説明

警告システム

【課題】従来の警告装置では電力使用者又は電力使用の管理者のうち一方の判断基準に基づいて電力使用に関する警告又は電気機器のOFF制御を行っていたため、電力使用者と電力使用の管理者の両者のニーズを満たすことが難しかった。
【解決手段】本実施例の警告システムにおいては、各警告装置に対してセンター装置の制御により警告に関する第一基準値を設定することが可能であり、また省エネ意識の高い警告装置のユーザは自ら第一基準値よりもレベルの高い基準を第二基準値として設定することが可能になる。つまり本実施例の警告システムにより、省エネ意識の高い電力使用者と電力使用の管理者の両方のニーズを満たすことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力計と複数の警告装置とセンター装置からなる警告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在では一定時間の電力使用が電力料金等と関連づけられた所定の閾値を超過しそうになった場合にユーザに対して警告報知を行ったり、他の電気機器のOFF制御を行ったりする装置が一般的に知られている。また、特許文献1に示されているように、大規模集合住宅やオフィスビルディングの各テナントから電力使用量等の信号を受信して、各テナントに対して電気料金等を計算し、かつ請求することが可能な総合計測システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10―21485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の装置では電力使用者又は電力使用の管理者のうちいずれかに偏った基準に基づいて電力使用に関する警告又は電気機器のOFF制御を行っていたため、電力使用者と電力使用の管理者の両者のニーズを満たすことが難しかった。例えば、電力使用者の判断に基づいて警告基準が設けられている場合は、複数のテナントを有する建物のオーナー等は建物全体として省エネ対策を行いたい場合でもその成果を上げるには種々の対策(各テナントとの電力料金の値上交渉等)を行う必要があった。一方、電力使用の管理者の判断に基づいて警告基準が設けられている場合は、電力使用者の省エネ意識の方が強かったとしてもその意識を警告装置や電力制御装置の設定に反映させることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明は、電力使用量を測定するため事務所や店舗などに設けられる電力計と、各事務所や各店舗での電力使用量に応じて各電力使用者に対して警告をするための警告装置と、複数の警告装置を管理するためのセンター装置と、からなる警告システムであって、前記警告装置は、電力使用量を含む情報である電力使用情報を電力計から取得する電力使用情報取得部と、取得した電力使用情報と所定ルールとから近い将来の消費電力を予測する予測部と、電力使用の第一上限閾値である第一基準値をセンター装置からの制御命令によってのみ変更可能に保持する第一基準値保持部と、電力使用の第一上限閾値よりも小さな値をとる第二上限閾値である第二基準値を保持する第二基準値保持部と、予測部の予測結果が第一基準値超過の場合に第一警告を出力する第一警告部と、予測部の予測結果が第二基準値超過の場合に第二警告を出力する第二警告部と、警告装置通信部と、第一基準値保持部に保持された第一基準値を変更することはできないが、第二基準値保持部に保持された第二基準値を変更することができる基準値変更部と、警告装置通信部を介してセンター装置から受信する制御命令に基づいて第一基準値保持部に保持された第一基準値を変更可能な遠隔制御部と、を有し、センター装置は、センター装置通信部と、警告装置の電力使用情報取得部が取得した電力使用情報を警告装置からセンター装置通信部を介して収集する電力使用情報収集部と、特定の警告装置の第一基準値の変更必要性を示す変更情報を取得する変更情報取得部と、取得された変更情報に応じて警告装置を選択してその警告装置の第一基準値保持部に保持されている第一基準値を変更するための制御命令をセンター装置通信部を介して出力する制御命令出力部と、を有する警告システムを提案する。
【発明の効果】
【0006】
以上のような構成をとる本発明によって、省エネ意識の高い電力使用者は電力会社や建物のオーナー等の電力使用の管理者の判断基準よりもさらにレベルの高い基準を自ら設定することが可能になり、かつ、電力使用の管理者は電力使用者に対する警告基準を容易に一括して設定することが可能になる。つまり、電力使用者と電力使用の管理者の両方のニーズを満たすことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の警告システムの機能ブロックの一例を示す図
【図2】実施例1の警告装置の機能ブロックの一例を示す図
【図3】実施例1のセンター装置の機能ブロックの一例を示す図
【図4】センター装置と警告装置の間に所定の中継装置を設ける構成を示す図
【図5】警告装置のハードウェア構成の一例を表す概略図
【図6】センター装置のハードウェア構成の一例を表す概略図
【図7】実施例1の警告処理の流れの一例を示す図
【図8】実施例1の第一基準値に関する処理の流れの一例を示す図
【図9】実施例1の第二基準値に関する処理の流れの一例を示す図
【図10】実施例2の警告装置の機能ブロックの一例を示す図
【図11】実施例2警告装置の警告処理の流れの一例を示す図
【図12】実施例2のセンター装置の機能ブロックの一例を示す図
【図13】実施例3のセンター装置が保持する第一基準値テーブルの一例を示す図
【図14】実施例3の第一基準値に関する処理の流れの一例を示す図
【図15】実施例4のセンター装置の機能ブロックの一例を示す図
【図16】実施例4の第一基準値テーブルの管理に関する処理の流れの一例を示す図
【図17】実施例5のセンター装置の機能ブロックの一例を示す図
【図18】実施例5の第一基準値に関する処理の流れの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0008】
<概要>
本実施例の警告システムにおいては、各警告装置に対してセンター装置の制御により警告に関する第一基準値を設定することが可能であり、また省エネ意識の高い警告装置のユーザは自ら第一基準値よりもレベルの高い基準を第二基準値として設定することが可能になる。つまり本実施例の警告システムにより、省エネ意識の高い電力使用者と電力使用の管理者の両方のニーズを満たすことが可能になる。
【0009】
<構成>
図1は、本実施例の警告システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「警告システム」0100は、電力使用量を測定するため事務所や店舗などに設けられる「電力計」0101(A〜J)と、各事務所や各店舗での電力使用量に応じて各電力使用者に対して警告をするための「警告装置」0102(A〜J)と、複数の警告装置を管理するための「センター装置」0103と、からなる。この図の例では一つのセンター装置が複数の警告装置を管理する構成としているが、複数のセンター装置によって管理する構成とすることも可能であり、所定の領域又は建物の単位でセンター装置を設けることも考えられる。
【0010】
なお、以下に記載する各装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェイス、通信用インターフェイス、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザーインターフェイス用アプリケーションなどが挙げられる。そしてメインメモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェイスなどから入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。
【0011】
また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0012】
(警告装置の機能)
図2は、本実施例の警告装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「警告装置」0200は、「電力使用情報取得部」0201と「予測部」0202と「第一基準値保持部」0203と「第二基準値保持部」0204と「第一警告部」0205と「第二警告部」0206と「警告装置通信部」0207と「基準値変更部」0208と「遠隔制御部」0209を有する。
【0013】
「電力使用情報取得部」0201は、電力使用量を含む情報である電力使用情報を電力計から取得する機能を有する。ここで、電力計と警告装置は電気回線で接続される構成が考えられるが、有線又は無線の通信回線によって接続される構成も同様に考えられる。電力使用量を含む情報としては、所定時間あたりの電力使用量に関する情報(例えば毎30分間の電力使用量に関する情報)や、所定期間にわたる積算電力使用量の情報(例えば一月あたりの積算電力使用量に関する情報)などが考えられる。所定時間あたりの電力使用量は、一般的に電気料金の定額部分の料金(基本料金)と関連づけられており、所定期間にわたる積算電力使用量は基本料金に上乗せされる従量料金と関連づけられている。例えば、毎30分あたりの電力使用量が一定の閾値を超えた場合は以降1年にわたる基本料金が値上がりするように取り決められていることが多い。
【0014】
電力使用情報としては、電力使用量の情報の他に、警告装置の識別番号やユーザー名やユーザの職種の識別情報、警告装置が配置されている建物や配置場所、オーナーの識別情報、契約している電力会社の識別情報等が考えられる。これらの情報はセンター装置において各警告装置の電力使用情報を収集する際の区分け処理に用いることが可能である。
【0015】
電力計から電力使用情報を取得するタイミングとしては所定時間(例えば24時)に取得する構成とすることも可能であるし、一定量の電力使用が行われた場合に取得する構成とすることも可能である。これらの構成は電力計の仕様に合わせて適宜変更可能なものである。なお、一の警告装置に対して一の電力計を設置する必要は必ずしもなく、複数の警告装置に対して一の電力計を設置する構成も考えられる。この場合、当該一の電力計は複数の警告装置の電力使用情報を区別可能なように保持する構成とする必要がある。
【0016】
「予測部」0202は、取得した電力使用情報と所定ルールとから近い将来の消費電力を予測する機能を有する。ここで、近い将来の消費電力とは、現在から所定時間先までの消費電力(例えば現在から30分後までの消費電力)の他に、過去のある時間から所定時間先までの消費電力(例えば17分前から13分後までの正味30分間の消費電力)、未来のある時間から所定時間先までの消費電力(例えば10分後から40分後までの正味30分間の消費電力)等が含まれる。ここで、所定ルールとしては、過去所定時間の電力使用のペースを最小二乗法を用いて一次又は二次関数等で近似して所定時間先までの電力使用を予測する方法や、時間帯ごとの電力使用量の履歴情報から電力使用の傾向を予測する方法等種々のものが考えられる。これらのルールは所定のプログラム(例えば、最小二乗法を用いた予測プログラム)やテーブル(例えば、時間帯や季節と電力使用量を関連づけたテーブル)をROMに保持することで実施可能である。
【0017】
「第一基準値保持部」0203は、電力使用の第一上限閾値である第一基準値をセンター装置からの制御命令によってのみ変更可能に保持する機能を有する。ここで、センター装置からの制御命令によって警告装置の第一基準値を変更する方法としては、センター装置の内部処理によって決定した第一基準値を制御命令の一部として警告装置に送信して変更する方法が考えられる。その他の方法としては、第一基準値を変更することについての許可信号をセンター装置から警告装置に送信し、警告装置の内部処理によって新たな第一基準値を決定する方法も可能である。
【0018】
第一基準値をセンター装置からの制御命令によってのみ変更可能とすることで、例えば電力会社や建物のオーナー等が設定した基準値を警告装置のユーザが勝手に変更してしまう事態を防止することが可能になる。なお、第一基準値は、例えば電気使用料金の定額部分(基本料金)を算定する際の料金テーブル(例えば、毎30分あたりの電力使用量に関する過去一年の最大値と基本料金を関連づけたテーブル等)を用いて建物のオーナー等が設定することが考えられる。電力会社や建物のオーナー等は電気料金と関連づけた基準値を設定することで、仮に超過使用により電力料金を値上げする場合でも、警告した上での値上げであるので電力使用者に対して説得しやすくなるといったメリットもある。
【0019】
「第二基準値保持部」0204は、電力使用の第一上限閾値よりも小さな値をとる第二上限閾値である第二基準値を保持する機能を有する。ここで、警告装置のユーザが変更可能な第二基準値を設けることにより、省エネ意識の高いユーザは電力使用に関する自らの目標値を積極的に設定することが可能になり、より高い省エネ効果が得られることになる。
つまり、第一基準値が電力会社や建物のオーナーが電力使用に関する何らかの警告(例えば、基本料金の値上げに関連する基準値を超過することへの警告)をするための値であるのに対して、第二基準値は電力使用者が第一基準値よりもレベルの高い基準をもって自らに警告(例えば、基本料金の値下げに関連する基準値を超過することへの警告)をするための値であるといえる。
【0020】
「第一警告部」0205は、予測部の予測結果が第一基準値超過の場合に第一警告を出力する機能を有する。また、「第二警告部」0206は、予測部の予測結果が第二基準値超過の場合に第二警告を出力する機能を有する。ここで、予測結果が第一基準値及び第二基準値の両方を超過している場合は、第一警告のみを出力する構成とすることも可能であるし、第一警告及び第二警告の両方を出力する構成とすることも可能である。なお、これらの警告は音声出力、表示出力、印刷出力、警告ランプ出力などで行うことも可能であるし、これらを複数組み合わせることも可能である。ただし、第一警告又は第二警告のいずれの警告であるかを認識可能なように出力することが好ましい。
【0021】
また、警告として音声出力を行う場合は、周囲の騒がしさに応じて警告音の音量を変更する音量自動調節手段を有する構成とすることも可能である。具体的には、ハードウェア装置として集音装置を設けて、周囲からの音の入力信号をデジタル処理し、周囲の音の大きさに応じて警告音のボリュームを制御することになる。当該構成とすることで、警告装置からの警告音が周囲の音に埋もれてしまう事態を防止できる。
【0022】
「警告装置通信部」0207は、センター装置とデータの送受信を行うことが可能な機能を有する。例えば、電力計から取得する電力使用情報をセンター装置に送信したり、センター装置からの制御命令を受信することが可能である。なお、通信方法は有線通信又は無線通信のいずれであってもよい。また、警告装置はセンター装置との間で通信エラーが生じた場合に通信エラー情報をファイルやディスプレイ、サウンドデバイス等に出力する通信エラー情報出力部をさらに有する構成とすることも可能である。
【0023】
また、警告装置通信部はセンター装置の他に携帯電話やパソコン等と通信可能な機能を有していてもよい。例えば、第一警告又は第二警告が出力されたときに携帯電話等に警告メールを配信するためのメール自動生成部を別途設け、生成されたメールを記憶装置等に保持されたメールアドレステーブルを参照して、メールサーバーにメールを送信する、といった構成も考えられる。
【0024】
「基準値変更部」0208は、第一基準値保持部に保持された第一基準値を変更することはできないが、第二基準値保持部に保持された第二基準値を変更することができる機能を有する。上述のように、第二基準値を変更することが可能な構成とすることで、センター装置の制御によって設定される第一基準値よりも厳しい値を電力使用に関する目標値として設定することが可能である。
【0025】
第二基準値の変更は通常の操作入力(例えば、キー操作やタッチパネル操作)によって可能な構成とすることが考えられるが、音声入力も同様に可能である。第二基準値を変更するタイミングとしては、例えば警告装置のユーザによる変更操作を受け付けた場合は当該受け付け時にすることが考えられるが、第二基準値を変更するための変更条件の入力を受け付けた場合(例えば、第一基準値が第二基準値よりも低い値にセンター装置の制御命令により設定された場合)は当該変更条件が満たされたときに変更するといったことが考えられる。
【0026】
基準値変更部は第一基準値を変更することができない構成であるので、上述のように、電力会社や建物のオーナー等が設定する第一基準値を警告装置のユーザによって変更されてしまう不都合を防止することが可能になる。
【0027】
「遠隔制御部」0209は、警告装置通信部を介してセンター装置から受信する制御命令に基づいて第一基準値保持部に保持された第一基準値を変更可能な機能を有する。ここで、センター装置から制御命令を受信した場合には、第一基準値が変更されたことを表示出力又は音声出力、警告ランプの出力をすることも可能であるし、第一基準値の一定期間(例えば過去一年)の値の変化が分かるように表示出力をすることも可能である。
【0028】
(センター装置の機能)
図3は、本実施例のセンター装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「センター装置」0300は、「センター装置通信部」0301と「電力使用情報収集部」0302と「変更情報取得部」0303と「制御命令出力部」0304を有する。なお、センター装置の各構成部はシステムバスによって接続された構成が一般的に考えられるが、通信回線を介して接続された構成とすることも可能である。
【0029】
「センター装置通信部」0301は、警告装置とデータの送受信を行うことが可能な機能を有する。例えば、警告装置からの電力使用情報を受信したり、警告装置を制御するための制御命令を送信したりする機能を有する。なお、通信方法は有線通信又は無線通信のいずれであってもよく、警告装置通信部に対応するものを用いる。また、センター装置は特定の警告装置との間で通信エラーが生じた場合に通信エラー情報をファイルやディスプレイ、サウンドデバイス等に出力するセンター通信エラー情報出力部をさらに有する構成とすることも可能である。
【0030】
「電力使用情報収集部」0302は、警告装置の電力使用情報取得部が取得した電力使用情報を警告装置からセンター装置通信部を介して収集する機能を有する。ここで、電力使用情報の収集は所定日時(例えば毎日24時)に行うことが可能である。また、警告装置ごと又は複数の警告装置からなるグループごとに個別のタイミングで収集することも可能である。例えば、建物1に配置されている警告装置に対しては毎日12時に電力使用情報を収集し、建物2に配置されている警告装置に対しては毎日6時に収集する、といったものである。
【0031】
上述のように、電力使用情報としては、電力使用量の情報の他に、警告装置の識別番号やユーザーの識別情報、警告装置が配置されている建物や配置場所、オーナーの識別情報、契約している電力会社の識別情報等が考えられる。センター装置はこれらの識別情報と電力使用量の情報を関連づけて保持しておくことが可能である。当該構成とすることによって、例えば所定の建物に設置された警告装置の電力使用情報のみを収集することも可能である。
【0032】
また、電力使用情報収集部によって収集された電力使用情報に基づいて各警告装置の電力使用についての順位付けを行う順位付部をセンター装置がさらに有する構成も考えられる。また、当該順位付部は、ユーザの職種や警告装置の設置場所等の識別情報で分類される各グループに関して電力使用量の多い順又は少ない順に順位付けするグループ単位順位付手段を有する構成も可能である。さらに、当該順位付けされたランキング情報を関連する警告装置に対して送信し、警告装置で表示出力、印刷出力等させることも可能である。当該構成とすることにより、警告装置のユーザは自らの電力使用が所定のグループにおいてどの順位に位置づけられているかを認識することが可能になり、省エネ意識をさらに高めることが可能になる。なお、上記の順位付けされたランキング情報は、警告装置のユーザがウェブブラウザ等で参照可能なようにセンター装置の記憶装置に保持しておくことも可能である。
【0033】
「変更情報取得部」0303は、特定の警告装置の第一基準値の変更必要性を示す変更情報を取得する機能を有する。特定の警告装置の第一基準値の変更必要性を判断する基準は予めセンター装置に記憶しておく構成も可能であるし、各警告装置において変更必要性を判断する基準を保持しておこ構成も可能である。センター装置が判断基準を保持している場合は、各警告装置から電力使用情報を取得して第一基準値を変更する必要性があるか否か判断するための処理をセンター装置内で行い、当該処理結果を変更情報として取得することになる。また、各警告装置が判断基準を保持している場合は、各警告装置において電力使用情報から第一基準値を変更する必要性があるか否かを判断する処理を行い、当該処理結果を変更情報としてセンター装置に送信することになる。なお、各警告装置において判断基準が保持されている場合であっても、センター装置からの制御命令によって判断基準を変更・追加する構成とすることも可能である。
【0034】
第一基準値の変更必要性を判断する基準としては種々のものが考えられる。例えば、所定時間分(例えば毎30分)の電力使用量についての過去一年の最大値に基づいて基本料金を決定している場合などは、現在の第一基準値を超過する電力使用を行ったときは一段階上の基本料金と関連づけられた新たな第一基準値に設定する、といった判断基準が考えられる。また、一定期間(例えば1年)にわたって一段階下の基本料金と関連づけられた基準値よりも少ない電力使用を行っていた場合、当該基準値を新たな第一基準値として設定する、といった判断基準も考えられる。その他の例として、電力会社が料金の改定を行って電力使用量と電気料金を関連付けた料金テーブルに更新した場合や建物のオーナーがテナントの増減に伴って料金テーブルの変更を行った場合に新たな料金テーブルに基づいて第一基準値を変更する、といった判断基準も可能である。
【0035】
なお、変更情報の取得は電力使用情報に含まれる識別情報で結びつけられた複数の警告装置からなるグループごとに取得することも可能である。例えば、一定の地区において電力使用に関する料金テーブルが電力会社によって変更された場合、当該地区に設置されている警告装置に関する変更情報をまとめて取得する構成が考えられる。また、ある建物の電力使用に関する料金テーブルが建物のオーナーによって変更された場合、当該建物に設定されている警告装置に関する変更情報をまとめて取得する、といったものである。具体的に説明すると、電力使用情報に含まれる所定の識別符号に基づいて関連する複数の警告装置について第一基準値を変更する必要性があるか否か判断する処理をセンター装置又は各警告装置において行い、当該処理結果を変更情報として取得する、といったことになる。
【0036】
なお、センター装置が建物単位で設置されている場合は、建物の階数などの識別情報を電力使用情報の一部として取得し、階数単位で電力使用情報や変更情報を取得する構成とすることも可能である。また、センター装置が都道府県単位で設置されている場合は、都道府県の市町村などの識別情報を電力使用情報の一部として取得し、市町村単位で電力使用情報や変更情報を取得する構成も可能である。
【0037】
また、図4に示すように、センター装置と警告装置の間に所定の中継装置を設ける構成も可能である。当該中継装置では所定数の警告装置に関する電力使用情報や変更情報を取得するための処理を行い、処理結果をセンター装置に送信する、といった機能を有する。当該構成とすることにより、センター装置に集中した負荷がかかることを防止でき、かつ、警告装置における処理を減らすことができる。なお、中継装置は例えば建物単位で設置することや、市町村単位で設置する、といったことが考えられる。
【0038】
「制御命令出力部」0304は、取得された変更情報に応じて警告装置を選択してその警告装置の第一基準値保持部に保持されている第一基準値を変更するための制御命令をセンター装置通信部を介して出力する機能を有する。ここで、取得された変更情報からいずれの警告装置の第一基準値を変更する必要があるか判断できるため、変更必要性のある警告装置に対して制御命令を出力することが可能になる。制御命令を出力するタイミングとしては、各警告装置について第一基準値を変更することが必要であると判断された時点で各々出力することも可能であるし、特定のタイミングで複数の警告装置にまとめて出力することも可能である。
【0039】
なお、各警告装置において変更必要性の有無を判断する処理を行っている場合等は新たな第一基準値の情報を各警告装置において既に有しているといえるので、この場合は警告装置で第一基準値を変更するための許可信号のみを制御命令として出力することも考えられる。
【0040】
<警告装置の具体的な構成>
図5は、上記警告装置の機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、構成の一例を表す概略図である。この図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0041】
この図にあるように、警告装置は、「CPU」0501と、「記憶装置(記憶媒体))」0502と、「メインメモリ」0503と、「通信装置」0504と、「ディスプレイ」0505と、「警告ランプ」0506と「操作入力装置」0507を備える。また、警告装置は「インターフェイス装置」0508を備え、「電力計」0509からの信号を警告装置で処理可能なデータとして受け付けることが可能である。上記の構成は、「システムバス」0510のデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0042】
CPUは電力使用情報取得プログラムを読み出して、電力計からインターフェイス装置を介して電力使用情報を取得する処理を行い、当該情報をメインメモリの所定のアドレスに格納する。次に、CPUは電力使用量予測プログラムを読み出して、上記電力使用情報から所定時間先までの電力使用量を予測する処理を実行し、処理結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。次に記憶装置に保持されている第一基準値及び第二基準値の値をメインメモリの所定のアドレスに格納し、予測結果との大小の比較をする処理を実行し、処理結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0043】
CPUは警告プログラムを読み出して、上記の予測結果が第一基準値又は第二基準値よりも大きいとの結果である場合は警告を行うための信号をディスプレイと警告ランプにそれぞれ出力する。警告を行うための信号を受信したディスプレイは第一基準値又は第二基準値を超過する可能性が高い旨を文字で表示したり、イラストによって表示したりする。また、警告を行うための信号を受信した警告ランプは警告ランプを所定間隔で点滅させる。
【0044】
また、CPUは基準値変更プログラムを読み出しておき、操作入力装置を介してユーザからの第二基準値を変更するための操作を受け付けた場合は記憶装置に保持されている第二基準値を新たな第二基準値に書き換えるための処理を実行する。また、CPUは遠隔制御プログラムを読み出しておき、通信装置を介してセンター装置から第一基準値を変更するための制御命令を受信した場合は、記憶装置に保持されている第一基準値を新たな第一基準値に書き換えるための処理を実行する。
【0045】
<センター装置の具体的な構成>
図6は、上記センター装置の機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、構成の一例を表す概略図である。この図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の原田気について説明する。
【0046】
この図にあるように、センター装置は、「CPU」0601と、「記憶装置(記憶媒体))」0602と、「メインメモリ」0603と、「通信装置」0604と、「ディスプレイ」0605と、「操作入力装置」0606を備える。上記の構成は、「システムバス」0607のデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0047】
CPUは電力使用情報収集プログラムを読み出して、通信装置を介して複数の警告装置から電力使用情報を取得し、記憶装置に格納するための処理を実行する。ここで、電力使用情報は受信した日時及び各警告装置の識別番号、設置場所、オーナーの識別情報等と関連づけて保持しておくことが可能である。
【0048】
次に、CPUは変更情報取得プログラムを読み出して、各警告装置又は中継装置、センター装置において第一基準値を変更するための条件が満たされたか否か判断するための演算処理が行われている場合、当該処理結果情報を取得し、各警告装置の識別記号と関連づけて保持する。なお、第一基準値を変更するための条件は、上記演算処理を行う各警告装置又はセンター装置又は中継装置の記憶装置において保持しておく。
【0049】
次にCPUは制御命令出力プログラムを読み出して、変更情報取得プログラムの処理結果を利用して第一基準値を変更する必要性のある警告装置を特定し、新たな第一基準値に設定するための変更制御命令を通信装置を介して送信する。
【0050】
<処理の流れ>
図7は、本実施例の警告システムを構成する警告装置の警告処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。最初にステップS0701では、電力使用量を含む情報である電力使用情報を電力計から取得する。次にステップS0702では、取得した電力使用情報と所定ルールとから近い将来の消費電力を予測する。次にステップS0703では、予測される近い将来の消費電力が警告装置の第二基準値を超過しているか否か判断する。ここでの判断が第二基準値を超過しているとの判断である場合はステップS0704に移行する。ここでの判断が第二基準値を超過していないとの判断である場合はステップS0706に移行する。ステップS0704では、予測される近い将来の消費電力が第一基準値を超過しているか否か判断する。ここでの判断が第一基準値を超過しているとの判断である場合はステップS0705Aに進む。ここでの判断が第一基準値を超過していないとの判断である場合はステップS0705Bに進む。ステップS0705Aでは、第一警告を出力する。ステップS0705Bでは、第二警告を出力する。
【0051】
図8は、本実施例の警告システムを構成する警告装置及びセンター装置の第一基準値に関する処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、特定の警告装置の処理におけるステップS0801Xでは、電力使用情報をセンター装置に送信する。センター装置の処理におけるステップS0801では、電力使用情報を複数の警告装置から収集する。次にステップS0802では、電力使用情報から第一基準値を変更する必要性のある警告装置が存在するか否か判断する。ここでの判断が存在するとの判断である場合はステップS0803に移行する。ここでの判断が存在しないとの判断である場合は処理を終了する。ステップS0803では特定の警告装置の第一基準値を変更するための制御命令を生成する。ステップS0804では、生成された制御命令を警告装置を選択して送信する。特定の警告装置の処理におけるステップS0802Xでは、制御命令をセンター装置から受信する。次にステップS0803Xでは、制御命令に基づいて第一基準値を変更する。なお、特定の警告装置の処理におけるステップS0801XとステップS0802Xの間においては他の処理を実行しておくことも可能である。
【0052】
図9は、本実施例の警告システムを構成する警告装置の第二基準値に関する処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。ステップS0901において、第二基準値を変更するための変更操作を受け付ける。次にステップS0902では、第二基準値を変更操作信号に基づいて変更する。
【0053】
<効果>
本実施例の警告システムにより、省エネ意識の高い電力使用者と電力使用の管理者の両方のニーズを満たすことが可能になる。
【実施例2】
【0054】
<概要>
本実施例の警告システムは、基本的に実施例1のシステムと共通するが、警告システムを構成する警告装置が積算電力使用量を予測し、予測結果が積算電力使用量に関する閾値を超過する場合は警告装置のユーザに対して警告することが可能である。
【0055】
<構成>
本実施例の「警告システム」は、実施例1の図1で説明したように、電力使用量を測定するため事務所や店舗などに設けられる「電力計」と、各事務所や各店舗での電力使用量に応じて各電力使用者に対して警告をするための「警告装置」と、複数の警告装置を管理するための「センター装置」と、からなる。
【0056】
図10は、本実施例の警告装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「警告装置」1000は、「電力使用情報取得部」1001と「予測部」1002と「第一基準値保持部」1003と「第二基準値保持部」1004と「第一警告部」1005と「第二警告部」1006と「警告装置通信部」1007と「基準値変更部」1008と「遠隔制御部」1009と「積算電力使用量予測部」1010と「第三基準値保持部」1011と「第三警告部」1012を有する。基本的な構成は実施例1の図2で説明した警告装置と共通するため、相違点である「積算電力使用量予測部」と「第三基準値保持部」と「第三警告部」について説明する。
【0057】
「積算電力使用量予測部」1010は、電力使用情報に基づいて積算電力使用量を予測する機能を有する。予測部は毎30分や毎1時間ごとの電力使用量といった近い将来の電力使用量を予測するのに対して、積算電力使用量予測部は、一日単位や一月単位、一年単位等の積算電力使用量といった予測部よりも長期の電力使用量を予測するものである。積算電力使用量は、一般的に基本料金に上積みされる従量料金と関連づけられている。よって、積算電力使用量を予測することで、警告装置のユーザの電力使用に対する意識をより向上させることが可能になる。また、積算電力使用量を予測する方法としては、過去所定期間の電力使用のペースを最小二乗法により一次又は二次関数等で近似して所定期間先までの電力使用を予測する方法や、月や季節ごとの電力使用量に関するテーブルデータを利用して予測する方法等種々のものが考えられる。
【0058】
「第三基準値保持部」1011は積算電力使用量の上限閾値である第三基準値を保持する機能を有する。ここで、基準値変更部により第三基準値を変更可能な構成とすることも可能である。例えば、警告装置のユーザが年間の積算電力使用量を一定値以下に抑えたいと考えている場合は、当該一定値の値を第三基準値として設定することが考えられる。なお、第三基準値をセンター装置からの制御命令のみに基づいて変更可能な構成とすることも可能である。
【0059】
「第三警告部」1012は積算電力使用量予測部による予測される積算電力使用量が第三基準値超過の場合に第三警告を出力する機能を有する。当該第三警告は音声出力、表示出力、印刷出力、警告ランプ出力で行うことも可能であるし、これらの出力を複数連動することも可能である。ただし、第一警告又は第二警告、第三警告のいずれであるかを認識可能なように警告出力することが好ましい。
【0060】
<警告装置の具体的な構成>
本実施例の警告システムを構成する各警告装置のハードウェア構成は、基本的に図5を用いて説明した実施例1の警告装置のハードウェア構成と共通する。ただし、本実施例の警告装置は積算電力使用量についても予測を行い、予測結果が所定の基準値を超過している場合に警告を行うことが可能である。以下、当該相違点について説明する。
【0061】
CPUは電力使用情報取得プログラムを読み出して、電力計から電力使用情報をインターフェイス装置を介して取得し、当該情報をメインメモリの所定のアドレスに格納する。次に、CPUは電力使用量予測プログラムを読み出して、上記電力使用情報から所定期間先までの積算電力使用量を予測する処理を実行し、処理結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。次にCPUは記憶装置に保持されている第三基準値の値をメインメモリの所定のアドレスに格納し、予測結果との大小の比較をするための処理を実行し、処理結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0062】
CPUは警告プログラムを読み出して、上記の予測結果が第三基準値よりも予測結果が大きいとの結果である場合は、警告を行うための信号をディスプレイと警告ランプにそれぞれ出力する。警告を行うための信号を受信したディスプレイは第三基準値を超過する可能性が高いことを文字で表示したり、イラストによって表示したりする。また、警告を行うための信号を受信した警告ランプは所定間隔で警告ランプを点滅させる。
【0063】
<処理の流れ>
図11は、本実施例の警告システムを構成する警告装置の警告処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。最初にステップS1101では、電力使用量を電力使用量を含む情報である電力使用情報を電力計から取得する。次にステップS1102では、取得した電力使用情報と所定ルールとから近い将来の消費電力を予測し、電力使用情報から積算電力使用量を予測する。次にステップS1103では、予測される近い将来の消費電力が警告装置の第二基準値を超過しているか否か判断する。ここでの判断が第二基準値を超過しているとの判断である場合はステップS1104に移行する。ここでの判断が第二基準値を超過していないとの判断である場合はステップS1106に移行する。ステップS1104では、予測される近い将来の消費電力が警告装置の第一基準値を超過しているか否か判断する。ここでの判断が第一基準値を超過しているとの判断である場合はステップS1105Aに進む。ここでの判断が第一基準値を超過していないとの判断である場合はステップS1105Bに進む。ステップS1105Aでは、第一警告を出力する。ステップS1105Bでは、第二警告を出力する。次にステップS1106では、ステップS1102で予測される積算電力使用量が警告装置の第三基準値を超過しているか否か判断する。ここでの判断が第三基準値を超過しているとの判断である場合はステップS1107に移行する。ステップS1107では、第三警告を出力する。
【0064】
<効果>
本実施例の警告システムにより、実施例1の効果に加えて、各警告装置が積算電力使用量の予測を行い、予測結果に応じて積算電力使用量に関する警告を行うことが可能になる。
【実施例3】
【0065】
<概要>
本実施例の警告システムは、基本的に実施例1のシステムと共通するが、警告システムを構成するセンター装置が各警告装置の第一基準値テーブルを保持しており、任意の警告装置の電力使用量が第一基準値を超えた場合にその警告装置についての変更情報を出力することが可能である。当該構成とすることにより、異なる電力会社やオーナーに係る複数の警告措置を一括して管理することがさらに容易になる。
【0066】
<構成>
図12は、本実施例の警告システムを構成するセンター装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「センター装置」1200は、「センター装置通信部」1201と「電力使用情報収集部」1202と「変更情報取得部」1203と「制御命令出力部」1204とからなり、「変更情報取得部」は「第一基準値テーブル保持手段」1205と「変更情報出力手段」1206を有する。基本的な構成は基本的に実施例1で説明した警告装置と共通するため、相違点である「第一基準値テーブル保持手段」と「変更情報出力手段」について説明する。
【0067】
「第一基準値テーブル保持手段」1205は、警告装置ごとに電力使用量と第一基準値を関連づけた第一基準値テーブルを保持する機能を有する。ここで、第一基準値テーブルは警告装置ごとに関連付けることが可能であり、図13に示すように警告装置Xにたいして電力会社Aが定めた第一基準値テーブルを保持し、警告装置Yに対して建物のオーナーBが定めた第一基準値テーブルを保持する、といったことが可能になる。この図の例では、所定時間(毎30分)の電力使用量に関する過去一年の最大値から第一基準値を設定する場合を想定している。例えば、電力会社Aは警告装置Xの過去一年の最大値xが0≦x≦10(KWh/30分)である場合は、第一基準値として10(KWh/30分)を設定し、10<x≦20(KWh/30分)である場合は、第一基準値として20(KWh/30分)を設定する。また、図に示すように、これらの区分けは電気料金(基本料金等)と関連づけることが可能であり、第一基準値が10(KWh/30分)である場合は、月当たりの基本料金が1000円、第一基準値が20(KWh/30分)である場合は、月当たりの基本料金が2000円になる、といったように設定することが可能である。なお、所定の地域や所定の建物において同一の第一基準値テーブルを用いる場合は、各地域や各建物の識別記号と関連づけて第一基準値テーブルを保持する構成が好ましい。
【0068】
「変更情報出力手段」1206は、任意の警告装置の電力使用量が第一基準値を超えた場合にその警告装置についての変更情報を出力する機能を有する。ここで変更情報には、第一基準値テーブルに基づいて決定される新たな第一基準値の情報の他に、当該第一基準値の変更を行うタイミング等を含む構成とすることも可能である。
【0069】
なお、センター装置に保持されている各第一基準値テーブルを関連する各警告装置や各中継装置にテーブルの更新時に送信し、第一基準値を超過した場合に新たに設定すべき第一基準値を各警告装置等において決定させる構成も可能である。この場合、センター装置は各警告装置において第一基準値を変更可能とする許可信号を制御命令として送信することが考えられる。
【0070】
また、任意の警告装置の電力使用量が第一基準値テーブルにおける現在の第一基準値よりも下の基準値を所定期間(例えば1年)にわたって超過しなかった場合にその警告装置について当該下の基準値を新たな第一基準値とする第二変更情報を出力する第二変更情報出力手段をさらに有する構成も考えられる。当該構成とすることにより、電力会社や建物のオーナー等は第一基準値を変更する手間をかけることなく省エネ対策を取ることができる。また、第一基準値テーブルと料金テーブルが関連している場合などは電力料金の集計が容易になる。
【0071】
なお、センター装置に保持されている各第一基準値テーブルを関連する各警告装置や各中継装置にテーブルの更新時に送信し、第一基準値を超過した場合に新たに設定すべき第一基準値を各警告装置等において決定させる構成も可能である。この場合、センター装置は各警告装置において第一基準値を変更可能とする許可信号を制御命令として送信することになる。
【0072】
<具体的な構成>
本実施例の警告システムを構成するセンター装置のハードウェア構成は、基本的に図6を用いて説明した実施例1のセンター装置のハードウェア構成と共通する。ただし、本実施例のセンター装置は、警告装置ごとに電力使用量と第一基準値を関連づけた第一基準値テーブルを記憶装置に保持し、任意の警告装置の電力使用量が第一基準値を超えた場合にその警告装置についての変更情報を出力する機能を有する。以下、当該特徴点について説明する。
【0073】
CPUは電力使用情報収集プログラムを読み出して、通信装置を介して複数の警告装置から電力使用情報を取得し、記憶装置に格納するための処理を実行する。ここで、電力使用情報は受信した日時及び各警告装置の識別番号と関連づけて保持することが可能である。
【0074】
次にCPUは変更情報出力プログラムを読み出して、記憶装置に保持されている第一基準値テーブルを利用して現在の電力使用量が第一基準値テーブルに保持されている第一基準値よりも大きいか否か判断するための処理を実行し、処理結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。上記処理結果が、警告装置の電力使用量が第一基準値を超えたとの処理結果である場合は、第一基準値テーブルを参照して、上記電力使用量と関連づけられた新たな第一基準値を選択するための処理を実行し、変更情報としてメインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0075】
次にCPUは制御命令出力プログラムを読み出して、変更情報取得プログラムの処理結果を利用して所定の警告装置の第一基準値を変更するための制御命令を送信するための処理を実行する。
【0076】
<処理の流れ>
図14は、本実施例の警告システムを構成する警告装置及びセンター装置の第一基準値に関する処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、特定の警告装置の処理におけるステップS1401Xでは、電力使用情報をセンター装置に対して送信する。センター装置の処理におけるステップS1401では、電力使用情報を複数の警告装置から収集する。次にステップS1402では、収集した電力使用情報及び第一基準値テーブルを利用して電力使用量が第一基準値を超えた警告装置が存在するか否か判断する。ここでの判断が存在するとの判断である場合はステップS1403に進む。ここでの判断が存在しないとの判断である場合は、処理を終了する。ステップS1403では、電力使用量が第一基準値を超えた警告装置についての変更情報を出力する。ステップS1404では、取得された変更情報に応じて警告装置を選択してその警告装置に保持されている第一基準値を変更するための制御命令を送信する。特定の警告装置の処理におけるステップS1402Xでは、制御命令をセンター装置から受信する。次にステップS1403Xでは、制御命令に基づいて第一基準値を変更する。なお、特定の警告装置の処理におけるステップS1401XとステップS1402Xの間においては他の処理を実行しておくことも可能である。
【0077】
<効果>
本実施例の警告システムにより、実施例1の効果に加えて、センター装置が警告装置ごとの第一基準値テーブルを保持するため、異なる電力会社やオーナーに係る複数の警告措置を一括して管理することが可能になる。
【実施例4】
【0078】
<概要>
本実施例の警告システムは、基本的に実施例3のシステムと共通するが、警告システムを構成するセンター装置において第一基準値テーブルを管理することが可能である。これにより、複数の第一基準値テーブルを変更する必要が生じた場合でも容易に対応することが可能になる。
【0079】
<構成>
図15は、本実施例の警告システムを構成するセンター装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「センター装置」1500は、「センター装置通信部」1501と「電力使用情報収集部」1502と「変更情報取得部」1503と「制御命令出力部」1504と「管理部」1505とからなり、「変更情報取得部」は「第一基準値テーブル保持部」1506と「変更情報出力手段」1507を有する。基本的な構成は基本的に実施例3で説明した警告装置と共通するため、相違点である「管理部」について説明する。
【0080】
「管理部」は、第一基準値テーブル保持手段に保持される第一基準値テーブルを管理する機能を有する。ここで、管理する手段としては、センター装置に対して第一基準値テーブルを編集するための操作入力手段等を設ける方法が考えられる。この場合、例えば警告装置が設置された建物のオーナーからの要請によって、第一基準値テーブルを更新することが可能である。また、第一基準値テーブルを変更又は追加するための外部からの管理信号をセンター装置において受け付けることも考えられる。また、電力会社や建物のオーナー等がパスワードを使ってセンター装置にログインし、新たな第一基準値テーブルに更新するための操作を行うことが可能な構成も同様に考えられる。なお、第一基準値テーブルを管理するとは、上記のように新しい第一基準値テーブルに更新することの他に、特定の警告装置に関する第一基準値テーブルを削除することや新規の警告装置に対して新たな第一基準値テーブルを追加することなどを含むものである。
【0081】
また管理部は、電力会社や建物のオーナー等により予め設定された条件を満たした場合に第一基準値テーブルの内容を別の内容に更新する条件付き更新手段を設ける構成も考えられる。例えば、所定の日時を境に第一基準値テーブルも変更する場合は、所定の日時が到来した時に条件付き更新手段により所定の警告装置に対して新たな第一基準値テーブルを設定する処理を行うことになる。また、市町村における警告装置の数や、建物における警告装置の数に応じて第一基準値テーブルを自動的に設定する処理を行うことも考えられる。
【0082】
なお、管理部による処理により第二基準値が第一基準値よりも少なくなってしまった場合は、該当する警告装置に対して第二基準値の変更必要性を示す制御信号を送信する構成も可能である。例えば、第二基準値を変更するべき警告装置において変更必要性を示す音声出力や表示出力をすることも考えられる。
【0083】
<具体的な構成>
本実施例の警告システムを構成するセンター装置のハードウェア構成は、基本的に実施例3のセンター装置のハードウェア構成と共通する。ただし、本実施例のセンター装置は、第一基準値テーブルを管理する機能を有する。以下、当該特徴点について説明する。
【0084】
CPUは管理プログラムを読み込んでおき、操作入力機器を介して第一基準値テーブルを更新するための操作入力を受け付けた場合、操作入力情報をメインメモリの所定のアドレスに格納し、第一基準値テーブルの内容を書き換えるための処理を実行する。また、通信回線を介して第一基準値テーブルを更新するための制御命令を受け付けた場合も、同様に第一基準値テーブルを更新するための処理を実行する。
【0085】
<処理の流れ>
本実施例の警告システムを構成するセンター装置の処理の流れは基本的に図14を用いて説明した実施例3のセンター装置の処理の流れと共通する。しかし、センター装置はさらに図16に示す処理を行うことが可能である。まずステップS1601では、第一基準値テーブルの管理操作を受け付ける。次にステップS1602では、管理操作信号に基づいて第一基準値テーブルを更新する。
【0086】
<効果>
本実施例の警告システムでは、実施例1の効果に加えて、センター装置において第一基準値テーブルを管理することが可能であるため、複数の第一基準値テーブルを変更する必要が生じた場合でも容易に対応することが可能になる。
【実施例5】
【0087】
<概要>
本実施例の警告システムは、基本的に実施例1のシステムと共通するが、警告システムを構成するセンター装置が第一基準値に基づいて電力使用料金の定額部分を算定することが可能である。これにより、電力会社や建物のオーナー等は複数の警告装置のユーザの基本料金を把握することが容易になる。
【0088】
<構成>
図17は、本実施例の警告システムを構成するセンター装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「センター装置」1700は、「センター装置通信部」1701と「電力使用情報収集部」1702と「変更情報取得部」1703と「制御命令出力部」1704と「定額料金部分算定部」1705とからなる。基本的な構成は基本的に実施例1で説明した警告装置と共通するため、相違点である「定額料金部分算定部」について説明する。
【0089】
「定額料金部分算定部」は、第一基準値保持部に保持されている第一基準値に基づいて電力使用料金の定額部分を算定する機能を有する。算定するための具体的な方法としては、図13に示したように、第一基準値と電力使用料金の定額部分を関連づけた料金テーブルをセンター装置において保持しておき、当該料金テーブルに基づいて定額部分を決定する方法が考えられる。なお、当該料金テーブルは警告装置ごとや建物ごとに異なるものとすることも可能である。ここで、警告装置の第一基準値保持部に保持されている第一基準値の情報は、電力使用情報として警告装置から取得し、センター装置の記憶装置に各警告装置の識別符号と関連づけて保持することが可能である。また、算定した電力使用料金の定額部分の情報は各警告装置に送信することも可能である。
【0090】
なお、算定された電力使用料金の定額部分に関する情報を警告装置が設置された建物のオーナーや警告装置のユーザ等に自動的にメールで配信するメール配信部をさらに設ける構成も可能であるし、建物のオーナーや警告装置のユーザ等がセンター装置から通信回線を介してダウンロード可能なようにセンター装置にて保持する構成も可能である。ここで、一の建物において複数の警告装置が設置されている場合は、建物単位でグループ化したり、建物のフロア単位でグループ化して電力使用料金の定額部分に関する情報を保持することが可能である。
【0091】
また、電力使用料金の定額分の他に、積算電力使用量に基づいて決定される従量料金の部分を計算するための積算料金部分算定部をさらに設ける構成も可能である。また、上記のように、当該積算料金部分の情報を電力使用料金の定額部分に関する情報と合わせて建物のオーナーや警告装置のユーザ等に送信する構成としたり、ダウンロード可能な構成とすることも可能である。
【0092】
<具体的な構成>
本実施例の警告システムを構成するセンター装置のハードウェア構成は、基本的に図6を用いて説明した実施例1のセンター装置のハードウェア構成と共通する。ただし、本実施例のセンター装置は、第一基準値に基づいて電力使用料金の定額部分を算定することが可能である。以下、当該特徴点について説明する。
【0093】
通信装置を介して第一基準値の情報を含む電力使用情報を特定の警告装置から受信した場合は、CPUは定額料金算定プログラムを読み出して、記憶装置に保持されている当該警告装置に関する料金テーブルを参照して電力使用料金の定額部分を決定するための処理を実行し、処理結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0094】
次にCPUは、特定の警告装置の電力使用料金の定額部分を当該警告装置の識別符号と関連づけてセンター装置の記憶装置に格納する。当該電力使用料金の定額部分の情報は特定のパスワード等を用いて外部のコンピュータ装置からダウンロード可能な状態で保持する。また、CPUはメール生成プログラムを読み出して、建物単位で各警告装置の電力使用料金の定額部分の情報を含むメールを自動生成し、建物のオーナー等に自動送信する。
【0095】
<処理の流れ>
図18は、本実施例の警告システムを構成する警告装置及びセンター装置の第一基準値に関する処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、特定の警告装置の処理におけるステップS1801Xでは、電力使用情報を警告装置通史部を介してセンター装置に送信する。センター装置の処理におけるステップS1801では、電力使用情報を複数の警告装置から収集する。次にステップS1802では、電力使用情報から第一基準値を変更する必要性のある警告装置が存在するか否か判断する。ここでの判断が存在するとの判断である場合はステップS1803に移行する。ここでの判断が存在しないとの判断である場合は処理を終了する。ステップS1803では特定の警告装置の第一基準値の変更必要性を示す変更情報を取得する。ステップS1804では、第一基準値に基づいて電力使用料金の定額部分を算定する。ステップS1805では、取得された変更情報に応じて警告装置を選択してその警告装置の第一基準値を変更するための制御命令をセンター装置通信部を介して出力する。特定の警告装置の処理におけるステップS1802Xでは、警告装置通信部を介して制御命令をセンター装置から受信する。次にステップS1803Xでは、制御命令に基づいて第一基準値を変更する。なお、特定の警告装置の処理におけるステップS1801XとステップS1802Xの間においては他の処理を実行しておくことも可能である。
【0096】
<効果>
本実施例の警告システムでは、実施例1の効果に加えて、センター装置が第一基準値に基づいて電力使用料金の定額部分を算定することが可能であるため、電力会社や建物のオーナー等は複数の警告装置のユーザの基本料金を把握することができ、電力料金の徴収が容易になる。
【符号の説明】
【0097】
0100 警告システム
0101 電力系
0102 警告装置
0103 センター装置
0200 警告装置
0201 電力使用情報取得部
0202 予測部
0203 第一基準値保持部
0204 第二基準値保持部
0205 第一警告部
0206 第二警告部
0207 警告装置通信部
0208 基準値変更部
0209 遠隔制御部
0300 センター装置
0301 センター装置通信部
0302 電力使用情報収集部
0303 変更情報取得部
0304 制御命令出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力使用量を測定するため事務所や店舗などに設けられる電力計と、各事務所や各店舗での電力使用量に応じて各電力使用者に対して警告をするための警告装置と、複数の警告装置を管理するためのセンター装置と、からなる警告システムであって、
前記警告装置は、
電力使用量を含む情報である電力使用情報を電力計から取得する電力使用情報取得部と、
取得した電力使用情報と所定ルールとから近い将来の消費電力を予測する予測部と、
電力使用の第一上限閾値である第一基準値をセンター装置からの制御命令によってのみ変更可能に保持する第一基準値保持部と、
電力使用の第一上限閾値よりも小さな値をとる第二上限閾値である第二基準値を保持する第二基準値保持部と、
予測部の予測結果が第一基準値超過の場合に第一警告を出力する第一警告部と、
予測部の予測結果が第二基準値超過の場合に第二警告を出力する第二警告部と、
警告装置通信部と、
第一基準値保持部に保持された第一基準値を変更することはできないが、第二基準値保持部に保持された第二基準値を変更することができる基準値変更部と、
警告装置通信部を介してセンター装置から受信する制御命令に基づいて第一基準値保持部に保持された第一基準値を変更可能な遠隔制御部と、
を有し、
センター装置は、
センター装置通信部と、
警告装置の電力使用情報取得部が取得した電力使用情報を警告装置からセンター装置通信部を介して収集する電力使用情報収集部と、
特定の警告装置の第一基準値の変更必要性を示す変更情報を取得する変更情報取得部と、
取得された変更情報に応じて警告装置を選択してその警告装置の第一基準値保持部に保持されている第一基準値を変更するための制御命令をセンター装置通信部を介して出力する制御命令出力部と、
を有する警告システム。
【請求項2】
警告装置は、
電力使用情報に基づいて積算電力使用量を予測する積算電力使用量予測部と、
積算電力使用量の上限閾値である第三基準値を保持する第三基準値保持部と、
積算電力使用量予測部による予測される積算電力使用量が第三基準値超過の場合に第三警告を出力する第三警告部
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の警告システム。
【請求項3】
センター装置の変更情報取得部は、
警告装置ごとに電力使用量と第一基準値を関連づけた第一基準値テーブルを保持する第一基準値テーブル保持手段と、
任意の警告装置の電力使用量が第一基準値を超えた場合にその警告装置についての変更情報を出力する変更情報出力手段と、
をさらに有する請求項1または2に記載の警告システム。
【請求項4】
センター装置は、
第一基準値テーブル保持手段に保持される第一基準値テーブルを管理する管理部をさらに有する請求項3に記載の警告システム。
【請求項5】
センター装置は、
第一基準値保持部に保持されている第一基準値に基づいて電力使用料金の定額部分を算定する定額料金部分算定部をさらに有する請求項1から4のいずれか一に記載の警告システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一に記載の警告装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一に記載のセンター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−2384(P2011−2384A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146941(P2009−146941)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【特許番号】特許第4411365号(P4411365)
【特許公報発行日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(507184096)日本テクノ株式会社 (12)