説明

警報システム

【課題】工事区域などの手前の進入禁止区域に車両が進入したことを検知するだけでなく、作業員に危険を知らせて、作業員の身の安全を確保する警報装置として機能する進入検知警報システムを提供する。
【解決手段】1GHz以上、300GHz以下の電磁波の発信器(2)およびこの発信器から発信された電磁波を受信する受信器(5)を有して、当該受信器による電磁波の受信状態の変化により進入物や侵入者(D)の進入を検知する検知手段(1)と、上記検知手段によって上記進入物や侵入者を検知した際に警報を発する警報手段(9)とを有する警報システムとした。上記発信器および上記受信器を、上記電磁波の伝播路が上記進入物や侵入者を検知するポイントを横切るように設置し、上記検知手段(1)には、上記進入物や侵入者が上記電磁波の伝播路を横切ることによる上記受信器の上記電磁波の受信状態の変化を検知する検知器(6)を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、道路上の作業員が作業中である工事区域などの手前に設置することにより、事前に車両が進入したことを検知して、警報によって、作業員に危険を知らせるための警報システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般道路や高速道路などにおいて上記工事区域の手前には、当該工事区域内に車両が進入するのを防止すべく、事前に工事中であることを知らせて、工事区域の外方の通行車線を走行するよう誘導するため、カラーコーンや誘導人形の誘導装置が設置され、あるいはこの誘導装置に代えて誘導車両や誘導員が配置されている。そして、これら誘導装置などから工事区域までの間も進入禁止区域とされている。
【0003】
中でも、高速道路では、時速80km以上の速度で走行する車両も多く、車両の走行速度が速いことから、一般的に、上記誘導装置あるいは誘導車両などが工事区域の数百m〜数km手前から設置あるいは配置されて、上記進入禁止区域が広範囲に亘って設けられている。
【0004】
しかしながら、このように工事中であることを知らせるための誘導装置などを設置しても、現実的には、前方不注意などによって車両が進入禁止区域から工事区域に進入することがあるにも拘わらず、車両進入情報が知らされずに、工事区域で作業中の作業員は、日々危険と隣合わせの環境での作業を強いられている。
【0005】
これに対して、特許文献1に示すように、カラーコーン間に架設されたセンサ内蔵のコーンバーと警報装置とを有して、車両が接触するなどによりコーンバーが振動すると、センサが作動して、警報装置が警報を発する車両進入警報システムが提案されている。
この車両進入警報システムによれば、工事区域の手前に設置することによって、単に、誘導装置としてだけでなく、車両が警報装置に接触した場合には、警報装置によって警報が発せられ、作業員に危険を知らせることができる。
【0006】
【特許文献1】特開2000−90362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、この車両進入警報システムでは、例えば、数本のコーンバーを設置してもこれらのコーンバーに車両が偶然に接触した場合のみに、作業員に危険を知らせることができ、車両がコーンバーに接触することなく、工事区域に進入してしまう危険性の方が高く、作業員に危険を知らせる警報装置として十分に機能しないという問題がある。
【0008】
他方、高速道路などの場合には、工事区域までの進入禁止区域が広範囲に亘るため、この進入禁止区域に全面的にコーンバーを設置するには、大量のコーンバーやカラーコーンが必要となって、それらの搬送作業や設置作業に必要以上の手間が掛かるだけでなく、カラーコーンなどの転倒リスクも高まってメンテナンスも煩雑化する。その上に、転倒したカラーコーンが交通事故の引き金となるリスクも高くなるため、進入禁止区域の全面的なコーンバーの設置は、現実的に行うことができない。
【0009】
従って、このようなコーンバーを用いた車両進入警報システムでは、作業員の身の安全を確保する警報装置としての機能を現実的に期待することができないという問題があった。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、確実に、工事区域などの手前の進入禁止区域に車両が進入したことを検知して、作業員に危険を知らせることにより、作業員の身の安全を確保する警報装置として機能する警報システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、1GHz以上、300GHz以下の電磁波の発信器およびこの発信器から発信された電磁波を受信する受信器を有して、当該受信器による電磁波の受信状態の変化により進入物や侵入者を検知する検知手段と、上記検知手段によって上記進入物や侵入者を検知した際に警報を発する警報手段とを有する警報システムであって、上記発信器および上記受信器は、上記電磁波の伝播路が上記進入物や侵入者を検知するポイントを横切るように設置されるとともに、上記検知手段は、上記進入物や侵入者が上記電磁波の伝播路を横切ることによる上記受信器の上記電磁波の受信状態の変化を検知する検知器が備えられていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の警報システムにおいて、上記検知手段は、上記発信器を備えたポイント設置装置と、上記ポイント設置装置から離間して設置され、上記発信器から発信された電磁波を受信する上記受信器および上記検知器を備えた装置本体とを有し、上記警報手段は、上記装置本体が上記進入物や侵入者を検知した際に、警報を発するように設けられていることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の警報システムにおいて、上記ポイント設置装置は、少なくとも一部が上記発信器に加えて上記受信器を備えた送受信装置であり、当該送受信装置は、その受信器が受信した電磁波の受信状態の変化を上記発信器から上記装置本体に伝達可能に設けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の警報システムにおいて、上記ポイント設置装置は、全地球無線測位システムの受信器であるGPS受信器を備え、かつ当該GPS受信器により特定した位置情報を上記装置本体に伝達可能に設けられていることを特徴としている。
【0015】
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の警報システムにおいて、上記ポイント設置装置は、当該ポイント設置装置の傾くなどの異常を検知するセンサを備え、かつ当該センサにより検知した異常を上記装置本体に伝達可能に設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1〜5に記載の警報システムによれば、発信器から発信されて、受信器により受信される電磁波の伝播路を車両などの進入物や侵入者が横切った際に、受信器による電磁波の受信状態の変化を検知器によって検知でき、警報手段によって警報を発することができる。
特に、1GHz以上、300GHz以下の電磁波の発信器を用いることによって、電磁波の車両の周囲からの回り込みを防ぐことができ、受信器による検知精度を高めることができる。
従って、工事区域前の進入禁止区域に広範囲に亘って電磁波を伝播させるように発信器および受信器を設置することによって、確実に車両の進入を検知して、作業員に危険を知らせることができ、作業員の身の安全を確保することができる。
【0017】
特に、請求項2に記載の発明によれば、ポイント設置装置を進入禁止区域に設置して、装置本体を工事区域に設置することにより、電磁波の伝播路を長くして、より電磁波による検知精度を高めることができ、かつ装置本体および警報手段を一体的に設けて使用上の利便性を高めることもできる。従って、ポイント設置装置を工事区域前の進入禁止区域に設置し、かつ装置本体および警報手段を工事区域に簡便に設置でき、装置本体の検知器によって車両の進入を検知した際に、的確に警報手段によって警報を発して、作業員に危険を知らせることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、ポイント設置装置の少なくとも一部を送受信装置とすることによって、ポイント設置装置から装置本体への電磁波の送信のみならず、ポイント設置装置から送受信装置を介して、装置本体に電磁波を送信することができ、より広範囲に亘る進入禁止区域において進入車両を検知することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、ポイント設置装置がGPS受信器によって自身の位置を特定して、装置本体に伝達できるため、装置本体にモニターなどを設けることによって、容易に電磁波の伝播路の設定および管理を行うことができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、ポイント設置装置が傾いた場合には、異常が装置本体に伝達されるため、装置本体に異常を知らせるモニターなどを設けることによって、ポイント設置装置のメンテナンスを容易に行うことができるだけでなく、ポイント設置装置の転倒を原因とする事故などの危険を排除して、車両走行の安全性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る車両進入検知警報システムの実施形態の2つの実施形態を、図1〜図3を用いて説明する。
ここで、図1および図3は、作業員が作業中である工事区域Bと、その手前に工事区域Bに車両が進入するのを防止すべく、工事区域B外の通行車線Cに車両Dを誘導するとともに、内部に車両Dが進入した場合には作業員に対して警告を発して、危険を知らせる進入禁止区域Aとを設けた車道の見取り図である。
【0022】
[第1実施形態]
第1実施形態の車両進入検知警報システムは、図1に示すように、進入禁止区域Aの入り口における車両Dの進行方向に直交する幅方向端部に、それぞれ第1のポイント設置装置10と第2のポイント設置装置10とが設置され、かつ工事区域Bの入り口における幅方向端部に、それぞれ第1の基地局11と第2の基地局11とが設置されている。これにより、通行車線Cの反対側に第1のポイント設置装置10と第1の基地局11とが設置され、かつ通行車線C側に第2のポイント設置装置10と第2の基地局11とが設置されている。
【0023】
各ポイント設置装置10は、図2に示すように、1GHz以上、300GHz以下の電磁波を送受信する送受信器2と、GPSアンテナ30内蔵のGPS受信機3と、衝撃センサ41と、傾斜センサ42とが、カラーコーン(図示を略す)内に取り付けられることにより構成されている。
【0024】
この送受信器2は、電源回路21およびバッテリ22を備えたマイコン20と、このマイコン20と送受信可能な無線回路23と、この無線回路23と送受信可能なアンテナ24とによって構成されている。
また、このマイコン20は、GPS受信機3、衝撃センサ41および傾斜センサ42が接続されて、GPS受信機3から得られた位置情報あるいは衝撃センサ41や傾斜センサ42によって検知した異常情報をアンテナ24から基地局11に送信可能に設けられている。さらに、上記カラーコーンには、マイコン20の作動時に点灯する動作ランプ43が取り付けられている。
【0025】
他方、基地局11には、ポイント設置装置10のアンテナ24から電磁波を受信する送受信器5およびこの送受信器5による電磁波の受信状態の変化を検知する車両検知器(検知器)6を有する装置本体56と、この装置本体56によって進入車両Dを検知した際に警報を発する警報手段9とが設置されている。
【0026】
この送受信器5は、電源回路およびバッテリを備えたマイコン50と、このマイコン50と送受信可能な無線回路53と、この無線回路53と送受信可能なアンテナ54とによって構成されている。また、このマイコン50には、GPSアンテナ70内蔵のGPS受信機7や上位計測コンピュータ60も接続されており、これらマイコン50と上位計測コンピュータ60とは、互いに送受信可能に接続されて、電磁波の受信状況の変化から車両の通過を検知する上記車両検知器6を構成している。
【0027】
この車両検知器6は、マイコン50がGPS受信機7に接続されているため、送受信器5および車両検知器6を備えた装置本体56の位置を特定して、ポイント設置装置10との位置関係を検知可能である。
従って、上位計測コンピュータ60には、例えば、モニターを接続して、装置本体56と各ポイント設置装置10の位置を表示することも可能である。
【0028】
さらに、この上位計測コンピュータ60には、記憶装置66が接続されており、この記憶装置66は、送受信器5、車両検知器6およびGPS受信機7とともに装置本体56を構成し、かつ装置本体56は、ポイント設置装置1とともに車両検知手段(検知手段)1を構成している。このため、この装置本体56は、記憶装置66によって車両Dの検知情報を記憶することにより、万が一、車両Dが進入禁止区域Aから工事区域Bに進入して事故が発生した場合にも、事故後に車両Dの進入経路が特定可能に構成されている。
【0029】
そして、第1実施形態の車両進入検知システムにおいては、第1のポイント設置装置10から第1基地局11および第2の基地局11に、第2のポイント設置装置10から第1の基地局11および第2の基地局11にそれぞれ電磁波が送信されている。すなわち、第1のポイント設置装置10と第2のポイント設置装置10とが電磁波の伝播路が車両Dの進入するポイントを横切るように設置されている。
これにより、車両Dの進入を確実に検知して、基地局11の車両検知器6により警報手段9を作動させるようになっている。
【0030】
次ぎに、上述の第1実施形態の車両進入検知システムの作用について、説明する。
まず、カラーコーンが傾くあるいは衝撃が加えられるなどの異常がない場合、ポイント設置装置10の送受信器2から異常がないことを意味する電磁波が発信される。
【0031】
他方、カラーコーンが傾いている場合には、傾斜センサ42が検知して、送受信器2から傾いていることを意味する電磁波が発信される。同様に、カラーコーンに衝撃が加えられた場合にも、衝撃センサ41が検知して、送受信器2から衝撃が加えられたことを意味する電磁波が発信される。
【0032】
そして、進入禁止区域A内の車両Dの進入がない状態においては、第1のポイント設置装置10および第2のポイント設置装置10のアンテナ24から発信された上述のカラーコーンの状態に応じた電磁波を、第1の基地局11および第2の基地局11の送受信器5が受信して、車両検知器6によりカラーコーンの状態を検知する。
【0033】
一方、進入禁止区域A内に車両Dが進入すると、第1のポイント設置装置10や第2のポイント設置装置10から発信されて第1の基地局11や第2の基地局11にて受信するはずの上述の種類の電磁波が検知されない又は弱くなるなどの変化が、車両検知器6にて検出される。
そして、このような電磁波の変化が検出された場合には、車両検知器6によって警報手段9が作動して警報を発するため、工事区域Bで作業する作業員に危険が知らされる。
【0034】
次いで、第2実施形態の車両進入検知警報システムについて、説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を用いることにより説明を簡略する。
本実施形態の車両進入検知警報システムは、図3に示すように、進入禁止区域Aの入り口における車両Dの進行方向に直交する幅方向端部に、それぞれ第1のポイント設置装置10と第2のポイント設置装置10とが設置され、かつ進入禁止区域Aの進行方向中央部における幅方向端部に、それぞれ第3のポイント設置装置10と第4のポイント設置装置10とが設置されている。
【0035】
さらに、同システムは、工事区域Bの入り口における幅方向端部に、それぞれ第1の基地局11と第2の基地局11とが設置されており、通行車線Cの反対側に第1のポイント設置装置10と第3のポイント設置装置10と第1の基地局11とが設置され、かつ通行車線C側に第2のポイント設置装置10と第4のポイント設置装置10と第2の基地局11とが設置されている。
【0036】
各ポイント設置装置10は、第1実施形態と同様、電磁波を送受信する送受信器2と、GPSアンテナ30内蔵のGPS受信機3と、衝撃センサ41と、傾斜センサ42とが、カラーコーン(図示を略す)内に取り付けられることにより構成されている。但し、第3のポイント設置装置10と第4のポイント設置装置10とには、送受信器2が2つ装備されている。
【0037】
また、各基地局11にも、第1実施形態と同様、電磁波を受信する送受信器5およびこの送受信器5による電磁波の受信状態の変化を検知する車両検知器6を有する装置本体56と、この装置本体56によって車両Dの進入を検知した際に警報を発する警報手段9とが設置されている。
【0038】
そして、第2実施形態の車両進入検知システムにおいては、第1のポイント設置装置10および第2のポイント設置装置10からそれぞれ第3のポイント設置装置10および第4のポイント設置装置10に、これら第3のポイント設置装置10および第4のポイント設置装置10からそれぞれ第1の基地局11および第2の基地局11に各々電磁波が送信されている。これにより、車両Dの進入を確実に検知して、基地局11の車両検知器6により警報手段9を作動させるようになっている。
【0039】
次ぎに、上述の第2実施形態の車両進入検知システムの作用について、説明する。
第1実施形態と同様に、第1のポイント設置装置10および第2のポイント設置装置10からカラーコーンの状態に応じた電磁波が発信されて、第3のポイント設置装置10および第4のポイント設置装置10が受信して、これら第3のポイント設置装置10および第4のポイント設置装置10からの電磁波を第1の基地局11および第2の基地局11が受信する。
【0040】
このため、車両Dが進入禁止区域Aの入り口から中央部に進行している際には、第3のポイント設置装置10および第4のポイント設置装置10において、受信電磁波が送受信器2のマイコン20にて検知されない又は弱くなる。同様に、車両Dが通行車線Dから第2のポイント設置装置10と第4のポイント設置装置10との間を通じて進入禁止区域Aに進入すると、第4のポイント設置装置10においては、また場合に応じて第3のポイント設置装置10においても、受信電磁波が検知されない又は弱くなる
すると、第3のポイント設置装置10に装備されている残りの送受信器2から第1の基地局11および第2の基地局11に向けて、第4のポイント設置装置10に装備されている残りの送受信器2から第1の基地局11および第2の基地局に向けて、それぞれ弱い電磁波を受信したことを意味する電磁波が送信される。
これにより、第1の基地局11および第2の基地局11にて、車両検知器6によって警報手段9が作動して警報を発するため、工事区域Bで作業する作業員に危険が知らされる。
【0041】
さらに、車両Dが進入禁止区域Aの中央部から工事区域Bに進行している際には、第1の基地局11および第2の基地局11において、上述の種類の電磁波が検知されない又は弱くなるなどの変化が、車両検知器6にて検出される。同様に、車両Dが通行車線Dから第4のポイント設置装置10と第2の基地局11との間を通じて進入禁止区域Aに進入すると、第2の基地局11においては、また場合に応じて第1の基地局11においても、受信電磁波が検知されない又は弱くなる
このため、警報手段9が作動して警報を発するため、工事区域Bで作業する作業員に危険が知らされる
【0042】
上述の第1実施形態および第2実施形態の車両進入検知警報システムによれば、ポイント設置装置10の送受信器2から発信されて、基地局11に受信される電磁波の伝播路を車両Dが横切った際の受信状態の変化を車両検知器6によって検知でき、警報手段9によって警報を発することができる。
【0043】
なお、本発明は、上述の実施形態に何ら限定されるものでなく、例えば、車両Dなどの進入物でなく、侵入者を検知する警報システムであってもよく、また、第1のポイント設置装置10および第2のポイント設置装置10は、送受信器2でなく送信器を備えているものであってもよく、第1の基地局11および第2の基地局11は、装置本体56が送受信器5でなく受信器を備えているものであってもよい。さらに、第1ないし第4のポイント設置装置10ならびに第1および第2の基地局11は、各区域A、Bの幅方向端部以外に設置されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】第1実施形態の車両進入検知警報システムを設置した道路の平面見取り図である。
【図2】図1の車両進入検知警報システムの構成図である。
【図3】第2実施形態の車両進入検知警報システムを設置した道路の平面見取り図である。
【符号の説明】
【0045】
1 車両検知手段(検知手段)
2,5 送受信器
3,7 GPS受信機
6 車両検知器(検知器)
9 警報手段
10 ポイント設置装置
11 基地局
20 マイコン
21 電源回路
22 バッテリ
23 無線回路
24,54 アンテナ
30,70 GPSアンテナ
41 衝撃センサ
42 傾斜センサ
43 動作ランプ
50 マイコン
53 無線回路
56 装置本体
60 上位計測コンピュータ
A 進入禁止区域
B 工事区域
C 通行車線
D 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1GHz以上、300GHz以下の電磁波の発信器およびこの発信器から発信された電磁波を受信する受信器を有して、当該受信器による電磁波の受信状態の変化により進入物や侵入者を検知する検知手段と、
上記検知手段によって上記進入物や侵入者を検知した際に警報を発する警報手段とを有する警報システムであって、
上記発信器および上記受信器は、上記電磁波の伝播路が上記進入物や侵入者を検知するポイントを横切るように設置されるとともに、
上記検知手段は、上記進入物や侵入者が上記電磁波の伝播路を横切ることによる上記受信器の上記電磁波の受信状態の変化を検知する検知器が備えられていることを特徴とする警報システム。
【請求項2】
上記検知手段は、上記発信器を備えたポイント設置装置と、上記ポイント設置装置から離間して設置され、上記発信器から発信された電磁波を受信する上記受信器および上記検知器を備えた装置本体とを有し、
上記警報手段は、上記装置本体が上記進入物や侵入者を検知した際に、警報を発するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の警報システム。
【請求項3】
上記ポイント設置装置は、少なくとも一部が上記発信器に加えて上記受信器を備えた送受信装置であり、当該送受信装置は、その受信器が受信した電磁波の受信状態の変化を上記発信器から上記装置本体に伝達可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の警報システム。
【請求項4】
上記ポイント設置装置は、全地球無線測位システムの受信器であるGPS受信器を備え、かつ当該GPS受信器により特定した位置情報を上記装置本体に伝達可能に設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の警報システム。
【請求項5】
上記ポイント設置装置は、当該ポイント設置装置の傾くなどの異常を検知するセンサを備え、かつ当該センサにより検知した異常を上記装置本体に伝達可能に設けられていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載の警報システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−288857(P2009−288857A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−138092(P2008−138092)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.カラーコーン
【出願人】(599100291)
【Fターム(参考)】