貯湯式給湯装置
【課題】逆止弁の不安定な開閉動作に伴う混合温度のハンチングを防止して安定した温調制御を行えるようにする。
【解決手段】上部出湯管３または中間出湯管４の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁１６と、上部出湯管３からの湯水と中間出湯管４からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁５と、中間混合弁５で混合された湯水の温度を検出する中間給湯温度センサ１１と、中間混合弁５からの湯水と給水バイパス管７からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁８とを備え、中間混合弁５の開度を中間給湯温度センサ１１の検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に上部出湯管３または中間出湯管４のうち逆止弁１６が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測される場合は、中間混合弁５の開度を固定するようにし、中間混合弁５の開度の変動による逆止弁１６の不安定な開閉動作を防止する。
【解決手段】上部出湯管３または中間出湯管４の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁１６と、上部出湯管３からの湯水と中間出湯管４からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁５と、中間混合弁５で混合された湯水の温度を検出する中間給湯温度センサ１１と、中間混合弁５からの湯水と給水バイパス管７からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁８とを備え、中間混合弁５の開度を中間給湯温度センサ１１の検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に上部出湯管３または中間出湯管４のうち逆止弁１６が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測される場合は、中間混合弁５の開度を固定するようにし、中間混合弁５の開度の変動による逆止弁１６の不安定な開閉動作を防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、貯湯タンクの中間部からの湯を中間混合弁で混合して給湯する貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、この種の貯湯式給湯装置においては、加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、この中間出湯管での湯水の逆流を防止する逆止弁と、上部出湯管からの湯水と中間出湯管からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、中間混合弁からの湯水を給水バイパス管からの給水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、を備え、中間混合弁の開度をその混合温度が中間設定温度に一致するようにフィードバック制御するようにしたものがあった（特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００７−１３９２０１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところが、この従来のものでは、給湯流量が少ない場合に、中間混合弁がフィードバック制御されることによって、中間出湯管からの出湯流量が逆止弁が開閉される流量付近で変動し、中間出湯管に設けられた逆止弁が不安定に開閉してしまい、それに伴って中間混合弁での混合温度がハンチングする現象が生じることがあり、安定した温調制御が行えないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
そこで、本発明は上記課題を解決するため、請求項１では、加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記上部出湯管または前記中間出湯管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記上部出湯管からの湯水と前記中間出湯管からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間給湯温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間給湯温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにした。
【０００６】
また、請求項２では、請求項１のものにおいて、給湯流量を検出する給湯流量検出手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検出手段が所定流量未満の流量を検出している場合は、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測するようにした
【０００７】
また、請求項３では、請求項１のものにおいて、前記制御手段は、前記上部出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ない場合を推測するようにした。
【０００８】
また、請求項４では、加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記中間出湯管または前記給水バイパス管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記中間出湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間混合温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記上部出湯管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間混合温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにした。
【０００９】
また、請求項５では、請求項４のものにおいて、給湯流量を検出する給湯流量検知手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検知手段が所定流量未満を検出している場合は、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測するようにした。
【００１０】
また、請求項６では、請求項４のものにおいて、前記制御手段は、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記給水バイパス管から給水される水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ない場合を推測するようにした。
【００１１】
また、請求項７では、請求項１〜６のいずれかのものにおいて、前記制御手段は、前記中間混合弁を、略中間設定温度の湯水を給湯時に出湯可能な開度で給湯待機させ、前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を給湯待機時の開度で固定するようにした。
【発明の効果】
【００１２】
本発明の請求項１、４によれば、逆止弁が設けられた管側の流量が少ないと推測される場合に、中間混合弁の開度を固定するようにしたので、中間混合弁の開度の変動に伴う逆止弁の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁での混合温度のハンチングを防止して、安定した温調制御を行うことが可能となる。
【００１３】
また、本発明の請求項２、３、５、６によれば、逆止弁が設けられた管側の流量が少ないことを簡易に推測することができ、逆止弁があることに伴う中間混合弁での混合温度のハンチングを容易に防止でき、安定した温調制御を行うことが可能となる。
【００１４】
また、本発明の請求項７によれば、中間混合弁を、略中間設定温度の湯水を出湯可能な給湯待機時の開度で固定するようにしているので、開度固定中の混合温度が略中間設定温度となるために、目標の温度での出湯が可能となると共に、貯湯タンク中間部からの出湯量をできるだけ多くでき、さらにその後に逆止弁が設けられた管側の流量が増加しても、中間混合弁での混合温度のオーバーシュートやアンダーシュートが生じにくく、安定した温調制御を継続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】本発明の第１の実施形態の概略構成図
【図２】第１の実施形態の中間混合弁の作動を説明するフローチャート
【図３】本発明の第２の実施形態の概略構成図
【発明を実施するための形態】
【００１６】
次に、本発明の第１の実施形態のヒートポンプ式貯湯風呂給湯装置を図面に基づいて説明する。
１は湯水を貯湯するステンレス製の貯湯タンク、２は貯湯タンク１底部に市水を給水する給水管、３は貯湯タンク１上部から出湯する上部出湯管、４は貯湯タンク１中間部から出湯させて出湯管３へ合流させるための中間出湯管、５は上部出湯管３からの湯と中間出湯管４からの湯水を中間設定温度になるように混合する中間混合弁、６は中間混合弁５からの湯水を供給する中間給湯管、７は給水管２から分岐された給水バイパス管、８は中間給湯管６からの湯水と給水バイパス管７からの水とを給湯設定温度になるように混合する給湯混合弁、９は給湯混合弁５で混合された湯が流通する給湯管、１０は給湯管９からの湯を給湯する給湯栓である。なお、中間設定温度は給湯設定温度よりも一定温度もしくは一定温度以上高い温度である。
【００１７】
１１は中間給湯管６途中に設けられ混合温度を検出する中間給湯温度センサ、１２は給湯管９途中に設けられ給湯温度を検出する給湯温度センサ、１３は給湯流量を検出する給湯流量検知手段として給湯管９途中に設けられた給湯流量センサ、１４は給水管２に設けられ市水の給水圧を一定の圧力に減圧する減圧弁、１５は貯湯タンク１内の過圧を逃がす過圧逃がし弁、１６は中間出湯管４に設けられ中間混合弁５側から貯湯タンク１中間部への湯水の逆流を阻止する逆止弁である。
【００１８】
１７は浴槽、１８は貯湯タンク１内の上部に設けられ貯湯タンク１内の湯の熱で浴槽水を加熱するための風呂熱交換器、１９は浴槽１６と風呂熱交換器１８とを浴槽水が循環可能に接続する風呂循環回路、２０は風呂循環回路１９途中に設けられ浴槽水を循環させる風呂循環ポンプ、２１は給湯管９から分岐され風呂循環回路１９に接続された湯張り管、２２は湯張り管２１途中に設けられ湯張り管２１を開閉する湯張り開閉弁、２３は風呂循環回路１９途中に設けられ浴槽１７から風呂熱交換器１８へ流れる浴槽水の温度を検出する風呂温度センサである。ここで、風呂熱交換器１８はステンレス管を螺旋状に巻回した構成としている。
【００１９】
２４はヒートポンプ式加熱手段で、冷媒を圧縮する圧縮機２５と、冷媒と水とを熱交換する冷媒水熱交換器２６と、冷媒の圧力を減圧する減圧器２７と、液冷媒を蒸発させる蒸発器２８とを備え、蒸発器２８で吸熱した冷媒を圧縮機２５で圧縮して冷媒水熱交換器２６を介して水を加熱するようにしている。このヒートポンプ式加熱手段２４には冷媒として二酸化炭素冷媒が用いられ、高圧側が超臨界状態となることにより水を９０℃の高温まで加熱することができるものである。
【００２０】
２９は貯湯タンク１の下部と冷媒水熱交換器２６の水側と貯湯タンク１の上部とを湯水が循環可能に接続する加熱循環回路、３０は加熱循環回路２９途中に設けられた加熱循環ポンプ、３１は冷媒水熱交換器２６へ流入する水の温度を検出する入水温度センサ、３２は冷媒水熱交換器２６で加熱された湯の温度を検出する沸き上げ温度センサである。
【００２１】
３３は貯湯タンク１の側面の上下方向に複数設けられた貯湯温度センサで、貯湯タンク１内の湯水の温度を検出するためのものであり、上から３３ａ、３３ｂ、３３ｃ、３３ｄ、３３ｅ、３３ｆとし、最上部の貯湯温度センサ３３ａは上部出湯管３から出湯する湯水の温度を検出する上部貯湯温度センサとして機能し、中間出湯管４の接続高さよりわずかに下方に位置する貯湯温度センサ３３ｄは中間出湯管４から出湯する湯水の温度を検出する中間貯湯温度センサとして機能し、貯湯タンク１最下部に位置する貯湯温度センサ３３ｆは給水温度と見なせる温度を検出する給水温度センサとして機能するものである。
【００２２】
３４はリモコンで、給湯装置に関する各種の情報（給湯設定温度、風呂設定温度、残湯量、給湯装置の作動状態等）を表示する表示部３５と、給湯設定温度および風呂設定温度を設定操作するための温度設定スイッチ３６と、浴槽１７へ一定量の湯張りを指示する湯張りスイッチ３７と、浴槽水の追焚きを指示する追焚きスイッチ３８とを備えている。
【００２３】
３９は中間給湯温度センサ１１、給湯温度センサ１２、給湯流量センサ１３、風呂温度センサ２３、入水温度センサ３１、沸き上げ温度センサ３２、貯湯温度センサ３３ａ〜３３ｆの検出値が入力され、中間混合弁５、給湯混合弁８、風呂循環ポンプ２０、湯張り開閉弁２２、圧縮機２５、減圧器２７、加熱循環ポンプ３０の作動を制御すると共に、リモコン３４と通信可能に接続された制御手段である。この制御手段３９は、予め給湯装置の作動を制御するためのプログラムが記憶されていると共に、演算、比較、記憶機能、時計機能を有しているものである。
【００２４】
＜沸き上げ動作＞
電力料金単価の安価な所定時間帯の開始時刻になると、制御手段３９はそれまでの給湯負荷量に見合う湯量を沸き上げ開始するべく、圧縮機２４と減圧手段２６と加熱循環ポンプ２９を駆動開始して貯湯タンク１下部から取り出した湯水を冷媒水熱交換器２５で沸き上げ設定温度まで加熱して貯湯タンク１上部へ戻し、貯湯タンク１上部から沸き上げ設定温度の湯を積層状に貯湯し、最下部の貯湯温度センサ３３ｆが所定の沸き上げ終了判定温度を検出すると、沸き上げ運転を終了する。
【００２５】
＜追焚き動作＞
ここで、追焚きスイッチ３８が操作されると、浴槽水の温度を風呂設定温度＋一定温度（例えば２℃）まで追い焚きするように、制御手段３９は風呂循環ポンプ２０を駆動させ、浴槽水を風呂熱交換器１８へ循環させ、風呂熱交換器１８で貯湯タンク１内上部の湯の熱を吸熱して浴槽水を加熱する。そして、風呂温度センサ２３が検出する温度が風呂設定温度＋一定温度を検出すると風呂循環ポンプ２０の駆動を終了して追焚き動作を終了する。
【００２６】
＜沸き増し動作＞
次に、多量に給湯されるなどして貯湯タンク１内の貯湯量が少なくなって湯切れの可能性がある場合は、制御手段３９は、圧縮機２５と減圧手段２７と加熱循環ポンプ３０を駆動開始して貯湯タンク１下部から取り出した湯水を冷媒水熱交換器２６で沸き上げ設定温度まで加熱して貯湯タンク１上部へ戻し、それまで貯湯されていた湯の上部に沸き上げ設定温度の湯を積層状に貯湯し、一定時間の沸き増し動作を行うと沸き増し動作を終了する。
【００２７】
＜給湯動作＞
給湯動作について図２に基づいて説明すると、給湯栓１０が開かれるか、または湯張りスイッチ３７が操作されて湯張り開閉弁２２が開かれると、貯湯タンク１の底部に給水管２から市水が流入すると共に貯湯タンク１の頂部から上部出湯管３および中間出湯管４を介して高温の湯が出湯し、中間混合弁５で混合されて中間給湯管６を流れ、給湯混合弁８で給水バイパス管７からの水と混合されて給湯管９を通過する。
【００２８】
このとき、給湯流量センサ１３が最低作動水量以上を検出して、給湯が開始されたことを検知すると（ステップＳ１でＹｅｓ）、制御手段３９は、給湯流量センサ１３が検出する給湯流量が最低作動水量より多い所定流量以上かどうかを判断する（ステップＳ２）。
【００２９】
ステップＳ２で給湯流量が所定流量以上であると判断されると、制御手段３９は、中間給湯温度センサ１１で検出する混合温度が中間設定温度となるように中間混合弁５の開度をフィードバック制御する（ステップＳ３）と共に、給湯混合弁８の弁開度を給湯温度センサ１２が検出する温度が給湯設定温度と一致するようにフィードバック制御するようにしている。
【００３０】
フィードバック制御が開始され、中間給湯温度センサ１１で検出する混合温度が中間設定温度とほぼ一致した状態が一定時間継続すると、安定状態が検出されたとして（ステップＳ４でＹｅｓ）、その時の中間混合弁５の開度（フィードバック開度）を給湯待機時の開度として記憶する（ステップＳ５）。
【００３１】
そして、給湯が停止されるまでは、前記ステップＳ２へ戻って給湯流量センサ１３で検出する給湯流量が所定流量以下になるかどうかを検知するようにし、一方、給湯流量センサ１３が最低作動流量未満を検出すると、給湯停止と判断して（ステップＳ６でＹｅｓ）、制御手段３９は中間混合弁５の制御を停止し、中間混合弁５をステップＳ５で記憶した待機開度のままとしてステップＳ１へ戻って給湯待機するようにしている。
【００３２】
また、給湯が開始された後に、給湯流量センサ１３で検出する給湯流量が所定流量以下であると（ステップＳ２でＹｅｓ）、制御手段３９は、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ない状態であると推測して、中間混合弁５を給湯待機時の開度または直前の開度で固定して中間混合弁５のフィードバック制御を行わないようにし（ステップＳ７）、給湯混合弁８の弁開度のみを給湯温度センサ１２が検出する温度が給湯設定温度と一致するようにフィードバック制御することで、安定した温調制御を実現している。。
【００３３】
このように、給湯流量が少ない場合は中間出湯管４からの出湯流量も少ないと見なせるので、給湯流量センサ１３で検出する給湯流量に基づいて、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ない状態であることを簡易に推測でき、そのような状態になった際は、中間混合弁５の開度を固定して、給湯混合弁８のフィードバック制御のみで温調制御して最終的な給湯温度を安定させて給湯するので、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、中間混合弁５からの湯水の温度変動がなく目標の温度付近での出湯が可能となり、安定した温調制御を行うことができると共に、貯湯タンク１中間部からの出湯量をできるだけ多くできて風呂熱交換器１８での熱交換や湯水混合層によって温度の鈍った中温水を出湯によって消費することができる。
【００３４】
さらにその後に給湯栓１０の開度が開かれ、逆止弁１６が設けられた中間出湯管４からの出湯流量が増加しても、中間混合弁５は待機開度で固定しているので混合温度のオーバーシュートやアンダーシュートが生じにくく、給湯流量が所定流量以上に増加したことに応じてすぐに中間混合弁５のフィードバック制御を行って、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００３５】
なお、この第１の実施形態では、給湯流量センサ１３によって逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測したが、これに限らず、上部貯湯温度センサ３３ａで検出する上部出湯管３から出湯される湯水の温度と、中間貯湯温度センサ３３ｄで検出する中間出湯管４から出湯される湯水の温度と、中間混合弁５で混合する中間設定温度とに基づいて、混合後の上部出湯管３からの出湯流量と中間出湯管４からの出湯流量の比を算出し、この比に応じて逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測するようにしてもよい。
【００３６】
この場合、中間混合弁５の開度を固定した後に、給湯設定温度が変化したことに伴う中間設定温度の変更や、沸き増し動作や追焚き動作に伴う貯湯温度の変化によって、混合後の上部出湯管３からの出湯流量と中間出湯管４からの出湯流量の比が変化し、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が想定値より多くなったことを推測した場合には、中間混合弁５をフィードバック制御するようにすれば、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００３７】
また、この第１の実施形態では、逆止弁１６を中間出湯管４に設けたが、これに限らず、上部出湯管３だけ、または中間出湯管４と上部出湯管３の両方に設けるようにしてもよく、これらの場合においても、逆止弁１６が設けられた管からの出湯流量が少ない場合は、中間混合弁５を開度固定とすることで、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁１６の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、安定した温調制御を行うことが可能となるものである。
【００３８】
なお、本発明は第１の実施形態に限定されるものではなく、図３に示すような第２の実施形態においても効力を発揮するものである。なお、この第２の実施形態では、第１の実施形態と同一のものには同一の符号を付し、その説明を省略する。
【００３９】
この第２の実施形態では、中間出湯管４からの湯水と給水バイパス管７からの水を中間混合弁５で中間混合温度（ここでは給湯設定温度よりも一定温度あるいは一定温度以上低い温度）に混合し、この中間混合弁５からの湯水に上部出湯管３からの湯水を混合して給湯設定温度の給湯を行うものとしている。
【００４０】
この第２の実施形態においても、第１の実施形態と同じく、給湯流量が少ない場合は中間出湯管４からの出湯流量も少ないと見なせるので、給湯流量センサ１３で検出する給湯流量に基づいて、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ない状態であることを簡易に推測でき、そのような状態になった際は、中間混合弁５の開度を固定して、給湯混合弁８のフィードバック制御のみで温調制御して最終的な給湯温度を安定させて給湯するので、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、中間混合弁５からの湯水の温度変動がなく目標の温度付近での出湯が可能となり、安定した温調制御を行うことができると共に、貯湯タンク１中間部からの出湯量をできるだけ多くできて風呂熱交換器１８での熱交換や湯水混合層によって温度の鈍った中温水を出湯によって消費することができる。
【００４１】
さらにその後に給湯栓１０の開度が開かれ、逆止弁１６が設けられた中間出湯管４からの出湯流量が増加しても、中間混合弁５は待機開度で固定しているので混合温度のオーバーシュートやアンダーシュートが生じにくく、給湯流量が所定流量以上に増加したことに応じてすぐに中間混合弁５のフィードバック制御を行って、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００４２】
なお、この第２の実施形態では、給湯流量センサ１３によって逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測したが、これに限らず、中間貯湯温度センサ３３ｄで検出する中間出湯管４から出湯される湯水の温度と、給水温度センサ３３ｆで検出する給水バイパス管７から給水される水の温度と見なせる温度と、中間混合弁５で混合する中間設定温度とに基づいて、混合後の中間出湯管４からの出湯流量と給水バイパス管７からの流量の比を算出し、この比に応じて逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測するようにしてもよい。
【００４３】
この場合、中間混合弁５の開度を固定した後に、給湯設定温度が変化したことに伴う中間設定温度の変更や、沸き増し動作や追焚き動作に伴う貯湯温度の変化によって、混合後の中間出湯管４からの出湯流量と給水バイパス管７からの流量の比が変化し、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が想定値より多くなったことを推測した場合には、中間混合弁５をフィードバック制御するようにすれば、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００４４】
また、この第２の実施形態では、逆止弁１６を中間出湯管４に設けたが、これに限らず、給水バイパス管７だけ、または中間出湯管４と給水バイパス管７の両方に設けるようにしてもよく、これらの場合においても、逆止弁１６が設けられた管からの流量が少ない場合は、中間混合弁５を開度固定とすることで、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁１６の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、安定した温調制御を行うことが可能となるものである。
【００４５】
なお、本発明は上記の第１、第２の実施形態に限定されるものではなく、例えば、加熱手段として貯湯タンク１内に配した電熱ヒータを用いてもよく、また、給湯流量を検出するための給湯流量センサ１３の代わりに、給水管２途中に給水流量センサを設けて給湯流量を検出するようにしてもよい。
【符号の説明】
【００４６】
１ 貯湯タンク
２ 給水管
３ 上部出湯管
４ 中間出湯管
５ 中間混合弁
６ 中間給湯管
７ 給水バイパス管
８ 給湯混合弁
９ 給湯管
１１ 中間給湯温度センサ
１３ 給湯流量センサ（給湯流量検出手段）
１６ 逆止弁
２４ ヒートポンプ式加熱手段（加熱手段）
３９ 制御手段
【技術分野】
【０００１】
本発明は、貯湯タンクの中間部からの湯を中間混合弁で混合して給湯する貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、この種の貯湯式給湯装置においては、加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、この中間出湯管での湯水の逆流を防止する逆止弁と、上部出湯管からの湯水と中間出湯管からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、中間混合弁からの湯水を給水バイパス管からの給水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、を備え、中間混合弁の開度をその混合温度が中間設定温度に一致するようにフィードバック制御するようにしたものがあった（特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００７−１３９２０１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところが、この従来のものでは、給湯流量が少ない場合に、中間混合弁がフィードバック制御されることによって、中間出湯管からの出湯流量が逆止弁が開閉される流量付近で変動し、中間出湯管に設けられた逆止弁が不安定に開閉してしまい、それに伴って中間混合弁での混合温度がハンチングする現象が生じることがあり、安定した温調制御が行えないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
そこで、本発明は上記課題を解決するため、請求項１では、加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記上部出湯管または前記中間出湯管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記上部出湯管からの湯水と前記中間出湯管からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間給湯温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間給湯温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにした。
【０００６】
また、請求項２では、請求項１のものにおいて、給湯流量を検出する給湯流量検出手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検出手段が所定流量未満の流量を検出している場合は、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測するようにした
【０００７】
また、請求項３では、請求項１のものにおいて、前記制御手段は、前記上部出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ない場合を推測するようにした。
【０００８】
また、請求項４では、加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記中間出湯管または前記給水バイパス管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記中間出湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間混合温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記上部出湯管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間混合温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにした。
【０００９】
また、請求項５では、請求項４のものにおいて、給湯流量を検出する給湯流量検知手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検知手段が所定流量未満を検出している場合は、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測するようにした。
【００１０】
また、請求項６では、請求項４のものにおいて、前記制御手段は、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記給水バイパス管から給水される水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ない場合を推測するようにした。
【００１１】
また、請求項７では、請求項１〜６のいずれかのものにおいて、前記制御手段は、前記中間混合弁を、略中間設定温度の湯水を給湯時に出湯可能な開度で給湯待機させ、前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を給湯待機時の開度で固定するようにした。
【発明の効果】
【００１２】
本発明の請求項１、４によれば、逆止弁が設けられた管側の流量が少ないと推測される場合に、中間混合弁の開度を固定するようにしたので、中間混合弁の開度の変動に伴う逆止弁の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁での混合温度のハンチングを防止して、安定した温調制御を行うことが可能となる。
【００１３】
また、本発明の請求項２、３、５、６によれば、逆止弁が設けられた管側の流量が少ないことを簡易に推測することができ、逆止弁があることに伴う中間混合弁での混合温度のハンチングを容易に防止でき、安定した温調制御を行うことが可能となる。
【００１４】
また、本発明の請求項７によれば、中間混合弁を、略中間設定温度の湯水を出湯可能な給湯待機時の開度で固定するようにしているので、開度固定中の混合温度が略中間設定温度となるために、目標の温度での出湯が可能となると共に、貯湯タンク中間部からの出湯量をできるだけ多くでき、さらにその後に逆止弁が設けられた管側の流量が増加しても、中間混合弁での混合温度のオーバーシュートやアンダーシュートが生じにくく、安定した温調制御を継続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】本発明の第１の実施形態の概略構成図
【図２】第１の実施形態の中間混合弁の作動を説明するフローチャート
【図３】本発明の第２の実施形態の概略構成図
【発明を実施するための形態】
【００１６】
次に、本発明の第１の実施形態のヒートポンプ式貯湯風呂給湯装置を図面に基づいて説明する。
１は湯水を貯湯するステンレス製の貯湯タンク、２は貯湯タンク１底部に市水を給水する給水管、３は貯湯タンク１上部から出湯する上部出湯管、４は貯湯タンク１中間部から出湯させて出湯管３へ合流させるための中間出湯管、５は上部出湯管３からの湯と中間出湯管４からの湯水を中間設定温度になるように混合する中間混合弁、６は中間混合弁５からの湯水を供給する中間給湯管、７は給水管２から分岐された給水バイパス管、８は中間給湯管６からの湯水と給水バイパス管７からの水とを給湯設定温度になるように混合する給湯混合弁、９は給湯混合弁５で混合された湯が流通する給湯管、１０は給湯管９からの湯を給湯する給湯栓である。なお、中間設定温度は給湯設定温度よりも一定温度もしくは一定温度以上高い温度である。
【００１７】
１１は中間給湯管６途中に設けられ混合温度を検出する中間給湯温度センサ、１２は給湯管９途中に設けられ給湯温度を検出する給湯温度センサ、１３は給湯流量を検出する給湯流量検知手段として給湯管９途中に設けられた給湯流量センサ、１４は給水管２に設けられ市水の給水圧を一定の圧力に減圧する減圧弁、１５は貯湯タンク１内の過圧を逃がす過圧逃がし弁、１６は中間出湯管４に設けられ中間混合弁５側から貯湯タンク１中間部への湯水の逆流を阻止する逆止弁である。
【００１８】
１７は浴槽、１８は貯湯タンク１内の上部に設けられ貯湯タンク１内の湯の熱で浴槽水を加熱するための風呂熱交換器、１９は浴槽１６と風呂熱交換器１８とを浴槽水が循環可能に接続する風呂循環回路、２０は風呂循環回路１９途中に設けられ浴槽水を循環させる風呂循環ポンプ、２１は給湯管９から分岐され風呂循環回路１９に接続された湯張り管、２２は湯張り管２１途中に設けられ湯張り管２１を開閉する湯張り開閉弁、２３は風呂循環回路１９途中に設けられ浴槽１７から風呂熱交換器１８へ流れる浴槽水の温度を検出する風呂温度センサである。ここで、風呂熱交換器１８はステンレス管を螺旋状に巻回した構成としている。
【００１９】
２４はヒートポンプ式加熱手段で、冷媒を圧縮する圧縮機２５と、冷媒と水とを熱交換する冷媒水熱交換器２６と、冷媒の圧力を減圧する減圧器２７と、液冷媒を蒸発させる蒸発器２８とを備え、蒸発器２８で吸熱した冷媒を圧縮機２５で圧縮して冷媒水熱交換器２６を介して水を加熱するようにしている。このヒートポンプ式加熱手段２４には冷媒として二酸化炭素冷媒が用いられ、高圧側が超臨界状態となることにより水を９０℃の高温まで加熱することができるものである。
【００２０】
２９は貯湯タンク１の下部と冷媒水熱交換器２６の水側と貯湯タンク１の上部とを湯水が循環可能に接続する加熱循環回路、３０は加熱循環回路２９途中に設けられた加熱循環ポンプ、３１は冷媒水熱交換器２６へ流入する水の温度を検出する入水温度センサ、３２は冷媒水熱交換器２６で加熱された湯の温度を検出する沸き上げ温度センサである。
【００２１】
３３は貯湯タンク１の側面の上下方向に複数設けられた貯湯温度センサで、貯湯タンク１内の湯水の温度を検出するためのものであり、上から３３ａ、３３ｂ、３３ｃ、３３ｄ、３３ｅ、３３ｆとし、最上部の貯湯温度センサ３３ａは上部出湯管３から出湯する湯水の温度を検出する上部貯湯温度センサとして機能し、中間出湯管４の接続高さよりわずかに下方に位置する貯湯温度センサ３３ｄは中間出湯管４から出湯する湯水の温度を検出する中間貯湯温度センサとして機能し、貯湯タンク１最下部に位置する貯湯温度センサ３３ｆは給水温度と見なせる温度を検出する給水温度センサとして機能するものである。
【００２２】
３４はリモコンで、給湯装置に関する各種の情報（給湯設定温度、風呂設定温度、残湯量、給湯装置の作動状態等）を表示する表示部３５と、給湯設定温度および風呂設定温度を設定操作するための温度設定スイッチ３６と、浴槽１７へ一定量の湯張りを指示する湯張りスイッチ３７と、浴槽水の追焚きを指示する追焚きスイッチ３８とを備えている。
【００２３】
３９は中間給湯温度センサ１１、給湯温度センサ１２、給湯流量センサ１３、風呂温度センサ２３、入水温度センサ３１、沸き上げ温度センサ３２、貯湯温度センサ３３ａ〜３３ｆの検出値が入力され、中間混合弁５、給湯混合弁８、風呂循環ポンプ２０、湯張り開閉弁２２、圧縮機２５、減圧器２７、加熱循環ポンプ３０の作動を制御すると共に、リモコン３４と通信可能に接続された制御手段である。この制御手段３９は、予め給湯装置の作動を制御するためのプログラムが記憶されていると共に、演算、比較、記憶機能、時計機能を有しているものである。
【００２４】
＜沸き上げ動作＞
電力料金単価の安価な所定時間帯の開始時刻になると、制御手段３９はそれまでの給湯負荷量に見合う湯量を沸き上げ開始するべく、圧縮機２４と減圧手段２６と加熱循環ポンプ２９を駆動開始して貯湯タンク１下部から取り出した湯水を冷媒水熱交換器２５で沸き上げ設定温度まで加熱して貯湯タンク１上部へ戻し、貯湯タンク１上部から沸き上げ設定温度の湯を積層状に貯湯し、最下部の貯湯温度センサ３３ｆが所定の沸き上げ終了判定温度を検出すると、沸き上げ運転を終了する。
【００２５】
＜追焚き動作＞
ここで、追焚きスイッチ３８が操作されると、浴槽水の温度を風呂設定温度＋一定温度（例えば２℃）まで追い焚きするように、制御手段３９は風呂循環ポンプ２０を駆動させ、浴槽水を風呂熱交換器１８へ循環させ、風呂熱交換器１８で貯湯タンク１内上部の湯の熱を吸熱して浴槽水を加熱する。そして、風呂温度センサ２３が検出する温度が風呂設定温度＋一定温度を検出すると風呂循環ポンプ２０の駆動を終了して追焚き動作を終了する。
【００２６】
＜沸き増し動作＞
次に、多量に給湯されるなどして貯湯タンク１内の貯湯量が少なくなって湯切れの可能性がある場合は、制御手段３９は、圧縮機２５と減圧手段２７と加熱循環ポンプ３０を駆動開始して貯湯タンク１下部から取り出した湯水を冷媒水熱交換器２６で沸き上げ設定温度まで加熱して貯湯タンク１上部へ戻し、それまで貯湯されていた湯の上部に沸き上げ設定温度の湯を積層状に貯湯し、一定時間の沸き増し動作を行うと沸き増し動作を終了する。
【００２７】
＜給湯動作＞
給湯動作について図２に基づいて説明すると、給湯栓１０が開かれるか、または湯張りスイッチ３７が操作されて湯張り開閉弁２２が開かれると、貯湯タンク１の底部に給水管２から市水が流入すると共に貯湯タンク１の頂部から上部出湯管３および中間出湯管４を介して高温の湯が出湯し、中間混合弁５で混合されて中間給湯管６を流れ、給湯混合弁８で給水バイパス管７からの水と混合されて給湯管９を通過する。
【００２８】
このとき、給湯流量センサ１３が最低作動水量以上を検出して、給湯が開始されたことを検知すると（ステップＳ１でＹｅｓ）、制御手段３９は、給湯流量センサ１３が検出する給湯流量が最低作動水量より多い所定流量以上かどうかを判断する（ステップＳ２）。
【００２９】
ステップＳ２で給湯流量が所定流量以上であると判断されると、制御手段３９は、中間給湯温度センサ１１で検出する混合温度が中間設定温度となるように中間混合弁５の開度をフィードバック制御する（ステップＳ３）と共に、給湯混合弁８の弁開度を給湯温度センサ１２が検出する温度が給湯設定温度と一致するようにフィードバック制御するようにしている。
【００３０】
フィードバック制御が開始され、中間給湯温度センサ１１で検出する混合温度が中間設定温度とほぼ一致した状態が一定時間継続すると、安定状態が検出されたとして（ステップＳ４でＹｅｓ）、その時の中間混合弁５の開度（フィードバック開度）を給湯待機時の開度として記憶する（ステップＳ５）。
【００３１】
そして、給湯が停止されるまでは、前記ステップＳ２へ戻って給湯流量センサ１３で検出する給湯流量が所定流量以下になるかどうかを検知するようにし、一方、給湯流量センサ１３が最低作動流量未満を検出すると、給湯停止と判断して（ステップＳ６でＹｅｓ）、制御手段３９は中間混合弁５の制御を停止し、中間混合弁５をステップＳ５で記憶した待機開度のままとしてステップＳ１へ戻って給湯待機するようにしている。
【００３２】
また、給湯が開始された後に、給湯流量センサ１３で検出する給湯流量が所定流量以下であると（ステップＳ２でＹｅｓ）、制御手段３９は、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ない状態であると推測して、中間混合弁５を給湯待機時の開度または直前の開度で固定して中間混合弁５のフィードバック制御を行わないようにし（ステップＳ７）、給湯混合弁８の弁開度のみを給湯温度センサ１２が検出する温度が給湯設定温度と一致するようにフィードバック制御することで、安定した温調制御を実現している。。
【００３３】
このように、給湯流量が少ない場合は中間出湯管４からの出湯流量も少ないと見なせるので、給湯流量センサ１３で検出する給湯流量に基づいて、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ない状態であることを簡易に推測でき、そのような状態になった際は、中間混合弁５の開度を固定して、給湯混合弁８のフィードバック制御のみで温調制御して最終的な給湯温度を安定させて給湯するので、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、中間混合弁５からの湯水の温度変動がなく目標の温度付近での出湯が可能となり、安定した温調制御を行うことができると共に、貯湯タンク１中間部からの出湯量をできるだけ多くできて風呂熱交換器１８での熱交換や湯水混合層によって温度の鈍った中温水を出湯によって消費することができる。
【００３４】
さらにその後に給湯栓１０の開度が開かれ、逆止弁１６が設けられた中間出湯管４からの出湯流量が増加しても、中間混合弁５は待機開度で固定しているので混合温度のオーバーシュートやアンダーシュートが生じにくく、給湯流量が所定流量以上に増加したことに応じてすぐに中間混合弁５のフィードバック制御を行って、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００３５】
なお、この第１の実施形態では、給湯流量センサ１３によって逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測したが、これに限らず、上部貯湯温度センサ３３ａで検出する上部出湯管３から出湯される湯水の温度と、中間貯湯温度センサ３３ｄで検出する中間出湯管４から出湯される湯水の温度と、中間混合弁５で混合する中間設定温度とに基づいて、混合後の上部出湯管３からの出湯流量と中間出湯管４からの出湯流量の比を算出し、この比に応じて逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測するようにしてもよい。
【００３６】
この場合、中間混合弁５の開度を固定した後に、給湯設定温度が変化したことに伴う中間設定温度の変更や、沸き増し動作や追焚き動作に伴う貯湯温度の変化によって、混合後の上部出湯管３からの出湯流量と中間出湯管４からの出湯流量の比が変化し、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が想定値より多くなったことを推測した場合には、中間混合弁５をフィードバック制御するようにすれば、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００３７】
また、この第１の実施形態では、逆止弁１６を中間出湯管４に設けたが、これに限らず、上部出湯管３だけ、または中間出湯管４と上部出湯管３の両方に設けるようにしてもよく、これらの場合においても、逆止弁１６が設けられた管からの出湯流量が少ない場合は、中間混合弁５を開度固定とすることで、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁１６の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、安定した温調制御を行うことが可能となるものである。
【００３８】
なお、本発明は第１の実施形態に限定されるものではなく、図３に示すような第２の実施形態においても効力を発揮するものである。なお、この第２の実施形態では、第１の実施形態と同一のものには同一の符号を付し、その説明を省略する。
【００３９】
この第２の実施形態では、中間出湯管４からの湯水と給水バイパス管７からの水を中間混合弁５で中間混合温度（ここでは給湯設定温度よりも一定温度あるいは一定温度以上低い温度）に混合し、この中間混合弁５からの湯水に上部出湯管３からの湯水を混合して給湯設定温度の給湯を行うものとしている。
【００４０】
この第２の実施形態においても、第１の実施形態と同じく、給湯流量が少ない場合は中間出湯管４からの出湯流量も少ないと見なせるので、給湯流量センサ１３で検出する給湯流量に基づいて、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ない状態であることを簡易に推測でき、そのような状態になった際は、中間混合弁５の開度を固定して、給湯混合弁８のフィードバック制御のみで温調制御して最終的な給湯温度を安定させて給湯するので、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、中間混合弁５からの湯水の温度変動がなく目標の温度付近での出湯が可能となり、安定した温調制御を行うことができると共に、貯湯タンク１中間部からの出湯量をできるだけ多くできて風呂熱交換器１８での熱交換や湯水混合層によって温度の鈍った中温水を出湯によって消費することができる。
【００４１】
さらにその後に給湯栓１０の開度が開かれ、逆止弁１６が設けられた中間出湯管４からの出湯流量が増加しても、中間混合弁５は待機開度で固定しているので混合温度のオーバーシュートやアンダーシュートが生じにくく、給湯流量が所定流量以上に増加したことに応じてすぐに中間混合弁５のフィードバック制御を行って、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００４２】
なお、この第２の実施形態では、給湯流量センサ１３によって逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測したが、これに限らず、中間貯湯温度センサ３３ｄで検出する中間出湯管４から出湯される湯水の温度と、給水温度センサ３３ｆで検出する給水バイパス管７から給水される水の温度と見なせる温度と、中間混合弁５で混合する中間設定温度とに基づいて、混合後の中間出湯管４からの出湯流量と給水バイパス管７からの流量の比を算出し、この比に応じて逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が少ないことを推測するようにしてもよい。
【００４３】
この場合、中間混合弁５の開度を固定した後に、給湯設定温度が変化したことに伴う中間設定温度の変更や、沸き増し動作や追焚き動作に伴う貯湯温度の変化によって、混合後の中間出湯管４からの出湯流量と給水バイパス管７からの流量の比が変化し、逆止弁１６が設けられている中間出湯管４からの出湯流量が想定値より多くなったことを推測した場合には、中間混合弁５をフィードバック制御するようにすれば、逆止弁１６が不安定な開閉状態にならない状況では安定した温調制御を開始または再開することが可能となる。
【００４４】
また、この第２の実施形態では、逆止弁１６を中間出湯管４に設けたが、これに限らず、給水バイパス管７だけ、または中間出湯管４と給水バイパス管７の両方に設けるようにしてもよく、これらの場合においても、逆止弁１６が設けられた管からの流量が少ない場合は、中間混合弁５を開度固定とすることで、中間混合弁５の開度の変動に伴う逆止弁１６の不安定な開閉動作が抑制され、中間混合弁５での混合温度のハンチングを防止して、安定した温調制御を行うことが可能となるものである。
【００４５】
なお、本発明は上記の第１、第２の実施形態に限定されるものではなく、例えば、加熱手段として貯湯タンク１内に配した電熱ヒータを用いてもよく、また、給湯流量を検出するための給湯流量センサ１３の代わりに、給水管２途中に給水流量センサを設けて給湯流量を検出するようにしてもよい。
【符号の説明】
【００４６】
１ 貯湯タンク
２ 給水管
３ 上部出湯管
４ 中間出湯管
５ 中間混合弁
６ 中間給湯管
７ 給水バイパス管
８ 給湯混合弁
９ 給湯管
１１ 中間給湯温度センサ
１３ 給湯流量センサ（給湯流量検出手段）
１６ 逆止弁
２４ ヒートポンプ式加熱手段（加熱手段）
３９ 制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記上部出湯管または前記中間出湯管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記上部出湯管からの湯水と前記中間出湯管からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間給湯温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間給湯温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにしたことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項２】
給湯流量を検出する給湯流量検出手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検出手段が所定流量未満の流量を検出している場合は、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測するようにしたことを特徴とする請求項１記載の貯湯式給湯装置。
【請求項３】
前記制御手段は、前記上部出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ない場合を推測するようにしたことを特徴とする請求項１記載の貯湯式給湯装置。
【請求項４】
加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記中間出湯管または前記給水バイパス管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記中間出湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間混合温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記上部出湯管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間混合温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにしたことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項５】
給湯流量を検出する給湯流量検知手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検知手段が所定流量未満を検出している場合は、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測するようにしたことを特徴とする請求項４記載の貯湯式給湯装置。
【請求項６】
前記制御手段は、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記給水バイパス管から給水される水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ない場合を推測するようにしたことを特徴とする請求項４記載の貯湯式給湯装置。
【請求項７】
前記制御手段は、前記中間混合弁を、略中間設定温度の湯水を給湯時に出湯可能な開度で給湯待機させ、前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を給湯待機時の開度で固定するようにしたことを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項１】
加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記上部出湯管または前記中間出湯管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記上部出湯管からの湯水と前記中間出湯管からの湯水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間給湯温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間給湯温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにしたことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項２】
給湯流量を検出する給湯流量検出手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検出手段が所定流量未満の流量を検出している場合は、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ないと推測するようにしたことを特徴とする請求項１記載の貯湯式給湯装置。
【請求項３】
前記制御手段は、前記上部出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記上部出湯管または前記中間出湯管のうち前記逆止弁が設けられている側からの出湯流量が少ない場合を推測するようにしたことを特徴とする請求項１記載の貯湯式給湯装置。
【請求項４】
加熱手段で加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記給水管から分岐された給水バイパス管と、前記中間出湯管または前記給水バイパス管の少なくとも何れか一方に設けられた逆止弁と、前記中間出湯管からの湯水と前記給水バイパス管からの水とを中間設定温度に混合する中間混合弁と、この中間混合弁からの湯水を給湯する中間給湯管と、前記中間混合弁で混合された湯水の温度を検出する中間混合温度センサと、前記中間給湯管からの湯水と前記上部出湯管からの湯水とを給湯設定温度に混合する給湯混合弁と、この給湯混合弁からの湯水を給湯する給湯管と、作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記中間混合弁の開度を前記中間混合温度センサの検出温度に基づいてフィードバック制御すると共に、給湯時に前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を固定するようにしたことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項５】
給湯流量を検出する給湯流量検知手段を設け、前記制御手段は、前記給湯流量検知手段が所定流量未満を検出している場合は、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測するようにしたことを特徴とする請求項４記載の貯湯式給湯装置。
【請求項６】
前記制御手段は、前記中間出湯管から出湯される湯水の温度と、前記給水バイパス管から給水される水の温度と、前記中間混合弁で混合する中間設定温度とに基づいて、前記中間出湯管または前記給水バイパス管のうち前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ない場合を推測するようにしたことを特徴とする請求項４記載の貯湯式給湯装置。
【請求項７】
前記制御手段は、前記中間混合弁を、略中間設定温度の湯水を給湯時に出湯可能な開度で給湯待機させ、前記逆止弁が設けられている側からの流量が少ないと推測される場合は、前記中間混合弁の開度を給湯待機時の開度で固定するようにしたことを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の貯湯式給湯装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１２−１６７９０３（Ｐ２０１２−１６７９０３Ａ）
【公開日】平成２４年９月６日（２０１２．９．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−３１１６４（Ｐ２０１１−３１１６４）
【出願日】平成２３年２月１６日（２０１１．２．１６）
【出願人】（００００００５３８）株式会社コロナ (753)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年９月６日（２０１２．９．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月１６日（２０１１．２．１６）
【出願人】（００００００５３８）株式会社コロナ (753)
【Ｆターム（参考）】
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