説明

超音波映像の画質を改善させる超音波システムおよび方法

【課題】超音波映像の画質を改善させる超音波システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】本発明における超音波システムは、少なくとも1つの超音波映像に対応する超音波データを取得する超音波データ取得部と、少なくとも1つの集束点を基準に深さによる超音波ビームの拡散程度を示す少なくとも1つのビームプロファイルを格納するための格納部と、前記少なくとも1つのビームプロファイルに基づいて前記深さによる前記超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定し、前記超音波データおよび前記ブラーリング量に基づいて前記超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って前記少なくとも1つの超音波映像の画質を改善させるプロセッサとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波システムに関し、特に、超音波映像の画質を改善させる超音波システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波システムは、無侵襲および非破壊特性を有しており、生体内部の情報を得るために医療分野で広く用いられている。超音波システムは、対象体を直接切開して観察する外科手術の必要がなく、対象体の内部組織を高解像度の映像で医師に提供することができるため、医療分野で非常に重要なものとして用いられている。
【0003】
超音波システムは、超音波プローブを用いて超音波信号を生体に送信する。超音波プローブから送信された超音波信号は、超音波ビームとして生体に送信される。一方、超音波システムは、超音波プローブを用いて生体から反射される超音波信号(即ち、超音波エコー信号)を受信し、受信された超音波エコー信号に基づいて生体の超音波映像を形成する。
【0004】
一般に、超音波ビームは、集束点を基準にして、そこから近くまたは遠くに離れるほどビームの拡散(ビーム幅)が大きくなる。これによって、生体内の同一のサイズのポイントターゲット(target point)に対しても、超音波映像で、深さによってポイントターゲットのサイズが異なるブラーリング(blurring)が発生して、生体内の対象体の本来の形態とサイズに対応する超音波映像を提供することができないといった問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−237187号公報
【特許文献2】特開2003−190157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、ビームプロファイル(beam profile)、またはビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波映像の画質を改善させる超音波システムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における超音波システムは、少なくとも1つの超音波映像に対応する超音波データを取得する超音波データ取得部と、少なくとも1つの集束点を基準に深さによる超音波ビームの拡散程度を示す少なくとも1つのビームプロファイルを格納するための格納部と、前記少なくとも1つのビームプロファイルに基づいて前記深さによる前記超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定し、前記超音波データおよび前記ブラーリング量に基づいて前記超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って前記少なくとも1つの超音波映像の画質を改善させるプロセッサとを備える。
【0008】
また、本発明における超音波映像画質改善方法は、a)少なくとも1つの超音波映像に対応する超音波データを取得する段階と、b)少なくとも1つの集束点を基準に深さによる超音波ビームの拡散程度を示す少なくとも1つのビームプロファイルに基づいて、前記深さによる前記超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定する段階と、c)前記超音波データおよび前記ブラーリング量に基づいて前記超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って前記少なくとも1つの超音波映像の画質を改善させる段階とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、超音波映像に対するビームプロファイルに基づいて、超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正することができ、生体内の対象体の本来の形態とサイズに対応する超音波映像を提供することができる。
【0010】
また、本発明は、超音波映像に対するスキャン変換による映像拡大割合情報およびビームプロファイルに基づいて、超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正することができ、対象体の本来の形態とサイズに対応する超音波映像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例における超音波データ取得部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例におけるビームプロファイルを示す例示図である。
【図4】本発明の第1実施例によって、超音波映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施例におけるブラーリング量を示す例示図である。
【図6】本発明の第2実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施例によって、ビームプロファイルに基づいて超音波映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例におけるウィンドウを示す例示図である。
【図9】本発明の第2実施例におけるピクセル値の変化を示す例示図である。
【図10】本発明の第3実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第3実施例における超音波データ取得部の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3実施例における複数のステアリング角度に対応する複数の超音波映像を示す例示図である。
【図13】本発明の第3実施例におけるスキャン変換により超音波映像が拡大される割合を示す映像拡大割合情報を示す例示図である。
【図14】本発明の第3実施例によって、ビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第3実施例におけるブラーリング量を示す例示図である。
【図16】本発明の第3実施例における超音波空間合成映像を示す例示図である。
【図17】本発明の第3実施例における逆ブラーリング(inverse blurring)処理による超音波空間合成映像の画質改善を示す例示図である。
【図18】本発明の第4実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の第4実施例によって、ビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0013】
第1実施例
図1は、本発明の第1実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。図1を参照すると、超音波システム100は、超音波データ取得部110を備える。
【0014】
超音波データ取得部110は、超音波信号を生体に送信し、生体から反射される超音波信号(即ち、超音波エコー信号)を受信して超音波データを取得する。生体は、対象体(例えば、心臓、胎児、肝臓等)を含む。
【0015】
図2は、本発明の第1実施例における超音波データ取得部の構成を示すブロック図である。図2を参照すると、超音波データ取得部110は、超音波プローブ210を備える。
【0016】
超音波プローブ210は、電気的信号と超音波信号を相互変換する複数の電気音響変換素子(transducer element:以下単に変換素子と呼ぶ)(図示せず)を備える。超音波プローブ210は、複数のスキャンライン(図示せず)のそれぞれに沿って超音波信号を生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して受信信号を形成する。受信信号は、アナログ信号である。超音波プローブ210は、コンベックスプローブ(convex probe)、リニアプローブ(linear probe)などを含む。
【0017】
超音波データ取得部110は、送信部220をさらに備える。送信部220は、超音波信号の送信を制御する。また、送信部220は、変換素子および集束点を考慮して、超音波映像を得るための電気的信号(以下、送信信号という)を形成する。従って、超音波プローブ210は、送信部220から提供される送信信号を超音波信号に変換して生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して受信信号を形成する。超音波映像は、Bモード(brightness mode)映像を含む。しかし、超音波映像は、必ずしもこれに限定されない。送信部220は、送信信号形成部(図示せず)、送信遅延時間情報メモリ(図示せず)、送信ビームフォーマ(図示せず)などを備える。
【0018】
超音波データ取得部110は、受信部230をさらに備える。受信部230は、超音波プローブ210から提供される受信信号をアナログデジタル変換してデジタル信号を形成する。また、受信部230は、変換素子および集束点を考慮して、デジタル信号を受信集束させて受信集束信号を形成する。受信部230は、受信信号増幅部(図示せず)、アナログデジタル変換部(図示せず)、受信遅延時間情報メモリ(図示せず)、受信ビームフォーマ(図示せず)などを備える。
【0019】
超音波データ取得部110は、超音波データ形成部240をさらに備える。超音波データ形成部240は、受信部230から提供される受信集束信号を用いて超音波映像に対応する超音波データを形成する。超音波データは、RF(radio frequency)データを含む。しかし、超音波データは、必ずしもこれに限定されない。また、超音波データ形成部240は、超音波データを形成するのに必要な様々な信号処理(例えば、利得(gain)調節等)を受信集束信号に行うこともできる。
【0020】
再び図1を参照すると、超音波システム100は、格納部120をさらに備える。格納部120は、少なくとも1つの集束点(focusing point)に対応する少なくとも1つのビームプロファイルを格納する。本実施例において、格納部120は、複数の集束点のそれぞれに対して、集束点を基準に深さによる超音波ビームの拡散程度を示すビームプロファイルを格納する。一例として、格納部120は、図3に示すように、集束点FPを基準に深さ(depth)による超音波ビームの拡散程度を示すビームプロファイルを格納する。集束点FPを基準にそこからの隔たりが近距離または遠距離方向に大きくなるにつれ超音波ビームの拡散(ビーム幅)が大きくなり、図3に示すように、生体内の同一のポイントターゲットPTに対しても超音波映像UIでポイントターゲットPTのサイズが異なることによる副作用(artifact)、即ち超音波映像UIが鮮明でないブラーリング(blurring)が発生する。
【0021】
前述した実施例では、格納部120にビームプロファイルを格納するものとして説明したが、他の実施例では格納部120にビームプロファイルに対応するブラーリング量を格納することもできる。
【0022】
超音波システム100は、プロセッサ130をさらに備える。プロセッサ130は、超音波データ取得部110および格納部120に連結される。プロセッサ130は、ビームプロファイルに基づいて超音波映像に対する深さによる超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定し、超音波データおよびブラーリング量に基づいて超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って、超音波映像を形成する。プロセッサ130は、CPU(central processing unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、GPU(graphic processing unit)などを含む。
【0023】
図4は、本発明の第1実施例によって、ビームプロファイルに基づいて超音波映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。図4を参照すると、プロセッサ130は、格納部120に照会して、格納部120から集束点に対応するビームプロファイルを抽出する(S402)。
【0024】
プロセッサ130は、抽出されたビームプロファイルに基づいて超音波映像に対する深さによる超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定する(S404)。本実施例において、プロセッサ130は、ビームプロファイルに基づいて、図5に示すように、超音波映像に対して集束点FPを基準に深さによる超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定する。ブラーリング量は、ビームプロファイル(即ち、超音波ビームの拡散程度)と同一の値であってもよい。
【0025】
プロセッサ130は設定されたブラーリング量に基づいて、超音波データ取得部110から提供される超音波データに超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのデータ処理(即ち、フィルタリング処理)を行う(S406)。ブラーリングを補正するためのデータ処理は、ブラインドデコンバージョン(blind deconversion)、インバースフィルタリング(inverse filtering)などを含む。
【0026】
プロセッサ130は、データ処理された超音波データを用いて超音波映像を形成する(S408)。超音波映像は、公知となった多様な方法を用いて形成することができるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0027】
再び図1を参照すると、超音波システム100は、ディスプレイ部140をさらに備える。ディスプレイ部140は、プロセッサ130で形成された超音波映像を表示する。
【0028】
第2実施例
図6は、本発明の第2実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。図6を参照すると、超音波システム600は、超音波データ取得部610を備える。
【0029】
超音波データ取得部610は、超音波信号を生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して超音波データを取得する。本実施例における超音波データ取得部610は、第1実施例における超音波データ取得部110と同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0030】
超音波システム600は、格納部620をさらに備える。格納部620は、少なくとも1つの集束点に対応する少なくとも1つのビームプロファイルを格納する。本実施例における格納部620は、第1実施例における格納部120と同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0031】
超音波システム600は、プロセッサ630をさらに備える。プロセッサ630は、超音波データ取得部610および格納部620に連結される。プロセッサ630は、ビームプロファイルに基づいて超音波映像に対する深さによる超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定し、超音波データおよびブラーリング量に基づいて超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って超音波映像を形成する。プロセッサ130は、CPU、マイクロプロセッサ、GPUなどを含む。
【0032】
図7は、本発明の第2実施例によって、ビームプロファイルに基づいて超音波映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。図7を参照すると、プロセッサ630は、格納部620に照会して集束点に対応するビームプロファイルを抽出する(S702)。
【0033】
プロセッサ630は、抽出されたビームプロファイルに基づいて超音波映像に対する深さによる超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定する(S704)。本実施例におけるブラーリング量を設定する方法は、第1実施例におけるブラーリング量を設定する方法と同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0034】
プロセッサ630は、超音波データ取得部610から提供される超音波データを用いて超音波映像を形成する(S706)。超音波映像は、公知となった多様な方法を用いて形成されることができるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0035】
プロセッサ630は、前記設定されたブラーリング量に基づいて超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を超音波映像に行う(S708)。
【0036】
本実施例において、プロセッサ630は、図8に示すように、超音波映像UIのピクセルP0,1を基準に予め設定されたサイズのウィンドウWを設定する。ウィンドウWは、たとえば、1×3のサイズを有する。
【0037】
プロセッサ630は、ウィンドウWに該当するピクセルP0、0、P0、1、P0、2のそれぞれに対応するピクセル値(即ち、輝度値)を検出する。プロセッサ630は、検出されたピクセル値を比較してウィンドウWに該当するピクセルのピクセル値の変化を検出する。
【0038】
検出されたピクセル値の変化が図9に示すように、ピクセル値の増加(PC1の実線)またはピクセル値の減少(PC2の実線)であると判断されれば、プロセッサ630は、ピクセルP0,1に対応する深さのブラーリング量に基づいて、ピクセルP0、1のピクセル値を減少させるフィルタリング処理(PC1またはPC2の点線)を行う。
【0039】
一方、検出されたピクセル値の変化が図9に示すように、ウィンドウWに該当するピクセルP0、0、P0,1、P0,2の中で中央にあるピクセルP0、1のピクセル値が最大(PC3の実線)であると判断されれば、プロセッサ630は、ピクセルP0、1に対応する深さのブラーリング量に基づいてピクセルP0、1のピクセル値を増加させるフィルタリング処理(PC3の点線)を行う。
【0040】
一方、検出されたピクセル値の変化が図9に示すように、ウィンドウWに該当するピクセルP0、0、P0、1、P0、2の中で中央にあるピクセルP0、1のピクセル値が最小(PC4の実線)であると判断されれば、プロセッサ130は、ピクセルP0、1に対応する深さのブラーリング量に基づいてピクセルP0、1のピクセル値を減少させるフィルタリング処理(PC4の点線)を行う。
【0041】
一方、検出されたピクセル値の変化が図9に示すように0(即ち、ウィンドウWに該当するピクセルP0、0、P0、1、P0、2のピクセル値が同一)(PC5)であると判断されれば、プロセッサ630は、ピクセルP0、1に対してフィルタリング処理を行わない。
【0042】
プロセッサ630は、ウィンドウWを1ピクセルずつ移動させながら前記のようなフィルタリング処理を超音波映像UIの全てのピクセルに行う。
【0043】
再び図6を参照すると、超音波システム600は、ディスプレイ部640をさらに備える。ディスプレイ部640は、プロセッサ630で形成された超音波映像を表示する。
【0044】
第3実施例
図10は、本発明の第3実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。図10を参照すると、超音波システム1000は、超音波データ取得部1010を備える。
【0045】
超音波データ取得部1010は、超音波信号を生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して超音波データを取得する。
【0046】
図11は、本発明の第3実施例における超音波データ取得部の構成を示すブロック図である。図11を参照すると、超音波データ取得部1010は、超音波プローブ1110を備える。
【0047】
超音波プローブ1110は、電気的信号と超音波信号を相互変換する複数の変換素子(transducer element)(図示せず)を備える。超音波プローブ1110は、複数のスキャンライン(図示せず)のそれぞれに沿って超音波信号を生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して受信信号を形成する。受信信号は、アナログ信号である。超音波プローブ1110は、コンベックスプローブを含む。しかし、超音波プローブ1110は、必ずしもこれに限定されない。
【0048】
超音波データ取得部1010は、送信部1120をさらに備える。送信部1120は、超音波信号の送信を制御する。また、送信部1120は、変換素子、集束点およびステアリング角度を考慮して、複数のステアリング角度のそれぞれに対応する超音波映像を得るための電気的信号(送信信号)を形成する。従って、超音波プローブ1110は、送信部1120から提供される送信信号を超音波信号に変換して生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して受信信号を形成する。超音波映像は、Bモード映像を含む。しかし、超音波映像は、必ずしもこれに限定されない。送信部1120は、送信信号形成部(図示せず)、送信遅延時間情報メモリ(図示せず)、送信ビームフォーマ(図示せず)などを備える。
【0049】
本実施例において、送信部1120は、図12に示すように、複数のスキャンラインの第1ステアリング角度に対応する第1超音波映像Fを得るための第1送信信号を形成する。従って、超音波プローブ1110は、送信部1120から提供される第1送信信号を超音波信号に変換して生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して第1受信信号を形成する。第1ステアリング角度は、0゜である。しかし、第1ステアリング角度は、必ずしもこれに限定されない。
【0050】
また、送信部1120は、図12に示すように、複数のスキャンラインの第2ステアリング角度θに対応する第2超音波映像Fを得るための第2送信信号を形成する。従って、超音波プローブ1110は、送信部1120から提供される第2送信信号を超音波信号に変換して生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して第2受信信号を形成する。第2ステアリング角度θは、第1ステアリング角度に対する角度である。しかし、第2ステアリング角度θは、必ずしもこれに限定されない。
【0051】
また、送信部1120は、図12に示すように、複数のスキャンラインの第3ステアリング角度θに対応する第3超音波映像Fを得るための第3送信信号を形成する。従って、超音波プローブ1110は、送信部1120から提供される第3送信信号を超音波信号に変換して生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して第3受信信号を形成する。第3ステアリング角度θは、第1ステアリング角度に対する角度である。しかし、第3ステアリング角度θは、必ずしもこれに限定されない。
【0052】
超音波データ取得部1010は、受信部1130をさらに備える。受信部1130は、超音波プローブ1110から提供される受信信号をアナログデジタル変換してデジタル信号を形成する。また、受信部1130は、変換素子、集束点およびステアリング角度を考慮して、デジタル信号を受信集束させて受信集束信号を形成する。受信部1130は、受信信号増幅部(図示せず)、アナログデジタル変換部(図示せず)、受信遅延時間情報メモリ(図示せず)、受信ビームフォーマ(図示せず)などを備える。
【0053】
本実施例において、受信部1130は、超音波プローブ1110から提供される第1受信信号をアナログデジタル変換して第1デジタル信号を形成する。受信部1130は、変換素子、集束点およびステアリング角度を考慮して、第1デジタル信号を受信集束させて第1受信集束信号を形成する。また、受信部1130は、超音波プローブ1110から提供される第2受信信号をアナログデジタル変換して第2デジタル信号を形成する。受信部1130は、変換素子、集束点およびステアリング角度を考慮して、第2デジタル信号を受信集束させて第2受信集束信号を形成する。また、受信部1130は、超音波プローブ1110から提供される第3受信信号をアナログデジタル変換して第3デジタル信号を形成する。受信部1130は、変換素子、集束点およびステアリング角度を考慮して、第3デジタル信号を受信集束させて第3受信集束信号を形成する。
【0054】
超音波データ取得部1010は、超音波データ形成部1140をさらに備える。超音波データ形成部1140は、受信部1130から提供される受信集束信号を用いて複数のステアリング角度のそれぞれの超音波映像に対応する超音波データを形成する。超音波データは、RFデータを含む。しかし、超音波データは、必ずしもこれに限定されない。また、超音波データ形成部1010は、超音波データを形成するのに必要な様々な信号処理(例えば、利得(gain)調節等)を受信集束信号に行うこともできる。
【0055】
本実施例において、超音波データ形成部1140は、受信部1130から提供される第1受信集束信号を用いて、第1ステアリング角度の第1超音波映像Fに対応する第1超音波データを形成する。また、超音波データ形成部1140は、受信部1130から提供される第2受信集束信号を用いて、第2ステアリング角度θの第2超音波映像Fに対応する第2超音波データを形成する。また、超音波データ形成部1140は、受信部1130から提供される第3受信集束信号を用いて、第3ステアリング角度θの第3超音波映像Fに対応する第3超音波データを形成する。
【0056】
前述した実施例では、3つのステアリング角度それぞれの超音波映像に対応する超音波データを取得するものとして説明したが、必ずしもこれに限定されない。
【0057】
再び図10を参照すると、超音波システム1000は、格納部1020をさらに備える。格納部1020は、少なくとも1つの集束点に対応する少なくとも1つのビームプロファイルを格納する。本実施例において、格納部1020は、複数の集束点のそれぞれに対して集束点を基準に深さによる超音波ビームの拡散程度を示すビームプロファイルを格納する。本実施例でのビームプロファイルは、第1実施例でのビームプロファイルと同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0058】
また、格納部1020は、図13に示すように、スキャン変換(scan conversion)により超音波映像が拡大される割合を示す映像拡大割合情報を格納する。
【0059】
前述した実施例では、格納部1020にビームプロファイルおよび映像拡大割合情報を格納するものとして説明したが、他の実施例では、格納部1020にビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に対応するブラーリング量を格納することもできる。
【0060】
超音波システム1000は、プロセッサ1030をさらに備える。プロセッサ1030は、超音波データ取得部1010および格納部1020に連結される。プロセッサ1030は、ビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波映像に対して深さによる超音波ビームの拡散およびスキャン変換に対応するブラーリング量を設定し、超音波データおよびブラーリング量に基づいて超音波ビームの拡散およびスキャン変換によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って超音波映像(即ち、超音波空間合成映像)の画質を改善させる。プロセッサ1030は、CPU、マイクロプロセッサ、GPUなどを含む。
【0061】
図14は、本発明の第3実施例によって、ビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。図14を参照すると、プロセッサ1030は、格納部1020に照会して集束点に対応するビームプロファイルおよび映像拡大割合情報を抽出する(S1402)。
【0062】
プロセッサ1030は、抽出されたビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波映像に対する深さによる超音波ビームの拡散および映像拡大に対応するブラーリング量を設定する(S1404)。
【0063】
本実施例において、プロセッサ1030は、図15に示すように、深さによってビームプロファイル(ビーム拡散情報)と映像拡大割合情報を乗じ、深さによる超音波ビームの拡散および映像拡大に対応するブラーリング量を設定する。第1〜第3超音波映像F〜Fは(図16参照)、スキャンラインのステアリング角度のみ異なるだけで、ビームプロファイルが同一であるので、第1〜第3超音波映像F〜Fそれぞれに対するブラーリング量は同一である。従って、プロセッサ1030は、第1〜第3超音波映像F〜Fに対して1つのブラーリング量を設定することができる。
【0064】
プロセッサ1030は、設定されたブラーリング量に基づいて、超音波データ取得部1010から提供される超音波データに超音波ビームの拡散およびスキャン変換によるブラーリングを補正するためのデータ処理(即ち、フィルタリング処理)を行う(S1406)。ブラーリングを補正するためのデータ処理は、ブラインドデコンバージョン、インバースフィルタリングなどを含む。
【0065】
本実施例において、プロセッサ1030は、設定されたブラーリング量に基づいて、超音波データ取得部110から提供される第1超音波データ〜第3超音波データのそれぞれに、超音波ビームの拡散およびスキャン変換によるブラーリングを補正するためのデータ処理を行う。
【0066】
プロセッサ1030は、データ処理された超音波データにスキャン変換を行って複数のステアリング角度のそれぞれに対応する超音波映像を形成する(S1408)。
【0067】
プロセッサ1030は、複数のステアリング角度のそれぞれに対応する超音波映像を空間合成して超音波空間合成映像を形成する(S1410)。超音波空間合成映像は、公知となった多様な方法を用いて形成することができるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0068】
本実施例において、プロセッサ1030は、データ処理された第1超音波データ〜第3超音波データを用いて、図16に示すように第1〜第3超音波映像F〜Fを形成し、第1〜第3超音波映像F〜Fを空間合成して超音波空間合成映像SCIを形成する。
【0069】
このように、逆ブラーリング(inverse blurring)処理された複数の超音波映像を空間合成して超音波空間合成映像を形成することによって、図17に示すように、超音波空間合成映像のポイントターゲットのサイズが本来のポイントターゲットのサイズと類似して、超音波空間合成映像の画質が改善される。
【0070】
再び図10を参照すると、超音波システム1000は、ディスプレイ部1040をさらに備える。ディスプレイ部1040は、プロセッサ1030で形成された超音波空間合成映像を表示する。また、ディスプレイ部1040は、プロセッサ1030で形成された複数の超音波映像を表示する。
【0071】
第4実施例
図18は、本発明の第4実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。図18を参照すると、超音波システム1800は、超音波データ取得部1810を備える。
【0072】
超音波データ取得部1810は、超音波信号を生体に送信し、生体から反射される超音波エコー信号を受信して超音波データを取得する。本実施例における超音波データ取得部1810は、第3実施例における超音波データ取得部1010と同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0073】
超音波システム1800は、格納部1820をさらに備える。格納部1820は、少なくとも1つの集束点に対応する少なくとも1つのビームプロファイルを格納する。また、格納部1820は、スキャン変換により超音波映像が拡大される割合を示す映像拡大割合情報を格納する。本実施例における格納部1820は、第3実施例における格納部1020と同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0074】
超音波システム1800は、プロセッサ1830をさらに備える。プロセッサ1830は、超音波データ取得部1810および格納部1820に連結される。プロセッサ1830は、ビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波映像に対する深さによる超音波ビームの拡散およびスキャン変換に対応するブラーリング量を設定し、超音波データおよびブラーリング量に基づいて超音波ビームの拡散およびスキャン変換によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って超音波映像(即ち、超音波空間合成映像)の画質を改善させる。プロセッサ1830は、CPU、マイクロプロセッサ、GPUなどを含む。
【0075】
図19は、本発明の第4実施例によって、ビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて超音波空間合成映像の画質を改善させる順序を示すフローチャートである。図19を参照すると、プロセッサ1830は、格納部1820に照会して集束点に対応するビームプロファイルおよび映像拡大割合情報を抽出する(S1902)。
【0076】
プロセッサ1830は、抽出されたビームプロファイルおよび映像拡大割合情報に基づいて、超音波映像に対する深さによる超音波ビームの拡散および映像拡大に対応するブラーリング量を設定する(S1904)。本実施例におけるブラーリング量を設定する方法は、第3実施例におけるブラーリング量を設定する方法と同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0077】
プロセッサ1830は、超音波データ取得部1810から提供される超音波データにスキャン変換を行って、複数のステアリング角度に対応する複数の超音波映像を形成する(S1906)。
【0078】
プロセッサ1830は、超音波ビームの拡散およびスキャン変換によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を複数の超音波映像のそれぞれに行う(S1908)。本実施例におけるフィルタリング処理は、第2実施例におけるフィルタリング処理と同一であるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0079】
プロセッサ1830は、フィルタリング処理された複数の超音波映像を空間合成して超音波空間合成映像を形成する(S1910)。超音波空間合成は、公知となった多様な方法が用いられるので、本実施例では詳細に説明しない。
【0080】
再び図18を参照すると、超音波システム1800は、ディスプレイ部1840をさらに備える。ディスプレイ部1840は、プロセッサ1830で形成された超音波空間合成映像を表示する。また、ディスプレイ部1840は、プロセッサ1830で形成された複数の超音波映像を表示する。
【0081】
本発明は、望ましい実施例によって説明および例示をしたが、当業者であれば添付した特許請求の範囲の事項および範疇を逸脱することなく、様々な変形および変更が可能である。
【符号の説明】
【0082】
100、600、1000、1800 超音波システム
110、610、1010、1810 超音波データ取得部
120、620、1020、1820 格納部
130、630、1030、1830 プロセッサ
140、640、1040、1840 ディスプレイ部
210、1110 超音波プローブ
220、1120 送信部
230、1130 受信部
240、1140 超音波データ形成部
FP 集束点
PT ポイントターゲット
UI 超音波映像
〜F 第1〜第3超音波映像
W ウィンドウ
0、0〜Pn、m ピクセル
θ、θ 第2、第3ステアリング角度
SCI 超音波空間合成映像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの超音波映像に対応する超音波データを取得する超音波データ取得部と、
少なくとも1つの集束点を基準に深さによる超音波ビームの拡散程度を示す少なくとも1つのビームプロファイルを格納するための格納部と、
前記少なくとも1つのビームプロファイルに基づいて前記深さによる前記超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定し、前記超音波データおよび前記ブラーリング量に基づいて前記超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って前記少なくとも1つの超音波映像の画質を改善させるプロセッサと
を備えることを特徴とする超音波システム。
【請求項2】
前記ブラーリング量は、前記ビームプロファイルと同一の値であることを特徴とする請求項1に記載の超音波システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記ブラーリング量に基づいて前記超音波データに前記フィルタリング処理を行い、
前記でフィルタリング処理された超音波データを用いて前記少なくとも1つの超音波映像を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の超音波システム。
【請求項4】
前記フィルタリング処理は、ブラインドデコンバージョンまたはインバースフィルタリングを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の超音波システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記超音波データを用いて前記少なくとも1つの超音波映像を形成し、
前記ブラーリング量に基づいて前記少なくとも1つの超音波映像に前記フィルタリング処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の超音波システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの超音波映像は、ピクセル値を有する複数のピクセルを含み、
前記プロセッサは、
前記少なくとも1つの超音波映像に対して前記複数のピクセルのそれぞれを基準に予め設定されたサイズのウィンドウを設定し、
前記ウィンドウに該当する前記ピクセルに対応する前記ピクセル値を検出し、
前記検出されたピクセル値と比較して前記ウィンドウに該当する前記ピクセルの前記ピクセル値の変化を検出し、
前記ブラーリング量に基づいて前記検出されたピクセル値の変化に応じて前記複数のピクセルのそれぞれに前記フィルタリング処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の超音波システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記検出されたピクセル値の変化が前記ピクセル値の増加または前記ピクセル値の減少であると判断されれば、前記複数のピクセルのそれぞれに対応する前記深さの前記ブラーリング量に基づいて、前記複数のピクセルのそれぞれの前記ピクセル値を減少させる前記フィルタリング処理を行い、
前記検出されたピクセル値の変化が前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値が最大であると判断されれば、前記ウィンドウの中央にあるピクセルに対応する深前記さの前記ブラーリング量に基づいて、前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値を増加させる前記フィルタリング処理を行い、
前記検出されたピクセル値の変化が前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値が最小であると判断されれば、前記ウィンドウの中央にあるピクセルに対応する前記深さの前記ブラーリング量に基づいて、前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値を減少させる前記のフィルタリング処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の超音波システム。
【請求項8】
前記格納部は、スキャン変換により前記超音波映像が拡大される割合を示す映像拡大割合情報をさらに格納することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の超音波システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記ビームプロファイルおよび前記映像拡大割合情報に基づいて、前記超音波映像に対する前記深さによる前記超音波ビームの拡散およびスキャン変換に対応する前記ブラーリング量を設定することを特徴とする請求項8に記載の超音波システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記深さによって前記ビームプロファイルと前記映像拡大割合情報を乗じて前記ブラーリング量を設定することを特徴とする請求項9に記載の超音波システム。
【請求項11】
a)少なくとも1つの超音波映像に対応する超音波データを取得する段階と、
b)少なくとも1つの集束点を基準に深さによる超音波ビームの拡散程度を示す少なくとも1つのビームプロファイルに基づいて、前記深さによる前記超音波ビームの拡散に対応するブラーリング量を設定する段階と、
c)前記超音波データおよび前記ブラーリング量に基づいて前記超音波ビームの拡散によるブラーリングを補正するためのフィルタリング処理を行って前記少なくとも1つの超音波映像の画質を改善させる段階と
を備えることを特徴とする超音波映像画質改善方法。
【請求項12】
前記ブラーリング量は、前記ビームプロファイルと同一の値であることを特徴とする請求項11に記載の超音波映像画質改善方法。
【請求項13】
前記段階c)は、
前記ブラーリング量に基づいて前記超音波データに前記フィルタリング処理を行う段階と、
前記フィルタリング処理された超音波データを用いて前記少なくとも1つの超音波映像を形成する段階と
を備えることを特徴とする請求項11または12に記載の超音波映像画質改善方法。
【請求項14】
前記フィルタリング処理は、ブラインドデコンバージョンまたはインバースフィルタリングを含むことを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の超音波映像画質改善方法。
【請求項15】
前記段階c)は、
前記超音波データを用いて前記の少なくとも1つの超音波映像を形成する段階と、
前記ブラーリング量に基づいて前記少なくとも1つの超音波映像に前記フィルタリング処理を行う段階と
を備えることを特徴とする請求項11または12に記載の超音波映像画質改善方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの超音波映像は、ピクセル値を有する複数のピクセルを含み、
前記段階c)は、
c1)前記少なくとも1つの超音波映像に対して前記複数のピクセルのそれぞれを基準に予め設定されたサイズのウィンドウを設定する段階と、
c2)前記ウィンドウに該当する前記ピクセルのそれぞれに対応する前記ピクセル値を検出する段階と、
c3)前記検出されたピクセル値を比較して前記ウィンドウに該当する前記ピクセルの前記ピクセル値の変化を検出する段階と、
c4)前記ブラーリング量に基づいて前記で検出されたピクセル値の変化に応じて前記複数のピクセルのそれぞれに前記フィルタリング処理を行う段階と
を備えることを特徴とする請求項15に記載の超音波映像画質改善方法。
【請求項17】
前記段階c4)は、
前記検出されたピクセル値の変化が前記ピクセル値の増加または前記ピクセル値の減少であると判断されれば、前記複数のピクセルのそれぞれに対応する前記深さの前記ブラーリング量に基づいて、前記複数のピクセルのそれぞれの前記ピクセル値を減少させる前記フィルタリング処理を行う段階と、
前記検出されたピクセル値の変化が前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値が最大であると判断されれば、前記ウィンドウの中央にあるピクセルに対応する前記深さの前記ブラーリング量に基づいて、前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値を増加させる前記フィルタリング処理を行う段階と、
前記検出されたピクセル値の変化が前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値が最小であると判断されれば、前記ウィンドウの中央にあるピクセルに対応する前記深さの前記ブラーリング量に基づいて、前記ウィンドウの中央にあるピクセルの前記ピクセル値を減少させる前記フィルタリング処理を行う段階と
を備えることを特徴とする請求項16に記載の超音波映像画質改善方法。
【請求項18】
前記段階b)は、
スキャン変換により前記超音波映像が拡大される割合を示す映像拡大割合情報および前記ビームプロファイルに基づいて、前記超音波映像に対する前記深さによる前記超音波ビームの拡散およびスキャン変換に対応する前記ブラーリング量を設定する段階
をさらに備えることを特徴とする請求項11ないし17のいずれかに記載の超音波映像画質改善方法。
【請求項19】
前記段階b)は、前記深さによって前記ビームプロファイルと前記映像拡大割合情報を乗じて前記ブラーリング量を設定する段階
を備えることを特徴とする請求項18に記載の超音波映像画質改善方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−101074(P2012−101074A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245802(P2011−245802)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(597096909)三星メディソン株式会社 (269)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】