説明

足運動装置

足(12)を運動させるための装置(10)は、強化されるべき足が上方に位置決めされる底部(16)、及びアッパー(18)を備える。複数の弾性部材(20)は、アッパーに対して固定され、足を伸展位と引込み位との間において動かす際に、弾性部材は伸展位と引込み位との間における足の運動に対抗する抵抗力を足に与える。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足を運動させることに係り、また排他的ではないがより特には足底筋膜に関連付けられる足の筋肉を強化するよう使用される装置に係る。
【背景技術】
【0002】
足の痛みに苦しむ人は多く、当然のことながら、長時間にわたって足に体重をかける人々、又はスポーツをする人々のように足に大きな負荷を反復的に加える人々は特に影響を受ける。大半の場合において足の痛みは一時的なもの又は不自由なものであるが、より深刻な場合にはその痛みは身体を衰弱させるものとなり得る。
【0003】
足の痛みは、例えば足底筋膜の過度の伸張又は反復される過負荷からもたらされ得る足底筋膜炎として既知である状態によって引き起される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
足の痛みからの解放又はその治療は、複数の方途において達成され得る。例えば薬は、痛みの症状を軽減するよう、また回復するための時間を与えるよう使用され得る。しかしながら、回復には長期間の無活動が必要となり得る。物理療法は、リハビリテーションを支援するよう、また足を強化するよう使用され得る。例えば特定の運動は、足底筋膜に関連付けられる筋肉を強化する試みにおいて導入され得、該筋肉を更なる損傷から保護する支援をする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、足及び関連付けられる構造を強化するための足運動装置が与えられる。当該装置は、強化されるべき足を上方において受けるための実質的に不撓性である底部(基部、base)と、弾性部材とを有する。該弾性部材は、足指が底部の前方部分に向かって方向付けられる伸展位(extended position)と足指が足の踵に向かって引かれる引込み位(retracted position)との間において足が動かされる際に、足に抵抗力(resistive force)を加えるよう適合される。
【0006】
本発明の実施例によれば、弾性部材は、背屈位(dorsiflexed position)等である伸展位から足底屈位(plantarflexed position)等である引込み位まで動かされる際に、足に抵抗力を与えるため、足、及び特には足の足底筋膜に関連付けられる筋肉は強化され得る。抵抗力は、足を弓状にすることに対抗する(oppose arching of the foot)よう作用し得、強化されるべき足の領域は特に動かされると同時に抵抗力を克服する。したがって当該装置は、強化されるべき足底筋膜に関連付けられる筋肉等である足の特定の範囲を対象とするよう配置される。長期にわたる反復運動は、漸進的な強化を支援し、足底弓の扁平(平坦)化及び足底筋膜に対する負傷を防ぐ支援をし得る。
【0007】
更に、実質的に不撓性である底部を与えることは、底部を曲げさせることなく足を底部に対して動作させ、したがって抵抗力は、底部を曲げるのではなく、強化されるべき足の領域に向かって確実に方向付けられる。
【0008】
底部は傾斜した前方部分を有し得、また特定の実施例においては、該底部は上方向に方向付けられる前方部分を有し得、該前方部分に対して足が動作し得る。例えば、傾斜した前方部分を与えることは、足の前方部分を人為的に持ち上げる支援をし得、また、運動を強化されるべき足の領域に向かって方向付ける支援を更にするよう、足指が動作し得る表面を与え得る。傾斜した前方部分に対して足を動作させることによって足を反復的に運動させることは、足の漸進的な強化を支援し、例えば足底筋膜に関連付けられる筋肉を強化するよう作用する。ユーザが別な方途では足底弓を自主的に持ち上げることができないことがあり得る場合、傾斜された前方部分を与えることは、伸展位と引込み位との間における運動を行なうユーザを支援するよう足底弓の初期持ち上げを容易にする。
【0009】
弾性部材は、なんらかの適切な形状であり得る。例えば弾性部材は、ゴムバンド、コード等を有し得る。代替的又は追加的には、弾性部材はスプリングを有し得る。弾性部材は、伸展位と引込み位との間における足の運動に応じて伸張及び伸縮するよう適合され得、反復運動は、足底筋膜に関連付けられる筋肉等である足の漸進的強化を促進する。
【0010】
特定の実施例において、複数の弾性部材が与えられ得、各弾性部材は、選択された抵抗力を足において与えるよう必要に応じて同一又は異なる抵抗を有し得る。
【0011】
弾性部材は、必要に応じて足を強化するために選択される抵抗力が修正され得るよう取り外されるか並びに/あるいは置き換えられるように適合され得る。
【0012】
底部は、適切な形状を有し得る。例えば、底部は足指が互いに押し合うようになることを防ぐ支援をするよう形成され得、また必要に応じていずれかの足における装置の使用を容易にし得る。特定の実施例において底部は、実質的に四角形の前方部分を有し得る。
【0013】
底部は適切な材料から構成され得る。特定の実施例において底部は、剛性な高分子材料から作られ得るが、必要に応じて木やセラミック等である他の適切な材料が使用されてもよい。例えば外側表面は、滑らない表面を有し得るか、あるいは、高摩擦材料に対する取付け(mounting)を有し得るか又は与え得る。あるいは底部の外側表面は、底部の運動に抵抗するようリッジ、溝、又は他の表面加工を有し得る。有益には、当該装置の対抗する滑り又は運動(opposing slippage or movement)は、底部における足の効果的な運動を促進する支援をし得るが、当該装置が静止状態のユーザと共に自由に動き得ることをは認識される。
【0014】
底部の内側表面は、伸展位と引込み位との間における底部での足の運動を容易にするよう低摩擦表面を定義付け得るか、あるいはかかる低摩擦表面に対する取付けを与え得る。
【0015】
当該装置は、底部における位置に対して適合される第1のインサート(挿入体、insert)を更に有し得、該インサートは、例えば実質的に平坦な要素を有し得る。例えばインサートは、伸展位と引込み位との間における足の運動を促進するよう低摩擦材料を有し得、特定の実施例においては、第1のインサートはポリエチレン材料等を有し得る。
【0016】
当該装置は、底部における位置に対して適合される少なくとも1つのウェッジインサート(wedge insert)を更に有し得る。該ウェッジインサートは、底部の前方部分における位置に対して適合され得、例えば底部と第1のインサートとの間における位置に対して適合され得る。特定の実施例において当該装置は、複数の異なるウェッジインサートを有し得、傾斜の角度が所望される運動の度合い及び/又はユーザの骨格に依存して選択されるようにする。
【0017】
当該装置は、底部に対して結合されるアッパー(甲革)を有し得、底部及びアッパーは併せて、足が挿入され得る靴を画定し得る。アッパーは、なんらかの適切な材料から構成され得る。例えばアッパーは、実質的に不撓性である材料から作られ得、特定の実施例においては剛性なキャンバス材料等から構成され得る。比較的不撓性であるアッパーを与えることは、アッパーが伸張する度合いを未然に防ぐかあるいは制限し得、それによって強化運動の効率性を高める。
【0018】
弾性部材は、アッパー及び底部のうち少なくとも一方に対して結合され得る。例えば、弾性部材は固定具(アンカ、anchors)によって固定され得、該固定具は、クリート(cleats)、アイレット、又は他の適切な固定具を有し得る。他の実施例において、弾性部材はアッパー及び底部のうち少なくとも一方に対して結ばれ得る。
【0019】
当該装置は、そこに足を受容するようソック部(靴下、sock)、バッグ部(袋、bag)等を有し得る。ソック部は、なんらかの適切な材料から構成され得る。特定の実施例において、ソック部はポリエチレン等である低摩擦材料から作られ得る。低摩擦のソック部を与えることは、足を運動させる支援をするよう底部に対する足の容易な運動を促進する。
【0020】
当該装置はタン(舌革)を有し得、特定の実施例において該タンは、底部の前方部分に対してピボット可能に固定され得る。前方部分に対してピボット可能に結合されるタンを与えることは、有益には底部に対するアクセスを容易にし得る。タンは、弾性部材と足との間における位置に適合され得、またタンは、足を保護するようパッドを与える支援をし得る。タンはまた、足の周囲における包囲を形成する支援をし得、底部における足の位置において支援し得る。
【0021】
第1のインサート及びウェッジインサートのうち少なくとも一方、又は複数のインサートは、引込み位又は足底屈位と伸展位又は背屈位との間における足の動きによってもたらされる負荷を受けて圧縮し且つ負荷が低減又は除去されるときに前の形状に戻る材料を有して作られ得る。インサートは、例えば粘弾性ポリウレタンフォーム等である形状記憶フォーム(発泡)材料を有し得るが、他の適切な材料が使用されてもよい。
【0022】
当該装置は、装置の足の中央領域における位置に適合される、ゲルパッド又は他の適切な要素等である弾性要素を更に有し得る。使用にあたり、第1のインサート、ウェッジインサート、及び/又は弾性要素は、圧縮され得、続いて足が引込み位と伸展位との間において動かされる際に拡張され得る。このことは、足の柔軟性を高める支援をし、特定の実施例においては下肢からの静脈還流を増大させる。
【0023】
本発明の第2の態様によれば、足の足底筋膜とともに筋肉を強化するための方法が与えられる。当該方法は、実質的に不撓性である底部を与え、強化されるべき足を該底部において位置決めする段階と、足指が底部の前方部分に向かって方向付けられる伸展位から足指が足の踵に向かって引かれる引込み位まで足が動かされるときに足に抵抗力を加える段階と、を有する。
【0024】
当該方法は、伸展位と引込み位との間において足を反復的に動かす段階を有し得る。使用にあたって、伸展位と引込み位との間における足の反復運動は、足底弓の強化を促進し、足底筋膜炎の防止及び/又は治療において支援し得る。
【0025】
当該方法は、足を弓状にすることに対抗するよう抵抗力を選択する段階を更に有する。故に抵抗力は、抵抗力を克服するときに強化されるべき足の領域が特に動作されるよう、選択され得る。
【0026】
当該方法は、底部に対して足指を傾斜させる段階を更に有し得る。使用の際、足は、伸展位から引込み位まで動くときに傾斜に対して動作する。
【0027】
本発明のなんらかの態様にしたがって上述された特徴は、本発明の他の態様において、該特徴のみ又は他の定義付けられた特徴との組み合わせにおいて利用されてもよい、ことが理解されるべきである。
【0028】
本発明のこれらの態様及び他の態様はこれより、添付の図面を参照してほんの一例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例にしたがった足運動装置の概略的側面図である。
【図2】図1中の足運動装置の概略的上面図である。
【図3a】伸展位における足とともに図示される図1及び図2中の足運動装置の概略的ゴースト側面図である。
【図3b】引込み位における足とともに図示される図へ1及び図2中の足運動装置の概略的ゴースト側面図である。
【図4】図1乃至3中の足運動装置の第1のインサートの上面図である。
【図5a】図1乃至4中の足運動装置のウェッジインサートの上面図である。
【図5b】図1乃至5a中の足運動装置のウェッジインサートの側面図である。
【図6】図5b中の足運動装置のソック部の側面図である。
【図7a】本発明の他の実施例にしたがった足運動装置の側面図である。
【図7b】図7a中の装置の前方部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
最初に図1及び2を参照すると、本発明の一実施例にしたがった足運動装置10が図示されている。使用の際、装置10は、特には扁平化を克服又は防止するよう、足(図3a及び3b中の参照符号12)及び特には足底筋膜14において実行される強化運動を促進するよう使用される。長期間にわたる足12の反復運動は、漸進的な強化を促進させ、例えば、ともすれば合併症を引き起し得るように足12及び接続される要素を過度に伸張させることなく、足底筋膜14を縮ませるよう作用する。
【0031】
装置10は、運動される足12が上方に置かれる底部16、底部16上に位置決めされるときに足12を取り囲み剛性なキャンバス地のアッパー18を備える。ゴムバンド20の形状における複数の弾性部材20は、アッパー18に対して固定され、図2に最も明確に示される通り、ゴムバンド20の各々はアッパー18において形成されるクリート22の周囲において固定される。
【0032】
底部16は、実質的に剛性且つ不撓性である材料から製造され、上方向に傾斜された前方部分24を備える。故に、足12が底部16において位置決めされるとき、ユーザの足指26(図3a及び3b)は、上方向に傾斜された前方部分24において与えられ、足指26は静止状態にあるときに上方向に曲げられる。傾斜部分24は、足12が伸展位(図3aに示される通り)から引込み位(図3bに示される通り)まで動いているときに動作される表面を与える支援をし、自分の足12の足を弓状にすることができないユーザに対して、傾斜部分24は足指の最初の人為的な持上げを与える。
【0033】
図2に最も明確に示される通り、装置10の前方部分24は、平らで広くかつ実質的に四角形である。このことは、使用時にユーザの足指26が互いに押し合うこと又はぶつかることを防ぐ支援をし、左の足又は右の足12のいずれかにおける装置10の使用を可能にする。
【0034】
図示される実施例において、タン28が与えられる。タン28は、装置10の前方に対して縫い付けられており、底部16に対してピボット可能である。図1に示される位置において、タン28は、ゴムバンド20と足12の上方表面との間において位置付けられ、足12とゴムバンド20との間においてパッド(padding)を与える。
【0035】
図3a及び図3bを参照すると装置10のゴースト側面図(ghosted side views)が示されており、図4,5a及び5bを参照すると、装置10が使用時にカスタマイズ及び適合され得るよう複数のインサートが与えられている。
【0036】
図4は、装置10の第1のインサートを形成するインソール(中敷き)30の上面図を示す。図3a及び3bに示される通り、インソール30は底部16と足12との間において与えられる。インソール30は、ポリエチレン等である可撓性で耐摩耗性である低摩擦材料から構成され、底部16に対する足12の自由運動を促進する支援をする。
【0037】
図5a及び5bは夫々、装置10の第2のインサートを与えるウェッジ32の上面図及び側面図である。図3a及び3bに示される通り、ウェッジ32は、底部12上及びインソール30の下方において与えられ、それによって前方部分24の傾斜の角度を増大させる。ウェッジ32の傾斜の角度は、ユーザの所望及び所望される強化の度合いに依存して選択され得る、ことが理解される。例えば、自分の脚12を容易に弓状にすることができない扁平足を有する人々の場合、ウェッジ32は反作用するより大きな勾配を与える。
【0038】
図6を参照すると、動作を容易にするよう、ポリエチレンのソック部34は強化されるべき足12に着用され得る。該ソック部34は、足12と装置10との間における運動を促進するよう足12と装置10との間において摩擦が低減された表面を与える。
【0039】
使用時に、足12はまず、装置10内において第1の伸展された足の位置に位置付けられ(図3aに示される通り)、足指26は傾斜された前方部分24に向かって方向付けられてその上方で静止する。続いてユーザは、足指26を踵36に向かって(即ち図3aにおいて矢印Aで示される方向において)引くことによって第2の引き込まれた足の位置をとる。このことは、足12の上部(上方部分)を、ゴムバンド20によって与えられる抵抗力に反して上方向に(図3a中矢印Bで示される方向において)弓状にする。ゴムバンド20は、伸縮性があるため、足12が伸展位から引込み位まで動かされるときに伸張し、足12が引込み位から伸展位まで動かされるときに伸縮する。したがって、装置10は、足12によって可能にされる運動の度合いに対する制御を与えるよう配置され、実行される運動が確実に足12の足底筋膜領域14を運動させる支援をする。長期間にわたる装置10の使用により、足12の筋肉はより強くなり、足底筋膜を保護する。
【0040】
本願に記載される実施例は単に典型的なものであり、多種の修正は本発明の範囲から逸脱することなくなされ得る、ことが理解されるべきである。
【0041】
例えば、アッパー、インソール、ウェッジ、及び場合によっては底部の内側表面において使用される材料は、摩擦を低減するよう選択されるべきである。
【0042】
更には、1つのウェッジが図示されているが、複数のウェッジが必要に応じて与えられ得る、ことが認識される。故に、異なる傾斜を有する複数の異なるウェッジの代わりに、複数の類似するウェッジは、所望される傾斜を併せて与えるよう与えられ得る。
【0043】
図示される実施例において、ウェッジはインソールと底部との間において与えられるが、ウェッジは、インソール上方、あるいは足と底部との間においてインソールが与えられない所のようにいずれかの適切な場所に与えられ得る、ことが理解される。
【0044】
本発明の他の実施例にしたがった装置は図7a及び7bに示され、図中、同様の構成要素は100ずつ足された同様の参照符号によって示される。まず図7bを参照すると、装置110は、実質的に不撓性である底部116とインサート又はインソール130を備える。インソール130の前方部分は、ゴムバンド又はコード等である固定装置38によって底部116の前方部分に対して結合され、固定装置38は、インソール130を底部116に対して固定する一方、インソール130を装置110に出入りするよう動かし得る。図示される実施例において、インソール130は底部に対して解放可能に固定され、インソールは交換又は修理のために取り外され得る。
【0045】
ウェッジインサート132は、底部116の前方部分又は後方部分における位置に与えられ、ウェッジ132は底部116とインソール130との間において位置決めされる。1つのウェッジ132が図7bにおいて示されるが、複数の異なるウェッジ132が傾斜の変動を与えるよう個別に又は組み合わせて与えられ得る、ことが理解される。
【0046】
使用時に、インソール130は、ウェッジインサート132の調節、取外し、又は交換を容易にするために底部116に対するアクセスを可能にするよう容易に取り去られ得、その後装置の使用中にインサート132の上方における位置へと動かされ得るため、非常に容易な足の傾斜の調整を可能とする。
【0047】
図示される実施例において、底部116の前方部分又は後方部分は、タンに加えてあるいはタンの代替として足の前方部分の周囲に包囲(エンクロージャ)を与える非可撓性である収容部材を形成する。
【0048】
他の実施例において、足がそれに対して動作する底部は使用の合間に調節可能である。例えば、底部の前方部分又は後方部分は別個の構成要素として形成され得、該別個の構成要素は、前方区分が調整されてから適所に固定されるようにする1つ又は複数のヒンジ等である結合具を介して底部の残りの部分に対して結合される。
【0049】
使用時に、本発明の特定の実施例にしたがいかつ特には足底筋膜及び関連付けられる筋肉である足の構造を強化するよう使用される装置はまた、足の柔軟性を増大させ並びに/あるいは下肢からの静脈還流を増大させるよう使用され得る。足の運動を通して静脈還流を増大させる効果は、静脈ポンプ(venous pump)又は足底ポンプ(plantar pump)として一般的に知られている。これは例えば、負荷を受けて圧縮し且つ引込み位と伸展位との間における足の運動によってもたらされる負荷が低減又は除去されるときに前の形状に戻る材料を有して構成されるウェッジインサートを与えることによって、本発明の実施例を有して達成され得る。追加的又は代替的に、ゲルパッド等である弾性要素は、装置の使用中に足が引込み位と伸展位との間で動かされるときに足底静脈ポンプを始動させる支援をするよう、インソールの足の中央範囲の下方に位置され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足の足底筋膜に関連付けられる筋肉を強化するための足運動装置であって、
強化されるべき足を上方において受容するための実質的に不撓性である底部と、
弾性部材と、
を有し、
該弾性部材は、前記足の足指が前記底部の前方部分に向かって方向付けられる伸展位と前記足指が前記足の踵に向かって引かれる引込み位との間において前記足が動かされる際に、前記足に抵抗力を加えるよう適合される、
足運動装置。
【請求項2】
前記抵抗力は、前記足が弓状になることに対抗するよう適合される、
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記底部は、上方向に方向付けられた前方部分を有し、該前方部分に対して前記足が動作し得る、
請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記弾性部材はゴムバンドを有する、
請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項5】
前記弾性部材はスプリングを有する、
請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項6】
複数の弾性部材が与えられる、
請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項7】
前記弾性部材又は前記複数の弾性部材は、前記抵抗力が修正され得るように置き換えられるよう適合される、
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項8】
前記底部は実質的に四角形の前方部分を有する、
請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項9】
前記底部はプラスチック材料から作られる、
請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項10】
前記底部の外側表面は、前記足の運動中に前記底部の運動に対抗するよう構成される、
請求項1乃至9のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項11】
前記底部の内側表面は、低摩擦表面に対する取付けを画定するかあるいは与える、
請求項1乃至10のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項12】
前記底部上の位置に適合される第1のインサートを更に有する、
請求項1乃至11のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項13】
前記インサートは実質的に平坦な要素を有する、
請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記インサートは低摩擦材料を有する、
請求項12又は13記載の装置。
【請求項15】
前記底部上の位置に適合される少なくとも1つのウェッジインサートを更に有する、
請求項1乃至14のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項16】
前記ウェッジインサートは、前記底部の前記前方部分上の位置に適合される、
請求項15記載の装置。
【請求項17】
複数の異なるウェッジインサートを有する、
請求項15又は16記載の装置。
【請求項18】
前記底部に対して結合されるアッパーを更に有する、
請求項1乃至17のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項19】
前記底部及び前記アッパーは併せて、前記足を受容するための靴を画定する、
請求項18記載の装置。
【請求項20】
前記アッパーは、実質的に不撓性である材料から作られる、
請求項18又は19記載の装置。
【請求項21】
前記アッパーは、剛性なキャンバス地材料から作られる、
請求項18乃至20のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項22】
少なくとも1つの弾性部材は、前記アッパーに対して結合される、
請求項18乃至21のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項23】
少なくとも1つの弾性部材は、前記底部に対して結合される、
請求項1乃至22のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項24】
前記弾性部材又は前記複数の弾性部材は、固定具によって固定される、
請求項22又は23記載の装置。
【請求項25】
前記固定具はクリートを有する、
請求項24記載の装置。
【請求項26】
前記足を受容するためのソック部を更に有する、
請求項1乃至25のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項27】
前記ソック部は、低摩擦材料から作られる、
請求項26記載の装置。
【請求項28】
前記ソック部は、ポリエチレンから作られる、
請求項26又は27記載の装置。
【請求項29】
前記底部の前方部分に対してピボット可能に固定されるタンを更に有する、
請求項1乃至28のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項30】
前記第1のインサート及び前記ウェッジインサートのうち少なくとも一方は、前記引込み位と前記伸展位との間における前記足の運動によってもたらされる負荷を受けて圧縮し且つ該負荷が低減又は除去されるときに前の形状に戻る材料を有して作られる、
請求項12乃至29のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項31】
前記足が前記引込み位と前記伸展位との間において動かされる際に圧縮又は拡張されるよう適合される弾性要素を更に有する、
請求項1乃至30のうちいずれか一項記載の装置。
【請求項32】
前記弾性要素はゲルパッドを有する、
請求項31記載の装置。
【請求項33】
足の足底筋膜に関連付けられる筋肉を強化するための方法であって、
実質的に不撓性である底部を与え、強化されるべき足を該底部において位置決めする段階と、
前記足の足指が前記底部の前方部分に向かって方向付けられる伸展位から前記足指が前記足の踵に向かって引かれる引込み位まで前記足が動かされるときに、前記足の上方部分に抵抗力を加える段階と、
を有する方法。
【請求項34】
前記伸展位と前記引込み位との間において前記足を反復的に動かす段階を更に有する、
請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記足を弓状にすることに対抗するよう前記抵抗力を選択する段階を更に有する、
請求項33又は34記載の方法。
【請求項36】
前記底部に対して前記足指を傾斜させる段階を更に有する、
請求項33乃至35のうちいずれか一項記載の方法。
【請求項37】
前記伸展位から前記引込み位まで動く的に前記足を前記傾斜に対して動作させる段階を更に有する、
請求項36記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【公表番号】特表2012−504998(P2012−504998A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530542(P2011−530542)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【国際出願番号】PCT/GB2009/002049
【国際公開番号】WO2010/040974
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(511090464)
【Fターム(参考)】