足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットおよびこのパレットを使用した物品の運搬方法
【課題】 足踏式駐車ストッパー付き台車を使用する生産ラインへの部品供給において、運搬作業時間が短く、かつ、運搬作業時の労力負担が少なくなる運搬方式を提供する。
【解決手段】この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面としての固定面2bと、を有する基部2と、この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部3と、足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、足踏式駐車ストッパー付き台車31の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠4、5、6と、を備えるとともに、左右方向に設けられた台車保持枠5、6にフォーク差し込み部8を設けたものである。
【解決手段】この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面としての固定面2bと、を有する基部2と、この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部3と、足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、足踏式駐車ストッパー付き台車31の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠4、5、6と、を備えるとともに、左右方向に設けられた台車保持枠5、6にフォーク差し込み部8を設けたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は物品の運搬に使用する台車を搭載するパレットおよびこのパレットを使用した物品の運搬方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製造において、一か所の生産ラインで生産が完了することは少なく、部品、加工部品、半製品、製品などの各種品物(以下、物品と記す)を、適宜複数の生産ラインに運搬供給して生産するのが一般である。
【0003】
図7は足踏式駐車ストッパー付き台車を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。図において、31は足踏式駐車ストッパー付き台車、32は物品載せ面、33は車輪、34(34a、34b)は台車の進行方向後方に取り付けられる足踏式駐車ストッパーである。
足踏式駐車ストッパー34は、ペダル34aと床面に固定するストッパー部34bとから構成されており、ペダル34aを足踏で下降させ、ストッパー部34b下部のベースを床面に押し付けることにより、後方の車輪を床面から浮き上がらせ、台車を固定する。また、ペダル34aを足踏で解除することにより、ストッパー部34b下部のベースが床面から離れ、後方の車輪が床面に降りることにより、台車の移動が可能となる。
【0004】
足踏式駐車ストッパー付き台車31は、手押し台車の進行方向後方となる足元にて台車の固定が可能であり、位置決め固定が容易であることから、工場内の物品の運搬に広く使用されている。
【0005】
また、図8は足踏式駐車ストッパー付き台車に物品を納めた箱体を載せた状態を示す図である。図において、32、33、34aは図7と同様であり、その説明を省略する。また、35は台車に搭載する物品である。
【0006】
図9、図10は、従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を使用した生産ラインへの物品運搬の概略図で、図9は部品センターと生産ラインとが同じ建屋内の場合の物品運搬の例、図10は部品センターと生産ラインとが同じ建屋内にない場合の物品運搬の例である。
図9および図10により従来の物品の供給方法について説明する。
生産ラインで必要とする物品は、防塵環境である部品センターにてキッティングして、防塵環境である生産ラインへ供給するが、この際足踏式駐車ストッパー付き台車31に物品を搭載して運搬供給する。
図9に示すように部品センターと生産ラインとが同じ建屋内の場合には、部品センターにて部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車(以下、部品台車と記す)により、第一工場へ運搬する。
【0007】
しかしながら、図10に示すように、複数の生産ラインA、B、C、Dが存在し、かつ部品センターと同じ建屋内でない場合には、物品を搭載した部品台車により工場間移動することは、防塵環境である生産ラインに対応できないことになり、不可能である。このため、第二工場の部品センターにて部品a、b、c、dをキッティングした部品台車から、部品a、b、c、dを一旦パレットに載せ換え、パレットにて建屋が異なる工場間運搬を行い、生産ラインのある第一工場へ運搬した後、再度、部品a、b、c、dを足踏式駐車ストッパー付き台車に載せ換え、生産ラインA、B、C、Dへ部品を供給していた。
ただし、部品センターと生産ラインとが同じ建屋内であっても、同一フロアでない場合には、部品a、b、c、dをキッティングした部品台車から、部品a、b、c、dを一旦パレットに載せ換える作業が必要になることもあった。
【0008】
図11は台車をパレットに搭載する従来の搭載方法を説明する例である。図において、36は物品を搭載した部品台車、37はフォークリフトにて運搬するパレットである。一般に、フォークリフトにて運搬するパレット37はフォーク差込み部を有し、物品の載せ面はこのフォーク差込み部より上側に構成されるため、物品の載せ面は床面より高くなっており、スロープ38を使用して台車36をパレット37に搭載していた。
【0009】
上記のような、建屋が異なる工場への部品の供給においては、手作業による物品の載せ換え作業が多く、運搬作業に多くの時間を要するという問題点があった。また、移載作業を行う部品キッティング作業者の負担が大きいという問題点があった。
【0010】
また、従来は加工工程から台車、台車からパレットというように作業者の手作業により、加工部品を入れた箱体を一つづつ載せかえる必要があったが、全て台車による運搬で済ませるようにしたものとして、特許文献1に記載のパレット台車があった。(例えば、図1〜図4参照。)
【0011】
また、基台の下部にキャスタ車輪を備えた手押台車の搭載用パレットとして、特許文献2に記載のものがあった。
(例えば、第1図〜第4図参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2002−154543号公報
【特許文献2】特開平4−128136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1のパレット台車は、物品の載せ面とフォークリフトのフォーク差込み部を有するパレットに、車輪、および部品を載せ降ろしするスロープ手段を設けたもので、物品を載せた台車を載せたパレット台車を手動又はフォークリフトにて運搬するようにしたものである。
しかしながら、特許文献1は、台車及びその上載した各箱体は、固定側板と、たて向きに固定した可動側板により保持されて落下防止するものであって、
固定側板と、たて向きに固定した可動側板により保持される専用の台車が必要であり、足踏式駐車ストッパー付き台車を固定することはできないという問題点があった。また、複数の台車は先入れ後出しとなり、作業性がよくないという問題点もあった。
【0014】
また、特許文献2は、基台の下部にキャスタ車輪を備えた手押台車の搭載用パレットであって、手押台車をコンベアやフォークリフト等を用いて搬送することができるようにしたものである。
しかしながら、特許文献2は、台車が基部上から抜け落ちないように台車に係止するストッパーを挿入する挿入部を、台車を搭載する基部の台車受入側に立設する構成としたものであって、足踏式駐車ストッパー付き台車を固定することはできないという問題点があった。また、複数の台車は先入れ後出しとなり、作業性がよくないという問題点もあった。
【0015】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、足踏式駐車ストッパー付き台車を使用する生産ラインへの部品供給において、運搬作業時間が短く、かつ、運搬作業時の労力負担が少なくなる運搬方式を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪を載せる台車車輪載せ面と、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面と、を有する基部と、この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部と、記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、前記足踏式駐車ストッパー付き台車の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠と、を備えるとともに、前記左右方向に設けられた台車保持枠にフォーク差し込み部を設けたものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、物品を載せた足踏式駐車ストッパー付き台車をそのまま搭載でき、生産ラインへの部品供給が可能となるので、物品を載せ換える作業が不要となり、運搬作業時間が短く、かつ、運搬作業時の労力負担が少なくなる運搬方式を提供することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。
【図2】実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを使用した建屋が異なる工場にある生産ラインへの物品運搬の概略図である。
【図3】実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図4】実施の形態2に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図5】実施の形態3に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図6】実施の形態4に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図7】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を示す図である。
【図8】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車に物品を納めた箱体を載せた状態を示す図である。
【図9】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を使用した生産ラインへの物品運搬の概略図である。(部品センターと生産ラインとが同じ建屋内の場合の例)
【図10】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を使用した生産ラインへの物品運搬の概略図である。(部品センターと生産ラインとが同じ建屋内にない場合の物品運搬の例)
【図11】台車をパレットに搭載する従来の搭載方法を説明する例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットの好適な実施の形態を説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0020】
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
図において、1aは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット、2は足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを固定する床面としての固定面2bと、を有し、床面または路面と接する基部、3は足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載する足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを保持する台車脱落防止エッジである。
また、4、5、6は、足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の前方、左右方向の三方において物品載せ面32を保持するための台車保持枠である。また、7は足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載するときに、足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪33をガイドする台車案内ガイドレールである。また、8は足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の左右方向となる台車保持枠5、6に設けられ、基部2と物品載せ面32との間の空間に、フォークリフトなど搬送具の爪を差し入れる爪差し入れ口である。
【0021】
足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載する場合、パレットへの搭載時進行方向において、前方を台車保持枠4、左右方向を台車保持枠5、6によりにより凡そ位置決めした後、進行方向の後方にある足踏式駐車ストッパー34のペダル34aを足踏で下降させ、ストッパー部34b下部のベースを、基部2の固定面2bに押し付けることにより、足踏式駐車ストッパー付き台車31を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1a上に固定する。
このとき、台車脱落防止エッジ3により、足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを保持するようにしたので、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに搭載されている足踏式駐車ストッパー付き台車31を安定して運搬することができる。
また、足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aが、床面または路面との高低差が少なくなるので、足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aへの搭載作業が容易となる。
【0022】
実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載するパレットの図を示したものである。足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載するようにしたので、複数台搭載する場合にも、先入れ後出しといった手順を考慮しなくとも容易に搭載することができる。
【0023】
なお、上記では足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを固定する固定面2bとからなる基部2を、平板の例で説明したが、台車車輪載せ面2aを台車搭載時の車輪位置近傍のみとして、工字形として軽量化を図ってもよい。
【0024】
また、上記では台車保持枠4、5、6を基部2に立設される板とした例を説明したが、足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の前方、左右方向の三方において物品載せ面32を保持することができれば、棒材、パイプ材を使用して軽量化を図ってもよい。
【0025】
図2は実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを使用した建屋が異なる工場にある生産ラインへの物品運搬の概略図である。
また、図3は足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。図において、1a、2a、2b、3〜8は、図1と同様であり、その説明を省略する。また、32〜35は、図7、図8と同様であり、その説明を省略する。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
【0026】
図2、図3により、建屋が異なる工場にある生産ラインへ物品運搬する例について説明する。実施の形態1においては、第二工場の部品センターにて部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車を、そのまま足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに載せ、パレットにて建屋が異なる工場間運搬を行い、生産ラインのある第一工場へ運搬した後、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットから、部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車を降ろし、そのまま部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車により、生産ラインA、B、C、Dへ部品を供給する。
【0027】
まず、第二工場の部品センターにて、生産ラインA、B、C、Dへ供給する部品a、b、c、dをキッティングし、足踏式駐車ストッパー付き台車31に搭載する。
建屋が異なる工場間運搬に際して、
(1)部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車31を、直接手で押しながら足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの台車案内ガイドレール7に沿って、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの基部2に搭載する。このとき、足踏式駐車ストッパー付き台車31の搭載時進行方向の前方および左右方向を台車保持枠4、5、6により凡そ位置決めした後、進行方向の後方にある足踏式駐車ストッパー34のペダル34aを足踏で下降させ、ストッパー部34b下部のベースを、基部2の固定面2bに押し付けることにより、足踏式駐車ストッパー付き台車31を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1a上に固定する。
このとき、台車脱落防止エッジ3により足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを保持するようにしたので、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの運搬時において、足踏式駐車ストッパー付き台車31を確実に固定することができる。
(2)足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載した後、フォークリフトなど搬送具の爪を爪差し入れ口8に差し入れ、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aを、建屋が異なる第一工場へ、工場間運搬する。
このとき、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの爪差し入れ口8は、基部2と物品載せ面32との間の空間に、フォークリフトなど搬送具の爪を差し入れるようにしているので、足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載した足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの重心を低くすることができ、安定した工場間運搬ができる。
【0028】
(3)生産ラインのある第一工場へ運搬された足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1から、部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車31を降ろし、生産ラインA、B、C、Dへ部品を供給する。
このとき、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成とし、進入方向の後方を足踏式駐車ストッパー34を利用して固定するようにしたので、足踏式駐車ストッパー34の解除が外側から容易にでき、先入れ後出しに制限されることがなくなるので、部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車31を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aから降ろす作業が容易にできる。
【0029】
実施の形態2.
図4は実施の形態2に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。図において、1bは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットである。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
実施の形態1における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成としたが、
実施の形態2における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1bは、6台の足踏式駐車ストッパー付き台車を3列に対面する方向に搭載する構成としたものである。
【0030】
実施の形態3.
図5は実施の形態3に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。図において、1cは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットである。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
実施の形態1における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成としたが、
実施の形態3における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1cは、2台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に搭載する構成としたものである。
図では、同方向に搭載する例を示したが、搭載する方向を変えてもよい。
【0031】
実施の形態4.
図6は実施の形態4に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。図において、1dは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットである。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
実施の形態1における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成としたが、
実施の形態4における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1dは、2台の足踏式駐車ストッパー付き台車を1列に搭載する構成としたものである。
図では、同方向に搭載する例を示したが、搭載する方向を変えてもよい。
【0032】
また、上記では足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを固定する固定面2bとからなる基部2を、平板の例で説明したが、台車車輪載せ面2aを台車搭載時の車輪位置近傍のみとして、工字形として軽量化を図ってもよい。
【0033】
また、上記では台車保持枠4、5、6を基部2に立設される板とした例を説明したが、足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の前方、左右方向の三方において物品載せ面32を保持することができれば、棒材、パイプ材を使用してもよい。この場合には、爪差し入れ口8を構成する水平の棒材、パイプ材を使用する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように、本発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、建屋が異なる工場にある生産ラインへ物品を運搬する場合に有用である。
【符号の説明】
【0035】
1a、1b、1c、1d 足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット、2 基部、
2a 台車車輪載せ面、2b 固定面、3 台車脱落防止エッジ、4、5、6 台車保持枠、7 台車案内ガイドレール、8 爪差し入れ口、31 足踏式駐車ストッパー付き台車、32 物品載せ面、33 車輪、34 足踏式駐車ストッパー、34a ペダル、
34b 足踏式駐車ストッパー部、35 台車に搭載する物品、36 物品を搭載した部品台車、37 フォークリフトにて運搬するパレット、38 スロープ。
【技術分野】
【0001】
この発明は物品の運搬に使用する台車を搭載するパレットおよびこのパレットを使用した物品の運搬方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製造において、一か所の生産ラインで生産が完了することは少なく、部品、加工部品、半製品、製品などの各種品物(以下、物品と記す)を、適宜複数の生産ラインに運搬供給して生産するのが一般である。
【0003】
図7は足踏式駐車ストッパー付き台車を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。図において、31は足踏式駐車ストッパー付き台車、32は物品載せ面、33は車輪、34(34a、34b)は台車の進行方向後方に取り付けられる足踏式駐車ストッパーである。
足踏式駐車ストッパー34は、ペダル34aと床面に固定するストッパー部34bとから構成されており、ペダル34aを足踏で下降させ、ストッパー部34b下部のベースを床面に押し付けることにより、後方の車輪を床面から浮き上がらせ、台車を固定する。また、ペダル34aを足踏で解除することにより、ストッパー部34b下部のベースが床面から離れ、後方の車輪が床面に降りることにより、台車の移動が可能となる。
【0004】
足踏式駐車ストッパー付き台車31は、手押し台車の進行方向後方となる足元にて台車の固定が可能であり、位置決め固定が容易であることから、工場内の物品の運搬に広く使用されている。
【0005】
また、図8は足踏式駐車ストッパー付き台車に物品を納めた箱体を載せた状態を示す図である。図において、32、33、34aは図7と同様であり、その説明を省略する。また、35は台車に搭載する物品である。
【0006】
図9、図10は、従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を使用した生産ラインへの物品運搬の概略図で、図9は部品センターと生産ラインとが同じ建屋内の場合の物品運搬の例、図10は部品センターと生産ラインとが同じ建屋内にない場合の物品運搬の例である。
図9および図10により従来の物品の供給方法について説明する。
生産ラインで必要とする物品は、防塵環境である部品センターにてキッティングして、防塵環境である生産ラインへ供給するが、この際足踏式駐車ストッパー付き台車31に物品を搭載して運搬供給する。
図9に示すように部品センターと生産ラインとが同じ建屋内の場合には、部品センターにて部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車(以下、部品台車と記す)により、第一工場へ運搬する。
【0007】
しかしながら、図10に示すように、複数の生産ラインA、B、C、Dが存在し、かつ部品センターと同じ建屋内でない場合には、物品を搭載した部品台車により工場間移動することは、防塵環境である生産ラインに対応できないことになり、不可能である。このため、第二工場の部品センターにて部品a、b、c、dをキッティングした部品台車から、部品a、b、c、dを一旦パレットに載せ換え、パレットにて建屋が異なる工場間運搬を行い、生産ラインのある第一工場へ運搬した後、再度、部品a、b、c、dを足踏式駐車ストッパー付き台車に載せ換え、生産ラインA、B、C、Dへ部品を供給していた。
ただし、部品センターと生産ラインとが同じ建屋内であっても、同一フロアでない場合には、部品a、b、c、dをキッティングした部品台車から、部品a、b、c、dを一旦パレットに載せ換える作業が必要になることもあった。
【0008】
図11は台車をパレットに搭載する従来の搭載方法を説明する例である。図において、36は物品を搭載した部品台車、37はフォークリフトにて運搬するパレットである。一般に、フォークリフトにて運搬するパレット37はフォーク差込み部を有し、物品の載せ面はこのフォーク差込み部より上側に構成されるため、物品の載せ面は床面より高くなっており、スロープ38を使用して台車36をパレット37に搭載していた。
【0009】
上記のような、建屋が異なる工場への部品の供給においては、手作業による物品の載せ換え作業が多く、運搬作業に多くの時間を要するという問題点があった。また、移載作業を行う部品キッティング作業者の負担が大きいという問題点があった。
【0010】
また、従来は加工工程から台車、台車からパレットというように作業者の手作業により、加工部品を入れた箱体を一つづつ載せかえる必要があったが、全て台車による運搬で済ませるようにしたものとして、特許文献1に記載のパレット台車があった。(例えば、図1〜図4参照。)
【0011】
また、基台の下部にキャスタ車輪を備えた手押台車の搭載用パレットとして、特許文献2に記載のものがあった。
(例えば、第1図〜第4図参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2002−154543号公報
【特許文献2】特開平4−128136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1のパレット台車は、物品の載せ面とフォークリフトのフォーク差込み部を有するパレットに、車輪、および部品を載せ降ろしするスロープ手段を設けたもので、物品を載せた台車を載せたパレット台車を手動又はフォークリフトにて運搬するようにしたものである。
しかしながら、特許文献1は、台車及びその上載した各箱体は、固定側板と、たて向きに固定した可動側板により保持されて落下防止するものであって、
固定側板と、たて向きに固定した可動側板により保持される専用の台車が必要であり、足踏式駐車ストッパー付き台車を固定することはできないという問題点があった。また、複数の台車は先入れ後出しとなり、作業性がよくないという問題点もあった。
【0014】
また、特許文献2は、基台の下部にキャスタ車輪を備えた手押台車の搭載用パレットであって、手押台車をコンベアやフォークリフト等を用いて搬送することができるようにしたものである。
しかしながら、特許文献2は、台車が基部上から抜け落ちないように台車に係止するストッパーを挿入する挿入部を、台車を搭載する基部の台車受入側に立設する構成としたものであって、足踏式駐車ストッパー付き台車を固定することはできないという問題点があった。また、複数の台車は先入れ後出しとなり、作業性がよくないという問題点もあった。
【0015】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、足踏式駐車ストッパー付き台車を使用する生産ラインへの部品供給において、運搬作業時間が短く、かつ、運搬作業時の労力負担が少なくなる運搬方式を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪を載せる台車車輪載せ面と、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面と、を有する基部と、この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部と、記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、前記足踏式駐車ストッパー付き台車の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠と、を備えるとともに、前記左右方向に設けられた台車保持枠にフォーク差し込み部を設けたものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、物品を載せた足踏式駐車ストッパー付き台車をそのまま搭載でき、生産ラインへの部品供給が可能となるので、物品を載せ換える作業が不要となり、運搬作業時間が短く、かつ、運搬作業時の労力負担が少なくなる運搬方式を提供することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。
【図2】実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを使用した建屋が異なる工場にある生産ラインへの物品運搬の概略図である。
【図3】実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図4】実施の形態2に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図5】実施の形態3に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図6】実施の形態4に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。
【図7】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を示す図である。
【図8】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車に物品を納めた箱体を載せた状態を示す図である。
【図9】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を使用した生産ラインへの物品運搬の概略図である。(部品センターと生産ラインとが同じ建屋内の場合の例)
【図10】従来の足踏式駐車ストッパー付き台車を使用した生産ラインへの物品運搬の概略図である。(部品センターと生産ラインとが同じ建屋内にない場合の物品運搬の例)
【図11】台車をパレットに搭載する従来の搭載方法を説明する例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、この発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットの好適な実施の形態を説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0020】
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
図において、1aは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット、2は足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを固定する床面としての固定面2bと、を有し、床面または路面と接する基部、3は足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載する足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを保持する台車脱落防止エッジである。
また、4、5、6は、足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の前方、左右方向の三方において物品載せ面32を保持するための台車保持枠である。また、7は足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載するときに、足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪33をガイドする台車案内ガイドレールである。また、8は足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の左右方向となる台車保持枠5、6に設けられ、基部2と物品載せ面32との間の空間に、フォークリフトなど搬送具の爪を差し入れる爪差し入れ口である。
【0021】
足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載する場合、パレットへの搭載時進行方向において、前方を台車保持枠4、左右方向を台車保持枠5、6によりにより凡そ位置決めした後、進行方向の後方にある足踏式駐車ストッパー34のペダル34aを足踏で下降させ、ストッパー部34b下部のベースを、基部2の固定面2bに押し付けることにより、足踏式駐車ストッパー付き台車31を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1a上に固定する。
このとき、台車脱落防止エッジ3により、足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを保持するようにしたので、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに搭載されている足踏式駐車ストッパー付き台車31を安定して運搬することができる。
また、足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aが、床面または路面との高低差が少なくなるので、足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aへの搭載作業が容易となる。
【0022】
実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載するパレットの図を示したものである。足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載するようにしたので、複数台搭載する場合にも、先入れ後出しといった手順を考慮しなくとも容易に搭載することができる。
【0023】
なお、上記では足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを固定する固定面2bとからなる基部2を、平板の例で説明したが、台車車輪載せ面2aを台車搭載時の車輪位置近傍のみとして、工字形として軽量化を図ってもよい。
【0024】
また、上記では台車保持枠4、5、6を基部2に立設される板とした例を説明したが、足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の前方、左右方向の三方において物品載せ面32を保持することができれば、棒材、パイプ材を使用して軽量化を図ってもよい。
【0025】
図2は実施の形態1に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを使用した建屋が異なる工場にある生産ラインへの物品運搬の概略図である。
また、図3は足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する状態を示す図である。図において、1a、2a、2b、3〜8は、図1と同様であり、その説明を省略する。また、32〜35は、図7、図8と同様であり、その説明を省略する。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
【0026】
図2、図3により、建屋が異なる工場にある生産ラインへ物品運搬する例について説明する。実施の形態1においては、第二工場の部品センターにて部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車を、そのまま足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに載せ、パレットにて建屋が異なる工場間運搬を行い、生産ラインのある第一工場へ運搬した後、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットから、部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車を降ろし、そのまま部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車により、生産ラインA、B、C、Dへ部品を供給する。
【0027】
まず、第二工場の部品センターにて、生産ラインA、B、C、Dへ供給する部品a、b、c、dをキッティングし、足踏式駐車ストッパー付き台車31に搭載する。
建屋が異なる工場間運搬に際して、
(1)部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車31を、直接手で押しながら足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの台車案内ガイドレール7に沿って、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの基部2に搭載する。このとき、足踏式駐車ストッパー付き台車31の搭載時進行方向の前方および左右方向を台車保持枠4、5、6により凡そ位置決めした後、進行方向の後方にある足踏式駐車ストッパー34のペダル34aを足踏で下降させ、ストッパー部34b下部のベースを、基部2の固定面2bに押し付けることにより、足踏式駐車ストッパー付き台車31を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1a上に固定する。
このとき、台車脱落防止エッジ3により足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを保持するようにしたので、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの運搬時において、足踏式駐車ストッパー付き台車31を確実に固定することができる。
(2)足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aに足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載した後、フォークリフトなど搬送具の爪を爪差し入れ口8に差し入れ、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aを、建屋が異なる第一工場へ、工場間運搬する。
このとき、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの爪差し入れ口8は、基部2と物品載せ面32との間の空間に、フォークリフトなど搬送具の爪を差し入れるようにしているので、足踏式駐車ストッパー付き台車31を搭載した足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aの重心を低くすることができ、安定した工場間運搬ができる。
【0028】
(3)生産ラインのある第一工場へ運搬された足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1から、部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車31を降ろし、生産ラインA、B、C、Dへ部品を供給する。
このとき、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成とし、進入方向の後方を足踏式駐車ストッパー34を利用して固定するようにしたので、足踏式駐車ストッパー34の解除が外側から容易にでき、先入れ後出しに制限されることがなくなるので、部品a、b、c、dをキッティングした足踏式駐車ストッパー付き台車31を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aから降ろす作業が容易にできる。
【0029】
実施の形態2.
図4は実施の形態2に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。図において、1bは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットである。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
実施の形態1における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成としたが、
実施の形態2における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1bは、6台の足踏式駐車ストッパー付き台車を3列に対面する方向に搭載する構成としたものである。
【0030】
実施の形態3.
図5は実施の形態3に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。図において、1cは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットである。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
実施の形態1における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成としたが、
実施の形態3における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1cは、2台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に搭載する構成としたものである。
図では、同方向に搭載する例を示したが、搭載する方向を変えてもよい。
【0031】
実施の形態4.
図6は実施の形態4に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを示す図である。図において、1dは足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットである。また、図中、矢印は部品台車を足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載するときの進行方向である。
実施の形態1における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1aは、4台の足踏式駐車ストッパー付き台車を2列に対面する方向に搭載する構成としたが、
実施の形態4における、足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット1dは、2台の足踏式駐車ストッパー付き台車を1列に搭載する構成としたものである。
図では、同方向に搭載する例を示したが、搭載する方向を変えてもよい。
【0032】
また、上記では足踏式駐車ストッパー付き台車31の車輪33を載せる台車車輪載せ面2aと、この足踏式駐車ストッパー付き台車31の足踏式駐車ストッパー部34b下部のベースを固定する固定面2bとからなる基部2を、平板の例で説明したが、台車車輪載せ面2aを台車搭載時の車輪位置近傍のみとして、工字形として軽量化を図ってもよい。
【0033】
また、上記では台車保持枠4、5、6を基部2に立設される板とした例を説明したが、足踏式駐車ストッパー付き台車31の進行方向の前方、左右方向の三方において物品載せ面32を保持することができれば、棒材、パイプ材を使用してもよい。この場合には、爪差し入れ口8を構成する水平の棒材、パイプ材を使用する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように、本発明に係る足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットは、建屋が異なる工場にある生産ラインへ物品を運搬する場合に有用である。
【符号の説明】
【0035】
1a、1b、1c、1d 足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット、2 基部、
2a 台車車輪載せ面、2b 固定面、3 台車脱落防止エッジ、4、5、6 台車保持枠、7 台車案内ガイドレール、8 爪差し入れ口、31 足踏式駐車ストッパー付き台車、32 物品載せ面、33 車輪、34 足踏式駐車ストッパー、34a ペダル、
34b 足踏式駐車ストッパー部、35 台車に搭載する物品、36 物品を搭載した部品台車、37 フォークリフトにて運搬するパレット、38 スロープ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪を載せる台車車輪載せ面と、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面としての固定面と、を有する基部と、
この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部と、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、前記足踏式駐車ストッパー付き台車の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠と、を備えるとともに、
前記左右方向に設けられた台車保持枠にフォーク差し込み部を設けたことを特徴とする足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項2】
前記台車保持枠に設けられるフォーク差し込み部は、前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載される前記足踏式駐車ストッパー付き台車の前記物品載せ面より下部であって前後車輪間の空間となることを特徴とする請求項1記載の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項3】
前記基部に、足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪をガイドする台車案内ガイドレールを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項4】
複数台の足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する場合には、対面する方向に搭載するような構成としたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項5】
足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪を載せる台車車輪載せ面と、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面としての固定面と、を有する基部と、
この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部と、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、前記足踏式駐車ストッパー付き台車の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠と、を備え、
前記左右方向に設けられた台車保持枠にフォーク差し込み部を設けた足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを使用した物品の運搬方法であって、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を、前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに、前方、左右方向を前記台車保持枠により凡そ位置決めした後、進行方向の後方にある前記足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーのペダルを足踏で下降させ、ストッパー部下部のベースを、前記基部の床面に押し付けることにより、前記足踏式駐車ストッパー付き台車を前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット上に固定する段階と、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載した前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットの前記フォーク差し込み部を使用して、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを運搬することを特徴とする物品の運搬方法。
【請求項1】
足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪を載せる台車車輪載せ面と、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面としての固定面と、を有する基部と、
この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部と、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、前記足踏式駐車ストッパー付き台車の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠と、を備えるとともに、
前記左右方向に設けられた台車保持枠にフォーク差し込み部を設けたことを特徴とする足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項2】
前記台車保持枠に設けられるフォーク差し込み部は、前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに搭載される前記足踏式駐車ストッパー付き台車の前記物品載せ面より下部であって前後車輪間の空間となることを特徴とする請求項1記載の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項3】
前記基部に、足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪をガイドする台車案内ガイドレールを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項4】
複数台の足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する場合には、対面する方向に搭載するような構成としたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット。
【請求項5】
足踏式駐車ストッパー付き台車の車輪を載せる台車車輪載せ面と、この足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーを固定する床面としての固定面と、を有する基部と、
この基部に設けられ、前記足踏式駐車ストッパーを保持する台車脱落防止エッジ部と、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載する進行方向における前方、左右方向の三方に設けられ、前記足踏式駐車ストッパー付き台車の物品載せ面の前方、左右方向の三方を保持するための台車保持枠と、を備え、
前記左右方向に設けられた台車保持枠にフォーク差し込み部を設けた足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを使用した物品の運搬方法であって、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を、前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットに、前方、左右方向を前記台車保持枠により凡そ位置決めした後、進行方向の後方にある前記足踏式駐車ストッパー付き台車の足踏式駐車ストッパーのペダルを足踏で下降させ、ストッパー部下部のベースを、前記基部の床面に押し付けることにより、前記足踏式駐車ストッパー付き台車を前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレット上に固定する段階と、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車を搭載した前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットの前記フォーク差し込み部を使用して、
前記足踏式駐車ストッパー付き台車搭載用パレットを運搬することを特徴とする物品の運搬方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−197085(P2012−197085A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60749(P2011−60749)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]