説明

車両のトランクルームのエア抜き構造

【課題】トランクルームの気密性を向上させてトランクルーム内への水や塵埃の流入を防止可能な車両のトランクルームのエア抜き構造を提供する。
【解決手段】アウトリガー4には複数の空気孔6が形成されている。エア抜き装置8は、これらの空気孔6を覆うようにアウトリガー4の外周面に取り付けられている。エア抜き装置8は、ブラケット10と、開閉板12と、押さえ板14とを備えている。ブラケット10は、下方へ向かうにしたがってアウトリガー4の外周面から離間する方向へ傾斜する傾斜面を有している。そして、この傾斜面には開口が形成されている。開閉板12は、ブラケット10の開口を塞ぐようにブラケット10の傾斜面上に載置されている。開閉板12の自重によって開閉板12は傾斜面の枠部と密着している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のトランクルームのエア抜き構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
観光バスのトランクルームは、観光バスの下部に配置されており、車体の側面に設けられたトランクリッド(扉)によって開閉することができる。トランクルームには乗客の荷物、衣服類等を収容するため、雨水や塵埃が入り込まないように高い気密性が求められている。このため、トランクリッドを閉めるときに、トランクルーム内で圧縮された空気がトランクリッドを押し返してしまいトランクリッドを円滑に閉めることができなかった。
【0003】
そこで、従来より、図9に示すように、トランクルームには、トランクルーム内の空気を抜くためのエア抜き構造が設けられている。このエア抜き構造は、トランクルーム2の側面を貫通する空気孔6と、トランクルームの外周面に垂れ下げられて当該空気孔6を覆うゴム板30とを備えている。このエア抜き構造によれば、トランクリッドの閉止作業によってトランクルームで加圧された空気が空気孔6を通過すると、その圧力によってゴム板30が屈曲する。これにより、空気孔6が開放されることとなり、トランクルーム内の加圧された空気が外部へ排出されるため、トランクリッドを円滑に閉めることができる。
【0004】
また、エア抜き構造として、例えば、特許文献1には、トランクリッドの外面板に形成された外側排気口と、トランクリッドの内面板に形成された内側排気口と、外側排気口と内側排気口との間の内部空間を仕切る仕切り弁と、を備えたものが開示されている。このエア抜き構造によれば、トランクリッドの閉止作業によってトランクルームで加圧された空気が内側排気口を通過すると、その圧力によって仕切弁が開く。これにより、内側排気口と外側排気口とが連通することとなり、トランクルーム内の加圧された空気が外部へ排出されるため、トランクリッドを円滑に閉めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−86848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図9に示すように、トランクルームの外周面にゴム板を配置するエア抜き構造では、ゴム板を垂れ下げているだけなので、ゴムの曲がり癖や経年劣化等によってゴム板が撓んだり、めくれたりして変形すると、トランクルームの外周面とゴム板との間に隙間が生じる。この隙間が生じることによって、空気孔を介してトランクルーム内に水や塵埃が入り込むおそれがある。
また、特許文献1に記載のエア抜き構造では、トランクリッドの外面板に形成された外側排気口から雨が入って、内部空間内に溜まってしまう。このため、トランクリッドを閉じる際に、仕切弁が開くと内部空間内に溜まっている水が内側排気口を通ってトランクルーム内に入ってくる場合がある。
【0007】
そこで、本発明は係る従来技術の問題点に鑑み、トランクルームの気密性を向上させてトランクルーム内への水や塵埃の流入を防止可能な車両のトランクルームのエア抜き構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した問題を解決する本発明に係る車両のトランクルームのエア抜き構造は、前記トランクルームを形成する側壁を貫通して前記トランクルームの内部と外部とを連通する空気孔と、
前記空気孔を覆うように取り付けられ、下方へ向かうにしたがって前記側壁面から離間する方向へ傾斜する傾斜面を有し、且つ当該傾斜面に開口を有するブラケットと、
上端部が前記トランクルームの前記側壁面又は前記ブラケットに固定されて、前記開口を開閉自在とする開閉板と、を備え、前記開閉板が前記ブラケットの前記傾斜面に自重で密着して前記開口を塞ぐことを特徴とする。
【0009】
上記車両のトランクルームのエア抜き構造によれば、傾斜面を有するブラケットと、開閉板とを備えているため、開閉板がブラケットの傾斜面に自重で密着して開口を塞ぐことで気密性が向上し、トランクルーム内に水や塵埃が流入することを防止できる。また、開閉板は、開口を開閉自在なので、トランクリッドを閉めるとき、即ちトランクルーム内の圧力が高まったときに開閉板が開いてトランクルーム内の空気を排出することができる。これにより、トランクリッドを円滑、且つ確実に閉めることができる。
【0010】
また、前記ブラケットと前記開閉板との間に介在する弾性体を更に備え、前記ブラケットと前記開閉板との衝突力を低減してもよい。
【0011】
このように、ブラケットと開閉板との間に弾性体が介在しているため、ブラケットと開閉板との衝突力を低減することができる。これにより、開閉板が閉じるときにブラケットに衝突して生じる音を低減するとともに、開閉板やブラケットが破損することを防止できる。
【0012】
また、前記ブラケットは、水抜き孔を有していてもよい。このように、ブラケットは水抜き孔を備えているため、ブラケットとトランクルームの側壁との間に流入した水を排出することができる。
【0013】
また、前記開閉板の外形形状の大きさを、前記ブラケットの前記傾斜面より外方に突出しないように小さくしてもよい。
【0014】
開閉板の端部がブラケットの傾斜面よりも外に出ている場合、車両の走行、エアコンの室外機等によって生じる風が、その端部に作用して開閉板が開いてしまうおそれがある。しかしながら、本発明の開閉板は、開閉板の外形形状の大きさを、ブラケットの傾斜面の大きさよりも小さくすることで、開閉板の端部が傾斜面よりも外に出ていない。これによって、車両の走行、エアコンの室外機等によって生じる風によって開閉板が開くことを防止できる。
【0015】
また、前記トランクルームは、前記車両の幅方向に延設されて車体を支持するアウトリガーを含んで構成されるとともに、前記トランクルームの前記側壁が前記アウトリガーにより構成され、前記開閉板を有する前記ブラケットは、前記アウトリガーに取り付けられていることとしてもよい。
【0016】
このように、空気孔はアウトリガーに形成されるとともに、開閉板を有するブラケットがアウトリガーに取り付けられているため、太陽光や雨が直接あたることは無い。これにより、太陽光や雨が直接あたる場合と比べて、ブラケットや開閉板の劣化の進行を大幅に抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、トランクルームの気密性を向上させてトランクルーム内への水や塵埃の流入を防止可能な車両のトランクルームのエア抜き構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一実施形態に係るトランクルームのエア抜き構造を備えた観光バスの斜視図であり、トランクルーム周辺の一部を断面図で示している。
【図2】アウトリガーに取り付けられたトランクルームのエア抜き装置を示す斜視図である。
【図3】トランクルームのエア抜き装置を構成する各部品を示す図である。
【図4】トランクルームのエア抜き装置をアウトリガーに取り付ける状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第二実施形態に係るトランクルームのエア抜き装置をアウトリガーに取り付けた斜視図である。
【図6】トランクルームのエア抜き装置を構成する各部品を示す図である。
【図7】開閉板及び押さえ板の側面図である。
【図8】トランクルームのエア抜き装置をアウトリガーに取り付ける状態を示す斜視図である。
【図9】従来の車両のトランクルームのエア抜き構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0020】
図1は、本発明の第一実施形態に係るトランクルームのエア抜き構造を備えた観光バスの斜視図であり、トランクルーム周辺の一部を断面図で示している。
図1に示すように、トランクルーム2のエア抜き構造3は、観光バス(以下、車両1と称する)のトランクルーム2の進行方向前側及びもしくは後側にそれぞれ設けられている(車両1レイアウトやトランクルーム2の構造によっては進行方向前後側ともに設けられる場合もある)。車両1のトランクルーム2は、車両1の幅方向に延設されて車体を支持するアウトリガー4を含んで構成されている。アウトリガー4には、当該アウトリガー4を貫通してトランクルーム2の内部と外部とを連通する複数の空気孔6が形成されている。エア抜き装置8は、アウトリガー4に形成された空気孔6を覆うようにアウトリガー4の外周面に取り付けられている。
【0021】
図2は、アウトリガーに取り付けられたトランクルームのエア抜き装置を示す斜視図である。また、図3は、トランクルーム2のエア抜き装置8を構成する各部品を示す図である。
図2及び図3に示すように、エア抜き装置8は、ブラケット10と、開閉板12と、押さえ板14と、当該開閉板12をブラケット10に固定する樹脂製クリップ16と、を備えている。
ブラケット10は、下方へ向かうにしたがってアウトリガー4の外周面から離間する方向へ傾斜する傾斜面10aを有している。そして、この傾斜面10aには開口10bが形成されている。なお、本実施形態では、大径の開口10bを1箇所設けたが、これに限定されるものではなく、小径の開口を複数設けてもよい。
傾斜面10aの傾斜角度は、例えば、アウトリガー4に隣接する機器との隙間の広さ、開閉板12の重量等に基づいて設計によって決定される。
ブラケット10の底辺には、小径の水抜き孔10cが設けられている。水抜き孔10cの位置は、ブラケット10をアウトリガー4に固定するボルト用の取付け孔17(後述する)とは車両幅方向にずれるように設けられている。これにより、水抜き孔10cから排出された水が取付け孔17を介してトランクルーム2内に流入することを防止できる。
【0022】
開閉板12は、ブラケット10の開口10bを塞ぐようにブラケット10の傾斜面10a上に載置されている。開閉板12の自重によって開閉板12は傾斜面10aの枠部10dと密着する。開閉板12として、本実施形態では、エチレンプロピレンゴムからなるゴム板を用いた。開閉板12としてゴム板を用いることで、開口10bを開閉自在とすることができる。なお、ゴム板は、エチレンプロピレンゴムに限定されるものではなく、例えば、アクリルゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム等を用いてもよい。
【0023】
開閉板12の面内方向の外寸は、ブラケット10の傾斜面10aの面内方向の外寸よりも小さく形成されている。即ち、開閉板12を傾斜面10a上に載置した際に、開閉板12の端部が傾斜面10aの外へ突出しない大きさに形成されている。具体的には、図3に示すように、開閉板12の高さHp、幅Wpの長さは、それぞれ傾斜面10aの高さHb、幅Wbの長さよりも短く形成されている。
開閉板12の端部が傾斜面10aの外へ突き出ている場合、車両1の走行、エアコンの室外機等によって生じる風が、開閉板12の端部を押し上げることで、開閉板12が開いてしまうおそれがある。しかしながら、本発明に係る開閉板12の端部は傾斜面10aの外へ突き出ていないので、車両1の走行、エアコンの室外機等によって生じる風によって開閉板12が開くことを防止できる。
【0024】
また、開閉板12の上端部は、押さえ板14でブラケット10に押さえつけられ、樹脂製クリップ16でブラケット10に固定されている。押さえ板14は、略L型の断面形状を有しており、屈曲部14aが下側となるように配置されている。また、樹脂製クリップ16は俗称もみの木型又はクリスマス型と称されるクリップである。樹脂製クリップ16は挿入する方向に傘状の返し部が軸線に沿って複数連なって形成されており、挿入後はどれかの傘部がブラケット10の裏面へ円錐状に押圧して固定されると共に防水効果を有する。
【0025】
トランクリッドの閉止作業によってトランクルーム2で加圧された空気が空気孔6を通過すると、その圧力によって開閉板12は押さえ板14の下端縁14bを軸としてアウトリガー4から離間する方向へ屈曲する。これにより、開口10bが開放されることとなり、トランクルーム2内の加圧された空気が外部へ排出される。トランクルーム2内の加圧された空気が排出された後、開閉板12は元の形状に戻って、再び開口10bを塞ぐように傾斜面10a上に載置された状態となる。係る場合に、押さえ板14の略L型の端部14cが傾斜面10aの面外方向に突出しているため、開閉板12の必要以上の屈曲を抑制するとともに、元の形状に戻ることを助けることができる。
【0026】
図4は、トランクルーム2のエア抜き装置8をアウトリガー4に取り付ける状態を示す斜視図である。
図4に示すように、アウトリガー4にはブラケット10固定用のボルト18を挿入するための取付け孔17が複数、設けられている。これらの取付け孔17内にボルト18を挿入してナット19を螺合した後、ブラケット10をアウトリガー4に仮固定した状態で、取付け孔17とボルト18との間にリッドシール剤を塗布する。リッドシール剤は接着性があり、且つ防水性のあるブチルゴム等の部材を用いる。その後、ボルト18及びナット19を締め付けてエア抜き装置8をアウトリガー4に固定する。
【0027】
上述したように、本実施形態に係るトランクルーム2のエア抜き構造3によれば、アウトリガー4に形成された空気孔6と、傾斜面10aを有するブラケット10と、開閉板12とを備えているため、開閉板12がブラケット10の傾斜面10aに自重で密着して開口10bを塞ぐことで気密性が向上し、トランクルーム2内に水や塵埃が入ることを防止できる。また、開閉板12は、開口10bを開閉自在なので、トランクリッドを閉めるとき、即ちトランクルーム2内の圧力が高まったときに開閉板12が開いてトランクルーム2内の空気を外部へ排出することができる。これにより、トランクリッドを円滑、且つ確実に閉めることができる。
また、ブラケット10は水抜き孔10cを備えているため、ブラケット10とトランクルーム2の外周面との間に流入した水を排出することができる。
そして、開閉板12の端部は、傾斜面10aの外に突出していないため、車両1の走行、エアコンの室外機等によって生じる風によって開閉板12が開くことを防止できる。
さらに、空気孔6はアウトリガー4に形成されるとともに、開閉板12を有するブラケット10がアウトリガー4に取り付けられているため、太陽光や雨が直接あたることは無い。これにより、太陽光や雨が直接あたる場合と比べて、ブラケット10や開閉板12の劣化の進行を大幅に抑制することができる。
【0028】
なお、本実施形態では、車両1の進行方向に向かってアウトリガー4の左側端部にエア抜き構造3を設けた場合について説明したが、この位置に限定されるものではなく、トランクルーム2に隣接する機器等の配置関係によって適宜変更することができる。
【0029】
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、上述した実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。第二実施形態では、第一実施形態のゴム板の代わりに金属製のプレートを開閉板22として用いた。
【0030】
図5は、本発明の第二実施形態に係るトランクルーム2のエア抜き装置20をアウトリガー4に取り付けた斜視図である。図6は、トランクルーム2のエア抜き装置20を構成する各部品を示す図である。また、図7は、開閉板22及び押さえ板23の側面図である。そして、図8は、トランクルーム2のエア抜き装置20をアウトリガー4に取り付ける状態を示す斜視図である。
図5〜図8に示すように、エア抜き装置20は、ブラケット10と、開閉板22と、押さえ板23と、開閉板22及び押さえ板23とブラケット10との間に介在する弾性体24と、樹脂製クリップ16と、を備えている。
【0031】
開閉板22は、押さえ板23に蝶番26を介して回転可能に取り付けられている。これにより、ブラケット10の開口10bを開閉自在とすることができる。開閉板22は、ブラケット10の開口10bを塞ぐようにブラケット10の傾斜面10a上に載置されており、傾斜面10aの枠部10dに自重で密着する。開閉板22として、本実施形態では、金属製のプレートを用いた。なお、開閉板22は金属製のプレートに限定されるものではなく、例えば、樹脂製のプレートを用いてもよい。要は、車両1の走行中に振動等で開かない程度の重量を有するものであればよい。
【0032】
弾性体24は、ブラケット10の傾斜面10aの枠に沿った形状に形成されており、中央部に開口24aを有している。弾性体24は、接着剤でブラケット10の傾斜面10aに固定されている。弾性体24は、緩衝材としての機能を有し、吸水性が低く、耐候性及び難燃性に優れたものを用いる。弾性体24として、本実施形態では、スポンジゴムを用いた。なお、弾性体24はスポンジゴムに限定されるものではなく、他の種類のゴムを用いてもよい。
【0033】
トランクリッドの閉止作業によってトランクルーム2で加圧された空気が空気孔6を通過すると、その圧力によって開閉板22はアウトリガー4の外周面から離間する方向へ回転する。これにより、開口10bが開放されることとなり、トランクルーム2内の加圧された空気が外部へ排出される。トランクルーム2内の加圧された空気が排出された後、開閉板22は元の位置に戻って、再び開口10bを塞ぐように傾斜面10a上に載置された状態となる。
【0034】
上述したように、本実施形態に係るエア抜き装置20によれば、第一実施形態で示した効果に加えて、ブラケット10と開閉板22との間に弾性体24が介在しているため、開閉板22が閉じるときにブラケット10に衝突して生じる音を低減するとともに、開閉板22やブラケット10が破損することを防止できる。
【0035】
なお、本実施形態において、開閉板22として金属製のプレートを用いた場合には、ブラケット10の傾斜面10aに磁石を埋め込んでもよい。この磁石の磁気的吸引力によって開閉板22をブラケット10の傾斜面10aに密着させることができる。係る場合には、トランクルーム2で加圧された空気によって、開閉板22がブラケット10の傾斜面10aから離間できる程度の磁気的吸引力を有する磁石を用いることとする。
【0036】
なお、上述した各実施形態では、エア抜き構造3をアウトリガー4に設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、トランクルーム2の側面であれば適用可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 車両
2 トランクルーム
3 エア抜き構造
4 アウトリガー
6 空気孔
8 エア抜き装置
10 ブラケット
10a 傾斜面
10b 開口
10c 水抜き孔
10d 枠部
12 開閉板
14 押さえ板
14a 屈曲部
14b 下端縁
14c 端部
16 樹脂製クリップ
17 取付け孔
18 ボルト
19 ナット
20 エア抜き装置
22 開閉板
23 押さえ板
24 弾性体
24a 開口
26 蝶番
30 ゴム板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のトランクルームのエア抜き構造であって、
前記トランクルームを形成する側壁を貫通して前記トランクルームの内部と外部とを連通する空気孔と、
前記空気孔を覆うように取り付けられ、下方へ向かうにしたがって前記側壁面から離間する方向へ傾斜する傾斜面を有し、且つ当該傾斜面に開口を有するブラケットと、
上端部が前記トランクルームの前記側壁面又は前記ブラケットに固定されて、前記開口を開閉自在とする開閉板と、を備え、前記開閉板が前記ブラケットの前記傾斜面に自重で密着して前記開口を塞ぐことを特徴とする車両のトランクルームのエア抜き構造。
【請求項2】
前記ブラケットと前記開閉板との間に介在する弾性体を更に備え、
前記ブラケットと前記開閉板との衝突力を低減することを特徴とする請求項1に記載の車両のトランクルームのエア抜き構造。
【請求項3】
前記ブラケットは、水抜き孔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両のトランクルームのエア抜き構造。
【請求項4】
前記開閉板の外形形状の大きさを、前記ブラケットの前記傾斜面より外方に突出しないように小さくすることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載の車両のトランクルームのエア抜き構造。
【請求項5】
前記トランクルームは、前記車両の幅方向に延設されて車体を支持するアウトリガーを含んで構成されるとともに、前記トランクルームの前記側壁が前記アウトリガーにより構成され、
前記開閉板を有する前記ブラケットは、前記アウトリガーに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のうち何れか一項に記載の車両のトランクルームのエア抜き構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−63690(P2013−63690A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202680(P2011−202680)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(598051819)ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 137,70327 Stuttgart,Deutschland
【Fターム(参考)】