説明

超音波検査方法

【課題】保温材を取り外す必要なく、長期間にわたり被検査部材の状態を検査することのできる被検査部材の検査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】被検査部材1に超音波探触子2を接触させて超音波を伝播させたときの前記被検査部材1が示す音響的特性を利用して前記被検査部材1の状態を検査する超音波検査方法であって、前記超音波探触子2と前記被検査部材1との間に、融点が前記被検査部材1の使用環境温度より高く、且つ、前記被検査部材1の使用環境温度下で軟化可能な金属箔5を介在させて前記被検査部材1の状態を検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波検査方法に関し、特に、原子力プラントの配管や容器などの減肉や欠陥などの状態を検査するための超音波検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
原子力プラントの配管は、配管内に高温(〜300℃程度)の流体が流れ、内壁が減肉されるため、減肉量を定期的に検査する必要がある。減肉量の検査は超音波探傷法(UT)により行われる。超音波探傷法は、探触子から発生させる超音波を被検査部材に伝達させた際の、被検査部材が示す音響的性質を利用した非破壊試験方法である(特許文献1参照)。探触子は、吸音材及び保護板を貼り付けた振動子を箱に挿入したものなどとされる。
【0003】
図9に、超音波探傷法で検査する際の被検査部材の断面図を示す。超音波探傷法では、探触子32を被検査部材31に接触させて超音波33を入射させる。しかしながら、探触子32を被検査部材31に接触させただけでは、探触子32と被検査部材31との間に空気の層ができる。空気の音響インピーダンスはとても低いため、探触子32と被検査部材31との間に空気の層が存在すると、超音波33が空気の層で減衰される。これを回避するため、探触子32と被検査部材31との間には接触媒質34が挿入される。接触媒質34は、水やグリセリンなどとされ、液体またはゲルの状態で用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4563164号公報(段落[0007])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図10に、従来の方法により検査する際の原子力プラントの配管の様子を示す。原子力プラントの配管36は、外周を保温材35で覆われており、検査の度に保温材35を外して探触子32を配管36の外表面に接触させなくてはならない。そのため、探触子32の設置に手間がかかるうえ、作業者が被爆する時間も長くなる。
【0006】
上記問題を解決するため、探触子32を配管36の外表面に常設させて、超音波探傷器37により遠隔で検査を行うことが考えられる。しかしながら、原子力プラントの配管36の使用環境温度は高いため、一般に用いられる液状の接触媒質34が、時間の経過とともに蒸発して消失してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、保温材を取り外す必要なく、長期間にわたり被検査部材の状態を検査することのできる被検査部材の検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、被検査部材に超音波探触子を接触させて超音波を伝播させたときの前記被検査部材が示す音響的特性を利用して前記被検査部材の状態を検査する超音波検査方法であって、前記超音波探触子と前記被検査部材との間に、融点が前記被検査部材の使用環境温度より高く、且つ、前記被検査部材の使用環境温度下で軟化可能な金属箔を介在させて前記被検査部材の状態を検査する超音波検査方法を提供する。
【0009】
上記発明によれば、金属箔は接触媒質として作用する。金属箔を接触媒質として用いることで、蒸発による消失などの心配をすることなく、半永久的に検査を行うことが可能となる。金属箔は、薄くフレキシブルであるため、隣接する部材の形状にならって変形することが可能である。金属箔は、被検査部材の使用環境が高温であった場合でも、液化して流れ出すことなく固体状態を維持できる。金属箔は、被検査部材の使用環境温度下において硬度が低下するため、隣接する部材に馴染み易くなるとともに、拡散接合の原理による接着力を得ることができる。それにより、被検査部材を使用中に、被検査部材及び超音波探触子との間の密着性が向上されるため、反射波を確実に受信できるようになる。
【0010】
上記発明の一態様において、前記超音波探触子を、金属薄板と、該金属薄板上に形成された圧電体と、電極とから構成された薄膜センサとし、前記金属薄板を前記金属箔に向けて配置して前記被検査部材の状態を検査することが好ましい。
【0011】
超音波探触子を薄膜センサとすることで、被検査部材の外表面上に固定したままの状態としても、邪魔になることはない。薄膜センサを固定した被検査部材は、外周を保温材で覆うことも可能である。薄膜センサを用いることで、被検査部材の形状にある程度沿うように可逆的に変形させることが可能となる。そのため、薄膜センサ/金属箔/被検査部材の各界面が馴染みやすくなるため、高い圧力で押し付けなくても超音波を伝達することができる。
【0012】
上記発明の一態様において、前記被検査部材の外表面上に前記金属箔を配置した後、前記金属箔の上から前記被検査部材に向けて前記薄膜センサを押し当てながら、前記金属箔を前記金属箔の融点より低い温度で加熱することで、前記薄膜センサを前記被検査部材に固定して前記被検査部材の状態を検査しても良い。
【0013】
上記発明の一態様によれば、金属箔を完全に融解させなくても、金属箔を拡散接合の原理により被検査部材及び薄膜センサの金属薄板とそれぞれ接着させることができる。
【0014】
上記発明の一態様において、前記被検査部材の外表面上に前記金属箔及び前記薄膜センサを配置した後、前記薄膜センサ上を緩衝材で被覆し、該緩衝材の上から締付治具で締付けることで前記薄膜センサを前記被検査部材に固定して前記被検査部材の状態を検査しても良い。
【0015】
上記発明の一態様によれば、大掛かりな治具等を使用できない狭隘部であっても薄膜センサを被検査部材の形状にならわせて、所定の位置に確実に固定することができる。またh、緩衝材を介して締付けることで、均一な力で薄膜センサを押し付けることができるため、締付による薄膜センサの破損を防止することができる。また、しっかりと固定できるため、薄膜センサの位置ずれを防止することができる。
【0016】
上記発明の一態様において、前記被検査部材の外表面上に前記金属箔及び前記薄膜センサを配置した後、前記薄膜センサを覆うように前記被検査部材を熱収縮フィルムで囲い、前記熱収縮フィルムを加熱して収縮させることで前記薄膜センサを前記被検査部材に固定して前記被検査部材の状態を検査しても良い。
【0017】
上記発明の一態様によれば、より簡易な治具で薄膜センサを被検査部材に固定することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、接触媒質として金属箔を用いることにより、接触媒体が消失する心配をすることなく、半永久的に検査をすることが可能となる。また、超音波探触子を薄膜センサとすることで、被検査部材に固定したままの状態とすることができるため、検査の度に保温材を取り外す必要がない。また、薄膜センサと金属箔とを組み合わせることで被検査部材への密着性が向上するため、得られた検査結果も精度の高いものとなる。薄膜センサは被検査部材に常に設置された状態であるため、被検査部材の使用中でも常時その状態を監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態に係る超音波検査方法を説明する図である。
【図2】第1実施形態に係る被検査部材に固定された薄膜センサの断面図である。
【図3】第2実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の軸方向断面図である。
【図4】第2実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の斜視図である。
【図5】第2実施形態の変形例に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の軸方向断面図である。
【図6】第3実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の軸方向断面図である。
【図7】T字状の分岐を有する配管に薄膜センサを固定する方法を説明する図である。
【図8】本実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の断面図である。
【図9】超音波探傷法で検査する際の被検査部材の断面図である。
【図10】従来の方法により検査する際の原子力プラントの配管の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る超音波検査方法は、被検査部材と超音波探触子との間に金属箔を介在させることを特徴とする。
【0021】
〔第1実施形態〕
図1に、本実施形態に係る超音波検査方法を説明する図を示す。
被検査部材1は、プラントの配管や容器などとされる。例えば、被検査部材1は原子力プラントの高温流体が流れる配管とされる。原子力プラントの配管の使用環境温度は200℃〜300℃などとされる。
【0022】
超音波探触子2は、基板3と圧電体4と電極(不図示)とを含み、超音波を送受信することができる。超音波探触子2は、薄膜センサとすることが好ましい。薄膜センサは、金属を主とする薄い基板(金属薄板)3上に圧電体4が形成され、圧電体4上に上部電極を備えた構成とされる。下部電極は、金属薄板3の裏面側(圧電体4と反対の側)に設けられる。各電極にはケーブルなどが接続されている。
【0023】
金属薄板3は、導電性を有する金属からなり、配管の外周曲面にならって可逆的に変形可能なフレキシビリティを有する。金属薄板3の厚さは、適宜設定される。金属薄板3としては、例えば、厚さ25μmのステンレス薄板を用いることができる。
圧電体4はセラミックス、各電極は銀ペーストなどとされる。
【0024】
金属箔5は、融点が被検査部材1の使用環境温度より高く、且つ、被検査部材1の使用環境温度下で軟化可能な特性を有する。金属箔5は低融点金属とされ、被検査部材1の使用環境温度に合わせて適宜選択される。低融点金属としては、錫(融点232℃)、鉛(融点328℃)、亜鉛(融点419℃)、銀ろう(融点600℃)、アルミニウム(融点660℃)などが挙げられる。金属箔5は、上記特性を有する合金であっても良い。
金属箔5の厚さは、適宜設定される。本明細書中において、「箔」とは、概ね0.1mm以下の厚さに延ばされたものを指すが、これに限定されず、上記特性を有する厚さであれば0.1mm以上の厚さであっても「箔」であるものとする。原子力プラントの配管を被検査部材1とした場合、金属箔5として、400℃〜700℃程度の低融点金属、例えば、厚さ25μmのアルミニウム箔などを選択することができる。
【0025】
本実施形態に係る超音波検査方法は、まず、被検査部材1の外表面上に金属箔5を配置する。薄膜センサ2を、金属薄板3を金属箔5側に向けた状態で金属箔5上に配置し、被検査部材1に向けて薄膜センサ2を押し当てる。その際、薄膜センサ2を押し当てながらヒートガンなどの加熱装置で金属箔5を狙って局所的に加熱する。加熱温度は金属箔5の融点より低い温度とし、金属箔5を完全に融解させる必要はない。上記のように加熱することで、金属箔5と被検査部材1との間、及び、金属箔5と薄膜センサ2との間で拡散接合の原理により接着力が得られるため、薄膜センサ2の位置を被検査部材1の所定の位置に固定することができる。図2に、被検査部材1に固定された薄膜センサ2の断面図を示す。上記加熱により金属箔は硬度が低下するため、被検査部材1及び薄膜センサ2に馴染み、各界面における密着性が向上する。
【0026】
次に、既存の超音波探傷法の原理に基づいて、被検査部材に超音波を入射させ、入射させた超音波の反射波を測定・解析することにより、被検査部材1の状態(減肉量や欠陥の有無など)を検査する。
【0027】
被検査部材1の使用中の環境温度が高い場合、例えば、原子力プラントの稼働中に配管内に高温流体が流れると、それによって金属箔が加熱される。本実施形態によれば、被検査部材1の使用中の環境温度が高い場合であっても、金属箔5が完全に液体となって流れ出すことはないが、金属箔5の硬度が低下するため被検査部材1及び薄膜センサ2と馴染みやすくなる。また、被検査部材1の使用中に拡散接合による接着力を得ることもできる。よって、金属箔5と被検査部材1、及び金属箔5と薄膜センサ2の各界面における密着性が向上するため、空気層による超音波信号の減衰を抑制することができ、超音波信号を確実に取得することが可能となる。
【0028】
本実施形態によれば、被検査部材1と薄膜センサ2との間に、接触媒質として金属箔5を介在させている。そうすることによって、接触媒質が蒸発などにより消失する心配をすることなく、半永久的に被検査部材1の状態を監視することが可能となる。
【0029】
また、従来超音波探触子2は、被検査部材1に当て、外側から大掛かりな押し付け治具を用いて機械的に押し付け力を付与して固定していた。本実施形態によれば、そのような大型の押し付け治具を使用しなくても、超音波信号を確実に取得することができるよう超音波探触子2を被検査部材1に固定することができる。
【0030】
〔第2実施形態〕
本実施形態は、薄膜センサ2を被検査部材1の所定の位置に固定する方法の工程を第1実施形態と同様とする。
図3に、本実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の軸方向断面図を示す。図4に、本実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の斜視図を示す。図3及び図4において、被検査部材1は原子力プラントの配管とした。また、図の簡略化のため、金属箔は薄膜センサと一体化させて記載する。
本実施形態では、薄膜センサ12を、金属箔を介して被検査部材11に向けて押し当てた後、薄膜センサ12を緩衝材16で被覆し、その上から金属バンドなどの締付治具17によって締付けることで、薄膜センサ12を被検査部材11上の所定の位置に固定する。緩衝材16は、ガラス繊維などの耐熱繊維とすると良い。緩衝材16は、少なくとも薄膜センサ12と締付治具17との間に介在させる。緩衝材16は、超音波探触子2が被覆されるよう被検査部材11の外周に巻きつけても良い。
【0031】
本実施形態によれば、大掛かりな治具等を使用することができない狭隘部であっても、薄膜センサ12を被検査部材11の形状にならわせて確実に固定することができる。また、位置ずれを防止することもできる。また、均一な力で薄膜センサ12を押し付けることができるため、薄膜センサ12の破損も防止することができる。
【0032】
〔第2実施形態の変形例〕
図5に、本変形例に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の軸方向断面図を示す。本変形例では、締付治具17を用いて薄膜センサ12を被検査部材11上の所定の位置に固定する際、緩衝材16に変わり、熱硬化性樹脂18を介在させる。詳細には、薄膜センサ12を、金属箔を介して被検査部材11に向けて押し当てた後、薄膜センサ12及び金属箔を覆うように熱硬化性樹脂12を塗布し、硬化させる。硬化させた熱硬化樹脂の上から、金属バンドなどの締付治具17によって締付けることで、薄膜センサ12を被検査部材11上の所定の位置に固定する。熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂や熱硬化性ポリイミドなどを用いることができる。
【0033】
〔第3実施形態〕
本実施形態は、薄膜センサを被検査部材の所定の位置に固定する方法以外の工程を第1実施形態と同様とする。図6に、本実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の軸方向断面図を示す。図6において、被検査部材11は原子力プラントの配管とした。また、図の簡略化のため、金属箔は薄膜センサと一体化させて記載する。
【0034】
本実施形態では、薄膜センサ12を、金属箔を介して被検査部材11に向けて押し当てた後、薄膜センサ12が配置された被検査部材11の外周を熱収縮フィルム19で囲い、熱収縮フィルム19を加熱して収縮させることで薄膜センサ12を被検査部材11上の所定の位置に固定する。熱収縮フィルム19は予め被検査部材の外周形状にならった形に成形しておくと良い。図6では、予め熱収縮フィルム19を筒状に形成しておく。フィルム端部は、治具30でクランプする、あるいは、熱を加えて融着させても良い。
【0035】
図7に、T字状の分岐を有する配管に薄膜センサを固定する方法を説明する図を示す。図7において、被検査部材11は配管のT字状に分岐した部分であり、配管が分岐した傾斜部分に薄膜センサ12を配置する。配管のT字部分に合わせた形状の熱収縮フィルム19を2枚用意する。1枚の熱収縮フィルム19を配管のT字部分の裏側へ配置し、もう1枚の熱収縮フィルム19で配管のT字部の表側に配置し、配管を2枚の熱収縮フィルムで挟む。2枚の熱収縮フィルムは、配管を介して重なっている。この重なった熱収縮フィルム19の縁を加熱し、融着させる。その後、熱収縮フィルム19全体を加熱して収縮させる。
【0036】
本実施形態によれば、金属バンドなどの締付治具を使用しないため、より簡易な治具で薄膜センサ12を固定することができる。熱収縮フィルム19として透明フィルムを用いた場合には、薄膜センサ12の接着具合などを外から観察することが可能となるため、より確実に薄膜センサ12を固定することが可能となる。また、熱収縮フィルム19を用いることにより、T字状などの複雑な形状を有する被検査部材の狭隘部や傾斜部であっても薄膜センサ12を容易に固定することができる。
【0037】
〔第4実施形態〕
本実施形態は、薄膜センサ12を被検査部材1の所定の位置に固定する方法が異なる以外の工程を第1実施形態と同様とする。図8に、本実施形態に係る超音波検査方法により薄膜センサを固定した被検査部材の断面図を示す。また、図の簡略化のため、金属箔は薄膜センサと一体化させて記載する。
【0038】
本実施形態では、薄膜センサ12を、金属箔を介して被検査部材1に向けて押し当てた後、薄膜センサ12の上面を緩衝材で被覆し、その上に磁石21を設置することで薄膜センサ12を被検査部材1上の所定の位置に固定する。緩衝材は、ガラス繊維などの耐熱繊維とすると良い。
【0039】
本実施形態によれば、均一な力で超音波探触子2を押し付けることができるため、薄膜センサ12の破損を防止することができる。また、硬化処理などの固定のための中間工程を必要とせずに薄膜センサ12を被検査部材1に固定することができる。
【符号の説明】
【0040】
1,11,31 被検査部材
2,12 超音波探触子(薄膜センサ)
3 金属薄板
4 圧電体
5 金属箔(接触媒体)
16 緩衝材
17 締付治具
18 熱硬化性樹脂
19 熱収縮フィルム
20 治具(クランプ)
21 磁石
32 探触子
33 超音波
34 接触媒体
35 保温材
36 配管
37 超音波探傷器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査部材に超音波探触子を接触させて超音波を伝播させたときの前記被検査部材が示す音響的特性を利用して前記被検査部材の状態を検査する超音波検査方法であって、
前記超音波探触子と前記被検査部材との間に、融点が前記被検査部材の使用環境温度より高く、且つ、前記被検査部材の使用環境温度下で軟化可能な金属箔を介在させて前記被検査部材の状態を検査する超音波検査方法。
【請求項2】
前記超音波探触子を、金属薄板と、該金属薄板上に形成された圧電体と、電極とから構成された薄膜センサとし、前記金属薄板を前記金属箔に向けて配置して前記被検査部材の状態を検査する請求項1に記載の超音波検査方法。
【請求項3】
前記被検査部材の外表面上に前記金属箔を配置した後、前記金属箔の上から前記被検査部材に向けて前記薄膜センサを押し当てながら、前記金属箔を前記金属箔の融点より低い温度で加熱することで、前記薄膜センサを前記被検査部材に固定して前記被検査部材の状態を検査する請求項2に記載の超音波検査方法。
【請求項4】
前記被検査部材の外表面上に前記金属箔及び前記薄膜センサを配置した後、前記薄膜センサ上を緩衝材で被覆し、該緩衝材の上から締付治具で締付けることで前記薄膜センサを前記被検査部材に固定して前記被検査部材の状態を検査する請求項2に記載の超音波検査方法。
【請求項5】
前記被検査部材の外表面上に前記金属箔及び前記薄膜センサを配置した後、前記薄膜センサを覆うように前記被検査部材を熱収縮フィルムで囲い、前記熱収縮フィルムを加熱して収縮させることで前記薄膜センサを前記被検査部材に固定して前記被検査部材の状態を検査する請求項2に記載の超音波検査方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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