説明

路面清掃用ブラシ及び路面清掃車

【課題】路面の塵埃、土砂等を、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する路面清掃用ブラシ、及びその路面清掃用ブラシを搭載した路面清掃車を提供する。
【解決手段】路面に堆積、付着した塵埃、土砂等を除去する為の路面清掃車に搭載される路面清掃用ブラシ1において、前記路面清掃用ブラシ1はブラシ部2及び軸体3を有し、前記ブラシ部2は前記軸体3の外周部に形成されてあると共に、合成樹脂からなるブラシ毛材6を芯線7及び帯状体8に挟み付けたチャンネルブラシ5にて形成されたブラシ体4、及び前記ブラシ体4を前記軸体2に固定する固定手段9を有し、前記ブラシ体4は前記軸体3の外周部に螺旋状に装着されてあるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路面に堆積、付着した塵埃、土砂等を除去する為の路面清掃車に搭載される路面清掃用ブラシ、及びその路面清掃用ブラシを搭載した路面清掃車に関するものであり、特に、路面清掃用ブラシの内、塵埃や土砂等を掃き寄せ、掃き集める為の主ブラシに関するものである。
【背景技術】
【0002】
路面に堆積、付着した塵埃、土砂等を除去する為の路面清掃車に搭載される路面清掃用ブラシ、及びその路面清掃用ブラシを搭載した路面清掃車に関しては、使用目的に応じて、さまざまな改良がなされ、例えば、所定長さのブラシ用合成樹脂繊維を、必要量宛整列させ、融着加工部へ定量宛搬送して、前記整列した繊維の根元部を融着し、又は根元部を融着することなく、別に供給された合成樹脂チャンネルの開口側へ、前記繊維の根元部を挿入した後、前記合成樹脂チャンネルの外側から、前記根元部を加熱加圧し、前記根元部と、チャンネルとを固着して、ブラシ材を成形し、このブラシ材を用いて、直線状ブラシ材、スパイラル状ブラシ材又は環状ブラシ材を成形した後、前記ブラシ材を軸に固定することを特徴としたブラシ(特許文献1)がある。
【0003】
また、リング部材を折り曲げてリング部材の円周方向に沿って、軸線方向に向けて凸部と傾斜部と凹部を連続して形成し、そのリング部材にブラシ素材を設けて波ブラシを構成し、隣り合う1方の波ブラシの凸部に対して他方の波ブラシを円周方向に凸、凹部が背中合せとなるようにずらした状態で主ブラシコアに挿通して成る路面清掃車のリングブラシ式主ブラシ装置において、凸部と凹部を夫々4ヵ所以上形成したことを特徴とする路面清掃車のリングブラシ式主ブラシ装置(特許文献2)が考案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−54614号公報
【特許文献2】特開2003−313838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のブラシは、動力で動かす清掃用ブラシである。前記清掃用ブラシは、例えば、複数の環状ブラシが、その環状ブラシの有する穴部が軸体の長手方向に嵌合挿入されることにより形成される。そして、環状ブラシが軸体に挿入される際、環状ブラシを構成するブラシ毛材は、軸体の長手方向の軸心にたいして、略直角となるよう配置される。
【0006】
上記の如く構成された清掃用ブラシは、駆動源を有する路面清掃車に装着され、駆動源により回転し、路面の塵埃、土砂等を路面から掻き上げ、浮き上がらせる。そして、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーに負圧を発生させ、吸込み口から塵埃等が吸引され、路面から塵埃等が除去される。従って、ホッパーに通じる吸込み口は、清掃用ブラシの近傍に設けられており、清掃用ブラシは回転駆動することにより、吸込み口の近傍にまで路面上の塵埃等を掻き上げ、浮き上がらせると共に、掃き寄せ、掃き集める必要がある。
【0007】
しかしながら、清掃用ブラシを構成する環状ブラシのブラシ毛材は、軸体の長手方向の軸心にたいして、略直角となるよう配置されているので、ブラシ毛材が路面に当接することにより、塵埃等を路面から掻き上げ、浮き上がらせることはできるものの、路面から浮き上がった塵埃等は軸体の長手方向に沿って、移動することは極めて難しい。その為、清掃用ブラシは、吸込み口から遠ざかったところにおいて、路面から浮き上がった塵埃等を、効率よく確実に吸込み口の近傍にまで掃き寄せ、掃き集めることは非常に困難であり、的確に路面から塵埃等を除去することができないという課題を有していた。
【0008】
また、特許文献2の路面清掃車のリングブラシ式主ブラシ装置においては、リング部材は複数の4面合わせの波ブラシからなる為、3面合わせの波ブラシに比べて、凸部間角度が小さく、ブラシ直径とパターン幅と回転数が同じ場合、路面清掃車の清掃速度を速くしても、3面合わせの波ブラシに比べて、清掃効率を向上することができる。
【0009】
しかしながら、リングブラシ式主ブラシ装置は、リング部材を折り曲げて、凸部と傾斜部と凹部を連続して形成しているものの、ブラシ素材は主ブラシコアの長手方向の軸心にたいして、略直角をなすよう配置されているので、路面上の塵埃等を、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集める性能は極めて低く、的確に路面から塵埃等を除去することができないという課題を有していた。
【0010】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、路面の塵埃、土砂等を、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する路面清掃用ブラシ、及びその路面清掃用ブラシを搭載した路面清掃車を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記従来の課題を解決する為に、請求項1の発明の路面清掃用ブラシは、路面に堆積、付着した塵埃、土砂等を除去する為の路面清掃車に搭載される路面清掃用ブラシにおいて、前記路面清掃用ブラシはブラシ部及び軸体を有し、前記ブラシ部は前記軸体の外周部に形成されてあると共に、合成樹脂からなるブラシ毛材を芯線及び帯状体に挟み付けたチャンネルブラシにて形成されたブラシ体、及び前記ブラシ体を前記軸体に固定する固定手段を有し、前記ブラシ体は前記軸体の外周部に螺旋状に装着されてあるもので、ブラシ部は螺旋状に形成されたチャンネルブラシからなるブラシ体が、固定手段にて軸体の外周部に固定されていることから、ブラシ毛材は軸体の軸心の垂線にたいして、傾斜角度を有して配置される。従って、ブラシ毛材は軸体の回転に伴い、路面に当接すると、路面から塵埃等を掻き上げ、浮き上がらせると共に、軸体の長手方向に傾斜角度を有して形成されたブラシ毛材に沿って、塵埃等を移動させる。その為、路面上の塵埃等を、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する。
【0012】
請求項2の発明の路面清掃用ブラシは、特に、請求項1の発明の路面清掃用ブラシにおいて、軸体の長手方向にブラシ体の螺旋の傾斜方向が逆になるよう設定された反転部が少なくとも1箇所以上形成されてあるもので、ブラシ体は反転部にて螺旋の傾斜方向が逆になることから、軸体の長手方向に傾斜角度を有して形成されたブラシ毛材に沿って移動する塵埃等は、軸体の回転に伴い、反転部近傍に掃き寄せ、掃き集められる。その為、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍に、反転部が位置するよう路面清掃用ブラシを形成することにより、一層的確に塵埃等が路面から除去されるので、清掃性能が大幅に向上する。なお、軸体の回転方向は、塵埃等が反転部に掃き寄せ、掃き集められる方向に設定しておく必要がある。
【0013】
請求項3の発明の路面清掃用ブラシは、特に、請求項1から2の発明の路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ体は概リング状に形成されてあると共に、チャンネルブラシの始点と終点が、軸体の長手方向にて変位するよう形成されてあるもので、ブラシ体を概リング状に形成することにより、軸体にブラシ体を着脱可能に装着することができる。また、チャンネルブラシの始点と終点を、軸体の長手方向にて変位するよう形成することにより、ブラシ毛材は軸体の軸心の垂線にたいして、傾斜角度を有して配置される。従って、ブラシ毛材は軸体の回転に伴い、路面に当接すると、路面から塵埃等を掻き上げ、浮き上がらせると共に、軸体の長手方向に傾斜角度を有して形成されたブラシ毛材に沿って、塵埃等を移動させる。その為、路面上の塵埃等を、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する。
【0014】
請求項4の発明の路面清掃用ブラシは、特に、請求項3の発明の路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ部は概リング状に形成された複数のブラシ体が軸体に積層されてあると共に、前記ブラシ体を固定手段にて軸体に固定して形成されてあるもので、ブラシ体を概リング状に形成することにより、軸体に複数のブラシ体を着脱可能に装着することができる。その為、ブラシ毛材の毛折れ、毛切れ等により路面清掃用ブラシの交換が必要となった場合、交換が必要なブラシ体のみを交換すればよく、路面清掃用ブラシ全体を交換する必要はない。従って、コストを抑えた路面清掃用ブラシのメンテナンスが可能となる。
【0015】
請求項5の発明の路面清掃用ブラシは、特に、請求項1から4の発明の路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ毛材のメルトフローレイトが0.1〜1.0g/10分の範囲にあるもので、ブラシ毛材として紡糸された合成樹脂の結晶化度が高く、路面清掃用ブラシのブラシ毛材として最適な耐ストレスクラッキング性等の機械的強度が付与される。その為、ブラシ毛材の耐摩耗性が高くなるので、路面清掃用ブラシの耐久性が向上する。
【0016】
請求項6の発明の路面清掃用ブラシは、特に、請求項1から5の発明の路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ毛材の延伸倍率が5倍以上7倍以下であるもので、路面清掃用ブラシのブラシ毛材としての最適な縦方向、及び横方向の強度が保持される。その為、ブラシ毛材の折れ、切れ、裂け等が回避されるので、路面清掃用ブラシの耐久性が大幅に向上する。
【0017】
請求項7の発明の路面清掃車は、車体に、路面から除去された塵埃、土砂等を集める集塵部、及び請求項1から6のいずれか1項に記載の路面清掃用ブラシを搭載したもので、路面上の塵埃等を、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する路面清掃用ブラシが搭載されている為、路面清掃車は、極めて短時間にて迅速、且つ確実に路面から塵埃、土砂等を除去することができる。その為、路面清掃車は、優れた清掃機能を発揮することができる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明の路面清掃用ブラシは、路面から塵埃等を掻き上げ、浮き上がらせると共に、軸体の長手方向に沿って塵埃等を移動させることができるので、塵埃等を効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去することができる。
【0019】
請求項2の発明の路面清掃用ブラシは、塵埃等を反転部近傍に掃き寄せ、掃き集めることができる。その為、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍に、反転部が位置するよう路面清掃用ブラシを形成することにより、一層的確に塵埃等が路面から除去されるので、清掃性能が大幅に向上する。
【0020】
請求項3の発明の路面清掃用ブラシは、軸体にブラシ体を着脱可能に装着することができる。また、路面から塵埃等を掻き上げ、浮き上がらせると共に、軸体の長手方向に沿って塵埃等を移動させることができるので、塵埃等を効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去することができる。
【0021】
請求項4の発明の路面清掃用ブラシは、路面清掃用ブラシの交換が必要となった場合、交換が必要なブラシ体のみを交換すればよく、路面清掃用ブラシ全体を交換する必要がないので、コストを抑えたメンテナンスを図ることができる。
【0022】
請求項5の発明の路面清掃用ブラシは、路面清掃用ブラシのブラシ毛材として最適な耐ストレスクラッキング性等の機械的強度が付与され、ブラシ毛材の耐摩耗性が高くなるので、耐久性が向上する。
【0023】
請求項6の発明の路面清掃用ブラシは、路面清掃用ブラシのブラシ毛材としての最適な縦方向、及び横方向の強度が保持され、ブラシ毛材の折れ、切れ、裂け等が回避されるので、耐久性が大幅に向上する。
【0024】
請求項7の発明の路面清掃車は、路面上の塵埃等を、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する路面清掃用ブラシが搭載されているので、優れた清掃機能を発揮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【0026】
(実施例1)
図1(a)は、本発明の第1の実施例における路面清掃用ブラシを前面側から見た斜視図、図1(b)は、図1(a)の部分正面図、図1(c)は、ブラシ体の断面図、図2(a)は、ブラシ毛材を前面側から見た斜視図、図2(b)は、路面清掃用ブラシを構成する係止具が固定された軸体を前面側から見た斜視図、図3は、チャンネルブラシの製造状態を前面側から見た斜視図である。
【0027】
図1(a)、及び図1(b)において、路面清掃用ブラシ1は、複数本のブラシ毛材6を有するブラシ体4が、アルミニウム、鉄等の金属材料、あるいは塩化ビニル、ポリアセタール等の合成樹脂材料からなる略円筒形状の軸体3の外周部に、係止具9にて固定されたブラシ部2を有し、ブラシ部2は軸体3の軸心の垂線にたいして、傾斜角度θを有して、軸体3の長手方向に沿って螺旋状に巻き付けられて配置されている。また、隣り合うブラシ体4は間隔Pにて設定され、軸体3の長手方向に沿って螺旋状に巻き付けられている。ブラシ体4を軸体3に固定する固定手段である係止具9はアルミニウム、ステンレス、鉄等の金属材料からなり、ネジ10にて軸体3の外周部に固定されてあり、係止具9の有する複数の爪11にて、ブラシ体4の基端部を挟み込み、ブラシ体4を軸体3に固定している。
【0028】
図1(a)、及び図1(c)において、ブラシ体4は、短冊状のブラシ毛材6が芯線7、及び帯状体8にて挟み付けられると共に、折り合わして形成された長尺状のチャンネルブラシ5にて形成されている。チャンネルブラシ5を構成する芯線7は、概丸形断面を有する略円柱形状で、アルミニウム、鉄等の金属材料からなる。また、帯状体8は、概コ字状断面を有する長尺状で、アルミニウム、鉄等の金属材料からなる。
【0029】
次に、図1、図2、及び図3を用いて、路面清掃用ブラシ1の製作方法について説明する。
【0030】
最初に、図2(a)の如く、概三角形断面を有する短冊状のブラシ毛材6を用意する。ブラシ毛材6は、長手方向に3箇所の角部12を有するので、路面清掃用ブラシに用いた場合、角部12が路面に強固に付着しているピッチ、タール、ガム等の粘着物を掻き取り、路面から剥離することができる。ブラシ毛材6の有する概三角形断面の一辺の長さは、1〜5mm程度に設定される。一辺の長さが1mm未満の場合、ブラシ毛材6は細すぎて耐久性が劣ることになり、一辺の長さが5mmを超える場合、ブラシ毛材6は太すぎて路面の細かな凹凸部分に当接し難くなる。なお、ブラシ毛材6の断面形状は、特に限定されるものでなく、概四角形、概五角形等の多角形、M型、N型、十字型、卍型等の異形断面形状、あるいは概丸型等であっても構わない。さらに、中実状、中空状のいずれであってもよい。長さについては、特に限定されるものではないが、例えば、100〜1000mm程度に設定される。長さが100mm未満の場合、ブラシ毛材6は短すぎて清掃範囲が狭くなり、長さが1000mmを超える場合、ブラシ毛材6は長すぎて毛腰が弱く、清掃性能が劣ることになる。
【0031】
また、ブラシ毛材6の繊度は、20000〜50000デニールにて設定されるのが望ましい。繊度が20000デニール未満の場合、ブラシ毛材6は細すぎて耐久性が劣ることになり、繊度が50000デニールを超える場合、ブラシ毛材6は太すぎて路面の細かな凹凸部分に当接し難くなる。なお、1デニールとは、9000mで1gとなる繊維のことである。
【0032】
また、ブラシ毛材6は、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、6ナイロン、66ナイロン、610ナイロン、612ナイロン、46ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、MXD6ナイロン等のポリアミド系樹脂等の合成樹脂からなる。ブラシ毛材6は、ポリオレフィン系樹脂が用いられた場合、軽量性、含水率0%、低コスト等が享受され、ポリエステル系樹脂が用いられた場合、低含水率、耐光性、耐熱性等が享受され、ポリアミド系樹脂が用いられた場合、耐摩耗性、耐熱性等が享受される。ブラシ毛材6の材質については、路面清掃用ブラシ1の使用環境、コスト等を勘案して、適宜、決定されるものである。
【0033】
ブラシ毛材6は、メルトフローレイトが0.1〜1.0g/10分の範囲にある合成樹脂が用いられる。メルトフローレイトは、合成樹脂の溶融時における流動性を表わす尺度である。JISK7210の熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法に記載された一定の温度、及び圧力で、規格の直径、及び長さをもつオリフィス板から溶融した合成樹脂を押し出し、押し出された合成樹脂の重量を量り、これを10分間あたりのグラム数に換算して数値として表わす。一般に、メルトフローレイトの数値が大きいほど、合成樹脂の溶融時の流動性や加工性は良好であるが、耐ストレスクラッキング性等の機械的強度は劣る。メルトフローレイトが0.1g/10分未満の場合、合成樹脂が硬すぎて溶融紡糸し難く、作業性が劣り、メルトフローレイトが1.0g/10分を超える場合、機械的強度が低く、耐摩耗性が劣る。
【0034】
ブラシ毛材6は、次の手順にて製造される。最初にペレット状、あるいは粉末状の合成樹脂を融点以上の温度にて加熱して溶融する。その際、紫外線吸収剤、着色顔料等の添加剤を配合しても構わない。次に、押出機の先端に取り付けられた概三角形の口金を通して、紡糸する。押し出し後、加熱しながら延伸機にて長手方向に延伸をかけ、延伸後、アニーリングと呼ばれる工程にて冷却固化させることにより、モノフィラメントが形成される。前記の如くの製造方法は、一般的には押出成形と呼ばれている。次に、得られたモノフィラメントを所望の長さに切断することにより、ブラシ毛材6が製造される。
【0035】
モノフィラメントの長手方向に延伸をかける上記の如くの方法は、一軸延伸と呼ばれている。一軸延伸は、一方向にのみ延伸応力をかける加工方法であり、延伸方向にたいして平行の方向、すなわち縦方向は、分子配向が起こるので、引張強度が著しく向上するが、延伸方向にたいして直角の方向、すなわち横方向は、引張強度が向上しない為、延伸方向にたいして平行の方向に、裂けやすくなるという性質を有している。なお、分子配向とは、線状分子が溶融または固体状態において、外力の作用により、一定方向に配列することである。
【0036】
路面清掃用ブラシ1に用いられるブラシ毛材6は、延伸倍率が5倍以上7倍以下にて設定されて製造される。延伸倍率が5倍未満の場合、ブラシ毛材6は縦方向の強度が弱く、路面に繰り返し当接を続けると毛折れ、毛切れを発生しやくなる。一方、延伸倍率が7倍を超える場合、ブラシ毛材6は横方向の強度が弱く、路面に繰り返し当接を続けると毛裂けを発生しやすくなる。延伸倍率は、一般的にモノフィラメントに延伸をかける際の初速と終速の比で表わされる。例えば、終速が初速の5倍の速さで延伸をかける場合には、延伸倍率は5倍となる。
【0037】
次に、図2(b)の如く、略円筒形状の軸体3の外周部の両端部近傍に、複数の爪11を有する係止具9を、ネジ10にて固定する。そして、図3の如く、断面が概コ字状の長尺状の帯状体8にたいして、複数本のブラシ毛材6の長手方向の略中央部が、帯状体8の上部になるよう基台13に並べて配置する。次いで、縦ロール14を使用して、芯線7にてブラシ毛材6を挟み付けると共に、二つ折りにして、芯線7を概コ字状の帯状体8の内部に押し込む。その際、スチーム等により蒸気をブラシ毛材6に吹き付けると、ブラシ毛材6が柔軟になり、二つ折りしやすく、作業性が向上する。次に、帯状体8の両側に設置された横ロール15を使用して、帯状体8を両側から、かしめる。その結果、図1(c)の如く、短冊状のブラシ毛材6の略中央部が芯線7、及び帯状体8に挟み付けられて折り合わされたチャンネルブラシ5からなるブラシ体4が形成される。
【0038】
上記の如く形成されたチャンネルブラシ5からなるブラシ体4の一方の端部は、図3に示した一方の係止具9の両側に形成された爪11の間に挿入され、爪11をブラシ毛材6の内側に折り畳むことにより、固定される。次に、軸体3を回転させながら、1本の長尺状に形成されたチャンネルブラシ5を、軸体3の外周部の周りに捩りを加えて、図1(b)の如く、傾斜角度θ、及び間隔Pを有するよう螺旋状に巻き付ける。そして、チャンネルブラシ5からなるブラシ体4の他方の端部を、軸体3の外周部に取り付けられた他方の係止具9に形成された爪11にて、同様に固定し、図1(a)、及び図1(b)の如くの路面清掃用ブラシ1が製造される。なお、ブラシ体4の端部を、係止具9の両側に形成された爪11の間に挿入する際、ブラシ体4の端部近傍のブラシ毛材6を切り取り、ブラシ毛材6が切り取られたチャンネルブラシ5に、爪11を内側に折り畳むことにより、ブラシ体4を軸体3に固定した形態も採用できる。
【0039】
ブラシ体4の傾斜角度θは1°以上30°以下、隣り合うブラシ体4の間隔Pは10mm以上50mm以下に設定されるのが望ましい。傾斜角度θが1°未満の場合、傾斜角度が小さすぎて路面から浮き上がった塵埃等が軸体3の長手方向にて移動し難く、傾斜角度θが30°を超える場合、傾斜角度が大きすぎてブラシ毛材6は先端部のみならず帯状体8の近傍まで路面に当接し、ブラシ毛材6の毛折れ、毛切れが発生しやすくなる。また、隣り合うブラシ体4の間隔Pが10mm未満の場合、間隔が狭すぎてブラシ毛材6が密集するので、路面から浮き上がった塵埃等がブラシ毛材6の間に捕捉され、軸体3の長手方向にて移動し難くなり、隣り合うブラシ体4の間隔Pが50mmを超える場合、間隔が広すぎてブラシ毛材6の植毛量が少なく、効率よく確実に、路面から塵埃等を除去することが難しくなる。
【0040】
なお、路面清掃用ブラシ1は、一条のチャンネルブラシ5からなるブラシ体4が、軸体3の外周部に螺旋状に巻き付けられた形態以外にも、隣り合うブラシ体4の間隔Pの間に、別のチャンネルブラシ5からなるブラシ体4を螺旋状に巻き付ける二条、三条等の多条巻き付け形態も採用される。チャンネルブラシ5の多条巻き付け形態は、一条巻きと同一の間隔Pにおいても、傾斜角度θを大きくすることができる。従って、ブラシ毛材6の植毛量を減らすことなく、傾斜角度θを大きく設定することができるので、路面清掃用ブラシ1の清掃性能の向上につながる。
【0041】
上記の如く構成された路面清掃用ブラシ1の動作、作用は下記の通りである。
【0042】
路面清掃用ブラシ1は、チャンネルブラシ5からなるブラシ体4が、軸体3の外周部に螺旋状に巻き付けられ、固定手段である係止具9にて軸体3に固定されたブラシ部2よりなることから、ブラシ体4を構成するブラシ毛材6は軸体3の軸心の垂線にたいして、傾斜角度θを有して配置される。従って、ブラシ毛材6は軸体3の回転に伴い、路面に当接すると、路面から塵埃等を掻き上げ、浮き上がらせると共に、軸体3の長手方向に傾斜角度θを有して形成されたブラシ毛材6に沿って、塵埃等を移動させる。その為、路面清掃用ブラシ1は、路面上の塵埃等を、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する。
【0043】
ブラシ毛材6のメルトフローレイトは、0.1〜1.0g/10分の範囲にあるので、ブラシ毛材6として紡糸された合成樹脂の結晶化度が高く、路面清掃用ブラシ1のブラシ毛材6として最適な耐ストレスクラッキング性等の機械的強度が付与される。その為、ブラシ毛材6の耐摩耗性が高くなるので、路面清掃用ブラシ1の耐久性が向上する。
【0044】
本願発明者らが、メルトフローレイト0.5g/10分と、3.0g/10分のポリプロピレンからそれぞれ繊度が30000デニールで、一辺の長さが3mmの概三角形断面を有するブラシ毛材6を形成し、試験用の路面清掃用ブラシ1を製作して、耐摩耗性の試験をしたところ、メルトフローレイト0.5g/10分のポリプロピレンからなるブラシ毛材6の方が、メルトフローレイト3.0g/10分のポリプロピレンからなるブラシ毛材6に比べて、摩耗量は11%少なく、耐摩耗性に優れていることが判明した。
【0045】
なお、試験用の路面清掃用ブラシ1は、長さが300mmのブラシ毛材6を芯線7、及び帯状体8にて挟み付け、折り合わせたチャンネルブラシ5からなるブラシ体4を形成し、ブラシ体4を直径が114mmで且つ長さが360mmの鉄製の略円筒形状の軸体3の外周部に、隣り合うブラシ体4の間隔Pを20mmに設定して巻き付け、係止具9にてブラシ体4の両端部を固定して、それぞれ1本ずつ製作した。そして、回転試験機に試験用の路面清掃用ブラシ1をそれぞれ取り付け、240rpmの一定の回転速度で回転させる一方、厚みが25mmの平板状のコンクリート板を用意し、前記回転速度で回転している軸体3の外周部に取り付けられたブラシ部2のブラシ毛材6の先端が描く仮想円上から20mmだけ軸体3の方向に近接した位置に前記コンクリート板を、軸体3に対向した状態に配設し、24時間に亘って、ブラシ毛材6をコンクリート板に当接させた。試験前と、試験後の路面清掃用ブラシ1の重量を測定することにより、ブラシ毛材6の摩耗量を算出した。
【0046】
また、ブラシ毛材6の延伸倍率は、5倍以上7倍以下であるので、路面清掃用ブラシ1のブラシ毛材6としての最適な縦方向、及び横方向の強度が保持される。その為、ブラシ毛材6の折れ、切れ、裂け等が回避されるので、路面清掃用ブラシ1の耐久性が大幅に向上する。
【0047】
本願発明者らが、メルトフローレイト0.5g/10分のポリプロピレンを用いて、延伸倍率が6.0倍と、7.2倍で、繊度が30000デニール、一辺の長さが3mmの概三角形断面を有するブラシ毛材6を形成し、試験用の路面清掃用ブラシ1を製作して、耐摩耗性の試験をしたところ、延伸倍率が6.0倍のブラシ毛材6は折れ、切れ、裂け等の発生がなかった。一方、延伸倍率が7.2倍のブラシ毛材6は横方向の強度が弱いことから、裂けが発生すると共に、裂けた部分から毛折れが発生した。その結果、延伸倍率が6.0倍のブラシ毛材の方が、延伸倍率7.2倍のブラシ毛材に比べて、摩耗量は48%少なく、耐摩耗性に優れていることが判明した。
【0048】
なお、試験に用いた路面清掃用ブラシ1は、上記に示したブラシ毛材6のメルトフローレイトの違いによる試験用の路面清掃用ブラシ1と同一の仕様にて製作すると共に、同一の条件にて試験し、同様の手順にてブラシ毛材6の摩耗量を算出した。
【0049】
(実施例2)
図4(a)は、本発明の第2の実施例における路面清掃用ブラシの部分正面図、図4(b)は、他の実施の形態における路面清掃用ブラシの部分正面図である。なお、上記第1の実施例と同一部材については、詳しい説明を省略する。
【0050】
図4(a)において、路面清掃用ブラシ21は、略円筒形状の軸体23の長手方向の略中央部に設定された対称軸となる反転部25の近傍から、軸体23の一方の端部に向けて、ブラシ部22aが傾斜角度θを有して、螺旋状に巻き付けられると共に、軸体23の他方の端部に向けて、ブラシ部22bが傾斜角度θを有して、螺旋状に巻き付けられて形成されている。
【0051】
ブラシ部22a、22bは、ブラシ毛材26を芯線(図示せず)、及び帯状体(図示せず)にて挟み付け、折り合わせて形成されたチャンネルブラシからなるブラシ体24a、24bの両端部が、係止具29にて軸体23の外周部に固定されて形成されてある。隣り合うブラシ体24a、24bは、間隔Pをもって螺旋状に軸体23の外周部に巻き付けられてあり、ブラシ体24aとブラシ体24bは、反転部25にて螺旋の傾斜方向が逆となるよう設定されている。
【0052】
路面清掃用ブラシ21は、次の手順にて製作される。最初に、軸体23の長手方向の略中央部に設定された反転部25の近傍に二つの係止具29をネジ(図示せず)にて固定する。次に、反転部25の近傍に取り付けられた一方の係止具29に、長尺状のチャンネルブラシにて形成されたブラシ体24aの端部を固定し、固定されたブラシ体24aの端部を始点Sとして、軸体23の一方の端部に向けて傾斜角度θ、及び間隔Pを有するよう螺旋状に巻き付け、軸体23の一方の端部において係止具(図示せず)にて固定されたブラシ部22aを形成する。次に、反転部25の近傍に取り付けられた他方の係止具29に、長尺状のチャンネルブラシにて形成されたブラシ体24bの端部を固定し、固定されたブラシ体24bの端部を始点Sとして、軸体23の他方の端部に向けて傾斜角度θ、及び間隔Pを有するよう螺旋状に巻き付け、軸体23の他方の端部において係止具(図示せず)にて固定されたブラシ部22bを形成することにより、路面清掃用ブラシ21が製作される。
【0053】
上記の如く構成された路面清掃用ブラシ21の動作、作用は下記の通りである。
【0054】
ブラシ体24a、24bは反転部25にて螺旋の傾斜方向が逆になることから、軸体23の長手方向に傾斜角度θを有して形成されたブラシ毛材26に沿って移動する塵埃等は、軸体23の回転に伴い、反転部25の近傍に掃き寄せ、掃き集められる。その為、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍に、反転部25が位置するよう路面清掃用ブラシ1を形成することにより、一層的確に塵埃等が路面から除去されるので、路面清掃用ブラシ1の清掃性能が大幅に向上する。なお、軸体23の回転方向は、塵埃等が反転部25に掃き寄せ、掃き集められる方向、すなわち軸体23の端部から略中央部に塵埃等が移動する方向に設定しておく必要がある。
【0055】
また、ブラシ体24a、24bは、軸体23の長手方向の略中央部に設定された反転部25にて螺旋の傾斜方向が逆になるよう形成されている為、左右それぞれのブラシ体24a、24bで、軸体23の端部から略中央部に向けて掃き寄せ、掃き集められる塵埃等の移動距離が等しくなるので、清掃効果にむらが生じることがない。なお、反転部25は、ホッパーの吸込み口の近傍に位置するのであれば、軸体23の任意の位置に設定することができると共に、複数箇所設けてもよい。
【0056】
次に、図4(b)を用いて、他の実施の形態における路面清掃用ブラシについて説明する。
【0057】
図4(b)において、路面清掃用ブラシ31は、略円筒形状の軸体33の長手方向の略中央部に設定された対称軸となる反転部35から、軸体33の一方の端部に向けて、ブラシ部32aが傾斜角度θを有して、螺旋状に巻き付けられると共に、軸体33の他方の端部に向けて、ブラシ部32bが傾斜角度θを有して、螺旋状に巻き付けられて形成されている。
【0058】
ブラシ部32a、32bは、ブラシ毛材36を芯線(図示せず)、及び帯状体(図示せず)にて挟み付け、折り合わせて形成されたチャンネルブラシからなるブラシ体34a、34bの両端部が、係止具39にて軸体33の外周部に固定されて形成されてある。隣り合うブラシ体34a、34bは、間隔Pをもって螺旋状に軸体33の外周部に巻き付けられてあり、ブラシ体34aとブラシ体34bは、反転部35にてSがSにたいしてオーバーラップするよう螺旋の傾斜方向が逆となるよう設定されている。
【0059】
路面清掃用ブラシ31は、次の手順にて製作される。最初に、軸体33の長手方向の略中央部に設定された反転部35において、二つの係止具39をネジ(図示せず)にてオーバーラップするように固定する。次に、反転部35において取り付けられた一方の係止具39に、長尺状のチャンネルブラシにて形成されたブラシ体34aの端部を固定し、固定されたブラシ体34aの端部を始点Sとして、軸体33の一方の端部に向けて傾斜角度θ、及び間隔Pを有するよう螺旋状に巻き付け、軸体33の一方の端部において係止具(図示せず)にて固定されたブラシ部32aを形成する。次に、反転部35において取り付けられた他方の係止具39に、長尺状のチャンネルブラシにて形成されたブラシ体34bの端部を固定し、固定されたブラシ体34bの端部を始点Sとして、軸体33の他方の端部に向けて傾斜角度θ、及び間隔Pを有するよう螺旋状に巻き付け、軸体33の他方の端部において係止具(図示せず)にて固定されたブラシ部32bを形成することにより、路面清掃用ブラシ31が製作される。
【0060】
上記の如く構成された路面清掃用ブラシ31の動作、作用は下記の通りである。
【0061】
路面清掃用ブラシ31は、一方のブラシ部32aの対称軸側の端部、すなわち始点Sと、他方のブラシ部32bの対称軸側の端部、すなわち始点Sとを、軸体33の長手方向の略中央部に設定された対称軸となる反転部35においてオーバーラップさせたので、路面の反転部35の真下部分の塵埃等も確実に除去される。その為、塵埃等の清掃、除去漏れの発生を防止することができるので、清掃性能が一層向上する。
【0062】
なお、路面清掃用ブラシ21、31は、一条のチャンネルブラシからなるブラシ体24a、24b、34a、34bが、軸体23、33の外周部に螺旋状に巻き付けられた形態以外にも、隣り合うブラシ体24a、24b、34a、34bの間隔P、Pの間に、別のチャンネルブラシからなるブラシ体24a、24b、34a、34bを螺旋状に巻き付ける二条、三条等の多条巻き付け形態も採用することができる。
【0063】
(実施例3)
図5(a)は、本発明の第3の実施例における路面清掃用ブラシの正面図、図5(b)は、図5(a)のA−A断面図、図6(a)は、チャンネルブラシを前面側から見た斜視図、図6(b)は、連結部材を前面側から見た斜視図、図6(c)は、一方のブラシ体を前面側から見た斜視図、図6(d)は、他方のブラシ体を前面側から見た斜視図、図7(a)は、係合爪の正面図、図7(b)は、固定部材の平面図、図7(c)は、ブラシ部材の部分斜視図、図7(d)は、仕切り部材を前面側から見た斜視図、図7(e)は、軸体を前面側から見た部分斜視図である。なお、上記第1、及び第2の実施例と同一部材については、詳しい説明を省略する。
【0064】
図5(a)、及び図5(b)において、路面清掃用ブラシ41は、複数の概リング状に形成されたブラシ体44a、44bの内周部に固定手段である固定部材49、及び係合爪51が装着されたブラシ部42が、鉄等の金属材料からなる軸体43の外周部に配置されて形成されている。軸体43は、図7(e)に示すように、両端の概円環状に形成されたリング部材53の外周等分4箇所に、概四角柱の連結柱52を架けると共に、溶接により固定された骨組みコア状物である。前記の如くの軸体43の外周部の長手方向にたいして、複数のブラシ体44a、44bの穴部が挿入されると共に、概コ字状の係合爪51が1本の連結柱52に嵌合挿入される。また、ブラシ体44a、44bの両側には、図7(d)の如くの概円環状に形成された仕切り部材56が配置され、ブラシ体44a、44bに装着された固定部材49と、前記仕切り部材56が接することにより、ブラシ体44a、44bが軸体43の外周部に固定される。そして、軸体43の両端に形成されたリング部材53の外周に概円環状の側板63を被せると共に、側板63の外面に概円環状のプレート54を重ね合わせ、ネジ50にて固定し、路面清掃用ブラシ41が形成されてある。
【0065】
一片のブラシ体44a、44bは、図6(c)、及び図6(d)の如く、概リング状に形成されたチャンネルブラシ45からなり、チャンネルブラシの始点Sと終点Sの間に、連結部材57を接合して形成されている。連結部材57は、チャンネルブラシ45の帯状体48に接合される。前記の如く、ブラシ体44a、44bは、チャンネルブラシの始点Sと終点Sの間に、連結部材57を接合して形成されているので、軸体43の長手方向に嵌合挿入すると、図5(a)、及び図5(b)に示すように、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sが、軸体43の長手方向にて変位すると共に、軸体43の軸心の垂線にたいして、傾斜角度θを有して配置される。従って、必然的にブラシ毛材46も、軸体43の軸心の垂線にたいして、傾斜角度θを有することになる。
【0066】
また、ブラシ体44aとブラシ体44bは、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sの帯状体48に連結部材57を接合する際、それぞれ帯状体48の逆の側面に連結部材57を接合して形成されてある。その為、図5(a)の如く、ブラシ体44aとブラシ体44bは、軸体43の長手方向の略中央部に挿入された仕切り部材56を対称軸とする反転部55にて、傾斜の方向が逆となるよう形成される。
【0067】
次に、図5、図6、及び図7を用いて、路面清掃用ブラシ41の製作方法について説明する。
【0068】
最初に、図6(a)の如く、ブラシ毛材46を芯線47、及び帯状体48にて挟み付けて形成された直線状のチャンネルブラシ45を用意すると共に、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sを、それぞれ矢印の方向に捻じ曲げる。次に、図6(b)の如く、鉄等の金属材料からなり、2箇所の屈曲部58を有する連結部材57を用意する。
【0069】
そして、上記の如く捻じ曲げられたチャンネルブラシ45と連結部材57を接合する。最初に、図6(c)の如く、チャンネルブラシ45の始点Sにおける帯状体48の一方の側面と、チャンネルブラシ45の終点Sにおける帯状体48の一方の側面との間に、連結部材57を挿入すると共に、連結部材57の屈曲部58より端部側において溶接による接合部65を介して、チャンネルブラシ45と連結部材57が接合され、概リング状に形成されたブラシ体44aを形成する。次いで、図6(d)の如く、チャンネルブラシ45の始点Sにおける帯状体48の他方の側面と、チャンネルブラシ45の終点Sにおける帯状体48の他方の側面との間に、連結部材57を挿入すると共に、連結部材57の屈曲部58より端部側において溶接による接合部65を介して、チャンネルブラシ45と連結部材57が接合され、概リング状に形成されたブラシ体44bを形成する。前記の如く、ブラシ体44aとブラシ体44bは、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sの帯状体48に連結部材57を接合する際、それぞれ帯状体48の逆の側面に連結部材57を接合して形成されてある為、軸体43の長手方向に挿入されると、反転部55にて、ブラシ体44aとブラシ体44bの傾斜の方向が逆となるのである。
【0070】
次に、図7(a)の如くの凹部59を有する概コ字状の係合爪51、及び図7(b)の如くの両端に側縁部60が形成された概コ字状断面を有する固定部材49を用意する。係合爪51、及び固定部材49は、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属材料からなる。次に、図7(c)に示すように、ブラシ体44a、44bに固定手段である係合爪51、及び固定部材49を装着し、ブラシ部42を形成する。ブラシ部42は、ブラシ体44a、44bを構成する帯状体48の一方の側面に、係合爪51の底辺を溶接による接合部65を介して接合すると共に、凹部59は概リング状に形成されたブラシ体44a、44bの帯状体48より内周側に位置するよう配置される。また、ブラシ体44a、44bの帯状体48の底面にたいして、固定部材49の底面の略中央部が溶接による接合部65を介して接合されると共に、側縁部60は概リング状に形成されたブラシ体44a、44bの帯状体48より外周側に位置するよう配置される。また、固定部材49は、ブラシ部42において、図5(b)の如く、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sの帯状体48の間に挿入され、接合された連結部材57の対角線上に位置するよう配置されている。
【0071】
次いで、図7(d)に示すように、内周等分4箇所に、概コ字状の溝部62が形成された仕切り部材56を用意する。仕切り部材56は、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属材料、あるいはポリエチレン、ポリスチレン、アクリル、塩化ビニル等の合成樹脂材料からなる。
【0072】
上記の如くのブラシ部42、仕切り部材56が用意されたら、図7(e)の如くの骨組みコア状物である軸体43に、ブラシ部42、及び仕切り部材56を順次、嵌合挿入していく。最初に、軸体43の長手方向の略中央部に1枚の仕切り部材56を挿入する。前記仕切り部材56は、ブラシ体44aとブラシ体44bの反転部55となる。また、仕切り部材56を軸体43に挿入する際には、仕切り部材56の有する4箇所の溝部62が、軸体43に形成された4本の連結柱52に嵌合挿入される。次に、軸体43の一方の端部から略中央部に設置された仕切り部材56に向け、ブラシ体44aからなるブラシ部42を挿入する。ブラシ部42を軸体43に挿入する際には、係合爪51の有する凹部59が、軸体43に形成された4箇所の連結柱52の内の1本に嵌合挿入される。また、仕切り部材56の一方の側面部61に、固定部材49の一方の側縁部60と、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sにおける連結部材57が接合されていない側の帯状体48の側面が接する。次に、2枚目の仕切り部材56を、1枚目の仕切り部材56と同様に、軸体43の一方の端部から略中央部に向けて挿入する。2枚目の仕切り部材56の一方の側面部61は、先に軸体43に挿入されたブラシ部42に形成された固定部材49の他方の側縁部60と、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sにおける連結部材57が接合されていない側の帯状体48の側面が接するよう挿入される。なお、ブラシ部42のチャンネルブラシ45の始点Sと終点Sにおける連結部材57が接合されていない側の帯状体48の側面は、1枚目の仕切り部材56の側面部61に、始点S側の帯状体48の側面が接するならば、2枚目の仕切り部材56の側面部61には、終点S側の帯状体48の側面が接することになる。
【0073】
2枚の仕切り部材56の間にブラシ部42が配置され、固定されることにより、路面清掃用ブラシ41の回転中に、ブラシ部42が横ずれすることが防止される。2枚の仕切り部材56の間隔は、50〜150mm程度に設定されるのが望ましい。2枚の仕切り部材56の間隔が50mm未満の場合、間隔が狭すぎてブラシ毛材46が密集するので、路面から浮き上がった塵埃等がブラシ毛材46の間に捕捉され、軸体43の長手方向にて移動し難くなり、2枚の仕切り部材56の間隔が150mmを超える場合、間隔が広すぎてブラシ毛材46の植毛量が少なく、効率よく確実に、路面から塵埃等を除去することが難しくなる。
【0074】
上記に示したように、仕切り部材56と、ブラシ部42を、交互に軸体43に嵌合挿入し、所定数量のブラシ体44aからなるブラシ部42、及び仕切り部材56を挿入したら、軸体43の一方の端部に形成されたリング部材53の外周に概円環状の側板63を被せると共に、側板63の外面に概円環状のプレート54を重ね合わせ、軸体43の4本の連結柱52の端部に形成されたネジ孔64に、ネジ50を挿入し、プレート54を固定する。同様に、軸体43の他方の端部から略中央部に向けて、所定数量のブラシ体44bからなるブラシ部42、及び仕切り部材56を嵌合挿入し、軸体43の他方の端部に形成されたリング部材53の外周に概円環状の側板63を被せると共に、側板63の外面に概円環状のプレート54を重ね合わせ、軸体43の4本の連結柱52の端部に形成されたネジ孔64に、ネジ50を挿入し、プレート54を固定することにより、図5(a)、及び図5(b)の如くの路面清掃用ブラシ41が製作される。
【0075】
上記の如く構成された路面清掃用ブラシ41の動作、作用は下記の通りである。
【0076】
路面清掃用ブラシ41は、チャンネルブラシ45の始点Sと終点Sを、軸体43の長手方向にて変位するよう形成されているので、ブラシ毛材46は軸体43の軸心の垂線にたいして、傾斜角度θを有して配置される。従って、ブラシ毛材46は軸体43の回転に伴い、路面に当接すると、路面から塵埃等を掻き上げ、浮き上がらせると共に、軸体43の長手方向に傾斜角度θを有して形成されたブラシ毛材46に沿って、塵埃等を移動させる。その為、路面上の塵埃等を、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する。
【0077】
特に、路面清掃用ブラシ41は、軸体43の長手方向の略中央部に設置された仕切り部材56において、反転部55が形成されているので、反転部55にてブラシ体44aとブラシ体44bの傾斜の方向が逆になる。従って、軸体43の回転方向を、塵埃等が反転部55に掃き寄せ、掃き集められる方向に設定すると共に、路面清掃車の内部に設けられた塵埃等の集塵部であるホッパーの吸込み口の近傍に、反転部55が位置するよう路面清掃用ブラシを形成すれば、一層的確に塵埃等が路面から除去される。その為、路面清掃用ブラシ41の清掃性能が大幅に向上する。
【0078】
また、ブラシ体44a、44bを概リング状に形成することにより、軸体43に複数のブラシ体44a、44bを着脱可能に装着することができる。その為、ブラシ毛材46の毛折れ、毛切れ等により路面清掃用ブラシ41の交換が必要となった場合、交換が必要なブラシ体44a、44bのみを交換すればよく、路面清掃用ブラシ41全体を交換する必要はない。従って、コストを抑えた路面清掃用ブラシ41のメンテナンスが可能となる。
【0079】
なお、本実施例の路面清掃用ブラシ41は、仕切り部材56を軸体43に挿入することにより、ブラシ部42を断続的な螺旋状に形成してあるが、仕切り部材56を軸体43に挿入することなく、ブラシ部42を軸体43に挿入することにより、ブラシ部42を連続的に螺旋状に形成した路面清掃用ブラシ41の形態も採用できる。
【0080】
(実施例4)
図8は、本発明の路面清掃用ブラシが搭載されてある路面清掃車の正面図である。
【0081】
図8において、路面清掃車70は、主ブラシである本発明の路面清掃用ブラシ71a、71bと、側ブラシ72が搭載されてあり、塵埃や土砂等の砂塵77を集めるホッパーである集塵部73、集塵部73の内部の空気を排出して集塵部73に負圧を発生される為のブロワー75、集塵部73に通じるホース74、及び吸込み口78を有して構成されている。なお、路面清掃用ブラシ71a、71bは、上記実施例における路面清掃用ブラシ1、21、31、41のいずれかと同一である。
【0082】
路面清掃車70は、路面76に堆積、付着した砂塵77を除去する際、側ブラシ72を図示しない駆動源により回転し、路面76の側溝等に堆積、付着した砂塵77を掻き取り、路面76の中央部に集積させる。路面76の中央部に集積された砂塵77は、主ブラシである掃き寄せ用の路面清掃用ブラシ71aが図示しない駆動源により回転することにより、路面76から砂塵77を掻き上げ、浮き上がらせると共に、吸込み口78の近傍に掃き寄せる。路面清掃用ブラシ71aは、路面清掃車70の前進方向と逆方向に回転し、砂塵77を吸込み口78の近傍に掃き寄せる。次に、吸込み口78の近傍に掃き寄せられた砂塵77は、掃き集め用の路面清掃用ブラシ71bが図示しない駆動源により回転することにより、吸込み口78からホース74へと送り込まれる。路面清掃用ブラシ71bは、路面清掃車70の前進方向と同一方向に回転する。なお、側ブラシ72、主ブラシである路面清掃用ブラシ71a、71bを回転させる際、散水車、あるいは路面清掃車70の図示しないノズルから路面76及び/又は砂塵77に水を散布すると、砂塵77が吸水して重量が重くなり、側ブラシ72、主ブラシである路面清掃用ブラシ71a、71bの回転により砂塵77が飛散し難くなるので、清掃効率が向上する。
【0083】
次に、集塵部73の内部の空気をブロワー75で排出して、集塵部73の内部に負圧を発生させる。集塵部73の内部を負圧にすることにより、吸込み口78の近傍には吸引力が発生する。吸引力と路面清掃用ブラシ71bの回転により、砂塵77は空気と共に、ホース74を介して集塵部73に吸い込まれる。そして、砂塵77のみが集塵部73に残り、空気はブロワー75を通って、路面清掃車70の外部に排出される。
【0084】
上記の如く構成された路面清掃車70の動作、作用は下記の通りである。
【0085】
路面清掃車70は、路面76の塵埃、土砂等の砂塵77を、路面清掃車70の内部に設けられた集塵部73の吸込み口78の近傍にまで、効率よく確実に掃き寄せ、掃き集めると共に、的確に路面から除去する路面清掃用ブラシ71a、71bが搭載されている為、極めて短時間にて迅速、且つ確実に路面76から塵埃、土砂等の砂塵77を除去することができる。その為、路面清掃車70は、優れた清掃機能を発揮することができる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明の路面清掃用ブラシは、主に、路面に堆積、付着した塵埃、土砂等を除去する為の路面清掃車に搭載される路面清掃用ブラシとして使用されるほか、ガードレール、トンネルの壁、ビル等の建築物の壁等を清掃する為のブラシとして好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】(a)本発明の第1の実施例における路面清掃用ブラシを前面側から見た斜視図、(b)図1(a)の部分正面図、(c)ブラシ体の断面図
【図2】(a)ブラシ毛材を前面側から見た斜視図、(b)路面清掃用ブラシを構成する係止具が固定された軸体を前面側から見た斜視図
【図3】チャンネルブラシの製造状態を前面側から見た斜視図
【図4】(a)本発明の第2の実施例における路面清掃用ブラシの部分正面図、(b)他の実施の形態における路面清掃用ブラシの部分正面図
【図5】(a)本発明の第3の実施例における路面清掃用ブラシの正面図、(b)図5(a)のA−A断面図
【図6】(a)チャンネルブラシを前面側から見た斜視図、(b)連結部材を前面側から見た斜視図、(c)一方のブラシ体を前面側から見た斜視図、(d)他方のブラシ体を前面側から見た斜視図
【図7】(a)係合爪の正面図、(b)固定部材の平面図、(c)ブラシ部材の部分斜視図、(d)仕切り部材を前面側から見た斜視図、(e)軸体を前面側から見た部分斜視図
【図8】本発明の路面清掃用ブラシが搭載されてある路面清掃車の正面図
【符号の説明】
【0088】
1、21、31、41、71a、71b 路面清掃用ブラシ
2、22a、22b、32a、32b、42 ブラシ部
3、23、33、43 軸体
4、24a、24b、34a、34b、44a、44b ブラシ体
5、45 チャンネルブラシ
6、26、36、46 ブラシ毛材
7、47 芯線
8、48 帯状体
9、29、39 係止具
10、50 ネジ
11 爪
12 角部
13 基台
14 縦ロール
15 横ロール
25、35、55 反転部
49 固定部材
51 係合爪
52 連結柱
53 リング部材
54 プレート
56 仕切り部材
57 連結部材
58 屈曲部
59 凹部
60 側縁部
61 側面部
62 溝部
63 側板
64 ネジ孔
65 接合部
70 路面清掃車
72 側ブラシ
73 集塵部
74 ホース
75 ブロワー
76 路面
77 砂塵
78 吸込み口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面に堆積、付着した塵埃、土砂等を除去する為の路面清掃車に搭載される路面清掃用ブラシにおいて、前記路面清掃用ブラシはブラシ部及び軸体を有し、前記ブラシ部は前記軸体の外周部に形成されてあると共に、合成樹脂からなるブラシ毛材を芯線及び帯状体に挟み付けたチャンネルブラシにて形成されたブラシ体、及び前記ブラシ体を前記軸体に固定する固定手段を有し、前記ブラシ体は前記軸体の外周部に螺旋状に装着されてあることを特徴とする路面清掃用ブラシ。
【請求項2】
請求項1記載の構成よりなる路面清掃用ブラシにおいて、軸体の長手方向にブラシ体の螺旋の傾斜方向が逆になるよう設定された反転部が少なくとも1箇所以上形成されてあることを特徴とする路面清掃用ブラシ。
【請求項3】
請求項1から2記載の構成よりなる路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ体は概リング状に形成されてあると共に、チャンネルブラシの始点と終点が、軸体の長手方向にて変位するよう形成されてあることを特徴とする路面清掃用ブラシ。
【請求項4】
請求項3記載の構成よりなる路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ部は概リング状に形成された複数のブラシ体が軸体に積層されてあると共に、前記ブラシ体を固定手段にて軸体に固定して形成されてあることを特徴とする路面清掃用ブラシ。
【請求項5】
請求項1から4記載の構成よりなる路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ毛材のメルトフローレイトが0.1〜1.0g/10分の範囲にあることを特徴とする路面清掃用ブラシ。
【請求項6】
請求項1から5記載の構成よりなる路面清掃用ブラシにおいて、ブラシ毛材の延伸倍率が5倍以上7倍以下であることを特徴とする路面清掃用ブラシ。
【請求項7】
車体に、路面から除去された塵埃、土砂等を集める集塵部、及び請求項1から6のいずれか1項に記載の路面清掃用ブラシを搭載した路面清掃車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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