説明

資産検出装置および方法

本発明の実施形態は、第1および第2の共振部材110、410を含む共振組立体105、305、405、700、750、930を提供し、第1および第2の共振部材はそれぞれ、電磁場により励磁されるとき、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成され、少なくとも1つの共振部材は、不連続ループ112、710、760の自由端間に少なくとも1つの容量性要素114、720、721、722、770、771、772が接続される不連続ループを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資産を検出するための装置、および資産を検出する方法に関する。具体的には、限定はされないが、本発明は、埋設資産を検出するための装置および対応する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
正確な書込記録なしに埋設資産の位置および正体を特定することは、困難な課題である可能性がある。いくつかの場合には、位置の特定は、資産が見つけられるまで、地中に組織的に穴を掘ることにより行われる。他の場合には、地中探知レーダ(GPR)が使用され、資産により反射された信号を検出することにより、資産が位置探知される。(GPRの基準値は、約200MHzから約1GHzまでの範囲の周波数を有する放射線を含む)。
【0003】
埋設資産の位置探知を行うためのGPRの使用は、含水量の変化、固体組成物、野生生物の存在、および穴を掘る野生生物などにより形成された空洞を含む、ある体積の地面のいくつかの特徴部により放射線が反射される可能性がある欠点がある。したがって、埋設資産の位置を確実に識別するのは難しい可能性がある。
【0004】
埋設資産を識別するのに、音響技術もまた使用されており、GPR技術と同様の欠点があることがわかった。
資産の識別を可能とするために、適当な無線周波数識別タグ(RFIDタグ)リーダを使用して、店内の販売品などの埋設されていない資産にRFIDタグを取り付けることも知られている。通常、RFIDタグは、タグ内に電流を誘導するように誘導性のRF磁場内に配置される。電流は、タグによるリーダへのRF送信を行うのに使用される。
【0005】
誘導性磁場は、ほとんど近接場にあるが、リーダから数メートル以上の資産の位置探知をし、それを識別するのに、そうしたRFIDタグシステムを使用することは、一般に簡単ではない。
【0006】
埋設資産の場合には、誘導性RF電磁波が、空気よりも土壌によって大きく減衰するので、問題は深刻になる。
最近になって、遠方場RFID技術が開発された。しかし、RFIDリーダは、商業的関心のある多くの資産が埋設される地下の深さでRFIDタグを検出するのに十分大きい励磁信号を生成することができない。
【0007】
米国特許第3769623号は、特定の周波数帯内の放射線を通過させ、その周波数帯外の放射線を反射するための2色性プレートを開示する。2色性プレートは、選択された周波数の放射線を通過させるように寸法が決められる、その中に設けられた溝を有する。
【0008】
米国特許第5837926号は、レーダ検出を向上させるように調整された受動的電磁共振を有する採鉱を開示する。
UK HSE(Health Safety and Executive(衛星安全委員会事務局))Enforcement Policy for Replacement of Iron Gas mains 2006(鉄ガス主管交換のための実施方針、2006年)は、プラスチック材料から形成された管と共に老朽化した鋳鉄ガス主管を交換するときの英国ガス分配網作業員に対する、法的拘束力のある要件を開発した。
【0009】
しかし、プラスチックベースの管を追跡するのに使用される、現在の方法は、効率的でないか、極めて高価であるかのいずれかである。このことは、交換および修理操作を妨げ、不必要な遅延につながる。掘削は、しばしば、第三者資産に対する偶発的損傷、負傷者、および交通渋滞をもたらす。さらに、Traffic Management Act and Records Code of Practice for buried assets(埋設資産用の交通管理法および記録実施基準)は、不正確な記録に大きく悩まされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
プラスチック管などの埋設資産の可視性を向上させるのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の態様は、添付の特許請求の範囲に規定される。
本発明の第1の態様では、第1および第2の共振部材を含む共振組立体が提供され、第1および第2の共振部材はそれぞれ、電磁場により励磁されるとき、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成され、少なくとも1つの共振部材は、不連続ループの自由端間に少なくとも1つの容量性要素が接続される不連続ループを含む。
【0012】
本発明の第2の態様では、送信アンテナと受信アンテナとの間の電磁場の近接場結合を特定し、結合に基づいて、第1および第2の部材の共振周波数により共振組立体に関する埋設資産を少なくとも部分的に識別するために、第1の態様による共振組立体、および電磁場を生成するように構成される検出器装置を含むシステムが提供される。
【0013】
本発明の第3の態様では、埋設資産の正体を特定する方法が提供され、本方法は、共振組立体の第1および第2の共振部材を励磁するのに送信アンテナから電磁場を生成するステップであって、第1および第2の共振部材はそれぞれ、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成され、少なくとも1つの共振部材は、ループの自由端間に少なくとも1つの容量性要素が接続される不連続ループを含む、ステップと、電磁場の複数の周波数で受信アンテナへの電磁場の近接場結合を特定するステップと、結合の周波数により共振組立体を少なくとも部分的に識別するステップとを含む。
【0014】
本発明の別の態様では、第1および第2の共振部材を含む共振組立体が提供され、第1および第2の部材はそれぞれ、電磁場により励磁されるとき、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成される。
【0015】
各共振部材は、電磁放射線の2つ以上の周波数(例えば、基本周波数の高調波)の発生源として効果的に働くことにより、電磁場への曝露に応答することができることを理解されたい。しかし、組立体は、振動する電磁場への曝露に対する組立体の2つ以上のそれぞれの共振部材の応答特性が周波数領域において異なるように構成される。このことにより、各組立体は、振動する電磁場に照射されると直ちに、特徴的なサインを供給することを理解されたい。
【0016】
したがって、いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサなどの能動要素を有しない、完全な受動組立体である共振組立体が提供される。さらに、本発明のいくつかの実施形態は、強い非線形挙動を示すダイオードの場合のような電気的非線形性を有しない。さらに、本発明のいくつかの実施形態は、データ記憶要素を含まない。
【0017】
さらに、本発明のいくつかの実施形態は、2方向通信に周波数シフト手法を用いない。
本発明の実施形態は、組立体の結合を検出し、検出された周波数間の差を特定するように構成することができる。絶対周波数でなく、周波数間の差を測定することにより、本装置は、例えば土壌状態および他の要因による周波数シフトを計算することができる。
【0018】
したがって、本発明の実施形態は、同時複数周波数電磁応答を有する組立体を提供する。本発明の実施形態は、埋設資産の識別と共に埋設資産の位置を特定することができる。
本発明の実施形態は、地下に資産と共に低コスト共振組立体を埋設することができる。
【0019】
それぞれの異なる共振周波数の複数の共振部材を設けることにより、各資産(および/または資産の各基準位置)は、周波数領域内に構築される固有の識別コードを提供することができる。したがって、検出される埋設資産のタイプは、固有のコードから識別することができる。
【0020】
例えば、管または水に関する他の導管、ガス、電力、電気通信インフラ、または他の任意のサービスなどの埋設された公益事業資産は、外部の電磁場励磁に対する、資産の共振部材の周波数応答により識別することができる。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態では、時間領域応答は、地下の資産の深さの測定を行うのに使用することができる。
本発明の実施形態は、漏れの検出、化学物質の検出、および資産の完全性などの埋設資産の状態の監視を可能とする、環境検知および土木工学の適用例を有する。
【0022】
比較的高い周波数(例えばGHz領域)などの周波数範囲の信号に応答するように構成された組立体は、管から水漏れが起こり、組立体の周りの土壌が水に浸かった場合など、高いレベルの水分が存在するとき、検出するのが難しくなる可能性がある。これは、少なくとも部分的には、水が、GHz領域の電磁放射線を反射し、組立体による反射信号が、土壌中の水分による反射信号により妨害されることが知られているためである。
【0023】
したがって、いくつかの適用例では、水によって強く反射されない周波数での動作が好ましい。
これらの適用例において、いくつかの場合には、比較的低い周波数の動作が好ましい。したがって、kHz領域の周波数で共振するように構成された共振部材を有する共振組立体は、そうした適用例で使用することができる。この領域は、10MHz未満などの低MHz領域まで拡張することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれより多い共振部材を含む組立体を提供することができる。
組立体の各共振部材は、誘導性部分および容量性部分を含むことができる。
【0025】
各共振部材は、直列に結合する誘導性部分および容量性部分を含むことができる。
誘導性部分は、ループの形態の導電部分を含むことが好ましい。
誘導性部分は、複数のループを含む導電部分を含むことが好ましい。
【0026】
ループは、ほぼ同軸とすることができる。
誘導性部分は、ワイヤのコイルを含むことができる。
容量性部分は、誘導性部分の自由端間に結合することができる。
【0027】
共振部材は、ほぼ同軸とすることができる。
あるいは、共振部材の2つおよび3つのうちから選択された1つは、互いにほぼ直交することができる。
【0028】
本発明の第2の態様では、第1の態様による組立体を含む要素が提供される。
この要素は、複数本の管を互いに接続するように構成された継手部材を含むことができる。
【0029】
継手部材は、管内を通過する材料または物質も通過する開口部を含むことができる。
少なくとも1つの共振部材の誘導性部分は、継手部材の開口部の周りに巻きつけるように構成することができる。
【0030】
誘導性部分は、電気融合加熱ワイヤを含むことができる。
コンデンサは、電気融合加熱ワイヤの自由端間に結合することが好ましい。
本発明の別の態様では、第1の態様による組立体を含む埋設資産が提供される。
【0031】
本発明の別の態様では、第1の態様による複数の組立体に結合する支持部材が提供され、支持部材は、埋設資産内に設けられるように構成される。
支持部材は、埋設パイプライン資産の1つまたは複数の隅部の周りで曲がるように構成された柔軟な部材を含むことが好ましい。
【0032】
支持部材は、ケーブルを含むことができる。
本発明の別の態様では、別の態様による組立体と、組立体の複数の共振部材のそれぞれの共振周波数で組立体を励磁するように構成された電磁場を生成するための手段と、前記複数の共振部材のそれぞれの近接場結合を検出するための手段とを含む、埋設資産を検出するための装置が提供される。
【0033】
本装置は、第1および第2の共振部材により応答されるように構成された周波数を有する信号を生成するように構成することができる。
本装置は、検出される電磁信号の周波数に対応する出力を提供するように構成することができる。
【0034】
本装置は、共振組立体の応答にかかる時間、および/または得られる信号の位相に基づいて、組立体の地下深さに対応する出力を提供するように構成することができる。
本装置は、各組立体の応答にかかる時間に基づいて、複数の組立体のそれぞれの相対地下深さに対応する出力を提供するように構成することができる。
【0035】
本発明の別の態様では、第1および第2の共振部材を含む共振組立体を資産と共に埋設するステップであって、第1および第2の共振部材はそれぞれ、対応する周波数で振動する電磁場に曝されるとき、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成される、ステップと、埋設資産を電磁場に曝露するステップと、組立体の結合を検出し、それにより資産の位置を特定するステップとを含む、埋設資産を検出する方法が提供される。
【0036】
本方法は、第1および第2の共振部材に対応する周波数を有する信号が検出され、それにより資産の位置が特定されるまで、異なるそれぞれの位置で電磁場を地中に導くステップを含むことが好ましい。
【0037】
本方法は、信号を地中に導くステップの後、信号が検出されるのに掛かる時間に基づいて、資産の深さを特定するステップをさらに含むことができる。
共振組立体を埋設するステップは、組立体に結合する長尺の柔軟な部材を提供するステップと、柔軟な部材を資産内に取り付けるステップとを含むことができる。
【0038】
本方法は、資産が埋設された後、柔軟な部材を資産内に取り付けるステップを含むことができる。
長尺の柔軟な部材は、ケーブルを含むことができる。
【0039】
資産は、加熱ワイヤを含むことができ、本方法は、加熱ワイヤの自由端間に容量性要素を接続することにより、少なくとも1つの共振部材を形成するステップを含む。
本方法は、第1の態様による複数の共振部材を有する組立体を含む要素を提供するステップを含み、本方法は、要素の加熱ワイヤの自由端間に容量性要素を接続することにより、少なくとも1つの共振部材を形成するステップを含むことができる。
【0040】
したがって、本発明のいくつかの実施形態では、1本の管または継手部材に設けられた導電ループが使用されることを理解されたい。例えば、いくつかの継手部材は、継手部材の壁内に組み込まれた1つまたは複数のワイヤを設けられ、ワイヤの反対の自由端は、接点(電気接点など)をそれと共に形成するように露出する。いくつかの実施形態では、共振部材を形成するように、自由端間にコンデンサが結合する。コンデンサの静電容量の値は、ワイヤの電気抵抗の値に依存する可能性がある。
【0041】
電気ワイヤは、管、継手部材、または電流をワイヤ中に通して構成要素を加熱することによって電気融合継手を形成することを可能にするための他の構成要素を設けることができる。他の目的で設けられた電気ワイヤも、共振部材を形成するときに有効に使用される。
【0042】
いくつかの実施形態では、組立体は、誘導性磁場によりもたらされるものなどの近接場電磁信号に応答するように構成することができることを理解されたい。
本発明の別の実施形態では、第1および第2の共振部材を含む共振組立体を資産と共に埋設するステップであって、第1および第2の共振部材はそれぞれ、対応する周波数の電磁信号により励磁されるとき、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成される、ステップと、電磁信号を地中に発射するステップにおいて、この信号は、第1および第2の共振部材の共振周波数となるように構成された周波数を有する、ステップとを含む、埋設資産を検出する方法が提供される。
【0043】
ここで、本発明の実施形態が、添付の図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1aは、管継手部材内に設けられた、本発明の一実施形態による共振要素組立体の概略斜視図である。図1bは、管継手要素内に設けられた、本発明の一実施形態による共振要素組立体の概略断面図である。
【図2】図2aは、共振要素の概略図である。図2bは、共振要素の等価回路である。
【図3】図3aは、それぞれが共振要素組立体と結合する、1対の埋設パイプライン資産の概略図である。図3bは、検出器により検出された電磁信号の時間関数としての周波数のプロット図である。
【図4】3つのほぼ同軸の共振部材の組立体を示す図である。
【図5】その長さに沿った離間位置で共振部材組立体と結合するケーブルを示す図である。
【図6】それぞれが互いに直角に方向付けられた、3つの共振部材を有する共振組立体を含む別の継手部材を示す図である。
【図7】本発明の実施形態による共振要素の別の組立体を示す図である。
【図8】本発明の共振組立体の応答を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の一実施形態では、本発明の一実施形態による共振組立体105は、2本以上の管を互いに接続するように構成された継手101(図1)内に組み込まれる。いくつかの実施形態では、継手は、2本の管が互いにほぼ同一直線上にくるように、2本の管を接続するように構成することができる。いくつかの実施形態では、継手101は、2本の管が互いにほぼ直交するように、2本の管を接続するように構成することができる。他のタイプの継手101も有効である。
【0046】
各共振組立体105は、複数の共振部材110を含む。図2(a)は、本発明の一実施形態による共振部材110を概略的に示す。
図2(a)に示すように、各共振部材110は、ワイヤ、金属バー、またはストリップなどの導電材料の不連続ループ112の形態の電気誘導性部分を有する。容量性要素114は、ループ112の自由端間に結合し、それにより、インダクタンス、静電容量、および抵抗値を有する共振器を形成する。図2(b)は、共振部材の等価回路を示す。
【0047】
図1(b)は、共振組立体105を構成する3つの共振部材を示す、図1(a)の継手101の断面図を示す。
図1の実施形態では、共振組立体105は、継手101内に組み込まれる。本発明の実施形態による共振組立体105は、管、バルブ、または埋設資産に結合するタグなどの他の適当な任意の物品内に組み込むことができることを理解されたい。
【0048】
図1の実施形態では、導電材料のループ112は、継手101とほぼ同軸である。他の配置も有効である。
図3(a)は、第1のパイプライン200および第2のパイプライン300の形態の1対の埋設資産の概略図である。各パイプライン200、300は、継手201、301により互いに結合する複数本の管を含む。各継手201、301は、以上に説明し、図1に示す、その中に組み込まれた共振要素110の組立体を有する。
【0049】
第1のパイプライン200は、地下dの距離に埋設され、第2のパイプラインは、地下dの距離に埋設され、dはdよりも大きい。
継手201は、それぞれ共振周波数f2およびf4を有する、2つの共振要素110をその中に組み込む。さらに、継手301は、それぞれ共振周波数f1およびf3を有する、2つの共振要素110をその中に組み込まれるが、f4>f3>f2>f1である。
【0050】
共振要素の相対的周波数の他の構成も有効である。いくつかの実施形態では、1つのパイプラインに関する組立体の共振周波数の特定の組合せは、別のパイプラインに関する組立体の共振周波数の特定の組合せと異なる。
【0051】
資産が配置される場所を特定することが必要であるとき、地表面に電磁信号が送信され、検出器が、地表面下の共振組立体の対応する結合を検出するために配置される。
図3(b)は、受信機により受信された信号の時間関数としての周波数のプロット図を示す。第1および第2のパイプライン200、300に関する継手201、301はそれぞれ、異なるそれぞれの共振周波数の共振部材のその固有の組合せにより容易に識別することができることが、図3(b)からわかる。
【0052】
さらに、継手201、301(したがってパイプライン200、300)の相対的深さは、表面で信号を検出するのにかかる相対時間に基づいて特定することができる。一般に、資産が地下に深く配置されるほど、信号が共振組立体から表面まで戻るのにかかる時間が長くなることを理解されたい。深さは、受信信号の位相に基づいて特定することもできる。
【0053】
したがって、いくつかの実施形態では、組立体の周波数領域応答は、資産のタイプ(例えば、資産が、水管か、ガス管か、電線管か)に関する情報を提供する一方、時間領域または位相の応答は、資産が配置される地下深さに関する情報を提供する。
【0054】
本発明の一実施形態では、受信機により検出される信号の周波数に対応するデータを受信するように構成されたコンピュータソフトウェアアプリケーションが提供される。本アプリケーションは、受信データに基づいて資産の正体に対応する出力を提供する。他の構成も有効である。例えば、いくつかの実施形態では、ソフトウェアアプリケーションは、受信機により検出される信号の周波数の相対値に対応するデータを受信するように構成される。
【0055】
kHzおよび低MHz領域などの、すなわち10MHz未満の比較的低い周波数の電磁信号を使用することができる。有利なことに、これらの放射周波数は、埋設資産までより容易に貫通する。本発明の実施形態は、送信機の1波長内などの近接場放射を使用して検出するように構成される。
【0056】
本発明の一実施形態では、共振要素組立体の鎖が提供され、管などの埋設資産内に設けられるように構成される支持部材に結合する。
一実施形態では、支持部材は、パイプライン資産の設置後に地下に埋設されるパイプライン資産内に設置されるように構成される。支持部材は、電線管、コード、ケーブル、または他の適当な任意の支持部材などの汎用性のある支持部材とすることができる。
【0057】
部材は、使用中、パイプラインの全長の少なくとも一部分に沿って設けられるように、パイプライン内に引き通すことができ、支持部材に結合する共振部材組立体は、パイプライン上に入射する電磁信号に応答するように構成される。
【0058】
組立体に照射するのに使用される周波数範囲の振動電磁場に対してほぼ透過的な材料から形成することができることを理解されたい。いくつかの実施形態では、パイプラインは、プラスチック材料から形成される。パイプライン内に共振部材を設置することにより、パイプラインの外部表面またはその近傍に共振組立体を設けるために、アクセス用穴を掘る必要性を回避することができる。「透過的」は、電磁場が、パイプラインの壁の背後の組立体による信号の結合を可能とするように、(たとえあったとしても)十分低い減衰でパイプラインの壁を貫通することができることを意味する。
【0059】
図4は、多くの組立体305の1つが、パイプライン資産内に設けられるように構成されたケーブル330に結合することが示される、組立体の鎖302の一部分を示す。
図5は、組立体の鎖302が埋設パイプライン396内に設置された、パイプライン設置の構成を示す。パイプライン396は、地表面から埋設パイプライン396へのアクセスを可能とするように配置されたアクセス用通路395を有する。パイプライン396は、鎖302の組立体305が共振するように構成された周波数の電磁放射がパイプライン396の壁を貫通することを可能にするプラスチック材料から形成される。
【0060】
同様に、鎖302の組立体305が共振するように構成される周波数は、パイプライン396を貫通する物質または媒体により反射される電磁放射線の周波数と異なるように構成される。
【0061】
組立体305は、通常、水分不浸透性のハウジング内に設けられ、それにより、共振要素の電気短絡を防止し、腐食または他の損傷を防止することを理解されたい。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の組立体305は、ロッド、またはパイプライン396内に挿入されるように構成された他の物品などの個々の物品に結合する。
【0062】
したがって、本発明のいくつかの実施形態は、位置特定および識別のために、複数のアクセス用穴を掘ることを必要とせず、埋設パイプライン資産を共振部材組立体と共に設けることができる。
【0063】
図6は、互いに直交する方向に配置され、それにより、本発明の一実施形態による組立体405を形成する、3つの共振部材410A、410B、410Cを有する継手401を示す。各共振部材410A、410B、410Cは、ほぼ平坦なワイヤコイルを有し、コンデンサがワイヤの自由端間に結合する。いくつかの実施形態では、ワイヤの自由端は、それらの間にコンデンサが存在することなく、互いに直接結合する。
【0064】
第1のコイル410Aは、継手401とほぼ同軸となるように構成され、継手401の外周面401Cの周りに形成されることがわかる。
第2および第3のコイル410B、410Cは、ほぼ90°離間した角度位置で継手外周面401Cに結合し、コイル410B、410Cは、外周面401Cのほぼ接線方向に方向付けられる。
【0065】
この配置は、いくつかの適用例では、電磁放射線の対する組立体405の可視性が増大する利点を有する。
図7は、本発明の実施形態による2つの共振組立体を概略的に示す。第1の共振組立体700を図7(a)に示し、第2の共振組立体750を図7(b)に示す。共振組立体700、750のそれぞれは、検出器装置により送信される電磁信号を受信するために、不連続ループ710、760を含む。各共振組立体700、750は、説明するように、2つの共振周波数を有し、各共振組立体に関する埋設資産の識別を少なくとも部分的に可能とする。
【0066】
図7(a)を参照すれば、第1の共振組立体700は、検出器装置により送信される電磁信号に応答する不連続ループ710を含む。不連続とは、ループ710の自由端が、共振組立体700を形成する他の回路要素に接続することを意味する。回路要素は、誘導抵抗性、すなわちマイクロプロセッサなどの能動回路要素と反対の回路要素とすることができる。ループ710は、複数のループを含むことができ、すなわち、ループは、検出器から送信される電磁信号を受信するために、ワイヤなどの導電材料の複数巻きのコイルを形成することができる。ループ710は、図7(a)に表される誘導性要素である。いくつかの実施形態では、ループ710のみが、検出器からの電磁信号を直接受信する。各組立体内に存在する他の回路要素は、ループ710により受信される電磁信号に応答する。しかし、実質的に、ループ710のみが、電磁信号用の受信要素として働く。ループ710は、使用中、誘導的に、すなわち、検出器装置の送信および受信コイルに近接場結合し、装置が組立体700の2つの共振周波数を識別することができるようにする。
【0067】
第1の共振組立体700は、第1、第2、および第3のコンデンサ720、721、722ならびにインダクタ715を含む。ループ710に供給される回路入力を見ると、第2のコンデンサ721は、インダクタ715と直列であり、そのどちらも第3のコンデンサ722と並列構成である。第2および第3のコンデンサ721、722ならびにインダクタ715により形成された回路は、第1のコンデンサ720と直列である。第1、第2、および第3のコンデンサ720、721、722ならびにインダクタ715は、表面実装要素により形成することができる。不連続ループは、ループ710および容量性要素720、722により形成されることを認めることができる。第2の不連続ループは、インダクタ722および容量性要素721、722により形成されるものとみなすこともできる。図7(a)に示す等価回路は、誘導抵抗性要素の他の構成により形成することができることが認識される。
【0068】
上述のように、共振組立体700では、ループ710は、検出器の送信および受信コイルに直接応答し、組立体は、2つの基準モードに対応する2つの共振周波数を有するように構成される。これを達成するために、ループ710内に誘導される電圧は、両モードを励磁すべきである。いくつかの実施形態では、ループ710内の誘導電圧は、両モードをほぼ等しく励磁すべきである。いくつかの実施形態では、これは、所定の誘導抵抗性要素の値をほぼ等しく設定することにより達成される。
【0069】
図7(a)に示す回路では、両モードのほぼ等しい励磁は、C1(720)=C2(721)およびL1(710)=L2(715)を設定することにより達成される。その際、組立体700の第1および第2の共振周波数は、以下のように与えられる。
【0070】
【数1】

【0071】
図7(b)を参照すれば、共振組立体750の第2の実施形態が示される。第1の実施形態700と同様に、組立体750は、検出器との誘導性結合のための不連続ループ760を含む。この組立体も、第1、第2、および第3のコンデンサ770、771、772ならびにインダクタ765を含む。ループ760の端部から見ると、インダクタ765および第3のコンデンサ772は、並列に配置され、それらの組合せは、第1のコンデンサ770と直列である。第1および第3のコンデンサ770、771ならびにインダクタ765を含む組立体は、第2のコンデンサ771と並列である。さらに、この組立体は、それぞれインダクタおよび容量性要素により形成された第1および第2の不連続ループを含むものとみなすことができる。第1の実施形態と同様に、両モードのほぼ等しい励磁は、C1(770)=C2(771)およびL1(760)=L2(765)を設定することにより達成される。その際、組立体750の第1および第2の共振周波数は、以下のように与えられる。
【0072】
【数2】

【0073】
共振組立体700、750では、第1の共振周波数は、組立体内の第1のインダクタを形成するループ760のインダクタンス、および第1のコンデンサ770により決定されることを認めることができる。その際、第2の共振周波数は、ループ760のインダクタンスおよび第1のコンデンサ770の値が等しいと仮定して、C3/C1の比率、その結果第1および第2の共振周波数の比率を制御するように第3のコンデンサ772の値を設定することによって決定され、これは、ループ760およびインダクタ765のインダクタンスがほぼ等しい第2の共振組立体750に関して以下に示しているが、同様の関係を第1の共振組立体に関して導くことができる。
【0074】
【数3】

【0075】
例えば、図7(b)に示す第2の共振組立体では、第1の共振周波数を1.34MHzに設定すれば、第3および第1のコンデンサの値は、第2の共振周波数が800kHzになるように、C3/C1=0.9に設定することができる。周波数において、第1の共振周波数は、第2の共振周波数よりも高いことがわかる。
【0076】
図8は、本発明の実施形態の共振回路の周波数応答を示す。単一の共振周波数を有する共振組立体が、番号810で示される。図7に示すものなどの、2つの共振周波数を有する共振組立体の応答も示され、820は、第1のより高い共振周波数を特定し、830は、第2のより低い共振周波数を特定する。図示する共振周波数は、例示の目的に過ぎず、共振周波数の他の値を決定することができることがわかる。
【0077】
図8から、2つの共振周波数を有する共振組立体の応答の振幅は、単一周波数共振器の振幅よりも低いことが認識される。しかし、上述のように、誘導抵抗性要素の値は、2つの周波数共振組立体の応答の振幅が第1および第2の共振周波数820、830においてほぼ等しくすることができるように選択することができる。
【0078】
共振周波数は、200kHzから3MHzの間、いくつかの実施形態では250kHzから2MHzの間になるように選択することができるが、他の周波数範囲を選択することができることがわかる。埋設資産を識別するために、複数の所定の共振周波数を選択し、共振組立体の第1および第2の共振周波数値をこれらの共振周波数のうちから選択することができる。例えば、15の共振周波数を決定し、図7に示す組立体の共振周波数をこれら15の周波数のうちから選択することができるが、他の数の所定の共振周波数を使用することができることが認識される。この例では、共振周波数組立体の105の組合せを導くことができる。
【0079】
本発明の実施形態は、様々な深さ、すなわち地表面下の深さで動作するように設計することができる。例えば、組立体700、750は、1.5mまでの深さで動作するように設計することができ、ループ710、760は、約15cmの直径である。他の実施形態は、比例的により大きい直径のループを有する、2mまたは3mまでの深さで使用するために設計することができる。各ループ710、760内に存在するコイルの直径および数は、組立体700、750と検出器との間、ならびに/または、組立体700、750および検出器の周りに予想される組成物または材料を考慮することにより決定することができる。
【0080】
組立体700、750は、管、ケーブル、または他の資産などの埋設資産に取り付けるのに適した保護ケースまたは材料内に配置することができる。
図9は、図7に示すものなどの共振組立体930に関する検出器装置900を示す。本発明の実施形態は、検出器900の近接場動作を使用して埋設資産を検出するように構成される。具体的には、検出器900は、説明するように、受信アンテナまたは装置のコイルへの組立体の磁気結合に基づいて、組立体930の存在および共振周波数を検出する。
【0081】
検出器は、送信コイル910および受信コイル920を含む。送信および受信コイル910、920は、ほぼ等しいサイズとすることができ、または異なるサイズとすることができる。
【0082】
組立体930が存在しないとき、送信コイル910と受信コイル920との間に磁束線の背景(相互)結合が存在し、背景結合は、幾何学的手段(コイル910、920の配置)により、または電子的に(例えば、電子的解除信号により)、最小化することができる。検出器900は、上述の周波数範囲などの所定の周波数スペクトルを掃引するように構成することができ、または、組立体930の共振周波数をその中から選択することができる所定の周波数などの、複数の所定の周波数で逐次動作するように構成することができる。
【0083】
組立体930が存在するとき、すなわち、検出器900が、組立体930の近接場動作範囲内にあるとき、磁束を遮断し(または磁束と結合し)、磁束を送信コイル910から受信コイル930まで結合させる組立体930のために、最小化状態が遮断される。この効果の大きさは、遮断される磁束線の数に影響を及ぼすループ710、760のサイズ、および得られる結合信号の位相にも影響を及ぼす組立体930の深さにも依存する。送信電磁場は、組立体ループ710、750内に起電力を誘導し、組立体930は、次いで、それ自体の同一の周波数磁場を生成する。次いで、この生成磁場は、受信コイル920内にそれ自体の起電力を誘導し、この起電力により、検出器900が、組立体930の存在または不在を検出し、組立体930の共振周波数を識別することが可能となり、それにより、埋設資産の識別が可能となる。
【0084】
送信および受信コイル910、920、ならびに組立体930のループ710、760を含むコイルが大きくなるほど、検出効果はより深くなる(より多くの磁束が結合する)。しかし、装置900の送信/受信コイル910、920の動作可能なサイズに実用上の限界が存在する。本発明のいくつかの実施形態では、装置の送信コイル910および受信コイル920は、異なるサイズである。異なるサイズは、組立体930により不安定になる磁束の効果を増大させる最適化ルートを提供する一方、検出器900(送信/受信コイル対910、920)の全体サイズを低減する。このことは、(所与のサイズの)共振組立体930の検出可能深さを増大させる一方、検出器900の全体サイズの必要な増加量を低減する。したがって、組立体930のコストは、低減され、検出器900の全体サイズは制限される。いくつかの実施形態では、受信コイル920は、送信コイル910よりも大きい。受信コイルは、いくつかの実施形態では、送信コイルのサイズのほぼ約2倍とすることができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、埋設資産の正体は、共振組立体の複数の共振周波数のみに基づいて特定することができる。例えば、埋設資産の正体は、埋設資産に関する共振周波数情報のデータベースと複数の共振周波数を比較することにより、特定することができる。しかし、本発明のいくつかの実施形態では、埋設資産の識別は、識別される埋設資産の数および可能な周波数検出の分解能に依存し、幾何学的位置情報にも基づく。例えば、共振組立体が複数の共振周波数(説明する例では、15の可能な共振周波数が、共振周波数の105の組合せを提供する)のうちから選択される第1および第2の共振周波数を有する、本発明の一実施形態では、埋設資産の識別は、幾何学的位置情報に部分的に基づく。幾何学的位置情報は、GPS信号などの受信された無線信号から導くことができる。
【0086】
本明細書の説明および特許請求の範囲を通して、用語「備える(comprise)」および「含む(contain)」およびそれらの用語の変形形態、例えば「備えている(comprising)」および「備える(comprises)」は、「限定はされないが、含む」ことを意味し、他の部分、添加物、要素、整数、またはステップを除外することを目的としない(および除外しない)。
【0087】
本明細書の説明および特許請求の範囲を通して、単数形は、文脈が別途要求しなければ、複数形を含む。具体的には、不定冠詞が使用される場合、本明細書は、文脈が別途要求しなければ、複数も単数も企図するものと理解されたい。
【0088】
本発明の特定の態様、実施形態、または例と併せて説明した特徴、整数、特性、複合物、化学的部分、またはグループは、本明細書に説明した他の任意の態様、実施形態、または例と不適合でなければ、それらに適用可能であることを理解されたい。
【図1a】

【図1b】

【図2a】

【図2b】

【図3a】

【図3b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の共振部材(resonant members)(110、410)を含む共振組立体(resonant assembly)(105、305、405、700、750、930)であって、前記第1および第2の共振部材はそれぞれ、電磁場により励磁される(excited)とき、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成され、少なくとも1つの共振部材は、少なくとも1つの容量性要素(capacitive element)(114、720、721、722、770、771、772)を不連続ループ(discontinuous loop)(112、710、760)の自由端(free-ends)間に接続する前記ループを含む、共振組立体。
【請求項2】
少なくとも1つの誘導性要素(inductive element)、および前記ループの前記自由端間に接続される少なくとも2つの容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)を含み、前記組立体は、前記ループが前記電磁場により励磁されるとき、第1および第2の共振周波数で共振するように構成されるようにする、請求項1に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項3】
前記少なくとも2つの容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)の静電容量値、ならびに前記ループおよび少なくとも1つの誘導性要素(715、765)のインダクタンス値は、前記電磁場による前記ループの励磁が前記組立体の第1および第2の共振モードをほぼ等しく励磁する(excites)ように選択される、請求項2に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの誘導性要素(715、765)、および前記ループの前記自由端間に接続される前記少なくとも2つの容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)は、前記第2の共振周波数が前記第1の共振周波数の所定の部分(predetermined portion)となるように構成される、請求項2または3に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの誘導性要素(715、765)および前記少なくとも2つの容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)は、前記組立体が、前記第1の共振周波数で共振するように構成された、前記ループおよび少なくとも1つの容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)により形成された第1の共振回路と、前記第2の共振周波数で共振するように構成された、前記誘導性要素(715、765)および少なくとも1つの容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)により形成された第2の共振回路とを含むように構成される、請求項2から4のいずれか1項に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項6】
前記装置は、前記電磁場により励磁するための1つのループのみを含む、請求項2から5のいずれか1項に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項7】
前記ループは、導電材料の複数のループを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項8】
埋設資産(buried assets)に取り付けるために、包囲体内(enclosure)に配置される、請求項1から7のいずれか1項に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項9】
前記第1の共振周波数は、以下の等式により決定され、
【数1】

ここで、L1は、前記ループのインダクタンスであり、C1は、前記ループの前記自由端に接続される前記少なくとも1つの容量性要素の第1の容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)の静電容量である、請求項1から8のいずれか1項に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項10】
前記第2の共振周波数は、以下の等式により決定され、
【数2】

または
【数3】

ここで、C3は、前記ループの前記自由端に接続される前記少なくとも1つの容量性要素の第2の容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)の静電容量である、請求項9に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項11】
前記共振組立体(105、305、405、700、750、930)は、送信アンテナ(910)および受信アンテナ(920)と近接場結合(near-field coupling))する、請求項1から10のいずれか1項に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)。
【請求項12】
請求項1から11に記載の共振組立体(105、305、405、700、750、930)と、
送信アンテナ(910)と受信アンテナ(920)との間で電磁場の近接場結合を特定し(determine)、前記結合(coupling)に基づいて第1および第2の部材の共振周波数により前記共振組立体(105、305、405、700、750、930)に関する(associated with)埋設資産を少なくとも部分的に識別する(identify)ために、電磁場を生成するように構成された検出器装置(900)とを含む、システム。
【請求項13】
前記検出器装置(900)の前記送信アンテナ(910)および受信アンテナ(920)は、通常は異なるサイズとなる(generally unequally sized)、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記受信アンテナは、前記送信アンテナよりも大幅に大きい(substantially larger)、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記受信アンテナは、前記送信アンテナのサイズのほぼ2倍となる、請求項13または14に記載のシステム。
【請求項16】
埋設資産の正体(identity)を特定する方法であって、
共振組立体(105、305、405、700、750、930)の第1および第2の共振部材を励磁するのに送信アンテナから電磁場を生成するステップであって、前記第1および第2の共振部材はそれぞれ、それぞれの異なる共振周波数で共振するように構成され、少なくとも1つの共振部材は、不連続ループ(112、710、760)の自由端間に少なくとも1つの容量性要素(114、720、721、722、770、771、772)が接続される前記ループを含む、ステップと、
前記電磁場の複数の周波数で受信アンテナへの前記電磁場の近接場結合を特定するステップと、
前記結合の周波数により前記共振組立体(105、305、405、700、750、930)を少なくとも部分的に識別するステップとを含む、方法。
【請求項17】
埋設資産に関する共振周波数情報のデータベースと前記第1および第2の共振周波数を比較するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記埋設資産の位置に関する幾何学的位置(geographic location)情報を特定する(determining)ステップと、前記幾何学的位置情報により前記共振組立体(105、305、405、700、750、930)を少なくとも部分的に識別する(identifying)ステップとをさらに含む、請求項16または17に記載の方法。

【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−513813(P2013−513813A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543908(P2012−543908)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【国際出願番号】PCT/GB2010/052097
【国際公開番号】WO2011/073657
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(500056231)アイシス・イノベーション・リミテッド (17)
【氏名又は名称原語表記】ISIS INNOVATION LIMITED
【Fターム(参考)】