説明

識別システム及び適用形態

本発明は、情報の明確な関連付けを可能にする、情報担体又はそのような情報担体のグループを含む識別システムに関する。本発明はさらに、上記情報担体の使用、及び該情報担体を読み取るためのデバイスに関し、情報担体は、その構造化された情報層によってデータ処理システムのランダムな動作に関連付けられるか、又はそのような動作をトリガーすることができる。本発明はさらに、アクセス制御システム、支払いシステム、チケットシステム、及びマーケティング用途のための情報担体に関する。本発明によれば、情報層を光学的に認識不可能にする等の本発明によるいくつかの利点を達成するさらなる層を施すことによって情報層の重ね合わせをもたらすことができ、結果として改ざんに対する情報担体の安全性が増加する。さらに、情報層を完全に水平でかつ薄い形で担体材料上に施すことができ、これによって無制限のさらなる処理が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非導電性の基板と、非導電性接着剤層と、導電性情報層とを含む情報担体に関し、少なくとも構造化された情報層を有する基板のエリアを被覆する少なくとももう1つの層が配置される。好ましくは、本発明は、情報担体又はそのような情報担体のグループ及び読取りデバイスからなる識別システムであって、情報の明確な関連付けを可能にし、それによって、情報担体は、その構造化された情報層によってデータ処理システムのランダムな動作に関連付けられることができるか、又はそのような動作をトリガーすることができる、識別システムにも関する。
【背景技術】
【0002】
現在の最新技術は、印刷技法又は他の塗装プロセスによって、適切な読取り方法又は読取りデバイスを用いて読み取ることができる情報担体を生成するいくつかの方法を提供している。この方式で製造される最も一般的な情報担体は、1次元バーコード又は2次元で製造される変形形態として製造されるバーコードである。これらは適切な光学スキャナーを用いて読み取られ、必要な場合は、適切なデータ処理システムを通じてさらに処理される。
【0003】
そのような機能の製造のための印刷技術及び塗装技術もさらに発展している。このため、特許文献1は、担体箔又は転写箔からシート処理マシン内の印刷シートへの、画像担持層の転写のための方法を記載している。それによって、接着剤が第1の塗装デバイスにおいて塗布され、別の塗装デバイスにおいて転写箔と共に進められ、接着剤によって転写箔から印刷シート上に材料が施される。塗装デバイス内に転写間隙が形成され、転写箔が転写材料で塗装された側面を有する加圧ドラムの上部に沿って、印刷シートの上に置かれ、該印刷シートと共に加圧されて転写間隙を通じて供給され、それによって画像担持層は担体箔から、印刷シート上の接着剤で被覆されたエリアに転写される。このように、バーコード及び英数字情報を容易に施すことができる。
【0004】
特許文献2では、この転写箔技術によって印刷製品における不可視の安全機能を可視にすることができるステガノグラフィーによる方法が記載されている。これらの機能の検証又は可視化は、復号器を用いて光学的に実行される。したがって、復号器は読取りデバイスとして機能する。さらに、転写箔技術を用いて生成された抵抗性安全機能が特許文献3から既知である。この方法において、安全性証明(safety hallmark)を示すために抵抗又は抵抗回路網が印刷製品に導入されている。検証は、読取りデバイスを用いて接触により実行され、読取りデバイスは、オームの原理に従って抵抗を測定する。
【0005】
本発明による転写箔法により製造された情報担体、これを読取りデバイスと組み合わせて識別システムにすること、及びその結果生じるシステムを本発明の請求項に従って適用することは現時点で知られていない。
【0006】
さらに、現在の最新技術による平面印刷された材料が、特許文献4、特許文献5、特許文献6、及び特許文献7に記載されている。これらはデータの安全な検証及び確認を可能にする。これは、たとえば、薬剤及びそれらの包装に有意味であるが、宝くじにも有意味である。印刷された情報は、たとえば認証を確実にするか、又は有効性を検証するのに役立つ。また、キャパシタンス感知情報担体が、中でも、特許文献5(永久情報記憶デバイス)及び特許文献6(駐車システム)から既知である。特許文献6において、駐車メーターのキャパシタンスの処理及び可変性が示されている。機械ユニットを用いて、読取りデバイス内のキャパシタンスが徐々に変更され、このため、その「内部値」が変更される。構造の個別化は企図されていない。完全なシステムは、他のシステム、データ処理、又はデータストレージとインタラクトすることのない自給自足システムである。特許文献5において、たとえば、スクリーン印刷、フレキソ印刷、及びグラビア印刷等の印刷技術を用いた製造可能性が示されている。明細書本文は、液状で処理することができ、印刷プロセスに適した材料に言及している。ここでは、液状で処理することができるインクに関連する全ての問題に悩まされている。それらの問題を克服するインクは非常に高価であり、溶剤を含み、寿命が限られていると共に、処理技術問題を引き起こす。施された導体路の分離技法によって個別化が実行される。読取り手順は位置に強く依存し、読取りデバイス内の情報担体の固定読み取り位置に連結される。
【0007】
要約すると、現在の最新技術における解決策は、いくつかの不利な点を呈している。それらは、たとえば、大規模な適用に十分なほど安価でなく、それらの複雑な構成(RFIDシステム)に起因して不完全にしか再生利用することができず、場合によっては、複製が容易である(バーコード)か、最終製品に取り付けるのに高いコストを生じるか、又は印刷技術に関して困難を伴わずにさらに処理することができないか若しくは全く処理することができない(チップカード)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第1803562号
【特許文献2】独国特許出願公開第102008013509号
【特許文献3】独国特許出願公開第102006031795号
【特許文献4】米国特許第5,818,019号
【特許文献5】米国特許第3,719,804号
【特許文献6】米国特許第4,587,410号
【特許文献7】米国特許出願公開第2006/0118612号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、容易なハンドリング並びに非常に経済的で正確な読取り及び評価原理を可能にすると共に、コピーに対する保護及び改ざんに対する最大限の保護を達成する経済的で効率的な情報担体を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
驚くべきことに、この目的は独立請求項によって達成される。好ましい実施態様は従属請求項から生じる。
【0011】
現在の最新技術の不利な点を示さない情報担体を提供することができることは完全に驚くべきことであった。本発明による情報担体は、非導電性であると共に少なくとも1つ又は複数のエリアに施される接着剤層を有する非導電性基板を備え、その上に、少なくとも1つの層を有する導電性情報層が配置される。さらに、少なくとも、構造化された情報層を有する基板のエリアを被覆する少なくとも1つの他の層が情報担体上に配置される。該層は、好ましくは紙層、及び/若しくは箔層、及び/若しくはカラー層、及び/若しくはラッカー層、又はそれらの組み合わせである。
【0012】
情報担体は好ましくは、非導電性基板と、それに続く、少なくとも1つ又は複数のエリアに施された好ましくは非導電性の接着剤層とからなる。接着剤層には、少なくとも1つの層を有する導電性情報層が続く。情報層の材料として、好ましくは任意の導電性材料又は弱導電性材料を検討することができる。好ましくは金属(たとえばアルミニウム、銅、鉄等)、グラファイト、すす、及び/又は誘電材料を検討することができる。これらの材料の組み合わせ又はさらには合金も可能である。さらにはドープされた半導体材料又は導電性合成材料が想定可能である。情報層に可能な材料は、ほぼ例外なく固体であり、したがって摩損性である。導電性層を直接施すための既存の直接印刷プロセスでは、レイアウトの形態及びツールは有効期間(寿命)が非常に限られており、摩滅する。接着剤の塗布のためのゴムブランケット及び他のツールが摩損をほとんど受けず、このためツールを損傷することなく情報層を施すことができることは完全に驚くべきことであった。数百万個の情報担体の後、情報層の再生産において劣化も不明瞭性も発見し得なかったため、現在の最新技術の基本的な欠点を取り除くことができた。したがって、高価なツール、マシンの変更(作動時間)、及びツールの生産のための原材料を節減することができ、これによって完全に驚くべきことに、本発明の優れたコストの利点を表すことができる。
【0013】
情報層の上に、少なくとも接着剤層、及び/又は少なくとも紙層、及び/又は少なくともカラー層、及び/又はラッカー層、及び/又は箔を含む少なくとも1つの追加の層が存在すべきである。当然ながら、これらの組み合わせを施すことも想定可能である。紙、板紙、加工木材製品(derived timber product)、複合材料、ラミネート、及び/又は合成材料等の全ての非導電性材料は基板とすることが可能である。好ましい実施の形態によって、大きなストレージ容量及びそれに加えて高い安定性及び衝撃抵抗性を示す情報担体を提供することができることは驚くべきことであった。このため、たとえば担体を容易に輸送及び急送することができる。
【0014】
本発明に従って設計された情報担体は様々な用途を可能にし、したがって多数の使用分野を有する。これらは、たとえば広告及びマーケティング領域又は発券における用途を含む。このため、印刷製品は、読取りデバイスと組み合わせて、(たとえばインターネットからの)さらなる情報をアクセス可能にするか又はさらには動作をトリガーすることができる情報層を含む。本発明に従って設計されたシステムが拡張された範囲の製品を供給者に可能にし、さらにそれらの製品を非常に迅速に変更又は適合することができることは完全に驚くべきことであった。これは技術可能性の増加を表す。たとえば、銀行又は郵便局のカウンター越しの会話において、対応中の従業員は、相談サービスに多くの時間をかけることなく、顧客に情報担体を渡すことができ、顧客はこの情報担体を余暇の間に自宅で調べ、情報メモリの提案及びコンテンツに関して把握する。読出し可能コンテンツ又はトリガーされる動作は、いつでも変更又は適合することができる。この情報が単に印刷された製品に入れられた場合、それらは変更毎に新たに印刷及び配信されなくてはならない。これはこの解決法には必須ではなく、多くの労力、時間、及びコストが節減され、情報は常に最新のものとなる。カウンターの従業員は多くの場合に、通常のカウンタープロセスの終了時に、顧客に広告及び情報の小冊子を(単に印刷された製品として)渡すことを要求される。多くの場合、顧客は保険証書、銀行、旅行の提案、全てのタイプの消費財、又は特殊なキャンペーンのさらなる提案を、小冊子又はいわゆるチラシの形態で提示される。従来の印刷製品を用いたこの広告形態は、その情報コンテンツにおいて厳しく制限される。対照的に、本発明によって提供される情報担体によって、読取りデバイスを取り付けることができる適切なデータ処理システムの助けにより、画像、サウンド、及び双方の組み合わせ等のあらゆる販売促進に効果的な効果の使用が可能になる。そのようなデータ処理システムは、好ましくは、コンピューター、移動電話、コンソール、又は他のシステムとすることができる。最も単純な場合、読取りデバイス及び情報ストレージのみが必要である。特に好ましい実施の形態では、読取りデバイスがデータ処理媒体に取り付けられる。そして、情報担体は該情報担体の格納情報を読取りデバイスを通じて利用可能にし、たとえば仮想コンテンツをオープンする。情報コンテンツはほとんど無限である。たとえば情報担体を用いてオープンされたインターネットページを用いて、完全な仮想世界をアクセス可能にすることができ、ユーザーはそれをさらに探索することができ、情報担体に最初に行われた提案以上の提案を行うことができる。
【0015】
情報層に対する重ね合わせは、好ましくはさらなる層を施すことによってもたらすことができ、これによって情報層からの視覚的消去等のいくつかの利点、及び結果として情報担体の改ざんに対する保護の増加を達成することができる。さらに、情報層は驚くべきことに非常に薄く施すことができるため、単純で経済的なさらなる処理又は精緻化を行うことができる。このため、情報層との相互作用が存在することなくさらなる層を施すことができ、情報層は全く損傷を受けないままである。
【0016】
驚くべきことに、複雑な情報ストレージ及び情報担体は、単に印刷された製品よりもわずかにしか高価でなく、したがって、CD又は他の情報ストレージ形態よりも数桁安価であることがわかった。しかしながら、情報ストレージはいつでも拡張又は変更することができることを考慮に入れなくてはならない。情報担体は原材料を節約し、データ伝送の実効性を改善する。さらに、情報は異なる媒体にわたって提示されることができる。定期刊行物は編集の締め切りを有し、その後は定期刊行物が印刷に進むためもはや変更を行うことができないが、インターネットはコンテンツの継続的な適合及びトピックのさらなる処理を可能にする。これは単に印刷された製品では達成することができない。
【0017】
本発明における識別システムの使用を、歴史的事柄を扱う雑誌の実際の例を用いて説明する。雑誌の第1号は或るトピック、たとえばトピック「エジプト」を専門にする。読み取りデバイス及び第1の情報担体がこの号に含まれる。定期刊行物の買い手は、通常の形でこの定期刊行物を読み、読取りデバイス、データ処理媒体、及び対応する情報担体を用いることによってアクセスすることができるさらなるコンテンツへの参照を見つける。たとえば、読み手は、仮想ピラミッドを内側から見るか、又は建造物の三次元ビューを得ることができる。これは単に印刷された媒体の製品を用いると全く可能でないか又は限られた範囲でしか可能でなかったであろう。さらに、発行者は、トピック「エジプト」に直接連結していてもよいし、全く関係なくてもよいさらなる情報担体又はコンテンツを提供し得る。直接連結しているものの例には、トピックへのさらなる解釈、トピックに関する競技(エジプト旅行を獲得するチャンス)、書籍、CD、DVD、映画等が含まれる。
【0018】
様々な媒体タイプにわたる販売促進は、クロスプロモーションと呼ばれる。これは少なくとも2つの広告通信チャンネルを用いて、双方(又は全て)の媒体タイプに興味を有するターゲットグループに一貫したメッセージを通信する特殊な形態のプロモーションである。これによって、広告コストが大幅に減少する一方、同時により多くの広告量が達成される。さらに、利害の衝突及び競争効果を回避するために、共同イニシアティブを予めよりよく調整することができる。本発明によるシステムとの関連で、たとえば、エジプトの観光事業のオペレーター、エジプトに関する展示を現在行っている博物館、エジプトで又はエジプトに関するフィルムをちょうど製作した映画制作者、及びエジプト食品専門のレストランが広告情報及び情報メッセージを載せることができ、そして彼らの全てがこれらのトピックの定期刊行物を発行する発行者と共にクロスプロモーションから利益を得る。この場合、広告主は独自の情報担体をトピックの定期刊行物に付属させ、該情報担体は広告主のコンテンツを呼び出し、該コンテンツを読取りデバイスを通じて利用可能にする。予期されないイベント又は変更、たとえば建築工事による博物館の一時的な閉鎖がある場合、情報を数秒以内に仮想的に変更及び更新することができ、顧客は常に最新状態にあり、従来の印刷媒体が提供することができるよりも近時の情報を有する。なぜなら、印刷された情報は、訂正、変更、若しくは修正をすることができないか、又は非常に限られた範囲でしかできないためである。情報担体の全表面エリア(片面及び両面)を、バーコード等によって課されるであろう光学的制限を一切有することなく印刷媒体として用いることができることは驚くべきことである。換言すれば、情報担体は印刷製品として用いることもできる。これによって、高品質のコレクターカード又はトピックの収集の実現が可能になり、そしてこれらをちょうどスタンプのように交換、収集、使用、又は販売することができる。驚くべきことに、情報担体は、ユーザーによってもはや必要とされなくなったときに、ちょうど単に印刷された製品のように廃棄又はリサイクルすることができることがテストによって示されている。これによって原材料が節減され、製造コストが低減し、ひいては購入価格の低下に反映される。
【0019】
その使用は、いわゆる仮想アイテム、すなわち実際の経済的価値を有し、したがってトレード可能であるが、仮想ディスプレイ又は仮想環境においてしか存在しないアイテムとの直接的な関連において特に有利である。それらの例には、「Second Life(登録商標)」等のいわゆるオンライン世界又は他の多人数同時参加型オンライン(ロールプレイング)ゲームが含まれる。別の有用な用途では、情報担体を、音楽、ビデオ、テキスト、データ、若しくは電子書籍のダウンロード、又はボーナススタンプ及び同様のプログラムのために用いることができる。さらに、これらのコンテンツをダウンロードすることはいつも実際に必要とは限らない。本発明の情報担体は、データ線を通じてそのような情報を必ずしも転送する必要なく該情報にアクセスするキーとしての役割を果たすこともできる。
【0020】
情報担体が印刷製品、たとえばメディア製品、新聞、定期刊行物、書籍、又は類似のものの一部である場合、特に有利である。パッケージングにも同様に特定の利点が存在する。有利な使用は、情報の明確な帰属が必要とされるか又は少なくとも有利である全ての環境において可能である。特に好ましい形態では、情報担体は印刷製品の一部であり、ミシン目又は他の所定の切断点技術により、この印刷製品から取り外し可能にされる。
【0021】
情報担体はグループで用いることもできる。このとき、いくつかのグループ又はいくつかの情報担体は識別システムを形成することができる。識別システムは、好ましくは情報担体上の情報を容易にかつ迅速に読み取ることを可能にする読取りデバイスを含む。
【0022】
本発明による情報担体は、たとえば非常に生産的なシート又は巻き取り紙のオフセット印刷技法を用いることによって、非常に経済的に生産、精緻化、及び調整することができる。これによって、従来の情報担体及び/又は読取りデバイスでは高価すぎるか、複雑すぎるか、又はそれらの形態を考えると単に不適合であった多くの様々な使用可能性が生じる。最新技術と比較すると、本発明による情報担体は非光情報ストレージの最も安価なオプションのうちの1つを提示する。本発明による識別システムは、少なくとも1つの読取りデバイスと、少なくとも1つの情報担体とを含み、ここで情報担体は接着剤層及び情報層からなり、該情報層は転送プロセス、好ましくは転写箔プロセス、非常に好ましくはコールド箔転写プロセスを通じて取り付けられる。
【0023】
さらに好ましい実施の形態では、読取りデバイスは少なくとも1つのデータ処理媒体に連結される。そのようなデータ処理媒体の例には、コンピューター、PDA、コンソール、及び移動電話が含まれるが、このデバイスのリストには限定されない。これによって、本発明による識別システムと、情報担体に含まれる情報を利用することができる他のデバイス及びシステムとの接続が保証される。読取りデバイスは上記で列挙したデバイス及びシステムと容易にかつ迅速に接続することができ、高度の柔軟性をもたらす。情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムは、好ましくはその構造化された情報層を通じて読み取りデバイスと接続し、データ処理システムに割り当てられるか又はデータ処理システムをトリガーすることができる。このとき、そのような動作は好ましくは非ネットワーク化データ処理システム上で行われ、非常に好ましくはネットワーク化データ処理システム上で行われる。本発明によれば、読取り装置は好ましくは読取りデバイスを示す。そのようなデータ処理システムの特に好ましい例は、インターネット、及びインターネットに接続されるデータ処理システムである。
【0024】
情報担体の別の好ましい実施の形態では、少なくとも1つの追加の層が、少なくとも、基板のうち、構造化された情報層を含む部分を被覆する。これはたとえば、紙層、及び/若しくは箔層、及び/若しくはカラー層、及び/若しくはラッカー層、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。驚くべきことに、別の層を追加することによって、情報コンテンツが被覆されて不可視にされることを容易に保証することができるが、湿度、温度、日光、又は機械的圧力等の環境的影響から保護されることも保証することができる。これはひいては、情報担体が強い耐久性を有すると共に、損傷も受けず、さらには破壊もされないことを保証する。
【0025】
読取りデバイスが、少なくともいくつかのセグメントが情報担体上にある情報層を認識し、読取りデバイスが情報層を測定し、これによって情報担体の情報コンテンツを確定することができることが好ましい。最新技術と比較して、(たとえばビット形式の)情報の存在だけでなく、驚くべきことにその品質もテストすることができるので、これはさらなる新規性である。これは、本質的に、改ざんに対する情報担体のセキュリティに寄与し、情報担体の利用可能な表面エリアに対するストレージ深度の増加も表す。この例が図面に示されている。最初に、情報担体の情報コンテンツが同一であると仮定される。しかしながら、より詳細な検査(ズームウィンドウ)において、情報a層(図面に例が示される)が選択的に変更されていることを見て取ることができる。これは、読取りデバイスによる単に量的な検査は同じ情報コンテンツを示すが、質的な検査は異なる情報コンテンツを示すという結果を有する。情報層の質的検査の目的で、容量性及び/又は誘導性手順を用いることができる。
【0026】
最新技術では、識別システムにおける情報担体は厳密に1つのコンテキストでなくてはならず、このため情報担体を、識別システムが元々開発された目的以外の目的で用いることが不可能である。情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの情報層における解釈を記述する情報(これは情報が所与のコンテキスト内でどのように解釈されるかに関する記述となる)を含めることによって、識別システムのコンテキストは驚くべきことに情報担体自体によって確定することができる。これは、好ましくは情報層を、解釈のための情報を含む情報層のセグメントとしての解釈記述セグメントと、使用可能情報を含む情報層のセグメントとしての情報保持セグメントとに分割することによって行われる。ここで「使用可能な情報」とは、たとえば読取りデバイスを特定の動作を開始するようにトリガーすることによって使用を生成する情報である。この例は、マーケティングコンセプトからの情報担体が認識される場合、適切な媒体、たとえばコンピューター又はテレビにおいて広告を利用可能にすると共に、情報担体が名刺であると認識される場合、たとえばユーザーの移動電話番号を通じて該情報担体に格納されている情報を該ユーザーに利用可能にする読取りデバイスである。
【0027】
有利な形態は、情報層のレイアウト又は構造が、角及び/又は曲線、特に長方形及び/又は円によって画定される充填エリアからなることである。読取りユニットは、位置並びに形状及び/又は表面自体を、構造化された情報層の構成要素として確定することができる。この中の情報層は、或る特定の数の情報担体の情報コンテンツを表す。これは、完全に同一に構造化された情報層を保有するさらなる情報担体が存在するか否かに依拠して、個々のユニット又はそのn倍とすることができる。
【0028】
情報層(及び該情報層上の情報コンテンツ)並びに情報担体の光学的外観は様々な形で設計することができる。本発明の情報担体のグループ内で、
いくつかの情報担体が、同じ構造の情報層、及び同一の設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、情報技術及び光学の観点で同じ情報担体の閉じたグループが作製され、
いくつかの情報担体が、同じ構造の情報層、及び異なる設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、情報技術が同一で光学が異なる情報担体のグループが作製され、
いくつかの情報担体が、異なる構造の情報層、及び同一の設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、それぞれ独自の情報技術を有するが同じ光学を有する情報担体のグループが作製され、
いくつかの情報担体が、異なる構造の情報層、及び異なる設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、情報技術及び光学の双方に関して互いに完全に異なる情報担体が作製される。
【0029】
このようにして無数の組み合わせを生成することができる。これによって、情報担体の容易なグループ化及び管理が可能になる。
【0030】
情報担体内の情報層の構造のセグメントを、加法的及び/又は減法的プロセスを通じて、好ましくはインクジェットプロセスを用いて、特にレーザープロセスを用いて変更することができる。驚くべきことに、これは情報技術的に異なるコンテンツの作製及び情報担体の個別化に特に有利であることがわかった。たとえば、自動化及び大量生産を可能にする情報担体の成形ブランク(moulding blank)を準備することができる。情報設計の進行過程において、セグメントを選択的に作製又は破壊することができ、これらのセグメントはここで初めて利用可能な情報コンテンツを表すか、又は情報担体成形ブランクの元の情報コンテンツを補う。単なる転写箔技法を用いて、限られた差異しか有しない情報担体を生産することができる(印刷形式に依拠する)。これは領域化と呼ばれる。情報担体をセグメント毎に適合する能力は、特に情報担体の非常に選択的な選出及び測定との関連で有利となり得る。たとえば、(元の状態と比較して)情報技術的に異なる情報担体を、材料の追加、部分的除去、及び/又は変更を通じて作製することができる。そのような変更の例が図面に示されるが、これらは必ずしも光学的に検出可能な特性の観点で即時に明白であるとは限らない。驚くべきことに、材料の部分的な除去に加えて、材料の化学変換及び/又は物理変換を用いて測定値を変更し、これによって情報担体の情報コンテンツを変更してもよい。この例は、導電性の材料であるアルミニウムが熱により誘導された酸化により酸化アルミニウムになることであるが、この例に限定されない。驚くべきことに、炭素化合物、又はさらには、たとえばPEDOT:PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホナート))等の導電性材料も同様に非常に良好な結果をもたらした。このプロセスにおいて材料が部分的に追加され部分的に除去されるので、情報担体を水平にのみでなく垂直にも分析することが初めて可能となった。これによって、そのようなデータ担体の同様な表面上でデータ密度を増加させることが可能になる。
【0031】
他の光学素子、電気素子、電子素子、感覚素子、及び/又は音響素子を情報担体上に追加することも好ましい。本発明による情報担体内にさらなる機能を実現するために、導体路、及びバッテリー、ディスプレイ、センサー等の電気素子を、適切な加法的手順を用いて取り付けることができる。用いられる素子及び手順に依拠して、構造化された情報層の作製前又は作製後にこの追加を行うことが好ましい場合がある。このために、別個にかつガルバニックに情報層の構造に結合された素子及びそれらの回路が存在してもよい。処理の初期状態において基板が既に素子又はその一部を含むことも好ましい場合がある。この例には、圧電基板(PVDF箔)又は圧電容量(piezoelectric content)材料若しくはセグメントを有する基板が含まれる。
【0032】
特に好ましいオプションでは、二次情報が情報担体に付加されるか又は含まれる。この二次情報は、特に、読取りデバイスに対する情報担体の配向又は速度を求めることを可能にする。これは、誤りなく情報コンテンツを読み取るために、又はさらには単に読取りプロセスを開始するために特に有利である。移動中又は移動を通じて読み取られる動的情報担体に関して、読取り速度を二次情報を通じて求めることができ、このように規定された読取り速度によって読取りプロセスを開始又は停止することができる。二次情報は、これらの物理メカニズムに制限されることなく、たとえば誘導的に、抵抗により、かつ/又は容量的に読み取ることができるセキュリティ特性であってもよい。そのようなセキュリティ特性の例が図面に示されている。
【0033】
情報担体の別の好ましい実施の形態では、特にプレイングカード及び/又はコレクターカードに、追加の光学情報、特に印刷値、シンボル、符号、セキュリティ機能及び/又は信頼性機能を含む機能及び要素を重ね合わせ又は導入することが可能である。この追加の情報を用いて、十分驚くべきことに、読取りデバイスなしであっても情報担体の明確な有効性を確実にするテスト判断基準が付加されることを保証することができる。これらは、たとえば、ミラーフィルム素子、ホログラム、マイクロスクリプト、透かし、及び最新技術による他のセキュリティ機能であってもよい。このように、単純な手段によって、担体の真性を、単純で、特に高速な光学検査を通じて確実にすることができる。好ましいバージョンでは、このために高価な追加のデバイスは一切必要とならない。
【0034】
たとえば、容量性読取りデバイスを用いて、施された情報層を復号するか又は読み取ることができる。この場合、情報担体(複数可)の構造化された情報層の数及び/又はサイズ及び/又は形状及び/又は位置を認識し、リトリーブし、さらに処理することができるように電極が設計及び配列された読取りデバイスによって、情報担体の構造化された情報層、情報担体のグループ、及び/又は識別システムがアクセス可能であることが好ましい。ここで、アクティブな表面(すなわち読取り電極及び/又はコンデンサー表面)は、情報担体の情報を明瞭に読み取ることができるように設計される。好ましくは、読取りプロセスにおいて、情報担体は読取りデバイスの構成要素となるか、読取りデバイス内の読取り電極の配置を有する構成要素となる。したがって、情報担体によって被覆される読取りデバイス内の場所は1として指定され、存在しない場所は0として指定される(ビット原理)。通常、この場合、ミラーリングも可能である。すなわち、1は被覆なしを意味し、0は被覆を意味する。識別システムの構成要素としての読取りデバイスは、ビット原理に従う(のみでなく)、情報コンテンツも確定する一体化能力、加算能力、差別化能力を有する、特別に適合された読取りデバイス表面をさらに備えることができる(例として図面に示される)。したがって、本発明は、情報担体(複数可)の構造化された情報層の数及び/又はサイズ及び/又は形状及び/又は位置が認識され、リトリーブされ、さらに処理されるように電極が設計及び配列された読取りデバイスによって、構造化された情報塗装が この種の情報担体の使用にも関する。一般的なビット原理に加えて、これは本発明によって識別システムに導入された新規性であり、新たな技術フィールドの開拓をもたらす。
【0035】
特に好ましい実施の形態では、情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの使用が説明される。ここで、担体はデータ処理デバイス内の記録に割り当てられ、これはその使用中、一定のままであるか又は変更される。十分驚くべきことに、好ましい実施の形態は、特に預金残高口座に、又は一般的には動的に変化するコンテンツ及び/若しくは動作に用いることができ、この場合、情報は情報担体上に動的に格納される。このため、情報担体は多くの形で用いることができる。他方で、常に同じままである静的記録が存在する。
【0036】
そのような使用の例は列車、路面電車、バス等のような公共輸送機関の使用のためのチケットに見つけることができる。情報担体は、使用毎に数が減る10回分の旅行券として機能することができる。路面電車又はバスにおいて多くの場合に遭遇するスタンプシステムとは異なり、情報担体には(光学的にも機能的にも)変化がなく、情報担体の下及び下位に位置する記録に変化がある。この場合、使用及び/又は記録は、以前に有していた状況も受け入れることができ、すなわち可逆とすることができる。ここでの例は、チケットの再ロードである。
【0037】
さらなる例として、プリペイド移動電話のためのカードとしての情報担体の使用に言及することができる。この場合、顧客はそのようなカードを店舗で購入し、読取りデバイスによって預金の全体又は一部を使用する。全ての預金が使用された場合、記録はそれに従って更新されているので、カードは空になり、再度使用する場合、これ以上の金額を解放しない。しかしながら、カードを再ロードすることによって、該カードを元の状況に回復することもできる。ここでは、カードの使用中に変更される動的(変更可能)記録を参照する。
【0038】
特に好ましい使用では、情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムは、特に、プレイングカード、コレクターカード、スタンプ、郵便料金別納証、郵便料金、商品物流、商品追跡、入場許可、入場チケット、閉鎖エリアへのアクセス、仮想コンテンツ、市場用途、顧客ロイヤルティ、宝くじ及び賭博、会員身分証明書、タイムカード、決済用途、信頼性証明書、証明書、偽造防止、複製防止、署名、配達報告、コンピューターゲームに関与するオブジェクト、音楽/ビデオ/電子書籍ダウンロード、ボーナススタンプ/プログラム、又はギフトカードとして用いることができる。他の使用可能性は除外されない。十分驚くべきことに、情報担体は、異なる分野において受容可能であり、その使用に大きな変更を必要とすることなく様々な形で用いることができる。結果として、情報担体は好ましくは有利な条件で大量生産することができる。
【0039】
使用の利点には、たとえば高度の自動化、複製が非常に困難であること、高度のセキュリティ、非常に高い価値、信頼可能な識別システム、及びリサイクル可能な情報担体が含まれ、これらは所望によりさらに精緻化することができる。それぞれの使用の結果、他の利点も生じ得る。このため、たとえば、さらなる顧客情報を収集することができ、場合によっては、最適化されたマーケティング提案を行うことができる。多くの製品、特に印刷製品は、それらの光学的機能を超えた重要性をほとんど有しないか又は全く有しない。非常に単純な場合に、他の提案、情報等がインターネットを介してユーザーに届くように、バウチャーコード又は他の情報が示される。これらのコードはコピーするのが容易であり、打ち込まれなくてはならず、所望の情報への直接アクセスを提供しない。これらの望ましくない特徴は、本発明による識別システムによって克服することができる。
【0040】
情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムは、その使用において、少なくとも1つの他の情報担体との組み合わせにおいてのみ情報コンテンツが完成し、これによって別の記録との協調が解除されることによって特徴付けられることができることも好ましい。これは、データコードに関して、又は情報コンテンツを増加することが必要である場合に特に有利である。たとえば2つの異なる場所にいる2人のユーザーが、本発明に従って識別システムのフレームワーク内の情報担体をそれぞれ用いることによって、共同でチャットルームを開き、(共同アカウントを用いて)トランザクションを解決し、共同ゲームを呼び出すと共に、該ユーザー自体を識別する等ができる。2つだけでなくそれより多くのこれらの情報担体をこのように組み合わせることができることは明らかである。情報担体の柔軟で単純な調整を通じて、情報担体の使用の技術的可能性は本質的に無制限である。
【0041】
情報システムの読取りデバイスが、情報担体の少なくとも一部を受け入れるための窪み、スリット、及び/又は表面を保持すると共に、情報担体が読取りデバイス内に、該読取りデバイスに、若しくは該読取りデバイス上に位置決めされるように要求されるか、又は自由にそのように位置決めされてもよいことがさらに好ましい。
【0042】
本発明を以下で図面を活用して例として説明するが、本発明はこれらの図面に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】情報担体の第1の例である。
【図2】情報担体の第2の例である。
【図3】情報担体の第3の例である。
【図4】情報担体の第4の例である。
【図5】読取りデバイスの第1の例である。
【図6】セキュリティ機能を有する情報担体の例である。
【図7】読取りデバイスの第2の例である。
【図8】情報担体の第5の例である。
【図9】情報担体の第6の例である。
【図10】読取りデバイスの第3の例である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は情報担体の例を示している。基板1及び情報層2からなる情報担体が示されている。
【0045】
図2は情報担体の第2の例を示している。これは、基板1及び情報層2からなる情報担体の概略図である。
【0046】
図3は情報担体の第3の例を示している。該情報担体は好ましくは基板1及び情報層2からなる。この事例では、情報層2は、例として、平行に配向された長方形表面のパターンによって打ち抜かれている。
【0047】
図4は情報担体の第4の例を示している。基板1及び情報層2からなる情報担体が示されている。情報層2は、例として、L字形状表面のパターンによって打ち抜かれている場合がある。
【0048】
図5は読取りデバイスの第1の例を示している。読取りデバイスレイアウトは、好ましくは、担体材料又はプレート3、励起電極4、及び読取り電極5を備える。
【0049】
図6はセキュリティ機能を有する情報担体の例を示している。情報担体は、基板1、情報層2、及び好ましくはセキュリティ機能6からなる。
【0050】
図7は読取りデバイスの第2の例を示している。読取りデバイスレイアウトは、好ましくは、担体材料又はプレート3、励起電極4、読取り電極5、及びセキュリティ機能7の読取りデバイスを備える。読取り電極5は、たとえばビット認識のためにもてもよい。
【0051】
図8は情報担体の第5の例を示している。情報担体は、好ましくは基板1及び情報層2を備える。
【0052】
図9は情報担体の第6の例を示している。この場合、情報担体は、好ましくは基板1及び情報層2を有する。
【0053】
図10は読取りデバイスの第3の例を示している。ここには、たとえば担体材料又はプレート3、励起電極4、及び読取り電極5からなる場合がある読取りデバイスレイアウトが例として示されている。
【符号の説明】
【0054】
1 基板
2 構造化された情報層
3 担体材料又はプレート
4 励起電極
5 読取り部電極
6 セキュリティ機能
7 セキュリティ機能の読取りデバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報担体であって、
非導電性基板の1つ又は複数のエリアに施された非導電性接着剤層を有する該非導電性基板を備え、その上に少なくとも単一の層から構成される導電性情報層が配置される、該情報担体の上に、少なくとも、構造化された該情報層を有する該基板の該エリアを被覆する少なくとも1つの追加の層、又は紙層、及び/若しくは箔層、及び/若しくはカラー層、及び/若しくはラッカー層、又はそれらの組み合わせが位置決めされることを特徴とする、情報担体。
【請求項2】
読取りデバイスが、1つ又は複数のエリアに施された該情報層を認識及び/又は測定することができ、それによって該情報担体の該情報コンテンツが確定されることを特徴とする、請求項1に記載の情報担体。
【請求項3】
情報層は、金属、グラファイト、すす、及び/又は誘電材料を含み、他の層は、少なくとも1つの接着剤層及び/又は少なくとも1つの紙層及び/又は少なくとも1つのカラー層及び/又はラッカー層及び/又は箔を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報担体。
【請求項4】
構造化された情報層は角及び/又は曲線、特に長方形及び/又は円によって画定される全表面からなり、それによって、該位置、形状、及び/又は表面自体が、該構造化された情報層の構成要素として読み取りデバイスによって確定可能であり、これらは特定の数のデータ担体の情報コンテンツを表すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の情報担体。
【請求項5】
加法的及び/又は減法的プロセス、又はインクジェットプロセス、又はレーザープロセスにより、施される該情報層はその構造をエリア毎に変更してもよいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の情報担体。
【請求項6】
基板は、紙、厚紙、加工木材製品、複合材料、ラミネート、及び/又は合成材料を
含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載の情報担体。
【請求項7】
さらなる光学素子、電気素子、電子素子、感覚素子、及び/又は音響素子が該情報担体上に施されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載の情報担体。
【請求項8】
二次情報を該情報担体上に施すか又は含めることができ、これによって、該読取りデバイスに対する該情報担体の配向又は速度を求めることが可能になることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載の情報担体。
【請求項9】
さらなる光学情報、又は印刷された値、シンボル、符号、安全機能、及び信頼性機能を含む機能及び/若しくは素子が、プレイングカード及び/又はコレクターカードに施されるか又は組み込まれることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一に記載の情報担体。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一に記載の情報単体を含む情報担体のグループであって、
少なくとも背景、被覆、数、文字、記号、グラフィック表現、及び/若しくは画像表現、又はそれらの組み合わせとして、それぞれの場合に少なくとも1つのカラー層、接着層、紙層、及び/又は箔が施され、それによって、
いくつかの情報担体が、同じ構造の情報層、及び同一の設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、情報技術及び光学の観点で同じ情報担体の閉じたグループが作製され、
いくつかの情報担体が、同じ構造の情報層、及び異なる設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、情報技術が同一で光学が異なる情報担体のグループが作製され、
いくつかの情報担体が、異なる構造の情報層、及び同一の設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、それぞれ独自の情報技術を有するが同じ光学を有する情報担体のグループが作製され、
いくつかの情報担体が、異なる構造の情報層、及び異なる設計の少なくとも1つのカラー層を有し、それによって、情報技術及び光学の双方に関して互いに完全に異なる情報担体が作製される、
ことを特徴とする、情報担体のグループ。
【請求項11】
識別システムであって、
請求項1〜10のいずれか一に記載の少なくとも1つの情報担体と、少なくとも1つの読取りデバイスとを備え、それによって、該情報担体は接着剤層及び情報層を備え、該情報層は、転写法を通じて、又は箔転写法を通じて、又はコールド箔転写法を通じて施されることを特徴とする、識別システム。
【請求項12】
少なくとも1つの読取りデバイスが少なくとも1つのさらなるデータ処理媒体と相互接続されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一に記載の識別システム。
【請求項13】
読取りデバイスは、該情報担体の少なくとも一部を受け入れるための窪み、スリット、及び/又は表面を有し、該情報担体は所定の形又はランダムな形で該読取りデバイス内に、該読取りデバイスに、又は該読取りデバイス上に位置決めされることを特徴とする、請求項1〜12のいづれか一に記載の識別システム。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一に記載の情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの使用であって、
該情報担体(複数可)は、該情報担体上に含まれる該情報の解釈を、該情報担体の構造化された情報層を通じて読取りデバイスによって確定し、好ましくはこれを、該情報層を該解釈を記述するエリアと該情報を保有するエリアとに分割することによって達成することを特徴とする、使用。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一に記載の情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの使用であって、
該構造化された情報層 、該構造化された情報層の電極の配置が、該情報担体(複数可)の該構造化された情報層(複数可)の数及び/又はサイズ及び/又は形状及び/又は位置が読み取りデバイスによって認識され、取得され、さらに処理されるように設計及び構築されることを特徴とする、使用。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一に記載の情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの使用であって、
該情報担体(複数可)は、読み取りデバイスと関連して、該情報担体の構造化された情報層を通じて、データ処理システムの動作に割り当てられるか、又は該動作をトリガーし、これは好ましくは非ネットワーク化データ処理システムに対する動作に関し、特に好ましくはネットワーク化データ処理システムに対する動作に関することを特徴とする、使用。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一に記載の情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの使用であって、
該情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムはデータ処理デバイス内の記録に割り当てられ、該記録は該記録の使用中一定であり続けるか又は変化することを特徴とする、使用。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一に記載の情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの使用であって、
該情報担体(複数可)は、プレイングカード、コレクターカード、スタンプ、郵便料金別納証、郵便料金、商品物流、商品追跡、入場許可、入場チケット、閉鎖エリアへのアクセス、仮想コンテンツ、市場用途、顧客ロイヤルティ、宝くじ及び賭博、会員身分証明書、タイムカード、決済用途、信頼性証明書、証明書、偽造防止、複製防止、署名、配達報告、コンピューターゲームに関与するオブジェクト、音楽/ビデオ/電子書籍ダウンロード、ボーナススタンプ/プログラム、又はギフトカードに用いられることを特徴とする、使用。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一に記載の情報担体、情報担体のグループ、及び/又は識別システムの使用であって、
少なくとも1つの他の情報単体と組み合わせにおいてのみ該情報コンテンツが完成し、別の記録への割当てが解除されることを特徴とする、使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−507811(P2012−507811A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535006(P2011−535006)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【国際出願番号】PCT/DE2009/001557
【国際公開番号】WO2010/051802
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(511093007)プリンテクノロジクス ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】