説明

走行経路設定装置

【課題】車両の乗員を症状に応じて適切に医療機関に搬送することができる走行経路設定装置を提供する。
【解決手段】 走行経路設定装置は、要搬送者の症状を計測する生体モニタデバイス2と、ECU4とを備えている。ECU4は、被験者の症状及びこれに最適な処置内容等が登録された医療情報データベース6と、生体モニタデバイス2の計測データから要搬送者の症状を判定し、その症状に有効な初期処置内容を医療情報データベース6より検索し、その処置に必要な医療機器を要求する必要機器要求部7と、要搬送者の処置に必要な医療機器に基づいて、自車両と救急車両との合流、救急車両への移乗が必要か否かを判断する合流・移乗判断部8と、合流・移乗判断部8により救急車両への移乗が必要であると判断されたときに、自車両と救急車両との合流経路を計算する経路探索部9とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の乗員を医療機関に搬送する際の走行経路を設定する走行経路設定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の走行経路設定装置としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の走行経路設定装置は、送迎車両で病院に直接向かう場合の所要時間と、救急車両と合流してから救急車両で病院に向かう場合の所要時間とを比較して、病院への走行ルートを決定し、その走行ルートの情報を車載機端末に提供するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−50183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、送迎中の乗員を病院に搬送する際に、送迎車両で病院に直接向かう場合の所要時間が救急車両と合流してから病院に向かう場合の所要時間よりも短くても、乗員の症状によっては乗員が救急車両に乗って初期治療を受けるほうが有効であること等も考えられる。
【0005】
本発明の目的は、車両の乗員を症状に応じて適切に医療機関に搬送することができる走行経路設定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両の乗員を医療機関に搬送する際の走行経路を設定する走行経路設定装置において、乗員の症状を検出する症状検出手段と、症状検出手段により検出された乗員の症状に応じて乗員に必要な処置を決定する処置決定手段と、処置決定手段により決定された乗員に必要な処置に基づいて、救急車両への乗員の移乗が必要かどうかを判定する移乗判定手段と、移乗判定手段により救急車両への乗員の移乗が必要であると判定されたときに、車両が救急車両と合流するための経路を設定する経路設定手段とを備えることを特徴とするものである。
【0007】
このように本発明の走行経路設定装置においては、車両の乗員の症状を検出し、乗員の症状に応じて乗員に必要な処置を決定し、乗員に必要な処置に基づいて救急車両への乗員の移乗が必要かどうかを判定する。そして、救急車両への乗員の移乗が必要であると判定されたときは、自車両が救急車両と合流するための経路を設定し、自車両を救急車両と合流させた後、乗員を救急車両に移乗して搬送する。一方、救急車両への乗員の移乗が不必要であると判定されたときは、自車両による乗員の搬送を継続する。これにより、乗員の症状に応じて乗員を適切に医療機関に搬送することができる。
【0008】
好ましくは、移乗判定手段は、乗員に必要な処置を行うための医療機器が救急車両に搭載されているか否かによって、救急車両への乗員の移乗が必要かどうかを判定する。この場合には、救急車両に搭載された医療機器を利用する必要があるときに、自車両の乗員を救急車両へ移乗させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、車両の乗員の症状を検出して救急車両への移乗の有効性を判断するので、車両の乗員を症状に応じて適切に医療機関に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係わる走行経路設定装置の一実施形態を備えた搬送支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したECUにより実行される処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図3】初期処置を実施した場合及び初期処置を実施しない場合における搬送時間と救命確率との関係を表すグラフである。
【図4】自動運転車両を臨時緊急車両として利用する緊急搬送システムの構成を示すブロック図である。
【図5】参考例としての搬送支援システムの構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示したECUにより実行される処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係わる走行経路設定装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に係わる走行経路設定装置の一実施形態を備えた搬送支援装置の構成を示すブロック図である。同図において、搬送支援装置1は、車両の乗員を医療機関に搬送する支援を行う装置である。搬送支援装置1は、生体モニタデバイス2と、自車位置検出器3と、ECU(Electronic Control Unit)4と、通信器5とを備えている。
【0013】
生体モニタデバイス2は、要搬送者の健康状態(症状)を計測する。生体モニタデバイス2は、予め車両に搭載されているか、或いは車両に接続して使用される。自車位置検出器3は、例えばGPS受信機を用いて自車両の現在位置を検出する。通信器5は、消防署に対して通信により救急車両の出動要請等を行うための機器である。
【0014】
ECU4は、CPU、ROMやRAM等のメモリ及び入出力回路等により構成されている。ECU4は、医療情報データベース6と、必要機器要求部7と、合流・移乗判断部8と、経路探索部9とを有している。
【0015】
医療情報データベース6には、被験者の症状及びこれに最適な処置内容等が医療情報として登録されている。
【0016】
必要機器要求部7は、生体モニタデバイス2の計測データから要搬送者に適合する症状を判定し、その症状に有効な初期処置内容を医療情報データベース6より検索し、その初期処置に必要な医療機器及び当該処置を実施した後の搬送猶予時間を要求する。
【0017】
合流・移乗判断部8は、要搬送者の処置に必要な医療機器に基づいて、自車両と救急車両との合流、救急車両への要搬送者の移乗が必要かどうかを判断する。具体的には、合流・移乗判断部8は、要搬送者の処置に必要な医療機器が救急車両に搭載されており、その医療機器を用いて要搬送者の初期処置を行う必要がある場合には、救急車両への要搬送者の移乗が必要であると判断する。
【0018】
経路探索部9は、合流・移乗判断部8により救急車両への要搬送者の移乗が必要であると判断されたときに、自車両と救急車両とが合流する経路(合流経路)を計算する。このとき、自車両と合流可能な救急車両を探索し、最も効率良く合流可能な救急車両を選定する。また、要搬送者の搬送途中に、要搬送者の症状が変化することで、要搬送者の移乗による初期処置の必要性及び有効性が変化した場合は、自車両と救急車両との合流経路を再計算する。
【0019】
図2は、ECU4により実行される処理手順の詳細を示すフローチャートである。同図において、まず生体モニタデバイス2により計測された要搬送者の健康状態(症状)を入力し(手順S21)、その被搬送者の症状に応じた処置に必要な医療機器を要求する(手順S22)。
【0020】
このとき、生体モニタデバイス2の計測データに基づき、医療情報データベース6に登録されたデータを検索する。そして、被搬送者の現状の生体情報及び既往歴から被搬送者の症状を特定し、有効な処置方法を算出し、この処置に必要な医療機器を要求する。なお、医療情報データベース6からは症状の特定が困難である場合には、医療機関との通信により医師の指示を受けても良い。
【0021】
例えば、被搬送者の現状の生体情報が心拍数低下及び脈拍低下であり、被搬送者に心臓病の既往歴がある場合には、有効な初期処置は酸素吸入であり、医療機器として酸素吸入器を要求する。
【0022】
続いて、現在必要な初期処置に使用すべき医療機器に基づいて、救急車両への途中移乗が必要かどうかを判断する(手順S23)。具体的には、被搬送者が現在搭乗している自車両に搭載されている医療機器による初期処置が可能であるかどうかを判断し、その医療機器による初期処置が可能であるときは、救急車両への途中移乗が必要でないと判断する。一方、必要とされる医療機器が自車両には無く救急車両に搭載されているときは、救急車両への途中移乗を検討する。
【0023】
また、救急車両への途中移乗を選択するかどうかの判断は、以下のようにして行う。即ち、図3に示すように、医療情報データベース6内のデータの検索から得られた初期処置もしくは医療機関が提案した初期処置を行った場合の搬送猶予時間と、そのような初期処置を行わなかった場合の搬送猶予時間と、交通情報等を基に算出された到着予想時間とを比較する。
【0024】
図3に示すグラフは、初期処置を実施した場合及び初期処置を実施しない場合における搬送時間と救命確率との関係を表したものである。図中の実線Pは、初期処置を実施せずに医療機関へ直接搬送した場合の時間を表し、図中の破線Qは、救急車両に合流・移乗して初期処置を実施し、医療機関へ搬送した場合の時間を表している。また、図中の実線Pは、初期処置を実施しない場合の推奨搬送時間限度(搬送猶予時間)を表し、図中の実線Qは、初期処置を実施した場合の推奨搬送時間限度を表している。
【0025】
ここで、直接搬送による到着時間が初期処置を実施しない場合の搬送猶予時間Pを下回るときは、直接搬送を継続する。一方、直接搬送による到着時間が初期処置を実施しない場合の搬送猶予時間Pを下回ることができないときは、救急車両との合流により医療機関への到着時間が遅れたとしても、初期処置を実施した場合の搬送猶予時間Qを満たすことが可能であれば、救急車両との合流・移乗を選択する。また、救急車両との合流・移乗による到着時間への影響がない場合は、より確実な処置体制を確保するため、救急車両との合流・移乗を選択する。
【0026】
図2に戻り、手順S23において救急車両への途中移乗が必要でないと判断されたときは、本フローを終了する。これにより、自車両に搭載されている医療機器により初期処置を実行しつつ、自車両による適切な医療機関への搬送が継続される。
【0027】
一方、救急車両への途中移乗が必要であると判断されたときは、自車位置検出器3により検出された自車両の現在位置に基づいて、自車両と救急車両との合流経路を計算する(手順S24)。続いて、救急車両への移乗による医療期間到着時間の遅れが無いかどうかを判断する(手順S25)。
【0028】
救急車両への移乗による医療期間到着時間の遅れが無いと判断されたときは、手順S24で得られた自車両と救急車両との合流経路を設定する(手順S26)。そして、通信器5により救急車両の出動要請を行い(手順S27)、本フローを終了する。これにより、自車両が救急車両に合流し、自車両に搭乗していた要搬送者が救急車両に移乗され、救急車両による適切な医療機関への搬送が行われる。
【0029】
手順S25において救急車両への移乗による医療期間到着時間の遅れが発生すると判断されたときは、医療期間到着時間の遅れよりも救急車両での要搬送者の初期処置が優先されるかどうかを判断する(手順S28)。医療期間到着時間の遅れよりも救急車両での要搬送者の初期処置が優先されないと判断されたときは、本フローを終了する。これにより、上述したように自車両による医療期間への搬送が継続される。
【0030】
一方、医療期間到着時間の遅れよりも救急車両での要搬送者の初期処置が優先されると判断されたときは、手順S24で得られた自車両と救急車両との合流経路を設定し(手順S26)、通信器5により救急車両の出動要請を行い(手順S27)、本フローを終了する。これにより、上述したように自車両が救急車両に合流し、要搬送者が救急車両に移乗され、救急車両による医療機関への搬送が行われる。
【0031】
以上において、手順S21,22は、必要機器要求部7により実行される。手順S23,S25,S28は、合流・移乗判断部8により実行される。手順S24,S26,S27は、経路探索部9により実行される。
【0032】
また、生体モニタデバイス2は、乗員の症状を検出する症状検出手段を構成する。ECU4の医療情報データベース6及び必要機器要求部7は、症状検出手段により検出された乗員の症状に応じて乗員に必要な処置を決定する処置決定手段を構成する。ECU4の合流・移乗判断部8は、処置決定手段により決定された乗員に必要な処置に基づいて、救急車両への乗員の移乗が必要かどうかを判定する移乗判定手段を構成する。自車位置検出器3とECU4の経路探索部9は、移乗判定手段により救急車両への乗員の移乗が必要であると判定されたときに、車両が救急車両と合流するための経路を設定する経路設定手段を構成する。
【0033】
図4は、自動運転車両を臨時緊急車両として利用する緊急搬送システムの構成を示すブロック図である。同図において、臨時緊急車両は、医療機関や消防署等と連携しながら、要搬送者を医療機関へ搬送する。このとき、要搬送者の症状に基づいて臨時緊急車両への合流・移乗の有効性を判断し、要搬送者を効率良く医療機関へ搬送する。
【0034】
以上のように本実施形態にあっては、生体モニタデバイス2の計測データから要搬送者の症状を判別し、その症状に有効な初期処置内容及び医療機器を決定し、その医療機器と医療機関への到着時刻とに基づいて救急車両への合流・移乗の必要性を判断し、救急車両への合流・移乗が必要であるときに、自車両と救急車両との合流経路を計算し、その救急車両の出動を要請するようにしたので、要搬送者の症状に応じて要搬送者を適切に医療機関へ搬送することができる。また、要搬送者の搬送中の状態変化にも対応することが可能となる。
【0035】
なお、本実施形態では、自動運転車両を緊急車両として利用するものとしたが、手動運転車両も緊急車両として利用可能であることは言うまでもない。
【0036】
図5は、参考例としての搬送支援システムの構成を示すブロック図である。同図において、搬送支援システム50は、上記の生体モニタデバイス2と、要搬送者検出デバイス51と、緊急走行システム起動要求装置52と、所有者状態判別装置53と、車両情報モニタデバイス54と、ECU55と、自動運転システム56と、通信装置57とを備えている。
【0037】
要搬送者検出デバイス51は、自車両の周辺に要搬送者がいるかどうかを検出する。緊急走行システム起動要求装置52は、車両走行モードを通常走行モードから緊急走行モードへ移行要求するための装置である。所有者状態判別装置53は、自車両の所有者の状態を判別する。車両情報モニタデバイス54は、自車両の状態をモニタする。
【0038】
ECU55は、事前承認情報データベース58を有している。事前承認情報データベース58には、車両の所有者の事前承認情報が登録されている。事前承認情報は、車両の所有者本人が起動承認を行うことができない場合のための事前承認内容の情報であり、例えばICカードの情報、車両システムに事前入力された情報、保険会社との契約内容の情報等である。なお、事前承認内容は、複数の条件からなり、要搬送者の容態レベルや緊急走行における想定リスクレベル等に応じて設定される。
【0039】
自動運転システム56は、自車両を自動運転させるシステムである。通信装置57は、外部との通信を行う装置である。
【0040】
図6は、ECU55により実行される処理手順の詳細を示すフローチャートである。同図において、まず生体モニタデバイス2により計測された要搬送者の健康状態(症状)を入力し(手順S61)、その被搬送者の症状が医療機関への緊急搬送が必要な状態であるかどうかを判断する(手順S62)。被搬送者の症状が医療機関への緊急搬送が必要な状態でないと判断されたときは、車両走行モードを通常走行モードとして搬送を実行するように自動運転システム56を制御する(手順S63)。
【0041】
一方、被搬送者の症状が医療機関への緊急搬送が必要な状態であると判断されたときは、緊急走行システム起動要求装置52により緊急走行システムの起動要求があったかどうかを判断する(手順S64)。緊急走行システムの起動要求があったと判断されたときは、要搬送者検出デバイス51の検出結果に基づいて、緊急走行システムの起動要求が自車両の搭乗者によって行われたものかどうかを判断する(手順S65)。緊急走行システムの起動要求が自車両の搭乗者によって行われたものと判断されたときは、緊急走行システムの起動要求が自車両の所有者によって行われたものかどうかを判断する(手順S66)。
【0042】
緊急走行システムの起動要求が自車両の所有者によって行われたものと判断されたときは、所有者状態判別装置53により判別された所有者の状態(意識レベル)に基づいて、所有者による緊急走行システムの起動承認作業が可能であるかどうかを判断する(手順S67)。
【0043】
所有者による緊急走行システムの起動承認作業が可能であると判断されたときは、緊急走行システムの起動承認が行われたかどうかを判断する(手順S68)。緊急走行システムの起動承認が行われたと判断されたときは、車両情報モニタデバイス54のモニタ結果に基づいて、自車両の状態が緊急走行可能な状態であるかどうかを判断する(手順S69)。自車両の状態が緊急走行可能な状態であると判断されたときは、車両走行モードを緊急走行モードとして搬送を実行するように自動運転システム56を制御する(手順S70)。
【0044】
手順S68において緊急走行システムの起動承認が行われていないと判断されたとき、手順S69において自車両の状態が緊急走行可能な状態でないと判断されたときは、通信装置57により救急車両の出動を要請する(手順S71)。
【0045】
手順S65において緊急走行システムの起動要求が自車両の搭乗者によって行われたものでないと判断されたとき、手順S66において緊急走行システムの起動要求が自車両の所有者によって行われたものでないと判断されたとき、手順S67において所有者による緊急走行システムの起動承認作業が可能でないと判断されたときは、緊急走行システムの起動要求が事前承認情報データベース58に登録された事前承認に適合しているかどうかを判断する(手順S72)。
【0046】
緊急走行システムの起動要求が事前承認に適合していると判断されたときは、上述したように自車両の状態が緊急走行可能な状態であるかどうかを判断し(手順S69)、自車両の状態が緊急走行可能な状態であると判断されたときは、車両走行モードを緊急走行モードとして搬送を実行するように自動運転システム56を制御する(手順S70)。
【0047】
一方、緊急走行システムの起動要求が事前承認に適合していないと判断されたときは、上述したように通信装置57により救急車両の出動を要請する(手順S71)。
【0048】
以上のような搬送支援システム50においては、要搬送者が自車両の所有者本人であり、緊急走行システムの起動の承認作業が行えないほど所有者の意識レベルが低下している場合や、自車両の所有者の不在時に、自車両の周辺で要搬送者が発生した場合には、事前承認情報データベース58に予め登録された事前承認に対して設定された条件を満たしていれば、所有者の承認として緊急走行システムの起動を許可する。これにより、例えば車両の搭乗者が手動運転中に体調不良による意識低下に陥った場合でも、手動運転から自動運転に切り替えて車両を安全な状態に保つことができると共に、速やかに医療機関に移動することができる。
【符号の説明】
【0049】
1…搬送支援装置(走行経路設定装置)、2…生体モニタデバイス(症状検出手段)、3…自車位置検出器(経路設定手段)、4…ECU、6…医療情報データベース(処置決定手段)、7…必要機器要求部(処置決定手段)、8…合流・移乗判断部(移乗判定手段)、9…経路探索部(経路設定手段)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の乗員を医療機関に搬送する際の走行経路を設定する走行経路設定装置において、
前記乗員の症状を検出する症状検出手段と、
前記症状検出手段により検出された前記乗員の症状に応じて前記乗員に必要な処置を決定する処置決定手段と、
前記処置決定手段により決定された前記乗員に必要な処置に基づいて、救急車両への前記乗員の移乗が必要かどうかを判定する移乗判定手段と、
前記移乗判定手段により前記救急車両への前記乗員の移乗が必要であると判定されたときに、前記車両が前記救急車両と合流するための経路を設定する経路設定手段とを備えることを特徴とする走行経路設定装置。
【請求項2】
前記移乗判定手段は、前記乗員に必要な処置を行うための医療機器が前記救急車両に搭載されているか否かによって、前記救急車両への前記乗員の移乗が必要かどうかを判定することを特徴とする請求項1記載の走行経路設定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−249681(P2010−249681A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99782(P2009−99782)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】