説明

豊胸用組成物及び豊胸用飲食品

【課題】張りのある美しいバストが得られると共に、カップサイズがアップする等の優れた豊胸効果を有する豊胸組成物を提供する。
【解決手段】コラーゲンを豊胸用組成物の有効成分として用いる。また、前記コラーゲンが平均分子量10,000以下のコラーゲンペプチドであることが好ましく。また、前記コラーゲンが魚類由来であることが好ましい。また、前記コラーゲンが遊離アミノ酸含量1.0質量%以下、ヒ素含量2ppm以下であることが好ましく、形態が、錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒又は液体であることが好ましい。この豊胸用組成物は、飲食品又は外用剤等に配合して摂取又は塗布することにより、有効成分であるコラーゲンが速やかに吸収され、バストの原料として利用されることにより、バストに張りが生まれ、カップサイズがアップする等の優れた豊胸効果を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コラーゲンを有効成分として含有する豊胸用組成物及び豊胸用飲食品に関する。
【背景技術】
【0002】
美容に関する意識は年々高まりつつあり、男女問わず美しくなりたいという願望を持つ人が増えている。バストを美しくしたい、バストを大きくしたいというのも、女性が持つ美容に関する願望の一つであり、バストに悩みを持つ女性は少なくない。
【0003】
従来の豊胸方法としては、外科的処置、外用剤の使用、内服剤(サプリメント含む)の使用に大きく分けられる。外科的処置としては、自らの身体から吸引した脂肪をバストに注入する脂肪注入法、生理食塩水、シリコン、高分子ポリマー等が入ったバッグを挿入する人工乳腺法、ヒアルロン酸を注入するヒアルロン酸注入法等が行われている。
【0004】
外用剤や内服剤としては、例えば特許文献1には、動物の胎盤から抽出したプラセンタエキスと、ローヤルゼリー並びにシルクプロテインとを混合し、これにMAP酵素を加えるとともに、更に、ナンヨウヤマイモとタンポポを混合し、この混合された材料を造粒して乾燥させた後に打錠することを特徴とする豊胸食品の製造方法が記載されている。また、特許文献2には、ジオウ、サンショウ、シイタケ、サルビア、カッコン、サイシン、トウニン、ケイヒより抽出した植物エキスの一種、または二種以上を含有する豊胸用皮膚外用組成物が記載されており、特許文献3には、クズ属植物の根またはその処理物を含有することを特徴とする豊胸促進剤、イソフラボン類を含有することを特徴とする豊胸促進剤、裸子植物のマキ科植物、被子植物の単子葉ヤマメ科植物もしくはエンドウ亜科植物の根またはその処理物を含有することを特徴とする豊胸促進剤、大豆またはゴマ類の処理物を含有することを特徴とする豊胸促進剤などが記載されている。また、特許文献4には、ノコギリヤシ、コロハ、ブラックコーホッシュ、ワイルドヤム、タンポポ、チェストベリーなどの乳腺刺激植物を一つ以上使用した豊胸食品が記載されており、特許文献5には、カシュウ、ビンロウジ、ハブソウから選ばれる1種又は2種以上の生薬からなる脂肪蓄積剤を含有する豊胸用皮膚外用剤、浴用剤、飲食物が記載されている。また、特許文献6には、アルモアーゼオイル、エルダーオイル、サイプレスオイル、プチグレインオイル、及びミルトルオイルからなる群より選択される1種又は2種以上の精油を含む脂肪蓄積促進用組成物を含有する豊胸剤が記載されており、特許文献7には、ウンシュウミカン、オニドコロ、カキ、ケイ、シャクヤク、センキュウ、ツルドクダミ、ビワ、マタタビから選ばれる植物の抽出物の1種又は2種以上を含有する前駆脂肪細胞分化促進剤を含有する豊胸用皮膚外用剤、浴用剤、飲食物が記載されている。
【0005】
一方、コラーゲンは、体の皮膚や骨、腱、血管などに多く含まれるタンパク質であり、例えば特許文献8には、コラーゲン成分をシステインプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物が記載されている。そして、得られたペプチド組成物は、外用または内服により、コラーゲン産生促進、骨芽細胞あるいは線維芽細胞の増殖促進、骨強化、骨密度の向上、骨粗鬆症の予防・改善、皮膚賦活、新陳代謝促進、慢性関節リウマチや変形関節症の改善などの効果を発揮するとされている。
【特許文献1】特開平10−276717号公報
【特許文献2】特開平11−199499号公報
【特許文献3】特開2000−302667号公報
【特許文献4】特開2003−135027号公報
【特許文献5】特開2005−126350号公報
【特許文献6】特開2005−187431号公報
【特許文献7】特開2005−239660号公報
【特許文献8】特開2004−244369号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、外科的処置の場合は、近年技術的に向上してきているものの、費用が非常に高額である上に、感染症、切開線の残存といった処置時の問題点や経時的な型崩れ等の問題点がある。
【0007】
また、上記特許文献に記載されているような、外用剤や内服剤については、バスト内の脂肪細胞を増加させるものが多く、バストだけでなく他の部位に脂肪がついてしまう虞れがある。更に、バストの脂肪細胞を増加させる効果については記載されているが、張りのある美しいバスト得ること、カップサイズがアップする等の豊胸効果については、十分な検討がされていない。
【0008】
また、実際に使用して十分な豊胸効果を得られるものは数少ないのが現状であり、従来から知られている豊胸方法では決して満足できるものではなかった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、張りのある美しいバストが得られると共に、カップサイズがアップする等の優れた豊胸効果を有する豊胸組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、コラーゲンを有効成分として含有することを特徴とする豊胸用組成物を提供する。
【0011】
上記発明によれば、コラーゲンを有効成分として含有させることで、バストに張りを与え、美しいバストを得ることができると共に、カップサイズがアップする等の優れた豊胸効果を得ることができる。また、コラーゲンによって、皮膚の保水性と弾力性を高め、肌に潤いを与える等の美肌効果も同時に得ることができる。また、本発明の豊胸用組成物は、既に外用剤やサプリメントとして使用実績が豊富なコラーゲンを有効成分としているため、安全性等の問題がなく、安心して使用することが可能である。
【0012】
本発明においては、前記コラーゲンが平均分子量10,000以下のコラーゲンペプチドであることが好ましい。このような分子量のコラーゲンを用いることで、人体への吸収率を高めることができる。また、平均分子量10,000以下であるので、水への溶解性が高く、水分等を加えても低粘度であり、幅広い分野に使用することができる。
【0013】
また、前記コラーゲンが魚類由来であることが好ましい。この魚由来のコラーゲンは、動物由来のコラーゲンに比べ、獣臭と呼ばれる独特の臭いがなく、更に人体における消化性、吸収性が高いことが確認されており、優れた豊胸効果を得ることができる。
【0014】
また、前記コラーゲンが遊離アミノ酸含量1.0質量%以下、ヒ素含量2ppm以下であることが好ましい。これによれば、コラーゲン原料特有の味、臭いがほとんどなく、安全性も非常に高いので、幅広い分野に使用することができる。
【0015】
また、本発明においては、更にN−アセチルグルコサミン、グルコサミン、N−アセチルラクトサミン、ラクトサミンから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。これによれば、コラーゲンとの相乗効果で、より優れた豊胸効果が期待できる。
【0016】
また、本発明の豊胸用組成物の形態は、錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒又は液体であることが好ましい。このように豊胸用組成物の形態が、錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒又は液体であるので、多種多様なものに容易に配合することができる。
【0017】
また、本発明の上記豊胸用組成物は、多種多様な飲食品に含有させることができるものである。このように多種多様な飲食品に上記豊胸用組成物を含有させることで、手軽に豊胸用組成物を摂取することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コラーゲンを有効成分として含有させることにより、バストに張りを与え、美しいバストを得ることができると共に、カップサイズがアップする等の優れた豊胸効果を提供することができる。また、豊胸効果以外にもコラーゲンによって、皮膚の保水性と弾力性を高め、肌に潤いを与える等の美肌効果も得ることができる。また、本発明の豊胸用組成物は、既に外用剤やサプリメントとして使用実績が豊富なコラーゲンを有効成分としているため、安全性等の問題がなく、安心して使用することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明におけるコラーゲンは、その起源、抽出方法、分子量等において特に制限されるものではなく、例えば、豚、牛、鶏等の骨や、皮、または魚の骨、皮、ウロコに含まれるコラーゲンを熱水抽出、加圧抽出等の抽出方法によって得られたコラーゲンを使用することができ、分子量としては10万以上の高分子のものから1000以下のペプチド状に分解されたものまで用いることができる。
【0020】
また、本発明においては、吸収率の面から、平均分子量10,000以下のいわゆるコラーゲンペプチドと呼ばれるコラーゲンが好ましく用いられ、より好ましくは平均分子量1,000〜4,000のコラーゲンが用いられる。このように、平均分子量10,000以下のコラーゲンぺプチドを用いることで、人体への吸収率を高めることができる。また、平均分子量10,000以下であるので、水への溶解性が高く、水分等を加えても低粘度であり、様々な飲食品、外用剤等に使用することができる。
【0021】
また、本発明においては、近年の狂牛病、豚口蹄疫病、鳥インフルエンザ等の影響により、牛、豚、鶏由来のものは敬遠される傾向があるため、より安全性の高い魚類由来のコラーゲンを用いることが好ましい。また、魚類由来のコラーゲンは人体における消化性・吸収性に優れ、人工消化試験においてプロリン・ヒドロキシプロリンの遊離量が畜肉由来のコラーゲンの7倍、ヒトにおける吸収性試験において畜肉由来コラーゲンの1.5倍の吸収率であることが確認されており、より優れた豊胸効果を得ることができる。
【0022】
また、上記コラーゲンは、固形分中の遊離アミノ酸含量が1.0質量%以下、ヒ素含量が2ppm以下であることが好ましい。このようなコラーゲンは、コラーゲン原料の特有の味や臭いがなく、ヒ素含量2ppm以下と非常に低いので安全性が高く、幅広い分野に使用することができる。
【0023】
また、上記コラーゲンは、既に外用剤やサプリメントとして使用実績が豊富であるため、安全性等の問題がなく、安心して使用することが可能である。
【0024】
上記のような魚由来のコラーゲンは、例えば、特開2003−238597号公報に記載されている方法にしたがって得ることができる。すなわち、カツオ、マグロ、カジキ、タラ、アジ、サバ、サケ、マス、サンマ、ウナギ、カワハギ、ハタ、オヒョウ、カレイ、ヒラメ、ニシン、イワシ、ティラピア、サメ、エイ、フグ、ブリ、カサゴ、メバル等から得られる魚皮及び/又は魚骨に、水を加えて加熱抽出又は加圧加熱抽出することにより、魚類由来のコラーゲンを得ることができる。上記魚類の中でも、大量かつ安定的に入手できるカツオ、マグロ、タラ、ティラピア、オヒョウ、サケ等を用いることが好ましい。
【0025】
また、コラーゲンペプチドを得る製造方法としては、上記のコラーゲンを含む抽出物を、タンパク加水分解酵素で処理してコラーゲンをペプチド化する。上記タンパク加水分解酵素は特に制限されず、中性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、あるいはそれらを含有する酵素製剤などを用いることができる。なお、酵素製剤は各社から市販されており、例えば、商品名「プロテアーゼN」(天野エンザイム製、中性プロテアーゼ)、商品名「プロテアーゼP−3」(天野エンザイム製、アルカリ性プロテアーゼ)、商品名「スミチームAP」(新日本化学工業製、酸性プロテアーゼ)などを用いることができる。
【0026】
上記の工程で得られた酵素分解物を逆浸透膜処理して濃縮液を回収する。逆浸透膜としては、食塩阻止率が10〜50%のものが好ましく用いられる。このような逆浸透膜としては、例えば、商品名「NTR−7410」、商品名「NTR−7430」、商品名「NTR−7450」(いずれも日東電工製)等が挙げられる。なお、濃縮の際に、適宜加水しながら、元液量の1〜10倍量、好ましくは3〜5倍量の水を加えて液を透過させることが好ましい。加水操作を繰り返すことにより、不純物をより効率よく除去することができ、魚特有の風味を軽減すると共に、より安全性の高いコラーゲンペプチドを得ることができる。また、上記コラーゲンペプチドとしては、商品名「マリンマトリックス」(焼津水産化学工業株式会社製)などを用いることができる。
【0027】
また、所望の平均分子量のコラーゲンを製造する場合には、例えば、蒸気圧浸透法、光散乱法、電気泳動法、GPC‐HPLC法等の方法により平均分子量を測定することで、所望の平均分子量のコラーゲンを得ることができる。
【0028】
具体的な測定方法としては、例えば、GPC‐HPLC法でコラーゲンの平均分子量を測定する場合は、GPC‐HPLC装置(カラム:「TSK‐gel guardcolumnPWXL」(東ソー株式会社製)、「TSK‐gel G3000PWXL」(東ソー株式会社製)、「TSK‐gel G2500PWXL」(東ソー株式会社製)、移動相:0.5% 塩化ナトリウム水溶液、流速:0.8mL/min、カラム温度:30℃、検出:RI、HPLCポンプ:「HITACHI L−7100型」(日立製作所製)を使用し、標準物質として、ラミナリテトラオース(分子量660)、ラミナリヘキサオース(分子量990)、プルラン標準品(分子量5,900、11,800、及び22,800)を用いて、これら標準物質との相対分子量から求めることができる。
【0029】
上記のようにして得られたコラーゲンは、液体状のまま豊胸用組成物に配合してもよく、適宜乾燥して粉末化してから豊胸用組成物に配合してもよい。
【0030】
なお、本発明の豊胸用組成物におけるコラーゲンの有効摂取量は、体重、年齢等により異なるため、特に限定できるものではないが、1日あたり、0.5〜20g、好ましくは1〜10gである。コラーゲンの摂取量が0.5g未満では豊胸効果が期待できず、20gを超えても効果の上乗せが少ないため好ましくない。
【0031】
本発明の豊胸用組成物におけるコラーゲンの配合量は、特に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。また、本発明の豊胸用組成物においては、コラーゲンを単独で使用してもよく、例えば、上記特許文献に記載されている公知の豊胸効果を有する成分を併用してもよい。
【0032】
本発明の豊胸効果については現在のところ不明だが、コラーゲンを摂取すると、コラーゲンはアミノ酸ペプチドに分解され、腸管で吸収され体内のコラーゲン合成に活用される。そのコラーゲンがバストの乳腺組織を区切っている乳房堤靭帯に作用し、バストに張りを与えることで豊胸効果が得られたと考えられる。したがって、部位は異なるものの、コラーゲンとの併用による靭帯・腱の強化効果が確認されている、N−アセチルグルコサミン(以下、「NAG」という)、グルコサミン、更にこれらを構成糖とするN−アセチルラクトサミン、ラクトサミン等を併用することにより、豊胸効果においても相乗効果が期待される。
【0033】
上記コラーゲンと併用するNAG、グルコサミン、N−アセチルラクトサミン、ラクトサミンの成分の配合量は適宜設定できるが、例えば、成人1日当たり、0.1〜15g摂取できるように配合することが好ましい。
【0034】
更に、本発明の豊胸用組成物においては、コラーゲンの他に、他の機能性素材を併用することもできる。このような機能性素材としては、例えばヒアルロン酸、キトサンオリゴ糖、キチンオリゴ糖、コンドロイチン、フコイダン、アンセリン、ミネラル類、マコモ、トレハロース、セラミド、コンキオリン及びその抽出物等が挙げられる。これらの機能性素材を併用することにより、美肌効果、美白効果、肌の保湿性向上効果等を併せて期待することができる。
【0035】
更に、コラーゲンの作用効果を妨げない範囲で、必要に応じて、賦形剤、各種ビタミン類、糖類、油脂、香料、アミノ酸等を添加してもよい。
【0036】
本発明の豊胸用組成物の形態は、錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒又は液体等であることが好ましい。例えば、コラーゲンと、上記他の成分及び賦形剤を均一に混合して、加圧式打錠機により打錠することにより錠剤とすることができ、造粒してそのまま粉末状、顆粒状にして利用することもできる。更に粉末状、顆粒状のものをハードカプセル中に充填してもよく、また、サフラワー油などの油脂に均一に分散後、ミツロウなどを加え、スラリーの粘度を適度に調節し、ソフトカプセル充填機によりゼラチンとグリセリンを被包材の主成分とするようなソフトカプセル中に充填してもよい。
【0037】
上記のようにして得られた本発明の豊胸用組成物は様々な飲食品に配合することができる。本発明の豊胸用組成物を配合するのに好適な飲料としては、例えば清涼飲料、炭酸飲料、果実飲料、野菜ジュース、乳酸菌飲料、豆乳、ミネラルウォーター、茶系飲料、コーヒー飲料、スポーツ飲料、アルコール飲料、ゼリー飲料等が挙げられる。
【0038】
本発明の豊胸用組成物を配合するのに好適な加工食品としては、(1)農産加工食品…例えばトマトピューレ、キノコ缶詰、乾燥野菜、漬物等の野菜加工品や、乾燥果実、ジャム、フルーツピューレ、果実缶詰等の果実加工品や、カレー粉、わさび、ショウガ、スパイスブレンド、シーズニング粉等の香辛料や、パスタ、うどん、そば、ラーメン、マカロニ等の麺類(生麺、乾燥麺含む)や、食パン、菓子パン、調理パン、ドーナツ等のパン類や、アルファー化米、オートミール、麩、バッター粉等や、焼菓子、錠菓、ビスケット、米菓子、キャンデー、チョコレート、ゼリー、キャラメル、グミ、チューイングガム、スナック菓子、冷菓、砂糖漬け菓子、和生菓子、洋生菓子、半生菓子、プリン、アイスクリーム等の菓子類や、小豆、豆腐、納豆、きな粉、湯葉、煮豆、ピーナッツ等の豆類製品や、蜂蜜、ローヤルゼリー加工食品など、(2)畜産加工食品…例えばハム、ソーセージ、ベーコン等の肉製品やヨーグルト、プリン、練乳、チーズ、発酵乳、バター、アイスクリーム等の酪農製品や、加工卵製品など、(3)水産加工品…例えば干物、蒲鉾、ちくわ、魚肉ソーセージ等の加工魚や、乾燥わかめ、昆布、佃煮等の加工海藻や、タラコ、数の子、イクラ、からすみ等の加工魚卵、(4)その他の食料品…例えばだしの素、醤油、酢、みりん、コンソメベース、中華ベース、濃縮出汁、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、味噌等の調味料や、サラダ油、ゴマ油、リノール油、ジアシルグリセロール、べにばな油等の食用油脂や、スープ(粉末、液体含む)等の調理、半調理食品や、惣菜、レトルト食品、チルド食品、半調理食品(炊き込みご飯の素、カニ玉の素)、サプリメント(カプセル剤、錠剤、顆粒、シロップなど)等が挙げられる。このように多種多様な飲食品に上記豊胸用組成物を含有させることで、手軽に豊胸用組成物を摂取することができる。
【0039】
本発明の豊胸用組成物を上記飲食品に配合する場合、その配合量は、配合する飲食品によっても異なるが、コラーゲンとして固形分中0.0001〜50質量%、より好ましくは0.001〜10質量%であり、1食分当たりコラーゲンとして0.1〜20g、より好ましくは1〜10g摂取できるように配合することが好ましい。
【0040】
また、NAG、グルコサミン、N−アセチルラクトサミン、ラクトサミンを併用する場合は、上記糖類として固形分中0.0001〜50質量%、より好ましくは0.001〜10質量%であり、1食分当たり上記糖類として0.1〜15g摂取できるように配合することが好ましい。
【0041】
一方、本発明の豊胸用組成物は、外用剤として用いることもできる。例えば、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、軟膏、入浴剤等の様々な外用剤に配合して使用することが可能である。
【0042】
また、上記外用剤には、豊胸用組成物と必須成分の他に必要に応じて、通常の外用剤に用いられる水溶性成分、粉末、界面活性剤、油剤、保湿剤、アルコール類、pH調整剤、防腐剤、色素、酸化防止剤、増粘剤、香料等を適宜配合することができる。
【0043】
本発明の豊胸用組成物を上記外用剤に配合する場合、その配合量は、配合する外用剤の種類によっても異なるが、コラーゲン換算で固形分中0.0001〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜10質量%である。
【0044】
また、上記外用剤の有効塗布量は、使用者の年齢、カップサイズ、バストの形状等によっても異なるが、コラーゲン換算で皮膚1cmあたり、0.005〜5mg塗布することが好ましい。また、上記外用剤を皮膚に塗布する回数については、特に制限されず、一日に一回若しくは数回、皮膚に塗布することが好ましい。
【0045】
このように、外用剤にコラーゲンを配合することにより、張りのある美しいバストが得られ、カップサイズがアップする等の豊胸効果と共に、皮膚の保湿性を高め、肌荒れなどを改善、防止する効果が期待できる。
【実施例】
【0046】
以下、試験例及び実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0047】
(試験例1)
<豊胸効果試験>
健康なボランティア女性14人(年齢26〜41才:平均年齢31.4才)に、粉末状のコラーゲンを5g/日で1ヶ月間摂取してもらい、コラーゲンの摂取前後で、アンダーバスト、トップバストを測定して比較を行った。本試験期間において、異常を訴える者はいなかった。なお、コラーゲンは「マリンマトリックス」(商品名:焼津水産化学工業株式会社製)を使用した。
【0048】
試験結果を表1に示す。なお、カップサイズの定義は下記の通りである。
【0049】
AA…トップとアンダーの差が7.5cm未満
A…トップとアンダーの差が7.5cm以上、10.0cm未満
B…トップとアンダーの差が10.0cm以上、12.5cm未満
C…トップとアンダーの差が12.5cm以上、15.0cm未満
【0050】
【表1】

【0051】
表1より、被験者全員において、1ヶ月間のコラーゲン摂取において、アンダーバストは、ほとんど変化しなかったのに対して、トップバストは平均で1.73cm向上していた。また、被験者14人うち半数の7人がカップサイズアップとなった。また、被験者全員に共通してバストに張りが出たとの感想が得られた。以上の結果より、コラーゲンの摂取による豊胸効果が確認された。
【0052】
(実施例1)
下記表2に示した配合により各原料を混合し、流動造粒機で造粒後、打錠機により250mg/錠の丸型錠剤を試作したところ、この錠剤は、硬度、崩壊性に優れ、打錠性も良好であった。
【0053】
【表2】

【0054】
(実施例2)
<飲料>
下記表3に示した配合により、常法にしたがって飲料を試作した。この飲料は適度な甘みを有しており、良好な味であった。また、本飲料は1日1本(100ml)を目安に摂取することが望ましい。
【0055】
【表3】

【0056】
(実施例3)
<クッキー>
下記表4に示した配合により、常法にしたがってクッキーを試作した。このクッキーは味、食感に優れ、非常に美味しいものであった。
【0057】
【表4】

【0058】
(実施例4)
<化粧水>
下記表5に示した配合により各原料を調合して、常法に従って化粧水を調整した。
【0059】
【表5】

【0060】
(実施例5)
<クリーム>
下記表6に示した配合により各原料を調合して、常法に従ってクリームを調整した。
【0061】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コラーゲンを有効成分として含有することを特徴とする豊胸用組成物。
【請求項2】
前記コラーゲンが平均分子量10,000以下のコラーゲンペプチドである請求項1記載の豊胸用組成物。
【請求項3】
前記コラーゲンが魚類由来である請求項1又は2記載の豊胸用組成物。
【請求項4】
前記コラーゲンが遊離アミノ酸含量1.0質量%以下、ヒ素含量2ppm以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載の豊胸用組成物。
【請求項5】
更に、N−アセチルグルコサミン、グルコサミン、N−アセチルラクトサミン、ラクトサミンから選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の豊胸用組成物。
【請求項6】
形態が、錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒又は液体である請求項1〜5のいずれか1つに記載の豊胸用組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の豊胸用組成物を含有する豊胸用飲食品。

【公開番号】特開2008−44890(P2008−44890A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−222207(P2006−222207)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2006年7月1日 株式会社マキノ出版発行の「ゆほびか 7月号」に発表
【出願人】(390033145)焼津水産化学工業株式会社 (80)
【Fターム(参考)】