説明

超軽量発泡モルタル組成物及び超軽量発泡モルタル

【課題】十分な強度があり且つ左官作業に適した超軽量発泡モルタル組成物及びそれを用いた超軽量発泡モルタルを提供すること。
【解決手段】セメントと、骨材と、前記セメントを含むセメントペースト中に気泡を発生させる起泡剤と、前記セメントペースト中で前記セメント粒子を分散させて流動性を高める高性能AE減水剤または高性能減水剤と、前記セメントペーストの粘性を高める増粘剤と、を含む超軽量発泡モルタル組成物であって、前記骨材は、球形であって平均粒径0.2〜3mm、嵩容積が前記セメント1kgに対して1.6〜4リットルになる比率に調整された未粉砕の有機系発泡粒子を含み、前記有機系発泡粒子は、モルタルにおいて前記骨材中の容積比で半分以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超軽量発泡モルタル組成物及び超軽量発泡モルタルに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の要約には、「廃棄された発泡スチロールを粉砕機により、平均粒径が略0.05〜5mmの立方体上に粉砕した顆粒を極超細骨材として採用」したモルタルが開示されている。
【0003】
特許文献2の請求項1には、「少なくとも水硬性セメントを含む無機質結合材100重量部に対し、吸熱物質15重量部〜500重量部,無機質軽量骨材と有機質軽量骨材を2:1〜20:1の割合により配合した軽量骨材12重量部〜220重量部からなり、かつ、前記無機質結合材及び吸熱物質を合計した100容積部に対し前記軽量骨材が100〜300容積部であることを特徴とする耐火被覆材」が記載されている。同文献の段落0014には、「この発明における軽量骨材とは、無機質軽量骨材と有機質軽量骨材をいう。」と記載されている。同じく段落0016には、「有機質軽量骨材とは、合成樹脂又はゴムの発泡物等が利用され、その例としてはポリスチレン,ポリエチレン,ポリエチレン−酢酸ビニル共重合物,ポリプロピレン,ポリウレタン,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,天然ゴム,合成ゴム等などがある。また、これらのうち、ポリスチレン,ポリエチレン,ポリエチレン−酢酸ビニル共重合物,ポリウレタン,ポリ塩化ビニルが望ましく、その形状は、粒状物、発泡体などが利用できる。尚、軽量であればよく、発泡物でなくとも、例えば繊維状や不織布状の物質も採用できる。」と記載されている。同じく段落0017には、「また、これらの有機質軽量骨材は、粒径範囲として0.1〜3.0mmにあるものを用いる時、より効果的となる。これは、この範囲にある有機質軽量骨材を用いた時に、作業性や平滑性が良くなる為である。この有機質軽量骨材が0.1mmより小さい粒径のものである時、所定のフロー値を得るための水量が多くなり作業性が低下する。逆に、3.0mmより大きなものを用いた時には表面の平滑性が低下する。」と記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−293589号公報(要約の解決手段)
【特許文献2】特開平9−188577号公報(請求項1、実施例7、段落0014、0016、0017)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2の発明によれば、比重の小さい発泡骨材を用いているが、モルタルの骨格構造を形成するセメントの比重が大きいため、比重が0.2〜0.8kg/リットルの超軽量モルタルを得ることができないという問題がある。
【0006】
さらに、特許文献1の発明によれば、発泡スチロールを粉砕した顆粒を極超細骨材として採用しているため、モルタルの強度が低く、且つ左官作業性が悪いという問題がある。その理由は、発泡スチロールを粉砕した顆粒が扁平面を有し、顆粒同士が扁平面を介して互いに密着し、セメントペーストが顆粒の周りに不連続的な骨格構造を構築し、強度や接着性が低下するからである。
【0007】
本発明の目的は、十分な強度があり且つ左官作業に適した超軽量発泡モルタル組成物及びそれを用いた超軽量発泡モルタルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1の視点において、セメントと、骨材と、起泡剤と、高性能AE減水剤または高性能減水剤と、増粘剤と、を含む超軽量発泡モルタル組成物であって、前記骨材は、球形であって平均粒径0.2〜3mm、嵩容積が前記セメント1kgに対して1.6〜4リットルになる比率に調整された未粉砕の有機系発泡粒子を含み、前記有機系発泡粒子は、モルタルにおいて前記骨材中の容積比で半分以上である、ことを特徴とする超軽量発泡モルタル組成物を提供する。本発明は、第2の視点において、上記超軽量発泡モルタル組成物から製造してなる、比重0.2〜0.8kg/リットルの超軽量発泡モルタルを提供する。
【発明の効果】
【0009】
軽量モルタルを製造する場合、軽量な発泡骨材を用いる必要があり、その実績率(発泡骨材の添加比率)を高くする必要がある。しかし、単位体積重量が0.2〜0.8kg/リットルの超軽量モルタルを製造する場合、軽量な発泡骨材を用いて、その実績率を高くしなければいけないが限界がある。一般的にモルタルの場合実績率は70%が限界とされている。前記単位体積重量範囲のモルタルを得るためにはセメントペーストに気泡を含ませ、それを軽量にした気泡モルタルにする必要がある。
【0010】
また、セメント単位あたりの骨材量を増加させるとモルタル組成物の練り混ぜを容易にし、且つ、左官作業に適したモルタルペーストを得るために必要な単位数量が増加するため、水セメント比が高いモルタルになる。水セメント比が高いモルタルは、強度が低く、耐久性に劣る。また、水セメント比が高くなると発泡剤および起泡剤によってモルタルペースト内の気泡が時間と共に消泡し、体積変化が生じ、表面仕上げおよび内部が粗いモルタルとなる。
【0011】
本発明は、骨材として粉砕されていない球形の有機系発泡粒子をセメントに対して所定量用いると共に、起泡剤によってセメントペースト内に気泡を含ませる。これによって、セメントペースト自体も軽量化されるため、単位体積重量0.2〜0.8kg/リットル、好ましくは0.5kg/リットル以下、特に、0.3〜0.5kg/リットルの気泡モルタルを得ることができる。
【0012】
よって、本発明によれば、高性能AE減水剤または高性能減水剤を用いることにより、セメントペーストの水セメント比を小さくした、練り混ぜが容易で、左官作業に適した超軽量なモルタルを得ることができる。
【0013】
さらに、本発明によれば、水セメント比を低くすることができるため、安定した気泡を含むセメントペーストを作成することができる。
【0014】
また、本発明によるモルタルペーストにおいて、骨材たる球形の有機系発泡粒子同士は、点若しくは極めて小さな面積でお互いに接触する。これによって、多数の球形の粒子(骨材)の周りには、セメントペーストによる連続的で規則的な骨格が形成される。この結果モルタル全体の強度が向上し、左官作業も向上する。その理由は、骨材が球形であることによりセメントペーストの被接着面に対して接着の期待できない骨材は、被接着面に対して、点若しくは極めて小さな面積でしか接触できず、被接着面の大部分はセメントペーストが接触するからである。しかも、本発明によれば、上述したとおり、水セメント比を小さくすることができることにより、セメントペーストの粘性を高くすることができるため、さらに左官性能の向上につながる。
【0015】
以上のように、本発明によれば、従来製造が困難であった超軽量モルタル(気泡モルタル、発泡モルタル)をより簡単に得ることができ、しかも、強度と左官作業に優れた超軽量モルタルを簡単に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の超軽量発泡モルタル組成物を用いて、少なくとも比重0.2〜0.8kg/リットルの超軽量なモルタルを得るための好ましい成分又はその添加量等について説明する。
【0017】
[セメントに対する未粉砕の有機系発泡粒子の容積]
未粉砕で球形の有機系発泡粒子のセメント1kgに対する嵩容積は、1.6〜4リットルが好ましく、さらに好ましくは、2〜3.2リットルである。
【0018】
[セメント]
本発明において用いられるセメントは、用途により選択でき、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、ビーライトセメント、高炉セメント、三成分セメント、混合セメント、アルミナセメント等を使用することができる。
【0019】
[骨材:有機系発泡粒子]
本発明によれば、前記有機系発泡粒子は平均粒径0.2〜3mmが好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.5mmである。左官仕上げもしくは型枠にモルタルを入れて成型する場合、モルタル表面は骨材の粒径が小さいほど綺麗である。また、骨材の粒径が小さいと、骨材に作用する浮力が小さくなるため、モルタルペースト中で骨材が均一に分散する。なお、骨材の粒径が小さすぎると、取り扱い性が低下する。
【0020】
本発明の前記有機系発泡粒子は、超軽量な発泡モルタルを得るために、発泡倍率5〜80倍、好ましくは10〜60倍とする。
【0021】
通常のモルタル(気泡モルタルでないモルタル)のセメントペーストの単位容積重量は1.5〜1.9kg/リットル(水セメント比により範囲がある)である。本発明では、高性能AE減水剤または高性能減水剤と、起泡剤と、増粘剤を用い、水セメント比を小さなまま、気泡を安定した状態でセメントペースト内部に含ませ、セメントペーストの単位容積重量を1.2〜1.6kg/リットル程度となるように調整する。
【0022】
[骨材:無機系]
骨材中、無機系骨材を含んでもよく、例えば、容積比で1〜50%含んでもよい。
【0023】
[無機系粉末]
無機系粉末を添加する場合、比表面積が前記セメントよりも大きい無機系微粉末を含むことが望ましい。この無機系粉末にはシリカヒューム微粉末、フライアッシュ微粉末、高炉スラグ微粉末がある。この中でシリカヒュームの場合はセメント100重量部に対して5〜20重量部、フライアッシュ微粉末の場合はセメント100重量部に対して5〜45重量部、高炉セメント微粉末の場合はセメント100重量部に対して5〜500重量部が望ましい。好ましくは、セメントの比表面積は2500〜5000cm/g、無機系粉末の比表面積は3000〜250000cm/gである。特に好ましくは、セメントの比表面積は3000〜5000cm/g、各微粉末の比表面積はシリカヒューム微粉末で200000cm/g、フライアッシュ微粉末で3000〜5000cm/g、高炉スラグ微粉末で3000〜10000cm/gである。
【0024】
このように、無機系粉末、特に、無機系微粉末を添加することによりセメント粒子の間に充填され、少ない水セメント比で材料の分離の少ないモルタルが得られる(マイクロフィラー効果)。また、水セメント比を低減させることにより、高強度モルタルが得られる。
【0025】
この軽量モルタルに無機系微粉末を混和材として添加する場合は、シリカヒューム微粉末、フライアッシュ微粉末、高炉スラグ微粉末の内から選択される1又は2種類以上を含む。
【0026】
[モルタルペースト]
前記超軽量発泡モルタル組成物を混合し攪拌した後の単位容積重量が好ましくは0.2〜0.8kg/リットル、さらに好ましくは0.2〜0.6kg/リットルである。
【0027】
[起泡剤]
前記起泡剤は合成界面活性剤系のアニオン系界面活性剤や両性界面活性剤を主成分としたものや、松脂などをアルカリ鹸化したロジン石鹸などの樹脂石鹸や、加水分解タンパク質などの起泡剤である。
【0028】
[減水剤]
前記「高性能AE減水剤」は、JIS A6204:2000に規定する化学混和剤である。減水剤は、セメント粒子を分散させ、流動性を高め、水セメント比を減じ、高強度を得る目的で使用される混和剤であり、このうち、高性能AE減水剤は微細な空気連行作用を伴って最も減水率が高い。前記高性能AE減水剤または高性能減水剤は、ポリカルボン酸類、ナフタリン系、アミノスルホン酸系のうちから選択される1又は2種類以上を含む。前記高性能AE減水剤としては、ポリカルボン酸系と同等又はそれ以上のものを用いることが好ましい。
【0029】
[増粘剤]
前記増粘剤はセメントペーストの粘性を高め、セメントペースト内の気泡を安定させると骨材との接着力を高め、さらにモルタルと下地との接着力を高める。前記増粘剤は、前アクリル系、アクリルアミド系、メチルセルロース系、エチレン酢酸ビニル系を主成分とする水溶性有機剤およびアタパルジャイト、緑泥石粉末、ベントナイト、セピオライトの無機系増粘剤のうちから選択される1又は2種類以上を含む。
【0030】
[水セメント比]
本発明の超軽量発泡モルタル組成物に水を添加してモルタルペーストを作製する場合、水セメント重量比が30%以上である。
【0031】
本実施形態に係る超軽量発泡モルタルは、従来の軽量モルタルと同様に、ミキサーを用いて練ることができる。ミキサーは、強制二軸ミキサー、パン型ミキサー、傾棟型ミキサー、ハンドミキサー等が挙げられる。
【0032】
本発明の超軽量発泡モルタル組成物から作製されるモルタルペーストは、レミコン車などによる運搬も可能であり、また柔らかさ、強度、及び単位容積重量も調整することができる。
【0033】
本発明の超軽量発泡モルタル組成物から作製される超軽量発泡モルタルの養生方法は、従来の養生方法と同様の手段を採用することができる。例えば、自然養生、蒸気養生、オートクレーブ養生である。
【0034】
本発明の超軽量発泡モルタル組成物から作製されるモルタルペーストを型枠に打設して硬化させてもよい。このとき、連続生産方式を採用できることもでき、複雑な形状にすることも可能である。現在使われている無機系2次製品に替えることもでき、断熱性能はもちろん遮音性能も優れている。
【0035】
本発明の超軽量発泡モルタル組成物は、骨材、混和剤等を粉体としてプレミックスした状態で出荷し、現場でこの組成物にセメント、水、添加剤等を加えて混練することができる。
【実施例1】
【0036】
図1に示す材料を調合して、モルタルミキサーで練り混ぜて超軽量発泡モルタルを製造し、製造された超軽量発泡モルタルの左官鏝塗り性、および単位容積重量と圧縮強度を測定した。左官鏝塗り性は、製造されたモルタルを壁垂直面に塗りつけ、その作業性(鏝塗り性、付着性、表面性)を評価した。球形又は粉砕された発泡スチロールの容積は50リットルとした。超軽量発泡モルタルの単位容積重量は、製造されたモルタルをJIS A 1171「ポリマーセメントモルタルの試験方法:単位容積質量試験」によって測定した。超軽量発泡モルタルの圧縮強度は、製造されたフレッシュモルタルを標準養生28日後に、JIS A 1103「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準じて測定した。
【0037】
図1に示す材料において、セメントには、太平洋セメント社製の早強セメントを用いた。シリカヒュームには、中国産シリカヒューム、グレード「SF−CN」を用いた。発泡剤には、日本シーカ社製の商品名「シーカメント P−1」を用いた。高性能AE減水剤には、日本シーカ社製の商品名「シーカメント 880」を用いた。増粘剤には、スペインTOLSA社製の商品名「PANGEL AD」を用いた。発泡スチロール骨材には、積水化成品工業社製の商品名「エスレンビーズ」を用いた。
【0038】
上記測定結果に基づいて、骨材の形状と粒径、すなわち、粉砕された発泡スチロールと、未粉砕の球形発泡スチロール、及びそれらの粒径が、左官鏝塗り性に与える影響を考察した。
【0039】
図1を参照すると、粉砕発泡スチロールを用いた比較例1〜3は、どの粉砕発泡スチロール粒径においても、左官作業性が不良であった。未粉砕の球形発泡スチロールを用いた実施例は、ほとんど左官鏝塗り性が良好であったが、粒径4.0mmの球形発泡スチロールを用いた比較例4は、大きすぎるため、不良であった。
【実施例2】
【0040】
図2に示す材料(無機粉末を含む)を調合して、モルタルミキサーで練り混ぜて超軽量発泡モルタルを製造し、実施例1と同様に、製造された超軽量発泡モルタルの左官鏝塗り性、および単位容積重量と圧縮強度を測定した。
【0041】
図2に示す材料において、セメントには、太平洋セメント社製の早強セメント又は普通セメントを用いた。高炉スラグには、住友金属工業社製の商品名「スミットメント」を用いた。石灰石微粉末には、日東粉化工業社製の商品名「タンカルNN#200」を用いた。パーライトには、太平洋セメント社製の商品名「太平洋パーライト」を用いた。他は、図1に示す材料と同じ製品を用いた。
【0042】
上記測定結果に基づいて、球形発泡スチロール配合量と無機粉末種類の関係が、左官鏝塗り性等に与える影響を考察した。図3は、図2に示す試料において、超軽量発泡モルタルの圧縮強度と単位容積質量の関係を示すグラフである。
【0043】
図2を参照すると、球形発泡スチロール量30リットルの比較例5は、骨材量が少なくセメント量が多いため、粘りが強く左官鏝作業性が不良であった。また、120リットルの比較例6では、得られる圧縮強度が低く測定不能であったので、その圧縮強度を0とした。
【0044】
比表面積4900cm/gの早強セメントだけでなく、3300cm/gの普通セメントを用いても、実施例では良好な結果が得られた。
【0045】
比較例9のように混和材(パーライト)を調合したものは、左官鏝塗り性は良好であるが、単位容積重量の割りに圧縮強度が低かった。
【0046】
比表面積4400cm/gの高炉スラグ微粉末を調合した実施例12は、左官鏝塗り性が良好であったが、2000cm/gの石灰石粉を用いたものは単位容積重量の割りに圧縮強度が低かった。
【0047】
高炉スラグ微粉末を14kgまで増量しても、少々圧縮強度が低下したが、左官鏝塗り性は良好であった。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の超軽量発泡モルタル組成物は、左官仕上げ用、或いは成型用のモルタル原料に適用され、本発明の超軽量モルタル組成物を用いて、屋上、壁又は床の内外断熱材、他の断熱材への上塗り、サッシ周りの断熱材、タンク堤内の断熱材、工場やプラントなどの機器・配管の断熱材、蓄熱槽用の断熱材を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例1に係る超軽量発泡モルタルの材料の調合を示す表である。
【図2】本発明の実施例2に係る超軽量発泡モルタルの材料の調合を示す表である。
【図3】図2に示す試料において、超軽量発泡モルタルの圧縮強度と単位容積質量の関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメントと、骨材と、前記セメントを含むセメントペースト中に気泡を発生させる起泡剤と、前記セメントペースト中で前記セメント粒子を分散させて流動性を高める高性能AE減水剤または高性能減水剤と、前記セメントペーストの粘性を高める増粘剤と、を含む超軽量発泡モルタル組成物であって、
前記骨材は、球形であって平均粒径0.2〜3mm、嵩容積が前記セメント1kgに対して1.6〜4リットルになる比率に調整された未粉砕の有機系発泡粒子を含み、
前記有機系発泡粒子は、モルタルにおいて前記骨材中の容積比で半分以上である、ことを特徴とする超軽量発泡モルタル組成物。
【請求項2】
比表面積が前記セメントよりも大きい無機系粉末を含み、前記セメントの比表面積は2500〜5000cm/g、前記無機系粉末の比表面積は3000〜250000cm/g、であることを特徴とする請求項1記載の超軽量発泡モルタル組成物。
【請求項3】
前記骨材中、無機系骨材は容積比で1〜50%であることを特徴とする請求項1又は2記載の超軽量発泡モルタル組成物。
【請求項4】
前記超軽量発泡モルタル組成物を混合し攪拌した後の単位容積重量が0.2〜0.8kg/リットルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載の超軽量発泡モルタル組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一記載の超軽量発泡モルタル組成物から製造してなる、比重0.2〜0.8kg/リットルの超軽量発泡モルタル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−238358(P2007−238358A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−61164(P2006−61164)
【出願日】平成18年3月7日(2006.3.7)
【出願人】(000221535)東電工業株式会社 (25)
【出願人】(598108412)株式会社エービーシー建材研究所 (13)
【Fターム(参考)】