説明

貴金属担持光触媒体粒子分散液、および光触媒体機能製品

【課題】高い光触媒活性を示し、且つ分散媒中で光触媒体粒子が沈降することのない安定な分散性を有する貴金属担持光触媒体粒子分散液およびその光触媒体機能製品を提供することである。
【解決手段】光触媒体粒子100質量部に対して、貴金属原子を0.005質量部〜1質量部含有し、前記光触媒体粒子の固形分濃度を15質量%としたときに、200cP以下の粘度を有する貴金属担持光触媒体粒子分散液であって、該分散液に、貴金属担持光触媒体粒子100質量部に対して、酸化ニオブ粒子を2〜23質量部の割合で含有させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定な分散性を有する貴金属担持光触媒体粒子分散液、およびこの貴金属担持光触媒体粒子分散液を用いて得られる、特に可視光照射下で高い光触媒活性を示す光触媒体機能製品に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体にバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を照射すると、価電子帯の電子が伝導帯に励起され、価電子帯に正孔が生成する。このようにして生成した正孔は強い酸化力を有し、励起した電子は強い還元力を有することから、半導体に接触した物質に酸化還元作用を及ぼす。この酸化還元作用は光触媒作用と呼ばれており、かかる光触媒作用を示し得る半導体は光触媒体と呼ばれている。このような光触媒体として酸化タングステンが知られている。酸化タングステンは蛍光灯の照明下で高い光触媒作用を示す光触媒体である。
【0003】
高い光触媒活性を発現する光触媒体として、酸化ニオブと、酸化ニオブよりもバンドギャップの低い光触媒体の2種類の光触媒体を接合させることで、酸化ニオブを単独で用いた光触媒能力よりもさらに高い光触媒活性を示すことが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−126100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、異なる2種類の光触媒体粒子では、分散媒中での分散安定性が悪いため、容易に固液分離してしまい、工業的に製造する場合や取り扱う場合に不具合があった。
【0006】
このため、本発明の課題は、分散媒中で光触媒体粒子が沈降することのない安定な分散性を有する光触媒体粒子分散液と、この光触媒体粒子分散液を用いて得られる、可視光下で高い光触媒活性を示す光触媒体機能製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の貴金属担持光触媒体粒子分散液を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の光触媒体粒子分散液は、以下の構成からなる。
(1)光触媒体粒子100質量部に対して、貴金属原子を0.005質量部〜1質量部含有し、前記光触媒体粒子の固形分濃度を15質量%としたときに、200cP以下の粘度を有する貴金属担持光触媒体粒子分散液であって、該分散液に、貴金属担持光触媒体粒子100質量部に対して、酸化ニオブ粒子を2〜23質量部の割合で含有したことを特徴とする貴金属担持光触媒体粒子分散液。
(2)前記貴金属がCu、Pt、Au、Pd、Ag、Ru、Ir及びRhから選ばれる少なくとも1種類の貴金属である前記(1)に記載の貴金属担持光触媒体粒子分散液。
(3)前記光触媒体粒子が酸化タングステン粒子である前記(1)または(2)に記載の貴金属担持光触媒体粒子分散液。
本発明の光触媒体機能製品は、表面に光触媒体層を備えるものであって、前記光触媒体層が前記(1)〜(3)のいずれかに記載の貴金属担持光触媒体粒子分散液を用いて形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、分散媒中で安定に分散した貴金属担持光触媒体粒子分散液を提供することが出来る。さらに、本発明によれば、この分散液は、基材への塗布が容易であり、基材上に均一な膜質の光触媒体層を形成することができる。そして、この光触媒体層を備えた光触媒体機能製品は、可視光下で高い光触媒活性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(光触媒体粒子)
本発明で使用する光触媒体粒子とは、粒子状の光触媒体をいう。光触媒体としては、金属元素と酸素、窒素、硫黄および弗素との化合物が挙げられる。金属元素としては、例えば、Ti、Zr、Hf、V、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Ga、In、Sn、Tl、Ge、Pd、Bi、La、Ceなどが挙げられる。その化合物としては、これら金属元素の1種類または2種類以上の酸化物、窒化物、硫化物、酸窒化物、酸硫化物、窒弗化物、酸弗化物、酸窒弗化物などが挙げられる。なかでも、酸化タングステンは、可視光線(波長約400nm〜約800nm)を照射したとき、高い光触媒活性を示すことから、本発明に好適である。
【0010】
かかる光触媒体粒子のうちで、酸化タングステン粒子は、例えばタングステン酸塩の水溶液に酸を加えることにより、沈殿物としてタングステン酸を得、このタングステン酸を焼成する方法により得ることができる。また、メタタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウムを加熱することにより熱分解する方法などにより得ることもできる。
【0011】
本発明における光触媒体粒子の大きさは通常、平均分散粒子径が40nm〜250nmである。粒子径は小さいほど分散媒中での分散性は向上し、沈降を抑制することが出来るので好ましく、例えば150nm以下が好ましい。
【0012】
(貴金属の前駆体)
本発明における光触媒体粒子に貴金属を担持させるには、まず、その前駆体を分散媒中に溶解させればよい。
本発明で使用する貴金属の前駆体としては、分散媒中に溶解し得るものが使用される。かかる前駆体が溶解すると、これを構成する貴金属元素は通常、プラスの電荷を帯びた貴金属イオンとなって、分散媒中に存在する。そして、この貴金属イオンが、光触媒体粒子への光の照射による光触媒作用により0価の貴金属に還元されて、光触媒体粒子の表面に担持される。貴金属としては、例えばCu、Pt、Au、Pd、Ag、Ru、IrおよびRhが挙げられる。その前駆体としては、これら貴金属の水酸化物、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、有機酸塩、炭酸塩、リン酸塩などが挙げられる。これらの中でも高い光触媒活性を得る点から、貴金属は、Cu、Pt、Au、Pdが好ましい。
【0013】
Cuの前駆体としては、例えば硝酸銅(Cu(NO3)2)、硫酸銅(CuSO4)、塩化銅(CuCl2、CuCl)、臭化銅(CuBr2,CuBr)、沃化銅(CuI)、沃素酸銅(CuI26)、塩化アンモニウム銅(Cu(NH4)2Cl4)、オキシ塩化銅(Cu2Cl(OH)3)、酢酸銅(CH3COOCu、(CH3COO)2Cu)、蟻酸銅((HCOO)2Cu)、炭酸銅(CuCO3)、蓚酸銅(CuC24)、クエン酸銅(Cu2647)、リン酸銅(CuPO4)等が挙げられる。
【0014】
Ptの前駆体としては、例えば塩化白金(PtCl2、PtCl4)、臭化白金(PtBr2、PtBr4)、沃化白金(PtI2、PtI4)、塩化白金カリウム(K2(PtCl4))、ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6)、亜硫酸白金(H3Pt(SO3)2OH)、塩化テトラアンミン白金(Pt(NH3)4Cl2)、炭酸水素テトラアンミン白金(C21446Pt)、テトラアンミン白金リン酸水素(Pt(NH3)4HPO4)、水酸化テトラアンミン白金(Pt(NH3)4(OH)2)、硝酸テトラアンミン白金(Pt(NO3)2(NH3)4)、テトラアンミン白金テトラクロロ白金((Pt(NH3)4)(PtCl4))、ジニトロジアミン白金(Pt(NO2)2(NH32)等が挙げられる。
【0015】
Auの前駆体としては、例えば塩化金(AuCl)、臭化金(AuBr)、沃化金(AuI)、水酸化金(Au(OH)2)、テトラクロロ金酸(HAuCl4)、テトラクロロ金酸カリウム(KAuCl4)、テトラブロモ金酸カリウム(KAuBr4)等が挙げられる。
【0016】
Pdの前駆体としては、例えば酢酸パラジウム((CH3COO)2Pd)、塩化パラジウム(PdCl2)、臭化パラジウム(PdBr2)、沃化パラジウム(PdI2)、水酸化パラジウム(Pd(OH)2)、硝酸パラジウム(Pd(NO3)2)、硫酸パラジウム(PdSO4)、テトラクロロパラジウム酸カリウム(K2(PdCl4))、テトラブロモパラジウム酸カリウム(K2(PdBr4))、テトラアンミンパラジウム塩化物(Pd(NH34Cl2)、テトラアンミンパラジウム臭化物(Pd(NH34Br2)、テトラアンミンパラジウム硝酸塩(Pd(NH34(NO32)、テトラアンミンパラジウムテトラクロロパラジウム酸((Pd(NH34)(PdCl4))、テトラクロロパラジウム酸アンモニウム((NH42PdCl4)等が挙げられる。
【0017】
貴金属の前駆体は、それぞれ単独で、または2種類以上を組み合わせて使用される。その使用量は、貴金属原子に換算して、光触媒体粒子の使用量100質量部に対して、光触媒作用の向上効果が十分に得られる点で通常0.005質量部以上、コストに見合った効果が得られる点で通常1質量部以下であり、好ましくは0.01質量部〜0.6質量部である。
【0018】
(原料分散液)
本発明では、分散媒中に前記光触媒体粒子が分散され、前記貴金属の前駆体が溶解した原料分散液を用いる。酸化ニオブ粒子は、この原料分散液に光照射した後の貴金属担持光触媒体粒子分散液に添加するのが好ましい。光照射する前のこの原料分散液に酸化ニオブ粒子を添加しても、可視光照射下において酸化ニオブは光触媒活性を示さないため、この原料分散液に光照射して酸化ニオブに貴金属を担持させてもコストに見合う効果が得られない。
【0019】
(分散媒)
分散媒としては通常、水を主成分とする水性媒体、具体的には分散媒総量に対して水の含有量が50質量%以上のものが用いられている。水性媒体の分散媒としては、例えば分散媒の使用量は、光触媒体粒子に対して、通常5質量倍〜200質量倍である。分散媒の使用量が5質量倍未満では光触媒体粒子が沈降し易くなり、200質量倍を超えると容積効率の点で不利である。
【0020】
(犠牲剤)
本発明では、犠牲剤を原料分散液に添加することが好ましい。犠牲剤としては、例えばエタノール、メタノール、プロパノール等のアルコール、アセトン等のケトン、蓚酸等のカルボン酸が用いられる。犠牲剤が固体の場合、この犠牲剤を適当な溶媒に溶解して用いてもよいし、固体のまま用いてもよい。尚、犠牲剤は、光照射を行う前に原料分散液に添加してもよいし、原料液に一定時間光照射を行い、その後に犠牲剤を添加して、さらに光照射を行ってもよい。犠牲剤の量は分散媒に対して、通常0.001質量倍〜0.3質量倍、好ましくは0.005質量倍〜0.1質量倍である。犠牲剤の使用量が分散媒に対して、0.001質量倍未満では光触媒体粒子への貴金属の担持が不十分となり、0.3質量倍を超えると犠牲剤の量が過剰量となりコストに見合う効果が得られない。
【0021】
(原料分散液の調製)
原料分散液は、分散媒中に光触媒体粒子を分散させて調整すればよい。光触媒体粒子を分散媒に分散させる際には湿式媒体撹拌ミルなどの公知の装置で分散処理を施すことが好ましい。
【0022】
(光の照射)
本発明では、かかる原料分散液に光を照射する。原料分散液への光の照射は、撹拌しながら行ってもよい。透明なガラスやプラスチック製の管内を通過させながら管の内外から原料分散液へ光照射をしてもよく、これを繰り返してもよい。光源としては光触媒体粒子のバンドギャップ以上のエネルギーを有する光を照射できるものであれば特に制限はなく、具体例としては、殺菌灯、水銀灯、発光ダイオード、蛍光灯、ハロゲンランプ、キセノンランプ、太陽光などを用いることができる。照射する光の波長は通常、180nm〜500nmである。光照射を行う時間は、十分な量の貴金属を光触媒体粒子に担持できることから、通常20分以上、好ましくは1時間以上、通常24時間以下、好ましくは6時間以下である。24時間を越える場合、それまでに貴金属の前駆体の殆どは貴金属となって担持されてしまい、光照射にかかるコストに見合う効果が得られない。
【0023】
(pH調整)
本発明では、原料分散液のpHを2.5〜4.5、好ましくは2.7〜3.5に維持しながら原料分散液に光照射を行う。通常、光照射により貴金属が光触媒体粒子の表面に担持される際には分散液のpHが酸性に除々に変化するので、pHを本発明で規定する範囲内に維持するため、通常塩基を添加すればよい。塩基としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ランタン等の水溶液が挙げられるが、これらの中でもアンモニア水を用いるのが好ましい。
【0024】
(貴金属担持光触媒体)
かくしてpH調整しながら光を原料分散液に照射することにより、貴金属前駆体が貴金属となって光触媒体粒子の表面に担持されて、目的の貴金属担持光触媒体粒子を得る。この貴金属担持光触媒体粒子は分散媒中に、沈降することなく分散されている。
【0025】
(貴金属担持光触媒体粒子分散液)
この貴金属担持光触媒体粒子が分散された分散液は、粘度が低く、分散性に優れているため取り扱いやすい。具体的には、光触媒体粒子100質量部に対して、貴金属原子を0.005質量部〜1質量部含有し、光触媒体粒子の固形分濃度を15質量%としたときに、貴金属担持光触媒体粒子分散液の粘度は200cP以下となり、通常20〜200cPであるのがよい。貴金属担持光触媒体粒子分散液の粘度が200cP超えると、保存中に光触媒体粒子が凝集しやすくなる。貴金属担持光触媒体粒子分散液の粘度を200cP以下とするには、例えば、上記のようにpH調整しながら原料分散液に光照射などをすればよい。尚、貴金属担持光触媒体粒子分散液は、分散液に0〜3質量%の通常粘度に影響を与えない範囲で、メタノールやエタノール等を含んでもよい。
【0026】
本発明の貴金属担持光触媒体粒子分散液では、酸化ニオブ粒子を含有する。酸化ニオブ粒子の含有量は、貴金属担持光触媒体粒子100質量部に対して、2〜23質量部、好ましくは3〜20質量部である。前記酸化ニオブ粒子の含有量が2質量部未満であると、光触媒活性の向上効果が充分に得られなくなるおそれがあり、一方、23質量部を超えると、光触媒体が吸収する光の量が少なくなり、光触媒活性が低下するおそれがある。貴金属担持光触媒体粒子と酸化ニオブ粒子の固形分の合計量は、貴金属担持光触媒体粒子分散液100質量部に対して、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部である。
【0027】
酸化ニオブ粒子は、結晶質のものでも非晶質のものでもよく、分散粒子径としては、共に5〜40nm、この好ましくは7〜30nmのものを用いるのがよい。分散粒子径が5nm未満であると凝集しやすくなり、分散粒子径が40nmより大きいと、貴金属担持光触媒体粒子と酸化ニオブ粒子を含む分散液において、貴金属担持光触媒体粒子へ届く光を遮蔽してしまうおそれがある。このような酸化ニオブ粒子として、例えば、バイラールNb−X10(多木化学社製)およびバイラールNb−G6000(多木化学社製)等が市販されている。
【0028】
本発明の貴金属担持光触媒体粒子分散液は、本発明の効果を損なわない範囲で公知の各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば非晶質シリカ、シリカゾル、水ガラス、オルガノポリシロキサンなどのケイ素化合物、非晶質アルミナ、アルミナゾル、水酸化アルミニウムなどのアルミニウム化合物、ゼオライト、カオリナイトなどのアルミノケイ酸塩、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムなどのアルカリ土類金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、Ti、Zr、Hf、V、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Os、Ir、Ag、Zn、Cd、Ga、In、Sn、Tl、Ge、Pb、Bi、La、Ceなどの金属元素の水酸化物や酸化物、リン酸カルシウム、モレキュラーシーブ、活性炭、有機ポリシロキサン化合物の重縮合物、リン酸塩、フッ素系ポリマー、シリコン系ポリマー、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。これらの添加剤を貴金属担持光触媒体粒子分散液に添加して用いる場合、それぞれ単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0029】
前記添加剤は、本発明における光触媒体を用いて基材の表面に光触媒体層を形成する際に、光触媒体粒子をより強固に基材の表面に保持させるためのバインダー等に用いることもできる(例えば、特開平8−67835号公報、特開平9−25437号公報、特開平10―183061号公報、特開平10―183062号公報、特開平10―168349号公報、特開平10―225658号公報、特開平11―1620号公報、特開平11―1661号公報、特開2004―059686号公報、特開2004―107381号公報、特開2004―256590号公報、特開2004―359902号公報、特開2005―113028号公報、特開2005―230661号公報、特開2007―161824号公報など参照)。
【0030】
(光触媒体機能製品)
本発明の光触媒体機能製品は、前記貴金属担持光触媒体粒子分散液を用いて形成された光触媒体層を表面に備えるものである。ここで、光触媒体層は、例えば、本発明の貴金属担持光触媒体粒子分散液を基材(製品)の表面に塗布した後に、分散媒を揮発させるなど、従来公知の成膜方法によって形成することができる。光触媒体層の膜厚は、特に制限されるものではなく、通常、その用途等に応じて、数百nm〜数mmまで適宜設定すればよい。光触媒体層は、基材(製品)の内表面または外表面であれば、どの部分に形成されていてもよいが、例えば、光(可視光線)が照射される面であって、かつ悪臭物質が発生する箇所や病原菌が存在する箇所と連続または断続して空間的につながる面に形成されていることが好ましい。なお、基材(製品)の材質は、形成される光触媒体層を実用に耐えうる強度で保持できる限り、特に制限されるものではなく、例えば、プラスチック、金属、セラミックス、木材、コンクリート、紙など、あらゆる材料からなる製品を対象にすることができる。
【0031】
本発明の光触媒体機能製品の具体例としては、例えば、天井材、タイル、ガラス、壁紙、壁材、床等の建築資材、自動車内装材(自動車用インストルメントパネル、自動車用シート、自動車用天井材)、冷蔵庫やエアコン等の家電製品、衣類やカーテン等の繊維製品などが挙げられる。
【0032】
本発明の光触媒体機能製品は、屋外においては勿論のこと、蛍光灯やナトリウムランプのような可視光源からの光しか受けない屋内環境においても、光照射によって高い光触媒作用を示す。したがって、本発明の貴金属担持光触媒体粒子分散液を、例えば、天井材、タイル、ガラス、壁紙、壁材、床等の建築資材、自動車内装材(自動車インストルメントパネル、自動車用シート、自動車用天井材)、冷蔵庫やエアコン等の家電製品、衣類やカーテン等の繊維製品などに塗布して乾燥させると、屋内照明による光照射によって、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどの揮発性有機物、アルデヒド類、メルカプタン類、アンモニアなどの悪臭物質、窒素酸化物の濃度を低減させ、さらには黄色ブドウ球菌、大腸菌、炭疽菌、結核菌、コレラ菌、ジフテリア菌、破傷風菌、ペスト菌、赤痢菌、ボツリヌス菌、およびレジオネラ菌等の病原菌等や、インフルエンザウィルス、SARSウィルス、およびノロウィルス等のウィルス等を死滅、分解、除去することができる。
【実施例】
【0033】
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されるものではない。
なお、各実施例および比較例における測定法は、以下の通りである。
【0034】
(1)BET比表面積
光触媒体粒子のBET比表面積は、比表面積測定装置[湯浅アイオニクス社製「モノソーブ」]を用い、窒素吸着法により測定した。
【0035】
(2)平均分散粒子径(nm)
サブミクロン粒度分布測定装置[コールター社製「N4Plus」]を用いて粒度分布を測定し、この装置に付属のソフトで自動的に単分散モード解析して得られた結果を平均分散粒子径とした。
【0036】
(3)結晶型
X線回折装置[リガク社製「RINT2000/PC」]を用いてX線回折スペクトルを測定し、そのスペクトルから結晶型を決定した。
【0037】
(4)トルエン分解能の測定
光触媒活性は、蛍光灯の光の照射下でのトルエンの分解反応における一次反応速度定数を測定することにより評価した。すなわち、ガラス製シャーレ(外径70mm、内径66mm、高さ14mm、容量約48mL)に、得られた貴金属担持光触媒体粒子分散液を底面の単位面積あたりの固形分換算の滴下量が1g/m2となるように滴下し、シャーレの底面全体に均一に形成した。次いで、このシャーレを110℃の乾燥機内で大気中で1時間保持することにより乾燥させて、ガラス製シャーレの底面に光触媒体層を形成した。この光触媒体層に紫外線強度が2mW/cm2(トプコン社製紫外線強度計「UVR−2」に同社製受光部「UD−36」を取り付けて測定)となるようにブラックライトからの紫外線を16時間照射して、これを光触媒活性測定用試料とした。
【0038】
次に、この光触媒活性測定用試料をシャーレごとガスバッグ(内容積1L)の中に入れて密閉し、次いで、このガスバッグ内を真空にした後、酸素と窒素との体積比が1:4である混合ガス0.6Lを封入し、さらにその中にトルエンを含む窒素ガスを、ガスバッグ中のトルエンの濃度が20ppmとなるように封入して、暗所で室温下1時間保持した。その後、市販の白色蛍光灯を光源とし、測定用試料近傍での照度が6000lx[ミノルタ社製照度計「T−10」で測定]となるようにガスバッグの外から蛍光灯の光を照射し、トルエンの分解反応を行った。このとき、測定試料近傍の紫外線の強度は、40μW/cm2[トプコン社製紫外線強度計「UVR−2」に同社製受光部「UD−36」を取り付けて測定]であった。蛍光灯の光照射を開始してから1.5時間毎にガスバッグ内のガスをサンプリングし、トルエンの濃度をガスクロマトグラフ[島津製作所社製「GC−14A」]にて測定した。そして照射時間に対するトルエンの濃度から一次反応速度定数を算出し、これをトルエン分解能として評価した。この一次反応速度定数が大きいほど、トルエンの分解能、すなわち光触媒活性が高いと言える。
【0039】
(5)粘度の測定
B型粘度計[TOKIMEC社製「モデル BL」]を用いて粘度を測定することによって行った。110mlのサンプル瓶に、固形分濃度を10質量%に調整した貴金属担持光触媒体粒子分散液を約100ml入れ、B型粘度計に取り付けられているローターの上面まで前記分散液を満たすように調節した。前記分散液の液温は25℃±1℃の環境下で測定した。
【0040】
(実施例1)
分散媒としてイオン交換水4kgに、酸化タングステン粒子(日本無機化学製)1kgを加えて混合して混合物を得た。この混合物を湿式媒体撹拌ミル[コトブキ技研社製「ウルトラアペックスミル UAM−1」]を用いて下記の条件で分散処理して酸化タングステン粒子分散液を得た。
粉砕メディア:直径0.05mmのジルコニア製ビーズ1.85kg
撹拌速度 :周速12.6m/秒
流量 :0.25L/分
処理時間 :約50分
【0041】
得られた酸化タングステン粒子分散液における酸化タングステン粒子の平均分散粒子径は118nmであった。また、この分散液の一部を真空乾燥して固形分を得たところ、得られた固形分のBET比表面積は40m2/gであった。なお、分散処理前の混合物についても同様に真空乾燥して固形分を得、分散処理前の混合物の固形分と分散処理後の固形分について、X線回折スペクトルをそれぞれ測定して比較したところ、同じピーク形状であり、分散処理による結晶型の変化は見られなかった。この時点で、得られた分散液を20℃で24時間保持したところ、保管中に固液分離は見られなかった。
【0042】
この酸化タングステン粒子分散液にヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6)の水溶液をヘキサクロロ白金酸が白金原子換算で酸化タングステン粒子の使用量100質量部に対して0.12質量部になるように加え、原料分散液としてヘキサクロロ白金酸含有酸化タングステン粒子分散液を得た。この分散液100質量部中に含まれる固形分(酸化タングステン粒子の量)は、17.6質量部(固形分濃度17.6質量%)であった。この分散液のpHは2.0であった。
【0043】
次いで、pH電極と、このpH電極に接続され0.1質量%のアンモニア水を供給してpHを一定に調整する制御機構を有するpHコントローラ(pH=3に設定)と、水中殺菌灯[三共電気製「GLD15MQ」]を設置したガラス管(内径37mm、高さ360mm)からなる光照射装置との間を、前記ヘキサクロロ白金酸含有酸化タングステン粒子分散液500gを毎分1Lの速度で循環させ、光照射(紫外線)を行いながら、pHコントローラーによりアンモニア水を加えてヘキサクロロ白金酸含有酸化タングステン粒子分散液のpHを3.0にした。光照射を行った時間は1.5時間であった。その後、引き続き循環させながら、更に50質量%のメタノール水溶液を15g加えて、光(紫外線)を1.5時間照射し、白金担持酸化タングステン粒子分散液を得た。光照射中、pHコントローラーによりアンモニア水が加えられ、分散液のpHは3.0に維持された。光照射前および光照射中に消費したアンモニア水の合計量は71.6gであった。
【0044】
貴金属担持光触媒体粒子分散液として得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を20℃で24時間保管したところ、保管後に固液分離は見られなかった。またこの分散液中の固形分濃度は15質量%で、粘度は100.0cPであった。
【0045】
この白金担持酸化タングステン粒子分散液に、白金担持酸化タングステン粒子100質量部に対して酸化ニオブとして5.3質量部となるように酸化ニオブ分散液(バイラールNb−X10,多木化学社製,平均粒子径16nm)を添加し、更に水を添加して固形分濃度を5質量%に調整した。得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を20℃で24時間保管したところ、保管後に固液分離は見られなかった。
【0046】
得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を用いて形成した光触媒体層の光触媒活性を評価したところ、一次反応速度定数は0.251h-1であった。
【0047】
(実施例2)
実施例1で、白金担持酸化タングステン粒子100質量部に対して酸化ニオブとして18質量部となるように酸化ニオブ分散液(バイラールNb−X10,多木化学社製,平均粒子径16nm)を添加した以外は、実施例1と同様にして白金担持酸化タングステン粒子分散液を調整した。得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を20℃で24時間保管したところ、保管後に固液分離は見られなかった。
【0048】
得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を用いて形成した光触媒体層の光触媒活性を評価したところ、一次反応速度定数は0.292h-1であった。
【0049】
(比較例1)
実施例1で得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液に水を添加して固形分濃度を5質量%に調整した白金担持酸化タングステン粒子分散液を得て、これを用いて形成した光触媒体層の光触媒活性を評価したところ、一次反応速度定数は0.131h-1であった。
【0050】
(比較例2)
実施例1で、白金担持酸化タングステン粒子100質量部に対して酸化ニオブとして25質量部となるように酸化ニオブ分散液(バイラールNb−X10,多木化学社製,平均粒子径16nm)を添加した以外は、実施例1と同様にして白金担持酸化タングステン粒子分散液を調整した。得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を20℃で24時間保管したところ、保管後に固液分離は見られなかった。
【0051】
得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を用いて形成した光触媒体層の光触媒活性を評価したところ、一次反応速度定数は0.163h-1であった。
【0052】
(比較例3)
pHコントローラーによるアンモニア水の添加を行わない以外は、実施例1と同様に操作して白金担持酸化タングステン粒子分散液を調製したところ、光照射中にpHは2.0から1.9に変化した。光照射後の白金担持酸化タングステン粒子を有する混合液を20℃で24時間保管したところ、保管後に沈降物が見られた。実施例1と同様にして得られた分散液の(固形分濃度15質量%)の粘度を測定したところ、285.3cPであった。
【0053】
この白金担持酸化タングステン粒子分散液に、白金担持酸化タングステン粒子100質量部に対して酸化ニオブとして5.3質量部となるように酸化ニオブ分散液(バイラールNb−X10,多木化学社製,平均粒子径16nm)を添加し、更に水を添加して固形分濃度を5質量%に調整した。得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を20℃で24時間保管したところ、保管後に固液分離は見られた。
【0054】
(比較例4)
比較例3の酸化ニオブ添加前の白金担持酸化タングステン粒子分散液に、白金担持酸化タングステン粒子100質量部に対して酸化ニオブとして18質量部となるように酸化ニオブ分散液(バイラールNb−X10,多木化学社製,平均粒子径16nm)を添加し、更に水を添加して固形分濃度を5質量%に調整した。得られた白金担持酸化タングステン粒子分散液を20℃で24時間保管したところ、保管後に固液分離は見られた。
【0055】
(比較例5)
酸化ニオブ分散液(バイラールNb−X10,多木化学社製,平均粒子径16nm)を20℃で24時間保管したところ、保管後に固液分離は見られなかった。しかし、この酸化ニオブ分散液を用いて形成した光触媒体層の光触媒活性を評価したところ、一次反応速度定数は0.017h-1であった。
【0056】
上記の実施例および比較例の結果を表1に示した。
【表1】

【0057】
実施例1および実施例2は、表1に示すように白金担持酸化タングステン粒子分散液の粘度が100.0cPと低く、分散安定性があり、酸化ニオブを添加することにより、比較例1よりも高い光触媒活性を示した。
これに対して、比較例1では、表1に示すように白金担持酸化タングステン粒子分散液の粘度が100.0cPと低く、分散安定性があり、光触媒作用も活性である。
比較例2は、表1に示すように白金担持酸化タングステン粒子分散液の粘度が100.0cPと低く、分散安定性であるが、酸化ニオブを実施例1および実施例2よりも多く添加したため、実施例1および実施例2よりも低い光触媒活性を示した。
比較例3および4では、表1に示すように白金担持酸化タングステン粒子分散液の粘土が、285.3cPと高く、固液分離が見られ分散安定性がないため、取り扱いが困難である。
比較例5は、表1に示すように分散安定性はあるが、白金担持酸化タングステン粒子を含まないため、極端に低い光触媒活性を示した。
【0058】
(参考例1)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、天井を構成する天井材の表面に塗布し乾燥させることにより、天井材の表面に光触媒体層を形成することができ、これによって、屋内照明による光照射により屋内空間における揮発性有機物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。
【0059】
(参考例2)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、屋内の壁面に施工されたタイルに塗布し乾燥させることにより、タイル表面に光触媒体層を形成することができ、これによって、屋内照明による光照射により屋内空間における揮発性有機物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。
【0060】
(参考例3)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、窓ガラスの屋内側表面に塗布し乾燥させることにより、ガラス表面に光触媒体層を形成することができ、これによって、屋内照明による光照射により屋内空間における揮発性有機物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。
【0061】
(参考例4)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、壁紙に塗布し乾燥させることにより、壁紙の表面に光触媒体層を形成することができ、さらにこの壁紙を屋内の壁面に施工することによって、屋内照明による光照射により屋内空間における揮発性有機物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。
【0062】
(参考例5)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、屋内の床面に塗布し乾燥させることにより、床面に光触媒体層を形成することができ、これによって、屋内照明による光照射により屋内空間における揮発性有機物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。
【0063】
(参考例6)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、自動車用インストルメントパネル、自動車用シート、自動車の天井材などの自動車内装材の表面に塗布し乾燥させることにより、これら自動車内装材の表面に光触媒体層を形成することができ、これによって、車内照明による光照射により車内空間における揮発性有機物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。
【0064】
(参考例7)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、エアコンの表面に塗布し乾燥させることにより、エアコンの表面に光触媒体層を形成することができ、これによって、屋内照明による光照射により屋内空間における揮発性有機物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。
【0065】
(参考例8)
実施例1および2で得た貴金属担持光触媒体粒子分散液を、冷蔵庫の庫内に塗布し乾燥させることにより、冷蔵庫内に光触媒体層を形成することができ、これによって、屋内照明や冷蔵庫内の光源による光照射により冷蔵庫内における揮発性有機物(例えば、エチレン等)や悪臭物質の濃度を低減することができ、さらには、黄色ブドウ球菌や大腸菌等の病原菌や、インフルエンザウィルス等のウィルスを死滅させることもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光触媒体粒子100質量部に対して、貴金属原子を0.005質量部〜1質量部含有し、前記光触媒体粒子の固形分濃度を15質量%としたときに、200cP以下の粘度を有する貴金属担持光触媒体粒子分散液であって、該分散液に、貴金属担持光触媒体粒子100質量部に対して、酸化ニオブ粒子を2〜23質量部の割合で含有したことを特徴とする貴金属担持光触媒体粒子分散液。
【請求項2】
前記貴金属がCu、Pt、Au、Pd、Ag、Ru、Ir及びRhから選ばれる少なく
とも1種類の貴金属である請求項1に記載の貴金属担持光触媒体粒子分散液。
【請求項3】
前記光触媒体粒子が酸化タングステン粒子である請求項1または2に記載の貴金属担持光触媒体粒子分散液。
【請求項4】
表面に光触媒体層を備える光触媒体機能製品であって、前記光触媒体層が請求項1〜3のいずれかに記載の貴金属担持光触媒体粒子分散液を用いて形成されていることを特徴とする光触媒体機能製品。

【公開番号】特開2011−83747(P2011−83747A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240529(P2009−240529)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】