説明

走行計画支援装置

【課題】目的地までの走行計画を容易に立てることが可能となる走行計画支援装置を提供する。
【解決手段】情報配信センタ3のCPU11は、案内登録DB18に格納されている各案内登録情報に付された受信日時情報を順次読み出し、受信日時から所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎等である。)、最新バージョンの更新用地図情報14A、現況交通情報16A、統計交通情報16B及び予測交通情報16Cに基づいて、指定された日時情報に対応する出発地から目的地までの経路の所要時間を算出する。そして、この算出した所要時間が許容所要時間を充足した場合には、CPU11は、この経路に関する経路情報を電子メールでナビ識別IDに対応する携帯電話6等に送信すると共に、この通知情報をナビゲーション装置2へ送信する(S111〜S118)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された目的地までの経路に関する経路情報をユーザへ通知する走行計画支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、目的地を設定することによって、目的地までの最短所要時間の経路を示す走行計画支援装置が種々提案されている。
例えば、各ノードが記された地図情報を記録した地図情報記憶手段と、各ノード間の時間帯別の走行所要時間を記録した走行時間記憶手段とを備え、これら記憶手段に記憶された情報を基に、車両位置検出手段より検出された車両の現在位置から入力手段によって設定された目的地までの最短所要時間経路を経路探索手段により出発時間帯別に算出する。この算出された最短所要時間を出発時間帯別に表示して最適な出発時間帯を選択できるように情報を提供すると共に、その中から出発時間帯を選択することにより、その出発時間帯における最適な経路を表示手段に表示できるように構成された走行計画支援装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−101162号公報(段落(0009)〜(0020)、図1〜図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した特許文献1に記載される走行計画支援装置では、選択した出発時間帯における最適な経路を選択できるが、ユーザの希望する所要時間等を満足するものでない場合があるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、設定した目的地までの所要時間や走行距離が、希望する所要時間や走行距離に短縮されたことを知ることができ、走行計画を容易に立てることが可能となる走行計画支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係る走行計画支援装置は、地図情報を記憶する地図情報記憶手段(14、37A)と、道路交通情報を取得する取得手段(10、17、23、27)と、目的地を入力する目的地入力手段(24)と、前記目的地までの経路を所定タイミングで前記地図情報と道路交通情報とに基づいて探索する経路探索手段(10、23)と、前記経路探索手段によって探索された経路に関する経路情報をユーザへ通知する条件として、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を入力する通知条件入力手段(24)と、前記所定タイミングで探索された経路の所要時間又は走行距離が、前記許容所要時間又は許容走行距離を充足したか否かを判定する通知判定手段(10、23)と、前記通知判定手段を介して前記許容所要時間又は許容走行距離を充足したと判定された場合には、前記経路探索手段によって探索された経路に関する経路情報をユーザへ通知する通知手段(10、17、23)と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係る走行計画支援装置は、請求項1に記載の走行計画支援装置(1、2)において、前記通知条件入力手段(24)は、目的地へ走行する日時情報を通知する条件として入力し、前記経路探索手段(10、23)は、入力された前記日時情報に基づいて目的地までの経路を探索することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る走行計画支援装置は、請求項2に記載の走行計画支援装置(1、2)において、前記道路交通情報は、予測道路交通情報を含み、前記経路探索手段(10、23)は、入力された前記日時情報に該当する前記予測測道路交通情報を使用して目的地までの経路を探索することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る走行計画支援装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走行計画支援装置(1)において、前記地図情報記憶手段に記憶されている地図情報を更新する更新手段(10、23)を備え、前記経路探索手段(10、23)は、更新された地図情報に基づいて目的地までの経路を探索することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係る走行計画支援装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の走行計画支援装置(1、2)において、前記所定タイミングは、前記目的地入力手段によって目的地が入力された入力時を含み、前記入力時に前記経路探索手段によって探索された経路に関する経路情報と入力された目的地に対する前記許容所要時間又は許容走行距離を入力する入力画面とを表示する表示手段(25)を備えたことを特徴とする。
【0010】
更に、請求項6に係る走行計画支援装置は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の走行計画支援装置(1、2)において、前記通知手段(10)は、前記ユーザが所有する通信端末装置(6)に対して前記経路情報を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
前記構成を有する請求項1に係る走行計画支援装置では、目的地を入力すると、この目的地までの経路が、地図情報と取得した道路交通情報とに基づいて所定タイミングで探索される。また、この所定タイミングで探索した経路に関する経路情報をユーザへ通知する条件として、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離が入力される。そして、所定タイミングで探索した経路の所要時間又は走行距離が、許容所要時間又は許容走行距離を充足した場合には、この経路に関する経路情報がユーザへ通知される。
【0012】
これにより、ユーザは、目的地を入力すると共に、この目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を通知する条件として入力することによって、この目的地までの経路を所定タイミングで地図情報と道路交通情報とに基づいて探索するように設定できる。また、この所定タイミングで探索された経路の所要時間又は走行距離が、許容所要時間又は許容走行距離を充足した場合には、この経路に関する経路情報をユーザへ通知するように設定できる。このため、目的地までの経路の所要時間や走行距離が、渋滞緩和や新設道路の開通によって短縮されて、通知する条件を充足した場合に、この目的地までの経路の所要時間等の経路情報をユーザへ通知することが可能となる。また、ユーザはこの経路情報の通知に基づいて、設定した目的地までの所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離に短縮されたことを知ることができ、走行計画を容易に立てることが可能となる。
【0013】
また、請求項2に係る走行計画支援装置では、所定タイミングで探索した経路に関する経路情報をユーザへ通知する通知する条件として、目的地へ走行する日時情報が入力される。そして、この入力された日時情報に基づいて、設定された目的地までの経路が探索される。
これにより、ユーザは希望する日時情報(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)を入力することによって、この日時情報に対応する地図情報と取得した道路交通情報とに基づいて目的地までの経路探索を所定タイミングで行うように設定することが可能となる。また、ユーザは、希望する日時(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)において、入力した目的地までの所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離に短縮されたことを知ることができ、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0014】
また、請求項3に係る走行計画支援装置では、入力された日時情報に該当する予測道路交通情報を使用して目的地までの経路を探索することが可能となる。このため、ユーザは、希望する日時(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)よりも早い時点において(例えば、2日前乃至一週間前等において)、入力した目的地までの当該日時情報に該当する予測された所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離を充足することを知ることができ、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0015】
また、請求項4に係る走行計画支援装置では、更新された地図情報に基づいて、目的地までの経路が探索されるため、所定タイミングで探索した目的地までの所要時間や走行距離が新設道路の開通等によって短縮されて、通知条件を充足した場合に、この目的地までの経路の所要時間等の経路情報をユーザへ迅速に通知することが可能となる。また、ユーザは、最新の地図情報に基づいて探索した目的地までの経路に関する経路情報を得ることが可能となり、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0016】
また、請求項5に係る走行計画支援装置では、目的地が入力された入力時に探索した目的地までの経路に関する経路情報と、この入力された目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を入力する入力画面とが表示される。
これにより、ユーザは、目的地の入力時に探索された経路に関する経路情報を確認しながら、この目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を入力することが可能となり、目的地までの経路に関する経路情報をユーザへ通知する条件を更に容易に入力することが可能となる。
【0017】
更に、請求項6に係る走行計画支援装置では、所定タイミングで探索した経路に関する経路情報が通知する条件を充足した場合には、この経路情報をユーザが所有する通信端末装置(例えば、携帯電話、パーソナルコンピュータ等である。)に対して送信する。
これにより、ユーザは所有する通信端末装置を携帯している場合には、何処に居ても、入力した目的地までの経路の所要時間や走行距離が、渋滞緩和や新設道路の開通によって短縮されたことを容易に知ることが可能となり、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る走行計画支援装置を具体化した実施例1及び実施例2に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
先ず、本発明に係る走行計画支援装置をナビゲーションシステムについて具体化した実施例1について図1乃至図7に基づいて説明する。
ここで、実施例1に係るナビゲーションシステム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は実施例1に係るナビゲーションシステム1を示したブロック図である。
【0020】
図1に示すように本実施例に係るナビゲーションシステム1は、ナビゲーション装置2と、ナビゲーション装置2に対して地図情報を更新する為の更新情報や後述のように登録した経路の経路情報を通知する情報配信センタ3と、ネットワーク4から基本的に構成されている。そして、ナビゲーション装置2と情報配信センタ3は、ネットワーク4を介して各種の情報の送受信が可能となるように構成されている。
【0021】
また、このネットワーク4には、道路交通情報センタ(VICS(登録商標))5が接続され、ナビゲーション装置2と情報配信センタ3とは、ネットワーク4を介して、警察、日本道路公団等の交通管制システムの情報を収集して作成した道路の渋滞等に関する情報や交通規制情報等の交通情報を所定時間毎に受信することが可能に構成されている。また、この交通情報は、例えば、道路の渋滞等に関する道路渋滞情報、道路工事、建築工事等による交通規制情報等の道路交通情報に関する詳細情報である。該詳細情報は、道路渋滞情報の場合、VICSリンクID、渋滞の実際の長さ、渋滞を通過するのに要する所要時間、渋滞度(渋滞無し/混雑/渋滞の別等)、渋滞中の車速、旅行時間、渋滞車線の進行方向、渋滞解消の見込まれる時刻等であり、交通規制情報の場合、VICSリンクID、道路工事、建築工事等の継続期間、通行止め、片側交互通行、車線規制等の交通規制の種類、交通規制の時間帯等である。
【0022】
また、このネットワーク4には、ナビゲーション装置2のユーザが携帯する携帯電話6が、携帯電話回線網を介して接続され、情報配信センタ3から送信される電子メールを受信することが可能に構成されている。
このナビゲーション装置2のユーザが携帯する携帯電話6は、携帯電話網に接続するための通信装置6Aと、携帯電話網を介して受信した電子メール等を表示する表示装置6B等から構成されている。
尚、ナビゲーション装置2の構成に関しては後に図2を用いて詳細に説明する。
【0023】
情報配信センタ3は、図1に示すようにサーバ10と、サーバ10に接続された地図情報記録部としてのセンタ側地図情報データベース(センタ側地図情報DB)14と、ナビ更新履歴情報データベース(ナビ更新履歴情報DB)15と、センタ側交通情報データベース(センタ側交通情報DB)16と、センタ側通信装置17と、案内登録データベース(案内登録DB)18とを備える。
また、サーバ10は、サーバ10の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU11、並びにCPU11が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM12を備えている。また、サーバ10は、ナビゲーション装置2からの要求に基づいてナビゲーション装置2に記憶された地図情報の内、所定エリアの地図情報を新たなバージョンの地図情報に更新する為の更新情報をセンタ側地図情報DB14から抽出し、ナビゲーション装置2に対して配信する地図情報更新処理や、後述のように登録された経路の経路情報が所定条件を充足した場合に、この経路情報をナビゲーション装置2へ通知する経路情報通知処理(図3参照)等を行うための各種の制御プログラムが記録されたROM13等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ19を備えている。尚、CPU11に代えてMPU等を使用することができる。
【0024】
また、センタ側地図情報DB14には、情報配信センタ3で作成され、ナビゲーション装置2に記憶された地図情報を更新する際の基本となる地図情報である更新用地図情報14Aがバージョン毎に区分されて記憶されている。更に、現在のナビゲーション装置2に記憶される地図情報の一部又は全部を更新用地図情報14Aに更新する為の更新情報についても記憶されている。ここで、バージョンとは地図情報が作成された時期を特定するための作成時期情報であり、バージョンを参照することによって地図情報が作成された時期を特定することが可能となっている。
【0025】
また、センタ側地図情報DB14に記憶された更新用地図情報14Aには、ナビゲーション装置2で経路案内及び地図表示を行うのに必要な各種情報が記録されており、例えば、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路(道路リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOI(Point of Interest)に関する施設データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。
【0026】
ここで、特に地図表示データとしては、約10km×10kmで区画された2次メッシュをベースに4分割(長さ1/2)、16分割(1/4)、64分割(1/8)されたユニットで構成されており、各ユニットのデータ量が略同レベルになるように、各地のユニットが設定されている。最も小さい64分割サイズのユニットは、約1.25km四方の大きさである。
また、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、1桁又は2桁の国道から構成される高規格道路区分と、3桁以上の国道、主要地方道、県道、市町村道から構成される一般道路区分と、細街路から構成される細街路区分の3つの配信道路区分に区分されて、それぞれバージョン毎に更新用地図情報14Aに格納されて管理されている。
【0027】
そして、情報配信センタ3は、ナビゲーション装置2からの要求があったタイミングで、センタ側地図情報DB14に格納された更新用地図情報14Aの内、最もバージョンの新しい更新用地図情報14Aによってナビゲーション装置2に記憶された地図情報の更新を行う。具体的には、本実施例に係るナビゲーションシステム1では、ナビゲーション装置2から更新用地図情報14Aの配信要求があった場合には、最もバージョンの新しい更新用地図情報14Aに更新する為の更新情報をナビゲーション装置2に対して配信することにより更新が行われる。ここで、ナビゲーション装置2に対して送信される更新情報としては、最もバージョンの新しい更新用地図情報14Aの新設道路を特定するための新設道路情報を含む全情報を送信することとしても良いし、現在のナビゲーション装置に記憶される地図情報から最もバージョンの新しい更新用地図情報14Aに更新する為の必要最小限の情報(新設道路を特定するための新設道路情報を含む更新部分の情報のみ)を送信することとしても良い。
【0028】
一方、ナビ更新履歴情報DB15には、ナビゲーション装置2に記憶されている地図情報について現在までに更新を行った更新履歴に関する情報が、ナビゲーション装置2を特定するナビ識別IDとともに記憶される。更新履歴としては、具体的に地図情報を構成するリンクデータやノードデータが高規格道路区分、一般道路区分及び細街路区分の3つの配信道路区分毎にどのバージョンの地図情報が用いられているかが記憶されており、ナビゲーション装置2の地図情報の更新を行う毎に新たな更新履歴に書き換えられる。
【0029】
また、センタ側交通情報DB16には、道路交通情報センタ(VICS(登録商標))5から受信した交通情報を収集して作成した現況の道路の渋滞等に関する情報である現況交通情報16Aが格納されている。
また、このセンタ側交通情報DB16には、道路交通情報センタ(VICS(登録商標))5から受信した過去の交通情報に基づいて生成された統計交通情報16Bが格納されている。尚、この統計交通情報16Bは、祭り、パレード、花火大会等のイベントの開催予定場所、予定日時等のイベント予定情報、例えば、駅周辺や大型商業施設周辺の道路には週末を除く毎日の特定時刻に渋滞が発生するとか、海水浴場周辺の道路には夏季休暇時期に渋滞が発生する等の統計的渋滞情報や渋滞予測情報を含んでもよい。
【0030】
更に、センタ側交通情報DB16には、現況交通情報16A及び統計交通情報16Bに基づいて、各道路又は各リンク毎に作成された現況の各渋滞に対する将来における、自車位置から所定時刻毎(例えば、現在時刻から約15分毎、約30分毎、約1時間毎等である。)の渋滞予測情報等である予測交通情報16Cが格納されている。
そして、情報配信センタ3は、ナビゲーション装置2から要求があったタイミングで、センタ側交通情報DB16に格納された現況交通情報16Aに基づいて各交差点間の交通情報や、統計交通情報16B、渋滞予測情報等である予測交通情報16C等を選択して配信する。
【0031】
また、案内登録DB18には、後述のように各ナビゲーション装置2から受信した出発地、目的地、通知条件、ナビ識別ID等のデータが案内登録情報として順次格納される。
尚、情報配信センタ3は、個人、企業、団体、地方自治体、政府関係機関等のいずれが運営していてもよく、道路交通情報センタ(VICS(登録商標))5が運営していてもよい。
【0032】
また、ネットワーク4としては、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系を使用することができる。そして、放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信系を使用することもできる。更に、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、狭域通信システム(DSRC)等の通信系を使用することもできる。
【0033】
次に、本実施例に係るナビゲーションシステム1を構成するナビゲーション装置2の概略構成について図2を用いて説明する。図2は本実施例に係るナビゲーション装置2を示したブロック図である。
【0034】
図2に示すように本実施例に係るナビゲーション装置2は、自車の現在位置を検出する現在地検出処理部21と、各種のデータが記録されたデータ記録部22と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部23と、操作者からの操作を受け付ける操作部24と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ25と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ26と、道路交通情報センタ(VICS(登録商標))5や情報配信センタ3等との間で携帯電話網等を介して通信を行う通信装置27と、から構成されている。また、ナビゲーション制御部23には自車の走行速度を検出する車速センサ28が接続される。
【0035】
以下に、ナビゲーション装置2を構成する各構成要素について説明すると、現在地検出処理部21は、GPS31、方位センサ32、距離センサ33、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位、目標物(例えば、交差点)までの距離等を検出することが可能となっている。
【0036】
具体的には、GPS31は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、地球上における自車の現在地及び現在時刻を検出する。また、方位センサ32は、地磁気センサやジャイロセンサ、或いは、ステアリングホイール(図示せず)の回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等により構成され、自車方位を検出する。また、距離センサ33は、例えば、自車の車輪(図示せず)の回転速度を測定し、測定した回転速度に基づいて距離を検出するセンサ、加速度を測定し、測定した加速度を2回積分して距離を検出するセンサ等から構成され、自車の移動距離を検出する。
【0037】
また、データ記録部22は、外部記憶装置及び記憶媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記憶されたナビ側交通情報データベース(ナビ側交通情報DB)36、ナビ側地図情報データベース(ナビ側地図情報DB)37、案内登録データベース(案内登録DB)38及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、本実施例においては、データ記録部22の外部記憶装置及び記憶媒体としてハードディスクが使用されるが、ハードディスクのほかに、フレキシブルディスク等の磁気ディスクを外部記憶装置として使用することができる。また、メモリーカード、磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等を外部記憶装置として使用することもできる。
【0038】
ここで、ナビ側交通情報DB36には、情報配信センタ3や道路交通情報センタ(VICS)5から受信した渋滞の実際の長さ、所要時間、渋滞の原因、渋滞解消の見込まれる時刻等から構成される現況の道路の渋滞等に関する道路渋滞情報や、道路工事、建築工事等による交通規制情報等の交通情報から作成した現況交通情報36Aが格納される。また、ナビ側交通情報DB36の統計交通情報36Bには、情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された上述の統計交通情報16Bに格納された各データが記憶されている。そして、統計交通情報36Bの各内容は、情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された上述の統計交通情報16Bに格納された各データの更新情報をダウンロードすることによって更新される。
尚、ナビゲーション装置2は、CD−ROM等によって供給された上述の統計交通情報16Bに格納された各データを統計交通情報36Bに記憶し、所定期間毎に(例えば、1週間乃至3ヶ月毎等である。)、走行履歴に基づいて更新するように構成してもよい。
尚、この統計交通情報36Bは、祭り、パレード、花火大会等のイベントの開催予定場所、予定日時等のイベント予定情報、例えば、駅周辺や大型商業施設周辺の道路には週末を除く毎日の特定時刻に渋滞が発生するとか、海水浴場周辺の道路には夏季休暇時期に渋滞が発生する等の統計的渋滞情報や渋滞予測情報を含んでもよい。
【0039】
更に、ナビ側交通情報DB36には、情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された上述の予測交通情報16Cに格納された各データが記憶されている。そして、予測交通情報36Cの各内容は、情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された上述の予測交通情報16Cに格納された各データの更新情報をダウンロードすることによって更新される。
尚、ナビゲーション装置2は、CD−ROM等によって供給された上記予測交通情報16Cに格納された各データを予測交通情報36Cに記憶し、所定期間毎に(例えば、1週間乃至3ヶ月毎等である。)、現況交通情報36A及び統計交通情報36Bに基づいて更新するように構成してもよい。
【0040】
また、ナビ側地図情報DB37には、ナビゲーション装置2の走行案内や経路探索に使用されるとともに情報配信センタ3による更新対象となるナビ地図情報37Aが格納されている。ここで、ナビ地図情報37Aには、更新用地図情報14Aと同様に経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路(リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOIに関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。そして、ナビ側地図情報DB37の内容は、情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
また、案内登録DB38には、後述のように通知設定画面(図5参照)で設定された出発地、目的地、通知条件等のデータが案内登録情報として順次格納される。
【0041】
また、図2に示すように、ナビゲーション装置2を構成するナビゲーション制御部23は、ナビゲーション装置2の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データや情報配信センタ3から受信した交通情報等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述のように、設定された目的地までの探索経路が通知条件を充足した場合に、当該ナビゲーション装置2へ通知するように要求する案内登録処理プログラム(図3参照)が記憶されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ45等を備えている。尚、前記RAM42、ROM43、フラッシュメモリ44等としては半導体メモリ、磁気コア等が使用される。そして、演算装置及び制御装置としては、CPU41に代えてMPU等を使用することも可能である。
【0042】
また、本実施例においては、前記ROM43に各種のプログラムが記憶され、前記データ記録部22に各種のデータが記憶されるようになっているが、プログラム、データ等を同じ外部記憶装置、メモリーカード等からプログラム、データ等を読み出して前記フラッシュメモリ44に書き込むこともできる。更に、メモリーカード等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。
【0043】
更に、前記ナビゲーション制御部23には、操作部24、液晶ディスプレイ25、スピーカ26、通信装置27の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
この操作部24は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う場合等に操作され、各種のキーや複数の操作スイッチから構成される。そして、ナビゲーション制御部23は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。更に、液晶ディスプレイ25の前面には、タッチパネルが設けられ、画面に表示されたボタン上を押下することによって各種指示コマンドを入力することが可能に構成されている。尚、操作部24としては、キーボード、マウス、バーコードリーダ、遠隔操作用のリモートコントロール装置、ジョイスティック、ライトペン、スタイラスペン等を使用することもできる。
【0044】
また、液晶ディスプレイ25には、ナビ地図情報37Aに基づく地図が表示されて各リンク上の交通情報が表示される経路案内画面の他、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
また、スピーカ26は、ナビゲーション制御部23からの指示に基づいて、誘導経路に沿った走行を案内する音声ガイダンス等を出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「200m先、○○交差点を右方向です。」や「○○までの所要時間が短縮されました。」等がある。
【0045】
そして、通信装置27は、情報配信センタ3と通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、情報配信センタ3との間で最もバージョンの新しい更新地図情報や現況交通情報等の送受信を行う。また、通信装置27は、情報配信センタ3に加えて、道路交通情報センタ(VICS)5等から送信された渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信する。
【0046】
次に、前記構成を有するナビゲーションシステム1において、ナビゲーション装置2のCPU41が実行する案内登録処理と、情報配信センタ3のCPU11が実行する経路に関する経路情報をナビゲーション装置2へ通知する経路情報通知処理について図3乃至図7に基づいて説明する。
図3はナビゲーション装置2のCPU41が実行する案内登録処理と、情報配信センタ3のCPU11が実行する経路に関する経路情報をナビゲーション装置2へ通知する経路情報通知処理とを示すメインフローチャートである。図4は図3の「所要時間算出処理1」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【0047】
先ず、図3に基づいてナビゲーション装置2のCPU41が実行する「案内登録処理」について説明する。尚、図3に、S11〜S19のフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置2が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により所定時間毎に(例えば、約10ミリ秒毎乃至100ミリ秒毎である。)実行される。
【0048】
図3に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU41は、タッチパネル、操作スイッチ等の操作部24の入力操作等によって、目的地が設定されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、目的地が設定されていない場合には(S11:NO)、CPU41は、S18の処理に移行する。
一方、目的地が入力されたと判断すると(S11:YES)、CPU41は、その目的地の座標等をRAM42に一時格納後、この目的地までの探索経路の表示画面及び目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離等の条件を入力する入力画面等を表示するS12の処理に移行する。
【0049】
続いて、S12において、CPU41は、現在位置検出処理部21により自車の現在位置(以下、「自車位置」という。)を検出する。また、CPU41は、自車位置を出発地として該出発地と目的地とを含む地図データをナビ地図情報37Aから読み出し、この地図データと現況交通情報36Aと統計交通情報36Bに基づいて出発地から目的地までの所要時間が最短になる経路50(図5参照)を探索する。そして、CPU41は、出発地と目的地とを含む地図データを液晶ディスプレイ25に表示すると共に、この探索した目的地までの経路50を地図画像に重ね合わせて経路案内画面を表示する。また、CPU41は、出発地から目的地までの所要時間や走行距離等の探索した経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示する。また同時に、CPU41は、情報配信センタ3にて所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)探索した出発地から目的地までの経路の経路情報をナビゲーション装置2やこのナビゲーション装置2を所有するユーザが携帯する携帯電話6等へ通知する条件として、自車位置である出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の条件を入力する入力画面の表示を指示する通知設定ボタン51(図5参照)を画面に表示する。
尚、自車位置を出発地としたが、フラッシュメモリ44やデータ記録部22に予め記憶している当該ナビゲーション装置2のユーザの自宅の座標位置を出発地としてもよい。
【0050】
ここで、出発地から目的地までの経路50等を液晶ディスプレイ25に表示した経路案内画面の一例について図5に基づいて説明する。
図5は上側に図3のステップ12において、液晶ディスプレイ25に表示された経路案内画面の一例と、下側に図3のステップ15において、液晶ディスプレイ25に表示された通知条件の入力画面の一例とを示す図である。
【0051】
図5の上側に示すように、液晶ディスプレイ25の経路案内画面には、自車位置を表す車両位置マーク53から目的地54までの所要時間が最短の経路50が表示されている。
また、画面の右側端縁部には、この経路50を誘導経路として設定するように指示する推奨ボタン55が表示されている。また、この推奨ボタン55の下側には、車両位置マーク53から目的地54までの走行距離が最短の経路を再探索するように指示する距離優先ボタン56が表示されている。また、距離優先ボタン56の下側には、車両位置マーク53から目的地54まで一般道路を優先して経由する所要時間が最短の経路を再探索するように指示する一般優先ボタン57が表示されている。また、一般優先ボタン57の下側には、車両位置マーク53から目的地54までの経路50とは別の経路を再探索するように指示する別ルートボタン58が表示されている。更に、別ルートボタン58の下側には、情報配信センタ3にて所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)探索した出発地から目的地までの経路の経路情報をナビゲーション装置2やこのナビゲーション装置2を所有するユーザが携帯する携帯電話6等へ通知する条件として、出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の条件を入力する入力画面の表示を指示する通知設定ボタン51が表示されている。
一方、画面の下側端縁部には、この経路50に関する経路情報として、車両位置マーク53から目的地54までの走行距離、所要時間として「距離:100km 所要時間:2時間10分」、渋滞情報として「(渋滞で50分程度の加算が予想されます)」と表示されている。
【0052】
続いて、S13において、CPU41は、この経路案内画面に表示されている通知設定ボタン51が、所定時間以内に(例えば、約5秒乃至30秒以内である。)、タッチパネル又は操作ボタンを介して押下されたか否か、即ち、自車位置である出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)等の条件を設定することを指示されたか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、経路案内画面に表示されている通知設定ボタン51が、所定時間以内に(例えば、約5秒乃至30秒以内である。)、タッチパネル又は操作ボタンを介して押下されなかった場合には(S13:NO)、CPU41は、S18の処理に移行する。
【0053】
一方、経路案内画面に表示されている通知設定ボタン51が、所定時間以内に(例えば、約5秒乃至30秒以内である。)、タッチパネル又は操作ボタンを介して押下された場合、即ち、自車位置である出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)等の条件を入力する入力画面の表示を指示された場合には(S13:YES)、CPU41は、S14の処理に移行する。
S14において、CPU41は、経路案内画面に表示される経路50の出発地である自車位置と目的地の座標位置をRAM42に記憶する。
【0054】
そして、S15において、CPU41は、情報配信センタ3にて所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)探索した出発地から目的地までの経路の経路情報をナビゲーション装置2やこのナビゲーション装置2を所有するユーザが携帯する携帯電話6やこのユーザが所有する不図示のパーソナルコンピュータ等へ通知する条件として、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等を入力する入力画面を液晶ディスプレイ25に表示する。
【0055】
続いて、S16において、CPU41は、入力画面を介して入力された目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)等の入力情報を、情報配信センタ3からナビゲーション装置2等へ経路に関する経路情報を通知する条件としてRAM42に記憶する。
そして、S17において、CPU41は、入力画面に表示された通知ボタン66(図5参照)がタッチパネル又は操作ボタンを介して押下された場合には、ナビゲーション装置2を識別するナビ識別IDをROM43から読み出すと共に、出発地の座標位置、目的地の座標位置、入力画面を介して入力された目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の入力情報をRAM42から読み出して、情報配信センタ3へ送信する。
【0056】
ここで、許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の通知条件を入力する入力画面の一例について図5に基づいて説明する。
図5の下側に示すように、通知設定ボタン51を押下することによって液晶ディスプレイ25に表示される入力画面は、上端縁部にS14において記憶した出発地から目的地への通知設定である旨を表す表示枠60が表示され、「○○から○○への通知設定」と表示されている。また、その下側には、出発地から目的地までの経路の許容所要時間を入力する入力枠61が表示され、「2時間00分」以下である旨が入力されている。また、その下側には、出発地から目的地までの経路を同じ経路に限定するか限定しないかを入力する入力枠62が表示され、限定しない旨が入力されている。また、入力枠62の右側には、電子メールで予め情報配信センタ3へ登録してあるユーザの携帯電話6やパーソナルコンピュータへ通知するか通知しないかを入力する入力枠63が表示され、電子メールで通知する旨が入力されている。また、入力枠62の下側には、走行する曜日を入力する入力枠64が表示され、「日曜日」が入力されている。また、入力枠64の右側には、走行時間帯を入力する各入力枠65A、65Bが表示され、「13:00〜15:00」が入力されている。更に、入力画面の下端縁部には、ナビ識別ID、出発地の座標位置、目的地の座標位置、各入力枠61〜65Bに入力された通知条件等を情報配信センタ3へ案内登録情報として送信することを指示する通知ボタン66が表示されている。
【0057】
従って、通知ボタン66がタッチパネル又は操作ボタンを介して押下された場合には、CPU41は、ナビ識別ID、出発地「○○」の座標位置、目的地「○○」の座標位置、許容所要時間として「2時間00分」、「同じ経路に限定しない」、走行する曜日として「日曜日」、走行時間帯として「13:00〜15:00」、「電子メールによる通知を行う」等のデータを案内登録情報として情報配信センタ3へ送信する。
また、入力枠62を介して出発地から目的地までの経路を同じ経路に限定する旨が入力されている場合には、CPU41は、案内登録情報のうち前記「同じ経路に限定しない」に替えて、今回探索して液晶ディスプレイに25に表示した出発地○○から目的地○○までの「経路50に関する経路情報」を情報配信センタ3へ送信する。
【0058】
尚、入力画面に許容所要時間を入力する入力枠61に替えて、許容走行距離を入力する入力枠を表示するようにしてもよい。また、入力枠64に曜日が入力されない場合には、上記S11で目的地を入力した日の曜日を自動設定するようにしてもよい。また、各入力枠65A、65Bに時間が入力されない場合には、上記S11で目的地を入力した時間帯を自動設定するようにしてもよい。また、経路限定の設定を入力する入力枠62に替えて、経路の探索条件(一般道路優先、有料道路優先、所要時間優先、走行距離優先等)を入力する入力枠を表示するようにしてもよい。
【0059】
続いて、S18において、CPU41は、情報配信センタ3から目的地までの所要時間が許容所要時間になった経路に関する経路情報を受信したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、情報配信センタ3から目的地までの所要時間が許容所要時間になった経路に関する経路情報を受信していない場合には(S18:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
一方、情報配信センタ3から目的地までの所要時間が許容所要時間になった経路に関する経路情報を受信した場合には(S18:YES)、CPU41は、S19の処理に移行する。
S19において、CPU41は、受信した経路に関する経路情報をRAM42に記憶後、この受信した経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示して、ユーザへ通知後、当該処理を終了する。
【0060】
ここで、受信した新設道路の開通により許容所要時間内になった経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示した通知画面の一例について図6に基づいて説明する。
図6は受信した新設道路の開通により許容所要時間内になった経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示した通知画面の一例を示す図である。
【0061】
図6の上側に示すように、液晶ディスプレイ25には、先ず、受信した経路に関する経路情報として、目的地までの所要時間が新設道路の開通によって許容所要時間を充足した旨が表示枠71内に表示される。例えば、「新設道路により○○へ1時間30分で行けるようになりました。」と表示枠71内に表示され、登録していた目的地までの所要時間が許容所要時間(例えば、「2時間00分以下」である。)を充足したことがユーザに対して報知される。
【0062】
続いて、図6の下側に示すように、液晶ディスプレイ25に出発地Sと目的地Gとを含む地図データが表示されると共に、目的地Gまでの所要時間が、許容所要時間を充足しない以前の経路50と、新設道路の開通によって、目的地Gまでの所要時間が許容所要時間を充足した現在の経路72とが色や幅等を変えて識別可能に表示される。また、画面の下端縁には、現在の経路の走行距離と所要時間を表す「現在: 距離:120km 所要時間:1時間30分」が表示枠73内に表示される。また、表示枠73の下側には、以前の経路の走行距離と所要時間を表す「以前: 距離:100km 所要時間:2時間10分」が表示枠74内に表示される。
これにより、新設道路の開通によって目的地Gまでの経路72の所要時間が、以前の経路50の所要時間よりも40分短縮されて、許容所要時間内になったことをユーザへ報知することができる。
【0063】
また、受信した渋滞緩和により許容所要時間内になった経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示した通知画面の一例について図7に基づいて説明する。
図7は受信した渋滞緩和により許容所要時間内になった経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示した通知画面の一例を示す図である。
【0064】
図7の上側に示すように、液晶ディスプレイ25には、先ず、受信した経路に関する経路情報として、目的地までの所要時間が渋滞緩和によって許容所要時間を充足した旨が表示枠75内に表示される。例えば、「渋滞緩和により○○へ1時間30分で行けるようになりました。」と表示枠75内に表示され、登録していた目的地までの所要時間が許容所要時間(例えば、「2時間00分以下」である。)を充足したことがユーザに対して報知される。
【0065】
続いて、図7の下側に示すように、液晶ディスプレイ25に出発地Sと目的地Gとを含む地図データが表示されると共に、目的地Gまでの所要時間が、許容所要時間を充足しなかった以前の経路50と同じ経路50が表示される。また、画面の下端縁には、現在の経路の走行距離と所要時間を表す「現在: 距離:100km 所要時間:1時間30分」が表示枠76内に表示される。また、表示枠76の下側には、以前の経路の走行距離と所要時間を表す「以前: 距離:100km 所要時間:2時間10分」が表示枠77内に表示される。
これにより、渋滞緩和によって目的地Gまでの経路50の所要時間が、以前の所要時間よりも40分短縮されて、許容所要時間内になったことをユーザへ報知することができる。
【0066】
次に、図3に基づいて情報配信センタ3のCPU11が実行する「経路情報通知処理」について説明する。尚、図3に、S111乃至S118のフローチャートで示されるプログラムは、情報配信センタ3が備えているRAM12やROM13に記憶されており、CPU11により所定時間毎に(例えば、約10ミリ秒毎乃至100ミリ秒毎である。)実行される。
【0067】
先ず、S111において、CPU11は、上記S17でナビゲーション装置2から送信された案内登録情報を受信したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、上記S17でナビゲーション装置2から送信された案内登録情報を受信していない場合には(S111:NO)、CPU11は、S113の処理に移行する。
一方、上記S17でナビゲーション装置2から送信された案内登録情報を受信した場合には(S111:YES)、CPU11は、S112の処理に移行する。
S112において、CPU11は、受信した案内登録情報に受信した日時を表す受信日時情報を付して、即ち、受信したナビ識別ID、出発地の座標位置、目的地の座標位置、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)、電子メールによる通知の有・無、経路の限定の有・無等に対して、これらを受信した日時を表す受信日時情報を付して案内登録DB18に格納する。また、CPU11は、受信した案内登録情報の経路の限定が「有り」の場合には、この限定された経路に関する経路情報を受信し、受信日時情報を付して案内登録DB18に格納する。
【0068】
そして、S113において、CPU11は、後述の「所要時間算出処理1」(図4参照)を実行する。
その後、S114において、CPU11は、RAM12から通知フラグを読み出し、この通知フラグがONか否かを判定する判定処理を実行する。そして、RAM12から読み出した通知フラグがONでない、即ち、OFFの場合には(S114:NO)、CPU11は、当該処理を終了する。
一方、RAM12から読み出した通知フラグがONの場合には(S114:YES)、CPU11は、S115の処理に移行する。
【0069】
S115において、CPU11は、RAM12から上記S113の処理で記憶した許容所要時間を充足した経路に関する通知情報からナビ識別IDを読み出し、当該ナビ識別IDに対応する案内登録情報を案内登録DB18から読み出す。そして、CPU11は、このナビ識別IDに対応する案内登録情報から電子メールによる通知を行うように設定されているか否かを判定する。
そして、電子メールによる通知を行うように設定されていない場合には(S115:NO)、CPU11は、S117の処理に移行する。
一方、電子メールによる通知を行うように設定されている場合には(S115:YES)、CPU11は、S116において、案内登録DB18に予め格納されている当該ナビ識別IDに対応する携帯電話6又は不図示のパーソナルコンピュータ等のメールアドレスを読み出す。そして、CPU11は、RAM12から読み出した許容所要時間を充足した経路に関する通知情報に基づいて、目的地までの所要時間が許容所要時間を充足した旨を表す電子メールを作成して、このメールアドレスに対して送信する。
【0070】
例えば、CPU11は、当該ナビ識別IDに対応する案内登録情報から目的地と経路の限定の有・無を読み出し、また、後述の探索した経路の所要時間(図4参照)をRAM12から読み出す。そして、CPU11は、経路が限定されていない場合には、新設道路により目的地○○へ所要時間で行けるようになった旨の電子メールを作成する。一方、CPU11は、経路が限定されている場合には、渋滞緩和により目的地○○へ所要時間で行けるようになった旨の電子メールを作成する。そして、CPU11は、この作成した電子メールを携帯電話6又は不図示のパーソナルコンピュータ等へ送信する。
【0071】
ここで、携帯電話6へ送信された電子メールの一例を図8に基づいて説明する。図8は携帯電話6へ送信された電子メールの一例を示す図である。
図8に示すように、携帯電話6の表示装置6Bには、目的地までの所要時間が新設道路の開通によって許容所要時間を充足した旨を表す、「新設道路により○○へ1時間30分で行けるようになりました。」と表示される。これにより、ナビゲーション装置2のユーザは、自車両に乗車していない場合にも、携帯電話6を介して、情報配信センタ3に登録した目的地までの経路の所要時間が新設道路の開通によって許容所要時間になったことを知ることができ、走行計画を容易に立てることができる。
【0072】
続いて、S117において、CPU11は、上記S113の処理で記憶した許容所要時間を充足した経路に関する通知情報をRAM12から読み出し、この通知情報に含まれるナビ識別IDに対応するナビゲーション装置2に対し、当該通知情報を送信する。
そして、S118において、CPU11は、RAM12から通知フラグを読み出し、この通知フラグをOFFに設定して、再度RAM12に記憶後、当該処理を終了する。
【0073】
次に、上記S113で実行される「所要時間算出処理1」のサブ処理について図4に基づいて説明する。図4は図3の「所要時間算出処理1」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
図4に示すように、先ず、S211において、CPU11は、案内登録DB18に格納されている各案内登録情報に付された受信日時情報を順次読み出し、開始条件を満たす案内登録情報があるか否かを判定する判定処理を実行する。尚、CPU11は、各案内登録情報を受信した受信日時から所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)、当該案内登録情報に対する目的地までの所要時間を算出するように設定されている。
そして、開始条件を満たす案内登録情報が無い場合には(S211:NO)、CPU11は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0074】
一方、開始条件を満たす案内登録情報が有る場合には(S211:YES)、CPU11は、S212の処理に移行する。S212において、CPU11は、当該案内登録情報から出発地の座標位置、目的地の座標位置、探索条件(一般道路優先、有料道路優先、所要時間優先、走行距離優先等)又は経路の限定の有・無を読み出し、RAM12に記憶する。
そして、S213において、CPU11は、経路が限定されているか否かを判定する判定処理を実行する。そして、経路が限定されている場合には(S213:YES)、CPU11は、S214の処理に移行する。
S214において、CPU11は、案内登録情報から指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)を読み出すと共に、経路情報を読み出す。そして、CPU11は、この地図データと現況交通情報16A、統計交通情報16B及び予測交通情報16Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する出発地から目的地までの指定された経路の所要時間を算出後、S217の処理に移行する。従って、月曜日乃至金曜日において、次の土曜日や日曜日における指定経路の所要時間を予測して算出することが可能となる。
【0075】
一方、経路が指定されていない場合には(S213:NO)、CPU11は、S215の処理に移行する。
S215において、CPU11は、案内登録情報から指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)を読み出すと共に、出発地と目的地とを含む最新バージョンの地図データを更新用地図情報14Aから読み出す。そして、この地図データと現況交通情報16A、統計交通情報16B及び予測交通情報16Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する出発地から目的地までの経路を探索する。
そして、S216において、CPU11は、この探索した出発地から目的地までの経路のうち最短の所要時間を地図データと現況交通情報16A、統計交通情報16B及び予測交通情報16Cに基づいて算出後、S217の処理に移行する。従って、月曜日乃至金曜日において、次の土曜日や日曜日における出発地から目的地までの経路の最短の所要時間を予測して算出することが可能となる。
【0076】
続いて、S217において、CPU11は、上記S214又はS216で算出した出発地から目的地までの所要時間をRAM12に記憶する。
また、S218において、CPU11は、RAM12から出発地から目的地までの所要時間を読み出すと共に、案内登録情報から許容所要時間を読み出し、この出発地から目的地までの所要時間が許容所要時間を充足するか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、この出発地から目的地までの所要時間が許容所要時間を充足しない場合には(S218:NO)、CPU11は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0077】
一方、この出発地から目的地までの所要時間が許容所要時間を充足する場合には(S218:YES)、CPU11は、S219の処理に移行する。
S219において、CPU11は、当該出発地から目的地までの経路に関する経路情報(例えば、走行距離、所要時間、経路データ等である。)と当該案内登録情報に含まれるナビ識別IDとをナビゲーション装置2や携帯電話6へ通知する通知情報としてRAM12に記憶する。
続いて、S220において、CPU11は、RAM12から通知フラグを読み出し、該通知フラグをONに設定して、再度RAM12に記憶後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0078】
以上詳細に説明した通り、実施例1に係るナビゲーションシステム1では、ナビゲーション装置2のCPU41は、目的地までの経路を探索した場合には、液晶ディスプレイ25に経路50とこの経路50の走行距離、所要時間等の経路情報を表示する共に、通知設定ボタン51を表示する(S11〜S12)。そして、ユーザは、通知設定ボタン51をタッチパネル又は操作ボタンを介して押下することによって、CPU41は、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等を入力する入力画面を液晶ディスプレイ25に表示する。そして、ユーザは、希望する通知条件を設定後、通知ボタン66をタッチパネル又は操作ボタンを介して押下することによって、CPU41は、ナビ識別ID、出発地の座標位置、目的地の座標位置、入力画面を介して入力された目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)等の入力情報を情報配信センタ3へ案内登録情報として送信する(S13〜S17)。
【0079】
一方、情報配信センタ3のCPU11は、案内登録情報を受信した場合には、この案内登録情報に受信した日時を表す受信日時情報を付して、案内登録DB18に格納する。そして、CPU11は、案内登録DB18に格納されている各案内登録情報に付された受信日時情報を順次読み出し、受信日時から所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)、この案内登録情報に基づいて目的地までの経路を最新バージョンの更新用地図情報14A、現況交通情報16A、統計交通情報16B及び予測交通情報16Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する出発地から目的地までの経路の所要時間を算出する。そして、この算出した所要時間が許容所要時間を充足した場合には、CPU11は、この経路に関する経路情報(例えば、走行距離、所要時間等である。)を通知情報としてRAM12に記憶する。また、CPU11は、この通知情報を電子メールでナビ識別IDに対応する携帯電話6等に送信すると共に、この通知情報をナビゲーション装置2へ送信する(S111〜S118)。
そして、ナビゲーション装置2のCPU41は、通知情報を受信した場合には、液晶ディスプレイ25に表示してユーザに通知する。
【0080】
従って、ナビゲーション装置2のユーザは、通知条件を入力する入力画面で目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を通知する条件として入力することによって、情報配信センタ3において、この目的地までの経路を所定タイミング毎に最新バージョンの更新用地図情報14A、現況交通情報16A、統計交通情報16B及び予測交通情報16Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する目的地までの経路を探索するように設定できる。また、情報配信センタ3において、この所定タイミング毎に探索された経路の所要時間又は走行距離が、許容所要時間又は許容走行距離を充足した場合には、この経路に関する経路情報をナビゲーション装置2やユーザが携帯する携帯電話6等へ自動的に通知することができる。
【0081】
これにより、ユーザはこの経路情報の通知に基づいて、設定した目的地までの所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離に短縮されたことを知ることができ、走行計画を容易に立てることが可能となる。
また、ユーザは、希望する日時(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)において、入力した目的地までの所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離に短縮されたことを知ることができ、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0082】
また、情報配信センタ3のCPU11は、予測交通情報16Cを使用して経路探索を行うため、ユーザは、希望する日時(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)よりも早い時点において(例えば、2日前乃至一週間前や、月曜日乃至金曜日等において)、入力した目的地までの当該日時情報(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)に該当する予測された所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離を充足することを知ることができ、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
また、情報配信センタ3のCPU11は、更新された最新バージョンの更新用地図情報14Aに基づいて、目的地までの経路を探索するため、所定タイミング毎に探索した目的地までの所要時間や走行距離が新設道路の開通等によって短縮されて、通知条件を充足した場合に、この目的地までの経路の所要時間等の経路情報をユーザへ迅速に通知することが可能となる。また、ユーザは、最新バージョンの更新用地図情報14Aに基づいて探索した目的地までの経路に関する経路情報を得ることが可能となり、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0083】
また、ユーザは、通知条件を入力する入力画面には、目的地の入力時に探索された経路に関する経路情報(走行距離や所要時間等である。)が表示されるため、この経路情報を確認しながら、この目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を入力することが可能となり、目的地までの経路に関する経路情報をユーザへ通知する条件を更に容易に入力することが可能となる。
また、ナビゲーション装置2のCPU41は、目的地までの経路の所要時間が許容所要時間を充足した旨を表す通知情報を受信した場合には、液晶ディスプレイ25にこの通知情報を表示するため、ユーザは、設定した目的地までの経路の所要時間や走行距離が、渋滞緩和や新設道路の開通によって短縮されたことを容易に知ることが可能となり、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0084】
更に、ユーザは、通知条件を入力する入力画面を介して、通知条件として携帯電話6への通知を設定した場合には、情報配信センタ3のCPU11は、目的地までの経路の所要時間が許容所要時間を充足した旨を表す通知情報の電子メールを携帯電話6へ送信する。これにより、ユーザは所有する携帯電話6を携帯している場合には、何処に居ても、入力した目的地までの経路の所要時間や走行距離が、渋滞緩和や新設道路の開通によって短縮されたことを容易に知ることが可能となり、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【実施例2】
【0085】
次に、本発明に係る走行計画支援装置を実施例1に係るナビゲーションシステム1を構成するナビゲーション装置2について具体化した実施例2について図9乃至図11に基づいて説明する。
従って、以下の説明において上記図1乃至図8の実施例1に係るナビゲーション装置2の構成と同一符号は、前記実施例1に係るナビゲーション装置2の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
【0086】
先ず、図9に基づいてナビゲーション装置2のCPU41が実行する「経路情報報知処理」について説明する。図9は実施例2に係るナビゲーション装置2のCPU41が実行する「経路情報報知処理」を示すメインフローチャートである。
尚、図9に、S311〜S315のフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置2が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により所定時間毎(例えば、約10ミリ秒乃至100ミリ秒毎である。)に実行される。
【0087】
図9に示すように、先ず、S311において、CPU41は、後述の「目的地登録処理」(図10参照)のサブ処理を実行する。
そして、S312において、CPU41は、後述の「所要時間算出処理2」(図11参照)のサブ処理を実行する。
続いて、S313において、CPU41は、RAM42から通知フラグを読み出し、この通知フラグがONか否かを判定する判定処理を実行する。そして、RAM42から読み出した通知フラグがONでない、即ち、OFFの場合には(S313:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
【0088】
一方、RAM42から読み出した通知フラグがONの場合には(S313:YES)、CPU41は、S314の処理に移行する。S314において、CPU41は、上記S312の処理で記憶した許容所要時間を充足した経路に関する通知情報をRAM42から読み出し、液晶ディスプレイ25に表示して、ユーザへ報知後、S315の処理に移行する。
【0089】
例えば、上記図6の上側に示すように、液晶ディスプレイ25には、先ず、目的地までの所要時間が新設道路の開通によって許容所要時間を充足した旨を表す、「新設道路により○○へ1時間30分で行けるようになりました。」と表示枠71内に表示され、登録していた目的地までの所要時間が許容所要時間(例えば、「2時間00分以下」である。)を充足したことがユーザに対して報知される。
【0090】
続いて、上記図6の下側に示すように、液晶ディスプレイ25に出発地Sと目的地Gとを含む地図データが表示されると共に、目的地Gまでの所要時間が許容所要時間を充足しない以前の経路50と、新設道路の開通によって、目的地Gまでの所要時間が許容所要時間を充足した現在の経路72とが色や幅等を変えて識別可能に表示される。また、画面の下端縁には、現在の経路の走行距離と所要時間を表す「現在: 距離:120km 所要時間:1時間30分」が表示枠73内に表示される。また、表示枠73の下側には、以前の経路の走行距離と所要時間を表す「以前: 距離:100km 所要時間:2時間10分」が表示枠74内に表示される。
これにより、新設道路の開通によって目的地Gまでの経路72の所要時間が、以前の経路5の所要時間よりも40分短縮されて、許容所要時間内になったことをユーザへ報知することができる。
【0091】
そして、S315において、CPU41は、RAM42から通知フラグを読み出し、この通知フラグをOFFに設定して、再度RAM42に記憶後、当該処理を終了する。
【0092】
次に、上記S311で実行される「目的地登録処理」のサブ処理について図10に基づいて説明する。図10は図9の「目的地登録処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
図10に示すように、先ず、S411において、CPU41は、タッチパネル、操作スイッチ等の操作部24の入力操作等によって、目的地が設定されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、目的地が設定されていない場合には(S411:NO)、CPU41は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
一方、目的地が入力されたと判断すると(S411:YES)、CPU41は、その目的地の座標等をRAM42に一時格納後、この目的地までの探索経路の表示画面及び目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離等の条件を入力する入力画面等を表示するS412の処理に移行する。
【0093】
続いて、S412において、CPU41は、現在位置検出処理部21により自車の現在位置(以下、「自車位置」という。)を検出する。また、CPU41は、自車位置を出発地として該出発地と目的地とを含む地図データをナビ地図情報37Aから読み出し、この地図データと現況交通情報36A、統計交通情報36Bに基づいて出発地から目的地までの所要時間が最短になる経路50(図5参照)を探索する。そして、CPU41は、出発地と目的地とを含む地図データを液晶ディスプレイ25に表示すると共に、この探索した目的地までの経路50を地図画像に重ね合わせて経路案内画面を表示する。また、CPU41は、出発地から目的地までの所要時間や走行距離等の探索した経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示する。また同時に、CPU41は、所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)探索した出発地から目的地までの経路の経路情報(例えば、走行距離、所要時間等である。)を通知する条件として、自車位置である出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の条件を入力する入力画面の表示を指示する通知設定ボタン51(図5参照)を画面に表示する。
尚、自車位置を出発地としたが、フラッシュメモリ44やデータ記録部22に予め記憶している当該ナビゲーション装置2のユーザの自宅の座標位置を出発地としてもよい。
【0094】
例えば、上記図5の上側に示すように、液晶ディスプレイ25の経路案内画面には、自車位置を表す車両位置マーク53から目的地54までの所要時間が最短の経路50が表示される。
また、この画面の右側端縁部には、この経路50を誘導経路として設定するように指示する推奨ボタン55が表示されている。また、この推奨ボタン55の下側には、車両位置マーク53から目的地54までの走行距離が最短の経路を再探索するように指示する距離優先ボタン56が表示されている。また、距離優先ボタン56の下側には、車両位置マーク53から目的地54まで一般道路を優先して経由する所要時間が最短の経路を再探索するように指示する一般優先ボタン57が表示されている。また、一般優先ボタン57の下側には、車両位置マーク53から目的地54までの経路50とは別の経路を再探索するように指示する別ルートボタン58が表示されている。更に、別ルートボタン58の下側には、CPU41が所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)探索した出発地から目的地までの経路の経路情報(例えば、走行距離、所要時間等である。)を通知する条件として、出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の条件を入力する入力画面の表示を指示する通知設定ボタン51が表示されている。
一方、画面の下側端縁部には、この経路50に関する経路情報として、車両位置マーク53から目的地54までの走行距離、所要時間として「距離:100km 所要時間:2時間10分」、渋滞情報として「(渋滞で50分程度の加算が予想されます)」と表示されている。
【0095】
続いて、S413において、CPU41は、この経路案内画面に表示されている通知設定ボタン51が、所定時間以内に(例えば、約5秒乃至30秒以内である。)、タッチパネル又は操作ボタンを介して押下されたか否か、即ち、自車位置である出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の条件を設定することを指示されたか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、経路案内画面に表示されている通知設定ボタン51が、所定時間以内に(例えば、約5秒乃至30秒以内である。)、タッチパネル又は操作ボタンを介して押下されなかった場合には(S413:NO)、CPU41は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0096】
一方、経路案内画面に表示されている通知設定ボタン51が、所定時間以内に(例えば、約5秒乃至30秒以内である。)、タッチパネル又は操作ボタンを介して押下された場合、即ち、自車位置である出発地、目的地、目的地までの経路の許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)等の条件設定を指示された場合には(S413:YES)、CPU41は、S414の処理に移行する。
S414において、CPU41は、経路案内画面に表示される経路50の出発地である自車位置と目的地の座標位置をRAM42に記憶する。
【0097】
そして、S415において、CPU41は、所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)探索した出発地から目的地までの経路の経路情報を通知する条件として、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等を入力する入力画面を液晶ディスプレイ25に表示する。
【0098】
続いて、S416において、CPU41は、入力画面を介して入力された目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等の入力情報を、所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)探索した出発地から目的地までの経路に関する経路情報を通知する条件としてRAM42に記憶する。そして、CPU41は、入力画面に表示された通知ボタン66(図5参照)がタッチパネル又は操作ボタンを介して押下された場合には、出発地の座標位置、目的地の座標位置、入力画面を介して入力された目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)等の入力情報をRAM42から読み出して、案内登録情報として格納される日時を表す格納日時情報を付して、案内登録DB38に格納後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0099】
例えば、図5の下側に示すように、通知設定ボタン51を押下することによって液晶ディスプレイ25に表示される入力画面は、上端縁部にS14において記憶した出発地から目的地への通知設定である旨を表す表示枠60が表示され、「○○から○○への通知設定」と表示されている。また、その下側には、出発地から目的地までの経路の許容所要時間を入力する入力枠61が表示され、「2時間00分」以下である旨が入力されている。また、その下側には、出発地から目的地までの経路を同じ経路に限定するか限定しないかを入力する入力枠62が表示され、限定しない旨が入力されている。また、入力枠62の下側には、走行する曜日を入力する入力枠64が表示され、「日曜日」が入力されている。また、入力枠64の右側には、走行時間帯を入力する各入力枠65A、65Bが表示され、「13:00〜15:00」が入力されている。更に、入力画面の下端縁部には、ナビ識別ID、出発地の座標位置、目的地の座標位置、各入力枠61、62、64、65Bに入力された通知条件等を案内登録DB38に案内登録情報として格納することを指示する通知ボタン66が表示されている。
尚、実施例2に係るナビゲーション装置2のCPU41は、上記入力枠64を通知条件の入力画面に表示しない。
【0100】
従って、通知ボタン66がタッチパネル又は操作ボタンを介して押下された場合には、CPU41は、出発地「○○」の座標位置、目的地「○○」の座標位置、許容所要時間として「2時間00分」、「同じ経路に限定しない」、走行する曜日として「日曜日」、走行時間帯として「13:00〜15:00」等のデータを案内登録DB38に案内登録情報として格納される日時を表す格納日時情報を付して格納する。また、入力枠62を介して出発地から目的地までの経路を同じ経路に限定する旨が入力されている場合には、CPU41は、案内登録情報のうち前記「同じ経路に限定しない」に替えて、今回探索して液晶ディスプレイに25に表示した出発地○○から目的地○○までの経路50を指定された経路として、「経路50に関する経路情報」に格納日時を付して案内登録DB38に格納する。その後、CPU41は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0101】
尚、入力画面に許容所要時間を入力する入力枠61に替えて、許容走行距離を入力する入力枠を表示するようにしてもよい。また、入力枠64に曜日が入力されない場合には、上記S411で目的地を入力した日の曜日を自動設定するようにしてもよい。また、各入力枠65A、65Bに時間が入力されない場合には、上記S411で目的地を入力した時間帯を自動設定するようにしてもよい。また、経路限定の設定を入力する入力枠62に替えて、経路の探索条件(一般道路優先、有料道路優先、所要時間優先、走行距離優先等)を入力する入力枠を表示するようにしてもよい。
【0102】
次に、上記S312で実行される「所要時間算出処理2」のサブ処理について図11に基づいて説明する。図11は図9の「所要時間算出処理2」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
図11に示すように、先ず、S511において、CPU41は、案内登録DB38に格納されている各案内登録情報に付された格納日時情報を順次読み出し、開始条件を満たす案内登録情報があるか否かを判定する判定処理を実行する。尚、CPU41は、各案内登録情報が案内登録DB38に格納された日時から所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)、当該案内登録情報に対する目的地までの所要時間を算出するように設定されている。
そして、開始条件を満たす案内登録情報が無い場合には(S511:NO)、CPU41は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0103】
一方、開始条件を満たす案内登録情報が有る場合には(S511:YES)、CPU41は、S512の処理に移行する。S512において、CPU41は、当該案内登録情報から出発地の座標位置、目的地の座標位置、探索条件(一般道路優先、有料道路優先、所要時間優先、走行距離優先等)又は経路の限定の有・無を読み出し、RAM42に記憶する。
そして、S513において、CPU41は、経路が限定されているか否か、即ち、経路が指定されているか否かを判定する判定処理を実行する。そして、経路が指定されている場合には(S513:YES)、CPU41は、S514の処理に移行する。
【0104】
S514において、CPU41は、案内登録情報から指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)を読み出すと共に、出発地と目的地とを含む地図データをナビ地図情報37Aから読み出す。尚、このナビ地図情報37Aは、情報配信センタ3から配信される最新バージョンの更新用地図情報14Aとの差分データをダウンロードすることによって更新される。
そして、CPU41は、この地図データと現況交通情報36A、統計交通情報36B及び予測交通情報36Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する出発地から目的地までの指定された経路の所要時間を算出後、S517の処理に移行する。従って、月曜日乃至金曜日において、次の土曜日や日曜日における指定経路の所要時間を予測して算出できる。
【0105】
一方、経路が指定されていない場合には(S513:NO)、CPU41は、S515の処理に移行する。
S515において、CPU41は、案内登録情報から指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)を読み出すと共に、出発地と目的地とを含む地図データをナビ地図情報37Aから読み出す。そして、この地図データと現況交通情報36A、統計交通情報36B及び予測交通情報36Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する出発地から目的地までの経路を探索する。
そして、S516において、CPU41は、この探索した出発地から目的地までの経路のうち最短の所要時間を地図データと現況交通情報36A、統計交通情報36B及び予測交通情報36Cに基づいて算出後、S517の処理に移行する。従って、月曜日乃至金曜日において、次の土曜日や日曜日における出発地から目的地までの経路の最短の所要時間を予測して算出できる。
【0106】
続いて、S517において、CPU41は、上記S514又はS516で算出した出発地から目的地までの所要時間をRAM42に記憶する。
また、S518において、CPU41は、RAM42から出発地から目的地までの所要時間を読み出すと共に、案内登録情報から許容所要時間を読み出し、この出発地から目的地までの所要時間が許容所要時間を充足するか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、この出発地から目的地までの所要時間が許容所要時間を充足しない場合には(S518:NO)、CPU41は、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0107】
一方、この出発地から目的地までの所要時間が許容所要時間を充足する場合には(S518:YES)、CPU41は、S519の処理に移行する。
S519において、CPU41は、当該出発地から目的地までの経路に関する経路情報(例えば、走行距離、所要時間、経路データ等である。)を液晶ディスプレイ25に表示してユーザへ通知する通知情報としてRAM42に記憶する。
続いて、S520において、CPU41は、RAM42から通知フラグを読み出し、該通知フラグをONに設定して、再度RAM42に記憶後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0108】
以上詳細に説明した通り、実施例2に係るナビゲーション装置2では、CPU41は、目的地までの経路を探索した場合には、液晶ディスプレイ25に経路50とこの経路50の走行距離、所要時間等の経路情報を表示する共に、通知設定ボタン51を表示する(S411〜S412)。そして、ユーザは、通知設定ボタン51をタッチパネル又は操作ボタンを介して押下することによって、CPU41は、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)等を入力する入力画面を液晶ディスプレイ25に表示する。そして、ユーザは、希望する通知条件を設定後、通知ボタン66をタッチパネル又は操作ボタンを介して押下することによって、CPU41は、出発地の座標位置、目的地の座標位置、入力画面を介して入力された目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離、日時情報(例えば、曜日、走行時間帯等である。)等の入力情報をRAM42から読み出して、案内登録情報として格納される日時を表す格納日時情報を付して、案内登録DB38に格納する(S413〜S416)。
【0109】
そして、CPU41は、案内登録DB38に格納されている各案内登録情報に付された格納日時情報を順次読み出し、各案内登録情報が案内登録DB38に格納された日時から所定タイミング毎に(例えば、12時間毎、24時間毎、1週間毎、2週間毎等である。)、この案内登録情報に基づいて目的地までの経路をナビ地図情報37A、現況交通情報36A、統計交通情報36B及び予測交通情報36Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する出発地から目的地までの経路の所要時間を算出する。そして、この算出した所要時間が許容所要時間を充足した場合には、CPU41は、この経路に関する経路情報(例えば、走行距離、所要時間等である。)を液晶ディスプレイ25に表示してユーザへ通知する通知情報としてRAM42に記憶する。また、CPU41は、RAM42から通知フラグを読み出し、該通知フラグをONに設定する(S411〜S416)。
そして、ナビゲーション装置2のCPU41は、再度RAM42から通知フラグを読み出し、この通知フラグがONの場合には、許容所要時間を充足した経路に関する通知情報をRAM42から読み出し、液晶ディスプレイ25に表示してユーザに報知する。
【0110】
従って、ナビゲーション装置2のユーザは、通知条件を入力する入力画面で目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を通知する条件として入力することによって、この目的地までの経路を所定タイミング毎にナビ地図情報37A、現況交通情報36A、統計交通情報36B及び予測交通情報36Cに基づいて、指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯等である。)に対応する目的地までの経路を探索するように設定できる。また、この所定タイミング毎に探索された経路の所要時間又は走行距離が、許容所要時間又は許容走行距離を充足した場合には、CPU41は、この経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示してユーザへ報知することができる。
【0111】
これにより、ユーザはこの許容所要時間又は許容走行距離を充足した経路の経路情報の表示に基づいて、設定した目的地までの所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離に短縮されたことを知ることができ、走行計画を容易に立てることが可能となる。
また、ユーザは、希望する日時(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)において、入力した目的地までの所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離に短縮されたことを知ることができ、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0112】
また、CPU41は、予測交通情報36Cを使用して経路探索を行うため、ユーザは、希望する日時(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)よりも早い時点において(例えば、2日前乃至一週間前や、月曜日乃至金曜日等において)、入力した目的地までの当該日時情報(例えば、日曜日の13:00〜15:00等である。)に該当する予測された所要時間や走行距離が、希望する許容所要時間や許容走行距離を充足することを知ることができ、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
また、CPU41は、更新されたナビ地図情報37Aに基づいて、目的地までの経路を探索するため、所定タイミング毎に探索した目的地までの所要時間や走行距離が新設道路の開通等によって短縮されて、通知条件を充足した場合に、この目的地までの経路の所要時間等の経路情報をユーザへ迅速に通知することが可能となる。また、ユーザは、更新されたナビ地図情報37Aに基づいて探索した目的地までの経路に関する経路情報を得ることが可能となり、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0113】
更に、ユーザは、通知条件を入力する入力画面には、目的地の入力時に探索された経路に関する経路情報(走行距離や所要時間等である。)が表示されるため、この経路情報を確認しながら、この目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を入力することが可能となり、目的地までの経路に関する経路情報をユーザへ通知する条件を更に容易に入力することが可能となる。
【0114】
尚、本発明は前記実施例1及び実施例2に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0115】
(A)前記実施例1において、情報配信センタ3のCPU11は、上記S211において、各案内登録情報の指定された日時情報(例えば、走行する曜日、走行時間帯である。)から所定時間前(例えば、12時間前、24時間前、3日前等である。)になった時に、当該案内登録情報に対する目的地までの所要時間を算出するように設定してもよい。これにより、ナビゲーション装置2のユーザは、所定時間前に登録した目的地までの経路の所要時間が許容所要時間になったことを知ることができ、走行計画を更に容易に立てることが可能となる。
【0116】
(B)前記実施例2において、ナビゲーション装置2のCPU41は、上記S511において、各案内登録情報の指定された日時情報(例えば、走行予定の曜日、時間帯である。)を充足し、且つ、各案内登録情報の出発地の座標位置に位置する時に、当該案内登録情報に対する目的地までの所要時間を算出するように設定してもよい。これにより、ナビゲーション装置2のユーザは、出発する時に、登録した目的地までの経路の所要時間が許容所要時間になったことを知ることができ、走行計画を容易に立てることが可能となる。
【0117】
(C)前記実施例1において、情報配信センタ3のCPU11は、上記S116及びS117において、各案内登録情報に対する経路のうち複数の経路の所要時間が許容所要時間になった場合には、これらの経路に関する経路情報を全てナビゲーション装置2へ送信するようにしてもよいし、最も所要時間が短縮された経路に関する経路情報だけをナビゲーション装置2へ送信するようにしてもよい。
【0118】
(D)前記実施例2において、ナビゲーション装置2のCPU41は、上記S314において、各案内登録情報に対する経路のうち複数の経路の所要時間が許容所要時間になった場合には、これらの経路に関する経路情報を全て報知するようにしてもよいし、最も所要時間が短縮された経路に関する経路情報だけを報知するようにしてもよい。
【0119】
(E)前記実施例1において、情報配信センタ3のCPU11は、上記S214、S216において、出発地から目的地までの経路の走行距離を算出し、上記S217において、この走行距離が許容走行距離を充足するか否かを判定するようにしてもよい。尚、この場合には、上記S211において、CPU11は、各案内登録情報の出発地と目的地とを含む地図情報が更新された時に、当該案内登録情報に対する目的地までの経路の走行距離を算出するように設定してもよい。
【0120】
(F)前記実施例2において、ナビゲーション装置2のCPU11は、上記S514、S516において、出発地から目的地までの経路の走行距離を算出し、上記S517において、この走行距離が許容走行距離を充足するか否かを判定するようにしてもよい。尚、この場合には、上記S511において、CPU41は、各案内登録情報の出発地と目的地とを含む地図情報が更新された時に、当該案内登録情報に対する目的地までの経路の走行距離を算出するように設定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】実施例1に係るナビゲーションシステムを示したブロック図である。
【図2】ナビゲーションシステムのナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図3】ナビゲーション装置のCPUが実行する「案内登録処理」と、情報配信センタのCPUが実行する経路に関する経路情報をナビゲーション装置へ通知する「経路情報通知処理」とを示すメインフローチャートである。
【図4】図3の「所要時間算出処理1」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図5】上側に図3のステップ12において、液晶ディスプレイに表示された経路案内画面の一例と、下側に図3のステップ15において、液晶ディスプレイに表示された通知条件の入力画面の一例とを示す図である。
【図6】受信した新設道路の開通により許容所要時間内になった経路に関する経路情報を液晶ディスプレイに表示した通知画面の一例を示す図である。
【図7】受信した渋滞緩和により許容所要時間内になった経路に関する経路情報を液晶ディスプレイ25に表示した通知画面の一例を示す図である。
【図8】携帯電話へ送信された電子メールの一例を示す図である。
【図9】実施例2に係るナビゲーション装置のCPUが実行する「経路情報報知処理」を示すメインフローチャートである。
【図10】図9の「目的地登録処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図11】図9の「所要時間算出処理2」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【符号の説明】
【0122】
1 ナビゲーションシステム
2 ナビゲーション装置
3 情報配信センタ
4 ネットワーク
5 道路交通情報センタ(VICS(登録商標))
6 携帯電話
6A、27 通信装置
6B 表示装置
10 サーバ
11、41 CPU
12、42 RAM
13、43 ROM
14 センタ側地図情報DB
16 センタ側交通情報DB
17 センタ側通信装置
18、38 案内登録DB
19、45 タイマ
21 現在地検出処理部
24 操作処理部
25 液晶ディスプレイ
36 ナビ側交通情報DB
37 ナビ側地図情報DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
道路交通情報を取得する取得手段と、
目的地を入力する目的地入力手段と、
前記目的地までの経路を所定タイミングで前記地図情報と道路交通情報とに基づいて探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段によって探索された経路に関する経路情報をユーザへ通知する条件として、目的地に対する許容所要時間又は許容走行距離を入力する通知条件入力手段と、
前記所定タイミングで探索された経路の所要時間又は走行距離が、前記許容所要時間又は許容走行距離を充足したか否かを判定する通知判定手段と、
前記通知判定手段を介して前記許容所要時間又は許容走行距離を充足したと判定された場合には、前記経路探索手段によって探索された経路に関する経路情報をユーザへ通知する通知手段と、
を備えたことを特徴とする走行計画支援装置。
【請求項2】
前記通知条件入力手段は、目的地へ走行する日時情報を通知する条件として入力し、
前記経路探索手段は、入力された前記日時情報に基づいて目的地までの経路を探索することを特徴とする請求項1に記載の走行計画支援装置。
【請求項3】
前記道路交通情報は、予測道路交通情報を含み、
前記経路探索手段は、入力された前記日時情報に該当する前記予測道路交通情報を使用して目的地までの経路を探索することを特徴とする請求項2に記載の走行計画支援装置。
【請求項4】
前記地図情報記憶手段に記憶されている地図情報を更新する更新手段を備え、
前記経路探索手段は、更新された地図情報に基づいて目的地までの経路を探索することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走行計画支援装置。
【請求項5】
前記所定タイミングは、前記目的地入力手段によって目的地が入力された入力時を含み、
前記入力時に前記経路探索手段によって探索された経路に関する経路情報と入力された目的地に対する前記許容所要時間又は許容走行距離を入力する入力画面とを表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の走行計画支援装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記ユーザが所有する通信端末装置に対して前記経路情報を送信することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の走行計画支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−209345(P2008−209345A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48498(P2007−48498)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】