説明

踏みつけ部用クッションシート

【課題】通常、ヒトの正常な足骨格には、3つのアーチがあるが、例えばヒールの高い履物を長時間着用すると、第一中足骨頭部から第五中足骨頭部にかけての横アーチが低下し、特に圧力が集中する足裏の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部に胼胝(たこ)、及びそれに伴う疼痛が発生し、また歩行時には歩きにくくなるという問題が生じている。
【解決手段】靴底側に配置されるべきベース0102と、ベースの地面側の面であるベース面に配置される第一弾性突起0103と、ベース面に配置され、第一弾性突起0103にて少なくとも周囲の一部を囲まれた除圧部0108と、からなる踏みつけ部用クッションシート0101を提供する。これにより、除圧効果が得られると共に、歩行時の衝撃を吸収して履き心地を向上させ、また、防滑性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴底に配置して使用する踏みつけ部用クッションシート、このクッションシートを備えた靴の本底及び靴に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ヒトの正常な足骨格には、3つのアーチがある。この3つのアーチは、踵骨から第一中足骨頭部へかけての内側縦アーチと、踵骨から第五中足骨頭部にかけての外側縦アーチ、第一中足骨頭部から第五中足骨頭部にかけての横アーチである。これらは、立位時には、安定感をもたらし、歩行時には、着地衝撃圧を吸収する重要な役割をなしている。
【0003】
ところが、立ち仕事などで立位姿勢を保持する場合に、例えば高さ3cm以上のヒールを備えた婦人用パンプス靴のようなヒールの高い履物を長時間着用すると、前足部よりも踵部が高いため、体重負荷が前足部に集中し、足骨格を保持する横アーチが低下して、特に圧力が集中する足裏の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部に胼胝(たこ)、及びそれに伴う疼痛が発生し、また歩行時には歩きにくくなるという問題が生じている。
【0004】
そこで、本願出願人により、第2中足骨頭部と第3中足骨頭部に対応する部位に除圧部を設けたことを特徴とする履物の本底が提案されている(特許文献1)。さらに当該文献中には、表面に滑り止めのためのエンボス加工等を行うことが開示されている(0028段落参照)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、より快適な歩行を実現するためには、歩行時の衝撃を吸収して履き心地を向上させ、また、防滑性を向上させることが望ましい。
【特許文献1】特開2006−198084
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、本願出願人は、以下に記載の発明を提案する。
【0007】
すなわち、第一の発明として、靴底側に配置されるべきベースと、ベースの地面側の面であるベース面に配置される第一弾性突起と、ベース面に配置され、第一弾性突起にて少なくとも周囲の一部を囲まれた除圧部と、からなる踏みつけ部用クッションシートを提案する。
【0008】
また、第二の発明として、前記除圧部は、第一弾性突起よりも柔らかい材料の突起である柔軟突起から構成されている第一の発明に記載の踏みつけ部用クッションシートを提案する。
【0009】
また、第三の発明として、第一弾性突起は、除圧部を囲む枠部分に配置される枠部分第一弾性突起と、枠部分第一弾性突起以外のその他第一弾性突起とからなり、枠部分第一弾性突起は、その他第一弾性突起よりも相対的に高い第一の発明または第二の発明に記載の踏みつけ部用クッションシートを提案する。
【0010】
第四の発明として、第一の発明から第三の発明のいずれか一に記載の踏みつけ部用クッションシートを備えた靴の本底を提案する。
【0011】
第五の発明として、第一の発明から第三の発明のいずれか一に記載の踏みつけ部用クッションシートを備えた靴を提案する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る踏みつけ部用クッションシートは、足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部に対応する靴底の領域に対応する位置に除圧部が位置するように配置して用いることが適切である。
【0013】
このように適切に配置した場合、足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部に対応する領域にかかる圧力を分散して軽減することができるので、この部分に胼胝(たこ)、及びそれに伴う疼痛が発生することを防止できる。また、防滑性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。なお、実施形態1は請求項1から5などに関する。
<<実施形態1>>
<実施形態1:概要>
【0015】
本実施形態において、第一弾性突起にて少なくとも周囲の一部を囲まれた除圧部を有することを特徴とする踏みつけ部用クッションシートについて説明する。本実施形態の踏みつけ部用クッションシートを適切に靴底に取り付けた場合、足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部に対応する靴底の領域に対応する位置に除圧部が位置することとなる。
【0016】
図1に本実施形態の踏みつけ部用クッションシートの一例を示す。(a)が女性用の踏みつけ部用クッションシートの底面図、(b)が男性用の踏みつけ部用クッションシートの底面図、(c)が図(b)の踏みつけ部用クッションシートを曲線A−A´で切断した場合の切断面の様子を示す模式図であり、この図では、後述する弾性突起の断面が模式的に示されている。
<実施形態1:構成>
【0017】
本実施形態に係る踏みつけ部用クッションシート(0101)は、靴底側に配置されるベース(0102)と、第一弾性突起(0103)と、除圧部(0108)と、からなる。
【0018】
踏みつけ部用クッションシートは、靴の製造工程で取り付けられる靴の構成部品である場合と、使用者が靴に後から貼り付ける場合の双方を含んでいる。
【0019】
また、本件発明のクッションシートには、クッションシートとして靴や靴底と区別可能な形態で構成されている場合のほか、靴や靴底との境界なく靴底と一体的に成形されている場合も含まれる。このような場合でも本件発明のクッションシート、本件発明の靴、または本件発明の靴の本底と解釈する。その場合にはベース面は靴底面をさすように解釈する。
【0020】
また靴や靴の本底とクッションシートとが区別可能な形態で構成されている場合でも靴や靴の本底の生産工程にて後付けされたものでなく、靴や靴の本底の生産工程にて靴底と一体化して形成されていている場合もある。このような場合も一体化して形成されている部分は本件発明にいうクッションシートであり、これを備えた靴は本件発明に言う靴であり、またこれを備えた靴の本底は本件発明に言う靴の本底と解釈される。
【0021】
「ベース」(0102)は、靴底側に配置される、平板状の部材である。この図では、太線で囲まれた部分である。ベースの厚みは、特に限定されないが、例えば、1mm程度の厚みとすればよい。また、ベースの素材は、特に限定されないが、例えば後述する第一弾性突起と同様とし、一体的に成形すれば、第一弾性突起が取れてしまうおそれが少なくなるので好ましい。
【0022】
本実施形態の踏みつけ部用クッションシートは、使用者が後から靴底に接着して用いることとしてもよい。この場合、ベースの靴底に接着する側には、接着剤を付しておけば、接着作業が容易である。
【0023】
図2は、本実施形態の踏みつけ部用クッションシートのベースの形状について説明するための図である。ベースの形状は特に限定されないが、靴底(0201)のつま先側形状と似た形状とし、靴底の踏みつけ部付近(0202)に対応する部分の幅(0203)よりやや狭い程度の大きさとしてもよい。この場合、使用者が取り付ける際に、靴底の貼付け位置を判断しやすく、また、接着面積が広くなるので、使用中に踏みつけ部用クッションシートが、ずれたり剥がれたりするのを防止できる。
【0024】
再び図1を参照する。
【0025】
「第一弾性突起」(0103)は、ベース面に配置される。ベース面は、ベースの地面側の面をいう。この図では、第一弾性突起は、灰色(濃灰色及び薄灰色)で示されている。
【0026】
第一弾性突起の材質は、ゴム、発泡ラテックスなど、弾性を備える素材であれば、特に限定されないが、耐磨耗性が高い素材である方が、長期間使用できるので好ましい。
【0027】
第一弾性突起の硬度は、特に限定されず、利用目的に応じて設計できるが、たとえばA40から60/S、好ましくはA50/Sである(JIS K 6253 準拠のタイプAデュロメーターで測定した場合の数値。以下、本明細書中で硬度を示す場合、同様である。)。地面がやわらかい場合には、第一弾性突起が固い方が地面に食い込んで滑り止め効果を発揮することとなる。しかしながら、オフィスビルの内部の廊下やアスファルトなど、固い地面を歩行する場合には、第一弾性突起がやわらかく、地面との摩擦力が高い方が滑り止め効果を発揮できる。また、ある程度やわらかい方が歩行時の衝撃を吸収することができ、履き心地が向上する。そこで、これらの事情を総合考慮して、経験則により、好ましい硬度を決定した。
【0028】
ここで、図3を参照する。この図は、除圧部を説明するための概念図である。
【0029】
この図の(a)で示すように、「除圧部」は、踏みつけ部用クッションシート(0301)において、ベース(0302)の地面側の面であるベース面に配置され、第一弾性突起(0303)にて少なくとも周囲の一部を囲まれている。すなわち、この図において、除圧部は、0304の点線で囲まれた領域である。なおこの図において、第一弾性突起は、除圧部を囲む部分のみに限定して示されている。
【0030】
少なくとも周囲の一部を囲むとは、後述する第一弾性突起が、除圧部の周囲の一部を囲むように配置されることをいう。すなわち、例えば、踵側には、第一弾性突起が配置されていなくともよい。この図の(b)から(g)に示すように、少なくとも周囲の一部が囲まれていれば、馬蹄形(b)、三角形(c)、コの字形(d)、四角形(e)でもよく、第一弾性突起相互に多少の隙間がある形状((f)、(g))でも良い。さらに、図示されないが、つま先側と踵側の二方のみが囲まれている場合、足の内側と外側の二方のみが囲まれている場合も含む。
【0031】
除圧部は、本実施形態の踏みつけ部用クッションシートが適切に取り付けられた場合、足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部に対応する靴底の領域に対応することとなる。以下、図を用いて説明する。
【0032】
図4は、足と本実施形態の踏みつけ部用クッションシートとの対応関係を説明するための図である。本実施形態の踏みつけ部用クッションシート(0401)において、除圧部(0403)は、足の第2中足骨頭部(0404)と第3中足骨頭部(0405)に対応する靴底の領域(0406)に対応している。0406は、黒色の点線で示された部分を指す。なお、本図でも、第一弾性突起(0402)は、一部のみが示されている。また、薄灰色の点線は、靴底(0407)を示している。なお、図示しないがさらに第4中足骨頭部に対応する領域まで除圧部の領域が広がっていてもよい。
【0033】
除圧部は第一弾性突起にて少なくとも周囲の一部を囲まれている。これにより、例えば、除圧部には突起が配置されていないか、第一弾性突起よりも低い突起が配置されている場合は、地面に対して相対的に凹形状となる。この場合、歩行時に、除圧部に対応する領域に圧力がかかると、ベースにおける除圧部に対応する領域が地面に向かって徐々に凸形状に変形していくので、歩行時に除圧部に対応する足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部にかかる圧力が軽減される。
【0034】
なお、後述するように、本実施形態の踏みつけ部用クッションシートは、除圧部に第一弾性突起よりも柔らかい材料の突起である柔軟突起が配置されていてもよい。この場合は、柔軟突起の方が、第一弾性突起よりも小さな圧力で変形することとなる。この場合、歩行時に除圧部に対応する領域に圧力がかかると、柔軟突起の方が少ない力で変形していくので、歩行時に除圧部に対応する足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部にかかる圧力が軽減される。
【0035】
すなわち、「除圧」とは、本実施形態の踏みつけ部用クッションシートを使用しない場合に比べて、圧力を軽減させることができることをいう。
【0036】
ここで、再び図1を参照して説明する。
【0037】
第一弾性突起は、この図に示すように、つま先側まで、広い領域に多数配置されていても良い。歩行時の衝撃を広い領域に分散して吸収することができるからである。
【0038】
前述した第一弾性突起は異なる高さのものを配置してもよい。すなわち、第一弾性突起(0103)は、除圧部を囲む枠部分に配置される枠部分第一弾性突起(0106)と、枠部分第一弾性突起以外のその他第一弾性突起(0107)とからなる。突起の高さは、ベース面を基準にすれば、枠部分第一弾性突起をベース面から1mmから3mm程度、好ましくは2mm前後、例えば2.17mm程度の高さとし、その他第一弾性突起を、ベース面から0.5mmから1.5mm程度、好ましくは1mm前後、例えば1.0mm程度の高さとするといった具合である。
【0039】
この場合、相対的に高い枠部分第一弾性突起の方が先に接地することとなる。その際、枠部分第一弾性突起がたわむことで、衝撃を吸収する。枠部分第一弾性突起がたわみ、ベース面と地面とが接近すると、その他第一弾性突起が接地し、その他第一弾性突起がたわむこととなる。この場合、枠部分第一弾性突起のみが接地している場合の方が相対的に接地面積が小さく、個々の突起が強い圧力を受けるので大きくたわむこととなり、その他第一弾性突起も接地した場合には小さくたわむこととなる。すなわち、歩行時に、段階的に緩衝効果を得ることができるので、じゅうたんの上を歩いているような快適な歩行を実現できる。
【0040】
この図で枠部分第一弾性突起は、濃い灰色で示されている部分(0106)であり、その他第一弾性突起は薄い灰色で示されている部分(0107)である。この図に示すように、枠部分第一弾性突起はつま先側が細い三角形状に多数配置されていても良い。この場合、次の効果がある。
【0041】
すなわち、歩行時には、徐々につま先側に配置された枠部分第一弾性突起が接地していくこととなるが、つま先側が細い三角形状に配置されているので、新規に接地する面積は徐々に減少していく。一方で、接地面積が増えるにつれて荷重は分散されるので、新規に接地する領域にかかる荷重は、減少していくこととなる。その結果、新規に接地する領域の枠部分第一弾性突起にかかる圧力は、接地開始時から接地面積が最大となる時まで、略一定となり、均一に平均的なたわみ量を実現でき、快適な歩行を実現できる。
【0042】
なお、第一弾性突起の個々の形状は、特に限定されない。より好ましくは、略円錐形状又は略円錐台形状である。歩行中、着地時にはその弾性により、衝撃を吸収するとともに、体重移動に伴い、強い圧力を受ける時は、突起と地面との接地面積が広くなり、摩擦による滑り止め効果を十分に発揮することができるからである。さらに、略円錐形状又は略円錐台形状では、歩行中に横方向から歪んでたわませようとする力がかかった場合であっても、曲げ弾性が強いので、横滑りしたような感覚を足に与えにくい。
【0043】
本実施形態における踏みつけ部用クッションシートは、さらに、除圧部が、第一弾性突起よりも柔らかい材料の突起である柔軟突起から構成されていてもよい。
【0044】
柔軟突起の形状は、特に限定されない。円柱形状とすれば、均一にたわむので、じゅうたんの上を歩いているような快適な歩行を実現できる。柔軟突起の材質は、ゴム、発泡ラテックスなど、弾性を備える素材であれば、特に限定されないが、耐磨耗性が高い素材である方が、長期間使用できるので好ましい。
【0045】
柔軟突起を備える場合には、着地時の衝撃を、除圧部を含む広い領域に分散して吸収することができるので、快適な歩行を実現できる。
【0046】
また、柔軟突起の代わりに、除圧部は、相対的に第一弾性突起より低い複数の第二弾性突起を備える構成としてもよい。第二弾性突起は、図1において0104で示した部分であり、この図の(a)及び(b)において、白色の丸印の部分を指す。
【0047】
第二弾性突起を備えることにより、横滑りしたような感触を足に与えることを防止できる。すなわち、第一弾性突起に対して縦方向以外の方向から力が加わる場合、第一弾性突起は均一にたわむのではなく、斜め方向や横方向に歪んだ形でたわむこととなるため、歩行時に、横滑りしたような感触を足に与えることとなる。しかしながら、第二弾性突起が接地して第一弾性突起と共に荷重を支えることにより、第二弾性突起接地後は、第一弾性突起がそれ以上、歪んだ形でたわむことを防止できるので、横滑りしたような感触を足に与えることを防止できる。
【0048】
この第二弾性突起の高さは特に限定されないが、ベース面を基準にすれば、ベース面から0.2mmから1.2mm程度、好ましくは0.7mm前後、例えば0.68mm程度の高さとするといった具合である。
【0049】
また第二弾性突起の個々の形状は、特に限定されない。しかしながら、上述したような横滑りしたような感触を足に与えることを防止するためには、径は大きめで横方向に歪んだ形でたわませようとする力に対して抵抗力が大きい方が好ましい。より好ましくは、おわん状である。第二弾性突起の材質及び硬度については、第一弾性突起について述べたところと同様である。
【0050】
また、ベース面に配置される突起のなかで最外周領域に配置され、第一弾性突起よりも低い第三弾性突起をさらに備える構成としてもよい。第三弾性突起は、図1において、0105で示した部分であり、この図の(a)及び(b)において、中心に「・」を付した丸印の部分を指す。第三弾性突起は、第二弾性突起と同様の機能により、第一弾性突起が歪んだ形でたわむことにより、横滑りしたような感触を足に与えることを防止するのに役立つ。
【0051】
この第三弾性突起の高さと第二弾性突起との相対的高さについては、限定されず、例えば、第二弾性突起と同じ高さであっても良い。また、第三弾性突起の個々の形状は、特に限定されない。しかしながら、上述したような横滑りしたような感触を足に与えることを防止するためには、径は大きめで横方向に歪んだ形でたわませようとする力に対して抵抗力が大きい方が好ましい。より好ましくは、おわん状である。第三弾性突起の材質及び硬度については、第一弾性突起について述べたところと同様である。
【0052】
さらに、本実施形態の踏みつけ部用クッションシートを備えた靴の本底としてもよい。
【0053】
さらに、本実施形態の踏みつけ部用クッションシートを備えた靴としてもよい。
<実施形態1:効果>
【0054】
本発明に係る踏みつけ部用クッションシートは、足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部に対応する靴底の領域に対応する位置に除圧部が位置するように配置して用いることが適切である。
【0055】
このように適切に配置した場合、足の第2中足骨頭部と第3中足骨頭部、場合によりさらに第4中足骨頭部に対応する領域にかかる圧力を分散して軽減することができるので、この部分に胼胝(たこ)、及びそれに伴う疼痛が発生することを防止できる。また、防滑性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施形態1に係る踏みつけ部用クッションシートの概念図の一例
【図2】実施形態1の踏みつけ部用クッションシートのベースの形状について説明するための図
【図3】除圧部を説明するための図
【図4】足と実施形態1の踏みつけ部用クッションシートとの対応関係を説明する図
【符号の説明】
【0057】
踏みつけ部用クッションシート 0101、0301、0401
ベース 0102、0302
第一弾性突起 0103、0303、0402
第二弾性突起 0104
第三弾性突起 0105
枠部分第一弾性突起 0106
その他第一弾性突起 0107
除圧部 0108、0304、0403
靴底 0201、0407
靴底の踏みつけ部付近 0202
靴底の踏みつけ部付近に対応する部分の幅 0203
第2中足骨頭部 0404
第3中足骨頭部 0405


【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴底側に配置されるべきベースと、
ベースの地面側の面であるベース面に配置される第一弾性突起と、
ベース面に配置され、第一弾性突起にて少なくとも周囲の一部を囲まれた除圧部と、
からなる踏みつけ部用クッションシート。
【請求項2】
前記除圧部は、第一弾性突起よりも柔らかい材料の突起である柔軟突起から構成されている請求項1に記載の踏みつけ部用クッションシート。
【請求項3】
第一弾性突起は、除圧部を囲む枠部分に配置される枠部分第一弾性突起と、
枠部分第一弾性突起以外のその他第一弾性突起とからなり、枠部分第一弾性突起は、その他第一弾性突起よりも相対的に高い請求項1または2に記載の踏みつけ部用クッションシート。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一に記載の踏みつけ部用クッションシートを備えた靴の本底。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一に記載の踏みつけ部用クッションシートを備えた靴。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−254859(P2011−254859A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129340(P2010−129340)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(591025901)株式会社村井 (18)
【Fターム(参考)】