説明

販売促進システム

【課題】測定装置が設置された施設内に設けられている売店等にユニークであり、かつ、効果的な販売促進を実現する。
【解決手段】電子血圧計201(測定装置)の情報処理部が、リーダライタを駆動制御して、測定部が被験者の生体の状態を測定して出力する測定値のデータを記憶媒体に対して書き込みさせる。また、POS端末101(商品販売データ処理装置)の情報処理部が、商品販売データ処理に際してリーダから出力された測定値のデータを取得した場合には、この測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理と、商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行して、その旨を報知させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被験者の生体の状態を測定する電子血圧計等の測定装置の測定結果に応じて、特典処理を実行する販売促進システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設内や売店や小売店等では、販売促進の一環として、所定の条件を満たした顧客に対して特典付与(例えば、決済金額からの値下げ)が行われている。このような販売促進を実現するための運用の一例としては、例えば、一回の取引で所定金額以上の商品購入があった際に顧客にその金額に応じてポイントを与え(顧客が所有する会員カード等に記録する)、このポイントが所定値に達したことを条件として顧客に特典を与えるようなものが考えられる。
【0003】
このような販売促進の効果としては、新規顧客の獲得や顧客のリピート率向上が考えられる。そして、これらによって、売上増加が期待できるのである。
【0004】
【特許文献1】特開2002−133250公報
【特許文献2】特開2007−156839公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、販売促進によって大きく売上増加することが期待できるので、店舗の形態に適合した販売促進が望まれている。
【0006】
特に、被験者の生体の状態を測定する測定装置(例えば、電子血圧計、体重計、体脂肪計等)が設置された施設(スポーツクラブ、クアハウス、病院等)内に設けられている売店、又は、このような施設を運営する母体との間で業務提携の締結等がなされてこの施設外に設けられた小売店等において、他には無いユニークかつ効果的な販売促進の実現が望まれている。
【0007】
なお、特許文献1は、電子血圧計のような測定装置と関連する医療機器及び販売促進という観点で行った特許調査により見出された文献である。もっとも特許文献1に記載された技術は、医療機器そのものについて販売促進を行うために、医療機器の購入実績に応じて医療関係者である顧客に対して所定の処理をするようにしたものであり、上記のような販売促進の実現について示唆を与えるものではない。
【0008】
また、特許文献2には、電子血圧計のような装置のデータを利用する技術が記載されているが、スポーツクラブ等の施設内に設けられた売店等での販売促進をするようにしたものではない。
【0009】
本発明の目的は、測定装置が設置された施設内に設けられている売店等にユニークであり、かつ、効果的な販売促進を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の販売促進システムは、被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、測定値を含むデータを書き換え自在に記憶する記憶媒体に対してデータの読み書きを実行するリーダライタと、を備える測定装置と、前記記憶媒体が記憶する測定値のデータを読み取り出力するリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、を備え、前記測定装置の情報処理部が、前記リーダライタを駆動制御して、前記測定部から出力された測定値のデータを前記記憶媒体に対して書き込みさせ、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記リーダから出力された測定値のデータを取得した場合には、この測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行し、また、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させるようにした。
【0011】
別の面から見た本発明の販売促進システムは、被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、被験者を特定する固有の会員IDを含むデータを記憶する記憶媒体からデータを読み取り出力する第1のリーダと、外部装置との間でデータ通信を可能にする第1の通信部と、を備える測定装置と、前記測定装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第2の通信部を備える第1の上位装置と、前記第1の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第3の通信部と、前記記憶媒体から会員IDのデータを読み取り出力する第2のリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、を備え、前記測定装置の情報処理部が、前記測定部から出力された測定値のデータを、前記第1のリーダから出力された会員IDのデータと共に、前記第1の通信部を介して前記第1の上位装置に向けて出力し、前記第1の上位装置の情報処理部が、前記出力された会員ID及び測定値のデータを前記第2の通信部を介して受信して、当該受信した会員IDデータと測定値のデータとを対応付けて第1の記憶領域に記憶させ、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記第2のリーダから出力された会員IDのデータを取得した場合には、この会員IDに対応する測定値のデータを前記第1の記憶領域から取得する処理と、この測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品の購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行し、また、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させるようにした。
【0012】
さらに別の面から見た本発明の販売促進システムは、被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、被験者を特定する固有の会員IDを含むデータを記憶する記憶媒体からデータを読み取り出力する第1のリーダと、外部装置との間でデータ通信を可能にする第1の通信部と、を備える測定装置と、前記測定装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第2の通信部を備える第1の上位装置と、前記第1の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信自在にする第3の通信部と、前記記憶媒体から会員IDのデータを読み取り出力する第2のリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、を備え、前記測定装置の情報処理部が、前記測定部から出力された測定値のデータを、前記第1のリーダから出力された会員IDのデータと共に、前記第1の通信部を介して前記第1の上位装置に向けて出力し、前記第1の上位装置の情報処理部が、前記出力された会員ID及び測定値のデータを前記第2の通信部を介して受信した場合に、当該測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理を実行し、健康状態の非改善判定に応じて、所定の特典処理を実行する旨の特典情報を生成して、当該特典情報のデータを前記受信した会員IDのデータに対応付けて第2の記憶領域に記憶させ、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記第2のリーダから出力された会員IDのデータを取得した場合には、この会員IDに対応する特典情報のデータを前記第2の記憶領域から取得する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品の購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態改善商品の購入判定に応じて前記取得した特典情報に従った特典処理を実行し、また、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させるようにした。
【0013】
さらに別の面から見た本発明の販売促進システムは、被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、被験者を特定する固有の会員IDを含むデータを記憶する記憶媒体からデータを読み取り出力する第1のリーダと、外部装置との間でデータ通信を可能にする第1の通信部と、を備える測定装置と、前記測定装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第4の通信部を備える第2の上位装置と、前記第2の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第2の通信部を備える第1の上位装置と、前記第1の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信自在にする第3の通信部と、前記記憶媒体から会員IDのデータを読み取り出力する第2のリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、を備え、前記測定装置の情報処理部が、前記測定部から出力された測定値のデータを、前記第1のリーダから出力された会員IDのデータと共に、前記第1の通信部を介して前記第2の上位装置に向けて出力し、前記第2の上位装置の情報処理部が、前記出力された会員ID及び測定値のデータを前記第4の通信部を介して受信した場合に、当該測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理を実行し、健康状態の非改善判定に応じて、所定の特典処理を実行する旨の特典情報を生成して、当該特典情報のデータを前記受信した会員IDのデータと共に、前記第4の通信部を介して前記第1の上位装置に向けて出力し、前記第1の上位装置の情報処理部が、前記出力された前記会員ID及び特典情報のデータを前記第2の通信部を介して受信して、当該会員IDのデータと特典情報のデータとを対応付けて第2の記憶領域に記憶させ、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記第2のリーダから出力された会員IDのデータを取得した場合には、この会員IDに対応する特典情報のデータを前記第2の記憶領域から取得する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品の購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態改善商品の購入判定に応じて前記取得した特典情報に従った特典処理を実行し、また、前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させるようにした。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、スポーツクラブ等の施設に設置された電子血圧計等の測定装置での測定値に基づいて健康状態の非改善判定がなされ、その健康状態の改善に資する健康状態改善商品の購入判定がなされた場合に、商品販売データ処理装置による商品販売データ処理に際して特典処理(例えばその商品を値引する処理)が実行され、その旨が顧客に対して報知される。そのため、この顧客に再び健康状態の非改善があった場合に、特典を望んで、この商品販売データ処理装置が導入されている売店を積極的に選んで健康状態改善商品を含む商品の購入をすることが期待できる。このようにして、測定装置が設置された施設内に設けられている売店等にユニークであり、かつ、効果的な販売促進が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図1ないし図9に基づいて説明する。本実施の形態は、スポーツクラブの施設に導入された販売促進システム11への適用例である。
【0016】
図1は、販売促進システム11を示すシステム構成図である。販売促進システム11が導入されているスポーツクラブは、施設内に併設されているトレーニングエリアと売店エリアとを主体に構成されている。本実施の形態のスポーツクラブは、固有の会員IDが割り当てられた会員のみが入場が許可されるいわゆる会員制の施設である。会員には、会員を特定する会員ID等のデータが記憶された後述する記憶媒体としての会員カードMC1(図2等参照)が与えられる。
【0017】
トレーニングエリアには、会員が使用することができるランニングマシンやベンチプレス(いずれも図示せず)等の各種トレーニング器具が複数設置されている。また、本実施の形態では、トレーニングエリアの一部には、トレーニング器具とは別に、測定装置として血圧測定を行う電子血圧計201が設置されている。電子血圧計201を使用することで、会員はトレーニングの成果を血圧値として知ることができる。このような電子血圧計201は、机等の載置台に載置されている。
【0018】
なお、いずれの実施形態においても、被験者の生体の状態を測定する測定装置は、電子血圧計201に限られることはなく、例えば、体重値を測定する電子体重計や体脂肪率を測定する電子体脂肪計のような装置であっても良い。また、これらの測定装置が全て設置されていても良い。
【0019】
売店エリアは、トレーニングエリアでトレーニングをし終えた会員又はトレーニング中の会員が立ち寄って商品を購入するためのものである。そのため、売店エリアには、特に、健康状態の向上や疲労の回復に資する商品が重点的に販売されている。このような売店エリアには、レジカウンタ(図示せず)に載置されて、商品販売データ処理装置としてのPOS端末101が設置されている。また、売店エリアのバックヤードには、第1の上位装置としてのストアコントローラ301が設置されている。POS端末101とストアコントローラ301とは、一例として有線LANであるネットワーク回線21を介してデータ通信自在に接続されている。したがって、例えば、ストアコントローラ301が有する記憶装置(後述するHDD355等)に対して、POS端末101のCPU152(図7参照)は、データアクセス可能となっている。
【0020】
さらに、本実施の形態では、電子血圧計201もネットワーク回線21に接続されている。そのため、電子血圧計201とストアコントローラ301とは、ネットワーク回線21を介してデータ通信自在となっている。
【0021】
まず、トレーニングエリアに設置されている本実施の形態の電子血圧計201について説明する。
【0022】
図2は、電子血圧計201を示す外観斜視図である。電子血圧計201は、中央部分が円筒形状に貫通したハウジング202を主体に構成されている。ハウジング202の貫通部分には、内部に生体圧迫用空気袋203(図3参照)を有する円筒形状のカフユニット204が設けられている。生体圧迫用空気袋203は、カフユニット204において周方向に巻回されている。ハウジング202の上面位置には、電子血圧計201の測定動作を開始させるためのボタン等を有する入力デバイス205と、測定結果等の情報表示を提供する表示デバイス206とがハウジング202と一体に設けられている。表示デバイス206は、一例としてLCDである。さらに、電子血圧計201は、ハウジング202の背面側に位置させて、カフユニット204に正面側から上腕が挿通された状態で肘及び前腕を支持する支持台207を備えている。
【0023】
このような電子血圧計201には、RFIDタグである樹脂製の会員カードMC1と通信するためのリーダライタ及び第1のリーダとしてのRFIDリーダライタ211が接続されている。RFIDリーダライタ211には、会員カードMC1をRFIDリーダライタ211の前面位置に配置するためのカードホルダ211aが設けられている。会員カードMC1には、図2中破線で図示するように、ICチップMC2と所定規格のタグアンテナMC3とが互いに接続されて埋設されている。そして、ICチップMC2には、会員IDを含む後述する各種データが記憶されている。RFIDタグである会員カードMC1には、例えば、13.56MHzの周波数帯を利用する電磁誘導方式により電力が供給される。つまり、RFIDリーダライタ211の前面位置に配置された会員カードMC1では、タグアンテナMC3がRFIDリーダライタ211のアンテナ(図示せず)から出力される電波を受信して電力が発生し、ICチップMC2が起動する。そして、起動したICチップMC2は、RFIDリーダライタ211との間で通信が可能となる。このような通信可能状態となって、RFIDリーダライタ211はICチップMC2に記憶されているデータを取得したり(ICチップMC2に対するデータの読み取り)、ICチップMC2にデータを記憶させたり(ICチップMC2に対するデータの書き込み)することができる。ICチップMC2からデータを取得したRFIDリーダライタ211は、電子血圧計201のCPU252(図3参照)に出力する。
【0024】
また、このような電子血圧計201には、ネットワーク回線21を介して外部装置とデータ通信を実行するための第1の通信部としての通信インターフェース271(図3参照)も内蔵されている。
【0025】
図3は、電子血圧計201のハードウェア構成を示すブロック図である。電子血圧計201は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU252を備えている。CPU252には、プログラム等の固定データを固定的に記憶保存するROM253と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM254とがバス接続されている。CPU252とROM253とRAM254とは、マイクロコンピュータ251を構成する。CPU252には、前述した入力デバイス205、表示デバイス206、RFIDリーダライタ211、及び、通信インターフェース271がいずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続され、CPU252によって動作制御される。
【0026】
電子血圧計201は、前述した生体圧迫用空気袋203に接続した生体圧迫用エア系261を有する。そして、生体圧迫用エア系261は、CPU252によって動作制御を受ける。生体圧迫用エア系261は、エアポンプ262と、エアバルブ263と、圧力センサ264とから構成されている。エアポンプ262は、エアポンプ駆動回路265を介してCPU252に接続されている。エアバルブ263は、エアバルブ駆動回路266を介してCPU252に接続されている。圧力センサ264は、増幅器267とA/Dコンバータ268とを介してCPU252に接続されている。
【0027】
エアポンプ262は、生体圧迫用空気袋203の内腔203aを加圧するものであり、CPU252からの指令を受けたエアポンプ駆動回路265によって駆動され、測定に際して生体圧迫用空気袋203の内腔203aの圧力が所定の圧力となるように圧縮気体を内腔203aに送り込む。
【0028】
エアバルブ263は、生体圧迫用空気袋203の内腔203aの圧力を維持したり、あるいは減圧したりするためのものであり、CPU252からの指令を受けたエアバルブ駆動回路266によってその開閉状態が制御され、測定時においてエアポンプ262によって高圧状態となった生体圧迫用空気袋203の内腔203aの圧力の維持および減圧を行なうとともに、測定終了後において生体圧迫用空気袋203の内腔203aを大気圧に復帰させる。
【0029】
圧力センサ264は、生体圧迫用空気袋203の内腔203aの圧力を検出するためのものであり、測定に際して変化する生体圧迫用空気袋203の内腔203aの圧力を検出し、その検出値に応じた信号を増幅器267に対して出力する。増幅器267は、圧力センサ264から出力される信号を増幅し、A/Dコンバータ268に出力する。A/Dコンバータ268は、増幅器267から出力されたアナログ信号をデジタル化し、CPU252に出力する。
【0030】
したがって、生体圧迫用空気袋203、内腔203a、生体圧迫用エア系261、増幅器267、及び、A/Dコンバータ268等は、被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部201aとして機能する。
【0031】
CPU252は、入力デバイス205に入力された指令に基づいて生体圧迫用エア系261の制御を行なうとともに、測定結果を表示デバイス206やRAM254等に出力する。
【0032】
そして、第1の実施形態では、トレーニングをし終えた会員は、トレーニングエリアに設置されたこのような電子血圧計201を使用して、自らの血圧値を測定するのである。
【0033】
電子血圧計201を用いた血圧値の測定に際しては、被験者である会員は、ハウジング202の貫通部分に上腕を差し込み、支持台207に肘及び前腕を載置させる。そして、電子血圧計201を作動させることにより、カフユニット204によって上腕の圧迫固定が行なわれ、その後、生体圧迫用空気袋203を膨張/収縮させることによって動脈内に生じる動脈圧脈波の検出が行なわれる。このようにして電子血圧計201において血圧値の測定が行なわれる。次に、このような血圧測定に際して、電子血圧計201のCPU252がROM253に記憶されているプログラムに従って実行する処理について説明する。
【0034】
図4は、第1の実施形態における電子血圧計201で実行される血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。まず、被験者が電源スイッチ(図示せず)をオンにすると、電子血圧計201は測定可能状態へと移行する。電子血圧計201のCPU252は、測定可能状態への移行を判定したならば(ステップS101のY)、読取要求を表示デバイス206に表示させる(ステップS102)。読取要求とは、会員カードMC1のICチップMC2に記憶されているデータをRFIDリーダライタ211に読み取らせるための作業を被験者に要求する情報であり、一例として「会員カードをカードホルダに置いて下さい」という文字列である。これにより会員カードMC1はRFIDリーダライタ211の前面位置に配置される。そして、CPU252の駆動制御によって、RFIDリーダライタ211は、前面位置に置かれた会員カードMC1との間でRFID通信を実行し、ICチップMC2に記憶されているデータを取得し、電子血圧計201のCPU252に出力する。こうして、電子血圧計201のCPU252は、会員IDを取得したならば(ステップS103のY)、血圧測定を行なうための条件が整ったものとして、次に、エアポンプ262の駆動制御を開始し、生体圧迫用空気袋203の内腔203aの圧力を徐々に上昇させる(ステップS104)。内腔203aの圧力を徐々に加圧する過程において、内腔203aの圧力が血圧測定のために必要な所定のレベルにまで達すると、電子血圧計201のCPU252はエアポンプ262を停止し、次いで閉じていたエアバルブ263を徐々に開いて生体圧迫用空気袋203の空気を徐々に排気し、内腔203aの圧力を徐々に減圧させる(ステップS105)。そして次に、電子血圧計201のCPU252は、周知の処理手順で血圧値(最大血圧値、最小血圧値)を算出する(ステップS106)。より詳細には、電子血圧計201のCPU252は、内腔203aの圧力が徐々に減圧する過程で、抽出した脈波情報に基づいて血圧値を算出する。そして、CPU252は、算出した血圧値を表示デバイス206に表示させ(ステップS107)、さらに、RFIDリーダライタ211を駆動制御して、算出した血圧値のデータを測定日時のデータと共に会員カードMC1のICチップMC2に記憶させる(ステップS108)。そのため、本実施の形態の電子血圧計201は図示しない時計回路を備えており、CPU252はこの時計回路から現在日時を測定日時として取得する。その後、電子血圧計201のCPU252は、エアバルブ263を開くことにより、生体圧迫用空気袋203の内腔203aを大気解放させる(ステップS109)。
【0035】
このようにして電子血圧計201で測定された血圧値がICチップMC2に記憶される会員カードMC1について、次に説明する。
【0036】
図5は、第1の実施形態における会員カードMC1のICチップMC2のデータ構成を示す模式図である。前述したように、会員カードMC1のICチップMC2には、会員に割り当てられて会員を特定する会員ID(XXXX)のデータが記憶されている。さらに、図5に示すように、ICチップMC2には、電子血圧計201で測定された血圧値(XXX/XXmmHg)のデータが測定日時(XXXX年XX月XX日)のデータと対応付けて記憶されている。本実施の形態のICチップMC2は、最新5件の血圧値データを記憶する。したがって、会員カードMC1のICチップMC2に血圧値データを記憶させる際(図4のフローチャートのステップS108参照)、ICチップMC2に既に5件の血圧値データが記憶されている場合には、ICチップMC2から最も古い血圧値データを消去させることになる。なお、ICチップMC2が記憶可能な血圧値データは5件に限られることはなく、また、ICチップMC2はさらに別の医療データ(体重値データ、体脂肪率データ等)を記憶可能であっても良い。
【0037】
さらに本実施の形態のICチップMC2は、特典フラグのデータについても記憶する。特典フラグは「0」又は「1」として記憶される。POS端末101のCPU152(図7参照)は、特典フラグ「1」を特典付与済として解釈し、特典フラグ「0」を特典付与済ではないと解釈する。つまり、詳細は後に述べるが、POS端末101で実行される商品販売データ処理(図8参照)においては、ICチップMC2に記憶されている5件の血圧値のデータ内容に応じて、所定の特典処理を実行する旨の情報である特典情報が生成されて、この特典情報に従った特典処理がなされるのである。そして、特典情報が生成された場合には、この5件の血圧値に基づいて会員顧客に特典が付与されたものとして、特典フラグとして「1」が記憶されるのである。そのため、デフォルト設定では、特典フラグとして「0」が記憶されている。
【0038】
このように特典フラグは、現状の5件の血圧値に基づく情報であるため、図4のフローチャートのステップS108で、新たに1件が記憶されて血圧値のデータが更新される場合等には、電子血圧計201のCPU252は、特典フラグ「1」をゼロクリアするようにする。
【0039】
次に、売店エリアに設置されている本実施の形態のPOS端末101について説明する。
【0040】
図6は、POS端末101を示す外観斜視図である。POS端末101は、ドロワ102の上に載置されており、ドロワ102の引出し103の開放動作を制御することができる。POS端末101の上面には、情報を表示する表示部としてオペレータ用表示器105と客用表示器107とが立設されている。オペレータ用表示器105の画面上には、タッチパネル108が積層配置されている。タッチパネル108は、オペレータ用表示器105の表示内容に従った情報入力をPOS端末101のオペレータに行わせるための入力部として機能する。オペレータ用表示器105の左側には、情報を報知する報知部としてのレシートプリンタ106が配列されている。レシートプリンタ106からは、レシートRTが印刷発行される。オペレータ用表示器105の手前側(下側)には、POS端末101に情報を入力するためのキーボード104が設けられている。キーボード104は、例えば、上面に数字が印字された数字を入力するためのテンキー、上面に「小計」と印字された仮締めキー、上面に「預/現計」と印字された締めキー等を含んでいる。キーボード104の右側には、クレジットカード等の磁気カードから情報を読み取るためのカード読取溝110が設けられている。つまり、カード読取溝110に沿って磁気カードをスライドさせることにより、POS端末101に内蔵されているカードリーダライタ109(図7参照)によって磁気カードの磁気ストライプに記憶されている情報が読取される。
【0041】
また、図6に示すように、POS端末101には、バーコード等のコードシンボルを読み取る商品コード読取部としてのコードリーダ111が接続されている。コードリーダ111は、読取口111aを有し、この読取口111aの前面に形成される読取空間に所定パターンの可視光半導体レーザを照射する。コードリーダ111は、読取空間に物品が位置付けられてその物品に付されたコードシンボルが読取口111aに向けられると、コードシンボルからの反射光を受光素子(例えばCCD)が受光する。そして、コードリーダ111は、受光素子の出力信号に基づくコードシンボルの受光信号をデコードし、そのコードシンボルが記述する情報(例えば、商品を特定する商品コード)を取得し、POS端末101のCPU152(図7参照)に出力する。商品コードは、例えばJAN等のバーコードの形態で商品の包装等に印刷されている。
【0042】
さらに、図6に示すように、POS端末101には、リーダ及び第2のリーダとしてのRFIDリーダライタ112も接続されている。カードホルダ112aを有するこのRFIDリーダライタ112は、前述したRFIDリーダライタ211と同じものであるため、説明は省略する。また、このようなPOS端末101には、ネットワーク回線21を介して外部装置とデータ通信を実行するための第3の通信部としての通信インターフェース113(図7参照)も内蔵されている。
【0043】
図7は、POS端末101のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末101は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU152を備えている。CPU152には、プログラム等の固定データを固定的に記憶保存するROM153と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM154と、HDD155とがバス接続されている。CPU152とROM153とRAM154とは、マイクロコンピュータ151を構成する。
【0044】
CPU152には、前述したドロワ102、キーボード104、オペレータ用表示器105、レシートプリンタ106、客用表示器107、タッチパネル108、カードリーダライタ109、コードリーダ111、RFIDリーダライタ112、通信インターフェース113が、いずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続され、CPU152によって動作制御される。
【0045】
HDD155には、プログラムや各種ファイル(いずれも図示せず)が記憶されている。HDD155に記憶されているプログラムの一例は、商品販売データ処理用のプログラム(図示せず)である。HDD155に記憶されているファイルの一例は、商品コードに対応付けて商品情報(商品名、単価等)を記憶する商品データファイル(図示せず)である。このようなHDD155に記憶されているプログラムや各種ファイルは、POS端末101の起動時に、その全部又は一部がRAM154にコピーされて使用される。
【0046】
本実施の形態のPOS端末101のCPU152は、プログラムに従い、取引において商品販売データ処理を実行する。ここで、商品販売データ処理は、その詳細については図8に基づいて説明するが、概略的には、POS端末101のCPU152が、コードリーダ111から出力される商品コードに基づいて単価を含む商品情報を取得して、決済金額を算出する処理である。
【0047】
このような商品販売データ処理は、会員カードMC1を所有する会員である顧客が売店エリアに立ち寄って商品を購入する際に、キャッシャの操作によってPOS端末101において開始されるのである。このとき、顧客は、売店エリアに立ち寄る直前に、トレーニングエリアに設置された電子血圧計201を使用して自らの血圧測定を行っている場合がある。
【0048】
図8は、第1の実施形態におけるPOS端末101で実行される商品販売データ処理の流れを示すフローチャートである。まず、所定の操作によって商品販売データ処理が開始されると、POS端末101のCPU152は、RFIDリーダライタ112の会員カードMC1の読み取りに基づくデータの取得に待機する(ステップS151)。そのため、このPOS端末101のオペレータであるキャッシャは、まず、会員である顧客に対して、会員カードMC1をRFIDリーダライタ112のカードホルダ112aに置くことを要求する。これにより会員カードMC1はRFIDリーダライタ112の前面位置に配置される。そして、CPU152の駆動制御によって、RFIDリーダライタ112は、前面位置に置かれた会員カードMC1との間でRFID通信を実行し、ICチップMC2に記憶されているデータを取得し、POS端末101のCPU152に出力する。
【0049】
RFIDリーダライタ112から出力されたデータを取得したならば(ステップS151のY)、POS端末101のCPU152は、取得したデータをRAM154に一時記憶させる。ここで、会員カードMC1のICチップMC2にはデータとして、会員ID、血圧値、及び、特典フラグが記憶されているため(図5参照)、POS端末101のCPU152は、会員ID、血圧値、及び、特典フラグのデータを取得することになる。
【0050】
まず、POS端末101のCPU152は、ステップS151で取得したデータに含まれている特典フラグに基づいて、特典付与済か否かを判定する(ステップS152)。ここで、POS端末101のCPU152は、前述したように、特典フラグ「1」を特典付与済として解釈し、特典フラグ「0」を特典付与済ではないと解釈する。
【0051】
そして、特典フラグ「0」であることにより、特典付与済ではないと判定したならば(ステップS152のY)、次に、POS端末101のCPU152は、ステップS151で取得したデータに含まれている血圧値に基づいて、健康状態が非改善であるか否かを判定する(ステップS153)。
【0052】
ここで、健康状態が非改善であるか否かの判定について説明する。本実施の形態では、高血圧状態から一度改善が見られたものの再び高血圧状態に復帰してしまった場合に、健康状態(高血圧)の非改善判定がなされる。
【0053】
つまり、本実施の形態では、5件の「血圧値」における最大血圧値(mmHg)についいて、「測定日時」が最も古い1件目の最大血圧値(mmHg)と「測定日時」が最も新しい5件目の最大血圧値(mmHg)とが共に140mmHg以上の値であり、両者に挟まれた2〜4件目の最大血圧値(mmHg)について1件でも140mmHg未満の値がある場合に、健康状態(高血圧)の非改善判定がなされる(ステップS153のY)。
【0054】
例えば、5件の「血圧値」における最大血圧値(mmHg)が「測定日時」の順に「140」「141」「130」「131」「129」である場合には、健康状態(この場合には高血圧)が非改善であるとは判定されない。一方で、最大血圧値(mmHg)が「測定日時」の順に「140」「136」「141」「141」「140」である場合には、健康状態が非改善であると判定される。
【0055】
また、本実施の形態では、このような5件の最大血圧値の推移の他は、健康状態(高血圧)の非改善判定はなされない(ステップS153のN)。つまり、5件の最大血圧値が全て140mmHg以上の値である場合には、健康状態(高血圧)の非改善判定はなされないことになる。
【0056】
なお、記憶されている「血圧値」(及び「測定日時」)が5件以下である場合には、その記憶されている数値に関係なく、健康状態の非改善判定はなされない(ステップS153のN)。
【0057】
ステップS153で健康状態の非改善を判定した場合には(ステップS153のY)、POS端末101のCPU152は、所定の特典処理を実行する旨の情報である特典情報のデータを生成して、生成した特典情報のデータをRAM154に一時記憶させる(ステップS154)。
【0058】
ここで、特典処理は、一例として、高血圧の改善作用がある商品の商品コードの取得(ステップS156参照)がなされた場合に、決済金額(ステップS159参照)から所定金額(例えば50円)を値引する値引処理である。つまり、会員である顧客の健康状態(高血圧)の改善が見られない場合に、その顧客がその健康状態についての改善作用のある商品(以下、健康状態改善商品と呼ぶ)を購入したならば、決済金額から値引がなされるのである。したがって、ステップS154でPOS端末101のCPU152が生成する特典情報は、健康状態改善商品についての1又は2以上商品コードを含んでいる。そのため、特典情報のデータを生成する処理の実行主体(本実施の形態ではPOS端末101)の所定の記憶部には、これらの商品コードについての情報が記憶されている。本実施の形態でPOS端末101のCPU152が生成する特典情報は、摂取により血圧を低下させる成分を含有する所定の茶飲料(商品名「××××茶」)を特定する商品コードを1つだけ含んでいるものとする。
【0059】
なお、健康状態改善商品は、一例として、身体の生理学的機能等に影響を与える保健機能成分を含み、特定の保健の目的が期待できるいわゆる特定保健用食品である。
【0060】
次に、POS端末101のCPU152は、RFIDリーダライタ112を駆動制御して会員カードMC1と通信を実行させて、会員カードMC1のICチップMC2に特典付与済を示す特典フラグ「1」を記憶させる(ステップS155)。これにより、会員である顧客に対して、同じ血圧値のデータに基づいて繰り返し特典が与えられることが防止される。
【0061】
そして、POS端末101のCPU152は、商品コードを記述するバーコードを読み取ったコードリーダ111からの商品コードの出力に基づく商品コードの取得に待機する(ステップS156)。
【0062】
なお、POS端末101のCPU152は、ステップS151でRFIDリーダライタ112による会員カードMC1の読み取りが行われずに、データを取得しなかった場合には(ステップS151のN)、続くステップS152〜ステップS155の処理をスキップして商品コードの取得を待機する(ステップS156)。
【0063】
また、POS端末101のCPU152は、ステップS152で特典付与済を判定した場合には(ステップS152のN)、続くステップS153〜ステップS155の処理をスキップして商品コードの取得を待機する(ステップS156)。
【0064】
さらに、POS端末101のCPU152は、ステップS153で健康状態の非改善判定をしなかった場合には(ステップS153のN)、続くステップS154とステップS155との処理をスキップして商品コードの取得を待機する(ステップS156)。
【0065】
POS端末101のCPU152は、コードリーダ111から出力された商品コードを取得したならば(ステップS156のY)、この商品コードをRAM154に一時記憶させ、この商品コードに対応する商品情報(単価、商品名等)を商品データファイル(図示せず)から取得して、RAM154に一時記憶させる(ステップS157)。ステップS156とステップS157との処理は、キーボード104が有する「小計」と表示された仮締めキーが押下されて仮締め宣言がなされるまで(ステップS158のY)、繰り返し実行される。
【0066】
このとき、ステップS156では、健康状態改善商品(商品名「××××茶」)にバーコードの形態で付された商品コードの読み取りがコードリーダ111によってなされたならば、この商品コードのデータがコードリーダ111から出力される。そして、POS端末101のCPU152は、この健康状態改善商品(商品名「××××茶」)についての商品コードのデータを取得してRAM154に記憶させ、この商品コードに基づいて、「××××茶」についての商品情報(商品名、単価等)のデータを商品データファイルから取得して、RAM154に記憶させる。
【0067】
POS端末101のCPU152は、仮締めキーの押下による仮締めの宣言を判定したならば(ステップS158のY)、RAM154に一時記憶されている単価に基づいて決済金額を算出して、これをRAM154に一時記憶させる(ステップS159)。なお、決済金額は、基本的には単価の合計金額と同値である。
【0068】
次に、POS端末101のCPU152は、RAM154に記憶されている特典情報の有無を判定する(ステップS160)。RAM154に特典情報のデータが記憶されており、特典情報が有ると判定した場合には(ステップS160のY)、POS端末101のCPU152は、RAM154に記憶されているこの特典情報に含まれている健康状態改善商品の商品コードと同一の商品コードがRAM154に記憶されているか否かを判定することにより顧客が健康状態改善商品を購入したか否かについて判定する(ステップS161)。そして、特典情報に含まれている健康状態改善商品の商品コードと同一の商品コードがRAM154に記憶されていることにより、健康状態改善商品の購入判定をした場合には(ステップS161のY)、POS端末101のCPU152は、RAM154に記憶されているこの特典情報に従った特典処理を実行する(ステップS162)。本実施の形態の特典処理は、前述したように、ステップS156で健康状態改善商品(商品名「××××茶」)を特定する商品コードのデータを取得してRAM154に記憶させている場合に、ステップS159で算出した決済金額から所定金額(例えば50円)を値引する値引処理である。したがって、ステップS162では、POS端末101のCPU152は、RAM154に記憶されている決済金額から値引をして、この値引処理によって得られた金額を新たな決済金額とし、これをRAM154に記憶させる。
【0069】
一方、ステップS160で、RAM154に特典情報のデータが記憶されておらず、POS端末101のCPU152が、特典情報が無いと判定した場合には(ステップS160のN)、健康状態改善商品を特定する商品コードの有無判定(ステップS161)及び特典処理(ステップS162)を実行しない。
【0070】
また、ステップS160で、RAM154に特典情報のデータが記憶されていて、POS端末101のCPU152が、特典情報が有ると判定した場合であっても(ステップS160のY)、その特典情報に含まれる健康状態改善商品の商品コードと同一の商品コードがRAM154に記憶されておらず、健康状態改善商品の購入判定をしない場合には(ステップS161のN)、POS端末101のCPU152は、特典処理(ステップS162)を実行しない。
【0071】
そして、POS端末101のCPU152は、キーボード104の「預/現計」と表示された締めキーの押下による締め宣言を待機し(ステップS163)、締め宣言がなされたと判定したならば(ステップS163のY)、ドロワ102を駆動制御してドロワ102に引出し103を開放させる(ステップS164)。次に、POS端末101のCPU152は、この取引において商品販売データ処理の実行中に取得又は生成してRAM154に記憶させた取引情報(単価、商品名、決済金額等)を文字化して、レシートプリンタ106を駆動制御してレシート用紙にこの取引情報を印刷させ、レシートRT(図9参照)として発行させる(ステップS165)。このとき、POS端末101のCPU152は、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて特典処理を実行した旨の情報についても、レシートRTに印刷させる。その後、RAM154に記憶された取引情報は、HDD155に設けられている図示しないジャーナルファイル内に格納される。
【0072】
図9は、レシートRTを示す正面図である。図9に示すように、レシートRTの上方領域には、ロゴとして「○△スポーツクラブ 売店エリア」という文字列が印刷されている。この「○△スポーツクラブ 売店エリア」は、POS端末101が導入されている売店エリアの名称である。
【0073】
さらに、レシートRTの中央領域には、図8のフローチャートのステップS157で取得された健康状態改善商品「××××茶」の商品情報である商品名「××××茶」と単価「¥170」とが印刷されている。また、図8のフローチャートのステップS162で実行された特典処理(値引処理)の内容が「値引 −¥50」として印刷されている。なお、図9中、レシートRTに印刷されたその他の取引情報(単価、商品名等)や決済金額等については省略して示している。
【0074】
そして、レシートRTにおける下方領域には、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて特典処理を実行した旨の情報が印刷されている。この旨は、図9中では、一例として、「「××××茶」ご購入ありがとうございます 高血圧改善が見られませんでしたので 50円値引サービスいたします」という文字情報として印刷されている。また、より直接的な表現(例えば「高血圧改善が見られませんでした 「××××茶」のご購入が確認されました 「××××茶」を50円値引サービス致しました」というような文字情報)であってもよい。または別の表現であってもよい。これは、以下の実施例でも同様である。
【0075】
このようなレシートRTを見た会員顧客は、健康状態(高血圧)が改善されなかった際にこの健康状態の改善に資する健康状態改善商品を購入したことにより特典付与(この場合、健康状態改善商品についての値引)がなされたことを知ることができる。そして、第1の実施形態によれば、この会員顧客に再び健康状態の非改善があった場合に、この会員顧客が特典を望んで、スポーツクラブ外の小売店ではなく、スポーツクラブ施設内のこの売店エリアを積極的に選択して、この健康状態改善商品を含む商品の購入をすることが期待される。このようにして、電子血圧計201が設置されたスポーツクラブの施設内に設けられている売店にユニークであり、かつ、効果的な販売が実現される。
【0076】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について図10ないし図14に基づいて説明する。第1の実施形態と同一の部分は同一の符号で示し、説明も省略する。
【0077】
第2の実施形態の販売促進システム11は、第1の実施形態と同様のシステム構成(図1参照)を有している。したがって、電子血圧計201及びPOS端末101の外観とハードウェア構成とについては、第1の実施形態と同様である(図2、図3、図6、及び、図7参照)。
【0078】
次に、第2の実施形態と第1の実施形態との相違点を概略的に説明する。第2の実施形態における会員カードMC1のICチップMC2は、会員IDのデータのみを記憶し、第1の実施形態のように測定日時、血圧値、特典フラグのデータを記憶しない。
【0079】
そして、第2の実施形態では、測定日時、血圧値、特典フラグのデータは、会員IDのデータに対応付けてストアコントローラ301が内蔵するHDD355(図10参照)に記憶されるのである。より詳細には、HDD355に形成される第1の記憶領域としての測定データファイルF1(図13参照)に記憶されるのである。そのため、第2の実施形態では、ストアコントローラ301の構成(図10参照)、処理(図12参照)、測定データファイルF1(図13参照)について以下に説明する。
【0080】
また、上記したように、第2の実施形態では、電子血圧計201が測定した血圧値等のデータがストアコントローラ301に記憶されるため、電子血圧計201における処理も第1の実施形態と相違する点がある。したがって、電子血圧計201の処理についても以下に説明する(図11参照)。
【0081】
そして、第2の実施形態では、POS端末101のCPU152は、第1の実施形態とは異なり、測定データファイルF1に記憶されているデータに基づいて健康状態の非改善判定等をすることになる。そこで、第2の実施形態においてPOS端末101で実行される処理についても以下に説明する(図14参照)。
【0082】
まず、ストアコントローラ301のハードウェア構成について説明する。
【0083】
図10は、ストアコントローラ301のハードウェア構成を示すブロック図である。ストアコントローラ301は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU352を備えている。CPU352には、プログラム等の固定データを固定的に記憶保存するROM353と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM354と、HDD355とがバス接続されている。HDD355には、後述する各種ファイルやプログラムが形成されている。CPU352とROM353とRAM354とは、マイクロコンピュータ351を構成する。また、ストアコントローラ301には、ネットワーク回線21を介して外部装置とデータ通信を実行するための第2の通信部としての通信インターフェース356も内蔵されており、この通信インターフェース356もCPU352にバス接続されている。CPU352は、プログラムに従って各種処理を実行する。
【0084】
そして、第2の実施形態においても、トレーニングをし終えた会員は、トレーニングエリアに設置された電子血圧計201を使用して、自らの血圧値を測定するのである。
【0085】
図11は、第2の実施形態における電子血圧計201で実行される血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。本実施の形態の血圧測定処理におけるステップS201〜ステップS207、ステップS209の処理は、図4に基づいて説明した第1の実施形態におけるステップS101〜ステップS107、ステップS109の処理とそれぞれ処理内容が同じであるので説明を省略する。
【0086】
そして、本実施の形態では、電子血圧計201のCPU252は、ステップS207(血圧値の表示デバイス206への表示)に続く処理として、ステップS201で取得した会員IDのデータと、ステップS206で算出した血圧値のデータとを、測定日時のデータと共に、通信インターフェース271を介して、ストアコントローラ301を送信先として出力させる(ステップS208)。
【0087】
図12は、第2の実施形態におけるストアコントローラ301で実行される処理の流れを示すフローチャートである。ストアコントローラ301のCPU352は、電子血圧計201から送信出力されたデータを、通信インターフェース356を介して受信したならば(ステップS211のY)、受信したデータをHDD355に形成された測定データファイルF1(図13参照)に記憶させる(ステップS212)。
【0088】
図13は、測定データファイルF1のデータ構成を示す模式図である。測定データファイルF1は、図5に基づいて説明した第1の実施形態におけるICチップMC2と同様のデータ構成を有している。つまり、測定データファイルF1は、会員IDのデータを記憶し、測定日時と血圧値とのデータを対応付けて記憶し、さらに、特典フラグを記憶する。このとき、会員IDに対応付けて、測定日時及び血圧値と特典フラグとが記憶される。そして、このような測定データファイルF1は、会員ID毎に複数形成されている。
【0089】
図12のフローチャートのステップS212では、ストアコントローラ301のCPU352は、ステップS211で受信したデータに含まれる会員IDと同一の会員IDを記憶する測定データファイルF1を探し出し、探し出した測定データファイルF1に対して、ステップS211で受信したデータに含まれる測定日時と血圧値とを記憶させる。このとき、受信したデータに含まれる会員IDと同一の会員IDを記憶する測定データファイルF1が形成されていない場合には、ストアコントローラ301のCPU352は、受信した会員IDについての新規な測定データファイルF1をHDD355に形成する。また、測定データファイルF1に測定日時及び血圧値のデータを記憶させる際に、既に5件の測定日時及び血圧値データが記憶されている場合には、最も古いデータを消去させることになる。なお、測定データファイルF1については、ICチップMC2(図5参照)と同様に、記憶可能な測定日時及び血圧値のデータは5件に限られることはなく、また、さらに別の医療データ(体重値データ、体脂肪率データ等)が記憶可能でも良い。そして、図12のフローチャートのステップS212で、新たに1件が記憶されて血圧値のデータが更新される場合等には、ストアコントローラ301のCPU352は、特典フラグ「1」をゼロクリアするようにする。
【0090】
次に、第2の実施形態の商品販売データ処理について図14に基づいて説明する。このような商品販売データ処理は、会員カードMC1を所有する会員である顧客が売店エリアで商品を購入する際に、POS端末101において実行される。このとき、第1の実施形態と同様に、顧客は、売店エリアに立ち寄る直前に、トレーニングエリアに設置された電子血圧計201を使用して自らの血圧測定を行っている場合がある。
【0091】
図14は、第2の実施形態におけるPOS端末101で実行される商品販売データ処理の流れを示すフローチャートである。POS端末101のCPU152は、所定の操作によって商品販売データ処理が開始されると、RFIDリーダライタ112の会員カードMC1の読み取りに基づくデータの取得に待機する(ステップS251)。このとき、キャッシャは、会員である顧客に対して、会員カードMC1をカードホルダ112aにセットするように促す。前述したように本実施の形態では、会員カードMC1のICチップMC2には会員IDのデータのみが記憶されているため、ステップS251では、POS端末101のCPU152は、会員IDのデータのみを取得することになる。そして、RFIDリーダライタ112から会員IDのデータを取得したならば(ステップS251のY)、本実施の形態では、POS端末101のCPU152は、ストアコントローラ301のHDD355にデータアクセスし、取得した会員IDに基づいて測定データファイルF1を検索して、この会員IDに対応する測定日時、血圧値、特典フラグのデータを取得する(ステップS252)。取得したデータは、RAM154に記憶される。
【0092】
次に、POS端末101のCPU152は、ステップS252で取得したデータに含まれる特典フラグに基づいて、特典付与済であるか否かを判定する(ステップS253)。このとき、特典フラグが「0」であることにより特典付与済でないことを判定したならば(ステップS253のY)、POS端末101のCPU152は、ステップS252で取得したデータに含まれる測定日時及び血圧値に基づいて、健康状態が非改善であるか否かについて判定する(ステップS254)。健康状態が非改善であるか否かの判定は、図8(ステップS153参照)に基づいて説明した処理内容と同様に行われる。このとき、健康状態の非改善判定をしたならば(ステップS254のY)、POS端末101のCPU152は、特典情報のデータを生成してRAM154に記憶させ(ステップS255)、ストアコントローラ301のHDD355にデータアクセスして、ステップS251で取得したデータに含まれる会員IDに対応する測定データファイルF1に対して、特典フラグ「1」を記憶させる(ステップS256)。そして、商品コードの取得に待機する(ステップS257)。
【0093】
なお、POS端末101のCPU152は、ステップS251でRFIDリーダライタ112による会員カードMC1の読み取りが行われずに、データを取得しなかった場合には(ステップS251のN)、続くステップS252〜ステップS256の処理をスキップして商品コードの取得を待機する(ステップS257)。
【0094】
また、POS端末101のCPU152は、ステップS253で特典付与済を判定した場合には(ステップS253のN)、続くステップS254〜ステップS256の処理をスキップして商品コードの取得を待機する(ステップS257)。
【0095】
さらに、POS端末101のCPU152は、ステップS254で健康状態の非改善判定をしなかった場合には(ステップS254のN)、続くステップS255とステップS256との処理をスキップして商品コードの取得を待機する(ステップS257)。
【0096】
ステップS257以下の処理(ステップS257〜ステップS266)については、第1の実施形態における図8のフローチャートステップS156〜ステップS165の処理と同様の処理であるので、説明は省略する。
【0097】
そして、第2の実施形態においても、第1の実施形態で説明したようなレシートRT(図9参照)の発行が行われる(ステップS266)。つまり、発行されるレシートRTには、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて特典処理を実行した旨の情報(一例として、「「××××茶」ご購入ありがとうございます 高血圧改善が見られませんでしたので 50円値引サービスいたします」という文字情報)が印刷されているのである。
【0098】
したがって、第2の実施形態においても、レシートRTを見た会員顧客は、健康状態(高血圧)が改善されなかった際にこの健康状態の改善に資する健康状態改善商品を購入したことにより特典付与(この場合、健康状態改善商品についての値引)がなされたことを知ることができる。そして、第2の実施形態によれば、この会員顧客に再び健康状態の非改善があった場合に、この会員顧客が特典を望んで、スポーツクラブ外の小売店ではなく、スポーツクラブ施設内のこの売店エリアを積極的に選択して、この健康状態改善商品を含む商品の購入をすることが期待される。このようにして、電子血圧計201が設置されたスポーツクラブの施設内に設けられている売店にユニークであり、かつ、効果的な販売が実現される。
【0099】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態について図15ないし図17に基づいて説明する。他の実施形態と同一の部分は同一の符号で示し、説明も省略する。
【0100】
第3の実施形態の販売促進システム11は、第1の実施形態と同様のシステム構成(図1参照)を有している。したがって、電子血圧計201及びPOS端末101の外観とハードウェア構成とについては、第1の実施形態と同様である(図2、図3、図6、及び、図7参照)。そして、ストアコントローラ301のハードウェア構成については、第2の実施形態と同様である(図10参照)。
【0101】
また、第3の実施形態では、第2の実施形態と同様に、会員カードMC1のICチップMC2は、会員IDのデータのみを記憶し、第1の実施形態のように測定日時、血圧値、特典フラグのデータを記憶しない。そして、測定日時、血圧値、特典フラグのデータについては、第2の実施形態と同様に、会員IDのデータに対応付けて測定データファイルF1に記憶される。
【0102】
第3の実施形態が、第1及び第2の実施形態と相違する点は、健康状態が非改善であるか否かの判定等をストアコントローラ301のCPU352が実行する点である(第1及び第2の実施形態では、実行主体はPOS端末101のCPU152)。したがって、第3の実施形態におけるストアコントローラ301での処理について、以下に説明する(図15参照)。
【0103】
そして、この処理において健康状態の非改善判定がなされた場合には、他の実施形態と同様に特典情報のデータの生成がストアコントローラ301のCPU352によって行われるが、この生成されたデータは、ストアコントローラ301に記憶保存される。したがって、ストアコントローラ301のHDD355には、特典情報のデータを会員IDと共に記憶する第2の記憶領域としての特典情報ファイルF2が形成されている(図16参照)。
【0104】
さらに、第3の実施形態では、POS端末101では、会員カードMC1に記憶された会員IDの取得が行われたならば、この会員IDに基づいて特典情報ファイルF2が検索されて、対応する特典情報データの取得が行われるのである。そこで、POS端末101で実行される処理についても説明する(図17参照)。
【0105】
まず、図15に基づいてストアコントローラ301で実行される処理について説明する。この処理の前提として、会員カードMC1を所有する会員は電子血圧計201を用いて血圧値の測定をしているはずである。この測定に際して電子血圧計201で実行される処理については、第2の実施形態で説明した処理(図11参照)と同様であるので、説明を省略する。つまり、電子血圧計201では、会員カードMC1から会員IDのデータが取得され、血圧値が算出される。そして、電子血圧計201からは、会員IDのデータと血圧値のデータとが、測定日時のデータと共に、通信インターフェース271を介して、ストアコントローラ301を送信先として出力されるのである。
【0106】
図15は、第3の実施形態におけるストアコントローラ301で実行される処理の流れを示すフローチャートである。ストアコントローラ301のCPU352は、電子血圧計201から送信出力されたデータ(会員ID、血圧値、測定日時)を、通信インターフェース356を介して受信したならば(ステップS311のY)、受信したデータに含まれる会員IDと同一の会員IDを記憶する測定データファイルF1(図13参照)を探し出し、探し出した測定データファイルF1に対して、受信したデータに含まれる測定日時と血圧値とを記憶させる。(ステップS312)。このとき、受信したデータに含まれる会員IDと同一の会員IDを記憶する測定データファイルF1が形成されていない場合には、ストアコントローラ301のCPU352は、受信した会員IDについての新規な測定データファイルF1をHDD355に形成する。また、測定データファイルF1に測定日時及び血圧値のデータを記憶させる際に、既に5件の測定日時及び血圧値データが記憶されている場合には、最も古いデータを消去させることになる。
【0107】
次に、ストアコントローラ301のCPU352は、この測定データファイルF1を対象として、図14のフローチャートのステップS253〜ステップS256でPOS端末101のCPU152が実行した処理と同様の処理を、ステップS313〜ステップS316として実行する。つまり、特典フラグに基づいて特典付与済であるか否かを判定し(ステップS313)、特典付与済で無い場合には(ステップS313のY)、健康状態が非改善であるか否かを判定し(ステップS314)、健康状態の非改善判定をした場合には(ステップS314のY)、特典情報のデータを生成して(ステップS315)、測定データファイルF1に特典フラグ「1」を記憶させる(ステップS316)。
【0108】
なお、ストアコントローラ301のCPU352が、特典付与済を判定した場合(ステップS313のN)、又は、健康状態の非改善判定をしなかった場合には(ステップS314のN)、そのまま処理を終える。
【0109】
本実施の形態でも、新たな1件の血圧値のデータが記憶されて測定データファイルF1が更新される場合等には、ストアコントローラ301のCPU352は、特典フラグ「1」をゼロクリアするようにする。なお、ストアコントローラ301のCPU352は、確実に特典情報のデータの生成を行うために、定期的に繰り返して、会員ID毎に、ステップS313〜ステップS316の処理を実行するようにする。これにより、本実施の形態においても、測定データファイルF1が記憶する特典フラグの意義が生ずる。
【0110】
そして、本実施の形態では、ステップS315において、ストアコントローラ301のCPU352は、生成した特典情報のデータをHDD355に形成された特典情報ファイルF2(図16参照)に記憶させるのである。
【0111】
図16は、特典情報ファイルF2のデータ構成を示す模式図である。図16に示すように、特典情報ファイルF2は、会員IDに対応付けて特典情報を記憶するデータ構成を有している。そこで、ストアコントローラ301のCPU352は、図15のフローチャートのステップS315では、生成した特典情報のデータを、ステップS311で電子血圧計201から受信したデータに含まれる会員ID(ステップS314で健康状態の非改善判定をした血圧値等が記憶されている測定データファイルF1に記憶されている会員ID)のデータに対応付けて、特典情報ファイルF2に記憶させる。こうして、特典情報ファイルF2に記憶された特典情報は、会員IDによって特定可能となる。
【0112】
図17は、POS端末101で実行される商品販売データ処理の流れを示すフローチャートである。POS端末101のCPU152は、所定の操作によって商品販売データ処理が開始されると、RFIDリーダライタ112の会員カードMC1の読み取りに基づくデータの取得に待機する(ステップS351)。本実施の形態においても、会員カードMC1のICチップMC2には会員IDのデータのみが記憶されているため、ステップS351では、POS端末101のCPU152は、会員IDのデータのみを取得することになる。
【0113】
そして、会員IDのデータを取得したならば(ステップS351のY)、本実施の形態では、POS端末101のCPU152は、ストアコントローラ301のHDD355にデータアクセスし、取得した会員IDに基づいて特典情報ファイルF2を検索して(ステップS352)、この会員IDに対応する特典情報のデータを取得するのである(ステップS353)。ステップS351で取得した会員IDに対応する特典情報のデータが特典情報ファイルF2に記憶されていて、この特典情報のデータを取得したならば(ステップS353のY)、POS端末101のCPU152は、取得した特典情報のデータをRAM154に記憶させて(ステップS354)、コードリーダ111から出力される商品コードの取得に待機する(ステップS355)。
【0114】
なお、POS端末101のCPU152は、ステップS351でRFIDリーダライタ112による会員カードMC1の読み取りが行われずに、データを取得しなかった場合には(ステップS351のN)、続くステップS352〜ステップS354の処理をスキップして商品コードの取得を待機する(ステップS355)。
【0115】
また、ステップS351で取得したデータに含まれる会員IDに対応する特典情報のデータが特典情報ファイルF2に記憶されておらず、特典情報データの取得をしなかった場合には(ステップS353のN)、POS端末101のCPU152は、特典情報データのRAM154への記憶(ステップS354参照)を実行せずに、商品コードの取得に待機する(ステップS355)。
【0116】
ステップS355以下の処理(ステップS355〜ステップS364)については、第1の実施形態における図8のフローチャートステップS156〜ステップS165の処理と同様の処理であるので、説明は省略する。
【0117】
そして、第3の実施形態においても、第1の実施形態で説明したようなレシートRT(図9参照)の発行が行われる(ステップS364)。つまり、発行されるレシートRTには、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて特典処理を実行した旨の情報(一例として、「「××××茶」ご購入ありがとうございます 高血圧改善が見られませんでしたので 50円値引サービスいたします」という文字情報)が印刷されているのである。
【0118】
したがって、第3の実施形態においても、レシートRTを見た会員顧客は、健康状態(高血圧)が改善されなかった際にこの健康状態の改善に資する健康状態改善商品を購入したことにより特典付与(この場合、健康状態改善商品についての値引)がなされたことを知ることができる。そして、第3の実施形態によれば、この会員顧客に再び健康状態の非改善があった場合に、この会員顧客が特典を望んで、スポーツクラブ外の小売店ではなく、スポーツクラブ施設内のこの売店エリアを積極的に選択して、この健康状態改善商品を含む商品の購入をすることが期待される。このようにして、電子血圧計201が設置されたスポーツクラブの施設内に設けられている売店にユニークであり、かつ、効果的な販売が実現される。
【0119】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態について図18ないし図23に基づいて説明する。他の実施形態と同一の部分は同一の符号で示し、説明も省略する。
【0120】
第4の実施形態と他の実施形態との相違点を概略的に説明する。まず、第4の実施形態では、ストアコントローラ301とPOS端末101とは、スポーツクラブの施設外の小売店に設置されている。これについては以下に示す図18に基づいて詳細に説明する。なお、第4の実施形態におけるPOS端末101、電子血圧計201、及び、ストアコントローラ301の外観やハードウェア構成については、他の実施形態と同様である。
【0121】
また、第4の実施形態では、第1〜第3の実施形態のように電子血圧計201はストアコントローラ301とデータ通信可能に接続されておらず、電子血圧計201は、スポーツクラブの施設内に設置された第2の上位装置としての施設サーバ401とデータ通信可能に接続されている。したがって、第4の実施形態の販売促進システム11は、このような施設サーバ401を有する。そして、この施設サーバ401がストアコントローラ301とデータ通信可能に接続されている。これについても以下に示す図18及び図19に基づいて詳細に説明する。
【0122】
そして、第4の実施形態では、電子血圧計201で測定された血圧値等のデータは、まず、施設サーバ401に送信され(図20参照)、施設サーバ401で健康状態が非改善であるか否かの判定等がなされて特典情報のデータが生成され(図21参照)、生成された特典情報のデータがストアコントローラ301に記憶されるのである(図22参照)。そのため、第4の実施形態では、第2及び第3の実施形態ではストアコントローラ301のHDD355に形成されている測定データファイルF1が、施設サーバ401のHDD455(図19参照)に形成されている。なお、特典情報ファイルF2については、第3の実施形態と同様に、ストアコントローラ301のHDD355に形成されている。
【0123】
図18は、第4の実施形態における販売促進システム11を示すシステム構成図である。第4の実施形態の販売促進システム11は、スポーツクラブの施設と、このスポーツクラブとは独立して別の場所の設けられている小売店(コンビニエンスストア)の店舗とに渡って導入されている。このスポーツクラブとこの小売店とは、互いに業務提携を締結している。
【0124】
本実施の形態のスポーツクラブは、トレーニングエリアのみが設けられており、売店エリアは設けられていない。なお、本実施の形態のスポーツクラブも、他の実施形態と同様に会員制であり、会員には固有の会員IDのデータが記憶された会員カードMC1が与えられている。
【0125】
図18に示すように、本実施の形態では、POS端末101とストアコントローラ301とが小売店の店舗に導入されている。POS端末101は、店舗のレジカウンタ(図示せず)に載置され、また、ストアコントローラ301は、店舗のバックヤードに設置されている。POS端末101とストアコントローラ301とは、ネットワーク回線21を介してデータ通信自在に接続されている。また、本実施の形態では、スポーツクラブのトレーニングエリアに、他のトレーニング器具と共に、電子血圧計201が設置されている。
【0126】
そして、本実施の形態の販売促進システム11は、スポーツクラブの施設内の事務所等に設置させて、一般的なサーバコンピュータの形態の施設サーバ401を有している。電子血圧計201と施設サーバ401とは、一例として有線LANであるネットワーク回線31を介してデータ通信自在に接続されている。そのため、本実施の形態では、電子血圧計201の通信インターフェース271は、ネットワーク回線31を介して、データ通信を実行するものである。さらに、本実施の形態では、ネットワーク回線21とネットワーク回線31とは、インターネットやCAFIS等の広域ネットワーク網41を介して接続されている。したがって、スポーツクラブに設置された施設サーバ401と小売店の店舗に設置されたストアコントローラ301とは、ネットワーク回線31と広域ネットワーク網41とネットワーク回線21とを介して、データ通信自在に接続されている。
【0127】
図19は、施設サーバ401のハードウェア構成を示すブロック図である。施設サーバ401は、各種演算処理を実行し各部を制御する情報処理部としてのCPU452を備えている。CPU452には、プログラム等の固定データを固定的に記憶保存するROM453と、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用されるRAM454と、プログラムや各種ファイルが記憶されているHDD455とがバス接続されている。CPU452とROM453とRAM454とは、マイクロコンピュータ451を構成する。また、施設サーバ401には、ネットワーク回線31を介して外部装置とデータ通信を実行するための第4の通信部としての通信インターフェース456も内蔵されており、この通信インターフェース456もCPU452にバス接続されている。CPU452は、プログラムに従って各種処理を実行する。
【0128】
図20は、第4の実施形態における電子血圧計201で実行される血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。本実施の形態の血圧測定処理におけるステップS401〜ステップS407、ステップS409の処理は、図4に基づいて説明した第1の実施形態におけるステップS101〜ステップS107、ステップS109の処理とそれぞれ処理内容が同じであるので説明を省略する。
【0129】
そして、本実施の形態では、電子血圧計201のCPU252は、ステップS407(血圧値の表示デバイス206への表示)に続く処理として、ステップS401で取得した会員IDのデータと、ステップS406で算出した血圧値のデータとを、測定日時のデータと共に、通信インターフェース271を介して、施設サーバ401を送信先として出力させる(ステップS408)。
【0130】
図21は、施設サーバ401で実行される処理の流れを示すフローチャートである。施設サーバ401のCPU452は、電子血圧計201から送信出力されたデータ(会員ID、血圧値、測定日時)を、通信インターフェース456を介して受信したならば(ステップS411のY)、受信したデータに含まれる会員IDと同一の会員IDを記憶する測定データファイルF1(図13参照)を探し出し、探し出した測定データファイルF1に対して、受信したデータに含まれる測定日時と血圧値とを記憶させる(ステップS412)。このとき、受信したデータに含まれる会員IDと同一の会員IDを記憶する測定データファイルF1が形成されていない場合には、施設サーバ401のCPU452は、受信した会員IDについての新規な測定データファイルF1をHDD455に形成する。また、測定データファイルF1に測定日時及び血圧値のデータを記憶させる際に、既に5件の測定日時及び血圧値データが記憶されている場合には、最も古いデータを消去させることになる。
【0131】
次に、施設サーバ401のCPU452は、この測定データファイルF1を対象として、特典フラグに基づいて特典付与済であるか否かを判定し(ステップS413)、特典付与済で無い場合には(ステップS413のY)、健康状態が非改善であるか否かを判定し(ステップS414)、健康状態の非改善判定をした場合には(ステップS414のY)、特典情報のデータを生成する(ステップS415)。
【0132】
なお、施設サーバ401のCPU452が、特典付与済を判定した場合(ステップS413のN)、又は、健康状態の非改善判定をしなかった場合には(ステップS414のN)、そのまま処理を終える。
【0133】
本実施の形態でも、新たな1件の血圧値のデータが記憶されて測定データファイルF1が更新される場合等には、施設サーバ401のCPU452は、特典フラグ「1」をゼロクリアするようにする。なお、施設サーバ401のCPU452は、確実に特典情報のデータの生成を行うために、定期的に繰り返して、会員ID毎に、ステップS413〜ステップS416の処理を実行するようにする。これにより、本実施の形態においても、測定データファイルF1が記憶する特典フラグの意義が生ずる。
【0134】
そして次に、本実施の形態では、施設サーバ401のCPU452は、ステップS415で生成した特典情報のデータを、ステップS411で取得した会員ID(ステップS414で健康状態の非改善判定をした血圧値等が記憶されている測定データファイルF1に記憶されている会員ID)のデータと共に、通信インターフェース456を介して、ストアコントローラ301を送信先として出力させる(ステップS416)。その後、施設サーバ401のCPU452は、測定データファイルF1に特典フラグ「1」を記憶させて(ステップS417)、処理を終える。
【0135】
図22は、第4の実施形態におけるストアコントローラ301で実行される処理の流れを示すフローチャートである。ストアコントローラ301のCPU352は、施設サーバ401から送信出力されたデータ(会員ID及び特典情報)を、通信インターフェース356を介して受信したならば(ステップS431のY)、受信した会員IDのデータと特典情報のデータとをHDD355に形成されている特典情報ファイルF2に対応付けて記憶させる(ステップS432)。
【0136】
そして、第4の実施形態では、スポーツクラブの会員は、トレーニングエリアに設置された電子血圧計201を用いて血圧値の測定を行った後、POS端末101が導入されている小売店に、この小売店とスポーツクラブとの業務提携を知って又は知らずに、商品購入のために立ち寄ることがある。この商品購入に際しては、POS端末101で商品販売データ処理が実行される。このとき、第4の実施形態においては、POS端末101のCPU152は、第3の実施形態と同様の処理(図17参照)と同様の処理を行うのである。
【0137】
まず、第4の実施形態においては、POS端末101のキャッシャは、顧客に対してスポーツクラブの会員であるか否かを尋ね、顧客が会員であると回答した場合には、会員である顧客に対して、会員カードMC1をカードホルダ112aにセットするように促す。
【0138】
そして、POS端末101のCPU152は、RFIDリーダライタ112の会員カードMC1の読み取りによって、会員カードMC1から会員IDを取得したならば(図17のフローチャートのステップS351のY参照)、ストアコントローラ301のHDD355にデータアクセスし、取得した会員IDに基づいて特典情報ファイルF2を検索して(図17のフローチャートのステップS352の参照)、この会員IDに対応する特典情報のデータを取得するのである。そして、取得した会員IDに対応する特典情報のデータが特典情報ファイルF2に記憶されていて、この特典情報のデータを取得したならば(図17のフローチャートのステップS353のY参照)、POS端末101のCPU152は、取得した特典情報のデータをRAM154に記憶させて(図17のフローチャートのステップS354参照)、コードリーダ111から出力される商品コードの取得に待機する(図17のフローチャートのステップS355参照)。なお、以下の処理については、第1の実施形態(図8のフローチャートステップS156〜ステップS165参照)と同様の処理であるので、説明は省略する。
【0139】
そして、第4の実施形態においても、POS端末101での商品販売データ処理に伴って、レシートプリンタ106によってレシートRT(図23参照)の発行が行われる。
【0140】
図23は、第4の実施形態におけるレシートRTを示す正面図である。図9に基づいて説明したレシートRT(第1〜第3の実施形態)と同一部分については説明を省略する。
【0141】
図23に示すように、第4の実施形態のレシートRTの上方領域にはロゴが印刷されている。このロゴは、第1の実施形態のロゴ(「○△スポーツクラブ 売店エリア」という文字列)とは異なり、「○△ストアXX店 ○△スポーツクラブ提携店」という文字列となっている。これは、レシートRTを発行するPOS端末101が、スポーツクラブではなく、スポーツクラブ施設外の小売店に設置されているからであり、ロゴ中の文字列「○△ストアXX店」は、この小売店の店名を示している。
【0142】
そして、図23に示すように、第4の実施形態のレシートRTの下方領域には、第1の実施形態と同様に、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて特典処理を実行した旨の情報が印刷されている。この旨は、図23中では、「「××××茶」ご購入ありがとうございます 高血圧改善が見られませんでしたので 50円値引サービスいたします」という文字情報として印刷されている。
【0143】
このようなレシートRTを見た会員顧客は、健康状態(高血圧)が非改善であったために今回の健康状態改善商品購入で値引がなされたことを知ることができる。さらに、この会員顧客は、レシートRTに印刷されたロゴによって、商品購入をした小売店が、事前に訪れていたスポーツクラブと提携している店舗であることを知ることができる。そして、第4の実施形態によれば、この会員顧客に再び健康状態の非改善があった場合に、この会員顧客が特典を望んで、この小売店を積極的に選択して健康状態改善商品を含む商品の購入をすることが期待される。このようにして、電子血圧計201が設置されたスポーツクラブと業務提携を締結している小売店にユニークであり、かつ、効果的な販売が実現される。
【0144】
さらに、第4の実施形態では、電子血圧計201によって測定された測定値のデータが、そのままの状態で電子血圧計201が設定されている施設(スポーツクラブ)の外に出力されることがないため(特典情報のデータとしてスポーツクラブ施設外の小売店に出力される)、電子血圧計201で測定された血圧値のような個人情報の外部漏洩を嫌う顧客に対しても、個人情報漏洩の危険性が少ない旨を主張して、販売促進を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】販売促進システムを示すシステム構成図である。
【図2】電子血圧計を示す外観斜視図である。
【図3】電子血圧計のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態における電子血圧計で実行される血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における会員カードのICチップのデータ構成を示す模式図である。
【図6】POS端末を示す外観斜視図である。
【図7】POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図8】第1の実施形態におけるPOS端末で実行される商品販売データ処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】レシートを示す正面図である。
【図10】ストアコントローラのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図11】第2の実施形態における電子血圧計で実行される血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態におけるストアコントローラで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】測定データファイルのデータ構成を示す模式図である。
【図14】第2の実施形態におけるPOS端末で実行される商品販売データ処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第3の実施形態におけるストアコントローラで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】特典情報ファイルのデータ構成を示す模式図である。
【図17】POS端末で実行される商品販売データ処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】第4の実施形態における販売促進システムを示すシステム構成図である。
【図19】施設サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図20】第4の実施形態における電子血圧計で実行される血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】施設サーバで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】第4の実施形態におけるストアコントローラで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図23】第4の実施形態におけるレシートを示す正面図である。
【符号の説明】
【0146】
11…販売促進システム
MC1…会員カード(記憶媒体)、101…POS端末(商品販売データ処理装置)、106…レシートプリンタ(報知部)、111…コードリーダ(商品コード読取部)、112…RFIDリーダライタ(リーダ、第2のリーダ)、113…通信インターフェース(第3の通信部)、152…CPU(商品販売データ処理装置の情報処理部)、201…電子血圧計(測定装置)、252…CPU(測定装置の情報処理部)、201a…測定部、211…RFIDリーダライタ(リーダライタ、第1のリーダ)、271…通信インターフェース(第1の通信部)、301…ストアコントローラ(第1の上位装置)、352…CPU(第1の上位装置の情報処理部)、356…通信インターフェース(第2の通信部)、401…施設サーバ(第2の上位装置)、452…CPU(第2の上位装置の情報処理部)、456…通信インターフェース(第4の通信部)、F1…測定データファイル(第1の記憶領域)、F2…特典情報ファイル(第2の記憶領域)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、測定値を含むデータを書き換え自在に記憶する記憶媒体に対してデータの読み書きを実行するリーダライタと、を備える測定装置と、
前記記憶媒体が記憶する測定値のデータを読み取り出力するリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、
前記測定装置の情報処理部が、前記リーダライタを駆動制御して、前記測定部から出力された測定値のデータを前記記憶媒体に対して書き込みさせる手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記リーダから出力された測定値のデータを取得した場合には、この測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行する手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させる手段と、
を備える販売促進システム。
【請求項2】
被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、被験者を特定する固有の会員IDを含むデータを記憶する記憶媒体からデータを読み取り出力する第1のリーダと、外部装置との間でデータ通信を可能にする第1の通信部と、を備える測定装置と、
前記測定装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第2の通信部を備える第1の上位装置と、
前記第1の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第3の通信部と、前記記憶媒体から会員IDのデータを読み取り出力する第2のリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、
前記測定装置の情報処理部が、前記測定部から出力された測定値のデータを、前記第1のリーダから出力された会員IDのデータと共に、前記第1の通信部を介して前記第1の上位装置に向けて出力する手段と、
前記第1の上位装置の情報処理部が、前記出力された会員ID及び測定値のデータを前記第2の通信部を介して受信して、当該受信した会員IDデータと測定値のデータとを対応付けて第1の記憶領域に記憶させる手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記第2のリーダから出力された会員IDのデータを取得した場合には、この会員IDに対応する測定値のデータを前記第1の記憶領域から取得する処理と、この測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品の購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行する手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させる手段と、
を備える販売促進システム。
【請求項3】
被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、被験者を特定する固有の会員IDを含むデータを記憶する記憶媒体からデータを読み取り出力する第1のリーダと、外部装置との間でデータ通信を可能にする第1の通信部と、を備える測定装置と、
前記測定装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第2の通信部を備える第1の上位装置と、
前記第1の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信自在にする第3の通信部と、前記記憶媒体から会員IDのデータを読み取り出力する第2のリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、
前記測定装置の情報処理部が、前記測定部から出力された測定値のデータを、前記第1のリーダから出力された会員IDのデータと共に、前記第1の通信部を介して前記第1の上位装置に向けて出力する手段と、
前記第1の上位装置の情報処理部が、前記出力された会員ID及び測定値のデータを前記第2の通信部を介して受信した場合に、当該測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理を実行し、健康状態の非改善判定に応じて、所定の特典処理を実行する旨の特典情報を生成して、当該特典情報のデータを前記受信した会員IDのデータに対応付けて第2の記憶領域に記憶させる手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記第2のリーダから出力された会員IDのデータを取得した場合には、この会員IDに対応する特典情報のデータを前記第2の記憶領域から取得する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品の購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態改善商品の購入判定に応じて前記取得した特典情報に従った特典処理を実行する手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させる手段と、
を備える販売促進システム。
【請求項4】
被験者の生体の状態を測定して測定値のデータを出力する測定部と、被験者を特定する固有の会員IDを含むデータを記憶する記憶媒体からデータを読み取り出力する第1のリーダと、外部装置との間でデータ通信を可能にする第1の通信部と、を備える測定装置と、
前記測定装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第4の通信部を備える第2の上位装置と、
前記第2の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信を可能にする第2の通信部を備える第1の上位装置と、
前記第1の上位装置を含む外部装置との間でデータ通信自在にする第3の通信部と、前記記憶媒体から会員IDのデータを読み取り出力する第2のリーダと、商品に付されて商品を特定する商品コードを読み取り出力する商品コード読取部と、情報を報知する報知部と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに基づいて決済金額を算出する商品販売データ処理を実行する手段と、を備える商品販売データ処理装置と、
前記測定装置の情報処理部が、前記測定部から出力された測定値のデータを、前記第1のリーダから出力された会員IDのデータと共に、前記第1の通信部を介して前記第2の上位装置に向けて出力する手段と、
前記第2の上位装置の情報処理部が、前記出力された会員ID及び測定値のデータを前記第4の通信部を介して受信した場合に、当該測定値に基づいて健康状態が非改善であるか否かを判定する処理を実行し、健康状態の非改善判定に応じて、所定の特典処理を実行する旨の特典情報を生成して、当該特典情報のデータを前記受信した会員IDのデータと共に、前記第4の通信部を介して前記第1の上位装置に向けて出力する手段と、
前記第1の上位装置の情報処理部が、前記出力された前記会員ID及び特典情報のデータを前記第2の通信部を介して受信して、当該会員IDのデータと特典情報のデータとを対応付けて第2の記憶領域に記憶させる手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、前記商品販売データ処理に際して前記第2のリーダから出力された会員IDのデータを取得した場合には、この会員IDに対応する特典情報のデータを前記第2の記憶領域から取得する処理と、前記商品コード読取部から出力された商品コードに健康状態改善商品を特定する商品コードが含まれているか否かに基づいて健康状態改善商品の購入の有無を判定する処理とを実行し、健康状態改善商品の購入判定に応じて前記取得した特典情報に従った特典処理を実行する手段と、
前記商品販売データ処理装置の情報処理部が、健康状態の非改善判定と健康状態改善商品の購入判定とに応じて所定の特典処理を実行した旨を前記報知部に報知させる手段と、
を備える販売促進システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−251696(P2009−251696A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95560(P2008−95560)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】