説明

赤外線サーモグラフィの制御システム及び制御方法

【課題】赤外線サーモグラフィの制御システム及び制御方法を提供する。
【解決手段】赤外線サーモグラフィ2の制御システムはクライアント側と通信ネットワークを介してクライアント側に接続されるとともに、赤外線テスト及び/または監視を行うべき場所に取り付けられ、監視ターゲットの赤外線サーモグラム映像及び赤外線サーモグラムに含まれたポイントの温度データを提供するためのサーバー側としての赤外線サーモグラフィとを含み、クライアント側が赤外線サーモグラフィから離れた位置に設置され、赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロール操作を提供し、監視作業員またはユーザに、携帯電話1を利用した赤外線サーモグラフィに対するリモート監視及び操作を行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線サーモグラフィの応用分野に関し、特に、携帯電話を用いた赤外線サーモグラフィの制御システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
赤外線サーモグラフィは、赤外線イメージング機能と温度計測機能に優れているため、工業または民用の生産、組立て及び計測などの分野において幅広く適用されている。赤外線サーモグラフィは、赤外線センシング技術に基づいて物体の赤外線サーモグラムを撮影したり、物体の位置及び動作状態などを検出したりなどして、被撮影物体の構造、動作及び状態に関する赤外線アナログ信号とデジタル信号を取得することができる。
【0003】
通常、赤外線サーモグラフィを利用して検出や監視を行うときには、専門の作業員が現場監視や現場操作することが必要になるが、人間が現場で赤外線サーモグラフィの監視や操作を直接行うのに適しない場合もある。例えば、製品生産工場や実験室の場合、サーモグラフィの取り付け場所の温度が非常に高いか非常に低く、また、一部の区間や時間帯において高強度の放射能や毒性汚染などが起こるような極端に悪い環境条件になりうるため、人間が入り込むことや長時間の作業に適しない。また、赤外線サーモグラフィが高すぎ、低すぎまたは狭すぎの場所に取り付けられる場合があるため、ユーザが作業位置に入り込むことやその場所での作業に不便である。また、家庭や商用に適用される場合、赤外線サーモグラフィを利用した環境監視または施設監視を長年にわたって行う場合が多く、このような場合には、ユーザが常にその現場にいられないため、一旦異常や緊急事態が起こったとしても、ユーザがその場にいないと、直ちに通報や処置ができないため、深刻な結果を招きやすくなる。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、監視作業員またはユーザが携帯電話を用いて赤外線サーモグラフィに対するリモート監視及び操作を行うための赤外線サーモグラフィの制御システム及び制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
さらに、本発明は、クライアント側としての携帯電話のユーザが携帯電話のディスプレー上でサーバー側(赤外線サーモグラフィ)からの画像画面をいつでも閲覧できるとともに、必要に応じて当該画像画面を解析処理することができ、また、携帯電話と赤外線サーモグラフィとの間で音声信号を共有することができるため、ユーザが別の場所にいても、現場状况を適時に把握できるので、異常故障を適時に処置することができるようにすることを、その目的とする。
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するために、クライアント側と、通信ネットワーク(例えばWiFiまたはBluetooth(登録商標))を介して前記クライアント側に接続されるとともに、赤外線テスト及び/または監視を行うべき場所に取り付けられ、監視さーゲットの赤外線サーモグラム映像と前記赤外線サーモグラムに含まれた各ポイントの温度データを提供する、サーバー側としての赤外線サーモグラフィとを含み、前記クライアント側は、前記赤外線サーモグラフィから離れた位置に設置され、前記赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロール操作を提供する赤外線サーモグラフィの制御システムを提供する。
【0007】
本発明に係る実施例において、前記クライアント側は携帯電話であり、前記赤外線サーモグラフィに対する前記リモートコントロール操作は、前記赤外線サーモグラフィのカメラの方向変化及び位置移動、傾斜角度及び回転角度の変化、並びに画像の撮影動作を制御することと、前記赤外線サーモグラフィにより撮影された赤外線サーモグラム映像に対して画像キャプチャ、伝送及び携帯電話のディスプレーへの表示を行うことと、前記携帯電話からの音声情報を前記赤外線サーモグラフィに送信して記録及び/または再生を行うとともに、前記赤外線サーモグラフィからの音声情報を前記携帯電話に送信して記録及び/または再生を行うこととを含む。
【0008】
本発明に係る実施例において、前記携帯電話は、制御コマンドを生成して送信するためのキーボードと、前記赤外線サーモグラフィから送信された赤外線サーモグラムのデータ信号の受信、温度情報の抽出及びイメージ閲覧のための画像ブラウザーの作成を行うための画像解析・処理モジュールと、前記携帯電話により生成されたリアルタイム音声データまたは格納された音声データを前記赤外線サーモグラフィに送信するとともに、前記赤外線サーモグラフィからの音声データを受信して記録及び/または再生を行う音声記録/再生モジュールと、前記キーボードと前記画像解析・処理モジュールと前記音声記録/再生モジュールとのそれぞれに接続され、前記赤外線サーモグラフィへ信号を送信、及び/または、前記赤外線サーモグラフィから信号を受信するための携帯電話通信インターフェースと、前記画像解析・処理モジュールにより生成された画像とデータ情報を表示するためのディスプレーとを含み、前記赤外線サーモグラフィへ送信される信号または前記赤外線サーモグラフィからの信号は、制御コマンド信号と、音声データ信号と、画像データ信号とを含む。
【0009】
本発明に係る実施例において、前記赤外線サーモグラフィは組み込みプラットフォームとカメラとを含み、前記組み込みプラットフォームには、前記携帯電話からの制御コマンドを受信及び識別し、受信及び識別された制御コマンドを、動作制御、画像キャプチャ及び音声記録/再生のそれぞれに対応する操作指令に変換するための制御モジュールと、前記カメラにより撮影された赤外線サーモグラム映像に対し画像キャプチャ、バッファリング及び送信を行うための画像キャプチャ・バッファリングモジュールと、前記携帯電話からの音声データを受信して格納するとともに、前記携帯電話に前記赤外線サーモグラフィにより生成された音声データを送信する音声読み書きモジュールと、前記制御モジュールと前記画像キャプチャ・バッファリングモジュールと前記音声読み書きモジュールとのそれぞれに接続され、前記携帯電話へ信号を送信、及び/または、前記携帯電話から信号を受信するためのサーモグラフィ通信インターフェースとが設けられ、前記携帯電話へ送信される信号または前記携帯電話からの信号は、制御コマンド信号と、音声データ信号と、画像データ信号とを含む。
【0010】
本発明は、上記の目的を達成するために、前記赤外線サーモグラフィから離れた位置に設置されたクライアント側により、前記赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロール操作を提供するステップと、赤外線テスト及び/または監視を行うべき場所に取り付けられた赤外線サーモグラフィにより、監視ターゲットの赤外線サーモグラム映像と前記赤外線サーモグラムに含まれたポイントの温度データを提供するステップを含む赤外線サーモグラフィの制御方法を提供する。
【0011】
本発明に係る実施例において、前記クライアント側は携帯電話であり、前記赤外線サーモグラフィに対する前記リモートコントロール操作は、前記赤外線サーモグラフィのカメラの方向変化及び位置移動、傾斜角度及び回転角度の変化、並びに画像の撮影動作を制御するステップと、前記赤外線サーモグラフィにより撮影された赤外線サーモグラム映像に対して画像キャプチャ、バッファリング、解析及び伝送を行い、携帯電話のディスプレーに表示するステップと、前記携帯電話からの音声情報を前記赤外線サーモグラフィに送信して記録及び/または再生を行うとともに、前記赤外線サーモグラフィからの音声情報を前記携帯電話に送信して記録及び/または再生を行うステップとを含む。
【0012】
本発明に係る実施例において、前記リモートコントロール操作は、さらに、前記携帯電話と前記赤外線サーモグラフィのそれぞれに設置された携帯電話通信インターフェースとサーモグラフィ通信インターフェースにより、前記携帯電話と前記赤外線サーモグラフィとの間において、両者の間で伝送される制御コマンド信号、音声データ信号及び画像データ信号を含む信号の信号通信を実現するステップを含む。
【0013】
本発明に係る実施例において、前記携帯電話通信インターフェースと前記サーモグラフィ通信インターフェースとの間では、ブルートゥース通信プロトコルに従って無線通信を行う。
【0014】
本発明に係る実施例において、前記携帯電話通信インターフェースと前記サーモグラフィ通信インターフェースとの間では、WiFiに基づくLAN(Local Area Network)通信プロトコルに従って通信を行い、前記携帯電話及び赤外線サーモグラフィはAP接入方式でインターネットに接続するか、または、携帯電話はAP接入方式でインターネットに接続し、赤外線サーモグラフィは自分自身のネットワークデータインターフェースを介して直接インターネットに接続する。
【0015】
本発明に係る実施例において、前記携帯電話通信インターフェースと前記サーモグラフィ通信インターフェースとの間では、WiFiに基づくad-hocネットワーク通信プロトコルに従って無線通信を行う。
【0016】
本発明は、監視用赤外線サーモグラフィとユーザにより常に携帯される携帯電話に対して一連のハードウェア及びソフトウェアの改良を行うことで、赤外線サーモグラフィと携帯電話との間でのデータ通信を実現でき、人間が赤外線サーモグラフィの監視場所に入り込むことや当該場所での長時間の作業に無理がある場合、ユーザは別の場所で携帯電話を用いて赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロールを行うことができる。
【0017】
ユーザは、赤外線サーモグラフィの組み込みプラットフォーム及びカメラの各種動作に対してリモートコントロールを行うとともに、ブルートゥース通信またはWiFi通信などの方式を利用して、携帯電話と赤外線サーモグラフィとの間で画像及び音声信号のやり取り及び共有を実現できるため、携帯電話のディスプレーおいて赤外線サーモグラフィからの画像画面及び温度データのキャプチャ及び再生を実現するか、又は、赤外線サーモグラフィと携帯電話との間で音声信号の双方向のやり取り及び共有を実現することができるので、現場にいないユーザが適時に現場状况を把握し適時に処置することが非常に容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る赤外線サーモグラフィ制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る携帯電話の機能を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る赤外線サーモグラフィの機能を示すブロック図である。
【図4A】本発明に係る携帯電話と赤外線サーモグラフィとの間の接続及び通信方式を示す模式図である。
【図4B】本発明に係る携帯電話と赤外線サーモグラフィとの間の接続及び通信方式を示す模式図である。
【図4C】本発明に係る携帯電話と赤外線サーモグラフィとの間の接続及び通信方式を示す模式図である。
【図5】図5は本発明に係る赤外線サーモグラフィ制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施例の目的、技術案及びその利点をより一層明確にするために、図面を参照しながら、本発明に係る実施例についてさらに詳しく説明する。ここで、本発明を模式的に示す実施例及びその説明は、本発明を解釈するためのものであって、本発明に対する限定と見なしてはいけない。
【0020】
本発明に係る赤外線サーモグラフィの制御システムはクライアント側とサーバー側とを含む。クライアント側は、例え携帯電話1であってもよく、サーバー側は、例え赤外線サーモグラフィ2であってもよい。本発明に係る一実施例において、前記携帯電話1は、汎用のAndroid携帯電話であっても良い。クライアント側のソフトウェアは、Androidシステムを基に開発されたものであり、前記Android携帯電話に搭載されるハードウェアモジュールであるWiFi及びBluetooth(登録商標)を使用することによりその機能を実現するようにしてもよい。前記携帯電話1の品番は例えHTC G6であっても良く、前記赤外線サーモグラフィ2は、例え中国の広州颯特会社(SAT)の開発した最新の組み込み式赤外線サーモグラフィ(VS640)を使用しても良いが、本発明はこれらに限定されるものではない。携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2とは、適切な仕様やパッケージングによりお互いに通信可能である。すなわち、本システムの通信経路は、クライアント側ソフトウェア⇔携帯電話AndroidシステムのWiFiまたはBluetooth(登録商標)モジュール⇔赤外線サーモグラフィのWiFiまたはBluetooth(登録商標)モジュール⇔赤外線サーモグラフィ2のようになる。
【0021】
本発明において、携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2との間での互換性及び信号のリアルタイム通信を実現するために、携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2のそれぞれに対して一連のハードウェア改良及びソフトウェア開発を行った結果、最終的に、監視作業員の赤外線サーモグラフィに対するリモート監視が可能になった比較的に理想的な技術案に想到した。
【0022】
表1は、本発明に用いられるソフトウェア開発環境と、クライアント側とサーバー側のそれぞれに用いられるハードウェア及びソフトウェア動作環境の実例を示す表である。
【0023】
【表1】


また、サーバー側としての赤外線サーモグラフィ2は、赤外線テスト及び/または監視を行うべき場所に取り付けられ、監視ターゲットの赤外線サーモグラム映像と前記赤外線サーモグラムに含まれる各ポイントの温度データを提供し、一方、クライアント側としての携帯電話1は、ユーザに携帯されて、前記赤外線サーモグラフィから離れた位置に設けられるようになっており、前記赤外線サーモグラフィ2に対してリモートコントロール操作を供する。前記リモートコントロール操作は、前記赤外線サーモグラフィ2のカメラの方向変化及び位置移動、傾斜角度及び回転角度の変化、並びに画像の撮影動作を制御することと、前記赤外線サーモグラフィ2により撮影された赤外線サーモグラム映像に対し画像キャプチャ、解析及び伝送を行い、携帯電話のディスプレーに表示することと、前記携帯電話1からの音声情報を前記赤外線サーモグラフィ2に送信して記録及び/または再生を行うとともに、前記赤外線サーモグラフィ2からの音声情報を前記携帯電話1に送信して記録及び/または再生を行うこととを含む。
【0024】
図1は、本発明に係る赤外線サーモグラフィの制御システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、前記システムの携帯電話1は、制御コマンドを生成して送信するためのキーボード11と、前記赤外線サーモグラフィから送信された赤外線サーモグラムのデータ信号を受信して、温度情報を抽出して画像ブラウザーを作成し、前記携帯電話のディスプレーにグラフ表示するための画像解析・処理モジュール12と、リアルタイム音声データを生成して、前記赤外線サーモグラフィにより生成されたリアルタイム音声データまたは格納された音声データを送信するとともに、前記赤外線サーモグラフィからの音声データを受信して記録及び/または再生する音声記録/再生モジュール13と、前記赤外線サーモグラフィへ信号を送信、及び/または、前記赤外線サーモグラフィから信号の受信をするための携帯電話通信インターフェース14と、前記画像解析・処理モジュール12により生成された画像とデータ情報を直観的に表示するためのディスプレー15とを含む。なお、前記赤外線サーモグラフィへ送信される信号または前記赤外線サーモグラフィからの信号は、制御コマンド信号と、音声データ信号と、画像データ信号とを含む。
【0025】
前記赤外線サーモグラフィ2は、組み込みプラットフォーム20とカメラ25とを含み、前記組み込みプラットフォーム20には、前記携帯電話からの制御コマンドを受信及び識別し、受信及び識別された制御コマンドを、動作制御、画像キャプチャ及び音声記録/再生のそれぞれに対応する操作指令に変換するための制御モジュール21と、前記赤外線サーモグラフィにより撮影された赤外線サーモグラム映像に対しキャプチャ、バッファリング及び送信を行うための画像キャプチャ・バッファリングモジュール22(簡単に言えば、赤外線サーモグラフィ(VS640)の撮影機能を備える)と、前記携帯電話1からの音声データを受信して格納するとともに、前記携帯電話1に前記赤外線サーモグラフィ2により生成された音声データを送信する音声読み書きモジュール23と、前記携帯電話1へ信号を送信、及び/または前記携帯電話1から信号を受信するためのサーモグラフィ通信インターフェース24とが設けられる。前記携帯電話1へ送信される信号または前記携帯電話1からの信号は、制御コマンド信号と、音声データ信号と、画像データ信号とを含む。
【0026】
ここで、サーバー側の画像キャプチャ・バッファリングモジュール22に格納された赤外線サーモグラムはJPEGフォーマットであり、JPEGの基準に準ずるが、前記赤外線サーモグラムには特有の赤外線温度計測データも含まれる。クライアント側の画像解析・処理モジュール12における画像解析とは、赤外線サーモグラフィにより撮影されたJPEGイメージの赤外線データについて解析を行うことであり、サーバー側の画像キャプチャ・バッファリングモジュール22及びクライアント側の画像解析・処理モジュール12がJPEGイメージを取得した後、当該JPEGイメージ中の温度計測データを読み出して温度を測定するために、前記赤外線温度計測データに対応する温度推測モデルに基づいて、当該JPEGイメージに対し赤外線解析を行うようにすることである。
【0027】
携帯電話通信インターフェース14は、伝送媒体としてWiFiまたはBluetooth(登録商標)を用い、TCPまたはブルートゥースプロトコルに従って異なるデータをパッケージングして伝送する。
【0028】
このようなデータ伝送の流れは以下のとおりである。
【0029】
1. クライアント側としての携帯電話1からユーザの入力を受け付け、
2. 入力(即ち、タッチまたはボタン押下のイベント)を解析し、
3. 異なるイベントに応じて伝送データをパッケージングし、
4. 前記携帯電話通信インターフェース14は、現在の環境に応じて、WiFiまたはBluetooth(登録商標)のいずれかを用いてデータを送信するかを選択し、
5. サーバー側としての赤外線サーモグラフィ2(VS640)のサーモグラフィ通信インターフェース24から携帯電話1の要求を受信してから、前記データに対し解析を行い、
6. サーバー側は、異なるコマンドに応じて処理を行い、
7. サーバー側は、処理が完了した後に送り返しデータをパッケージングし、
8. 前記サーモグラフィ通信インターフェース24からWiFiまたはBluetooth(登録商標)を介してデータをクライアント側としての携帯電話1の携帯電話通信インターフェース14に送信する。
【0030】
ここで、携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2に設置されたソフトウェアシステムは、キーボード・リモートコントロール・ソフトウェアシステムと、キャプチャー画像閲覧・解析ソフトウェアシステムと、音声処理ソフトウェアシステムとを含む。
【0031】
(1)キーボード・リモートコントロール・ソフトウェアシステムは、携帯電話1にインストールされたキーボード操作ソフトウェアと赤外線サーモグラフィ2にインストールされたキーボード応答ソフトウェアとを含む。ユーザが実際の必要に応じて携帯電話1のボタンを押下することで各種の制御コマンドを出力すると、携帯電話1にインストールされたキーボード操作ソフトウェアは、ボタン動作に対するセンシング、解析及び前記ボタン動作に対応するスクリプト(簡単に言うと、当該スクリプトはボタン処理プログラムである)の呼び出すことによりクライアント側の指令を生成し、通信インターフェースを介して前記クライアント側の指令を赤外線サーモグラフィ2にリモート送信する。赤外線サーモグラフィ2は、前記クライアント側の指令を受信すると、インストールされたキーボード応答ソフトウェアにより前記クライアント側のコマンドを識別し、前記クライアント側の指令に対応するスクリプト(同様に、当該スクリプトもボタン処理プログラムである)を呼び出して該当する動作を行う。これにより、携帯電話1は、赤外線サーモグラフィ2の組み込みプラットフォーム20及びカメラ25の様々な動作に対してリモートコントロールを実現できる。
【0032】
(2)キャプチャー画像閲覧・解析ソフトウェアシステムは、赤外線サーモグラフィ2の画像キャプチャ・バッファリングモジュール22にインストールされた画像キャプチャ・バッファリングソフトウェアと、携帯電話1の画像解析・処理モジュール12にインストールされた解析・閲覧ソフトウェアとを含む。赤外線サーモグラフィ2は、実際の必要に応じて、現時点またはその前やその後のある時点においてカメラ25により撮影された赤外線映像をキャプチャ及びバッファリングし、また通信インターフェースを介してキャプチャされた画像データを携帯電話1にリモート送信する。携帯電話1は、前記画像データを受信した後、インストールされた解析・閲覧ソフトウェアを使用して必要な解析及び処理を行い、取得されたグラフやデータなどの情報を携帯電話のディスプレー1において閲覧できるようにする。前記解析及び処理には、温度情報の抽出と、各種の画面の作成及び表示と、異常状況の有無の判定と、異常が発生する際の警報又は他の処理とを含む。
【0033】
(3)音声処理ソフトウェアシステムは、携帯電話1にインストールされた音声記録/再生ソフトウェアと、赤外線サーモグラフィ2にインストールされた音声読み書きソフトウェアとを含み、この2つのソフトウェアは、使用条件と使用方式が異なるだけで、いずれも記録/再生機能と読み書き機能とを備える。通常、携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2は、いずれも音声記録、格納及び再生機能を備えるが、お互いに音声信号のやりとりを行うことはできない。しかしながら、実際の応用においては、特定な場合や動作の必要に応じて、携帯電話1に記録された音声情報を赤外線サーモグラフィ2に伝送して現場で再生する要求がある場合、または、ユーザが赤外線サーモグラフィ2に記録された音声情報を受聴またはバックアップするように、当該音声情報を携帯電話1に伝送する場合がある。そのため、本発明は、前記音声処理ソフトウェアを使用し、携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2との間で音声信号の双方向伝送及び共有を実現できる。
【0034】
言い換えると、携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2に設置されたソフトウェアシステムは、クライアント側ソフトウェアとサーバー側ソフトウェアの2種類を含み、前記携帯電話1にインストールされた複数のソフトウェアはクライアント側ソフトウェアに該当し、前記サーモグラフィ2にインストールされた複数のソフトウェアはサーバー側ソフトウェアに該当する。
【0035】
図2〜図3は、前記ハードウェアと前記ソフトウェアがそれぞれ設けられた携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2の機能を示すブロック図である。
【0036】
図2は携帯電話1の機能を示すブロック図である。図2に示すように、キーボード入力や画面入力などのメインユーザインターフェース操作を行った後、選択された通信方式に応じて、Bluetooth(登録商標)通信とWiFi通信のそれぞれの動作リモートコントロール出力、キャプチャー画像表示及び音声記録/再生などの下の階層のモジュール機能に入る。Bluetooth(登録商標)通信とWiFi通信の2組の機能は共用されてもよいが、ここでBluetooth(登録商標)とWiFi別に機能を区別しているのは、例えばWiFiの組の機能は映像などのデータ量の多いファイルの伝送をカバーできるのに対し、Bluetooth(登録商標)の組の機能は単一フレーム画面または画像などのデータ量の少ないファイルの伝送しかできないので、以降の応用において、両者が異なってくる可能性があるからである。
【0037】
図3は赤外線サーモグラフィ2の機能を示すブロック図である。図3に示すように、携帯電話1からの制御コマンドを受信した後、具体的なコマンド内容に応じて、動作リモートコントロール入力、画像キャプチャ・バッファリング、及び音声信号の記録/再生などのさらに下の階層の機能項目に選択的に入り、さらに、これらの機能項目のそれぞれに対応するもっとさらに下の階層の機能項目であるスクリプト呼出、バッファー読み取り及び音声読み書きなどの操作により、前記赤外線サーモグラフィ2のカメラの撮影動作に対するリモートコントロールと、映像及び/または画像信号及び音声信号などに対する伝送及び処理とを実現する。
【0038】
本発明に係る一実施例によれば、上記のように構成される本発明に係る赤外線サーモグラフィの制御システムにおいて、クライアント側としての携帯電話1からサーバー側としての赤外線サーモグラフィ2に伝送するデータは、記録要求を行うためのオーディオデータと、制御コマンドとを含む。前記制御コマンドは下記のコマンドを含む。
【0039】
1.1基本制御コマンド:例えば、キーボード制御、音声記録/再生、画像キャプチャ及びタッチ制御などのコマンドを含む。
【0040】
1.2目録送信(更新)コマンド:赤外線サーモグラフィ2に記録または格納された映像データファイル及びオーディオデータファイルを含む目録内容を、赤外線サーモグラフィ2から携帯電話1に送信する。
【0041】
1.3音声記録/再生コマンド
1.3.1記録要求:特定のオーディオデータファイルを、携帯電話1から赤外線サーモグラフィ2に伝送し、赤外線サーモグラフィ2が伝送してきたオーディオデータファイルに基づいて記録、格納及び再生を行うか、又は、携帯電話1により赤外線サーモグラフィ2を制御して、ある時間帯以内のバックグランドの環境音を記録する。
【0042】
1.3.2再生要求
1.3.2.1ファイル名指定再生:携帯電話1により赤外線サーモグラフィ2に格納されているいずれかの特定ファイル名を指定し、赤外線サーモグラフィ2により該当するオーディオデータを再生するか、又は、当該オーディオデータを携帯電話1に伝送して携帯電話1により再生する。
【0043】
1.3.3指定オーディオファイルの削除:携帯電話1からコマンドを送信して、赤外線サーモグラフィ2に格納されているいずれかの特定ファイルを削除するようにする。
【0044】
1.4カメラ画像キャプチャコマンド:携帯電話1からコマンドを送信して、赤外線サーモグラフィ2から該当する映像データを携帯電話1に伝送するようにする。
【0045】
1.5デスクトップコマンド
1.5.1デスクトップキャプチャコマンド:携帯電話1からコマンドを送信して、赤外線サーモグラフィ2から現在のデスクトップキャプチャー画像データを携帯電話1に伝送するようにする。
【0046】
1.5.2デスクトップ操作コマンド:携帯電話1からコマンドを送信して、赤外線サーモグラフィ2の現在のデスクトップに対して以下の操作を行う。
【0047】
1.5.2.1シングルクリック
1.5.2.2ダブルクリック
1.5.2.3長押下、
1.5.2.4移動。
【0048】
サーバー側から送り返されるデータは、カメラキャプチャー画像データと、再生を要求されたオーディオファイルデータと、デスクトップキャプチャー画像データと、目録内容とを含む。
【0049】
図5は本発明に係る赤外線サーモグラフィの制御方法のフローチャートである。
【0050】
本発明に係る実施例において、図5に示すように、赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロールは、
前記赤外線サーモグラフィ2から離れた位置に設置された携帯電話1であるクライアント側により、前記赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロール操作を供するステップと、
赤外線テスト及び/または監視を行うべき場所に取り付けられた赤外線サーモグラフィ2により、監視ターゲットの赤外線サーモグラム映像と前記赤外線サーモグラムに含まれる各ポイントの温度データを撮影して提供するステップを含む。
【0051】
ここで、携帯電話1の赤外線サーモグラフィ2に対するリモートコントロール操作は、
(S1)前記赤外線サーモグラフィ2のカメラの方向変化及び位置移動、傾斜角度及び回転角度の変化、並びに画像の撮影動作を制御するステップと、
(S2)前記赤外線サーモグラフィ2により撮影された赤外線サーモグラム映像に対し画像キャプチャ、解析及び伝送を行い、携帯電話のディスプレーに表示するステップと、
(S3)前記携帯電話1からの音声情報を前記赤外線サーモグラフィに送信して記録及び/または再生を行うとともに、前記赤外線サーモグラフィ2からの音声情報を前記携帯電話に送信して記録及び/または再生を行うステップと、を含む。
【0052】
前記リモートコントロール操作は、さらに、
(S4)前記携帯電話1と前記赤外線サーモグラフィ2のそれぞれに設置された携帯電話通信インターフェース14とサーモグラフィ通信インターフェース24により、前記携帯電話1と前記赤外線サーモグラフィ2との間において、両者の間で伝送される制御コマンド信号、音声データ信号及び画像データ信号を含む信号の信号通信を実現するステップ、を含む。
【0053】
ここで注意すべきことは、最初の3つのステップS1〜S3はその順番に関係なく、いずれかの時間帯において具体的にどのステップの操作を選択して行うかは、実際の応用状況及び当時の動作状態に応じて決めてもよい。これらの3つのステップS1〜S3を実行するときに携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2のそれぞれにより生成される各種の信号は、いずれもステップS4を通じて携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2との間での信号伝送を実現する。
【0054】
本発明の図4(A)に示される実施例では、本発明に係るブルートゥースチャンネルに基づくポイント・ツー・ポイント通信方式を示している。前記携帯電話通信インターフェース14と前記サーモグラフィ通信インターフェース24との間では、ブルートゥース通信プロトコルに従ってブルートゥースチャンネルを介して無線通信を実現することができる。この場合、携帯電話1から赤外線サーモグラフィ2までの有効リモートコントロール距離は約0〜15mである。
【0055】
本発明の図4(B)〜図4(C)に示された実施例では、本発明に係るWiFiに基づくLAN通信方式を示している。前記携帯電話通信インターフェース14と前記サーモグラフィ通信インターフェース24との間では、WiFiに基づくLAN通信プロトコルに従って通信を行うことができる。ここで、前記携帯電話1及び/または赤外線サーモグラフィ2のいずれもはAP接入方式でインターネットに接続される(図4(B))。或いは、携帯電話1はAP接入方式でインターネットに接続され、赤外線サーモグラフィ2は自分自身のネットワークデータインターフェース(当該インターフェースとして従来技術を採用可能)を介して直接インターネットに接続されてもよい(図4(C))。この場合、携帯電話1から赤外線サーモグラフィ2までの有效リモートコントロール距離は約32〜95mである。
【0056】
本発明に係る携帯電話通信インターフェース14と前記サーモグラフィ通信インターフェース24との間では、WiFiに基づくad-hocネットワーク通信プロトコルに従ってad-hocチャンネルを介して無線通信を実現することもできる。この場合、携帯電話1から赤外線サーモグラフィ2までのリモートコントロール距離は、通常32〜95mである。無線通信方式を利用しているとの点で上記の本発明に係る一実施例と同様であるため、ここでは、本発明に係るWiFiのad-hocの通信方式に基づく他の実施例も図4(A)に示す。
【0057】
本発明に係る実施例において、本発明の携帯電話通信インターフェース14とサーモグラフィ通信インターフェース24はそれぞれ以下の各種類のインターフェースの中から選ばれる。
【0058】
1.ブルートゥースインターフェース
(1)Android 2.2プラットフォームの基で、
(a)Android SDKのブルートゥースのクラスとインターフェースを適用して、カメラ操作などのリモートコントロール機能を実現し、
(b)Android SDKにより提供される音声に関するクラスとインターフェースを適用して、音声記録/再生機能を実現し、
(c)Androidプラットフォームのブルートゥースsocketを適用して、画像データの伝送と受信を行い、イメージをプレビューする。
【0059】
2.WiFiインターフェース
(1)WiFiインターフェースは、必要に応じて、ポイント・ツー・ポイント方式またはAP方式を選択する。
【0060】
(2)Android 2.2プラットフォームの基で、
(a)Android SDKのWiFiのクラスとインターフェースを適用して、カメラ操作などのリモートコントロール機能を実現し、
(b)Android SDKにより提供される音声に関するクラスとインターフェースを適用して、音声記録/再生機能を実現し、
(c)Androidプラットフォームでのネットワークコーディングを適用して、画像データの伝送と受信を行い、イメージをプレビューする。
本発明において、携帯電話1と赤外線サーモグラフィ2のユーザインターフェースは、以下の要求を満たすことができる。
【0061】
・階層化設計を行い(図2〜図3参照)、
・携帯電話と赤外線サーモグラフィのメインユーザインターフェースにおいて、「Bluetooth(登録商標)」と「WiFi」との通信インターフェース方式の2つの選択肢を提供し、
・必要に応じてAndroid SDKのクラスを修正して、ユーザインターフェースを最適化することができ、
・異なる解像度の携帯電話キーボード表示を自動識別処理し、
・ユーザに優しいメッセージボックスを提供し、
・切替自在のユーザインターフェースを提供し、
・ユーザインターフェースの特殊効果を提供できる。
【0062】
本発明は、監視用赤外線サーモグラフィとユーザにより常に携帯される携帯電話に対して一連のハードウェア及びソフトウェアの改良を行うことで、赤外線サーモグラフィと携帯電話との間でのデータ通信を実現でき、人間が赤外線サーモグラフィの監視場所に入り込むことや当該場所での長時間の作業に無理がある場合、ユーザは別の場所で携帯電話を用いて赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロールを行うことができる。
【0063】
ユーザは、赤外線サーモグラフィの組み込みプラットフォーム及びカメラの各種動作に対してリモートコントロールを行うとともに、ブルートゥース通信またはWiFi通信などの方式を利用して、携帯電話と赤外線サーモグラフィとの間で画像及び音声信号のやり取り及び共有を実現できるため、携帯電話において赤外線サーモグラフィからの画像画面、温度データ及び音声信号をキャプチャして再生するか、又は、赤外線サーモグラフィにおいて携帯電話からの音声信号を記録/再生することができるので、現場にいないユーザが適時に現場状况を把握し適時に処置することが非常に容易に実現できる。
【符号の説明】
【0064】
1携帯電話
11キーボード
12画像解析・処理モジュール
13音声記録/再生モジュール
14携帯電話通信インターフェース
15ディスプレー
2赤外線サーモグラフィ
20組み込みプラットフォーム
21制御モジュール
22画像キャプチャ・バッファリングモジュール
23音声読み書きモジュール
24サーモグラフィ通信インターフェース
25カメラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント側と、
通信ネットワークを介して前記クライアント側に接続されるとともに、赤外線テスト及び/または監視を行うべき場所に取り付けられ、監視ターゲットの赤外線サーモグラム映像と前記赤外線サーモグラムに含まれた各ポイントの温度データを提供するための、サーバー側としての赤外線サーモグラフィ(2)と
を含み、
前記クライアント側は、前記赤外線サーモグラフィ(2)から離れた位置に設置され、前記赤外線サーモグラフィ(2)に対するリモートコントロール操作を提供する
赤外線サーモグラフィの制御システム。
【請求項2】
前記クライアント側は携帯電話(1)であり、
前記赤外線サーモグラフィ(2)に対する前記リモートコントロール操作は、
前記赤外線サーモグラフィ(2)のカメラの方向変化及び位置移動、傾斜角度及び回転角度の変化、並びに画像の撮影動作を制御することと、
前記赤外線サーモグラフィ(2)により撮影された赤外線サーモグラム映像に対して画像キャプチャ、伝送及び携帯電話のディスプレーへの表示を行うことと、
前記携帯電話(1)からの音声情報を前記赤外線サーモグラフィ(2)に送信して記録及び/または再生を行うとともに、前記赤外線サーモグラフィからの音声情報を前記携帯電話に送信して記録及び/または再生を行うことと
を含む
請求項1に記載の赤外線サーモグラフィの制御システム。
【請求項3】
前記携帯電話(1)は、
制御コマンドを生成して送信するためのキーボード(11)と、
前記赤外線サーモグラフィ(2)から送信された赤外線サーモグラムのデータ信号の受信、温度情報の抽出及び画像ブラウザーの作成を行うための画像解析・処理モジュール(12)と、
前記携帯電話(1)により生成されたリアルタイム音声データまたは格納された音声データを前記赤外線サーモグラフィ(2)に送信するとともに、前記赤外線サーモグラフィ(2)からの音声データを受信して記録及び/または再生を行う音声記録/再生モジュール(13)と、
前記キーボード(11)と前記画像解析・処理モジュール(12)と前記音声記録/再生モジュール(13)とのそれぞれに接続され、前記赤外線サーモグラフィ(2)へ信号を送信、及び/または、前記赤外線サーモグラフィから信号を受信するための携帯電話通信インターフェース(14)と、
前記画像解析・処理モジュール(12)により生成された画像とデータ情報を表示するためのディスプレー(15)と
を含み、
前記赤外線サーモグラフィ(2)へ送信される信号または前記赤外線サーモグラフィ(2)からの信号は、制御コマンド信号と、音声データ信号と、画像データ信号とを含む
請求項2に記載の赤外線サーモグラフィの制御システム。
【請求項4】
前記赤外線サーモグラフィ(2)は組み込みプラットフォーム(20)とカメラ(25)とを含み、
前記組み込みプラットフォーム(20)には、
前記携帯電話(1)からの制御コマンドを受信及び識別し、受信及び識別された制御コマンドを、動作制御、画像キャプチャ及び音声記録/再生のそれぞれに対応する操作指令に変換するための制御モジュール(21)と、
前記カメラ(25)により撮影された赤外線サーモグラム映像に対し画像キャプチャ、バッファリング及び送信を行うための画像キャプチャ・バッファリングモジュール(22)と、
前記携帯電話(1)からの音声データを受信して格納するとともに、前記携帯電話(1)に前記赤外線サーモグラフィ(2)により生成された音声データを送信する音声読み書きモジュール(23)と、
前記制御モジュール(21)と前記画像キャプチャ・バッファリングモジュール(22)と前記音声読み書きモジュール(23)とのそれぞれに接続され、前記携帯電話(1)へ信号を送信、及び/または、前記携帯電話(1)から信号を受信するためのサーモグラフィ通信インターフェース(24)と
が設けられ、
前記携帯電話(1)へ送信される信号または前記携帯電話(1)からの信号は、制御コマンド信号と、音声データ信号と、画像データ信号とを含む
請求項1又は2に記載の赤外線サーモグラフィの制御システム。
【請求項5】
前記赤外線サーモグラフィ(2)から離れた位置に設置されたクライアント側により、前記赤外線サーモグラフィに対するリモートコントロール操作を提供するステップと、
赤外線テスト及び/または監視を行うべき場所に取り付けられた赤外線サーモグラフィ(2)により、監視ターゲットの赤外線サーモグラム映像と前記赤外線サーモグラムに含まれる各ポイントの温度データを提供するステップを含む
赤外線サーモグラフィの制御方法。
【請求項6】
前記クライアント側は携帯電話(1)であり、
前記赤外線サーモグラフィ(2)に対する前記リモートコントロール操作は、
前記赤外線サーモグラフィ(2)のカメラの方向変化及び位置移動、傾斜角度及び回転角度の変化、並びに画像の撮影動作を制御するステップと、
前記赤外線サーモグラフィ(2)により撮影された赤外線サーモグラム映像に対し画像キャプチャ、バッファリング、解析及び伝送を行い、携帯電話のディスプレーに表示するステップと、
前記携帯電話(1)からの音声情報を前記赤外線サーモグラフィに送信して記録及び/または再生を行うとともに、前記赤外線サーモグラフィ(2)からの音声情報を前記携帯電話(1)に送信して記録及び/または再生を行うステップと
を含む
請求項5に記載の赤外線サーモグラフィの制御方法。
【請求項7】
前記リモートコントロール操作は、さらに、
前記携帯電話(1)と前記赤外線サーモグラフィ(2)のそれぞれに設置された携帯電話通信インターフェース(14)とサーモグラフィ通信インターフェース(24)により、前記携帯電話(1)と前記赤外線サーモグラフィ(2)との間において、両者の間で伝送される制御コマンド信号、音声データ信号及び画像データ信号を含む信号の信号通信を実現するステップを含む
請求項6に記載の赤外線サーモグラフィの制御方法。
【請求項8】
前記携帯電話通信インターフェース(14)と前記サーモグラフィ通信インターフェース(24)との間では、ブルートゥース通信プロトコルに従って無線通信を行う
請求項7に記載の赤外線サーモグラフィの制御方法。
【請求項9】
前記携帯電話通信インターフェース(14)と前記サーモグラフィ通信インターフェース(24)との間では、WiFiに基づくLAN通信プロトコルに従って通信を行い、
前記携帯電話(1)及び赤外線サーモグラフィ(2)はAP接入方式でインターネットに接続するか、または、
携帯電話(1)はAP接入方式でインターネットに接続し、赤外線サーモグラフィ(2)は自分自身のネットワークデータインターフェースを介して直接インターネットに接続する
請求項7に記載の赤外線サーモグラフィの制御方法。
【請求項10】
前記携帯電話通信インターフェース(14)と前記サーモグラフィ通信インターフェース(24)との間では、WiFiに基づくad-hocネットワーク通信プロトコルに従って無線通信を行う
請求項7に記載の赤外線サーモグラフィの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−68615(P2013−68615A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−204179(P2012−204179)
【出願日】平成24年9月18日(2012.9.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
2.Linux
【出願人】(507024002)廣州颯特紅外股▲ふん▼有限公司 (4)
【Fターム(参考)】