説明

車両および車両の制御方法

【課題】外部充電が可能な車両において、車両電源が投入されたまま放置された場合に、適切なタイミングで車両電源を自動的に遮断する。
【解決手段】外部充電が可能な車両100は、蓄電装置110からの電力を用いて車両100の駆動力を発生するためのPCU120と、蓄電装置110とPCU120との間の導通および非導通とを切換えるためのSMR115と、ECU300とを備える。ECU300は、ECU300が起動状態であるがPCU120が非駆動状態であるIG−ON状態の期間に、SMR115が非導通でかつ充電ケーブル400が非接続である状態の継続時間がしきい値を上回るか否かを判定する。そして、ECU300は、この継続時間がしきい値を上回る場合に、車両電源を自動的に遮断してIG−ON状態を終了させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両および車両の制御方法に関し、より特定的には、車両外部の外部電源を用いて車載の蓄電装置を充電するための充電制御に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に配慮した車両として、蓄電装置(たとえば二次電池やキャパシタなど)を搭載し、蓄電装置に蓄えられた電力から生じる駆動力を用いて走行する車両が注目されている。このような車両には、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車などが含まれる。そして、これらの車両に搭載される蓄電装置を発電効率の高い商用電源により充電する技術が提案されている。
【0003】
ハイブリッド車においても、電気自動車と同様に、車両外部の電源(以下、単に「外部電源」とも称する。)から車載の蓄電装置の充電(以下、単に「外部充電」とも称する。)が可能な車両が知られている。たとえば、家屋に設けられたコンセントと車両に設けられた充電口とを充電ケーブルで接続することにより、一般家庭の電源から蓄電装置の充電が可能ないわゆる「プラグイン・ハイブリッド車」が知られている。これにより、ハイブリッド自動車の燃料消費効率を高めることが期待できる。
【0004】
このような車両においては、一般的に、車両を走行するための駆動源に電力を供給することができる電源状態(以下、「IG−ON状態」とも称する。)と、車両の駆動源には電力は供給されないが、オーディオなどの補機装置への電力供給が可能な電源状態(以下、「ACC−ON状態」とも称する。)とを有し、ユーザによるイグニッションスイッチの操作によって、これらの電源状態が変化される。
【0005】
特開2009−101843号公報(特許文献1)には、プッシュスイッチタイプのイグニッションスイッチにより電源操作が可能な車両用の電源システムにおいて、IG−ON状態からACC−ON状態となった場合と、OFF状態からACC−ON状態となった場合とで、次の状態へ遷移する条件を異なるものとすることによって、操作が簡易化され、利便性が高い態様で電力供給の切換えを行なう技術が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−101843号公報
【特許文献2】特開平07−046768号公報
【特許文献3】特開2009−071900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のような外部充電が可能な車両においては、外部充電中に、補機装置を動作させるために、ユーザにより車両電源が投入される場合がある。
【0008】
このような場合に、外部電源の停電やユーザによる充電ケーブルの引抜きなどによって、外部電源からの電力が途絶した際に、車両電源がIG−ON状態のまま放置されてしまう可能性がある。このような状態としては、ユーザによる電源遮断忘れである場合もあるが、ユーザがその後も継続して補機装置等を使用する意思がある場合も考えられる。そのため、このような状態となった場合に、即座に車両電源を自動的に遮断すると、ユーザに違和感を与えるおそれがあるが、一方で、車両電源が投入されたままの状態が長時間継続すると、補機バッテリが放電してしまうなどの不具合が生じるおそれもある。
【0009】
したがって、上述のように車両電源がIG−ON状態のまま放置された場合に、車両の状態に応じて適切なタイミングで、車両電源を遮断することが必要とされる。
【0010】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、外部充電が可能な車両において、車両電源が投入されたまま放置された場合に、適切なタイミングで車両電源を自動的に遮断することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による車両は、外部電源から充電ケーブルを介して伝達される電力を用いて、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能であり、駆動装置と、切換装置と、駆動装置を制御するための制御装置とを備える。駆動装置は、蓄電装置からの電力を用いて車両の駆動力を発生する。切換装置は、蓄電装置と駆動装置とを結ぶ経路に設けられ、蓄電装置と駆動装置との間の導通および非導通とを切換える。制御装置は、制御装置により駆動装置を駆動することが可能な状態であるけれども駆動装置が非駆動状態である所定状態の期間に、切換装置が非導通でかつ充電ケーブルが非接続である状態の継続時間がしきい値を上回った場合に、制御装置について駆動装置の駆動をすることが不可能な状態にする。
【0012】
好ましくは、制御装置は、ユーザによる操作に基づいて、充電ケーブルが車両および外部電源に接続されている状態である動作モードの場合のしきい値を、動作モードではない場合のしきい値よりも小さく設定する。
【0013】
好ましくは、制御装置は、動作モードとして、充電ケーブルが車両および外部電源に接続されている状態である第1のモードと、駆動装置の駆動により走行が可能な状態である第2のモードと、第1および第2のモードのいずれの状態でもない第3のモードとを有し、ユーザによる操作に基づいて、第1〜第3のモードを切換えることが可能である。そして、制御装置は、第1のモードにおけるしきい値を第2および第3のモードにおけるしきい値よりも小さく設定する。
【0014】
好ましくは、制御装置は、切換装置が導通である場合には、継続時間を予め定められた初期値に設定する。
【0015】
好ましくは、蓄電装置から駆動電力が供給され、第1のモードの際に運転することができる補機装置をさらに備える。
【0016】
本発明による制御方法は、外部電源から充電ケーブルを介して伝達される電力を用いて、搭載された蓄電装置の充電が可能な車両についての制御方法である。車両は、蓄電装置からの電力を用いて車両の駆動力を発生するための駆動装置と、蓄電装置と駆動装置とを結ぶ経路に設けられ蓄電装置と駆動装置との間の導通および非導通とを切換えるための切換装置とを含む。制御方法は、駆動装置を駆動することが可能な状態であるけれども駆動装置が非駆動状態である所定状態であるか否かを判定するステップと、切換装置が非導通でかつ充電ケーブルが非接続である状態の継続時間をカウントするステップと、継続時間のカウント値がしきい値を上回るか否かを判定するステップと、カウント値がしきい値を上回ると判定された場合に、駆動装置を駆動することが不可能な状態にするステップとを備える。
【0017】
好ましくは、充電ケーブルが車両および外部電源に接続されている状態である動作モードであるか否かを判定するステップと、動作モードであるか否かの判定に基づいて、上記動作モードである場合のしきい値を、上記動作モードではない場合のしきい値よりも小さく設定するステップとをさらに備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、外部充電が可能な車両において、車両電源が投入されたまま放置された場合に、適切なタイミングで車両電源を自動的に遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施の形態に従う車両の全体ブロック図である。
【図2】車両の電源状態と機器の状態との関係を説明するための図である。
【図3】車両のモードの設定および解除の条件を説明するための図である。
【図4】本実施の形態による、電源遮断制御を説明するための第1の図である。
【図5】本実施の形態による、電源遮断制御を説明するための第2の図である。
【図6】本実施の形態による、電源遮断制御を説明するための第3の図である。
【図7】本実施の形態において、ECUで実行される電源遮断制御を説明するための機能ブロック図である。
【図8】本実施の形態において、ECUで実行される電源遮断制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下において、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0021】
図1は、本実施の形態に従う車両100を含む充電システム10の全体構成図である。
図1を参照して、車両100は、蓄電装置110と、システムメインリレー(以下、SMR(System Main Relay)とも称する。)115と、駆動装置であるPCU(Power Control Unit)120と、モータジェネレータ130,135と、動力伝達ギア140と、駆動輪150と、エンジン160と、補機装置170と、制御装置(以下、ECU(Electronic Control Unit)とも称する。)300とを備える。
【0022】
蓄電装置110は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置110は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池または鉛蓄電池などの二次電池、あるいは電気二重層キャパシタなどの蓄電素子のセルを含んで構成される。
【0023】
蓄電装置110は、SMR115を介して、モータジェネレータ130,135を駆動するためのPCU120に接続される。そして、蓄電装置110は、車両100の駆動力を発生させるための電力をPCU120に供給する。また、蓄電装置110は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電装置110の出力は、たとえば200Vである。
【0024】
SMR115に含まれるリレーの一方端は、蓄電装置110の正極端子および負極端子にそれぞれ接続される。SMR115に含まれるリレーの他方端は、PCU120に接続された電力線PL1および接地線NL1にそれぞれ接続される。そして、SMR115は、ECU300からの制御信号SE1に基づいて、蓄電装置110とPCU120との間での電力の供給と遮断とを切換える。
【0025】
PCU120は、コンバータ121と、インバータ122,123と、コンデンサC1,C2とを含む。
【0026】
コンバータ121は、ECU300からの制御信号PWCに基づいて、電力線PL1および接地線NL1と電力線PL2および接地線NL1との間で電圧変換を行なう。
【0027】
インバータ122,123は、電力線PL2および接地線NL1に対して並列に接続される。インバータ122,123は、ECU300からの制御信号PWI1,PWI2に基づいて、コンバータ121から供給される直流電力を交流電力に変換し、モータジェネレータ130,135をそれぞれ駆動する。
【0028】
コンデンサC1は、電力線PL1および接地線NL1の間に設けられ、電力線PL1および接地線NL1間の電圧変動を減少させる。また、コンデンサC2は、電力線PL2および接地線NL1の間に設けられ、電力線PL2および接地線NL1間の電圧変動を減少させる。
【0029】
モータジェネレータ130,135は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
【0030】
モータジェネレータ130,135の出力トルクは、減速機や動力分割機構によって構成される動力伝達ギア140を介して駆動輪150およびエンジン160に伝達されて、車両100を走行させる。モータジェネレータ130は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪150の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、PCU120によって蓄電装置110の充電電力に変換される。本実施の形態においては、モータジェネレータ130を専らエンジン160によって駆動されて発電を行なうための発電機として動作し、モータジェネレータ135を専ら駆動輪150を駆動して車両100を走行させるための電動機として動作するものとする。
【0031】
なお、本実施の形態においては、モータジェネレータおよびインバータの対が2つ設けられる構成を一例として示すが、モータジェネレータおよびインバータの対は1つであってもよいし、2つより多く備える構成としてもよい。
【0032】
また、本実施の形態においては、車両100は、上述のように、ハイブリッド自動車を例として説明するが、車両100の構成は、車両駆動力を発生するための電動機を搭載する車両であればその構成は限定されない。すなわち、車両100は、図1のようなエンジンおよび電動機により車両駆動力を発生するハイブリッド自動車のほかに、エンジンを搭載しない電気自動車あるいは燃料電池自動車などを含む。
【0033】
補機装置170は、DC/DCコンバータ171と、空調機であるエアコン172と、補機負荷173と、補機バッテリ174とを含む。
【0034】
DC/DCコンバータ171は、電力線PL1および接地線NL1に接続され、ECU300からの制御信号PWDに基づいて、蓄電装置110から供給される直流電圧を所定の電圧に降圧する。そして、DC/DCコンバータ171は、電力線PL3を介して補機負荷173、補機バッテリ174およびECU300へ電力を供給する。
【0035】
エアコン172は、電力線PL1および接地線NL1にDC/DCコンバータ171と並列に接続される。エアコン172は、車両室内の空調を行なう。
【0036】
補機負荷173には、たとえばランプ類、ワイパー、ヒータ、オーディオ、ナビゲーションシステムなどが含まれる。
【0037】
補機バッテリ174は、代表的には鉛蓄電池によって構成される。補機バッテリ174の出力電圧は、蓄電装置110の出力電圧よりも低く、たとえば12V程度である。補機バッテリ174は、DC/DCコンバータ171から供給される電力により充電される。
【0038】
車両100は、外部電源500からの電力を用いて蓄電装置110を充電するための構成として、充電装置200と、充電リレーCHR210と、接続部220とをさらに備える。
【0039】
接続部220は、外部電源500からの電力を受けるために、車両100のボディに設けられる。接続部220には、充電ケーブル400の充電コネクタ410が接続される。そして、充電ケーブル400のプラグ420が、外部電源500のコンセント510に接続されることによって、外部電源500からの電力が、充電ケーブル400の電線部430を介して車両100に伝達される。また、充電ケーブル400の電線部430には、外部電源500から車両100への電力の供給と遮断とを切換えるための、充電回路遮断装置(以下「CCID(Charging Circuit Interrupt Device)」とも称する。)440が介挿される。
【0040】
充電装置200は、電力線ACL1,ACL2を介して接続部220に接続される。また、充電装置200は、CHR210を介して蓄電装置110と接続される。そして、充電装置200は、ECU300からの制御信号PWEに基づいて、外部電源500から供給される交流電力を、蓄電装置110が充電可能な直流電力に変換する。
【0041】
CHR210に含まれるリレーの一方端は、蓄電装置110の正極端子および負極端子にそれぞれ接続される。CHR210に含まれるリレーの他方端は、充電装置200に接続された電力線PL2および接地線NL2にそれぞれ接続される。そして、CHR210は、ECU300からの制御信号SE2に基づいて、充電装置200から蓄電装置110への電力の供給と遮断とを切換える。
【0042】
ECU300は、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力および各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
【0043】
ECU300は、電圧センサ111および電流センサ112から、蓄電装置110の電圧VBおよび電流IBの検出値をそれぞれ受ける。ECU300は、電圧VBおよび電流IBに基づいて、蓄電装置110の充電状態SOC(State of Charge)を演算する。
【0044】
ECU300は、充電ケーブル400が車両100の接続部220に接続されると、CCID440からパイロット信号CPLTを受ける。ECU300は、このパイロット信号CPLTが受信されたことに基づいて起動されるとともに、図3で後述するように充電モードに遷移する。
【0045】
ECU300は、ユーザによるイグニッションスイッチ(図示せず)の操作信号OPEを受ける。ECU300は、操作信号OPEの操作状態に基づいて、図2で後述するように、車両100の各機器への電源供給および使用可能状態を決定する。また、ECU300は、操作信号OPEの操作状態によって、図3で後述するように走行モードへ遷移する。
【0046】
なお、図1においては、ECU300は1つの制御装置として記載されているが、各機器または機能ごとに個別の制御装置を設ける構成としてもよい。
【0047】
上記のような車両においては、一般的に、ユーザによるイグニッションスイッチの操作等によって、異なる電源状態および動作モードが設定される。以下、これらの電源状態および動作モードについて説明する。
【0048】
図2は、ユーザの電源操作による、車両の電源状態と機器の状態との関係を説明するための図である。
【0049】
図2を参照して、イグニッションスイッチが操作されていない初期状態であるOFF状態においては、補機装置170は使用不可能であり、ECU300はOFF(停止)状態であり、SMR115はOFF(開放)状態である。この状態においては、PCU120へ電力は伝達されないので、車両100を駆動することはできない。
【0050】
次に、アクセサリ電源のみがオンとされた状態(ACC−ON状態)においては、基本的にはECU300は停止状態のままであり、SMR115も開放状態のままである。そして、補機バッテリ174からの電力を用いて補機負荷173を駆動することができる。
【0051】
このACC−ON状態は、プッシュスイッチタイプのイグニッションスイッチの場合は、たとえば、OFF状態から、フットブレーキを操作しない状態でイグニッションスイッチを1回押下することによって当該状態に遷移する。
【0052】
ACC−ON状態において、たとえば、フットブレーキを操作しない状態でさらにイグニッションスイッチを押下することによって、IG−ON状態に遷移する。この状態においては、ACC−ON状態と同様に補機負荷173の駆動が可能であるとともに、ECU300が起動される。
【0053】
なお、IG−ON状態ではあるが、後述するReady−ON状態となっていない場合には、車両の駆動力を発生させることはできない。そして、このような状態においては、SMR115は基本的には非接続とされるが、補機装置170を使用する場合には接続される場合がある。
【0054】
Ready−ON状態は、走行準備が完了した状態であり、たとえば、ブレーキペダルを踏んだ状態でイグニッションスイッチを押下することによって生成されるST−ON信号に基づいて当該状態に遷移する。Ready−ON状態においては、ECU300が起動されるとともにSMR115が接続状態とされる。Ready−ON状態では、エンジン160を始動させることができるとともに、高電圧系であるPCU120へ電力を供給することができ、アクセルペダルの操作状態に応じて、エンジン160および/またはモータジェネレータ130,135によって発生される駆動力を用いて車両100を走行させることができる。
【0055】
また、外部充電の際に充電ケーブル400が車両100に接続された場合には、充電ケーブル400のCCID440からのパイロット信号CPLTに基づいて、IGP−ON状態に遷移する。この状態においては、ECU300の機能のうち、外部充電を行なうための機能が起動される。そのため、IGP−ON状態においては、DC/DCコンバータ171を除いて、補機装置170の運転はできない。また、充電動作中においては、補機バッテリ174の電力消費を抑制するために、DC/DCコンバータ171により降圧された蓄電装置110からの電力を用いてECU300へ電源電圧を供給することができる。そして、この場合には、充電動作の実行中にSMR115が接続状態とされる。
【0056】
外部充電中に、車内を空調したり、オーディオなどの補機を使用する場合には、使用される機器に応じて、イグニッションスイッチの操作によってACC−ON状態あるいはIG−ON状態とすることが必要となる。
【0057】
図3は、車両の動作モードの設定および解除の条件の例を説明するための図である。図1および図3を参照して、本実施の形態においては、車両のモードは、走行モード、充電モード、および待機モードの3つのモードに分類される。
【0058】
走行モードは、車両100を走行させることが可能なモードであり、充電ケーブル400が非接続の状態で、かつST−ONによりECU300が起動されるとともにSMR115が閉成された状態である。上述のように、この状態においては、車両100を駆動するためのPCU120およびエンジン160の始動準備が完了している状態であるので、シフトポジションを走行可能なポジションに設定し、アクセルペダルを踏込むことで、車両を走行させることができる。なお、この走行モードは、イグニッションスイッチによってIG−OFFとされることにより解除される。
【0059】
充電モードは、外部電源500からの電力を用いて蓄電装置110を充電する場合に選択されるモードである。充電モードは、充電ケーブル400が車両100の接続部220に接続され、パイロット信号CPLTによってECU300が起動された場合、すなわち図2で説明したIGP−ONの状態にて設定される。なお、充電モードの設定の際には、IG−ONであることは必ずしも必要とはされない。この充電モードは、充電ケーブル400が非接続とされ、かつIG−OFFの状態とされることによって解除される。
【0060】
待機モードは、上記の走行モードおよび充電モードのいずれにも該当しない場合に選択されるモードである。待機モードは、たとえば、車両100の走行が終了して電源がOFF状態とされた場合、あるいは、ST−ON状態とはなっていないが、IG−ONまたはACC−ON状態にされている場合などが含まれる。
【0061】
なお、上記のモード遷移の条件は一例であり、より多くのモードを含んでもよいし、異なるモード遷移条件としてもよい。
【0062】
このような車両においては、外部充電を実行している間に、たとえば、外部電源からの電力を用いて、車載のオーディオ機器を動作させて音楽を聴いたり、あるいはエアコンを動作させたりするなど、補機装置170を駆動することによって、ユーザに対して快適環境を提供することが可能である。この場合、図2および図3で説明したように、電源状態をIG−ON状態とすることが必要となる。
【0063】
充電モード時にIG−ON状態とされて補機装置170が運転されるような場合には、蓄電装置110が満充電状態となって外部電源500からの電力供給が停止された後も、補機による電力消費によってSOCが低下することが考えられるので、充電動作は停止されるが充電モードは継続され、再度の充電動作が可能となるようにされる場合がある。
【0064】
このような状態で、ユーザが補機装置170を停止した後にIG−OFFとされずにIG−ONのままで放置され、充電ケーブル400が車両100から取り外された場合には、IG−ONのまま充電モードが継続された状態が生じ得る。そうすると、充電ケーブル400の切り離しによってSMR115が開放されてしまうので、ECU300は補機バッテリ174からの電力を用いて起動状態が継続される。そして、このような状態が長時間継続されると、補機バッテリ174に蓄えられた電力が放電してしまい、車両の再始動ができなくなるといった不具合が生じる可能性がある。
【0065】
特に、ユーザにとっては、一般的な電化製品のように、電源ケーブルを抜いたことによって電源供給が停止されたものと思いがちであるので、IG−OFFとすることを忘れてしまいやすい。そのため、このような状態が生じた場合には、できるだけ速やかにIG−OFF状態に遷移させることが望ましい。
【0066】
なお、待機モードにおいても、ユーザの操作忘れ等によってIG−ON状態のままとされる場合がある。ただし、待機モードの場合には、点検などの目的のために、ユーザが意図的にIG−ON状態の維持することも考えられるため、即座にIG−OFFの状態に遷移させることが好ましくない場合もある。
【0067】
そこで、本実施の形態においては、SMRが非接続の状態でIG−ONの状態が継続された場合に車両の動作モードに応じた経過時間に基づいて強制的にIG−OFF状態へ遷移させる、電源遮断制御を実行する。以下、この電源遮断制御の詳細について説明する。
【0068】
図4〜図6は、本実施の形態による、電源遮断制御を説明するための図である。図4,5,6はそれぞれ待機モード、走行モード、および充電モードの場合を示す。なお、図4〜図6の各々においては、横軸には時間が示されており、縦軸には動作モード、IG,ST,IGPの信号状態、SMR115の動作状態、およびIG−ON継続時間のカウント値CNTが示される。
【0069】
まず、図4を参照して、時刻t1において、待機モードでIG−ON状態にされた場合を考える。このとき、たとえば、エアコン172が駆動された場合には、SMR115が閉成されるが、低圧系の補機負荷173のみが運転されたり、補機が運転されなかったりした場合には、SMR115は開放状態となる。
【0070】
このとき、ECU300は、IG−ONのまま放置されている時間を、IG−ONカウントCNTとしてカウントする(図4中の曲線W2)。そして、破線の曲線W1で示した、予め定められた経過時間TIM1(たとえば、1時間)に対応するしきい値TH1に、カウント値CNTが到達すると、ECU300は、ユーザがIG−OFFにすることを忘れてしまった可能性が高いと判断して、電源状態を強制的にIG−OFF状態に遷移させる。
【0071】
次に、図5を参照して走行モードの場合について説明する。図5中の時刻t11において、図4の場合と同様に、IG−ON状態とされると、IG−ONカウントCNTのカウントが開始される。
【0072】
そして、時刻t12において、ST−ONの状態とされることによって、動作モードが走行モードに遷移するとともに、SMR115が閉成されて走行準備の完了状態であるReady−ONの状態となる。これによって、IG−ONカウントCNTがゼロにリセットされる。その後、車両の走行状態が継続されている間(時刻t12〜t13)までは、IG−ONカウントCNTはカウントアップされない。
【0073】
ところが、時刻t13において、たとえば、車両100に何らかの異常が発生してSMR115が開放された場合には、IG−ON状態のままSMR115が開放された状態が生じる。そうすると、ECU300は、IG−ONカウントCNTのカウントアップを開始する(図5中の曲線W12)。そして、このカウント値CNTがしきい値TH1に到達すると、図4と同様に、ECU300は、電源状態を強制的にIG−OFF状態に遷移させる。
【0074】
次に、図6を参照して充電モードの場合について説明する。図6中の時刻t21において、図4の場合と同様に、IG−ON状態とされると、IG−ONカウントCNTのカウントが開始される。
【0075】
そして、時刻t22において、充電ケーブル400が接続されることによって、IGP−ONの状態となるとともに、動作モードが充電モードへ遷移する。このとき、IG−ONカウントCNTがゼロにリセットされるとともに、強制的にIG−OFF状態とするためのカウントのしきい値が、TH1からTH2(TH1>TH2)に変更される(図6中の破線の曲線W21)。なお、しきい値TH2に対応する経過時刻TIM2は、たとえば3秒である。また、図3で説明したように、充電モードへの動作モードの遷移においては、IG−ONであることは必ずしも必要ではなく、IG−OFFの状態で充電ケーブル400が接続された場合にも、動作モードが充電モードへ遷移する。
【0076】
その後、時刻t23において充電動作が開始される。なお、充電動作の実行中には、補機バッテリ174の電力消費を抑制するために、SMR115が閉成され、ECU300は、外部電源500からの電力により駆動される。そのため、充電動作中に、ユーザによってIG−OFF状態とされた場合であっても、SMR115は開放されない。
【0077】
充電ケーブル400が接続されているIGP−ON状態では、蓄電装置110が満充電状態となって充電動作が正常に停止された場合であっても、動作モードは充電モードが維持される。これは、たとえば、補機装置170などの電力消費によって蓄電装置110のSOCが低下した場合に、再度充電動作を実行できるようにするためである。
【0078】
その後、IG−ONの状態のまま、時刻t24において、ユーザによって強制的に充電ケーブル400が引抜かれた場合、IGPがOFFとなり、それに伴ってSMR115が開放される。これによって、IG−ONかつSMRがオフの条件が成立するため、IG−ONカウントCNTのカウントアップが開始される。このとき、動作モードが充電モードであるので、上述のように、強制的にIG−OFFとするためのカウントのしきい値がTH2に変更されている。そのため、カウント値CNTがしきい値TH2に到達する時刻t25においてにおいて、ECU300は、電源状態を強制的にIG−OFF状態に遷移させる。これによって、動作モードが充電モードから待機モードへ遷移する。
【0079】
このように、IG−ON状態かつSMRオフの条件となる場合には、所定の経過時間後に強制的にIG−OFF状態に遷移させるとともに、車両の動作モードに応じて所定の経過時間を変更することで、ユーザへ違和感を与えることを防止しつつ、過剰な放電による補機バッテリの劣化を防止することができる。さらに、システムが初期状態に早期に戻ることができるので、たとえば、外部充電中に外部電源側が停電から復帰した場合や、ユーザにより再度充電ケーブルが接続された場合に、充電動作の再開をすることが可能になる。
【0080】
図7は、本実施の形態において、ECU300で実行される電源遮断制御を説明するための機能ブロック図である。図7における各機能ブロックは、ECU300において、ハードウェアまたはソフトウェア、あるいはそれらの組み合わせにより実現される。
【0081】
図1および図7を参照して、ECU300は、モード設定部310と、しきい値設定部320と、カウント部330と、判定部340と、電源状態設定部350とを含む。
【0082】
モード設定部310は、イグニッションスイッチからの操作信号IG,ST、および充電ケーブル400のCCID440からのパイロット信号CPLTを受ける。モード設定部310は、これらの情報に基づいて、動作モードを示す信号OPMを生成し、しきい値設定部320、カウント部330および電源状態設定部350へ出力する。
【0083】
しきい値設定部320は、モード設定部310からの動作モードを示す信号OPMを受ける。そして、しきい値設定部320は、動作モードに応じて、強制的にIG−OFFに遷移させるカウントのしきい値THを設定し、その設定値を判定部340へ出力する。
【0084】
カウント部330は、モード設定部310からの動作モードを示す信号OPM、電源状態設定部350からの電源状態を表わす信号PRMと、SMR115の制御信号SE1とを受ける。カウント部330は、これらの信号に基づいて、充電ケーブル400が未接続であり、さらにIG−ONかつSMRオフである条件が成立した場合に、カウント値CNTのカウントアップを行なう。カウント部330は、このカウント値CNTを判定部340へ出力する。
【0085】
判定部340は、しきい値設定部320からのしきい値THと、カウント部330からのカウント値CNTとを受ける。判定部340は、これらの情報に基づいて、カウント値CNTがしきい値THに到達したか否かを判定する。そして、判定部340は、カウント値CNTがしきい値THに到達したと判断した場合は、強制的にIG−OFF状態にするための遮断信号SDNを生成して、電源状態設定部350へ出力する。
【0086】
電源状態設定部350は、イグニッションスイッチからの操作信号IG,ST、充電ケーブル400からのパイロット信号CPLT、およびモード設定部310からの動作モードを示す信号OPMを受ける。また、電源状態設定部350は、判定部340から遮断信号SDNを受ける。電源状態設定部350は、これらの情報から、現在の電源状態を判断し、その状態を表わす信号PRMを出力する。
【0087】
また、電源状態設定部350は、判定部340からの遮断信号SDNを受けると、電源状態をIG−OFFに遷移させる。
【0088】
図8は、本実施の形態において、ECU300で実行される電源遮断制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図8に示すフローチャート中の各ステップについては、ECU300に予め格納されたプログラムが、メインルーチンから所定周期で呼び出されて実行されることによって実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
【0089】
図1および図8を参照して、ECU300は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、電源状態がIG−ONであるか否かを判定する。
【0090】
電源状態がIG−OFFである場合(S100にてNO)は、処理がメインルーチンに戻される。
【0091】
電源状態がIG−ONである場合(S100にてYES)は、処理がS110に進められて、次にECU300は、充電コネクタ410が接続中またはSMR115が接続中であるか否かを判定する。
【0092】
充電コネクタ410が接続中またはSMR115が接続中である場合(S110にてYES)は、処理がS120に進められて、ECU300は、IG−ON放置時間の計測を停止し、カウント値CNTをリセットする。その後、処理がS130に進められる。
【0093】
充電コネクタ410が未接続かつSMR115が未接続である場合(S110にてNO)は、処理がS125に進められ、ECU300は、IG−ON放置時間の計測を実行し、カウント値CNTをカウントアップする。その後、処理がS130に進められる。
【0094】
S130においては、ECU300は、動作モードが充電モードであるか否かを判定する。
【0095】
動作モードが充電モードの場合(S130にてYES)は、ECU300は、S140にて、カウンタのしきい値THをTH2に設定する。一方、動作モードが充電モードでない場合(S130にてNO)は、ECU300は、S145にて、カウンタのしきい値THをTH1(TH1>TH2)に設定する。
【0096】
そして、ECU300は、S150にて、カウント値CNTが、S140またはS145で設定されたしきい値TH以上であるか否かを判定する。
【0097】
カウント値CNTがしきい値THより小さい場合(S150にてNO)は、メインルーチンに処理が戻される。そして、次の制御周期において、S100およびS110においてS125が再び選択されると、さらにカウント値CNTをカウントアップする。
【0098】
カウント値CNTがしきい値TH以上の場合(S150にてYES)は、処理がS160に進められ、ECU300は、強制的にIG−OFFに遷移させる。これにより、IG−ONが放置された状態が、自動的に解除される。
【0099】
以上のような処理に従って制御を行なうことによって、外部充電が可能な車両において、IG−ON状態が放置された場合に、充電モードに応じて適切なタイミングで自動的にIG−OFFを行なうことが可能となる。特に、外部充電中にIG−ON状態とされたまま充電ケーブルが引抜かれた場合に、速やかにIG−OFFとすることによって、補機バッテリの劣化防止、および次回充電時の適切な充電動作の実行が可能となる。
【0100】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0101】
10 充電システム、100 車両、110 蓄電装置、111 電圧センサ、112 電流センサ、115 SMR、120 PCU、121 コンバータ、122,123 インバータ、130,135 モータジェネレータ、140 動力伝達ギア、150 駆動輪、160 エンジン、170 補機装置、171 DC/DCコンバータ、172 エアコン、173 補機負荷、174 補機バッテリ、200 充電装置、210 CHR、220 接続部、300 ECU、310 モード設定部、320 しきい値設定部、330 カウント部、340 判定部、350 電源状態設定部、400 充電ケーブル、410 充電コネクタ、420 プラグ、430 電線部、440 CCID、500 外部電源、510 コンセント、ACL1,ACL2,PL1〜PL3 電力線、C1,C2 コンデンサ、NL1,NL2 接地線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源から充電ケーブルを介して伝達される電力を用いて、搭載された蓄電装置の充電が可能な車両であって、
前記蓄電装置からの電力を用いて前記車両の駆動力を発生するための駆動装置と、
前記蓄電装置と前記駆動装置とを結ぶ経路に設けられ、前記蓄電装置と前記駆動装置との間の導通および非導通とを切換えるための切換装置と、
前記駆動装置を制御するための制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記制御装置により前記駆動装置を駆動することが可能な状態であるけれども前記駆動装置が非駆動状態である所定状態の期間に、前記切換装置が非導通でかつ前記充電ケーブルが非接続である状態の継続時間がしきい値を上回った場合に、前記制御装置について前記駆動装置の駆動をすることが不可能な状態にする、車両。
【請求項2】
前記制御装置は、ユーザによる操作に基づいて、前記充電ケーブルが前記車両および前記外部電源に接続されている状態である動作モードの場合の前記しきい値を、前記動作モードではない場合の前記しきい値よりも小さく設定する、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記制御装置は、動作モードとして、前記充電ケーブルが前記車両および前記外部電源に接続されている状態である第1のモードと、前記駆動装置の駆動により走行が可能な状態である第2のモードと、前記第1および第2のモードのいずれの状態でもない第3のモードとを有し、ユーザによる操作に基づいて、前記第1〜第3のモードを切換えることが可能であり、
前記制御装置は、前記第1のモードにおける前記しきい値を前記第2および第3のモードにおける前記しきい値よりも小さく設定する、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記制御装置は、前記切換装置が導通である場合には、前記継続時間を予め定められた初期値に設定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両。
【請求項5】
前記蓄電装置から駆動電力が供給され、前記第1のモードの際に運転することができる補機装置をさらに備える、請求項3に記載の車両。
【請求項6】
外部電源から充電ケーブルを介して伝達される電力を用いて、搭載された蓄電装置の充電が可能な車両の制御方法であって、
前記車両は、
前記蓄電装置からの電力を用いて前記車両の駆動力を発生するための駆動装置と、
前記蓄電装置と前記駆動装置とを結ぶ経路に設けられ、前記蓄電装置と前記駆動装置との間の導通および非導通とを切換えるための切換装置とを含み、
前記制御方法は、
前記駆動装置を駆動することが可能な状態であるけれども前記駆動装置が非駆動状態である所定状態であるか否かを判定するステップと、
前記切換装置が非導通でかつ前記充電ケーブルが非接続である状態の継続時間をカウントするステップと、
前記継続時間のカウント値がしきい値を上回るか否かを判定するステップと、
前記カウント値が前記しきい値を上回ると判定された場合に、前記駆動装置を駆動することが不可能な状態にするステップとを備える、車両の制御方法。
【請求項7】
前記充電ケーブルが前記車両および前記外部電源に接続されている状態である動作モードであるか否かを判定するステップと、
前記動作モードであるか否かの判定に基づいて、前記動作モードである場合の前記しきい値を、前記動作モードではない場合の前記しきい値よりも小さく設定するステップとをさらに備える、請求項6に記載の車両の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−130207(P2012−130207A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281501(P2010−281501)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】