説明

超臨界流体抽出によるシリコーン含有化合物の精製

【課題】 シリコーン含有化合物のための効率のよい精製方法を解決すること。
【解決手段】 本発明は超臨界流体抽出によってシリコーン含有化合物の精製するための方法に関する。具体的には、少なくとも1種のシリコーン含有化合物を、約0.2〜約0.8g/mLの間の密度を有する超臨界流体と接触させる工程と、前記の少なくとも1種のシリコーン含有化合物を含有する第1の相と少なくとも1種の不純物を含有する第2の相との2つの相が形成されるように、前記密度を減少させる工程と、前記第2の相を前記第1の相から分離する工程と、を含む、方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、超臨界流体抽出(super critical fluid extraction)によってシリコーン含有化合物を精製する方法に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
様々なシリコーン含有化合物は、眼科用用具(とりわけ、酸素に対する透過性が改善されたソフトコンタクトレンズ)のような医療用具を製造する場合の出発物質としての有用性が見出だされた。これらの化合物は、適切な医療用具(とりわけ、眼科用デバイス)を確実に製造することができるように、望ましくない不純物を含有しないものでなければならない。該シリコーン含有化合物はまた典型的には、ラジカル重合によって重合することのできる反応性基(reactive groups)を更に含有する。これらのラジカル反応性基は、蒸留等の従来の精製技術を複雑にする場合があり、ゲル化を回避するために蒸留温度を制御する必要がある。高分子量のシリコーン含有化合物(例えば、約1000ダルトン(Dalton)より大きい分子量のもの)の場合、該シリコーン含有化合物の沸点が非常に高いので、蒸留することはできない。したがって、当該技術分野では、シリコーン含有化合物のための効率のよい精製方法が解決されないままになっている。
【0003】
〔発明の概要〕
本発明は、少なくとも1種のシリコーン含有化合物を、約0.2〜約0.8g/mLの間の密度を有する超臨界流体と接触させる工程と、前記の少なくとも1種のシリコーン含有化合物を含有する第1の相と少なくとも1種の不純物を含有する第2の相との2つの相が形成されるように、前記密度を減少させる工程と、前記第2の相を前記第1の相から分離する工程と、を含む、方法に関連する。
【0004】
〔発明の記述〕
本明細書で使用する「生体用用具(biomedical device)」は、哺乳動物の組織もしくは流体の中またはそれらの上で、好ましくはヒトの組織もしくは流体の上またはそれらの中で、使用されるように設計されているあらゆる物品である。これらの用具の例は、カテーテル、インプラント、ステント、ならびに眼科用用具(例えば、眼球内レンズおよびコンタクトレンズ)を含むが、それらに限定されない。好ましい生体用用具は、眼科用用具、とりわけコンタクトレンズ、最もとりわけ、シリコーン・ヒドロゲルから作られたコンタクトレンズである。
【0005】
本明細書で使用する用語「レンズ」および「眼科用用具」とは、眼の中または眼の上に与えられる用具をいう。これらの用具によって、光学的矯正、傷の保護、薬物の体内運搬(drug delivery)、診断機能性、または整形的改善もしくは整形的効果、またはこれらの効能の組み合わせを提供することができる。用語「レンズ」は、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズ、眼球内レンズ、オーバレイ・レンズ(overlay lenses)、眼球インサート(ocular inserts)、および光学インサート(optical inserts)を含むが、それらに限定されない。
【0006】
本明細書で使用する用語「モノマー(monomer)」は、少なくとも1つの重合可能な基と、ゲル浸透クロマトグラフィーによる屈折率検出によって測定される、約2000ダルトンより小さい平均分子量とを含有する化合物である。したがって、モノマーには、ダイマー、場合によっては、(1モノマー単位より大きいものから作られたオリゴマーを含む)オリゴマーを含む。
【0007】
本発明は、シリコーン含有化合物を、超臨界流体抽出(SCFE)によって精製する方法に関する。SCFEは、ガスが超臨界流体になるまで、該ガスを圧力下で加熱する方法である。ガスが超臨界流体になる点は、臨界点と呼ばれる。超臨界流体は、臨界点より上では、ガスの拡散率に似た拡散率と、液体に似た密度とを有する。高い拡散率と密度とを組み合わせれば、超臨界流体の優れた精製用媒体が作られる。臨界領域内で作動させれば、温度および圧力を用いて密度を調整することができ、それによって、選定された超臨界流体の溶媒和力が調整される。
【0008】
適切な抽出用流体は、精製されるべきシリコーン含有化合物とは非反応性であり、該シリコーン含有化合物の分解が生じる範囲よりも下に臨界点を有する。例には、二酸化炭素、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、クロロトリフルオロメタン、およびそれらの混合物、等が含まれる。二酸化炭素は好ましい超臨界流体である。なぜなら、二酸化炭素は、臨界点が低く(73.8バールで31℃)、シリコーン含有化合物に対して一般に非反応性であり、不燃性であり、しかも、環境に優しいからである。
【0009】
約0.2〜約1g/mLの間の密度、好ましくは約0.2〜約0.8g/mLの間の密度、更に好ましくは約0.4〜約0.8g/mLの間の密度を有する超臨界流体は、シリコーン含有化合物を精製するのに使用することができることが分かった。本発明の分離方法は、1つの工程もしくは1つの帯域で、または複数の工程もしくは複数の帯域で実施することができ、除去すべき不純物の数と、該シリコーン含有化合物の溶解パラメータと比べた該不純物の溶解パラメータとによって決まる。除去すべき多数の不純物が存在するか、または該不純物の溶解パラメータが該シリコーン含有化合物の溶解パラメータに類似する場合、異なる温度−圧力プロフィル(分離プロフィル)を有する複数の帯域または複数の分離工程を有益に使用することができる。例えば、1つの具体例では、第1の段階での超臨界流体が約0.5〜約0.7g/mLの間の密度を有し、第2の段階での超臨界流体が約0.1g/mL〜約0.3g/mLの間の密度を有する2プロフィル分離方法(two profile separation process)を使用することができる。如何なる数の追加的分離プロフィルをも含むことができる。追加の具体例は、3つ以上の分離プロフィルを有する処理を含む。様々な数の分離プロフィルを有するプロセスのための特定的密度範囲を、下の表1に示す。
【0010】
【表1】

【0011】
本明細書の残りの全体に渡って、二酸化炭素に適した条件を記述する。しかし、当業者は、他の超臨界流体を単独で、または共抽出用流体(co-extracting fluids)として用いることができることを認識するであろう。他の超臨界流体の臨界点については当業界では公知である。
【0012】
二酸化炭素を用いる本発明の抽出のための所望の密度は、約1,000psi〜約5,000psiの圧力および約31℃より高い温度、好ましくは約2,000psi〜約3,000psiの圧力および約31℃〜約80℃の温度を含む臨界パラメータを用いることによって達成することができる。
【0013】
SCFE(超臨界流体抽出)のための適切な抽出装置は、タール・テクノロジーズ社(Thar, Technologies)から市販されている。抽出用溶媒と前記シリコーン含有化合物との流れは、高圧ポンプによって抽出容器の中に供給することができる。抽出の量と除去される不純物の種類とは、流量、抽出用共溶媒の使用、処理されるシリコーン含有化合物の濃度、抽出容器中の吸着媒体、使用される圧力および温度を制御することによって制御することができる。5リットルの大きさの抽出容器に適した、超臨界流体の流量には、約50g/分より大きい流量、好ましくは約100〜約350g/分の流量が含まれる。他の大きさの装置のための適切な流量を、当業者は容易に計算することができる。
【0014】
SCF(超臨界流体抽出)による抽出に導入されるシリコーン含有化合物の濃度は通常、シリコーン含有化合物と超臨界流体との重量を基準として、約1〜約10重量%の間、好ましくは約3〜約7重量%の間である。より小さい流量を使用すれば、上記に特定される範囲よりも高いシリコーン含有化合物の濃度を使用することができ、また、より低い濃度を使用すれば、より大きい流量を使用することができ、同時に、依然として所望の量の抽出を達成す
ることができることを、当業者は認識するであろう。
【0015】
本発明の方法によって精製することのできるシリコーン含有化合物には、シリコーンを含有するモノマー、マクロマーおよびプレポリマーが含まれる。少なくとも1種の重合可能な基(とりわけ、少なくとも1種のラジカル重合基)を更に含有するシリコーン含有化合物は、他の手段によって十分に精製することは困難である場合があるが、SCFE(超臨界流体抽出)によれば容易に精製される。
【0016】
シリコーン含有モノマーの例には、式IおよびII
【化1】


[式中、
nは、3〜35の間、好ましくは4〜25の間の整数であり、
1は、水素、C1~6アルキル基であり、
2、R3およびR4は、独立して、C1~6アルキル基、トリC1~6アルキルシロキシ基、フェニル基、ナフチル基、置換C1~6アルキル基、置換フェニル基、または置換ナフチル基であり、式中、前記アルキル置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれ、しかも、前記芳香族置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれ、
5は、ヒドロキシル基、1個以上のヒドロキシル基を含有するアルキル基、または(CH2(CR910yO)x)−R11(式中、yは、1〜5、好ましくは1〜3であり、xは、1〜100、好ましくは2〜90、更に好ましくは10〜25の整数であり、R9〜R11は、独立して、H、10個以下の炭素原子を有するアルキル基、および、少なくとも1個の極性官能基(polar functional group)で置換された10個以下の炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)であり、
6は、20個以下の炭素原子を有する二価の基であり、
7は、ラジカル重合および/またはイオン重合を受けることのできる一価の基であり、しかも、20個以下の炭素原子を有し、
8は、20個以下の炭素原子を有する二価の基である]のモノマーを含有する。
【0017】
本発明の反応混合物は、1個以上のヒドロキシル基で官能化されたシリコーン含有モノマーを含有することができる。
【0018】
単官能価ヒドロキシル基で官能化されたシリコーン含有モノマーについての、好ましいR1は水素であり、R2、R3およびR4は、C1~6アルキル基およびトリC1~6アルキルシロキシ基であり、最も好ましくはメチル基およびトリメチルシロキシ基である。多官能価(二官能価またはそれより高い官能価)のR1〜R4は、独立して、エチレン性不飽和の重合可能な基を含有し、更に好ましくはアクリレート基、スチリル基、C1~6アルキルアクリレート基、アクリルアミド基、C1~6アルキルアクリルアミド基、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド基、C2~12アルケニル基、C2~12アルケニルフェニル基、C2~12アルケニルナフチル基、またはC2~6アルケニルフェニルC1~6アルキル基を含有する。
【0019】
好ましいR5は、ヒドロキシル基、−CH2OHまたは−CH2CHOHCH2OHであり、ヒドロキシル基が最も好ましい。
【0020】
好ましいR6は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基であり、式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる。とりわけ好ましいR6は、二価のメチル基(メチレン基)である。
【0021】
好ましいR7は、アクリレート基、スチリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、イタコネート基、C1~6アルキルアクリレート基、アクリルアミド基、C1~6アルキルアクリルアミド基、N−ビニルラクタム基、N−ビニルアミド基、C2~12アルケニル基、C2~12アルケニルフェニル基、C2~12アルケニルナフチル基、もしくはC2~6アルケニルフェニルC1~6アルキル基のようなラジカル反応性基を含有するか、または、ビニルエーテル基もしくはエポキシド基のようなカチオン反応性基を含有する。とりわけ好ましいR7は、メタクリレート基である。
【0022】
好ましいR8は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基であり、式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる。
【0023】
とりわけ好ましい、式Iの、ヒドロキシル基で官能化されたシリコーン含有モノマーの例は、2−プロペン酸,2−メチル−,2−ヒドロキシ−3−[3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ]プロピルエステル[2-propenoic acid,2-methyl-,2-hydroxy-3-[3-[1,3,3,3-tetramethyl-1-[(trimethylsilyl)oxy]disiloxanyl]propoxy]propyl ester]であり、これは、(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン[(3-methacryloxy-2-hydroxypropyloxy)propylbis(trimethylsiloxy)methylsilane]と呼ばれることもある。
【化2】

【0024】
上記の化合物、(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシランは、エポキシドから形成され、それによって、上記に示される化合物と(2−メタクリロキシ−3−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン[(2-methacryloxy-3-hydroxypropyloxy)propylbis(trimethylsiloxy)methylsilane]との80:20混合物が生成される。本発明の幾つかの具体例においては、ある量の(好ましくは約10重量%より大きく、更に好ましくは少なくとも約20重量%の量の)第1ヒドロキシル基を存在させることが好ましい。
【0025】
他の適切な、ヒドロキシル基で官能化されたシリコーン含有モノマーには、
(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン[(3-methacryloxy-2-hydroxypropyloxy)propyltris(trimethylsiloxy)silane]
【化3】

ビス−3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシプロピル・ポリジメチルシロキサン[bis-3-methacryloxy-2-hydroxypropyloxypropyl polydimethylsiloxane]
【化4】

3−メタクリロキシ−2−(2−ヒドロキシエトキシ)プロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン[3-methacryloxy-2-(2-hydroxyethoxy)propyloxy)propylbis(trimethylsiloxy)methylsilane]
【化5】

N,N,N',N'−テトラキス(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−α,ω−ビス−3−アミノプロピル−ポリジメチルシロキサン[N,N,N',N'-tetrakis(3-methacryloxy-2-hydroxypropyl)-α,ω-bis-3-aminopropyl-polydimethylsiloxane]
が含まれる。
【0026】
メタクリル酸グリシジルとアミノ官能ポリジメチルシロキサン(amino-functional polydimethylsiloxanes)との反応生成物もまた、ヒドロキシル官能(hydroxyl-functional)シリコーン含有モノマーとして用いることができる。他の適切なヒドロキシル官能シリコーン含有モノマーには、米国特許第5,994,488号明細書の第6欄、第7欄および第8欄に開示されるもの、ならびに、米国特許第4,259,467号、同第4,260,725号、同第4,261,875号、同第4,649,184号、同第4,139,513号、同第4,139,692号およびUS2002/0016383号明細書に開示されているモノマーが含まれる。これらの特許明細書または特許出願明細書、および本明細書で引用される全ての他の特許明細書または特許出願明細書は、言及されることによって組み入れられる。
【0027】
適切な、ヒドロキシル基で官能化されたシリコーン含有モノマーとなる場合がある更に追加の構造には、Pro. ACS Div. Polym. Mat. Sci. Eng., 4月13〜17,第42頁(1997)に開示される化合物に類似するものであって、次の構造:
【化6】

(式中、n=1〜50であり、Rは、独立して、Hまたは重合可能な不飽和基を含有し、少なくとも1個のRは重合可能な基を含有し、しかも、少なくとも1個のR、好ましくは3〜8個のRはHを含有する)を有するものが含まれる。
【0028】
追加の適切な、ヒドロキシル基で官能化されたシリコーン含有モノマーは、米国特許第4,235,985号明細書に開示されている。
【0029】
適切な、多官能価ヒドロキシル基で官能化されたシリコーンモノマーは、ペンジベニア州モリスビル(Morrisville)、ゲレスト社(Gelest Inc.)から市販されており、あるいは、米国特許第5,994,488号および同第5,962,548号明細書に開示されている方法を用いて作成することができる。適切な、PEG型の、ヒドロキシル基で官能化されたシリコーンモノマーは、PCT/JP02/02231号明細書に開示されている方法を用いて作成することができる。
【0030】
追加の適切な、シロキサン含有モノマーには、米国特許第4,711,943号明細書に記述されているTRISのアミド類似体、米国特許第5,070,215号明細書に記述されているビニルカルバメートまたはカーボネート類似体、ならびに、米国特許第6,020,445号明細書に記述されているモノマーが含まれ、有用である。前述の特許明細書だけでなく、本明細書に記述される他の全ての特許明細書は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。更に具体的には、3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン[3-methacryloxypropyltris(trimethylsiloxy)silane](TRIS)、モノメタクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン[monomethacryloxypropyl terminated polydimethylsiloxanes]、ポリジメチルシロキサン[polydimethylsiloxanes]、3−メタクリロキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン[3-methacryloxypropylbis(trimethylsiloxy)methylsilane]、メタクリロキシプロピルペンタメチルジシロキサン[methacryloxypropylpentamethyl disiloxane]、およびそれらの組み合わせは、本発明の方法によって精製することができる。
【0031】
適切なシロキサン含有マクロマーは、約5,000〜約15,000ダルトンの間の数平均分子量を有する。シロキサン含有マクロマーは、少なくとも1つのシロキサン基、好ましくは少なくとも1つのジアルキルシロキサン基、更に好ましくは少なくとも1つのジメチルシロキサン基を含有する物質を含有する。該シロキサン含有マクロマーは、ウレタン基、アルキレン基またはアルキレンオキシド基、ポリオキシアルカレン基、アリーレン基、アルキルエステル基、アミド基、カルバメート基、ペルフルオロアルコキシ基、イソシアネート基、それらの組み合わせ、等のような他の成分を含有することがある。好ましい種類のシロキサン含有マクロマーは、1種以上のシロキサンを1種以上のアクリル物質またはメタクリル物質と重合させることによって形成することができる。シロキサン含有マクロマーは、グループ移動重合(group transfer polymerization)(GTP)、ラジカル重合、縮合反応、等によって形成することができる。該シロキサン含有マクロマーは、選定される成分と当該技術分野では既知の使用条件とによって決まる、1つの工程または一連の工程で形成することができる。具体的なシロキサン含有マクロマーおよびそれらの製法には、物質A〜Dとして米国特許第5,760,100号明細書に開示されているもの(メタクリレート基で官能化されたシリコーンフルオロエーテルウレタン(silicone-fluoroether urethanes)、およびメタクリレート基で官能化されたシリコーンウレタン(silicone urethanes))、米国特許第6,367,929号明細書に開示されているもの(ヒドロキシル官能メタクリレートおよびシリコーンメタクリレートの、スチレン基で官能化されたプレポリマー)、ならびに米国特許第5,371,147号明細書に開示されているもの(シリコーン含有アクリル・スター(acrylic star)共重合体およびマクロマー)が含まれる。それらの開示内容は、言及されることによって本明細書に組み入れられる。好ましいシリコーン含有アクリル・スター共重合体およびマクロマーは、その中に、重合された親水性モノマーを、マクロマーまたは共重合体の全重量を基準として約10〜約45重量%の間で、好ましくは約25〜約45重量%の間で含有する。
【0032】
適切なシロキサン含有反応性プレポリマーには、ビニルカルバメート基で官能化されたポリジメチルシロキサン(これは、米国特許第5,070,215号明細書に更に開示されている)、ならびに、短鎖ジオールとジイソシアネート(diisocyantes)との反応によって形成される「硬質」セグメントと、比較的大きい分子量のポリマーから形成される「軟質」セグメントとが交互に並んだものを含有するウレタンベース・プレポリマーであって、2つの活性水素でα,ω末端キャップされている(endcapped)プレポリマーが含まれる。適切なシロキサン含有プレポリマーおよびそれらの製法の具体例は、米国特許第5,034,461号明細書に開示されている。この米国特許明細書は、言及されることによって、本明細書に組み入れられる。
【0033】
好ましいシリコーン含有化合物には、式Iまたは式IIのモノマー、更に好ましくは式Iのモノマーが含まれる[式中、
1は水素であり、
2、R3およびR4は、独立して、C1~6アルキル基およびトリC1~6アルキルシロキシ基から成る群から選ばれ、
5は、ヒドロキシル基、−CH2OHまたは−CH2CHOHCH2OHであり、
6は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基であり(式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)、
7は、アクリレート基、スチリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、イタコネート基、C1~6アルキルアクリレート基、アクリルアミド基、C1~6アルキルアクリルアミド基、N−ビニルラクタム基、N−ビニルアミド基、C2~12アルケニル基、C2~12アルケニルフェニル基、C2~12アルケニルナフチル基およびC2~6アルケニルフェニルC1~6アルキル基から成る群から選ばれるラジカル反応性基を含有し、
8は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基から成る群から選ばれる(式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)]。
【0034】
シリコーン含有化合物の更にもう1つの好ましい群は、
【化7】

【化8】

[式中、
n=1〜50であり、
Rは、独立して、Hおよび重合可能な不飽和基から選ばれ、しかも、少なくとも1個のRは重合可能な基であり、少なくとも1個のRはHである]を含む。
【0035】
前記シリコーン含有化合物は、なお更に好ましくは、
【化9】

を含む。
【0036】
本発明を説明するために、次の実施例が含められる。これらの実施例は、本発明を限定しない。該実施例は、本発明を実施する方法を単に提案するように意図されている。超臨界流体抽出による精製に精通している者だけでなく他の専門分野の者も、本発明を実施する他の方法を見出すことができる。しかし、これらの方法は、本発明の範囲内にあるものと考えられる。
【0037】
実施例1
SiMAA2[ビス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピルグリセロールモノメタクリル酸メチル[methyl bis(trimethylsilyloxy)silylpropylglycerol mono methacrylate]]の調製
電磁撹拌機、乾燥管(drying tube)および熱電対を備えた5000mL三つ口丸底フラスコに、乾燥メタクリル酸リチウム92g(1モル)を装填した。メタクリル酸(1023g、約11.91モル、MeHQを250ppm含有する)と、p−メトキシフェノール(4.65g、約0.037ミリモル)とを、その系に添加した。次いで、該フラスコに、グリシドキシプロピル・ヘプタメチルトリシロキサン(2000g、約5.95モル)を添加しながら、該系を撹拌した。MeHQの全含有量は、用いたメタクリル酸の重量で約1000ppmであった。その反応混合物は、次いで、90℃に加熱し、エポキシド消費量を、TLC(薄層クロマトグラフィー)(以下に詳細を示す)によって監視した。その反応が、TLCによって完了したように見えたとき、その混合物を、ガスクロマトグラフィーによって分析した。エポキシド消費量がGC/MS(ガスクロマトグラフィー/質量分析法)(使用した条件、カラムおよび検出器は、以下に詳述する)によって0.05%未満になった時、加熱を停止した。該反応は典型的には、90℃で15時間後に完了した。
【0038】
前記系を50℃まで冷却した後、該系を、ヘキサン3200mLで希釈し、0.5N水性NaOH 3200mLで4回抽出し、次いで、0.5N水性NaOH 2000mLで抽出した。それらの塩基処理の後、2.5%w/v水性NaCl 3200mLで3回洗浄した。次いで、有機化合物は、他の全ての化合物から慎重に分離して、硫酸ナトリウム250gで乾燥させた。
【0039】
TLC(薄層クロマトグラフィー)による監視
この反応混合物のための展開溶媒(development solvent)は、ヘキサンに入れた酢酸エチル25%であった。エポキシドは、前記化合物のうち極性が最も小さく、約0.7のRfを有した。用いた視覚化媒体(visualization medium)は、次のものの混合物であった。
1.バニリン(vanillin)−10g
2.濃H2SO4−10mL
3.95%エチルアルコール−200mL
4.酢酸−20滴
【0040】
前記溶液は、先ず、エチルアルコール100mLにバニリンを溶解し、次いで、エチルアルコール100mLとH2SO4と酢酸との混合物を添加した。
【0041】
複数のTLC(薄層クロマトグラフィー)用プレートを、前記酢酸エチル/ヘキサン混合物中で展開した後、それらプレートを前記バニリン溶液に浸漬した。次いで、それらプレートは、加熱板(hot plate)またはヒートガン(heat gun)を用いて、ガラスサイド(glass side)上で加熱した。各々のプレートに、斑点を3回付けた(spotted)。1回は純エポキシドを用いて、1回は前記反応混合物のみを用いて、3回目は前記の出発物質と反応混合物との両方を用いて行なった。
【0042】
GC(ガスクロマトグラフィー)法
純度は、次のように、GCによって決定した。本実施例の生成物の試料100μLをIPA(イソプロピルアルコール)1mLの中に分散させた。それらの分散した試料は、下記の機器と条件とを用いて分析し、純度は、式:
P=100%×(ASiMAA2/Atotal
[式中、
SiMAA2=SiMAA2(ビス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピルグリセロールモノメタクリル酸メチル)のピークの面積、
total=溶媒に関連するピークを除いた、全ピーク面積]を用いた。
機器 :GC−FID(ガスクロマトグラフィー−水素炎イオン化検出器)
キャリヤーガス :ヘリウム
キャリヤーガス圧 :70psi
全流量 :75mL/分
セプタム・パージ(Septum purge) :3〜5mL/分
水素圧 :60psi
空気圧 :30psi
検出器 :水素炎イオン化検出器、280℃
入口温度 :280℃
自動試料採取器洗浄用溶媒 :イソプロピルアルコール
カラム :レステック(Restek) RTX−5 30m×0.25mm×1.0μm (ジフェニル5%、ジメチルポリシロキサン95%)
注入容積 :2μL(100:1)分割
温度プログラム :
初期温度 :60℃
勾配 :10℃/分
最終温度 :325℃
最終時間 :5分
平衡(Equilibrate) :7分
【0043】
実施例2
実施例1にしたがって作成したSiMAA2(ビス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピルグリセロールモノメタクリル酸メチル)(44.54g、浅黄色の液体/強力な臭気)を抽出容器(180mLの容器)に装填して、超臨界二酸化炭素を一定時間の間、該容器に通した。次いで、ガスと抽出される物質との高圧流れを減圧弁を通してコレクタ(collector:捕集器)(ガラスU字管または濾過フラスコ)の中に入れて、抽出物を沈降させた。大気ガスは、該フラスコを出て、全容積を集積するための計器を通過した。所望の量の超臨界二酸化炭素が該抽出容器を通過した後、該フラスコを取り除いて、圧力レベルを変えて、その操作を2回繰り返し、同一の初期装填物質から3種の留分を回収した。収率および物理的観察結果は、下の表2に詳述する。それらの試料は、GC(ガスクロマトグラフィー)およびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)分析によって分析し、結果を下の表2に記載する。
【0044】
【表2】

【0045】
留分1は、ほのかに明るい黄色の、透明な水様外観を有した。留分1は、出発物質の前記浅黄色と比べて、遥かに薄い色を有した。留分1の収率は約70%であり、GC(ガスクロマトグラフィー)による純度は、出発物質のGCによる純度87.6%に比べて、90.5%であった。GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)による純度は、該出発物質の91.8%から留分1の96.3%まで増大した。留分2もまた、純度が改善され、エポキシド残渣は遥かに減少した。留分3もまた、GCおよびGPCによって分析した。それらによって、最終留分3中には高分子量不純物がかなり富んでいることが示された。これらの結果によって、SFE(超臨界流体抽出)技術はSiMAA2(ビス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピルグリセロールモノメタクリル酸メチル)を選択的に抽出し、SiMAA2を相当に良好な収率(例えば、留分1と留分2とを併せたものは92.1%)で高分子不純物および着色不純物から分離することが示唆された。結果として、SiMAA2のHPLC(高速液体クロマトグラフィー)による純度は、85.2%から留分1中の87.9%まで、留分2中の89.1%まで増大した。増大量の多くは、高分子不純物が除去されたことに起因する。
【0046】
実施例3
実施例1からのSiMAA2の乾燥ヘキサン溶液を濾過して、前記硫酸ナトリウムの全てを除去し、次いで、フラッシュ等級の(flash grade)シリカゲル800gに添加した。その混合物は、室温で3時間の間撹拌し、次いで、ガラス濾過器で濾過して、該シリカゲルから有機化合物を分離した。その濾液は、回転式蒸発装置で55℃で濃縮して、所望の生成物を得た。
【0047】
この時点での、生成物の典型的な収率は、理論量の75%より大きく、前記物質は、GCによる純度が87%より大きく、HPLCによる純度が約85%であり、存在するエポキシドは0.1%未満であった。
【0048】
前記SiMAA2の、広範囲に渡るスラリー処理によって、約90%のHPLCによる純度と、約0.05%の残渣エポキシドとが提供される。本発明に係るSCFE(超臨界流体抽出)によって、明らかに、SiMAA2の純度の著しい改善と、エポキシドのような特定の化合物の抽出とが提供される。
【0049】
実施例4
実施例1にしたがって作成したSiMAA2(ビス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピルグリセロールモノメタクリル酸メチル)を、超臨界流体としての二酸化炭素と、タール・テクノロジーズ社(Thar, Technologies)からの超臨界流体抽出装置SFE2X5LFと、150g/分の流量と、5%のSiMAA2濃度と、下の表3に記載の条件とを用いた超臨界流体抽出によって処理した。その装置は、1基の抽出装置と、直列に接続された3基のサイクロン分離器とを有した。各々の抽出装置とサイクロンとから回収された各々の留分の純度は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフィー)によって分析し、また、出発エポキシドとトリメチルシリル化(TMS)SiMAA2との濃度を分析した。それらの結果を、下の表3に示す。
【0050】
【表3】

【0051】
前記出発物質の純度は、HPLCおよびGCでそれぞれ、75.5%および73.0%であった。該出発物質中の、エポキシドおよびトリメチルシリル化SiMAA2(TMS−SiMAA2)の不純物の濃度は、それぞれ、17.7%および2.7%であった。これらの条件は、生成物をその不純物から分離するには不十分であった。
【0052】
実施例5
前記の諸帯域の各々の温度−圧力プロフィルを、下の表4に示されるように変えたことを除き、実施例4を繰り返した。各々の工程から取り除いた各々の留分の純度は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフィー)によって分析し、また、出発エポキシドとTMS−SiMAA2(トリメチルシリル化SiMAA2)との濃度を分析した。それらの結果を、下の表4に示す。
【0053】
【表4】

【0054】
前記出発物質の純度は、HPLC、GCおよびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)でそれぞれ、84.7%、90.1%および87%であった。該出発物質中の、ジオール、TMS−SiMAA2、および高分子量不純物の濃度は、それぞれ、1.0%、1.2%および12.2%であった。
【0055】
実施例6
フラッシュ等級のシリカゲル(60Åの孔径、32〜63μmの粒径)約300gを、穴のあいた金属籠の中に入れ、次いで、抽出装置カラムの内側に置き、前記の諸帯域の各々のための温度−圧力プロフィルを下の表5に示すように変えたことを除き、実施例4を繰り返した。各々の工程から取り除いた各々の留分の純度は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフィー)によって分析し、また、出発エポキシド、トリメチルシリル化SiMAA2、SiMAA2ジオール、および高分子量種の濃度を分析した。それらの結果を、下の表5に示す。出発物質の純度は、HPLC、GCおよびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で、それぞれ84.7%、90.1%および87%であった。該出発物質中の該ジオール、トリメチルシリル化SiMAA2、および該高分子量不純物の濃度は、それぞれ1.0%、1.2%および12.2%であった。
【0056】
【表5】

【0057】
これらの条件によって、前記SiMAA2の純度は著しく改善され、前記不純物の副生物は著しく減少した。前記高分子量種の除去は、とりわけ効果的であり、それらの濃度は、著しく減少した。シリカゲルを用いれば、前記SiMAA2ジオールの除去は大幅に改善される。
【0058】
実施例7
前記の諸帯域の各々のための温度−圧力プロフィルを下の表6に示すように変え、シリカゲルの使用量を(100gに)減らしたことを除き、実施例6を繰り返した。各々の工程から取り除いた各々の留分の純度は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフィー)によって分析し、また、出発エポキシド、TMS−SiMAA2(トリメチルシリル化SiMAA2)、ジオール、および高分子量種の濃度を分析した。それらの結果を、下の表6に示す。出発物質の純度は、HPLC、GCおよびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で、それぞれ84.7%、87%および87%であった。該出発物質中のSiMAA2ジオール、トリメチルシリル化SiMAA2、および該高分子量不純物の濃度は、それぞれ0.99%、1.2%および12.2%であった。
【0059】
【表6】

【0060】
実施例8
前記の諸帯域の各々のための温度−圧力プロフィルを下の表7に示すように変えたことを除き、実施例6を繰り返した。各々の工程から取り除いた各々の留分の純度は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフィー)によって分析し、また、出発エポキシド、TMS−SiMAA2(トリメチルシリル化SiMAA2)および高分子量種の濃度を分析した。それらの結果を、下の表8に示す。出発物質の純度は、HPLC、GCおよびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で、それぞれ84.6%、90.1%および87%であった。該出発物質中の化合物3種および該高分子量不純物の濃度は、それぞれ1.2%および12.2%であった。
【0061】
【表7】

【0062】
実施例9
前記の諸帯域の各々のための温度−圧力プロフィルを下の表8に示すように変えたことを除き、実施例7を繰り返した。各々の工程から取り除いた各々の留分の純度は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフィー)によって分析し、また、出発エポキシドおよび高分子量種(HMW)の濃度を分析した。それらの結果を、下の表8に示す。出発物質の純度は、HPLC、GCおよびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で、それぞれ84.7%、90%および87%であった。該出発物質中のエポキシド、トリメチルシリル化SiMAA2、SiMAA2ジオール、および該高分子量不純物の濃度は、それぞれ0.14%、1.2%、1.0%および12.2%であった。
【0063】
【表8】

【0064】
実施例10
前記の諸帯域の各々のための温度−圧力プロフィルを下の表9に示すように変えたことを除き、実施例7を繰り返した。各々の工程から取り除いた各々の留分の純度は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフィー)によって分析し、また、出発エポキシド、TMS−SiMAA2(トリメチルシリル化SiMAA2)、SiMAA2ジオールおよび高分子量種(HMW)の濃度を分析した。それらの結果を、下の表9に示す。出発物質の純度は、HPLC、GCおよびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で、それぞれ85%、90%および87%であった。該出発物質中のエポキシド、TMS−SiMAA2、SiMAA2ジオール、および該高分子量不純物の濃度は、それぞれ0.1%、1.2%、1.0%および12.2%であった。
【0065】
【表9】

【0066】
抽出媒体として超臨界二酸化炭素を用いるこれらの条件の下、SiMAA2(ビス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピルグリセロールモノメタクリル酸メチル)の純度の増大が達成される。前記のジオールおよび高分子量成分の濃度もまた減少した。この実施例において、前記分離条件は、出発エポキシドの濃度も出発TMS−SiMAA2(トリメチルシリル化SiMAA2)の濃度も、減少させるには十分ではなかった。
【0067】
〔実施の態様〕
(1)少なくとも1種のシリコーン含有化合物を、0.2〜1g/mLの間の密度を有する超臨界流体と接触させる工程と、前記の少なくとも1種のシリコーン含有化合物を含有する第1の相と少なくとも1種の不純物を含有する第2の相との2つの相が形成されるように、前記密度を減少させる工程と、前記第2の相を前記第1の相から分離する工程と、を含む、方法。
(2)実施態様1記載の方法において、
前記超臨界流体は、二酸化炭素、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、クロロトリフルオロメタン、およびそれらの混合物からなる群から選ぶ、方法。
(3)実施態様1記載の方法において、
前記超臨界流体は二酸化炭素である、方法。
(4)実施態様1記載の方法において、
前記超臨界流体は、0.4g/mL〜0.8g/mLの間の密度を有する、方法。
(5)実施態様1記載の方法において、
前記接触工程は、第1の段階および第2の段階を含む少なくとも2つの段階を有し、前記第2の段階では前記超臨界流体の密度が前記第1の段階における密度よりも低い、方法。
【0068】
(6)実施態様5記載の方法において、
前記第1の段階における前記超臨界流体の密度は、0.4g/mL〜0.8g/mLの間であり、前記第2の段階における前記超臨界流体の密度は、0.1g/mL〜0.4g/mLの間である、方法。
(7)実施態様5記載の方法において、
少なくとも1つの追加の接触段階を更に有する、方法。
(8)実施態様5記載の方法において、
前記接触工程は、第1の段階、第2の段階および第3の段階を含む少なくとも3つの段階を有し、前記第1の段階における前記超臨界流体の密度は、0.5g/mL〜0.7g/mLの間であり、前記第2の段階における前記超臨界流体の密度は、0.3g/mL〜0.5g/mLの間であり、前記第3の段階における前記超臨界流体の密度は、0.1g/mL〜0.3g/mLの間である、方法。
(9)実施態様5記載の方法において、
前記接触工程は、第1の段階、第2の段階、第3の段階および第4の段階を含む少なくとも4つの段階を有し、前記第1の段階における前記超臨界流体の密度は、0.5g/mL〜0.7g/mLの間であり、前記第2の段階における前記超臨界流体の密度は、0.3g/mL〜0.5g/mLの間であり、前記第3の段階における前記超臨界流体の密度は、0.15g/mL〜0.35g/mLの間であり、前記第4の段階における前記超臨界流体の密度は、0.1g/mL〜0.3g/mLの間である、方法。
(10)実施態様1記載の方法において、
前記接触工程は、1,000psiから5,000psiまでの圧力と、ほぼ31℃より高い温度とを有する条件の下、実施する、方法。
【0069】
(11)実施態様1記載の方法において、
前記接触工程は、2,000psiから3,000psiまでの圧力と、31℃〜80℃の間の温度とを有する条件の下、実施する、方法。
(12)実施態様1記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、モノマーを含有するシリコーン、マクロマーを含有するシリコーン、プレポリマー含有するシリコーン、およびそれらの混合物からなる群から選ぶ、方法。
(13)実施態様12記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、少なくとも1種の重合可能な基を含有する、方法。
(14)実施態様12記載の方法において、
前記シリコーン含有モノマーは、式IおよびII
【化10】

[式中、
nは、3〜35の間の整数であり、
1は、水素、C1~6アルキル基であり、
2、R3およびR4は、独立して、C1~6アルキル基、トリC1~6アルキルシロキシ基、フェニル基、ナフチル基、置換C1~6アルキル基、置換フェニル基、または置換ナフチル基であり(式中、前記アルキル置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれ、しかも、前記芳香族置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)、
5は、ヒドロキシル基、1個以上のヒドロキシル基を含有するアルキル基、または(CH2(CR910yO)x)−R11(式中、yは、1〜5、好ましくは1〜3であり、xは、1〜100、好ましくは2〜90、更に好ましくは10〜25の整数であり、R9〜R11は、独立して、H、10個以下の炭素原子を有するアルキル基、および、少なくとも1個の極性官能基で置換された10個以下の炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)であり、
6は、20個以下の炭素原子を有する二価の基であり、
7は、ラジカル重合および/またはイオン重合を受けることのできる一価の基であり、しかも、20個以下の炭素原子を有し、
8は、20個以下の炭素原子を有する二価の基である]の少なくとも1種のモノマーである、方法。
(15)実施態様14記載の方法において、
1は水素であり、
2、R3およびR4は、独立して、C1~6アルキル基およびトリC1~6アルキルシロキシ基から成る群から選ばれ、
5は、ヒドロキシル基、−CH2OHまたは−CH2CHOHCH2OHであり、
6は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基であり(式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)、
7は、アクリレート基、スチリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、イタコネート基、C1~6アルキルアクリレート基、アクリルアミド基、C1~6アルキルアクリルアミド、N−ビニルラクタム基、N−ビニルアミド基、C2~12アルケニル基、C2~12アルケニルフェニル基、C2~12アルケニルナフチル基およびC2~6アルケニルフェニルC1~6アルキル基から成る群から選ばれるラジカル反応性基を含有し、
8は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基である(式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)、方法。
【0070】
(16)実施態様15記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、
【化11】

【化12】

[式中、
n=1〜50であり、
Rは、独立して、Hおよび重合可能な不飽和基から選ばれ、しかも、少なくとも1個のRは重合可能な基であり、少なくとも1個のRはHである]から成る群から選ばれる、方法。
(17)実施態様15記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、
【化13】

を含有する、方法。
(18)実施態様12記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、マクロマー、プレポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選ぶ、方法。
(19)実施態様12記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、少なくとも1種のシリコーン含有アクリル・スター共重合体またはマクロマーを含有する、方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のシリコーン含有化合物を、0.2〜1g/mLの間の密度を有する超臨界流体と接触させる工程と、
前記の少なくとも1種のシリコーン含有化合物を含有する第1の相と少なくとも1種の不純物を含有する第2の相との2つの相が形成されるように、前記密度を減少させる工程と、
前記第2の相を前記第1の相から分離する工程と、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記超臨界流体は、二酸化炭素、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、クロロトリフルオロメタン、およびそれらの混合物からなる群から選ぶ、方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、
前記超臨界流体は二酸化炭素である、方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、
前記超臨界流体は、0.4g/mL〜0.8g/mLの間の密度を有する、方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、
前記接触工程は、第1の段階および第2の段階を含む少なくとも2つの段階を有し、前記第2の段階では前記超臨界流体の密度が前記第1の段階における密度よりも低い、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、
前記第1の段階における前記超臨界流体の密度は、0.4g/mL〜0.8g/mLの間であり、前記第2の段階における前記超臨界流体の密度は、0.1g/mL〜約0.4g/mLの間である、方法。
【請求項7】
請求項5記載の方法において、
少なくとも1つの追加の接触段階を更に有する、方法。
【請求項8】
請求項5記載の方法において、
前記接触工程は、第1の段階、第2の段階および第3の段階を含む少なくとも3つの段階を有し、前記第1の段階における前記超臨界流体の密度は、0.5g/mL〜0.7g/mLの間であり、前記第2の段階における前記超臨界流体の密度は、0.3g/mL〜0.5g/mLの間であり、前記第3の段階における前記超臨界流体の密度は、0.1g/mL〜0.3g/mLの間である、方法。
【請求項9】
請求項5記載の方法において、
前記接触工程は、第1の段階、第2の段階、第3の段階および第4の段階を含む少なくとも4つの段階を有し、前記第1の段階における前記超臨界流体の密度は、0.5g/mL〜0.7g/mLの間であり、前記第2の段階における前記超臨界流体の密度は、0.3g/mL〜約0.5g/mLの間であり、前記第3の段階における前記超臨界流体の密度は、0.15g/mL〜0.35g/mLの間であり、前記第4の段階における前記超臨界流体の密度は、0.1g/mL〜0.3g/mLの間である、方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、
前記接触工程は、1,000psiから5,000psiまでの圧力と、ほぼ31℃より高い温度とを有する条件の下、実施する、方法。
【請求項11】
請求項1記載の方法において、
前記接触工程は、2,000psiから3,000psiまでの圧力と、31℃〜80℃の間の温度とを有する条件の下、実施する、方法。
【請求項12】
請求項1記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、モノマーを含有するシリコーン、マクロマーを含有するシリコーン、プレポリマー含有するシリコーン、およびそれらの混合物からなる群から選ぶ、方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、少なくとも1種の重合可能な基を含有する、方法。
【請求項14】
請求項12記載の方法において、
前記シリコーン含有モノマーは、式IおよびII
【化1】

[式中、
nは、3〜35の間の整数であり、
1は、水素、C1~6アルキル基であり、
2、R3およびR4は、独立して、C1~6アルキル基、トリC1~6アルキルシロキシ基、フェニル基、ナフチル基、置換C1~6アルキル基、置換フェニル基、または置換ナフチル基であり(式中、前記アルキル置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれ、しかも、前記芳香族置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)、
5は、ヒドロキシル基、1個以上のヒドロキシル基を含有するアルキル基、または((CH2(CR910yO)x)−R11(式中、yは、1〜5、好ましくは1〜3であり、xは、1〜100、好ましくは2〜90、更に好ましくは10〜25の整数であり、R9〜R11は、独立して、H、10個以下の炭素原子を有するアルキル基、および、少なくとも1個の極性官能基で置換された10個以下の炭素原子を有するアルキル基から選ばれる)であり、
6は、20個以下の炭素原子を有する二価の基であり、
7は、フリーラジカル重合および/またはイオン重合を受けることのできる一価の基であり、しかも、20個以下の炭素原子を有し、
8は、20個以下の炭素原子を有する二価の基である]の少なくとも1種のモノマーである、方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、
1は水素であり、
2、R3およびR4は、独立して、C1~6アルキル基およびトリC1~6アルキルシロキシ基から成る群から選ばれ、
5は、ヒドロキシル基、−CH2OHまたは−CH2CHOHCH2OHであり、
6は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基であり(式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)、
7は、アクリレート基、スチリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、イタコネート基、C1~6アルキルアクリレート基、アクリルアミド基、C1~6アルキルアクリルアミド、N−ビニルラクタム基、N−ビニルアミド基、C2~12アルケニル基、C2~12アルケニルフェニル基、C2~12アルケニルナフチル基およびC2~6アルケニルフェニルC1~6アルキル基から成る群から選ばれるフリーラジカル反応性基を含有し、
8は、二価のC1~6アルキル基、C1~6アルキルオキシ基、C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、フェニレン基、ナフタレン基、C1~12シクロアルキル基、C1~6アルコキシカルボニル基、アミド基、カルボキシ基、C1~6アルキルカルボニル基、カルボニル基、C1~6アルコキシ基、置換C1~6アルキル基、置換C1~6アルキルオキシ基、置換C1~6アルキルオキシC1~6アルキル基、置換フェニレン基、置換ナフタレン基、置換C1~12シクロアルキル基である(式中、前記置換基は、C1~6アルコキシカルボニル基、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、アミド基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、C1~6アルキルカルボニル基およびホルミル基から成る群の1種以上の要素から選ばれる)、方法。
【請求項16】
請求項15記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、
【化2】

【化3】

[式中、
n=1〜50であり、
Rは、独立して、Hおよび重合可能な不飽和基から選ばれ、しかも、少なくとも1個のRは重合可能な基であり、少なくとも1個のRはHである]から成る群から選ばれる、方法。
【請求項17】
請求項15記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、
【化4】

を含有する、方法。
【請求項18】
請求項12記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、マクロマー、プレポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選ぶ、方法。
【請求項19】
請求項12記載の方法において、
前記シリコーン含有化合物は、少なくとも1種のシリコーン含有アクリル・スター共重合体またはマクロマーを含有する、方法。

【公表番号】特表2007−509964(P2007−509964A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538270(P2006−538270)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/035883
【国際公開番号】WO2005/044829
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(500092561)ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド (153)
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway−Suite 100, Jacksonville, Florida 32256, U.S.A.
【Fターム(参考)】