説明

超音波センサアレイを用いた姿勢検出システムの福祉応用

【課題】風呂場,トイレなどのプライベートスペースでの対象者の姿勢認識を光学的なカメラなどを用いることなく検出し,転倒や急病などの緊急事態を察知する手段を提供する.
【解決手段】アレイ状に設置した超音波センサ11が前方物体までの距離を計測し,インターネットサーバ14の分類器にかけ,事前情報との違いから前方物体(対象者)の姿勢を検出する.検出した姿勢が異常姿勢,もしくは緊急事態姿勢だった場合,インターネットサーバ15を通じて指定したアドレス,電話番号へその旨を知らせる.

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の遠隔監視システム及びその方法に関するものであり,特に,プライバシー保護と便利性がはかれる一種の対象者の存在するプライベートスペースの遠隔監視システム及びその方法を指している.
【背景技術】
【0002】
従来の遠隔監視システムには,光学的なカメラを用いる方法や,赤外線センサを用いるものがあったが,前者ではプライバシーを保護することができず,後者では1次元の情報しか扱うことができずに姿勢検出はできなかった.このため以上の問題について新たな遠隔監視システム及びその方法を提出し,安全かつプライバシー保護を行って監視情報を伝送するために,従来とは異なるセンサを用いて遠隔監視システムを構築し,改良することができた.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主要目的は,一種のプライベートスペースを,プライバシーを保護しながら監視する遠隔監視システムおよびその方法を提供し,情報処理を行って監視対象者の姿勢を検出し,姿勢が異常であると判断した場合に指定した連絡先へ連絡を行うことにある.
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は,風呂場・トイレなどのプラベートスペースを遠隔監視するシステムにおいて,監視モジュール,情報処理モジュール,それを接続して通信させるインターネットサーバ,外部への通信のためのインターネットサーバを含み,該監視モジュールは超音波センサアレイによってセンサからの深度情報を取得し,インターネットサーバを通じて該情報処理モジュールは超音波センサアレイによって取得したセンサからの深度情報を受信し,そこから対象者の姿勢情報を認識し,その姿勢情報が異常であると判断した場合には外部通信用のインターネットサーバを通じてあらかじめ設定したアドレス・電話番号へ連絡を送る遠隔監視システムとしている.
請求項2の発明は,監視モジュールは,超音波発信器と超音波検知器を複数配置したセンサアレイユニットを含み,該センサアレイユニットは対象者付近に超音波を発射し反射波からセンサから対象物までの深度情報を取得し,請求項1記載のインターネットサーバへ伝送する遠隔監視システムとしている.
請求項3の発明は,センサアレイユニットは,超音波発信検出センサであることを特徴とする請求項2記載のインターネットサーバを通じて情報処理モジュールに深度情報を伝送する遠隔監視システムとしている.
請求項4の発明は,情報処理モジュールは,監視モジュールからインターネットサーバを介して伝送されてくる深度情報から対象者の輪郭情報を検出し,対象者の姿勢情報を検出し,その姿勢が異常であるかどうかを判断することを特徴とする請求項1記載の深度情報から姿勢を検出する遠隔監視システムとしている.
【発明の効果】
【0005】
本発明は一種のプライベートスペースの遠隔監視システム及びその方法である.主には超音波センサアレイを用いてセンサから対象者までの深度情報を取得し,インターネットサーバを通じて深度情報を伝送し,情報処理モジュールによって姿勢情報を検出し,異常時(転倒や急病など)には指定アドレス・電話番号へ連絡を行うことができる.しかも情報の伝送及び姿勢認識時には画像情報ではないため監視対象社のプライバシーを保護することができる.
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】 本発明の基本枠組み表示図である.本発明に関する好ましい実施例の枠組み表示図である.本発明の遠隔監視方法における流れ表示図である.
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1が示しているのは,本発明の基本枠組み表示図である.図示のように本発明は一種の,プライベートスペースの遠隔監視システムである.この遠隔監視システム1は少なくとも超音波センサアレイ11を含んだ監視モジュール12,情報処理モジュール13およびインターネットサーバ14,連絡用インターネットサーバ15を含めている.当該監視モジュール12は監視対象者側に設置され,インターネットサーバ14,情報処理モジュール13およびインターネットサーバ15は遠隔地に設置される.異常姿勢検知時(対象者の転倒,急病時など)にはインターネットサーバ15より指定したアドレス・電話番号に対象者が緊急事態であると連絡を行うことができる.
【符号の説明】
【0008】
1遠隔監視システム
11超音波センサアレイ
12監視モジュール
13情報処理モジュール
14伝送用インターネットサーバ
15連絡用インターネットサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
風呂場・トイレなどのプラベートスペースを遠隔監視するシステムにおいて,監視モジュール,情報処理モジュール,それを接続して通信させるインターネットサーバ,外部への通信のためのインターネットサーバを含み,該監視モジュールは超音波センサアレイによってセンサからの深度情報を取得し,インターネットサーバを通じて該情報処理モジュールは超音波センサアレイによって取得したセンサからの深度情報を受信し,そこから対象者の姿勢情報を認識し,その姿勢情報が異常であると判断した場合には外部通信用のインターネットサーバを通じてあらかじめ設定したアドレス・電話番号へ連絡を送る遠隔監視システム.
【請求項2】
当該監視モジュールは,超音波発信器と超音波検知器を複数配置したセンサアレイユニットを含み,該センサアレイユニットは対象者付近に超音波を発射し反射波からセンサから対象物までの深度情報を取得し,請求項1記載のインターネットサーバへ伝送する遠隔監視システム.
【請求項3】
当該センサアレイユニットは,超音波発信検出センサであることを特徴とする請求項2記載のインターネットサーバを通じて情報処理モジュールに深度情報を伝送する遠隔監視システム.
【請求項4】
当該情報処理モジュールは,監視モジュールからインターネットサーバを介して伝送されてくる深度情報から対象者の輪郭情報を検出し,対象者の姿勢情報を検出し,その姿勢が異常であるかどうかを判断することを特徴とする請求項1記載の深度情報から姿勢を検出する遠隔監視システム.

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2013−109739(P2013−109739A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−267334(P2011−267334)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(511297568)
【Fターム(参考)】