説明

超音波試験システム

【課題】一方では、既知の方法において生じる問題を回避でき、他方では比較的経済的に製造できる新規な超音波試験および測定方法を開発することにある。
【解決手段】本発明は少なくとも1つのトランスミッタユニットおよび少なくとも1つのレシーバユニットを有する、試験対象物を試験するための超音波試験システムであって、トランスミッタユニットがスパークギャップを発生し、該スパークギャップが試験対象物の表面上および/または試験対象物の内部に超音波振動を発生させ、レシーバユニットが試験対象物の表面の振動を光学的に測定する構成の超音波試験システムに関する。また本発明は、超音波試験システム用のトランスミッタ手段およびレシーバシステム、および超音波試験システムを作動させる方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのトランスミッタユニットおよび少なくとも1つのレシーバユニットを備えた超音波試験システム、少なくとも1つのトランスミッタユニットを備えた、試験対象物を試験する超音波試験システム用トランスミッタ装置、試験対象物の表面上の少なくとも2つの測定領域を照明するレーザと試験対象物の表面の振動を光学的に測定する少なくとも2つのレシーバユニットとを備えた、試験対象物を試験する超音波試験システム用レシーバシステム、および超音波試験システムを作動させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スチールおよび他の金属製品の品質管理の分野では、非破壊超音波試験方法および測定工学方法は、品質改善に大きい可能性を見出している。超音波試験の場合、超音波は、試験体内に発生され、ストリップ厚さ、ひいては、可能ならば材料内の欠陥または試験体の表面上の欠陥が、音響信号および発生することがある干渉信号、より詳しくは欠陥からのエコーの実行時から確立できる。製造過程中のこの種類の可能性のある内部欠陥または表面欠陥または壁厚測定の信頼性あるオンライン試験は、大きい経済的利益をもたらす。製品の状態に関して早期に確認される情報は、完成品の品質を確保できるだけでなく、製造管理基準も得られ、この結果、その後の加工工程での生産性および品質が大幅に向上し、かつ生産工程でのスタッフの安全性も向上する。
【0003】
熱間製品または高速移動製品の場合には、圧電超音波プローブを用いた慣用的な試験は不可能である。レーザ超音波または電磁気音響トランスデューサ(electro-magnetic-acoustic transducers:EMAT)等の他の方法は非常に高価であるか、自由超音波の場合には感度が不充分である。
【0004】
例えば重量板試験において冷間材料を試験する場合には、この試験は、ウォータギャッププローブ対試験体接触(water gap probe-to-specimen contact, Wasserspalt Ankopplung(英、独訳))により、非常に多くの圧電プローブを用いて慣用的に行われている。この場合には、装置すなわち電子装置に関する費用は非常に高い。この結果、例えば表面上のグリースまたはオイルのスポットまたは他の不純物または凹凸表面により、プローブ対試験体接触は不可能になるか変化してしまい、このため、より頻繁に擬似誤差表示が生じる。
【0005】
圧延重量板の一般的パラメータは、下記の通りである。
材料:炭素鋼および低合金高強度鋼
板厚:5mm〜80mm、より詳しくは、更に100mmまたは150mmまで
板幅:1,000mm〜3,600mm
板長:5,000mm〜36,000mm
板温度:約5℃〜110℃
板曲がり:約15mm/1m〜50mm/1m
試験速度:最大1m/s
表面特性:製造条件下で、多くの種々の表面欠陥、例えば粗い領域、僅かに波打った凹凸、オイルまたはグリースのスポット、錆等の領域が生じることがあり、これらの表面欠陥は、圧電試験法を用いた超音波試験中に約95%までの確率で誤差表示を生じさせる。
【0006】
近時、金属材料の超音波材料試験または超音波壁厚試験における特定問題に対し、レーザ−光学超音波トランスミッタおよびレシーバシステムが使用されている。
【0007】
用語「レーザ超音波(laser ultrasound)」とは、超音波歪みの光学的検出(一般的には干渉計による検出)に関連する短レーザパルスによる超音波励振に特徴を有する非接触超音波測定および試験法であると理解されたい。一般に数ナノ秒の持続時間のレーザパルスが材料の表面を打撃するとき、そのエネルギの一部が吸収されると同時に、残余のエネルギが伝達または反射される。吸収されたエネルギの大部分は熱に変換されるが、少量のエネルギは超音波の形態で遠くに伝達される。
2つの異なる励振機構すなわち熱弾性励振とパルス伝達による励振とは区別される。熱弾性超音波励振は、局部的吸収、加熱および熱膨張により完全に説明できる。熱弾性超音波励振は、レーザパルス強度が小さいときに超音波源を決定する。強度が増大されると、接着層が剥離し、材料が蒸発しかつプラズマが形成される。これは最大の実用有意性をもつ励振機構であり、この場合には、スチールの場合の表面の影響はマイクロメートル範囲内の層に制限された状態に留まる。レーザパルスにより発生される超音波振動は、複素空間仮構造(complex spatial and temporal structure, komplexe raeumliche wie zeitliche Struktur(英、独訳))に特徴を有する。衝撃伝達による励振中、高バンド幅の長手方向パルスが主として発生され、該パルスは表面に向かって垂直方向に拡散し、ワーク内でパルスエコーシーケンスとして既知の態様で反射される。
【0008】
次に、垂直方向の表面振動が、位相変調または周波数変調として、ドップラー効果を用いて干渉計により測定される。換言すれば、垂直方向の表面振動により、ドップラー効果による光の位相変調または周波数変調が生じ、かつ光検出器により測定できる振幅変調信号に干渉計により変換される。
一般に数オングストロームからナノメートルの範囲内にある超音波歪みを検出するのに、異なる形式の多数の干渉計が適している。しかしながら、レーザ照射と不可避的に関連しているスペックル効果は、工業表面の選択を大幅に制限する。遅延時間干渉計およびファブリ・ペロー干渉計は、これまで、高速移動表面に利用されている。遅延時間干渉計は非常に大型であり、したがって、実際に使用するには困難である。
【0009】
この形式の超音波変換は、広く使用されている圧電超音波トランスデューサに比べて、下記のような本質的長所を有している。
・試験または壁厚測定が非接触態様で行えること
・カップリング媒体が全く不要であること
・高速移動材料を試験できること
・熱間材料を試験できること
・材料自体の表面上に音が生じかつ表面の振動が検出されるので、慣用の圧電超音波トランスデューサが使用されるときに生じるカップリング問題を回避できること
【0010】
広く使用されている圧電超音波トランスデューサの基本的欠点は、
・トランスミッション反復速度は低く、例えば100Hzより低いこと
・システムの感度は、圧電超音波トランスデューサに比べて低いこと
・単一チャネル試験システムの価格は非常に高いこと
にある。
【0011】
光エネルギを超音波エネルギに変換する効率は非常に低い。したがって、既知のシステムのトランスミッションレーザの出力(例えば360mJ/トランスミッションパルス)は非常に高くしなければならず、これは、パルス反復速度が低い(例えば100Hzより低い)ことを意味する。なぜならば、利用できるレーザ出力が、発生されるトランスミッションパルス上に分散されるからである。かくして、レーザ−超音波システムが使用されるとき、低いパルス反復速度で悪い信号/雑音比を有する信号が受けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、一方では、既知の方法において生じる問題を回避でき、他方では比較的経済的に製造できる新規な試験および測定方法を開発することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1教示によれば、上記目的は、特許請求の範囲の請求項1に記載の主題により達成される。有利な実施形態が、実施態様項および以下の説明において再現される。
【0014】
本発明によれば、超音波試験システムのトランスミッタユニットは、スパークギャップを発生し、該スパークギャップは試験対象物の表面上および/または試験対象物の内部に超音波振動を発生させ、レシーバユニットは試験対象物の表面の振動を光学的に測定する。
【0015】
スパークギャップ、すなわち放電により作られるプラズマは、超音波を作るべく発生される。スパークギャップは、トランスミッタユニットと試験対象物の表面との間で起動されかつ伝送(トランスミット)される。放電中に発生されるスパークギャップのプラズマは、表面上に衝突しかつ表面上での超音波測定に必要な圧力パルスを発生する。
【0016】
このため、トランスミッタユニットは、少なくとも1つのイグニッションコイルと、所定時点でイグニッションコイルを起動する電子制御装置とを有している。この目的に必要とされる電子システム、より詳しくはイグニッションコイルまたはイグニッションキャパシタおよび電子制御システムは、非常に経済的に作られ、したがって多くの方法で構成できる。電気エネルギから超音波エネルギへの変換効率は、光学エネルギの超音波エネルギへの変換と比較して非常に優れている。このため、多数のトランスミッタユニット、より詳しくは100より多くのトランスミッタユニットを使用して充分に大きい試験幅を達成できる。
【0017】
トランスミッタ中に発生される電磁パルスはレシーバユニットの光学システムに悪影響を与えることはなく、したがってスパークギャップと有効に組み合わせることができる。スパークの光は、スパークの衝突領域と光学レシーバの測定領域との間の適当なスクリーンにより遮蔽して、測定に与えるあらゆる影響を低減させるのが好ましい。
【0018】
超音波を受けるのに、商業的に入手できるレーザ−超音波レシーバシステムを使用できる。このレシーバシステムは、照明レーザが得られ、その光が測定領域内の表面を照明し、レシーバユニットが測定領域からレシーバユニットに入射する光を受けることに特徴を有している。多くのレシーバユニット、より詳しくは100を超えるレシーバユニットを設けることができる。したがって、より大きい試験幅が得られ、多数のレシーバユニットはトランスミッタユニットの数に適合するのが好ましい。
【0019】
好ましい実施形態は照明レーザおよび測定領域に特徴を有し、照明領域は、レシーバユニットが測定領域からレシーバユニットに入射する光を受けるようにそれぞれのレシーバユニットに関連しており、光ガイドシステムは、光ガイドシステムの第1位置のレーザ光を第1測定領域に放射しかつ光ガイドシステムの第2位置のレーザ光を第2測定領域に放射する。したがって、照明レーザおよびレシーバユニットからなる構成により、2つ以上、より詳しくは約100箇所の測定領域を使用できる。
【0020】
例えば厚板を試験する場合、多くのレシーバチャネルを使用できる。光ガイドシステムはレーザ光を分割して、分割光を、一測定領域および他の測定領域、より詳しくは多くの異なる測定領域に放射できる。この点に関し、レーザ−超音波レシーバシステムは、光ファイバを用いて光学マルチプレクサまたはマトリックススイッチを介して多くのレシーバレンズに連結できる。
【0021】
他の好ましい態様では、レシーバユニットが干渉計を有し、または光ガイドシステムが、レシーバユニットに入射する光を干渉計に伝達する。比較的高い効率を有するトランスミッタシステムが使用される場合には、例えばスパークギャップ、トランスミッタシステムの主出力を非常に小さくでき、パルス反復速度を増大できかつシステムのコストを大幅に低減できる。したがって、多くの経済的な価格の並列トランスミッタシステム(parallel transmitting systems)の構造およびレーザ−超音波レシーバシステムの連続的使用により、多くの並列試験トラックを用いかつ試験チャネル当たり比較的低コストで、非常に高いサンプリング速度を実現できる。
【0022】
レーザ−光学超音波レシーバシステムは、大部分がNd:YAGレーザの照明レーザを用い、約500mW〜2Wの比較的低出力の連続波モードで作動する。
【0023】
レシーバシステムは、単一試験チャネルすなわち単一の測定領域のみを考慮したレシーバユニットで、慣用の超音波方法と比較して高価なものとすることができる。光学マルチプレクサの使用により、N箇所の受け場所すなわちレシーバユニットについてレーザ−光学超音波レシーバシステムを使用できる。これにより、レシーバチャネルすなわちレシーバユニット当たり価格が非常に安価になるため、経済的な価格の超音波システムの構造が可能になる。
【0024】
重量板試験用のレーザ−光学超音波レシーバシステム当たりのレシーバチャネルの数の評価により、下記の結果が得られた。
音経路: 最大2*100 mm
音速度: 5920 m/s
検出すべき信号窓(signal window): 33.8 μs
これにより、個々の信号窓が一時的矯正態様で互いに取付けられるときに、約30kHzの最大可能信号反復速度が得られる。
【0025】
試験トラック当たり100Hzのパルス反復速度を仮定すると、すなわち、1m/sの搬送速度で10mmの解像度を有すると仮定すると、光学マルチプレクサの切換え時間を無視した場合に最大300個の並列試験トラックが得られる。これらの条件下で、トランスミッタの付勢または対応する光学マルチプレクサ入力の選択を行うことにより、レーザ−光学超音波レシーバシステムを用いて、各々が100Hzのパルス反復速度をもつ300個の試験トラックを処理できる。
【0026】
比較:慣用の圧電試験システムは、例えば、各々が12.5mmおよびそれぞれ16.6mmのトラック幅を有する288個のレシーバトラック(GE Inspection Technologies 社)または216個のレシーバトラック(NDT Systems &
Services 社)で作動する。
【0027】
前述のレーザ超音波用ファブリ・ペロー干渉計レシーバシステムの感度は、下記のように説明できる。
【数1】

ここで、
SNR=信号対雑音比
S=干渉計の感度(<1)
U=超音波表面歪み(トランスミッタに基づく)
det=検出器での光度(集光レンズのサイズ、照明レーザの強度、およびレシーバレンズと表面との間の距離に基づく)
η=検出器での量子効率(>50%)
λ=光の波長
B=検出バンド幅
K=定数
【0028】
最大SNR信号は、レシーバ照明レーザの雑音によっても制限される。レシーバレーザの振幅雑音および位相雑音は、基本雑音源である。1つの共振器を備えたファブリ・ペロー干渉計は、約26dBのSNRを達成する。2つの共振器を備えたファブリ・ペロー干渉計は、差分測定法により振幅雑音を除去できるため、約45dBのSNRを達成する。
【0029】
2つの共振器を備えたシステムは、平均誤差感受性(average error susceptibility, mittlerer Fehlerempfindlichkeit(英、独訳))を用いた試験方法に使用できる。共振器を備えたシステムは、実際に、壁厚測定にのみ適している。
【0030】
また、光学干渉計の代わりにフォトリフラクティブクリスタルを使用したレーザ−超音波レシーバシステムが知られている。フォトリフラクティブ効果は、フォトリフラクティブエレクトロ・オプティカルクリスタル中の光誘起屈折率の変化であると説明される。このレシーバシステムは、作動状態下での使用に特に適している。
この形式の干渉計では、約70dBのSNRを達成できる。差分検出器の使用により、増幅雑音を除去できる。また、位相雑音は、信号の光路長と基準ビームとが同じであるときに除去できる。
【0031】
この干渉計は、非常にコンパクトに構成でき、環境的衝撃に対する感度が小さい態様で反応し、かつ能動的安定化を必要としない。
多くの受け場所で干渉計レシーバシステムを作動できるようにするには、適当な光学スイッチが必要になる。
【0032】
光学スイッチは種々の方法で作動する。顕微鏡的に小さいミラーすなわち微小電気機械ミラー(Micro Electromechanical Mirrors:MEM)を用いて作動する電気機械方法では、微小ミラーの光軸が傾斜される。
他の方法は、透明ミラーを用いて作動する。ミラーは、光信号を反射するか、非反射ディスクとして光信号を導くことができる。
【0033】
他の方法は光学カプラまたは光学スイッチング網に基づいて純粋に光学的に作動し、他の方法は液晶またはバブルジェット(登録商標)の方法に基づいて作動する。これらの方法では、スイッチング作動中に、バブルと呼ばれるチャンバが液体で充満され、非充満チャンバと比較して異なる屈折率を有するものになる。
【0034】
現在では、これらの方法を用いることにより、約10ms〜20psの範囲内のスイッチング時間を達成できる。
非破壊試験を早期製造段階に一体化する要望により、エネルギおよび材料に関してかなりの経済的節約が達成されかつ製品の改善が行える。スチール製品の製造におけるその論理的結論までこの傾向を追及することは、製造工程中にできる限り製品の品質を試験することを意味する。
【0035】
上記試験方法は、過酷な工業環境において、高速で連続的かつ自動的に品質試験を行うことを可能にする。
【0036】
更なる加工前の内部欠陥および表層欠陥の信頼できる非破壊試験は、品質制御の一部として大きい長所を与える。すなわち、早期の製造段階における製品の品質に関する信頼できる情報を利用できることは、最終製品の品質に寄与するだけでなく、更なる加工時の生産性および品質を大幅に増大できる最適化された製造パラメータを確立するベースを形成する。
【0037】
可能な用途として下記のものがある。
・製造中、例えばパイプ製造中の多くの測定トラックの壁厚測定
・例えばビレットまたは鍛造部品製造中の試験が困難な重量板、より詳しくは熱間高速移動材料の超音波誤差チェックおよび壁厚測定
・多くの試験におけるカップリング条件の改善、およびその結果としての例えば重量板試験における擬似誤差表示の低減
【0038】
非接触試験およびカップリング媒体の省略の結果として、例えば重量板試験における機械的経費を大幅に低減でき、このことはまた莫大な節約の可能性をもたらす。
【0039】
改善された測定および試験方法は、製造工程を比較的小さい制限内で実施することを可能にし、これにより品質が高められかつ産出量が増大される。これは工業製品の持続可能性を高める最も効率的な方法の1つである。なぜならば、結果として、製造すべき材料は殆どなく、したがって原料およびエネルギが節約されかつエミッションが防止されるからである。
この開発は、全ての製鉄業者および非鉄金属製造業者により使用できる。上記目的は、特許請求の範囲の請求項9の主題による第2教示にしたがって達成される。実施態様項の記載および以下の説明により、有利な実施形態が再現される。
【0040】
本発明によれば、試験対象物を試験する超音波試験システム用トランスミッタ装置は、少なくとも1つのトランスミッタユニットを備えた構成を有し、トランスミッタユニットはスパークギャップを発生する手段を備え、スパークギャップは試験対象物の表面および/または内部に超音波振動を発生させる。
【0041】
試験対象物上でのスパークトランスミッションによる超音波の発生は有効である。なぜならば、トランスミッタ装置の製造並びに作動は、従来技術から知られているレーザ超音波発生または圧電超音波発生と比較して安価である。スパークのプラズマの強いパルスは非常に正確に制御されかつその持続時間は正確に設定される。この点に関し、スイッチング時間およびスイッチング時間に精度は、広い限度内で調節できる。
トランスミッタユニットは、イグニッションコイルを所定時点で起動させるイグニッションコイルおよび電子制御システムを有するのが好ましい。トランスミッタユニットの実施形態は、電子システムの経費が少なくなるように、低電圧側に接続するのが有利である。
同様に、トランスミッタユニットには、イグニッションキャパシタと、該イグニッションキャパシタを所定時点で充放電させる電子制御システムとを設けることもできる。この場合には高電圧を迅速にスイッチングしなければならず、より高い費用が必要になるが、この構成によりスイッチング精度が一層高められる。
【0042】
上記目的は、特許請求の範囲の請求項12に記載の主題による第3教示により達成される。実施態様項の記載および以下の説明により、有利な実施形態が再現される。
【0043】
本発明によれば、試験対象物を試験する超音波試験システムのレシーバシステムは、試験対象物の表面上の少なくとも2つの測定領域を照明するレーザと、試験対象物の表面の振動を光学的に測定する少なくとも2つのレシーバユニットとを有している。更に、干渉計および受光ガイドシステムが設けられており、該受光ガイドシステムは、異なる位置において、異なる測定領域からの光を干渉計上にそれぞれ案内する。この点に関し、干渉計および受光ガイドシステムは、それぞれ1つの位置にレシーバユニットを形成している。
【0044】
レシーバシステムのこの構成では、受光ガイドシステムの一部が一位置において各測定領域と関連する多チャンネル構成が実現される。かくして、この部分は、受光ガイドシステムのこの位置において、ピックアップされた光が干渉計上に案内されるように選択的に制御される。光ガイドシステムは、任意の光学コンポーネンツ、例えばミラー装置で構成できる。
【0045】
好ましくは、少なくとも2つの光ガイドが設けられ、各光ガイドが測定領域の1つを捕捉し、光学スイッチが設けられ、該光学スイッチが、各光ガイドからの光を干渉計上に案内できる。次に、光学スイッチの位置に基づいて、光ガイドにより特定の測定領域からピックアップされた光が干渉計上に案内される。次に、光学スイッチを切換えることにより、異なる測定領域を連続的に検出でき、各場合に同じ干渉計が使用される。この多重化形式により、多数の測定領域を連続的に測定できる。
【0046】
前述のように、これらの条件下では、光学マルチプレクサの適当な制御により、レーザ−光学超音波レシーバシステムを用いて、各々が100Hzのパルス反復速度を有する例えば300個の試験トラックを処理することができる。
【0047】
上記レシーバシステムの他の好ましい形態では、光ガイドシステムが、異なる位置のレーザの光を異なる測定領域に放射する。レシーバシステムの検出側での状況と同様に、レーザ光は、該レーザ光が測定領域(該測定領域からは、受光ガイドシステムにより現に光が受けられている)のみに放射されるように、光ガイドシステムにより試験体上に案内される。かくして、レーザ出力は、光が使用される箇所に意図的に用いられる。したがって、全体的に低出力のレーザが使用されるか、利用されるレーザ出力がより有効に使用される。この場合にも、光ガイドシステムは、任意の光学コンポーネンツ、例えばミラー装置で構成できる。
【0048】
上記レシーバシステムでは、少なくとも2つの光ガイドが設けられており、各光ガイドが測定領域の1つに関連しており、また光学スイッチが設けられており、該光学スイッチがレーザからの光を光ガイドのそれぞれ1つに案内する。この有効に作動する照明システムは、高速スイッチングによりレーザ光を分散でき、これにより、例えば、各々が100Hzのパルス反復速度を有する300個の上記試験トラックを処理できる。
【0049】
本発明の第2教示による前述のトランスミッタ装置および本発明の第3教示によるレシーバシステムは、上記形式の超音波試験システムと一緒に使用できる。特に光学多チャンネルシステムの光学スイッチを可能にする2つの調和光学システムを用いることにより、大きいバンド幅を高速ランニング時間で試験することができる。
【0050】
また本発明は、本発明による前述の超音波試験システムを作動させる方法に関し、この方法では、超音波が、並列で作動する少なくとも2つのトランスミッタユニットを備えたトランスミッタ装置を用いて、試験体内のスパークギャップにより発生され、超音波信号が、少なくとも2つの光学レシーバユニットを備えたレシーバシステムにより測定され、各場合において、それぞれのトランスミッタユニットとレシーバユニットとが互いに関連しており、相互に関連するトランスミッタユニットおよびレシーバユニットが、相互の一時的調和(temporal coordination)下で付勢され、測定位置のグリッドが、試験体上でのトランスミッタ装置およびレシーバユニットの一連の付勢により測量される。
【0051】
この方法の他の特徴および長所は、従前の説明および以下の説明により理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
以下、添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0053】
【図1】本発明によるトランスミッタ装置および本発明によるレシーバ装置を備えた本発明による超音波試験システムの一例示実施形態を示す図面である。
【図2】測定信号のグラフ表示を示す図面である。
【図3】測定信号のグラフ表示を示す図面である。
【図4】測定信号のグラフ表示を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1は、本発明によるトランスミッタ装置および本発明によるレシーバ装置が設けられた本発明による超音波試験システムを示す図面である。また、本発明による方法は、この超音波試験システムを用いて行うことができる。
【0055】
図1に示す測定装置は、第1に、超音波試験システムの以下に説明するコンポーネンツを制御しかつ調和させる制御装置2を有している。
【0056】
まず第1に、試験対象物を試験する超音波試験システムのトランスミッタ装置4の作動モードを説明する。トランスミッタ装置4は、トランスミッタ電子装置6と、イグニッションコイル8と、電極10とを有し、これらは協働してトランスミッタ装置4を構成する。
【0057】
イグニッションコイル8は、電極10と協働してスパークギャップ12を発生させる手段を構成し、スパークギャップ12は、試験対象物14の表面および/または試験対象物14の内部に超音波振動を発生させる。
【0058】
制御装置2は、制御信号をライン16を介してトランスミッタ電子装置6に伝送し、この結果、特に、スパークギャップ12を発生させるイグニッション時点およびイグニッション持続時間に関する正確な一時的シーケンスが達成される。トランスミッタ電子装置6は、イグニッションコイルに配置された変圧器の一次側に流れる直流を遮断し、この結果磁界が破壊されるため、スパークギャップ12を発生させるのに充分な電圧が変圧器の二次側に発生される。
【0059】
イグニッションコイル構成の代わりにイグニッションキャパシタを設けることもでき、この場合には、制御電子装置6により発生される電圧は、スパークギャップを発生できる程度までキャパシタを帯電させるのに充分な電圧でなくてはならない。
【0060】
図1には、多数のトランスミッタユニットが互いに並列に隣接して配置されていることが、3つの概略平面18により示されている。この点に関し、用語「平面」とは、幾何学的に一平面内に配置された構成を意味すると理解すべきではなく、各「平面」が別々の構成を有しかつ異なる構成が互いに並列に配置されているものと理解すべきである。
【0061】
各平面18内にはトランスミッタ電子装置6、イグニッションコイル8および電極10が設けられており、これらは、ライン16の1つを介して制御装置2により制御される。したがって、互いに並列に配置されたトランスミッタユニットは、試験体14の表面上の異なる位置に超音波パルスを誘起させる一連のスパークギャップ12を発生させることができる。
【0062】
本発明によれば、トランスミッタ装置は、測定すべき試験体に課される条件に基づいて、1つ以上のトランスミッタユニットで構成できる。
【0063】
図1には、超音波試験システムのレシーバシステムも示されている。レーザ装置20はレーザビームを発生し、該レーザビームは、光学スイッチ22により光ガイドまたは光学導波管(optical waveguide:OWG)に誘導される。光ガイド24は、光を、適当な光学システム26、28により、第1平面18内の測定領域30上に伝達する。
【0064】
測定領域30から反射された光は、ビームスプリッタ32により光路が分割されかつ適当なレンズ34により光ガイド36に誘導される。次に、光ガイド36からの光が光学スイッチ38に導かれ、更に干渉計40に誘導される。検出器42が出力信号を発生し、該出力信号は評価ユニット44に入力される。ここで信号は、A/D変換およびリアルタイム信号処理を用いた慣用方法により評価され、その結果はコンピュータ46に伝送される。
【0065】
例えば試験体内で拡散される超音波により表面振動が生じると、反射のドップラーシフトが特に垂直方向に生じる。これらの位相変調光振動または周波数変調光振動は、次に、干渉計により振幅変調信号に変換され、該振幅変調信号は光検出器で測定される。
【0066】
上記構造は多数の平面16内に設けられ、各平面16内には、多数の測定領域30を捕捉できるようにするため、前述のレシーバユニットが配置されている。次に、2つの光学スイッチ22、38が異なる位置を占めるように、制御装置2が、ライン48を介して両光学スイッチ22、38を制御する。かくして、光ガイド36によりピックアップされた反射光が干渉計40に案内されると同時に、レーザ光が光ガイド24に誘導される。したがって、両光ガイド22、38は、同時に「活動状態」になる。それぞれの光路、したがって隣接して配置されたレシーバユニットを交互に切換えることにより、レシーバシステムの多重化が達成される。
【0067】
また、図1には、超音波試験システムのトランスミッタ装置とレシーバシステムとの協働が示されている。
【0068】
制御装置2は、トランスミッタ装置とレシーバシステムとの同期化を遂行する。トランスミッタ電子装置6が1つの平面18内で所定の時点で付勢され、イグニッションコイル8および電極10により、一定の開始時点および終了時点をもつスパークギャップ12が発生される。スパークギャップ12は、試験体14内に超音波パルスを誘起する。
【0069】
好ましくは、スパークギャップ12が発生されるときの特定の瞬間に、しかしながらいかなる場合も一定の時間間隔で、レシーバシステム、より詳しくは光学スイッチ22、38が付勢され、これにより、レシーバシステムは同平面18内で活動状態になりかつ超音波信号に基づいて表面振動を測定する。それぞれの平面18内のレシーバシステムのコンポーネンツは、実行時測定(run time measurement)を行うのに充分な長さの時間が経過するまで、スイッチが入れられた状態に保たれる。この時間は、試験体の材料パラメータおよび厚さに基づいて定められ、例えば30〜50μsである。
かくして、トランスミッタ装置およびレシーバシステムの両者は、時間的に連続する異なる位相で付勢される。平面の付勢の時間的連続により、隣接して位置する測定領域が捕捉される。
【0070】
かくして、測定領域のグリッドが連続的に検出される。試験体が平面の配置に対して横方向に移動するとき、またはトランスミッタシステムおよびレシーバシステムが試験体上を移動するとき、および平面の幅またはトランスミッタシステムおよびレシーバシステムの移動振幅が試験体の幅に実質的に等しいときは、全試験体を、測定領域の幅狭グリッド内で連続的に試験できる。
【0071】
また図1には、スパークギャップ12と測定領域30との間にスクリーン50が設けられているところが示されている。このスクリーン50は、スパークギャップ12の発生時に生じる強い光を測定領域30から遮蔽する。また、信号対雑音比は、好ましくはレーザ光の波長範囲のみを透過できる適当な光学バンドフィルタの使用により更に改善される。例えば、このような光学フィルタは、ビームスプリッタ32とレンズ34との間に配置することもできる。
【0072】
図2〜図4は、実行時測定中に記録された信号の例を示すものである。干渉計の出力信号は各図の上方に示され、一方、下方の曲線はエンベロープ(例えば、上方の測定曲線の直交復調信号または低域通過濾過コース)を示す。これらのグラフのx軸の標識は、時間の任意単位に相当する信号のサンプリング位置を表わす。y軸は、任意単位での曲線の強度を表わす。
【0073】
図2は、理想化された無雑音かつ無外乱の信号を示す。振動は規則正しい間隔で見られ、その振幅は、一入射から次の入射に移るに従って減少している。これらの振動は、観察表面に対向する試験体の表面上で反射される超音波信号により発生される。試験体を反復通過することにより、信号の振幅は減少する。図2に示す信号路は外乱を受けていない。なぜならば、規則的に発生する振動信号のみが生じているからである。
試験体の厚さは、試験体内の音速が知られると、下方の曲線の最大値の間隔から計算できる。
【0074】
図3は、理想化された無雑音の信号を示すが、この場合には信号は外乱を受けている。最初に、図2におけるように、振動は規則正しい間隔で見られ、その振幅は、一入射から他の入射に移るに従って減少している。各対の振動サイクルの間にそれぞれ小さい信号があり、これは、試験体内の短い実行時超音波信号であることを示している。このような付加信号は、2つの表面間の領域内に超音波の反射を形成する試験体内の外乱の結果であるといえる。かくして、この付加信号またはその周波数および発生の振幅は、試験体の品質の測定値として使用できる。
【0075】
最後に図4は、図3に示した信号に雑音を重畳したものを示し、このため、これらの測定曲線は実際的な場合を示している。最大値の決定は雑音によって複雑化されていることを認識すべきである。このため、干渉計を選択する場合には、これにより信号対雑音比を得るべきであることに絶えず注意を払わなくてはならない。
【符号の説明】
【0076】
2 制御装置
4 トランスミッタ装置
8 イグニッションコイル
10 電極
12 スパークギャップ
18 平面
20 レーザ装置
30 測定領域
40 干渉計
44 評価ユニット
46 コンピュータ
50 スクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのトランスミッタユニットおよび少なくとも1つのレシーバユニットを有する、試験対象物を試験するための超音波試験システムにおいて、
トランスミッタユニットはスパークギャップを発生し、該スパークギャップは試験対象物の表面上および/または試験対象物の内部に超音波振動を発生させ、
レシーバユニットは試験対象物の表面の振動を光学的に測定することを特徴とする超音波試験システム。
【請求項2】
多数のトランスミッタ装置、より詳しくは100より多いトランスミッタ装置が設けられていることを特徴とする請求項1記載の超音波試験システム。
【請求項3】
前記トランスミッタユニットは、イグニッションコイルと、所定時点でイグニッションコイルを起動する制御電子装置とを有していることを特徴とする請求項1または2記載の超音波試験システム。
【請求項4】
照明レーザが設けられ、該照明レーザの光が測定領域内の表面を照明し、前記レシーバユニットが、測定領域からレシーバユニットに入射する光を受けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の超音波試験システム。
【請求項5】
多数のレシーバユニット、より詳しくは100より多いレシーバユニットを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の超音波試験システム。
【請求項6】
照明レーザおよび測定領域を有し、測定領域は、レシーバユニットが測定領域からレシーバユニットに入射する光を受けるように、それぞれのレシーバユニットに関連しており、光ガイドシステムが、レーザの光を、光ガイドの第1位置において第1測定領域に放射しかつ光ガイドシステムの第2位置において第2測定領域に放射することを特徴とする請求項5記載の超音波試験システム。
【請求項7】
照明レーザおよび測定領域を有し、測定領域は、レシーバユニットが測定領域からレシーバユニットに入射する光を受けるように、それぞれのレシーバユニットに関連しており、光ガイドシステムが、レーザの光を分割し、分割した光を一測定領域および他の測定領域に放射することを特徴とする請求項5または6記載の超音波試験システム。
【請求項8】
前記レシーバユニットが干渉計を有し、または光ガイドシステムが、レシーバユニットに入射する光を干渉計に伝達することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の超音波試験システム。
【請求項9】
少なくとも1つのトランスミッタユニットを備えた、試験対象物を試験する超音波試験システムのトランスミッタ装置において、
トランスミッタユニットが、スパークギャップを発生させる手段を有し、スパークギャップが、試験対象物の表面上および/または試験対象物の内部に超音波振動を発生させることを特徴とするトランスミッタ装置。
【請求項10】
前記トランスミッタユニットは、イグニッションコイルと、所定時点でイグニッションコイルを起動する制御電子装置とを有していることを特徴とする請求項9記載のトランスミッタ装置。
【請求項11】
前記トランスミッタユニットは、イグニッションキャパシタと、所定時点でイグニッションキャパシタを帯電および放電させる制御電子装置とを有していることを特徴とする請求項9記載のトランスミッタ装置。
【請求項12】
試験対象物の表面上の少なくとも2つの測定領域を照明するレーザと、
試験対象物の表面の振動を光学的に測定する少なくとも2つのレシーバユニットとを有する、試験対象物を試験する超音波試験システムのレシーバシステムにおいて、
受光ガイドシステムが設けられており、該受光ガイドシステムは、異なる位置において、異なる測定領域からの光を干渉計上にそれぞれ案内し、
干渉計が設けられており、
干渉計および受光ガイドシステムが、それぞれ1つの位置にレシーバユニットを形成していることを特徴とするレシーバシステム。
【請求項13】
少なくとも2つの光ガイドが設けられており、各光ガイドが測定領域の1つを捕捉し、
光学スイッチが設けられており、該光学スイッチが、各光ガイドからの光を干渉計上に案内できることを特徴とする請求項12記載のレシーバシステム。
【請求項14】
光ガイドシステムが、異なる位置のレーザの光を異なる測定領域に放射することを特徴とする請求項12または13記載のレシーバシステム。
【請求項15】
少なくとも2つの光ガイドが設けられており、各光ガイドが測定領域の1つに関連しており、
光学スイッチが設けられており、該光学スイッチがレーザからの光を光ガイドのそれぞれ1つに案内できることを特徴とする請求項14記載のレシーバシステム。
【請求項16】
請求項9〜11のいずれか1項記載のトランスミッタ装置が設けられており、
請求項12〜15のいずれか1項記載のレシーバシステムが設けられていることを特徴とする請求項1記載の超音波試験システム。
【請求項17】
超音波が、並列で作動する少なくとも2つのトランスミッタユニットを備えたトランスミッタ装置を用いて、試験体内のスパークギャップにより発生され、
超音波信号が、少なくとも2つの光学レシーバユニットを備えたレシーバシステムにより測定され、
それぞれのトランスミッタユニットとレシーバユニットとが互いに関連しており、
相互に関連するトランスミッタユニットおよびレシーバユニットが、相互の一時的調和下で付勢され、
測定位置のグリッドが、試験体上でのトランスミッタ装置およびレシーバユニットの一連の付勢により測量されることを特徴とする超音波試験システムの作動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−524250(P2012−524250A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505166(P2012−505166)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際出願番号】PCT/EP2010/054954
【国際公開番号】WO2010/119094
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(511248157)
【氏名又は名称原語表記】Dietmar Oberhoff
【住所又は居所原語表記】Ginsterweg 1,42799 Leichlingen, Germany
【出願人】(511248179)
【氏名又は名称原語表記】Guido Flohr
【住所又は居所原語表記】Ursfelder Strasse 9, 50354 Huerth, Germany
【Fターム(参考)】