本発明は、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出して洗浄することで、不必要な洗浄水の浪費を減らして経済性を向上させる、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置に適用可能である。
【符号の説明】
【００３８】
１００ 洗浄水排出装置
１１０ 調節レバー
１２０ 重力式サイフォン蓋
１３０ 浮具ガイド
１４０ リンク
１５０ 係止部材
１６０ 蓋連結部材
【技術分野】
【０００１】
本発明は、大・小便に相応する洗浄水を排出する装置に係り、より詳しくは調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出して洗浄することで、不必要な洗浄水の浪費を減らして経済性を向上させる、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般に、洋式便器は、水槽に一定量の洗浄水を収容した状態で、使用者の大小便後、水槽に収容された洗浄水を排出させて、洋式便器本体の内部に位置する大小便を洗浄し、排出された洗浄水量の分だけ水道栓から洗浄水を受け、次の動作を待機することになる。前記洋式便器は、小便洗浄の際、大便洗浄の際と同様に洗浄水を排出させて小便を洗浄するため、洗浄水の浪費によって経済性が落ちる問題点があった。
【０００３】
前記問題点を解決するために、本出願人は、２００８年に出願した、大・小便に相応する洗浄水量の調節が可能な洋式便器の洗浄水排出装置が公開されたことがある（特許文献１）。
【０００４】
前記特許文献１は、調節レバーの正負方向への回動によって引出ストリングの引出距離を調節してサイフォン蓋の開放回転角度を変えることで、大・小便にそれぞれ相応する洗浄水を排出することにより、従来の問題点を解決する利点があった。
【０００５】
しかし、前記特許文献１は、引出ストリングの長さが正確に調整されていない状態で調節レバーに加わる瞬間的な力で引出ストリングを引っ張るとき、サイフォン蓋に設けられた弾性部材が回転制御部材の回転制御突起を通過することにより、小便洗浄の際にも大便洗浄の際と同一量の洗浄水が排出されるため、不必要な洗浄水が排出される問題点があった。
【０００６】
また、前記の過程が繰り返されるにつれて弾性部材が回転制御突起と摩擦することによる摩耗の発生によって、小便洗浄の際にも大便洗浄の際と同一量の洗浄水が排出される誤動作が発生するとともに、これにより使用者にとって製品に対する信頼性を落とす問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】大韓民国特許公開第１０−２０１０−００３５９８５号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
したがって、本発明は前述したような従来の諸般欠点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、重力式サイフォン蓋に設けられた蓋連結部材が、リンクの押圧有無によって、重力式サイフォン蓋の上向き回転の際、オーバーフロー管に選択的に密着して重力式サイフォン蓋の上向き回転角度を調節することで、大・小便に相応する洗浄水を排出する、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置を提供することにある。
【０００９】
また、本発明の他の目的は、調節レバーの作動によって、大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置の構成を簡素化することにより、組立てを容易にするのはもちろんのこと、生産性を増大させるとともに製品の誤動作を防止することができる、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明による、洗浄水排出装置は、大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置であって、前記洗浄水を貯蔵する水槽のレバー取付孔に装着される調節レバーと；前記調節レバーと重力式サイフォン蓋を連結する引出ストリングに取り付けられ、調節レバーの作動によってリンクを選択的に押圧する浮具ガイドと；前記浮具ガイドの押圧によって回転して蓋連結部材を押圧するリンクと；前記リンクの押圧によって回転案内孔を中心に回転してオーバーフロー管に突設された係止部材に離脱する蓋連結部材とを含んでなる。
【発明の効果】
【００１１】
本発明によれば、重力式サイフォン蓋に設けられた蓋連結部材が、リンクの押圧有無によって、重力式サイフォン蓋の上向き回転の際、オーバーフロー管に選択的に密着して重力式サイフォン蓋の上向き回転角度を調節して、大・小便に相応する洗浄水を排出することにより、洗浄水の不必要な浪費を減らすのはもちろんのこと、洗浄水の節減によって経済性を向上させることができる利点を持つものである。
【００１２】
また、本発明によれば、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置の構成を簡素化して組立てを容易にするのはもちろんのこと、生産性を増大させるとともに製品の誤動作を防止することにより、使用者にとって製品に対する信頼性を向上させることができる利点を持つことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の斜視図である。
【図２】本発明の分離斜視図である。
【図３】本発明の設置状態図である。
【図４】本発明による小便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図５】本発明による小便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図６】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図７】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図８】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【図９】本発明による大便洗浄水を排水する作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施例を詳細に説明する。図１は本発明の斜視図、図２は本発明の分離斜視図である。
【００１５】
本発明による洗浄水排出装置は、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置１００であって、前記洗浄水を貯蔵する水槽１０のレバー取付孔１１に装着される調節レバー１１０と、前記調節レバー１１０と重力式サイフォン蓋１２０を連結する引出ストリング２０に設置され、調節レバー１１０の作動によってリンク１４０を選択的に押圧する浮具ガイド１３０と、前記浮具ガイド１３０の押圧によって回転して蓋連結部材１６０を押圧するリンク１４０と、前記リンク１４０の押圧によって回転案内孔１６０’を中心に回転して、オーバーフロー管３０から突出した係止部材１５０に離脱する蓋連結部材１６０とを含んでなるもので、これをより具体的に説明すれば次のようである。
【００１６】
前記浮具ガイド１３０は、前記重力式サイフォン蓋１２０に固定された引出ストリング２０を収容するとともに引出ストリング２０に固定させることができるように係止孔１３１’が形成されたガイド棒１３１と、前記ガイド棒１３１の下端部に形成され、リンク１４０を押圧する押圧片１３２とを含んでなる。
【００１７】
前記リンク１４０は、前記重力式サイフォン蓋１２０の上面に突設されたリンク取付溝１４０’に装着され、両端に互いに異なる角度で折り曲げられた棒体１４１と、前記棒体１４１がリンク取付溝１４０’から離脱しないように棒体１４１の外周面に突設される離脱防止片１４２とを含んでなる。
【００１８】
前記蓋連結部材１６０は、前記オーバーフロー管３０の外周面を取り囲む胴体１６１と、前記胴体１６１の一側に突出して回転案内孔１６０’に装着される回転案内軸１６２と、前記胴体１６１の一側に突出し、リンク１４０によって押圧される押圧具１６３と、前記胴体１６１の一側に突出してオーバーフロー管３０の係止部材１５０にかかる係止片１６４とを含んでなる。
【００１９】
また、本発明は、前記係止片１６４を支持するために、重力式サイフォン蓋１２０に突設された支持片１６５をさらに含んでなる。
【００２０】
つぎに、前記のように構成された本発明の結合及び作動過程を説明する。
【００２１】
まず、重力式サイフォン蓋１２０に形成された回転案内孔１６０’に蓋連結部材１６０の回転案内軸１６２を結合し、前記重力式サイフォン蓋１２０のリンク取付溝１４０’にリンク１４０の棒体１４１を結合することで、押圧棒１４１ｂが蓋連結部材１６０の胴体１６１に突設された押圧具１６３の上部に位置するようになる。
【００２２】
この際、前記棒体１４１の外周面に突設された離脱防止片１４２がリンク取付溝１４０’の外側で密着することで、リンク取付溝１４０’に沿って棒体１４１が離脱することを防止するようになる。
【００２３】
また、前記重力式サイフォン蓋１２０の連結具１２１に引出ストリング２０の一端部を結合して固定した後、前記引出ストリング２０の他端部を浮具ガイド１３０のガイド棒１３１の内部に貫通して突出させ、浮具ガイド１３０の押圧片１３２が重力式サイフォン蓋１２０の上面から所定距離だけ離隔したままで被押圧棒１４１ａを押圧することができる位置に位置させた状態で、前記引出ストリング２０の一側を係止孔１３１’に結合して固定させ、前記引出ストリング２０に浮具Ｂを結合し、浮具Ｂの離脱を防止するために離脱防止部材Ｃを装着する。
【００２４】
前記過程によって、蓋連結部材１６０、リンク１４０及び浮具ガイド１３０が重力式サイフォン蓋１２０に固定されれば、前記重力式サイフォン蓋１２０の回転案内切欠部１２２をオーバーフロー管３０の回転軸３１に結合して、重力式サイフォン蓋１２０がオーバーフロー管３０の排水孔３２を閉鎖するようにする。この際に、前記蓋連結部材１６０の胴体１６１はオーバーフロー管３０の外周面を収容し、この状態で、図３に示すように、水槽１０の取付孔１２に設置し、前記引出ストリング２０の他端部は水槽１０のレバー取付孔１１に装着された調節レバー１１０の端部に固定することで、本発明による洗浄水排出装置１００の結合及び設置が済むものである。
【００２５】
ここで、前記水槽１０には、水道栓、フィルバルブ及び洗浄水を貯蔵及び排水する装置が備えられていなければならない。
【００２６】
前記過程によって本発明が設置された後、水槽１０に洗浄水が収容された状態で大小便者が便器本体（図示せず）にかけて小便をした後、小便を洗浄するために調節レバー１１０を左側上向きに回転させれば、図４〜図５に示すように、前記調節レバー１１０の左側上向き回転によって引出ストリング２０が左側上向きに引かれるとともに引出ストリング２０が結合された浮具ガイド１３０のガイド棒１３１が左側に傾き、押圧片１３２がリンク１４０の被押圧棒１４１ａを押圧しない状態で重力式サイフォン蓋１２０を上向きに回転させてオーバーフロー管３０の排水孔３２を開放させる。
【００２７】
この際、前記開放された排水孔３２を通して、水槽１０に貯蔵された洗浄水が排水されるとともに、前記重力式サイフォン蓋１２０は回転案内切欠部１２２が結合された回転軸３１を中心に所定角度だけ上向きに回転した後、蓋連結部材１６０の支持片１６５が支持する係止片１６４が係止部材１５０にかかって密着して重力式サイフォン蓋１２０の上向き回転を停止するようになり、前記排水孔３２を通して排水される洗浄水によって便器本体（図示せず）の小便を洗浄することができるものである。
【００２８】
前記小便の洗浄によって調節レバー１１０に加わった押圧力が解除され、前記排水孔３２を通して洗浄水が排水されるにつれて低くなる水位によって、引出ストリング２０に結合された浮具Ｂの浮力を喪失して重力式サイフォン蓋１２０は下向きに回転して排水孔３２を閉鎖させ、前記排水孔３２が閉鎖されることによって排水孔３２を通して排水された洗浄水量の分だけ水道栓から洗浄水を受けて水槽１０に貯蔵した後、次の動作を待機するようになる。
【００２９】
また、前記大小便者が便器本体（図示せず）にかけて大便をした後、大便を洗浄するために調節レバー１１０を右側上向きに回転させれば、図６〜図９に示すように、前記調節レバー１１０の右側上向き回転によって引出ストリング２０が右側上向きに引かれるとともに引出ストリング２０が結合された浮具ガイド１３０のガイド棒１３１が左側に傾き、押圧片１３２がリンク１４０の被押圧棒１４１ａを押圧する。
【００３０】
前記被押圧棒１４１ａが押圧されることにより、リンク１４０の本体１４１はリンク取付溝１４０’の内部で被押圧棒１４１ａが押圧される方向に回転するとともに押圧棒１４１ｂが蓋連結部材１６０の押圧具１６３を押圧するようになり、前記押圧具１６３が押圧された蓋連結部材１６０は、回転案内孔１６０’に結合された回転案内軸１６２を中心に胴体１６１が押圧具１６３の方向に回転して、押圧具１６３が重力式サイフォン蓋１２０の上面に密着する。
【００３１】
この際、前記重力式サイフォン蓋１２０は、回転案内切欠部１２２が結合された回転軸３１を中心に上向きに回転する。前記リンク１４０の押圧棒１４１ｂが押圧具１６３を押圧した蓋連結部材１６０の係止片１６４が係止部材１５０にかからないので、重力式サイフォン蓋１２０は係止部材１５０の上部に回転するようになり、前記係止部材１５０の上部に回転する重力式サイフォン蓋１２０は、蓋連結部材１６０の胴体１６１がオーバーフロー管３０に密着して上向き回転を停止するようになる。
【００３２】
前記重力式サイフォン蓋１２０の上向き回転によって開放されたオーバーフロー管３０の排水孔３２を通して、水槽１０に貯蔵された洗浄水が排水されて便器本体（図示せず）の大便を洗浄することができるものである。
【００３３】
前記大便の洗浄によって調節レバー１１０に加わった押圧力が解除されれば、蓋連結部材１６０の胴体１６１の重量中心が回転案内軸１６２を中心に偏っているので、胴体１６１の自重によって回転案内軸１６２を中心に重力式サイフォン蓋１２０の反対方向に回転し、係止片１６４が支持片１６５に定着すると同時に押圧具１６３が押圧棒１４１ｂを押圧するとともにリンク１４０の棒体１４１がリンク取付溝１４０’で回転した方向の反対方向に回転し、被押圧棒１４１ａが押圧片１３２を押圧して元の状態に復元される。
【００３４】
この状態で洗浄水が排水孔３２を通して排水されるにつれて低くなる水位によって引出ストリング２０に結合された浮具Ｂの浮力を喪失し、重力式サイフォン蓋１２０は下向きに回転する。前記重力式サイフォン蓋１２０の下向き回転の際、蓋連結部材１６０の係止片１６４が係止部材１５０に密着し、回転案内軸１６２を中心に重力式サイフォン蓋１２０の連結具１２１の方向に蓋連結部材１６０の胴体１６１が回転して、蓋連結部材１６０の係止片１６４が係止部材１５０から離脱する。
【００３５】
前記係止部材１５０から係止片１６４が離脱した後、蓋連結部材１６０の胴体１６１は自重によって復元し、係止片１６４が支持片１６５に定着した状態を維持し、下向きに回転する重力式サイフォン蓋１２０が排水孔３２を閉鎖することによって、排水孔３２を通して排水された洗浄水量の分だけ水道栓から洗浄水を受けて水槽１０に貯蔵した後、次の動作を待機するようになる。
【００３６】
以上のように、本発明は、たとえ限定された実施例及び図面に基づいて説明されたが、本明細書及び請求範囲に使用された用語や単語は通常的意味や辞書的意味に限定して解釈されてはいけなく、本発明の技術的思想に合う意味と概念に解釈されなければならない。よって、本明細書に記載された実施例と図面に示した構成は本発明の一実施例に過ぎないもので、本発明の技術的思想を全て表すものではないので、本発明の範疇を逸脱しない範囲内で多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【００３７】
本発明は、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出して洗浄することで、不必要な洗浄水の浪費を減らして経済性を向上させる、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置に適用可能である。
【符号の説明】
【００３８】
１００ 洗浄水排出装置
１１０ 調節レバー
１２０ 重力式サイフォン蓋
１３０ 浮具ガイド
１４０ リンク
１５０ 係止部材
１６０ 蓋連結部材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置であって、
前記洗浄水を貯蔵する水槽のレバー取付孔に装着される調節レバーと；
前記調節レバーと重力式サイフォン蓋を連結する引出ストリングに取り付けられ、調節レバーの作動によってリンクを選択的に押圧する浮具ガイドと；
前記浮具ガイドの押圧によって回転して蓋連結部材を押圧するリンクと；
前記リンクの押圧によって回転案内孔を中心に回転してオーバーフロー管に突設された係止部材に離脱する蓋連結部材とを含んでなることを特徴とする、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項２】
前記浮具ガイドは、
前記重力式サイフォン蓋に固定された引出ストリングを収容し、引出ストリングに固定できるように係止孔が形成されたガイド棒と；
前記ガイド棒の下端部に形成されてリンクを押圧する押圧片とを含んでなることを特徴とする、請求項１に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項３】
前記リンクは、
前記重力式サイフォン蓋の上面に突設されたリンク取付溝に装着され、両端が互いに異なる角度で折り曲げられた棒体と；
前記棒体がリンク取付溝から離脱しないように棒体の外周面に突設された離脱防止片とを含んでなることを特徴とする、請求項１に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項４】
前記蓋連結部材は、
前記オーバーフロー管の外周面を取り囲む胴体と；
前記胴体の一側に突出して回転案内孔に装着される回転案内軸と；
前記胴体の一側に突出してリンクによって押圧される押圧具と；
前記胴体の一側に突出してオーバーフロー管の係止部材にかかる係止片とを含んでなることを特徴とする、請求項１に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項５】
前記係止片を支持するように重力式サイフォン蓋に突設された支持片をさらに含んでなることを特徴とする、請求項４に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項１】
大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置であって、
前記洗浄水を貯蔵する水槽のレバー取付孔に装着される調節レバーと；
前記調節レバーと重力式サイフォン蓋を連結する引出ストリングに取り付けられ、調節レバーの作動によってリンクを選択的に押圧する浮具ガイドと；
前記浮具ガイドの押圧によって回転して蓋連結部材を押圧するリンクと；
前記リンクの押圧によって回転案内孔を中心に回転してオーバーフロー管に突設された係止部材に離脱する蓋連結部材とを含んでなることを特徴とする、調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項２】
前記浮具ガイドは、
前記重力式サイフォン蓋に固定された引出ストリングを収容し、引出ストリングに固定できるように係止孔が形成されたガイド棒と；
前記ガイド棒の下端部に形成されてリンクを押圧する押圧片とを含んでなることを特徴とする、請求項１に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項３】
前記リンクは、
前記重力式サイフォン蓋の上面に突設されたリンク取付溝に装着され、両端が互いに異なる角度で折り曲げられた棒体と；
前記棒体がリンク取付溝から離脱しないように棒体の外周面に突設された離脱防止片とを含んでなることを特徴とする、請求項１に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項４】
前記蓋連結部材は、
前記オーバーフロー管の外周面を取り囲む胴体と；
前記胴体の一側に突出して回転案内孔に装着される回転案内軸と；
前記胴体の一側に突出してリンクによって押圧される押圧具と；
前記胴体の一側に突出してオーバーフロー管の係止部材にかかる係止片とを含んでなることを特徴とする、請求項１に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【請求項５】
前記係止片を支持するように重力式サイフォン蓋に突設された支持片をさらに含んでなることを特徴とする、請求項４に記載の調節レバーの作動によって大・小便に相応する洗浄水を排出する洗浄水排出装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【公開番号】特開２０１３−７９５６９（Ｐ２０１３−７９５６９Ａ）
【公開日】平成２５年５月２日（２０１３．５．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１２−２１３８３８（Ｐ２０１２−２１３８３８）
【出願日】平成２４年９月２７日（２０１２．９．２７）
【出願人】（５１１２３３５７７）ワトス コリア カンパニー，リミテッド (3)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年５月２日（２０１３．５．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２４年９月２７日（２０１２．９．２７）
【出願人】（５１１２３３５７７）ワトス コリア カンパニー，リミテッド (3)
【Ｆターム（参考）】
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