説明

赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法

【課題】赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法の提供。
【解決手段】赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法は熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証10を含み、エピタキシャルパラメーターの校正を行う。単乙型感知部品製造工程と変温光電量測定検証20を行い、エピタキシャルは感知部品の低温変温と変圧測定校正を完成する。焦平面アレー製造工程とその光電均一度の検証30を行い、暗電流均一度テストを行う。焦平面アレーと信号読み出し集積回路の接着と研磨製造工程検証40を行い、感知モジュールと信号読み出し集積回路間にインジウム接着を行い光電信号を転換し、熱影像品質統合テスト検証50を行い、最適駆動と制御出力パラメーター分析と測定を調整し、熱影像アレーモジュール雛形を行い、焦平面感知アレーと接合し、影像感知アレーモジュール雛形を完成60する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の赤外線熱影像アレーモジュールに関する。特に一種の赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法に係る。
【背景技術】
【0002】
各種影像応用の特殊需要を満たすために、アレー検知モジュール材料の選択において、部品構造設計の最良化、影像解析度と探知度の向上は、過去10数年にわたり高品質の赤外線熱影像アレーモジュールの開発における目標であった。
2002年には日本のMasalkarなどが(特許文献1)、感知構造中の多重量子井製造工程構造の改良と製造工程を簡略化するステップを提出した。これによれば、赤外線センサの検知測定効率を効果的に向上させることができる。
また2004年には米国のJeffrey B.Bartonなどが(特許文献2)、リン化インジウム基板に新設計の近赤外線光探知構造を利用し、モジュール製造工程改良方法を提出し、アレー構造探知に用いている。
さらに2005年には米国のMichael G.Engelmannなどが(特許文献3)、大画素の高解析度可視光と近赤外線光アレー方影像センサーモジュール構造に対して改良構造を提出し、同年にはFrederick E.Kochなどが(特許文献4)、量子ドット赤外線焦平面アレーモジュール構造CMOS信号読み取り回路構造の熱影像応用を初めて提出した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第20020088943A1号明細書
【特許文献2】米国特許第20040061056A1号明細書
【特許文献3】米国特許第20050104089A1号明細書
【特許文献4】米国特許第20050017176A1号明細書
【0004】
つまり、熱影像モジュール開発には各種の専門領域の技術人員が必要である。例えば、完璧な赤外線熱影像アレーモジュールが含む赤外線センサアレーエピタキシャルと設計は物理、オプトエレクトロニクス材料、材料エピタキシャルの専門家が必要で、アレー式光信号読み取り集積回路(ROIC)ユニットは集積回路設計、アナログデジタル電子の専門家が必要で、熱表示校正回路はロジック回路と影像回路設計の専門家が必要で、全体モジュールの最良の統合とエラー探知にはシステム検証の専門家が必要である。しかしこれまでは、統合技術開発時には、個別の専門領域において局部性能最適化検証を行って来ただけで、具体的な赤外線影像検知モジュール検証プロセスとその構造製造統合方法は提出されて来なかった。
よって、本発明は上記問題に対して一種の赤外線熱影像アレーモジュール検証を提出し、伝統的な熱影像感知材料、異質接合と影像表示の構造と製造プロセスの欠点を改善するだけでなく、さらに異なる熱影像感知材料、異質接合と影像表示の構造と製造プロセスに応用可能で、各種熱影像アレーモジュール中のエラー探知効率を向上させ、上記問題を解決することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主要な目的は、赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法を提供し、これによりアレー検知モジュール性能とエラー探知効率を向上させる。
【0006】
本発明の別の目的は、赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法を提供し、これにより研究開発コストを低下させる。
【0007】
すなわちその赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法は、熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性の検証に用いられる検証モジュールを含み、
先ずエピタキシャルパラメーターの校正を行い、
検証合格後、単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電量測定検証を行い、実際にエピタキシャルは導熱接着絶縁テストを完成し、金線により同軸導線或いは低ノイズ信号線を導出し、低温変温と変圧を経て、暗電流、暗電気抵抗、反応スペクトル、探知検査度校正を測定し、
この検証合格後は、焦平面アレー製造工程とその光電均一度の検証を行い、
不合格であれば、熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証に戻り、 合格後は、続けて該焦平面アレー製造工程と光電均一度の検証を行い、設定した赤外線センサ規格に符合させ、焦平面アレー製造工程を行い、製作プロエスは単乙型パラメーターを使用しアレー製作を行い、この後、テスク区域を選定し暗電流均一度テストを行い、 この検証合格後は、焦平面アレーと信号読み出し集積回路の接着と研磨製造工程検証を行い、
不合格であれば、熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証に戻り、 合格後は、焦平面アレーと信号読み出し集積回路の接着と研磨製造工程検証を行い、平面検知モジュールと信号読み出し集積回路間にインジウム接着を行い、感知アレーモジュールは光電信号を転換し、
この検証合格後は、続けて該熱影像品質統合テスト(光機を含む)検証を行い、
不合格であれば、焦平面アレー製造工程とその光電均一度の検証に戻り再び検証を行い、
合格後は、続けて該熱影像品質統合テスト(光機を含む)検証を行い、最適駆動と制御出力パラメーターを調整し、モジュール熱影像品質の分析と測定を行い、
この検証合格後は、該熱影像アレーモジュール雛形を継続して行い、
不合格であれば、焦平面アレーと信号読み出し集積回路の接着と研磨製造工程検証に戻り再び検証を行い、
合格後は、続けて該熱影像アレーモジュール雛形を行い、インジウム柱接合方式を利用し、焦平面感知アレーと接合し、各アレーユニット内の光電流を積分キャパシタ信号に保存し、行と列多重選択器ユニットは順番に信号出力端を経て、センサー緩衝板モジュールと影像処理システム内に出力し影像信号処理を行い、影像感知アレーモジュール雛形を完成し、
こうしてアレー検知モジュールの性能を向上させ、探知モジュールの検証に要する時間を短縮することができることを特徴とする赤外線熱影像アレーモジュールである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置において、単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電測定検証に用いられるモジュールを包含し、該モジュールの検証内容は、単乙型赤外線センサ製造工程のフォトマスクと実体部品製造工程の線幅誤差が10%より小さいか、変温光電測定検証時は10〜300Kでの操作温度誤差率は15%より小さいか、得られるスペクトル形態均一度が80%より大きいかの検証を包含することを特徴とする、赤外線熱影像アレーモジュール検証装置としている。
請求項2の発明は、請求項1記載の検証装置において、単乙型赤外線センサ製造工程で使用されるエッチング水溶剤は弱PH値酸液で、過酸化水素:消イオン水=2〜5:1〜2:5〜20であることを特徴とする検証装置としている。
請求項3の発明は、請求項1記載の検証装置において、単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電量測定検証では、エッチング深度が部品層構造上層から発生する電子−電洞層間の高度であることを検証することを特徴とする、検証装置としている。
請求項4の発明は、請求項1記載の検証装置において、前記赤外線センサの上と下電極区が使用するコンタクト金属材質は熱蒸着、電子銃加熱蒸着、或いはイオンスパッタリングを用いて金属電極を製作してなることを特徴とする検証装置としている。
請求項5の発明は、請求項4記載の検証装置において、該コンタクト金属材質はN型或いはP型金属材質とされ、N型金属材質は、パラジウム/クロム/金ゲルマニウム合金/金で、P型金属材質はパラジウム/クロム/金ベリリウム合金或いは亜鉛/金であることを特徴とする検証装置としている。
請求項6の発明は、請求項1記載の検証装置において、急速熱アニール製造工程では加熱安定温度と時間はそれぞれ350〜500℃、15〜60secで、加熱温度勾配は100〜200℃/ secであることを特徴とする検証装置としている。
請求項7の発明は、請求項1記載の検証装置において、非部品区域はI-本質層で、側向拡散電流を阻止することができることを特徴とする検証装置としている。
請求項8の発明は、請求項1記載の検証装置において、平面式で部品区域製造工程を定義し、拡散深度0.5〜5μmでP-極高温拡散し、さらに表面研磨方式で1〜5μm粒子直径の酸化アルミニウム粉末:消イオン水=1:2〜5を用いて0.25〜2μmまで研磨し、
最適なP-極区域を形成することを特徴とする検証装置としている。
請求項9の発明は、請求項1記載の検証装置において、メサ式で赤外線センサ区域製造工程を定義し、フォトマスクリソグラフィーを利用しエッチング区を定義し、エッチング区域深度はボトムヘビードープ極性区厚みの1/3〜1/2の間を超過しなければならず、高温拡散P-極拡散深度0.5〜5μmに用い、さらに表面研磨方式1〜5μm粒子直径の酸化アルミニウム粉末:消イオン水=1:2〜5により、0.25〜2μmまで研磨し、最適なP-極区域を形成することを特徴とする検証装置としている。
請求項10の発明は、請求項1記載の検証装置において、量子井赤外線センサ構造製造工程ではフォトマスクリソグラフィーを利用しエッチング区を定義し、エッチング区域深度はボトムヘビードープ極性区厚みの1/3〜1/2の間を超過しなければならず、この後、サイクル性光柵構造を増加し、構造は1次元棒状或いは2次元方形或いは菱形形態で、光柵間距離と高度は1〜5μmと10〜500nm間であることを特徴とする検証装置としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置と検証方法は、熱影像モジュール規格設計、エピタキシャル検証と光学物性検証に用いられるモジュールを含み、先ずエピタキシャルパラメーターの校正を行う。近、中、遠赤外線を利用し吸収赤外線波長体検証を行ない、合格後は単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電量測定検証を行い、これによりエピタキシャルは赤外線センサの低温変温と変圧測定校正を完成する。この検証合格後は、焦平面アレー製造工程とその光電均一度の検証を行い、暗電流均一度テストを行い、不合格であれば、熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証に戻る。合格後は、続けて該焦平面アレーと信号読み出し集積回路の接着と研磨製造工程検証を行い、平面検知モジュールと信号読み出し集積回路間にインジウム接着を行い、光電信号を転換する。不合格であれば、焦平面アレー製造工程とその光電均一度の検証に戻り再び検証を行う。
合格後は、該熱影像品質統合テスト検証を継続し、最適駆動と制御出力パラメーター分析と測定を調整する。不合格であれば、焦平面アレーと信号読み出し集積回路の接着と研磨製造工程検証に戻り再び検証を行う。合格後は、該熱影像アレーモジュール雛形を継続して行い、インジウム柱接合方式を利用し、焦平面感知アレーと接合し、影像感知アレーモジュール雛形を完成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の赤外線熱影像アレーモジュールのフローチャートである。
【図2】本発明の赤外線熱影像アレーモジュールの構造図である。
【図3】本発明の赤外線熱影像アレーモジュールの構造図である。
【図4】本発明の赤外線熱影像アレーモジュールの平面図である。
【図5】本発明の赤外線熱影像アレーモジュールのブロックチャートである。
【図6】本発明の赤外線熱影像アレーモジュールの立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の赤外線熱影像アレーモジュールのフローチャートである図1に示すように、本発明は熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証10を含み、先にエピタキシャルパラメーターの校正を行い、感知波長帯は近、中、遠赤外線を利用し波長帯を吸収する。
検知モジュール赤外線貫通基板102は検知モジュールの品質の優劣を選択し、即波長帯を受け取る赤外線の貫通率に影響を及ぼす。
ボトムヘビードープコンタクト層104において、赤外線は半導体と導電金属オームの接触品質に影響を及ぼす。
赤外線吸収層106(活性層)は、赤外線の影響光導電利得、量子効率を吸収する。
本質層108(空乏層)は、赤外線の厚みと真性濃度を吸収し、量子効率と赤外線センサの暗電流値に影響を及ぼす。
エネルギーバリヤブロッキング層110は、赤外線センサのインピーダンスに影響を及ぼし、高注入光電流効率、赤外線センサ暗電流値、操作温度下活性化能値に符号させる。
トップヘビードープコンタクト層112は、オームコンタクト特性と光電子流出力の効率に影響を及ぼす。
【0012】
上記検証に合格後、単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電測定検証20を行う。
実際にエピタキシャルは導熱接着剤の粘着テスト絶縁を完成し、金ワイヤーにより同軸導線或いは低ノイズ信号線を経て導出し、低温変温と変圧測定暗電流、暗電気抵抗、反応スペクトラル、探知検知度校正を経て、該検証に合格後、焦平面アレー製造工程及びその光電均一度検証30を行う。不合格であれば、熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証10に戻り再び検証を行う。
合格後は、該焦平面アレー製造工程及びその光電均一度検証30を行い、設定に符号した赤外線センサ規格により、焦平面アレー製造工程を行う。プロセスは使用する単乙型パラメーターによりアレー政策を行う。この後、テスト区域を選定し、暗電流均一度テストを行う。続いて、選定テスト区域は暗電流均一度のテストを行い、該検証に合格後は焦平面アレーと信号読み出し集積回路接着と研磨製造工程検証40を行う。不合格であれば、熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証10に戻り再び検証を行う。
【0013】
合格後は、該焦平面アレーと信号読み出し集積回路接着と研磨製造工程検証40を行い、感知アレーモジュールが光電信号の転換を行う便のため平面検知モジュールと信号読み出し集積回路間にインジウム接合を行う。
行サンプルを保持し、回路ユニットを拡大418し、積分キャパシタ1020に保存し、感知した信号/ノイズ比(S/N比)を注入ユニット412に入力する。該注入ユニット412は積分キャパシタ1020に電荷信号を注入し、出力端に出力する。
アンプモジュールユニット、信号増益拡大。
行414と列416多重選択器ユニットは感知ユニット一順序をピックアップする。
クロック生成制御ユニット420は、主クロック426により読み取りと信号積分時間を制御し、該検証に合格後は、影像統合テスト(光機システムを含む)検証50を行う。不合格の場合には焦平面アレー製造工程及びその光電均一度検証30に戻り再び検証を行う。
【0014】
合格後は、続けて影像統合テスト(光機システムを含む)検証50を行い、最適駆動を調整し、出力パラメーターを制御し、モジュール熱影像品質の分析と測定を行う。
その内、低温真空冷却可能チャンバー502は焦平面アレーと信号読み出し集積回路の影像チップモジュールとフィルター、冷隔離入管、外部と赤外線レンズ接合させる。
センサー緩衝板モジュール524は焦平面アレーと信号読み出し集積回路の影像チップと影像処置モジュール間のインターフェース駆動モジュールである。
影像表示処理回路モジュール526は影像データ信号を処理し出力する。
制御プロセッサー522は指令全体と影像信号の出力を制御し、ホストコンピュータに連結する。
該検証に合格後は熱影像アレーモジュール雛形完成60を行い、不合格の場合には焦平面アレーと信号読み出し集積回路接着と研磨製造工程検証40に戻り、再び検証を行う。
【0015】
合格後は、熱影像アレーモジュール雛形完成60を続けて行い、インジウム柱接着方式を利用し、焦平面感知アレーと接合する。各アレーユニット内の光電流を積分キャパシタ1020信号に保存し、これにより行414と列416多重器は、順番に信号出力端を経てセンサー緩衝板モジュール524に送られ、影像処理システム内において影像信号の処理を行い、熱影像アレーモジュール雛形を完成する60。
【0016】
本発明の構造図である図1、2に示すように、本発明の熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証10は、設計のパラメーターに基づき、必要な熱影像アレーモジュール中の赤外線赤外線センサ構造を規格定義する。そのエピタキシャルと高温拡散設備は、分子ビームエピタキシャル法(Molecular Beam Epitaxy, MBE)、金属有機CVD法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition, MOCVD)、或いは高温拡散炉(HTDO)を最適部品構造の製造方式とする。もし赤外線吸収層106を量子井(Quantum Well)、量子ドット( Quantum Dot)感知構造操作などの量子閉じ込め構造として設計するなら、分子ビームエピタキシャル法或いは金属有機CVD法の方式のエピタキシャルに偏る。
【0017】
反対に、もし基体型(Bulk Type)P-N、P-I-N形態を主とする感知構造であるなら、常に分子ビームエピタキシャル法或いは金属有機CVD法によりMをNとI層に成長させた後、さらに高温拡散炉を利用しP層を拡散する。使用基板はシリコン(Si)などの四族、GaAs、Inpなどの三五族で、その感知材料、サイクル構造と厚みはそれぞれSi/SizGel-z(z=0.1〜0.5,10〜40nm/1〜10nm,10〜50サイクル)、AlxGal-xAs/GaAs(x=0.1〜0.5,10〜40nm/1〜10nm,10〜50サイクル)、AlxGal- xAs/InyGal-yAs/GaAs(x=0.1〜0.5,y=0.1〜0.3,10〜40nm/1〜5nm/1〜10nm,10〜50サイクル)で、基体型感知材料はInSb、MCT、Inpで、I-本質層(厚み:0〜5μm)のP-I-N構造を有し、P極はHTDO拡散方式を利用し形成し、P極拡散材料はZnAs化合物、Zn、Cdで、深度:1〜3μmである。
【0018】
分子ビームエピタキシャル法、金属有機CVD法、或いは高温拡散炉(HTDO)エピタキシャル拡散機台により設計赤外線センサ構造を成長させる前においては、先ず材料積層率、サイクル構造完全性、構造結晶品質、極性とドーピング濃度などのエピタキシャルパラメーター校正を行う必要がある。上記は赤外線センサモジュール構造のエピタキシャル構造設計のプロセス、エピタキシャルパラメーター検証と赤外線センサ構造である。
この後、同一片の赤外線センサエピタキシャル片の一部分(約チップ総面積の1/4〜1/5)を切り取り、単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電測定検証20を行い、主に実際エピタキシャル完成赤外線センサ構造と設計部品構造間の光電特性と品質の差異を確認する。
【0019】
単乙型赤外線センサ製造工程中において、フォトマスク実体部品製造工程ライン幅は誤差<10%で、変温光電測定検証を行う時には、10〜300Kにおける操作温度誤差は<15%で、得られるスペクトラム形態の均一度は>80%で、調整される適当なエッチング水溶剤(弱PH値酸液を含む:過酸化水素:消イオン水=2〜5:1〜2:5〜20)である。エッチング示度は部品層構造層上層においT生じる電子-電ホール層間の厚み(約1〜10μm)で、目的は側向漏電流を防止することである。もし平面式(Planar-type)定義部品区域製造工程であるなら、高温拡散P-極(拡散深度は0.5〜5μm)において用い、さらに表面研磨方式(1〜5μm粒径の酸化アルミニウム:消イオン水=1:2〜5)により、0.25〜2μmにまで研磨し、最適なP-極区域を形成する。非部品区域はI-本質層可阻止側向溢散(Lateral Spreading)電流で、光電流局限を部品主構造層から接触電極区に流し、最大の量子効率を達成する。
【0020】
続いて、プラズマCVD(Plasma Enhance Chemical Vapor Deposition,PECVD)法(基板温度は300〜500℃)、光化学積層法(Plasma Vapor Deposition,PVD)(基板温度は80〜200℃)、イオンスパッタリング(一般にHe、Arイオン鈍性気体を使用する)、或いは熱蒸着メッキ法を選択し、酸化シリコン(SiOx)或いは窒化シリコン(SiNx)を成長させる。赤外線センサの表面絶縁被覆層116とし、厚みは50〜300nmで、さらに化学イオン乾式法(Reactive Ion Etching,RIE)S類は湿式エッチング法(フッ化水素:消イオン水,Buffer HF:DI water=1〜5:20)により、半導体接触金属区を定義し、この類の赤外線センサ上114と下1010電極区が使用する接触金属材質が、もしN型ならパラジウム(Pd)1〜20nm/クロム(Cr)1〜20nm/金 ゲルマニウム合金(Au/Ge)50〜300nm/金(Au)50〜300nmで、P型ならパラジウム(Pd)1〜20nm/クロム(Cr)1〜20nm/金ベリリウム合金(Au/Be)或いは亜鉛(Zn)50〜300nm/金(Au)50〜300nmで、熱蒸着、電子銃加温蒸着、或いはイオンスパッタリングを使用し金属電極を製造する。
【0021】
迅速退火(Rapid Thermal Annealing,RTA)製造工程は最適な半導体と金属間のオームコンタクトを形成する。加温安定温度と時間はそれぞれ350〜500℃、15〜60secで、加温温度斜率は100〜200℃/ secである。もしプラットフォーム式(Mesa)赤外線センサ区域製造工程により定義するなら、フォトマスクリソグラフを利用しエッチング区を定義する他に、エッチング区域深度はボトムヘビードープ極性区厚みの1/3〜1/2を超過しなければならない。その他の製造工程は平面式と同様である。
量子井赤外線センサ構造製造工程においては、プラットフォーム式定義赤外線センサ区域製造工程の後にサイクル性光柵構造を追加しなければならない。その構造は1次元棒状或いは2次元方形或いは菱形形態で、光柵間距離と高度は1〜5μmと10〜500nm間のエッチング方法とプラットフォーム式感知定義区域製造工程方式と同様である。以上は単乙型赤外線センサ製造工程の主要なステップで、その目的はこの製造工程パラメーターを使用し作られた後、焦平面アレー構造製作の参考パラメーターとすることである。
【0022】
単乙型赤外線センサ構造を完成後、導熱接着剤によりテスト絶縁ベース(酸化アルミニウムキャリアベースなど)上に接着し、金線上下信号端を引き出し、循環式液体ヘリウム低温変温真空チャンバー中に入れ、さらに端子pin信号線をフィードスルー(feedthrough)インターフェースより同軸導線或いは低ノイズ信号線を通して導出し、低温変温と変圧測定を経由し、暗電流、暗電気抵抗、反応スペクトラル(FTIRスペクトル分析器により、入射光源、フーリエスペクトル転換を行い、吸収スペクトル分布を得る。低ノイズ電流拡大器:電圧を設定、信号感知度と増益拡大を行う)、探知検査度校正(黒体放射源、FTIR光源強度の校正、フェーズロック拡大器、シンクロ調変光電流転換制御電圧信号読み取り)を行い、以上光電物理パラメーター測定と検証を経た後、もし信号ノイズ比、光反応ウェーブバンド、反応度、探知検査度、暗電流、暗微分電気抵抗などの定めた赤外線センサ規格に符合するなら、同片感知エピタキシャルの3/4〜4/5のチップ面積はアレー型を使用するフォトマスクである。
【0023】
さらに、焦平面アレー製造工程を直接行い、各単位探知検査ユニットの均一度ライン幅誤差は<10%で、スペクトル反応中の総光電流均一度は>75%で、製造プロセス使用の原単乙型パラメーターは主にアレー製作を行う。最後に部品テスト区に暗電流均一度テスト13を加え、もし低エネルギーギャップ感知材料を利用し製造する感知アレーが、アンチモン化インジウム、水銀カドミウムアンチモンであるなら、感知アレー表面において、プラズマ、紫外線補助VD、或いは過熱真空積層などの方式により酸化シリコン或いは窒化シリコンなどの鈍化膜(passivation layer)(厚みは50〜300nm)、或いは回転塗布方式皮膜重合物層(厚みは0.5〜3μm)をアレー層上に成長させる必要がある。主要な目的は表面が外界の湿気或いは汚染物の滲み出しを受け、表面の雑湿エネルギーステートが増加し側向暗電流を形成し、感知品質に影響を及ぼすことを防止することである。
【0024】
次に本発明の構造図である図3に示すように、上下金属電極端上に成長したインジウム柱118(高度は3〜12μmで、底部面積は金属電極区より小さい)は、圧応力と平板加温方式(温度は90〜200℃)を利用し、インジウム柱118の溶融点に近く達する瞬間に、信号読み出し集積回路はインジウム接合(Indium bonding)を行う。続いて、接着剤注入固化工程(Polymer重合物質など)を行い、完璧な焦平面アレーと信号読み出し集積回路構造を完成する。図中において、一組のnxn画素数内の焦平面アレーと信号読み出し集積回路単乙構造ユニットを表示する。信号読み出し集積回路の主要な機能は、光電信号ピックアップ転換で、その構造は各画素ユニットが一組の緩衝、直接注入、ゲート極調変、キャパシタ抵抗転換拡大式注入ピックアップ信号積分ユニットに対応することである。よって、焦平面アレー感知ユニット構造と信号読み出し集積化井戸モジュール間のサポート度を利用し、研磨により起きたシェアストレス累積を適度に釈放する。
【0025】
接着剤注入工程時には、先ず赤外線センサアレーと信号読み出し集積回路が結合した焦平面アレーモジュール間の接着剤を充填する必要のない部分をフォトマスクにより保護し、重合物(Polymer)を重合接着剤液中に入れる。気泡が赤外線センサアレーと信号読み出し集積回路チップの境界位置から出て来なくなればそれで良い。挟み取り出した後に、培養品中に入れ、防湿箱中で陰干しする。少なくとも8〜12時間後に、再びアセトンとトリクロルメタンなどの有機溶液により、元々は焦平面アレーモジュールチップ上に固着していた保護フォトマスクと残存接着剤を除去する。
最後に、図4に合わせて示すように、単乙型感知チップに類似し、先ず導熱接着剤により68或いは84ピンのチップベース上に固着する。ベース上のボンディングピン連結方式は焦平面アレーと信号読み出し集積回路内のトンネル出力端点70、偏圧と電源端点72、クロック端点74、チップ温度感知ダイオード出力端点76と出力モジュール端点78である。上記各端点はそれぞれ感知転換出力信号、電源信号、クロック及びシンクロ駆動入力出力I/O信号、テストダイオード信号と操作温度検査測定信号である。
【0026】
本発明のブロックチャートである図5に示すように、完成後は低温真空冷却可能チャンバー502に入れ、先ずクロック生成モジュール510により、クロック駆動プロセスを行う。目的は焦平面アレーモジュール508に正常な作業状態を提供し、出力信号を正常な作業モードに維持することである。この時、デジタルスコープを利用し、センサー緩衝板モジュール(Sensor Buffer Board)524内の影像アナログ出力端を切り取り、その要求出力信号規格を確認する。この前に、室温下での焦平面アレーと信号読み出し集積回路接合抵抗値信号画面をテストし、初歩の接合状況を理解する。さらに、温度を検証を待つ赤外線熱影像アレーモジュールの適当温度操作範囲に設定する。この操作温度は絶対カスパリアン温度40〜300Kである。温度がこの設定温度に安定し、少なくとも15分後、偏圧確立モジュール512により、外付けモジュール操作偏圧の調整を行い、赤外線センサに跨ぎ接続する偏圧絶対値、10MV〜4V間に転換する。調整信号読み出し集積回路内積分時間を10μsecから32msec間に対応調整する。信号転換阻害拡大と補償504及び緩衝増益機能506の機能端は、後級拡大と補偏回路に基づき定める。以上の重要調整パラメーターはすべて影像検知モジュール感知単調中段温区背景に調整され、元の影像信号は表示モニタにおいてグレーレベルである。
【0027】
同時に、スコープにより継続し影像出力端信号をモニタし、温度変化に対して比較的大きな動態値を表示する。この影像表示処理回路モジュール(Video Processing Module)526中には、アナログデジタル転換回路514、出力影像データ信号処理と制御回路516、プログラマブルクロック生成回路518、プログラマブルパワーサプライ回路520を設計し、主クロックもVME bus伝送キーを経てコンピュータに供給され、制御指令全体と影像信号出力構造もRS232インターフェースにより、ホストコンピュータ中の制御プロセッサー522のBit I/Fインターフェースカードに連結され指令(Command)とI/O機能を行う。続いて、さらに赤外線光学レンズを検知モジュール前焦距離位置(F#は1.5〜3.5)に装置し、熱影像統合テスト(光機システムを含む)50はパラメーターの微調整を行う。最後に低温と高温区の2点の影像信号線性補償を行い、その動態影像の均一度を校正する。
【0028】
次に本発明の立体図である図6に示すように、影像調整プロセスの完成後に、赤外線熱影像アレーモジュールの製作中において、焦平面感知アレーの焦平面アレーと信号読み出し集積回路モジュールが検知モジュール背面接光区804により赤外線光信号802を受け取ることができることを確認し、信号読み出し集積回路の読み取り回路チップ808は信号読み出し集積回路上の光電流入力端806により、インジウム柱接合方式と感知アレーの焦平面アレー接合により、各アレーユニット内の光電流が積分キャパシタ1020に保存する信号は、列810と行多重器812により、順番に信号出力端814を経てセンサー緩衝板モジュール524と影像表示処理回路モジュール526内に送られ、影像信号処理などのプロセスを行う。
低温操作の焦平面アレー環境制冷器制御温度は40〜150K±0.5Kで、封入内部真空圧力は10E-5〜5E-2torrである。両点均一度影像品質補償後のその影像画面均一度は>98%で、EPAモジュール探知検査ユニット操作率は>95%で、最後に一組の影像モジュール雛形60を完成する。
【符号の説明】
【0029】
10 熱影像モジュール規格設計、エピタキシャルと光学物性検証
20 単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電測定検証
30 焦平面アレー製造工程及びその光電均一度検証
40 焦平面アレーと信号読み出し集積回路接着と研磨製造工程検証
50 影像統合テスト(光機システムを含む)検証
60 熱影像アレーモジュール雛形完成
102 検知モジュール赤外線貫通基板
104 ボトムヘビードープコンタクト層
106 赤外線吸収層
108 本質層
110 エネルギーバリヤブロッキング層
112 トップヘビードープコンタクト層
114 上電極区
116 赤外線センサ表面絶縁被覆層
118 インジウム柱
1010 下電極区
1012 可能をP-MOSFETトランジスターに出力
1014 P-MOSFETトランジスター切り換えを出力及び再び設置
1016 赤外線センサを調整しP-MOSFETトランジスターを偏圧
1018 可能をP-MOSFETトランジスターに再び設置
1020 積分キャパシタ
1022 可能端点を選択
1024 偏圧を端点に注入
1026 端点を再び設置
1028 負端端点
1030 信号出力端
412 注入ユニット
414 行多重器
416 列多重器
418 行サンプルを保持し、回路ユニットを拡大
420 クロック生成制御ユニット
424 線クロック
426 主クロック
428 行選択ポート
2110 列ポートを再び設置する
2111 列選択ポート
2112 列ポートを再び設置する
2113 Aトンネル出力端
2114 Bトンネル出力端
70 トンネル出力端点
72 偏圧と電源端点
74 クロック端点
76 チップ温度感知ダイオード出力端点
78 出力モジュール端点
502 低温真空冷却可能チャンバー
504 信号転換阻害拡大と補償
506 緩衝増益機能
508 焦平面アレーモジュール
510 クロック生成モジュール
512 偏圧確立モジュール
526 影像表示処理回路モジュール
514 アナログデジタル転換回路
516 出力影像データ信号処理と制御回路
518 プログラマブルクロック生成回路
520 プログラマブルパワーサプライ回路
522 制御プロセッサー
524 センサー緩衝板モジュール
802 赤外線光信号
804 検知モジュール背面接光区
806 信号読み出し集積回路上の光電流入力端
808 信号読み出し集積回路の読み取り回路チップ
810 列多重器(多重通信装置)
812 行多重器
814 信号出力端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線熱影像アレーモジュールの検証装置において、単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電測定検証に用いられるモジュールを包含し、該モジュールの検証内容は、単乙型赤外線センサ製造工程のフォトマスクと実体部品製造工程の線幅誤差が10%より小さいか、変温光電測定検証時は10〜300Kでの操作温度誤差率は15%より小さいか、得られるスペクトル形態均一度が80%より大きいかの検証を包含することを特徴とする、赤外線熱影像アレーモジュール検証装置。
【請求項2】
請求項1記載の検証装置において、単乙型赤外線センサ製造工程で使用されるエッチング水溶剤は弱PH値酸液で、過酸化水素:消イオン水=2〜5:1〜2:5〜20であることを特徴とする検証装置。
【請求項3】
請求項1記載の検証装置において、単乙型赤外線センサ製造工程と変温光電量測定検証では、エッチング深度が部品層構造上層から発生する電子−電洞層間の高度であることを検証することを特徴とする、検証装置。
【請求項4】
請求項1記載の検証装置において、前記赤外線センサの上と下電極区が使用するコンタクト金属材質は熱蒸着、電子銃加熱蒸着、或いはイオンスパッタリングを用いて金属電極を製作してなることを特徴とする検証装置。
【請求項5】
請求項4記載の検証装置において、該コンタクト金属材質はN型或いはP型金属材質とされ、N型金属材質は、パラジウム/クロム/金ゲルマニウム合金/金で、P型金属材質はパラジウム/クロム/金ベリリウム合金或いは亜鉛/金であることを特徴とする検証装置。
【請求項6】
請求項1記載の検証装置において、急速熱アニール製造工程では加熱安定温度と時間はそれぞれ350〜500℃、15〜60secで、加熱温度勾配は100〜200℃/ secであることを特徴とする検証装置。
【請求項7】
請求項1記載の検証装置において、非部品区域はI-本質層で、側向拡散電流を阻止することができることを特徴とする検証装置。
【請求項8】
請求項1記載の検証装置において、平面式で部品区域製造工程を定義し、拡散深度0.5〜5μmでP-極高温拡散し、さらに表面研磨方式で1〜5μm粒子直径の酸化アルミニウム粉末:消イオン水=1:2〜5を用いて0.25〜2μmまで研磨し、
最適なP-極区域を形成することを特徴とする検証装置。
【請求項9】
請求項1記載の検証装置において、メサ式で赤外線センサ区域製造工程を定義し、フォトマスクリソグラフィーを利用しエッチング区を定義し、エッチング区域深度はボトムヘビードープ極性区厚みの1/3〜1/2の間を超過しなければならず、高温拡散P-極拡散深度0.5〜5μmに用い、さらに表面研磨方式1〜5μm粒子直径の酸化アルミニウム粉末:消イオン水=1:2〜5により、0.25〜2μmまで研磨し、最適なP-極区域を形成することを特徴とする検証装置。
【請求項10】
請求項1記載の検証装置において、量子井赤外線センサ構造製造工程ではフォトマスクリソグラフィーを利用しエッチング区を定義し、エッチング区域深度はボトムヘビードープ極性区厚みの1/3〜1/2の間を超過しなければならず、この後、サイクル性光柵構造を増加し、構造は1次元棒状或いは2次元方形或いは菱形形態で、光柵間距離と高度は1〜5μmと10〜500nm間であることを特徴とする検証装置。

【公開番号】特開2013−33045(P2013−33045A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−170298(P2012−170298)
【出願日】平成24年7月31日(2012.7.31)
【分割の表示】特願2006−320354(P2006−320354)の分割
【原出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(504183322)国防部軍備局中山科学研究院 (24)
【Fターム(参考)】