説明

超音波ユニット、超音波内視鏡、および超音波ユニットの製造方法

【課題】製造が容易な超音波ユニット30を提供する。
【解決手段】超音波ユニット30は、複数の超音波エレメント60と、複数の超音波エレメント60が外周面に接合されている中空部材70と、中継配線板59と、ケーブル80とを、具備する。中継配線板59は中央配線板50と中央配線板50の外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル配線板40と、からなる。折り曲げられたフレキシブル配線板40の端部に配設されているエレメント接続電極部41Sが、超音波エレメント60の外部接続電極部62Sと接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の超音波エレメントを有する超音波ユニット、前記超音波ユニットを具備する超音波内視鏡、および、前記超音波ユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体内に超音波を照射し、エコー信号から体内の状態を画像化して診断する超音波診断法が普及している。超音波診断法に用いられる超音波診断装置の1つに超音波内視鏡がある。超音波内視鏡は、体内へ導入される挿入部の先端硬性部に超音波振動子ユニットが配設されている。超音波振動子ユニットは電気信号を超音波に変換し体内へ送信し、また体内で反射した超音波を受信して電気信号に変換する機能を有する。
【0003】
超音波ユニットを構成する複数の超音波振動子には、圧電セラミックス材料(例えばPZT:チタン酸ジルコン酸鉛)を用いた超音波セル、またはMEMS技術を用いて製造される静電容量型超音波振動子(Capacitive Micro-machined Ultrasonic Transducer、以下「c−MUT」という)からなる超音波セルが使用されている。
【0004】
c−MUTは、下部電極層と上部電極層との間に電圧を印加することで、静電力により上部電極層を含むメンブレン(振動部)を振動して超音波を発生する。また外部から超音波が入射すると両電極の間隔が変化するため、静電容量の変化から超音波を電気信号に変換する。
【0005】
c−MUTは鉛等を使用しないため、圧電セラミックスを用いた超音波振動子よりも環境負荷が小さい。
【0006】
ここで、多数の超音波セルを、それぞれ駆動用ケーブルと接続するのは容易ではない。このため、例えば、特開2006―87708号公報には、FPC基板を中継配線板として用いる超音波振動子が開示されている。
【0007】
また、特開2011―23134号公報には、多数の駆動用ケーブルを一括して接続する集合ケーブルが開示されている。
【0008】
しかし、超音波振動子ユニットは、小型化および小径化が進んでおり、その製造は、更に容易ではなくなってきていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006―87708号公報
【特許文献2】特開2011―23134号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】A.カロンティ、他、「医療画像処理用静電容量型超音波振動子アレイ」、2006年8月、「Microelectronics Journal」、第37巻第8号、770頁〜777頁。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の実施形態は、製造が容易な超音波ユニット、製造が容易な超音波内視鏡、および製造が容易な超音波ユニットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態の超音波ユニットは、長方形の第1の主面に配設された超音波を送受信する送受信部と、外部接続電極部と、を有する複数の超音波エレメントと、複数の前記超音波エレメントの第2の主面が外周面に接合されている円筒形または半円筒形の中空部材と、円形または半円形の中央部と、前記中央部の外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル部と、からなり、折り曲げられた前記フレキシブル部のそれぞれの端部に配設されているエレメント接続電極部が、それぞれの前記超音波エレメントの前記外部接続電極部と接続されており、前記中央部が前記中空部材の端面と接合された裏面に前記エレメント接続電極部のそれぞれがそれぞれの内部配線を介して接続された複数のケーブル接続電極部を有する、中継配線板と、前記中空部材の内部を挿通する、それぞれの前記ケーブル接続電極部と接続された複数の導線を有するケーブルとを、具備する。
【0013】
また本発明の別の実施形態の超音波内視鏡は上記の超音波ユニットを具備する。
【0014】
また本発明の別の実施形態の超音波ユニットの製造方法は、長方形の第1の主面に配設された超音波を送受信する送受信部と外部接続電極部とを有する複数の超音波エレメントを作製する工程と、円形または半円形の中央部と前記中央部の外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル部とからなり前記フレキシブル部のそれぞれの端部にエレメント接続電極部を有し前記中央部の裏面にそれぞれが前記エレメント接続電極部と配線を介して接続された複数のケーブル接続電極部を有する、中継配線板を作製する工程と、複数の前記超音波エレメントのそれぞれの前記外部接続電極部と前記中継配線板のそれぞれの前記フレキシブル部の前記エレメント接続電極部と、を接合する工程と、前記中継配線板の前記裏面の前記ケーブル接続電極部のそれぞれにケーブルの複数の導線のそれぞれを接続する工程と、前記中継配線板の前記中央部の前記裏面に円筒形または半円筒形の中空部材の端面を接合する工程と、前記フレキシブル部を折り曲げて前記超音波エレメントの第2の主面を前記中空部材の外周面に接合する工程と、を具備する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施形態によれば、製造が容易な超音波ユニット、製造が容易な超音波内視鏡および製造が容易な超音波ユニットの製造方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態の超音波内視鏡を説明するための外観図である。
【図2】第1実施形態の超音波内視鏡の先端部を説明するための斜視図である。
【図3】第1実施形態の超音波内視鏡の先端部の超音波ユニットを説明するための斜視図である。
【図4】第1実施形態の超音波ユニットの構造を説明するための分解図である。
【図5】第1実施形態の超音波ユニットの構造を説明するための断面図である。
【図6】第1実施形態の超音波ユニットの製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】第1実施形態の超音波ユニットの超音波エレメントの上面図である。
【図8】第1実施形態の超音波ユニットにおける、超音波エレメントの超音波セルの断面図である。
【図9】第1実施形態の超音波ユニットの中継配線板を説明するための図であり、図9(A)はおもて面を、図9(B)は裏面を示している。
【図10】第1実施形態の超音波ユニットの中継配線板のフレキシブル基板の斜視図である。
【図11】第1実施形態の超音波ユニットの中継配線板の製造方法を説明するための図であり、図11(A)はおもて面を、図11(B)は裏面を示している。
【図12】第1実施形態の超音波ユニットの中継配線板と超音波エレメントとの接合方法を説明するための上面図である。
【図13】第1実施形態の超音波ユニットの中継配線板とケーブルおよび中空部材との接続を説明するための断面図である。
【図14】第1実施形態の超音波ユニットの中継配線板の折り曲げと、超音波エレメントの中空部材との接合を説明するための断面図である。
【図15】第2実施形態の超音波ユニットの中継配線板を説明するための上面図である。
【図16】第3実施形態の超音波ユニットの中継配線板とケーブルとの接続を説明するための断面図である。
【図17】第3実施形態の超音波ユニットの中継配線板の製造方法を説明するための図であり、図17(A)はおもて面を、図17(B)は裏面を示している。
【図18】第4実施形態の超音波ユニットの超音波エレメントの上面図である。
【図19】第4実施形態の超音波ユニットの構造を説明するための断面図である。
【図20】第4実施形態の超音波ユニットを説明するための斜視図である。
【図21】第5実施形態の超音波ユニットを説明するための斜視図である。
【図22】第5実施形態の超音波ユニットの製造工程を説明するための斜視図である。
【図23】実施形態の超音波ユニットの中空部材を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して実施形態の超音波ユニット30〜30D、および、超音波ユニット30〜30Dを有する超音波内視鏡2〜2Dについて説明する。
【0018】
<超音波内視鏡の構成>
図1に示すように超音波内視鏡2〜2Dは、超音波観測装置3およびモニタ4とともに超音波内視鏡システム1〜1Dを構成する。以下、超音波内視鏡2〜2Dは類似しているので超音波内視鏡2を例に説明する。超音波内視鏡2は、体内に挿入される細長の挿入部21と、挿入部21の基端に配された操作部22と、操作部22の側部から延出したユニバーサルコード23と、を具備する。
【0019】
ユニバーサルコード23の基端部には、光源装置(不図示)に接続されるコネクタ24Aが配設されている。コネクタ24Aからは、カメラコントロールユニット(不図示)にコネクタ25Aを介して着脱自在に接続されるケーブル25と、超音波観測装置3にコネクタ26Aを介して着脱自在に接続されるケーブル26と、が延出している。超音波観測装置3にはモニタ4が接続される。
【0020】
挿入部21は、先端側から順に、先端硬性部(以下、「先端部」という)37と、先端部37の後端に位置する湾曲部38と、湾曲部38の後端に位置して操作部22に至る細径かつ長尺で可撓性を有する可撓管部39と、を連設して構成されている。そして、先端部37の先端側には超音波ユニット30が配設されている。
【0021】
操作部22には、湾曲部38を所望の方向に湾曲制御するアングルノブ22Aと、送気および送水操作を行う送気送水ボタン22Bと、吸引操作を行う吸引ボタン22Cと、後述する体内に導入する穿刺針等を有する処置具の入り口となる処置具挿入口22D等と、が配設されている。
【0022】
そして、図2に示すように、超音波ユニット30が配設された先端部37には、照明光学系を構成する照明用レンズカバー31と、観察光学系の観察用レンズカバー32と、後述するように穿刺針5(図21参照)等の処置具が突出する鉗子口33と、図示しない送気送水ノズルと、が配設されている。
【0023】
次に、図3〜図5を用いて、超音波ユニット30の構成について説明する。超音波ユニット30の超音波アレイ60Sは、複数の平面視略矩形の超音波エレメント60の長辺が連結され、円筒状に湾曲配置されたラジアル型振動子群である。なお、図はいずれも説明のための模式図であり、構成要素の数、大きさ、および大きさ等の比率等は実際とは異なる。
【0024】
例えば、実際の超音波アレイ60Sは、外径2mmの中空部材70の外周面70SAに、短辺が0.1mm以下の200個以上の超音波エレメント60が、360度方向に配設されているラジアル型振動子群である。
【0025】
円筒状の超音波アレイ60Sの端部には、複数の超音波エレメント60のそれぞれの外部接続電極部62Sを構成する1組の外部接続電極62A、62Bが配列しており、それぞれの外部接続電極62A、62Bは、中継配線板59を介してケーブル80の複数の導線81A、81Bと接続されている。外部接続電極62Aは駆動電位電極であり、外部接続電極62Bは接地電位電極である。なお、電極、配線または導線の符号において「A」は駆動電位、「B」は接地電位であることを示している。
【0026】
超音波ユニット30は、複数の超音波エレメント60からなる超音波アレイ60Sと、円筒形の中空部材70と、中継配線板59と、ケーブル80とを、具備する。
【0027】
超音波エレメント60は、略長方形の第1の主面60SAと、第1の主面60SAと対向する第2の主面60SBと、を有する。そして、超音波エレメント60の第1の主面60SAには超音波を送受信する送受信部61が配設され、第1の主面60SAの端部には外部接続電極部62Sを構成する1組の外部接続電極62A、62Bが配設されている。中空部材70の外周面には、複数の超音波エレメント60の第2の主面60SBが接合されている。
【0028】
そして、中継配線板59は、円形の中央配線板50と、中央配線板50の外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル配線板40と、からなる。
【0029】
略90度折り曲げられているそれぞれのフレキシブル配線板40は、超音波エレメント60と中央配線板50とを接続している。
【0030】
ケーブル80は、先端部37と、湾曲部38と、可撓管部39と、操作部22と、ユニバーサルコード23と、超音波ケーブル26と、に挿通され、超音波コネクタ26Aを介して、超音波観測装置3と接続されている。
【0031】
次に図6のフローチャートを用いて、超音波ユニット30の構成および製造方法について説明する。
<ステップS11>
図7に示すように、略長方形の第1の主面60SAに配設された超音波を送受信する送受信部61と、第1の主面60SAの端部に配設された外部接続電極部62Sと、を有する複数の静電容量型の超音波エレメント60がMEMS技術を用いて作製される。
【0032】
超音波エレメント60には、複数の静電容量型の超音波セル10がマトリックス状に配置されている。なお説明のため図7では一部の超音波セル10のみを模式的に示している。超音波セル10の配置は、規則的な格子配置、千鳥配置、または、三角メッシュ配置等であってもよいし、ランダム配置であってもよい。
【0033】
図8に示すように、超音波セル10は、基体であるシリコン基板11上に、順に積層された、外部接続電極62Aと接続された下部電極層12と、下部絶縁層13と、円筒状のキャビティ14が形成された上部絶縁層15と、外部接続電極62Bと接続された上部電極層16と、保護層17と、を有する。
【0034】
それぞれの超音波セル10は、キャビティ14を介して対向配置している下部電極部12Aと上部電極部16Aとを有する。キャビティ14はメンブレン18が振動するための空間である。
【0035】
下部電極層12は、平面視円形の複数の下部電極部12Aと、下部電極部12Aの縁辺部から延設している下部配線部12Bと、を有する。下部配線部12Bは、同じ超音波エレメント60の他の超音波セルの下部電極部12Aを接続している。そして、下部配線部12Bは外部接続電極62Aと接続されている。
【0036】
上部電極層16は、平面視円形の複数の上部電極部16Aと、上部電極部16Aの縁辺部から延設している上部配線部16Bと、を有する。上部配線部16Bは、同じ超音波エレメント60の他の超音波セルの上部電極部16Aを接続している。そして、上部配線部16Bは外部接続電極62Bと接続されている。
【0037】
すなわち。同じ超音波エレメント60に配置された複数の超音波セル10の全ての下部電極部12Aは互いに接続されており、全ての上部電極部16Aも互いに接続されている。
【0038】
図8に示す上記構造の超音波セル10では、キャビティ14の直上領域の、上部絶縁層15と上部電極層16と保護層17とが、振動部であるメンブレン18を構成している。
【0039】
ここで、超音波セル10の製造方法について詳しく説明する。
シリコン基板11は、シリコン11Aの表面にシリコン熱酸化膜11B、11Cを形成した基板である。
【0040】
下部電極部12Aおよび上部電極部16Aの形成では導電性シリコンまたは金属、例えば、銅、金、またはアルミニウムからなる導電性材料が、シリコン基板11の全面にスパッタ法等により成膜される。そして、フォトリソグラフィによるマスクパターンを形成後にエッチングにより部分的に除去することにより、例えば、下部電極部12Aと下部配線部12Bとを有する下部電極層12が形成される。
【0041】
下部絶縁層13の形成では、下部電極層12を覆うように、SiN等の絶縁性材料からなる下部絶縁層13が例えばCVD法等により成膜される。
【0042】
キャビティ14は、エッチングにより除去可能な材料を用いて形成される。キャビティ14の高さは、例えば0.05〜0.3μm、好ましくは0.05〜0.15μmである。
【0043】
犠牲層パターンの上面に、上部絶縁層15が、例えば下部絶縁層13と同様の方法および同様の材料により形成される。上部絶縁層15に形成した開口部(不図示)を介して導入されたエッチング剤によって犠牲層パターンがエッチング除去されることにより、キャビティ14が形成される。
【0044】
なお、キャビティ14は円柱形状に限られるものではなく、多角柱形状等でもよい。キャビティ14が多角柱形状の場合には、上部電極部16Aおよび下部電極部12Aの平面視形状も多角形とすることが好ましい。
【0045】
下部電極層12と同様の方法および同様の材料により、上部電極部16Aと上部配線部16Bとを有する上部電極層16が形成される。
【0046】
超音波エレメント60の表面が、保護層17で覆われる。保護層17は、保護機能だけでなく、音響整合層機能、更に超音波エレメント60を連結する機能も有する。
【0047】
なお、説明を省略したが、下部電極形成工程では外部接続電極62Aも形成されており、上部電極形成工程では外部接続電極62Bも形成されている。保護層17は、外部接続電極62Aおよび外部接続電極62Bを覆わないように形成される。
【0048】
保護層17としては、ポリイミド、エポキシ、アクリル、またはポリパラキシレンなどの可撓性の樹脂からなり、耐薬品性が高く、屈曲性を有し、加工が容易のため、特に好ましくはポリイミドである。なお、保護層17は第1絶縁層の上に、更に生体適合性のある第2絶縁層が形成された2層構造であってもよい。
【0049】
<ステップS12>
中継配線板59は、円形の中央部と、中央部の外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル部と、からなる。それぞれのフレキシブル部は端部にエレメント接続電極部41Sを有する。中央部は、裏面にそれぞれがエレメント接続電極部41Sと内部配線53を介して接続された複数のケーブル接続電極部52Sを有する。
【0050】
なお、超音波ユニット30では、中継配線板59を作製する工程は、中央部を構成する円形の中央配線板50を作製する工程(ステップS13)と、フレキシブル部を構成する矩形のフレキシブル配線板40を作製する工程(ステップS14)と、中央配線板50と複数のフレキシブル配線板40とを接続する工程(ステップS15)と、を有する。
【0051】
<ステップS13>
図9(A)および図9(B)に示すように、中央配線板50はおもて面50SAの外周部に円弧状に配設された、それぞれが1組のフレキシブル配線板接続電極51A、51Bからなるフレキシブル配線板接続電極部51Sを複数組、有し、裏面50SBの中心領域に、それぞれが、それぞれの内部配線53S(53A、53B)を介してフレキシブル配線板接続電極51A、51Bと接続された複数の1組のケーブル接続電極52A、52Bからなるケーブル接続電極部52Sを有する。すなわち図示しないが、内部配線53Sは中央配線板50のおもて面50SAと裏面50SBとを接続する貫通配線部を有する。
【0052】
中央配線板50は公知のリジッド配線板からなる。
【0053】
<ステップS14>
図10に示すように、それぞれの略矩形のフレキシブル配線板40は一方の端部にエレメント接続電極部41Sを有し、逆側の端部に中央配線板接続電極部42Sを有する。エレメント接続電極41Aと中央配線板接続電極42Aとは、内部配線43Aにより接続されており、また、エレメント接続電極41Bと中央配線板接続電極42Bとは内部配線43Bにより接続されている。なお図10に示すフレキシブル配線板40では電気抵抗を少なくするために内部配線43B以外の領域を内部配線43Aとして使用している。
【0054】
フレキシブル配線板40は、例えばポリイミドを基体とする公知のフレキシブル配線板からなる。
【0055】
<ステップS15>
図11(A)および図11(B)に示すように、複数のフレキシブル配線板40の中央配線板接続電極部42Sが、中央配線板50のおもて面50SAの外周部に円弧状に配設された複数のフレキシブル配線板接続電極部51Sと接続され、中継配線板59が作製される。
中央配線板50とフレキシブル配線板40との接続には、例えば、はんだ接合を用いる。
【0056】
<ステップS16>
図12に示すように、中継配線板59の外周部の複数のフレキシブル配線板40のエレメント接続電極部41Sに、それぞれ超音波エレメント60の外部接続電極部62Sが接続される。フレキシブル配線板40と超音波エレメント60との接続には、例えば、はんだ接合を用いる。
【0057】
<ステップS17>
図13に示すように、中継配線板59の裏面50SBのケーブル接続電極部52Sに、ケーブル80の導線81が接続される。ケーブル接続電極部52Sと導線81との接続には、例えば、はんだ接合を用いる。ケーブル80としては、すでに説明した公知の集合ケーブルを用いてもよい。
【0058】
<ステップS18>
図13に示すように、中継配線板59の裏面50SBに、円筒形の中空部材70の端面が接着剤等を用いて接合される。
【0059】
なお、中継配線板59に接合した後、中空部材70の内周部に充填剤を充填してもよい。また、中空部材70の接合後にケーブル80を接続してもよい。更に中空部材70とケーブル80とを充填剤により一体化しておき、同時に中継配線板59に接合してもよい。
【0060】
<ステップS19>
図13および図14に示すように、中継配線板59のフレキシブル配線板40を略直角に折り曲げて、超音波エレメント60の第2の主面60SBが中空部材70の外周面70SAに接着剤等を用いて接合されることで、超音波ユニット30の基本構造が完成する。
【0061】
中継配線板59の主面(おもて面、裏面)と、超音波エレメント60の主面とは直角に対峙しており、その間を電気的に接続する製造工程は容易ではなかった。しかし、超音波ユニット30では、超音波エレメント60を中継配線板59と接続する工程が平面と平面との接合により行われるため、容易である。またフレキシブル配線板40の折り曲げ作業は中空部材70の形状に沿って行われるので容易である。このため、超音波ユニット30および超音波内視鏡2は製造歩留まりが高い。
【0062】
<超音波ユニットの動作>
次に、超音波ユニット30の動作について簡単に説明する。各超音波セル10の下部電極部12Aは外部接続電極62A等を介して駆動電位側と接続されている。一方、各超音波セル10の上部電極部16Aは外部接続電極62B等を介してグランド電位側と接続されている。
【0063】
超音波発生時には、超音波観測装置3の電圧信号発生部(不図示)は駆動電圧信号を下部電極部12Aに印加する。下部電極部12Aに電圧が印加されると、グランド電位の上部電極部16Aは静電力により下部電極部12Aに引き寄せられるため、上部電極部16Aを含むメンブレン18は変形する。そして下部電極部12Aへ印加された電圧がなくなると、メンブレン18は弾性力により元の形に回復する。このメンブレン18の変形/回復により超音波が発生する。
【0064】
一方、超音波受信時には、受信した超音波エネルギーにより上部電極部16Aを含むメンブレン18が変形する。すると上部電極部16Aと下部電極部12Aとの距離が変化するため、その間の静電容量が変化する。すると超音波観測装置3の容量信号検出部(不図示)に容量変化にともなう電流が流れる。すなわち、受信した超音波エネルギーが容量信号に変換される。
【0065】
以上の説明のように、超音波ユニット30は、複数の超音波エレメント60が外周部に放射状に配設された中継配線板59の複数のフレキシブル配線板40を、中空部材70の外周面70SAに沿って折り曲げることにより作製できる。このため、超音波ユニット30および超音波内視鏡2Aは製造が容易である。また超音波ユニット30の製造方法は製造が容易である。
【0066】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の超音波ユニット30A、超音波内視鏡2Aおよび超音波ユニット30Aの製造方法について説明する。超音波ユニット30A等は、超音波ユニット30等と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0067】
図15に示すように、超音波ユニット30Aの中継配線板59Aは、リジット基板からなる円形の中央部50Aと、中央部50Aの外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル部40Aと、からなる、いわゆるリジッドフレキ配線板である。なお、中継配線板59の全体がフレキシブル配線板からなり、中央部50Aの外径と略等しい外径を有するドーナツ形状の保持板と接合されていてもよい。
【0068】
超音波ユニット30A、超音波内視鏡2Aは、超音波ユニット30等が有する効果を有し、更に中継配線板59Aは、中継配線板59よりも作製が容易である。同様に超音波ユニット30Aの製造方法は、超音波ユニット30の製造方法が有する効果を有し、更に製造がより容易である。
【0069】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の超音波ユニット30B、超音波内視鏡2Bおよび超音波ユニット30Bの製造方法について説明する。超音波ユニット30B等は、超音波ユニット30等と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0070】
図16に示すように、超音波ユニット30Bでは、中継配線板59Bの裏面には、ケーブル接続電極部52SBと接続されたコネクタ83が接合されており、ケーブル80Bはコネクタ83を介して中継配線板59と接続される。
【0071】
ケーブル接続電極部52SBは、コネクタ83と、はんだ接合等により接続される。コネクタ83を介してのケーブル80Bと中継配線板59Bとを接続する超音波ユニット30Bは、超音波ユニット30等よりも接続工程が容易である。またコネクタ83を用いる場合には、中継配線板59に中空部材70を接合した後に、ケーブル80Bをコネクタ83と接続することができる。すなわち、長尺のケーブルが接続された中継配線板59の取り扱いは容易ではない場合もあるが、超音波ユニット30Bでは、コネクタ83を用いるため容易である。
【0072】
すなわち、超音波ユニット30B、超音波内視鏡2Bは超音波ユニット30等と同様の効果を有し、更に、より製造が容易である。同様に超音波ユニット30Bの製造方法は、超音波ユニット30の製造方法が有する効果を有し、更に製造がより容易である。
【0073】
また、超音波ユニット30Bで、中空部材70には緩衝部材71が配設されており。超音波エレメント60は緩衝部材71を介して中空部材70に配設されている。緩衝部材71は、送受信の効率を改善ために不要な超音波を吸収するバッキング材からなる。すなわち、緩衝部材71は、超音波を放射するときのメンブレンの自由振動を規制して、超音波の進行方向の分解能を向上させる。緩衝部材71には、振動を吸収できる様々な材料を用いることができ、無機材料、有機材料いずれも適用可能である。特に、エポキシ系樹脂、ゴム系材料は、音響インピーダンスが小さく、感度を落とさずに振動を吸収できるため、好ましい。
【0074】
このため、超音波ユニット30B等は、超音波ユニット30等が有する効果を有し、更に感度が高い。なお、超音波ユニット30、30Aにも緩衝部材71を配設することで超音波ユニット30Bと同じように送受信の効率を改善ことができる。
【0075】
また、図17(A)および図17(B)に示すように、中継配線板59Bでは、接地電位電極である複数のエレメント接続電極41Bは、内部配線53BBにより裏面中央の1個のケーブル接続電極(第2電極)52BBに接続されている。駆動電位電極であるエレメント接続電極41Aは内部配線53ABにより、それぞれのケーブル接続電極(第1電極)52ABに接続されている。すなわち接地電位のケーブル接続電極部(第2電極)52BBの数は1個であり、駆動電位のケーブル接続電極(第1電極)52ABの数よりも少ない。言い換えれば、ケーブル接続電極部52SBは1個のケーブル接続電極(第2電極)52BBと複数のケーブル接続電極(第1電極)52ABとからなる。
【0076】
このため、ケーブル80Bの、ケーブル接続電極(第2電極)52BBと接続される接地電位の導線81Bは中央に配置された1本だけである。なお接地電位の導線はケーブル80Bの共通シールド線であってもよいし、第2電極の数および接地電位の導線は2以上であってもよい。
【0077】
超音波ユニット30Bおよび超音波内視鏡2Bは超音波ユニット30と同様の効果を有し、更にケーブル80Bと中継配線板59Bとの接続箇所が少ないため、より製造が容易である。同様に超音波ユニット30Bの製造方法は、超音波ユニット30の製造方法が有する効果を有し、更に製造がより容易である。
【0078】
なお、超音波ユニット30Bの中継配線板59Bは、超音波ユニット30Aの中継配線板59Aと同じように全体がフレキシブル基板からなり、ドーナツ形状の保持板53に接着剤等により接合されている。
【0079】
また、超音波ユニット30、30Aおよび超音波内視鏡2、2Aにおいても、超音波ユニット30B等と同様の構造とすることで、同じ効果を得ることができる。
【0080】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態の超音波ユニット30C、超音波内視鏡2Cおよび超音波ユニット30Cの製造方法について説明する。超音波ユニット30C等は、超音波ユニット30等と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0081】
図18に示すように、超音波ユニット30Cの超音波エレメント60Cは、第1の主面60SAの一方の端部に駆動電位電極である外部接続電極62Aを有し、他方の端部に接地電位電極である外部接続電極62Bを有する。中継配線板59Cは、フレキシブル配線板40C(40CS)と中央配線板50Cとからなる。
【0082】
図19および図20に示すように、それぞれの外部接続電極62Bは、超音波アレイ60SCの外周部に沿って円弧状に配設された1本の共通接地線84と接続されている。そして共通接地線84は、ケーブル80Cの接地電位の導線81Eと接続されている。
【0083】
以上の説明のように、超音波ユニット30Cおよび超音波内視鏡2Cは超音波ユニット30と同様の効果を有し、更にケーブル80Cと中継配線板59との接続箇所が少ないため、より製造が容易である。同様に超音波ユニット30Cの製造方法は、超音波ユニット30の製造方法が有する効果を有し、更に製造がより容易である。
【0084】
なお、超音波エレメント60等における外部接続電極62Aと外部接続電極62Bの配置は、すでに説明した形態に限られるものではない。例えば、超音波エレメント60等は第1の主面に外部接続電極62Aを有し、第2の主面に外部接続電極62Bを有していてもよい。
【0085】
なお、超音波エレメント60の外部接続電極部62Sの配置状態により、フレキシブル配線板40または中継配線板のフレキシブル部のエレメント接続電極部41Sの2つの電極41A、41Bは異なる主面に配置されていてもよい。
【0086】
<第5実施形態>
次に、第5実施形態の超音波ユニット30D、超音波内視鏡2Dおよび超音波ユニット30Dの製造方法について説明する。超音波ユニット30D等は、超音波ユニット30等と類似しているので同じ構成要素には同じ符号を付し説明は省略する。
【0087】
図21に示すように超音波内視鏡2Dの先端部37に配設された超音波ユニット30Dは、コンベックス型振動子群である超音波アレイ60SDを有する。超音波ユニット30Dは、鉗子口33から突出する穿刺針5を含む平面を走査する。
【0088】
図21および図22に示すように、超音波ユニット30Dの超音波アレイ60SDは、略半円筒形の中空部材70Dの外周面に接合されている複数の超音波エレメント60からなる。中空部材70Dの端面は略半円筒形の中央配線板50Dに接合されている。超音波ユニット30Dの製造方法は、すでに説明した超音波ユニット30等と同様である。すなわち、超音波エレメント60が接続されたフレキシブル配線板40を、略90度、折り曲げることにより、超音波エレメント60は中空部材70Dの外周面に接合される。
【0089】
すなわち、コンベックス型振動子を構成する超音波ユニット30Dの中空部材70Dは略半円筒形であり、中央配線板50Dも中空部材70Dの端面形状と同じ略半円形である。
【0090】
超音波ユニット30D、超音波内視鏡2Dは超音波ユニット30等と同様の効果を有する。同様に超音波ユニット30Dの製造方法は、超音波ユニット30の製造方法等が有する効果を有する。
【0091】
なお、実施形態の中継配線板および中空部材の端面は、図23(A)に示すように円形であってもよいし、図23(B)に示すように半円形であってもよいし、図23(C)に示すように略半円形であってもよい。すなわち、本発明において円形または半円形とは、略円形または略半円形を含み、更に円弧を一部に有する形状であればよい。また円筒形および半円筒形も同様に、その端面が円弧を一部に有する形状であればよい。すなわち、超音波ユニットの走査範囲に応じて中継配線板および中空部材の形状は変更が可能である。
【0092】
また、実施形態の超音波ユニットとしては、第1実施形態等で説明したラジアル型振動子群の超音波アレイ60Sと、第5実施形態で説明したコンベックス型振動子群の超音波アレイ60SDと、を有していてもよい。
【0093】
なお、以上の実施形態は静電容量型のMEMS技術により作製される超音波ユニットおよび超音波内視鏡を例に説明した。これは静電容量型の超音波ユニットは特に小型化に適しているため、本発明の効果が顕著であるためである。しかし、PZT、その他の圧電セラミックスを用いた圧電型の超音波ユニットおよび超音波内視鏡においても本発明が同様の効果を有することは明らかである。
【0094】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変、例えば、実施形態の構成要素の組み合わせ等が可能である。
【符号の説明】
【0095】
1…超音波内視鏡システム
2…超音波内視鏡
3…超音波観測装置
10…超音波セル
30…超音波ユニット
40…フレキシブル配線板
41S…エレメント接続電極部
42S…中央配線板接続電極部
43A、43B…内部配線
50…中央配線板
51S…フレキシブル配線板接続電極部
52S…ケーブル接続電極部
53A、53B…内部配線
59…中継配線板
60…超音波エレメント
60S…超音波アレイ
61…送受信部
62S…外部接続電極部
70…中空部材
71…緩衝部材
80…ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長方形の第1の主面に配設された超音波を送受信する送受信部と、外部接続電極部と、を有する複数の超音波エレメントと、
複数の前記超音波エレメントの第2の主面が外周面に接合されている円筒形または半円筒形の中空部材と、
円形または半円形の中央部と、前記中央部の外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル部と、からなり、折り曲げられた前記フレキシブル部のそれぞれの端部に配設されているエレメント接続電極部が、それぞれの前記超音波エレメントの前記外部接続電極部と接続されており、前記中央部が前記中空部材の端面と接合された裏面に前記エレメント接続電極部のそれぞれがそれぞれの内部配線を介して接続された複数のケーブル接続電極部を有する、中継配線板と、
前記中空部材の内部を挿通する、それぞれの前記ケーブル接続電極部と接続された複数の導線を有するケーブルと、を具備することを特徴とする超音波ユニット。
【請求項2】
前記中継配線板が、円形または半円形の中央配線板と、複数の矩形のフレキシブル配線板と、からなり、前記中央配線板が、前記ケーブル接続電極部と、外周部に円弧状に配設された複数のフレキシブル配線板接続電極部と、それぞれの前記ケーブル接続電極部と前記フレキシブル配線板接続電極部とを接続する配線とを有し、それぞれの前記フレキシブル配線板が、前記エレメント接続電極部と、前記エレメント接続電極部と逆側の端部に配設された中央配線板接続電極部と、前記エレメント接続電極部と中央配線板接続電極部とを接続する配線と、を有し、それぞれの前記フレキシブル配線板接続電極部とそれぞれの前記中央配線板接続電極部とが、接続されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波ユニット。
【請求項3】
前記外部接続電極部、前記エレメント接続電極部、前記ケーブル接続電極部、前記フレキシブル配線板接続電極部、および前記中央配線板接続電極部が、それぞれ第1電極と第2電極とからなり、前記第1電極が駆動電位電極であり、前記第2電極が接地電位電極であることを特徴とする請求項2に記載の超音波ユニット。
【請求項4】
前記中央配線板の前記配線が、複数の前記エレメント接続電極部の前記第2電極を、1つの前記ケーブル接続電極部の前記第2電極と接続しており、
前記ケーブル接続電極部の前記第2電極の数が、前記ケーブル接続電極部の前記第1電極の数よりも少ないことを特徴とする請求項3に記載の超音波ユニット。
【請求項5】
前記外部接続電極部、前記エレメント接続電極部、前記ケーブル接続電極部、前記フレキシブル配線板接続電極部、および前記中央配線板接続電極部が、駆動電位電極であり、
それぞれの前記超音波エレメントが、前記外部接続電極部と逆の端部に接地電位電極を有し、
複数の前記接地電位電極を接続する短絡線が、前記ケーブルのシールド線と接続されていることを特徴とする請求項2に記載の超音波ユニット。
【請求項6】
前記超音波エレメントが、緩衝部材を介して前記中空部材と接合されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の超音波ユニット。
【請求項7】
請求項1から請求項6に記載の超音波ユニットを具備することを特徴とする超音波内視鏡。
【請求項8】
長方形の第1の主面に配設された超音波を送受信する送受信部と、外部接続電極部と、を有する複数の超音波エレメントを作製する工程と、
円形または半円形の中央部と、前記中央部の外周部から放射状に延設されている複数の矩形のフレキシブル部と、からなり、前記フレキシブル部のそれぞれの端部にエレメント接続電極部を有し、前記中央部の裏面にそれぞれが前記エレメント接続電極部と配線を介して接続された複数のケーブル接続電極部を有する、中継配線板を作製する工程と、
複数の前記超音波エレメントのそれぞれの前記外部接続電極部と、前記中継配線板のそれぞれの前記フレキシブル部の前記エレメント接続電極部と、を接合する工程と、
前記中継配線板の前記裏面の前記ケーブル接続電極部のそれぞれに、ケーブルの複数の導線のそれぞれを接続する工程と、
前記中継配線板の前記裏面に、円筒形または半円筒形の中空部材の端面を接合する工程と、
前記フレキシブル部を折り曲げて、前記超音波エレメントの第2の主面を前記中空部材の外周面に接合する工程と、を具備することを特徴とする超音波ユニットの製造方法。
【請求項9】
前記中継配線板を作製する工程が、
外周部に円弧状に配設された複数のフレキシブル配線板接続電極部と、前記フレキシブル配線板接続電極部と前記ケーブル接続電極部とを接続する配線と、を有する円形または半円形の中央配線板を作製する工程と、
前記エレメント接続電極部と、前記エレメント接続電極部と逆側の端部に配設された中央配線板接続電極部と、前記エレメント接続電極部と中央配線板接続電極部とを接続する配線と、を有する複数の矩形のフレキシブル配線板を作製する工程と、
前記中央配線板のそれぞれの前記フレキシブル配線板接続電極部と、それぞれの前記フレキシブル配線板の前記中央配線板接続電極部とを接続する工程と、を有することを特徴とする請求項8に記載の超音波ユニットの製造方法。
【請求項10】
前記外部接続電極部、前記エレメント接続電極部、前記ケーブル接続電極部、前記フレキシブル配線板接続電極部、および前記中央配線板接続電極部が、それぞれ第1電極と第2電極とを有し、前記第1電極が駆動電位電極であり、前記第2電極が接地電位電極であることを特徴とする請求項9に記載の超音波ユニットの製造方法。
【請求項11】
前記中継配線板が、複数の前記エレメント接続電極部の第2電極を、1個の前記ケーブル接続電極部の第2電極に接続する前記配線を有し、
前記ケーブル接続電極部の前記第2電極の数が、前記ケーブル接続電極部の前記第1電極の数よりも少ないことを特徴とする請求項10に記載の超音波ユニット製造方法。
【請求項12】
前記超音波エレメントが、緩衝部材を介して前記中空部材と接合されることを特徴とする請求項11に記載の超音波ユニットの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−98581(P2013−98581A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236390(P2011−236390)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】