説明

身体パラメータセンサおよびモニタインターフェース

ヒトまたは動物における生理学的パラメータを検知し、検知が行われたセンサに処理された検知信号を格納するシステム。システムは、リモートプロセッサによって処理される検知された生理学的パラメータを表すセンサ信号を出力するように構成された生理学的センサを含む。マイクロコントローラはメモリを有し、センサに対してローカルに配置され、センサに固定的に取り付けまたはセンサと一緒に格納される。認証アルゴリズムがメモリに格納され、マイクロプロセッサが、リモートプロセッサから問い合わせがあったときに前記センサを認証するために認証プロセスを実施するように構成される。メモリは、センサからのデータがリモートプロセッサによって処理され、検知された生理学的パラメータを表すデータを受信し記憶するように構成される。マイクロコントローラはシングルワイヤプロトコルを使用しシングルワイヤ介しリモートプロセッサと通信してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、圧力トランスデューサおよび流体モニタのような生理学的パラメータのセンサに関し、特に使い捨て(ディスポーザル)の生理学的センサおよび関連する患者モニタインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
医療関係者は、ショックを受けるかあるいは心臓血管の問題を有する患者のような身体の様々な病気を診断し治療する際に、患者の血圧および/またはその他の生理学的パラメータを測定または監視することを望むことが多い。有利なことに、医療関係者は、これらの種類の患者およびその他の種類の患者の生理学的パラメータを測定または監視することによって、医療上の問題およびその他の問題を早い段階によりうまく検出することができる。その結果、生理学的センサおよび関連する監視を使用すると、患者を首尾よく治療するまたは患者に必要とされる緊急支援を施すことができる可能性を高めることができる。
【0003】
血圧を測定または監視するのに様々な方法が使用されている。たとえば、医療関係者は、血圧計カフおよび聴診器を用いて患者の血圧を測定することのような様々な間接的血圧測定技術を使用することが多い。また、ディスポーザブル圧力トランスデューサ(DPT)または一体化されるかあるいは埋め込まれたDPTを有するその他の使い捨て医療デバイス(カテーテルなど)を使用することのような、いくつかの直接的な測定監視技術を使用して血圧測定を行うこともできる。特に、重症の患者を診断または治療する際、通常、そのような直接的な技術は、いかなる間接的な技術よりも好ましい。直接的な血圧測定監視技術は一般に、約1%の誤差範囲であり、患者の血圧を拍動ごとに連続的に監視するのを容易にする。直接的な血圧監視は、心臓血管活動の変化を迅速に検出することも可能にし、このことは緊急状況において非常に重要である。
【0004】
直接的または侵襲的な血圧監視システムの場合、カテーテルは、その端部が通常大血管または末梢血管中の血流に対する開口部を有するように患者の循環係に挿入される。まず、末梢血管に針を挿入する。たとえば、動脈圧を監視することが望ましい場合、針を撓骨動脈に挿入してもよい。一方、静脈圧を監視する場合、針を肘正中静脈、撓骨静脈、頸静脈、または鎖骨下静脈に挿入してもよい。針を適切に挿入した後、特殊なカテーテルを針に通し、カテーテルの先端が、血圧を測定することが望ましい体内の特定の点に位置するまで、血管に挿入する。次いで、カテーテルを所定の位置に配置したまま、針を引き抜くことができる。
【0005】
静脈注射セット(I.V. set)が、患者から突き出るカテーテルの近位端に取り付けられ、溶液がカテーテル内を流れて患者に流入する。静脈注射溶液は、圧力パルスが送られる流体「柱」を形成し、流体柱に沿って位置する圧力トランスデューサが圧力パルスを監視する。一般に、圧力トランスデューサは、静脈注射流体用の槽として働くドームから成る。このドームは、電気トランスデューサに取り付けられた弾性隔壁を含む。トランスデューサは、隔壁内の圧力変動を検知して電気信号に変換し、電気信号は次いで、ケーブルを通して増幅および表示用のモニタに送られる。最新のシステムでは、単一のシリコンチップが圧力トランスデューサの圧力隔壁と測定回路の両方を備える。ケーブルはコネクタを含んでおり、したがって、トランスデューサおよびケーブルの関連する部分を使用後に破棄してもよいし、一方、モニタにハード配線された互いに嵌め合うコネクタとケーブルを再使用してもよい。このようなディスポーザル血圧トランスデューサ(DPT)は、OR、ICU、またはCCUにおける標準治療である。
【0006】
トランスデューサとモニタが分離可能な特徴により、ケーブルコネクタが互換性を有するかぎり、様々なトランスデューサを任意の1つのモニタに接続してもよい。しかし、様々な供給元からのトランスデューサは、それぞれの異なる性能特性を示し、特定の較正または信号処理または調整を必要とすることがある。残念なことに、OR、ICU、またはCCUの環境は、血圧監視システムのそれぞれの異なる構成要素を迅速に認識し登録するのには適しておらず、安全への配慮から、最低限のこのような準備を含む必要がある。
【0007】
また、患者モニタと心拍出量モニタまたは患者モニタと大動脈バルーンポンプのような2つの別個の監視デバイスに血圧データが必要になることが多い。通常、患者に動脈ラインが配置され、患者モニタに接続されたDPTが血圧の監視に使用される。第2の動脈ラインおよびDPTを侵襲的に構成するのではなく、第1のDPTからの信号を、患者モニタを介して(または信号を分割することによってケーブルを介して)第2のモニタに供給してもよい。しかし、この「ピギーバック(piggyback)」接続は、信号の遅延および歪みによって血圧監視エラーを生じさせる可能性がある。
【0008】
患者がある位置から別の位置に移動することも問題になることがある。モニタは通常、不動であり、患者が移動しても元の位置に残る。患者のセンサを取り外して再挿入することは一般に望ましくなく、したがって、センサは通常、患者に挿入したままで、次いで新しい位置で新しいモニタに接続される。したがって、患者が移動するたびにデータの連続性が失われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ディスポーザル医療用圧力トランスデューサの市場は比較的成熟しているが、適切な監視デバイスと適合する場合にセンサデータの正確さおよび連続性を確保する改良されたトランスデューサ(およびその他の身体パラメータセンサシステム)が依然として必要である。センサを認証し、かつ/またはセンサに対してローカルに位置し、センサと一緒にある位置から別の位置に移送することのできるメモリにデータを記憶するシステムも必要である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、ヒトまたは動物における生理学的パラメータを検知するセンサシステムである。このシステムは、生理学的センサと、メモリと、センサに対してローカルに位置しかつセンサに固定的に取り付けられたマイクロプロセッサとを含む。センサは、検知された生理学的パラメータを表すセンサ信号を出力する様々なセンサのいずれであってもよい。センサに対してローカルに位置するメモリに認証アルゴリズムが記憶され、システムは、リモートプロセッサから問い合わせがあったときにセンサを認証するために認証プロセスを実施するように構成される。一実施形態では、メモリは、一例として、センサによって検知された生理学的パラメータを表すデータであってもよい、リモートプロセッサからのデータを受け取り記憶するように構成される。特定の一実装例では、マイクロコントローラは、単一のワイヤを介してリモートプロセッサと双方向に通信するように構成される。
【0011】
システムは、所定の期間にわたる生理学的パラメータの履歴と同様に、患者の識別情報、年齢、性別、体重、肥満度指数、および/またはその他の情報のような患者情報、シリアル番号、型番、ロット番号、および/またはその他の情報のようなデバイス識別情報、センサ自体に関する較正データまたはその他のデータ、倍率、所定の期間(たとえば、過去8時間、過去24時間、または必要に応じたその他の期間)にわたって監視される生理学的パラメータ、センサシステムを患者モニタに接続するケーブルに関するデータ、センサと一緒に使用する患者モニタに関するデータ、センサの製造日、センサの有効寿命、センサを初めて使用した日時および/またはセンサの使用期間、センサの最大使用可能時間、患者モニタを初めて使用してからの期間、患者ケーブルを初めて使用してからの時間、患者の位置、信号品質指標、障害コードまたはアラームコード、医師またはその他の職員の識別情報、ならびに/あるいは特定の環境において特に有用であり得るその他のデータなどであるが、それらに限らない様々なその他のデータも受け取り動的に記憶するように構成されてもよい。
【0012】
本発明は、ローカルマイクロプロセッサとメモリとを有するセンサによって生物医学パラメータを検知する方法をさらに包含する。この方法は、たとえば、生理学的センサシステムからケーブルを介して信号を送ることを含んでもよい。特定の一手法では、センサシステムと外部プロセッサとの間で単一のワイヤを介して認証データを受信および送信するためにシングルワイヤプロトコルが使用される。この方法は、システムから外部へのセンサ信号をリモートプロセッサにおいて処理し、次いでケーブルの単一のワイヤを介してリモートプロセッサからデータを受け取り、データをメモリに記憶することも含む。
【0013】
この方法は、たとえば第1の位置にある患者モニタまたはデータボックスのような第1の外部プロセッサユニットからセンサシステムを切り離すことをさらに含んでもよい。センサシステムは、センサと、センサに対してローカルに位置するマイクロプロセッサおよびメモリとを含み、第2の位置に移送され、そこで第2の外部プロセッサユニットに接続される。センサは第2の位置において認証される。第2のメモリに記憶されているデータは、第2の外部プロセッサユニットにアップロードされる。データは、経時的な生理学的測定値の履歴および/またはその他のデータのような様々な異なる情報のいずれであってもよい。
【0014】
本発明の他の態様は、メモリを有するセンサシステムによって生物医学パラメータを検知する方法を含む。センサメモリに記憶されている認証情報が、センサシステムを認証するためにリモートプロセッサによってアクセスされる。生理学的パラメータを表すセンサ信号がセンサから送られ、このセンサ信号はリモートプロセッサにおいて処理される。センサによって検知された生理学的パラメータを表すデータは次いで、リモートプロセッサから受け取られ、センサメモリに記憶される。一手法では、リモートプロセッサから受け取られセンサメモリに記憶されているデータは、所定の期間にわたる患者の少なくとも1つの生理学的パラメータの履歴を含む。認証情報にアクセスするステップと、リモートプロセッサからデータを受け取るステップでは、任意にシングルワイヤプロトコルを利用してもよい。
【0015】
本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲を検討することによって明らかになろう。
【0016】
上記のように本発明の各態様を一般的な用語で説明したが、次に、添付の図面を参照する。各図面は、一定の縮尺で描かれたものではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】センサに対してローカルに位置するマイクロプロセッサおよびメモリを有するセンサシステムと、センサシステムと通信する患者監視システムとを示すブロック図である。
【図2】センサに対してローカルに位置するマイクロプロセッサがコネクタケーブルの単一のワイヤを介して患者監視システムと通信する実施形態を示す概略図である。
【図3】センサに対してローカルに位置するマイクロプロセッサと、外部プロセッサと通信するためのコネクタケーブルとを有するセンサシステムの一実施形態の斜視図である。
【図4】センサを認証し、センサから外部プロセッサに信号を送り、処理されたデータをセンサに対してローカルに位置するメモリに記憶することを示す流れ図である。
【図5】第1の外部プロセッサを有する第1の位置においてセンサに対してローカルに位置するメモリにデータを記憶し、次いでセンサおよびセンサに対してローカルに位置するメモリを第2の外部プロセッサを有する第2の位置に再配置するプロセスを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の各態様について添付の図面を参照してより詳しく説明する。図面には本発明のいくつかの実施形態が示されているが、すべての実施形態が示されているわけではない。実際、本発明は多数の異なる形態において具体化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈すべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が関係する法的要件を満たすために記載されている。図面全体にわたって同じ番号は同じ要素を指す。
【0019】
概して、本発明は、検知システム10(図1)の全体または一部を含む。本発明の様々な実施形態または特徴は、いくつかのデバイス、構成要素、モジュールなどを含んでもよいシステムによって示されている。様々なシステムが、追加のデバイス、構成要素、モジュールなどを含んでもよく、および/または各図に関連して説明するデバイス、構成要素、モジュールなどのすべてを含まない可能性があることを理解され了承されたい。これらの手法の組合せを使用してもよい。
【0020】
本明細書ではまた、本発明の様々な実施形態についてフローチャートを使用して説明する。当業者には、本開示を考慮すれば、ある順序で実施されるものとしてフローチャートに記載されたステップまたは動作のいくつかが他の実施形態では異なる順序で実施されることがあることが理解されよう。同様に、フローチャートに記載されたステップまたは動作のいくつかを他の実施形態では同時に実行してもよく、単一のステップまたは動作として組み合わせてもよい。
【0021】
当業者には理解されるように、本発明は、方法(たとえば、コンピュータによって実施されるプロセスを含む)、装置(たとえば、システム、デバイス、コンピュータプログラム製品などを含む)、またはそれらを組み合わせて具体化されてもよい。したがって、本発明の各実施形態は、完全なハードウェア実施形態(たとえば、特定用途向け集積回路)または本明細書では概して「システム」と呼ぶことができるソフトウェア態様とハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形をとってもよい。さらに、本発明の各実施形態は、媒体で具体化されるコンピュータ実行可能プログラムコードを有するコンピュータ可読媒体上のコンピュータプログラム製品を含んでもよい。本明細書では、プロセッサは、たとえば、特定のコンピュータ実行可能プログラムコードを実行することによって1つまたは複数の汎用回路に機能を実行させる方法、および/または1つまたは複数の特定用途向け回路に機能を実行させる方法を含む、様々な方法である機能を実行「するように構成され」てもよい。
【0022】
本発明の各実施形態の動作を実施するコンピュータ実行可能プログラムコードは、Java(登録商標)、Perl、Smalltalk、C++などのような、オブジェクト指向プログラミング言語、スクリプト付きプログラミング言語、またはスクリプトなしプログラミング言語で書かれてもよい。しかし、本発明の動作を実施するためのコンピュータ実行可能プログラムコードは、「C」プログラミング言語、「BASIC」プログラミング言語もしくはそれらの改良型、または同様のプログラミング言語のような従来の手続き型プログラミング言語で書かれていてもよい。
【0023】
本発明の各実施形態について以下に、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明する。フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロック、ならびに/あるいはフローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックの組合せをコンピュータ実行可能プログラムコードで具体化されるコンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、またはその他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに供給されて特定のマシンを生成してもよく、それによって、命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行され、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックに指定された機能/動作を実施する手段を作成する。
【0024】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能データ処理装置に特定の機能を実行するように指示することのできるコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、それによって、コンピュータ可読媒体に記憶されている命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックに指定された機能/動作を実施する命令手段を含む製造品を作成する。
【0025】
また、コンピュータプログラムは、コンピュータまたはその他のプログラム可能データ処理装置上にロードされ、コンピュータまたはその他のプログラム可能装置上で一連の動作ステップを実行させてコンピュータによって実施されるプロセスを生成してもよく、それによって、コンピュータまたはその他のプログラム可能な装置上で実行された命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックに指定された機能/動作を実施するステップを実現する。あるいは、コンピュータプログラムによって実施されるステップまたは動作をオペレータまたは人間によって実施されるステップまたは動作と組み合わせて本発明の実施形態を実施してもよい。
【0026】
本発明の一実施形態では、図1を参照すると、生理学的センサシステム10はセンサ12を含み、関連する監視システム18は、センサ完全性(integrity)認証システムを備える。センサシステムは、暗号アルゴリズムが格納されたROM14を備える。センサシステムは、暗号アルゴリズムを実行するマイクロコントローラ16をさらに備える。マイクロコントローラ16は、ケーブル20によって患者監視システム18と通信する。監視システム18は、ハンドシェーキングソフトウェアを実行し、センサマイクロコントローラ16にチャレンジを送り、センサマイクロコントローラ16は、メモリ14に記憶されている暗号アルゴリズムを実行し、監視システム18に適切に応答する。監視システムは、センサからの応答を検証し、許容される所定の応答と比べて検証し、それによって、センサ12を監視システム18に対して認証する。センサシステム10は、妥当な応答を返すことによって、センサ12が監視システム18と一緒に使用するのに適切であることを確証するのを助ける。一方、センサシステムが監視システムに妥当な応答を返さない場合、監視システム18は、センサ12と一緒に動作するのを拒絶するか、あるいはフラグを立てて、センサの完全性および品質が確認されないことを医療関係者に示すように構成されてもよい。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による使い捨てセンサシステム10の簡略図である。センサ12は、血圧トランスデューサ、血液または別の流体の流量および/または温度を検出するセンサ、血糖センサ、ヘモグロビンセンサ、乳酸センサ、様々な血行動態監視デバイス(CO、SV、SVV、およびSVRのうちの1つまたは複数を測定する)、酸素飽和度センサ(SvO2、SpO2、ScvO2)、またはその他のセンサであってもよい。
【0028】
図1では、メモリ14および22ならびにマイクロコントローラ16がセンサ12に固定的に取り付けられている。マイクロコントローラは、少なくとも1つのプロセッサを含む患者監視機器18と通信する。本明細書では、用語「モニタ」、「患者モニタ」、および「患者監視機器」が様々な構成を指してもよいことを理解されたい。たとえば、いくつかの患者監視システムでは、一次プロセッサおよび一次メモリがディスプレイと一緒に収納される。他のシステムでは、一次プロセッサおよび一次メモリは、ディスプレイから分離された「データボックス」内に収納される。したがって、本明細書において論じる監視システムは、1つまたは複数のセンサとのインターフェースをとって患者の少なくとも1つの生理学的パラメータを監視する様々なシステムを包含する。そのような監視システムの大部分は、ディスプレイを含み、監視ネットワークの一部であってもよい。
【0029】
一実施形態では、使い捨て(ディスポーザブル)ユニット10は、5ワイヤケーブル20によって患者監視機器18に接続される。図2を参照すると、ワイヤのうちの4本はそれぞれ、励起電圧(20a)、センサからの正信号および負信号(20bおよび20c)を供給するワイヤ、およびグランドワイヤ(20d)である。マイクロコントローラ16は、5番目のワイヤ(20e)を介して患者監視システム18と通信し、シングルワイヤプロトコルを使用して単一のワイヤ20eを介してデータを送り受け取る。シングルワイヤプロトコルは、センサマイクロコントローラが監視システムと通信するための効率的で高度な手段を実現する。
【0030】
他の実施形態では、ケーブルは、監視システムの構成に応じて5本よりも多くてもまたは少なくてもよい。たとえば、代替実施形態では、マイクロコントローラと監視システムとの間で通信するために2本のワイヤを設けてもよい。他の実施形態では、ケーブル(たとえば、図1のケーブル20)は、たとえば抵抗器、キャパシタ、マルチワイヤ回路、ならびに/あるいはセンサおよび/または患者モニタと一緒に働くその他の電子構成要素のような受動構成要素および/または能動構成要素を含んでもよい。
【0031】
センサに対してローカルに位置するメモリ14、22も設けられている(図1)。第1のROM14は、128バイトのメモリおよび暗号アルゴリズム用の64バイトを有する。メモリは、たとえばカリフォルニア州のマクシムオブサニーベール社(Maxim of Sunnyvale)から市販されているMaxim DS28E01のようなシングルワイヤメモリである。この特定の実施形態では、1024ビットのEEPROMがISO/IEC 10118-3セキュアハッシュアルゴリズム(SHA-1)によって実装されるチャレンジレスポンス認証セキュリティと組み合わされる。1024ビットEEPROMアレイは、64ビットスクラッチパッドを含む256ビットの4つのページとして構成され、書込み動作を実行する。このメモリは、単一接点単一ワイヤバスを介して通信する。登録番号がメモリに焼き付けられており、マルチデバイスシングルワイヤネットワークの場合にノードアドレスとして働くことができる。あるいは、認証アルゴリズムを記憶するのに適した他のメモリを利用してもよい。
【0032】
使い捨てセンサと一緒に移送すると有用なデータを記憶する追加のメモリ22が設けられている。たとえば、病院における代表的な心臓血管手術では、患者が手術前検査室から手術室へ移動したり、手術室から集中治療室などへ移動したりする。各位置に、別個の患者モニタが存在する場合がある。使い捨てデバイス10を第1の位置において第1のモニタから切り離し、次いで患者を、第2の異なるモニタがある第2の位置に移動させてもよい。次に、使い捨てデバイス上のメモリ22に記憶されているデータを新しいモニタにアップロードしてもよい。
【0033】
一実施形態では、この追加のメモリ22がEEPROMとして設けられる。一実施形態では、電気的に消去可能な16KビットシリアルPROMファミリのEEPROM 11AA160のようなマイクロチップテクノロジー社のEEPROMであってもよい。これらのデバイスは、x8ビットメモリのブロック単位で構成され、単一のI/O UNI/Oシリアルバスをサポートする。マンチェスター符号化技術を使用することによって、クロックとデータが単一のシリアルビットストリーム(SCIO)として組み合わされ、受信機によってクロック信号が抽出され、各ビットのタイミングおよび値を正しく復号する。
【0034】
マイクロコントローラは、特に、外部監視システムと通信し、認証機能を実行し、ROM上に記憶される情報を書き込む働きをする。特定の適切なマイクロコントローラの非制限的な特定の例としては、マイクロチップテクノロジー社(Microchip Technology)から市販されているPIC12F508/509/16F505デバイスおよびアトメル社のAtmega168P-10MUがある。これらは、集積度が高く、低コストであり、高性能であって、完全にスタティックな、使い捨てセンサの一部としての用途のフラッシュベースの8ビットCMOSマイクロコントローラである。マイクロコントローラは、33個の単一ワード/単一サイクル命令のみを有するRISCアーキテクチャを使用する。すべての命令は、2サイクルを要するプログラムブランチを除く単一サイクル(200μs)である。12ビット幅の命令は対称度が高い。この使いやすく覚えやすい命令セットは、より複雑な命令セットを使用するマイクロコントローラと比べて著しく開発時間を短縮する。この種のマイクロコントローラは、十分なプロセッサ速度、メモリ容量、およびコスト効率を有し、生理学的センサのセンサと一緒に使用できるように十分に小さなフットプリントを有する。
【0035】
PIC12F508/509/16F505製品は、システムコストおよび消費電力を削減する特殊な機能を備える。パワーオンリセット(POR)およびデバイスリセットタイマ(DRT)は外部リセット回路を不要にする。INTRC内部オシレータモードおよび電力節約LP(低電力)オシレータモード含む4つ(PIC16F505は6つ)のオシレータ構成があり、このうちの1つが選択される。電力節約スリープモード、ウォッチドッグタイマ、およびコード保護機能により、システムコストの削減、消費電力の低減、および信頼性の向上がなされる。
【0036】
センサメモリ22に記憶してもよいデータの例には、患者の識別情報、年齢、性別、体重、肥満度指数、および/またはその他の情報のような患者情報、シリアル番号、型番、ロット番号、および/またはその他の情報のようなデバイス識別情報、センサ自体に関する較正データまたはその他のデータ、所定の期間(たとえば、過去8時間、過去24時間、または必要に応じたその他の期間)にわたって監視される生理学的パラメータ、センサシステムを患者モニタに接続するケーブルに関するシリアル番号および/またはロット番号などのデータ、センサと一緒に使用される患者モニタに関するデータ、センサの製造日、センサの有効寿命、センサを初めて使用した日時および/またはセンサの使用期間、センサの最大使用可能時間、患者モニタを初めて使用してからの期間、患者ケーブルを初めて使用してからの時間、患者の位置、信号品質指標、障害コードまたはアラームコード、医師またはその他の職員の名前、ならびに/あるいは特定の環境において特に有用であり得るその他のデータが含まれる。
【0037】
次にセンサ12からの信号の処理について考えると、現在好ましい実施形態では、センサ12からのデータがケーブル20を介して患者モニタ18に伝達され、患者モニタ18において1つまたは複数のプロセッサがセンサからの生信号を処理する。患者モニタ18は次いで、処理されたデータのすべてまたは選択された部分をワイヤ20e(図2)を介してマイクロコントローラ16に送り、マイクロコントローラ16はデータをセンサメモリ22に記憶する。たとえば、圧力センサが患者モニタ18に生信号を出力してもよく、次いで患者モニタ18が心拍出量値を算出する。このような心拍出量値および/またはその他のパラメータは、周期的に患者モニタ18からケーブル20を介して送られ、メモリ22に記憶される。
【0038】
いくつかの実施形態では、センサ12からの生信号をセンサメモリ22に記憶することが望ましいことがある。大部分の実施形態では、まずセンサ12からの生信号が患者モニタ18に送られ、次いで患者モニタ18が生センサ信号または選択された生センサ信号を、センサメモリ22に記憶されるようにマイクロコントローラ16に再送する。この他の実施形態では、センサ12は、数時間および/または数日分の生センサデータおよび/または処理されたアルゴリズムデータを収容するかなりの量のメモリを備える。生センサデータが記憶されるこのような一実施形態では、センサは、生センサデータを記憶する少なくとも2ギガバイト、好ましくは8ギガバイトのメモリを含む。
【0039】
障害コード(fault code)がメモリ22に記憶されてもよく、それによって、たとえば監視システム18またはセンサ12またはケーブル20またはその他の構成要素にある点で障害が生じた場合、後で、その障害の時間頃の障害コードの時間および/または日付のスタンプ付きのレコードに分析を目的としてアクセスすることができる。たとえば、患者の身長、体重、またはBMI、特定の患者モニタ上でいくつのカテーテルが使用され、どんな種類のカテーテルが使用されたか、モニタ自体に関する情報、モニタが実行しているソフトウェアのバージョン、モニタが存在する病院に関する情報などのその他の情報、および/または後で分析および企業意思決定に使用してもよいその他の情報を記憶してもよい。
【0040】
センサ較正データ、製造ロット番号、シリアル番号、製造の時間および/または日付のような、センサメモリに記憶されているいくつかの情報を、製造施設においてメモリに書き込んでもよい。他の情報を治療現場において患者モニタまたはその他の手段によって記憶してもよい。特に較正情報について考えると、製造/試験プロセス中にセンサ性能測定値をメモリに書き込んでもよい。したがって、特定のセンサに関してたとえば2mmの水銀のオフセットがある場合、その情報を製造施設においてセンサ上のメモリに記憶してもよい。使用時には、患者モニタ18は、センサメモリに記憶されている較正情報を使用して、センサ12から受け取られた信号からより正確な計算を行うことができる。認証機能を使用して、センサが、そのような較正情報が記憶されている種類のセンサであることを確証してもよい。
【0041】
図3の実施形態について考えると、使い捨てセンサユニット10は、ユニット26内のマイクロコントローラ16およびローカルメモリ14、22にケーブル24によって接続されたセンサ12を含む。したがって、マイクロコントローラ16およびメモリ14、22は、センサ12に対してローカルに位置するが、センサ12から離れている。ケーブル24は取付け不能であってもよく、したがって、センサ12およびマイクロコントローラ/メモリユニット26は固定的に取り付けられている。この構成は、たとえば、マイクロコントローラおよびメモリを直接センサに取り付けるとセンサの動作が干渉を受けるとき、またはセンサ上にマイクロコントローラおよびメモリ用のスペースがない場合のようないくつかの状況において有利である。
【0042】
他の実施形態では、患者監視システムはハブとして働く。患者監視システムは、センサからある情報を収集し、適切な計算を実行し、情報を表示し、かつ/または他の機能を実行する。看護師やその他の医療関係者などによって患者監視システムに他の情報を手動で入力してもよいし、および/または他の供給元から収集してもよい。監視システムは次いで、収集するか、計算するか、またはその他の方法で取得した選択された情報を、センサ上に記憶できるようにセンサに接続されたメモリに送る。センサメモリ上に記憶されたこの情報は次いで、センサが監視システムから切り離されたときでもセンサに移植可能である。患者は、ある部屋から別の部屋にまたはある場所から別の場所に移動することができ、患者が新しい部屋または場所に到着すると、センサは別の監視システムに接続することができ、監視システムは次いで、センサメモリ上に記憶されているデータをアップロードする。センサが製造施設、実験室などに送られる例では、センサ上に記憶されている情報に分析のためにアクセスしてもよい。
【0043】
本発明の好ましい実施形態では、センサ10がマイクロプロセッサを備えるが、他の実施形態では、単一のワイヤインターフェースEEPROMが、マイクロコントローラなしで直接監視システムとのインターフェースをとってもよい。この他の実施形態に関する現在適切なシングルワイヤインターフェースEEPROMの非制限的な例にはMaxim DS28E01およびMicrochip 11AA160 EEPROMが含まれる。この手法は、ケーブル内の追加のワイヤ、より多くのピン、および/またはかなりの消費電力を必要とするEEPROMと比べて有利である。
【0044】
さらに他の実施形態は、埋め込み暗号機能を有するマイクロプロセッサを利用し、したがって、マイクロコントローラとは別個にROMに認証アルゴリズムを記憶する必要がなくなる。とりわけこの目的に適したマイクロコントローラは、カリフォルニア州サンノゼのアトメル社(Atmel Corporation)から入手可能である。
【0045】
センサが血糖センサである実施形態では、センサに対してローカルに位置するメモリに記憶してもよい特定の情報には、製造業者、サイズ、長さ、型番、ルーメン、およびルーメンの容積のような、センサが接続されるブラッドアクセスデバイスの情報、必要な流れプロフィルの種類に関する情報、ならびに血糖センサの機能に特に有用なその他の情報が含まれる。また、製造プロセス中に標準的なセンサ試験が実施される製造プロセスにおける検査を行ってもよい。センサによって検知された値は、記録されセンサメモリ上に記憶される。現場では、センサによって検知された値が、前の試験からセンサメモリに記憶されている値と比較される任意の試験を行ってもよい。値が著しく異なる場合、センサが損傷を受けており、もはや使用すべきではないことを示している可能性がある。たとえば、患者モニタは損傷を受けている可能性のあるセンサを使用するのを拒絶してもよいし、またはフラグを立てて、センサが問題を有する可能性があることを医療関係者に示してもよい。
【0046】
図5は、生理学的パラメータを検知し、センサに情報をローカルに記憶する方法の一実施形態を示している。ステップ100において、患者監視ユニット内の外部プロセッサは、センサに対してローカルに位置するマイクロコントローラに情報を送ることによってセンサの認証を開始する。現在好ましい実施形態では、図2に示されているように、センサユニットを患者監視ユニットに接続するケーブルを介して上記のように情報が送られる。シングルワイヤプロトコルを使用する際、患者監視ユニットとマイクロコントローラとの情報伝達は、ケーブル上の単一のワイヤを介して行われる。ステップ102では、センサに対してローカルに位置するマイクロコントローラが、認証アルゴリズムを実施し、外部プロセッサに応答する。ステップ104において、患者監視ユニットは、マイクロコントローラから妥当な1つまたは複数の応答を受け取ったときに、センサを有効とみなす。
【0047】
一方、センサが適切な応答を発行しない場合、センサは有効であるとはみなされない。無効なセンサの場合、患者監視ユニットを様々な異なる方法のうちの任意の方法で応答するように構成してもよい。監視ユニットは単にセンサからの信号を受け入れるのを拒絶し、信号に基づくデータの計算を行わず、図4のステップ106のように監視機能を実現するのを全体的に拒絶してもよい。あるいは、監視ユニットは、センサから受け取った信号を実際に処理するが、警告メッセージを表示するかまたはこの情報が信頼できないものである可能性があることを示すように構成してもよい。
【0048】
ステップ108において、センサが、検知された信号を外部プロセッサに送り、ステップ110において、外部プロセッサがセンサからの信号を処理する。ステップ112では、外部プロセッサが、センサに対してローカルに位置するメモリに記憶すべきデータを送る。一実施形態では、データはケーブルを介して送られ、さらなる実施形態では、シングルワイヤプロトコルを使用してケーブルの単一のワイヤを介して送られる。
【0049】
図5は、患者がある位置から別の位置に移動し、あるモニタから別のモニタに移動するときにデータがセンサと一緒に移動するように、センサに対してローカルに位置するメモリ上にデータを記憶する方法を示している。センサをあるモニタから切り離し別のモニタに接続するとき、多くの場合、あるデータを手動で再び第2のモニタに入力しなければならない。また、第1のモニタ上に記憶されている生理学的データのあらゆる履歴が、第1のモニタに残り、第2のモニタでは利用できない。
【0050】
図5では、ステップ120において、第1の位置における第1の外部プロセッサが、センサに対してローカルに位置するメモリ上にデータを記憶する。現在好ましい実施形態では、この第1の外部プロセッサは第1の患者監視デバイスの一部である。ステップ122では、センサが第1の位置における第1の外部プロセッサから切り離される。次いで、ステップ124において、患者が手術前検査室から別の位置に移動されるときのようにセンサを第2の位置に移動する。次いで、ステップ126において、センサを第2の位置において、別の患者監視デバイスの一部である第2の外部プロセッサに接続する。任意に、第2の外部プロセッサは、ステップ128においてセンサを認証し、次いで、センサに対してローカルに位置するメモリ上に記憶されているデータを受け取る。このように、第2の患者監視デバイスは、前に第1の患者監視デバイスにおいて作成された患者に関する過去の生理学的データを収集することができる。センサに対してローカルに位置するメモリ上にこのような情報を記憶することによって、データがセンサに対してローカルに位置するメモリ上に記憶されるので、患者をあるモニタから別のモニタにデータを失わずに移動させることができる。
【0051】
ある例示的な実施形態について説明し添付の図面に示したが、このような実施形態が例示的なものに過ぎず、広義の発明を制限するものではなく、かつ上記の各パラグラフに記載された変更、組合せ、省略、修正、および置換だけでなく、様々な他の変更、組合せ、省略、修正、および置換が可能であるので、本発明が図示し説明した特定の構成および配置に限定されないことを理解されたい。当業者には、本発明の範囲および趣旨から逸脱せずに上述の実施形態の様々な適応例および修正例を構成することができ、かつ本発明の特定の実施形態が、EMIノイズ削減および/または複数の機器を同時に使用するための環境の実現のようなさらなる利点を有してもよいことが理解されよう。したがって、本発明を、特許請求の範囲内で、本明細書に具体的に記載された以外の形態で実施できることを理解されたい。
【符号の説明】
【0052】
10 検知システム
12 センサ
14 メモリ
16 マイクロコントローラ
18 監視システム
20 ケーブル
20a 励起電圧
20b 正信号
20c 負信号
20d グランドワイヤ
20e ワイヤ
22 メモリ
24 ケーブル
26 マイクロコントローラ/メモリユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部のプロセッサに関連して使用される生理学的パラメータを検知し、検知信号が、検知が行われるセンサにおけるメモリに格納されるシステムであって、
リモートプロセッサによって処理される検知された生理学的パラメータを表すセンサ信号を出力するように構成された生理学的センサと、
前記センサに対してローカルに位置し、前記センサに固定的に取り付けられ、第1のメモリおよび第2のメモリを有するマイクロコントローラと、
前記第1のメモリに記憶され、リモートプロセッサから問い合わせがあったときに前記センサを認証するために認証プロセスを実施するように構成された認証アルゴリズムと、
を備え、
前記第2のメモリは、前記センサからのデータがリモートプロセッサによって処理された後に、検知された生理学的パラメータを表すデータを受け取り記憶するように構成され、
前記マイクロコントローラは、シングルワイヤプロトコルを使用してリモートプロセッサと通信するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記第1のメモリは、OTP EPROM、EEPROM、およびFLASHの少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項3】
前記第1のメモリは、シングルワイヤインターフェースメモリを備えることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項4】
前記センサは、パルスオキシメトリセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項5】
前記センサは、血糖センサを備えることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項6】
前記センサは、圧力伝送器を備えることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項7】
前記認証アルゴリズムは、チャレンジレスポンスハッシュアルゴリズムを含むことを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項8】
前記マイクロコントローラは、前記センサにケーブルによって固定的に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項9】
前記ケーブルは、さらなる電子構成要素を含むことを特徴とする請求項8に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項10】
前記マイクロコントローラおよび前記センサは、一緒に収納されることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項11】
前記第2のメモリは、障害、デバイスID、センサ較正、センサを初めて使用した日付、前記センサの累積使用時間、センサを患者モニタに挿入し取り外した回数、温度、患者情報、デバイス識別情報、前記センサに関する較正情報、1つまたは複数の倍率、所定の期間にわたって監視された生理学的パラメータ、前記センサと一緒に使用された機器に関する情報、前記センサの製造日、センサの有効寿命、患者識別情報、患者の身長、患者の体重、患者のBMI、患者の位置、信号品質、および前記デバイスを利用する医療関係者のうちの少なくとも1つに関するデータを受信し記憶するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項12】
前記第2のメモリは、所定の期間にわたる患者の生物医学データの履歴を記憶するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項13】
前記センサは、複数の生理学的パラメータを検知するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項14】
前記センサシステムは、リモートプロセッサに適合する5ワイヤケーブルに接続されることを特徴とする請求項1に記載の生理学的パラメータを検知するシステム。
【請求項15】
請求項1に記載されたシステムを利用して、マイクロプロセッサとメモリとを有するセンサによって生物医学パラメータを検知する方法であって、
請求項1に記載されたシステムからのセンサ信号を、ケーブルを介して送信するステップと、
シングルワイヤプロトコルを利用して前記システムと外部プロセッサとの間で単一のワイヤを介して認証データを受信および送信するステップと、
前記システムから外部への前記センサ信号をリモートプロセッサにおいて処理するステップと、
前記リモートプロセッサからのデータを前記ケーブルの単一のワイヤを介して受信し、前記データを前記第2のメモリに記憶するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1に記載された前記システムを第1の位置において第1の外部プロセッサユニットから切り離すステップと、
前記システムを第2の位置に移送するステップと、
前記システムを前記第2の位置における第2の外部プロセッサユニットに接続するステップと、
前記センサを前記第2の位置において認証するステップと、
前記第2のメモリに記憶されているデータを前記第2の外部プロセッサユニットにアップロードするステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
生理学的パラメータを検知し、前記検知が行われたセンサに生検知信号および/または処理された検知信号を記憶するセンサシステムであって、
リモートプロセッサによって処理される検知された生理学的パラメータを表すセンサ信号を出力するように構成された生理学的センサと、
前記センサに対してローカルに位置し、前記センサに固定的に取り付けられたマイクロプロセッサおよびメモリと、
前記メモリに記憶され、リモートプロセッサから問い合わせがあったときに前記センサを認証するために認証プロセスを実施するように構成された認証アルゴリズムと、
を備え、
前記メモリは、前記センサによって検知された生理学的パラメータを表すリモートプロセッサからのデータを受信し記憶するように構成されることを特徴とするセンサシステム。
【請求項18】
前記マイクロコントローラは、単一のワイヤを介してリモートプロセッサと通信するように構成されることを特徴とする請求項17に記載のセンサシステム。
【請求項19】
前記センサは、複数の生理学的パラメータを検知するように構成されることを特徴とする請求項17に記載のセンサシステム。
【請求項20】
前記メモリは、チャレンジレスポンス認識アルゴリズムを記憶するように構成されることを特徴とする請求項17に記載のセンサシステム。
【請求項21】
前記システムは、リモートプロセッサから情報を受信し、所定の期間にわたる生理学的パラメータの履歴を動的に記憶するように構成されることを特徴とする請求項17に記載のセンサシステム。
【請求項22】
前記メモリの容量は、生センサデータと処理されたセンサデータの両方を前記メモリに記憶することができるように選択されることを特徴とする請求項17に記載のセンサシステム。
【請求項23】
前記メモリは、生のセンサデータを受け取り記憶するように構成されることを特徴とする請求項22に記載のセンサシステム。
【請求項24】
メモリを有するセンサシステムによって生物医学パラメータを検知する方法であって、
生理学的パラメータを表すセンサ信号をセンサからリモートプロセッサに送るステップと、
前記センサメモリに記憶されている認証情報にアクセスして前記センサシステムを認証するステップと、
リモートプロセッサにおいて前記センサ信号を処理するステップと、
前記センサによって検知された生理学的パラメータを表すデータをリモートプロセッサから受け取り、前記データを前記センサメモリに記憶するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
前記センサメモリにデータを記憶するステップは、患者の少なくとも1つの生理学的パラメータの履歴を所定の期間にわたって記憶するステップを含むことを特徴とする請求項24に記載の生物医学パラメータを検知する方法。
【請求項26】
認証情報にアクセスする前記ステップおよびリモートプロセッサからデータを受け取る前記ステップは、シングルワイヤプロトコルを利用するステップを含むことを特徴とする請求項24に記載の生物医学パラメータを検知する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−520284(P2013−520284A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555079(P2012−555079)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2011/025738
【国際公開番号】WO2011/106318
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(500218127)エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション (93)
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
【Fターム(参考)】