説明

貼り薬の貼付補助器

【課題】貼り薬の剥離シートを剥がす際、薬部の縁を巻き込まずに貼り薬の薬部が手に貼り付いてしまう不都合を最小限に抑え、且つ、持ち運びに便利な貼り薬の貼付補助器を提供する。
【解決手段】可撓性を有するベースシート12と、該ベースシート12に設けられ、中央に切れ目78が設けられた剥離シート74を有する貼り薬70を保持可能な貼り薬保持部材60と、該貼り薬保持部材60の両側に位置してベースシート12に移動可能に保持された可撓性を有する握持部材30とを備える。各握持部材30は、貼り薬保持部材60に保持された状態の貼り薬70の切れ目78で対向する剥離シート74の両縁部をそれぞれ保持可能な剥離シート74保持部32をそれぞれ有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貼り薬を自分の体に貼るための補助器に関するもので、特に他人の手を借りずに身体の所望部分に貼り薬を確実に貼り付けるための貼り薬の貼付補助器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より湿布薬等の貼り薬を自分自身で自分の腰や背中等の患部に貼り付ける場合、貼り薬の貼り面の剥離シートを剥がした後、貼り薬を手で掴んで慎重に患部に貼るようにしていた。しかし、把持している部分で貼り薬の薬部が手に貼り付いてしまい、患部に貼るときに貼り薬がよじれたり、端縁部が折れ曲がった状態で貼り付けられてしまうことがあった。また、手が届き難い背中などの患部に貼り薬を貼るときには、患部からずれた位置に貼付されてしまうこともあった。
【0003】
そのため、特に手の届き難い背中などの患部に貼り薬を貼るときは、人の手を借りて貼っているのが実状であった。しかし、周囲に人がいない場合は、人の手を借りることができないので、一人で貼らなければならず、前述のように手が届き難い箇所の患部に一人で確実に貼ることは難しい。そのため、一人では貼り難い箇所へでも貼り薬の貼り付けを、人の手を借りずに手の届き難い背中などの患部に一人でも簡単に貼ることができる貼り薬の貼付補助器の開発が望まれていた。
【0004】
そこで、人手を借りずに背中や腰等の手が届き難い患部に貼り薬を貼ることができるものとして種々のものが提案されている。例えば、背中側に吸引ヘッドを胸側に操作部を備え、中間部を屈曲して内部に連通孔を有する支持フレームを設け、胸側のスイッチを押すことによりファンが廻りその吸引力で湿布等の貼り薬を吸引固定するものがある。これを使用する場合は、剥離シートが剥がされた貼り薬を吸引ヘッドに吸引して、容易に手が届き難い体の一部に押し付けながらスイッチを切ることにより人体に貼着させることになるが、ファンやモータを使用しているためコストアップしてしまうと共に重量も重く、汎用性に欠けていた。また、ローラに湿布等の貼り薬を巻き付け、ローラを転がして貼るものもあるが、ローラに貼り薬を巻き付けるのが困難であり、使い勝手が悪かった。
【0005】
また、上記問題点を対策したものとして、貼り薬の粘着面を表にして、当該貼り薬の一辺を挟み板の爪と押え板の間に挟み、貼り薬にしわがよらないようにしながら操作部を持って支持アームを肩から徐々に背中に当接させる。そして、挟み板の突起の接触感で最終的な貼り薬の貼り位置が決まったら、支持アームを操作して、突起を支点にして押え板の貼り薬を背中に圧着して貼り付ける。これにより、一人では手の届き難い体の所望部分に貼り薬を貼り付けていた(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−129098
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の貼り薬を貼るものは、貼り薬から剥離シートを剥がした後でなければ、貼り薬を挟み板に準備できない。この場合、剥離シートが剥がされた貼り薬の薬部全体を露出させた状態であり、不注意で貼り薬の薬部が手に貼り付いてしまうためやはり取り扱いが困難であった。
【0007】
また、剥離シートを全部剥がした状態で貼り薬が挟み板に準備され、そのまま体に貼り付けられていたため、貼り薬に空気(気泡)が入った状態で貼られてしまう。このため、貼り付けた貼り薬に気泡による突部ができたり、しわがよってしまったりするため、体に貼り薬を綺麗に貼ることができなかった。
【0008】
また、一人では手の届き難い背中などの患部に貼り薬を圧着させるため、支持アームは所定の強度を有すると共に、所定の大きさを呈していた。このため、旅行などの出先で使用する場合、貼り薬の貼付補助器の持ち運びに不便があった。
【0009】
特に、貼り薬は剥離シートを剥がす際、どうしても貼り薬の薬部に手が貼り付いてしまう。このため、剥離シートを剥がす際、薬部の縁を巻き込んでしまうという不都合な問題もあった。
【0010】
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、貼り薬の剥離シートを剥がす際、薬部の縁を巻き込まずに貼り薬の薬部が手に貼り付いてしまう不都合を最小限に抑え、且つ、持ち運びに便利な貼り薬の貼付補助器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
即ち、本発明の貼り薬の貼付補助器は、可撓性を有するベースシートと、該ベースシートに設けられ、中央に切れ目が設けられた剥離シートを有する貼り薬を保持可能な貼り薬保持部材と、該貼り薬保持部材の両側に位置してベースシートに移動可能に保持された可撓性を有する握持部材とを備え、各握持部材は、貼り薬保持部材に保持された状態の貼り薬の切れ目で対向する剥離シートの両縁部をそれぞれ保持可能な剥離シート保持部をそれぞれ有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明の貼り薬の貼付補助器は、上記において、貼り薬保持部材は、ベースシートの装着部に着脱可能に取り付けられると共に、貼り薬を保持した状態で、当該貼り薬の剥離シートの切れ目を表として裏側に折り畳み可能とされ、折り畳まれた状態でベースシートの装着部に取り付けられることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3の発明の貼り薬の貼付補助器は、請求項1又は請求項2のうちのいずれかにおいて、剥離シート保持部は、ヒンジ部にて連結されて剥離シートの縁部を挟持する一対の挟持部材を備え、各挟持部材は、先端部に設けられた滑り止め部材と、該滑り止め部材の周囲に設けられた永久磁石を対向する位置にそれぞれ有し、各永久磁石は相互に異なる極性を有すると共に、滑り止め部材の厚さ寸法は永久磁石より大きく設定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、可撓性を有するベースシートと、該ベースシートに設けられ、中央に切れ目が設けられた剥離シートを有する貼り薬を保持可能な貼り薬保持部材と、該貼り薬保持部材の両側に位置してベースシートに移動可能に保持された可撓性を有する握持部材とを備え、各握持部材は、貼り薬保持部材に保持された状態の貼り薬の切れ目で対向する剥離シートの両縁部をそれぞれ保持可能な剥離シート保持部をそれぞれ有するので、貼り薬保持部材がベースシートの装着部に装着された状態で、貼り薬の中央から離間する方向に剥がされた剥離シートを握持部材の剥離シート保持部で保持させることが可能となる。これにより、両側の握持部材を相互に離間させるだけで、貼り薬の薬部に手が触れることなく剥離シートを剥がすことが可能となる。従って、各握持部材をそれぞれ手で持って、薬部を一人では手の届き難い体の所望部分に貼り付けた後、握持部材を相互に離間する方向に離間させるだけで、貼り薬の薬部から剥離シートを剥がすことができ、一人では手の届き難い体の所望部分に貼り薬を貼ることができる。
【0015】
特に、ベースシートと握持部材とは可撓性を有しているので、貼り薬の貼付補助器をコンパクトに折り畳むことができる。これにより、貼り薬の貼付補助器をハンドバックなどに収納することが可能となる。従って、貼り薬の貼付補助器を容易に持ち運ぶことができるようになるので、旅行先や外出先などで貼り薬の貼付補助器を使用することができ、貼り薬の貼付補助器の利便性を大幅に向上させることができるようになるものである。
【0016】
また、請求項2の発明によれば、上記において、貼り薬保持部材は、ベースシートの装着部に着脱可能に取り付けられると共に、貼り薬を保持した状態で、当該貼り薬の剥離シートの切れ目を表として裏側に折り畳み可能とされ、折り畳まれた状態でベースシートの装着部に取り付けられるので、例えば貼り薬保持部材をベースシートの装着部に取り付ける以前に当該貼り薬保持部材の中央に貼り薬をセットして折り畳めば、貼り薬の剥離シートは弾性力で剥離して中央の切れ目部分を、当該貼り薬の薬部から浮き上がらせることができる。これにより、貼り薬の薬部に手が触れることなく簡単に剥離シートを剥がすことが可能となる。また、貼り薬保持部材が折り畳まれて、貼り薬の中央から剥離シートが剥がれた状態で、当該貼り薬保持部材をベースシートの装着部に装着するだけで、剥がれた剥離シートを、ベースシートに移動可能に保持された両握持部材の剥離シート保持部で保持させることが可能となる。従って、各握持部材をそれぞれ手で持って、薬部を一人では手の届き難い体の所望部分に貼り付けた後、握持部材を相互に離間する方向に引き離せば、貼り薬の薬部から剥離シートを剥がすことができるので、貼り薬の貼付補助器の利便性を更に向上させることができるようになるものである。
【0017】
特に、貼り薬保持部材をベースシートの装着部に取り付ける以前に当該貼り薬保持部材の中央に貼り薬をセットして折り畳むだけで、貼り薬の剥離シートは弾性力で剥離して中央の切れ目部分を、当該貼り薬の薬部から浮き上がらせることができると共に、貼り薬保持部材をベースシートの装着部に装着して中央から両側に剥がれた剥離シートを両握持部材の剥離シート保持部に保持させて、薬部を一人では手の届き難い体の所望部分に貼り付けた後、握持部材を相互に離間する方向に引っ張れば貼り薬の薬部から剥離シートを剥がすことが可能となる。これにより、各握持部材をそれぞれ手で持つことができるので、一人では手の届き難い体の所望部分に容易に薬部を位置決めすることができると共に、貼り薬の薬部に手が触れることがないので、薬部の縁が巻き込まれたり、薬部が手に貼り付いてしまうなどと云った不都合を確実に防止することができるようになるものである。
【0018】
また、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2のうちのいずれかにおいて、剥離シート保持部は、ヒンジ部にて連結されて剥離シートの縁部を挟持する一対の挟持部材を備え、各挟持部材は、先端部に設けられた滑り止め部材と、該滑り止め部材の周囲に設けられた永久磁石を対向する位置にそれぞれ有し、各永久磁石は相互に異なる極性を有すると共に、滑り止め部材の厚さ寸法は永久磁石より大きく設定されているので、両挟持部材に設けられた滑り止め部材と滑り止め部材との間に貼り薬の剥離シートがそれぞれ挿入されて、対向する相互に異なる極性の永久磁石が吸着し密着される。これにより、永久磁石よりも厚さが大きな両滑り止め部材にて強力に剥離シートを挟持することができる。従って、握持部材を相互に離間する方向に引っ張った際、両挟持部材から剥離シートが外れてしまうのを確実に防止することができ、薬部から容易に剥離シートを剥がすことができるようになるものである。
【0019】
また、中央の切れ目から両側に剥がれた剥離シートを剥離シート保持部で保持した状態で、、握持部材を相互に離間する方向に引っ張ることにより薬部から剥離シートを剥がしながら、当該薬部を体に貼るようにしているので、従来のように、貼り薬に空気(気泡)が入った状態で貼られてしまうなどといった不都合も発生しない。このため、貼り付けた貼り薬に気泡による突部も無く、また、貼り薬にしわがよってしまうなど言った不都合も発生しないため、貼り薬を体に綺麗に貼ることができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施例を示す貼り薬の貼付補助器の平面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す貼り薬の貼付補助器の平面図(貼り薬保持部材を除く)である。
【図3】本発明の貼り薬の貼付補助器を構成するベースシートの平面図である。
【図4】本発明の貼り薬の貼付補助器の裏面図である。
【図5】本発明の貼り薬の貼付補助器を構成する一方の握持部材の平面図である。
【図6】本発明の貼り薬の貼付補助器(両挟持部材を開いた状態)の平面図(貼り薬保持部材を除く)である。
【図7】本発明の貼り薬の貼付補助器の側面図(貼り薬保持部材を除く)である。
【図8】本発明の一実施例を示す貼り薬の貼付補助器を構成する貼り薬保持部材の平面図である。
【図9】同図8の貼り薬の貼付補助器を構成する貼り薬保持部材の側面図である。
【図10】本発明の貼り薬の貼付補助器に貼り薬がセットされる順序を示す図である。
【図11】本発明の貼り薬の貼付補助器を構成する貼り薬保持部材が折り畳まれて、貼り薬の剥離シートが開いた状態の平面図である。
【図12】同図11の貼り薬の貼付補助器を構成する貼り薬保持部材が折り畳まれて、貼り薬の剥離シートが開いた状態の側面図である。
【図13】本発明の貼り薬の貼付補助器を構成するベースシートに折り畳まれた貼り薬保持部材がセットされる状態を示す側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明は、貼り薬の剥離シートを剥がす際、薬部の縁の巻き込みや貼り薬の薬部が手に貼り付いてしまうのを防止するため、中央に切れ目を備えた剥離シートを有する貼り薬を貼り薬保持部材で保持することを特徴とする。貼り薬の剥離シートの薬部の縁の巻き込みや貼り薬の薬部が手に貼り付いてしまうのを防止するという目的を、貼り薬を貼り薬保持部材で保持した状態で、当該貼り薬の剥離シートの切れ目を表として裏側に折り畳むだけの簡単な操作で実現した。
【実施例】
【0022】
次に、図面に基づき本発明の実施の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例を示す貼り薬の貼付補助器10の平面図、図2は本発明の一実施例を示す貼り薬の貼付補助器10の平面図(貼り薬保持部材60を除く)、図3は本発明の貼り薬の貼付補助器10を構成するベースシート12の平面図、図4は本発明の貼り薬の貼付補助器10の裏面図、図5は本発明の貼り薬の貼付補助器10を構成する一方の握持部材30の平面図、図6は本発明の貼り薬の貼付補助器10(両挟持部材40を開いた状態)の平面図(貼り薬保持部材60を除く)をそれぞれ示している。
【0023】
本実施形態における貼り薬の貼付補助器10は、図1、図2に示すように、ベースシート12と、湿布薬(冷湿布薬或いは温湿布薬など)の貼り薬70中央に設けられた剥離シート74の切れ目78を表として裏側に折り畳まれた状態でベースシート12の装着部20に取り付けられる貼り薬保持部材60と、この貼り薬保持部材60の両側に位置してベースシート12に移動可能に保持された握持部材30とから構成されている。尚、貼り薬70は、100mm×140mmに形成された略矩形状の薬部72の表面に剥離シート74が剥離可能に貼られ、この剥離シート74の長手方向の中央には幅方向に渡って、当該剥離シート74を薬部72から剥がすための切れ目78が設けられており、この切れ目78によって剥離シート74は長手方向に分離されている、所謂一般的な湿布薬とさてれる。
【0024】
該ベースシート12は、図3に示すように、幅約100mm、長さ約480mm、厚さ約0.5mmに構成されると共に、このベースシート12は、可撓性を有する合成樹脂製(例えばABS樹脂など)にて構成されている。ベースシート12の中央には、幅方向一端から他端に渡って貼り薬保持部材60が装着される装着部20が設けられると共に、長手方向両端部には握持部材30がベースシート12から離脱してしまうのを防止するためのストッパー14が設けられている。
【0025】
該ベースシート12両端部に設けられたストッパー14は、長さ(ベースシート12の幅方向)約130mm、幅(ベースシート12の長さ方向)約14mmに構成されると共に、ベースシート12の幅方向両端に約15mm突出している。ストッパー14の厚さは後述する握持部材30に設けられたホルダー36の隙間の約2〜3倍の厚さを呈している。これにより、握持部材30のホルダー36がストッパー14にてベースシート12から抜けてしまうのを確実に防止すると共に、両握持部材30を相互に離間する方向に引っ張ってベースシート12に張力を与え、ベースシート12で貼り薬70を体に圧着できるように構成されている。尚、37は、ホルダー36を固定しているリベット(図6に図示)である。
【0026】
また、装着部20には、幅約24mm、厚さ約6mmの装着片22がベースシート12に接着固定されており、この装着片22は合成樹脂製のスポンジにて構成されている。そして、この装着片22の幅方向中心に幅約6mmの係合溝24が設けられており、係合溝24の一方(図3下方)は開口し、他方は閉塞してU字形状に形成されると共にU字形状の底部から他側端までの距離は約4mmに形成されている。
【0027】
この係合溝24に後述する貼り薬保持部材60に設けられた係合部材62が係合されることにより、ベースシート12の装着部20に貼り薬保持部材60が装着される。尚、16は、ベースシート12を二つに折り畳むことができる折り畳線であり、ベースシート12を折り畳線16から折り畳むことによりコンパクト化されて、貼り薬の貼付補助器10を容易に持ち運ぶことができるように構成されている。
【0028】
また、握持部材30は、ベースシート12に設けられた装着部20の両側(後述する貼り薬保持部材60の両側となる)に対向して一対設けられると共に、この握持部材30は、可撓性を有する合成樹脂製(例えばABS樹脂など)にて構成されている。尚、一対の握持部材30は、同じ構成のため以降一方の握持部材30のみ説明を行う。
【0029】
握持部材30は、長さ約285mm、一側(貼り薬保持部材60側)の幅を約130mm、他側の幅を約60mmに構成されている。握持部材30は図4に示すように、当該握持部材30の貼り薬保持部材60側の幅方向両側には、対向面を開口する断面コ字状に折曲されたホルダー36が設けられており、握持部材30はこのホルダー36にてベースシート12に移動可能に保持されている。尚、38は、握持部材30を手で持った際、滑って握持部材30が手から外れてしまうのを防止するための外れ防止部である。
【0030】
該握持部材30のホルダー36とベースシート12の間は約0.1mmの隙間を有しており、これにより、握持部材30とベースシート12は殆どがたなく円滑に移動可能に保持されている。握持部材30の一側(幅約130mmの部分)は、約130mm幅で他側方向に約80mm延在し、その部分(幅約130mmの部分)に剥離シート保持部32が設けられている。即ち、握持部材30には、貼り薬保持部材60に保持された状態の貼り薬70の切れ目78で対向する剥離シート74の、当該切れ目78側の両縁部76(図12に図示)をそれぞれ保持可能な剥離シート保持部32が設けられている(図5)。
【0031】
該剥離シート保持部32は、図6、図7に示すように握持部材30に固定される固定片42と、ヒンジ部34にて連結され当該ヒンジ部34にて回動自在(図7矢印)に構成された可動片44を備えている。即ち、ヒンジ部34は固定片42と可動片44の間に設けられている。固定片42にヒンジ部34にて連結された可動片44は、当該ヒンジ部34を中心に回動(図7矢印)して固定片42に吸着可能に構成されると共に、固定片42と可動片44の間に剥離シート74を挟持して保持(挟持して保持を以降保持と称す)できるように構成されている。該剥離シート保持部32は、固定片42と可動片44とで剥離シート74の縁部76を保持可能な挟持部材40を構成している。
【0032】
また、挟持部材40には、ヒンジ部34を中心に固定片42と可動片44の先端部に、接着剤にて滑り止め部材46が固定されている(図6のみ図示)。そして、挟持部材40にて剥離シート74が保持された際、滑り止め部材46にて貼り薬70の剥離シート74が滑って外れずに保持できるように構成されている。詳しくは、滑り止め部材46には微弱粘着力があり、滑り止め部材46に剥離シート74が貼り付いても容易に剥がれる程度の粘着力にて構成されている。尚、滑り止め部材46に剥離シート74が貼り付いても容易に剥がれる程度の微弱粘着力の技術については、既に周知の技術のため詳細な説明を省略する。
【0033】
該滑り止め部材46は、長さ約98mm、幅約15mm厚さ約2mmの弾性部材(例えばスポンジなど)にて構成されており、各滑り止め部材46の周囲には永久磁石48が設けられている(図6のみ図示)。詳しくは、滑り止め部材46の長手方向両端には、固定片42及び可動片44が約16mm露出しており、その露出部分と、この露出部分に連続してヒンジ部34側に約15mm、滑り止め部材46端部から長手方向中心側に約25mmの範囲に永久磁石48が設けられている。即ち、永久磁石48は滑り止め部材46の端部周囲を囲む形で設けられている。そして、ヒンジ部34を中心に対向する永久磁石48は相互に異なる極性を有している。この永久磁石48は、厚さ約1.5mmに構成されている。尚、永久磁石48は比較的磁力が弱く、加工可能なゴム系永久磁石にて構成されている。
【0034】
即ち、滑り止め部材46の厚さ寸法を永久磁石48より大きく設定している。具体的には、永久磁石48の厚さよりも滑り止め部材46の厚さを0.5mm突出させている。これにより、挟持部材40にて剥離シート74を保持(ヒンジ部34を中心に対向する永久磁石48が吸着)した際、対向する滑り止め部材46が弾性圧縮され、その弾性力で剥離シート74を強力に保持し、挟持部材40から剥離シート74が滑って外れてしまうのを防止している。
【0035】
この場合、挟持部材40は、対向する両永久磁石48を、相互に異なる極性としているので、吸着した両永久磁石48を当該永久磁石48の吸引力より強い力で離間させれば、対向する滑り止め部材46の間に容易に剥離シート74を挿入させることができるようになると共に、保持した剥離シート74を容易に外すことができる。
【0036】
係る滑り止め部材46にて剥離シート74を保持しているので、挟持部材40が弱い圧着力で剥離シート74を保持した場合でも当該剥離シート74が挟持部材40から外れてしまうのを防止することができる。これにより、挟持部材40のヒンジ部34に連結された対向する永久磁石48を吸着させた際、剥離シート74を強力に保持しつつ人の手で容易に離間させることが可能な吸着力の永久磁石48を使用することができる。
【0037】
また、滑り止め部材46は、ベースシート12の装着部20側に、当該滑り止め部材46と略同等の大きさで厚さ5mmの押圧材54が設けられており、この押圧材54は滑り止め部材46よりも柔らかく弾力性を有するスポンジにて構成されている。この場合、押圧材54は挟持部材40同等の厚さにて構成されている。この場合、押圧材54を挟持部材40同等の厚さに構成することで、両握持部材30を離間する方向に強く引っ張った際、押圧材54にて貼り薬70を体に圧着できるように構成されている。
【0038】
前記、貼り薬保持部材60は、後述する5重に折った折り部18の両端の片を除き、その間の3片を広げた大きさが貼り薬70同等の大きさとされている。この貼り薬保持部材60もベースシート12同様可撓性を有する合成樹脂製(例えばABS樹脂など)にて構成されている。該貼り薬保持部材60は、図8に示すように長さ約238mm、幅約123mm、厚さ0.5mmに構成されており、幅方向一端から他端に渡って貼り薬保持部材60を容易に折り曲げることが可能な折り部18が設けられると共に、この折り部18は長手方向に渡って所定の間隔で4箇所設けられている。この貼り薬保持部材60には、貼り薬70を好適な位置に載置するため、擦れにより容易に消えることのないインクで枠線66が描かれている(図8点線)。この枠線66によって、貼り薬保持部材60の所定位置に容易に貼り薬70を定置させることができる。尚、枠線66内に斜線や、塗りつぶしなどを行って、貼り薬70の載置位置を判りやすくしても差し支えない。また、62はベースシート12の係合溝24に係合される係合部材で後に詳しく説明する。
【0039】
詳しくは、貼り薬保持部材60の折り部18は、図9に示すように谷折り、山折り、山折り、谷折りの合計4折りが左側から右方向に順に設けられており、4番目の山折りの右側下面に係合部材62が設けられている。該貼り薬保持部材60の折り畳み方法は、1番目の谷折り、4番目の谷折り、2番目の山折り、3番目の山折りの順に折り畳まれる。貼り薬保持部材60の詳しい折り畳み方法は後に詳しく説明する。尚、折り部18の符号は、図9のみ図示。
【0040】
また、貼り薬保持部材60は、折り部18を一番目から4番目まで折り畳んだ際、5重に折り畳まれると共に、5重に折り畳んだ際両面(1番目以前の貼り薬保持部材60と4番目以降の貼り薬保持部材60)が平行(図12)になるように、折り畳んだ内側の貼り薬保持部材60の折り部18から折り部18までの寸法が短く設定されている。尚、64は、貼り薬70の薬部72が手に貼り付かないように手で持って、ベースシート12の装着部20に貼り薬保持部材60を装着するための取っ手部である。
【0041】
該貼り薬保持部材60には、前述したベースシート12の装着部20に設けられた係合溝24に係合される前記した係合部材62が設けられている。この係合部材62は、貼り薬保持部材60の幅方向に渡って延在すると共に、幅約6mm、厚さ約6mm、長さ約99mmに形成されている。該係合部材62は、弾性部材(例えば、スポンジ)にて構成されている。
【0042】
そして、係合部材62の一側(図8下側)は、貼り薬保持部材60縁部に面一に形成され、他側(図8上側)は貼り薬保持部材60縁部から約4mm離間してU字形状に形成されている。該貼り薬保持部材60は、係合部材62がベースシート12の装着部20に設けられた係合溝24に係合されると共に、係合部材62他側のU字形状部分が係合溝24の奥に当接されることにより位置決めされて、貼り薬保持部材60がベースシート12に装着される。
【0043】
即ち、貼り薬保持部材60は、ベースシート12に着脱可能に装着されると共に、ベースシート12装着部20の係合溝24(U字形状部)と、係合部材62のU字形状部を合致させるだけで、貼り薬70がベースシート12の好適な位置に位置決めされる。また、貼り薬保持部材60は、貼り薬70を保持した状態で、前述したように折り畳み可能に構成されると共に、貼り薬70の剥離シート74の切れ目78を表とした場合に、裏側に折り畳み可能とされ、貼り薬保持部材60が折り畳まれた状態でベースシート12の装着部20に装着できるように構成されている。
【0044】
以上の構成で、次に貼り薬の貼付補助器10の使用方法を図10を参照して(1)から順に説明を行う。尚、実施例で説明の貼り薬70(冷湿布薬)はモーラステープ(商品名)で久光製薬株式会社にて製造販売されている。また、貼り薬70は、予め中央に設けられた剥離シート74の切れ目78から裏側に二つ折りにして、左右の剥離シート74を一度20〜30mm剥がして置くと次の作業を容易に行える。このとき、剥がした剥離シート74は戻って薬部72に貼り付いた場合でも、一度剥がした剥離シート74は圧着しない限り容易に剥がすことができる。また、両握持部材30は、ベースシート12に設けた装着片22に当接させて、剥離シート保持部32の可動片44が開かれているものとする。
【0045】
先ず、係合部材62が右裏側に位置するように、開いた状態の貼り薬保持部材60を机上などに水平に置き、所定位置(一番目の折り部18から4番目の折り部18の間)に貼り薬70を、貼り薬保持部材60の縁に平行に載置する(1)。このとき、貼り薬70の剥離シート74を貼り薬保持部材60の離間側に位置させる。次に一番目の折り部18を矢印方向に谷折りしてその部分で貼り薬70を挟み込んで保持し(2)、4番目の折り部18を矢印方向に谷折りしてその部分で貼り薬70を挟みんで保持する(3)。これによって、貼り薬70の両端が折り畳まれた貼り薬保持部材60に保持される。
【0046】
次に、2番目の折り部18を山折りし(3)、3番目の折り部18を矢印方向に山折りする(4)。これによって、3番目の山折りした折り部18の間に谷折りした一番目の折り部18が挟まれた状態となり、両剥離シート74は弾性力によって、中央の切れ目78から自然に剥がれて両側方向に開き、貼り薬70の薬部72が露出する(図11、図12)。次に、貼り薬保持部材60の両取っ手部64、64を手で持って裏側の係合部材62を、前述の如きベースシート12の装着部20に設けられた装着片22の係合溝24に係合(合致)させる(図13)。
【0047】
次に、剥離シート保持部32の固定片42上に折り畳んだ貼り薬保持部材60の剥離シート74が位置しているのを確認(5)し、折り畳んだ貼り薬保持部材60の剥離シート74が固定片42上からずれている場合は修正した後、両可動片44をヒンジ部34から回動させて固定片42に吸着させる(6)。これにより、貼り薬70がベースシート12の装着部20にセットされると共に、貼り薬70の剥離シート74が剥離シート保持部32に保持される(7)。
【0048】
そして、貼り薬70を一人では手の届き難い体の所望部分(患部)に貼る場合、貼り薬の貼付補助器10の両握持部材30を離間させずにそのまま手で持って、薬部72を移動(両握持部材30の持ち位置をずらして薬部72の位置を移動)して患部に当接させる。このとき、貼り薬70の薬部72が体に当接して貼り付いてしまわないように注意する。貼り薬70の薬部72を一人では手の届き難い体の患部に当接させたら、次に両握持部材30を相互に離間する方向に引っ張る。
【0049】
これにより、貼り薬70から剥離シート74が剥がされると共に、貼り薬保持部材60で折り畳まれて両端が保持された貼り薬70は、薬部72と剥離シート74の粘着力によって、当該剥離シート74が剥離される方向に引っ張られて元の100mm×140mmの大きさに開く。次に、両握持部材30を離間する方向に強く引っ張って、貼り薬の貼付補助器10を体に押し付け、貼り薬70を体の患部に圧着する。これにより、一人では手の届き難い体の患部に貼り薬70を容易に、且つ、確実に貼り付けることができる。
【0050】
このように、可撓性を有するベースシート12と、該ベースシート12に設けられ、中央に切れ目78が設けられた剥離シート74を有する貼り薬70を保持可能な貼り薬保持部材60と、該貼り薬保持部材60の両側に位置してベースシート12に移動可能に保持された可撓性を有する握持部材30とを備え、各握持部材30は、貼り薬保持部材60に保持された状態の貼り薬70の切れ目78で対向する剥離シート74の両縁部をそれぞれ保持可能な剥離シート74保持部32をそれぞれ有するので、貼り薬保持部材60がベースシート12の装着部20に装着された状態で、貼り薬70の中央から離間する方向に剥がされた剥離シート74を握持部材30の剥離シート74保持部32で保持させることが可能となる。これにより、両側の握持部材30を相互に離間させるだけで、貼り薬70の薬部72に手が触れることなく剥離シート74を剥がすことが可能となる。従って、各握持部材30をそれぞれ手で持って、薬部72を一人では手の届き難い体の所望部分に貼り付け圧着した後、握持部材30を相互に離間する方向に離間させるだけで、貼り薬70の薬部72から剥離シート74を剥がすことができ、一人では手の届き難い体の所望部分に貼り薬70を貼ることができる。
【0051】
特に、ベースシート12と握持部材30とは可撓性を有しているので、貼り薬の貼付補助器10をコンパクトに折り畳むことができる。これにより、貼り薬の貼付補助器10をハンドバックなどに収納することが可能となる。従って、貼り薬の貼付補助器10を容易に持ち運ぶことができるようになるので、旅行先や外出先などで何時でも貼り薬の貼付補助器10を使用することができ、貼り薬の貼付補助器10の利便性を大幅に向上させることができるようになる。
【0052】
また、貼り薬保持部材60は、ベースシート12の装着部20に着脱可能に取り付けられると共に、貼り薬70を保持した状態で、当該貼り薬70の剥離シート74の切れ目78を表として裏側に折り畳み可能とされ、折り畳まれた状態でベースシート12の装着部20に取り付けられるので、貼り薬保持部材60をベースシート12の装着部20に取り付ける以前に当該貼り薬保持部材60の中央に貼り薬70をセットして折り畳めば、貼り薬70の剥離シート74は弾性力で剥離して中央の切れ目78部分を当該貼り薬72の薬部72から浮き上がらせることができる。
【0053】
これにより、貼り薬70の薬部72に手が触れることなく簡単に剥離シート74を剥がすことが可能となる。また、貼り薬保持部材60が折り畳まれて、貼り薬70の中央から剥離シート74が剥がれた状態で、当該貼り薬保持部材60をベースシート12の装着部20に装着するだけで、剥がれた剥離シート74を、ベースシート12に移動可能に保持された両側の握持部材30の剥離シート74保持部32で保持させることが可能となる。従って、各握持部材30をそれぞれ手で持って、薬部72を一人では手の届き難い体の所望部分に貼り付け圧着した後、握持部材30を相互に離間する方向に引き離せば、貼り薬70の薬部72から剥離シート74を剥がすことができるので、貼り薬の貼付補助器10の利便性を更に向上させることができる。
【0054】
特に、貼り薬保持部材60をベースシート12の装着部20に取り付ける以前に当該貼り薬保持部材60の中央に貼り薬70をセットして折り畳むだけで、貼り薬70の剥離シート74は弾性力で剥離して中央の切れ目78部分を、当該貼り薬72の薬部72から浮き上がらせることができると共に、貼り薬保持部材60をベースシート12の装着部20に装着して中央から両側に剥がれた剥離シート74を両握持部材30の剥離シート74保持部32に保持させて、薬部72を一人では手の届き難い体の所望部分に貼り付け圧着した後、握持部材30を相互に離間する方向に引っ張れば貼り薬70の薬部72から剥離シート74を剥がすことが可能となる。これにより、貼り薬70の薬部72に手が触れることがないので、薬部72の縁が巻き込まれたり、薬部72が手に貼り付いてしまうなどと云った不都合を確実に防止することができる。
【0055】
また、剥離シート74の保持部32は、ヒンジ部34にて連結されて剥離シート74の縁部を保持する一対の挟持部材40を備え、各挟持部材40は、先端部に設けられた滑り止め部材46と、該滑り止め部材46の周囲に設けられた永久磁石48を対向する位置にそれぞれ有し、各永久磁石48は相互に異なる極性を有すると共に、滑り止め部材46の厚さ寸法は永久磁石48より大きく設定されているので、両挟持部材40に設けられた滑り止め部材46と滑り止め部材46との間に貼り薬70の剥離シート74がそれぞれ挿入されて、対向する相互に異なる極性の永久磁石48が吸着し密着される。これにより、永久磁石48よりも厚さが大きな両滑り止め部材46にて強力に剥離シート74を保持することができる。従って、握持部材30を相互に離間する方向に引っ張った際、両挟持部材40から剥離シート74が外れることなく、薬部72から容易に剥離シート74を剥がすことができる。
【0056】
また、中央の切れ目78から両側に剥がれた剥離シート74を剥離シート保持部32で保持した状態で、握持部材30を相互に離間する方向に引っ張ることにより薬部72から剥離シート74を剥がしながら、当該薬部72を体に貼るようにしているので、従来のように、貼り薬に空気(気泡)が入った状態で貼られてしまうなどといった不都合も発生しない。このため、貼り付けた貼り薬70に気泡による突部も無く、また、貼り薬70にしわがよってしまうなど言った不都合も発生しないため、貼り薬70を体に綺麗に貼ることができる。
【0057】
尚、実施の形態では、貼り薬保持部材60に設けられた係合部材62の一側を貼り薬保持部材60縁部に面一に形成し、他側を貼り薬保持部材60縁部から約4mm離間してU字形状に形成したが、係合部材62の形状はこれに限られず、係合部材62の一側も他側同様貼り薬保持部材60縁部から約4mm離間してU字形状に形成しても差し支えない。この場合、係合部材62の一側と他側にU字形状が形成されるので、ベースシート12装着部20の係合溝24(U字形状部)に、係合部材62のどちらのU字形状部でも合致させることができる。これにより、係合部材62をどちらの方向からでもベースシート12の装着部20の係合溝24に係合させることができるので、貼り薬保持部材60を装着する際の利便性を極めて向上させることができる。
【0058】
また、挟持部材40は、対向する永久磁石48を相互に異なる極性としたが、挟持部材40は、対向して永久磁石48を設けず、どちらか一方に永久磁石48が吸着する金属板(例えば、鉄板)を設けても差し支えない。これにより、一方の金属板が永久磁石48に吸着するため、永久磁石48の極性を選ぶ必要がなくなるので、挟持部材40の製造作業性が極めて向上し、大幅なコストの低減を図ることが可能となる。
【0059】
また、実施形態では貼り薬の貼付補助器10の形状や寸法を記載したが、貼り薬の貼付補助器10の要旨を逸脱しない範囲内で形状や寸法を変更しても良いのは云うまでもない。勿論本発明は、上記各実施例のみに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の様々な変更を行っても本発明は有効である。
【符号の説明】
【0060】
10 貼り薬の貼付補助器
12 ベースシート
14 ストッパー
16 折り畳線
18 折り部
20 装着部
22 装着片
24 係合溝
30 握持部材
32 剥離シート保持部
34 ヒンジ部
40 挟持部材
46 滑り止め部材
48 永久磁石
60 貼り薬保持部材
62 係合部材
64 取っ手部
70 貼り薬
72 薬部
74 剥離シート
78 切れ目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有するベースシートと、
該ベースシートに設けられ、中央に切れ目が設けられた剥離シートを有する貼り薬を保持可能な貼り薬保持部材と、
該貼り薬保持部材の両側に位置して前記ベースシートに移動可能に保持された可撓性を有する握持部材とを備え、
各握持部材は、前記貼り薬保持部材に保持された状態の前記貼り薬の切れ目で対向する前記剥離シートの両縁部をそれぞれ保持可能な剥離シート保持部をそれぞれ有することを特徴とする貼り薬の貼付補助器。
【請求項2】
前記貼り薬保持部材は、前記ベースシートの装着部に着脱可能に取り付けられると共に、前記貼り薬を保持した状態で、当該貼り薬の剥離シートの切れ目を表として裏側に折り畳み可能とされ、折り畳まれた状態で前記ベースシートの装着部に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の貼り薬の貼付補助器。
【請求項3】
前記剥離シート保持部は、ヒンジ部にて連結されて前記剥離シートの縁部を挟持する一対の挟持部材を備え、
各挟持部材は、先端部に設けられた滑り止め部材と、該滑り止め部材の周囲に設けられた永久磁石を対向する位置にそれぞれ有し、各永久磁石は相互に異なる極性を有すると共に、前記滑り止め部材の厚さ寸法は前記永久磁石より大きく設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の貼り薬の貼付補助器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−170480(P2012−170480A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32190(P2011−32190)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(511043345)
【出願人】(511043356)
【出願人】(511043367)
【出願人】(511043068)
【出願人】(511043378)
【出願人】(501356983)
【Fターム(参考)】