説明

負荷駆動装置

【課題】従来の負荷駆動装置は、電源が正常に接続された場合の待機時において消費電流が増大するという問題があった。
【解決手段】本発明にかかる負荷駆動装置は、電源端子PWRと出力端子OUTとの間に接続された出力トランジスタT1と、出力端子OUTと接地端子GNDとの間に接続された負荷11と、出力トランジスタT1のゲートと接地端子GNDとの間に設けられ、電源11の極性が逆になった場合に出力トランジスタT1を導通状態にする保護トランジスタMN3と、電源10の極性が正常の場合に接地端子GNDと保護トランジスタMN3のバックゲートとを導通状態に制御するバックゲート制御回路17と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は負荷駆動装置に関し、特に負荷への電源供給を制御する出力トランジスタを有する負荷駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力供給用半導体は、負荷に電源から電力を供給する負荷駆動装置として広く用いられている。応用分野の一つとして、自動車のアクチュエータやランプを駆動するために用いられている。
【0003】
負荷駆動装置が自動車に用いられる場合において、負荷駆動装置が待機状態の場合には、スタンバイ電流をマイクロアンペアのオーダーにして無駄な消費電流を発生させないことが求められている。また、誤って電源が逆接続された場合には、負荷駆動装置が破壊しないようにすることが求められている。望ましくは、電源の逆接続時には、パワーデバイス(例えば、出力トランジスタ)を導通させることにより、当該パワーデバイスの発熱を抑制して負荷駆動装置の破壊を防止することが求められている。
【0004】
このような要求に対する解決策が特許文献1に開示されている。図14は特許文献1に記載された負荷駆動装置である。電源が正常に接続されている場合と、電源が逆接続されている場合と、における負荷駆動装置の動作について、それぞれ図14を用いて説明する。
【0005】
電源が正常に接続されている場合、電源10の正極側電圧VBが電源端子PWRに接続される。また、電源10の負極側電圧VSSが接地端子GNDに接続される。
【0006】
出力トランジスタT1が導通状態の場合、トランジスタMN2は非導通状態となる。つまり、ドライバ回路12はHレベルの信号S1及びLレベルの信号S2を出力する。このとき、バックゲート制御回路16に設けられたトランジスタMN6、MN7は導通状態となる。これは、トランジスタT1が導通することにより、出力端子OUTの電位がHレベルを示し、それに応じてMN6、MN7のゲート電位が接地端子GNDの電位よりも大きな電位になるためである。また、バックゲート制御回路16に設けられたトランジスタMN4、MN5は非導通状態となる。これは、トランジスタMN4、MN5のゲート電位が接地端子GNDの電位になるためである。
【0007】
これにより、逆接続保護用に設けられた保護トランジスタMN3のバックゲートには、接地端子GNDの電位が印加される。そして、保護トランジスタMN3は非導通状態となる。トランジスタT1のゲート電荷を放電する経路が存在しなくなるため、トランジスタT1は信号S1によって強く導通する。
【0008】
出力トランジスタT1が非導通状態の場合、トランジスタMN2は導通状態となる。つまり、ドライバ回路12はLレベルの信号S1及びHレベルの信号S2を出力する。このときトランジスタMN2は、トランジスタT1のゲート電荷を放電して、トランジスタT1を非導通状態へと導く。
【0009】
このとき、バックゲート制御回路16に設けられたトランジスタMN6、MN7は、出力端子OUTの電位が高い間は導通している。しかし、出力端子OUTが接地端子GNDの電位に向けて遷移することにより、トランジスタMN6、MN7は非導通状態となる。また、バックゲート制御回路16に設けられたトランジスタMN4、MN5は非導通状態となる。つまり、トランジスタMN4〜7はいずれも非導通状態となる。しかし、出力端子OUTと接地端子GNDの電位はいずれも接地端子GNDの電位であるため、保護トランジスタMN3のバックゲートは接地端子GNDの電位を示す。したがって、保護トランジスタMN3は非導通状態となる。
【0010】
電源が逆接続されている場合、電源10の正極側電圧VBが接地端子GNDに接続される。また、負極側電圧VSSが電源端子PWRに接続される。なお、電源が逆接続された場合、ドライバ回路12、トランジスタMN2は正常に動作することができない。これは、電源10の逆接続によりバックゲートとドレインの間の寄生ダイオードが順方向にバイアスされトランジスタ動作しないためである。
【0011】
出力端子OUTの電位は、最初は出力トランジスタT1の寄生ダイオードの順方向電圧を示す。しかし、逆接続保護回路15に設けられた保護トランジスタMN3によって出力トランジスタT1のゲートに電荷が供給され始めると、トランジスタT1が導通する。それにより、出力端子OUTの電位は電源端子PWRの電位(出力トランジスタT1のオン抵抗と負荷電流とによって発生する電圧降下の値)に近づく。また、ダイオードD10のアノード電位は、ダイオードD10の順方向電圧を示す。
【0012】
なお、バックゲート制御回路16に設けられたトランジスタMN7は、バックゲートがGND端子側に接続されていない。そのため、トランジスタMN7は逆バイアスされたダイオード(逆流防止ダイオード)として動作する。
【0013】
出力端子OUTの電位及びダイオードD10のアノード電位は、最初はいずれもダイオードの順方向電圧(例えば0.6V程度)を示す。したがって保護トランジスタMN3のバックゲートには低電位が与えられ、保護トランジスタMN3は導通状態となる。これによりトランジスタT1のゲートには、保護トランジスタMN3を介して端子GNDから電荷が供給される。それによりトランジスタT1のゲート電圧が上昇して、トランジスタT1は導通状態になる。トランジスタT1が導通することにより、出力端子OUTの電位は、ダイオードの順方向電圧から端子PWRの電位(負極側電圧VSSに応じた電位)程度に下がる。この場合においても、保護トランジスタMN3のバックゲートは低電位を保つので、保護トランジスタMN3は導通状態を維持する。それにより、トランジスタT1は導通状態を維持する。このように従来の負荷駆動装置は、トランジスタT1の発熱を抑制して、負荷駆動装置の破壊を防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2009−165114公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
半導体基板上に図14に示す従来の負荷駆動装置を集積化した場合において、当該負荷駆動装置を動作条件範囲内の高電圧によって動作させた場合、トランジスタMN3、MN5、MN7に形成される縦型の寄生バイポーラQ4〜Q7が導通し、消費電流が発生するという問題があった。この消費電流の発生について以下に説明する。
【0016】
従来の負荷駆動装置が待機状態の場合において、トランジスタMN3、MN5及びMN7のPウエル(寄生バイポーラQ4〜Q7のベース)は、トランジスタMN3、MN5及びMN7のドレイン/ソース(寄生バイポーラQ4〜Q7のエミッタ)と電気的な接続が取れない。そのため、当該寄生バイポーラのベースがオープンとなる。ここで、寄生バイポーラの降伏電圧は、ベースがオープンの場合のエミッタ−コレクタ間の耐圧BVceoとして表すことができる。
【0017】
図13は、バイポーラの耐圧特性を示した図である。一般に良く知られているように、ベースがオープンの場合のバイポーラの耐圧BVceoと、ベースに電位が与えられた場合のバイポーラの耐圧BVcboとは、電流増幅率hFEにより以下の関係が成り立つ。
【0018】
BVceo=BVcbo/√hFE ・・・(式1)
【0019】
デバイスの開発では、デバイスサイズと耐圧との関係がトレードオフの関係にある。このとき、耐圧BVcboは最適な値をとるように設計される。例えば、40Vの耐圧が必要な場合、通常、デバイスの耐圧BVcboは60V程度となるように設計される。
【0020】
図14に示す寄生バイポーラQ4〜Q7の電流増幅率hFEは、例えば100程度である。つまり(式1)より、耐圧BVceoは耐圧BVcboの約1/3程度である。
【0021】
そのため、従来の負荷駆動装置が待機状態の場合において、寄生バイポーラQ4〜Q7に対して耐圧BVceoよりも高い電圧が与えられると、寄生バイポーラQ4〜Q7がブレークダウンして当該寄生バイポーラに電流が流れる。それにより、従来の負荷駆動装置は消費電流が増大する。
【0022】
このように従来の負荷駆動装置では、逆接続保護回路15に設けられたトランジスタのバックゲート及びバックゲート制御回路16に設けられたトランジスタのバックゲートが、負荷駆動装置の待機時にいずれもオープン(ハイインピーダンス)になった。そのため、寄生バイポーラに電流が流れ、消費電流が増大するという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明にかかる負荷駆動装置は、第1の電源ラインと出力端子との間に接続された出力トランジスタと、前記出力端子と第2の電源ラインとの間に接続された負荷と、前記出力トランジスタのゲートと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、前記第1及び前記第2の電源ライン間に接続される電源の極性が逆になった場合に前記出力トランジスタを導通状態にする保護トランジスタと、前記電源の極性が正常の場合に前記第2の電源ラインと前記保護トランジスタのバックゲートとの間を導通状態に制御するバックゲート制御回路と、を備える。
【0024】
上述のような回路構成により、電源が逆接続された場合において、出力トランジスタの発熱を抑制して負荷駆動装置の破壊を防止することができるとともに、電源が正常に接続された場合の待機時において、消費電流の増大を抑制することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明により、電源が逆接続された場合において、出力トランジスタの発熱を抑制して負荷駆動装置の破壊を防止することができるとともに、電源が正常に接続された場合の待機時において、消費電流の増大を抑制することが可能な負荷駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる負荷駆動装置の回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる負荷駆動装置において形成される寄生素子を説明するための半導体装置の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかる負荷駆動装置において電源の逆接続が発生した場合の回路図である。
【図4】本発明の実施の形態1にかかる負荷駆動装置において形成される寄生素子を説明するための半導体装置の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2にかかる負荷駆動装置の回路図である。
【図6】本発明の実施の形態2にかかる負荷駆動装置において形成される寄生素子を説明するための半導体装置の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2にかかる負荷駆動装置において電源の逆接続が発生した場合の回路図である。
【図8】本発明の実施の形態2にかかる負荷駆動装置において形成される寄生素子を説明するための半導体装置の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態3にかかる負荷駆動装置の回路図である。
【図10】本発明の実施の形態3にかかる負荷駆動装置において形成される寄生素子を説明するための半導体装置の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3にかかる負荷駆動装置において電源の逆接続が発生した場合の回路図である。
【図12】本発明の実施の形態3にかかる負荷駆動装置において形成される寄生素子を説明するための半導体装置の断面図である。
【図13】バイポーラトランジスタの耐圧特性を示す図である。
【図14】従来の負荷駆動装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0028】
実施の形態1
図1に実施の形態1にかかる負荷駆動装置2の回路図を示す。図1に示すように、負荷駆動装置2は、電源10、負荷11、ドライバ回路12、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15、バックゲート制御回路17、出力トランジスタT1、クランプダイオード(保護ダイオード)D10、電流制限抵抗R10、電源端子PWR、接地端子GND、出力端子OUTを有する。なお、本実施の形態では、電源10と出力端子OUTとを電源端子PWRを介して接続する電源ラインを第1の電源ラインと称し、電源10と出力端子OUTとを接地端子GNDを介して接続する電源ラインを第2の電源ラインと称す。
【0029】
電源10は、電源端子PWRと接地端子GNDとの間に接続される。そして、正常接続時には、電源10は電源端子PWRに正極側電圧VBを供給し、接地端子GNDに負極側電圧VSSを供給する。負荷11は、出力端子OUTと接地端子GNDとの間に接続される。負荷11は、例えば、アクチュエータやランプ等であって、負荷駆動装置2において電力の供給先となるものである。
【0030】
ドライバ回路12は、負荷駆動装置2の制御装置である。ドライバ回路12は、出力トランジスタT1のゲートに制御信号S1を供給し、ゲート放電回路14に制御信号S2を供給する。本実施の形態においては、制御信号S1、S2は、互いに逆相となる信号であるものとする。ドライバ回路12は制御信号S1、S2によって出力トランジスタT1の導通状態を制御する。
【0031】
出力トランジスタT1では、ドレインが電源端子PWRに接続され、ソースが出力端子OUTに接続される。なお、出力トランジスタT1のゲートには制御信号S1が供給される。出力トランジスタT1は、制御信号S1がハイレベルの場合に導通状態となり、制御信号S1がロウレベルの場合に非導通状態となる。ゲート放電回路14は、制御信号S2がハイレベルの場合に出力トランジスタT1のゲートから電荷の引き抜きを行う。また、ゲート放電回路14は、制御信号S2がロウレベルの場合には非導通状態となり、出力トランジスタT1のゲートから電荷の引き抜きは行わない。
【0032】
より具体的には、ゲート放電回路14は、放電トランジスタMN2及び抵抗(例えば拡散抵抗;第3の抵抗)R2を有する。放電トランジスタMN2は、N型半導体基板に形成されるN型MOSトランジスタである。放電トランジスタMN2では、ドレインが出力トランジスタT1のゲートに接続され、ゲートに制御信号S2が入力され、ソースが出力端子OUTに接続される。抵抗R2は、N型半導体基板上にP型の拡散領域を用いて形成される。例えば、抵抗R2では、両端に不純物濃度の高いP拡散領域によって抵抗の接続端子が形成される。そして、その接続端子間を接続する不純物濃度の低いP拡散領域によって抵抗部分が形成される。抵抗R2では、一方の端子が放電トランジスタMN2のバックゲートに接続され、他方の端子が出力端子OUTに接続される。
【0033】
逆接続保護回路15は、出力トランジスタT1のゲートと接地端子GNDとの間に接続される。逆接続保護回路15は、保護トランジスタMN3を有する。保護トランジスタMN3では、ソース/ドレインの一方が出力トランジスタT1のゲートに接続され、ソース/ドレインの他方及びゲートが接地端子GNDに共通接続される。また、保護トランジスタMN3のバックゲートは、バックゲート制御回路17に接続される。なお、電源10の逆接続時において、保護トランジスタMN3では、ドレインが接地端子GND、ソースが出力トランジスタT1のゲートに接続される。
【0034】
なお、逆接続保護回路15には、寄生素子として、寄生バイポーラQ5、Q6が形成される。より具体的には、寄生バイポーラQ5では、保護トランジスタMN3のバックゲートにベースが接続され、保護トランジスタMN3における接地端子GND側のソース/ドレイン拡散領域にエミッタが接続され、電源端子PWRにコレクタが接続される。寄生バイポーラQ6では、保護トランジスタMN3のバックゲートにベースが接続され、保護トランジスタMN3における出力トランジスタT1のゲート側のソース/ドレイン拡散領域にエミッタが接続され、電源端子PWRにコレクタが接続される。
【0035】
バックゲート制御回路17は、保護トランジスタMN3のバックゲートと接地端子GNDとの間に設けられる。バックゲート制御回路17は、電源10が正常に接続された状態では、保護トランジスタMN3のバックゲートに対して接地端子GNDの電圧に基づいた電圧を供給する。一方、バックゲート制御回路17は、電源10が逆接続された状態では、保護トランジスタMN3のバックゲートに対して電源端子PWRに基づいた電圧を供給する。
【0036】
より具体的には、バックゲート制御回路17は、第1のNMOSトランジスタ(第1のトランジスタ)MN8を有する。第1のNMOSトランジスタMN8では、ソースが保護トランジスタMN3のバックゲートに接続され、ドレインが電流制限抵抗R10を介して接地端子GNDに接続され、ゲートが電源端子PWRに接続される。電源10が正常に接続される状態では、第1のNMOSトランジスタMN8が導通している。そのため、保護トランジスタMN3のバックゲートには電源10の負極側電圧VSSが印加される。なお本実施の形態では、第1のNMOSトランジスタMN8は、電流制限抵抗R10を介して接地端子GNDに接続されている。しかし、電源10が正常に接続された場合において、保護トランジスタMN3のバックゲートに流れる電流はごくわずかである。そのため、接地端子GNDから保護トランジスタMN3のバックゲートに至る経路での電圧変動は無視できる程度に小さい。
【0037】
なお、バックゲート制御回路17には、寄生素子として、寄生バイポーラQ4が形成される。より具体的には、寄生バイポーラQ4では、第1のNMOSトランジスタMN8のバックゲートにベースが接続され、第1のNMOSトランジスタMN9の接地端子GND側のソース/ドレイン拡散領域にエミッタが接続され、電源端子PWRにコレクタが接続される。
【0038】
電流制限抵抗R10とクランプダイオードD10は、接地端子GNDと電源端子PWRとの間に直列に接続される。クランプダイオードD10は、アノードが電流制限抵抗R10に接続され、カソードが電源端子PWRに接続される。
【0039】
次に、電源10が正常に接続されている場合における負荷駆動装置2の動作について説明する。まず、制御信号S1がハイレベルであり、制御信号S2がロウレベルである場合、放電トランジスタMN2が非導通状態であり、出力トランジスタT1は導通状態となる。そのため、負荷11には電源10が出力する正極側電源VBが電力として供給される。
【0040】
一方、制御信号S1がロウレベルであり、制御信号S2がハイレベルである場合、放電トランジスタMN2が導通状態となり、出力トランジスタT1のゲートから出力端子OUTに対して電荷を引き抜く。そのため、出力トランジスタT1のゲート・ソース間が放電トランジスタMN2によりショートされた状態となる。それにより、出力トランジスタT1は非導通状態となる。そのため、負荷11には電源10からの電力が供給されず、出力端子OUTの電圧はほぼ0Vとなる。なお、負荷駆動装置2の通常時の動作において放電トランジスタMN2のバックゲートにはほとんど電流が流れない。そのため、放電トランジスタMN2のバックゲートには出力端子OUTの電圧とほぼ同じ電圧が印加される。
【0041】
また、電源10が正常に接続されている状態では、第1のNMOSトランジスタMN8は導通状態となるため、保護トランジスタMN3のバックゲートには電流制限抵抗R10を介して負極側電圧VSSが印加される。つまり、接地端子GNDと出力トランジスタT1のゲート間に接続されている保護トランジスタMN3は導通しないため、保護トランジスタMN3は無効な状態となる。
【0042】
ここで、寄生素子についてより具体的に説明するため、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15、バックゲート制御回路17及び出力トランジスタT1の断面図を図2に示す。図2に示す断面図では、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15、バックゲート制御回路17及び出力トランジスタT1が1つのN型半導体基板に形成される例を示す。
【0043】
図2に示すように、抵抗R2はN型半導体基板上にP型の拡散領域を用いて形成される。図2に示す例の場合、抵抗R2では、両端に不純物濃度の高いP拡散領域によって抵抗の接続端子が形成される。そして、その接続端子間を接続する不純物濃度の低いP拡散領域によって抵抗部分が形成される。
【0044】
ゲート放電回路14の放電トランジスタMN2は、N型半導体基板上にP型半導体領域で形成されるPウェル(以下、場合に応じて放電トランジスタMN2のバックゲートと称す)を有する。そして、Pウェル上にP拡散領域とN拡散領域を有する。P拡散領域は、Pウェルへの電位供給端子となり、放電トランジスタMN2のバックゲート電圧をPウェルに与える。N拡散領域は、放電トランジスタMN2のソースまたはドレイン領域を形成する。ドレインを形成するN拡散領域の周りには、不純物濃度の低いN拡散領域が形成される。このN拡散領域により、放電トランジスタMN2のドレイン・バックゲート間が高耐圧を有する。そして、N型半導体基板の上層であって、2つのN拡散領域に跨る領域には、ゲート酸化膜を介してゲート電極が形成される。
【0045】
逆接続保護回路15の保護トランジスタMN3及びバックゲート制御回路17の第1のNMOSトランジスタMN8は、それぞれ、放電トランジスタMN2と実質的に同じ構造を有する素子によって形成される。ただし、保護トランジスタMN3は、ソース及びドレインを形成するいずれのN拡散領域の周りにもN拡散領域が形成され、ドレイン・バックゲート間及びソース・バックゲート間に高耐圧を有する構造を有する。
【0046】
出力トランジスタT1は、N型半導体基板上にP型半導体で形成されるP−BODY領域(以下、場合に応じて出力トランジスタT1のバックゲートと称す)を有する。そして、P−BODY領域上にN拡散領域とP拡散領域を有する。このN拡散領域は、出力トランジスタT1のソースとなる。なお、P−BODY領域は2つに分離して形成される。そして、各P−BODY領域にて形成されるN拡散領域に跨る領域には、ゲート酸化膜を介してゲート電極が形成される。なお、出力トランジスタT1はN型半導体基板をドレインとして使用する。P−BODY領域に形成されるP拡散領域は、P−BODY領域にバックゲート電圧を供給する。
【0047】
そして、寄生バイポーラQ4は、第1のNMOSトランジスタMN8のバックゲートをベースとし、第1のNMOSトランジスタMN8において抵抗R10に接続される側のN拡散領域をエミッタとし、N型半導体基板をコレクタとして形成される。寄生バイポーラQ5は、保護トランジスタMN3のバックゲートをベースとし、保護トランジスタMN3において接地端子GNDに接続される側のN拡散領域をエミッタとし、N型半導体基板をコレクタとして形成される。寄生バイポーラQ6は、保護トランジスタMN3のバックゲートをベースとし、保護トランジスタMN3において出力トランジスタT1のゲートに接続される側のN拡散領域をエミッタとし、N型半導体基板をコレクタとして形成される。
【0048】
一般に、NPNバイポーラは、ベースがオープンの場合よりも、ベースに固定電位が与えられた場合の方が、コレクタ・エミッタ間の耐圧が高い。ここで、従来技術では、寄生バイポーラのベースがオープンになる場合があった。そのため、従来技術では、当該寄生バイポーラのコレクタ・エミッタ間耐圧BVceoが電源10の最大印加電圧以下まで低下してしまう可能性があった。
【0049】
そこで、本実施の形態では、寄生バイポーラQ4、Q5及びQ6のベースに固定電位を与える。それにより、寄生バイポーラQ4、Q5及びQ6のコレクタ・エミッタ間は高耐圧を有する。なお、このときの寄生バイポーラのコレクタ・エミッタ間耐圧は、予め電源10の最大印加電圧よりも高くなるようにデバイス設計される。それにより、寄生バイポーラQ4、Q5及びQ6は、電源10の最大印加電圧まで非導通状態を維持する。
【0050】
図1及び図2に示すように、寄生バイポーラQ4、Q5及びQ6のベースは、いずれも保護トランジスタMN3のバックゲートの配線ラインに接続されている。また、負荷駆動装置2が待機状態(スタンバイ状態で、出力トランジスタT1から負荷11への電力供給を行わない場合)の場合、第1のNMOSトランジスタMN8は導通状態である。このとき、寄生バイポーラQ4、Q5及びQ6のベースには、接地端子GNDを介して電源10の負極側電圧VSSが供給される。これにより、寄生バイポーラQ4、Q5及びQ6は、最大印加電圧まで非導通状態を維持する。つまり、負荷駆動装置2は、当該寄生バイポーラに電流が流れないため、消費電流の増大を抑制することができる。
【0051】
続いて、電源10が逆接続された場合における負荷駆動装置2について説明する。電源10が逆接続された場合、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15及びバックゲート制御回路17を構成する素子において寄生素子が形成される。しかし、本実施の形態にかかる負荷駆動装置2は、これらの寄生素子を非導通にすることができる。そのため、本実施の形態にかかる負荷駆動装置2は、これらの寄生素子の影響を受けることなく、出力トランジスタT1を導通状態に制御し、保護することができる。電源10が逆接続された場合における負荷駆動装置の回路図を図3に示す。
【0052】
図3に示すように、電源10が逆接続された場合、接地端子GNDに電源10の正極側電圧VBが印加され、電源端子PWRに電源10の負極側端子VSSが印加される。このとき、ゲート放電回路14には、寄生素子として、寄生ダイオードD2、D2a、D2b、寄生バイポーラQ2が形成される。また、逆接続保護回路15には、寄生素子として、寄生バイポーラQ3が形成される。さらに、バックゲート制御回路17には、寄生素子として、寄生ダイオードD8、D8aが形成される。
【0053】
寄生ダイオードD2は、放電トランジスタMN2のバックゲートをアノードとし、放電トランジスタMN2において出力トランジスタT1のゲートに接続される側のN拡散領域をカソードとする。つまり、寄生ダイオードD2では、放電トランジスタMN2のバックゲートにアノードが接続され、出力トランジスタT1のゲートにカソードが接続される。
【0054】
寄生ダイオードD2aでは、アノードが抵抗R2の出力端子OUT側の端子に接続され、カソードが電源端子PWRに接続される。寄生ダイオードD2bでは、アノードが抵抗R2の放電トランジスタMN2のバックゲート側の端子に接続され、カソードが電源端子PWRに接続される。寄生バイポーラQ2では、コレクタが放電トランジスタMN2のドレインに接続され、ベースが放電トランジスタMN2のバックゲートに接続され、エミッタが電源端子PWRに接続される。
【0055】
寄生バイポーラQ3では、コレクタが出力トランジスタT1のゲートに接続され、ベースが保護トランジスタMN3のバックゲートに接続され、エミッタが電源端子PWRに接続される。
【0056】
寄生ダイオードD8では、アノードが第1のNMOSトランジスタMN8のバックゲートに接続され、カソードが第1のNMOSトランジスタMN8のドレインに接続される。寄生ダイオードD8aでは、アノードが第1のNMOSトランジスタMN8のバックゲートに接続され、カソードが電源端子PWRに接続される。
【0057】
この寄生素子についてより具体的に説明するため、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15、バックゲート制御回路17及び出力トランジスタT1の断面図を図4に示す。図4に示す断面図では、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15、バックゲート制御回路17及び出力トランジスタT1が1つのN型半導体基板に形成される例を示す。
【0058】
図4に示すように、抵抗R2、放電トランジスタMN2、保護トランジスタMN3、第1のNMOSトランジスタMN8及び出力トランジスタT1は、それぞれ、図2に示した負荷駆動装置2と実質的に同じ構造を有する。
【0059】
そして、寄生バイポーラQ2は、放電トランジスタMN2のバックゲートをベースとし、N型半導体基板をエミッタとし、放電トランジスタMN2における出力トランジスタT1のゲートに接続される側のN拡散領域をコレクタとして形成される。
【0060】
寄生バイポーラQ3は、保護トランジスタMN3のバックゲートをベースとし、N型半導体基板をエミッタとし、保護トランジスタMN3における出力トランジスタT1のゲートに接続される側のN拡散領域をコレクタとして形成される。
【0061】
寄生ダイオードD2は、放電トランジスタMN2のバックゲートをアノードとし、放電トランジスタMN2における出力トランジスタT1のゲートに接続される側のN拡散領域をカソードとして形成される。寄生ダイオードD2aは、抵抗R2における出力端子OUTに接続される側のP拡散領域をアノードとし、N型半導体基板をカソードとして形成される。寄生ダイオードD2bは、抵抗R2における放電トランジスタMN2のバックゲートに接続される側のP拡散領域をアノードとし、N型半導体基板をカソードとして形成される。
【0062】
寄生ダイオードD8は、第1のNMOSトランジスタMN8のバックゲートをアノードとし、第1のNMOSトランジスタMN8における抵抗R10に接続される側のN拡散領域をカソードとして形成される。寄生ダイオードD8aは、第1のNMOSトランジスタMN8のバックゲートをアノードとし、N型半導体基板をカソードとして形成される。
【0063】
ここで、電源10を逆接続した場合における負荷駆動装置2の動作について説明する。電源10の逆接続時には、正極側電圧VBが保護トランジスタMN3のゲートに印加される。これによって、保護トランジスタMN3は導通状態になる。しかしながら、出力トランジスタT1が導通状態となる前に遷移期間がある。この遷移期間の間、出力端子OUTにおける電圧は、出力トランジスタT1に形成される寄生ダイオードの順方向電圧(0.7V程度)となる。なぜならば、出力トランジスタT1の寄生ダイオードが、一時的に順方向にバイアスされるからである。その後、出力トランジスタT1は導通状態となり、出力端子OUTにおける電圧は0V程度(出力トランジスタT1のオン抵抗×バッテリー逆接続の負荷電流)になる。
【0064】
電源10の逆接続時において、保護トランジスタMN3が導通状態となるまでの間、出力トランジスタT1のソース側の電荷は、一時的に抵抗R2及び寄生ダイオードD2を介して出力トランジスタT1のゲートに流れる。このときの動作について、さらに詳細に説明する。
【0065】
図3では、寄生ダイオードD2aのアノード側のノードはNcによって示され、寄生ダイオードD2bのアノード側のノードはNdによって示される。寄生バイポーラQ2のベースは、ノードNdに接続されている。寄生ダイオードD2a及びD2bのカソードは、寄生バイポーラQ2のエミッタと共通の領域に接続される。そのため、寄生ダイオードD2bのアノードとカソードの間に発生する電圧は、寄生バイポーラQ2のベースとエミッタの間の電圧となる。
【0066】
図3に示すように、電源10の逆接続時において、出力端子OUTから寄生ダイオードD2aを介して電源端子PWRに向けて電流が流れる。さらに、出力端子OUTから抵抗R2及び寄生ダイオードD2bを介して電源端子PWRに向けて電流が流れる。そのため、ノードNdの電圧は、抵抗R2の抵抗値と抵抗R2を流れる電流とによって決まるノードNcの電圧よりも低くなる。つまり、ノードNcの電圧は0.7V程度となるが、ノードNdの電圧は、抵抗R2の電圧降下によって0.5V程度となる。ここで、寄生バイポーラQ2のしきい値電圧は0.5Vより高い。これは、ノードNdの電圧が0.5V程度の場合は、寄生バイポーラQ2のベース・エミッタ間電圧がしきい値電圧を超えないことを意味している。そのため、本実施の形態では、寄生バイポーラQ2を介して接続される出力トランジスタT1のゲートと電源端子PWRとの間には、電流経路が形成されない。
【0067】
これにより、保護トランジスタMN3を介して出力トランジスタT1のゲートに流れ込む電荷は、寄生バイポーラQ2によって引き抜かれない。したがって、本実施の形態にかかる負荷駆動装置は、寄生バイポーラQ2の影響を受けることなく、保護トランジスタMN3を介して出力トランジスタT1のゲートに電荷を供給することができる。それにより、出力トランジスタT1は導通状態となる。
【0068】
一方、本実施の形態では、クランプダイオードD10が順方向バイアスされるため、電流制限抵抗R10及びクランプダイオードD10を介して接地端子GNDから電源端子PWRに電流が流れる。つまり、電流制限抵抗R10とクランプダイオードD10の間のノードには、クランプダイオードD10の順方向電圧(例えば、約0.7V)が発生する。
【0069】
第1のNMOSトランジスタMN8のゲートには、負極側電圧VSSが供給される。また、第1のNMOSトランジスタMN8のバックゲートには、保護トランジスタMN3のバックゲートが接続される。ここで寄生ダイオードD8は逆バイアスであるため、抵抗R10から寄生ダイオードD8を介して保護トランジスタMN3のバックゲートに向けて電流は流れない。その代わりに、保護トランジスタMN3のバックゲートには寄生ダイオードD8aを介して負極側電圧VSSが供給される。その結果、第1のNMOSトランジスタMN8は非導通状態を維持し、保護トランジスタMN3は導通状態になる。
【0070】
このように、第1のNMOSトランジスタMN8は、電源10の逆接続時において、出力トランジスタT1が導通状態となるまでの間も導通状態になることはない。これにより、保護トランジスタMN3を介して出力トランジスタT1のゲートに流れ込む電荷は、寄生バイポーラQ3によって引き抜かれない。
【0071】
電源10の逆接続時には、接地端子GNDの電位には出力トランジスタT1のゲート電圧よりも高電位が印加されるため、保護トランジスタMN3は正常な導通状態となる。したがって、電源10の正極側電圧VBから保護トランジスタMN3にて発生するオン電圧を差し引いた電圧が、出力トランジスタT1のゲートに印加される。それにより、出力トランジスタT1は導通状態となる。その後は、出力トランジスタT1は導通状態を維持する。
【0072】
出力トランジスタT1が導通状態の場合には、実質的に0Vに等しい電圧が出力端子OUTに供給される。したがって、ノードNdの電圧は実質的に0Vとなる。それにより、寄生バイポーラQ2の非導通状態は維持される。したがって、寄生バイポーラQ2の影響を受けて出力トランジスタT1が非導通状態となってしまうことはない。なお、保護トランジスタMN3のバックゲートとトランジスタMN8のバックゲート及びソースとを接続する信号線上の電圧は実質的に0Vであるため、寄生バイポーラQ3の非導通状態は維持される。したがって、寄生バイポーラQ3の影響を受けて出力トランジスタT1が非導通状態となってしまうこともない。
【0073】
上記の説明より、本実施の形態にかかる負荷駆動装置2は、電源10が正常に接続された場合の待機時において、第1のNMOSトランジスタMN8を導通する。それにより、本実施の形態にかかる負荷駆動装置2は、保護トランジスタMN3のバックゲートに対して接地端子GNDからの固定電位を供給する。そのため、寄生バイポーラQ4〜Q6のコレクタ・エミッタ間耐圧は電源10の最大印加電圧以上に維持される。つまり、本実施の形態にかかる負荷駆動装置2は、電源10の高電圧印加時においても寄生バイポーラQ4〜Q6を非導通状態に維持する。それにより、負荷駆動装置2は、消費電流の増大を抑制することができる。
【0074】
また、本実施の形態にかかる負荷駆動装置2は、出力トランジスタT1のゲートと出力端子OUTとの間にゲート放電回路14を有する。これにより、負荷駆動装置2は、仮に負荷11の接地電圧と負荷駆動装置2の接地端子との間に電位差がある場合であっても、通常動作時に出力トランジスタT1の非導通状態を確実に制御することができる。つまり負荷駆動装置2は、負荷11の接続形態によらず通常動作時における出力トランジスタT1の非導通状態の制御を確実に行うことができる。
【0075】
また、本実施の形態にかかる負荷駆動装置2は、放電トランジスタMN2とともに抵抗R2を備える。それにより、負荷駆動装置2は、電源10の逆接続時において寄生バイポーラQ2の非導通状態を維持することができる。そのため、負荷駆動装置2は、電源10の逆接続時において保護トランジスタMN3を確実に機能させることができる。つまり、負荷駆動装置2は、電源10の逆接続時において、保護トランジスタMN3を用いて出力トランジスタT1を精度良く導通状態にする。それにより、負荷駆動装置2は、当該トランジスタT1の発熱を抑制して負荷駆動装置2の破壊を防止することができる。
【0076】
実施の形態2
本発明の実施の形態2にかかる負荷駆動装置3について図面を参照して説明する。負荷駆動装置3は、実施の形態1におけるバックゲート制御回路17の変形例を示すバックゲート制御回路17bを有する。さらに負荷駆動装置3は、実施の形態1における逆接続保護回路15の変形例を示す逆接続保護回路15bを有する。負荷駆動装置3において負荷駆動装置2と同様のものについては、負荷駆動装置2と同じ符号を付して説明を省略する。
【0077】
負荷駆動装置3のバックゲート制御回路17bは、負荷駆動装置2のバックゲート制御回路17と比較して、電源10の逆接続時において、保護トランジスタMN3のバックゲートを低インピーダンスで出力端子OUTの電位にショートすることにより、より安定した動作を得ることができる。
【0078】
図5に、電源が正常に接続されている場合における負荷駆動装置3の回路図を示す。逆接続保護回路15bは、出力トランジスタT1のゲートと接地端子GNDとの間に接続される。逆接続保護回路15bは、保護トランジスタMN3及び抵抗(例えば拡散抵抗;第1の抵抗)R3を有する。保護トランジスタMN3では、ソース/ドレインの一方が出力トランジスタT1のゲートに接続され、ソース/ドレインの他方及びゲートが接地端子GNDに共通接続される。また、保護トランジスタMN3のバックゲートは、抵抗R3を介してバックゲート制御回路17bに接続される。電源10の逆接続時において、保護トランジスタMN3では、ドレインが接地端子GND、ソースが出力トランジスタT1のゲートに接続される。なお、抵抗R3は、前述した抵抗R2と同じ構造を有する。抵抗R3では、一方の端子が保護トランジスタMN3のバックゲートに接続され、他方の端子がバックゲート制御回路17bに接続される。
【0079】
バックゲート制御回路17bは、抵抗R3の他方の端子、出力端子OUT及び接地端子GNDとの間に設けられる。バックゲート制御回路17bは、電源10が正常に接続された状態では、保護トランジスタMN3のバックゲートに対して接地端子GNDの電圧に基づいた電圧を供給する。また、バックゲート制御回路17bは、電源10が逆接続された状態では、保護トランジスタMN3のバックゲートに対して出力端子OUTに基づいた電圧を供給する。
【0080】
バックゲート制御回路17bは、第1のNMOSトランジスタMN8及び第2のNMOSトランジスタ(第2のトランジスタ)MN9を有する。第1のNMOSトランジスタMN8は、電源10が正常に接続される状態では導通している。そのため、第1のNMOSトランジスタMN8は、保護トランジスタMN3のバックゲートに電源10の負極側電圧VSSを供給する。このとき、第2のNMOSトランジスタMN9は非導通状態となる。なお、本実施の形態では、第1のNMOSトランジスタMN8は、電流制限抵抗R10を介して接地端子GNDに接続されている。しかし、電源10が正常に接続された場合において、保護トランジスタMN3のバックゲートに流れる電流はごくわずかである。そのため、接地端子GNDから保護トランジスタMN3のバックゲートに至る経路での電圧変動は無視できる程度に小さい。
【0081】
より具体的には、第1のNMOSトランジスタMN8では、ソースが抵抗R3の他方の端子に接続され、ドレインが電流制限抵抗R10を介して接地端子GNDに接続され、ゲートが電源端子PWRに接続される。第2のNMOSトランジスタMN9では、ドレインが出力端子OUTに接続され、ソースが抵抗R3の他方の端子に接続され、ゲートが電流制限抵抗R10と接地端子GNDとの間のノードに接続される。
【0082】
ここで、寄生素子についてより具体的に説明するため、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15b、バックゲート制御回路17b及び出力トランジスタT1の断面図を図6に示す。図2に示す負荷駆動装置2の断面図と同様のものについては、負荷駆動装置2と同じ符号を付して説明を省略する。
【0083】
図6に示すように、抵抗R3はN型半導体基板上にP型の拡散領域を用いて形成される。図6に示す例の場合、抵抗R3では、両端に不純物濃度の高いP拡散領域によって抵抗の接続端子が形成される。そして、その接続端子間を接続する不純物濃度の低いP拡散領域によって抵抗部分が形成される。
【0084】
バックゲート制御回路17bの第2のNMOSトランジスタMN9は、第1のNMOSトランジスタMN8と実質的に同じ構造を有する素子によって形成される。
【0085】
そして、寄生バイポーラQ7は、第2のNMOSトランジスタMN9のバックゲートをベースとし、第2のNMOSトランジスタMN9における抵抗R3の他方の端子に接続される側のN拡散領域をエミッタとし、N型半導体基板をコレクタとして形成される。
【0086】
次に、電源10が正常に接続されている場合における負荷駆動装置3の動作について説明する。電源10が正常に接続されている状態においては、第1のNMOSトランジスタMN8は導通状態、第2のNMOSトランジスタMN9は非導通状態となる。そのため、保護トランジスタMN3のバックゲートには抵抗R3及び電流制限抵抗R10を介して負極側電圧VSSが印加される。この場合、接地端子GNDと出力トランジスタT1のゲート間に接続された保護トランジスタMN3は導通しない。つまり、保護トランジスタMN3は無効な状態となっている。
【0087】
このように負荷駆動装置3では、実施の形態1の負荷駆動装置2と同様に、保護トランジスタMN3のバックゲートに対して接地端子GNDから負極側電圧VSSが供給される。これにより、寄生バイポーラQ4〜Q7は、最大印加電圧まで非導通状態を維持する。つまり負荷駆動装置3は、寄生バイポーラQ4〜Q7に電流が流れないため、消費電流の増大を抑制することができる。
【0088】
続いて、電源10が逆接続された場合における負荷駆動装置3について説明する。電源10が逆接続された場合、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15b及びバックゲート制御回路17bを構成する素子において寄生素子が形成される。負荷駆動装置3は、これらの寄生素子を非導通にして、逆接続保護回路15bを介して出力トランジスタT1のゲートに電流を流す。電源10が逆接続された場合における負荷駆動装置の回路図を図7に示す。
【0089】
図7に示すように、電源10が逆接続された場合、接地端子GNDに電源10の正極側電圧VBが印加され、電源端子PWRに電源10の負極側端子VSSが印加される。このとき、逆接続保護回路15bには、寄生素子として、寄生ダイオードD3、D3a、D3b、寄生バイポーラQ3が形成される。バックゲート制御回路17bには、寄生ダイオードD8、D8aに加え、寄生ダイオードD9、D9aが形成される。なお、ゲート放電回路14に形成される寄生素子は、図3に示す回路と同様であるため、説明を省略する。
【0090】
この寄生素子についてより具体的に説明するため、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15b、バックゲート制御回路17b及び出力トランジスタT1の断面図を図8に示す。図8に示す断面図では、ゲート放電回路14、逆接続保護回路15b、バックゲート制御回路17b及び出力トランジスタT1が1つのN型半導体基板に形成される例を示す。
【0091】
図8に示すように、抵抗R2、抵抗R3、放電トランジスタMN2、保護トランジスタMN3、第1のNMOSトランジスタMN8、第2のNMOSトランジスタMN9及び出力トランジスタT1は、それぞれ、図6に示した負荷駆動装置3と実質的に同じ構造を有する。
【0092】
寄生ダイオードD3は、保護トランジスタMN3のバックゲートをアノードとし、保護トランジスタMN3における出力トランジスタT1のゲートに接続される側のN拡散領域をカソードとする。つまり、寄生ダイオードD3では、保護トランジスタMN3のバックゲートにアノードが接続され、出力トランジスタT1のゲートにカソードが接続される。
【0093】
寄生ダイオードD3aでは、アノードが抵抗R3のバックゲート制御回路17b側の端子に接続され、カソードが電源端子PWRに接続される。寄生ダイオードD3bでは、アノードが抵抗R3における保護トランジスタMN3のバックゲート側の端子に接続され、カソードが電源端子PWRに接続される。寄生バイポーラQ3では、コレクタが保護トランジスタMN3における出力トランジスタT1のゲート側のN拡散領域に接続され、ベースが保護トランジスタMN3のバックゲートに接続され、エミッタが電源端子PWRに接続される。
【0094】
寄生ダイオードD9では、第2のNMOSトランジスタMN9のバックゲートにアノードが接続され、第2のNMOSトランジスタMN9における出力端子OUTに接続される側のN拡散領域にカソードが接続される。寄生ダイオードD9aでは、第2のNMOSトランジスタMN9のバックゲートにアノードが接続され、N型半導体基板にカソードが接続される。なお、寄生ダイオードD8、D8a、D2、D2a、D2b及び寄生バイポーラQ2は、図4の場合と同様であるため説明を省略する。
【0095】
ここで、第1のNMOSトランジスタMN8は、実施の形態1の負荷駆動装置2と同様に、非導通状態を維持する。一方、第2のNMOSトランジスタMN9は導通状態を維持する。その理由について説明する。第2のNMOSトランジスタMN9は、ゲートに正極側電圧VBが供給される。また、第2のNMOSトランジスタMN9は、バックゲートに保護トランジスタMN3のバックゲートが抵抗R3を介して接続される。ここで寄生ダイオードD9は逆バイアスであるため、出力端子OUT側から寄生ダイオードD9を介して保護トランジスタMN3のバックゲートに向けて電流は流れない。その代わりに、寄生ダイオードD9aを介して負極側電圧VSSが供給される。それにより、第2のNMOSトランジスタMN9及び保護トランジスタMN3は導通状態になる。
【0096】
第1のNMOSトランジスタMN8は、電源10の逆接続時において、出力トランジスタT1が導通状態となるまでの間も導通状態になることはない。これにより、保護トランジスタMN3を介して出力トランジスタT1のゲートに流れ込む電荷は、寄生バイポーラQ3によって引き抜かれない。
【0097】
しかしながら、電源10が逆接続された場合において、出力トランジスタT1が導通状態となるまでの間、第2のNMOSトランジスタMN9が導通状態を示す期間が存在する。このとき、出力端子OUTから保護トランジスタMN3のバックゲートに対して電流経路が形成される。
【0098】
このとき、寄生ダイオードD3aは順方向電圧が高い状態(例えば、約0.7V)に維持される。しかし、寄生ダイオードD3bは、抵抗R3によって電流が制限されているため、順方向電圧が低い状態(例えば、約0.5V以下)に維持される。したがって、寄生ダイオードD3a、D3bの働きにより、寄生バイポーラQ3が導通状態になることはない。これにより、保護トランジスタMN3を介して出力トランジスタT1のゲートに流れ込む電荷は、寄生バイポーラQ3によって引き抜かれない。
【0099】
電源10が逆接続された場合には、接地端子GNDの電位には出力トランジスタT1のゲート電圧よりも高電位が印加されるため、保護トランジスタMN3は正常な導通状態となる。したがって、電源10の正極側電圧VBから保護トランジスタMN3にて発生するオン電圧を差し引いた電圧が、出力トランジスタT1のゲートに印加される。それにより、出力トランジスタT1は導通状態となる。その後は、出力トランジスタT1は導通状態を維持する。このように、本実施の形態にかかる負荷駆動装置3においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0100】
実施の形態3
図9に実施の形態3にかかる負荷駆動装置4の回路図を示す。また、図10に実施の形態3にかかる負荷駆動装置4を構成するデバイスの断面図を示す。また、図11に電源逆接続時の負荷駆動装置4の回路図を示す。また、図12に電源逆接続時の負荷駆動装置4を構成するデバイスの断面図を示す。
【0101】
負荷駆動装置4は、負荷駆動装置2の第1のNMOSトランジスタMN8を拡散抵抗(第2の抵抗)R4に置き換えた変形例であり、負荷駆動装置2よりも少ない構成素子で機能を実現できる。
【0102】
負荷駆動装置4のバックゲート制御回路17cは、抵抗R4を有する。より具体的には、抵抗R4では、一方の端子がダイオードD10のアノードに接続され、他方の端子が保護トランジスタMN3のバックゲートに接続される。なお、抵抗R4には、寄生素子として、寄生ダイオードD4a、D4bが形成される。その他の寄生素子は図1の場合と同様であるため、説明を省略する。
【0103】
より具体的には、寄生ダイオードD4aでは、抵抗R4におけるダイオードD10のアノード側の端子にアノードが接続され、電源端子PWRにカソードが接続される。寄生ダイオードD4bでは、抵抗R4における保護トランジスタMN3のバックゲート側の端子にアノードが接続され、電源端子PWRにカソードが接続される。
【0104】
次に、負荷駆動装置4の動作について説明する。ここで、保護トランジスタMN3のバックゲートは抵抗R4及び抵抗R10を介して接地端子GNDに接続されている。そのため、電源10が正常に接続された場合には、保護トランジスタMN3は非導通状態を示す。また、寄生バイポーラQ3のベースには抵抗R4及び抵抗R10を介して接地端子GNDの電圧(電源10の負極側電圧VSS)が供給される。そのため、電源10が高電圧の状態においても、寄生バイポーラQ3は非導通状態を示す。また、寄生ダイオードD4a、D4bは、逆バイアスされているため非導通状態を示す。つまり、負荷駆動装置4は、電源10が正常に接続に接続された場合の待機時において、寄生バイポーラQ3に電流が流れないため、消費電流の増大を抑制することができる。
【0105】
電源10が逆接続された場合には、接地端子GNDから抵抗R10を介してダイオードD10に電流経路が形成される。また、接地端子GNDから抵抗R10を介して寄生ダイオードD4aに電流経路が形成される。ここで、ダイオードD10のアノードの電圧は順方向電圧(例えば0.7V)となる。同様に寄生ダイオードD4bにも接地端子GNDから抵抗R10及び抵抗R4を介して電流経路が形成される。しかし、この場合、寄生ダイオードD4bに流れる電流は抵抗R4によって制限される。そのため、寄生ダイオードD4aに流れる電流よりも寄生ダイオードD4bに流れる電流が小さくなる。つまり、寄生ダイオードD4bの順方向電圧は0.7Vよりも小さくなる(例えば0.5V)。それにより、保護トランジスタMN3のバックゲートには低電位が供給される。その結果、保護トランジスタMN3は導通状態となる。つまり、出力トランジスタT1は、保護トランジスタMN3を介してゲートに接地端子GNDからの電荷が供給されるため、導通状態となる。また、寄生ダイオードD4bの順方向電圧が0.5V程度であるため、寄生バイポーラQ3は非導通状態となる。そのため、寄生バイポーラQ3によって出力トランジスタT1のゲートから電荷を引き抜かれることはなく、出力トランジスタT1は導通状態を維持する。このように、本実施の形態にかかる負荷駆動装置4においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0106】
以上により、上記実施の形態にかかる負荷駆動装置は、電源10が逆接続された場合において、出力トランジスタT1を導通させることにより、当該出力トランジスタの発熱を抑制して負荷駆動装置の破壊を防止することができる。さらに、本実施の形態にかかる負荷駆動装置は、電源10が正常に接続された場合の待機時において、当該負荷駆動装置が許容する最大電源電圧で動作した場合でも、寄生バイポーラの非導通状態を維持し、消費電流の増大を抑制することができる。
【0107】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。上記実施の形態では、ゲート放電回路、逆接続保護回路、バックゲート制御回路及び出力トランジスタが1つの半導体基板上に形成される例を説明したが、これに限られない。つまり本発明は、1つの半導体基板にゲート放電回路、逆接続保護回路、バックゲート制御回路及び出力トランジスタが形成されるものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0108】
2〜4 負荷駆動装置
10 電源
11 負荷
12 ドライバ回路
15、15b 逆接続保護回路
14 ゲート放電回路
17、17b、17c バックゲート制御回路
D2、D2a、D2b 寄生ダイオード
D3、D3a、D3b 寄生ダイオード
D4a、D4b 寄生ダイオード
D8、D8a 寄生ダイオード
D9、D9a 寄生ダイオード
D10 クランプダイオード
MN8 第1のNMOSトランジスタ
MN9 第2のNMOSトランジスタ
MN2 放電トランジスタ
MN3 保護トランジスタ
Q1〜Q7 寄生バイポーラ
R2〜R4 拡散抵抗
R10 電流制限抵抗
T1 出力トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電源ラインと出力端子との間に接続された出力トランジスタと、
前記出力端子と第2の電源ラインとの間に接続された負荷と、
前記出力トランジスタのゲートと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、前記第1及び前記第2の電源ライン間に接続される電源の極性が逆になった場合に前記出力トランジスタを導通状態にする保護トランジスタと、
前記電源の極性が正常の場合に前記第2の電源ラインと前記保護トランジスタのバックゲートとを導通状態に制御するバックゲート制御回路と、を備えた負荷駆動装置。
【請求項2】
前記バックゲート制御回路は、
前記電源の極性が逆の場合には、前記第1の電源ラインの電圧に応じた電圧を前記保護トランジスタのバックゲートに対して供給することを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項3】
前記バックゲート制御回路は、
前記第2の電源ラインと前記保護トランジスタのバックゲートとの間の導通/非導通を前記第1の電源ラインの電圧に応じて制御する第1のトランジスタを備えた請求項1又は2に記載の負荷駆動装置。
【請求項4】
前記出力トランジスタ、前記保護トランジスタ及び前記バックゲート制御回路は、N型半導体基板上に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の負荷駆動装置。
【請求項5】
前記バックゲート制御回路と前記保護トランジスタのバックゲートとの間に設けられた第1の抵抗をさらに備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載の負荷駆動装置。
【請求項6】
前記第1の抵抗は、拡散抵抗であることを特徴とする請求項5に記載の負荷駆動装置。
【請求項7】
前記出力トランジスタ、前記保護トランジスタ、前記第1の抵抗及び前記バックゲート制御回路は、N型半導体基板上に形成されることを特徴とする請求項5又は6に記載の負荷駆動装置。
【請求項8】
前記バックゲート制御回路は、
前記出力端子と前記保護トランジスタのバックゲートとの間の導通/非導通を前記第2の電源ラインの電圧に応じて制御する第2のトランジスタをさらに備えた請求項1〜7のいずれか一項に記載の負荷駆動装置。
【請求項9】
前記バックゲート制御回路は、
前記第2の電源ラインと前記保護トランジスタのバックゲートとの間に設けられた第2の抵抗を備えた請求項1又は2に記載の負荷駆動装置。
【請求項10】
前記第2の抵抗は、拡散抵抗であることを特徴とする請求項9に記載の負荷駆動装置。
【請求項11】
前記出力トランジスタ、前記保護トランジスタ、前記第2の抵抗及び前記バックゲート制御回路は、N型半導体基板上に形成されることを特徴とする請求項9又は10に記載の負荷駆動装置。
【請求項12】
前記バックゲート制御回路と前記第2の電源ラインとの間に設けられた電流制限抵抗と、
前記電流制限抵抗にアノードが接続され、前記第1の電源ラインにカソードが接続される保護ダイオードと、をさらに備えた請求項1〜11のいずれか一項に記載の負荷駆動装置。
【請求項13】
前記出力トランジスタのゲート及びソースの間に接続され、前記出力トランジスタを非導通にする場合に、前記出力トランジスタのゲート及びソースの間を導通する放電トランジスタと、
拡散抵抗であって、前記放電トランジスタのバックゲートと前記出力トランジスタのソースとの間に接続される第3の抵抗と、をさらに備えた請求項1〜12のいずれか一項に記載の負荷駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−101188(P2011−101188A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−254361(P2009−254361)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】