説明

貯蔵安定性を増大させた(メタ)アクリレート組成物

本発明は、少なくとも一つの有機(メタ)アクリレート、亜鉛(II)ジメタクリレート、並びに亜鉛及び主族金属からなる群より選択される二価もしくは三価の金属の、式MOまたはM2O3の少なくとも一つの金属酸化物を含む組成物に関する。前記組成物は貯蔵に際して安定であり、硬化して可撓性の物質をもたらし、この物質は高温下でさえも様々な基体に対して優れた接着性を有し、優れた機械特性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(メタ)アクリレート組成物の分野、特に(メタ)アクリレート接着剤及び(メタ)アクリレートコーティングの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
(メタ)アクリレートは、接着剤及びコーティングとしてかなりの長期に亘って使用されているが、これらはフリーラジカルの影響下で硬化されるものである。
【0003】
亜鉛ジメタクリレートは、当該物質の特性及び高温での安定性を向上させるが、激しい脆化を引き起こすことが従来の架橋剤よりも少ないために、(メタ)アクリレート組成物中にしばしば使用されている。しかしながら、亜鉛ジメタクリレートの(メタ)クリレート組成物への添加が貯蔵安定性の深刻な低下をもたらしうることが判明している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、高温における機械特性が改善されていると共に多数の基体に対して優れた接着を示すが、その貯蔵安定性も改良された(メタ)アクリレート組成物を提供することである。
【0005】
請求項1に記載の組成物はこの目的を達成しうることが判明している。
【0006】
この種の組成物は高温にあってさえも一方では様々な基体に対する高い接着性によって、また他方では改良された機械特性によって識別されるが、それでもなお貯蔵安定性である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
驚くべきことに、この効果が、添加物の特定の組み合わせ、すなわち亜鉛(II)ジメタクリレートと所定の二価または酸化の金属の金属酸化物との組み合わせを有機(メタ)アクリレート中に使用することで達成可能であることが見いだされている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
これら組成物は、フリーラジカル的に硬化可能であり、特に接着剤またはコーティングとして応用を見いだす。本発明の重要な一態様は、こうした二価または酸化の金属の金属酸化物の、少なくとも一つの有機(メタ)アクリレート及び亜鉛(II)ジメタクリレートを含む組成物の貯蔵安定性を向上させるための使用に関する。
【0009】
本発明は、少なくとも一つの有機(メタ)アクリレート、亜鉛(II)ジメタクリレート、並びに式MOまたはM2O3の(ここでMは主族金属もしくは亜鉛を表す)の少なくとも一つの金属酸化物を含む組成物に関する。
【0010】
前記及び本明細書全般に亘る「有機(メタ)アクリレート」とは、アクリル酸またはメタクリル酸の少なくとも一つのエステル基を含み、それ故に少なくとも一つのα,β-不飽和二重結合を有するモノマーまたはオリゴマーである。アクリル酸及びメタクリル酸並びにこれらの塩は、「有機(メタ)アクリレート」であるとは解されない。
【0011】
適当な有機(メタ)アクリレートは、当業者に既知の(メタ)アクリレートモノマーまたはオリゴマーである。(メタ)アクリレートモノマーは、特に一つ、二つ、または三つの(メタ)アクリレート基を含む。
【0012】
特に適当なものは、式(I)または(II):
【化1】

[ここでR1はHまたはCH3を表し、ここでR2は特に1乃至30、好ましくは4乃至10の炭素原子を有し、且つ好ましくは少なくとも一つのヘテロ原子、特に少なくとも一つの酸素原子を含む分枝状もしくは非分枝状の有機基を表す]
の(メタ)アクリレートである。R2は飽和、不飽和、または芳香族の特徴を有する環状部分を含んでいて良い。
【0013】
式(I)の(メタ)アクリレートモノマーとして特に例示されるのは、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アルコキシル化テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、またはアルコキシル化フェノール(メタ)アクリレート、またはラウリル(メタ)アクリレートである。
【0014】
式(II)中のR3は、二価の有機基であって、特に2乃至100の炭素原子を有し、好ましくは少なくとも一つのヘテロ原子、特に少なくとも一つの酸素原子を有するものを表す。R3は、飽和、不飽和、または芳香族の特徴を有する環状部分を含んで良い。
【0015】
式(II)の(メタ)アクリレートモノマーとして特に例示されるのは、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びエトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートである。
【0016】
ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが特に適当であることが判明している。
【0017】
更に、原則として適当なものは、高度官能性の(メタ)アクリレートモノマーであり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが使用に適当である。しかしながら、これらの場合には、少なくとも一つの一官能性または二官能性の(メタ)アクリレートモノマーが存在することが好ましい。
【0018】
有機(メタ)アクリレートとして特に適当であると判明しているのは、テトラヒドロフルフリルメタクリレート及びテトラヒドロフルフリルアクリレート並びに別の(メタ)アクリレートとのこれらのブレンドである。テトラヒドロフルフリルメタクリレートが好ましい。
【0019】
本発明の一実施態様では、本発明の組成物は式(I)及び/または式(II)の少なくとも二つの(メタ)アクリレートモノマーを含む。好ましくは、その少なくとも一つがテトラヒドロフルフリルメタクリレートまたはテトラヒドロフルフリルアクリレートである。(メタ)アクリレートオリゴマーは、特に(メタ)アクリレートモノマーとしての適合性を有するモノマーの部分重合によって得られるオリゴマーである。しかしながら、これらのオリゴマーは、更に少なくとも一つの(メタ)アクリレート基を含んでいなければならない。
【0020】
全有機(メタ)アクリレートの合計重量は、特に当該組成物に基づいて30重量%より多く、好ましくは40乃至80重量%である。
【0021】
前記組成物は、亜鉛(II)ジメタクリレートを更に含む。亜鉛(II)ジアクリレートも亜鉛(II)モノメタクリレートも所望の効果を奏しないことが示されている。
【0022】
亜鉛(II)ジメタクリレートは、例えばAldrichまたはGelest Inc.より亜鉛メタクリレートの名で、あるいはSartomerよりSR708の商品名で市販品を購入可能である。
【0023】
亜鉛(II)ジメタクリレートは、好ましくは当該組成物に基づいて0.01乃至10重量%、特に3乃至8重量%の量で使用される。
【0024】
前記組成物は、金属酸化物を更に含む。この金属酸化物は、二価または三価の金属Mの酸化物であり、式MOまたはM2O3を有する。この場合の金属は、亜鉛及び主族金属からなる群より選択される。二価または三価の金属Mは、特にBe(II)、Mg(II)、Ca(II)、Sr(II)、Ba(II)、Al(III)、またはZn(II)、好ましくはMg(II)、Ca(II)、Sr(II)、Ba(II)、Al(III)、またはZn(II)である。
【0025】
特に好ましい三価の金属MはAl(III)である。特に好ましい二価の金属MはMg(II)、Ca(II)、またはZn(II)である。
【0026】
二価の金属は、三価の金属よりも好ましい。最も好ましい金属酸化物はZnOまたはMgOである。この上なく好ましい金属酸化物は酸化マグネシウム(II)、MgOである。
【0027】
これらの金属酸化物は天然のものであっても合成的に製造されてもよい。これらは好ましくは粉末形態で使用される。これらは好ましくは高い比表面積を有する。
【0028】
式MO及びM2O3の全ての二価または三価の金属酸化物、特に二価の金属の全ての酸化物の割合は、その合計重量が当該組成物に基づいて0.01乃至20重量%、特に0.1乃至10重量%、好ましくは0.5乃至5重量%の値になるように選択されることが好ましい。
【0029】
亜鉛(II)ジメタクリレートの金属酸化物に対する重量比は、好ましくは1:2乃至120:1、特に2:1乃至20:1、好ましくは5:1乃至15:1の値に達する。
【0030】
特に適当であると判明している組成物は、30乃至70重量%、特に40乃至60重量%の有機(メタ)アクリレート;1乃至15重量%、特に2乃至12重量%の亜鉛(II)ジメタクリレート;及び0.01乃至10重量%、特に0.1乃至5重量%の金属酸化物
を含むものである。
【0031】
前記組成物は、適当であれば更なる成分を含んで良い。
【0032】
この種の付加的成分は、コア−シェルポリマー、液体ゴム、触媒、有機及び無機フィラー、染料、顔料、抑制剤、UV安定化剤、熱安定化剤、帯電防止剤、難燃剤、殺虫剤、可塑剤、ワックス、流れ調整剤、接着促進剤、チキソトロピー剤、及び当業者には既知の更なる通常の原料及び添加剤である。
【0033】
適当な触媒は、一方では特に第三級アミン、例えばN,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-ジエチルアニリン、N,N-ジエチルトルイジン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-p-トルイジン、N-エトキシル化p-トルイジン、N-アルキルモルホリン、またはこれらの混合物等である。他方で触媒としての適合性は、遷移金属塩または遷移金属錯体、特に金属コバルト、マンガン、バナジウム、及び銅の塩または錯体にある。
【0034】
適当な接着促進剤は、特に燐原子を含む(メタ)アクリレート及びアルコキシシランである。
【0035】
適当な重合抑制剤は、特にヒドロキノン、特にヒドロキノン及びメチルヒドロキノン、またはt-ブチル-p-クレゾールである。
【0036】
特に適当な付加的成分は、触媒と並んで、特にコア−シェルポリマー及び液体ゴムである。
【0037】
コア−シェルポリマーは、弾性コアポリマー及び硬質シェルポリマーを含む。特に適当なコア−シェルポリマーは、硬質熱可塑性ポリマーの硬質シェル上にグラフト化した架橋弾性アクリレートもしくはブタジエンポリマーのコアを含む。
【0038】
特に適当なコア−シェルポリマーは、有機(メタ)アクリレート中で膨張するが溶解されないものである。
【0039】
好ましいコア−シェルポリマーは、MBSポリマーとして既知のものであり、これはAtofinaよりClearstrength(登録商標)、またはRohm and HaasよりParaloid(登録商標)の商品名で市販品を入手できる。コア−シェルポリマーは、好ましくは当該組成物に基づいて5乃至40重量%の量で使用される。
【0040】
適当な液体ゴムは、特にブタジエン/アクリロニトリルコポリマーベースの液体ゴムまたはポリウレタンベースの液体ゴムである。液体ゴムは、好ましくは不飽和二重結合を含む。
【0041】
特に適当な液体ゴムは、一方ではビニル末端ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーであり、Noveonより、またはBFGoodrich(登録商標)より製品シリーズHycar(登録商標)VTBNXの一部として市販向けに提供される種類のものである。
【0042】
特に適当と考えられる液体ゴムは、他方では(メタ)アクリレート末端ポリウレタンポリマーである。この種のポリマーは、ポリオール及びポリイソシアネートから、イソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーの生成に続くヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの反応により調製可能である。
【0043】
好ましいイソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネート、特にジイソシアネートとポリオールとの、イソシアネート基当量のヒドロキシル基当量に対する比が1より大なる反応生成物である。然るに、NCO-xx-NHCO-O-yy-O-OCONH-xx-OCNタイプの付加物もまたこの文脈でポリウレタンプレポリマーと見なされるが、ここではxxはNCO基を持たないジイソシアネートを表し、yyはOH基を持たないジオールを表す。
【0044】
原則として、この目的のためにあらゆるポリオールHO-R-(OH)q(ここでq≧1、Rは骨格中にまたは側鎖としてヘテロ原子を有するポリマー骨格を表す)を使用することができる。
【0045】
好ましいポリオールは、「ポリエーテルポリオール」とも呼称されるポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びこれらの混合物からなる群より選択されるポリオールである。好ましいポリオールはジオールである。最も好ましいジオールは、ポリオキシエチレンジオールまたはポリオキシプロピレンジオールまたはポリオキシブチレンジオールである。
【0046】
ポリオキシアルキレンポリオールは、例えば複金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒)として既知のものを使用して調製される、低い不飽和度(ASTM D-2849-69に従って測定され、ポリオール1グラム当たりの不飽和のミリグラム当量(mdq/g)で報告される)を有するものか、あるいはまた、例えばアニオン性触媒、例えばNaOH、KOH、CsOH、またはアルカリ金属アルコキシドを用いて調製される高い飽和度を有するものであってもよい。
【0047】
低い飽和度、特に0.01meq/g未満の飽和度を有するポリオキシアルキレンポリオールの使用が、2000以上の分子量を有するポリオールについては好ましい。
【0048】
原則として、二つ以上のイソシアネート基を有するあらゆるポリイソシアネートを使用することができる。
【0049】
例えば、2,4-及び2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)及びこれらの混合物、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジフェニルメタンジイソシアネートのあらゆる異性体、1,3-及び1,4-フェニレンジイソシアネート、2,3,5,6-テトラメチル-1,4-ジイソシアネートベンゼン、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2-メチルペンタメチレン1,5-ジイソシアネート、2,2,4-及び2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、1,12-ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン1,3-及び1,4-ジイソシアネート及びこれら異性体のあらゆる相互混合物、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチルシクロヘキサン(すなわちイソホロンジイソシアネートもしくはIPDI)、ペルヒドロ-2,4’-及び-4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDI)、1,4-ジイソシアナト-2,2,6-トリメチルシクロヘキサン(TMCDI)、m-及びp-キシレンジイソシアネート(XDI)、1,3-及び1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、1,3-及び1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、上記イソシアネートのあらゆるオリゴマーまたはポリマー、さらにまた既述のイソシアネートのあらゆる相互混合物を挙げてよい。好ましいポリイソシアネートは、MDI、TDI、HDI、IPDI、及びこれらの相互混合物である。最も好ましいのは、IPDI及びHDI並びにこれらの混合物である。
【0050】
ポリオール及びポリイソシアネートから調製されるイソシアネート末端プレポリマーは、ヒドロキシル基を含む(メタ)アクリル酸エステルと反応する。ヒドロキシル基を含む好ましい(メタ)アクリル酸エステルは、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたはヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートである。二つの反応物はそれ自体既知のように、典型的にはヒドロキシル基を含む(メタ)アクリル酸エステルの化学量論的過剰にて互いに反応する。
【0051】
好ましい(メタ)アクリレート末端ポリウレタンポリマーは、IPDI/ポリプロピレングリコール−ポリウレタンプレポリマーまたはHDI/ポリプロピレングリコール−ポリウレタンプレポリマーと、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたはヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとの反応生成物である。
【0052】
ポリウレタンプレポリマー及び/または(メタ)アクリレート末端ポリウレタンポリマーは、有機(メタ)アクリレートの存在下で調製してよい(但し前記有機(メタ)アクリレートがNCO-反応性基を含まないことを前提とする)。
【0053】
液体ゴムは、好ましくは当該組成物に基づいて5乃至40重量%の量で使用される。
【0054】
特に適当であると判明している組成物は、少なくとも一つの有機(メタ)アクリレート、亜鉛(II)ジメタクリレート、二価または三価の金属の少なくとも一つの金属酸化物、並びにコア−シェルポリマー及び液体ゴムを含むものである。
【0055】
前記組成物は、中性または僅かに塩基性のpHを有するべきことが好ましい。
【0056】
前記組成物は、原則として当業者に既知の装置及び方法で調製することができる。しかしながら、特に下記の調製方法が有利であることが判明している。
【0057】
有機(メタ)アクリレートを反応容器に仕込む。次いで、存在するならばコア−シェルポリマー及び/または液体ゴムを撹拌しつつ導入する。最後に亜鉛(II)ジメタクリレート及び金属酸化物、あらゆる他の原料、例えば活性化剤、接着促進剤、添加剤等を撹拌しつつ導入する。均一な組成物が得られれば、適当な時点で脱気して実装する。
【0058】
前記組成物は、光またはフリーラジカルの化学的発生によって熱硬化されてよい。
【0059】
好ましいのは、化学的フリーラジカル発生による硬化である。
【0060】
したがって、本発明は、第1成分K1及び第2成分K2を含むフリーラジカル硬化性二成分組成物を更に提供する。この目的のために使用される原料は、十分な貯蔵安定性を確実にするように二つの成分の間に分配される。こうした二成分組成物の好ましい一例は、以下に記載の通りである。
【0061】
第1成分K1は上述の組成物を形成する。
【0062】
第2成分K2はフリーラジカル開始剤を含む。このフリーラジカル開始剤は特に過酸化物または過酸エステルである。適当な過酸化物には、過酸化水素のみならず、特に有機過酸化物またはヒドロペルオキシドが含まれる。
【0063】
使用することのできる有機過酸化物またはヒドロペルオキシドは、利用分野、温度、及び他の原料との化学的適合性によって決定される。特に好ましいと判明している過酸化物は、過酸化ジベンゾイルである。好ましいヒドロペルオキシドは特にクメンヒドロペルオキシド及びイソプロピルクメンヒドロペルオキシドである。
【0064】
好ましいフリーラジカル開始剤は、過酸化ジベンゾイルである。
【0065】
成分K2は、更なる構成成分を含んでよい。特にこれらは、成分K1として作用する組成物の意味で上述される付加的構成成分であるが、これら付加的構成成分は、少なくとも貯蔵期間中は、別の成分、例えばフリーラジカル開始剤等との、いかなる顕著な反応も経ないという条件に従う。
【0066】
成分K1及びK2は、好ましくは同程度の粘度を有する。
【0067】
好ましくは、成分K1とK2との体積比は20:1乃至1:2、好ましくはおよそ10:2である。
【0068】
硬化のために、成分K1及びK2は混合される。生じる混合物は、好ましくはペースト状であり、より好ましくはチキソトロピー性である。成分K1とK2とは混合前には別々の容器中に保持される。
【0069】
本発明の更なる態様は、パッケージ及び容器を含むパックに関する。
【0070】
このパッケージは、二つの互いに別々のチャンバーを特徴とする。内容物は、既述の通り、第1成分K1と第2成分K2とからなる二成分フリーラジカル硬化性組成物である。この配置では、成分K1がパッケージの一方のチャンバー中に存在し、成分K2が他方のチャンバー中に存在する。
【0071】
パッケージは、二つのチャンバーがひとつにまとまるか、もしくは互いに直接結合したユニットを成す。
【0072】
二つのチャンバーは、分割可能な仕切によって互いに隔てられている。この仕切は、例えばフィルムまたは破壊可能な層、あるいは開口部(13)を密閉する一つまたは二つの密閉装置であって良い。好ましい一実施態様では、パッケージは二重カートリッジを構成する。特にこれはツインカートリッジ(8)または同軸カートリッジ(9)として設計される。ツインカートリッジでは、二つの管状の容器が互いに隣接して存在し、適当であればウェブまたは連結シームまたは外皮、例えばフィルムによって長軸方向に互いに連結しており、例えばこれら容器は一端は可動ピストン(11)で閉じられており、それぞれが他端に、典型的にはアウトレットピースに共に配置された、封鎖開口部(13)を有する。
【0073】
同軸カートリッジはツインカートリッジに対応するが、管状の容器が互いに隣接するのではなく、一方が他方の内部に配置されて管−中−管配置を成すという相違点を有する。
【0074】
図2及び3は、それぞれこの種の同軸カートリッジ及びツインカートリッジを示す(断面図(図2a、3a)及び縦断面図(2b、3b))。
【0075】
この種のカートリッジパッケージは、二成分組成物についての従来技術である。
【0076】
更なるパッケージとして想定されるものは、マルチチャンバー管状パウチまたはアダプターを備えたマルチチャンバー管状パウチであって、その内容を本発明の主題としてここに含めることとするWO01/44074A1に開示されている種類のものが挙げられる。
【0077】
本発明の組成物によれば、硬化後には高温下でさえも改良された機械特性及び様々な基体に対する優れた接着性を示す可撓性物質を生じる、貯蔵安定性組成物が得られることが判明している。
【0078】
「優れた機械特性」または「改良された機械特性」なる語は、本明細書中では特に高い貯蔵係数、高いガラス転移温度、高い引張り剪断強さ、高い剪断安定性、及び高い破断伸び、とりわけこれらを同時に組み合わせて有することを意味する。
【0079】
本発明の組成物及び本発明のフリーラジカル硬化性二成分組成物は、様々な使用に供することができる。好ましくは、一方ではその接着剤としての使用、他方ではコーティング、特に下地剤、塗料、または床仕上げ剤としての使用が挙げられる。
【0080】
前記組成物は、その使用によって、特定の要求に見合うように様々に処方される。相違する点には、例えば、粘度、表面形態、及びポットライフが含まれる。
【0081】
前記組成物、もしくはフリーラジカル硬化性二成分組成物の、特に好ましい使用は、接着剤としてのその使用である。
【0082】
接着のためには、特に以下:
・ 上述のフリーラジカル硬化性の二成分である成分K1とK2とを混合する工程、
・ 混合した二成分組成物を接着しようとする少なくとも一つの基体表面に適用する工程、
・ 被着面を風乾時間に亘って接合させる工程、及び
・ 二成分組成物を硬化させる工程
を含む方法が使用される。
【0083】
混合は、好ましくこの方法に使用される2チャンバーパッケージに設置可能な、静的ミキサーを利用して達成されることが好ましい。
【0084】
その表面に混合接着剤が適用される基体は、大幅に相違して良い。これは例えばプラスチック、ガラス、セラミック、鉱産物、コンクリート、木、木質材料、金属、または金属塗料を含んで良い。
【0085】
前記方法は、特にプラスチック、ガラス、木、または金属の接着に適当である。
【0086】
風乾時間の間の接着物の接合は、接着剤を基体の第二表面と接触させることによって達成される。この基体は、接着剤が適用された基体と同一の物質または別の物質からなってよい。
【0087】
一方及び/または他方の基体が、接着剤を適用される前及び/または接着剤が接触する前に、下地剤もしくは接着促進組成物で予備処理されていてよいことは本発明の範囲内である。下地剤もしくは接着促進組成物による基体の予備処理は、行わないことが好ましい。
【0088】
接着の結果として、様々な性質をものであってよい物品が形成される。特にこれらは工業的に製造された物品である。
【0089】
この種の物品は、一方では特に工業的に製造された輸送手段または輸送手段中もしくはその表面に設置されるモジュールである。特にこれらは自動車もしくは重量物運搬車、バスまたは鉄道車両、または船舶上の物品である。
【0090】
他方ではこれらは白物家電として知られるもの、例えば洗濯機、食洗機、台所用品、並びに電気機器である。
【0091】
他方ではこれらは、建物建設のための、または土木建築のための工業的に製造された物品である。特に好ましくは、ドアまたは窓が挙げられる。窓が最も好ましいと考えられる。
【0092】
更に好ましい一実施態様では、形成される物品は、特にガラスまたは金属材料を含む外装エレメントである。この種の建築外装エレメントは、例えば外装パネルもしくはエレメントであってよい。
【0093】
特に好ましい一実施態様では、接着剤は、特に木、アルミニウム、またはプラスチック、好ましくはPVCから製造されたドア枠または窓枠への、ガラスシートの接合のために使用される。
【0094】
本発明の重要な態様は、二価または三価の金属の、式MOまたはM2O3、特にMOの金属酸化物の、少なくとも一つの有機(メタ)アクリレート及び亜鉛(II)ジメタアクリレートを含む組成物の貯蔵安定性を増大させるための使用である。ここでMは主族金属または亜鉛を意味する。想定されるもの及び好ましい実施態様は、既に上述した通りである。
【0095】
然るに室温でのみならず50乃至150℃、特に70乃至120℃の温度でも広範な物質に対して優れた接着性及び機械特性を示すが、依然可撓性であって優れた貯蔵安定性を示す組成物を調製することが可能である。
【0096】
本明細書中では「可撓性」とは破断伸びが20%より大、特に50%より大、好ましくは100%より大なることを意味する。懸かる組成物が接着剤である場合には、これらの伸びにおいて、80℃で例えば3MPaより大、特に4MPaより大なる引張り剪断強さを達成することが可能である。
【0097】
60℃より高いガラス転移温度を有する組成物を達成することが可能である。
【0098】
前記組成物は、本発明のものでない組成物、特に亜鉛(II)ジメタクリレート及び(メタ)アクリレートモノマーを含むが金属酸化物を含まないものに対して、室温でのみならず高温でもより高い貯蔵安定性を示す。
【0099】
貯蔵安定性に関して迅速な結論を得るため、当業者には既知の方法で、貯蔵を高温(例えば42℃または50℃)で行って、室温での貯蔵安定性の迅速に入手可能な指標を得ることができる。
【0100】
貯蔵安定性なる語は、本明細書においては貯蔵期間の間に変化を全く示さないかまたは僅かに示す組成物、特にその構成を意味する。貯蔵安定性の測定の尺度として、組成物またはその粘度が、もはや適用が不可能な程度に変化してしまったかまたはゲル化を経る時点が測定される。
【0101】
本発明の組成物は、室温にて6ヶ月より長い、特に9ヶ月より長い貯蔵安定性を示す。これは50℃では少なくとも10日間の貯蔵安定性を保証する必要のあることが判明している。本発明の組成物は50℃で特に少なくとも10日間、特に1ヶ月より長い、好ましくは2ヶ月より長い貯蔵安定性を有する。
【0102】
好ましいのは、50℃で少なくとも10日間、特に50日間より長い貯蔵安定性、更にアルミニウム上で10MPaより大、特に13MPaより大なる引張り剪断強さ(23℃)、50%より高い、特に100%より高い破断伸び(23℃)、50℃より高い、特に60℃より高いガラス転移温度、10MPaより大なる、特に12MPaより大なる貯蔵係数G’(80℃)、及び10MPaより大なる、特に12MPaより大なる引張り強さ(23℃)を有する組成物である。
【実施例】
【0103】
(組成物)
表1に示される組成物の例を調製した。これは、液体ゴム及びモノマー中のN,N-ジメチル-p-トルイジンを溶解機中で溶解させ、その後コア−シェルポリマーを導入することによって成される。その後、金属(メタ)アクリレート及び金属酸化物(または金属炭酸塩)及び更にチキソトロピー剤を、撹拌しつつ、巨視的に均質なペーストが得られるまで導入した。脱気の後、生成したペーストを250mlのツインカートリッジ中に分配した。
【0104】
表1の本発明の実施例及び比較例を、ゲル化が確実になるまで様々な温度で貯蔵した。
【0105】
機械特性及び接着の特徴付けのために、表1の組成物を10:1の体積比で硬化性ペースト(可塑剤及び無機フィラー中25%の過酸化ジベンゾイルからなる)と混合した。
【0106】
引張り強さ(「TS」)は、ISO 527に従って23℃で測定した。
【0107】
破断伸び(「BE」)は、ISO 527に従って23℃で測定した。
結果を表2にまとめる。
【0108】
引張り剪断強さ(「TSS」)は、ISO 4587/DIN EN 1465に従ってZwick/Roell Z005引張り機(接合面積:12mm×25mm、フィルム厚:1.5mm、測定速度:10mm/分、基体:アルミニウム(100mm×25mm×2mm)、温度:23℃(特記のない限り)、予備処理:Sika(登録商標)ADPrep(Sika Schweiz AG))で測定した。
【0109】
ねじり振り子を使用し、DIN EN 61006に従ってガラス転移温度(「Tg」)を測定し、DIN EN ISO 6721-2に従って貯蔵係数(「G’」)を測定した。
【0110】
剪断安定性(「SS」)は、図1に図示される装置(1)を用いて測定した。この目的のために、ガラス標本(2)とアルミニウムブロック(3)とを、面積25mm×20mmでフィルム厚さを0.7mmとした各組成物(4)によって接合する。アルミニウム標本はその側面にM8ねじ穴(アルミニウム接合領域と中心点との距離(d):7.5mm)を有する。接合した標本は、アルミニウム標本の高さに穴を有するスチール枠(5)に平らに挿入し、この穴を通してテンションねじ(6)が導入され、アルミニウム物体中にねじ留めされる。ねじの回転により、既知のばね定数を有するばね(7)は圧縮され、こうして規定の力がセットされた。
【0111】
剪断安定性を測定するために使用された構成は下記の通りである:0.1MPaをセットした(張力/接合面積)。試料を80℃のオーブン中に30日間貯蔵した。標本が破砕した場合は「<0.1MPa」の値を記録した。アッセンブリが依然完全である場合には、新たに製造したアッセンブリに0.2MPaをセットし、同様に80℃にて30日間貯蔵した。試験に通れば、この操作を、値を増大させながら、すなわち0.3MPa、0.4MPa、及び0.5MPa等としながら継続した。記録されたこの測定値は、依然抵抗する最後の張力である。
【0112】
表3は本発明の実施例6の引張り剪断強さを示し、然るに様々な基体への接着を示す。
【0113】
【表1】

【0114】
【表2】

【0115】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】図1は、剪断安定性を測定するための装置の断面を示す図である。
【図2】図2は、同軸カートリッジを示す図である(図2a.断面、図2b.縦方向の断面)。
【図3】図3は、ツインカートリッジを示す図である(図3a.断面、図3b.縦方向の断面)。
【符号の説明】
【0117】
1. 剪断安定性を決定するための装置
2. ガラス試料
3. アルミニウムブロック
4. 組成物
5. スチール枠
6. テンションねじ
7. バネ
8. ツインカートリッジ
9. 同軸カートリッジ
10. ねじ筋
11. 可動ピストン
12. チャンバー壁
13. 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの有機(メタ)アクリレート及び
亜鉛(II)ジメタクリレート及び、更に
亜鉛及び主族金属からなる群より選択される二価もしくは三価の金属の、式MOまたはM2O3の少なくとも一つの金属酸化物
を含む組成物。
【請求項2】
前記金属酸化物が、亜鉛もしくは二価の主族金属の酸化物であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記金属酸化物が、酸化亜鉛(II)または酸化マグネシウム(II)または酸化カルシウム(II)、特に酸化亜鉛(II)または酸化マグネシウム(II)、好ましくは酸化マグネシウム(II)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
少なくとも一つのコア−シェルポリマーを更に含むことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
少なくとも一つの液体ゴム、特に(メタ)アクリレート基を含むポリウレタンまたはビニル末端ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーを更に含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
全有機(メタ)アクリレートの合計重量の割合が、当該組成物に基づいて30重量%より多く、特に40乃至80重量%であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
全金属酸化物、特に二価の金属の全酸化物の合計重量の割合が、当該組成物に基づいて0.01乃至20重量%、特に0.1乃至10重量%、好ましくは0.5乃至5重量%であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
亜鉛(II)ジメタクリレートと金属酸化物との重量比が1:2乃至120:1、特に2:1乃至20:1、好ましくは5:1乃至15:1であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
30乃至70重量%、特に40乃至60重量%の有機(メタ)アクリレート;
1乃至15重量%、特に2乃至12重量%の亜鉛(II)ジメタクリレート
0.01乃至10重量%、特に0.1乃至5重量%の金属酸化物
を含む組成物。
【請求項10】
第1成分K1(請求項1乃至9のいずれか一項に記載の組成物を表す)と
第2成分K2(少なくとも一つの過酸化物または過酸エステル、特に有機過酸化物を含む)とからなるフリーラジカル硬化性二成分組成物。
【請求項11】
成分K1とK2との体積比が、20:1乃至1:2、好ましくはおよそ10:1であることを特徴とする、請求項10に記載のフリーラジカル硬化性二成分組成物。
【請求項12】
二つの相互に離れたチャンバーと請求項10または11に記載の二成分組成物に相当する内容物とを有し、成分K1が一方のチャンバー中に存在し、成分K2が他方のチャンバー中に存在するパッケージからなるパック。
【請求項13】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の組成物、あるいは請求項10または11に記載のフリーラジカル硬化性二成分組成物の、接着剤としての使用。
【請求項14】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の組成物、あるいは請求項10または11に記載のフリーラジカル硬化性二成分組成物の、コーティング、特に下地剤、塗料、または床仕上げ剤としての使用。
【請求項15】
・ 請求項10または11に記載のフリーラジカル硬化性の二成分である成分K1とK2とを混合する工程、
・ 混合した二成分組成物を接着しようとする少なくとも一つの基体表面に適用する工程、
・ 被着面を風乾時間に亘って接合させる工程、及び
・ 二成分組成物を硬化させる工程
を含む接着方法。
【請求項16】
請求項15の接着方法によって得られる物品。
【請求項17】
工業的に製造された物品、特に輸送手段、あるいは輸送手段中もしくはその表面に設置されるモジュールであることを特徴とする、請求項16に記載の物品。
【請求項18】
窓またはドアであるか、または建築表面に属することを特徴とする請求項16に記載の物品。
【請求項19】
亜鉛及び主族金属からなる群より選択される二価もしくは三価の金属の、式MOまたはM2O3、特にMOの金属酸化物の、少なくとも一つの有機(メタ)アクリレート及び亜鉛(II)ジメタクリレートを含む組成物の貯蔵安定性を増大させるための使用。
【請求項20】
前記金属酸化物が、酸化亜鉛(II)または酸化マグネシウム(II)または酸化カルシウム(II)、特に酸化亜鉛(II)または酸化マグネシウム(II)、好ましくは酸化マグネシウム(II)であることを特徴とする、請求項19に記載の使用。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2009−527587(P2009−527587A)
【公表日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554788(P2008−554788)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051615
【国際公開番号】WO2007/096355
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(504274505)シーカ・テクノロジー・アーゲー (227)
【Fターム(参考)】