負荷負担領域における転移病巣の治療のための小線源治療方法およびアプリケーター
【課題】負荷負担(load bearing)領域における転移病変の治療のための小線源治療アプリケーターの提供。
【解決手段】アプリケーターは、近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体を含む。管の外側部分に配置されている固定要素によって、アプリケーターは標的領域と関係する位置に固定され、所定の線量の治療放射線を送達することが可能になる。固定要素はアプリケーターを組織および/または患者内に埋め込まれた安定化要素に固定することができる。細長い本体内に位置決めされている放射線源は、アプリケーターの埋め込み前、埋め込み中または埋め込み後に、治療放射線を提供する。
【解決手段】アプリケーターは、近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体を含む。管の外側部分に配置されている固定要素によって、アプリケーターは標的領域と関係する位置に固定され、所定の線量の治療放射線を送達することが可能になる。固定要素はアプリケーターを組織および/または患者内に埋め込まれた安定化要素に固定することができる。細長い本体内に位置決めされている放射線源は、アプリケーターの埋め込み前、埋め込み中または埋め込み後に、治療放射線を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この米国特許出願は、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる、2003年11月20日提出の発明の名称、「Brachytherapy Method and Applicator for Treatment of Metastatic Lesions in a Load Bearing Region」の米国仮出願番号第60/523,550号の優先権を主張する。
【0002】
発明の技術分野
本発明は、一般に、増殖性組織疾患を治療する際に使用するための方法およびアプリケーターに関し、さらに特に、放射線を適用することによって患者の負荷負担(load bearing)領域におけるこのような疾患を治療するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
悪性腫瘍は、腫瘍を外科的に切除してできるだけ多くの腫瘍を切除することによって治療されることが多い。しかし、腫瘍の周囲の正常組織への腫瘍細胞の浸潤は外科的に治療することが困難または不可能であることがあるので、外科的切除の治療的有用性を制限することがある。放射線治療は、切除後の残存悪性細胞を標的とすることによって外科的切除を補足するために使用することができ、その目標はそれらを安定化すること、再発率を低下することまたは再発時期を遅延することである。放射線治療は、永久的または一時的な間質性小線源治療および外部ビーム放射線を含むいくつかの方法の1つまたは方法の組み合わせによって実施することができる。
【0004】
小線源治療は、腫瘍本体もしくはその付近または他の増殖性組織疾病部位に挿入された空間的に限定された治療光線源によって送達される放射線治療をいう。例えば、小線源治療は、治療する組織に放射線源を直接埋め込むことによって実施することができる。1)悪性腫瘍の再増殖が原発性腫瘍部位の最初の境界の2cmまたは3cm以内に局所的に生じる場合;2)放射線治療が、悪性腫瘍の増殖を制御する証明された治療である場合;および3)悪性腫瘍について放射線量-応答の関係があるが、従来の外部ビーム放射線治療で安全に投与することができる線量が耐用性または正常組織によって制限される場合、小線源治療が極めて適当である。小線源治療では、放射線線量は放射線治療源の近接位において最も高く、高い腫瘍線量を提供するが、周囲の正常組織に影響を与えない。
【0005】
従来技術の小線源治療装置は、標的組織に放射線を送達する際の数多くの進歩を提供した。例えば、Winklerの米国特許第6,413,204号は、切除した腫瘍周囲の組織に存在する可能性のある癌細胞を死滅させるために放射性放出で外科的に切除した腫瘍の周囲の組織を治療するための小線源治療方法および装置を記載している。放射線は、癌細胞を含む可能性のある組織に治療作用を送達するための最小規定吸収線量と健康な組織の壊死が生じる可能性のある最大規定吸収線量の間であると規定される所定の線量範囲が送達される。得られる治療は、小線源治療装置の場所またはその近傍の場所の組織への過剰被爆を防止する助けをし、装置から最大規定距離に最小規定線量を送達する。
【0006】
小線源治療は、特に、悪性脳腫瘍および乳癌を治療するのに有用である。しかし、負荷負担領域などの生体の他の領域の悪性腫瘍は特定の課題を示すことがある。例えば脊柱に関連する悪性腫瘍は、外科的切除の後に適切な治癒を促進するための固定を必要とすることが多い。外科的固定は、患者が手術室にいる間に、外科医が患者の骨または他の負荷負担組織を望ましい位置に保持する開放性手技において実施することができる。さらに、脊椎融合手技に使用されるケージなどの固定装置を埋め込んで、負荷負担領域を固定することができる。さらにまた、固定は、参照により本明細書に組み入れられる、2001年6月19日にReileyらに付与された発明の名称「Systems and Methods for Treating Fractured of Diseased Bone Using Expandable Bodies」の米国特許第6,248,110号に記載されているものなどの拡張可能体を使用して実施してもよい。
【0007】
固定するためにこのような拡張可能体を使用する治療には、海綿骨を圧迫して、内側の空洞を提供する拡張可能体(例えば、バルーン)の挿入が挙げられる。例えば、拡張可能体は、障害のあるまたは弱体化した椎体の内側で膨張させることができる。次いで、内側の空洞は、新たな構造的な支持体を硬化し、提供するセメント様物質などの充填材料を収容する。残念なことに、このような手技は、小線源治療の放射線を送達するために使用される従来のバルーンカテーテル装置の軟部組織へのアクセスを制限している。
【0008】
従って、進歩により増殖性組織疾患の治療が改善されたが、いくつかの課題が残っている。特に、固定手技を併用して、患者の生体の負荷負担面(例えば、椎体組織または椎体に隣接した組織)に小線源治療の放射線を送達することは困難であることが証明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,413,204号
【特許文献2】米国特許第6,248,110号
【発明の概要】
【0010】
発明の概要
患者の生体の負荷負担部分の転移を治療する小線源治療アプリケーターおよび方法が本明細書において開示されている。小線源治療アプリケーターは、特に固定治療に関係する骨組織を含む標的領域に治療放射線を送達するように適合されている。アプリケーターの固定要素は、標的組織に対する位置に装置を固定し、放射線を送達するための安定なプラットホームを提供することができる。
【0011】
一局面において、小線源治療アプリケーターは、近位端、遠位端および開いている内側領域を有する細長い管本体を含む。内側領域内に提供されている1つ以上の放射線源は治療線量を送達することができる。また、固定要素は管の外側部分に配置されてもよい。例示的な一態様において、固定要素は、管本体の閉じた遠位端に提供されている骨ネジ山(bone screw thread)を含む骨固定要素である。
【0012】
別の態様において、管の外側面は、充填材料が硬化した後、充填材料内にアプリケーターを固定するように適合されている固定要素を含む。例えば、このような固定要素は、硬化前に充填材料を収容することができる管本体に1つ以上のかえしまたはくぼみを含む。
【0013】
アプリケーターの近位端は、内部領域への開口部および開口部を覆う再密閉可能なエンドキャップを含んでもよい。一局面において、エンドキャップは脱着式である。また、アプリケーターの近位端は、開いている内部領域への(からの)放射線源の送達(または除去)のためのカテーテルに接続されていてもよい。
【0014】
アプリケーターの別の局面において、アプリケーター本体は、中空の管に対して所定の角度で位置決め可能な二股アームを含む。二股アームは、治療放射線線量を提供するように構成されている放射線源を含んでもよい。一態様において、二股アームにより、アプリケーターは不規則な形状の椎体に非対称の放射線線量を送達することが可能になる。
【0015】
負荷負担領域の増殖性組織疾患を治療する方法も開示されている。一態様において、本発明の方法は、近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体を含むアプリケーターを提供する段階を含む。追加の段階は、アプリケーターを埋め込む段階、内側領域内に放射線源を位置決めする段階、および治療線量の放射線を提供する段階を含む。
【0016】
一態様において、放射線源を位置決めする段階はアプリケーターを埋め込む段階の前に実施される。別の態様において、放射線源を位置決めする段階は埋め込む段階の後に実施される。例えば、埋め込む段階の後にカテーテルをアプリケーターに接続し、放射線源をカテーテルを介して送達することができる。
【0017】
別の態様において、有用な小線源治療アプリケーターおよび方法が開示されている。小線源治療アプリケーターは、アプリケーターに永久的に埋め込まれている、数日(低線量率、LDR、小線源治療)または数分だけ(高線量率、HDR、小線源治療)アプリケーターに一時的に配置されている放射線源と共に使用してもよい。小線源治療アプリケーターは、例えば、尿道狭窄、脊髄病変、間質(例えば、乳房、軟部組織、肉腫等)、気管支内および他の腔内小線源治療などの任意の種類のHDR小線源治療用に適合することができる。アプリケーターは、内側容積を規定し、放射線を含有する本体および内側容積内に提供される1つ以上の放射線源を含む。放射線源は光子源で、一局面において、約100 keV未満を提供する。別の局面において、放射線源は、約25 keV〜80 keVの範囲のエネルギーを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明は、添付の図面と合わせて考慮されている以下の詳細な説明によりさらに十分に理解することができる。
【図1】負荷負担領域に治療放射線を送達するために設計されている小線源治療アプリケーターの一態様の側面図である。
【図2】図1のアプリケーターの透視図である。
【図3】小線源治療アプリケーターの別の態様の側面図である。
【図4】図3のアプリケーターの透視図である。
【図5】小線源治療アプリケーターのさらに別の態様の断面図である。
【図6】図5のアプリケーターの透視断面図である。
【図7】二股アームを有する小線源治療アプリケーターの側面図である。
【図8】図7のアプリケーターの透視図である。
【図9】二股アームが拡張した位置にある小線源治療アプリケーターの側面図である。
【図10】図9のアプリケーターの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
発明の詳細な説明
本明細書に開示されている装置および方法の構造、機能、製造および用途の原理の全体的な理解を提供するために例示的な態様がここで記載されている。これらの態様の1つ以上の例は添付の図面において例示されている。本明細書に具体的に記載されおり、添付の図面に例示されている装置および方法は限定するものではない例示的な態様であることおよび本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ規定されることを当業者は理解すると考えられる。例示的な一態様に関連して例示または記載されている特徴は他の態様の特徴と組み合わせることができる。このような改良および変更は本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
【0020】
一般に、患者の生体の負荷負担部位に放射線治療を送達するための方法および装置が本明細書に開示されている。一局面において、負荷負担領域、特に充填材料で固定されている負荷負担領域に小線源治療放射線を送達するための小線源治療アプリケーターが開示されている。アプリケーターは、骨および/または充填材料に埋め込むように適合されている強固な本体を含む。埋め込まれると、治療線量の放射線が残存する腫瘍境界に送達されうる。
【0021】
例示的な小線源治療アプリケーターを図1および2に例示する。示されているように、アプリケーター10は、近位端16および遠位端14を有する細長い本体12を含んでもよい。一局面において、遠位端14は組織および/または充填材料に挿入するように適合されていてもよく、近位端16は内側の中空領域17に対して開いていてもよい。内側の中空領域17(図5および6)は、治療中に治療放射線源18を保持することができる。
【0022】
遠位端14は、機械的な機構20を有する閉じた先端領域19を提供することができる。一局面において、機械的機構20により、アプリケーター10を骨(body)組織(例えば、椎体)内にまたはそれに隣接して固定することが可能になる。例えば、機械的機構20は、骨ネジまたは木ネジのようなネジ山をつけられた鋭い遠位部位に類似した構造を有してもよい。これによって、機械的手段による骨組織への直接固定が可能になる。他の機械的固定要素は、装置に接触している組織表面をつかむ機械的な爪のようであってもよい。機械的機構20はまた、硬化後の充填材料への直接固定も可能にする。
【0023】
別の局面において、アプリケーター10は、未硬化充填材料に埋め込まれ、充填材料が機械的機構周囲で硬化すると、機械的機構20は固定を提供する。例えば、アプリケーター10がセメント様材料と共に椎体内に配置される場合には、セメント様材料が硬化すると、機械的機構がアプリケーターを望ましい位置に保持することができる。
【0024】
機械的機構20の代替物として、または追加として、本体12の外側面が、未硬化のセメント様物質(例えば、PMMA、ポリ-メチルメタクリレート)が充填されている骨組織の内側にアプリケーター10を固定するのに有用な固定機構21を含んでもよい。例えば、本体12は、図3および4に示すように1つ以上の(例えば、一連の)かえしまたはブレードを有してもよい。アプリケーターが未硬化のセメント様物質に埋め込まれると、固定機構は硬化後永久的に固定される。他の突出機構も同様に、本体12の外側面から伸展する隆起部またはノブなどの固定機構として作用することができる。
【0025】
別の態様において、アプリケーター10は、硬化後に充填材料内にアプリケーターを固定するように設計されている他の別の機構を含んでもよい。例えば、アプリケーター本体は、充填材料が硬化前に流動することができるくぼみ(示していない)を含んでもよい。別の例として、アプリケーター本体12は、充填材料が不規則な形状の本体に流動し、硬化後に、本体12が離脱できないように不規則な形状を有してもよい。
【0026】
さらに別の態様において、固定機構21は、硬化後の充填材料を破壊しないで、埋め込み後にアプリケーターが離脱されてもよいように、引き込み式であってもよい。一例において、引き込み式フィンまたはブレードはアプリケーターの離脱可能な固定を容易にすることができる。
【0027】
使用する機構にかかわらず、アプリケーターを適所に固定すると、標的領域に対してアプリケーターが固定される。結果として、治療線量が標的組織の残存腫瘍境界に効果的に送達され、健康な組織の被爆を最小にすることができる。
【0028】
一態様において、治療放射線源は、埋め込み前または後にアプリケーターに装填される。例えば、本体12の近位端16は、本体12の内側からの放射線源の出し入れのための通路となってもよい。図2および4に示すように、エンドピース22が再密閉可能な開口部となってもよい。エンドピース22は、限定するものではない例として、ネジ式、スナップ式、締まりばめおよびスロット溝(slot and groove)を含む種々の方法で本体12に接続することができることを当業者は理解すると考えられる。また、エンドピース22は、一態様において、本体12から脱着可能であってもよい。
【0029】
エンドピース22は、ツールと接続するための表面も提供することができる。図2および4に示すように、エンドピース22はドライバーツールを収容するようにプラスネジ式である。一態様において、アプリケーター10は、開放性手技または経皮的手技中に骨組織に挿入するためのドライバーツールに取り付けることができる。接続機構は種々の形状を有してもよく、エンドピース22内またはそれ上に形成されてもよいことを当業者は理解すると考えられる。
【0030】
脱着式エンドピース22の別の局面において、エンドピースは磁気的である。使用時には、ツールとエンドピースの間の磁力を使用してエンドピースをツールの先端に保持することができる。次いで、ツールを使用してエンドピースを位置決めし、アプリケーターに接続するおよびエンドピースを離脱することができる。または、ツールは磁気的であってもよく、エンドピースは磁気的ツールによって引き付けられてもよい(例えば、第一鉄エンドピース)。
【0031】
本体12の近位端16は、医療装置と接続するための機構などの他の機構を含んでもよい。一態様において、近位端は放射線源を送達するためのカテーテルと接続し、カテーテルの末端を収容するように適合されている表面機構を含む。例えば、近位端は、カテーテルをアプリケーターに接続または縫合する助けとなるかえし(示していない)を含んでもよい。
【0032】
治療用放射線源は本体12の内側に位置決めすることができる。例えば、図5および6は、放射線源18が位置決めされているアプリケーター10の断面図を示す。放射線源18は、一態様において、中空の領域17の長さ方向に伸展する。放射線源18は、管の内側の長さとほぼ同じ(および管の内径より細い内径)の単一の長い線源であってもまたは望ましい線量(すなわち、線量形状および線量強度)を提供するように構成されている一連の小型の円筒形もしくは他の形状の線源であってもよい。小型の放射線源は、限定するものではない例として、溶接または金属製の子縄もしくは縫合糸様材料への封入を含む任意の手段によって互いに接続されてもよい。一続きまたは一連の線源は等しい強度(放射される放射線に関して)であっても、異なる強度であってもまたはいくつかは活性がなく、線源の長さ方向に送達される線量を変更する手段を提供してもよい。
【0033】
別の態様において、放射線源は中空領域17の一部を占める。例えば、望ましい線量が、中空領域の内側容積より小さい容積の放射線源材料を必要とする場合には、プレースホールダーがアプリケーター10内に放射線放射材料を固定することができる。また、中空領域17は、放射線遮蔽、方向づけおよび/または感知要素などの種々の他の要素も含んでもよいことを当業者は理解すると考えられる。
【0034】
放射線源システムは、アプリケーター本体12の軸方向に対して放射状の対称放射線プロファイルを提供してもまたは非対称の放射状放射線プロファイルを提供してもよい。このような放射線プロファイルの記載は、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる、2002年7月2日にWinklerらに付与された発明の名称「Interstitial Brachytherapy Apparatus and Method for Treatment of Proliferative Tissue Diseases」の米国特許第6,413,204号を参照する。非対称プロファイルは、管内に位置決めされている偏心線源、角度つきまたは曲線状の管ならびに内部線源または管および線源の部分的遮蔽を使用して実施してもよい。非対称放射線投与技法のさらに別の例は、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる、2002年11月19日にWinklerらに付与された発明の名称「Asymmetric Radiation Dosing Apparatus and Method」の米国特許第6,482,142号に見出すことができる。非対称放射線投与プロファイルは、脊髄、小腸および/または腸などの感受性組織または正常組織に影響を与えないために有用である。
【0035】
一態様において、アプリケーターは、形状化(shaped)放射線を送達するために適合されている拡張部分を含んでもよい。例えば、二股アームは図7〜10に例示されている。二股アームは、本体12の軸Lに対して所定の角度で位置決めされている別のセットの1つ以上のシードを収容することができる。この二股アーム30は本体のその軸Lに連接してもよく、二股アームの軸Xは平行で、接触していて、骨組織内に配置されており、アームは、骨組織内の望ましい位置では内在角(subtended angle)で接続されてもよい。二股アームは、アプリケーターが患者に挿入されるとき配置されてもよい。
【0036】
図7および8は、本体12に対して平行の位置の二股アーム30を例示している。ピボット32によって、二股アーム30は、図9および10に示す位置に二股アーム30を旋回することができる。図に示す本体12への二股アーム30の接続は例示的であり、他の種類の接続が考慮されることを当業者は理解すると考えられる。また、二股アーム30は、特に放射線源の形状化(shaping)、方向づけおよび/または搭載に関して上記に考察する本体12の機構を含んでもよい。例えば、二股アームは、放射線源を収容するための開口部を含んでもよく、そこに位置決めされる放射線源は、標的組織に最も有効な線量を送達し、隣接する正常な組織に与える障害線量は最も少ないように遮蔽または配列されうる。
【0037】
アプリケーター10から送達される総線量は種々の因子に依存し、単位時間に対して高線量(例えば、HDR)、低線量(例えば、LDR)または超低線量(例えば、永久的に埋め込まれている放射線源)が送達されうる。任意の場合において、アプリケーター10は、光子(X線および/またはγ線)放射核種または混合エミッター(mixed emitter)(光子およびβ粒子などの非透過性放射線を放射する核種)の1つ以上の放射線源を収容することができる。小型X線源などの人工の光子源も有用であると思われる。
【0038】
放射線源が小線源治療アプリケーターに配置されているが、患者への高放射線照射線量率が望ましくない場合には、放射線源は、好ましくは、低光子エネルギーの光子を放射すると考えられる。一態様において、エネルギーレベルは、普通の手術室(すなわち、鉛またはコンクリートなどの追加の遮蔽がほとんどないまたは全くないもの)、診断用放射線科スーツおよび/または診療所の好適に遮蔽または制限された場所におけるHDR小線源治療の送達を可能にする程度に低い。例えば、放射線源は、診断用X線装置または透視装置の使用が承認されている場所において使用できる程度に低いエネルギーを有してもよい。一態様において、低光子エネルギーは約100 keV(キロエレクトロンボルト)未満である。別の態様において、光子エネルギーは80 keV未満であり、さらに別の態様において、光子エネルギーは約25 keV〜80 keVの範囲である。
【0039】
低エネルギー放射線源(例えば、<50 keV、<100 keV)は、例えば、I-125、Pd-103およびGd-153で製造されるシードなどの市販の小線源治療シードの1つであってもよい。小型X線源からの人工光子も低エネルギー放射線源を提供できると思われる。
【0040】
アプリケーター10は、滅菌することができる種々の材料(例えば、シリコーン、ナイロン等)から製造することができ、ステンレス鋼、チタンまたは他のかなり強固な金属などの金属が好ましい。選択される材料は放射線透過性および放射線不透過性材料の両方を含んでもよいことを当業者は理解すると考えられる。例えば、バリウム、タングステン、ビスマス、タンタルおよびスズなどの放射性不透過性材料をアプリケーター10の表面にコーティングして、感受性組織を遮蔽してもよい。コーティングの別法として、放射線遮断または吸収遮蔽(示していない)を本発明者ら線源と隣接組織の間に位置決めして、望ましい等線量曲線を作製してもよい。他の構成を使用して、望ましい等線量曲線および/または放射線感受性組織の遮蔽を実施してもよいことを当業者は理解すると考えられる。選択される材料は、MRI適合性などの、手技の助けとなる種々の特性または機構も有してもよい。
【0041】
本発明の別の局面において、アプリケーター10は、患者内へのアプリケーターの配置および/または位置決めの助けとなるマーカーを含んでもよい。例えば、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる発明の名称「Tissue Positioning Systems and Methods for Use with Radiation Therapy」の特許出願第10/704,161号に開示されているものなどの基準マーカーをアプリケーター10に使用してもよい。また、放射線センサーをアプリケーター10と共に使用してまたはアプリケーター10に配置して、治療放射線の送達の助けとしてもよい。全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる発明の名称「Implantable Radiotherapy/Brachytherapy Radiation Detecting Apparatus and Method」の実用新案出願(Utility application)第10/704,340号は例示的なセンサーを開示している。
【0042】
脊髄転移および他の悪性腫瘍をアプリケーター10で治療する方法は、一般に、悪性腫瘍を外科的に切除する段階、アプリケーターを埋め込む段階および構造的な支持を提供する段階から開始する。構造的支持は、当業者に既知の種々の方法で提供することができる。例えば、脊髄手技では、損傷した脊髄要素を支持および/または置換するために人工脊柱円板または椎骨を位置決めすることができる。構造的支持はまた、損傷した椎骨に埋め込まれる充填材料によっても提供することができる。アプリケーター10は、このような固定手技の前、それと同時またはその後に埋め込むことができる。
【0043】
脊柱の骨組織に関するアプリケーターの配置は、好ましくは、後方アプローチ(例えば、背中から)または前方(例えば、腹部領域から)アプローチにおいて開放性手術または経皮的アクセスによってもよい。小線源治療アプリケーターの1つ以上を骨組織(例えば、椎体)内に配置して、骨組織にできるだけ完全な放射線量照射範囲を達成してもよいことが考慮される。アプリケーターは、骨組織の中心に配置されても(例えば、単一線源システム)、単一平面において左右相称に配置されてもまたは多数の平面において左右相称に配置されてもよい(例えば、下方平面および上方平面)。
【0044】
アプリケーターが適所に存在し、照射中の動きが最小になるように固定されたら、治療線量を標的領域に送達することができる。放射線源は、アプリケーター10と共に埋め込まれていない場合には、周囲組織に制御された線量の放射線を提供するようにアプリケーターに送達される。
【0045】
アプリケーターおよび/またはそこに含まれる放射線源は共に永久的または一時的に骨組織および/または固定要素内に残されてもよい。例えば、放射線源は、埋め込み前にアプリケーター内に配置されて、密閉されてもよい。次いで、アプリケーターを、固定的に標的領域に対して外科的に配置する(すなわち、アプリケーターを固定するために骨領域に誘導する)。次いで、埋め込んだアプリケーターを適所に永久的に残して、望ましい治療線量を送達することができる。または、第2の手技が、所定の時間後に放射線源(またはその一部)を取り出してもよい。
【0046】
別の態様において、アプリケーターは、放射線源を伴わないで埋め込んでもよい。例えば、アプリケーター10を標的領域に対して固定するように埋め込んで、中空領域17を近位端16の開口部を介してカテーテルに接続してもよい。次いで、放射線源を、望ましい時にカテーテルを介して埋め込んでもよい。
【0047】
期間、送達方法(すなわち、カテーテル)、送達時期(手術前、手術後または手術中(intra-operatively))、線量および他の治療因子は医師が望む治療法に応じて変わってもよいことを当業者は理解すると考えられる。
【0048】
本明細書に記載する小線源治療システムは実質的に任意の構成を有してもよく、本明細書に例示し、記載する態様は例示的な態様にすぎないことが意図されており、本発明を限定すると解釈されるべきでないことを当業者は理解すると考えられる。さらに、上記は本発明の原理を例示するにすぎないこと、および本発明の範囲および精神から逸脱することなく種々の改良を当業者が加えることができることが理解されると考えられる。本明細書に引用する全ての参照文献は全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この米国特許出願は、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる、2003年11月20日提出の発明の名称、「Brachytherapy Method and Applicator for Treatment of Metastatic Lesions in a Load Bearing Region」の米国仮出願番号第60/523,550号の優先権を主張する。
【0002】
発明の技術分野
本発明は、一般に、増殖性組織疾患を治療する際に使用するための方法およびアプリケーターに関し、さらに特に、放射線を適用することによって患者の負荷負担(load bearing)領域におけるこのような疾患を治療するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
悪性腫瘍は、腫瘍を外科的に切除してできるだけ多くの腫瘍を切除することによって治療されることが多い。しかし、腫瘍の周囲の正常組織への腫瘍細胞の浸潤は外科的に治療することが困難または不可能であることがあるので、外科的切除の治療的有用性を制限することがある。放射線治療は、切除後の残存悪性細胞を標的とすることによって外科的切除を補足するために使用することができ、その目標はそれらを安定化すること、再発率を低下することまたは再発時期を遅延することである。放射線治療は、永久的または一時的な間質性小線源治療および外部ビーム放射線を含むいくつかの方法の1つまたは方法の組み合わせによって実施することができる。
【0004】
小線源治療は、腫瘍本体もしくはその付近または他の増殖性組織疾病部位に挿入された空間的に限定された治療光線源によって送達される放射線治療をいう。例えば、小線源治療は、治療する組織に放射線源を直接埋め込むことによって実施することができる。1)悪性腫瘍の再増殖が原発性腫瘍部位の最初の境界の2cmまたは3cm以内に局所的に生じる場合;2)放射線治療が、悪性腫瘍の増殖を制御する証明された治療である場合;および3)悪性腫瘍について放射線量-応答の関係があるが、従来の外部ビーム放射線治療で安全に投与することができる線量が耐用性または正常組織によって制限される場合、小線源治療が極めて適当である。小線源治療では、放射線線量は放射線治療源の近接位において最も高く、高い腫瘍線量を提供するが、周囲の正常組織に影響を与えない。
【0005】
従来技術の小線源治療装置は、標的組織に放射線を送達する際の数多くの進歩を提供した。例えば、Winklerの米国特許第6,413,204号は、切除した腫瘍周囲の組織に存在する可能性のある癌細胞を死滅させるために放射性放出で外科的に切除した腫瘍の周囲の組織を治療するための小線源治療方法および装置を記載している。放射線は、癌細胞を含む可能性のある組織に治療作用を送達するための最小規定吸収線量と健康な組織の壊死が生じる可能性のある最大規定吸収線量の間であると規定される所定の線量範囲が送達される。得られる治療は、小線源治療装置の場所またはその近傍の場所の組織への過剰被爆を防止する助けをし、装置から最大規定距離に最小規定線量を送達する。
【0006】
小線源治療は、特に、悪性脳腫瘍および乳癌を治療するのに有用である。しかし、負荷負担領域などの生体の他の領域の悪性腫瘍は特定の課題を示すことがある。例えば脊柱に関連する悪性腫瘍は、外科的切除の後に適切な治癒を促進するための固定を必要とすることが多い。外科的固定は、患者が手術室にいる間に、外科医が患者の骨または他の負荷負担組織を望ましい位置に保持する開放性手技において実施することができる。さらに、脊椎融合手技に使用されるケージなどの固定装置を埋め込んで、負荷負担領域を固定することができる。さらにまた、固定は、参照により本明細書に組み入れられる、2001年6月19日にReileyらに付与された発明の名称「Systems and Methods for Treating Fractured of Diseased Bone Using Expandable Bodies」の米国特許第6,248,110号に記載されているものなどの拡張可能体を使用して実施してもよい。
【0007】
固定するためにこのような拡張可能体を使用する治療には、海綿骨を圧迫して、内側の空洞を提供する拡張可能体(例えば、バルーン)の挿入が挙げられる。例えば、拡張可能体は、障害のあるまたは弱体化した椎体の内側で膨張させることができる。次いで、内側の空洞は、新たな構造的な支持体を硬化し、提供するセメント様物質などの充填材料を収容する。残念なことに、このような手技は、小線源治療の放射線を送達するために使用される従来のバルーンカテーテル装置の軟部組織へのアクセスを制限している。
【0008】
従って、進歩により増殖性組織疾患の治療が改善されたが、いくつかの課題が残っている。特に、固定手技を併用して、患者の生体の負荷負担面(例えば、椎体組織または椎体に隣接した組織)に小線源治療の放射線を送達することは困難であることが証明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,413,204号
【特許文献2】米国特許第6,248,110号
【発明の概要】
【0010】
発明の概要
患者の生体の負荷負担部分の転移を治療する小線源治療アプリケーターおよび方法が本明細書において開示されている。小線源治療アプリケーターは、特に固定治療に関係する骨組織を含む標的領域に治療放射線を送達するように適合されている。アプリケーターの固定要素は、標的組織に対する位置に装置を固定し、放射線を送達するための安定なプラットホームを提供することができる。
【0011】
一局面において、小線源治療アプリケーターは、近位端、遠位端および開いている内側領域を有する細長い管本体を含む。内側領域内に提供されている1つ以上の放射線源は治療線量を送達することができる。また、固定要素は管の外側部分に配置されてもよい。例示的な一態様において、固定要素は、管本体の閉じた遠位端に提供されている骨ネジ山(bone screw thread)を含む骨固定要素である。
【0012】
別の態様において、管の外側面は、充填材料が硬化した後、充填材料内にアプリケーターを固定するように適合されている固定要素を含む。例えば、このような固定要素は、硬化前に充填材料を収容することができる管本体に1つ以上のかえしまたはくぼみを含む。
【0013】
アプリケーターの近位端は、内部領域への開口部および開口部を覆う再密閉可能なエンドキャップを含んでもよい。一局面において、エンドキャップは脱着式である。また、アプリケーターの近位端は、開いている内部領域への(からの)放射線源の送達(または除去)のためのカテーテルに接続されていてもよい。
【0014】
アプリケーターの別の局面において、アプリケーター本体は、中空の管に対して所定の角度で位置決め可能な二股アームを含む。二股アームは、治療放射線線量を提供するように構成されている放射線源を含んでもよい。一態様において、二股アームにより、アプリケーターは不規則な形状の椎体に非対称の放射線線量を送達することが可能になる。
【0015】
負荷負担領域の増殖性組織疾患を治療する方法も開示されている。一態様において、本発明の方法は、近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体を含むアプリケーターを提供する段階を含む。追加の段階は、アプリケーターを埋め込む段階、内側領域内に放射線源を位置決めする段階、および治療線量の放射線を提供する段階を含む。
【0016】
一態様において、放射線源を位置決めする段階はアプリケーターを埋め込む段階の前に実施される。別の態様において、放射線源を位置決めする段階は埋め込む段階の後に実施される。例えば、埋め込む段階の後にカテーテルをアプリケーターに接続し、放射線源をカテーテルを介して送達することができる。
【0017】
別の態様において、有用な小線源治療アプリケーターおよび方法が開示されている。小線源治療アプリケーターは、アプリケーターに永久的に埋め込まれている、数日(低線量率、LDR、小線源治療)または数分だけ(高線量率、HDR、小線源治療)アプリケーターに一時的に配置されている放射線源と共に使用してもよい。小線源治療アプリケーターは、例えば、尿道狭窄、脊髄病変、間質(例えば、乳房、軟部組織、肉腫等)、気管支内および他の腔内小線源治療などの任意の種類のHDR小線源治療用に適合することができる。アプリケーターは、内側容積を規定し、放射線を含有する本体および内側容積内に提供される1つ以上の放射線源を含む。放射線源は光子源で、一局面において、約100 keV未満を提供する。別の局面において、放射線源は、約25 keV〜80 keVの範囲のエネルギーを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明は、添付の図面と合わせて考慮されている以下の詳細な説明によりさらに十分に理解することができる。
【図1】負荷負担領域に治療放射線を送達するために設計されている小線源治療アプリケーターの一態様の側面図である。
【図2】図1のアプリケーターの透視図である。
【図3】小線源治療アプリケーターの別の態様の側面図である。
【図4】図3のアプリケーターの透視図である。
【図5】小線源治療アプリケーターのさらに別の態様の断面図である。
【図6】図5のアプリケーターの透視断面図である。
【図7】二股アームを有する小線源治療アプリケーターの側面図である。
【図8】図7のアプリケーターの透視図である。
【図9】二股アームが拡張した位置にある小線源治療アプリケーターの側面図である。
【図10】図9のアプリケーターの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
発明の詳細な説明
本明細書に開示されている装置および方法の構造、機能、製造および用途の原理の全体的な理解を提供するために例示的な態様がここで記載されている。これらの態様の1つ以上の例は添付の図面において例示されている。本明細書に具体的に記載されおり、添付の図面に例示されている装置および方法は限定するものではない例示的な態様であることおよび本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ規定されることを当業者は理解すると考えられる。例示的な一態様に関連して例示または記載されている特徴は他の態様の特徴と組み合わせることができる。このような改良および変更は本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
【0020】
一般に、患者の生体の負荷負担部位に放射線治療を送達するための方法および装置が本明細書に開示されている。一局面において、負荷負担領域、特に充填材料で固定されている負荷負担領域に小線源治療放射線を送達するための小線源治療アプリケーターが開示されている。アプリケーターは、骨および/または充填材料に埋め込むように適合されている強固な本体を含む。埋め込まれると、治療線量の放射線が残存する腫瘍境界に送達されうる。
【0021】
例示的な小線源治療アプリケーターを図1および2に例示する。示されているように、アプリケーター10は、近位端16および遠位端14を有する細長い本体12を含んでもよい。一局面において、遠位端14は組織および/または充填材料に挿入するように適合されていてもよく、近位端16は内側の中空領域17に対して開いていてもよい。内側の中空領域17(図5および6)は、治療中に治療放射線源18を保持することができる。
【0022】
遠位端14は、機械的な機構20を有する閉じた先端領域19を提供することができる。一局面において、機械的機構20により、アプリケーター10を骨(body)組織(例えば、椎体)内にまたはそれに隣接して固定することが可能になる。例えば、機械的機構20は、骨ネジまたは木ネジのようなネジ山をつけられた鋭い遠位部位に類似した構造を有してもよい。これによって、機械的手段による骨組織への直接固定が可能になる。他の機械的固定要素は、装置に接触している組織表面をつかむ機械的な爪のようであってもよい。機械的機構20はまた、硬化後の充填材料への直接固定も可能にする。
【0023】
別の局面において、アプリケーター10は、未硬化充填材料に埋め込まれ、充填材料が機械的機構周囲で硬化すると、機械的機構20は固定を提供する。例えば、アプリケーター10がセメント様材料と共に椎体内に配置される場合には、セメント様材料が硬化すると、機械的機構がアプリケーターを望ましい位置に保持することができる。
【0024】
機械的機構20の代替物として、または追加として、本体12の外側面が、未硬化のセメント様物質(例えば、PMMA、ポリ-メチルメタクリレート)が充填されている骨組織の内側にアプリケーター10を固定するのに有用な固定機構21を含んでもよい。例えば、本体12は、図3および4に示すように1つ以上の(例えば、一連の)かえしまたはブレードを有してもよい。アプリケーターが未硬化のセメント様物質に埋め込まれると、固定機構は硬化後永久的に固定される。他の突出機構も同様に、本体12の外側面から伸展する隆起部またはノブなどの固定機構として作用することができる。
【0025】
別の態様において、アプリケーター10は、硬化後に充填材料内にアプリケーターを固定するように設計されている他の別の機構を含んでもよい。例えば、アプリケーター本体は、充填材料が硬化前に流動することができるくぼみ(示していない)を含んでもよい。別の例として、アプリケーター本体12は、充填材料が不規則な形状の本体に流動し、硬化後に、本体12が離脱できないように不規則な形状を有してもよい。
【0026】
さらに別の態様において、固定機構21は、硬化後の充填材料を破壊しないで、埋め込み後にアプリケーターが離脱されてもよいように、引き込み式であってもよい。一例において、引き込み式フィンまたはブレードはアプリケーターの離脱可能な固定を容易にすることができる。
【0027】
使用する機構にかかわらず、アプリケーターを適所に固定すると、標的領域に対してアプリケーターが固定される。結果として、治療線量が標的組織の残存腫瘍境界に効果的に送達され、健康な組織の被爆を最小にすることができる。
【0028】
一態様において、治療放射線源は、埋め込み前または後にアプリケーターに装填される。例えば、本体12の近位端16は、本体12の内側からの放射線源の出し入れのための通路となってもよい。図2および4に示すように、エンドピース22が再密閉可能な開口部となってもよい。エンドピース22は、限定するものではない例として、ネジ式、スナップ式、締まりばめおよびスロット溝(slot and groove)を含む種々の方法で本体12に接続することができることを当業者は理解すると考えられる。また、エンドピース22は、一態様において、本体12から脱着可能であってもよい。
【0029】
エンドピース22は、ツールと接続するための表面も提供することができる。図2および4に示すように、エンドピース22はドライバーツールを収容するようにプラスネジ式である。一態様において、アプリケーター10は、開放性手技または経皮的手技中に骨組織に挿入するためのドライバーツールに取り付けることができる。接続機構は種々の形状を有してもよく、エンドピース22内またはそれ上に形成されてもよいことを当業者は理解すると考えられる。
【0030】
脱着式エンドピース22の別の局面において、エンドピースは磁気的である。使用時には、ツールとエンドピースの間の磁力を使用してエンドピースをツールの先端に保持することができる。次いで、ツールを使用してエンドピースを位置決めし、アプリケーターに接続するおよびエンドピースを離脱することができる。または、ツールは磁気的であってもよく、エンドピースは磁気的ツールによって引き付けられてもよい(例えば、第一鉄エンドピース)。
【0031】
本体12の近位端16は、医療装置と接続するための機構などの他の機構を含んでもよい。一態様において、近位端は放射線源を送達するためのカテーテルと接続し、カテーテルの末端を収容するように適合されている表面機構を含む。例えば、近位端は、カテーテルをアプリケーターに接続または縫合する助けとなるかえし(示していない)を含んでもよい。
【0032】
治療用放射線源は本体12の内側に位置決めすることができる。例えば、図5および6は、放射線源18が位置決めされているアプリケーター10の断面図を示す。放射線源18は、一態様において、中空の領域17の長さ方向に伸展する。放射線源18は、管の内側の長さとほぼ同じ(および管の内径より細い内径)の単一の長い線源であってもまたは望ましい線量(すなわち、線量形状および線量強度)を提供するように構成されている一連の小型の円筒形もしくは他の形状の線源であってもよい。小型の放射線源は、限定するものではない例として、溶接または金属製の子縄もしくは縫合糸様材料への封入を含む任意の手段によって互いに接続されてもよい。一続きまたは一連の線源は等しい強度(放射される放射線に関して)であっても、異なる強度であってもまたはいくつかは活性がなく、線源の長さ方向に送達される線量を変更する手段を提供してもよい。
【0033】
別の態様において、放射線源は中空領域17の一部を占める。例えば、望ましい線量が、中空領域の内側容積より小さい容積の放射線源材料を必要とする場合には、プレースホールダーがアプリケーター10内に放射線放射材料を固定することができる。また、中空領域17は、放射線遮蔽、方向づけおよび/または感知要素などの種々の他の要素も含んでもよいことを当業者は理解すると考えられる。
【0034】
放射線源システムは、アプリケーター本体12の軸方向に対して放射状の対称放射線プロファイルを提供してもまたは非対称の放射状放射線プロファイルを提供してもよい。このような放射線プロファイルの記載は、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる、2002年7月2日にWinklerらに付与された発明の名称「Interstitial Brachytherapy Apparatus and Method for Treatment of Proliferative Tissue Diseases」の米国特許第6,413,204号を参照する。非対称プロファイルは、管内に位置決めされている偏心線源、角度つきまたは曲線状の管ならびに内部線源または管および線源の部分的遮蔽を使用して実施してもよい。非対称放射線投与技法のさらに別の例は、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる、2002年11月19日にWinklerらに付与された発明の名称「Asymmetric Radiation Dosing Apparatus and Method」の米国特許第6,482,142号に見出すことができる。非対称放射線投与プロファイルは、脊髄、小腸および/または腸などの感受性組織または正常組織に影響を与えないために有用である。
【0035】
一態様において、アプリケーターは、形状化(shaped)放射線を送達するために適合されている拡張部分を含んでもよい。例えば、二股アームは図7〜10に例示されている。二股アームは、本体12の軸Lに対して所定の角度で位置決めされている別のセットの1つ以上のシードを収容することができる。この二股アーム30は本体のその軸Lに連接してもよく、二股アームの軸Xは平行で、接触していて、骨組織内に配置されており、アームは、骨組織内の望ましい位置では内在角(subtended angle)で接続されてもよい。二股アームは、アプリケーターが患者に挿入されるとき配置されてもよい。
【0036】
図7および8は、本体12に対して平行の位置の二股アーム30を例示している。ピボット32によって、二股アーム30は、図9および10に示す位置に二股アーム30を旋回することができる。図に示す本体12への二股アーム30の接続は例示的であり、他の種類の接続が考慮されることを当業者は理解すると考えられる。また、二股アーム30は、特に放射線源の形状化(shaping)、方向づけおよび/または搭載に関して上記に考察する本体12の機構を含んでもよい。例えば、二股アームは、放射線源を収容するための開口部を含んでもよく、そこに位置決めされる放射線源は、標的組織に最も有効な線量を送達し、隣接する正常な組織に与える障害線量は最も少ないように遮蔽または配列されうる。
【0037】
アプリケーター10から送達される総線量は種々の因子に依存し、単位時間に対して高線量(例えば、HDR)、低線量(例えば、LDR)または超低線量(例えば、永久的に埋め込まれている放射線源)が送達されうる。任意の場合において、アプリケーター10は、光子(X線および/またはγ線)放射核種または混合エミッター(mixed emitter)(光子およびβ粒子などの非透過性放射線を放射する核種)の1つ以上の放射線源を収容することができる。小型X線源などの人工の光子源も有用であると思われる。
【0038】
放射線源が小線源治療アプリケーターに配置されているが、患者への高放射線照射線量率が望ましくない場合には、放射線源は、好ましくは、低光子エネルギーの光子を放射すると考えられる。一態様において、エネルギーレベルは、普通の手術室(すなわち、鉛またはコンクリートなどの追加の遮蔽がほとんどないまたは全くないもの)、診断用放射線科スーツおよび/または診療所の好適に遮蔽または制限された場所におけるHDR小線源治療の送達を可能にする程度に低い。例えば、放射線源は、診断用X線装置または透視装置の使用が承認されている場所において使用できる程度に低いエネルギーを有してもよい。一態様において、低光子エネルギーは約100 keV(キロエレクトロンボルト)未満である。別の態様において、光子エネルギーは80 keV未満であり、さらに別の態様において、光子エネルギーは約25 keV〜80 keVの範囲である。
【0039】
低エネルギー放射線源(例えば、<50 keV、<100 keV)は、例えば、I-125、Pd-103およびGd-153で製造されるシードなどの市販の小線源治療シードの1つであってもよい。小型X線源からの人工光子も低エネルギー放射線源を提供できると思われる。
【0040】
アプリケーター10は、滅菌することができる種々の材料(例えば、シリコーン、ナイロン等)から製造することができ、ステンレス鋼、チタンまたは他のかなり強固な金属などの金属が好ましい。選択される材料は放射線透過性および放射線不透過性材料の両方を含んでもよいことを当業者は理解すると考えられる。例えば、バリウム、タングステン、ビスマス、タンタルおよびスズなどの放射性不透過性材料をアプリケーター10の表面にコーティングして、感受性組織を遮蔽してもよい。コーティングの別法として、放射線遮断または吸収遮蔽(示していない)を本発明者ら線源と隣接組織の間に位置決めして、望ましい等線量曲線を作製してもよい。他の構成を使用して、望ましい等線量曲線および/または放射線感受性組織の遮蔽を実施してもよいことを当業者は理解すると考えられる。選択される材料は、MRI適合性などの、手技の助けとなる種々の特性または機構も有してもよい。
【0041】
本発明の別の局面において、アプリケーター10は、患者内へのアプリケーターの配置および/または位置決めの助けとなるマーカーを含んでもよい。例えば、全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる発明の名称「Tissue Positioning Systems and Methods for Use with Radiation Therapy」の特許出願第10/704,161号に開示されているものなどの基準マーカーをアプリケーター10に使用してもよい。また、放射線センサーをアプリケーター10と共に使用してまたはアプリケーター10に配置して、治療放射線の送達の助けとしてもよい。全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる発明の名称「Implantable Radiotherapy/Brachytherapy Radiation Detecting Apparatus and Method」の実用新案出願(Utility application)第10/704,340号は例示的なセンサーを開示している。
【0042】
脊髄転移および他の悪性腫瘍をアプリケーター10で治療する方法は、一般に、悪性腫瘍を外科的に切除する段階、アプリケーターを埋め込む段階および構造的な支持を提供する段階から開始する。構造的支持は、当業者に既知の種々の方法で提供することができる。例えば、脊髄手技では、損傷した脊髄要素を支持および/または置換するために人工脊柱円板または椎骨を位置決めすることができる。構造的支持はまた、損傷した椎骨に埋め込まれる充填材料によっても提供することができる。アプリケーター10は、このような固定手技の前、それと同時またはその後に埋め込むことができる。
【0043】
脊柱の骨組織に関するアプリケーターの配置は、好ましくは、後方アプローチ(例えば、背中から)または前方(例えば、腹部領域から)アプローチにおいて開放性手術または経皮的アクセスによってもよい。小線源治療アプリケーターの1つ以上を骨組織(例えば、椎体)内に配置して、骨組織にできるだけ完全な放射線量照射範囲を達成してもよいことが考慮される。アプリケーターは、骨組織の中心に配置されても(例えば、単一線源システム)、単一平面において左右相称に配置されてもまたは多数の平面において左右相称に配置されてもよい(例えば、下方平面および上方平面)。
【0044】
アプリケーターが適所に存在し、照射中の動きが最小になるように固定されたら、治療線量を標的領域に送達することができる。放射線源は、アプリケーター10と共に埋め込まれていない場合には、周囲組織に制御された線量の放射線を提供するようにアプリケーターに送達される。
【0045】
アプリケーターおよび/またはそこに含まれる放射線源は共に永久的または一時的に骨組織および/または固定要素内に残されてもよい。例えば、放射線源は、埋め込み前にアプリケーター内に配置されて、密閉されてもよい。次いで、アプリケーターを、固定的に標的領域に対して外科的に配置する(すなわち、アプリケーターを固定するために骨領域に誘導する)。次いで、埋め込んだアプリケーターを適所に永久的に残して、望ましい治療線量を送達することができる。または、第2の手技が、所定の時間後に放射線源(またはその一部)を取り出してもよい。
【0046】
別の態様において、アプリケーターは、放射線源を伴わないで埋め込んでもよい。例えば、アプリケーター10を標的領域に対して固定するように埋め込んで、中空領域17を近位端16の開口部を介してカテーテルに接続してもよい。次いで、放射線源を、望ましい時にカテーテルを介して埋め込んでもよい。
【0047】
期間、送達方法(すなわち、カテーテル)、送達時期(手術前、手術後または手術中(intra-operatively))、線量および他の治療因子は医師が望む治療法に応じて変わってもよいことを当業者は理解すると考えられる。
【0048】
本明細書に記載する小線源治療システムは実質的に任意の構成を有してもよく、本明細書に例示し、記載する態様は例示的な態様にすぎないことが意図されており、本発明を限定すると解釈されるべきでないことを当業者は理解すると考えられる。さらに、上記は本発明の原理を例示するにすぎないこと、および本発明の範囲および精神から逸脱することなく種々の改良を当業者が加えることができることが理解されると考えられる。本明細書に引用する全ての参照文献は全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体;
該内側領域内に提供されている1つ以上の放射線源;および
管の外側部分に配置されている固定要素:
を含む小線源治療アプリケーター。
【請求項2】
固定要素が、管本体の閉じた遠位端に提供されている骨ネジ山(bone screw thread)を含む骨結合要素である、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項3】
管の外側面が、充填材料が硬化した後に、充填材料内にアプリケーターを固定するように適合されている固定機構を含む、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項4】
固定機構が1つ以上のかえしを含む、請求項3記載のアプリケーター。
【請求項5】
管本体中のくぼみが固定機構を提供する、請求項3記載のアプリケーター。
【請求項6】
1つ以上の放射線源が、放射状に対称な放射線量を提供するように構成されている、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項7】
感受性組織を遮蔽するための遮蔽要素をさらに含む、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項8】
近位端が内側領域への開口部を含み、再密閉可能なエンドキャップが開口部を覆っている、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項9】
エンドキャップが脱着式である、請求項8記載のアプリケーター。
【請求項10】
カテーテルが近位端に接続されている、請求項8記載のアプリケーター。
【請求項11】
二股アームをさらに含む、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項12】
二股アームが、中空の管に対して所定の角度で位置決め可能である、請求項11記載のアプリケーター。
【請求項13】
二股アームが、治療放射線量を提供するように構成されている放射線源を含む、請求項11記載のアプリケーター。
【請求項14】
以下の段階を含む、負荷負担(load bearing)領域における増殖性組織疾患を治療するための方法:
近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体を含み、少なくとも1つの固定要素を含むアプリケーターを提供する段階;
アプリケーターを埋め込む段階;
内側領域内に放射線源を位置決めする段階;および
治療線量の放射線を提供する段階。
【請求項15】
アプリケーターを埋め込む前に放射線源を位置決めする段階を実施する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
管本体の遠位部分にカテーテルを接続する段階をさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項17】
アプリケーターを埋め込む段階の後に、放射線源を位置決めする段階を実施する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
アプリケーターが骨に埋め込まれる、請求項14記載の方法。
【請求項19】
アプリケーターが、少なくとも部分的に、椎体内に埋め込まれる、請求項18記載の方法。
【請求項20】
アプリケーターが、患者の脊髄を保護するように構成されている非対称プロファイルの治療光線を提供する、請求項14記載の方法。
【請求項21】
内側容積を規定する放射線を含有する本体;および
内側容積内に提供される1つ以上の放射線源を含み、放射線源が、約100 keV未満を提供する光子源である小線源治療アプリケーター。
【請求項22】
放射線源が、約25 keV〜80 keVの範囲のエネルギーを提供する、請求項21記載の小線源治療アプリケーター。
【請求項23】
放射線源が小型X線源である、請求項21記載の小線源治療アプリケーター。
【請求項24】
放射線源が小線源治療シード(seed)である、請求項21記載の小線源治療アプリケーター。
【請求項25】
以下の段階を含む、治療線量が約100 keV未満である、増殖性組織疾患を治療する方法:
内側容積を規定する小線源治療アプリケーターを提供する段階;
アプリケーターを埋め込む段階;
内側領域内に放射線源を位置決めする段階;および
治療線量の放射線を提供する段階。
【請求項26】
線量が、約25 keV〜80 keVの範囲である、請求項25記載の方法。
【請求項1】
近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体;
該内側領域内に提供されている1つ以上の放射線源;および
管の外側部分に配置されている固定要素:
を含む小線源治療アプリケーター。
【請求項2】
固定要素が、管本体の閉じた遠位端に提供されている骨ネジ山(bone screw thread)を含む骨結合要素である、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項3】
管の外側面が、充填材料が硬化した後に、充填材料内にアプリケーターを固定するように適合されている固定機構を含む、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項4】
固定機構が1つ以上のかえしを含む、請求項3記載のアプリケーター。
【請求項5】
管本体中のくぼみが固定機構を提供する、請求項3記載のアプリケーター。
【請求項6】
1つ以上の放射線源が、放射状に対称な放射線量を提供するように構成されている、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項7】
感受性組織を遮蔽するための遮蔽要素をさらに含む、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項8】
近位端が内側領域への開口部を含み、再密閉可能なエンドキャップが開口部を覆っている、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項9】
エンドキャップが脱着式である、請求項8記載のアプリケーター。
【請求項10】
カテーテルが近位端に接続されている、請求項8記載のアプリケーター。
【請求項11】
二股アームをさらに含む、請求項1記載のアプリケーター。
【請求項12】
二股アームが、中空の管に対して所定の角度で位置決め可能である、請求項11記載のアプリケーター。
【請求項13】
二股アームが、治療放射線量を提供するように構成されている放射線源を含む、請求項11記載のアプリケーター。
【請求項14】
以下の段階を含む、負荷負担(load bearing)領域における増殖性組織疾患を治療するための方法:
近位端および遠位端を有し、開いている内側領域を規定する細長い管本体を含み、少なくとも1つの固定要素を含むアプリケーターを提供する段階;
アプリケーターを埋め込む段階;
内側領域内に放射線源を位置決めする段階;および
治療線量の放射線を提供する段階。
【請求項15】
アプリケーターを埋め込む前に放射線源を位置決めする段階を実施する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
管本体の遠位部分にカテーテルを接続する段階をさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項17】
アプリケーターを埋め込む段階の後に、放射線源を位置決めする段階を実施する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
アプリケーターが骨に埋め込まれる、請求項14記載の方法。
【請求項19】
アプリケーターが、少なくとも部分的に、椎体内に埋め込まれる、請求項18記載の方法。
【請求項20】
アプリケーターが、患者の脊髄を保護するように構成されている非対称プロファイルの治療光線を提供する、請求項14記載の方法。
【請求項21】
内側容積を規定する放射線を含有する本体;および
内側容積内に提供される1つ以上の放射線源を含み、放射線源が、約100 keV未満を提供する光子源である小線源治療アプリケーター。
【請求項22】
放射線源が、約25 keV〜80 keVの範囲のエネルギーを提供する、請求項21記載の小線源治療アプリケーター。
【請求項23】
放射線源が小型X線源である、請求項21記載の小線源治療アプリケーター。
【請求項24】
放射線源が小線源治療シード(seed)である、請求項21記載の小線源治療アプリケーター。
【請求項25】
以下の段階を含む、治療線量が約100 keV未満である、増殖性組織疾患を治療する方法:
内側容積を規定する小線源治療アプリケーターを提供する段階;
アプリケーターを埋め込む段階;
内側領域内に放射線源を位置決めする段階;および
治療線量の放射線を提供する段階。
【請求項26】
線量が、約25 keV〜80 keVの範囲である、請求項25記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−139935(P2011−139935A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92785(P2011−92785)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【分割の表示】特願2006−541659(P2006−541659)の分割
【原出願日】平成16年11月22日(2004.11.22)
【出願人】(506002993)サイティック コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【分割の表示】特願2006−541659(P2006−541659)の分割
【原出願日】平成16年11月22日(2004.11.22)
【出願人】(506002993)サイティック コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
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