車両のスライドドア装置
【課題】スライドドア用の乗降口を大きくしても、テールライトを組み付ける作業性が向上し、デザイン性が向上する車両のスライドドア装置を提供する。
【解決手段】車両のスライドドア装置12は、スライドドアをガイドし、且つサイドボデーに設けられたドアガイド部材41と、スライドドアを開く駆動機構で必要に応じて巻き取られ可能にドアガイド部材41に設けられたワイヤと、を備え、テールライト26の下方の近傍にワイヤを固定するワイヤ固定部46を設け、ワイヤ固定部46をテールライト26とは別体のカバー部材38によって覆っている。カバー部材38は、テールライト26のみに固定されている。
【解決手段】車両のスライドドア装置12は、スライドドアをガイドし、且つサイドボデーに設けられたドアガイド部材41と、スライドドアを開く駆動機構で必要に応じて巻き取られ可能にドアガイド部材41に設けられたワイヤと、を備え、テールライト26の下方の近傍にワイヤを固定するワイヤ固定部46を設け、ワイヤ固定部46をテールライト26とは別体のカバー部材38によって覆っている。カバー部材38は、テールライト26のみに固定されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドドアに用いられる車両のスライドドア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のスライドドア装置には、車体側部にガイドレールを設け、ガイドレールの後端にワイヤをガイドする後のガイド部を設け、これらのガイドレールの後端および後のガイド部をテールランプの内方に配置してテールランプでカバーし、スライドドアの後方へのスライド量を大きくしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、車体側部にガイドレールを設け、スライドドアの内部に駆動機構を設け、開けるときに駆動機構によって巻き取られるワイヤの端部をガイドレールの後端に配置し、このようにスライドドアの内部に駆動機構を配置することによって、車体の制約を受けないようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
テールランプの様な車両電装部品は車体内部にハーネスを引き回す関係上、スライドドアを車体に組付ける前に車体に取り付ける方が作業性からみて好ましい。
従来技術(特許文献1)は、スライドドアを駆動する駆動機構を車体に設けているため、車体に駆動機構や後のガイド部などの部品を取付けた後、テールランプを組み付け、その後にスライドドアを組付けることができる。
【0004】
しかし、特許文献2では、スライドドアの内部に駆動機構が配置されている為、スライドドアを車体に取付けた後に、後のガイド部を車体に取付ける必要がある。従って、特許文献1の様に後のガイド部をテールランプでカバーする為には、スライドドアを組付けた後にテールランプを組付ける必要があり、工場内での組立作業性が低下する恐れがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4269852号公報
【特許文献2】特許第3855600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、駆動機構が内部に設けられるスライドドア用の乗降口を大きくしても、テールライトを組み付ける作業性を悪化させることなく、デザイン性が向上する車両のスライドドア装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両の車体の側壁に設けた乗降口を開閉するスライドドアをガイドし、且つ側壁のうち乗降口よりも後方に設けられたドアガイド部材と、スライドドアを開閉駆動する駆動機構と、駆動機構で巻き取られ可能にドアガイド部材に設けられたワイヤと、を備えた車両のスライドドア装置において、車体の後部に、且つ車両の後方から見てテールライトに重ならない位置にワイヤを固定するワイヤ固定部を設け、ワイヤ固定部をテールライトとは別体のカバー部材によって覆っていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明では、カバー部材は、テールライトに隣接してテールライトのみに固定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明では、テールライトは、車両の後方へ指向するライト後指向部と、ライト後指向部に連なる周部のうち車幅方向の中央へ向いて、後部ドアの周側部に対向しているライト側部と、を有し、カバー部材は、ライト側部に重なるカバー取付け部を有し、ライト側部およびカバー取付け部に、これらを接合する取付け部材を嵌めるための取付け孔をそれぞれ開けていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明では、車体は、後部ドアを設けた後部ドア開口の口周縁に連なり、閉じたときに後部ドアに重なるフランジ部を有し、後部ドアに、後部ドアを閉じた状態でフランジ部に当接するストッパ部を設け、テールライトは、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第1フランジカバー部と、第1フランジカバー部に形成されてフランジ部にテールライトを固定しているライト固定部と、を有し、カバー部材は、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第2フランジカバー部と、第2フランジカバー部に開けられ、後部ドアを閉じた状態でフランジ部に当接するストッパ部が貫通するストッパ貫通開口と、を有していることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明では、車両は車体の後部の下部をカバーするリアバンパを備え、カバー部材は、テールライトとリアバンパとの間に配置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明では、リアバンパは、カバー部材の内側に突出して、車両の側面視で、カバー部材との間をカバーする突出部を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、スライドドアをガイドし、且つ乗降口よりも後方に設けられたドアガイド部材と、駆動機構と、ドアガイド部材に設けられたワイヤと、を備えた車両のスライドドア装置において、車体の後部に、且つ車両の後方から見てテールライトに重ならない位置にワイヤを固定するワイヤ固定部を設け、ワイヤ固定部をテールライトとは別体のカバー部材によって覆っているので、組み立て時に、車体にスライドドアやワイヤを組み付けた後、テールライトとは別体のカバー部材を取付けることによって、ワイヤ固定部をカバーすることができる。
つまり、スライドドアを組み付ける前にテールライトを組み付けることができ、テールライトを組み付ける作業性が向上する。
【0014】
請求項2に係る発明では、カバー部材は、テールライトに隣接してテールライトのみに固定されているので、テールライトのみにカバー部材が位置決めされるため、テールライトに対し、カバー部材の位置ずれを極力回避でき、テールライトとカバー部材とを一体で形成した部品のように見せることができ、結果的にデザイン性が向上する。
【0015】
また、テールライトとカバー部材とを一体にして、車体に対して着脱できる。従って、テールライトの着脱の作業性を悪化させることがないという利点がある。
【0016】
請求項3に係る発明では、テールライトは、後方へ指向するライト後指向部と、ライト後指向部に連なるライト側部と、を有し、カバー部材は、ライト側部に重なるカバー取付け部を有し、ライト側部およびカバー取付け部に、これらを接合する取付け部材を嵌めるための取付け孔をそれぞれ開けているので、車両の外面をなす意匠面ではない部位同士を取付け部材(例えば、孔に係止するクリップ)で接合することができ、外観を悪化させることなく、ライト側部とカバー取付け部との接合強度を高めることができる。
【0017】
請求項4に係る発明では、車体は、後部ドアを閉じたときに後部ドアに重なるフランジ部を有し、後部ドアにフランジ部に当接するストッパ部を設け、テールライトは、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第1フランジカバー部と、第1フランジカバー部に形成されてフランジ部にテールライトを固定しているライト固定部と、を有し、カバー部材は、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第2フランジカバー部と、第2フランジカバー部に開けられたストッパ貫通開口と、を有しているので、第1フランジカバー部および第2フランジカバー部によってフランジ部を見えなくすることができ、後部ドアを開けたときに、外観を向上させることができ、結果的にデザイン性が向上する。
【0018】
車体に固定する必要のないカバー部材の第2フランジカバー部にストッパ貫通開口を開けることによって、ストッパ部を車体のフランジ部に直接当接させることができ、後部ドアの閉じ位置の精度を高めることができる。
【0019】
請求項5に係る発明では、車両は車体の後部の下部をカバーするリアバンパを備え、カバー部材は、テールライトとリアバンパとの間に配置されているので、テールライトとリアバンパとの間を覆うことができ、外観が向上する。
また、カバー部材はリアバンパには固定されず、後突時に衝撃を受けやすいリアバンパの影響、例えば、変形や移動などの影響を受けることがなく、後突時にカバー部材が外れることを防止できる。
【0020】
請求項6に係る発明では、リアバンパは、カバー部材の内側に突出して、車両の側面視で、カバー部材との間をカバーする突出部を備えているので、突出部によってカバー部材とリアバンパとの隙間から入り込んだ水や塵埃が車体の内部に入り込むことを抑制することができる。
【0021】
駆動機構を設けていないスライドドア装置では、ドアガイド部材のケーブルガイドを必要としないため、ケーブルガイドを取り除いた場合に、カバー部材で覆われていない部位が露出することを突出部によって防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例1に係るスライドドア装置を用いた車両の後部の側面図である。
【図2】車両の後部ドアを開けて示した後部の斜視図である。
【図3】実施例1に係るカバー部材を取り外した状態の後部の斜視図である。
【図4】テールライトを取り外した状態の後部の斜視図である。
【図5】リアバンパを取り外した状態の後部の斜視図である。
【図6】車体を省いて荷室から見た後部の斜視図である。
【図7】ドアガイド部材やワイヤ固定部を取り外して荷室から見た後部の斜視図である。
【図8】図3の8矢視図である。
【図9】図3の9−9線断面図である。
【図10】図3の10−10線断面図である。
【図11】図3の11−11線断面図である。
【図12】テールライトのレンズカバーの正面図である。
【図13】図12の13矢視図である。
【図14】リアバンパのリアバンパフェイスの斜視図である。
【図15】実施例2に係るスライドドア装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について実施例1、実施例2で詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
実施例1に係る車両11のスライドドア装置12は、図1に示すように、車両11のスライドドア(後スライドドア)13を必要に応じて開閉するものである。
後スライドドア13は車両11の左に採用されているが、車両11の右に採用してもよい。
【0025】
車両11は、図1〜図4に示すように、車体15と、荷室16と、車室17と、車室17の側壁をなすサイドボデー21と、後乗降口22と、後スライドドア13と、後輪23と、車体15のリアボデー24に設けられたテールゲート25と、リアボデー24に取付けられたテールライト26を備える。車両前後方向をX軸方向とし、車幅方向をY軸方向とし、車両上下方向をZ軸方向とする。
【0026】
リアボデー24は、図2〜図5に示すように、後方へ向いているリアパネル27と、リアパネル27に形成したテールゲート開口部28と、を備え、サイドボデー21に連続している。
サイドボデー21は、アウタパネル31と、インナパネル32と、後乗降口22と、を備え、車両前後方向(X軸方向)にスライドするスライドドア13を支持している。
なお、サイドボデー21は車室17の壁を形成し、リアボデー24は荷室16の壁を形成しているが、境界を特定していない。
【0027】
スライドドア13は、外から開ける場合、外ドアハンドル34を引くと、スライド(矢印a1の方向)して開く。
このスライドドア13は自動式で、外ドアハンドル34を操作すると、スライドドア装置12によって自動で移動(矢印a1の方向)して止まる。
【0028】
スライドドア装置12は、センターガイド機構35と、アウタパネル31に含まれアウタパネル31の下部を兼ねるレールカバー36と、電動の駆動源を有する駆動機構37と、カバー部材38と、を備える。
【0029】
センターガイド機構35は、ドアガイド部材41(ガイドレール42とケーブルガイド43とからなる)と、ガイドレール42を走行するローラ44と、ケーブルガイド43に敷設したワイヤ45と、このワイヤ45の端を固定し、カバー部材38でカバーされているワイヤ固定部46と、を有する。
【0030】
次に、車両11のスライドドア装置12の主要構成を図1〜図9で説明する。
車両11のスライドドア装置12は、車両11の車体15の側壁(サイドボデー21)に設けた乗降口(後乗降口22)を開閉するスライドドア13をガイドし、且つ側壁(サイドボデー21)のうち乗降口(後乗降口22)よりも後方に設けられたドアガイド部材41と、スライドドア13を開閉駆動する駆動機構37と、駆動機構37で巻き取られ可能にドアガイド部材41に設けられたワイヤ45と、を備える。
【0031】
そして、車体15の後部に、且つ車両11の後方から見てテールライト26に重ならない位置にワイヤ45を固定するワイヤ固定部46を設け、ワイヤ固定部46をテールライト26とは別体のカバー部材38によってカバーしている。
カバー部材38は、テールライト26に隣接してテールライト26のみに固定されている。
【0032】
テールライト26は、車両11の後方へ指向するライト後指向部47と、ライト後指向部47に連なる周部のうち車幅方向の中央へ向いて(矢印a2の方向)、後部ドア(テールゲート25)の周側部51(図1)に対向しているライト側部52と、を有する。
ライト後指向部47は、車幅方向(Y軸方向)および車両上下方向(Z軸方向)に延びている。
ライト側部52は、ライト後指向部47から前方に向かって車両前後方向(X軸方向)に延びている。
【0033】
また、カバー部材38は、ライト側部52に重なるカバー取付け部53を有する。
ライト側部52およびカバー取付け部53に、これらを接合する取付け部材54(図7、図9)を嵌めるための取付け孔55(図8、図9)、56(図12、図13)をそれぞれ開けている。
【0034】
取付け部材54は、ここでは、丸孔に嵌め込むと弾性変形した筒が復帰して係止するクリップを採用したが、クリップ以外でもよい。クリップ以外として、ボルト、ビス(小ねじ)を挙げることができる。当然、取付け孔55、56はこれらに対応した形状である。
【0035】
車体15は、後部ドア(テールゲート25)を設けた後部ドア開口(テールゲート開口部28)の口周縁57に連なり、閉じたときに後部ドア(テールゲート25)に重なるフランジ部58を有する。そして、フランジ部58を車幅方向(Y軸方向)かつ車両上下方向(Z軸方向)に延ばしている。
後部ドア(テールゲート25)に、後部ドア(テールゲート25)を閉じた状態でフランジ部58に当接するストッパ部61(図1)を設けた。
【0036】
また、テールライト26は、図3に示す通り、フランジ部58に重なって口周縁57まで延ばした第1フランジカバー部63と、第1フランジカバー部63に形成されてフランジ部58にテールライト26を固定しているライト固定部64と、を有する。
【0037】
さらに、カバー部材38は、フランジ部58に重なって口周縁57まで延ばした第2フランジカバー部66と、第2フランジカバー部66に開けられ、後部ドア(テールゲート25)を閉じた状態でフランジ部58に当接するストッパ部61が貫通するストッパ貫通開口67と、を有している。
【0038】
車両11は車体15の後部の下部71をカバーするリアバンパ(リアバンパフェイス)72を備える。
その上、カバー部材38は、図2に示す通り、テールライト26とリアバンパ72との間に配置されている。
【0039】
リアバンパ72は、カバー部材38の内側に突出して、車両11の側面視で、カバー部材38との間をカバーする突出部74を備えている。
【0040】
次に、車両11のスライドドア装置12を詳しく説明していく。
スライドドア装置12は、既に説明したドアガイド部材41のケーブルガイド43、ワイヤ固定部46、カバー部材38を備える。
【0041】
ケーブルガイド43は、図1〜図6に示す通り、サイドボデー21に沿って配設されるワイヤ45をカバーするもので、車体15のサイドボデー21及びリアボデー24に固定されている。また、車体15のリアボデー24の角部77まで延びて、ケーブルガイド後端78にケーブルブラケット81を取付けている。
【0042】
ケーブルブラケット81は、ケーブルガイド43の長手方向(X軸方向)にほぼ直交(Y軸方向)して、テールゲート開口部28へ向かって延びる固定部82を有する。この固定部82にワイヤ固定部46が取付けられている。
【0043】
ワイヤ固定部46は、ワイヤ45の端(図に示していない)を固定するもので、テールライト26の下方に配置され、且つ、テールゲート開口部28の近傍に配置されている。そして、必要に応じてワイヤ45の端を車幅方向(Y軸方向)へ移動させることによって、ワイヤ45の張力を調節する。
ワイヤ45は、既存のもので、鋼製である。
ワイヤ固定部46は、カバー部材38でカバーされている。
【0044】
カバー部材38は、図2、図3に示す通り、ワイヤ固定部46に対向してワイヤ固定部46をカバーしている。言い換えると、車両の後から見て(例えば、図2の視点)、ワイヤ固定部46に重なっている後方カバー部83が形成されている。
【0045】
この後方カバー部83は、レールカバー36の下縁85を延長して車幅方向へ延ばした線に一致するライン部86(図2、図10)が凹状に形成され、ライン部86からテールライト26に近接する上縁87までを上部88とし、ライン部86からリアバンパ72に近接する下縁91までを下部92とする。
【0046】
下縁91に直交して内方へ延びるリブ93(図10)が形成されているので、下縁91を自由状態にしても、カバー部材38のカバー部材38の強度を高め、且つ、カバー部材38の振動を防止することができる。
下部92は車両11の後方へ面を向けた部位のみであり、車両11の側面(サイドボデー21)へ延びる部位(レール後端カバー部94に相当するもの)を形成していない。
【0047】
また、カバー部材38は、平面視(図8、図9の視点)、略U字状で、後方カバー部83の一端にレール後端カバー部94が車両11の前方(矢印a4の方向)に延ばされ、ガイドレール42をカバーする。
【0048】
また、後方カバー部83の他端にカバー取付け部53が車両11の前方に延ばされ、カバー取付け部53から第2フランジカバー部66が車両11の中央へ向け(矢印a5の方向)延ばされている。
後方カバー部83は意匠面である。
カバー取付け部53は意匠面ではない。
【0049】
ガイドレール42用のレール後端カバー部94が、後方カバー部83の上部88からレールカバー36の後縁95(図3)の近傍まで形成され、レールカバー36およびテールライト26に対し段差のない状態である。また、図11に示す通り、上縁87に直交して内方へ延びるリブ96が形成され、下部94をガイドレール42の下方の内方へ傾斜させている。その結果、下部97を自由状態にしても、カバー部材38の強度を高め、且つ振動を防止することができる。
リブ96は後方カバー部83にも形成されている。
なお、カバー部材38は、テールライト26にのみカバー接合機構101で支持されている。
【0050】
カバー接合機構101は、テールライト26の下部102に形成された第1係止孔104と、第2係止孔105と、L字形の第1係止ラグ106と、側面側に形成され車両前後方向に係止するL字形の第2係止ラグ107と、爪係止部108(図7も参照)と、これらに対応し、且つカバー部材38の上部88に形成された第1係止突部111と、第2係止突部112と、リブ96と、係止爪113(図7も参照)と、からなる。
【0051】
第1係止孔104、第2係止孔105が車両11後方へ向けて形成され、車両前後方向に嵌めることによって係止する。
【0052】
次に、テールライト26を図7、図12、図13で説明する。
図7は、リアボデー24のリアパネル27を取り外した状態の斜視図である。
【0053】
テールライト26は、ライト後指向部47を形成したレンズ部115の周部から後部ドア開口(テールゲート開口部28)へ向け(矢印a6の方向)延びる第1フランジカバー部63が形成されて、この第1フランジカバー部63がテールゲート25でカバーされている。そして、第1フランジカバー部63の下部がカバー重なり部116で、このカバー重なり部116に第1係止孔104を長方形に開けている。
【0054】
このカバー重なり部116にほぼ直交して車両後方へ向けライト側部52が延びている。ライト側部52は意匠面ではない。
一方、ライト後指向部47は意匠面である。
【0055】
また、テールライト26は、ライト後指向部47に直交して車両11の外側(矢印a7の方向)へ面を向けサイドボデー21の外面に対し段差のないライト側部118が形成されている。ライト側部118はレンズ部115の周部に含まれる。
このライト側部118の下縁の前部にL字形の第2係止ラグ107が形成され、第2係止ラグ107の近傍に爪係止部108が形成されている。
【0056】
次に、リアバンパ72を説明する。
リアバンパ72は、表面を形成するリアバンパフェイスで、後部ドア開口(テールゲート開口部28)の下方に配置されて、車幅方向に延びるバンパフェイス本体部121が形成されている。
このバンパフェイス本体部121の一端、他端に連ねて上方へ延ばしたバンパフェイス縦部122が形成されている。バンパフェイス縦部122の上部123に突出部74が形成されている。
【0057】
突出部74は、車両11の側面を見たときに(図1の視点や図2の視点)、アウタパネル31の裏に重なり、且つケーブルガイド43の裏に重なる高さで形成されている。
【0058】
次に、カバー部材38を組み付ける要領を簡単に説明する。
まず、車体15のリアボデー24にテールライト26を取り付ける。
その次に、リアボデー24にリアバンパ(リアバンパフェイス)72を取付ける。
その次に、車体15の後乗降口22にスライドドア13を取付け、サイドボデー21にドアガイド部材41(ガイドレール42、ケーブルガイド43)を組み付ける。
続けて、ワイヤ固定部46を取付けて、ワイヤ固定部46によってワイヤ45の張力を調節する。
【0059】
引き続き、図3に示す通り、カバー部材38を取付ける。車両の後方から矢印a8のように押し付けることによって、テールライト26の第1係止孔104にカバー部材38の第1係止突部111を嵌める(図7)。テールライト26の第2係止孔105にカバー部材38の第2係止突部112を嵌める(図7)。テールライト26の爪係止部108にカバー部材38の係止爪113を掛ける(図7)。テールライト26のL字形の第1係止ラグ106にカバー部材38のリブ96を掛け、第2係止ラグ107にリブ96を掛ける。
【0060】
テールライト26のライト側部52にカバー部材38のカバー取付け部53を取付け部材54で固定する。その際、取付け部材54をカバー部材38の取付け孔55およびテールライト26の取付け孔56に嵌める(図7、図9、図13)。
【0061】
最後に、サイドボデー21にアウタパネル31(レールカバー36)を取付け、リアボデー24に図に示していない荷室の内装部材を取付ける。
【0062】
次に、車両11のスライドドア装置12の作用を説明する。
このように、スライドドア装置12では、テールライト26とは別体のカバー部材38を設けることによって、スライドドア13を取付ける前にテールライト26を組み付けることができ、テールライト26を組み付ける作業性が向上する。
【0063】
すなわち、既存の組み立てラインで実施しているテールライト取付け工程の後に、スライドドア取付け工程を実施することができ、スライドドアの構造を新しいスライドドア13に変更しても、既存の組み立てラインを使用することができる。
【0064】
また、スライドドア装置12では、カバー接合機構101によって、テールライト26のみにカバー部材38が位置決めされるため、カバー部材38の位置ずれを極力回避でき、テールライト26とカバー部材38とを一体で形成した部品のように見せることができる(図2)。
【0065】
さらに、ドアガイド部材41の上のテールライト26に、テールライト26の下方に設けたカバー部材38を意匠面ではない部位(ライト側部52、カバー取付け部53)同士を取付け部材54で接合することができ、外観を悪化させることなく(図2)、ライト側部52とカバー取付け部53との接合強度を高めることができる。
【実施例2】
【0066】
次に、実施例2に係るスライドドア装置12Bを図15で説明する。
図15は図2に対応する図である。上記図1〜図14に示す実施例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
【0067】
実施例2に係るスライドドア装置12Bは、駆動機構37やワイヤ45やケーブルガイド43を設けていないことを特徴とする。
【0068】
スライドドア装置12Bでは、電動の駆動源やケーブルガイド43を設ける必要がないので、車両の軽量化を図ることができる。
【0069】
また、スライドドア装置12Bでは、ケーブルガイド43を省いても、リアバンパ72に形成した突出部74(点模様で示した部位)によって、アウタパネル31とカバー部材38のうちのライン部86からリアバンパ72に近接する下縁までの下部92との間に発生する開口を閉じることができる。
【0070】
突出部74によってカバー部材38とリアバンパ72との隙間から入り込んだ水や塵埃が車体15の内部に入り込むことを抑制することができる。
【0071】
ケーブルガイド43を取り除いた場合に(図15)、カバー部材38で覆われていない部位(点模様で示した部位)が露出することを突出部74によって防ぐことができる。
【0072】
さらに、突出部74(点模様で示した部位)によって、スライドドア装置12Bとスライドドア装置12との間でカバー部材38の共通化を図ることができる。
【0073】
尚、本発明の車両のスライドドア装置は、実施の形態では後左スライドドアに採用されているが、後右スライドドアにも採用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の車両のスライドドア装置は、自動車に好適である。
【符号の説明】
【0075】
11…車両、12…スライドドア装置、13…スライドドア、15…車体、21…側壁(サイドボデー)、22…乗降口(後乗降口)、25…後部ドア(テールゲート)、26…テールライト、28…後部ドア開口(テールゲート開口部)、37…駆動機構、38…カバー部材、41…ドアガイド部材、45…ワイヤ、46…ワイヤ固定部、47…ライト後指向部、51…周側部、52…ライト側部、53…カバー取付け部、54…取付け部材、55…取付け孔、56…取付け孔、57…口周縁、58…フランジ部、61…ストッパ部、63…第1フランジカバー部、64…ライト固定部、66…第2フランジカバー部、67…ストッパ貫通開口、71…車体の後部の下部、72…リアバンパ(リアバンパフェイス)、74…突出部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドドアに用いられる車両のスライドドア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のスライドドア装置には、車体側部にガイドレールを設け、ガイドレールの後端にワイヤをガイドする後のガイド部を設け、これらのガイドレールの後端および後のガイド部をテールランプの内方に配置してテールランプでカバーし、スライドドアの後方へのスライド量を大きくしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、車体側部にガイドレールを設け、スライドドアの内部に駆動機構を設け、開けるときに駆動機構によって巻き取られるワイヤの端部をガイドレールの後端に配置し、このようにスライドドアの内部に駆動機構を配置することによって、車体の制約を受けないようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
テールランプの様な車両電装部品は車体内部にハーネスを引き回す関係上、スライドドアを車体に組付ける前に車体に取り付ける方が作業性からみて好ましい。
従来技術(特許文献1)は、スライドドアを駆動する駆動機構を車体に設けているため、車体に駆動機構や後のガイド部などの部品を取付けた後、テールランプを組み付け、その後にスライドドアを組付けることができる。
【0004】
しかし、特許文献2では、スライドドアの内部に駆動機構が配置されている為、スライドドアを車体に取付けた後に、後のガイド部を車体に取付ける必要がある。従って、特許文献1の様に後のガイド部をテールランプでカバーする為には、スライドドアを組付けた後にテールランプを組付ける必要があり、工場内での組立作業性が低下する恐れがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4269852号公報
【特許文献2】特許第3855600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、駆動機構が内部に設けられるスライドドア用の乗降口を大きくしても、テールライトを組み付ける作業性を悪化させることなく、デザイン性が向上する車両のスライドドア装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両の車体の側壁に設けた乗降口を開閉するスライドドアをガイドし、且つ側壁のうち乗降口よりも後方に設けられたドアガイド部材と、スライドドアを開閉駆動する駆動機構と、駆動機構で巻き取られ可能にドアガイド部材に設けられたワイヤと、を備えた車両のスライドドア装置において、車体の後部に、且つ車両の後方から見てテールライトに重ならない位置にワイヤを固定するワイヤ固定部を設け、ワイヤ固定部をテールライトとは別体のカバー部材によって覆っていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明では、カバー部材は、テールライトに隣接してテールライトのみに固定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明では、テールライトは、車両の後方へ指向するライト後指向部と、ライト後指向部に連なる周部のうち車幅方向の中央へ向いて、後部ドアの周側部に対向しているライト側部と、を有し、カバー部材は、ライト側部に重なるカバー取付け部を有し、ライト側部およびカバー取付け部に、これらを接合する取付け部材を嵌めるための取付け孔をそれぞれ開けていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明では、車体は、後部ドアを設けた後部ドア開口の口周縁に連なり、閉じたときに後部ドアに重なるフランジ部を有し、後部ドアに、後部ドアを閉じた状態でフランジ部に当接するストッパ部を設け、テールライトは、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第1フランジカバー部と、第1フランジカバー部に形成されてフランジ部にテールライトを固定しているライト固定部と、を有し、カバー部材は、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第2フランジカバー部と、第2フランジカバー部に開けられ、後部ドアを閉じた状態でフランジ部に当接するストッパ部が貫通するストッパ貫通開口と、を有していることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明では、車両は車体の後部の下部をカバーするリアバンパを備え、カバー部材は、テールライトとリアバンパとの間に配置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明では、リアバンパは、カバー部材の内側に突出して、車両の側面視で、カバー部材との間をカバーする突出部を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、スライドドアをガイドし、且つ乗降口よりも後方に設けられたドアガイド部材と、駆動機構と、ドアガイド部材に設けられたワイヤと、を備えた車両のスライドドア装置において、車体の後部に、且つ車両の後方から見てテールライトに重ならない位置にワイヤを固定するワイヤ固定部を設け、ワイヤ固定部をテールライトとは別体のカバー部材によって覆っているので、組み立て時に、車体にスライドドアやワイヤを組み付けた後、テールライトとは別体のカバー部材を取付けることによって、ワイヤ固定部をカバーすることができる。
つまり、スライドドアを組み付ける前にテールライトを組み付けることができ、テールライトを組み付ける作業性が向上する。
【0014】
請求項2に係る発明では、カバー部材は、テールライトに隣接してテールライトのみに固定されているので、テールライトのみにカバー部材が位置決めされるため、テールライトに対し、カバー部材の位置ずれを極力回避でき、テールライトとカバー部材とを一体で形成した部品のように見せることができ、結果的にデザイン性が向上する。
【0015】
また、テールライトとカバー部材とを一体にして、車体に対して着脱できる。従って、テールライトの着脱の作業性を悪化させることがないという利点がある。
【0016】
請求項3に係る発明では、テールライトは、後方へ指向するライト後指向部と、ライト後指向部に連なるライト側部と、を有し、カバー部材は、ライト側部に重なるカバー取付け部を有し、ライト側部およびカバー取付け部に、これらを接合する取付け部材を嵌めるための取付け孔をそれぞれ開けているので、車両の外面をなす意匠面ではない部位同士を取付け部材(例えば、孔に係止するクリップ)で接合することができ、外観を悪化させることなく、ライト側部とカバー取付け部との接合強度を高めることができる。
【0017】
請求項4に係る発明では、車体は、後部ドアを閉じたときに後部ドアに重なるフランジ部を有し、後部ドアにフランジ部に当接するストッパ部を設け、テールライトは、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第1フランジカバー部と、第1フランジカバー部に形成されてフランジ部にテールライトを固定しているライト固定部と、を有し、カバー部材は、フランジ部に重なって口周縁まで延ばした第2フランジカバー部と、第2フランジカバー部に開けられたストッパ貫通開口と、を有しているので、第1フランジカバー部および第2フランジカバー部によってフランジ部を見えなくすることができ、後部ドアを開けたときに、外観を向上させることができ、結果的にデザイン性が向上する。
【0018】
車体に固定する必要のないカバー部材の第2フランジカバー部にストッパ貫通開口を開けることによって、ストッパ部を車体のフランジ部に直接当接させることができ、後部ドアの閉じ位置の精度を高めることができる。
【0019】
請求項5に係る発明では、車両は車体の後部の下部をカバーするリアバンパを備え、カバー部材は、テールライトとリアバンパとの間に配置されているので、テールライトとリアバンパとの間を覆うことができ、外観が向上する。
また、カバー部材はリアバンパには固定されず、後突時に衝撃を受けやすいリアバンパの影響、例えば、変形や移動などの影響を受けることがなく、後突時にカバー部材が外れることを防止できる。
【0020】
請求項6に係る発明では、リアバンパは、カバー部材の内側に突出して、車両の側面視で、カバー部材との間をカバーする突出部を備えているので、突出部によってカバー部材とリアバンパとの隙間から入り込んだ水や塵埃が車体の内部に入り込むことを抑制することができる。
【0021】
駆動機構を設けていないスライドドア装置では、ドアガイド部材のケーブルガイドを必要としないため、ケーブルガイドを取り除いた場合に、カバー部材で覆われていない部位が露出することを突出部によって防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例1に係るスライドドア装置を用いた車両の後部の側面図である。
【図2】車両の後部ドアを開けて示した後部の斜視図である。
【図3】実施例1に係るカバー部材を取り外した状態の後部の斜視図である。
【図4】テールライトを取り外した状態の後部の斜視図である。
【図5】リアバンパを取り外した状態の後部の斜視図である。
【図6】車体を省いて荷室から見た後部の斜視図である。
【図7】ドアガイド部材やワイヤ固定部を取り外して荷室から見た後部の斜視図である。
【図8】図3の8矢視図である。
【図9】図3の9−9線断面図である。
【図10】図3の10−10線断面図である。
【図11】図3の11−11線断面図である。
【図12】テールライトのレンズカバーの正面図である。
【図13】図12の13矢視図である。
【図14】リアバンパのリアバンパフェイスの斜視図である。
【図15】実施例2に係るスライドドア装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について実施例1、実施例2で詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
実施例1に係る車両11のスライドドア装置12は、図1に示すように、車両11のスライドドア(後スライドドア)13を必要に応じて開閉するものである。
後スライドドア13は車両11の左に採用されているが、車両11の右に採用してもよい。
【0025】
車両11は、図1〜図4に示すように、車体15と、荷室16と、車室17と、車室17の側壁をなすサイドボデー21と、後乗降口22と、後スライドドア13と、後輪23と、車体15のリアボデー24に設けられたテールゲート25と、リアボデー24に取付けられたテールライト26を備える。車両前後方向をX軸方向とし、車幅方向をY軸方向とし、車両上下方向をZ軸方向とする。
【0026】
リアボデー24は、図2〜図5に示すように、後方へ向いているリアパネル27と、リアパネル27に形成したテールゲート開口部28と、を備え、サイドボデー21に連続している。
サイドボデー21は、アウタパネル31と、インナパネル32と、後乗降口22と、を備え、車両前後方向(X軸方向)にスライドするスライドドア13を支持している。
なお、サイドボデー21は車室17の壁を形成し、リアボデー24は荷室16の壁を形成しているが、境界を特定していない。
【0027】
スライドドア13は、外から開ける場合、外ドアハンドル34を引くと、スライド(矢印a1の方向)して開く。
このスライドドア13は自動式で、外ドアハンドル34を操作すると、スライドドア装置12によって自動で移動(矢印a1の方向)して止まる。
【0028】
スライドドア装置12は、センターガイド機構35と、アウタパネル31に含まれアウタパネル31の下部を兼ねるレールカバー36と、電動の駆動源を有する駆動機構37と、カバー部材38と、を備える。
【0029】
センターガイド機構35は、ドアガイド部材41(ガイドレール42とケーブルガイド43とからなる)と、ガイドレール42を走行するローラ44と、ケーブルガイド43に敷設したワイヤ45と、このワイヤ45の端を固定し、カバー部材38でカバーされているワイヤ固定部46と、を有する。
【0030】
次に、車両11のスライドドア装置12の主要構成を図1〜図9で説明する。
車両11のスライドドア装置12は、車両11の車体15の側壁(サイドボデー21)に設けた乗降口(後乗降口22)を開閉するスライドドア13をガイドし、且つ側壁(サイドボデー21)のうち乗降口(後乗降口22)よりも後方に設けられたドアガイド部材41と、スライドドア13を開閉駆動する駆動機構37と、駆動機構37で巻き取られ可能にドアガイド部材41に設けられたワイヤ45と、を備える。
【0031】
そして、車体15の後部に、且つ車両11の後方から見てテールライト26に重ならない位置にワイヤ45を固定するワイヤ固定部46を設け、ワイヤ固定部46をテールライト26とは別体のカバー部材38によってカバーしている。
カバー部材38は、テールライト26に隣接してテールライト26のみに固定されている。
【0032】
テールライト26は、車両11の後方へ指向するライト後指向部47と、ライト後指向部47に連なる周部のうち車幅方向の中央へ向いて(矢印a2の方向)、後部ドア(テールゲート25)の周側部51(図1)に対向しているライト側部52と、を有する。
ライト後指向部47は、車幅方向(Y軸方向)および車両上下方向(Z軸方向)に延びている。
ライト側部52は、ライト後指向部47から前方に向かって車両前後方向(X軸方向)に延びている。
【0033】
また、カバー部材38は、ライト側部52に重なるカバー取付け部53を有する。
ライト側部52およびカバー取付け部53に、これらを接合する取付け部材54(図7、図9)を嵌めるための取付け孔55(図8、図9)、56(図12、図13)をそれぞれ開けている。
【0034】
取付け部材54は、ここでは、丸孔に嵌め込むと弾性変形した筒が復帰して係止するクリップを採用したが、クリップ以外でもよい。クリップ以外として、ボルト、ビス(小ねじ)を挙げることができる。当然、取付け孔55、56はこれらに対応した形状である。
【0035】
車体15は、後部ドア(テールゲート25)を設けた後部ドア開口(テールゲート開口部28)の口周縁57に連なり、閉じたときに後部ドア(テールゲート25)に重なるフランジ部58を有する。そして、フランジ部58を車幅方向(Y軸方向)かつ車両上下方向(Z軸方向)に延ばしている。
後部ドア(テールゲート25)に、後部ドア(テールゲート25)を閉じた状態でフランジ部58に当接するストッパ部61(図1)を設けた。
【0036】
また、テールライト26は、図3に示す通り、フランジ部58に重なって口周縁57まで延ばした第1フランジカバー部63と、第1フランジカバー部63に形成されてフランジ部58にテールライト26を固定しているライト固定部64と、を有する。
【0037】
さらに、カバー部材38は、フランジ部58に重なって口周縁57まで延ばした第2フランジカバー部66と、第2フランジカバー部66に開けられ、後部ドア(テールゲート25)を閉じた状態でフランジ部58に当接するストッパ部61が貫通するストッパ貫通開口67と、を有している。
【0038】
車両11は車体15の後部の下部71をカバーするリアバンパ(リアバンパフェイス)72を備える。
その上、カバー部材38は、図2に示す通り、テールライト26とリアバンパ72との間に配置されている。
【0039】
リアバンパ72は、カバー部材38の内側に突出して、車両11の側面視で、カバー部材38との間をカバーする突出部74を備えている。
【0040】
次に、車両11のスライドドア装置12を詳しく説明していく。
スライドドア装置12は、既に説明したドアガイド部材41のケーブルガイド43、ワイヤ固定部46、カバー部材38を備える。
【0041】
ケーブルガイド43は、図1〜図6に示す通り、サイドボデー21に沿って配設されるワイヤ45をカバーするもので、車体15のサイドボデー21及びリアボデー24に固定されている。また、車体15のリアボデー24の角部77まで延びて、ケーブルガイド後端78にケーブルブラケット81を取付けている。
【0042】
ケーブルブラケット81は、ケーブルガイド43の長手方向(X軸方向)にほぼ直交(Y軸方向)して、テールゲート開口部28へ向かって延びる固定部82を有する。この固定部82にワイヤ固定部46が取付けられている。
【0043】
ワイヤ固定部46は、ワイヤ45の端(図に示していない)を固定するもので、テールライト26の下方に配置され、且つ、テールゲート開口部28の近傍に配置されている。そして、必要に応じてワイヤ45の端を車幅方向(Y軸方向)へ移動させることによって、ワイヤ45の張力を調節する。
ワイヤ45は、既存のもので、鋼製である。
ワイヤ固定部46は、カバー部材38でカバーされている。
【0044】
カバー部材38は、図2、図3に示す通り、ワイヤ固定部46に対向してワイヤ固定部46をカバーしている。言い換えると、車両の後から見て(例えば、図2の視点)、ワイヤ固定部46に重なっている後方カバー部83が形成されている。
【0045】
この後方カバー部83は、レールカバー36の下縁85を延長して車幅方向へ延ばした線に一致するライン部86(図2、図10)が凹状に形成され、ライン部86からテールライト26に近接する上縁87までを上部88とし、ライン部86からリアバンパ72に近接する下縁91までを下部92とする。
【0046】
下縁91に直交して内方へ延びるリブ93(図10)が形成されているので、下縁91を自由状態にしても、カバー部材38のカバー部材38の強度を高め、且つ、カバー部材38の振動を防止することができる。
下部92は車両11の後方へ面を向けた部位のみであり、車両11の側面(サイドボデー21)へ延びる部位(レール後端カバー部94に相当するもの)を形成していない。
【0047】
また、カバー部材38は、平面視(図8、図9の視点)、略U字状で、後方カバー部83の一端にレール後端カバー部94が車両11の前方(矢印a4の方向)に延ばされ、ガイドレール42をカバーする。
【0048】
また、後方カバー部83の他端にカバー取付け部53が車両11の前方に延ばされ、カバー取付け部53から第2フランジカバー部66が車両11の中央へ向け(矢印a5の方向)延ばされている。
後方カバー部83は意匠面である。
カバー取付け部53は意匠面ではない。
【0049】
ガイドレール42用のレール後端カバー部94が、後方カバー部83の上部88からレールカバー36の後縁95(図3)の近傍まで形成され、レールカバー36およびテールライト26に対し段差のない状態である。また、図11に示す通り、上縁87に直交して内方へ延びるリブ96が形成され、下部94をガイドレール42の下方の内方へ傾斜させている。その結果、下部97を自由状態にしても、カバー部材38の強度を高め、且つ振動を防止することができる。
リブ96は後方カバー部83にも形成されている。
なお、カバー部材38は、テールライト26にのみカバー接合機構101で支持されている。
【0050】
カバー接合機構101は、テールライト26の下部102に形成された第1係止孔104と、第2係止孔105と、L字形の第1係止ラグ106と、側面側に形成され車両前後方向に係止するL字形の第2係止ラグ107と、爪係止部108(図7も参照)と、これらに対応し、且つカバー部材38の上部88に形成された第1係止突部111と、第2係止突部112と、リブ96と、係止爪113(図7も参照)と、からなる。
【0051】
第1係止孔104、第2係止孔105が車両11後方へ向けて形成され、車両前後方向に嵌めることによって係止する。
【0052】
次に、テールライト26を図7、図12、図13で説明する。
図7は、リアボデー24のリアパネル27を取り外した状態の斜視図である。
【0053】
テールライト26は、ライト後指向部47を形成したレンズ部115の周部から後部ドア開口(テールゲート開口部28)へ向け(矢印a6の方向)延びる第1フランジカバー部63が形成されて、この第1フランジカバー部63がテールゲート25でカバーされている。そして、第1フランジカバー部63の下部がカバー重なり部116で、このカバー重なり部116に第1係止孔104を長方形に開けている。
【0054】
このカバー重なり部116にほぼ直交して車両後方へ向けライト側部52が延びている。ライト側部52は意匠面ではない。
一方、ライト後指向部47は意匠面である。
【0055】
また、テールライト26は、ライト後指向部47に直交して車両11の外側(矢印a7の方向)へ面を向けサイドボデー21の外面に対し段差のないライト側部118が形成されている。ライト側部118はレンズ部115の周部に含まれる。
このライト側部118の下縁の前部にL字形の第2係止ラグ107が形成され、第2係止ラグ107の近傍に爪係止部108が形成されている。
【0056】
次に、リアバンパ72を説明する。
リアバンパ72は、表面を形成するリアバンパフェイスで、後部ドア開口(テールゲート開口部28)の下方に配置されて、車幅方向に延びるバンパフェイス本体部121が形成されている。
このバンパフェイス本体部121の一端、他端に連ねて上方へ延ばしたバンパフェイス縦部122が形成されている。バンパフェイス縦部122の上部123に突出部74が形成されている。
【0057】
突出部74は、車両11の側面を見たときに(図1の視点や図2の視点)、アウタパネル31の裏に重なり、且つケーブルガイド43の裏に重なる高さで形成されている。
【0058】
次に、カバー部材38を組み付ける要領を簡単に説明する。
まず、車体15のリアボデー24にテールライト26を取り付ける。
その次に、リアボデー24にリアバンパ(リアバンパフェイス)72を取付ける。
その次に、車体15の後乗降口22にスライドドア13を取付け、サイドボデー21にドアガイド部材41(ガイドレール42、ケーブルガイド43)を組み付ける。
続けて、ワイヤ固定部46を取付けて、ワイヤ固定部46によってワイヤ45の張力を調節する。
【0059】
引き続き、図3に示す通り、カバー部材38を取付ける。車両の後方から矢印a8のように押し付けることによって、テールライト26の第1係止孔104にカバー部材38の第1係止突部111を嵌める(図7)。テールライト26の第2係止孔105にカバー部材38の第2係止突部112を嵌める(図7)。テールライト26の爪係止部108にカバー部材38の係止爪113を掛ける(図7)。テールライト26のL字形の第1係止ラグ106にカバー部材38のリブ96を掛け、第2係止ラグ107にリブ96を掛ける。
【0060】
テールライト26のライト側部52にカバー部材38のカバー取付け部53を取付け部材54で固定する。その際、取付け部材54をカバー部材38の取付け孔55およびテールライト26の取付け孔56に嵌める(図7、図9、図13)。
【0061】
最後に、サイドボデー21にアウタパネル31(レールカバー36)を取付け、リアボデー24に図に示していない荷室の内装部材を取付ける。
【0062】
次に、車両11のスライドドア装置12の作用を説明する。
このように、スライドドア装置12では、テールライト26とは別体のカバー部材38を設けることによって、スライドドア13を取付ける前にテールライト26を組み付けることができ、テールライト26を組み付ける作業性が向上する。
【0063】
すなわち、既存の組み立てラインで実施しているテールライト取付け工程の後に、スライドドア取付け工程を実施することができ、スライドドアの構造を新しいスライドドア13に変更しても、既存の組み立てラインを使用することができる。
【0064】
また、スライドドア装置12では、カバー接合機構101によって、テールライト26のみにカバー部材38が位置決めされるため、カバー部材38の位置ずれを極力回避でき、テールライト26とカバー部材38とを一体で形成した部品のように見せることができる(図2)。
【0065】
さらに、ドアガイド部材41の上のテールライト26に、テールライト26の下方に設けたカバー部材38を意匠面ではない部位(ライト側部52、カバー取付け部53)同士を取付け部材54で接合することができ、外観を悪化させることなく(図2)、ライト側部52とカバー取付け部53との接合強度を高めることができる。
【実施例2】
【0066】
次に、実施例2に係るスライドドア装置12Bを図15で説明する。
図15は図2に対応する図である。上記図1〜図14に示す実施例1と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
【0067】
実施例2に係るスライドドア装置12Bは、駆動機構37やワイヤ45やケーブルガイド43を設けていないことを特徴とする。
【0068】
スライドドア装置12Bでは、電動の駆動源やケーブルガイド43を設ける必要がないので、車両の軽量化を図ることができる。
【0069】
また、スライドドア装置12Bでは、ケーブルガイド43を省いても、リアバンパ72に形成した突出部74(点模様で示した部位)によって、アウタパネル31とカバー部材38のうちのライン部86からリアバンパ72に近接する下縁までの下部92との間に発生する開口を閉じることができる。
【0070】
突出部74によってカバー部材38とリアバンパ72との隙間から入り込んだ水や塵埃が車体15の内部に入り込むことを抑制することができる。
【0071】
ケーブルガイド43を取り除いた場合に(図15)、カバー部材38で覆われていない部位(点模様で示した部位)が露出することを突出部74によって防ぐことができる。
【0072】
さらに、突出部74(点模様で示した部位)によって、スライドドア装置12Bとスライドドア装置12との間でカバー部材38の共通化を図ることができる。
【0073】
尚、本発明の車両のスライドドア装置は、実施の形態では後左スライドドアに採用されているが、後右スライドドアにも採用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の車両のスライドドア装置は、自動車に好適である。
【符号の説明】
【0075】
11…車両、12…スライドドア装置、13…スライドドア、15…車体、21…側壁(サイドボデー)、22…乗降口(後乗降口)、25…後部ドア(テールゲート)、26…テールライト、28…後部ドア開口(テールゲート開口部)、37…駆動機構、38…カバー部材、41…ドアガイド部材、45…ワイヤ、46…ワイヤ固定部、47…ライト後指向部、51…周側部、52…ライト側部、53…カバー取付け部、54…取付け部材、55…取付け孔、56…取付け孔、57…口周縁、58…フランジ部、61…ストッパ部、63…第1フランジカバー部、64…ライト固定部、66…第2フランジカバー部、67…ストッパ貫通開口、71…車体の後部の下部、72…リアバンパ(リアバンパフェイス)、74…突出部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車体の側壁に設けた乗降口を開閉するスライドドアをガイドし、且つ前記側壁のうち前記乗降口よりも後方に設けられたドアガイド部材と、前記スライドドアを開閉駆動する駆動機構と、該駆動機構で巻き取られ可能に前記ドアガイド部材に設けられたワイヤと、を備えた車両のスライドドア装置において、
前記車体の後部に、且つ前記車両の後方から見て前記テールライトに重ならない位置に前記ワイヤを固定するワイヤ固定部を設け、該ワイヤ固定部を前記テールライトとは別体のカバー部材によって覆っていることを特徴とする車両のスライドドア装置。
【請求項2】
前記カバー部材は、前記テールライトに隣接して前記テールライトのみに固定されていることを特徴とする請求項1記載の車両のスライドドア装置。
【請求項3】
前記テールライトは、前記車両の後方へ指向するライト後指向部と、該ライト後指向部に連なる周部のうち車幅方向の中央へ向いて、後部ドアの周側部に対向しているライト側部と、を有し、
前記カバー部材は、前記ライト側部に重なるカバー取付け部を有し、
前記ライト側部および前記カバー取付け部に、これらを接合する取付け部材を嵌めるための取付け孔をそれぞれ開けていることを特徴とする請求項2記載の車両のスライドドア装置。
【請求項4】
前記車体は、前記後部ドアを設けた後部ドア開口の口周縁に連なり、閉じたときに前記後部ドアに重なるフランジ部を有し、
前記後部ドアに、前記後部ドアを閉じた状態で前記フランジ部に当接するストッパ部を設け、
前記テールライトは、前記フランジ部に重なって前記口周縁まで延ばした第1フランジカバー部と、該第1フランジカバー部に形成されて前記フランジ部に前記テールライトを固定しているライト固定部と、を有し、
前記カバー部材は、前記フランジ部に重なって前記口周縁まで延ばした第2フランジカバー部と、該第2フランジカバー部に開けられ、前記後部ドアを閉じた状態で前記フランジ部に当接する前記ストッパ部が貫通するストッパ貫通開口と、を有していることを特徴とする請求項3記載の車両のスライドドア装置。
【請求項5】
前記車両は前記車体の後部の下部をカバーするリアバンパを備え、
前記カバー部材は、前記テールライトと前記リアバンパとの間に配置されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の車両のスライドドア装置。
【請求項6】
前記リアバンパは、前記カバー部材の内側に突出して、前記車両の側面視で、前記カバー部材との間をカバーする突出部を備えていることを特徴とする請求項5記載の車両のスライドドア装置。
【請求項1】
車両の車体の側壁に設けた乗降口を開閉するスライドドアをガイドし、且つ前記側壁のうち前記乗降口よりも後方に設けられたドアガイド部材と、前記スライドドアを開閉駆動する駆動機構と、該駆動機構で巻き取られ可能に前記ドアガイド部材に設けられたワイヤと、を備えた車両のスライドドア装置において、
前記車体の後部に、且つ前記車両の後方から見て前記テールライトに重ならない位置に前記ワイヤを固定するワイヤ固定部を設け、該ワイヤ固定部を前記テールライトとは別体のカバー部材によって覆っていることを特徴とする車両のスライドドア装置。
【請求項2】
前記カバー部材は、前記テールライトに隣接して前記テールライトのみに固定されていることを特徴とする請求項1記載の車両のスライドドア装置。
【請求項3】
前記テールライトは、前記車両の後方へ指向するライト後指向部と、該ライト後指向部に連なる周部のうち車幅方向の中央へ向いて、後部ドアの周側部に対向しているライト側部と、を有し、
前記カバー部材は、前記ライト側部に重なるカバー取付け部を有し、
前記ライト側部および前記カバー取付け部に、これらを接合する取付け部材を嵌めるための取付け孔をそれぞれ開けていることを特徴とする請求項2記載の車両のスライドドア装置。
【請求項4】
前記車体は、前記後部ドアを設けた後部ドア開口の口周縁に連なり、閉じたときに前記後部ドアに重なるフランジ部を有し、
前記後部ドアに、前記後部ドアを閉じた状態で前記フランジ部に当接するストッパ部を設け、
前記テールライトは、前記フランジ部に重なって前記口周縁まで延ばした第1フランジカバー部と、該第1フランジカバー部に形成されて前記フランジ部に前記テールライトを固定しているライト固定部と、を有し、
前記カバー部材は、前記フランジ部に重なって前記口周縁まで延ばした第2フランジカバー部と、該第2フランジカバー部に開けられ、前記後部ドアを閉じた状態で前記フランジ部に当接する前記ストッパ部が貫通するストッパ貫通開口と、を有していることを特徴とする請求項3記載の車両のスライドドア装置。
【請求項5】
前記車両は前記車体の後部の下部をカバーするリアバンパを備え、
前記カバー部材は、前記テールライトと前記リアバンパとの間に配置されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の車両のスライドドア装置。
【請求項6】
前記リアバンパは、前記カバー部材の内側に突出して、前記車両の側面視で、前記カバー部材との間をカバーする突出部を備えていることを特徴とする請求項5記載の車両のスライドドア装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−43517(P2013−43517A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181619(P2011−181619)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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