説明

豆由来製品製造装置

【課題】固液分離機を作動位置と退避位置とを切り換え自在に設置することにより、複数の装置を連設することができ、また、豆由来製品の連続製造と装置の洗浄等のメンテナンスとを同時に行うことができ、また、固体成分を無菌状態で搬送処理することができ、また、装置全体の構成の簡略化、低廉化を図ることのできる豆由来製品製造装置を提供すること。
【解決手段】固体成分と液体成分とが混合された豆由来原料を、圧搾手段8によって圧搾して固体成分と液体成分とに分離して別々に取出す固液分離機4を備えた豆由来製品製造装置1において、前記固液分離機4を前記豆由来原料を取入れるとともに固体成分と液体成分とを分離して別々に取出す作動位置と、当該作動位置から退避した退避位置とを切り換え自在に設置していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、豆由来製品製造装置に係り、特に、豆由来原料をおからと豆乳とに分離するのに好適な豆由来製品製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、豆由来製品を製造する場合には、固体成分と液体成分とが混合された豆由来原料からなる煮伍を固体成分のおからと液体成分の豆乳とに分離している。
【0003】
また、従来から煮伍をおからと豆乳とに分離するための各種の装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
これらの従来例においては、先細の圧搾スクリューを先細の多孔テーパ状の圧搾筒体内において回転させて煮伍を圧搾筒体の軸方向に次第に圧搾して行き、豆乳を圧搾筒体の径方向に搾り出して取り出し、おからを圧搾筒体の軸方向に取り出すことにより、煮伍をおからと豆乳とに分離している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−014349号公報
【特許文献2】特開2000−326096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の装置においては、1基の装置を単独で用いることを前提にして形成されているために、当該装置の洗浄、部品交換等のメンテナンスを行う場合に、当該装置を停止させてメンテナンスを行うと、豆由来製品の連続製造ができないという不都合があった。
【0007】
また、あえて複数基の装置を設置して同時稼動させるようにしたとしても、各装置間における構成の共通化、簡略化等のメリットが得られないものであった。
【0008】
また、従来例においては、設置されている装置が1基もしくは複数基であっても、各装置においては、分離したおからを装置からして取出してロータリーフィーダのホッパに一旦投入し、その後、ロータリーフィーダにより次の作業箇所へ搬送しているので、おからが外気に直接触れて雑菌に汚染されることがあり、食品衛生上好ましくない。しかも、ロータリーフィーダは高価なものであり、装置全体が高価なものとなるという不都合があった。
【0009】
本発明は、これらの点に鑑みてなされたものであり、固液分離機を作動位置と退避位置とを切り換え自在に設置することにより、複数の装置を連設することができ、また、豆由来製品の連続製造と装置の洗浄等のメンテナンスとを同時に行うことができ、また、固体成分を無菌状態で搬送処理することができ、また、装置全体の構成の簡略化、低廉化を図ることのできる豆由来製品製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために本発明の第1の態様の豆由来製品製造装置は、固体成分と液体成分とが混合された豆由来原料を、圧搾手段によって圧搾して固体成分と液体成分とに分離して別々に取出す固液分離機を備えた豆由来製品製造装置において、前記固液分離機を前記豆由来原料を取入れるとともに固体成分と液体成分とを分離して別々に取出す作動位置と、当該作動位置から退避した退避位置とを切り換え自在に設置していることを特徴とする。
【0011】
このように形成された豆由来製品製造装置によれば、固液分離機を作動位置と退避位置とを切り換え自在に設置することにより、複数の豆由来製品製造装置を連設させることができ、また、豆由来製品の連続製造と装置の洗浄等のメンテナンスとを同時に行うことができる。
【0012】
また、本発明の第2の態様の豆由来製品製造装置は、前記固液分離機が、前記作動位置において、前記豆由来原料を供給してくる原料供給系と接離自在に接続され、分離された前記固体成分を取出す固体成分取出し系と接離自在に接続され、分離された前記液体成分を取出す液体成分取出し系と接離自在に接続されていることを特徴とする。
【0013】
このように形成された豆由来製品製造装置によれば、固液分離機を作動位置において、原料供給系、固体成分取出し系および液体成分取出し系と接続させて豆由来製品を製造することができ、前記各系と分離することにより固液分離機を待避位置に移動させて装置の洗浄等のメンテナンスを施すことができる。
【0014】
また、本発明の第3の態様の豆由来製品製造装置は、前記固体成分取出し系は、取出した固体成分を搬送流体によって搬送する搬送路を備えており、当該搬送路は隣設された他の豆由来製品製造装置の搬送路と直列接続自在に形成されていることを特徴とする。
【0015】
このように形成された豆由来製品製造装置によれば、取り出した固体成分を搬送流体によって搬送路を通して取り出すことができるので、固体成分を無菌状態で搬送処理することができる。また、搬送路を直列接続自在に形成したことにより搬送に必要な構成を複数の装置において共通化することができ、しかも同一の搬送流体によって複数装置より取り出された固体成分を一緒に搬送することができる。これにより装置全体の構成の簡略化を図ることができ、コストの低廉化を図ることができる。
【0016】
また、本発明の第4の態様の豆由来製品製造装置は、前記圧搾手段が、圧搾圧力を調節する圧力調整手段を備えていることを特徴とする。
【0017】
このように形成された豆由来製品製造装置によれば、固体成分の圧搾度合いを確実に調整することができる。
【発明の効果】
【0018】
このように本発明の豆由来製品製造装置によれば、固液分離機を作動位置と退避位置とを切り換え自在に設置することにより、複数の装置を連設することができ、また、豆由来製品の連続製造と装置の洗浄等のメンテナンスとを同時に行うことができ、また、固体成分を無菌状態で搬送処理することができ、また、装置全体の構成の簡略化、低廉化を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る豆由来製品製造装置の1実施形態を示す側面図
【図2】図1の平面図
【図3】図2の3−3線に沿った断面図
【図4】固液分離機が待避位置に定位された状態を示す図3と同様の図
【図5】図3の左側面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る豆由来製品製造装置の実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
【0021】
図1から図5は本発明の豆由来製品製造装置の1実施形態を示す。
【0022】
本実施形態の豆由来製品製造装置1は、架台2に可動台部材3を介して固液分離機4を作動位置(図1から図3および図5参照)と待避位置(図4参照)とを切り換え自在に設置している。
【0023】
架台2は左右の枠体2a、2bの適宜箇所を横材2cによって連結して形成されている。各枠体2a、2bは大型の略正方形状の下部枠体に小型の略長方形状の上部枠体を連続させた略矩形状に形成されている。固液分離機4の移動軌跡部分には横材2cは配置されていない。架台2は左右の枠体2a、2bの底部に設けた脚5によって高さ調整して設置される。
【0024】
可動台部材3は作動位置において架台2の左右の上部枠体の上面に載置されて支持される矩形板状に形成されており、図1から図3において右側端部の両端部に固着した2本の棒状の連結部材3a、3bの外方端部を前記上部枠体の右側端部より上向きに突設された2本の支持枠部材6a、6bにヒンジ7a、7bをもって連結されて、図4の待避位置まで垂直に起きあげできるように形成されている。
【0025】
固液分離機4は可動台部材3に軸方向を垂直に立てるようにして固着されている。この固液分離機4は固体成分と液体成分とが混合された豆由来原料(煮伍)を圧搾して固体成分(おから)と液体成分(豆乳)とに分離して別々に取出す圧搾手段8を備えている。
【0026】
この圧搾手段8は、固定側の先細の多孔テーパ状の圧搾筒体9内において同軸配置された可動側の先細の圧搾スクリュー10を回転させて煮伍を圧搾するように形成されている。
【0027】
圧搾手段8の固定側を更に説明すると、可動台部材3の下面に供給されてくる豆由来原料を受ける筒状の原料投入筒体11が固着されている。この原料投入筒体11の先端部に圧搾筒体9が連結される。圧搾筒体9の基端部の直径は原料投入筒の直径と同一に形成されている。圧搾筒体9の外側には同軸上に液体成分を集める集液筒体12が設けられ、両筒体9、12の端部をフランジ13によって連結して両筒体9、12およびフランジ13によって囲まれる円筒状の集液室14を形成している。圧搾筒体9の先端部のフランジ13には固体成分排出口15が形成されており、その固体成分排出口15に連続して固体成分の圧力即ち圧搾圧力を測定する圧力測定筒体16が連続して接続されている。
【0028】
圧搾手段8の可動側を更に説明すると、圧搾スクリュー10は中心軸部10aの外側に螺旋状のスクリューブレード10bを固着して形成されている。スクリューブレード10bは、原料投入筒体11の部分では外径は変化しない同一径とされ、圧搾筒体9の部分で先細となるように外径を変化させて形成されている。また、スクリューブレード10bは可動台部材3と下端のフランジ13にそれぞれ設けた軸受け17、18によって軸支されている。可動台部材3側の軸受け17においては、内部の豆由来原料の外部への漏洩を防止するために液密に形成されており、フランジ13側の軸受け18においては、分離された固形成分が排出できるように排出口15が形成されている。
【0029】
可動台部材3の上面には圧搾スクリュー10の駆動手段が配置されている。具体的には、複数の支柱19によってモータ用台部材20を固着し、このモータ用台部材20の上に駆動モータ21を固着し、その出力軸22を圧搾スクリュー10の中心軸部10aの上端に向けて同軸上に配置させている。また、複数の支柱23によって両台部材3、20の中間部に中間台部材24を固着し、この中間台部材24に圧搾スクリュー10を軸方向に移動させるカップリング部材25を配置し、当該カップリング部材25によって圧搾スクリュー10の上端と出力軸22の下端とを連結している。カップリング部材25は、両軸10、22を軸方向の相対位置を移動自在に連結するスリーブ26と、モータ用台部材20に固着されたパイロットモータ27の出力軸28に固着された出力歯車29に噛合する従動歯車30と、この従動歯車30の回転により前記スリーブ26を軸方向に移動させる連結部材31とにより形成されている。
【0030】
次に、このように形成されている固液分離機4と外側との接続方式を説明する。
【0031】
固液分離機4の外側には、豆由来原料を供給する原料供給系Aと、分離された分離された固体成分を取出す固体成分取出し系Bと、分離された液体成分を取出す液体成分取出し系Cと、装置を洗浄する洗浄剤を給排する洗浄系Dとが配置されており、固液分離機4は作動位置においてこれらの各系A〜Dとカップリング32をもって接続され、当該カップリング32の接続を解除して待避位置に移動するように形成されている。
【0032】
更に説明すると、原料供給系Aは仕切弁33を有する配管34により豆由来原料を原料投入筒体11に供給するように形成されており、配管34と原料投入筒体11の外面に固着された導入用配管35とがカップリング32をもって接離自在に接続されている。
【0033】
固体成分取出し系Bは、図5に示すように、取出した固体成分を無菌空気等の搬送流体によって搬送する搬送路36を備えており、この搬送路36のフランジ13の下部に連結された圧力測定筒体16側には連結筒体37が固着されており、両筒体16、37がカップリング32をもって接離自在に接続されている。搬送路36には調圧シリンダ38がピストン39を連結筒体37に向けて固着されており、ピストン39の上端に固着した調圧板40を連結筒体37内に挿入している。圧力測定筒体16には内部の固体成分の圧力即ち圧搾刷力を検出するセンサ(図示せず)が設置されている。また、図5に示すように、搬送路36の両端部にはカップリング32をもって隣設された他の豆由来製品製造装置(図示せず)の搬送路と直列接続自在に形成されている。
【0034】
液体成分取出し系Cは、仕切弁41を有する配管42により分離された液体成分を取出すように形成されており、配管42と集液室14の底部即ち下方のフランジ13の底面に固着された導出用配管43とがカップリング32をもって接離自在に接続されている。
【0035】
洗浄剤を給排する洗浄系Dは、集液室14の上部に洗浄剤を供給するために仕切弁44を有する配管45を配置し、集液筒体12の上部の外面固着された導入用配管46とがカップリング32をもって接離自在に接続されている。更に、洗浄系Dを原料投入筒体11と接続するために、仕切弁47を有する配管48を原料供給系Aの配管34と接続させている。更に、液体成分取出し系Cの配管42の途中から不要成分を取り出すためにドレン用の配管49と仕切弁50とを接続し、ドレン用の配管49を洗剤を供給する配管45とも配管51を介して接続している。
【0036】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0037】
<豆由来製品の製造>
豆由来製品を製造する場合には、図1から図3および図5に示すように、豆由来製品製造装置1の固液分離機4を作動位置に固定する。
【0038】
複数の豆由来製品製造装置1を連続設置する場合には、各装置の搬送路36同士をカップリング32をもって直列に接続する。
【0039】
更に、各装置1を各系A〜Dとカップリング32をもって直列に接続する。
【0040】
続いて、駆動モータ21を稼働させて圧搾スクリュー10を圧搾筒体9内において所定回転速度で回転させ、原料供給系Aより固体成分と液体成分とが混合された豆由来原料(煮伍)を導入用配管35を通して原料投入筒体11内に投入する。この煮伍は、外側の圧搾筒体9と中心部にある圧搾スクリュー10の中心軸部10aとスクリューブレード10bの螺旋状の空間内に保持され、圧搾スクリュー10の回転の進行に従って、次第に圧搾筒体9および圧搾スクリュー10の先端側に移動する。煮伍は先端側に移動することにより次第に圧搾されて、一方の搾り出された液体成分(豆乳)が圧搾筒体9のメッシュによってろ過されるようにして通過して集液室14内に集液される。他方の圧搾筒体9内に残留させられた固体成分(おから)は先端部に進むに従って、圧搾圧力が高くなり、ついには、圧搾筒体9および圧搾スクリュー10の先端部から固体成分排出口15を通って圧力測定筒体16内に進む。この圧力測定筒体16において、流れの下流部分を連結筒体37内の調圧板40によって支えられた状態のおからの圧力即ち圧搾圧力が測定される。測定した圧力が所定範囲である場合には、調圧シリンダ38によってピストン39を引き込んで調圧板40を連結筒体37から搬送路36内に引き込んで、おからが搬送路36内に取り出されるようにする。
【0041】
搬送路36内に取り出されたおからは無菌空気等の搬送流体によっておから収容部分(図示せず)に無菌状態で搬送される。これによりおからは外気に一切接触しないので、無菌状態の極めて良好な衛生状態に保持される。豆由来製品製造装置1を複数連設した場合には、各装置1から取り出されたおからが搬送路36を通して一緒に収容部分まで搬送されることとなり、衛生状態も良好に保持されるものである。
【0042】
集液室14内に貯留された豆乳が所定量に到達した後に、仕切弁41を開放して豆乳を系外に取り出す。集液室14内に収容されている豆乳においては、内部に含まれる気泡が浮力によって上部に上昇しており、下部は気泡の含有量が極めて少ない状態になっている。従って、本実施形態においては、集液室14の底部より含有気泡の少ない良質な豆乳を取り出すことができる。
【0043】
このように本実施形態においては、おからおよび豆乳がそれぞれ極めて良質のものとして得られるので、その後の利用にも適しているものである。
【0044】
また、圧力測定筒体16におけるおからの圧搾圧力が所定範囲からはずれている場合には、圧搾スクリュー10の回転数を増減させて調整したり、一端圧搾スクリュー10の回転を停止させ、パイロットモータ27を回動させて圧搾スクリュー1の駆動モータ21の出力軸22との軸方向の相対位置を遠近させてスクリューブレード10bと圧搾筒体9の内周面とのギャップ調整をするとよい。
【0045】
<固液分離機の洗浄>
固液分離機4の洗浄等のメンテナンスを施す場合には、複数の豆由来製品製造装置1を同時稼働している際には、メンテナンスが必要とされる装置1のみを洗浄し、他の装置1は連続的に稼働させて豆由来製品の連続製造を行うようにする。
【0046】
まず、メンテナンスが必要とされる豆由来製品製造装置1の各系A〜Cとの接続を遮断する。
【0047】
原料供給系Aおよび液体成分取出し系Cにおいては、各仕切弁33、41を全閉とする。固体成分取出し系Bにおいては、調圧シリンダ38のピストン39を突出させて調圧板40によって連結筒体37を全閉とさせる。これにより豆由来製品製造装置1の洗浄の影響、例えば、洗浄液の混入等の影響は全くなくなり、豆由来製品の連続製造が可能であるとともに、自由に洗浄を施すことができる。
【0048】
次に、固液分離機4をカップリング32による接続を維持した状態で洗浄を行う場合には、洗浄剤を給排する洗浄系Dの各仕切弁44、47、50の開閉を調整して、洗浄剤を圧搾筒体9、集液室14、圧搾スクリュー10の内面や周面と強制的に接触させて洗浄し、洗浄後に洗浄液の系外への排出、ゆすぎ水による清掃を行って、洗浄を終了する。その後は、各系A〜Cの接続を再開することにより、豆由来製品の製造を再開することができる。
【0049】
固液分離機4を分解掃除したり、部品交換する場合には、各系A〜Cとの接続を遮断した後に、更に各カップリング32による接続を解除して、図4に示すように、ヒンジ7a、7bを中心にして可動台部材3と一緒に固液分離機4を作動位置から待避位置に移動させる。その後、待避位置にある固液分離機4に対する必要なメンテナンスを施す。メンテナンス終了後は、固液分離機4を作動位置に戻し、各カップリング32によって各系A〜Dと再接続することにより、豆由来製品の製造を再開することができる。
【0050】
このように本実施形態によれば、固液分離機4を作動位置と退避位置とを切り換え自在に設置することにより、複数の豆由来製品製造装置1を連設させることができ、また、豆由来製品の連続製造と装置1の洗浄等のメンテナンスとを同時に行うことができる。
【0051】
また、固液分離機4を作動位置において、原料供給系A、固体成分取出し系Bおよび液体成分取出し系Cと接続させて豆由来製品を製造することができ、各系A〜Cと分離することにより固液分離機4を待避位置に移動させて装置の洗浄等のメンテナンスを施すことができる。
【0052】
また、取り出した固体成分を搬送流体によって搬送路36を通して取り出すことができるので、固体成分を無菌状態で搬送処理することができ、搬送路36を直列接続自在に形成したことにより搬送に必要な構成を複数の装置において共通化することができ、しかも同一の搬送流体によって複数装置1より取り出された固体成分を一緒に搬送することができる。これにより装置全体の構成の簡略化を図ることができ、コストの低廉化を図ることができる。
【0053】
また、本実施形態においては圧力調整手段によって固体成分の圧搾度合いを確実に調整することができる。
【0054】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0055】
1 豆由来製品製造装置定置網
4 固液分離機
8 圧搾手段
9 圧搾筒体
10 圧搾スクリュー
14 集液室
15 固体成分排出口
21 駆動モータ
27 パイロットモータ
32 カップリング
36 搬送路
A原料供給系
B固体成分取出し系
C液体成分取出し系
D洗浄系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体成分と液体成分とが混合された豆由来原料を、圧搾手段によって圧搾して固体成分と液体成分とに分離して別々に取出す固液分離機を備えた豆由来製品製造装置において、前記固液分離機を前記豆由来原料を取入れるとともに固体成分と液体成分とを分離して別々に取出す作動位置と、当該作動位置から退避した退避位置とを切り換え自在に設置していることを特徴とする豆由来製品製造装置。
【請求項2】
前記固液分離機は、前記作動位置において、前記豆由来原料を供給してくる原料供給手段と接離自在に接続され、分離された前記固体成分を取出す固体成分取出し手段と接離自在に接続され、分離された前記液体成分を取出す液体成分取出し手段と接離自在に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の豆由来製品製造装置。
【請求項3】
前記固体成分取出し手段は、取出した固体成分を搬送流体によって搬送する搬送路を備えており、当該搬送路は隣設された他の豆由来製品製造装置の搬送路と直列接続自在に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の豆由来製品製造装置。
【請求項4】
前記圧搾手段は、圧搾圧力を調節する圧力調整手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の豆由来製品製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−268700(P2010−268700A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121315(P2009−121315)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【出願人】(000110882)ニチモウ株式会社 (52)
【Fターム(参考)】