説明

走行方向管理装置及びプログラム

【課題】一方向道路における逆走を正確に検知するとともに、逆走を検知した場合に運転者に確実に逆走を警告する。
【解決手段】SA/PA等への入口近傍の本線から分岐した地点に簡易なETC路側無線装置200を設置し、ETC車載器400を搭載した車両が入口付近を通過すると、ETC車載器400と簡易なETC路側無線装置200とが通信を開始し、簡易なETC路側無線装置200がETC車載器400からWCN(識別情報)を受信し、逆走検知装置100に出力する。逆走検知装置100は、同一のWCNを二度入力した際に、両入力時刻の差が検知開始時間(渋滞時の誤検知の回避のための時間)以上であって再進入時間(SA/PAへの再進入による誤検知の回避のための時間)以下の場合は、逆走の発生と判断し、逆走検知を逆走警報装置300に出力し、逆走警報装置300が逆走を通知する警報を発し、運転者に対して逆走を警告する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高速道路の進入路やSA/PA(Service Area/Parking Area)の進入路等の一方向の走行のみが許される一方向道路での逆走(走行方向とは逆方向での走行)を防止するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、高速道路の進入路やSA/PAなどの進入路での逆走防止のため、走行方向の反対側から見えるように車両進入禁止の看板を設置して、標識によって逆走を予防していたが、高齢者ドライバーが増加する現在では、看板を見落とすことで、進入路を逆走してしまい、大きな事故になることがあった。
【0003】
また、従来の逆走検知技術として、ETC(Electronic Toll Collection System)車載器による逆走検知システム(車両逆走防止システム:特開2007−102443号公報)では、専用道路への入口付近に設けられた路側装置から発せられる入口情報をETC車載器が受信し、入口情報を受信したETC車載器が逆走に注意すべき旨のメッセージを出力して運転者の注意を喚起する。
【特許文献1】特開2007−102443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のETC車載器の場合、入口情報へのアクセスにはIC(Integrated Circuit)カードの挿入が必須であり、ICカード未挿入では逆送に対する注意喚起を行えないとの課題がある。
また、特許文献1では、逆走を未然に回避することを目的としており、実際に逆走が起こってしまった後に、逆走を行なっている運転者及び周囲の運転者の注意を喚起することができないという課題がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的の一つとしており、ICカードの挿入の有無にかかわらず、一方向道路における逆走を正確に検知するとともに、逆走を検知した場合に運転者に確実に逆走を警告することが可能な構成を実現することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る走行方向管理装置は、
一方向の走行のみが許される一方向道路の入口の近傍に配置され、前記一方向道路の入口に向かう車両に搭載されている車載装置から当該車載装置の識別情報を受信する入口識別情報通信装置と、前記一方向道路の入口の近傍に配置され、前記一方向道路の入口に向かう車両に対して警告メッセージを出力する警告メッセージ出力装置とに接続された走行方向管理装置であって、
前記入口識別情報通信装置により受信された識別情報を入力する入力部と、
前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に所定の猶予時間以上の時間差を隔てて入力されていたか否かを判断し、前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に前記猶予時間以上の時間差を隔てて入力されていた場合に、前記一方向道路において前記一方向とは逆方向での走行が行われていることを通知する逆走検知通知を生成する識別情報判断部と、
前記識別情報判断部により生成された逆走検知通知を前記警告メッセージ出力装置に出力する出力部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、一方向道路における逆走を正確に検知するとともに、逆走を検知した場合に運転者に確実に逆走を警告することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る走行方向管理システムの構成例を示す図である。
また、図2は、本実施の形態に係る走行方向管理システムの配置例を示す図である。
【0009】
ETC車載器400は、車両(図2の車両600、車両700等)に搭載されている。ETC車載器400は、当該ETC車載器400の識別情報を送信する。本実施の形態では、識別情報として、ETC車載器400でICカード未挿入でも取得できるWCN(Wireless Call Number)のようにETC車載器400から取得できるIDを使用し、ETC車載器400への書き込みなしに、逆走検知を行うものである。
ETC車載器400は、車載装置の例である。
なお、WCN等のICカード未挿入でもETC車載器400から送信可能なIDを、ICカード未挿入識別情報ともいう。
なお、以下では、ETC車載器400のICカード未挿入識別情報として、WCNを例にして説明を進める。
【0010】
簡易なETC路側無線装置200は、一方向の走行のみが許される一方向道路の入口の近傍に配置され、当該一方向道路の入口に向かう車両に搭載されているETC車載器400から当該ETC車載器400の識別情報(WCN)を受信する。
図2では、一方向道路として、高速道路のインターチェンジ(IC)への進入路又はSA/PAへの進入路が例示されており、簡易なETC路側無線装置200は、インターチェンジ(IC)への進入路又はSA/PAへの進入路の入口付近に配置されている。
簡易なETC路側無線装置200は、図2に示すようにETC車載器400からの電波が届く範囲内で、一方向道路の走行方向に従って走行している車両600のETC車載器400及び一方向道路を逆走している車両700のETC車載器400のいずれからもWCNを受信する。
なお、以下、一方向道路の走行方向に従って走行している車両600を順走車両600、一方向道路を逆走している車両700を逆走車両700と呼ぶ。
簡易なETC路側無線装置200は、入口識別情報通信装置の例である。
【0011】
逆走警報装置300は、一方向道路の入口の近傍に配置され、一方向道路の入口に向かう車両に対して警告メッセージを出力する。
逆走警報装置300は、例えば、順走車両600に対して逆走車両の存在を警告するメッセージ(例えば、「逆走車両が接近中」等)を表示する。
また、逆走警報装置300を両面表示が可能な構成とすることにより、順走車両600に対して上記メッセージを表示するとともに、逆走車両700に対して逆走をしていることを警告するメッセージ(例えば、「逆走危険」等)を表示するようにしてもよい。
逆走警報装置300は、警告メッセージ出力装置の例である。
【0012】
逆走検知装置100は、簡易なETC路側無線装置200と逆走警報装置300とに接続され、簡易なETC路側無線装置200からWCNを入力し、一方向道路における逆走の有無を検知し、逆走を検知した場合には、逆走警報装置300に逆走検知通知を出力する。
逆装置検知通知を入力した逆走警報装置300は、上述の警告メッセージを出力する。
逆走検知装置100は、走行方向管理装置の例である。
【0013】
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る走行方向管理システムは、ETC車載器400からWCNのみを取得する簡易なETC路側無線装置200をSA/PAなどの入口付近の本線から分岐した地点に設置し、ETC車載器400が簡易なETC路側無線装置200の近傍を通過すると、ETC車載器400と簡易なETC路側無線装置200とが通信を開始し、ETC車載器400の登録されているWCN(ID)を簡易なETC路側無線装置200に通知する。その取得したWCNは、逆走検知装置100に通知され、逆走検知装置100がWCNをその入力時刻とともに記録する。
そして、再度一定時間後に同一のWCN(ID)を持つETC車載器400を搭載した車両と通信した場合(同一WCNを検出した場合)は、逆走検知装置100の中のCPU処理により、逆走車両か否かを判定し、逆走と判定された場合は、逆走警報装置300により逆走検知として、「逆走車両が接近中」、「逆走危険」といった警報を発し、運転者に対して逆走を警告する。
これにより、ETC車載器400装着車に対し、逆走車両の運転者が逆走開始時に表示看板等を見逃しても、表示やサイレン、回転灯などで警報が通知され、逆走車両の運転者、逆走車両が接近している順走車両の運転者の注意を喚起し、逆走車両と順走車両の衝突等の危険性を低減することが可能となる。
【0014】
次に、本実施の形態に係る逆走検知装置100の構成例を図3に示す。
【0015】
図3において、入力部101は、簡易なETC路側無線装置200により受信されたWCN(識別情報)を入力する。
時刻管理部102は、内部に時計を有し、WCNが入力部101により入力された入力時刻を特定する。WCNの入力時刻は、車両が簡易なETC路側無線装置200を通過した時刻と同視できる。
【0016】
WCN判断部103は、入力部101により入力されたWCNと同じWCNが過去に所定の検知開始時間(猶予時間)以上の時間差であって所定の再進入時間(除外時間)(検知開始時間<再進入時間)以下の時間差を隔てて入力されていたか否かを判断し、入力部101により入力されたWCNと同じWCNが過去に検知開始時間以上の時間差であって再進入時間以下の時間差を隔てて入力されていた場合には、一方向道路において逆走が行われていると判断し、逆走が行われていることを通知する逆走検知通知を生成する。
WCN判断部103は、識別情報判断部の例である。
【0017】
検知開始時間とは、その時間内に同じWCNが二回以上入力された場合でも逆走と判断しないガード時間である。
例えば、インターチェンジ又はSA/PAへの進入路において渋滞が発生している場合は、簡易なETC路側無線装置200は同一のETC車載器400から同一のWCNを複数回受信する可能性がある。このような状況では、単に同一のWCNを二度受信したとして逆走と判断すると誤検知となってしまう。このため、このような誤検知を回避するため検知開始時間を設け、検知開始時間内に同一のWCNを簡易なETC路側無線装置200から入力しても逆走と判断しない。
検知開始時間は、例えば5分である。
【0018】
また、再進入時間は、その時間を超えて同じWCNが二回以上入力された場合でも逆走と判断しないガード時間である。
再進入時間は、車両がSA/PA等に立ち寄り退出後、再び同一のSA/PA等に出現するであろうと予想される最短の時間であり、例えば1時間である。再進入時間は、検知開始時間よりも長い時間である必要がある。
例えば、インターチェンジを適切に通過した後又はSA/PAを適切に退出した後に、再び同じ車両が当該インターチェンジ又はSA/PAに向かうために同じ進入路を通行する場合がある。このような場合は、後述する蓄積時間によるWCN及びその入力時刻の削除が行われていない場合には、同じWCNが二度受信されたと判断されることになる。
このような場合も、単に同一のWCNを二度受信したとして逆走と判断すると誤検知となってしまう。このため、このような誤検知を回避するため再進入時間を設け、再進入時間以上の時間を隔てて同一のWCNを簡易なETC路側無線装置200から入力しても逆走と判断しない。
【0019】
後述するWCNリスト記録部104は、入力部101により入力されたWCNとその入力時刻を対応付けてWCNリストとして記録する。
WCN判断部103は、入力部101によりWCNが入力される度に、入力部101により新たに入力されたWCNと同じWCNがWCNリスト記録部104に記録されているか否かを判断し、同じWCNがWCNリスト記録部104に記録されている場合に、WCNリスト記録部104に記録されている入力時刻と新たな入力の入力時刻との差が検知開始時間以上であって再進入時間以下であるか否かを判断する。
両者の差が検知開始時間以上であって再進入時間以下である場合は、逆走と判断する。
他方、両者の差が検知開始時間未満である場合は、WCNリスト記録部104に記録されている入力時刻を消去させて新たな入力の入力時刻をWCNリスト記録部104に記録させる。
同様に、両者の差異が再進入時間を上回る場合は、WCNリスト記録部104に記録されている入力時刻を消去させて新たな入力の入力時刻をWCNリスト記録部104に記録させる。
換言すれば、WCN判断部103は、入力部101により入力されたWCNと同じWCNが過去に2回以上入力されている場合に、過去の直近の入力の入力時刻と新たな入力の入力時刻との差が検知開始時間以上であって再進入時間以下であるか否かを判断して、逆走か否かを判断する。
【0020】
また、WCN判断部103は、所定の周期で、WCNリストを調査し、入力時刻からの経過時間が所定の蓄積時間を超えているWCNがWCNリストに示されている場合には、そのようなWCN及びその入力時刻をWCNリストから削除するようにWCNリスト記録部104に指示する。
【0021】
WCNリスト記録部104は、入力部101により入力されたWCNとその入力時刻を対応付けてWCNリストとして記録する。
また、WCN判断部103により更新指示があった場合は、記録している入力時刻を削除し、WCN判断部103により指示された新たな入力の入力時刻を記録する。
更に、WCN判断部103により指示があった場合は、入力時刻からの経過時間が蓄積時間を超えているWCN及びその入力時刻をWCNリストから削除する。
WCNリスト記録部104は、識別情報入力履歴記録部の例である。
【0022】
出力部105は、WCN判断部103により生成された逆走検知通知を逆走警報装置300に出力する。
【0023】
次に、逆走検知装置100での逆走判定処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
例えば車両がSA/PAに入るために簡易なETC路側無線装置200の通信領域を通過すると、ETCで用いられているDSRC(Dedicated Short Range Communication)による通信を行う。
簡易なETC路側無線装置200では、通過するETC車載器400に対して、WCNのIDを要求する(S401)。
ETC車載器400は、この要求に対して自己の持つユニークなWCNを応答する。
簡易なETC路側無線装置200は、ETC車載器400から受信したWCNを逆走検知装置100に出力し、逆走検知装置100がETC車載器400のWCNを取得し(S402)、以下、逆走検知装置100が、逆走判定処理を行う。
【0024】
逆走検知装置100では、入力部101が簡易なETC路側無線装置200からETC車載器400のWCNを入力した際に、時刻管理部102にWCNの入力を通知し、時刻管理部102から現在時刻を取得する(S403)。
この現在時刻が、WCNの入力時刻となり、簡易なETC路側無線装置200の近傍を車両が通過した時刻とみなすことができる。以下、S403で計時した時刻を入力時刻T0と記す。
【0025】
次に、WCN判断部103が、WCNリスト記録部104のWCNリストを参照し、WCNリストにS402で取得したWCNが登録されているか否かを判断する(S404)。
WCNリストに当該WCNが登録されていない場合(S404でNO)、つまり、あるETC車載器400より初めてWCNを取得した場合は、入力時刻T0と当該ETC車載器400のWCNとを対応付けてWCNリスト記録部104に登録させる(S405)。
【0026】
一方、WCNリストにS402で取得したWCNが登録されている場合(S404でYES)、つまり、同一のETC車載器400のWCNが過去に簡易なETC路側無線装置200から入力されている場合は、WCN判断部103はWCNリストから当該WCNの過去の入力時刻を取得する(S406)。
この過去の入力時刻を通過時刻T1と記す。
【0027】
次に、WCN判断部103は、入力時刻T0と通過時刻T1との差が検知開始時間以上であって再進入時間以下であるかを判断する(S407)。
【0028】
入力時刻T0と通過時刻T1との差が検知開始時間以上であって再進入時間以下でない場合(S407でNO)は、WCN判断部103は、WCNリスト記録部104に指示し、WCNリストから通過時刻T1を消去させるとともに、S402で取得した入力時刻T0を通過時刻として記録させて、WCNリストを更新させる(S408)。
S408の後は、処理がS401に戻る。
【0029】
入力時刻T0と通過時刻T1との差が検知開始時間未満の場合の扱いについては、前述したように、SA/PAへの進入路が渋滞して、同一のETC車載器400がWCNを再通信することがあるので、滞留時間=検知開始時間をあらかじめ設定しておくことで、その間は逆走判定をしないようにしている。
例えば、検知開始時間=5分に設定してあった場合、4分後に再通信があり、同一のWCNを簡易なETC路側無線装置200が受信した場合、当該WCNは既に登録されており、その時刻(登録済の時刻)をT1として判定を行い、判定時間外としてWCNの入力時刻を更新するのみの処理となる。
また、入力時刻T0と通過時刻T1との差が進入開始時間を超える場合の扱いについては、簡易なETC路側無線装置200の近傍を通過した車両がSA/PAに立ち寄り、SA/PAを正常に退去した後、後刻再び同じSA/PAに向かうことがあり、蓄積時間との関係で同じWCNがWCNリストに残っている可能性があるので、このような場合に対処するため、登録済の時刻)をT1として判定を行い、判定時間外としてWCNの入力時刻を更新するのみの処理となる。
【0030】
他方、入力時刻T0と通過時刻T1との差が検知開始時間以上であって再進入時間以下である場合(S407でYES)は、WCN判断部103は、逆走であると判断し、逆走検知通知を生成し、出力部105から逆走検知通知を出力させ、逆走警報装置300に逆走時の警告メッセージを出力するように指示する(S409)。
また、WCN判断部103は、WCNリスト記録部104にWCNリストから当該WCN及びその通過時刻T1を削除させる(S410)。
S410の後は、処理がS401に戻る。
【0031】
次に、蓄積時間によるWCNの削除処理を図5を参照して説明する。
WCN判断部103は、周期的に図5に示す処理を行う。
先ず、WCN判断部103は、WCNリストに示されているWCNにおいて入力からの経過時間(WCNリストに示されている通過時刻と現在時刻との差)が所定の蓄積時間を超えているものがあるかどうかを判断する(S501)。
入力からの経過時間が蓄積時間を超えているWCNがなければ(S501でNO)、次の周期まで待機する。
一方、入力からの経過時間が蓄積時間を超えているWCNがあれば(S501でYES)、該当するWCNとその通過時刻をWCNリストから削除するようWCNリスト記録部104に指示し、WCNリスト記録部104が該当するWCNと通過時刻をWCNリストから削除する(S502)。
【0032】
このように本実施の形態では、SA/PAの進入路や高速道路の進入路にETC車載器と通信するための簡易なETC路側無線装置を設置し、進入路の反対側から来る車両に向けた警報装置を設置することで、ETC車載器を設置した車両がSA/PAや高速道路の進入路を通過するときに、この簡易なETC路側無線装置と通信してETC車載器が固有に保有するWCNを取得できる。
この取得したWCNを逆走検知装置に蓄積しておき、一定時間保持する。もしその一定時間後に同一WCNを検出した場合は、進入路を通過しその後再び進入路にきたことで、逆走検知と判断し、警報装置例えば路側表示器に“逆走危険”等の表示する。また、回転等やサイレンで、逆走検知を警報し、危険を通知する。
これにより、ETC車載器装着車に対し、逆走時に表示看板を見逃しても、表示やサイレン、回転灯などで警報が通知され、進入路の逆走車両の抑止や他の車両との衝突の回避操作を促すことが可能となり、逆走による事故を未然に回避することが可能となる。
【0033】
また、本実施の形態では、ETC車載器でICカード未挿入でも取得できるWCNを用いるため、ICカードの挿入/未挿入にかかわらず、すべての車両のETC車載器の識別情報を取得することができ、全ての車両の逆走検知が可能である。
【0034】
更に、本実施の形態では、渋滞時に車両が停止した状態でも誤検知をしないように検知開始時間を設けており、進入路で渋滞が発生しており同じETC車載器のWCNを複数回受信した場合でも、誤検知することがない。
【0035】
また、車両がSA/PA等に立ち寄り退出後、再び同一のSA/PA等に出現するであろう最短の時間を再進入時間として設定することで、再進入による逆走の誤検知を防止することが可能である。
【0036】
実施の形態2.
実施の形態1に示す構成では、SA/PAの入口の近傍に簡易なETC路側無線装置200を設置し、また、逆走検知装置100において再進入時間を用いて逆走か否かを判断していた。
例えば再進入時間=1時間(SA/PAの入口にある簡易なETC路側無線装置200を1度通過し、SA/PAを出て再び同じSA/PAの簡易なETC路側無線装置200に出現する時間)とすると、1時間以上過ぎた後、同一のWCNを取得した場合、図4のS407における時間判断がNoとなり、WCNの通過時間が更新される(図4のS408)のみで、逆走との判定は行われない。
また、再進入時間を超えた時間、例えば24時間を蓄積時間として設定すると、車両が簡易なETC路側無線装置200を正常に通過してこの車両のETC車載器400のWCNがWCNリストに登録された24時間後に、このWCN及び通過時刻がWCNリストから削除される。
この場合、当該車両が再進入時間(例えば1時間)以上SA/PAに滞在した後逆走した場合は、当該車両のETC車載器400のWCNを二度入力することになるが、二つのWCNの入力時刻の差が再進入時間を超えているので、図4のS407の処理でNOとなり、逆走検知できないという事態を招く。
本実施の形態では、このような事態に対処するため、図6に示すように、SA/PAの一方向道路の出口近傍に簡易なETC路側無線装置500を設置し、そこでETC車載器400から取得されたWCNは、WCNリストから削除するように処理することで、再進入時間を意識しないで逆走検知できるシステムを説明する。
【0037】
つまり、本実施の形態では、SA/PAの一方向道路の入口近傍に配置された簡易なETC路側無線装置200に加えて、SA/PAの一方向道路の出口近傍に簡易なETC路側無線装置500を設置し、簡易なETC路側無線装置500がSA/PAから退出した車両のETC車載器400のWCNを受信し、受信したWCNを逆走検知装置100に出力する。
SA/PAの一方向道路の出口近傍に配置された簡易なETC路側無線装置500は、出口識別情報通信装置の例である。
【0038】
図6において、簡易なETC路側無線装置200及び逆走警報装置300は、実施の形態1に示したものと同様である。
【0039】
また、逆走検知装置100の構成も図3に示したものと同様である。
つまり、逆走検知装置100において、入力部101は、簡易なETC路側無線装置200により受信されたWCNの他、簡易なETC路側無線装置500により受信されたWCNを入力し、時刻管理部102がWCNの入力時刻を計時する。
また、WCN判断部103は、入力部101により簡易なETC路側無線装置500から入力されたWCNと同じWCNがWCNリスト記録部104に記録されているか否かを判断し、同じWCNがWCNリスト記録部104に記録されている場合に、当該WCN及び通過時刻をWCNリストから消去させる。
また、このように簡易なETC路側無線装置500からの入力をもとにWCNリストの該当WCNを削除するため、図4のS407の逆走検知時に用いられる時間は検知開始時間のみとなる(再進入時間は考慮しない)。
【0040】
次に、本実施の形態に係る逆走検知装置100の動作例を図7を用いて説明する。
図4と同じ符号が付された処理(S401〜S406、S408〜S410)は図4に示した処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0041】
逆走検知装置100では、入力部101が、簡易なETC路側無線装置200又は簡易なETC路側無線装置500からETC車載器400のWCNを入力し(S402)、WCN判断部103が入力されたWCNが入口(簡易なETC路側無線装置200)から入力されたか、出口(簡易なETC路側無線装置500)から入力されたかを判断する(S701)。
本実施の形態では、簡易なETC路側無線装置200及び簡易なETC路側無線装置500は、WCNを逆走検知装置100に出力する際に自装置のIDを付加するものとし、WCN判断部103はWCNに付加されているIDを解析して、簡易なETC路側無線装置200及び簡易なETC路側無線装置500のどちらから入力したかを判断する。
【0042】
出口(簡易なETC路側無線装置500)からのWCNである場合(S701で「出口」)は、WCN判断部103は、指示を送り、WCNリスト記録部104にWCNリストから当該WCN(出口から受信したWCN)及びその通過時刻を削除させる(S702)。
この場合は、順走車が適切にSA/PA等の出口から退出した場合に相当するので、WCNリストからWCNと通過時刻を削除する。
S702の後は、処理がS401に戻る。
【0043】
他方、入口(簡易なETC路側無線装置200)からのWCNである場合(S701で「入口」)は、WCN判断部103は、時刻管理部102にWCNの入力を通知し、時刻管理部102から現在時刻(入力時刻T0)を取得する(S403)。
次に、WCN判断部103が、WCNリスト記録部104のWCNリストを参照し、WCNリストにS402で取得したWCNが登録されているか否かを判断する(S404)。
WCNリストに当該WCNが登録されていない場合(S404でNO)、つまり、あるETC車載器400より初めてWCNを取得した場合は、入力時刻T0と当該ETC車載器400のWCNとを対応付けてWCNリスト記録部104に登録させる(S405)。
【0044】
一方、WCNリストにS402で取得したWCNが登録されている場合(S404でYES)、つまり、同一のETC車載器400からのWCNが過去に簡易なETC路側無線装置200から入力されている場合は、WCN判断部103はWCNリストから当該WCNの過去の入力時刻(通過時刻T1)を取得する(S406)。
次に、WCN判断部103は、入力時刻T0と通過時刻T1との差が検知開始時間以上であるかを判断する(S703)。
上述したように、出口からのWCNを入力した場合は、WCNリストから当該WCNと通過時刻は削除されるので、適正に出口から退出し、再度同じ車両がSA/PA等の進入路に入ってきた場合は、S404の判断においてYESとなりS405の処理が行われるので、S703において再進入時間を考慮する必要がない。
【0045】
入力時刻T0と通過時刻T1との差が検知開始時間未満である場合(S703でNO)は、WCN判断部103は、WCNリスト記録部104に指示し、WCNリストから通過時刻T1を消去させるとともに、S402で取得した入力時刻T0を通過時刻として記録させて、WCNリストを更新させる(S408)。
他方、入力時刻T0と通過時刻T1との差が検知開始時間以上である場合(S703でYES)は、WCN判断部103は、逆走であると判断し、逆走検知通知を生成し、出力部105から逆走検知通知を出力させ、逆走警報装置300に逆走時の警告メッセージを出力するように指示する(S409)。
また、WCN判断部103は、WCNリスト記録部104にWCNリストから当該WCN及びその通過時刻T1を削除させる(S410)。
S408及びS410の後は、処理がS401に戻る。
【0046】
このように、本実施の形態によれば、SA/PA等からの退出路に更に1式簡易なETC路側無線装置を設置して、進入時に登録したWCNを退出時に、削除することで、再進入時間を用いることなく正確に逆走検知が可能となる。
【0047】
最後に、実施の形態1、2に示した逆走検知装置100のハードウェア構成例について説明する。
図8は、実施の形態1、2に示す逆走検知装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図8の構成は、あくまでも逆走検知装置100のハードウェア構成の一例を示すものであり、逆走検知装置100のハードウェア構成は図8に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0048】
図8において、逆走検知装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、磁気ディスク装置920と接続されていてもよく、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)と接続していてもよい。
また、CPU911は、例えば、キーボード、マウス、プリンタ装置、スキャナ装置等と接続可能としてもよい。
また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード、マウス、スキャナ装置、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置などは、出力装置の一例である。
【0049】
通信ボード915は、図1、2等に示すように、簡易なETC路側無線装置200及び逆走警報装置300に接続されている。また、通信ボード915は、例えば、管制センタ等と通信を行うためのネットワークに接続されていてもよい。例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
【0050】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されていてもよい。
プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0051】
ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
逆走検知装置100の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0052】
上記プログラム群923には、実施の形態1、2の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0053】
ファイル群924には、実施の形態1、2の説明において、「〜の判断」、「〜の計算」、「〜の比較」、「〜の評価」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1、2で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0054】
また、実施の形態1、2の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1、2の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1、2の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0055】
このように、実施の形態1、2に示す逆走検知装置100は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータであり、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施の形態1に係る走行方向管理システムの構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る走行方向管理システムの各要素の配置例を示す図。
【図3】実施の形態1に係る逆走検知装置の構成例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る逆走検知装置の動作例を示すフローチャート図。
【図5】実施の形態1に係る逆走検知装置の動作例を示すフローチャート図。
【図6】実施の形態2に係る逆走検知装置の構成例を示す図。
【図7】実施の形態1に係る逆走検知装置の動作例を示すフローチャート図。
【図8】実施の形態1、2に係る逆走検知装置のハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0057】
100 逆走検知装置、101 入力部、102 時刻管理部、103 WCN判断部、104 WCNリスト記録部、105 出力部、200 簡易なETC路側無線装置、300 逆走警報装置、400 ETC車載器、500 簡易なETC路側無線装置、600 順走車両、700 逆走車両。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向の走行のみが許される一方向道路の入口の近傍に配置され、前記一方向道路の入口に向かう車両に搭載されている車載装置から当該車載装置の識別情報を受信する入口識別情報通信装置と、前記一方向道路の入口の近傍に配置され、前記一方向道路の入口に向かう車両に対して警告メッセージを出力する警告メッセージ出力装置とに接続された走行方向管理装置であって、
前記入口識別情報通信装置により受信された識別情報を入力する入力部と、
前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に所定の猶予時間以上の時間差を隔てて入力されていたか否かを判断し、前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に前記猶予時間以上の時間差を隔てて入力されていた場合に、前記一方向道路において前記一方向とは逆方向での走行が行われていることを通知する逆走検知通知を生成する識別情報判断部と、
前記識別情報判断部により生成された逆走検知通知を前記警告メッセージ出力装置に出力する出力部とを有することを特徴とする走行方向管理装置。
【請求項2】
前記識別情報判断部は、
前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に2回以上入力されている場合に、過去の直近の入力の入力時刻と新たな入力の入力時刻との差が前記猶予時間以上であるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の走行方向管理装置。
【請求項3】
前記識別情報判断部は、
前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に前記猶予時間以上の時間差であって所定の除外時間(猶予時間<除外時間)以下の時間差を隔てて入力されていたか否かを判断し、前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に前記猶予時間以上の時間差であって前記除外時間以下の時間差を隔てて入力されていた場合に、前記逆走検知通知を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の走行方向管理装置。
【請求項4】
前記識別情報判断部は、
前記入力部により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に2回以上入力されている場合に、過去の直近の入力の入力時刻と新たな入力の入力時刻との差が前記猶予時間以上であって前記除外時間以下であるか否かを判断することを特徴とする請求項3に記載の走行方向管理装置。
【請求項5】
前記走行方向管理装置は、更に、
前記入力部により入力された識別情報と入力時刻とを対応付けて記録する識別情報入力履歴記録部を有し、
前記識別情報判断部は、
前記入力部により識別情報が入力される度に、前記入力部により新たに入力された識別情報と同じ識別情報が前記識別情報入力履歴記録部に記録されているか否かを判断し、同じ識別情報が前記識別情報入力履歴記録部に記録されている場合に、前記入力履歴記録部に記録されている入力時刻と新たな入力の入力時刻との差が前記猶予時間以上であるか否かを判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の走行方向管理装置。
【請求項6】
前記識別情報判断部は、
前記識別情報入力履歴記録部に記録されている入力時刻と新たな入力の入力時刻との差が前記猶予時間未満である場合に、前記識別情報入力履歴記録部に記録されている入力時刻を消去させて新たな入力の入力時刻を前記識別情報入力履歴記録部に記録させることを特徴とする請求項5に記載の走行方向管理装置。
【請求項7】
前記走行方向管理装置は、更に、
前記一方向道路の出口の近傍に配置され、前記一方向に沿って前記一方向道路を走行し前記一方向道路の出口に向かう車両に搭載されている車載装置から当該車載装置の識別情報を受信する出口識別情報通信装置に接続され、
前記入力部は、
前記出口識別情報通信装置により受信された識別情報を入力し、
前記識別情報判断部は、
前記入力部により前記出口識別情報通信装置から入力された識別情報と同じ識別情報が前記識別情報入力履歴記録部に記録されているか否かを判断し、前記入力部により前記出口識別情報通信装置から入力された識別情報と同じ識別情報が前記識別情報入力履歴記録部に記録されている場合に、当該識別情報を前記識別情報入力履歴記録部から消去させることを特徴とする請求項5又は6に記載の走行方向管理装置。
【請求項8】
前記走行方向管理装置は、
前記一方向に沿って前記一方向道路以外から前記一方向道路の入口に向かう車両に搭載されている車載装置及び前記一方向と逆方向で前記一方向道路を走行して前記一方向道路の入口に向かう車両に搭載されている車載装置のいずれからもそれぞれの車載装置の識別情報を受信可能な入口識別情報通信装置に接続されていることを特徴とする請求項1〜7に記載の走行方向管理装置。
【請求項9】
前記走行方向管理装置は、
前記一方向道路の入口に向かう車両に搭載されているETC(Electronic Toll Collection System)車載装置から、ICカードが挿入されていない状態でもETC車載装置から送信可能なICカード未挿入識別情報を受信する入口識別情報通信装置に接続され、
前記入力部は、
前記入口識別情報通信装置により受信されたICカード未挿入識別情報を入力することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の走行方向管理装置。
【請求項10】
一方向の走行のみが許される一方向道路の入口の近傍に配置され、前記一方向道路の入口に向かう車両に搭載されている車載装置から当該車載装置の識別情報を受信する入口識別情報通信装置と、前記一方向道路の入口の近傍に配置され、前記一方向道路の入口に向かう車両に対して警告メッセージを出力する警告メッセージ出力装置とに接続されたコンピュータである走行方向管理装置に、
前記入口識別情報通信装置により受信された識別情報を入力する入力処理と、
前記入力処理により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に所定の猶予時間以上の時間差を隔てて入力されていたか否かを判断し、前記入力処理により入力された識別情報と同じ識別情報が過去に前記猶予時間以上の時間差を隔てて入力されていた場合に、前記一方向道路において前記一方向とは逆方向での走行が行われていることを通知する逆走検知通知を生成する識別情報判断処理と、
前記識別情報判断処理により生成された逆走検知通知を前記警告メッセージ出力装置に出力する出力処理とを実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−116671(P2009−116671A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−289716(P2007−289716)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】