貨物追跡用携帯端末および貨物追跡システム
【課題】
貨物の最新のステータスを、安価に簡易なシステムでリアルタイムに取得する。
【解決手段】
カメラ機能、バーコード解析機能、通信機能を有する携帯端末を用い、配送伝票上のバーコードで表示されている各荷物のIDを取得する。取得したIDに対応づけて、最新のステータスを、携帯電話の通信機能を用いてサーバに送信する。
貨物の最新のステータスを、安価に簡易なシステムでリアルタイムに取得する。
【解決手段】
カメラ機能、バーコード解析機能、通信機能を有する携帯端末を用い、配送伝票上のバーコードで表示されている各荷物のIDを取得する。取得したIDに対応づけて、最新のステータスを、携帯電話の通信機能を用いてサーバに送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話や通信機能を備えたPDAなどの携帯端末を利用した貨物追跡技術に関する。特に、カメラ機能、バーコード読取機能、Java(登録商標)アプリケーション機能を備えた携帯端末を利用した貨物追跡技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運輸会社にて貨物追跡サービスを行う場合、大掛かりな貨物追跡システムを構築し、専用の端末で配送伝票のバーコードを読み取ることによって、各ステータス毎の登録を行っていた。しかしながら、バーコード読み取り機能を有する端末に通信機能がなかったため、運輸会社の貨物追跡システムから離れた場所でのステータスの更新、例えば、最終的な配達先での処理状況の登録は、その場で行うことができなかった。
【0003】
このようなシステムでは、配達員が所持するバーコード読み取り機能を有する携帯端末にデータを蓄積しておいて、運輸会社の事務所へ戻ってから、サーバにそのデータを送信するという方法をとっていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
配達員は、運輸会社の貨物追跡システムの端末を有するセンタに戻るのは一日に1回ということも多く、各荷物の配送ステータスがサーバに反映されるまでの時間的なギャップが大きく、顧客からの問い合わせに的確に回答することが難しかった。
【0005】
これを解決するものとして、携帯電話を用いて、配達先での処理状況をその場で登録し、貨物追跡システムのサーバに携帯電話のデータ通信機能を用いて送信する技術がある(例えば、特許文献2参照。)。ここでは、配達員が所持する携帯電話に、その配達員が配達する配達荷物の識別番号を予め登録しておき、各配達荷物の処理時に登録された識別番号の中から該当する識別番号を選び出し、処理の状況を登録し、送信する。
【0006】
【特許文献1】特開2002−56064号公報
【特許文献2】特開2002−87555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、携帯電話を使った上記システムの場合、配達員は、大量の配達貨物の識別番号を目で読み取り、合致する識別番号を、携帯電話機の表示装置という小さなエリアから見つけなければならない。一般的に貨物追跡用の識別番号は桁数も多く、このような作業は大きな負担となる。例えば、配達した荷物と違う荷物のステータスを配達完了としてしまうこともありえる。
【0008】
一方で、バーコードリーダを有する専用端末を用いるシステムでは、上記のように時間的なギャップがあるとともに、その導入コストが非常に大きいという問題がある。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、導入コストを抑えながら精度の高い貨物追跡サービスを実現する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、運輸会社が各荷物のステータス情報を管理するサーバにアクセス可能な貨物追跡用携帯端末であって、既存の携帯端末の機能を用いて、最新の荷物のステータスを取得可能な貨物追跡用携帯端末を提供する。
【0011】
具体的には、貨物追跡用携帯端末であって、各貨物に付与されている識別情報を撮影する撮影手段と、前記撮影手段において撮影した前記識別情報の画像を解析して当該識別情報を抽出する識別情報解析手段と、前記識別情報を有する貨物の最新のステータスの入力を受け付けるステータス入力受付手段と、前記受け付けた最新のステータスを当該貨物の識別情報とともに、前記サーバに送信する通信手段と、を備えることを特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、導入コストを抑えながら精度および顧客満足度の高い貨物追跡サービスを実現する技術を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明を適用した実施形態の貨物追跡システム10のシステム構成の一例である。本図に示すように、本実施形態の貨物追跡システム10は、携帯電話やPDAなどの携帯端末11と、運輸会社の事務所などに設置される貨物追跡センタ13と、通信網12とからなる。
【0015】
本実施形態では、携帯端末11として、携帯電話を使う場合を例に挙げて説明する。従って、通信網12は、携帯電話サービス提供各社によるキャリア網(キャリアネットワーク)となる。
【0016】
貨物追跡センタ13は、貨物追跡に必要なデータ、アプリケーションを保持管理し、そのために必要な、配送計画入力サーバ131と、貨物追跡サーバ132とを備える。
【0017】
配送計画入力サーバ131は、初期入力機能部136を備え、依頼を受けた荷物の配送計画135の入力を受け付ける。本実施形態においては、配送計画135は、各荷物に付与された配送伝票に記載された情報であり、例えば、荷物の配送伝票上のID、依頼主の住所氏名、届け先の住所氏名、受付日、配達予定日、配達指定時間、荷物の品名などの荷物情報である。これらは、運輸会社の事務所にて作業員により登録される。また、荷物情報とともに、荷物の配送状況を示す配送ステータスも登録される。初期入力機能部136を介して入力を受け付ける時点では、集荷依頼を受けた時点であるため、配送ステータスとして、集荷完了を示すステータスが登録される。
【0018】
貨物追跡サーバ132は、貨物の追跡、すなわち、現在の最新のステータスを管理するサーバで、配送ステータス管理テーブル133と、ステータス制御部134と、通信端末フェース137とを備える。
【0019】
配送計画入力サーバ131において、配送計画135の入力を受け付けると、配送ステータス管理テーブル133に登録される。
【0020】
ステータス制御部134は、配送ステータス管理テーブル133を管理する。配送ステータス管理テーブル133には、上記の配送計画入力サーバ131の初期入力機能部136を介して、最初に各荷物のデータガ登録される。その後、各荷物のステータスが変更になる度に、このステータス制御部134が、通信インタフェース137を介して荷物のIDとともに受け取った最新のステータスを示す配送ステータス情報により、当該配送ステータス管理テーブル133を更新する。配送ステータス管理テーブル133の構成の例は、後述する。
【0021】
また、ステータス制御部134は、通信網12、通信インタフェース137を介して、携帯端末11から、IDを受け取ると、配送ステータス管理テーブル133を検索し、該当するIDに対応付けて登録されている荷物情報および配送情報を、送信元の携帯端末11に送信する。
【0022】
通信インタフェース137は、貨物追跡サーバ132からキャリア網である通信網12を介して携帯端末11と通信する際のインタフェース制御を行う。
【0023】
なお、貨物追跡センタ13は、サービスの形態によって運用主体が変わってくる。運輸会社が単体でサーバの立上げ、運用を行う場合には、貨物追跡センタ13は運輸会社事務所が運用主体となる。また、外部に運用を委託する場合には、貨物追跡センタ13はASP(Application Service Provider)サービスとして提供される。
【0024】
携帯端末11は、カメラ機能部111、バーコード解析機能部112、ステータス管理機能部115、登録用データバッファ116、Java(登録商標)アプリケーション部114、通信インタフェース117を備える。
【0025】
カメラ機能部111は配送伝票のバーコードを撮影し、バーコード解析機能部112は、カメラ機能部111が撮影したバーコードからIDを解析するといった解析処理を行う。これらの機能部は、一般の携帯電話機に実装されている機能であるため、ここでは、詳細に説明しない。
【0026】
ステータス管理機能部115は、荷物の配送ステータス情報の一覧である配送ステータスリスト113を備える。Javaアプリケーション部114からの要求に従って、Javaアプリケーション部114に受け渡す。配達員等は、配送ステータスリスト113に登録されている一覧から、取扱い中の荷物の最新のステータスを選択し、当該貨物のステータスとして登録する。詳細は後述する。
【0027】
登録用データバッファ116は、作業中の荷物の荷物情報および最新のステータスを一時的に保持するバッファ領域である。
【0028】
Javaアプリケーション部114は、予め登録されている貨物追跡システムのアプリケーションであり、カメラ機能部111、バーコード解析機能部112、ステータス管理機能部115、登録用データバッファ116を制御する。本実施形態では、携帯電話機に一般に搭載されているJavaの実行環境およびJavaアプリケーションを例にあげて、以下説明を行うが、もちろん、OS、ソフトウェアの種類は、これに限られない。
【0029】
通信インタフェース117は、携帯端末11からキャリア網である通信網12を介して貨物追跡センタ13と通信する際のインタフェース制御を行う。一般の携帯電話機のデータ通信のためのインタフェース機能と同様である。
【0030】
次に、携帯端末11上で管理される配送ステータスリスト113について説明する。配送ステータスリストは、予め各配達員の使用する携帯端末11に保持される。図2は携帯端末11上で管理する配送ステータスリストの一例である。
【0031】
本図に示すように、配送ステータスリストは、各リストを識別する識別子である識別子登録部113aと、配送ステータス項目が格納される配送ステータス項目格納部113bと、配送ステータス項目に対応して、表示画面に表示される内容が登録される表示データ登録部113cとを備える。
【0032】
本実施形態では、配送ステータスとして、例えば、全部で7種類用意している。集荷完了(S1001)は、ご依頼主から配送依頼を受け、ご依頼主の自宅や最寄りのコンビニエンスストア等まで行き集荷を完了したという状態である。入荷登録完了(集荷地センタ)(S1002)は、集荷完了したトラックが、その地域の集荷センタに到着し、入荷の手続きを完了したという状態である。積込登録完了(集荷地センタ)(S1003)は、入荷手続き完了後、配送先ごとに荷物が仕分けされ、行き先ごとの路線便トラックに荷物の積込みが完了した状態である。配送中(S1004)は、集荷地と配送地を結ぶ長距離路線便による配送中の状態である。入荷登録完了(配送地センタ)(S1005)は、路線便トラックが到着し、配送地域の集荷センタに到着して、入荷の手続きが完了した状態である。積込登録完了(配送地センタ)(S1006)は、入荷手続き完了後、配送先ごとに荷物が仕分けされ、地域トラックに荷物の積込みが完了した状態である。配送完了(S1007)は、配送先に荷物をお届けし、配送先の荷物を受け取りが完了した状態である。
【0033】
次に、配送ステータスの画面表示に表示される表示データ例について説明する。
【0034】
S1011は、集荷完了(S1001)を示すステータスで、入荷登録処理完了を示すものとして、表示画面に表示される情報である。これは、集荷完了という表記にご依頼主名を組み合わせたものである。ご依頼主名は、配送ステータス管理テーブルから、バーコード情報の解析結果を取得してその中から取り出したものである。
【0035】
S1012は、入荷登録完了(S1002)を示すステータスとして、表示画面に表示される情報である。入荷登録完了という表記の前に集荷地センタ名称を付加したものである。集荷地センタ名は、集荷地のトラックの乗務員が有する携帯端末の固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0036】
S1013は、積込登録完了(S1003)を示すステータスで、路線便のトラックへの荷物積み込み完了状態を報告するものとして、表示画面に表示される情報である。積込完了という表記の前に、集荷地センタ名称を付加したものである。集荷地センタ名は、幹線路線便のトラックの乗務員が使用する端末の固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0037】
S1015は、入荷登録完了(S1005)を示すステータスで、配送地での入荷登録完了状態を報告するものとして表示画面に表示される情報である。入荷登録完了という表記の前に、配送地センタ名称を付加したものである。配送地センタ名は、幹線路線便のトラックの乗務員が使用する端末の固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0038】
S1016は、積込登録完了(S1006)を示すステータスで、配送地でのトラックへの荷物積み込み完了状態を報告するものとして表示画面に表示される情報である。積込登録完了という表記の前に、配送地センタ名称を付加したものである。配送地センタ名称は、配送地のトラックの乗務員、すなわち、配達員の携帯端末固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0039】
S1017は、配送完了(S1007)を示すステータスで、配送が完了したことを示すものとして表示画面に表示される情報である。配送完了という表記に、お届け先名称を組み合わせたものである。お届け先名称は、配送ステータス管理テーブルから、バーコード情報の解析結果を取得してその中から抽出したものである。
【0040】
その他、お届け先に持参したにもかかわらず、不在等の理由で持ち帰った場合などを示す、持ち帰りなどのステータスがあってもよい。
【0041】
次に、貨物追跡センタ13の貨物追跡サーバ132において管理される配送ステータス管理テーブル133について説明する。図3は配送ステータス管理テーブル133の一例である。
【0042】
本図に示すように、配送ステータス管理テーブル133は、各項目を識別する識別子が格納される識別子格納部133aと、項目名が格納される項目名格納部133bと、各項目毎の情報が登録されるデータ登録部133cとを備える。
【0043】
本実施形態では、一例として、配送ステータス管理テーブル133の項目種類として28種を説明する。もちろん、配送ステータス管理テーブル133で管理する項目は、これに限られない。
【0044】
T1101は配送伝票のIDである。これが本テーブルにおける主キーとなり、各荷物情報を一意に特定するために必要となる情報である。T1102はご依頼主から配送の注文を頂いた日付である。T1103はお届け先に配達する日付、T1104はその時間帯である。T1105からT1108は、お届け先に関する情報で、T1105はお届け先の連絡先電話番号、T1106はお届け先の郵便番号、T1107はお届け先の住所、T1108はお届け先の氏名である。T1109からT1112は、ご依頼主に関する情報で、T1109はご依頼主の連絡先電話番号、T1110はご依頼主の郵便番号、T1111はご依頼主の住所、T1112はご依頼主の氏名である。
【0045】
T1113は、配送する荷物の品名であり、T1114からT1121までは、配送オプションの関連で、T1114は配送する荷物がワレモノであるかどうかの指定であり、T1115は配送する荷物がナマモノであるかどうかの指定であり、T1116は配送する荷物がクール冷凍の必要があるかどうかの指定であり、T1117は配送する荷物がクール冷蔵の必要があるかどうかの指定である。T1118は配送する荷物がゴルフクラブ一式であるかどうかの指定であり、T1119はゴルフプレー日の指定である。T1120は配送する荷物がスキー道具一式であるかどうかの指定である。T1121は空港利用時の空港を指定するものである。T1122は、配送する荷物の配送先センタのコードを指定するものである。T1123はご依頼主から集荷依頼を受けているか、持込みを希望しているかを表す指定である。T1124は配送する荷物のサイズであり、縦、横、高さの長さの合計センチメートル単位で選択する指定である。T1125は、荷物を配送するための運賃である。T1126は、集荷場所がコンビニエンスストア等の場合に指定するコードである。T1127は、実際に取扱店においてご依頼主から配送注文を頂き対応した者の氏名である。T1128は、伝票番号における現在の配送ステータスを格納するものである。
【0046】
次に、上記各項目としてデータ登録部133cに登録される実際のデータ例について説明する。
【0047】
T1129は伝票番号の指定例である。運輸会社で管理している伝票番号IDが格納されている例となっている。T1130はご依頼主から配送の注文を頂いた日付であり、YY−MM−DD形式で格納する。T1131はお届け先に配達する日付であり、YY−MM−DD形式で格納する。T1132はその時間帯であり、運輸会社のお届け時間帯指定サービスの区切りに合せた格納例となっている。T1133はお届け先の連絡先電話番号の例であり、T1134はお届け先の郵便番号の例であり、T1135はお届け先の住所の例であり、T1136はお届け先の氏名の例である。T1137はご依頼主の連絡先電話番号の例であり、T1138はご依頼主の郵便番号の例であり、T1139はご依頼主の住所の例であり、T1140はご依頼主の氏名の例である。
【0048】
T1141は、配送する荷物の品名の例であり、ご依頼主から頂いている品名を入力するものである。T1142は配送する荷物がワレモノであるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、T1143は配送する荷物がナマモノであるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、T1144は配送する荷物がクール冷凍の必要があるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、T1145は配送する荷物がクール冷蔵の必要があるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものである。T1146は配送する荷物がゴルフクラブ一式であるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、有りの場合、T1147はゴルフプレー日の指定の例である。T1148は配送する荷物がスキー道具一式であるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものである。T1149は空港利用時の空港を指定するもので届け先の空港を指定するものである。T1150は、配送する荷物の配送先センタのコードを指定する例である。T1151はご依頼主から集荷依頼を受けているか、持込みを希望しているかを表す指定であり集荷依頼を受けている場合の例である。T1152は配送する荷物のサイズであり、縦、横、高さの長さの合計で80cm以下であることを指定している例である。T1153は、荷物を配送するための運賃の例である。T1154は、集荷場所がコンビニエンスストア等の場合に指定するコード例である。T1155は、実際に取扱店においてご依頼主から配送注文を頂き対応した者の氏名の例である。T1156は、伝票番号における現在の配送ステータスとして、「配送中」を格納している例である。
【0049】
次に、上記携帯端末11の各機能が、本実施形態においてどのように用いられるか、配達員等が配達先などで、荷物の最新のステータスの登録を行う処理に沿って説明する。図4は本実施形態の貨物追跡システム10において、配達員が配達先などで、自身が保有する携帯端末11を用いて取り扱っている荷物の最新のステータスを登録する際の処理フローである。
【0050】
まず、Javaアプリケーション部114は、携帯端末11に予め備えられたボタンを介して配達員からの指示を受け付け、Javaアプリケーションを起動する(ステップS201)。
【0051】
次に、携帯端末11に予め備えられたボタンを介して配達員からの指示を受け付け、Javaアプリケーション部114は、カメラ機能部111に、配達伝票のバーコードを撮影させる(ステップS202)。具体的には、Javaアプリケーションが起動されることによってメイン画面が携帯端末11の画面に表示される。その中にある伝票読取を指示するボタンの選択を受け付けることで、カメラ機能部111は起動される。
【0052】
カメラ機能部111での撮影処理後、Javaアプリケーション部114は、バーコード解析機能部112に、ステップS202において撮影されたバーコードを解析させ、バーコードのIDを取得する(ステップS203)。読み取ったバーコードを解析し、IDを取得する処理は、既存の技術であるため、ここでは詳細に説明しない。
【0053】
その後、Javaアプリケーション部114は、ステップS203で取得したIDを、携帯端末11の通信機能を用いて、通信網12を介して貨物追跡センタ13の貨物追跡サーバ132に送信することにより、当該IDに対応づけて貨物追跡センタ13の配送ステータス管理テーブル133に格納されている荷物情報および配送ステータス情報を要求する。
【0054】
そして、要求に応じて、荷物情報および配送ステータス情報を受け取ると、送信したIDに関連づけて登録用データバッファ116に登録し、その後、ステータス管理機能部115に、配送ステータス情報を、最新のものに更新させる(ステップS204)。
【0055】
ここで、後述する蓄積送信方式を使用する場合は、ステップS202からステップS204の処理を繰り返し、登録用データバッファ116に複数のIDに係るデータを登録する。
【0056】
次に、Javaアプリケーション部114は、携帯端末11の通信機能を用いて、ステップS204において登録用データバッファ116に登録したデータ(IDおよび更新後の配送ステータス情報)を、通信網12を介して貨物追跡センタ13に送信する(ステップS205)。
【0057】
貨物追跡センタ13では、貨物追跡サーバ132が、IDおよび配送ステータス情報を受け取り、ステータス制御部134に、それを用いて配送ステータス管理テーブル133を更新させる(ステップS206)。
【0058】
以上のように、本実施形態によれば、配達員に過度の負荷を与えることなく、リアルタイム性の高い配送ステータス更新が可能となる。
【0059】
なお、上記処理では、各荷物に関し、1件ずつ貨物追跡センタ13へ情報を送信しているが、複数件蓄積して一括送信する方法も可能とする。この場合は、ステップS204(ステータス情報登録)まで完了した時点で、追加の登録要求の有無の入力を受け付ける画面を携帯端末11の表示部に表示する。配達員から、追加登録を行う指示を受け付けると、ステップS202(伝票バーコードを撮影)に移行する。配達員から追加登録を行わない旨の指示を受け付けると、ステップS205に移行する。
【0060】
このように、追加したい件数分、ステップS202(伝票バーコードを撮影)からステップS204(ステータス情報登録)までを繰り返すことによって、複数の荷物情報および配送ステータス情報を、登録用データバッファ116に蓄積後、ステップS205に進むことにより、一括して送信することができる。
【0061】
なお、以後、本明細書では、1件ずつ貨物追跡サーバ132にデータを送信する方式を、1件送信方式、多数件の配送ステータスを登録用データバッファ116に蓄積後、まとめて送信する方式を、蓄積送信方式と呼ぶ。
【0062】
また、本実施形態では、ステップS203においてIDを取得した後、そのIDを貨物追跡センタ13に送信し、当該IDに対応付けて登録されている荷物情報等の返信を受け、内容を確認してから、最新のステータスの入力を行っている。しかし、この確認処理はなくてもよい。
【0063】
すなわち、IDを取得した後、すぐに、最新のステータスの入力を行い、IDとともに最新のステータスを貨物追跡センタ13に送信するよう構成してもよい。
【0064】
次に、上記処理時における、携帯端末11における画面遷移について説明する。図5は携帯端末11で実行されるJavaアプリケーションの画面遷移図である。これらの画面遷移は、Javaアプリケーション部114により制御される。
【0065】
画面31はJavaアプリケーションが格納されているJavaライブラリ画面である。311はJavaアプリケーションが格納される領域であり、貨物追跡システムアプリケーションは、プレインストール等されているアプリケーション群の一つとして存在するものである。312はアプリケーションの追加や削除の指示を受け付けるためのサブメニューボタンであり、313は、貨物追跡システムアプリケーションを起動する指示を受け付けるための実行ボタンである。
【0066】
画面32は貨物追跡システムアプリケーションを実行した際に表示される貨物追跡システムメイン画面である。321は伝票読み取りなどの必要な機能の選択を受け付けるためのシステムメニューである。322は321で指定したメニューの実行の指示を受け付けるための実行ボタンであり、323は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0067】
画面33は、システムメニュー321から伝票読み取りメニューの選択の指示を受け付けた際に表示されるバーコード撮影用画面である。伝票読み取りメニューにおいて、実行ボタン322を介して伝票読み取りの指示を受け付けると、カメラ機能部111が起動され、本画面が表示される。なお、331はカメラの撮影フィールドであり、配送伝票のバーコード部分334の全体が収まるように、カメラをセットする必要がある。332は、撮影フィールドにバーコードをセットした状態で撮影を実行する指示を受け付けるための撮影ボタンであり、333は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。334は、カメラ機能部111のファインダ部に捕らえられている配送伝票に印刷されているバーコードである。この状態で撮影の指示を受け付けることにより、カメラ機能部111によりバーコードが撮影され、バーコード解析機能部112により、撮影されたバーコード情報の解析処理が実行される。
【0068】
画面34はバーコードの解析画面である。ここでは、Javaアプリケーション部114は、バーコードをカメラ機能111に撮影させた後、バーコード解析機能部112に、携帯端末11内でバーコードを解析させ、バーコードIDを取得し、その結果を貨物追跡サーバ132へ送信する。この間、画面34が表示される。341はバーコードの解析経過を表示するプログレスバーであり、342は現在の処理ステータスを表示するメッセージであり、343は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0069】
画面35は配送ステータス登録画面である。貨物追跡サーバ132へバーコード解析結果を送信し、その応答を受信した際に、受信した荷物情報および配送ステータス情報が表示される。本表示により、配達員は、撮影した配送伝票の情報が正しいことを確認することが出来る。351は荷物情報および配送ステータス情報を表示するフィールドである。
【0070】
フィールド351は、新たな配送ステータスを入力可能なリストボックス355を備える。リストボックス355には、配送ステータスリスト113に登録されている、荷物の各ステータスがメニュー形式で表示される。配達員は、現状の配送ステータスをリストボックス355に表示されるメニューから選択し、登録することによって、最新の配送ステータス情報を入力するができる。すなわち、Javaアプリケーション部114は、リストボックス355を介して現状の配送ステータス情報の選択を受け付けると、登録用データバッファ116の配送ステータス情報を更新し、蓄積する。
【0071】
352は、追加でデータを蓄積する際の指示を受け付ける追加ボタンである。本ボタンを介して指示を受け付けた場合、Javaアプリケーション部114は、次画面として画面33(バーコード撮影用画面)を表示させる。353は貨物追跡サーバ132へデータを送信する指示を受け付ける登録ボタンであり、354は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0072】
画面36は配送ステータス情報を送信中の画面である。1件送信方式および蓄積送信方式のいずれにおいても、登録ボタン353を介して、データを貨物追跡サーバ132に送信する指示を受け付けると、Javaアプリケーション部114は、IDおよび更新した配送ステータス情報の送信を開始し、その間、本画面が表示される。361はIDおよび配送ステータス情報の送信経過を表示するプログレスバーであり、362は配送ステータス情報等が送信中であることを表示するメッセージであり、363は貨物追跡アプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0073】
画面37は配送ステータス情報の登録完了画面である。Javaアプリケーション部114は、配送ステータス情報等を送信し終えると、本画面を表示する。画面37の表示により、一連の配送ステータス登録作業が完了したことを意味する。371は配送ステータス情報の更新が完了したことを表示するメッセージであり、372はさらに継続して登録する指示を受け付ける継続ボタンである。継続ボタン371を介して指示を受け付けると、Javaアプリ114は、次画面として画面33(バーコード撮影用画面)を表示させる。373は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0074】
次に、各機能ブロック間の処理の推移について図1を用いて説明する。
【0075】
まず始めに、運輸会社事務所の作業員から、初期入力機能部136を介して、配送計画135(本実施形態では、配送伝票)の、配送ステータス管理テーブル133への登録を受け付ける(ステップS441、S442)。これにより、配送ステータス管理テーブル452には、配送計画データが蓄積管理される。なお、本処理は、受け付けた荷物の数(伝票数)だけ、行われる。
【0076】
次に、携帯端末11側の処理に移る。配達員等からの指示に従って、貨物追跡システム10を利用するために貨物追跡システムアプリケーション(Javaアプリケーション)を起動する(ステップS401)。
【0077】
Javaアプリケーション部114は、カメラ機能部111を起動し(ステップS402)、そのレスポンスをカメラ機能部111から受信する(ステップS403)。
【0078】
Javaアプリケーション部114は、配達員からの指示に従って、カメラ機能部111に、配送伝票のバーコードの撮影を行わせ、撮影したバーコードの画像を、バーコード解析機能部112に渡す(ステップS404)。そして、バーコード解析機能部112から、バーコードの解析により抽出されたIDを解析結果として受け取る(ステップS405)。
【0079】
Javaアプリケーション部114は、受け取ったIDを、通信インタフェース部117、通信網12を介して、貨物追跡センタ13に向けて送出する(ステップS406)。
【0080】
貨物追跡センタ13では、貨物追跡サーバ132の通信インタフェース部137がそのIDを受け取る。そして、ステータス制御部134は、そのIDをキーに配送ステータス管理テーブルを検索し(ステップS407、408)、そのIDを有する荷物の、荷物情報および配送ステータス情報を抽出する(ステップS409)。
【0081】
ステータス制御部134は、抽出した荷物情報および配送ステータス情報を、通信インタフェース部137、通信網12を介して送信元の携帯端末11に向けて、送出する(ステップS410)。
【0082】
IDに対応する荷物情報および配送ステータス情報を受け取ったJavaアプリケーション部114は、携帯端末11の表示部の画面に受け取った情報を表示させる(ステップS411)。この時、Javaアプリケーション部114は、ステータス一覧の取得を要求するためにステータス管理機能部115にアクセスし(ステップS412)、配送ステータスリスト113からステータス一覧を取得し(ステップS413)、リストボックス355に表示する。
【0083】
配達員から、リストボックス355内の特定のステータスの選択の指示を受け付けると、Javaアプリケーション部114は、貨物追跡サーバ132から受け取った荷物情報および配送ステータス情報を、配達員から選択を受けた新規の配送ステータス情報に更新する。
【0084】
そして、Javaアプリケーション部114は、荷物情報および更新後の配送ステータス情報を、登録用データバッファ116に登録し(ステップS414)、蓄積完了の通知をうけとる(ステップS415)。その後、配達員から、登録ボタン353により貨物追跡センタ13への登録の指示を受け付けると、IDと更新された配送ステータス情報とを、通信インタフェース部117、通信網12を介して貨物追跡センタ13に送出する(ステップS416)。
【0085】
なお、一件送信方式の場合、ステップS414およびS415はなくてもよい。この場合、Javaアプリケーション部114は、表示している荷物情報および更新後の配送ステータス情報の組を、登録用データバッファ116に登録する代わりに、直接通信インタフェース部117、通信網12を介して貨物追跡センタ13に送出する。
【0086】
また、蓄積送信方式の場合、ステップS402からステップS415までの処理を所望の伝票数繰り返し、配達員からデータを貨物追跡センタ13への登録の指示を受け付けた後に、ステップS416からの処理を行う。
【0087】
通信網12、通信インタフェース部137を介して、IDおよび更新後の配送ステータス情報を受け取ると(ステップS417)、ステータス制御部134は、配送ステータス管理テーブル133にアクセスし(ステップS418)、該当するIDの配送ステータス情報を、受け取った情報で更新する。更新を終えると(ステップS419)、更新完了通知を通信インタフェース部137、通信網12を介して、送信元の携帯端末11に送出する(ステップS420)。
【0088】
Javaアプリケーション部114は、通信インタフェース部117を介して、更新完了通知を受信すると(ステップS421)、Javaアプリケーションを終了する(ステップS422)。なお、その後、配送ステータス情報を更新し続ける場合は、ここで、Javaアプリケーションを終了せず、ステップS402からの処理を繰り返してもよい。
【0089】
次に、配送伝票に記入された情報に基づいて、配送計画135を入力する場合のシーケンスについて説明する。図6は、配送計画135を入力する際の通信シーケンスである。
【0090】
初期入力機能部136は、初期入力画面を表示し(ステップS501)、初期入力画面を介して、配送伝票の記入内容の入力を受け付ける(ステップS502)。初期入力機能部136は、ステップS502の入力が完了した旨の指示を受け付けると、受け付けたデータを、貨物追跡サーバ132に送信し(ステップS503)、配送ステータス管理テーブル133に登録する(ステップS504)。貨物追跡サーバ132から、蓄積完了通知を受領し(ステップS505)、処理を終了する。ステップS501からステップS505までの処理は、配送ステータス情報を更新する処理とは非同期で行われる。ただし、本処理が未完了の荷物は、基礎となるデータが未登録であるため、配送ステータス情報の更新処理を行うことはできない。
【0091】
次に、携帯端末11が、貨物追跡センタ13の貨物追跡サーバ132にアクセスする際の、ログイン処理について説明する。本実施形態では、携帯端末11から、貨物追跡サーバ132が保持する配送ステータス管理テーブルの情報を取得し、更新することになる。従って、アクセス時には、認証を行い、アクセス元を制限する必要がある。以下の処理は、予めアクセスを許可された携帯端末11からのみ、貨物追跡サーバ132へのアクセスおよびその後の処理を可能とするための処理である。
【0092】
図7は、携帯端末11から貨物追跡システム10を利用するときに、認証を行う際のログインシーケンスである。
【0093】
Javaアプリケーション部114は起動後(ステップS601)、携帯端末11から携帯端末11固有のIDを取得するとともに、配達員からパスワードなどの認証情報の入力を受け付ける(ステップS602)。
【0094】
受け付けたパスワードおよび携帯端末11固有のIDを通信インタフェース部117から通信インタフェース137に向けて送信する(ステップS603、604)。
【0095】
通信インタフェース137から携帯端末11固有のIDおよびパスワードを受け取ったステータス制御部134は、ユーザ認証処理部(不図示)に認証処理を依頼する(ステップS606)。ユーザ認証処理部では、予め保持するユーザ認証データベースを参照し、合致するIDおよびパスワードの組が登録されているか否か判断し(ステップS607)、登録されている場合は、認証成功を示す応答を、登録されていない場合は、認証不成功を示す応答を結果としてステータス制御部134に渡す(ステップS608)。
【0096】
ステータス制御部134は、ステップS608で受け取った応答を、通信インタフェース部137を介して通信インタフェース部117に送出し(ステップS609、S610)、Javaアプリケーション部114は、通信インタフェース部117を介して、結果を受け取り(ステップS611)、その結果を携帯端末11の表示部に表示する。
【0097】
なお、貨物追跡サーバ132は、認証成功であれば、Javaアプリケーションを終了するまで、この携帯端末11からのアクセスを許可する。認証不成功であれば、この携帯端末11からのアクセスを受け付けない。
【0098】
また、上記シーケンスでは、携帯端末固有のIDを使用したが、これに限られない。例えば、ID、パスワードともに、配達員等が認証時に入力するよう構成してもよい。この場合は、配達員等が認証されることになり、アクセスを許可された配達員であれば、いずれの携帯端末11であっても使用することができる。
【0099】
図7の処理において、通信インタフェース部117と通信インタフェース部137との間の通信は、通信網12を介して行われ、本実施形態では、IPパケットの送受信により実現される。以下の各シーケンスにおいても、同様である。
【0100】
次に、1件送信方式の場合の、各機能ブロック間の処理シーケンスを説明する。図8および図9は、認証成功後、伝票1件ずつステータス更新を行う1件送信方式に関する通信シーケンスである。
【0101】
Javaアプリケーション部114は、貨物追跡システムメイン画面32において、伝票読み取りメニューの選択の指示を受け付けると(ステップS801)、カメラ機能部111にカメラ起動要求を送信し(ステップS802)、カメラ機能部111を起動させる。カメラ機能部111は、起動後カメラ起動応答をJavaアプリケーション部114に返信する(ステップS803)。
【0102】
次に、Javaアプリケーション部114は、カメラ機能部111に撮影の指示を送信し(ステップS804)、撮影完了後、撮影完了の応答をカメラ機能部111から受信する(ステップS805)。
【0103】
そして、Javaアプリケーション部114は、バーコード解析機能部112に、カメラ機能部111が撮影したバーコードの解析を要求するバーコード解析要求を送信する(ステップS806)。バーコード解析機能112は、解析を終了すると、解析結果、すなわち、IDをJavaアプリケーション部114に送信する(ステップS807)。
【0104】
その後、Javaアプリケーション部114は、通信インタフェース部117、通信インタフェース部137を介して、IDを、荷物情報等要求として、貨物追跡サーバ132のステータス制御部134に送信する(ステップS808、S809、S810)。
【0105】
受け取ったステータス制御部134は、配送ステータス管理テーブル133にアクセスし、受け取ったIDをキーに検索し(ステップS811)、当該IDに対応付けて配送ステータス管理テーブル133に登録されている荷物情報および配送ステータス情報を抽出する(ステップS812)。
【0106】
ステータス制御部134は、抽出した荷物情報および配送ステータス情報を、荷物情報等応答として、通信インタフェース部137、通信インタフェース部117を介して、Javaアプリケーション部114に送信する(ステップS813、S814、S815)。
【0107】
Javaアプリケーション部114は、荷物情報等応答を受け取ると、受け取った情報を、携帯端末の表示部に、配送ステータス登録画面35として表示する(ステップS816)。このとき、登録用データバッファ116に、一旦受信したデータを格納してもよい。
【0108】
ここで、配送ステータス情報の入力を受け付けるプルダウンメニューが選択されると、Javaアプリケーション部114は、ステータス管理機能115にステータスリスト一覧を要求し(ステップS817)、ステータスリスト一覧を取得し(ステップS818)、配送ステータス登録画面35の配送ステータス情報をプルダウンメニューに表示する(ステップS819)。
【0109】
Javaアプリケーション部114は、配送ステータス登録画面35のプルダウンメニューにより、当該IDを有する荷物の最新の配送ステータス情報の登録を受け付ける(これにより更新するステータスが画面上選択されている状態となり、ここで、登録ボタン353の押下による指示を受け付ける)と(ステップS820)、図9に進み、IDとともに、受け付けた最新の配送ステータス情報を、配送ステータス情報更新要求として、通信インタフェース部117、通信インタフェース部137を介して、ステータス制御部134に送信する(ステップS821、S822、S823)。
【0110】
受け取ったステータス制御部134は、配送ステータス管理データベース133にアクセスし、該当するIDに関連づけて登録されているデータの配送ステータスを受け取った配送ステータス情報更新要求に格納されている配送ステータスに更新する(ステップS824)。更新の登録が完了すると(ステップS825)、ステータス制御部134は、通信インタフェース部137、通信インタフェース部117を介して、更新終了応答を、Javaアプリケーション部114に送信する(ステップS826、S827、S828)。
【0111】
以上が、1件送信方式時の通信シーケンスである。
【0112】
次に、蓄積送信方式の場合の通信シーケンスについて説明する。
【0113】
図10は、認証成功後、配送ステータス情報の更新を行った伝票複数件を、携帯端末11に蓄積した後にまとめて、追跡管理サーバに送信する場合の、蓄積送信方式に関する通信シーケンスである。
【0114】
図8のS801からS820までのシーケンスを行う(ステップS901)。
【0115】
Javaアプリケーション部114は、ステップS820において、最新の配送ステータス情報の選択を受け付けた後、配送ステータス登録画面35において、登録ボタン353ではなく、追加ボタン352による追加の指示を受け付けると、登録用データバッファ116に、IDおよび受け付けた最新の配送ステータス情報を対応付けて登録する(ステップS902)。そして、ステップS802のカメラ起動要求からステップS904の登録までの処理を、配送ステータス登録画面において、登録ボタン353による登録の指示を受け付けるまで(蓄積するデータの回数分)繰り返す。
【0116】
Javaアプリケーション部114は、配送ステータス登録画面35において、登録ボタン353による登録の指示を受け付けると(ステップS905)、登録データバッファ116から登録されているデータを全て読み出し(ステップS906、S907)、配送ステータス情報更新要求として、通信インタフェース部117、通信インタフェース部137を介して、ステータス制御部134に送信する(ステップS908、S909、S910)。
【0117】
受け取ったステータス制御部134は、配送ステータス管理データベース133にアクセスし、該当するIDに関連づけて登録されているデータ全ての配送ステータスを、それぞれ、受け取った配送ステータス情報更新要求に格納されている配送ステータス情報に更新する(ステップS911)。更新の登録が完了すると(ステップS912)、ステータス制御部134は、通信インタフェース部137、通信インタフェース部117を介して、更新終了応答を、Javaアプリケーション部114に送信する(ステップS913、S914、S915)。
【0118】
以上、蓄積送信方式の通信シーケンスを説明した。
【0119】
なお、上記では、配達員が配達先で、ステータスを更新する場合を想定して記載したが、携帯端末11によるステータス更新はこれに限られない。配送計画135が配送ステータス管理テーブルに登録された後であれば、ステータスリスト113にある、いずれの状況でも入力可能である。
【0120】
以上、説明したように、本実施形態によれば、配達員は、携帯端末11によって、貨物追跡センタ13から離れた場所にいても、その時点での、荷物のステータス情報を容易にリアルタイムで更新することができる。
【0121】
特に、本実施形態によれば、荷物を特定するために必要な、伝票番号のIDの入力を、携帯端末11に備えられている撮影機能、バーコード解析機能を用いて、容易に取得することができる。例えば、夜間の配達先などの暗い場所でも、桁数の多い伝票番号の入力あるいは指定を誤ることがない。従って、登録される各荷物のステータスの精度も高まる。
【0122】
以上、説明したように本発明によって、運輸会社は携帯端末によりリアルタイムに荷物のステータスを管理することが可能となる。従って、顧客からの問い合わせ等に応じて、精度の高い荷物のステータスを提供でき、顧客満足度の高い貨物追跡サービスを実現することが可能となる。
【0123】
同時に、精度の高い荷物のステータスを常時把握可能となるので、輸送計画にも反映でき、効率のよい輸送体制をしくことが可能となり、輸配送品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】図1は、本実施形態の貨物追跡システム構成および機能ブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態の配送ステータスリストのデータ構造の一例である。
【図3】図3は、本実施形態の配送ステータス管理テーブルのデータ構造の一例である。
【図4】図4は、本実施形態の、荷物の最新のステータスを登録する場合の処理フローである。
【図5】図5は、本実施形態の携帯端末の表示画面上に表示される画面の遷移を説明するための図である。
【図6】図6は、本実施形態の配送計画入力時のシーケンスである。
【図7】図7は、本実施形態のユーザ認証時のシーケンスである。
【図8】図8は、本実施形態の1件送信方式のシーケンスである。
【図9】図9は、本実施形態の1件送信方式のシーケンスである。
【図10】図10は、本実施形態の蓄積送信方式のシーケンスである。
【符号の説明】
【0125】
10:貨物追跡システム、11:携帯端末、12:通信網、13:貨物追跡センタ、111:カメラ機能部、112:バーコード解析機能部、114:Javaアプリケーション部、115:ステータス管理機能部、116:登録用データバッファ、117:通信インタフェース、131:配送計画入力サーバ、132:貨物追跡サーバ、133:配送ステータス管理テーブル、134:ステータス制御部、135:配送計画、136:初期入力機能、137:通信インタフェース、
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話や通信機能を備えたPDAなどの携帯端末を利用した貨物追跡技術に関する。特に、カメラ機能、バーコード読取機能、Java(登録商標)アプリケーション機能を備えた携帯端末を利用した貨物追跡技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運輸会社にて貨物追跡サービスを行う場合、大掛かりな貨物追跡システムを構築し、専用の端末で配送伝票のバーコードを読み取ることによって、各ステータス毎の登録を行っていた。しかしながら、バーコード読み取り機能を有する端末に通信機能がなかったため、運輸会社の貨物追跡システムから離れた場所でのステータスの更新、例えば、最終的な配達先での処理状況の登録は、その場で行うことができなかった。
【0003】
このようなシステムでは、配達員が所持するバーコード読み取り機能を有する携帯端末にデータを蓄積しておいて、運輸会社の事務所へ戻ってから、サーバにそのデータを送信するという方法をとっていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
配達員は、運輸会社の貨物追跡システムの端末を有するセンタに戻るのは一日に1回ということも多く、各荷物の配送ステータスがサーバに反映されるまでの時間的なギャップが大きく、顧客からの問い合わせに的確に回答することが難しかった。
【0005】
これを解決するものとして、携帯電話を用いて、配達先での処理状況をその場で登録し、貨物追跡システムのサーバに携帯電話のデータ通信機能を用いて送信する技術がある(例えば、特許文献2参照。)。ここでは、配達員が所持する携帯電話に、その配達員が配達する配達荷物の識別番号を予め登録しておき、各配達荷物の処理時に登録された識別番号の中から該当する識別番号を選び出し、処理の状況を登録し、送信する。
【0006】
【特許文献1】特開2002−56064号公報
【特許文献2】特開2002−87555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、携帯電話を使った上記システムの場合、配達員は、大量の配達貨物の識別番号を目で読み取り、合致する識別番号を、携帯電話機の表示装置という小さなエリアから見つけなければならない。一般的に貨物追跡用の識別番号は桁数も多く、このような作業は大きな負担となる。例えば、配達した荷物と違う荷物のステータスを配達完了としてしまうこともありえる。
【0008】
一方で、バーコードリーダを有する専用端末を用いるシステムでは、上記のように時間的なギャップがあるとともに、その導入コストが非常に大きいという問題がある。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、導入コストを抑えながら精度の高い貨物追跡サービスを実現する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、運輸会社が各荷物のステータス情報を管理するサーバにアクセス可能な貨物追跡用携帯端末であって、既存の携帯端末の機能を用いて、最新の荷物のステータスを取得可能な貨物追跡用携帯端末を提供する。
【0011】
具体的には、貨物追跡用携帯端末であって、各貨物に付与されている識別情報を撮影する撮影手段と、前記撮影手段において撮影した前記識別情報の画像を解析して当該識別情報を抽出する識別情報解析手段と、前記識別情報を有する貨物の最新のステータスの入力を受け付けるステータス入力受付手段と、前記受け付けた最新のステータスを当該貨物の識別情報とともに、前記サーバに送信する通信手段と、を備えることを特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、導入コストを抑えながら精度および顧客満足度の高い貨物追跡サービスを実現する技術を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明を適用した実施形態の貨物追跡システム10のシステム構成の一例である。本図に示すように、本実施形態の貨物追跡システム10は、携帯電話やPDAなどの携帯端末11と、運輸会社の事務所などに設置される貨物追跡センタ13と、通信網12とからなる。
【0015】
本実施形態では、携帯端末11として、携帯電話を使う場合を例に挙げて説明する。従って、通信網12は、携帯電話サービス提供各社によるキャリア網(キャリアネットワーク)となる。
【0016】
貨物追跡センタ13は、貨物追跡に必要なデータ、アプリケーションを保持管理し、そのために必要な、配送計画入力サーバ131と、貨物追跡サーバ132とを備える。
【0017】
配送計画入力サーバ131は、初期入力機能部136を備え、依頼を受けた荷物の配送計画135の入力を受け付ける。本実施形態においては、配送計画135は、各荷物に付与された配送伝票に記載された情報であり、例えば、荷物の配送伝票上のID、依頼主の住所氏名、届け先の住所氏名、受付日、配達予定日、配達指定時間、荷物の品名などの荷物情報である。これらは、運輸会社の事務所にて作業員により登録される。また、荷物情報とともに、荷物の配送状況を示す配送ステータスも登録される。初期入力機能部136を介して入力を受け付ける時点では、集荷依頼を受けた時点であるため、配送ステータスとして、集荷完了を示すステータスが登録される。
【0018】
貨物追跡サーバ132は、貨物の追跡、すなわち、現在の最新のステータスを管理するサーバで、配送ステータス管理テーブル133と、ステータス制御部134と、通信端末フェース137とを備える。
【0019】
配送計画入力サーバ131において、配送計画135の入力を受け付けると、配送ステータス管理テーブル133に登録される。
【0020】
ステータス制御部134は、配送ステータス管理テーブル133を管理する。配送ステータス管理テーブル133には、上記の配送計画入力サーバ131の初期入力機能部136を介して、最初に各荷物のデータガ登録される。その後、各荷物のステータスが変更になる度に、このステータス制御部134が、通信インタフェース137を介して荷物のIDとともに受け取った最新のステータスを示す配送ステータス情報により、当該配送ステータス管理テーブル133を更新する。配送ステータス管理テーブル133の構成の例は、後述する。
【0021】
また、ステータス制御部134は、通信網12、通信インタフェース137を介して、携帯端末11から、IDを受け取ると、配送ステータス管理テーブル133を検索し、該当するIDに対応付けて登録されている荷物情報および配送情報を、送信元の携帯端末11に送信する。
【0022】
通信インタフェース137は、貨物追跡サーバ132からキャリア網である通信網12を介して携帯端末11と通信する際のインタフェース制御を行う。
【0023】
なお、貨物追跡センタ13は、サービスの形態によって運用主体が変わってくる。運輸会社が単体でサーバの立上げ、運用を行う場合には、貨物追跡センタ13は運輸会社事務所が運用主体となる。また、外部に運用を委託する場合には、貨物追跡センタ13はASP(Application Service Provider)サービスとして提供される。
【0024】
携帯端末11は、カメラ機能部111、バーコード解析機能部112、ステータス管理機能部115、登録用データバッファ116、Java(登録商標)アプリケーション部114、通信インタフェース117を備える。
【0025】
カメラ機能部111は配送伝票のバーコードを撮影し、バーコード解析機能部112は、カメラ機能部111が撮影したバーコードからIDを解析するといった解析処理を行う。これらの機能部は、一般の携帯電話機に実装されている機能であるため、ここでは、詳細に説明しない。
【0026】
ステータス管理機能部115は、荷物の配送ステータス情報の一覧である配送ステータスリスト113を備える。Javaアプリケーション部114からの要求に従って、Javaアプリケーション部114に受け渡す。配達員等は、配送ステータスリスト113に登録されている一覧から、取扱い中の荷物の最新のステータスを選択し、当該貨物のステータスとして登録する。詳細は後述する。
【0027】
登録用データバッファ116は、作業中の荷物の荷物情報および最新のステータスを一時的に保持するバッファ領域である。
【0028】
Javaアプリケーション部114は、予め登録されている貨物追跡システムのアプリケーションであり、カメラ機能部111、バーコード解析機能部112、ステータス管理機能部115、登録用データバッファ116を制御する。本実施形態では、携帯電話機に一般に搭載されているJavaの実行環境およびJavaアプリケーションを例にあげて、以下説明を行うが、もちろん、OS、ソフトウェアの種類は、これに限られない。
【0029】
通信インタフェース117は、携帯端末11からキャリア網である通信網12を介して貨物追跡センタ13と通信する際のインタフェース制御を行う。一般の携帯電話機のデータ通信のためのインタフェース機能と同様である。
【0030】
次に、携帯端末11上で管理される配送ステータスリスト113について説明する。配送ステータスリストは、予め各配達員の使用する携帯端末11に保持される。図2は携帯端末11上で管理する配送ステータスリストの一例である。
【0031】
本図に示すように、配送ステータスリストは、各リストを識別する識別子である識別子登録部113aと、配送ステータス項目が格納される配送ステータス項目格納部113bと、配送ステータス項目に対応して、表示画面に表示される内容が登録される表示データ登録部113cとを備える。
【0032】
本実施形態では、配送ステータスとして、例えば、全部で7種類用意している。集荷完了(S1001)は、ご依頼主から配送依頼を受け、ご依頼主の自宅や最寄りのコンビニエンスストア等まで行き集荷を完了したという状態である。入荷登録完了(集荷地センタ)(S1002)は、集荷完了したトラックが、その地域の集荷センタに到着し、入荷の手続きを完了したという状態である。積込登録完了(集荷地センタ)(S1003)は、入荷手続き完了後、配送先ごとに荷物が仕分けされ、行き先ごとの路線便トラックに荷物の積込みが完了した状態である。配送中(S1004)は、集荷地と配送地を結ぶ長距離路線便による配送中の状態である。入荷登録完了(配送地センタ)(S1005)は、路線便トラックが到着し、配送地域の集荷センタに到着して、入荷の手続きが完了した状態である。積込登録完了(配送地センタ)(S1006)は、入荷手続き完了後、配送先ごとに荷物が仕分けされ、地域トラックに荷物の積込みが完了した状態である。配送完了(S1007)は、配送先に荷物をお届けし、配送先の荷物を受け取りが完了した状態である。
【0033】
次に、配送ステータスの画面表示に表示される表示データ例について説明する。
【0034】
S1011は、集荷完了(S1001)を示すステータスで、入荷登録処理完了を示すものとして、表示画面に表示される情報である。これは、集荷完了という表記にご依頼主名を組み合わせたものである。ご依頼主名は、配送ステータス管理テーブルから、バーコード情報の解析結果を取得してその中から取り出したものである。
【0035】
S1012は、入荷登録完了(S1002)を示すステータスとして、表示画面に表示される情報である。入荷登録完了という表記の前に集荷地センタ名称を付加したものである。集荷地センタ名は、集荷地のトラックの乗務員が有する携帯端末の固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0036】
S1013は、積込登録完了(S1003)を示すステータスで、路線便のトラックへの荷物積み込み完了状態を報告するものとして、表示画面に表示される情報である。積込完了という表記の前に、集荷地センタ名称を付加したものである。集荷地センタ名は、幹線路線便のトラックの乗務員が使用する端末の固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0037】
S1015は、入荷登録完了(S1005)を示すステータスで、配送地での入荷登録完了状態を報告するものとして表示画面に表示される情報である。入荷登録完了という表記の前に、配送地センタ名称を付加したものである。配送地センタ名は、幹線路線便のトラックの乗務員が使用する端末の固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0038】
S1016は、積込登録完了(S1006)を示すステータスで、配送地でのトラックへの荷物積み込み完了状態を報告するものとして表示画面に表示される情報である。積込登録完了という表記の前に、配送地センタ名称を付加したものである。配送地センタ名称は、配送地のトラックの乗務員、すなわち、配達員の携帯端末固有のIDに関連づけられて登録されている。
【0039】
S1017は、配送完了(S1007)を示すステータスで、配送が完了したことを示すものとして表示画面に表示される情報である。配送完了という表記に、お届け先名称を組み合わせたものである。お届け先名称は、配送ステータス管理テーブルから、バーコード情報の解析結果を取得してその中から抽出したものである。
【0040】
その他、お届け先に持参したにもかかわらず、不在等の理由で持ち帰った場合などを示す、持ち帰りなどのステータスがあってもよい。
【0041】
次に、貨物追跡センタ13の貨物追跡サーバ132において管理される配送ステータス管理テーブル133について説明する。図3は配送ステータス管理テーブル133の一例である。
【0042】
本図に示すように、配送ステータス管理テーブル133は、各項目を識別する識別子が格納される識別子格納部133aと、項目名が格納される項目名格納部133bと、各項目毎の情報が登録されるデータ登録部133cとを備える。
【0043】
本実施形態では、一例として、配送ステータス管理テーブル133の項目種類として28種を説明する。もちろん、配送ステータス管理テーブル133で管理する項目は、これに限られない。
【0044】
T1101は配送伝票のIDである。これが本テーブルにおける主キーとなり、各荷物情報を一意に特定するために必要となる情報である。T1102はご依頼主から配送の注文を頂いた日付である。T1103はお届け先に配達する日付、T1104はその時間帯である。T1105からT1108は、お届け先に関する情報で、T1105はお届け先の連絡先電話番号、T1106はお届け先の郵便番号、T1107はお届け先の住所、T1108はお届け先の氏名である。T1109からT1112は、ご依頼主に関する情報で、T1109はご依頼主の連絡先電話番号、T1110はご依頼主の郵便番号、T1111はご依頼主の住所、T1112はご依頼主の氏名である。
【0045】
T1113は、配送する荷物の品名であり、T1114からT1121までは、配送オプションの関連で、T1114は配送する荷物がワレモノであるかどうかの指定であり、T1115は配送する荷物がナマモノであるかどうかの指定であり、T1116は配送する荷物がクール冷凍の必要があるかどうかの指定であり、T1117は配送する荷物がクール冷蔵の必要があるかどうかの指定である。T1118は配送する荷物がゴルフクラブ一式であるかどうかの指定であり、T1119はゴルフプレー日の指定である。T1120は配送する荷物がスキー道具一式であるかどうかの指定である。T1121は空港利用時の空港を指定するものである。T1122は、配送する荷物の配送先センタのコードを指定するものである。T1123はご依頼主から集荷依頼を受けているか、持込みを希望しているかを表す指定である。T1124は配送する荷物のサイズであり、縦、横、高さの長さの合計センチメートル単位で選択する指定である。T1125は、荷物を配送するための運賃である。T1126は、集荷場所がコンビニエンスストア等の場合に指定するコードである。T1127は、実際に取扱店においてご依頼主から配送注文を頂き対応した者の氏名である。T1128は、伝票番号における現在の配送ステータスを格納するものである。
【0046】
次に、上記各項目としてデータ登録部133cに登録される実際のデータ例について説明する。
【0047】
T1129は伝票番号の指定例である。運輸会社で管理している伝票番号IDが格納されている例となっている。T1130はご依頼主から配送の注文を頂いた日付であり、YY−MM−DD形式で格納する。T1131はお届け先に配達する日付であり、YY−MM−DD形式で格納する。T1132はその時間帯であり、運輸会社のお届け時間帯指定サービスの区切りに合せた格納例となっている。T1133はお届け先の連絡先電話番号の例であり、T1134はお届け先の郵便番号の例であり、T1135はお届け先の住所の例であり、T1136はお届け先の氏名の例である。T1137はご依頼主の連絡先電話番号の例であり、T1138はご依頼主の郵便番号の例であり、T1139はご依頼主の住所の例であり、T1140はご依頼主の氏名の例である。
【0048】
T1141は、配送する荷物の品名の例であり、ご依頼主から頂いている品名を入力するものである。T1142は配送する荷物がワレモノであるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、T1143は配送する荷物がナマモノであるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、T1144は配送する荷物がクール冷凍の必要があるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、T1145は配送する荷物がクール冷蔵の必要があるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものである。T1146は配送する荷物がゴルフクラブ一式であるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものであり、有りの場合、T1147はゴルフプレー日の指定の例である。T1148は配送する荷物がスキー道具一式であるかどうかの指定で「有り/無し」を選択するものである。T1149は空港利用時の空港を指定するもので届け先の空港を指定するものである。T1150は、配送する荷物の配送先センタのコードを指定する例である。T1151はご依頼主から集荷依頼を受けているか、持込みを希望しているかを表す指定であり集荷依頼を受けている場合の例である。T1152は配送する荷物のサイズであり、縦、横、高さの長さの合計で80cm以下であることを指定している例である。T1153は、荷物を配送するための運賃の例である。T1154は、集荷場所がコンビニエンスストア等の場合に指定するコード例である。T1155は、実際に取扱店においてご依頼主から配送注文を頂き対応した者の氏名の例である。T1156は、伝票番号における現在の配送ステータスとして、「配送中」を格納している例である。
【0049】
次に、上記携帯端末11の各機能が、本実施形態においてどのように用いられるか、配達員等が配達先などで、荷物の最新のステータスの登録を行う処理に沿って説明する。図4は本実施形態の貨物追跡システム10において、配達員が配達先などで、自身が保有する携帯端末11を用いて取り扱っている荷物の最新のステータスを登録する際の処理フローである。
【0050】
まず、Javaアプリケーション部114は、携帯端末11に予め備えられたボタンを介して配達員からの指示を受け付け、Javaアプリケーションを起動する(ステップS201)。
【0051】
次に、携帯端末11に予め備えられたボタンを介して配達員からの指示を受け付け、Javaアプリケーション部114は、カメラ機能部111に、配達伝票のバーコードを撮影させる(ステップS202)。具体的には、Javaアプリケーションが起動されることによってメイン画面が携帯端末11の画面に表示される。その中にある伝票読取を指示するボタンの選択を受け付けることで、カメラ機能部111は起動される。
【0052】
カメラ機能部111での撮影処理後、Javaアプリケーション部114は、バーコード解析機能部112に、ステップS202において撮影されたバーコードを解析させ、バーコードのIDを取得する(ステップS203)。読み取ったバーコードを解析し、IDを取得する処理は、既存の技術であるため、ここでは詳細に説明しない。
【0053】
その後、Javaアプリケーション部114は、ステップS203で取得したIDを、携帯端末11の通信機能を用いて、通信網12を介して貨物追跡センタ13の貨物追跡サーバ132に送信することにより、当該IDに対応づけて貨物追跡センタ13の配送ステータス管理テーブル133に格納されている荷物情報および配送ステータス情報を要求する。
【0054】
そして、要求に応じて、荷物情報および配送ステータス情報を受け取ると、送信したIDに関連づけて登録用データバッファ116に登録し、その後、ステータス管理機能部115に、配送ステータス情報を、最新のものに更新させる(ステップS204)。
【0055】
ここで、後述する蓄積送信方式を使用する場合は、ステップS202からステップS204の処理を繰り返し、登録用データバッファ116に複数のIDに係るデータを登録する。
【0056】
次に、Javaアプリケーション部114は、携帯端末11の通信機能を用いて、ステップS204において登録用データバッファ116に登録したデータ(IDおよび更新後の配送ステータス情報)を、通信網12を介して貨物追跡センタ13に送信する(ステップS205)。
【0057】
貨物追跡センタ13では、貨物追跡サーバ132が、IDおよび配送ステータス情報を受け取り、ステータス制御部134に、それを用いて配送ステータス管理テーブル133を更新させる(ステップS206)。
【0058】
以上のように、本実施形態によれば、配達員に過度の負荷を与えることなく、リアルタイム性の高い配送ステータス更新が可能となる。
【0059】
なお、上記処理では、各荷物に関し、1件ずつ貨物追跡センタ13へ情報を送信しているが、複数件蓄積して一括送信する方法も可能とする。この場合は、ステップS204(ステータス情報登録)まで完了した時点で、追加の登録要求の有無の入力を受け付ける画面を携帯端末11の表示部に表示する。配達員から、追加登録を行う指示を受け付けると、ステップS202(伝票バーコードを撮影)に移行する。配達員から追加登録を行わない旨の指示を受け付けると、ステップS205に移行する。
【0060】
このように、追加したい件数分、ステップS202(伝票バーコードを撮影)からステップS204(ステータス情報登録)までを繰り返すことによって、複数の荷物情報および配送ステータス情報を、登録用データバッファ116に蓄積後、ステップS205に進むことにより、一括して送信することができる。
【0061】
なお、以後、本明細書では、1件ずつ貨物追跡サーバ132にデータを送信する方式を、1件送信方式、多数件の配送ステータスを登録用データバッファ116に蓄積後、まとめて送信する方式を、蓄積送信方式と呼ぶ。
【0062】
また、本実施形態では、ステップS203においてIDを取得した後、そのIDを貨物追跡センタ13に送信し、当該IDに対応付けて登録されている荷物情報等の返信を受け、内容を確認してから、最新のステータスの入力を行っている。しかし、この確認処理はなくてもよい。
【0063】
すなわち、IDを取得した後、すぐに、最新のステータスの入力を行い、IDとともに最新のステータスを貨物追跡センタ13に送信するよう構成してもよい。
【0064】
次に、上記処理時における、携帯端末11における画面遷移について説明する。図5は携帯端末11で実行されるJavaアプリケーションの画面遷移図である。これらの画面遷移は、Javaアプリケーション部114により制御される。
【0065】
画面31はJavaアプリケーションが格納されているJavaライブラリ画面である。311はJavaアプリケーションが格納される領域であり、貨物追跡システムアプリケーションは、プレインストール等されているアプリケーション群の一つとして存在するものである。312はアプリケーションの追加や削除の指示を受け付けるためのサブメニューボタンであり、313は、貨物追跡システムアプリケーションを起動する指示を受け付けるための実行ボタンである。
【0066】
画面32は貨物追跡システムアプリケーションを実行した際に表示される貨物追跡システムメイン画面である。321は伝票読み取りなどの必要な機能の選択を受け付けるためのシステムメニューである。322は321で指定したメニューの実行の指示を受け付けるための実行ボタンであり、323は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0067】
画面33は、システムメニュー321から伝票読み取りメニューの選択の指示を受け付けた際に表示されるバーコード撮影用画面である。伝票読み取りメニューにおいて、実行ボタン322を介して伝票読み取りの指示を受け付けると、カメラ機能部111が起動され、本画面が表示される。なお、331はカメラの撮影フィールドであり、配送伝票のバーコード部分334の全体が収まるように、カメラをセットする必要がある。332は、撮影フィールドにバーコードをセットした状態で撮影を実行する指示を受け付けるための撮影ボタンであり、333は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。334は、カメラ機能部111のファインダ部に捕らえられている配送伝票に印刷されているバーコードである。この状態で撮影の指示を受け付けることにより、カメラ機能部111によりバーコードが撮影され、バーコード解析機能部112により、撮影されたバーコード情報の解析処理が実行される。
【0068】
画面34はバーコードの解析画面である。ここでは、Javaアプリケーション部114は、バーコードをカメラ機能111に撮影させた後、バーコード解析機能部112に、携帯端末11内でバーコードを解析させ、バーコードIDを取得し、その結果を貨物追跡サーバ132へ送信する。この間、画面34が表示される。341はバーコードの解析経過を表示するプログレスバーであり、342は現在の処理ステータスを表示するメッセージであり、343は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0069】
画面35は配送ステータス登録画面である。貨物追跡サーバ132へバーコード解析結果を送信し、その応答を受信した際に、受信した荷物情報および配送ステータス情報が表示される。本表示により、配達員は、撮影した配送伝票の情報が正しいことを確認することが出来る。351は荷物情報および配送ステータス情報を表示するフィールドである。
【0070】
フィールド351は、新たな配送ステータスを入力可能なリストボックス355を備える。リストボックス355には、配送ステータスリスト113に登録されている、荷物の各ステータスがメニュー形式で表示される。配達員は、現状の配送ステータスをリストボックス355に表示されるメニューから選択し、登録することによって、最新の配送ステータス情報を入力するができる。すなわち、Javaアプリケーション部114は、リストボックス355を介して現状の配送ステータス情報の選択を受け付けると、登録用データバッファ116の配送ステータス情報を更新し、蓄積する。
【0071】
352は、追加でデータを蓄積する際の指示を受け付ける追加ボタンである。本ボタンを介して指示を受け付けた場合、Javaアプリケーション部114は、次画面として画面33(バーコード撮影用画面)を表示させる。353は貨物追跡サーバ132へデータを送信する指示を受け付ける登録ボタンであり、354は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0072】
画面36は配送ステータス情報を送信中の画面である。1件送信方式および蓄積送信方式のいずれにおいても、登録ボタン353を介して、データを貨物追跡サーバ132に送信する指示を受け付けると、Javaアプリケーション部114は、IDおよび更新した配送ステータス情報の送信を開始し、その間、本画面が表示される。361はIDおよび配送ステータス情報の送信経過を表示するプログレスバーであり、362は配送ステータス情報等が送信中であることを表示するメッセージであり、363は貨物追跡アプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0073】
画面37は配送ステータス情報の登録完了画面である。Javaアプリケーション部114は、配送ステータス情報等を送信し終えると、本画面を表示する。画面37の表示により、一連の配送ステータス登録作業が完了したことを意味する。371は配送ステータス情報の更新が完了したことを表示するメッセージであり、372はさらに継続して登録する指示を受け付ける継続ボタンである。継続ボタン371を介して指示を受け付けると、Javaアプリ114は、次画面として画面33(バーコード撮影用画面)を表示させる。373は貨物追跡システムアプリケーションを終了する指示を受け付けるための終了ボタンである。
【0074】
次に、各機能ブロック間の処理の推移について図1を用いて説明する。
【0075】
まず始めに、運輸会社事務所の作業員から、初期入力機能部136を介して、配送計画135(本実施形態では、配送伝票)の、配送ステータス管理テーブル133への登録を受け付ける(ステップS441、S442)。これにより、配送ステータス管理テーブル452には、配送計画データが蓄積管理される。なお、本処理は、受け付けた荷物の数(伝票数)だけ、行われる。
【0076】
次に、携帯端末11側の処理に移る。配達員等からの指示に従って、貨物追跡システム10を利用するために貨物追跡システムアプリケーション(Javaアプリケーション)を起動する(ステップS401)。
【0077】
Javaアプリケーション部114は、カメラ機能部111を起動し(ステップS402)、そのレスポンスをカメラ機能部111から受信する(ステップS403)。
【0078】
Javaアプリケーション部114は、配達員からの指示に従って、カメラ機能部111に、配送伝票のバーコードの撮影を行わせ、撮影したバーコードの画像を、バーコード解析機能部112に渡す(ステップS404)。そして、バーコード解析機能部112から、バーコードの解析により抽出されたIDを解析結果として受け取る(ステップS405)。
【0079】
Javaアプリケーション部114は、受け取ったIDを、通信インタフェース部117、通信網12を介して、貨物追跡センタ13に向けて送出する(ステップS406)。
【0080】
貨物追跡センタ13では、貨物追跡サーバ132の通信インタフェース部137がそのIDを受け取る。そして、ステータス制御部134は、そのIDをキーに配送ステータス管理テーブルを検索し(ステップS407、408)、そのIDを有する荷物の、荷物情報および配送ステータス情報を抽出する(ステップS409)。
【0081】
ステータス制御部134は、抽出した荷物情報および配送ステータス情報を、通信インタフェース部137、通信網12を介して送信元の携帯端末11に向けて、送出する(ステップS410)。
【0082】
IDに対応する荷物情報および配送ステータス情報を受け取ったJavaアプリケーション部114は、携帯端末11の表示部の画面に受け取った情報を表示させる(ステップS411)。この時、Javaアプリケーション部114は、ステータス一覧の取得を要求するためにステータス管理機能部115にアクセスし(ステップS412)、配送ステータスリスト113からステータス一覧を取得し(ステップS413)、リストボックス355に表示する。
【0083】
配達員から、リストボックス355内の特定のステータスの選択の指示を受け付けると、Javaアプリケーション部114は、貨物追跡サーバ132から受け取った荷物情報および配送ステータス情報を、配達員から選択を受けた新規の配送ステータス情報に更新する。
【0084】
そして、Javaアプリケーション部114は、荷物情報および更新後の配送ステータス情報を、登録用データバッファ116に登録し(ステップS414)、蓄積完了の通知をうけとる(ステップS415)。その後、配達員から、登録ボタン353により貨物追跡センタ13への登録の指示を受け付けると、IDと更新された配送ステータス情報とを、通信インタフェース部117、通信網12を介して貨物追跡センタ13に送出する(ステップS416)。
【0085】
なお、一件送信方式の場合、ステップS414およびS415はなくてもよい。この場合、Javaアプリケーション部114は、表示している荷物情報および更新後の配送ステータス情報の組を、登録用データバッファ116に登録する代わりに、直接通信インタフェース部117、通信網12を介して貨物追跡センタ13に送出する。
【0086】
また、蓄積送信方式の場合、ステップS402からステップS415までの処理を所望の伝票数繰り返し、配達員からデータを貨物追跡センタ13への登録の指示を受け付けた後に、ステップS416からの処理を行う。
【0087】
通信網12、通信インタフェース部137を介して、IDおよび更新後の配送ステータス情報を受け取ると(ステップS417)、ステータス制御部134は、配送ステータス管理テーブル133にアクセスし(ステップS418)、該当するIDの配送ステータス情報を、受け取った情報で更新する。更新を終えると(ステップS419)、更新完了通知を通信インタフェース部137、通信網12を介して、送信元の携帯端末11に送出する(ステップS420)。
【0088】
Javaアプリケーション部114は、通信インタフェース部117を介して、更新完了通知を受信すると(ステップS421)、Javaアプリケーションを終了する(ステップS422)。なお、その後、配送ステータス情報を更新し続ける場合は、ここで、Javaアプリケーションを終了せず、ステップS402からの処理を繰り返してもよい。
【0089】
次に、配送伝票に記入された情報に基づいて、配送計画135を入力する場合のシーケンスについて説明する。図6は、配送計画135を入力する際の通信シーケンスである。
【0090】
初期入力機能部136は、初期入力画面を表示し(ステップS501)、初期入力画面を介して、配送伝票の記入内容の入力を受け付ける(ステップS502)。初期入力機能部136は、ステップS502の入力が完了した旨の指示を受け付けると、受け付けたデータを、貨物追跡サーバ132に送信し(ステップS503)、配送ステータス管理テーブル133に登録する(ステップS504)。貨物追跡サーバ132から、蓄積完了通知を受領し(ステップS505)、処理を終了する。ステップS501からステップS505までの処理は、配送ステータス情報を更新する処理とは非同期で行われる。ただし、本処理が未完了の荷物は、基礎となるデータが未登録であるため、配送ステータス情報の更新処理を行うことはできない。
【0091】
次に、携帯端末11が、貨物追跡センタ13の貨物追跡サーバ132にアクセスする際の、ログイン処理について説明する。本実施形態では、携帯端末11から、貨物追跡サーバ132が保持する配送ステータス管理テーブルの情報を取得し、更新することになる。従って、アクセス時には、認証を行い、アクセス元を制限する必要がある。以下の処理は、予めアクセスを許可された携帯端末11からのみ、貨物追跡サーバ132へのアクセスおよびその後の処理を可能とするための処理である。
【0092】
図7は、携帯端末11から貨物追跡システム10を利用するときに、認証を行う際のログインシーケンスである。
【0093】
Javaアプリケーション部114は起動後(ステップS601)、携帯端末11から携帯端末11固有のIDを取得するとともに、配達員からパスワードなどの認証情報の入力を受け付ける(ステップS602)。
【0094】
受け付けたパスワードおよび携帯端末11固有のIDを通信インタフェース部117から通信インタフェース137に向けて送信する(ステップS603、604)。
【0095】
通信インタフェース137から携帯端末11固有のIDおよびパスワードを受け取ったステータス制御部134は、ユーザ認証処理部(不図示)に認証処理を依頼する(ステップS606)。ユーザ認証処理部では、予め保持するユーザ認証データベースを参照し、合致するIDおよびパスワードの組が登録されているか否か判断し(ステップS607)、登録されている場合は、認証成功を示す応答を、登録されていない場合は、認証不成功を示す応答を結果としてステータス制御部134に渡す(ステップS608)。
【0096】
ステータス制御部134は、ステップS608で受け取った応答を、通信インタフェース部137を介して通信インタフェース部117に送出し(ステップS609、S610)、Javaアプリケーション部114は、通信インタフェース部117を介して、結果を受け取り(ステップS611)、その結果を携帯端末11の表示部に表示する。
【0097】
なお、貨物追跡サーバ132は、認証成功であれば、Javaアプリケーションを終了するまで、この携帯端末11からのアクセスを許可する。認証不成功であれば、この携帯端末11からのアクセスを受け付けない。
【0098】
また、上記シーケンスでは、携帯端末固有のIDを使用したが、これに限られない。例えば、ID、パスワードともに、配達員等が認証時に入力するよう構成してもよい。この場合は、配達員等が認証されることになり、アクセスを許可された配達員であれば、いずれの携帯端末11であっても使用することができる。
【0099】
図7の処理において、通信インタフェース部117と通信インタフェース部137との間の通信は、通信網12を介して行われ、本実施形態では、IPパケットの送受信により実現される。以下の各シーケンスにおいても、同様である。
【0100】
次に、1件送信方式の場合の、各機能ブロック間の処理シーケンスを説明する。図8および図9は、認証成功後、伝票1件ずつステータス更新を行う1件送信方式に関する通信シーケンスである。
【0101】
Javaアプリケーション部114は、貨物追跡システムメイン画面32において、伝票読み取りメニューの選択の指示を受け付けると(ステップS801)、カメラ機能部111にカメラ起動要求を送信し(ステップS802)、カメラ機能部111を起動させる。カメラ機能部111は、起動後カメラ起動応答をJavaアプリケーション部114に返信する(ステップS803)。
【0102】
次に、Javaアプリケーション部114は、カメラ機能部111に撮影の指示を送信し(ステップS804)、撮影完了後、撮影完了の応答をカメラ機能部111から受信する(ステップS805)。
【0103】
そして、Javaアプリケーション部114は、バーコード解析機能部112に、カメラ機能部111が撮影したバーコードの解析を要求するバーコード解析要求を送信する(ステップS806)。バーコード解析機能112は、解析を終了すると、解析結果、すなわち、IDをJavaアプリケーション部114に送信する(ステップS807)。
【0104】
その後、Javaアプリケーション部114は、通信インタフェース部117、通信インタフェース部137を介して、IDを、荷物情報等要求として、貨物追跡サーバ132のステータス制御部134に送信する(ステップS808、S809、S810)。
【0105】
受け取ったステータス制御部134は、配送ステータス管理テーブル133にアクセスし、受け取ったIDをキーに検索し(ステップS811)、当該IDに対応付けて配送ステータス管理テーブル133に登録されている荷物情報および配送ステータス情報を抽出する(ステップS812)。
【0106】
ステータス制御部134は、抽出した荷物情報および配送ステータス情報を、荷物情報等応答として、通信インタフェース部137、通信インタフェース部117を介して、Javaアプリケーション部114に送信する(ステップS813、S814、S815)。
【0107】
Javaアプリケーション部114は、荷物情報等応答を受け取ると、受け取った情報を、携帯端末の表示部に、配送ステータス登録画面35として表示する(ステップS816)。このとき、登録用データバッファ116に、一旦受信したデータを格納してもよい。
【0108】
ここで、配送ステータス情報の入力を受け付けるプルダウンメニューが選択されると、Javaアプリケーション部114は、ステータス管理機能115にステータスリスト一覧を要求し(ステップS817)、ステータスリスト一覧を取得し(ステップS818)、配送ステータス登録画面35の配送ステータス情報をプルダウンメニューに表示する(ステップS819)。
【0109】
Javaアプリケーション部114は、配送ステータス登録画面35のプルダウンメニューにより、当該IDを有する荷物の最新の配送ステータス情報の登録を受け付ける(これにより更新するステータスが画面上選択されている状態となり、ここで、登録ボタン353の押下による指示を受け付ける)と(ステップS820)、図9に進み、IDとともに、受け付けた最新の配送ステータス情報を、配送ステータス情報更新要求として、通信インタフェース部117、通信インタフェース部137を介して、ステータス制御部134に送信する(ステップS821、S822、S823)。
【0110】
受け取ったステータス制御部134は、配送ステータス管理データベース133にアクセスし、該当するIDに関連づけて登録されているデータの配送ステータスを受け取った配送ステータス情報更新要求に格納されている配送ステータスに更新する(ステップS824)。更新の登録が完了すると(ステップS825)、ステータス制御部134は、通信インタフェース部137、通信インタフェース部117を介して、更新終了応答を、Javaアプリケーション部114に送信する(ステップS826、S827、S828)。
【0111】
以上が、1件送信方式時の通信シーケンスである。
【0112】
次に、蓄積送信方式の場合の通信シーケンスについて説明する。
【0113】
図10は、認証成功後、配送ステータス情報の更新を行った伝票複数件を、携帯端末11に蓄積した後にまとめて、追跡管理サーバに送信する場合の、蓄積送信方式に関する通信シーケンスである。
【0114】
図8のS801からS820までのシーケンスを行う(ステップS901)。
【0115】
Javaアプリケーション部114は、ステップS820において、最新の配送ステータス情報の選択を受け付けた後、配送ステータス登録画面35において、登録ボタン353ではなく、追加ボタン352による追加の指示を受け付けると、登録用データバッファ116に、IDおよび受け付けた最新の配送ステータス情報を対応付けて登録する(ステップS902)。そして、ステップS802のカメラ起動要求からステップS904の登録までの処理を、配送ステータス登録画面において、登録ボタン353による登録の指示を受け付けるまで(蓄積するデータの回数分)繰り返す。
【0116】
Javaアプリケーション部114は、配送ステータス登録画面35において、登録ボタン353による登録の指示を受け付けると(ステップS905)、登録データバッファ116から登録されているデータを全て読み出し(ステップS906、S907)、配送ステータス情報更新要求として、通信インタフェース部117、通信インタフェース部137を介して、ステータス制御部134に送信する(ステップS908、S909、S910)。
【0117】
受け取ったステータス制御部134は、配送ステータス管理データベース133にアクセスし、該当するIDに関連づけて登録されているデータ全ての配送ステータスを、それぞれ、受け取った配送ステータス情報更新要求に格納されている配送ステータス情報に更新する(ステップS911)。更新の登録が完了すると(ステップS912)、ステータス制御部134は、通信インタフェース部137、通信インタフェース部117を介して、更新終了応答を、Javaアプリケーション部114に送信する(ステップS913、S914、S915)。
【0118】
以上、蓄積送信方式の通信シーケンスを説明した。
【0119】
なお、上記では、配達員が配達先で、ステータスを更新する場合を想定して記載したが、携帯端末11によるステータス更新はこれに限られない。配送計画135が配送ステータス管理テーブルに登録された後であれば、ステータスリスト113にある、いずれの状況でも入力可能である。
【0120】
以上、説明したように、本実施形態によれば、配達員は、携帯端末11によって、貨物追跡センタ13から離れた場所にいても、その時点での、荷物のステータス情報を容易にリアルタイムで更新することができる。
【0121】
特に、本実施形態によれば、荷物を特定するために必要な、伝票番号のIDの入力を、携帯端末11に備えられている撮影機能、バーコード解析機能を用いて、容易に取得することができる。例えば、夜間の配達先などの暗い場所でも、桁数の多い伝票番号の入力あるいは指定を誤ることがない。従って、登録される各荷物のステータスの精度も高まる。
【0122】
以上、説明したように本発明によって、運輸会社は携帯端末によりリアルタイムに荷物のステータスを管理することが可能となる。従って、顧客からの問い合わせ等に応じて、精度の高い荷物のステータスを提供でき、顧客満足度の高い貨物追跡サービスを実現することが可能となる。
【0123】
同時に、精度の高い荷物のステータスを常時把握可能となるので、輸送計画にも反映でき、効率のよい輸送体制をしくことが可能となり、輸配送品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】図1は、本実施形態の貨物追跡システム構成および機能ブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態の配送ステータスリストのデータ構造の一例である。
【図3】図3は、本実施形態の配送ステータス管理テーブルのデータ構造の一例である。
【図4】図4は、本実施形態の、荷物の最新のステータスを登録する場合の処理フローである。
【図5】図5は、本実施形態の携帯端末の表示画面上に表示される画面の遷移を説明するための図である。
【図6】図6は、本実施形態の配送計画入力時のシーケンスである。
【図7】図7は、本実施形態のユーザ認証時のシーケンスである。
【図8】図8は、本実施形態の1件送信方式のシーケンスである。
【図9】図9は、本実施形態の1件送信方式のシーケンスである。
【図10】図10は、本実施形態の蓄積送信方式のシーケンスである。
【符号の説明】
【0125】
10:貨物追跡システム、11:携帯端末、12:通信網、13:貨物追跡センタ、111:カメラ機能部、112:バーコード解析機能部、114:Javaアプリケーション部、115:ステータス管理機能部、116:登録用データバッファ、117:通信インタフェース、131:配送計画入力サーバ、132:貨物追跡サーバ、133:配送ステータス管理テーブル、134:ステータス制御部、135:配送計画、136:初期入力機能、137:通信インタフェース、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物追跡用携帯端末であって、
各貨物に付与されている識別情報を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段において撮影した前記識別情報の画像を解析して当該識別情報を抽出する識別情報解析手段と、
前記識別情報を有する貨物の最新のステータスの入力を受け付けるステータス入力受付手段と、
前記受け付けた最新のステータスを当該貨物の識別情報とともに、前記サーバに送信する通信手段と、
を備えることを特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【請求項2】
請求項1記載の貨物追跡用携帯端末であって、
表示手段をさらに備え、
前記通信手段は、
前記識別情報解析手段において抽出した識別情報を貨物情報要求として前記サーバに送信し、当該貨物情報要求への応答として、当該識別情報に対応づけて前記サーバで管理されている前記貨物の情報およびステータスを、前記サーバから受信し、
前記表示手段は、前記通信手段において前記貨物情報要求への応答として受信した貨物の情報およびステータスを表示すること
を特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【請求項3】
請求項1または2記載の貨物追跡用携帯端末であって、
Java(登録商標)アプリケーションの実行環境を搭載し、当該実行環境で動作するJava(登録商標)アプリケーションにより、前記撮影手段、前記識別情報解析手段、前記ステータス入力受付手段、および、前記通信手段を制御すること
を特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【請求項4】
貨物追跡センタの貨物追跡サーバと携帯端末とを有する貨物追跡システムであって、
前記携帯端末は、
各貨物に付与されている識別情報を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段において撮影した前記識別情報の画像を解析して当該識別情報を抽出する識別情報解析手段と、
前記識別情報を有する貨物の最新のステータスの入力を受け付けるステータス入力受付手段と、
前記受け付けた最新のステータスを当該貨物の識別情報とともに、前記サーバに送信する通信手段と、
を備え、
前記貨物追跡サーバは、
前記携帯端末から受信した前記貨物の最新のステータスを前記識別情報に対応付けて管理すること
を特徴とする貨物追跡システム。
【請求項5】
貨物の最新のステータスを当該貨物に予め付与された識別情報に対応づけて管理する貨物追跡方法であって、
携帯端末の撮影機能を用いて貨物に付与された識別情報を撮影する識別情報撮影ステップと、
前記携帯端末の識別情報解析機能を用いて、前記識別情報撮影ステップにおいて撮影された識別情報の画像を解析し、当該識別情報を抽出する識別情報抽出ステップと、
前記携帯端末の入力機能を用いて、当該貨物の最新のステータスの入力を受け付ける最新ステータス入力受付ステップと、
前記受け付けた前記貨物の最新のステータスと前記抽出した当該貨物の識別情報とを前記携帯端末の通信機能を用いて、各貨物のステータスを当該貨物の識別情報に対応づけて管理するサーバに送信する最新ステータス送信ステップと、
前記受信した最新のステータスによって、前記サーバにおいて管理する貨物のステータスを更新するステータス更新ステップと、を備えること
を特徴とする貨物追跡方法。
【請求項1】
貨物追跡用携帯端末であって、
各貨物に付与されている識別情報を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段において撮影した前記識別情報の画像を解析して当該識別情報を抽出する識別情報解析手段と、
前記識別情報を有する貨物の最新のステータスの入力を受け付けるステータス入力受付手段と、
前記受け付けた最新のステータスを当該貨物の識別情報とともに、前記サーバに送信する通信手段と、
を備えることを特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【請求項2】
請求項1記載の貨物追跡用携帯端末であって、
表示手段をさらに備え、
前記通信手段は、
前記識別情報解析手段において抽出した識別情報を貨物情報要求として前記サーバに送信し、当該貨物情報要求への応答として、当該識別情報に対応づけて前記サーバで管理されている前記貨物の情報およびステータスを、前記サーバから受信し、
前記表示手段は、前記通信手段において前記貨物情報要求への応答として受信した貨物の情報およびステータスを表示すること
を特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【請求項3】
請求項1または2記載の貨物追跡用携帯端末であって、
Java(登録商標)アプリケーションの実行環境を搭載し、当該実行環境で動作するJava(登録商標)アプリケーションにより、前記撮影手段、前記識別情報解析手段、前記ステータス入力受付手段、および、前記通信手段を制御すること
を特徴とする貨物追跡用携帯端末。
【請求項4】
貨物追跡センタの貨物追跡サーバと携帯端末とを有する貨物追跡システムであって、
前記携帯端末は、
各貨物に付与されている識別情報を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段において撮影した前記識別情報の画像を解析して当該識別情報を抽出する識別情報解析手段と、
前記識別情報を有する貨物の最新のステータスの入力を受け付けるステータス入力受付手段と、
前記受け付けた最新のステータスを当該貨物の識別情報とともに、前記サーバに送信する通信手段と、
を備え、
前記貨物追跡サーバは、
前記携帯端末から受信した前記貨物の最新のステータスを前記識別情報に対応付けて管理すること
を特徴とする貨物追跡システム。
【請求項5】
貨物の最新のステータスを当該貨物に予め付与された識別情報に対応づけて管理する貨物追跡方法であって、
携帯端末の撮影機能を用いて貨物に付与された識別情報を撮影する識別情報撮影ステップと、
前記携帯端末の識別情報解析機能を用いて、前記識別情報撮影ステップにおいて撮影された識別情報の画像を解析し、当該識別情報を抽出する識別情報抽出ステップと、
前記携帯端末の入力機能を用いて、当該貨物の最新のステータスの入力を受け付ける最新ステータス入力受付ステップと、
前記受け付けた前記貨物の最新のステータスと前記抽出した当該貨物の識別情報とを前記携帯端末の通信機能を用いて、各貨物のステータスを当該貨物の識別情報に対応づけて管理するサーバに送信する最新ステータス送信ステップと、
前記受信した最新のステータスによって、前記サーバにおいて管理する貨物のステータスを更新するステータス更新ステップと、を備えること
を特徴とする貨物追跡方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2006−108865(P2006−108865A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−290052(P2004−290052)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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