説明

超音波噴霧装置

【課題】部品点数を減らして霧化量を多くした超音波噴霧装置を提供すること。
【解決手段】液体を霧化して噴射する噴霧ヘッド2と、この噴霧ヘッド2へ供給する液体を貯留する貯留タンク12とを有する超音波噴霧装置1であって、噴霧ヘッド2は、液体を霧化して噴射する超音波霧化ユニット3と、この超音波霧化ユニット3が収容されるヘッド本体6とを有し、ヘッド本体6は、その内部に貯留タンク12から供給される液体を一時貯留して超音波霧化ユニット3へ供給する貯留室6bが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波噴霧装置に係り、詳しくは、噴射口を有する噴霧ヘッドと所定量の水、薬液などの液体を貯留する貯留タンクとを取外し自在な結合手段で結合して貯留タンクを交換できるようにした超音波噴霧装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水、消臭液、殺虫剤やその他の液体を霧化して、霧化した液体を動物や植物、その他の物体に噴霧する装置として、手動スプレー式のものが多く存在するが、最近では電動の噴霧装置が出まわって来ている。
【0003】
この種の噴霧装置として、圧電素子と振動板とを組み合せて液体を霧化して噴射させる超音波噴霧装置が開発されている(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
【0004】
図4を参照して、下記特許文献1に開示された超音波噴霧装置を説明する。なお、図4は下記特許文献1に記載された超音波噴霧装置を示し、図4Aは超音波噴霧装置の斜視図、図4Bは超音波噴霧装置の霧化動作を示す側面図である。
【0005】
この超音波噴霧装置20は、振動板21と、この振動板21を振動させる圧電振動子22と、振動板21へ液体を供給する給液部23とを有している。この給液部23は、本給液部24と副給液部25とからなり、本給液部24は内径0.7mm、長さ20mmのステンレス製パイプを縦8列、横20列に並べた構成を有し、副給液部25はアセテート製繊維束で構成されている。この副給液部25は、本給液部24の両側面に固着され、その上端部が振動板21と接触されている。また、本給液部24は、その上端部が振動板21と1mmの間隙を隔てて対面されている。これらの本給液部24及び副給液部25は、下半分が液体に漬けられている。
【0006】
圧電振動子22は、矩形板状の圧電磁器22aからなり、この圧電磁器の分極軸の方向が厚さ方向に一致しており、この厚さ方向に垂直な両端面にAu電極221、222が形成されている。Au電極221は圧電磁器22aの一方の面を覆い、Au電極222は圧電磁器22aのもう一方の面を覆っている。また、振動板21は、ニッケル製で、長さ20mm、幅17mm、厚さ50μmであり、多数の貫通穴が設けられて矩形板状体で形成されている。振動板21の貫通穴は、板面に垂直な方向に設けられ、その形状はすり鉢状であって、一方の板面における開口面積は他方の板面における開口面積より大きく、一方の開口の直径は100μm、他方は10μmとなっている。この貫通穴は、140μmの間隔をおいて、等しいピッチで配列されている。振動板21は、Au電極221を介して圧電振動子22の一方の端面に、圧電振動子22と一体的に連なって固着されている。
【0007】
以下、この超音波噴霧装置の動作を説明する。
【0008】
本給液部24及び副給液部25は、その半分が液体に漬けられている。本副給液部24、25の構造から、副給液部25の液体吸い上げ速度が本給液部24よりも速くなることから、まず副給液部25によって吸い上げられた液体が副給液部25の上端部に到達する。この装置の駆動時、振動板21に副給液部25によって供給された液体は、毛細管現象により振動板21に設けられた貫通穴に導かれる。この液体は微小で且つ均一な粒子となって、貫通穴の出口側に流出し、効率良く霧化される。続いて、本給液部24は、この副給液部25の後を追いかけるようにして、本給液部24から液体が吸い上げられる。本給液部24から液体が吸い上げられると、この液体は本給液部24と振動板21との微小間隙に到達して、振動板21間の微小間隙に液膜を形成する。この際、本給液部24による液体吸い上げ容量は副給液部25よりも大きいことから、微小間隙には霧化効率を維持させるのに十分な容量の液体が常に供給されて、大量の液体が霧化されて噴出される(図4B参照)。
【0009】
この超音波噴霧装置は、その給液部を複数本のパイプ及び繊維束で構成されているが、この給液部を保液材で形成して、この保液材の下端を液体が貯留された貯液室に漬けて、先端を振動板の接触させた超音波噴霧装置も知られている(下記特許文献2参照)。また、貯液室に所定長さの液体供給チューブを接続して、チューブの先端から振動板へ液体を滴下して霧化する超音波噴霧装置も知られている(下記特許文献3参照)。
【特許文献1】特許第3186333号公報(段落〔0008〕〜〔0014〕、図1、図6)
【特許文献2】特許第2599844号公報(段落〔0027〕、〔0028〕、図6)
【特許文献3】特許第2644621号公報(第2頁右欄の図1の説明、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
これまでの超音波噴霧装置は、上記特許文献1〜3の超音波噴霧装置にみられるように、
液体が伝わった液体含侵部材を振動板に接触させた状態にして、振動板を振動させて液体を霧化する構成となっている。この構成によると、霧化される液体は、液体含侵部材を伝わって、毛細管現象によって運ばれた液体が霧化されるので、この液体の量は少量になり、より以上の量を霧化する場合は向かない。また、振動板と圧電素子と液体の供給部とが別々に分離されているので、この装置をコンパクトに纏めるのが難しくなっている。
【0011】
そこで、本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、部品点数を減らして霧化量を多くした超音波噴霧装置を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、個々の部品の組み立てが簡単で補修、交換が簡単な超音波噴霧装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の超音波噴霧装置は、液体を霧化して噴射する噴霧ヘッドと、この噴霧ヘッドへ供給する液体を貯留する貯留タンクとを有する超音波噴霧装置において、前記噴霧ヘッドは、液体を霧化して噴射する超音波霧化ユニットと、この超音波霧化ユニットが収容されるヘッド本体とを有し、前記ヘッド本体は、その内部に前記貯留タンクから供給される液体を一時貯留して前記超音波霧化ユニットへ供給する貯留室が設けられていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波噴霧装置において、前記貯留室は、その入口に所定の目開きを有する仕切りメッシュを設けて、前記貯留タンクに連結されていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の超音波噴霧装置において、前記超音波霧化ユニットは、複数個の微小孔を有する振動板と、前記振動板を振動させる圧電振動子とを有し、前記圧電振動子は、中心部に所定の大きさの開孔を有し、前記開孔内に前記振動板が装着されていることを特徴とする。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波噴霧装置において、前記ヘッド本体は、前記貯留タンクが連結される方向と反対側に、前記貯留室に連通した凹み穴を設けて、前記凹み穴に前記超音波霧化ユニットが収容されていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の超音波噴霧装置において、前記ヘッド本体は、前記凹み穴内に前記超音波霧化ユニットを弾性部材とともに収容して、前記凹み穴の開口は噴射口を有するカバー体で塞がれていることを特徴とする。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の超音波噴霧装置において、前記噴霧ヘッドは、前記貯留タンクが取外し自在な結合手段により結合されていることを特徴とする。
【0019】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1又は6に記載の超音波噴霧装置において、前記貯留タンクは、前記貯留室の入口に連結され液体を流出させる出口に吐出孔を設け、前記吐出孔の径は液体の表面張力で落ちない孔径に形成されていることを特徴とする。
【0020】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1、6、7のいずれかに記載の超音波噴霧装置において、前記貯留タンクは、前記噴射ヘッドより大型に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、上記構成を備えることにより、以下の優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、噴霧ヘッドのヘッド本体に貯留室を設け、この貯留室に液体を一時貯留して超音波霧化ユニットへ供給するので、超音波霧化ユニットから比較的多くの霧化した液体を噴射させることが可能になる。すなわち、超音波噴霧装置は、従来技術の吸水部材に液体を染込ませて液体を噴霧する装置と比べて、多量の液体を霧化することができる。
【0022】
また、請求項2の発明によれば、貯留室は、その入口に仕切りメッシュを設けて貯留タンクと連結されるので、貯留タンクから供給された液体は、仕切りメッシュを通過して貯留室に入ると、その液体はその表面張力によって仕切りメッシュの目開きを塞ぎ、貯留タンクへ再び戻ることがなくなる。したがって、仕切りメッシュは、逆止弁の働きをするので、貯留室に貯留タンクから供給される液体を貯留させることができる。
【0023】
また、請求項3の発明によれば、超音波霧化ユニットをコンパクトに構成できる。
【0024】
また、請求項4の発明によれば、ヘッド本体に凹み穴を設け、この凹み穴に超音波霧化ユニットを収容することにより、ヘッド本体への超音波霧化ユニットの装着が簡単になる。
【0025】
また、請求項5の発明によれば、ヘッド本体は、凹み穴内に超音波霧化ユニットを弾性部材とともに収容して、凹み穴の開口は噴射口を有するカバー体弾性を利用して固定できる。さらに、超音波霧化ユニットの取外しが可能になりユニットの補修や交換が可能になる。
【0026】
また、請求項6の発明によれば、貯留タンクが取外し自在な結合手段により噴霧ヘッドへ結合されているので、貯留タンクの交換が簡単になる。
【0027】
また、請求項7の発明によれば、貯留タンクからの液体の漏れがなくなる。
【0028】
また、請求項8の発明によれば、貯留タンクを大型にすることにより、大量の液体をタンクに貯留して使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための超音波噴霧装置を例示するものであって、本発明をこの超音波噴霧装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
【実施例】
【0030】
図1、図2を参照して、本発明の一実施形態に係る超音波噴霧装置を説明する。なお、図1は本発明の一実施形態に係る超音波噴霧装置を示し、図1Aは超音波噴霧装置の外観斜視図、図1Bは図1AのIB−IB線の断面図である。図2は図1Aの超音波噴霧装置の分解斜視図である。
【0031】
超音波噴霧装置1は、水などの液体を霧化して噴射する噴霧ヘッド2と、この噴霧ヘッド2へ液体を供給する液体を所定量貯留する貯留タンク12とを有し、この貯留タンク12は噴霧ヘッド2に着脱自在な固定手段で連結された構成となっている。
【0032】
噴霧ヘッド2は、図2に示すように、超音波霧化ユニット3と、この超音波霧化ユニット3が収容されるヘッド本体6と、ヘッド本体6の一端を覆うカバー体7と、ヘッド本体6の後端に装着される仕切りメッシュ10及びこの仕切りメッシュ10を固定するともに貯留タンク12に結合される結合管11とを有している。超音波霧化ユニット3は、ヘッド本体6内にコイル状バネ体8及び仕切りパッキン9で弾性的に支持されている。
【0033】
図3を参照して、超音波霧化ユニットを説明する。なお、図3Aは超音波霧化ユニットの斜視図、図3Bは図3Aを下方から見た振動板の平面図である。
【0034】
超音波霧化ユニット3は、複数個の微小孔41が形成された振動板4と、この振動板4を振動させる圧電振動子5とを有している。圧電振動子5は、分極軸に垂直な両面をそれぞれ端面としこの分極軸に平行に貫通された穴を有する円柱状の圧電磁器5aで構成されている。両端面には、それぞれ電極51、52が形成されている。一方の電極51には端子P1、他方の電極52には端子P2が取り付けられている。圧電振動子5の下端面の貫通穴の開口を覆う位置には、円板状の振動板4が取り付けられている。振動板4はニッケル製で、輪状の固着部4bによって圧電振動子5が一体的に連なって固着されており、固着部4bに囲まれた振動板4が振動部4aをなしている。固着部4bは電極52を介して圧電振動子5に固着されている。振動部4aの直径は貫通穴の直径と一致している。振動部4aにはその厚さ方向に貫通する複数個の微小孔41が設けられている。なお、これらの圧電振動子5及び振動板4からなる複合体は発泡支持台5bに固定されている。この超音波霧化ユニット3の駆動は、複合体の共振周波数に等しい周波数を有する交流信号を端子P1、P2を介して圧電振動子5に印加する。圧電振動子5は励振され振動板4が圧電振動子5と一体となって結合振動する。この振動板4の結合振動が液体の霧化に有効に機能する。
【0035】
ヘッド本体6は、図1B及び図2に示すように、先端に超音波霧化ユニット3及びコイル状バネ体8を収容できる大きさの凹み穴6a、後端に所定の大きさの空洞6bを有し、凹み穴6aの底部と空洞6bの奥部とは貫通孔61で連通されて、樹脂成型体で形成されている。凹み穴6aは、超音波霧化ユニット3の直径より若干大きい直径及びコイル状バネ体8を収容できる比較的深めの穴で形成されている。また、空洞6bは、入口に所定の大きさの開口62を有し、この開口62を仕切りメッシュ10で覆い、この仕切りメッシュ10が結合管11で結合されている。入口の開口62が仕切りメッシュ10で覆われた空洞6bが貯留タンク12から供給される液体を一時貯留する貯留室となっている(以下、貯留室という)。また、この仕切りメッシュ10は、所定の大きさ、例えば2〜3mmの目開きを有し、樹脂性の糸、ステンレス金網或いはガラス繊維などで形成されている。また、仕切りメッシュ10の目開き、すなわち仕切りメッシュ10の孔の大きさを2〜3mmにしたので、貯留タンク12から供給される液体は、仕切りメッシュ10を通過して貯留室6bに入ると、その液体はその表面張力によって仕切りメッシュ10の目開きを塞ぎ、貯留タンク12へ再び戻ることがなくなる。したがって、仕切りメッシュ10は、逆止弁の働きするので、貯留室6bに貯留タンク12から供給される液体を貯留させることができる。さらに、カバー体7には、超音波霧化ユニット3の電極端子に接続されるリード線を挿通させる挿通孔7aが形成されている。
【0036】
カバー体7は、先端に所定径の開口71及び後端にヘッド本体6に嵌入できる大きさの開口72を有するキャップ状をなし、樹脂成型体で形成されている。先端の開口71は、噴射口となっている。
【0037】
このヘッド本体6への超音波霧化ユニット3の装着は、まず、凹み穴6aの奥へ環状パッキン9を挿入し、続いて、超音波霧化ユニット3及びコイルバネ8を順に挿入する。その後、先端にキャップ状のカバー体7を嵌入することによって、凹み穴6a内に超音波霧化ユニット3がコイルバネ8で弾性力によって固定される。
【0038】
結合管11は、一端にヘッド本体6の後端の外周囲に嵌入される大きさの開口111及び後端に貯留タンク12の吐出部12bが差込まれる差込口112を有し、内部が空洞の管体からなり、樹脂成型体で形成されている。なお、差込口112の直径は、例えば10〜12mmに形成されている。
【0039】
貯留タンク12は、一端に吐出部12bが設けられて内部に比較的大きな空間を有し他端が開口した、所定の直径(例えば18〜20mm)及び長さを有する筒状体と、開口を覆うキャップ13とからなり、いずれも樹脂成型体で形成されている。吐出部12bは、結合管11の差込口112に差込まれる太さを有している。また、中心部には内部の空間に連通した貫通孔120が形成され、この貫通孔120の径は、液漏れがしない大きさ(例えば、直径4〜6mm)に形成されている。
【0040】
以下、この超音波噴霧装置1の動作を説明する。
【0041】
超音波霧化ユニット3を装着した噴霧ヘッド2に液体が貯留された貯留タンク12を結合管11を介して装着する。この装着により、タンク内の液体は貫通孔120及び仕切りメッシュ10を通過して、貯留室6bに入り込む。仕切りメッシュ10は、例えば2〜3mmの目開きとなっているので、貯留室6bに入り込んだ液体は仕切りメッシュ10で遮られて逆流することはない。なお、メッシュ10と吐出部12bとの間に若干の隙間を設けるのが好ましい。貯留室6bに入り込んだ液体は、超音波霧化ユニット3の振動板4に接触する。この状態で、超音波霧化ユニット3を構成する圧電振動子5に接続された各端子P1、P2に所定の電圧が印加されると、圧電振動子5により振動板4が振動して、液体が霧化されてカバー体7の噴射口71から噴射される。
【産業上の利用可能性】
【0042】
この超音波噴霧装置は、噴射ヘッドと貯留タンクとが分離可能でしかも小型にコンパクト化されているので、各種の電気機器、例えばヘアードライヤなどに組み込んで利用することができる。勿論、従来技術に手動スプレー式のものに代えて、この超音波噴霧装置を組み込んで利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る超音波噴霧装置を示し、図1Aは超音波噴霧装置の外観斜視図、図1Bは図1AのIB−IB線の断面図である。
【図2】図2は図1Aの超音波噴霧装置の分解斜視図である。
【図3】図3Aは圧電振動子の斜視図、図3Bは図3A下方から見て振動板が見えるようにした平面図である。
【図4】図4は従来技術の超音波噴霧装置を示し、図4Aは超音波噴霧装置の斜視図、図4Bは超音波噴霧装置の霧化動作を示す側面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 超音波噴霧装置
2 噴霧ヘッド
3 超音波霧化ユニット
4 振動板
5 圧電振動子
6 ヘッド本体
6a 凹み穴
6b 空洞、貯留室
1 貫通孔
7 カバー体
8 バネ体
10 仕切りメッシュ
11 結合管
12 貯留タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を霧化して噴射する噴霧ヘッドと、この噴霧ヘッドへ供給する液体を貯留する貯留タンクとを有する超音波噴霧装置において、
前記噴霧ヘッドは、液体を霧化して噴射する超音波霧化ユニットと、この超音波霧化ユニットが収容されるヘッド本体とを有し、前記ヘッド本体は、その内部に前記貯留タンクから供給される液体を一時貯留して前記超音波霧化ユニットへ供給する貯留室が設けられていることを特徴とする超音波噴霧装置。
【請求項2】
前記貯留室は、その入口に所定の目開きを有する仕切りメッシュを設けて、前記貯留タンクに連結されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波噴霧装置。
【請求項3】
前記超音波霧化ユニットは、複数個の微小孔を有する振動板と、前記振動板を振動させる圧電振動子とを有し、前記圧電振動子は、中心部に所定の大きさの開孔を有し、前記開孔内に前記振動板が装着されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波噴霧装置。
【請求項4】
前記ヘッド本体は、前記貯留タンクが連結される方向と反対側に、前記貯留室に連通した凹み穴を設けて、前記凹み穴に前記超音波霧化ユニットが収容されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波噴霧装置。
【請求項5】
前記ヘッド本体は、前記凹み穴内に前記超音波霧化ユニットを弾性部材とともに収容して、前記凹み穴の開口は噴射口を有するカバー体で塞がれていることを特徴とする請求項4に記載の超音波噴霧装置。
【請求項6】
前記噴霧ヘッドは、前記貯留タンクが取外し自在な結合手段により結合されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波噴霧装置。
【請求項7】
前記貯留タンクは、前記貯留室の入口に連結され液体を流出させる出口に吐出孔を設け、前記吐出孔の径は液体の表面張力で落ちない孔径に形成されていることを特徴とする請求項1又は6に記載の超音波噴霧装置。
【請求項8】
前記貯留タンクは、前記噴射ヘッドより大型に形成されていることを特徴とする請求項1、6、7のいずれかに記載の超音波噴霧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−274022(P2009−274022A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−128385(P2008−128385)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】