足の裏のマッサージ具

【目的】椅子等に座った状態で使用することができ且つ足の裏を揉む効果の大きいマッサージ具を提供する。
【構成】ローラーと該ローラーを回転自在に支持するローラー支持体とよりなり、該ローラーは略円筒状となすと共にその外周面に多数の環状突部を連続的に形成したことを特徴とする足の裏のマッサージ具。

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】
本考案は足の裏のマッサージ具に関するものである。さらに詳しくいえば、足の裏を回転自在のローラーによりマッサージさせるようにした足の裏のマッサージ具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
足の裏のマッサージ具としては竹を断面略半円状に縦割りにした竹踏みが従来より一般に使用されている。また、足の裏のツボを刺激するための凹凸のパターンを設けたプラスチック製等の断面略半円状のマッサージ具も知られている。これらの竹踏み等を使用する際には、竹踏み等をその膨出側を上にした状態で床上等に載置し、使用者は竹踏み等の上に立ち、或いは竹踏み等の上で足踏み運動を行なうことにより自らの体重で足の裏を押圧するようにしたものである。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の竹踏み等における足の裏を押圧する部分は可動しないため、上記従来の竹踏み等は足の裏を直接押圧し刺激する効果を有するものの、足の裏を揉む効果を発揮することはできない。また、従来の竹踏み等においては竹踏み等の上に乗り、自らの全体重を掛けて使用することが最も効果的であるため、使用可能な人、使用可能な時間又は使用可能な場所が制約される。
本考案はこのような問題を解決しようとしてなされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案は、ローラーと該ローラーを回転自在に支持するローラー支持体とよりなり、該ローラーは略円筒状となすと共にその外周面に多数の環状突部を連続的に形成したことを特徴とする足の裏のマッサージ具（請求項１）を提供するものである。
【０００５】
前記環状突部は緩やかに突出した環状突部と鋭く突出した環状突部とを交互に配設することが望ましい（請求項２）。
【０００６】
前記環状突部に斜め方向の切り欠きを形成することが望ましい（請求項３）。
【０００７】
また、本考案は、ローラーと該ローラーを回転自在に支持するローラー支持体とよりなり、該ローラーは略円筒状となすと共にその外周面に多数の軸方向の突条を形成したことを特徴とする足の裏のマッサージ具（請求項４）をも提供するものである。
【０００８】
前記環状突部又は軸方向の突条には永久磁石を取り付けることが望ましい（請求項５）。
【０００９】
前記ローラーは両端部より中央部に向って直径が徐々に大きくなるように形成することが望ましい（請求項６）。
【００１０】
【作用】
［請求項１の足の裏のマッサージ具］
請求項１の足の裏のマッサージ具を使用する際には、例えば該マッサージ具を床上等に載置し、使用者は椅子等に座った状態で足の裏をローラーに当接させ、足を前後に動かせばよい。しかるときは、ローラーは回転し、その外周面に連続的に形成された環状突部が足の裏を連続的に揉み、マッサージする。
【００１１】
［請求項２の足の裏のマッサージ具］
請求項２の足の裏のマッサージ具においては、前記環状突部は緩やかに突出した環状突部と鋭く突出した環状突部とが交互に配設されているため、足の裏の刺激に強弱をつけることができ、マッサージ効果は一層高まる。
【００１２】
［請求項３の足の裏のマッサージ具］
請求項３の足の裏のマッサージ具においては、環状突部に斜め方向の切り欠きが形成されているため、足の裏に対する刺激が強くなるだけでなく、足の裏の皮膚が切り欠きによりよじれる結果、足の裏を揉む効果が一層高まる。
【００１３】
［請求項４の足の裏のマッサージ具］
請求項４の足の裏のマッサージ具においては、ローラーの外周面に多数の軸方向の突条が形成されているため、足の裏に心地好い刺激が与えられ、高いマッサージ効果が得られる。
【００１４】
［請求項５の足の裏のマッサージ具］
請求項５の足の裏のマッサージ具においては、前記環状突部又は軸方向の突条には永久磁石が取り付けられているため、該永久磁石の磁気により足の裏の血行をよくすることができる。
【００１５】
［請求項６の足の裏のマッサージ具］
請求項６の足の裏のマッサージ具においては、前記ローラーは両端部より中央部に向って直径が徐々に大きくなるように形成されているため、ローラーは足の裏の土踏まずの部分の内側により好ましく密着し、当該部分を効果的に刺激することができる。
【００１６】
【実施例】
次に、本考案の実施例を添付図面に従って説明する。
本考案による足の裏のマッサージ具はローラー１と該ローラー１を回転自在に支持するローラー支持体３とよりなる。ローラー１をローラー支持体３に回転自在に支持させるに当っては、一例として、ローラー１の両端に軸５を突設し、該軸５をローラー支持体３に形成した支持孔７に回転自在に嵌め付ける。ローラー１は木製であってもよいが、ローラー１と軸５とをプラスチックにより一体的に形成してもよい。図１における符号９に示すものは使用者の足である。
【００１７】
ローラー１は略円筒状となすと共にその外周面に多数の環状突部１１、１１・・・を連続的に形成する。
【００１８】
前記環状突部１１、１１・・・は緩やかに突出した環状突部１１ａ、即ち突出角度ａ（図２参照）の大きな環状突部１１ａと、鋭く突出した環状突部１１ｂ、即ち突出角度ｂ（図２参照）の小さな環状突部１１ｂとを交互に配設することが望ましい。図３に示す事例においては、ローラー１が前後に２個配設されている。
【００１９】
前記環状突部１１には斜め方向の切り欠き１３を形成することが望ましい。切り欠き１３は環状突部１１における円周方向に対して傾斜した方向に形成する。
【００２０】
図７に示す事例におけるローラー１’はその外周面に多数の軸方向の突条１５、１５・・・を形成している。
【００２１】
前記環状突部１１又は軸方向の突条１５には永久磁石１７を取り付けてもよい。永久磁石１７は、図６に示すように、環状突部１１又は軸方向の突条１５に若干突出した状態で取り付けることが望ましい。
【００２２】
前記ローラー１（１’）は、図８、図９に示すように、両端部１ａ、１ａより中央部１ｂに向って直径が徐々に大きくなるように形成することが望ましい。なお、図９に示すローラー１は使用者がその両足を同時にマッサージすることができるようにしたものである。
【００２３】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案による足の裏のマッサージ具においては、ローラーは回転自在であるため、足の裏を揉むマッサージ効果が得られる。また、ローラーは回転自在であるため、使用者は椅子等に座った状態でマッサージ具を使用することができる。従って、椅子等に座って仕事、勉強、食事等をしながら足の裏のマッサージを行なうことも可能であるのみならず、自立ないし歩行が困難な人の場合でも足の裏のマッサージを容易に行なうことができる。なお、本考案の足の裏のマッサージ具を使用した場合には、砂利踏みと同様に足の裏のツボを刺激し血行をよくする効果、疲労回復、ストレス解消等の効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案による足の裏のマッサージ具の使用状態の一例を示す斜視図である。
【図２】同上の足の裏のマッサージ具の一部切欠正面図である。
【図３】本考案による足の裏のマッサージ具の別の一例を示す平面図である。
【図４】本考案による足の裏のマッサージ具の更に別の一例を示す正面図である。
【図５】ローラーの一例を示す断面図である。
【図６】ローラー別の一例を示す断面図である。
【図７】本考案による足の裏のマッサージ具の更に別の一例を示す斜視図である。
【図８】本考案による足の裏のマッサージ具の更に別の一例を示す断面図である。
【図９】本考案による足の裏のマッサージ具の更に別の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
１ローラー
１’ ローラー
１ａ端部
１ｂ中央部
３ローラー支持体
５軸
７支持孔
９使用者の足
１１環状突部
１１ａ緩やかに突出した環状突部
１１ｂ鋭く突出した環状突部
１３切り欠き
１５突条
１７永久磁石

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】ローラーと該ローラーを回転自在に支持するローラー支持体とよりなり、該ローラーは略円筒状となすと共にその外周面に多数の環状突部を連続的に形成したことを特徴とする足の裏のマッサージ具。
【請求項２】前記環状突部は緩やかに突出した環状突部と鋭く突出した環状突部とを交互に配設したことを特徴とする請求項１の足の裏のマッサージ具。
【請求項３】前記環状突部に斜め方向の切り欠きを形成したことを特徴とする請求項１又は２の足の裏のマッサージ具。
【請求項４】ローラーと該ローラーを回転自在に支持するローラー支持体とよりなり、該ローラーは略円筒状となすと共にその外周面に多数の軸方向の突条を形成したことを特徴とする足の裏のマッサージ具。
【請求項５】前記環状突部又は軸方向の突条には永久磁石を取り付けたことを特徴とする請求項１〜４のいずれかの足の裏のマッサージ具。
【請求項６】前記ローラーは両端部より中央部に向って直径が徐々に大きくなるように形成したことを特徴とする請求項１〜５のいずれかの足の裏のマッサージ具。

【図１】