説明

貼り付け装置

【課題】簡単な構成で、基板サイズの変更に容易に対応することができ、作業性を良好に向上させることを可能にする。
【解決手段】製造装置20は、感光性ウエブ22a、22bを貼り付け位置に搬送するウエブ搬送機構と、前記貼り付け位置にガラス基板24を搬送する搬送部76と、前記貼り付け位置で、前記感光性ウエブ22a、22bを前記ガラス基板24に貼り付けて貼り付け基板24aを得る貼り付け機構46と、前記貼り付け基板24aを搬送する貼り付け基板搬送機構88とを備える。貼り付け基板搬送機構88は、矢印C方向に沿って配列される搬送ユニット100a〜100eと、前記搬送ユニット100a〜100eを矢印C方向に進退可能にする搬送ユニット移動手段104とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体上に感光材料層と保護フイルムとが積層される感光性ウエブを基板に貼り付けるための貼り付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、液晶パネル用基板、プリント配線用基板、PDPパネル用基板では、感光材料(感光性樹脂)層を有する感光性シート体(感光性ウエブ)を基板表面に貼り付けて構成されている。感光性シート体は、可撓性プラスチック支持体上に感光材料層と保護フイルムとが、順次、積層されている。
【0003】
そこで、この種の感光性シート体の貼り付けに使用される貼り付け装置は、通常、ガラス基板や樹脂基板等の基板を所定の間隔ずつ離間させて搬送するとともに、前記基板に貼り付けられる感光材料層の範囲に対応して、前記感光性シート体から保護フイルムを剥離する方式が採用されている。
【0004】
例えば、特許文献1に開示されているフイルム張付方法及び装置では、図10に示すように、フイルムロール1から繰り出される積層体フイルム(感光性シート体)1aは、ガイドロール2a、2bに巻き付けられて水平のフイルム搬送面に沿って延在している。このガイドロール2bには、積層体フイルム1aの送り量に応じた数のパルス信号を出力するロータリエンコーダ3が取り付けられている。
【0005】
水平のフイルム搬送面に沿って延在する積層体フイルム1aは、サクションロール4に巻き掛けられるとともに、前記ガイドロール2bと前記サクションロール4との間には、ハーフカッタ5とカバーフイルム剥離装置6とが設けられている。
【0006】
ハーフカッタ5は、一対のディスクカッタ5a、5bを備えている。ディスクカッタ5a、5bは、積層体フイルム1aのフイルム幅方向に沿って移動することにより、前記積層体フイルム1aのカバーフイルム(図示せず)をその裏側の感光性樹脂層(図示せず)と一体に切断する。
【0007】
カバーフイルム剥離装置6は、粘着テープロール7から繰り出される粘着テープ7aを押圧ロール8a、8b間でカバーフイルムに強く圧着させた後、巻き取りロール9によって巻き取る。これにより、カバーフイルムは、感光性樹脂層から剥離されて粘着テープ7aと共に巻き取りロール9に巻き取られる。
【0008】
サクションロール4の下流には、基板搬送装置10によって、順次、間欠的に搬送される複数の基板11の上面に、積層体フイルム1aを重ねて圧着するラミネーションロール12a、12bが配設されている。このラミネーションロール12a、12bの下流側には、支持フイルム巻き取りロール13が配置されている。基板11に貼り付けられている透光性支持フイルム(図示せず)は、支持フイルム巻き取りロール13に巻き取られる。
【0009】
【特許文献1】特開平11−34280号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、通常、種々の異なるサイズの液晶パネルやプラズマディスプレイ等に対応して、多種類の基板サイズが設定されている。しかしながら、上記の特許文献1では、基板サイズの変更に容易に対応することができず、基板サイズ切り替え作業が相当に煩雑化するという問題がある。
【0011】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な構成で、基板サイズの変更に容易に対応することができ、作業性を良好に向上させることが可能な貼り付け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、少なくとも支持体上に感光材料層と保護フイルムとが積層される感光性ウエブを、貼り付け位置に搬送するウエブ搬送機構と、前記貼り付け位置に基板を搬送する基板搬送機構と、前記貼り付け位置で、少なくとも前記保護フイルムの一部が剥離されて露出した前記感光材料層を前記基板に貼り付けて貼り付け基板を得る貼り付け機構と、前記貼り付け機構から前記貼り付け基板を搬送する貼り付け基板搬送機構とを備えている。
【0013】
そして、貼り付け基板搬送機構は、貼り付け基板搬送方向に沿って配列される複数の搬送ユニットと、前記複数の搬送ユニットの中、少なくとも1つの搬送ユニットを前記貼り付け基板搬送方向に進退可能にする搬送ユニット移動手段とを備えている。
【0014】
また、搬送ユニットは、貼り付け基板に接触して前記貼り付け基板を搬送する複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラを駆動可能に装着する複数の架台とを備えることが好ましい。
【0015】
さらに、複数の架台の中、少なくとも1つの架台の貼り付け基板搬送方向端部には、複数の搬送ローラを貼り付け基板搬送方向に配列する搬送位置と、前記貼り付け基板搬送方向から離脱する退避位置とに位置変更可能な可動搬送部が設けられることが好ましい。
【0016】
さらにまた、搬送ユニット移動手段は、貼り付け基板搬送方向に延在し、複数の架台を進退可能に一体的に支持するレール部材を備えることが好ましい。
【0017】
また、複数の架台の中、1つの架台には、各貼り付け基板から支持体を剥離する支持体剥離機構が配設されることが好ましい。
【0018】
さらに、架台の貼り付け基板搬送面に対向して冷却機構が配設されるとともに、前記冷却機構は、前記架台に沿って搬送される貼り付け基板を冷却する複数の冷却ユニットと、前記複数の冷却ユニットを貼り付け基板搬送方向に進退可能にする冷却ユニット移動手段とを備えることが好ましい。
【0019】
さらにまた、冷却ユニットは、貼り付け基板に向かって冷却風を供給する複数の冷却風供給部を備え、冷却ユニット移動手段は、貼り付け基板搬送方向に延在し、前記複数の冷却風供給部を進退可能に一体的に支持するレール部材を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明では、搬送方向のサイズの異なる貼り付け基板が製造される際に、所定の搬送ユニットが搬送ユニット移動手段を介して貼り付け基板搬送方向に沿って進退し、前記搬送ユニットの位置調整が行われる。このため、簡単な構成及び作業で、基板サイズの変更に確実に対応することができる。しかも、搬送ユニットを、例えば、貼り付け機構から離間させることにより、前記貼り付け機構のメンテナンスが容易に遂行される。これにより、汎用性に優れるとともに、作業性を良好に向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る貼り付け装置である感光性積層体の製造装置20の概略構成図である。この製造装置20は、液晶又は有機EL用カラーフィルタの製作工程で、長尺状感光性ウエブ22a、22bの各感光性樹脂層28(後述する)を並列してガラス基板24に熱転写する作業を行う。以下、感光性ウエブ22a、22bがラミネートされたガラス基板24を貼り付け基板24aともいう。感光性ウエブ22a、22bは、それぞれ所定の幅寸法に設定されており、例えば、前記感光性ウエブ22aが前記感光性ウエブ22bよりも幅広に構成されている。
【0022】
図2は、製造装置20に使用される感光性ウエブ22a、22bの断面図である。この感光性ウエブ22a、22bは、基本的には、可撓性ベースフイルム(支持体)26と、感光性樹脂層(感光材料層)28と、保護フイルム30とを積層して構成される。
【0023】
図1に示すように、製造装置20は、感光性ウエブ22a、22bをロール状に巻回した2本(2本以上であればよい)の感光性ウエブロール23a、23bを収容し、各感光性ウエブロール23a、23bから前記感光性ウエブ22a、22bを同期して送り出し可能な第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bと、送り出された各感光性ウエブ22a、22bの保護フイルム30に幅方向に切断可能な境界位置であるハーフカット部位34を形成する第1及び第2加工機構36a、36bと、一部に非接着部38aを有する接着ラベル38(図3参照)を各保護フイルム30に接着させる第1及び第2ラベル接着機構40a、40bとを備える。
【0024】
第1及び第2ラベル接着機構40a、40bの下流には、各感光性ウエブ22a、22bをタクト送りから連続送りに変更するための第1及び第2リザーバ機構42a、42bと、各感光性ウエブ22a、22bから保護フイルム30を所定の長さ間隔で剥離させる第1及び第2剥離機構44a、44bと、ガラス基板24を所定の温度に加熱した状態で貼り付け位置に搬送する基板搬送機構45と、前記保護フイルム30の剥離により露出した各感光性樹脂層28を前記ガラス基板24に一体的且つ並列に貼り付ける貼り付け機構46とが配設される。
【0025】
貼り付け機構46における貼り付け位置の上流近傍には、各感光性ウエブ22a、22bの境界位置であるそれぞれのハーフカット部位34を直接検出する第1及び第2検出機構47a、47bが配設される。
【0026】
第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bの下流近傍には、略使用済みの感光性ウエブ22a、22bの後端と、新たに使用される感光性ウエブ22a、22bの先端とを貼り付けるそれぞれの貼り付け台49が配設される。貼り付け台49の下流には、感光性ウエブロール23a、23bの巻きずれによる幅方向のずれを制御するために、フイルム端末位置検出器51が配設される。ここで、フイルム端末位置調整は、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bを幅方向に移動させて行うが、ローラを組み合わせた位置調整機構を付設して行ってもよい。なお、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bは、感光性ウエブロール23a、23bを装填して感光性ウエブ22a、22bを繰り出す繰り出し軸を、2軸又は3軸等の多軸に構成してもよい。
【0027】
第1及び第2加工機構36a、36bは、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bに収容巻回されている各感光性ウエブロール23a、23bのロール径を算出するためのローラ対50の下流に配置される。第1及び第2加工機構36a、36bは、それぞれ単一の丸刃52を備え、この丸刃52は、感光性ウエブ22a、22bの幅方向に走行して前記感光性ウエブ22a、22bの所定の位置にハーフカット部位34を形成する。
【0028】
図2に示すように、ハーフカット部位34は、少なくとも保護フイルム30を切断する必要があり、実際上、この保護フイルム30を確実に切断するために感光性樹脂層28乃至ベースフイルム26まで切り込むように丸刃52の切り込み深さが設定される。丸刃52は、回転することなく固定された状態で、感光性ウエブ22a、22bの幅方向に移動してハーフカット部位34を形成する方式や、前記感光性ウエブ22a、22b上を滑ることなく回転しながら前記幅方向に移動して前記ハーフカット部位34を形成する方式が採用される。このハーフカット部位34は、丸刃52に代替して、例えば、レーザ光や超音波を用いたカット方式の他、ナイフ刃、押し切り刃(トムソン刃)等で形成する方式を採用してもよい。
【0029】
なお、第1及び第2加工機構36a、36bは、それぞれ感光性ウエブ22a、22bの搬送方向(矢印A方向)に所定の距離だけ離間して2台配設し、残存部分30bを挟んで2つのハーフカット部位34を同時に形成してもよい。
【0030】
ハーフカット部位34は、例えば、両側のガラス基板24にそれぞれ10mmずつ入り込んだ位置に設定される。ガラス基板24間のハーフカット部位34で挟まれた部分は、後述する貼り付け機構46において感光性樹脂層28を前記ガラス基板24に額縁状に貼り付ける際のマスクとして機能するものである。
【0031】
第1及び第2ラベル接着機構40a、40bは、ガラス基板24間に対応して保護フイルム30の残存部分30bを残すため、剥離側前方の剥離部分30aaと剥離側後方の剥離部分30abとを連結する接着ラベル38を供給する。図2に示すように、保護フイルム30は、残存部分30bを挟んで、先に剥離される部分を前方の剥離部分30aaとする一方、後に剥離される部分を後方の剥離部分30abとする。
【0032】
図3に示すように、接着ラベル38は、短冊状に構成されており、例えば、保護フイルム30と同一の樹脂材で形成される。接着ラベル38は、中央部に粘着剤が塗布されない非接着部(微粘着を含む)38aを有するとともに、この非接着部38aの両側、すなわち、前記接着ラベル38の長手方向両端部に、前方の剥離部分30aaに接着される第1接着部38bと、後方の剥離部分30abに接着される第2接着部38cとを有する。
【0033】
図1に示すように、第1及び第2ラベル接着機構40a、40bは、それぞれ最大7枚の接着ラベル38を所定間隔ずつ離間して貼り付け可能な吸着パッド54a〜54gを備えるとともに、前記吸着パッド54a〜54gによる前記接着ラベル38の貼り付け位置には、感光性ウエブ22a、22bを下方から保持するための受け台56が昇降自在に配置される。
【0034】
第1及び第2リザーバ機構42a、42bは、上流側の感光性ウエブ22a、22bのタクト搬送と、下流側の前記感光性ウエブ22a、22bの連続搬送との速度差を吸収するために、揺動自在なダンサーローラ60を備える。第2リザーバ機構42bには、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bから送り出される各感光性ウエブ22a、22bが貼り付け機構46に至るまでの各搬送路長を同一に調整するためのダンサーローラ61が配設される。
【0035】
第1及び第2リザーバ機構42a、42bの下流に配置される第1及び第2剥離機構44a、44bは、それぞれ感光性ウエブ22a、22bの送り出し側のテンション変動を遮断し、ラミネート時のテンションを安定化させるためのサクションドラム62を備える。各サクションドラム62の近傍には、剥離ローラ63が配置されるとともに、この剥離ローラ63を介して感光性ウエブ22a、22bから剥離される保護フイルム30は、残存部分30bを除いてそれぞれ保護フイルム巻き取り部64に巻き取られる。
【0036】
第1及び第2剥離機構44a、44bの下流側には、感光性ウエブ22a、22bにテンションを付与可能な第1及び第2テンション制御機構66a、66bが配設される。第1及び第2テンション制御機構66a、66bは、それぞれシリンダ68を備え、前記シリンダ68の駆動作用下に、それぞれテンションダンサー70が揺動変位することにより、各テンションダンサー70が摺接する感光性ウエブ22a、22bのテンションが調整可能である。
【0037】
第1及び第2検出機構47a、47bは、レーザセンサやフォトセンサ等の光電センサ72a、72bを備えており、前記光電センサ72a、72bは、ハーフカット部位34の楔状の溝形状部や、保護フイルム30の厚さによる段差、あるいは、これらの組み合わせによる変化を直接検出し、この検出信号を境界位置信号とする。光電センサ72a、72bは、バックアップローラ73a、73bに対向して配置される。なお、光電センサ72a、72bに代えて、非接触変位計やCCDカメラ等の画像検査手段等を用いてもよい。また、CCDカメラは、バックアップローラ73a、73bに対向しない位置に配置してもよい。
【0038】
基板搬送機構45は、ガラス基板24を挟持するように配設される複数組の基板加熱部(例えば、ヒータ)74と、このガラス基板24を矢印C方向に搬送する搬送部(基板搬送機構)76とを備える。基板加熱部74では、ガラス基板24の温度を常時監視し、異常時には、搬送部76の停止や警報を発生するとともに、異常情報を発信して異常なガラス基板24を後工程でNG排出、品質管理又は生産管理等に活用することができる。搬送部76には、図示しないエア浮上プレートが配設され、ガラス基板24が浮上されて矢印C方向に搬送される。ガラス基板24の搬送は、ローラコンベアでも行える。
【0039】
ガラス基板24の温度測定は、基板加熱部74内又は貼り付け位置直前で行うことが好ましい。測定方法としては、接触式(例えば、熱電対)の他、非接触式であってもよい。
【0040】
基板加熱部74の上流には、複数のガラス基板24が収容される基板ストッカー71が設けられる。この基板ストッカー71に収容されている各ガラス基板24は、ロボット75のハンド部75aに設けられた吸着パッド79に吸着されて取り出され、基板加熱部74に挿入される。
【0041】
貼り付け機構46は、上下に配設されるとともに、所定温度に加熱されるゴムローラ80a、80bを備える。ゴムローラ80a、80bには、バックアップローラ82a、82bが摺接するとともに、前記バックアップローラ82bは、ローラクランプ部83を構成する加圧シリンダ84a、84bによりゴムローラ80b側に押圧される。
【0042】
ゴムローラ80aの近傍には、感光性ウエブ22a、22bが前記ゴムローラ80aに接触することを防止するための接触防止ローラ86が移動可能に配設される。貼り付け機構46の上流近傍には、感光性ウエブ22a、22bを予め所定温度に予備加熱するための予備加熱部87が配設される。この予備加熱部87は、例えば、赤外線バーヒータ等の加熱手段を備える。
【0043】
ガラス基板24は、貼り付け機構46から貼り付け基板搬送機構88を介して矢印C方向に搬送される。この貼り付け基板搬送機構88の上流側には、ウエブ搬送機構を構成するフイルム搬送ローラ90a、90bが配置されるとともに、このフイルム搬送ローラ90a、90bの下流には、前記貼り付け基板搬送機構88を構成する基板搬送ローラ92が配設される。ゴムローラ80a、80bと基板搬送ローラ92との間隔は、ガラス基板24の一枚分の長さ以下に設定されることが好ましい。
【0044】
貼り付け基板搬送機構88は、図4に示すように、貼り付け基板搬送方向(矢印C方向)に沿って配列される複数の可動型の搬送ユニット100a〜100eと、前記搬送ユニット100eの下流に隣接する固定型の搬送部102と、前記複数の搬送ユニット100a〜100eを矢印C方向に進退可能にする搬送ユニット移動手段104とを備える。
【0045】
搬送ユニット100a〜100eは、貼り付け基板24aに接触して前記貼り付け基板24aを搬送する複数の搬送ローラ106a〜106eと、前記複数の搬送ローラ106a〜106eを駆動可能に装着する複数の架台108a〜108eとを備える。架台108aには、フイルム搬送ローラ90a、90b及び基板搬送ローラ92が装着される。
【0046】
搬送ユニット移動手段104は、矢印C方向に長尺に延在し、複数の架台108a〜108eを矢印C方向に進退可能に一体的に支持するレール部材(LMガイド)110を備える。
【0047】
複数の架台108a〜108eの中、少なくとも1つの架台108eの矢印C方向両端には、揺動アーム112a、112bがシリンダ113a、113bを介して鉛直下方向(退避位置)と水平方向(搬送位置)とに揺動自在に設けられる。揺動アーム112a、112bには、複数の搬送ローラ106f、106gがそれぞれ個別に回転駆動可能に設けられる。
【0048】
架台108eには、ベース自動剥離機構(支持体剥離機構)114が配設される。ベース自動剥離機構114は、各ガラス基板24が所定間隔ずつ離間して貼り付けられている長尺なベースフイルム26を連続して剥離するものであり、プレ剥離部120と剥離ローラ122と巻き取り軸124とを備えている。巻き取り軸124は、駆動時にトルク制御してベースフイルム26に張力を付与する一方、例えば、剥離ローラ122に張力検出器(図示せず)を設けることにより、張力のフィードバック制御を行うことが好ましい。
【0049】
プレ剥離部120は、搬送ローラ128、130と、剥離バー132とを備える。搬送ローラ128、130は、ガラス基板24の搬送方向に進退可能である。剥離バー132は、ガラス基板24間で昇降可能である。
【0050】
また、剥離ローラ122又はその直前でフイルム面を30℃〜120℃程度まで再加熱することにより、剥離時の色材層の剥がれが阻止されて、高品質なラミネート面を得ることができる。
【0051】
架台108c、108dの上方には、前記108c、108dの貼り付け基板搬送面に対向して冷却機構140が配設される。冷却機構140は、矢印C方向に配列される複数の冷却ユニット142a〜142dと、前記冷却ユニット142a〜142dを矢印C方向に進退可能にする冷却ユニット移動手段144とを備える。
【0052】
冷却ユニット142a〜142dは、ケーシング146a〜146dを備え、各ケーシング146a〜146dには、それぞれ冷却風供給部148a〜148dが収容される。各冷却風供給部148a〜148dは、貼り付け基板24aに向かって、すなわち、鉛直下方向に向かって冷却風を供給するように構成される。冷却ユニット移動手段144は、矢印C方向に延在し、ケーシング146a〜146dを矢印C方向に進退可能に一体的に支持するレール部材(LMガイド)150を備える。
【0053】
架台108a〜108eの少なくとも1つには、レール部材110に対して固定するためのストッパ手段(図示せず)が設けられる一方、ケーシング146a〜146dの少なくとも1つには、同様にレール部材150に対して固定するためのストッパ手段(図示せず)が設けられることが好ましい。
【0054】
図1に示すように、搬送部102は、固定架台152を備え、この固定架台152上に複数の搬送ローラ106hが回転駆動可能に配設される。搬送部102には、ガラス基板24に実際に貼り付けられた感光性樹脂層28のエリア位置を測定する測定器158が配設される。この測定器158は、例えば、CCD等のカメラ160を備え、感光性樹脂層28が貼り付けられたガラス基板24を撮影するために前記カメラ160が配設される。
【0055】
固定架台152(又は固定架台152の下流)は、ターンコンベアを構成しており、貼り付け基板24aを位置決めする際に上昇させる昇降機構170を設ける。昇降機構170は、複数のシリンダ172を備え、各シリンダ172から上方に突出するロッド172aには、ゴム部材(例えば、ゴムカップ)174が装着される。ゴム部材174は、貼り付け基板24aを持ち上げる際に、この貼り付け基板24aがずれることを確実に阻止することができる。
【0056】
製造装置20では、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32b、第1及び第2加工機構36a、36b、第1及び第2ラベル接着機構40a、40b、第1及び第2リザーバ機構42a、42b、第1及び第2剥離機構44a、44b、第1及び第2テンション制御機構66a、66b並びに第1及び第2検出機構47a、47bが、貼り付け機構46の上方に配置されているが、これとは逆に、前記第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bから前記第1及び第2検出機構47a、47bまでを前記貼り付け機構46の下方に配置し、感光性ウエブ22a、22bの上下が逆になって感光性樹脂層28がガラス基板24の下側に貼り付けてもよく、また、前記製造装置20全体を直線上に構成してもよい。
【0057】
図1に示すように、ベース自動剥離機構114の下流には、複数の感光性積層体208が収容される感光性積層体ストッカー190が設けられる。ベース自動剥離機構114で貼り付け基板24aからベースフイルム26及び残存部分30bが剥離された感光性積層体208は、ロボット192のハンド部192aに設けられた吸着パッド194に吸着されて取り出され、感光性積層体ストッカー190に収容される。
【0058】
製造装置20は、ラミネート工程制御部200を介して全体制御されており、この製造装置20の各機能部毎に、例えば、ラミネート制御部202、基板加熱制御部204及びベース剥離制御部206等が設けられ、これらが工程内ネットワークにより繋がっている。ラミネート工程制御部200は、工場ネットワークに繋がっており、図示しない工場CPUからの指示情報(条件設定や生産情報)の生産管理や稼動管理等、生産のための情報処理を行う。
【0059】
基板加熱制御部204は、上流工程からガラス基板24を受け入れ、このガラス基板24を所望の温度まで加熱して貼り付け機構46に供給する動作及び該ガラス基板24の情報のハンドリング等を制御する。
【0060】
ラミネート制御部202は、工程全体のマスターとして、各機能部の制御を行うものであり、第1及び第2検出機構47a、47bにより検出された感光性ウエブ22a、22bのハーフカット部位34の位置情報に基づいて、貼り付け位置における各境界位置とガラス基板24との相対位置及び各境界位置同士の相対位置を制御可能な制御機構を構成している。
【0061】
ベース剥離制御部206は、貼り付け機構46から供給される貼り付け基板24aからベースフイルム26を剥離し、さらに下流工程に感光性積層体208を排出する動作の制御を行うとともに、前記貼り付け基板24a及び前記感光性積層体208の情報をハンドリング制御する。
【0062】
製造装置20内は、仕切り壁210を介して第1クリーンルーム212aと第2クリーンルーム212bとに仕切られる。第1クリーンルーム212aには、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bから第1及び第2テンション制御機構66a、66bまでが収容されるとともに、第2クリーンルーム212bには、第1及び第2検出機構47a、47b以降が収容される。第1クリーンルーム212aと第2クリーンルーム212bとは、貫通部214を介して連通する。
【0063】
このように構成される製造装置20の動作について、以下に説明する。
【0064】
先ず、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bに取り付けられている各感光性ウエブロール23a、23bから感光性ウエブ22a、22bが送り出される。感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2加工機構36a、36bに搬送される。この第1及び第2加工機構36a、36bでは、丸刃52が感光性ウエブ22a、22bの幅方向に移動して、前記感光性ウエブ22a、22bを保護フイルム30から感光性樹脂層28乃至ベースフイルム26まで切り込んでハーフカット部位34を形成する(図2参照)。
【0065】
さらに、感光性ウエブ22a、22bは、図1に示すように、保護フイルム30の残存部分30bの寸法に対応して矢印A方向に搬送された後に停止され、丸刃52の走行作用下にハーフカット部位34が形成される。これにより、感光性ウエブ22a、22bには、残存部分30bを挟んで前方の剥離部分30aaと後方の剥離部分30abとが設けられる(図2参照)。
【0066】
次いで、各感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2ラベル接着機構40a、40bに搬送されて、保護フイルム30の所定の貼り付け部位が受け台56上に配置される。第1及び第2ラベル接着機構40a、40bでは、所定枚数の接着ラベル38が吸着パッド54a〜54gにより吸着保持され、各接着ラベル38が保護フイルム30の残存部分30bを跨いで、前方の剥離部分30aaと後方の剥離部分30abとに一体的に接着される(図3参照)。
【0067】
例えば、7本の接着ラベル38が接着された感光性ウエブ22a、22bは、図1に示すように、第1及び第2リザーバ機構42a、42bを介して送り出し側のテンション変動を防いだ後、第1及び第2剥離機構44a、44bに連続的に搬送される。第1及び第2剥離機構44a、44bでは、図4に示すように、感光性ウエブ22a、22bのベースフイルム26がサクションドラム62に吸着保持されるとともに、保護フイルム30が残存部分30bを残して前記感光性ウエブ22a、22bから剥離される。この保護フイルム30は、剥離ローラ63を介して剥離されて保護フイルム巻き取り部64に巻き取られる(図1参照)。
【0068】
第1及び第2剥離機構44a、44bの作用下に、保護フイルム30が残存部分30bを残してベースフイルム26から剥離された後、感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2テンション制御機構66a、66bによってテンション調整が行われ、さらに第1及び第2検出機構47a、47bで光電センサ72a、72bによりハーフカット部位34の検出が行われる。
【0069】
各感光性ウエブ22a、22bは、ハーフカット部位34の検出情報に基づいて、フイルム搬送ローラ90a、90bの回転作用下に、それぞれ貼り付け機構46に定量搬送される。一方、ガラス基板24は、基板搬送機構45の作用下に、予め加熱された状態で貼り付け位置に搬送される。このガラス基板24は、並列されている感光性ウエブ22a、22bの感光性樹脂層28の貼り付け部分に対応してゴムローラ80a、80b間に一旦配置される。
【0070】
この状態で、バックアップローラ82b及びゴムローラ80bを上昇させることにより、ゴムローラ80a、80b間にガラス基板24が所定のプレス圧力で挟み込まれる。さらに、ゴムローラ80aの回転作用下に、このガラス基板24には、並列されている各感光性樹脂層28が転写(ラミネート)される。
【0071】
ここで、ラミネート条件としては、速度が1.0m/min〜10.0m/min、ゴムローラ80a、80bの温度が90℃〜140℃、前記ゴムローラ80a、80bのゴム硬度が40度〜90度、該ゴムローラ80a、80bのプレス圧(線圧)が50N/cm〜400N/cmである。
【0072】
ゴムローラ80a、80bを介してガラス基板24に感光性ウエブ22a、22bの一枚分のラミネートが終了すると、前記ゴムローラ80aの回転が停止される一方、前記感光性ウエブ22a、22bがラミネートされた前記ガラス基板24、すなわち、貼り付け基板24aが基板搬送ローラ92によりクランプされる。
【0073】
そして、ゴムローラ80bが、ゴムローラ80aから離間する方向に退避してクランプが解除されるとともに、基板搬送ローラ92の回転が開始されて、貼り付け基板24aが矢印C方向に定量搬送され、感光性ウエブ22a、22bの基板間位置がゴムローラ80aの下方付近の所定位置に移動する。一方、基板搬送機構45を介して次なるガラス基板24が貼り付け位置に向かって搬送される。
【0074】
この次なるガラス基板24の先端がゴムローラ80a、80b間に配置されると、前記ゴムローラ80bが上昇して、前記ゴムローラ80a、80bにより前記次なるガラス基板24と感光性ウエブ22a、22bとがクランプされる。そして、ゴムローラ80a、80b及び基板搬送ローラ92の回転作用下にラミネートが開始されるとともに、貼り付け基板24aが矢印C方向に搬送される。
【0075】
その際、貼り付け基板24aは、図5に示すように、それぞれの端部同士が残存部分30bによって覆われている。従って、感光性樹脂層28がガラス基板24に転写される際、ゴムローラ80a、80bが前記感光性樹脂層28により汚れることがない。
【0076】
貼り付け機構46でラミネートされた貼り付け基板24aは、貼り付け基板搬送機構88を構成する各搬送ユニット100a〜100eを介して矢印C方向に搬送されるとともに、冷却機構140が駆動される。冷却機構140では、各冷却ユニット142a〜142dに設けられている冷却風供給部148a〜148dから下方に向かって冷却風が供給され、矢印C方向に搬送される貼り付け基板24aが冷却される。
【0077】
貼り付け基板24aは、冷却機構140により冷却された後、プレ剥離部120に搬送される。このプレ剥離部120では、搬送ローラ128、130でガラス基板24を支持した状態で、前記搬送ローラ128が前記ガラス基板24と同速度で矢印C方向に移動する。
【0078】
そして、剥離バー132が上昇することにより、保護フイルム30を隣接するガラス基板24の後端及び先端から剥離することができる。次いで、ベース自動剥離機構114では、巻き取り軸124の回転作用下に、貼り付け基板24aからベースフイルム26が連続して巻き取られる。
【0079】
ベースフイルム26が剥離されたガラス基板24は、測定器158に対応する検査ステーションに配置される。この検査ステーションでは、ガラス基板24が位置決め固定された状態で、カメラ160によりガラス基板24と感光性樹脂層28の画像を取り込む。そして、画像処理が施されることにより、貼り付け位置が演算されるとともに、貼り付け状態が検査される。
【0080】
この場合、第1の実施形態では、矢印C方向に配置されている複数の搬送ユニット100a〜100eが、搬送ユニット移動手段104を構成するレール部材110に沿って一体的に矢印C方向に進退可能に構成されている。このため、ガラス基板24の矢印C方向のサイズが異なる際には、このガラス基板24のサイズ変更に伴う貼り付け基板搬送機構88の調整作業が容易且つ確実に遂行される。
【0081】
例えば、矢印C方向の長さが比較的短尺なガラス基板24が用いられる際、図4に示すように、揺動アーム112aが退避位置に配置される一方、揺動アーム112bが搬送位置に配置されている。この状態で、ガラス基板24の搬送を行いながら、冷却処理及びベースフイルム26の自動剥離処理が遂行されている。
【0082】
そこで、矢印C方向の寸法が長尺なガラス基板24が用いられる際には、図7に示す配列状態に変更する。具体的には、搬送ユニット100eの矢印C方向一端部に設けられている揺動アーム112bを鉛直下方向に揺動させ、複数の搬送ローラ106gを貼り付け基板搬送方向から離脱させる。次いで、搬送ユニット100eをレール部材110の案内作用下に矢印C方向に移動させ、この搬送ユニット100eを搬送部102に隣接して配置させる。
【0083】
さらに、揺動アーム112aを鉛直下方向から水平方向に揺動させて保持し、この揺動アーム112aに設けられている複数の搬送ローラ106fを貼り付け基板搬送方向に配列させる。これにより、揺動アーム112aが搬送位置に配置される一方、揺動アーム112bが退避位置に配置される。
【0084】
なお、ガラス基板24の矢印C方向の寸法に応じて、揺動アーム112a、112bを鉛直下方向に揺動させるとともに、各搬送ユニット100a〜100dの離間間隔を変更することもできる。その際、冷却ユニット142a〜142dの離間間隔は、搬送ユニット100a〜100dの離間間隔に対応して調整することが好ましい。
【0085】
従って、第1の実施形態では、簡単な構成及び作業で、種々のサイズの異なるガラス基板24に対応して、容易且つ確実に調整することができる。このため、汎用性に優れるとともに、作業性が良好に向上するという効果が得られる。
【0086】
さらに、第1の実施形態では、図8に示すように、搬送ユニット100eに設けられている揺動アーム112a、112bを鉛直下方向に揺動させた後、各搬送ユニット100a〜100eが搬送部102側に移動される。一方、冷却機構140を構成する各冷却ユニット142a〜142dが、矢印C方向に移動される。
【0087】
これにより、貼り付け機構46と貼り付け基板搬送機構88との間には、作業用のスペース220を確保することが可能になる。従って、特に、貼り付け機構46のメンテナンス作業が容易に遂行され、メンテナンス性の向上が図られるという利点がある。
【0088】
なお、第1の実施形態では、5台の搬送ユニット100a〜100eと、4台の冷却ユニット142a〜142dとを進退可能に構成しているが、これに限定されるものではなく、それぞれの台数は必要に応じて変更可能である。さらに、架台108eの両端に揺動アーム112a、112bが装着されているが、この架台108eに前記揺動アーム112aを設ける一方、搬送部102に前記揺動アーム112bを設けることもできる。
【0089】
さらにまた、2本の感光性ウエブロール23a、23bを用いているが、これに限定されるものではなく、1本の感光性ウエブロールや、3本以上の感光性ウエブロールを採用してもよい。また、以下に説明する第2の実施形態においても、同様である。
【0090】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る感光性積層体の製造装置300の概略構成図である。なお、第1の実施形態に係る製造装置20と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0091】
製造装置300は、貼り付け機構46の下流に、貼り付け基板搬送機構302を設けている。この貼り付け基板搬送機構302は、矢印C方向に沿って配列される搬送ユニット304a〜304cを備え、前記搬送ユニット304a〜304cは、搬送ユニット移動手段104を介して矢印C方向に進退可能である。
【0092】
搬送ユニット304aには、各ガラス基板24間の感光性ウエブ22a、22bを一体的に切断可能な基板間ウエブ切断機構48が設けられる。搬送ユニット304a〜304cの上方には、冷却機構306を構成する冷却ユニット308a〜308cが、冷却ユニット移動手段144を介して矢印C方向に進退可能に設けられる。
【0093】
このように構成される製造装置300は、ガラス基板24の矢印C方向の寸法が変更される際には、搬送ユニット304a〜304cが矢印C方向に位置調整される。これにより、搬送ユニット304aに設けられている基板間ウエブ切断機構48の位置を、新たなガラス基板24の矢印C方向の寸法に対応して位置調整することができる。一方、冷却機構306を構成する冷却ユニット308a〜308cは、搬送ユニット304a〜304cの位置に対応して位置変更することが好ましい。
【0094】
また、貼り付け機構46のメンテナンス等が行われる際には、搬送ユニット304a〜304c及び冷却ユニット308a〜308cを矢印C方向に移動させる。このため、貼り付け基板搬送機構302と貼り付け機構46との間には、作業用スペースを確保することができ、前記貼り付け機構46のメンテナンスが容易に遂行される。これにより、簡単な構成及び作業でよく、汎用性に優れるとともに、作業性が良好に向上する等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0095】
ところで、製造装置300では、上記の第1の実施形態と同様に、貼り付け機構46でラミネートされた貼り付け基板24aは、矢印C方向に搬送される。そして、貼り付け基板24a間が基板間ウエブ切断機構48に対応する位置に至ると、この基板間ウエブ切断機構48は、前記貼り付け基板24aと同一の搬送速度で矢印C方向に移動しながら、該貼り付け基板24a間で2本の感光性ウエブ22a、22bを一体的に切断する。
【0096】
この切断後に、基板間ウエブ切断機構48は、所定の待機位置に戻される一方、貼り付け基板24aでは、ベースフイルム26及び残存部分30bが順次剥離(枚葉剥離)されて感光性積層体208が製造される。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る感光性積層体の製造装置の概略構成図である。
【図2】前記製造装置に使用される長尺状感光性ウエブの断面図である。
【図3】前記長尺状感光性ウエブに接着ラベルが接着された状態の説明図である。
【図4】前記製造装置を構成する貼り付け基板搬送機構の説明図である。
【図5】前記長尺状感光性ウエブから保護フイルムを剥離する際の説明図である。
【図6】ガラス基板に感光性樹脂層が転写された状態の説明図である。
【図7】長尺なガラス基板が用いられる際の前記貼り付け基板搬送機構の説明図である。
【図8】貼り付け機構のメンテナンスを行う際の前記貼り付け基板搬送機構の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る感光性積層体の製造装置の概略構成図である。
【図10】特許文献1のフイルム張付装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0098】
20、300…製造装置 22a、22b…感光性ウエブ
23a、23b…感光性ウエブロール
24…ガラス基板 26…ベースフイルム
28…感光性樹脂層 30…保護フイルム
32a、32b…ウエブ送り出し機構
34…ハーフカット部位 36a、36b…加工機構
40a、40b…ラベル接着機構 44a、44b…剥離機構
45…基板搬送機構 46…貼り付け機構
47a、47b…検出機構 48…基板間ウエブ切断機構
64…保護フイルム巻き取り部 74…基板加熱部
76、102…搬送部 80a、80b…ゴムローラ
86…接触防止ローラ 88、302…貼り付け基板搬送機構
90a、90b…フイルム搬送ローラ
92…基板搬送ローラ
100a〜100e、304a〜304c…搬送ユニット
102…搬送部 104…搬送ユニット移動手段
106a〜106h…搬送ローラ 108a〜108e…架台
110、150…レール部材 112a、112b…揺動アーム
114…ベース自動剥離機構 120…プレ剥離部
140、306…冷却機構
142a〜142d、308a〜308c…冷却ユニット
144…冷却ユニット移動手段 146a〜146d…ケーシング
148a〜148d…冷却風供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも支持体上に感光材料層と保護フイルムとが積層される感光性ウエブを、貼り付け位置に搬送するウエブ搬送機構と、
前記貼り付け位置に基板を搬送する基板搬送機構と、
前記貼り付け位置で、少なくとも前記保護フイルムの一部が剥離されて露出した前記感光材料層を前記基板に貼り付けて貼り付け基板を得る貼り付け機構と、
前記貼り付け機構から前記貼り付け基板を搬送する貼り付け基板搬送機構と、
を備え、
前記貼り付け基板搬送機構は、貼り付け基板搬送方向に沿って配列される複数の搬送ユニットと、
前記複数の搬送ユニットの中、少なくとも1つの搬送ユニットを前記貼り付け基板搬送方向に進退可能にする搬送ユニット移動手段と、
を備えることを特徴とする貼り付け装置。
【請求項2】
請求項1記載の貼り付け装置において、前記搬送ユニットは、前記貼り付け基板に接触して前記貼り付け基板を搬送する複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラを駆動可能に装着する複数の架台と、
を備えることを特徴とする貼り付け装置。
【請求項3】
請求項2記載の貼り付け装置において、前記複数の架台の中、少なくとも1つの架台の前記貼り付け基板搬送方向端部には、複数の搬送ローラを前記貼り付け基板搬送方向に配列する搬送位置と、前記貼り付け基板搬送方向から離脱する退避位置とに位置変更可能な可動搬送部が設けられることを特徴とする貼り付け装置。
【請求項4】
請求項2又は3記載の貼り付け装置において、前記搬送ユニット移動手段は、前記貼り付け基板搬送方向に延在し、前記複数の架台を進退可能に一体的に支持するレール部材を備えることを特徴とする貼り付け装置。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1項に記載の貼り付け装置において、前記複数の架台の中、1つの架台には、各貼り付け基板から前記支持体を剥離する支持体剥離機構が配設されることを特徴とする貼り付け装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の貼り付け装置において、前記架台の貼り付け基板搬送面に対向して冷却機構が配設されるとともに、
前記冷却機構は、前記架台に沿って搬送される前記貼り付け基板を冷却する複数の冷却ユニットと、
前記複数の冷却ユニットを前記貼り付け基板搬送方向に進退可能にする冷却ユニット移動手段と、
を備えることを特徴とする貼り付け装置。
【請求項7】
請求項6記載の貼り付け装置において、前記冷却ユニットは、前記貼り付け基板に向かって冷却風を供給する複数の冷却風供給部を備え、
前記冷却ユニット移動手段は、前記貼り付け基板搬送方向に延在し、前記複数の冷却風供給部を進退可能に一体的に支持するレール部材を備えることを特徴とする貼り付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−110491(P2008−110491A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−293123(P2006−293123)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】