説明

質量分析の機器、装置および方法

本発明は、エアロゾルが試料の溶液から形成される大気圧イオン化源と共に用いる装置を備える。エアロゾルは、中空部材に収容され、溶液中の不揮発性材料と予め分析された試料とによって、イオン化源自体の汚染を低減するためにイオン化源のチャンバから外側に放出される。中空部材は、洗浄と交換とを容易に行うためイオン化源から容易に取り外し可能である。装置を構成するイオン化源と質量スペクトロメータとイオン移動度スペクトロメータとがさらに記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に質量スペクトロメータおよびイオン移動度スペクトロメータと関連付けられているイオン源と共に用いる装置に関係する。
【背景技術】
【0002】
質量スペクトロメータは化合物を同定し定量化するために使用される。質量スペクトロメータは、そのような化合物の分子またはそのような分子の断片から形成されたイオンの質量対電荷比によって化合物を分析する。質量スペクトロメータは、一般に、分析のため化合物のイオンを供給するイオン源を有する。イオン源の一形態は、大気圧イオン化(API)源である。API源は、その名前が示すように、略大気圧でイオンを作成するイオン源である。これらのイオンは、低圧または真空で動作している質量スペクトロメータの実質的に閉鎖されている区域に向けられる。
【0003】
溶液からイオンを生成するため適しているAPI源は、それぞれが溶液からのエアロゾルの形成にかかわる、エレクトロスプレイ源と、大気圧化学イオン化(APCI)源と、大気圧光イオン化(APPI)源とを含む。エレクトロスプレイ源は、溶液が中に導入される入口毛細管と毛細管の出口の下流に配置された対向電極との間に作られた電界を用いてエアロゾルを形成する。この電界は、溶液中に溶解されている試料の少なくとも一部のイオン化も生じさせる。APCIイオン源およびAPPIイオン源は、ネブライザ、通常は同心流空気圧ネブライザを用いてエアロゾルを形成し、エアロゾルに含まれる試料分子をイオン化する付加的な手段をさらに備える。これらの付加的な手段は、コロナ放電(APCI源)または光子のビーム(APPI源)を含み得る。ネブライザはまた、エレクトロスプレイ源が許容可能である最大溶液流量を増加させるためエレクトロスプレイ源で使用され得る。イオン化はまた上述された方法の一部または全部の組み合わせによって行われ得る。
【0004】
溶液の帯電液滴を含むエアロゾルを生成するAPI源は、ほぼ大気圧である気体を格納している領域に作られる。帯電液滴は、溶液中に溶解されている試料の溶媒和イオンの特性を含み得る。液滴および溶媒和イオンは、エアロゾルから、小さいオリフィスまたは毛細管を通って、通常はエアロゾルの中心軸に傾斜したサンプリング軸に沿って、より低い圧力の領域に抜き取られる。より低い圧力の領域に入るイオンの少なくとも一部は、続いて、徐々に圧力が低下している一連の真空チャンバを通って、質量分析器へ送られる。これらの真空チャンバは、通常は、種々のタイプのイオンガイドを備える。これらのイオン源と共に使用される質量分析器は、リニア四重極イオントラップ分析器、四重極イオントラップ分析器、円筒型イオントラップ分析器、Kingdon型イオントラップ分析器、磁気セクタ型分析器、イオンサイクロトロン共鳴型分析器(ICRまたはFTMS分析器)、飛行時間型分析器、または、タンデム(MS/MS)装置で用いるこれらの分析器の組み合わせを含む。APIイオン源は、電界非対称イオン移動度スペクトロメータ(FAIMS)を含むイオン移動度スペクトロメータでも使用され、イオン移動度ステージの他に、従来型の質量フィルタまたは分析器を備える質量スペクトロメータでも使用される。エアロゾル中に存在する帯電液滴は、イオン源の大気圧領域に存在する気体分子との接触によって少なくとも部分的に脱溶媒和され得る。脱溶媒和は、気体流をその領域へ(エアロゾル軸に対して)適切に導くことによって、および/または、毛細管、ネブライザおよび気体流を加熱することによって助けられ得る。改良された脱溶媒和はまた、イオンがイオン源から抜け出て質量分析器に入るときに通るオリフィスの付近で特に、大気圧領域を囲む壁部を加熱することによって行われ得る。ある種の従来のイオン源はまた、オリフィスを通るイオンおよび液滴の移動の方向と逆に加熱気体を流す手段を備える。
【0005】
多くの場合に、APIイオン化源に入れられる溶液は液体クロマトグラフからの溶離液である。一般的に用いられるクロマトグラフ流量は0.1から1.0ml/minであるが、溶液から生成されたエアロゾルのほんの一部分だけがオリフィスを通ってより低い圧力の領域に入る。エアロゾルの残りの部分は利用されない。液体クロマトグラフィのため使用される溶媒(および試料)は有毒である場合があるので、API源の大気圧領域は通常囲まれている。チャンバは、実験室空気中に存在し、分析に妨害を引き起し得る材料からの汚染を低減するためにも役立つ。脱溶媒和気体の一つ以上の流れがチャンバに取り入れられるとき、チャンバは気体および廃棄溶媒が中を通って排出され、安全な放出点へ案内され得る排気ポートが装着されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
液体クロマトグラフィを用いて典型的に分析される試料の大部分は不揮発性であり、利用される溶媒は多くの場合に不揮発性緩衝塩を含む。噴霧の大部分はオリフィスに入らないので、これらの不揮発性成分は大気圧エンクロージャ内の表面に堆積する傾向があり、不揮発性成分は続いてエアロゾルとの接触によってその表面から放出され、その後の分析を妨害する。不揮発性成分は、帯電され、イオンのオリフィスへの輸送に悪影響を与え得る絶縁層をチャンバ内の導電性表面に形成し得る。したがって、性能を維持するために、従来のAPI源の大気圧チャンバは定期的な洗浄を必要とする。
【0007】
発明の目的は、イオン化源の内側の臨界面への材料の堆積が従来のイオン化源より少ないAPIイオン化源と、スペクトロメータと、このようなイオン化源およびスペクトロメータで用いられる装置とを提供することである。発明の別の目的は、従来の設備より容易に洗浄できるAPIイオン化源と、スペクトロメータと、このようなイオン化源およびスペクトロメータで用いられる装置とを提供することである。発明の更なる目的は、APIイオン化源およびスペクトロメータから排気する装置を提供することである。
【0008】
本明細書で使用されているように、「大気圧」はかなりの量の気体の存在下、おそらく、大気圧自体の両側に数百torrの圧力でのイオン源の動作を含む。用語は、このタイプのイオン化源を高真空または中真空の下で動作するイオン化源、たとえば、電子衝突イオン化源または化学イオン化源から区別するため当該技術分野で一般に使用されている。さらに、用語「荷電粒子」は、(上に定義されているように)大気圧で動作するイオン化源において試料からそれぞれ形成される1価荷電および多価荷電イオンと、溶媒和イオンと、付加イオンと、クラスターイオンなど、また試料の分子またはイオン特性を備えた溶媒の帯電液滴も含むように意図されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、イオン化源の内側の臨界面への材料の堆積が容易に取り除かれる、質量分析を実行する装置と機器と方法とを対象にする。一実施形態は、インターフェースハウジングのチャンバに配置される機器を対象にする。インターフェースハウジングは、チャンバを画定する少なくとも1つの壁部を有し、壁部に少なくとも1つの出口ポートおよび少なくとも1つの作用ポートを有する。チャンバは、少なくとも作用部分と出口部分と落下部分または落下した部分とを有するエアロゾルを収容するために使われる。エアロゾルの作用部分は作用ポートによって収容される。エアロゾルの出口部分は作用ポートのそばを流れ、出口ポートによって収容される。エアロゾルの落下した部分または落下部分は、出口ポートまたは作用ポートによって収容されない部分を示し、浮流(suspension)から離れる。
【0010】
機器はデフレクタと支持部材とを備える。デフレクタは、エアロゾル偏向表面と、デフレクタが作用ポートのそばを流れるエアロゾルを出口ポートへ方向付けるため位置付けられた第1の位置と、デフレクタがチャンバから取り外される第2の位置とを有する。支持部材はデフレクタに取り付けられ、デフレクタを第1の位置に取り外し可能に搭載する搭載手段を有する。第2の位置において、支持部材およびデフレクタは、機器に堆積したエアロゾルの落下した部分の除去、または、機器の廃棄を可能にするため、チャンバから取り外される。
【0011】
このようにして、有害および潜在的に有毒である可能性がある物質、溶媒および材料とのユーザの接触は最小限に抑えられる。機器は、使い捨て品として廃棄可能であるか、または、チャンバ壁部を手で拭い取るより簡単に洗浄溶液への浸漬によってエアロゾルの落下部分を洗浄できる。
【0012】
好ましくは、支持部材は、上面、底面および少なくとも1つの縁部面を有する少なくとも1つの平面的な区域を有する。縁部面と底面とのうちの少なくとも一方は、第1の位置にあるデフレクタと共に少なくとも1つの壁部に取り外し可能に搭載されている。第1の位置において、上面は落下したエアロゾルを収集し、上記第2の位置において、支持部材は、上面に堆積した落下したエアロゾルの除去を可能にするためチャンバから取り外される。
【0013】
デフレクタは、気体およびエアロゾルを所定の方向に偏向させるため位置決めされたフォイルである。好ましいフォイルは、通路を有する管状部材である。通路は通路入口および通路出口を有する。通路出口は出口ポートと流体連通し、通路入口は、デフレクタが第1の位置をとるとき、エアロゾルの出口部分を収容する。管状部材は、円形、楕円形、長円形、および、多辺形のようなかなり多数の断面形状を有し得る。
【0014】
一つの好ましい実施形態は、デフレクタがチャンバ内で少なくとも2つの姿勢をとることを可能にするため支持部材に移動可能に取り付けられたデフレクタを特徴とする。このようにして、デフレクタは特有の用途またはチャンバのため最適化することが可能である。
【0015】
好ましいチャンバは底部を有し、支持部材の平面的な区域は、上記第1の位置において、落下したエアロゾルを収集するため底部に隣接している。好ましくは、機器の少なくとも1つの縁部は、落下したエアロゾルを収集するため閉じ込めリッジを有する。
【0016】
一つの好ましい機器は、取り外しのため機器を手で把持すること、または、チャンバ内での位置決めを容易にするため上記デフレクタと支持部材とのうちの少なくとも一方に取り付けられたハンドル手段をさらに備える。ハンドルは、限定されることのない一例として、支持部材の上面から突出するタブまたはノブ、テザ、および、機器を把持するその他の手段を含む複数の形をとり得る。
【0017】
好ましくは、機器は、チャンバ内で循環する気体の流れを方向付けるマニホールドとしての役目を果たす。たとえば、本発明の一実施形態は、作用するエアロゾルが作用ポートに入ることを可能にする開口部または突起部を有する管状部材を特徴とする。
【0018】
機器は、好ましくは、機器が第1の位置にあるとき、重力によって第1の位置に保持されるか、または、支持部材はチャンバの壁部に係合する。本発明の一実施形態は、チャンバの壁部に粘着するための接着剤を有する平面的な部材の底面を特徴とするか、または、チャンバは支持部材を収容するクリップまたはスロットが備え付けられている。
【0019】
本発明の実施形態は、マニホールドとしての機器が、機器が収容されるインターフェースハウジングのより大型の周囲構造体の一部である、装置をさらに備える。インターフェースハウジングは、チャンバを画定する少なくとも1つの壁部を有し、壁部に少なくとも1つの出口ポートおよび少なくとも1つの作用ポートを有する。チャンバは、少なくとも作用部分、出口部分、および、落下部分を有するエアロゾルを収容する。作用部分は作用ポートによって収容される。出口部分は少なくとも1つの作用ポートのそばを流れ、少なくとも1つの出口ポートによって収容される。落下部分は、浮流から離れるエアロゾルの一部を含む。
【0020】
機器は、少なくとも1つのマニホールドをさらに備える。少なくとも1つのマニホールドは、上述されているように、デフレクタおよび支持部材を有する。支持部材は、デフレクタに取り付けられ、デフレクタを第1の位置に取り外し可能に搭載する搭載手段を有する。第2の位置において、上記支持部材および上記デフレクタは、マニホールドに堆積したエアロゾルの落下部分の除去と、マニホールドの洗浄またはマニホールドの廃棄とを可能にするためチャンバから取り外される。
【0021】
発明の一実施形態は、複数のマニホールド機器を順次に収容するように構築され配置されたインターフェースハウジングを特徴とする。複数のマニホールドは、洗浄のステップを回避するため、特殊な動作要求を解決するか、または、使い捨ての性質をもち得る。使い捨てマニホールドは、好ましくは、安価なプラスチック、ファイバーボード、または、それらの組み合わせから作られる。
【0022】
好ましくは、装置は、光イオン化手段、化学イオン化手段、および、エレクトロスプレイイオン化手段よりなる群から選択されたイオン化源をさらに備える。本発明の実施形態は、チャンバが選択された群のそれぞれのための、または、組み合わせのためのマニホールド機器を収容することを可能にする。
【0023】
本発明の装置は、作用ポートと連通した質量スペクトロメータの少なくとも1つの部品をさらに備える。これらの部品は、リニア四重極質量フィルタ、四重極イオントラップ、円筒型イオントラップ、リニアイオントラップ、磁気セクタ型質量分析器、Kingdon型トラップ質量分析器、ICRまたはフーリエ変換質量分析器、および、飛行時間型質量分析器よりなる群から選択される。本発明はまた、上述されているようなイオン化源を有するイオン移動度スペクトロメータまたは電界非対称イオン移動度スペクトロメータ(FAIMS)、または、上述されているようにイオン移動度スペクトロメータおよび少なくとも1台の質量分析器を両方ともに備える質量スペクトロメータをさらに備える。
【0024】
本発明のさらなる実施形態はインターフェースハウジングを取り扱う方法を特徴とする。インターフェースハウジングは、チャンバを画定する少なくとも1つの壁部を有し、壁部に少なくとも1つの出口ポートおよび少なくとも1つの作用ポートを有する。チャンバは、少なくとも作用部分と出口部分と落下部分とを有するエアロゾルを収容する。作用部分は作用ポートによって収容される。出口部分は作用ポートのそばを流れ、出口ポートによって収容される。落下部分は、浮流から離れる上記エアロゾルの一部を含む。インターフェースハウジングは、開放位置および閉鎖位置を有し、チャンバにアクセスするドア手段をさらに有する。方法は、ドア手段を開放位置に置き、存在する場合、マニホールドを取り外し、デフレクタおよび支持部材を有するマニホールドを挿入するステップを備える。デフレクタは、エアロゾル偏向表面を有し、第1の位置において、デフレクタは、作用ポートのそばを流れるエアロゾルを出口ポートへ方向付けるため位置決めされている。第2の位置において、デフレクタはチャンバから取り外される。支持部材はデフレクタに取り付けられ、デフレクタを第1の位置に取り外し可能に搭載する搭載手段を有する。第2の位置において、支持部材およびデフレクタは、マニホールドに堆積したエアロゾルの上記落下した部分の除去を可能にするためチャンバから取り外されるか、または、廃棄される。方法は、デフレクタと共に新たに洗浄された支持部材、または、新しい支持部材およびデフレクタを第1の位置に取り外し可能に搭載するステップを備える。
【0025】
これらの特徴およびその他の特徴と利点とは、図面を参照し、以下の詳細な説明を読んだときに当業者に明白である。
【0026】
本発明の実施形態が以下に図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるエアロゾルを収容する装置の実施形態の図である。
【図2】本発明による質量スペクトロメータおよびイオン化源の図である。
【図3】図2に示されたイオン化源の部分詳細図である。
【図4】中空部材の第1の実施形態を有する本発明によるイオン源の部分図である。
【図5】中空部材の第2の実施形態を有する本発明によるイオン源の部分図である。
【図6】本発明による中空部材の第3の実施形態を有する本発明によるイオン源の部分図である。
【図7】本発明による代替的な装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、質量スペクトロメータのインターフェースハウジングにおいてエアロゾルの落下部分を取り除くマニホールドの形をした機器を対象にする好ましい実施形態に関して詳細に説明される。当業者は、本発明が修正、変更されることが可能であり、その他の用途において同様に有用性があることを認める。
【0029】
最初に図1を参照すると、全体的に数字1によって指定され、本発明の特徴を具現化する機器が示されている。マニホールドとしての機器1は、この詳細な説明において、機器またはマニホールド1と呼ばれる。機器1は、2つの主要な要素、すなわち、支持部材5およびデフレクタ2を有する。機器は、硬質もしくは半硬質プラスチック、金属、ファイバーボード、または、これらの組み合わせのどれでも作ることができる。
【0030】
デフレクタ2は、後述されるインターフェースハウジング内で循環するエアロゾルの少なくとも一部を出口ポートの方へ向けるエアフォイルである。デフレクタ2は、気体の流れを方向付ける1つ以上の湾曲または平面的な表面を備え得る。図示されているように、デフレクタ2は、図2において最もよくわかるように、入口3および出口4を有する通路53を画定する円筒型の形状である。本明細書は、デフレクタおよび円筒型部材を同じ参照符号2で参照する。
【0031】
ここで再び図1に戻ると、デフレクタ2は、支持部材5に装着されるか、または、一つの単一構造体として支持部材5と共に成形される。中空部材2の入口3は、その目的が後述される切り取り部9を備える。本発明の一実施形態は、支持部材5に回転自在に装着されている形をした調整手段(図示せず)、または、デフレクタ2の位置および切り取り部9の位置が最適化されることを可能にするため当該技術分野で知られている方法で長手に沿って屈曲継手を有するデフレクタ2を特徴とする。切り取り部9はまた、円筒部材2に開口部(図示せず)を備え得る。
【0032】
支持部材5はほぼ平面的であり、底面50と、上面52と、第1の縁部7aおよび7bと、第2の縁部8aおよび8bとを有する。板部材5の第2の縁部8aおよび8bは、(後述されるように)イオン化源における支持部材5の位置決めと、落下するエアロゾルの収集を容易にするため、図示されているように湾曲している。ラグまたはタブ6は、機器1の保持面またはハンドルを設けるため上面52から上向きに突出する。付加的または代替的に、ラグまたはタブ6は、機器2の取り扱い、または、インターフェースハウジングからの機器2の取り外しを容易にするため、テザまたはノブ(図示せず)を備え得る。
【0033】
図2は、全体的に数字11によって指定された質量スペクトロメータを示している。質量スペクトロメータは、機器1が第1の位置に設置されたチャンバ23を有し、大気圧イオン化源10の形をしたインターフェースハウジングを有する。エアロゾル12は、毛細管15に入れられた試料の溶液からネブライザ14によって生成され、そのため液滴はエアロゾル軸13に沿って進む。サンプリングハウジング16および入口ハウジング17(本実施形態では、両方ともに中空錐体である)はそれぞれ、それぞれの頂点におけるオリフィスのように、真空チャンバ19に入る少なくとも1つの作用ポート55aおよび55bを備える。気体は、イオン化源の大気圧領域から、作用ポート55aおよび55bを介して、ハウジング16および17に流れる。ハウジング17のオリフィスはハウジング16のオリフィスより小型であり、機械式真空ポンプ20によって真空チャンバ19内の圧力が1から10torrに維持されることを可能にするように気体の流れを制限するために役立つ。より詳細に後述されるように、少なくとも一部の荷電粒子は、エアロゾル12から、サンプリング軸18に沿って、ハウジング16および17の作用ポート55aおよび55bを介して、続いて、第3のオリフィス21を介して、質量分析器22に入る。
【0034】
エアロゾル12は、壁部24によって境界を区切られたチャンバ23を有するインターフェースハウジング10の内側で生成される。チャンバ23は、典型的に、(前述されたように)大気圧で、気体入口25を介して取り入れられ得る不活性気体(たとえば、窒素)を含む。エレクトロスプレイイオン化源の場合、毛細管15に取り入れられた試料溶液は、毛細管15とサンプリングハウジング16および/または対向電極(図示せず)との間の電位差を維持し、それによって、エアロゾル12を生成することにより、チャンバ23の中へ噴霧され得る。この知られているエレクトロスプレイ工程は、試料のイオン特性を備え得るエアロゾル中に荷電粒子および/または液滴を作る。前述されたように、これらの荷電粒子の少なくとも一部は、その後、サンプリング軸18に沿って進み、質量分析される。
【0035】
大気圧化学イオン化(APCI)源の場合、荷電粒子は、壁部24と、壁部24における絶縁体27中に支持されたコロナ電極26との間の適当な電位差の印加によって生成されたコロナ放電によってエアロゾルから作られ得る。このようなイオン化源では、エアロゾル12は、霧状の気体(たとえば、窒素)が、毛細管15を取り囲み、毛細管15と同心である管28を介して取り入れられる、同心流空気圧ネブライザでもよいネブライザ14によって生成される。このようなネブライザはまた、エレクトロスプレイイオン源において、イオン源が許容できる最大溶液流量を増加させるため有利に用いられ得る。好ましくは、霧状の気体とネブライザ14の部品は加熱される。
【0036】
発明による大気圧光イオン化(APPI)源およびスペクトロメータは、ネブライザ14を有するが、コロナ電極26が省かれた図2に示されているような装置を備え得る。そうではなく、イオン化は、代わりに、エアロゾルに衝突するように方向付けられたUVランプまたはレーザ(図示せず)からの光子のビームによって行われる。
【0037】
サンプリングハウジング16に入る荷電粒子の脱溶媒和を助けるため、サンプリングハウジングと入口ハウジング17は両方ともに加熱され得る。加熱された脱溶媒和気体(「コーンガス」として知られていることがある)もまた、サンプリングハウジング16の頂点におけるオリフィスからエンクロージャ23へ流れ出るように、気体入口29からハウジング間の空間に取り入れられ得る。従来のイオン化源と同様に、ハウジング16および17は両方ともに、頂点に形成されたオリフィスが付いている中空錐体を備え得る。エアロゾルの脱溶媒和は、1個以上の入口25および29を介して取り入れられた気体の流れによって助けられ得る(入口29は毛細管15および霧状気体入口28を取り囲む)。
【0038】
次に図3を参照すると、チャンバ23の壁部24は、ヒンジ31によって壁部24に装着されたアクセスドア30を有する閉鎖した箱形の構造体を備え得る。アクセスドア30は、ハンドルキャッチ32によって閉じられたときにしっかり閉められる。壁部24の凹部に嵌め込まれたシール33は、ドア30が閉じているときにチャンバ23を密閉し得る。当業者は、ドア30が、ドア30が取り外されることを可能にするどのような手段によって壁部24に固定されてもよいことを認める。限定されることのない一例として、ドア30は、ネジとボルト、クリップ、クランプ、および、ピンを用いて固定することが可能である。
【0039】
壁部24は、サンプリングハウジング16および入口ハウジング17を収容するアパーチャ34を備える。質量スペクトロメータに組み付けられるとき、真空チャンバ19のハウジングは壁部24の面35に当接する。壁部24の面36は、ネブライザ14および入口毛細管15を備える組立体が嵌め込まれる別のアパーチャ37を備える。
【0040】
使用中に、エアロゾル12の少なくとも一部を収容するため、図1の機器1は、図2に示されているように、チャンバ23の内側に配置される。装置1が洗浄または交換のため容易に取り外されることを可能にするため、図2に示されているように、板部材5は、縁部7aおよび7bと8aおよび8bとが壁部24の垂直部と接触した状態で壁部24の下側面38に載置し得る。この載置は、重力の作用によってチャンバ23内の所定の位置に維持されている機器の適切な配置を確実にする。代替案では、チャンバ23は、支持部材5を収容するクリップまたはスロット(図示せず)が備え付けられる。あるいは、さらなる代替案では、支持部材5の底面50は、機器1が壁部24に取り付けられることを可能にするため粘着性ストリップ(図示せず)を有する。
【0041】
上向きに突出する縁部8aおよび8bは、落下するエアロゾルを収集するためにさらに役立つ。
【0042】
チャンバ23内の所定の位置にあるとき、支持部材5は、ラグ6がドア30に隣接するように向きを合わされており、そのためドア30が開いているときに支持部材の取り外しを助けるためにハンドルを提供する。
【0043】
図2に戻ると、支持部材5が第1の位置にあるとき、デフレクタ2は、デフレクタの入口3においてエアロゾル12を収容し、それによって、多数の液滴が壁部24とチャンバ23内のその他の部品とに接触することを防止する。上述されているように、不揮発性塩と前に流された試料がこれらの表面に堆積する場合、イオン源性能は悪くなり得る。
【0044】
図2に示された実施形態において、デフレクタ2は、管軸40を有する通路53を有する。デフレクタ2は、機器1がチャンバ23内に位置しているときに、管軸40がエアロゾル軸13とほぼ位置合わせされるように、支持部材5に装着されている。この配置は、エアロゾル12中の最大の量の材料が通路53に入ることを確実にする。さらに、エアロゾル軸13は図2に示されたイオン源においてサンプリング軸18と垂直でないため、管軸40は支持部材5と垂直でない。好都合にはサンプリング軸18は、チャンバ23および真空チャンバ19の構築を容易にするため、壁部24の下側面の平面と平行である。しかしながら、管軸40と支持部材5との間の角度は、エアロゾル軸13とサンプリング軸18との間の角度の値がどうであろうとも、管軸40のエアロゾル軸13とのおおよその位置合わせを確実にするために必要とされるどのような値でもよいことが理解される。多数の従来のイオン源において、その角度は約90°であることに留意されたい。
【0045】
サンプリング軸18に沿って進む荷電粒子は遮られることなくサンプリングハウジング16および入口ハウジング17へ移動しなければならない。この移動を容易にするため、デフレクタ2の入口3は、機器1がチャンバ23内で第1の位置にあるときにサンプリング軸18と位置合わせされる切り取り部9を備える。この位置合わせは、入口3におけるエアロゾルの最大収容を維持した状態で、荷電粒子の遮られることのない通過を可能にする。
【0046】
図4に示されている別の実施形態では、デフレクタ2の入口3は、図2の実施形態よりネブライザ14の近くに延在している。したがって、デフレクタ2のアパーチャ41が設けられ、サンプリング軸18と位置合わせされている。
【0047】
図5は、デフレクタ2がより短く、エアロゾル軸13とサンプリング軸18が交差することなく終端している別の実施形態を示している。この場合、デフレクタ2にアパーチャまたは切り取り部は要求されない。
【0048】
図1から図5に示された実施形態は、円筒型の形をしたデフレクタ2を備えるが、円筒型の形は決して必須でないことが理解される。たとえば、楕円形、長方形、正方形、または、あらゆるその他の多角形の断面のデフレクタを代わりに使用してもよい。
【0049】
図2の質量スペクトロメータおよびイオン化源において、デフレクタ2の出口4は、機器1がチャンバ23内に設置されているとき、壁部24の下側面において出口ポート39に隣接して位置している。このことは、入口3を通ってデフレクタ2に入るエアロゾル12中の材料が出口ポート39を介してチャンバの外側の点へ排出されることを確実にする。排出管(図示せず)が、排出された材料を任意の適当な廃棄点へ運ぶために出口ポート39に装着されてもよい。
【0050】
図6は、デフレクタ2が凹型遮蔽板42を備える別の実施形態を示している。チャンバ23内で所定の位置にあるとき、遮蔽板42は、エアロゾル12の一部分の周りだけに延在し、それによってサンプリング軸18を遮ることを防止する。
【0051】
デフレクタ2をチャンバ23内に取り外し可能に設置するその他の手段が使用され得る。たとえば、取り外し可能に設置する手段は、壁部24内のスロット43(図3)に係合する支持部材を備えてもよく、または、突起部またはペグが板部材を支持するため壁部24に設けられ得る。その他の実施形態では、取り外し可能に設置する手段は、曲がりのある管状デフレクタ45を位置付けるブラケット44(図7)を備え得る。このようなデフレクタ45の出口46は、図7に示されていないが、垂直壁部に所定の位置をとる壁部内の出口ポート39と位置合わせをするため図示されているように切断され得る。ブラケット44は、何れかの適当な方法で、たとえば、溶接、ネジ、ドエル、ラグまたはスロットによって、支持部材5に位置付けられ得る。このような配置は、図2に示された重力の作用によって単純な設置を妨げる姿勢をとるイオン源で使用するため適し得る。
【0052】
本発明のさらなる実施形態はインターフェースハウジング23を取り扱う方法を対象にする。今度は図2を参照すると、インターフェースハウジング10は、チャンバ23を画定し、壁部24に少なくとも1つの出口ポート39およびハウジング17の少なくとも1つの作用ポート55を有する少なくとも1つの壁部24を有する。チャンバは、少なくとも作用部分と出口部分と落下部分とを有するエアロゾルを収容する。作用部分は作用ポート55によって収容される。出口部分は作用ポート55のそばを流れ、出口ポート39によって収容される。落下部分は、チャンバ23内で浮流から離れる上記エアロゾルの一部を含む。インターフェースハウジング10は、開放位置および閉鎖位置を有し、チャンバにアクセスするドア30の形をしたドア手段をさらに有する。方法は、ドア手段30を開放位置に置き、存在する場合、マニホールド1を取り外し、デフレクタ2および支持部材5を有するマニホールド1を挿入するステップを備える。デフレクタ2は、エアロゾル偏向表面を有し、第1の位置において、デフレクタ2は、作用ポート55aおよび55bのそばを流れるエアロゾルを出口ポートへ方向付けるため位置決めされている。第2の位置において、デフレクタ2はチャンバ23から取り外される。支持部材5はデフレクタ2に取り付けられ、デフレクタを第1の位置に取り外し可能に搭載する搭載手段を有する。第2の位置において、支持部材5およびデフレクタ2は、マニホールド1に堆積したエアロゾルの上記落下した部分の除去を可能にするためチャンバ23から取り外されるか、または、廃棄される。方法は、デフレクタ2と共に新たに洗浄された支持部材5、または、新しい支持部材5およびデフレクタ2を第1の位置に取り外し可能に搭載するステップを備える。
【0053】
このように、本発明の実施形態は、発明は修正および変更が可能であるという理解の下で、好ましい実施形態に関して説明されている。したがって、発明は、本明細書中に記載された明確な詳細に限定されるべきではなく、特許請求の範囲に記載された主旨とその均等物とを含むべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターフェースハウジングがチャンバを画定する少なくとも1つの壁部を有し、前記壁部に少なくとも1つの出口ポートおよび少なくとも1つの作用ポートを有し、前記チャンバが少なくとも作用部分と出口部分と落下部分とを有するエアロゾルを収容するために使われ、前記作用部分が前記少なくとも1つの作用ポートによって収容され、前記出口部分が前記作用ポートのそばを流れ、前記出口ポートによって収容され、前記落下部分が浮流から離れる前記エアロゾルの部分を含む、前記インターフェースハウジングの前記チャンバに配置される機器であって、
a.エアロゾル偏向表面を有し、第1の位置において、前記作用ポートのそばを流れるエアロゾルを前記出口ポートへ方向付けるため位置付けられ、第2の位置において前記チャンバから取り外されるデフレクタと、
b.前記デフレクタに取り付けられ、前記デフレクタを前記第1の位置に取り外し可能に搭載する搭載手段を有し、前記第2の位置において前記機器に堆積したエアロゾルの前記落下した部分の除去を可能にするため前記チャンバから前記デフレクタと共に取り外される支持部材とを備える、機器。
【請求項2】
前記支持部材が、上面、底面および少なくとも1つの縁部面を有する少なくとも1つの平面的な区域を有し、前記少なくとも1つの縁部面および底面が前記第1の位置にある前記デフレクタと共に前記少なくとも1つの壁部に取り外し可能に搭載され、前記上面が落下したエアロゾルを収集し、前記第2の位置において前記支持部材が前記上面に堆積した落下したエアロゾルの除去を可能にするため前記チャンバから取り外される、請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記デフレクタが通路を有する管状部材であり、前記通路が通路入口および通路出口を有し、前記通路出口が前記出口ポートと流体連通し、前記デフレクタが前記第1の位置をとるとき、前記通路入口が前記エアロゾルを収容する、請求項1に記載の機器。
【請求項4】
前記管状部材が、円形、楕円形、長円形、および、多辺形よりなる群から選択された断面形状を有する、請求項3に記載の機器。
【請求項5】
前記デフレクタが前記チャンバ内で少なくとも2つの姿勢をとることを可能にするため、前記デフレクタが前記支持部材に移動可能に取り付けられている、請求項1に記載の機器。
【請求項6】
前記チャンバが底部を有し、前記支持部材が前記第1の位置において落下したエアロゾルを収集するため前記底部に隣接した前記平面的な区域を有する、請求項1に記載の機器。
【請求項7】
前記少なくとも1つの縁部が落下したエアロゾルを収集するため閉じ込めリッジを有する、請求項6に記載の機器。
【請求項8】
前記機器を手で把持することを容易にするため、前記デフレクタと支持部材とのうちの少なくとも一方に取り付けられたハンドル手段をさらに備える、請求項1に記載の機器。
【請求項9】
前記管状部材が、作用エアロゾルが前記作用ポートに入ることを可能にするため開口部を有する、請求項3に記載の機器。
【請求項10】
前記管状部材が前記作用ポートの上に延在する突起部を有する、請求項3に記載の機器。
【請求項11】
前記支持部材が重力によって前記第1の位置に保持されている、請求項1に記載の機器。
【請求項12】
前記支持部材が前記第1の位置において前記チャンバの前記壁部に係合している、請求項1に記載の機器。
【請求項13】
エアロゾルを収容する機器であって、
a.チャンバを画定する少なくとも1つの壁部を有し、前記壁部に少なくとも1つの出口ポートおよび少なくとも1つの作用ポートを有し、前記チャンバが少なくとも作用部分と出口部分と落下部分とを有するエアロゾルを収容するために使われ、前記作用部分が前記少なくとも1つの作用ポートによって収容され、前記出口部分が前記少なくとも1つの作用ポートのそばを流れ、前記少なくとも1つの出口ポートによって収容され、前記落下した部分の流れが浮流から離れる前記エアロゾルの一部を含む、インターフェースハウジングと、
b.デフレクタおよび支持部材を有し、1つずつが第1の位置および第2の位置を有し、前記第1の位置において前記チャンバ内にあり、前記第2の位置において前記チャンバから取り外され、前記デフレクタがエアロゾル偏向表面を有し、前記第1の位置において前記デフレクタが前記作用ポートのそばを流れるエアロゾルを前記出口ポートへ方向付けるため位置付けられ、前記支持部材が前記デフレクタに取り付けられ、前記デフレクタを前記第1の位置に取り外し可能に搭載する搭載手段を有し、前記第2の位置において前記支持手段および前記デフレクタが前記機器に堆積したエアロゾルの前記落下した部分の除去を可能にするため前記チャンバから取り外される、少なくとも1つのマニホールドとを備える、機器。
【請求項14】
前記インターフェースハウジングが複数のマニホールドを順次に収容するように構築され配置されている、請求項13に記載の機器。
【請求項15】
前記マニホールドが使い捨て可能である、請求項14に記載の機器。
【請求項16】
前記支持部材が、上面、底面、および、少なくとも1つの縁部面を有する少なくとも1つの平面的な区域を有し、前記縁部面および底面のうちの少なくとも一方が前記第1の位置において前記デフレクタと共に前記少なくとも1つの壁部に取り外し可能に搭載され、前記上面が落下したエアロゾルを収集し、前記第2の位置において前記支持部材が前記上面に堆積した落下したエアロゾルの除去を可能にするため前記チャンバから取り外される、請求項13に記載の機器。
【請求項17】
前記デフレクタが通路を有する管状部材であり、前記通路が通路入口および通路出口を有し、前記通路出口が前記出口ポートと流体連通し、前記デフレクタが前記第1の位置をとるとき、前記通路入口が前記エアロゾルを収容する、請求項13に記載の機器。
【請求項18】
前記管状部材が、円形、楕円形、長円形、および、多辺形よりなる群から選択された断面形状を有する、請求項13に記載の機器。
【請求項19】
前記デフレクタが前記チャンバ内で少なくとも2つの姿勢をとることを可能にするため、前記デフレクタが前記支持部材に移動可能に取り付けられている、請求項13に記載の機器。
【請求項20】
前記チャンバが底部を有し、前記支持部材が前記第1の位置において落下したエアロゾルを収集するため前記底部に隣接した前記平面的な区域を有する、請求項13に記載の機器。
【請求項21】
前記少なくとも1つの縁部が落下したエアロゾルを収集するため閉じ込めリッジを有する、請求項21に記載の機器。
【請求項22】
前記機器を手で把持することを容易にするため、前記デフレクタと支持部材とのうちの少なくとも一方に取り付けられたハンドル手段をさらに備える、請求項13に記載の機器。
【請求項23】
前記管状部材が、作用エアロゾルが前記作用ポートに入ることを可能にするため開口部を有する、請求項13に記載の機器。
【請求項24】
前記管状部材が前記作用ポートの上に延在する突起部を有する、請求項13に記載の機器。
【請求項25】
前記支持部材が前記第1の位置において前記チャンバの前記壁部に係合している、請求項13に記載の機器。
【請求項26】
光イオン化手段、化学イオン化手段、および、エレクトロスプレイイオン化手段よりなる群から選択されたイオン化源をさらに備える、請求項13に記載の機器。
【請求項27】
リニア四重極質量フィルタ、四重極イオントラップ、円筒型イオントラップ、リニアイオントラップ、磁気セクタ型質量分析器、Kingdon型トラップ質量分析器、ICR質量分析器、フーリエ変換質量分析器、および、飛行時間型質量分析器よりなる群から選択された、作用ポートと連通した質量スペクトロメータの少なくとも1つの部品をさらに備える、請求項13に記載の機器。
【請求項28】
インターフェースハウジングが、チャンバを画定する少なくとも1つの壁部を有し、前記壁部に少なくとも1つの出口ポートおよび少なくとも1つの作用ポートを有し、前記チャンバが少なくとも作用部分と出口部分と落下部分とを有するエアロゾルを収容するために使われ、前記作用部分が少なくとも1つの前記作用ポートによって収容され、前記出口部分が前記作用ポートのそばを流れ、前記出口ポートによって収容され、前記落下した部分の流れが浮流から離れる前記エアロゾルの一部を含み、前記インターフェースハウジングが開放位置および閉鎖位置を有するドア手段を有する、前記インターフェースハウジングを取り扱う方法であって、
前記ドア手段を開放位置に置き、存在する場合、マニホールドを取り外し、デフレクタおよび支持部材を有し、前記デフレクタがエアロゾル偏向表面を有し、第1の位置において前記デフレクタが前記作用ポートのそばを流れるエアロゾルを前記出口ポートへ方向付けるため位置決めされ、第2の位置において前記デフレクタが前記チャンバから取り外され、前記支持部材が前記デフレクタに取り付けられ、前記デフレクタを前記第1の位置に取り外し可能に搭載する搭載手段を有し、前記第2の位置において前記支持部材および前記デフレクタが前記機器に堆積したエアロゾルの前記落下した部分の除去を可能にするため前記チャンバから取り外される、マニホールドを挿入するステップと、
前記デフレクタと共に前記支持部材を前期第1の位置に取り外し可能に搭載するステップとを備える、方法。
【請求項29】
取り外されたマニホールドを洗浄するステップと前記マニホールドを廃棄するステップとのうちの少なくとも一方のステップをさらに備える、請求項28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−524178(P2010−524178A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−502189(P2010−502189)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/057505
【国際公開番号】WO2008/124264
【国際公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(509131764)ウオーターズ・テクノロジーズ・コーポレイシヨン (46)
【Fターム(参考)】